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[何時も、彼女に持って帰る為の少しの料理を準備してくれているおかみさんは
それどころではないと、店の中で話に花を咲かせていた。
少女を横目で見つけると、そこに座ってな、と言い、
カウンターの隅に座った少女に椀に入れた少しの暖かい料理を出してくれた。]
おしごと、できなかったの。
ごめんなさい。
[告げる少女には、それはいいから絵筆を見なかったかい、などと聞いてくる。
スプーンでスープを口に運びながら、ふるふると頭を横にふる少女にすぐに興味を失ったのか、
食堂の中は大人たちがわいわいと各々の推理などを
話し合っていた。]
……代わりがいればいいというわけでもないだろう。
絵師であるお前を、そうではないお前を知るものが、
はい、そうですか、と言えるか。
本っ当に馬鹿だな、お前は!
[苛立ちを篭めた一言を残して、鋏を鞄に押し込み、荒々しく出て行く]
[部屋の外にいた人々は何事かとこちらに目を向けたが、
構わず長の私室へと向かった。
そう遠くない距離ではあれど、エーリッヒの姿が見えなくなり、
辿り着く頃には少しだけ熱も収まる。
いつものことながら、後に残るのは悔いばかりではあるけれど。
断りを入れてそっと扉を開き、寝台に寝かされた老爺の傍に寄る。
慣れた所作で瞳孔や脈拍を測り、眠りとはよく似て異なる状態と知る。
生あることへの安堵を覚えながらも、
心を封じられたものの命の鼓動の微弱さに、*眼を伏せた*]
―綿毛畑―
「なんで、おまえ…そんなん、言いきれるんだよ」
[仏頂面してティムがみつめてくる]
だって…。
[上手く返せない、唇を噛んだ。顔が熱かった]
…じゃあ。ギュンター様の絵を探すのだ。
封じられてしまったなら、どこかにあるはず。
それが絵師様の描いたものであれば、あたしは…『わかる』のだ。
─自室─
[あの場が解散になった後、工房でもある自室で実験の続きを試みようとするものの、]
…………ふぅ。
[全く身が入らず、ごろんと横になる。
気がかりは、言うまでもなく筆のこと。]
ったく、兄ちゃんが無用心なのは今に始まったことじゃぁねぇが。
……ただ、兄ちゃんの言うことが本当だとしたら。
…………はぁ。
[すっと手を灯りに翳し、ひとつため息。]
「はあ?なにいってんの、おまえ」
……いい。たしかめてくる。
ここでは絵は、見つからなかったみたいだから。
他の所、みてくる。
[固い声が振り絞られる。
半分ほど詰った作業袋を投げ出した。
ついで踵を返し畑に背を向けると、
引っこ抜かれた草の綿毛が足元から舞い上がり、視界を埋めた。
[ベアトリーチェ?と、怪訝に呼ぶ声にはこたえず、
次第に足早なって]
[腰の袋から這い出てきたトカゲが、腕づたいに肩へとのぼって、身体をすりつけてきた。
まるで心配しているかのように**]
―大衆食堂―
[スープをスプーンですくい、口に運ぶ。
食べ終われば、ごちそうさまでした、と言いながら
手を合わせて小さくお辞儀をした。]
おしごと、どうしたらいい?
[おかみさんに聞くも、彼女は話に余念が無く
振り返ってくれない。
自分で何かを見つけられるような器用さも無いから
途方にくれて、周りの話に耳を傾けた。]
…………一人で考えてても仕方ねぇか。
[ふぅ、とため息をつき、身を起こす……と同時くらいに親父さんが部屋へとやってくる。]
んあ。どうしたんだよ親父。今日の仕事はもう……
「長が倒れたそうだ。しかも、長を描いた絵も見つかった。」
なっ。それって……。
…………親父。その絵って今……
「ああ、長の家に運ばれてある。」
だよな。……ちょっと出てくんよ。
……多分、暫くそっちの手伝いとか疎かになると思うけど、勘弁な。
[それだけ言うと、部屋を*飛び出していった*。]
[床に座り込んだまま、幾時間か。
紙は机の上に、楽器はケースの中に、収められたまま触れることもなく。
仕事が手に付かないなど、それだけで滅多にないこと。
碌に眠ることもできずに、時折右肩に視線を落とす。
死角になって、“それ”を己の目で直接見ることはできなかったが。
そこにある“事実”は、変わりようがなかった]
どうして。
[掠れた問いを何度繰り返しても、答えが返るわけもない]
[やがて遠かった喧騒は、此処にも届いて。
漸く動いた。
頭を振り、立ち上がる。
鏡からは目を逸らした]
…何か、あったのかな。
[元から閉じ籠りがちであったために、今までなら何かあれば長が伝えに来てくれた筈だが。
窓から外を見下ろして、回らない頭で考えて。
答えは出なかった]
[少しして、不意に下唇を噛み。
肌蹴たままの上の釦に手を掛け、止め直した]
言わなきゃ、いいんだ。
バレなければ。
[証はぎりぎりで襟の下に隠れる。
逃げの選択。
今それを隠したところで、何も変わらないと分かっていても。
親しい者には下手な嘘などすぐにバレるかも知れなかったが]
…『絵師』は、兄さんなんだから。
[或いはそれの示す意味を知っていたからこそ、言葉は言い訳めいた]
[食事も取らないまま外に出て、やがて知るのは]
…ギュンターさん、が?
[眠った生者と、奪われた筆で描かれた絵のこと。
伝えた者こそ、いつもより元気のない声を別段不思議とも思わなかったようだが]
そう、ですか。
いえ。
ありがとうございます。
[それでも気遣うような言葉は掛けられて。
上手く笑顔を作れたかは分からなかった]
―長発見少し前。崩れた道―
[今日は海の仕事は休みだった。
他の海人と海の区画を分け合うように使うため
たまにそんな日がやってくるのだが、そんなときはそんなときで人手が必要な事柄がおきてくれる。なにやら昨日父がギュンターと会話したときにこの件を請け負ったらしく]
せっかく休みだったんだがなぁ
[付き合うこととなり、思わずぼやく。とはいえもとから肉体労働はこなせるわけで、特に苦でもなく。後でギュンターのおっちゃんから小遣いになにかもらおうなどと思いながら、邪魔なものをどけ、道を平らにするべく作業を行った]
[家を飛び出し、長の家までの道すがら。]
ったく、正気かよ。筆使って魂閉じこめて。
んなことで『至れる』とか本気で考えてんのかよ。
だいたいあれは……くそっ。
[苛立たしげにそう呟きつつ、道を急ぐ。]
[少しはマシになっただろう。坂を見つつ、交代でやってきた人と変わる。
父はもうしばらく残るらしいから]
親父。先に帰ってるな、いや、どこかいってるかもしれんけど。とにかく気をつけてな
[そういって家路に着く最中も、ぼんやりと周囲を、時には道を見て]
ぁーっと…持ち手が漆黒で鳥と魚の彫り物…
[でも鳥ってあんまみたことないよな。トカゲなら結構見てるのに。と余計なことも考えつつ。なにやらまたざわついている中、道を歩いた]
[周りの話は、たまにオトフリートとミリィの話やミリィとエーリッヒの話なぞも交えていて、
新しく人が食堂へ入ってくるたびに繰り返す様子は
その先に何かまた違う情報があるわけではなくて。
暫くすれば飽いてきた少女は、
お椀を返して食堂から外へと出た。]
♪ネッスン ドローレ、
ヴォラレ ヴェルソ イルシェーロ、
ペル アンダレ リベロ…
[口から歌が零しながら、軽い足取りであるく。]
[一度事情を知った後は、擦れ違う人と挨拶だけは交わしながら。
特に宛があるわけでもなく、何処か上の空で歩く。
時折無意識に手が首筋に触れては、はっとなって離した。
そんな道中。
不意に脇の道から出て駆けて行く背と、その先で手を振る姿。
二つに気付いて、びくりと立ち竦んだ]
[その道中、こちらに手を振っている存在に気づき足を止めると、]
ああ、エルザ。
えっと……事件のことはもう聞いたん?
じっちゃんが……絵に封じられたって。
[視界の端、立ち止まる影に気がついて
ユリアンの振った手を、そちらにも振ってみた。]
ごきげんよぅ!
[何時もの笑顔で
何時もの挨拶で
ミハエルの心中も知らず、手を振る。]
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