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[道行く人々の口に上るのもサーカスの話題が多い。
見た?まだ見てない、という会話に少しだけ得意げな気分になりながらポスター等を見ながらゆっくり歩いていると、棒飴を持ったまま走る子供の集団が路地から出てきて、力いっぱいぶつかった。]
あいたっ!
[まだ乾ききらない道の水溜りに腰から落ちた彼女の上に、つまづいた子供が落ちてきた。
子供を受け止めるように手を伸ばし抱きとめると、後ろから追いかけていた子供が3人ほどばつの悪そうな顔で路地から顔を覗かせていた。とりあえずつまづいた子供を起こし、]
っつー…大丈夫?
あら、えーっと…ああ、私は大丈夫よ。
あっちの3人のも大丈夫って伝えてあげてね?
[名前を思い出せないたまに店に来る子供が心配そうに横に起き上がると、ひらひら手をふりながら起き上がった。
スカートの後ろをはたこうとして]
あー、大丈夫だけど水溜りだったから濡れちゃったわね。
貴方たちは濡れてない?大丈夫?
大丈夫そうね。
[平気そうな子供の様子を見るとほっと息をつき、走り去る姿を満足げに目を細めて見た]
何か食べにレストラン、って思ったけど、とりあえず着替えに戻らなきゃね。
家で食べちゃおうかなぁ〜
でも今日はマスターんとこのシチューが食べたい気分なのよねぇ。
[お尻に泥をべったりと付けたまま独り言を言い、体を翻してメインストリートから少し折れて雑貨屋へと急ぎ足で*向かった*]
……これでいいだろ? ちゃんと名前書いたよ
ソフィー=マクレラン。
綴りの確認なんて必要ないって。なんたってもう13年も母さんの息子してるんだから
―朝・レストラン―
[朝食をとるためにレストランのドアをくぐると、ヴィンセントに就職の祝いと挨拶を贈られた。]
ありがとうございます。
ヴィンセントさんですね。私はコーネリアス=ブラン。
昨日から魔術師見習いです。
ええ、あのポスターはなかなかのものでしょう?
今日は、パレードも繰り出しますから楽しみになさっていてください。
実は、私も初めて見るので、楽しみにしているんですけどね。
[如才なく自己紹介を返しながら、サーカスの宣伝も忘れない]
ええ、ぜひおいでください。初日は無料招待の券を配っているんです。このお店にも置いて頂いていますから、よろしければどうぞ。
私は、これから仕事です。ええ、パレードや出し物の準備ですよ。
[しばらくヴィンセントと雑談を交わしてから*サーカスへと出掛けていった*]
―サーカスの入り口―
[既に顔見知りの門番に微笑みかけて、ゆっくりと外に歩み出る。]
そろそろだな。
[門の脇にもたれかかり、何かを待つように、空を見上げる]
[アーヴァインは、町の噂でパレードのあることを知ると、不機嫌に鼻を鳴らした。彼にとって、怪しげなサーカスが郊外から街中に繰り出して来る事は、不本意以外の何者でもなかったからだ]
[自警団に所属する若者達は、ほとんどがサーカスに浮かれて出掛けてしまっていたので、結局見張りをするのは、アーヴァイン一人だったのだが…]
[賑やかな音楽が、サーカスのある広場から流れ出す。その音の波に乗るようにして、紅白の玉に乗ったピエロが鉄の門から転がり出し、のしのしと歩く火拭き男が、たいまつを振り回す]
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