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いや、まあ。
大した事じゃない、から。
[視線を落とす様子に困ったように、言って。
同族が目覚めた様子に気づけば、お目覚めですか、と軽く声をかけ]
……、ん。お目覚めー…。
[聞こえてきたオトフリートの言葉に、
目を擦りながら一つ頷いた。少しだけ、まだ、眠いけど。]
……、あれ。?
[ゆる、と傾いで。聞こえてきた声の違いに気付いて
少しだけ、困った。眉が寄る。
いつの間にか鴉に戻ったアルが、すぃと頭の上に着地して、
コツン。一度だけ突いた。 痛い。]
きゅうじゅきゅ、ひゃーく。
[一緒に百数えて、あがりますよ。
ざばー。
んでもってバスタオルでわしゃわしゃしてやるのですよ。]
…なんだろうなぁ?
俺は普段からこうしてるんだけど…、
そこに唐突に同調?
…あれ、いつだか…俺から何かコピったりとかしてない??
[本当にたいした事でなくば、聞いても良いのであろうが]
そうであれば…かまいませぬが。
[困ったよな声に、それ以上問いかけるのを躊躇い、やめる。
未だ距離感は、あやふやなまま。
非常時ならぬ今、無理に踏み込む事もないままに。
目覚めたイレーネ…恐らくはノイ殿へと目礼する]
からだ。
[アーベルの言葉に、ぱちぱちと瞬いて。
……お茶飲んでてー…、そういえば、いつ寝たっけ?
ぜんぜん覚えてないけど、多分アーベルが言うから
ナタ・リェがどうにかしてくれたんだと、思う。]
――えと、ありがと。
[ナタ・リェに向かって、ぺこり。頭を下げる。
落ちかけた頭上のアルが、不満げに羽ばたいて肩に移ったけど
気にしない。いつもの事。]
随分、ぐっすりとお休みだったようで。
……目覚めのお茶でも淹れますか。
[軽い口調で言いつつ、立ち上がる。
突っ込んだ追求のない事に、内心ではほっとしてるとかしてないとか。
まだまだ、距離感の調整は上手くできていないようで]
ひゃーく、っと。
[指折り数えて数えきり。
お湯から上がれば、大きなタオルでわしゃわしゃと。
きゃー、とか言いつつそれでも大人しくはしていたり]
[アーベルから出た己の名に、瞬いて。
耳を押さえていた手を放す。今は耳は大人しく髪に潜んでいた]
いえ、私は……お役に立てたのなら、それでかまいませぬ。
[少し遅れて意味を察し、下げられた頭に首をふるると横に振る。
落ちかけた鴉の為にも、早く頭を上げてもらおうと]
ちゃーんとパジャマ着るんだぞ?
後ろ前とかきちんと確認ー。
[頭わしゃわしゃしつつ、セレスが良い子なのでたのしそげ。
濡れた髪を後ろに撫で付けると、相変わらず額は広い。]
食事、ね。
あー、確かに、なんか用意しといた方がいいかもな。
[付け加えられた言葉に、ぽむ、と手を打って。
取りあえず、空いてるカップを片付け始めたり]
でも、ありがと。
いつの間にか、オレ寝ちゃってたから。
[ナタ・リェが首を振るから――少しだけ遠慮気味に頭を上げたら
肩に留まったままのアルが、ごすごすと突いて来た。…眉間辺り。
…ちょっと、痛い。]
はーい。
建物にお泊りする時は、ちゃんとお着替えしないと、だねー。
[こくこく頷いて、お着替え開始。
前後ろはあってても、ボタンは一箇所掛け違えていたりする]
[揺れる水面から視線を上げれば、なにやら痛そうな音]
あの、余り突っつくと……
[見事にピンポイントな攻撃に、おろおろと声を掛ける。
片面逆剣山な林檎を見ているだけに、声はかなり不安を帯びて]
[自分も着替えつつ、ボタンのずれてるの直してやったり。
すっかりおにいちゃんだ。]
ん?今日はオトさんとじゃなく俺と寝る?
…アル、痛い。
[僅かに眉を寄せて、ふるりと頭を振る。
だってジッとしてたら、痛いんだもん。
そうしたら、一つだけ鳴いて、また頭の上に乗ってきた。
……まぁ、いいか。止めてくれただけでも。
多分、ナタ・リェのお陰だ。…じゃないといつもは止めてくれないし。]
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