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そう、それじゃあ今夜はゆっくりしましょ。
[餓えが少ないことを確認して、今夜の行動を控えることに。
これが吉と出るか凶と出るか。
それは夜が明けてからのお楽しみ]
─ ギュンターの部屋 ─
うん、分かったからさ。
[最早口しか動かさなくなったカルルにそろそろイラついてきて、モップを掴んでいた右手で彼の頭を鷲掴む]
手、動かせ、な?
[瞳を瞼で隠したにこやかな笑み───俗に言ういい笑顔を向けて掃除の再開を促した。
口を閉じてコクコクと首を縦に動かすカルルを確認した後、手を離してエーリッヒも作業へと戻る]
あの子、半年前に来たのか。
じゃあまだ村にも慣れきってはないんだろうなぁ。
[カルルが口にしていたことを反芻しながら、この場に現れなかった理由を考える。
様々考えられるが、現状では疑いに向いてしまうのは已む無し、と言うところだった]
─ ギュンターの部屋→外 ─
[やがて掃除は完了し、後片付けはしておくから、とカルルとはその場で別れた]
外で片付けるが吉、かな。
[老婦人の時と同じように、玄関から外へと回り。
血が滲んだ水を鬱憤晴らしのように海へと投げ捨てた。
次いで井戸の傍へと行き、水を汲んで汚れたモップやタオル等を手洗いして行く]
…ほんっと。
こんなことするために帰って来たんじゃないのにな。
[誰も居ないと思っているからこそ零れた言葉。
小さく溜息をつきながら、水洗いを何度か繰り返した]
......エルナ、チャンスかもしれない。
[何がどう、とは言わないまま、そっと聲を送る]
出来たら、エルナはじっとしてて。
[その方が疑いは招かないで済むから、と、そう伝えた]
チャンス?
[あら、と言うような雰囲気で、ウェンデルからの聲に反応を示す]
分かったわ、大人しくしているわね。
[自ら動こうとしているらしいウェンデルに是を返し、そっと様子を窺うことになる。
実際、今は外に居るため関与するのは難しくもあった]
─ 地下 ─
……Amen.
[聖句を口にして、鎮魂を祈る。
どう抗おうと、死者が出る事は確定事項のようで。]
……何を基準に、か。
聖別、というか、選別、というか。
そう言う事が出来る能力者?はいないのか?
『双花聖痕』以外に。
[上に戻ったら新しいシャツに変えないと、と考えながら、
軽く袖口をまくって疑問を口にする。]
─ 大浴場 ─
……失敗したわねぇ…
[血に濡れた服を脱いで、>>73ウェンデルから受け取ったタオルと共に温かな湯気の籠る浴場に入って身体を清めながら、独りごちる。
此処に呼ばれた時には滞在する事になるとは思っていなかったから、着替えの準備を持ってこなかったのも失敗の内、だが]
化粧道具部屋に置いたままだったの、落とす前に気付けば良かった。
[皆も使うだろう浴場を汚すのは気が引けるから、全身隈なく洗い上げてから気付いたのは化粧のこと。
日頃女は化粧を絶やさず、素面を見せたことなど無いのだが今この場に化粧に使える道具は見当たらない。
二度もカヤに使いっ走りをさせるのも申し訳ないし、と悩み見つめる鏡の中の素面は、常の化粧よりも幾分若々しさが目立つもの。
>>28>>38歌声に何らかを気付き、感じた者は居た──最も女自身認識はしていない──が、女の見目の差異に気付く者はいるだろうか]
[中々覚悟は出来なかったが、いつまでも入浴している訳にもいかない。
>>98外で控えてくれているカヤにも悪いし、>>78案じる様に付いてきていた茶白猫も一緒に待ってくれているかもしれない。
朝早くに面倒をかけてしまって、朝食も食べ損ねているだろうにと思った所で、ふと気づいた]
…そういえば、昨日はちゃんと食事、してなかったわね。
[水分は部屋にある水差しから飲んでいたけれど、思えば丸一日以上食事はしていない。
空腹であるはずなのに、食べたいという欲求が出てこないのは陰惨な光景を見たからだろうか。
それはともかく、長居をすればその分カヤを拘束してしまうから、とカヤが用意してくれた着替えに身を通した後]
─ 地下→一階 ─
『双花聖痕』を支える者として、見極める者がいる……というのは。
そも昨日、団長殿とカヤが話していたでしょうに。
[聞いとらんかったんか、と言わんばかりの態度で向けられる疑問>>109に返したのは自身の思考がまとまりついてから。>>103
対応が塩多めなのは、見知るが故の裏返し……というのは伝わっているかどうか]
ええ……故に、慎重に。
同時に、過ちを恐れずなすべきをなさねばならない。
ま、損な役回りでしょうね、一番の。
[思うままを述べるクレメンス>>113に返す言葉は自嘲めいた響きを帯びる。
まくり上げられた袖口>>112から、そこにある蒼は垣間見れるか。
叶うならば深紫は一度大きく見開かれた後、らしからぬ様子で数度瞬いた後]
……どこか、ぶつけでもしましたか。
[そんな、当たり障りのない問いを一つ、投げる事となるのだが。*]
[ブリジットの後を追うように一階に降りると、ヘルガを見送ったカヤの姿を見つける]
カヤおねえさん、ブリジットさんを見なかったですか?
[問いかけながら、少年は考える。カヤはずっと、少年を気遣ってくれていた。もしかすると、信じてくれるかもしれない]
─ 外 ─
[洗い物を終え、一纏めにした後に周囲を見やる。
水を投げ捨てた海は未だ荒れ模様。
ブリジットは非常手段があったりするんじゃないのか、みたいなことを言っていたが、いくら探してもその手段はないのだ。
全ては荒れ狂う波のせい]
そんなものがあったら、20年前も閉じ込められてないよ。
[誰に言うでもなく呟き、道具を片付けるべく屋敷の中へと向かった]
― 一階 ―
俺が興味ない事、とことん避ける主義なの知ってるだろうに。
[悪ガキでガキ大将でも、面倒見はよかった方……だと思いたい。
年は若干離れているが、互いの位置を理解できないほど付き合いは浅くない。]
……ちったぁこっちにもよこせよ?
[自嘲めいた言葉を紡いだ青年を気遣わしげに見やって。]
……あ?
いや、ここ最近、何かにぶつかった覚えはねぇが。
[話が見えず、訝しげに首を傾げた。*]
─ 一階 ─
……それは、知ってますがね。
時と場合によるでしょう。
[呆れを帯びた声で突っ込み一つ、飛ばした後。
気遣わしげに見やる視線>>121に、苦笑を滲ませる]
それが、赦されるのであれば、ね。
[是とも非とも口にはせず。
自身の投げた疑問への答えには、と一つ息を吐いた]
……覚えがない、というなら。そのいろ、不用意に晒さぬ方が良いやもしれません。
……無論、団長殿と同じ道を逝きたい、というならば別ですが。
[人の身には不自然な蒼色。
怪我によるものでないと言うならば、考えられる可能性はひとつ。
そこに行き当たった青年が向けたのは、遠回しの警告、ひとつ。*]
[自身の瞳の色の、一瞬の変化に少年自身は気付いていない。
そして、見極める者なのか、というカヤの問いには、はい、と頷いた]
怖くて、黙っていたんですけど。僕の父もそうでした...
[近くに来たヘルムートにも聞こえるように少年は語り始める]
六年前、父は母が人狼だということを見つけてしまって...そうして二人共死んでしまったんです。
僕はそれが辛くて、記憶を封じてしまった。でも、思い出したから...
思い出してしまったら...もう......
[少年は、俯いて両手を握りしめる。震える肩は恐怖を堪えているようにも見えたか]
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