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─広場・噴水傍─
顔見知り……って。
爺様の顔見知りって、街の住人の大半って言えるんじゃ……。
[転がり出てきた可能性に、小さく呟く。
ただ、団長が隙を見せる相手となると、多少は限られるかも知れないが]
…………。
[いずれにしろ、それは余り考えたくはない可能性で。
甘いのかな、と思いながら、一つ、息を吐いた]
……ですか。
まあ、焦っても仕方ないかもしれないですね。
[修道士に軽く答え。明日になったら、一人でも裏路地に赴いて情報を集めようと決意して表情を堅くした]
[ローザの言葉に、慌てて笑顔を作る]
そうね。あの人の行動力なら、情報いっぱい集めてるかも。
依頼人については本人に聞いてみればいい話だしねー。問題ない相手なら教えてくれるかも。
ああ。なるほど。
転職って奴か。
[ヴィリーの言葉に納得がいったように、うんうん頷いた]
まあ、アタイは誰と誰が知り合いなのかは全然わかんねえけどさ、曲がりなりにも自警団長とまで呼ばれて、しかもある程度以上に情報を掴んだものが、そう痕跡も残さないほどにあっさり捕まるもんかね、と不思議に思ったんだ。
んじゃ、親しいものがやったのかな?と、こう単純に思ったのさ。
まあ、そんだけの話。
ん、ああ。
俺もそれは気になってんだよ、な。
[レナーテの提示した疑問に、やや伏しがちだった蒼をそちらへ向ける]
……むしろ、街じゃ知らない方が少ないかな。
こっち側じゃ、そうでもないかも知れないけど、裏側じゃ結構な数が知ってるはず。
結構前から起きてる事件だし、爺様もずっと追っかけてたし、ね。
─広場・噴水傍─
……警戒されても押し通す自信があるんだろ。
大きく噂が広まったのは今回が初めてのはずだ。
それ以前は仕事仲間でちらほら囁かれてた程度だったな。
この街でも関わった者以外には伏せられていたようだし。
[女剣士の疑問に己が知る他愛ない情報を明け渡し]
[先の顔見知りのと言う部分でしばし思案]
[いつの間にか手巻きタバコはかなり短くなっていた]
―広場・噴水近く―
ああ、いたいた。
[求める者の姿は、正確には見つからなかったが、
先に別れた者達がいると知り、近づいていく]
アーベルにハンス、そっちはどうだった?
[直前までの会話の内容など知らぬ様子で、問いかける]
[ローザの呟きにくすりと笑いと]
でもね、ローザ
世の中には『現実は小説よりも奇なり』って諺もあってね
[本人の居ない状態でそれはシャレで済むのだろうか]
―広場・噴水近―
誰しも信じれば気になるだろうからな。
……嘘じゃ、ない。
[アーベルに答える]
[声に出されなかった部分も気づいてしまったから付け足して]
そうですか。
どちらにしても、議会や上の人々だって同じ意志の者だけが集まっているものじゃないでしょう。
けれどその可能性はありそうですね。
[レナーテが手を振ったのにも小さく頷き答える]
[実際には従兄からもしっかりと示されているが]
そうだな、団長さんは街の人間ならまず知っている。
その上でとなると、あまり考えたくない方向にもなるな。
[頭では理解している][けれど本当はまだ今は]
[その割り切りをしきれていなかったりもした]
って、お?
[納得した後に、アーベルの言葉を聞いて、首を傾げた]
うーむ。
情報は難しい。
なんでもただ信じるだけじゃ駄目なのか。
[子供のようなことを言って、うんうんと神妙に頷いた]
─広場・噴水傍─
[眉を顰めるヴィリーの様子に、いけね、と口の中で小さく呟く。
余り思い出したくなくて、話せずにいた一年前の事。
それも、伝えておかないと、と思った矢先]
……あ。姉さん。
[その辺りを伝えたくない人から声をかけられ。
ぴし、という感じで固まった]
─広場・噴水傍─
……いや、単純な話も馬鹿には出来ん。
複雑に考え続けてるとそっちには目が向かなくなるからな。
…親しい者、ね…。
[直ぐに浮かぶのは彼の子供]
[確かに意表は突きやすい]
[考え込んでいると更に増える人影]
[隻眸は一度そちらへ向く]
[最後の紫煙が宙に散じた]
[解決するに超した事はない、とか、前向きな意見に頷く]
ね。そういえば今日は見てないけど、
案外すでに犯人捕まえて懲らしめてる所だったりして!
…って、それは期待しすぎかな?
悪い人が、…この街の事件の犯人をつかまえるがいい…
とか依頼出すとも思えないし、
聞いたら教えてくれると思う!
…それにしても、そっかぁ、
確かに焦ってもしょうがないかぁ…。
でも焦っちゃうよね!
[そう言う様子は特別焦ってるようには見えないが]
[他の者も見知った人物と気づくと軽く頭を下げるも]
……何、その反応。
また何かやらかしたの?
[固まった弟を見やり、腰に手を当てた]
[そんなことをしてると、エルザが近づいてくるのに少し遅れた]
お。エルザじゃん。
そっちも、事件の調査かい?
あんま危ないことしないで、そういうのは荒事専門のアタイとかに任せるんだぞ?
むしろ、他に活躍できる場面が少なそうで困ってるんだけどね。わはは。
― 大通り ―
あははー。人知れず名探偵が事件を解決。
だったらいいねー。
[ローザの楽観的な予測?に、楽しそうに笑って]
[しばらく皆と話をしていたが、ふと空を見上げて]
あ、ごっめーん。師匠の知り合いが訪ねてくるかも知れないんだったわ。
そろそろ宿に帰らなくっちゃ。まったねー。
[皆に大きく手を振って別れると、フーゴーの宿へと急ぐ]
そ、そういえばそんな言葉が…!
[ゲルダの言ったことわざに、今思い出しましたといった風で自分の両頬を押さえる]
…いや!でも!
そしたらその次は私たちだったりして…。
…ううん!ことわざと実際は違うの!たぶん!
だから大丈夫なんだからー!
[ふるふるふると首をふる]
─広場・噴水傍─
え、あ。
いや、別、に?
[姉の問い。
どこか引きつった声で言いつつ、ふるふる、と首を横に振ってみせる。
説得力。そんなものは、皆無]
― 夕刻・宿屋 ―
[宿に戻っても、まだ師匠の姿は見えない。しばらく寛いでいると部屋をノックする音。扉を開くと、主人から言伝を伝えられる]
……え、カヤが?わざわざありがとうございます。
[扉が閉じた後、簡単に出かける準備を整える]
そうね。一人で寂しいのかしら。
今夜は泊まって、いっぱいお話しよーっと。
[師匠宛ての書き置きを机の上に残し、練習用の鈴を前のポケットへ。懐に護身用の短剣を入れて、首から下げた幸運のロザリオをぎゅっと握り締める。宿の扉が軋みながらゆっくりと開き、*閉まった*]
―広場・噴水付近―
どうして今回か……。
[ヴィリーの言葉に悩みかけ]
[直後の声に途切れた]
エルザ。
いや。こちらにも収穫はなくて、ね。
ベッティやカヤ君はどうしたんだい。
[期せずしてアーベルへの助け舟になれるかどうか]
こんにちは、レナーテさん。
[彼女に向く時には、きっちりと笑顔だ。
事情を知っているらしい様子に、眉を下げ]
自分が荒事に向いていないのは、重々承知しています。
……でも、何もしないで後悔するのも、嫌ですから。
[翳ったのは一瞬のこと、]
レナーテさんは、荒事以外でも十分活躍できると思いますよ?
[ハンスの言葉にほーと感嘆の声を上げた]
マジで可能性あるのか。
んじゃ、なんかドロドロしてそうだなぁ。
[少しだけ苦い笑みで宙を見上げた。
そして、ヴィリーの言葉を聞くと、気付いたかのように]
そういや、自警団長の親しい人って誰だ?
[と、全く下調べもしてないバカなことを言った]
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