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[ヨハナとエーリッヒのやり取りの様子を眺めつつ、シェリー・コートをどうしたものか、と思案する。
そこに近づく気配に気づき、紅はそちらへと]
あ、ユーリ。
ユーリも、カラカラさんを追いかけて?
なんじゃ、ありゃ偽物なのかね?
妖精らが取りあっとったからてっきり…いや、しかしそう簡単にあれが見付かるわけも無いか…うゥむ。
[後半以降はどんどん小声になりながら、考え込んで唸る]
そもそも、あれは安全な……ぅむゥ……
[エーリッヒの言葉にきょとんとしつつも、とりあえずついてゆく。]
[温泉に行き、しっかり捕まった妖精を見て、]
もってないね。
んん、混浴?
[ヨハナが入っていくのをみた。]
[しばらくして追った。]
[カラカラ、という言葉に首を傾げた]
声が聞こえたから。
[言いつつ、視線は転がった妖精のほうに。
これが件のカラカラかと、指差してもう一度首を傾げた]
大方、きらきらしたのに目が向いただけなんじゃない。
[人騒がせな、と吐き出す溜息はやや重い。
唸る老婆の様子に、やはり視線を注いだ]
……ヨハナ婆、本当に何も知らない? 像について。
声って……ああ、妖精さんの、ですかぁ?
[一瞬、何のことかと思ったものの、ふとそちらに思い至り]
ええと、正確には、シェリー・コートというらしいですけど。
カラカラ音が鳴るからカラカラさん、と。
[短絡なネーミングにシェリー・コート、一応文句は言っているらしいです]
――もしも、もしもじゃよ。
偽物であの状態なんじゃとしたら…本物がわかりやすいところに出てきたらどうなるんじゃろう?
探したら、見付かったら、ものすごくまずいんじゃないじゃろか。
[ふと顔を上げて、じっと見てるアーベルと目が合う]
なァ、アーベル。難しい探し物をする時、お前さんならどうする?
コッソリと一人探すか、皆で手分けして探すか。
なら誰が探したがった。探す事に熱心じゃったのは――誰じゃ?
[低く呟いて、いつの間にか集まっていた面々を見回す]
え?
難しい捜し物するなら……んん、そうだね。
危険なものなら一人で探すよ。
でも、そうじゃないならみんなに頼む。
探すことに熱心だったって……
いる?
[不思議そうにした。]
それに、天使って危険じゃないんじゃない? そんな名前だし。
だったら、たぶん、考える事じゃないと思うな。
こっちと、あと叫び声が。
[一度頷いた後、付け加えた。
絶叫の元を辿って辿り着いたのがここ。
それから何かあったのかと問いを発し掛けて。
ヨハナの言葉に振り返った。
文句を言うシェリー・コートが動けないことを良いことに、瓶詰妖精さんは何やらからかっているようです]
……ええと。
一番、熱心に?
[ヨハナの言葉に、こてり、と首を傾げる。
何故か、嫌な予感がふと過ぎり、手のひらに呪文の式を一つ書き付けた。
老婆の指摘が正しければ、一番危険なのは、多分、そこだから]
[危険云々と考えてはみても、一番危険というか読めないのは、妖精王かも、とかも考えているのはさておき]
んん、危険というよりは。
『強すぎる』と考えるべきな気もしますねぇ、天使は。
ほら、強すぎる力って、こわいものですし?
《ヒントあげすぎたかな。
……仕方ない、かな?》
[さて、かれのそんな台詞を聞いたとして、
悪戯ものたちは面白がるばかりだろうけれど]
[視線は良く見知ってきた坊に変化のあるなしを確かめるように見据えたまま、アーベルの答えに言葉を返す]
危険なものなら一人で探しちゃいけない気もするがねェ。
まァ、天使が危険かどうかは叶えて欲しい願い次第でもあるさね。
疑わずに済むのが一番では在るがねェ、なにせ妖精王まで出てくる非常事態さ。何かがおかしくなってるのは間違いない。
年寄りは疑い深い生き物なのさねェ…哀しい事にね。
そうかな。
危険なら、誰にも迷惑かけないように、一人で探すのが一番だよ。
んんん、かなえてほしい願い次第で危険かぁ。
そんな危険な願いなんて、持ってる人いるのかな?
[首を捻る。]
疑わずにすむっていうよりも、あんまりいっぱい疑うと、おばあちゃんもつかれちゃうよ。
エーリ君は、ぜんぜん熱心じゃないしまじめでもないから、変につかれるより、ちゃんと考えたほうが良いかもしれないなって思うよ。
さて、天使を奪われれば犯人がそれで逃げるかもしれない。
少なくとも今は逃げられはしない。妖精王が居るからね。
それでも、見つける必要があるかい?
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