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―草原―
あなたが本気で、僕を倒そうとするなら、相反する属性のぶつかり合い、双方無事では澄まないでしょう。
それよりも、確実に僕の力を機鋼竜に送る方を選ぶのが、プロのやり方というものでは?
それにアーベルさんと合流した方が、あなたにも有利なはずでしょう?
[ユリアンの言いぶりに何かカチーンと来た]
……その言い方は何か、ムカつきますね
あれですか、強引にでも今から下にお送りしましょうか?
[そう言ってチャキッと銃口をユリアンへ]
[響く雷鳴。
屋上にいれば、それを捉えるのは容易くて。
ばさり、と白梟が一つ羽ばたいた]
……やれやれ。
大丈夫ですかと。
[ぽつり、呟く。
それが相手に届かないのは、わかっているが]
−中央塔下部・ファクトリーエリア−
[ぱちり、][近づいた同胞の気配にか]
[開かれた眼][じい][火炎の竜を見つめる]
…唯の気まぐれ。――戯言だよ。
記憶の端に留めて貰えれば、其れで構わないさ。
[理解を得られるとは、思って居ない。
薄く、笑う。
口唇から零れた雪煙が、ふわりと消えた]
魂の、声。
私の知る君なら、持ち合せて居た――心の。
[青へ向けた視線を逸らさぬまま。
ゆるりと上げた指先が、相手の頬へと掠める様に、触れる。
――感覚を持つ者ならば、冷えた其れが理解出来ようが]
―草原―
[突きつけられた銃口にも動じる気配はなく]
まあ、下に送られたら、僕はいずれ消滅しますから、ここであなたに撃たれても大差ないといえば無いんですが…
多分、黙って撃たれると、いろんな方に怒られると思うんですよねえ。
た まし い?
[妙に][ぎこちなく][紡がれる][言葉]
こころ、
[触れられる瞬間、][びくり][震えた]
[冷たさを理解しているのかは定かではなく]
[唐突な言葉に軽く首を傾げ]
イレーネじゃなくて?
…イレーネのために?
[何となく昨日のイレーネ…エテルノは隠さないんじゃないかという気がしたが。サラリと心を読まれたからか]
[”イレーネ”が、自分から明かす可能性は、確かにある。それでも、相手を欺けるうちは自分に矛先を向けておきたい]
ああ。
そう言うことに、しておいて欲しい。
[理由も言わず、ただそれだけを告げて]
−中央塔下部・ファクトリーエリア−
[ぱち、][ぱちぱち。]
[数度緩やかに瞬いて]
[また目を細める]
[が、][間を置いて][低い呻き。]
そう。
其れが私の。――”イレーネ”の、司る場所。
[青年の言葉に、ふわりと笑う。]
全ての生き物に、等しく、平等に。
与えられる筈の物だよ。―――我が三対。
[すぃ、と。其の頬を指先で撫ぜるように、触れて。]
そんなの私の知ったこっちゃないよ。生憎、私のこれは系統が違うんで
…………精霊だし、半分くらい吹き飛ばしても生きてるよね
[ポツリとそう呟くと、右手の拘束を解き]
……捌ノ首(はつのくび)「玉依姫(タマヨリヒメ)」
[そう呟くとともに右腕自体が変化。魔銃を取り込み、腕自体が長大な砲塔に
背中の放熱板がバシューっと排熱の白い煙を吐く]
大丈夫。ユリアンの下半分ほど吹き飛ばす程度だから
[多分、十分致命傷]
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