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[「いなくなったら…いやだから」。
聞こえた声に、微か、笑みが掠める]
……ばぁか……。
[離れようとしたのは、わざとで。
裏通りで生きようと思ったのは、距離をあけるためで。
けれど、想いは言葉にしないで。
ただ、呆れたように零すだけ]
もう、何も手放したくないのだよ
君と僕が仮令相入れない種でも
僕は―――このまま後悔なんてしたくないんだ!
[間に入れたかどうかは解らない。
ベッティがアーベルに駆け寄るならば、
娘は兄の様に想っていた黒の―――獣に手を伸ばす。
触れることは叶うか否か。
その刹那、するりとミハエルの手を抜けて――]
[ベッティを捕まえて、あちらもこちらも、とするには身体が小さすぎた。
別へ意識を逸らした刹那、ゲルダを捕まえていた手から感触がするりと抜けて行き]
ゲルダ!?
[離れた先に手を伸ばすが、再度掴むまでには至らない]
――…賽を投げただけだろ。
[クツ、と咽喉がなる。
人の言葉を操る漆黒の獣は蒼を見据える。
間近へと迫る蒼。
アーベルの体勢が崩れる事で銀持つ肩を抑えようとした
前脚の位置が僅かにずれてしまう]
お前と俺じゃ、道が違う。
お前は俺を選ばなかった。
[人狼と人間が同じ場所へ行くとは思わなかった。
人間の群れで暮らしながら人間になれぬ獣は
首筋へと牙を立てる。
アーベルの狙いは見えていた。
人と獣の性質を併せ持つ漆黒は
其処に胸骨がある事を知っていた、けど。
――銀は確かに漆黒の獣を抉る]
本当に―――…僕は、君の事
お兄さんのように…想ってたのだよ…ライヒ君
…おいて行かないでよ
[声も、手も、届いたとしても、遅いのかもしれないけれど。
それでも手を伸ばすことは、声を発することはやめない。
叶うなら、漆黒の獣に縋り付いて―――]
いってぇな……
[痛みよりも同胞を置いてゆくことが怖かった。
自分が死んだら誰が彼女を守るのだろう。
守れなくなる事が、つらい]
……にたよーな、もんだ。
[賽を投げた、という言葉に、笑う]
……どーだか、わかんねぇ、ぜ?
なにせ俺、人狼のなりかけだったりするし、さ。
[銀の先、手応えを感じつつ、にぃ、と笑う。
周囲の音は少しずつ遠のくけれど。
羽ばたきの音は、確りと聞こえたから]
あー……ごめんな、キーファー。
[小さな声で、蒼鷹の名を紡いだ]
――――リヒト……
[目に入る光景が痛い。
昨日失った人に心は傷ついていたのに、
また新しく傷が出来ていく
止められなくて、失う未来しか見えなくて
枯れたはずの涙がまた溢れた。]
[幼馴染に覆い被さる漆黒の獣にあたたかな感触が触れる。
同胞ではない事を理解していた。
触れる温度も匂いも違う――これはゲルダのもの]
――…莫迦だな。
保護者代わりなら出来るかもしれねぇが
俺は家族なんて知らねぇから
兄なんかにゃなれねぇよ。
[微かにゲルダの血の匂いがしただろうか]
年頃の娘が生傷作ってンじゃねぇよ、ばぁか。
[事が済んだらミハエルに本を贈る気だったけれど
今となってはそれも難しい。
いつか約束した発明家の伝記。
荷の中には様々な薬と一緒に其れがあった]
[自分の身がその場につくのは、漆黒と銀がお互いの身に達してからのことだろうか]
あーべる……
[あと少し手を伸ばせば届くかもしれない距離、足元がおぼつかない、
声は震えてうまく出せない、涙で自分の顔はひどいものだったかもしれない。
わずかににじむ視界に命の源たる、紅だけがやけにはっきりと見えたようなそんな気がする。
伸ばす手はその手を握ることができただろうか]
[獣に銀が刺さる様を見ても何も言わない。
泣き叫ぶ事をしないのは、昨日でそれが枯れてしまったからか。
それとも、自分以上に彼らを嘆く人がそこに居たからか。
それ以上に、覚悟はあったからか―――――
ただ涙だけはとめどなく、静かに溢れて頬に落ちた。
そっと、黒い獣に近づいて。]
ライ………。
[その隣に膝を付いた。
ゲルダが縋っているのが解っていたから、
遠慮がちに、その毛の触れられるところに屈みながらそっと頬を寄せた。]
――……。
[蒼を持つ幼馴染の言葉に金色が揺れる。
期待させながらいつも置いていくから
もう期待しないと決めていたのに。
同族の因子を持ちながらならぬ彼が
愛しくも恨めしくある]
莫迦、だよな。
[もう誰に言うべき言葉なのかも分かりはしない]
――…置いていきたくねぇな。
俺がいなくなったら、
誰がお前を守るんだよ。
[誰よりも心を許していた同胞。
けれど、愛しているなどとは言えない。
言うべきではない]
ずっとずっとお前を想っているよ。
なぁ、俺の大事な、相棒――…
[微かに聞こえた、名を呼ぶ声。
誰のかはわかるから──は、と息を吐く]
……なに、らしくねぇ声、出してんだ、ばかやろ。
[投げ出す形の左の手に、微かに触れる感触。
握る力はないから代わりに]
……ごめん、な。
[小さな声で、こう、紡いだ]
[重なる蒼と黒。
それに赤が加わるのは程なくしてだった。
人からも獣からも、同じく赤が零れ落ちている]
──ラィ…………。
[再度名を紡ごうとして、声が掠れた。
本を通じて交流を深めた相手。
獣と転じたその姿に恐怖が無いわけではなかったが、慄く程では無く。
眉尻を下げてその姿を見詰めた]
僕だって…家族の事は良く解らないよ
それでもさ―――…嬉しかったんだよ
怪我の手当して呉れたり、クッキー呉れたり
……お墓に、花を手向けて呉れたり
見守ってくれるのが、嬉しかったの
[ふるふると頸を振って。ぽろぽろと涙が漆黒の獣の毛並みを濡らす。
流れる血は、彼から熱を奪うのだろうか。]
必要なら……私、食べられてもよかったの
誰かを奪う分、生きていて欲しかったから
[演技が、はがれる。
仮令、彼の手が大事な人達を殺めていたとしても。
それでも、傍らの青年に言の葉を綴り続けて。]
いらない……そんな言葉……
[返される言葉、握る手にむこうからの力は返ってこない。
彼の身からこぼれおちる紅と共に命が零れ落ちていくのを、ただ自分は見ることしかできず]
ずっと……ずっと……好きだったんだよ……
ただ、私は……アーベルと……一緒に………
[ぎゅっとただその手を握れば、命をつなぎとめられないかと、
祈りを込めて握る手に額をこすりつけて]
ごめん……ごめん……わがままで……
[銀の毒が漆黒の獣を侵してゆく。
熱くて苦しくて仕方がないけれど
其れは一つも表に出さない]
――…は。
[結局、アーベルの心臓を喰らう事も叶わない。
ぽた、ぽた、と人と同じ赤い血が胸から滴る。
幼馴染の上からは動こうとはしなかった。
――…誰かに奪われるのも、厭だったから]
[失う覚悟はしていた。
子のために、夫も同胞も。
だけど夫のそれは急で、
同胞には予感があって
取り乱さないのは、情愛の差だろうか
痛みだけは、等しく胸に残るのに。
涙は同じだけ溢れてくるのに。]
リヒト、リヒト………
[末期の優しいコエが届けば、名を呼ぶ声が止まらずに
置いていかないで、と口を開きかけて。]
私、…私も
ずっと、ずっと一緒だったから
[夫とは違う、けれどとても大切だった]
大好きだったよ、相棒…………
[覚悟していたからこそか、
言葉が零れた。]
…………。
[紡がれる告白に、返す言葉はない。
それは、だいぶ前に捨てたつもりのものだから。
だから、ただ、静かに、聞いて]
……謝ることか、それ。
っとに……もう。
[掠れた声で紡げるのは、やはり。
呆れたような口調の一言だけだった]
でも……らしいっちゃ、らしい、か、ね……?
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