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ひいや ふうや……
[静寂の後、紡がれしは唄]
みいや ようや……
[てん、てん、と。
つかれて回る、華の紋]
いつやの むさし
ななやの やくし
ここのや とおや
[ひょう、と。
投げられ、還る、華の紋。
小さな手は、受け止めたそれを確りと抱きしめ]
……ゆく、かえる。
……風漣には、わかんない。
[小さな呟きを残して、童はその場を離れる。
そのまま何か探すよに、*静謐の奥へと*]
どうすればよいのだろ。
何が正しいのだろ。
わからない、わからない。
[緑の内を歩きつ、繰り返す]
風漣はいらぬ子、そう言われた。
笑んでくれるのは舞弥のにいさまだけ。
……でも、風漣は。
舞弥のにいさまのお側にいてよいのだろ?
いらぬ子なのに、お守りされてもよいのだろ?
……わからない、わからない……。
/中/
と、言うわけで、ようやくキャラ設定の方向性が固まってきました。
しかし、またNPC愛か自分(^ ^;
しかも、元キャラがマイルズ、て。
さて、では設定メモでも。
・出生
それなりに高貴の出。ただし、落胤かもしくは双子の片割れのため、世にはその存在を知らされず、隠れて生きていた。
家族は母と、護衛の者(=舞弥)。
母が病に倒れてからは、舞弥と二人、森の中に隠れ住み状態。
似ている、と呟いたのは、自分の隠れ住んでいた森との比較。
自身の出生は知らないが、隠れねばならぬ子、父にとってはいらぬ子である、という認識はいつからか持っている。
・異能
見れぬものを見れる子(まあ、霊能なので/それだけか)。
その力で、人の死を感知できる事から、自分は他と違う、という意識が強い。
天狗の鈴に呼び込まれたのは、自分がいらぬ子である、という無意識と、舞弥の負担になる事を無意識に恐れ、消滅を願ったため?
…………いやだから、NPC愛しすぎだよorz
/中/
ところで、真面目に性別どーしよう(' ' )
どうも、不明が多すぎてなあ……。
被り気にせず、無性で通してしまうか、やはり(ぇ。
[目覚めたなら、まず湯あみをする。
白く薄い肩の下まで湯に浸かれば思わず吐息をひとつ。
ややしてから、自分の体を蜜色で見下ろした後、もう一度ためいきをついてから湯殿を出る]
[今日もやはり髪をおろしたままで縁側に面した板の間でお天道の日を浴びる。
やがてあたたかさと入浴後の気だるさゆえにすぅとしずかに寝息をたてるだろう。
そのうち両の膝を抱えこんでころりと丸くなって眠る様は、まるで赤ん坊のようでもあるだろう*か*]
[やがてゆるりと起き上がる]
[すこしばかり顔が白く]
……だめじゃぁ
ちがうんは、見とうないん
隠しごとは、かくさんと
ちいねえさまがた、おいかりじゃぁ……
[ぎゅうと握った、守り袋]
[中身がないことも]
[誰が見付けてくれたのかも]
[何もしらずに]
[食事をすこしもらったら]
[たちあがって]
おらがおったら、みんないっしょにならん……?
そんなの、いやじゃぁ……
[ちいさく言うと]
[童子たちからも離れる]
[どこへゆこうか]
[離れれば]
[何もしらずに*いられるだろうか*]
(―――なぜ)
(―――なぜ、我はゆらではなかったのだろう)
『――何故、どうしてお前ではないの』
(…やめて)
『お前など産みたくなかった』
(…やめて。やめて、母さま)
『お前など死んでしまえばよかったのに―――』
( や め て )
[夢]
[夢に溺れて]
[こころ が しんでしま う ]
〔やがて瞼の裏より紫黒の眼現れて、
朝餉を済ませて縁側を歩みゆけば、
赤子のやうに眠りに落ちる人の姿。
くすりくすりと小さく笑ひしは、
童子らか女かはたまた何方もか。
真白き花の冠に、薄緑の風の車。
時移ろわぬゆえか天狗の里ゆえか、
枯れず変わらずその傍らに残されり。〕
〔庭に降り立ち腕を組みて草を踏む。
風に揺れるは深紫の髪に藍墨茶の袖、
見つめる先は天の彼方の遥か遠く、
そこにあるは青き空に白き雲ばかり。
さらさら流る川のせせらぎに、
さやさや噂す風のささめきに、
ざわざわ騒ぐ森のざわめきに、
けれどもこの場にて聞こゆは何もなし。〕
[一足早く昼餉をもらい、誰も居ぬを計りて湯殿へと。
朝霧に濡れた衣を残し、湧き出る湯に浸かりてしばしまどろむ。]
いい湯じゃった。
…む、我の衣はいずこぞ…?
[恐らくは代わりに置かれし白衣と浅葱色の袴を身につけて、乾くまでの一時を小部屋にて一人過ごす。]
[障子窓から空見上げれば、髪を揺らして風渡る。
くすりくすりと笑い声、風に乗ったか空耳か。]
[手持ち無沙汰か気紛れか、飴色取り出し唇へ。
そうと息を吹き込めば、澄んだ音が風に流れゆく。]
[ピィー…ヒャララ…ピィー…ヒョロロ…]
〔耳に届くは祭囃子に似た笛のおと。
風は噂を止めてその音色を運ばむ。
小さく朱の唇から吐息を洩らせば
ゆうるり瞼が下り紫黒は隠されて、
訪れる黒の夜のやうな闇に何思ふ。〕
[瞼を伏せて一心に、指運びにのみ心を砕く。
館の外に出た者も、
眠りの内にある者も、
庭にて音色聞く者も、全て意識の蚊帳の外。]
[余韻残して笛置けば、撫子色の唇は震えにも似て小さく喘ぐ。]
……
[韻とはならず、空に消えゆ。]
[白き衣をきちりと着込み、部屋に残すは浅葱色。
遠巻きに見ゆる童子に小さく頭下げ、縁側へと歩み往く。]
…やあ、これは。
眠りを邪魔しておらねばよいのじゃが。
[揺り篭に眠る赤子のごとく、両膝抱えた姿を見やる。
傍らの花冠と風車が、風に吹かれてかさりと揺れた。]
〔止みし笛の音にか聞えし人の声にか、
重き瞼をふたび持ち上げて紫黒を現さす。
ゆうるり其方へと振り向けば
ゆうらり揺られる深紫に藍墨茶。
まるでそこだけ夜が訪れしやうであり、
閉ざされし蕾が花開くやうでもあるか。〕
〔紡ぎし三つ音は何の名か、
はてさてそれは定かならず、
唯ただ紫黒を幾度か瞬かす。
されば後に残るは平時と同じ女の貌、
眼も唇も弧を描きて笑みの形を作る。〕
[呼び起こされしは人でありし頃の記憶か、
たとい問えども、応えはなく、答えはなく、
くすくすくすくす童子らは妖の女を見て笑ふ。]
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