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[エーリッヒの言葉には素直に訂正した]
あぁら。それはごめんなさいねぃ。
そう思ってくださるのならばなにより。
[ごまかされた言葉に、問い詰めようとした直後、聞こえるのは馬の蹄の音]
……先手を打たれましたかねぃ。
[それが来る前にノーラの答えを聞けば]
ふむ。優等生な会話ですわねぃ。
ま。今は納得しておきますわぁ。
それどころの騒ぎじゃなくなりそうですしねぃ。
[そう言って、ナターリエは横へ移動して窓を開け放った]
―回廊―
すみません、私だけでは無理と。
[まるっきり荒事に向かない青年は、大地の老竜の言葉にすまなさそうな声を返す。
闇色の馬は大きく嘶き、流水の方へと棘の付いた蹄鉄を向けた]
―廊下―
[きっとミリィの生命力も奪われてるのだが。
直接ではなくとも、生命同士のつながりを通じた間接的にでも。
問いにははたと、一拍止まって。
ぽんと手を叩いた。]
ああ、思い出した。
いや、用事は終わって、疲れて寝てて。
そーだ起きたら向こう帰ろうと思ってたんだわ。
[けらけら笑った。
ツッコミどころは、きっと多い。]
平時なれば、調和を持たせることも出来るでしょうが。
今の私では闇に寄せられかねませんね。
< 羽織った黒のショールを掴み、一歩退く。眼差しは闇を捉えていた >
――うん。
…やくそく、した。
[幼子は小さく頷く。
この双方の間に何の取り決めが交わされたか私には判らぬが
幼子の様子を見るに、何やら意思は固いようであった。
これは私が問うた所で口を開きはせぬだろう。其れぐらいは私とて判る。]
…わかった。待ってる。
[手の平に包んだグラスに僅か力を込めたのが見て取れたが、
闇竜殿の言葉に仔は素直に頷いた。
私に向けられる視線には断る理由も無い。頭を一つ縦に振って肯定を返す。
するりと幼子の腕から其の身を解く。]
威張るなっつーの!
[いつもの掛け合いに、がるる、と唸りつつ。
投げられた問いに、きょと、と瞬き]
はあ?
何言ってんだよ。父さんも母さんも生粋の疾風竜だぜ?
[今更何を、と言わんばかりに問う。
琥珀の煌めきに宿るのは、異なる二種、否、同じ疾風の二者、とでも言うべきか。
誰か、他者を取り込みでもしたかのような]
[窓を開け放ち、降りしきる雨を味方につけようと考えての行動だったが]
あ、あらぁ……?
もう、やんでましたの?
[全く意味が無かった。
装甲している間に、闇色の馬の蹄は、ナターリエへと飛び掛り―――]
もう!
貴方に使うほど、余裕は出来てないんですわよ!
[―――左手で、水の盾を生み出し、なんとかそれを防いだ]
[展開するは背の翼。砂が、周囲を舞い攻防の体勢を取る]
戦えぬならば下がるが良かろうて!
[向かい来る闇色の馬に対し、うねる砂を嗾ける。己が得意とするは捕縛術。跳ね上げる蹄鉄を抑え込もうと砂が馬の脚へと絡みつく]
干渉されし者より放たれた力を防いだ結果があの力の増大よ!
尤もあれは剣が自ら弾いたのじゃがな!
あの時誰がそれを行ったかは分からず、ましてや剣は隠す対象だった故に訊ねられるは拙いと思うたのじゃ!
[技を展開しつつもノーラの問いに声を張り上げる]
これ…ダーヴの時と同じ…?
[近付く馬から、僅かに、先に感じた得体の知れない力と同じものを感じる]
…っああっ!
[その力に反発するように、左腕が激痛に見舞われ、光を宿したまま、がくりと床に膝をつく]
[もう一発行くべきか、と思ったら、綺麗な一発が放たれた。
やるじゃん、とか内心思ったのはさておき]
……で。
向こう戻って、ナニやる気なんだよ?
[ミリィへの返答に、こんな突っ込み飛ばしてみた]
ベアトリーチェ殿を、守っていらっしゃるのですよね?
――もしかしたら、少々危険なことがあるかもしれません。
その際は、お願いします。
[それだけ言って、ベアトリーチェに手を振って、窓へ手をかける。]
[鍵の閉めない窓。
――其処から身を乗り出して、外へ。そして、水の力を使う。]
[なるべく強い魔法を、編み上げる。]
[思わずパリと手の中で音がしたが
それよりエルザの手が早く閃いて、少し驚いた。]
「用事」「疲れる」「向こう」
……ひとつずつ聞くのも大変そうです。
[クレメンスとティルの様子を、じっと見る。]
[そうこうしているうちに、
ようやくおめざめのはらぺこどらごんは、
もそもそごはんをさがしにいくみたいです、よ。]
[視線は闇色の馬に向けたまま、エーリッヒの悲鳴を聞く]
エーリッヒ!
どうしたんじゃ!!
[一瞬だけ、ちらりとエーリッヒを見やれば、膝をつく姿が見えるか]
[タイは食堂の中に置き去りに。
ボタンを開けて。]
―中庭―
[大きな水の魔法は、欠片に向かい飛んでゆく。
いくつかを破砕して、そして水の矢を窓へと飛ばす。
人の居る場所のあたりをつけて。]
はい。
[大地の竜の叫びに頷き、青年は後ろから皆を見る。
そして影輝へと叫ばれる言葉に納得したように頷いた]
剣……あぁ、やはり貴方が。
何故、とお聞きする時間はありませんね。
ナターリエさんっ!!
[床に倒れかけている状態で、ナターリエが闇の馬と対峙するのを見る]
だめだ、これ以上は…!
[震える左腕を上げる]
―廊下―
おぅ痛ぇ!
はっはっは。ナイスな平手だな卵姫。
[当人目の前にしてそう呼ぶのは初めてかもしれない。
そして当然痛くはなさそうだ。
ティルの答えには、やっぱりそうかという感想と。ならばという思いがあり。]
ちょいと失礼。
[より深く、探る為にティルの頭に手を乗せる。
両親が同属性なら尚の事。子の属性は親のそれが混ざり一つの風となる。
ふむ、と少しの後手は離す。]
んー、なんだろな。
お前さんの中に、だれぞ居るような感じがするのが。風の何かが。
[ぽつり呟くのは、ティルの家の事情を全く知らない故。]
―――っ!?
[水の盾で防いだそれは、自分と同じ流水の属性を感じた。
それはエーリッヒから感じたものよりも更に直接的で]
『力ある剣』―――「聖魔剣」を持つものの仕業ですわねぃ!
やはり、お主か……オトフリート!
[推測は、完全に確信へと変わった]
…。
これは、ナギどうやってついていこう。
…人型を取るしか、ない?
[ちょっと悩んでいる。]
ここで人型をとるべきか、否か。
いや、蛇のままだと間違いなくついてはいけなくなるんだけど。
……本当の姿を見せるには、拙い。
おk、仮の姿を取ろう。そうしよう。
生命竜 クレメンスは、月闇竜 オトフリート を投票先に選びました。
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