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-肖像画前-
[蝋燭の光ではなく、太陽の光のもとで見る肖像画は無惨に額を打ち抜かれている。
歪んだ笑顔を汚す、僅かな血痕。
人狼の血も、赤いのだ。
ヘンリエッタは眩しげに目を細めると、扉を開けて外に出た。]
もし彼が人狼だったら。
本人が望むのなら、殺したわ。
他の誰にさせるより、わたしが殺したかった。
……望まないのなら。
証拠はすべて、捨てるわ。
わたしが死んでも、彼には何の疑惑も残らないようにして。
ふふ、おかしいわね。誰も好きになんて、なるはずなかったのに……初恋でもしてるみたい。
―→広間―
[広間に戻り漸く一息と思った矢先
叫び声
振り返る、きらりと光る何か、飛び込んで]
……つっ……!…
[何かが当たる感触、それは体まで届かずに]
……トビー…何で、お前が……
[それでも衝撃はかなりの物で、息が詰まる]
[意味深に微笑むルーサーの姿に、少女は袖口で涙を拭って――]
そんなことは無いです。
生きて罪を償うことも…出来ましょう――
そのことは、神父様?あなたが一番知っておいででは有りませんか…?
[さらり――]
[金の髪を揺らせば]
[ふわり――]
[スカートの裾は翻り]
[少女はルーサーの手をしっかり握り締めて]
――ナサニエルの部屋→広間へ――
書生 ハーヴェイは、牧童 トビー を投票先に選びました。
書生 ハーヴェイは、牧師 ルーサー を能力(襲う)の対象に選びました。
他の人を食べてでも生き延びたいと願っているなら、殺さない。
本当は誰も食べたくないのだと思ってすがるのなら、殺すわ。
いいえ。お仕事ですから。
皆様のお口に合っていると良いのですけれど。
[相手に返すのはやはり微笑み。
食器は既に広間に並べてあるから、鍋をそのまま広間に持って行こうと扉の傍へ。
武器庫のことに触れぬのは若干気にかかっていたけれど、やはり自分では触れない]
―広間―
……っ?!
何をしているのです、トビー君。
彼に何の罪があると言うのですか?!
[遅れて広間に到着、目にしたものはその惨状。]
お嬢様 ヘンリエッタは、牧童 トビー を投票先に選びました。
お嬢様 ヘンリエッタは、冒険家 ナサニエル を投票先に選びました。
……仇は討つわ。
[たとえどうなっても。]
それまでは、わたしは死なないわ。
……本当に、どうしてこんな風に思うのかしら。わたしはそうしてはいけないのに……
[ 扉へと向かう少女の表情は見えず、器を手に流し台に立つ青年の表情も叉見えない。蛇口を捻れば冷たい水が音を立てて流れ出る。]
……其れは誰かを護る為のものですか?
[ パシャリという水音に、其れとも、と続いた声は隠れるか。]
─…→広間─
[走って行った、影を、追いかける]
『やだやだやだ』
[頭の中を巡るのは、この言葉だけで]
『ダメだよ、キミは……そんな事したら……』
[なら、誰ならいいのかと聞かれたなら、返事に窮するだろうけど、でも。
そう思わずにはいられなくて]
[自身に怪我はない、だけど理由が分からない]
どうして俺を狙う?
俺がローズを守れなかった事への怒りなら、それは筋違いって物だろう?
それとも、俺が生きていると困るのか?
お前を、疑っているから…。
[目の前の姿に淡々と]
[ 何故其の様な科白を口走ろうとしたのか。
「人間にも絆はあるのか。
それが少し知りたくなりました。」
然う謂った同族の聲が不意に思い出された。]
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