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村は数十年来の大事件に騒然としていた。
夜な夜な人を襲うという人狼が、人間の振りをしてこの村にも潜んでいるという噂が流れ始めたからだ。
そして今日、村にいた全ての人々が集会場に集められた……。
ヘイハチは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[ばーん、と勢い良く教室のドアが開いた]
……うぬ!? まだ誰も出席しておらんとは何事かっ!
[いえ、始業まであと3時間はありますから。
しかし、突っ込みは届いていなかった]
緋月繚乱
☆ルールエリア
進行上のローカルルールを提示します。
入村OKが出るまで、皆様しばしお待ちを。
【関連ページ】
緋月繚乱
http://werewolf.rash.jp/?%c8%ec%b7%ee%e5%e7%cd%f0
緋月繚乱/キャラ設定ページ
http://werewolf.rash.jp/?%c8%ec%b7%ee%e5%e7%cd%f0%2f%a5%ad%a5%e3%a5%e9%c0%df%c4%ea%a5%da%a1%bc%a5%b8
必要に応じてご参照願います。
疑問関係は、村内で確認できるよう、なるべくメモで(鳩に優しく)。
学長生存の間は、企画主もメモで対応します。
2日目以降は、まとめサイトへどうぞ。
【進行関係諸注意】
【キャラクター・役職は事前希望の通りに!】
役職に関しては事前にまとめサイトで取ったアンケをそのまま正式採用いたしますので、皆様お間違えのないように!
【重要:深夜03-06時の間のログ更新は、白・赤・独・墓問わず、エピ以外の全日程に置いて厳禁です】。
進行は、1日目のみ48時間、2日目以降は24コミット進行とします。
朝更新ですので、アンカーは立候補制となります。
可能な方は、2日目以降メモでその旨名乗り出てください。
吊り・襲撃はバトルの結果によって決定します。
決着がつくまで起きていられそうにない人は、バトル当事者以外に委任した上で、早めに休んでくださいね?
【能力者解説】
☆智狼・人狼→憑魔(ひょうま)
人の抱える心の闇に宿るもの。心の奥の願望や欲望を刺激して、それを叶えるためにのみ、宿主を邁進させる。願いを叶えるための力を宿主に与えるが、それと引き換えに正気は失われ、また、人を喰らわなければ生きて行けなくなる。
司を喰らう事でより大きな力を得られる。
智狼と人狼の違いは、決着判定時の修正値のみ。
開始直後は、PCとしての赤ログ使用は禁止。PLとしての指針相談などは問題なし。
1日目の桜開花、憑魔による殺人イベントと憑依以降は自由に。
戦闘勝利後、喰いログを作成可能。
☆守護者→司(つかさ)
憑魔に抗い得るもの。自然の力を借り受け、それを自らの力に転ずる事ができる。力を用いることで、常人にはあり得ない身体能力・治癒能力を発揮できる。
憑魔を喰らい、滅する事が叶う唯一の存在。
守護対象を一人決め、その者が憑魔に敗北した場合、一度だけ襲撃阻止(GJ)可能。
憑魔と戦闘して勝利した場合、喰いログを作成可能。
☆聖痕者→司(つかさ)
憑魔に抗いうるもの。基本は守護者と同じだが、他者を護れるほどの力を持たない。
守護の力を持つ司が護る者を定められない場合、力の共鳴から彼(彼女)の力を自らに引き寄せる。
憑魔と戦闘して勝利した場合、喰いログを作成可能。
☆村人→生徒
憑依されず、また、司の資質も持たない一般生徒。
★憑魔・司はその特性上お互いの存在を感知できます。
智狼・人狼・守護・聖痕各位は、桜開花後はその点に留意して行動してください。
【バトルルール】
・1日に起こせるバトルは最大2戦。メモを利用して事前にカードを相談し、自然な流れでバトルに突入。
・バトルに使用できる発言は全員一律10発言。pt消費量やactには特に制限なし。発言数は手の空いている人がメモでカウントしてあげてください。
・一人のPCが連日バトルをするのは非推奨とします。
特に憑魔は連戦になりがちなので、皆様この点には特に配慮を願います。
☆決着までの流れ
・バトル開始6発言目以降、一方が決着判定ロールを宣言(メモで実行宣言後、発言に絡める、という流れで)。
決着判定ロールは、流れの上で自然な形で止めの一撃を繰り出そうとするという描写を絡めて行なってください。
・相手は当たるか打ち返すかを決めてそれを宣言。
打ち返しの場合、先に仕掛けた方がそれに当たるかどうかを決めて、カウンター敗北希望の場合はそれを宣言(この場合は、その時点で勝敗決定)。
・当たる場合:当たった方が敗者。吊りor襲撃の対象に
・打ち返す場合:1d20+役職修正でランダム勝負。数値で勝った方が勝利。敗者は吊りor襲撃の対象に
同数の場合は、相打ち(吊り襲撃を対象二人にそろえる)
・当事者二人の正式な同意があれば、ランダムせずに相打ちもOK
バトルが一戦しかなく、相打ちでなかった場合、吊りは敗者に。その場合の襲撃の処理は、流れに応じて相談しつつ、決定。
吊り襲撃重ねや、特殊能力にカウントしない意図的GJなどで調整を。
【役職修正値】
☆基礎値
村人:+5
聖痕者・人狼:+7
守護者・智狼:+8
☆喰い・能力取り込みによる修正値のプラス
※智狼が人狼に勝利…+2
※守護者が聖痕者に勝利…+2
※人狼が智狼に勝利…+3
※聖痕者が守護者に勝利…+3
※智狼(守護者)が守護者(智狼)に勝利…+3
※人狼(聖痕者)が聖痕者(人狼)に勝利…+3
※人狼が守護者に勝利…+4
※聖痕者が智狼に勝利…+4
※村人が能力者に勝利…+4
※村人が修正値の掛かった村人に勝利…+4
※修正値の掛かった村人が、修正値の掛かった村人に勝利…+2
【墓下】
死後の世界。霊体として彷徨ってください。
死体に関しては、以下の適当なものを当てはめて描写してください。
どんな過程を経るにせよ、死体は最終的には消滅します。これは、縁故NPCに関しても同様です。
☆憑魔の糧
憑魔に負けたら、こうなります。とはいえ、全部喰わなくてもいい(心臓だけでも十分)ので、それで残った屍は司による浄化or桜による取り込みを受ける事となります。
☆司による浄化
司は知識としてその事を知らなくても、本能として、憑魔を浄化しようとします。そのために憑魔の干渉を受けた(憑魔化したor憑魔に殺された)存在を、自然に帰す力を持っており、意識無意識に関わらず、それを行使しようとします。
とはいえ、これだと守護と聖痕に死体処理班の役割もついて負担になるかと。なので、適宜桜を使うなどして、フォローはいれてください。
☆桜に取り込まれ
司が関われない状況だと、こうなります。いきなり咲いた桜は、憑魔と司、両方の要素を持ち合わせており、死せる者の血を吸って花を咲かせ、その身を自然に帰させる、という力を持っています。
この場合、死体は例えどこにあっても桜の根元に現れ、花弁となって消滅します。
【記号関係】
強制ではありませんが、使うと進行しやすいあれこれ。
─地名─:場所表記。その日の登場時や、複数の場面が同時進行している場合は、適宜入れるようにしてください。
*行動*:退席記号。
[文章]:ト書き。PCの動作や、情景描写をこの中に入れ発言との区別を。
「台詞」:NPCの台詞や他者の言葉の引用時に。
『台詞』:表ログ上の独り言。聞いていいかどうかは、メモなどで先に確認を。
アンカー(>>)の使用については特に規制はしませんが、素で使うとちょっと味気ないので、ト書きに織り込むなどのアレンジをしてみてください。
【PL発言について】
プロの間のみ、/**/でくくる、/中/をつけるなどして区別する事でOKとします。
プレプロ村で決めきれなかった縁故設定などは、中発言を利用してつめて構いません。
1日目以降は、表のPL発言はメモにて。
赤、墓、独り言での制限はありません。
─プロローグ─
その夜の大気は、重苦しく澱んでいるように思えたか。
しん……と静まり返った静寂の中。
動くものなどありはしない、とすら思えるその大気の中、ゆるり、歩いてきたその影は、ふと何かに気づいたように足を止めた。
「……ん」
くわえた煙草から立ち上る紫煙が、夜にとけてゆく。
街灯の光の下、一本に束ねられ、黒のロングコートの上にさらりと流された銀髪が微かに煌めきを弾いた。
「……いる……な」
煙草を道路に落とし、ブーツの踵で踏み消しながらぽつり、呟く。外見は十六、七歳の──恐らくは少年だが、その声は姿に似合わぬ大人びた響きを帯びていようか。
「とはいえ、まだ起きるかどうかもわからねぇな……ヘタに突っつきまわすと、返って厄介……か?」
呟きと共に、見上げた先──『桜繚学園』と刻まれたプレートのかかる、門。その遥か奥に見える桜の大樹をしばし見つめた後、一つ、ため息をついて。
「ま、オレも一度に何箇所も面倒は見れんし……こっちは、気脈の流れに任すしか、ねぇか」
小さく、呟き。
長く伸ばした髪とコートの裾を翻しつ、歩き去ろうとして──。
「ん、と。ヤベヤベ、と」
不意に足を止め、それまで立っていた辺りに手を差し伸べる。こぽり、という音が夜気を揺らし、手の上に小さな水球が生じた。それは道路の上の吸殻へと飛んで自らの内にひしゃげた白を取り込み、再び、飛び立った手へと戻る。
それを、くい、と。手の中に握り込み。
今度こそ、黒と銀の影は、夜闇の奥へと消え去った──。
マイコ が参加しました。
マイコは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―寮・1F―
[Prrr...と呼び出し音。
耳にあててそれを聞きながら、義兄に向かってにっこり笑う]
んー、まだ繋がらないねー!
あ、
繋がった。お義母さん!
温泉どうー?
[答えを聞いて、嬉しそうに笑う]
良かったー!
え?お父さん、いいっていいって。
あ、そうそう、わた……お兄ちゃんに代わるね!
[固定電話前で受話器の持ち手は交換される。
人はまばら。
それもそうだ、だって今は夏休み――!]
マコト が参加しました。
マコトは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
あー……っとにもう、七恵姉さんは……。
こんな長文、連続で送らないでよ……。
[ぶつぶつと、文句を言いつつ返信メールを打ち込んでいく。
出来上がった文面を一度確かめ、送信。
完了の表示が出れはふう、と一つ息を吐いた]
─寮・自室─
……ふうっ……どうにか、丸く収まったなあ……。
[はあ、と。深く、ふかく息を吐きつつ独りごちる。
丸く収まった、というのは言うまでもなく、帰省しない理由を家族……というか、母と姉たちに納得させる事。
結局は、父から話してもらう、という形に落ち着いたのだが。
つい先ほどまで、末姉のメール攻撃に晒され、妙な疲れを感じてはいた]
……ま、これで心置きなく剣の稽古ができるし、メールくらいには付き合わないとね。
[そんな呟きで自分を納得させつつ、携帯を充電器に乗せ、立ち上がる。
ケンはどこかへ行ったきり、戻る素振りは見せなかった]
……どこ行ったんだか……ま、消灯までに、戻ってくればいいけど。
[楽しそうな義兄の言葉を聞きながら、
きょろきょろあたりを見回して、置きっぱなしの雑誌を手に取る。
中には家族に送った温泉宿泊券のその場所。
話している義兄にそれを見せて
二人笑って]
それじゃ、楽しんでねー!
お父さん?うん、大丈夫大丈夫。ゆっくり休んでー!
[ガチャン。
受話器を置いて、雑誌も置いて]
亘も部屋戻る?よねー?
そういえばうちの部屋先輩いないんだよーだから泊まりに……イタッ
冗談にきまってるじゃんー!
[くすくすと笑いながら*バイバイ*]
[ベランダに出て、空へ向けて身体を伸ばす。
感じているのは、開放感だろうか。
家に帰るのが嫌いな訳ではないし、家族と不仲な訳でもないが、どうにも窮屈な感は否めなかった。
長姉の婚約者が、近く家に入ると聞いているから、それも理由の一つなのかも知れないが]
さて、と。
部員はほとんど帰省しちっゃてるし……明日からは自主練だなあ……。
[まあ、相手がいるからいいか、と。
今は不在の幼馴染の事を思いつつ、くすり、と笑みを零して]
/中/
と、言うわけで、本村開始と相成りました、緋月繚乱です。
事前に色々とありましたが、集まってくださいました皆様に、企画主として心より感謝を!
今回はシステムテスト村的な側面もありますので、思うようには進められないかも知れませんが、どうぞよろしくお願いいたします(深礼)。
それにしても、うん。
自分から一番ややこしい所に行く辺り、饗宴の頃と変わっていない自分がいるわけで。
守護先、一体どうなることやら……。
アズマ が参加しました。
アズマは、聖痕者 を希望しました(他の人には見えません)。
―ベランダ―
……うん、…うん?や、俺はヘーキなんだけど。
むしろ人少ないし、怒る親もいねーし、楽。
[受話器の向こうから響く低い笑みを含む声に、
つられ、けらりと笑いを零す。親しげな声に目を細め]
…まぁ、うん。それは建前なんだけどさ。
俺のワガママ通した形になっちゃったけど。
そっちは、どう?ダイジョーブ? …って、固。
[金具にはめ込んで、軽く回そうとした手が食い止められて
話相手へと向けていた意識を手元へ向ける。
大分固く締めていたのだろうか。
片手で事が済まないと判ると、肩で白のケータイを挟んで、
ぐ、と僅かハンドルに力を込める。
ぱき、と小さな音を立ててスパイクの螺子が緩んだ。]
お? や、それは全然いーって事よ。むしろ助かるし。
…んーにゃ、気にしない。んじゃ夜遅くにスマンっした。
またな、おやすみ兄貴。
[小さな電子音を立てて通話が切れる。
カパ、と無造作に片手で閉じながら
コンクリートの上へと白いボディを放り出して。
全てのピンを外し終わったスパイクで、床を軽く叩くと
乾いた土が靴裏から欠片になって零れ落ちた。]
よっし、手入れしゅーりょー、っと。
[全てのピンをケースに仕舞って、軽く手を叩き払う。
スパイクとケースを無造作に袋に詰めて、小さく首を鳴らし]
/中/
という事で緋月始まりましたねー。
不真面目最前線あずまんことkairiです。なのに聖痕者(ミスマッチ!
ということで、よろしくお願いしまーす。
ちなみに、中はここまで不真面目じゃなかったと思う。
どうでもいいけど、今入村済みの生徒は
みんな「マ」がついてるんだよね。
マのつく自由業。 ゴメンなんでもない。
ショウ が参加しました。
ショウは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
[―――ほぅ、ほぅ。
田舎と言うほど田舎でもなく、
都会と言うほど都会でもなく。
そんな街に、何処からか聞こえる梟の声。
人気のない道を照らす街灯には蛾が纏わりついて、
断続的に明滅を繰り返すさまはどうにも心許無い。
少し急ぎ足に、闇に埋没しそうな通りを行く。
昏い中、奥底に潜む、何かを怖れるように―――
などと言う訳ではなく、純粋に帰りが遅くなったからで。
生憎と、夜闇は慣れっこだった。
それだって、この空気の嫌な感じは、好きではないが。
空を仰ぐ。遠いところから注ぐ、月と星のひかり。
夜とは言え、夏独特の湿った暑さに、汗がじっとり滲む]
[ヴ、ヴヴ… 携帯が振動を伝え、遅れて電子音。
普段はマナーモードなのに、今日は忘れていたようで。
びくりと反応し、聊か慌てつつ黒い機体を取り出す。
ディスプレイに表示された名前を見、零した息は安堵]
…もしもーし、ハルヒ? オレ、オレー。
[馴染み深い後輩へと返す声は、静寂によく響く。
やけに暢気に聞こえるそれに、相手は呆れ混じりだが]
悪い悪い、ちょっと予定より遅くなったー。
いつもならタマキに頼むんだけどさ、今いないし。
[帰省したルームメイトの名前を出しながら、
先程までより幾らか軽い足取りで、帰り道を辿る]
うん、了解、りょーかい。確認サンキュな。じゃ、後でー。
[既に気配はなく、水の軌跡も残ってはいない。
それゆえに、彼が見えない何かを感じる事もなく。
会話を終えて、役目を終えた携帯をポケットに戻すと、
締められた表門には目もくれず、迂回して寮に近い方へ。
周りに人が居ないのを確かめると、呼吸を整えて、
目指す先―――学校の外と内とを隔てる壁を見上げる]
『さぁて、っと』
[心の中だけで声を上げ、両足を曲げて屈んで。
一瞬、息を詰め、地を蹴った。
身体全体をバネのように跳び上がり、
伸ばした手を壁の上端に引っかけると、
一気に身体を持ち上げ、乗り越えて、地に降り立つ。
さく、と。土を踏む音が、微かに鳴った。]
[ベランダの手すりに頬杖をつくようにしつつ、空を見上げて物思いにふけっていたが]
……それにしても。
ほんとにケンのヤツ、どこまで何しに行ったんだろ……?
[休みだからって、あんまり羽目外すと御堂さんに怒られるだろうに、と。
そんな事をぼんやりと考えつつ、*空の星をふと見上げ*]
/中/
真面目に眠い……orz
疲れが残ってるのかなぁ(肉体労働系のサガというかなんというか)。
それにしても、シオンが上手く拾われてるなあ(^ ^;
まあ、次に出てくるのはエンドロールだけど。
……本編も進めて、登場させないとなあ……。
ていうか、村雨描写に織り込むの忘れてるΣ
[常習犯―――とまでは言わなくとも、
今日のように帰りが遅くなるのは、以前にもあり。
それゆえに、こういった事は手馴れていた。
普段とは違って長期休暇中とは言え、
やはり門限を過ぎれば寮母にいい顔はされない。
理由を聞かれても、答えられない事もある訳で。
結局、こんな侵入者紛いの事をしているのだった。
手についた土を軽く払って立ち上がると、
いつもより巡回が手薄な事に内心感謝しつつ、
急ぎ、けれどなるべく静かに、寮へと向かう]
ヨウコ が参加しました。
ヨウコは、ランダム を希望しました(他の人には見えません)。
[窓を開けて夜空を見上げる。
夏休み、いつもより人数の減った寮内。
ルームメイトも帰省してしまい、独りぼっちになった部屋。
課題も今日の分と決めたところまで終わってしまい、手持ち無沙汰になってしまった時間。
聞こえてくる音に、暫し耳を傾ける]
…よ、っと!
[身体を半身捻り、今し方まで凭れていたドアガラスを少し開けて
スパイクを詰め込んだ袋を無造作に室内に放り込む。
フローリングの床の上を奥まで滑っていった様だが、気にしない。
コンクリートへと転がした白の機体を再び弄ろうと
フェンスの手前まで腕を伸ばして。]
…お?
[学校の敷地内にひらりと降り立つ影を認め、緩く瞬く。
寮からはまだ遠くでは有るけれども、まさか部外者ではないだろう。
たまに見かける、門限外の帰宅に勤しむ生徒の一人か。
その対象を見定めようと、僅かに目を細め]
[答えられない事―――
とは言っても、やましい事ではないのだが。
夏期休暇だからと言ってシフトを増やしたバイト先で
残業を頼まれて、気がつけば門限を過ぎていただけ。
まあ、校則でアルバイトが奨励されていない事を思えば、
ある意味ではやましいのだろうか。]
ヒサタカ が参加しました。
ヒサタカは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―寮・自室―
[一人の男子学生と、男性教師が入ってくる]
「さて、入寮手続きはこれで完了だな。生憎ルームメイトは帰省中だが、まあ、帰省しない生徒も何人かいるから寂しくはないだろう」
…………はい。
「………あのな、天野。前から思っていたんだが。頼むから、もうちょっと表情に変化ってものをつけてくれ。慣れない奴が見たら、喧嘩売られてるのかと思うぞ」
……………………判りました。
[教師は、相変わらず無表情なままの返答に、がっくりと肩を落とした]
「とりあえず、何かあったら職員室に来い。ああ、携帯は持ってるか?」
いえ…向こうで使っていたのは、こちらでは使えないので。まだ。
「そうか、まあ寮にも電話はあるし…と、お前はそのくらいのことは知ってるな」
二年前と変わりないなら、大体は。
「うん、大して変わってないだろう。ああ、弓道部には顔を出したか?」
[荷物の脇に立てかけられた和弓をちらりと見て言う]
いえ………道場を使わせてもらいたいので、近いうちに挨拶には行きます。
「そうか、じゃあ、俺からも顧問の先生に話しておいてやろう。…そういえば部には戻らないのか?」
「ん?まだ何かあるか?」
いえ………ありがとうございました。
[折り目正しく、深々と一礼した姿に、教師は、笑って頷いた]
「まあ元気でやれよ。天野」
[軽く手を挙げて言った教師に、はい、と頷いて、出て行くのを見送る]
[跳ね返った明るい茶の髪は、月光の下には目立つ。
見られている事など気づかず、寮の壁まで到達すると、
雨どいのパイプに手をかけ、取っ掛かりに出来そうか、
感覚で確認していく。
こういうとき、一階の部屋でないのは面倒だ]
…ロープでも買おっかなー。
[ごくごく小さなぼやき。
ないものねだりをしても仕方がないのだが。]
[寮の壁へと近付いてきた影を、ベランダの手摺り越しに覗き込む。
月光を受けて見知った茶色に光る髪に、おや、と緩く瞬いた。
…あのサイズは、どうも知っている人物の様な気がするのだが]
…一ノ瀬センパーイ? 何してんスか。
[雨どいに手を掛ける人物に、手摺りに凭れかかったまま
上から遠慮がちに声を投げ掛ける。]
/*
さくさくっとNPCだけ登場させて寝るとか、我ながらひでえ!(笑)
バトル全く苦手なふかでっす。
単にヒサタカがもう一度使いたかっただけとか、そんな(///)
鳴弦は魔除けの意味があるのですが、別に魔の気配を感じた、とかではなくて、単に新しい部屋に入る時の儀式的な意味でやったんだと思われ。
でも、怪しいね!今回はただの良い人をやりたいわけだが、すでにどこかで真っ黒とか言われてそうだよ!w
まあ、誤認は有り得ないので許して貰いましょう(笑)
ウミ が参加しました。
ウミは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
……そう、父さんも兄さんも元気か。うん、わかった
うん、そうだね。やっぱり怒ってる、か
まあ、仕方ないよ。私は剣を捨てたんだから。期待もさせてたし、ね
……それは。……いや、どうなんだろうね。私にも判らないや
……でも。何ていうのかな。剣を持つ理由。それが無くなっちゃって。ポカンと穴が開いて……って私は何を言ってるんだか
あー、違う……って言っても、まあ信じないでしょ。想像に任せるよ
むぅ、五月蝿い。中学生が一人前に口利くな
わ、…と?
[降って来た声に、見つかったかと身を竦ませるも、
それは聞き覚えのある声で。
数歩下がって仰いで見れば、僅か、覚えのある姿]
………んー。
[人差指を立て、しぃっと言うように。
それから、雨どいに再び手をかけて、
木登りか何かのように身軽に登り始める。
とは言っても、少々危なっかしくはあるが]
ヨウコがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……( ヨウコは村を出ました)
ヨウコ が参加しました。
ヨウコは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[人差し指を立てる様子に、ん。と口を噤み。
腕を組んだまま手摺りに寄りかかり、雨どいを登る様子を見守る]
…あーぶないッスよー? ダイジョブっすか?
[しかし闇から垣間見えるその少々危なっかしい動きに
コソ、と出来る限り目立たないように
先程よりも声を落として、再度声を投げる。]
/中/
改めてここに謝罪をします。
そそっかしくランダム入村をしてしまいました。ごめんなさい!
はい、中身はそろそろドジの代名詞になりそうなMeyです(苦笑)
スキルアップのためにも常に新規開拓に挑戦中なのですが、色々と失敗をしたらごめんなさいと。
それでも出来る限り頑張ります!
[それでもたまにはいいかと、誘われるようにベランダへと出て。
視界の隅に動く影を見つけてしまった]
…誰っ!?
[鋭く通る声で影に向かって誰何する]
[受話器の向こうとの会話]
「……って感じ。まあ、みんな元気だよ」
……そう、父さんも兄さんも元気か。うん、わかった
「でも、父さんも兄さんも剣道止めたことにカンカンだよ」
うん、そうだね。やっぱり怒ってる、か
まあ、仕方ないよ。私は剣を捨てたんだから。期待もさせてたし、ね
「それなんだけど。お姉ちゃん本当に剣道止める気なの?」
……それは。……いや、どうなんだろうね。私にも判らないや
……でも。何ていうのかな。剣を持つ理由。それが無くなっちゃって。ポカンと穴が開いて……って私は何を言ってるんだか
「……それってマコトさんのこと?」
あー、違う……って言っても、まあ信じないでしょ。想像に任せるよ
「ふふん、まったくお姉ちゃんも素直じゃないね」
むぅ、五月蝿い。中学生が一人前に口利くな
ちなみにどうでもいい設定だが妹の名前は空(そら)。兄は陸(りく)
[大丈夫だって。
そんな風に暢気に声を返そうとしたのも、束の間。
何処からか飛んで来た鋭い声に、]
うわゎゎっ!
[びくんっと反応して、傍のベランダ―――
ちょうどアズマのいるそこへ手を伸ばしていたのに、
バランスを崩してあわや落ちかけて。
手摺に手はひっかかったものの、宙ぶらりん状態。]
/中/
悩んでたら見事に中途半端な表現になりましたね(汗)
動いているし、人影であることは分かると思うのですよ?
…ええと、相手たすくさんでいいのかな。
入村文章からするとそうだと思うのです、が。
…ご、ごめんなさい?
…ぅわっ!?
[ベランダへと伸ばされる腕へ、念の為手を添えようかと腕を伸ばし。
と、鋭く響く声にこちらまで思わず反射的に身を竦ませる。
…自分が悪い事をした筈では無いのだが。
と、バランスを崩し落ちかける相手に思わず目を見開いた。
2階とはいえ、其れなりに高度もある。]
って、センパ…ッ!危な…っ!
ちょ、誰だよ突然大声掛けたのーっ!?
[確かに怪しいけど、幾らなんでも危ないって!と、独りごちながら
手摺りから身を乗り出して、ぶら下がる相手の腕を捕まえる。
女子部屋の方角から聞えたかな、とぼんやり考えながらも
実際はそれどころではなく、とりあえず引き上げようと]
[片手でベランダにぶら下がった影。
それが生徒であることがようやく分かった]
何やってるんですか!
…じゃなくて、大丈夫ですかっ!?
[宙ぶらりんの状態に動揺して、更に声を上げる]
[ひとしきり電話の向こうと話した後、パチンと携帯を閉じる
ここは彼女の部屋。同居人の先輩はいつもの先輩のところに遊びに行っているのだろうか、部屋には彼女一人
全開にした窓枠に凭れ掛かって電話をしていた彼女はスッと空を見上げる。そこには満天の星空]
こんなに月の蒼い夜は……不思議な事でも起こるかもね
[その時響く夜の空気を切り裂く鋭い声。声の聞こえた方を見遣るとそこにはヨウコの姿。そして対面の男子寮の方を見ると]
あー、ちっこい先輩だ。あんな所にぶら下がって、背伸び運動かな
[冗談めかしてそう呟く。そして、改めてアズマとショウに対して]
やっほー、アズマもショウ先輩もそんな所で何してんの?
[そう声をかける]
[アズマの手に捕まえられて、助けを借りつつ、
ベランダの中に入ろ
―――うとして、また、大声。
びっくーんと目に分かりやすい程に反応して、
手から力が抜けかけた。
その分、負担は相手にかかる訳で。
下手すると二人して落ちる。]
だー、
ちょ、ま、本気で勘弁っ!
[気力を奮い立たせて、火事場の馬鹿力といわんばかり、
思い切り腕に力を込め自分の身体を引き上げて、
やっとこさ、内側に転がり込んだ。]
大丈夫じゃないから、手伝え…ってのは無理だろーから、
せめて頼むから大声上げんなって…!せめて小声で…!
[大事になるから、とショウの腕を掴みながら
一応声を落として、やはり誰とも判らない相手に言い返す。
…にしても、ベランダに出ている生徒には、
既に気付かれた可能性が高いのだろうが。
と、更に投げられる聞覚えのある声に、更に反応。
落ちかける身体をギリギリで堪えながら、僅かに視線を向け]
…水月やっほー、って暢気に声を返したいトコなんだが
それどころじゃねーから、頼む大声を上げんなって!
俺まで死ぬから!
[何とか内側へとショウをベランダ内へと引き込んで。
荒い息と共に思わずその場にへたり込む。]
[纏めて落ちそうになったのを見て、息を呑む。
勿論、邪魔をするつもりがあったわけではないのだ。
二人の様子をハラハラしながら見ていると、同じ棟で軽い口調の声が響いて]
水月先輩。
[一瞬そちらを振り向き、だがすぐに顔を戻す。
二人がどうにかベランダに転がり込むのを見て、大きく息を吐いた]
あー………
[座り込んで、胸に手を当てる。鼓動が早い。
新記録樹立しそうなくらい。何のだかは、不明だが]
…ロープ、買お。マジで。
[しかし口を突いて出たのは、何処か場違いな台詞]
つか、なんで、
みんなして、外見てんだよー…
もっと遅くにすりゃよかった。
[ぶつぶつ、反省の色のない文句を零す。
荒い呼気の合間のため、聞き取れたのはアズマくらいかもしれないが。]
…そのロープ、俺の部屋に置いとくんスか。
[ぜぇ、と肩で息をして数十秒。呟かれた言葉にぽつりと言葉を返し。
…部活でさえ、こんな息切らせた事ねーな、と頭の隅で考える]
…つーか。フツーに、門限内に帰ってこれば。
……こんな死に掛ける事は無いんですって。
[漸く落ち着き始めた息に、手を胸に当てながら
零れる文句に、やはり小声で言葉を紡ぐ]
[勿論、そんなことをしていれば様子を見に来る人がいるわけで]
「何の騒ぎかしら?」
[懐中電灯を片手に出てきたのは寮母の御堂皐月。
各ベランダへとその明かりを向けた]
「葉子ちゃん、どうしたの?」
え、あの、その…。
[流石に自分のせいで危ない目に合わせたのは分かったから。
真相を言うに言えなくなってしまい、口篭った。
灯りは更に動いて東棟の方も照らしてゆく]
あー。
床。冷たくて、気持ちいい。
[いつの間にか、うつ伏せに寝っ転がり。]
自分の部屋から垂らそうか思ったケド、
今タマキいないし、そっちの方が楽かなー。
[そう言う様子は、どことなく、他人事のようで。
危険な目に遭ったせいで、ネジがとんでいるかもしれず。
が、後の言葉には、僅かばかり眉を寄せて、]
仕方ねーじゃん、
帰って来られるなら来るってー。
[遊んでたんじゃない、と子供のような言い訳]
…べっつに、それならそれで良いんスけど、
常に垂らしてたらバレるんで、使用の際は電話なり入れて下さい。
[そしたら垂らしますんで。と
他人事の様な言葉に、小さく呆れたような溜息と共に返す。
断ることはしないらしい。と、背後へと隠れる相手に僅かに首を傾げ。]
……うげ、御堂さん…っ、
ちょ、センパイ…とりあえず中に入ったほうがっ
[棟へと向けられる光に気付き、小さく声を上げる。
別に悪い人ではない、とは判っているのだが
事がバレれば、穏便に済むはずも無い。
……あれ、俺今回は悪いことしてねぇんじゃ、とか
チラリと頭の端で思いながらも、
一先ず慌てて自室のドアガラスを後ろ手に引き開けて]
「……次は無いわよ?」
[アズマの部屋で少々長く止まった光。
いつもより温度の低い声でそう釘を刺すと、皐月は中へと戻った]
ええと、その。
…ごめんなさい。
[普段ならば小言も言うのだろうけれど。
宙吊りになった姿には肝が冷えて、そんな気にはなれなかった。
今度こそ声を潜めて、東棟へ声を掛ける]
あー、うん、そのつもりー。
って、そういや、ハルヒに電話しとかないと…
[その声は敵、もとい寮母の登場により途中で切れ、
アズマの手により窓が開けられはしたが、
小さな―――が、はっきりとした低い声に無駄と知る]
………おば…御堂さん、怒ると怖ぇーんだよなぁ。
[がっくり。
ベランダ入り口辺りで、挫折のポーズ。]
……俺、今日は何もやってねーんスけど…。
[寮母を務める彼女の声に、はぁい、と小さく言葉を返しながら
中へと戻る背中を見詰め、嘆き混じりの呟きを零す。]
…んーにゃ、気にすんなー。
ま、とりあえずセンパイも俺も無事だったし。
…とりあえず、見逃しては貰えたみたいだし。
[センパイには、見返りとして何か恵んでもらう事にする。
背後でがっくりと崩れ折るショウの断りも無く決めて。
苦笑交じりに、対面の西棟の声にひらりと手を振り返し]
はーぁ。
[いつまでも落ち込んでいても仕方ない。
ぱんぱん、手を軽く叩くと、床に直した]
あー。
あずまん、ありがとな。
助かった。マジでー。
[へんにゃり、気の抜けた笑みを浮かべて]
九条は、んー、オレも悪かったし。
………でも、ミズクラゲは知んねー。
[表情はたちまち変わり、心配するどころか、
楽しんで見ていた彼女へと向けるのは半眼。
更に恨みつらみは深まったようだ]
お二人とも無事で本当に良かった。
…今回は私もいけませんでしたが。
くれぐれも危ないことはしないでくださいね?
夏休みだからって羽目の外し過ぎは良くないですよ。
[アズマとショウの様子に、小さく微笑んで安堵の息をついた。
調子が戻ってくれば結局小言が出たりもする。
まさかそれが日常茶飯事なのだとは思ってもみずに。
そんな間を計ったかのように室内で小さな音が鳴った。
振り返れば置時計の針は随分と進んでいて]
あ、もうこんな時間。
おやすみなさい一之瀬先輩、加納先輩。水月先輩も。
[それぞれに向かって小さく頭を下げ、室内へと戻る。
暫く影が動いた後、その部屋の明かりは*消えた*]
…まーだ、愁傷してませんカラ。
[ウミの言葉に、はぁ、と小さく溜息を零して。
と、ショウの言葉に、其方へと視線を向ける]
や、目の前で真下にスットン行かれた方が心臓に悪いッスし。
…代わりに、何か今度飯食わせてくれれば。
[それでチャラって事で。
コンクリートの上に転がったままの携帯を拾い上げながら
へら、とショウの笑みにけらりと返す。
…ちゃっかり見返りは頂く所存。]
んじゃ、そろそろ消灯時間ッスし、中入りましょーや。
九条も、水月もおやすみー。
[カラリ、とガラス戸を開けてヒラリと手を振って。
ショウが室内へと入れば、戸を閉めると同時にカーテンを*ひくだろう*]
/中/
引っ掻き回すだけ引っ掻き回して動きが鈍いとか、ごめんなさい!
でも楽しかったw
さて、明日は夜来れないとか、微妙な状況なんですが。
どうか上手に皆さんと絡めますように!
それでは中身もおやすみなさいです。
[ウミの相手をするだけ無駄と決め、顔を逸らす。]
外してねーってば。
遊んでねーもん。
[ヨウコに返す言葉は強情で、そこは譲る気はないらしい。
中へと引っ込む影を見送り、おやすみー、と声をかけ]
二階、つっても。落ちたら痛いよなー…。
[呟きながら、先程の事を思い出して、小さく身震い]
そんくらい、いつものコトだし構わねーケド。
…あ、でも、外食奢れとかはパスな。
金、あんまり使えねーの。
[望まれる見返りに、何がいいか真面目に思案。
アズマに促されるように中へと入り、自分の部屋へと戻れば、
後輩に帰還報告の電話を済ませて―――
そこでもやっぱり、*小言を食らうに違いない*]
はーい、おやすみー
[そう言って部屋に引っ込む3人に手を振る]
さて、そろそろ先輩も帰ってくるだろうし、私も引っ込むとしますか
[そう言うと窓を閉め*カーテンを引く*]
/中/
そういや、寮の形とかそこらは考えてなかったもんなぁ……(^ ^;(待とうね、企画)
しかし、一、二年集まりはやっ!
後は三年かー。
フユ が参加しました。
フユは、智狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[田舎と呼ぶほどに都市性を失った訳ではなく、また都会と呼ぶほどに自然を失ってはいない街。
日頃から学園関係者以外の人通りが殆ど無い道にかかる新緑は、朝の清らかな光を透かして爽やかな木漏れ日をフユに投げかける……
といった事も無く、新緑の隙間から覗く空は薄曇りだった。
折からの、夏めいた湿気が益々その重量を増している。]
[桜繚学園三年、榎本芙由。
吹奏楽部部長。
フルート奏者。
その他、彼女が纏う様々な肩書きのひとつとして、一般的には絶対音感と呼ばれる認識力の所有。
学園は現在、夏期休暇を迎えたばかりだ。
生徒の多くは寮から実家へと帰省する。
その中、一部の生徒だけは様々な事情や思惑で寮へ留まる。
それでも、フユの期待していた程の静寂が訪れることも無く
日々の授業から解放された生徒たちは、夏の大気が持つ独特の開放感の後押しを受けては学園を騒がせていた。
そしてそれらの喧噪は、フユにとっては耳障りな雑音でしかなかった。]
[早朝の散歩から学園敷地内へ戻る。
フユは寮の東棟、所謂女子寮を見上げた。
自室の窓にはカーテンが引かれている。
生徒達が大気を騒がせるにも、日差しに打ちのめされるのにも、まだ少し早い*時刻。*]
/*
どうも、nachtこと故・白秋です。
諸事情で参加を断念された智狼希望者2ふらぅさんに恥じぬよう精一杯暴れます。宜しく御願いします。
*/
―自室―
[微かな風にカーテンが揺れる。
閉じたノートに片手を置いて、熱気を孕んだその風に目を閉じる。
賑やかな蝉の鳴き声は、今日も暑い一日となることを告げているかのようだった]
/中/
お昼なら誰か来るかしら、と顔出しをしてみる。
え〜と、中身予想は頭から間違ってましたか(苦笑)
時間を考えて、あれ?とは思ったんですけれどね。
とすると凄く上手な設定の拾い方ですよね、一之瀬先輩。
見習わないと!
そしてたすくさん日記にここでコメント。
ご、ごめんなさい、初日から宵っぱで!(汗)
今夜は早めに切り上げ&明日は時間不明なのでつい。
飛翔さんもごめんなさいですよ。
そしてここはお約束として。
「本当に好きなんですねぇw」
この先は調べに行かないと。
[手持ちの参考書では足りない部分が課題にあって。
午後からは図書館で資料を探そうと、ノートを鞄に仕舞った。
支度を整え、窓を閉めて部屋を出る]
[あつい。
だけど部屋を出た彼女は、片手に銀のバトンを持って外にいた。]
んー難しい!
[かんかん日照りに銀は光る
くるくるくる
…………ぽとり
ぬるい風が流れた]
無理!ちょー無理!
[小さな体のバネは良く、拾いあげたバトンをしっかり握る。
白のタンクトップもハーフパンツも、機能性を重視している。]
あっついのが悪い!
[炎天下で汗をかいた体は気分が悪く。]
…………シャワーあびよ。
[鞄を片手に廊下を歩いてゆくと、前方に小柄な影が見えた]
あ、マイちゃん。
[動きやすそうな格好に銀のバトン、全身汗だらけの状態に小さく笑った]
今日も暑いよね。練習、お疲れ様。
―剣道場―
[ぱぁんっ!と乾いた音が響き渡る。
次いで、響く、踏み込みの音。
鋭い気合。気迫の交差。
夏の熱気とは異なる熱さの支配する空間に響く、音、音、声]
「……レベルたけぇ……」
[離れた所でその様子を見ていた一年生がこんな呟きをもらす]
「各務センパイって、確か中学時代に全国大会二連覇してるんだっけ?」
「去年の新人戦も凄かったっていうよな〜」
「その各務センパイと渡り合ってる香坂センパイも凄いよなぁ〜」
こんな日は気力も萎えちゃいそうだよね。
ええ、ちょっと図書館まで調べ物に行こうかと思って。
あそこなら涼しいし。
[一石二鳥になるから、と笑った]
そうそう!外きっつくって!
練習中断!
[笑って]
そっかぁ
図書館はすずしいよねー
わたしもあとでいこうかなぁ……
あ、シャワーあびたらだけどね!
[*本気で考えているようだ。タオルぱたぱた*]
[そんな後輩たちのやりとりなど、当然の如く意識の外。
ぶつかり合う当事者たちは、相手の隙を読む事に神経を集中させて。
ケンの竹刀が微かに揺れる。
深呼吸、一つ。
気合と共に踏み込み、面を打ちに来るのをいなし、気合を放ちつつ竹刀を横に滑らせる。
伝わる手応え。
竹刀が胴を捉えれば、そのまま打ちきる。
ざわめき、後、静寂]
「っきしょ〜……お前、そこから抜き胴とか、避けらんないからっ!」
避けらんないから、って、避けられたら困るからっ!
[礼を交わし、面を外すなり文句を言うケンに、*浮かぶのは苦笑い*]
[自販機で飲み物を買いながら
寮に戻ると、廊下を駆け抜ける小さな影。]
マイコ、こんな暑い中で練習?
脳が煮えて馬鹿になる。これ以上馬鹿になってどうするの。
ちゃんと水分取りなさい。
[フユはややあきれ顔でマイコを引き止め、飲みかけのスポーツドリンクを押し付けた。
浴場へ向かうのか、マイコは走り去る。]
……暑い中で走り回ってられるかっての。
そうね、汗かいたままじゃ気持ち悪いもの。
それじゃ、また後で。
[頷いて、部屋に戻るマイコと一度別れた。
すぐに用意を整えて出てきた彼女に追い抜かれたりもしたが。
暑くてもまだまだ元気なその様子に笑みが浮かぶ]
[廊下の先、こちらに向かってきた先輩がマイコにスポーツドリンクを渡すのが見えた]
こんにちは、榎本先輩。
先輩も残られていたんですね。
[そちらに近付いて丁寧に頭を下げる。
憧れの先輩を前にして、少しだけ緊張しながら]
−朝/自室−
[帰りが遅かった事もあり、すやすや、夢の中。
二段ベッドの上で、寝返りを1つ、2つと打つ。
一応は身体を覆っていた毛布は隅っこで丸まって、
一緒に蹴られた何かは柵を乗り越えて床に落ちる。
蹴った当人はと言えば、暑さのせいで寝苦しいのか
また何度か横に転がって、
ガツンッ
―――盛大に、壁に頭をぶつけた。]
………ぅうぁ〜…、
…目ぇ覚めた。
脳細胞何万個か、死滅したっぽいケド。
[目の端にじんわり涙を滲ませながら、身を起こす。
カーテンの合間から細く差し込む陽の光に朝を知る。
まだじぃんと痛む頭を幾度かさすると、伸びをして。
柵に手をかけ、身体を乗り出して、ぐるんと下を覗く]
タマキ、はよーっす…って、
[が、空の、整然としたベッドを見て、ぱちくり、瞬き。
―――そういや、家帰ったんだっけ。
ああ、と思い当たって、ひとり納得する]
[転がり落ちていた何か―――
黄色いピーマンに、羽のような手の生えたぬいぐるみを
拾って抱きかかえると、ぺたん、と座り込んだ。
残る眠気に欠伸が出そうなのを堪えると、また涙が滲む。
抱いているそれだけではなく、
机の上や、部屋のあちこちに置かれているぬいぐるみたち。
小さなものから大きなものまで、種類も、多種多様。
何よりベッドの中には大量で、三分の一程を占拠していた]
…慣れねーなぁ。
[暫くぼんやりとしていたが、ぽつん、呟きを落として。
僅かに開いた窓の向こうからは、聞こえる蝉の大合唱。
それを塗り潰すように、遅れて、目覚ましの音が*鳴り響いた*]
[慣れないのは、
―――ひとりきりの部屋で寝る事。
正確には、…慣れてはいるのだけれど。
寮に入ってからはずっと二人部屋だったし、
伯母の家にいた頃も、一緒に寝ていたから。
なんとなく、昔を思い出すようで、嫌だった]
はい、私は多分これからもずっとですけれど。
残っている人、意外と多いんですね。
[仲の良いクラスメイトやルームメイトは殆どが帰郷したので、そちらの方が多いのかと思っていた。
初めての寮の夏休みは、案外賑やかで]
先輩は何かご予定があるんですか?
ふうん。
帰らないの。
[『アンタ見てると家庭円満って感じがするけど』
言いかけた言葉を飲み込んだ。複雑な家庭事情の持ち主が居ない訳ではない。例えばフユのルームメイト。
廊下の壁に軽く肩をもたれかける。壁が冷たい。]
本当、人が多くて嫌になる。意外と、ね。
いつも帰ってたから、常にこうなのかは知らないけど。
私は、受験生だから。
こっちの方が敷地が広い。練習には向いてるの。
はい、両親ともに海外ですから。
[飲み込まれた言葉までは分からない。
小さく首を傾げてそう答えて]
そうですね、もっと静かになるのかと思っていましたけど。
先輩は音大を目指されていたのでしたか。
確かに学校の方が練習しやすいのかもしれませんね。
[フルートの音色は朝の生徒会室で良く聞いていた。
澄んだ音色に聞き惚れた、それが興味をもった切欠]
もし良かったら、今度どこかでフルートの演奏を聞かせていただけませんか?
一度ちゃんと聞いてみたいと思っていたんです。
/中/
は、話の振り方が…(汗)
口説き文句っぽくなってると思うのは私の気にしすぎでしょうか。
適度に硬く適度に崩すって、やっぱり難しいですね。
あ、兎猫、マジでフルートの音色好きなんですよ。
憧れてるのも本当です。
あっ。
前に何度か、素敵な音だなって。
[驚かれてしまい、唐突過ぎたかと慌てた。
頬が軽く染まり、早口に言い訳のような言葉を継いで。
スルリとそんな言葉が出たのは、夏休みの開放感のせいだろうか]
は、はいっ。
勿論お邪魔にはならないようにします。
…はい、気をつけます。
失礼します。
[写されるだけという言葉には小さく笑いながら答えて。
背を向けたフユに軽く頭を下げると、鞄を持ち直し。
そのまま図書館へ*向かった*]
[片手を上げ、背中越しにヨウコに軽く手を振った。]
……素敵、って。何それ。
[呟き、廊下の角を曲がると、同級生で親友と呼ぶべき人物と出くわした。牧原モモ。]
「素敵じゃーん。アレは絶対恋する乙女の顔だね!」
……何それ。
ていうか見てたの。
「フユってば一年の子には結構キツいのによくokしたー」
勝手に来て邪魔する一年とか結構居るから。
面と向かってお願いしてくるならまだマシでしょ。
「かもね。で、これから練習?」
そう。
[フユは、自室へ向かった。
フルートや楽譜を用意して、学校、吹奏楽部の練習室へ向かう。大した道程では無いが、大層暑かった。
練習室には誰も居らず、熱気だけが籠っていた。]
[クーラーを付けた。
部長特権ということにしておこうと思った。]
−寮1F・給湯室−
あー。
暑いー。
茹だるー。
[言ったところでしょうがない、そんな文句は、
フードプロセッサーが固形物を撹拌していく音にのまれる。
中で回っている淡いピンクは、傍目には色付いた氷。
時折覗く黄色は、グレープフルーツの皮らしかった]
うし、後は待つだけっと。
[出来上がったシェイク状のものを密閉容器に流し込むと、
冷蔵庫にタッパーを入れ、代わりに氷を1つ取って口に放る。
口内にじぃんと広がる冷たさに、つい、目を瞑った。
おやつ時だと言うのに、作っていたのはデザートで。
今作っていた生地だって昨日作り置きしたものなのだから、
事、料理に関しては、ショウの気は長いようだった。]
―競技場トラック―
…っと!
[ザッ、と少し湿り気の混じる砂を削りながら着地すれば
素早く女子部員が砂場へ残る跡へ針を立てて、メジャーを当てる。
…本来ならマネージャーの仕事だが、昨日一足先に帰省したらしい。
そういう彼らも陸上部の練習は本日付で最終だから、
今日帰省につく部員が大半だろうが。]
「おーい、加納ー!ラストに長谷川のタイム採るから併走してやれ。
お前のタイムもついでに採るから、履き替えて来いよー!」
[と、突如投げられる声に、メジャーへと落としていた視線を上げる。
直後7m28、と端的に告げられた結果に一度視線を戻して
再び部長を務める彼へと意識を向けた。]
……ついでって何スか、ついでって。
うぃーす、んじゃパッパと変えちゃうんで待って下さーい。
つーか部長、砂に水撒きすぎー。
[砂落とすのにめっちゃ時間掛かるんスけど。
トラック端のベンチに腰掛け、スパイクを脱ぎながら言葉を投げれば
マネージャーに文句言え、と軽く言葉を返された。
小さく文句をこぼしながらも、慣れた手つきで素早く
3mm縮めた、9mmピンへスパイクを交換していく。
12mmピンでも構わないが、400mを走るには聊か不向きだから]
よし。お待たせしましたー、っと!
……あ? や、俺も一応400m出るんで、気にしなくても。
[とん、とラバーリングされたコートにつま先を打ちつけながら
トラックへと足を踏み入れる。
4コース入れ、という部長の指示に了承の意と共にひらりと手を上げて。
つき合わせて悪いな、と長谷川と呼ばれた先輩の言葉に軽く言葉を返しながら
ラインから1.5歩。スターティングブロックを歩幅に合わせて組み換える。]
「んで、今日の結果はどうだったんだー?」
やー最高でさっきの728っした。
今日は調子良いと思ったんすけど、やっぱ簡単に30越えられないッスね。
[ガチン、と高い金属音と立てて後ろのブロックも固定する。
けらと笑いながら言葉を返せば、充分だと言わんばかりの溜息を零された]
[休みと言っても、部活がある訳でも、特別宿題が多い訳でも、
そしてショウの場合は受験勉強に励む訳でもなし―――
他に“やる事”はあっても、今の予定はなくて。
制服の上着だけを脱いだ格好で、
小さなペットボトルを器用にお手玉のようにして、
空中に放りながら、のんびりと学校の構内を歩む。
陽射しはじりじりと瞼を焼かんばかりに照り、
蝉が刹那の時を謳歌するように鳴いていて。
帰省しない学生達が部活に励んでいるのが見えた。
後輩も、体育館で自主練習をしている頃だろうか。
耳を澄ませば、去年の夏には自分も味わっていた、
ボールが地を叩き、バッシュが床を擦る音が蘇る気がした]
…俺としてはT競技で結果出したいッスよ。
なのに都大はイケても、全国じゃ通用しないんスから。
「おい、さっさと位置付けよー、部活終わっちまうぞ。」
[溜息に、むっとした様に小さく言葉を返せば
部長の制止によって、会話が中断される。
ういーす、と両者の軽い返事と共にコースへと位置つけば
瞬間フィールドに居た他の部員達の喧騒が引き止んだ。]
「"On Your mark" ──"Get set!"」
[本番ならば拡張機を通して聞える、低い掛け声に
グ、と足を伸ばし、固定する。そのまま停止して───数秒。
ぱぁん、
空へと乾いた音が響く。
音に弾かれる様に身体がブロックを*蹴りだした*]
―校舎・吹奏楽部練習室―
(……こうやってクーラー使えるのは良いけど
冷えすぎるのも考えものだな)
[暫く課題曲の練習を続けていたフユだが、手を止め
締め切っていた窓の一枚を開け放つ。
冷気が流れ出て、熱っぽい風が吹き込んだ。]
(暑くても。寒過ぎても駄目
楽器って本当に我が侭……)
[部室を横断して、ドアも開ける。
風が通って、冷気は廊下にも流れ出して行く。
校内は静かなようだ。
グランドあたりから、遠く、声が聞こえる。]
懐かしいなぁ。
…久々に陸上走りたくなった(´・ω・)
場所によっては「On Your mark」じゃなくて
「Get radey」だったりするんだけど。
むしろ日本語のときも多いんだけど。
…まぁいいk
[高く、空へと響き渡る音。
一瞬、蝉の声すら止むも、すぐに時は動き出す。
仰いだ天は青く、雲は白く、
ああ、夏なんだな、と今更のように感じた。
陽の眩しさに目を細めて、視線を下ろす。
少し離れたところ、校舎の壁際にごみ箱が幾つか並んでいた。
手にしていたペットボトルを見やり、再び、目を移して、
力み過ぎないように軽く、放り投げる。
フォームなんてあるはずもなく、ただ、投げるだけ。
ボトルは光を反射し、放物線を描いて飛び―――
がこんっ、
鈍い音を立てて、狙った場所へと収まった]
………って。
[は、と。気づいて、声を零す]
あーーーっ!!
まだ入ってたじゃん、中身っ!
ていうか、後でまた使えるのにっ!
[どうやら、物思いに耽っていたらしい。
ひとり、部活の喧騒を掻き消す程の大声を上げて、
ごみ箱から放ったばかりのペットボトルを救出。
構内にいた人間は何事かと思ったかもしれないが、
当人はそんな事、気にしちゃいない。]
[再び練習を再開しようとした時]
「あーーーっ!!」
何……。
[静寂を破る叫び声。]
[凝固しかけていた集中力がみるみるうちに霧散する。
フユは溜め息をついた。]
顔でも洗って来よ……。
[空調の効いた練習室から一歩出ると、
校舎内は途端に暑い。
廊下に並ぶ窓は開いている。
蝉の声が響く。
冷えた練習室に籠っていた所為で汗ひとつかいていないフユは、たちこめる夏の気配から一人何処かに取り残されたかのようだ。]
[場所に拘りなど、あるはずもなくて。
適当に空いていた入り口から靴を脱いで中へと入ると、
何処かからひんやりとした空気が流れて来た]
………冷房? ずりー。
[ぼそっと呟くも、ついつい釣られて、足はそちらへ]
…れ?
[外から入って来たショウの纏う空気は、夏のそれ。
大して動いていないとは言えど、歩くだけでも汗は浮かぶ]
て、こら、いきなり飛ばすなー!
[誰かと視認するのに意識を向けていたため、
そう来るとは思わずにまともに水飛沫を食らった。
ぶるぶるっと、犬のように頭を振って、目元を拭う]
………あー。
でも、気持ちいーな。
てか、フユっちじゃん。何すんだよ。
[相手の意向など気にせず、もっと水を求めて水場へ]
[ショウの仕草に少し笑った。
髪の間に残っていた冷気が風に散った。]
ふ……犬みたい。
暑そうだから水浴びでもさせてやろうかと思って。
アンタも残ってたの。
こんな所で何やってんのよ
[どうやら、余程暑かったらしい。
蛇口を捻り溢れ出す水の冷たさに歓声をあげ、
手や顔を洗うだけでは飽き足らず、髪まで濡らし出す。
前半のフユの言葉は聞こえなかったようだが、
勧める必要もなかったようだ。
ぷはぁ、と息を吐いて、水場から顔を上げる。
熱を奪った水滴が、辺りに舞った]
んー? 今年で最後だしな。
こっちでも、やることあるし。
何って、ペットボトル落としたから、洗おーと。
[手の甲で滴を拭いながら答える。
…もっとも、落としたのは自分自身な訳だが]
[自発的に水浴びをはじめたショウを呆れて眺める]
ふうん。
……何それ。思い出作りって奴?
ていうか本当、犬みたい。
そのまま身震いとかして温い水飛ばさないでよ。
[服装を考えるのが面倒だという理由で着ていた制服のポケットからハンカチを取り出して差し出し]
―昼ごろ:寮の廊下―
またあとでねー!
[タオルを持った手を振って、自室に向かう。
元気と思われてたりとかは気にしない、元気だから。
その先、声をかけられて]
あ、フユせんぱいだー!って酷いです!
[ぷんすか怒った顔に変わって。
でも貰ったドリンクで、ころころ表情をかえる]
わーい!いただきまーすっ!
ありがとです、せんぱいー!
[ごくり、一口。
それから浴室に向けてリスタート]
それもあるし、
それ以外もあるし。
色々だなー。
フユっちは?
[一瞬動きが止まったのは、
身震いしようとしていたからに違いない。
差し出されたハンカチを礼を言いつつ受け取り、拭き始め]
犬かー。
ドーベルマンとか格好いいよな。
って、オレは人間だってーの。
んー
[しかし室内で触るもバトン。
同室者はなく、開け放たれた窓から、外の空気。
シャワーをあびたばかりだというのに、汗ばんで気持ち悪い。]
図書室、すずしいんだっけー
[バトンの練習とあつさにやられた頭は、やっぱりちょっと馬鹿になったのかもしれない。
それを持ったまま、部屋を出た。
……司書に追い返されるのは当然か。]
ふうん。
思い出作りとか、本気で言う奴居るんだ。
私はフルート練習。受験あるから。
[どうやら危ないところだったらしい。]
アンタはチワワでしょ。
豆柴のがお似合いかも。
……それで、アンタの「やること」って寮のベランダから紐無しバンジー?
えー、いいじゃん、言ったって。
高校生活も、もう終わりなんだしさ。
一生に一度なら、思い出作んなくてどーすんの。
[返って来た答えには、首を捻りつつも、ふぅん、と。
フルート練習ならば家でも出来るんじゃとは思ったが、
場所の問題とか色々あるのだろうと自己完結した。
嫌味の類はどうにも伝わり難いようだが、
身長の件に関してだけは、察知は早いようで]
なんで、小さいのばっかなんだよ。
わざと言ってねー?
[昨晩の件を口に出されれば、げ、という顔。]
なんで、フユっちまで知ってんのー!
体育館はあっついしー……もわってするしー
やわらかいマットは体育館だしー
やっぱ外ー?
[うだうだと向かう日陰。
校舎は見事に陰をつくる。
風でも草でもないよりはまし。
……さすがに外には冷房の空気は流れてこないようなのだが、もうすこし校舎に近付けば二人のせんぱいの声に気付いたかもしれない。]
[部分的には反応するくせに嫌味は通じなかったようだ。
能天気さが少し癇に障る。
小さい種族だけわざと言っているというか、そういう意識も無いでは無いのだがどちらかというと他に選択肢は無いようにも思う。その部分は軽く流した。]
……ウミが見てたでしょ。アイツ、私と同室なの。
あのクラゲ娘。
アンタがアズマ君に泣いて助けを求めてた
……とか聞いたけど。
[黄色のタンクトップは、ちいさな胸元におおきな青い英語。
意味なんて誰も気にしないし、通るわけもない。
ぴょこぴょこ飛びはねると髪と裾が揺れる。
バトンを片手に、にこっと笑う。
それからくるくると回し始めた。
しらない人にすれば変人だろうが気にしない。
ついでに見ている人がいるかいないかも。
部活からかせんぱいからか逃げた義兄にも気付かない。]
うぇ。
[ヤな部屋。その一言は、ギリギリ飲み込んだ。
昨日の光景がありありと思い出されて、眉を顰める]
…あんにゃろー。
笑って見てただけじゃなくて、変な話まで…。
泣いてなんか、ねぇっつの!
[水に濡れたハンカチを絞ると、ぱたたた、と滴が落ちる。
フユよりウミのようなタイプの方が、わかりやすいようで。
犬の話はどこへやら、怒りの対象はあっさり移った。]
…フユっちに言っても、しゃーねーや。
ハンカチ濡らしちったし、洗って返そか。
アイツはちょっと性根は曲がってるし扱いにくいけど
頭は良いから割と一緒に暮らしやすい奴だよ。
[少なくともフユにとっては。
明らかに嫌がっているショウへ言ったが、そういう問題では無いらしい。
ウミから聞いた噂はどうせ面白可笑しな誇張を含んでいるのだろうと思っていたから、ショウの反応をフユは笑うだけ。]
そうね。
洗って返してくれても良いし、別に要らないから
そっちで雑巾にされても構わない。
[またとれずにしょんぼり。
伸ばした手の先にそれは転がる
…………ためいき吐いて。
立ち上がって、拾う。
その先、義兄をようやく見付けるか]
あ、亘!見た!?
[一瞬なにかの浮かんだ目は、気付かれる前にはずかしそうに変わる]
…それ、いいのか悪いのかわかんねー。
[フユとショウの基準は、生憎と異なるらしい。
がっくし、項垂れると、まだ濡れた髪も垂れた]
ん、りょーかい。
借りたもんはきっちり返すってば。
[顔を上げて、こう答え、フユの呟きに、]
………クーラー、そっちのか。
[羨ましそうな目。
けれどもそれは、届かないに違いない。]
きっちり、か。律儀。
[フユは、濡らした片手で顔を軽く撫でる。
それとは反対の手で額から目元、頬の水滴を拭った。]
そう。冷え過ぎても困るんだけどね。
[つい、とショウから目を逸らした。]
じゃ。
/*
残りpt数見て笑った。
ショウの人、また飛ばしてるなあw
こりゃ負けてられませんな。(何に
スカしてるフユさんですが
ショウに対して言動が子供っぽくてなんか笑えます。
そんな予定は無かったんだが。
*/
/*
マイコとヨウコへの対応の温度差はワザとなのですが。
もっと冷たくしようか迷うところ。
ただ、今は何となくつっぱねた言い方が難しい
中の人のテンションの問題。
嗚呼はやく赤ログが欲しいぞなもし!
*/
ふーん?
[緩く首を傾ける。
髪に残る滴が、落ちて、床を濡らした]
…ま、クーラー病とかもあるしなー。
気をつけないとだな、うん。
[だから羨ましくなんてないんだと言い聞かせ、]
って、あ゛。
[台の上に置いていたペットボトルを見て、
またしても大声をあげそうになったのを押える。
暑い中に放置されていたそれは、すっかり温くなって。
すぐに用事を済ませるつもりだったからと横着せず、
しっかりカバーを嵌めておくんだったと、内心後悔]
ん?
[立ち去ろうとして、ショウのあげた小さな悲鳴に小さく振り返る。
一旦はショウを見て、それからショウよりも、床に落ちる雫に興味があるようで床を見た。]
……雨でも降れば良いのに。
[フユの零した声は、
ざわめきの遠い校内に、
静かな廊下に、
耳の奥に、
…響く。
じくじくとした、染みる感覚。
治りかけの傷を、抉るような。
知らない、
感じない、
解らない。
だから、痛くない。]
ヨウスケ が参加しました。
ヨウスケは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―体育館―
[ゴールポスト目掛け、弧を描いて飛ぶ茶色の球。
着地点は中央から少し逸れ、リングに沿ってくるりと回り――かけて、ぐらり傾いて外側へと落ちた。
少し遅れて重い残響音。]
…あー…
[小さな声とは言えど、自分以外に動く物の無い空間では妙に大きく聞こえる。首に掛けたタオルで薄ら浮いた汗を拭った。
外は既に日も暮れ、朝から行われていた部活動も既に終わっている時刻。この時間まで残る者は一部の練習熱心な者を除いてそうはいない。
尤も、今此処にいる約一名――洋亮は“残っている”のでは無く“さっき来た”というだけなのだが。]
……戻っか。
サヤカ が参加しました。
サヤカは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―屋内プール―
[ブイに仕切られたコース、水の重さも感じないようにしなやかに悠然と。足の動きにつられ、規則正しく控えめに上がる水しぶき。手は交互に、何かを掴もうとするかのように遠くの水をかき。]
[彼女は独り、ただ泳ぎつづける。幾度のターンを繰り返したかも数えないまま。]
[どれほど時間がたっただろうか?ふいにプールサイドに誰かの影を認め、ターンをとめる。顔を上げれば、叔母である水泳部顧問の早乙女が腕を組み笑っていた。]
「やぁ、調子はどう?」
どうって……ご覧の通りですよ。先生。
["先生"をことさら強調するかのように答えれば、早乙女は軽く肩を竦め。]
「あはー、相変わらず。
……そして今年も相変わらず帰らないんだね。」
帰ったって特にすることもないですし、ね。
それにここにいれば好きなだけ泳げますし。
[言いながらプールサイドに上がれば、放り投げられたタオルを右手で受け止め。]
「それでも……姉さんや大輝くんも、心配してたよ?」
[兄の名に思わず軽く顔を顰めた後、その年には似つかわしくない冷めた笑みを浮かべ。]
別に……子供じゃありませんし。心配なんてされたくないのですけどね。
まぁ、母さんや兄には先生からお伝えくださいな。
私は元気にやっております、ってね。
[そして彼女はシャワールームへと向かった。]
[取り残された早乙女は、頭をぽりと掻きつつデッキチェアに座り。]
「私たちからすれば子供だってのに、ね。
……なーんであんなになっちゃったんだろね。小さい頃はもっと素直な子だったのに。」
─アーチェリー場─
[夕日の差し込むアーチェリー場。射場に入り精神を集中していたが、目を開くとサイト越しに的を見据え弓を引く。ふぅと軽く息を吐くと]
(ヒュン……カッ)
[狙いを定め放たれた矢は的の中央僅かに上を射抜く。フォロースルーを解くと、的を見据え]
……まだだ。まだ足りない。もっと上手くならないと……
[無意識に爪を齧り、ブツブツと呟く]
─剣道場─
[剣道場に響く、大気を断つ音。
練習が終わり、他の部員が引き上げた後も剣道場に残り、一人、稽古に勤しんでいたのだが]
……そろそろ、切り上げる、かぁ……。
[一人で動いていてもなあ、と呟いて。
上座に向けて礼をした後、雑巾掛けをしてから道場を後にする]
……と、いうか、ケンも薄情だよなあ……する事ないなら、付き合ってくれてもいいだろうに……。
[そんなグチをこぼしつつ、剣道場を後にして部室へと]
[部室で一息入れていると、飛び込んで来る軽快なメロディ]
……ん、メール……七恵姉さんか。
[呟きつつ、ミッドナイトブルーの携帯を開き、メールを確認する]
『親愛なる我がおとーとくん、元気してるかなーっ?
寂しくなったら、いつでもお姉様に電話していいんだよー?』
……いや、しないから。
[思わず突っ込みを入れつつ、読み進める。
内容は、今日、実家で行われる食事会のこと。
自分の欠席を、将来の義兄が残念がっていたとか、そんな内容に思わず苦笑する]
『というわけで、随時レポートするので、ケイタイは切らないことっ! 期待していたまえっ』
……いや、別にしなくていいんだけど。
[言っても届かないし、いいから、と返信しても無駄なのでそれはするつもりはないが]
っとに……。
[携帯を閉じつつ、こぼれるのは苦笑か。
末姉とはわりと年齢が近かった事もあり、今も昔もこんな調子で。
年齢が離れすぎていて遠く感じる長姉や、やはり年齢の離れた次姉と比べれば接しやすいのだが]
―校舎・吹奏楽部練習室―
[フユはパイプ椅子の背に凭れ、天井を見上げている。
日頃は見られないような、だらしのない姿勢。]
(休暇中の使用申請の数からして、うちの部員で残ってる奴は少ない筈……当座はココが一番静か、かな)
[キリ、と背筋を伸ばして銀の管に唇を添える。
序章が紡がれ始めた。まず真っ直ぐに伸びた音が、扇状に広がっていく。フユの目は、譜面の白いところをただ見つめていた。]
…………。
[序章は、次に広がる展開を垣間見せるように跳躍しようとして途切れる。フユはまただらしのない姿勢に。]
イマイチ。
―寮:1階:共有スペース―
[テレビの前、義兄と二人、ソファに座ってテレビを見ているようだだ。
今はだいぶ涼しい。
開いた窓からそよそよ風が吹き]
ふぁ……
[一度部屋に戻ったのか、手元にバトンはない]
―図書館―
[クーラーこそないものの、本の状態を考えられて作られた室内は、外と比べれば格段に過ごしやすい。
何冊かの本を運び、調べながら課題を進めてゆく]
「ヨウコちゃん」
[掛けられた声に顔を上げれば生徒会会長と副会長の姿]
響子会長に如月先輩。
…如月先輩は家に戻られる予定だったのでは?
[夏休み前の出来事はまだ多くの波紋を残していて。
残留予定だったはずのユウイチロウも戻らなければいけないと聞いていたのだが]
[体育館前に設置された自動販売機にて購入したお茶片手に、特に急ぐでもなくのんびりと寮へと向かう。]
…あいつら皆帰ったんだっけ。案外暇なもんだな。
[夜空を見上げつつ呟くのは感傷でも何でもない。もしかしたら星も出ていたかも知れないけれど、気付いて何か思う程繊細でもないだろう。]
「少し猶予を貰ってあるんだよ」
「そろそろ引継ぎの準備もあるからねぇ」
[二人の言葉に成る程と頷く。
三年生である彼らは休みが明けると交代になる。
それに選挙管理委員との打ち合わせ等もあるのだろう]
「で、悪いんだけど。ヨウコちゃんもちょっと手伝ってくれるかな?」
[響子の声に頷いてノートを閉じた。
他の役員は夏休みに入ると同時に帰郷してしまっている。
手伝うのは当然のことだと思った]
[廊下は暑い空気で満たされていた。
文句を言う響子と宥めるユウイチロウの後ろを歩きながら、ふと視線を泳がせる。
向いた先は吹奏楽部の練習室の方向]
『機会は今日だけじゃない、よね』
[どうかした?と振り返るユウイチロウには首を振って。
午後の残りは細々とした作業に*費やされることとなった*]
(嗚呼、そういえばあの子。ヨウコ、か
来なかったけど。
聴かせられるようなモンじゃなかったから、良いか)
[エアコンを止めた。
楽器も椅子も片付け、戸締まりを確認して練習室を出る。]
ねーてーなーいっ
だからチャンネル変えちゃだめーっ
[わぁわぁきゃあきゃあ。
寮母さんに見られても気にしない。]
あ、変えたー!!
ひどい!見てたのにー!
―寮・自室―
[目覚めると日は暮れていた]
…………………腹が減ったな。
[一昼夜寝ていれば当然だ。それは自分でも判っていたので、ベッドを降りると、部屋の隅に置いた段ボール箱から、カップ麺を引っ張り出す]
……………
[カップ麺と睨めっこすること約三分]
……お湯がいるな。
[到達した結論に従って、部屋を出た]
―自室→炊事室?―
−体育館裏−
[夏期休暇で人が少ないのをいい事に、
地べたごろんと寝転がり、夜空を見上げる。
じっと目を凝らしていると、1つ2つ、煌めきが目に映った。
伯母の家はよくも悪くも“都会”だったから、
星はネオンの光に隠れてしまっていたけれど、
ここは周りにビルも少なく、空気は澄んでいるように思えた。
傍らに置いていた空のペットボトルが、
風に揺れられて倒れ、転がっていく]
/中/
榎本先輩ごめんなさい〜!
ほ、本当に聴きに行きたかったんですが(涙)
でも中の兎猫が夕方ダウンしてた&これから少々出かけなければいけないリアル用事があるので。
明日も用事がありますし、あまり無茶が出来ないのです。
どうか次の機会がちゃんとありますように!
…しかし。
やっぱりこれって恋する乙女状態なんですか!?
百合はちょっと苦手なんですけどどど!(汗)
…まぁ、流れ優先で頑張りますね!(ぉ
[校舎玄関に立つ。
生徒会室の在る方角を一度仰ぎ見て、視線を戻した。]
(こんな時間に明かりが……作業中かな)
[校舎の外からは、部活の練習も終えて
しかし明日の授業の心配も無い生徒達の
陽気な声が聞こえる。]
(いまは自分の演奏する音も気に入らない)
……くそッ
[下駄箱を殴りつけた。]
(調律の狂ったピアノの演奏を
ずっと聴いてるみたいな気分だ……)
[共有スペースのテレビの前で、チャンネル争いをしている男女を見つける。背後で苦笑している寮母に会釈した]
お湯、貰えますか?
[手にしたカップ麺を見せて尋ねると、彼女は快く備え付けのポットの場所を教えてくれた]
……と。
[歩いている途中で、また電子音。
足を止めて、携帯を開く]
……七恵姉さん……。
[さっき送ってきたばっかりじゃないかあ、と。
思わず呆れたような呟きをもらしつつ、足を止めてメールに目を走らせる]
『と、うん、第一印象は凄くいい感じだよー?
きっと、マコとも気が合うと思うから、気が向いたら会いにおいでっ。
……あ、ところで、さる筋からの情報なんだけど、伝説の男が帰ってきてるみたいねー。
もし会えたら、アタシがよろしくって言ってた、って言っといてー。忘れられてるかもしれないけどさw』
……何ソレ……。
[ほんの少し首をもたげて校舎の方に視線を移すと、
幾つか灯りが点っているのが見えた。
3年通っているとは言え、すぐにはどこかわからないけれど、
ほとんどは部室だろう。喧騒は遠い。
しかしそれも、時間が経つにつれて、1つ、2つと消えていく]
…ふぁー………。
[なんとなく、気の抜けた声をあげた。
心地好いのか、疲れているのか、よくわからないような。]
もどしてってばーっ
「寝てただろ?」
そんなことない!
[むぅぅっと頬を膨らませ――はっとして寮母さんを見れば
その視線の動きによって男子生徒の姿を発見。
にしては大きいような?
と首かしげ]
ねえ亘ー?あの人しってるー?
[こそこそひそひそ。小声です。]
[方向的に、フユと同じく寮へ戻ろうとしているのだろう男子生徒を見付ける。]
ああ。
(あの子も実家へ帰らないで、
残るのか。名前何だっけ……)
[カップ麺をテーブルに置いて、椅子に腰掛け三分間]
……………
[マイコのひそひそ声は聞こえていたかもしれないが、特に気にする様子もない]
……ま、家の方はいい雰囲気なら、良かったけどね。
[そんな呟きをもらしつつ、携帯を閉じて。
……ふと、視線を感じたような気がして一つ瞬き、そちらを振り返る]
…………。
[直後に硬直した……なんて事は、あるかも知れない]
[三分後、おもむろに、カップ麺の蓋を開ける]
…………………
[一分経過の後、こちらをじーっと見ている二人の方へ顔を向け、口を開いた]
……箸、持ってないか?
[忘れてたようだ]
…ぉぁぅぉぁ。
[ことばにならない。
さして痛みはないが、いかんせん、圧迫されて息が詰まった。
反応のないショウを見下ろして小首を傾げるのは、…仔犬。
腹の上に乗ったまま、尻尾がゆらゆら、揺れている]
………っはー。
おーまーえーなー!!
[がばっと勢いよく起き上がって、両手で仔犬を掴む。
きゃぃん!と声があがるのも気にせず、わしわしわしわし]
いきなり飛びつくなっつーの! おしおき!
[さらに、肉球をぷにぷにぷに。
いやいや、というように首を振るが、勘弁してやらない]
[大股に歩いていたフユは、男子生徒……マコトが硬直している間に追い付く。
マコトの挙動をいぶかしむ。
訝しげに見た所為で、元々あまり平和な顔つきをしていなかったフユの目つきが、余計に剣呑になった。]
[目を細めつつも寮のほうへと進んで行く。即ち電子音と共に歩みを止めた人影にも近付くことになるわけで。]
…ああ。
[普段見る時と違い竹刀があるせいか、判断がやや遅れた。直後振り返った彼が微妙に硬直したのにも恐らくは気付いていない。]
今晩和。
[挨拶しながら浮かべる笑みはあくまで人当たりの良さそうな。]
あ、ええと……。
[どこか剣呑にも見えるフユの様子に、声も僅かに引きつったかも知れない]
ど、どうも、こんばんはです。
[それでも、挨拶をするのは条件反射かぺこり、と頭を下げる。
続けて、違う方向から声をかけられ。
見やれば、ある意味よく知った相手の笑顔にまたちょっと固まったかもしれないが。
ともあれ、そちらにもこんばんは、と挨拶を]
あははは、そんなにたっちゃうとのびちゃいますよー!
次はわすれないようにしなきゃ!ですね!
あ、私、日月っていいますー
私が舞子で、あっちが亘
せんぱい、は?
[首を傾げて]
/中/
予想していたというか狙ったというかだけど、すっごい状況だw
ところで、プロ中にウミと絡めるだろーか。
ケンの玉砕がいつ入るか、にもよるんだけどねー(^ ^;
まあ、一日目も前半は通常の日常だし、大丈夫かなー。
[その近くに、恐らくは洋亮と同級生であろう女子生徒。クラスメイトと親しげにしているのを何度か見たことがある。]
……んーと。
[相手が気付いたかは定かではないが、とりあえず会釈を。]
[険しい目のまま小さく会釈を返す。
マコトの三竦みなどお構い無しだ。]
嗚呼、ヨウスケ君。
[もう一人は親しい友人であるモモが最近熱をあげている相手だった。]
[同じ名字だと名乗られて、それじゃあ恋人同士じゃなかったのか、と思ったとしても口には出さずに、頷いた]
ああ…そうしよう。
俺は、天野久鷹。二年に編入した。よろしく。
[部活、とのフユの問いに、こくり、と頷いて]
ええ、俺は、部活で。
実家に戻って、向こうの道場に行ってもいいんですけど、ここの剣道場だと、一人でも使えるんで。
[理由はそれだけではないけれど、そこまで言う必要はないから、と。
建前だけを説明する]
ん。
[名を呼ばれたのが意外だったか、少し瞬いた。恐らくはかのクラスメイトからでも聞いたのだろう。だがその内容までは思い至らずに、]
……あっと。
榎本さん、だったかな。
[あれは友人との会話だったか、朧気な記憶の中から女子生徒の名前を捻り出す。]
夏休みからですかー?
[不思議だという声が出る
それから少し考える顔]
二年生っていうとー
フユ先輩と同室のせんぱいとかかなー?
あ、あとものしりのかがみせんぱいもー
[なんとなく覚えのある名をあげて]
あ、よろしくおねがいしまーす!
[二人がどう思われていたかなんてわかりもしない]
…よーし。
リュウ、これ、なーんだ。
[―――すちゃ。
用意のいい事に、ポケットから取り出したのは犬用ビスケット。
しょんぼりしていた仔犬の尻尾は、たちまち元気よく振られる。
きらきらきら。小さな黒い眼が輝き出した]
いえ、俺の家じゃなくて、ウミの家なんですけどね。
[素っ気ない相槌に、早口でこう返し。
戻る、という言葉に、末姉のメールから忘れていた事を思い出して、そうでした、と呟いて歩き出す]
……ああ、留学していたから、あちらの卒業試験があって…夏休み前には来るはずだったんだが、台風のせいで帰国が遅れたんだ。
[説明になっているのかいないのか。マイコから出た名の一つに、軽く首を傾げる]
かがみ?
よし、
リュウ、よく出来ましたー。
んじゃ、これは、っと。
[ビスケットを鼻の上に置いてやる。仔犬、円い眼をぱちくり。
にぃっと笑って、いいって言うまで食べちゃダメと、釘を刺して]
まだだぞー。
[…じぃ。]
まだまだだぞー。
[………じぃ。]
まだまだまだだぞー。
[……………じぃ。
仔犬にとっては、一瞬が永遠にも感じられる時間だろう]
…よしっ!
[待ち望んだ許可の言葉に、今度は耳がピンと立った。
器用に弾いて、落ちてきたビスケットは仔犬の口に収まる。
その様子にまた、わしわしと頭を撫でてやると、
ちぎれんばかりに振られる尻尾。
自然、ショウの顔に満面の笑みが浮かんだ。]
…ああ。
じゃ、今日は茶道のほうには行ってないのか。
[男子生徒の部活との返答に、小さく呟いた。そこには何処か安堵したような、残念そうな響きも含まれていたかも知れず。
2人に合わせて歩き出す。]
/*
本編に入ったら節約しないといけないからって、
ptとActの無駄遣いし過ぎだと思う。
むしろ、NPCより仔犬構いすぎだよなぁ。
明日は、ハルヒを出そう。
*/
あー!台風!
[ぽふりと手をうって]
って留学ですか!?
うわーすごーい!
アメリカ?フランス?
[目がきらきらしてます]
……ふぇ?
うん、かがみせんぱいです
ものしりなんですよー
[小さな呟きは辛うじて届いたようで、そちらを振り返り]
剣道も茶道も、精神的な部分を要求されますからね。
さすがに、一日に両方に行くのは辛いんですよ。
[微妙な響きには、気づいていたのかいないのか。
何気ない様子で、こう返し。
フユの短い相槌には、言葉の続けようがなくなってか、ええ、と頷いて返すに止めて]
………いや。人違いだろう。
[彼の知っている各務という女生徒は、とおに卒業しているはずだった]
アメリカだよ。
[マイコの問いには端的に答える]
ふーん。
そんな大変なの2つも掛け持ちって、毎日キツくないん?
[言いながらちらりと、抱えられた竹刀に目を遣った。寮前にくれば同じく立ち止まり、]
…や、俺じゃなくて妹がね。
[茶道やるの、との問いには軽く笑って手をひらひらと。]
?
かがみせんぱいのお知り合いですかー?
[よくわからずに尋ねながら、
アメリカという返答に、もっと目がきらきらきらきら]
カウボーイですか!?
「舞」
[いくらなんでもと思った亘が口を挟むも。
本人はかなり真剣だ。]
………あっと。
そろそろ戻らないとなー。
[何度かそれを繰り返していたが、呟きを洩らす。
夕飯を食べていなかった事を思い出して立ち上がり、
服についた土埃をぱたぱたと叩き落とす。
仔犬はそれを見上げて、きゅうん、と寂しげに鳴いた]
だいじょーぶ、明日もちゃんと来るって。
あんまり騒ぐと、見つかるかもしんないしな。
[充分に騒いでいた気もするのだが、
ショウにとっては騒ぐ範疇には入っていないらしい。
もう一度、ぽんぽん、と頭を撫でて茂みの方を指差すと、
仔犬は物分りよく、一声鳴いてから隅へと駆けていった。
それを見送り、空のボトルを拾い上げ、寮への道を辿る。]
[続くように寮前で立ち止まり。
視線を向けられた竹刀を軽く、撫でる]
うーん、大変ではありますけど……。
剣道は自分が好きでやってるものですし、茶道は……まあ、実家家元ですし、続けていかないと、っていうのがありますしね。
[勿論、このままどちらつかずでは大成できないとわかってはいるものの。
少なくとも、在学中は茶道も続ける事、というのが桜繚進学の条件だった以上は両立しなくてはならないのだから、仕方ない、というのも、あったりなかったりする]
ふうん。そうなの。
[ヨウスケの返答を聞いて、寮内へ]
あ、あと。
ヨウスケ君。別に下の名前で呼んで構わないから。
エノモトサンって堅苦しいし。
[靴を履き替え、肩越しに。]
[椅子に腰掛けて、カップ麺を一口啜る]
いや、俺の知り合いならもう卒業してる。
[続く言葉には、暫く無言]
………………………
………………………………
………………………………………………カウボーイじゃないな。
[無表情のまま、カップ麺をまた啜った]
[部屋の外にまで爆発したのは知らない]
じゃあきっと違いますねー
[笑って]
えー!違うんですか!
だってアメリカですよ!カウボーイじゃないですか!帽子かぶってバンバンバーンって!
[義兄はなんかあきれてソファに沈んでいるが。]
[ずるずるずると、カップ麺を啜りながら、戻って来たらしい学生達に軽く会釈をする。マイコの熱弁には軽く首を傾げた]
………………………
…………………………………………俺は、和弓が専門だから。
[若干問題が違うとか、気にしてはいけない]
家元…へぇ。
なんつーか、結構フクザツなんねぇ。
[庶民の出には想像もできないと、やや大仰に相槌を打ち。
寮内に入っていく少女に続いて]
ん、そ?
じゃあ、……美由さん、で。
[これまた記憶の中から下の名前を引っ張って来たのだが、どうやら何処かで情報を違えていたらしい。]
[マイコと、座っているから判りにくいが背の高そうに見える男子生徒に軽く会釈をした。]
あ、マイコと亘君。
こっち……
[ヒサタカを指して「こっちは誰」と言おうとして
フユはよろめいた。]
アンタ今、美由って言った?
まさか三年にもまだ居たとは……
……ヨウスケ君、理系?
…………和弓!?
[がーんっと何かすっごくショックを受けた顔]
だ、だってカウボーイ。カウボーイですよアメリカっていったら!
黄色っぽくってこうやって、バーンって!バーンって!
……でも和弓もかっこいいですよねー
[脱力している義兄が少し反応したかもしれないが、気付きもしないし恐らく気付かせもしない。]
フクザツ……かなあ。
ちょっと格式ばってるけど、でも、多分割と普通の家庭ですよ?
[大仰な相槌にやや苦笑しつつ、自分も寮内へ。
外から見た部屋の明かりは消えていたから、ケンはこちらにいるのかな、と思い、共有スペースへと向かい]
や、こんばんはー。
[その場にいる面々に、ぺこりと頭を下げて挨拶を]
[それからかかった声に興奮したままの声と笑顔で]
フユせんぱいだー!
こんばんはー!
[にこにこ。こっち、と見た方向にはカウボーイではなく弓のせんぱい。
続いて入ってきたヨウスケの姿に、亘がびくぅとおびえたかもしれない]
あ、かがみせんぱい。こんばんはー
―学校前―
…慎ー? おう、オレオレ。うん、今ガッコ前。
悪ぃーって、センパイん家で飯ゴチになってたら遅くなったんだよ。
ってことで鍵開けといてくんねー?
[ヨロシク、と了承の返事に言葉を返して通話を切る。
携帯を落とさないように、ズボンのポケット奥底にねじ込んで
目の前に聳える塀を、ゆるりと見上げる。
数度、腕を振って勢いを着けると同時に軽く飛び上がった。]
よ、…っと!
[壁の淵に両手を掛けると懸垂を真似る形で、壁の上へと身体を持ち上げて。
少々の高さに臆する事無く、ひらりと飛び降りる。
勢いを屈むことで殺しながら、軽い音を立てて地面へと降り立った]
……いっちょ上がりー、っと。
[毎回思うけど、簡単に入れるよなぁ。
壁を登る際に付いた土ぼこりを軽く叩いて落として]
黄色?
赤いのが多いぞ。
[妙なところに反応しつつ、カップ麺を完食。スープも全部飲み干して、ごちそうさま、と手を合わせた]
かっこいいかどうかは、知らないが。弓は面白い。
………君もな。
[マイコに向かって最後にぼそりと付け加えた時だけ、少し笑みが浮かんだかもしれない]
[やがて見えてきた集団に軽く会釈をしかけて、]
っと、大丈夫?
……え、うん。クラスはそーだったけど。
それが何か?
[よろめいたのがまさか自分のせいだとは全くもって思っていない。
そして其方に気を取られたお陰か、部活の後輩には未だ気がついていない様子。]
や、ええと……日月さん、だっけ?
[今日も元気だね、とかける声を遮るように響く、軽快なメロディ]
……っとにもう……七恵姉さん、何をはしゃいでるんだろ……。
[ため息をつきつつ、ミッドナイトブルーの携帯を取り出して開く。
ストラップにつけられた鈴がりん、と小さく音を立てた]
えーカレーパンマンじゃないんですか?
[間違えてます、色々と。]
だから黄色が多いんだと思ってました。赤が多いんですね!
[赤いカウボーイを想像中。]
弓おもしろいんですか。うーんうーん、やったことないです。
って私?
[よくわからずに首を傾げる。
気付かれて無い事に気付いた亘は、今のうちに逃げるかとこそっと席を立ち……しかし入り口の方はキケン人物がいるため、どうしようかと悩み、物陰に隠れた。情け無い。]
……たまに居るんだわ。
アンタみたいのが。
マイコ、こいつに[ヨウスケを指差し]
私の名前教えといて……。
[ヨウスケから離れ、テレビを眺めるために
適当なところの椅子に座った。]
まさか三年間。一体コイツの何が良いんだか。
−構内−
………ん?
[寮へと繋がる道、丁度、学校との境の辺り。
ふ、と立ち止まって、周囲に視線を彷徨わせる。
気配に気づいたのは、自分も幾度も経験があるからか]
……は、はい?
[唐突に聞こえた末姉のフルネームに顔を上げれば、まじまじと見つめられる視線に気づき]
あの、えっと……なんでしょうか?
[問いかける声は、やや引きつっていたかも知れない]
うん、そーです!
[にこにことマコトに言って。
それからフユの声にそちらを見て]
フユせんぱい?
[不思議そうな顔で、疲れちゃったようなせんぱいと、よくわかってないせんぱいを見比べる]
格式ばっている、って…
まあ、各務君にゃそれが普通かもしんないけどさ。
[男子生徒と会話する様子は傍から見れば割と親しげに見えるものの、今日彼が行ったのが茶道部であればこうは行かなかったかも知れない。]
……へ?
何か悪いこと言いましたか、俺。
[急にアンタとかコイツ呼ばわりされて、目を瞬かせる。何が何だか分かっていない。]
ああ、あっちのカウボーイは赤ら顔が多い。
[マイコに向かって頷き、後の方の疑問には答えずに、再びマコトに視線を戻す]
いや…
[じーーーーーーーーーーーー]
………………………
……………………………………そういえば似てるな。
[一人で納得した]
っつーか、これ人の事言えないっつーの…門限外に帰宅って。
や、別に寮の壁相手にロッククライミングする気は無いんだけどさ。
[ロープ買おうかな、とか何処かで聞いた言葉を自らも口にして
すたすたと寮へ続く道に向かって歩を進める。]
…よっし、落ちてねーな。…っとと?
[ズボンのポケットから携帯が落ちていない事を確認して。
白い機体を引き摺り出そうとストラップを引っ張りながら
ふと、前方に佇む影に緩く目を瞬く。]
[手早くシャワーを浴び、身支度を整えた後、早乙女と再び顔を合わすのを避けるかのように学園を出、通いなれた道を歩いて行く。遠くで誰かの声が聞こえた気がした。]
[視線を空へと向ければ、幾つもの星が瞬いている。手を伸ばせば届きそうで届かない、そんな距離に思わず視線をそむけた。]
……くだらない事ばかり多すぎて、そして私はそのくだらない事ばかり考えすぎ、ね……。
[ぽつり、呟く声は夜闇に溶けてゆく。]
フユせんぱい、どうしたんですかー?
[こてんと首をかしげて問い掛ける。
とことこ寄ろうとして傍に義兄がいないことに気がついたが……
理由はなんとなくわからなくもなかったので何も言わない]
……あからがお
[想像が赤い髪と赤い顔の男になったことは、彼女の頭の中だけの秘密です]
鬼みたいなカウボーイですね
[真剣な目を向けた。そして納得する様子にも首かしげ]
あっれ。
あずまんじゃん。
………今、お帰りですかー。
[にぃっと口の端を上げる様子は、仲間発見、とでもいった顔。
手をポケットに突っ込み、もう片手は空のペットボトルをお手玉]
ま、古い家ですから、傍目にはちょっと妙なところがあるかも知れないですけどね。
[やや、苦笑めいた面持ちでこう返す]
『……こうやって、普通に話してる分には、ほんとに気のいいひとなんだけどなあ……』
[事に妹が絡むと妙に怖いというかなんと言うか。
そう言う所は、次姉の自分に対する態度にやや、被るものがあったりなかったりする]
……似てるって、あのー?
俺の姉が何かっていうか、姉のこと、ご存知なんでしょうか?
[それから、一人で納得している様子のヒサタカに、こんな問いを]
さっきからマイコが言ってるのはあだ名じゃなく本名。
フユ。
美由とは少し字が違う。
[ヨウスケに言って、溜め息]
マイコ。さっきからカウボーイとか鬼とか
一体何の話をしてるの。
フユせんぱい?
[鸚鵡返し。]
……って、うぁ。マジで?
字どんなだっけ。
…うん、ごめん。本当ごめん。
[真実に辿り着けば焦ったようで、口許に手を当てた。かと思えば、此方に背を向けるかの人に向きなおり謝罪を述べた。
ソファの影に隠れた後輩にはやっぱり気づいていない。]
[物陰に隠れながら、みつからないように逃げようとする亘の姿は見えても、
さすがに何も言わなかった。
それからフユの言葉に、こてんと首かしげて]
アメリカの話ですよー?
あ、あまのせんぱいが、アメリカに留学してたっていってたから
[彼女の中では真剣だ。]
…あっれ、
一ノ瀬センパイじゃないッスか。
……オーゥ、イエス アイ・アーム。
[噂をすれば、というかなんと言うか。
複雑な心境のまま、棒読みな日本語英語で肯定の言葉を返しながら
引き摺り出した携帯を持った手でヒラリと挨拶。
ぶら下がったストラップが、ジャラリと揺れた。]
そーいうセンパイは何処にー…って
あぁ、リュウのトコっスか。
[相手の歩いてきただろう方角を見やって思い当たったのか
あぁ、と小さく声を上げて]
芙蓉の芙、って言ってもどうせ判んないでしょうが。
……別に構わない。
呆れただけだから。
[謝罪するヨウスケを、追い払うように手を振る。]
[湯飲みに出がらしっぽい御茶を注いで、マイコの言葉に、再び首を傾げる]
…………江戸時代だな。
[確か漂着した異人が鬼扱いされたとか、そんな話があったはずだ、と思ったらしい]
………隣のクラスだった。
[マコトに告げるのも結論だけ]
えーと、江戸時代ってことはー
[ヒサタカの言葉に真剣に何年前かを考える]
じゃあ日本の侍と同じようにコダイノイサンですか?
カウボーイってすごい
[とても感心したようだった。]
隣のクラス……て。
[端的な言葉に、一つ瞬いて。それからふと、先ほどのメールの事を思い出す]
もしかして……七恵姉さんの言ってた『伝説の男』……って……。
[面と向かってそう聞くのもどうかと思うが。
他に言いようがないのも事実だった]
……うん、ごめん。分かんない。
漢字苦手なんだよなぁ…
今度から気ぃつけます。
[苦笑いしながら頭を掻いて、追い払われれば少女から視線を逸らした。]
あれ、そーいや君は日月君の…
……あ。日月君。
[三つ編みの少女に向き直ったところで、もう少しで逃げ切れそうだった後輩をばっちり発見。…残念。]
英語わかんねーんで、日本語でお願いしマス。
んだよー。
あずまんも、ヒトのコト言えねーんじゃん。
[けらりと笑いつつ、手を引き抜いて、振り返す。
納得した様子には、そうそう、と頷いて]
うっかり夕飯忘れてて腹減ったんで戻って来たー。
ああ、カウボーイはすごいな。
[マイコの言葉にこくんと頷いて、御茶を啜る]
…………伝説?
[マコトの言葉にはさすがに不思議そうに、聞き返した]
いもうとでーす
[名字を聞いて、そちらを見る。
にこーっと頷いて、続いたヨウスケの言葉に……義兄がびしっと固まったのを見た。]
「こ、んばんは。……部屋戻るんで」
[逃げたそうだ。かなり]
一体何なの……。
カウボーイとか、アメリカの江戸時代とか、伝説の男とか……。
[亘が逃げようとして(固まったようだが)置き去りにされたリモコンでTVのチャンネルを変えている。]
あ、ええと。
[不思議そうに聞き返されても、実は困るのだが]
さっき姉……七恵姉さんから、そういうメールがありまして。
『伝説の男』が帰ってきてるらしいから、よろしく、と伝えてくれと……。
[言いつつ、忘れられてるかも、と言っていたけど、覚えられてるんだなー、とか。
関係ない事を考えて]
うん、すっごいですねカウボーイ!
ゼツメツキグシュにいれておくといいと思います
[真剣だが、あきれたようなフユの様子に首をかしげ……]
あ、チャンネルー!
フユせんぱい、一緒に見ましょうよ!
暗黒体験を語った・怖い話ツアー
[目がきらきらしている。]
俺もコレしかわかりませーん。
部活の先輩のトコで飯食ってたら、遅くなったんですって。
いつもはこんなに遅くなりませんよーぅ。
[はふ、と小さく息を零しながら
ばつの悪そうに口篭りつつ、言葉を返し。
続く言葉に、驚いたように緩く目を瞬いた]
……まだ食ってなかったんスか。
[もう流石に食堂開いてないっしょ、と
携帯のディスプレイに表示された数字を眺めながら]
[フユの言葉に、視線を向ける]
…………多分、俺がアメリカ留学から戻って編入したという話から、始まってる。
[説明を試みたようだ]
……………
[マコトの姉からの伝言には口元に手を当てて、沈黙]
…………何か、悪い事しただろうか?
[かなり真剣だ]
アメリカ留学で、カウボーイ。
それで、留学生が、伝説の……男。
そんな事言ったら日本の武士だって絶滅危惧種だって。
[毒され掛かっている。]
……は?
これ?
[『暗黒体験を語った・怖い話ツアー』
ホラー感漂う血文字のタイトルが一面に映し出されたチャンネルで手を止めた。
ついでにフユの表情が硬直した。]
うん、きっとー
ゼツメツキグシュいっぱいですよねー
[フユの言葉に真剣に頷いて、
チャンネルを変えた瞬間の血文字に、きゃぁーと恐怖よりも楽しそうな響きを持った悲鳴。むしろ歓声]
そうこれですー!
すっごい怖いんですよー!!
前の時はー
[ものすごく楽しそうに前回の内容を語ろうとするが、やめろといわれればやめるだろうし、
*チャンネルを変えてもきっと文句を言うだけだろう*]
いや……メールには、それだけしか書いてなかったので、俺にはなんとも。
[真剣な様子に、こちらも真剣にこう返す。
反面、ノリと勢いの良さが身上の末姉の事、特に深い考えはなかったのでは、なんて思いもあったりする]
「いえ、な、んでもありません、よ」
[亘が逃げ腰なのは誰の目にも明らかだ。
が、請われれば、むしろ命令されればその場に戻り
*言われるままに話をするのだろう*
そうでなければきっと逃げる。]
オレだっていつもじゃねーもーんだ。
[子供っぽい台詞を返して、寮へと足を向ける]
んー、自分で作りゃいーじゃん。
材料は、御堂サンに頼んで置かして貰ってるから、問題なし。
[流石は調理部、と言ったところだろうか。
休み中は部室を使うのも難しいから、
代わりに炊事室や給湯室を使わせて貰っているらしい]
あ、そーそー。
シャーベット作ったんだけど、食う?
ピンクグレープフルーツのー。
そろそろ出来てるはずだし。
[人気のない道、二人の姿は、遠目にも目立つだろうか]
怒らせたのでなければいいんだが。
ああ……俺は、天野久鷹、二年に編入した。よろしく。
[真剣な顔のまま言って、ふいに思い出したように自己紹介]
いや、トンネルの壁に生きたまま塗り込まれた人とか……。え、まだあるの……
[止めろと言おうと思うも、先輩としての矜持が邪魔してそうもいかず。結局は元気一杯な怪談を聞いている。]
……何かさ、日月君。
俺のこと怖がってない?
[何を今更。聞かれた本人及び周りにはそう思われたかもしれないが、洋亮にとってはそうではない。
視線の高さを合わせ、じっと見る。何と返答しようが彼の残留は決定事項のようだ。妹絡みがないだけ今日は未だマシかも知れない。]
あれ。
天野先輩…て、あの天野先輩?
[ふとアメリカ云々の会話が聞こえたらしい。振り返って大柄な男子生徒のほうを見た。]
…そりゃ、いつもロッククライミングしてたら、
俺の心臓が保ちませんって。
[子供の様な言葉に、けら、と小さく笑いを零して。]
あーなーるほど。自分で作れる人は羨ましー。
俺なんて食いっぱぐれたら、間違いなく夕食抜き決定ッスもん。
[調理実習の様なレシピを用意してならば兎も角、
子供の手作り料理代表・カレーの作り方すら空で記憶にない彼が、
まさか夕食に代わる食事を作る事など出来るはずも無い。
ほとほと感心したような溜息を零しながら、
ショウと並んで寮へと向って足を向ける。
と、続く言葉に、ぱっと顔を相手へと向けた。]
って、食う!食います!!
食わせて下さい。ゴチソウサマです。
[思いがけないデザートにラッキー!と右腕で小さくガッツポーズ]
いや……それはないと思いますよ?
[怒らせて、という言葉に、僅かに首を傾げて]
七恵姉さんて、怒ったらその相手と徹底的に関わらなくなる人ですから。
[だから、大丈夫だと思いますけど、と笑い。
自己紹介に、居住まいを正す]
俺は、各務誠人。二年……という事は、学年はおんなじですね。
[この場合、なんて呼べばいいんだろうか、と。
そんなことを考えつつ、わずかに首を傾げて。
……視界の隅を掠めたワタルの様子には、心の奥底で合掌していたかも知れないが]
天野先輩。
留学してて
本当はもっと早くに転入してくる筈だったのに
空港で麻薬所持が見付かって遅れてる、
って噂の?
[天野という名前は、
耳聡いクラスメイトが休み前に話していた。]
[矜持と恐怖の折衷案として、マイコの気を逸らそうとフユはやや必死だ。]
……ヒサタカでいい。
[呼び方に迷っているのを感じ取ったのか、マコトにはそう告げて。先輩と呼ぶヨウスケに振り向いた]
…………君は?
いつもは失敗しねぇーって。
[本当ホント、とやけに強調して繰り返す。
今までに表沙汰になっていなかった事を考えれば
それは真実なのだろうか、逆に嘘っぽく聞こえてしまう]
あずまん食いっぱぐれたら作ってもいーよ。
[貸しにしとくー、と笑みを作り答えつつ歩く。
次第に近づいて灯りと、微かに届くのは、賑やかな声]
オッケー。
んじゃ、夕飯作りついでに出して来る。
かき氷食いたくなったケド、機械なかったから、
シャーベットでも作ってみようと思ってさー。
ウチにはあったんだけどな、ペンギンの。
[フユの話には、沈黙]
………………………
…………………………………
……………………………………………面白いな。
[感心したようだ]
ん、わかりました。
[告げられた言葉に一つ、頷く。
さすがに呼び捨てや、同い年のようにくん、と呼ぶ訳にはいかないから、さん、てつけるようかな、などと*ふと考えて*]
うん。その天野先輩。
元々アメリカにも密入国してて、バレそうになったから飛行機ハイジャックして戻って来たとかも聞いた。
[再び振り向いた少女に返す。根も葉もない噂話はあちこちで飛躍しているらしい。]
…えーと。
佐久間洋亮、です。今3年の。
[本人から声を掛けられれば、少し躊躇った後名前を告げた。]
嗚呼そう、そのハイジャックの話も……
いえ、すみません。
都市伝説のようなものだとばかり。
3年の、榎本芙由です。
[座ったままで、機敏に頭を下げた。
だが実際のところ、ヒサタカは
反応からしてえらく変わった人だと思った。]
なるほど…
[密入国云々には、やはり感心した様子で]
三年、なら、そちらが先輩だな。
よろしく、佐久間先輩。
[そして相変わらず無表情]
―寮―
[玄関をくぐれば、騒がしい声が聞こえる。]
[ほとんどが帰省したはずなのにそれでも騒がしいのは相変わらずだななどと思いながらも、寮母に帰ったと声をかける為に声のする方へと足を向け。]
…昨日の今日じゃ信用難しいッスよ、センパイ。
つーか、何でそんな必死に言うんスか。
[逆に信じられないんスけど。と何処か疑いの眼差しを相手へと向ける。
尤も、実際に失敗していたらまず自分が知るだろうから
そうで無いのは判ってもいるのだが。]
わ、マジっすか。いやー持つべきモンは料理の出来る先輩っつーか!
でも、貸しにされても返すモン無いんスけど。
一先ず、シャーベット楽しみにしてまーす…っとと。
[向けられる笑みに、けらりと更に笑みを浮べて。
漸く寮前へと辿り着くと、手に握った携帯で何処かへワンコール。
本来なら、インターホンを鳴らせば寮管理人が開けてくれるのだろうが
無断外出していた人間、しかも昨日の今日では…まぁ、絞られるだろうから]
よす、慎サンキュー。助かった。
[通話を切って数十秒。こっそりと、ばれない様に内側から扉を開ける
友人の姿にヒラリと手を上げて。]
[すみません、というフユの言葉には不思議そうに]
君が謝ることはないと思う。
………榎本先輩。
[呼び名にだけ先輩とつけるのは、どうなのかとか、勿論考えちゃいない]
いえ、あの。
先輩と言われましても、形式だけのものですから。
本来は天野さんの方が年長になる訳ですし。
[どうも妙な調子だ。]
嗚呼、サヤカさん。
[小さく会釈を返した。]
あ、…え。
…呼び捨てで良いすよ、年齢的にゃこっちが下ですし…
[先輩に先輩と呼ばれる違和感はかなりのものらしい。無表情ながら感心しているらしいことはかろうじて分かったものの、何となく落ち着かない。]
…あ、霧生さん。
どーしたん?
[同じ無表情でもそれがクラスメイトであれば、若干落ち着いた態度で軽く手を上げた。]
………………………
………………………………それじゃ、佐久間くんと榎本さん。
俺のことも呼び捨てで構わないが、強制はしない。
[考えた結果、呼び名変更]
必死じゃねーってばー。
[腕を組み、むすっとした表情を作る。
…余計に言葉を重ねるのが怪しいのだけれども]
そのうち、なんかあるかもしんないしー。
作っとくに越したコトはないっしょ。
[辿り着いてからの手際の良さに、感嘆の声を上げる。
とは言えこちらは、今日は無断外出ではないから、
咎められる事もない…はずなのだが、
昨日の事を思えば、用心に越した事は無いだろう]
おー。いい仲間持ってんなー。
[見慣れない……いや、どこかで見た記憶のある顔に小首を傾げつ記憶を辿ろうとしたその時に、佐久間に声をかけられ]
いえ、なんでも……。
[言いながらも視線を天野へと向け。]
あの、そちらの方は?
………あ゛。
[今更のように、ある事に思い当たって]
炊事室使うの許可とんないとじゃん。
[給湯室くらいならば無断で入れはするが、
炊事室は寮母に断りを入れなければならない。
となると当然、遅くなった理由を聞かれる訳で。
昨日とは違うものの、仔犬の世話、とは言えない。
そして調理部の活動がないのも当然知られていて]
うーぁー、面倒くせぇー。
お願いします。
[相変わらずの無表情に如何したものか少々困っていたが、呼び名が変更されたことに安堵。]
……先輩は天野先輩と呼ばせて下さい。
[何か君づけできそうにないんで、とは言わず。呼び捨てなんてもっての他だ。]
それでは……ええとヒサタカさん。
記憶違いでなければ確か、
弓道部に在籍されていましたよね。
[サヤカからはするりと目を離した。
フユにとってこの寡黙で接点の少ない同級生は空気のような存在感しか持っていなかった。]
[ヨウスケの硬い様子には、ほんの僅かに苦笑らしきものを浮かべたかもしれないが、それも一瞬。サヤカに視線を向けられると軽く頭を下げる]
天野久鷹、二年に編入した。よろしく。
[相変わらずの…以下省略]
そこで更に否定するのが必死っぽいんスよ。
「何か」って何スか…。
っつーか、金銭類は無理っスよー初めに言っとくと。
貧乏学生なんで、金に飢えてるんです年中無休で。
[けら、と笑いながら相手の言葉に軽く言葉を返して。
上がる感嘆の声に、いい仲間っしょー?と更に笑みを深めながら
軽く握った拳を、冗談交じりに慎太郎と突き合せる]
「ちす、センパイこんちはー。
アズマ、コレで貸しはチャラだかんな」
わぁってるって、マジサンキューな。
[んじゃ、中断してたゲームに戻るわ、と
早々に自室に引き上げていった友人の背を見送りながら靴を脱いで
足取りも軽く、寮内へと上がりこむ]
あーと、天野先輩。
俺らが1年の時アメリカに行ってたって噂の。
[クラスメイトの少女の問いには、流石に尾鰭付きの噂の内容までは言わないもののそう答え。言わずとも知れているかも知れなかったが。]
…………私は運動部には興味を持っていないので
多分、入学時の部活紹介の時などに……
お見掛けしたかと。
[奇跡的に、省略された部分が通じたのかも知れない。
去年まで上級生に対してそうしていたように
真っ直ぐに首筋を伸ばして、ヒサタカと向合う。]
[ふいに記憶の道筋がするりと繋がる。]
あぁあの……。
[国体の代表選手を辞退してまで留学という話は、他者に対して興味を持たない彼女ですら覚えていて。]
3年の桐生です。
[先輩だった方よりも自分の方が学年が上というのはなんだか変な気分だな、などと思いながら改めて頭を下げた。]
[フユの言葉に、頷いて]
そういえば…そんなこともあった。
[表情は変わらないながら、僅かに、懐かしそうな響きがその声には滲んでいた]
…あー。
朝用に買っといたパン食ってから考える。
御堂サンに言うかな、どうすっかなー。
[溜息を吐きながら、足を向ける先は給湯室。
中に踏み入ると、冷蔵庫に入れていたパンと、
冷凍庫の中に仕舞っておいたタッパーを取り出して]
………何か、あっち賑やかだなー。
[いつものコトかもしんねぇケド、と呟いて。
シェイク状の淡い橙のシャーベットを透明な器に盛ると、
熱を持った空気に触れて溶け始めるそれは、少し蕩けて。
彩りにと天辺にミントの葉を添えて、スプーンを付ける]
[声音に滲む感情に、
この人も一応人間なのだと少し驚いた。]
……もう二年前の事ですから。
では、私はこの辺で。
[立ち上がり、すい、と腰から身を折って礼をした。
落ちかかって来た髪を軽く直し、給湯室へ向かう。]
[会話を聞きつつ、その隙にかの後輩は逃げたかも知れないが、其方のほうには未だ注意は向いていない。
意識は何時の間にか付けっ放しのテレビから流れるホラーな*映像へと。*]
…朝メシ、消えますね。
[ごしゅーしょーさまです、と
溜息を零す相手の後を追いながら、ぽつりと呟いて。
続く様に、自らも給湯室へと入室を果す。]
…んー、今日なんかありましたっけー?
テレビ番組で、スペシャルとか。
[そう共有室で盛り上がる理由は多く思い浮かばずに。
給湯室入り口付近で、邪魔にならないよう佇んだまま
相手が準備する様子をぼんやりと眺めて]
嗚呼、ええと
アズマ君。
[入り口に佇む後輩に目だけ向けて給湯室へ。]
ショウも。
また壁でも登ったの。
あ、ショウ。ついでに冷蔵庫からプリン取って。
どーせ、朝は公園に行くからいーやい。
そんとき、コンビニで買う。
[それより問題は、
寝る前とは言え、育ち盛りにパン1つは辛いということ。
空腹で目覚めないといいなあ、とぼんやり思いながら]
夏休みだし、あんのかも。
ほい、あずまんのー。
オレは明日でいいや。
[デザートは別腹とは言うが、空きっ腹には辛い。
パンを齧りつつ、入り口のアズマへと視線を移して、]
………フユっち。
自分で取りゃいいじゃんかー。
ていうか登ってねー、登る必要ねー。
[ぶつくさ言いつつも、しっかり取ってスプーンまでつける]
あ。えーと、…榎本センパ、イ。
[投げられる声に、視線をやってきた相手へと向ける。
親しい訳でも無いが、自信なさ気にも辛うじて
名前は覚えていたらしい、ぽつりと言葉を返して。]
…や、今日壁を登ったのは俺でっす。
っと、わーい!一ノ瀬センパイありがとーございまーす。
だいすきです、あいしてます、いただきます。
[渡されるデザートを両手で受け取って。
崇めるように深々とお辞儀をしながらも、
零れる言葉はあまりにも棒読み。
早速一口頬張って、やっべーうめー。とか幸せそう]
ふーん。
[何だかんだ律儀に渡されたプリンのシール状の蓋を、ペリペリと剥がして礼も言わず、一口。]
あっち。
天野先輩が帰国してて。留学してたっていう。
[不思議そうに呟く天野に小首をかしげ]
留学される方なんてそうそういませんし……そもそも、あのタイミングで留学されたのはやはり目立ちましたからね。
それにしても……戻ってこられるのもまた変わったタイミングですよね。
天野、先輩。…?
なんか、センセから聞いたことある名前ッスね。
[スプーンを頬張ったまま、フユの言葉を鸚鵡返しに呟いて。]
帰国って、なんか。
台風で帰国出来ずに、編入が遅れたっつー。
[例の人ッスか、ともごもごと問いながら
手の中のシャーベットを覗き込まれ、目を瞬き]
一ノ瀬センパイから、いただきましたー。
ピンクグレープフルーツのシャーベットだそーです。
うまいです。
[簡単な感想も添えて、説明。]
わー。心こもってねー。
[美味そうに食ってくれるのはいいケド。
半笑いの表情で、あっという間にパンを齧り終える。
身体のサイズに合わず、胃袋は大きいらしい]
アマノセンパイ? 誰ソレ。
つか、センパイって何。
オレら3年じゃん、卒業生?
[首を捻る。
留学の噂は聞いていたかもしれないが、
興味のない事はすぐに忘れる質だ。]
ふうん。
密輸とかハイジャックとか噂飛び交ってるけど
……真相は台風か。
[また一口プリンを食べ、]
ショウが?
味見。
[返事も待たずにスプーンを伸ばした。]
私らが入学した時の……何年生だったか
覚えて無いけど先輩。
留学してたらしいから、
日本での学年ズレちゃったんじゃないの。
見てくれば?
[やや珍獣扱いだ。]
[あのタイミング、というサヤカの言葉には、さすがに覚えがあるのか、軽く目を伏せる]
………少し急だったから、確かに目立ったかもしれないな。
…今回は、台風のせいで、帰国が遅れた。
面白味が無いが。
[最後の一言は余計だろう]
/*
段々フユちゃんが中の人と化してきました。
それは良いとして。
元々共通部分が多いから。
ニコさんに”モノノ怪”がupされるのを待っていたりする。中の人でした。どうでも良い。
*/
ふーん。
[あまり興味はないようで、反応は薄いが]
そう言うんなら、見て来っかな。
あ、ソレあずまんにやったんだから、全部は食うなよー。
[一言残してから、共有スペースの方へと足を向けた]
いやいや、本当にアイシテマスよ?
毎回美味しいもの恵んでもらえて、俺ってばなんて幸せ者。
[パンを齧り終えるショウの言葉に、けらけらと言い返して。
フユの言葉に、きょとんと瞬く]
え、俺はそうセンセに聞いてたんスけど。
…密輸とハイジャックしてたら台風にあったって事ッスか?
[なんかスゲー経歴持ってますね。とか
彼の中では勝手に全てを真実にしてしまったようだ]
っと、食べます?
いーっすよ、一口だけなら。
[あまり取らないでくださいねー、と
伸ばされるスプーンに皿を差し出して]
うっそくせぇのー。
ていうか本気でもヤだケド。
そんなら態度で示してみろってー。
[振り返り、声を投げてから廊下を進むと、
ひょっこりと室内に顔を覗かせる。
並ぶ幾つかの顔は、見慣れたもの。
その中に、]
………でけェ。
[先にその言葉が零れた。]
ん。
…………うん。
[一口掬って、短い感想を述べた。
フユはシャーベットを味わっていたので、
アズマの誤解が解かれる暇は無かった。]
ごちそうさま。
[テレビの中では、相変わらずホラー特集が続いている。それを一瞥して、自分の使った湯飲みを洗う]
………そろそろ………
[失礼する、と言おうとした時、ショウの声が耳に届く]
急、と言うより……。
普通の運動部員なら、国体の代表選手に選ばれたと言うのにそれをほったらかして留学と言うのはありえませんから。
[言い切ったものの、自分自身代表選手など興味はないしな…などと思い。]
あぁなるほど……確かに面白みのない理由ですね。
[至極真顔で。]
[視線をかなり下方修正して、漸くショウの顔が目に入った]
………………………
………………………………小さいな。
[素直な感想らしい]
あらヤダ、一ノ瀬センパイ。
俺の本気を、態度で示させたいんデスカー?
[去って行くショウの言葉に、けらりと笑って。
と、フユの感想を耳にすれば、お。と意識を其方に向ける]
どーいたしまして、おそまつさまでしたー
…って、俺が作った訳でもないッスけど。おやすみなさーい?
[再び、自らも一口放り込んで。
スプーンを加えたまま、自室へと向うフユに短く挨拶を投げる。
もご、と視線を未だ賑わう共有スペースの方へと向ければ
自分も気になるのか、其方へと足を向けて]
だーれーがー、小さいかー!!
オマエがでか過ぎるんだー!
[片方は小さくて、片方は大きい、が正解だろう。
が、当人がそれを認めるはずもなく、相手を指差して]
敵だ、オマエ、敵だっ!
[勝手に認定。]
[フユは共有スペースを通りがけ、ヒサタカとショウが並べばどういった図になるのかと、僅かに考えた。
まだ続いている心霊番組から視線を引き剥がし、
今度こそ*自室へ。*]
ウミ、居る……?
ねえ。
今日……
……………………電気付けたまま寝ても良い?
………………………
………………………………………………
………………………………………………………………………
[ショウに指差されて沈思黙考]
てき、じゃなくて、天野久鷹だ。
二年に編入した、よろしく。
[結局ごく普通に自己紹介]
[シャーベットをもくもくと食べ進めながら、
一足先に向った筈のショウが、入り口付近で叫んでいる様子に
おやぁ?と僅かに首を傾げる。]
センパーイ、叫んでるんス、か…って。
……うわーぉ。
[共有室の入り口から覗き込んで、思わず声が上がる。
自分の身長がそこまで低い心算は無かった(し、事実低くは無い)のだが。
噂の人物が此処まで大きいとは、全く思っていなかった。
ぽけっと口を僅かに開いたまま、思わず相手を凝視。]
名前は聞いてねぇっつの!
[ペースが違いすぎる。
さながら、鼠と象の如くに]
………一ノ瀬 翔、3年。
留学生だかなんだか知らねえケド、
先輩とか、絶対呼んでやらねー!
オレのが学年は上だしっ。
[がるる、と低く唸る。しかし相手に効果はなさそうだ]
[遅れて来たアズマにも、軽く会釈して、翔の言葉には、ああ、と頷いた]
助かる。
[何が、とも何をとも言わずに]
一ノ瀬先輩、だな。
[むしろ嬉しそうだとは、誰か気付いたろうか?]
何が助かるかわかんねーし、
あっさり承諾されると何か悔しいんですケド。
[半眼で睨みつけ…もとい、睨み上げる。
何せ、頭1つ分は差がある訳で。
聊か、でもなく、間近だと、首が痛い。
数歩、距離を取った。]
[会釈を返されて、反射的に自らも軽く頭を下げる。
まだ少々驚いたまま呆然としていたが、
ショウの剣幕?に、はた、と我に返った。]
……センパイ、流石に唸るのはどーかと。
[自室へと引き上げて行く相手を見送りながら
シャーベットを一口放り込みつつ、背後から声を掛けて。]
……………。
[無言で、ヒサタカを見送る。
舌を出さなかったのはプライドがあったゆえか、
しても意味がないと悟ったか。]
唸ってねぇー。
[自覚はなかったらしい。
振り返ってアズマを見上げる顔も、まだ顰めっ面だっただろう]
……眉間に皺寄ってマース。
甘いものでも食べたら落ちつくっていいますよー。
[残る面々にもヒラリと挨拶を投げながら、向けられる顔に苦笑して。
俺の愛ドーゾ、と目の前に差し出したのは、僅かに溶けかけた
先ほどのシャーベットの最後の一口。
愛も何も作ったのは目の前の相手なのだから、お安い事この上無い。]
ソレ、愛って言わねー。
[突っ込みを入れつつも、しっかり一口。
が、自分が作ったものとなると思うところもあるのか、
グラニュー糖の量がどうだとか、小さく呟いて]
あー、冷た。
………いいや、今日はもう寝る。
作る気力も失せたし。
グラニュー糖ってなんスか。 美味いと思うんすけど。
ま、ゴチソウサマでしたーって事で。
[ありがとございました、とけらり笑いながら
スプーンを器の中へカランと投げ入れて。]
ういッス。俺も腹いっぱいだし、寝よっかな。
…で、この皿どうすればいーっスか。
[部屋で雑誌を読んでいると、僅かに顔色の悪い気のするフユが部屋に入ってくる
電気をつけたまま寝ていいかという言葉には]
はい? まあ……いいですけど?
[首を傾げながらも承諾の返事を返す]
しかし、何か下が騒がしいみたいですけど。何かあったんですか?
[そう問えば彼女はヒサタカのことを語るだろう]
……へぇ、アズマが言ってた転校生って噂の弓道部の元エースだったんだ
2年に編入……それはそれは。興味深い、かもしれないですね
[クスクスと笑う彼女の真意はきっと同居人も*量りかねるだろうか*]
砂糖の一種。入れ過ぎたかなぁとか。
[腕を組んで空の器を見やり、]
今ここでオレに渡すか、
給湯室に置いとくか、
給湯室で洗って棚に戻すか3択。
後になるほどベター。
[どれにするー?と冗談めかして問いかけて、
返答次第で給湯室に向かうなり、*自室に戻るなりするだろう*
…機嫌は一応、治ったらしい。
嫌な事はすぐ忘れるタイプだ。]
―昨夜―
それでその子、雨の中に外に出たんですよ。
そしたら……なんにもいなくって。
だけど家の中に入ったら、やっぱりコンコンってノックの音がするんです
[ひっそり声でそんな話を続けて。
当然せんぱいが怖がっているなど気付かず……にいたのに、あっさりひっかかった]
えぇぇ!
台風じゃなくて麻薬だったんですか!?
[すごーい!とやっぱりきらきらした目を向けて、しばらくは話したり、テレビを見たりしていただろう]
[対して義兄は、妙に真剣な様子にたじろぎつつ
内心いろいろつっこみをいれたかったかもしれないが
目を泳がせて]
「こわがっては、いませんよ」
[苦手なだけだというのはさすがにいわず、
おとなしく義妹のそばに腰を下ろし、
どこに集中しようかと*顔色変えずに考えていた*]
─昨夜─
[適当な所で話の輪から離れ、自室へ。
部屋には、いつの間にかケンが戻っていた]
「おっかえりー、どっか寄り道してたん?」
ん、ちょっと一階にね。
[竹刀を壁に丁寧に立てかけつつ、共有スペースでの出来事を話し、自分の机の椅子を引っ張って腰掛ける。
携帯を開いて見れば、下で話している間にメールは結構たまっていた]
「お、メール? 誰からだよ」
んー、七恵姉さん。
「……なんだ、ナナ姉かよ」
なんだって、なに。
[妙に残念そうなケンの言葉に、呆れたように突っ込みを入れて。
食事会のレポートを一通り読み終える]
ほんと、何はしゃいでるんだか……。
[やれやれ、と言いながら、レポートお疲れ様、という言葉と、それからヒサタカと話した事を打ち込んだメールを送信し、一息。
……次に来るメールには、ヒサタカ留学時に飛び交った噂が事細かに記されているかも知れない]
「……ところでさー、マコト」
ん? どーかした?
「あー……うん」
……なんだよ?
「あーっと……あ、英語の課題できたら写させて」
[妙に深刻な雰囲気で切り出してきたから何事か、と。
身構えていたものが、その一言で瞬間崩壊し]
……自分でやれよ。
[一言で切った]
─剣道場/早朝─
[その後、妙に大げさに泣きつくケンを軽くいなし─まあ、この辺りは昔からやっている事なので、互いにどこまで本気かはわかってるのだが─て、眠りに就き。
翌朝、早めに朝食を済ませるとすぐ剣道場へ。
誰もいない早朝の空気の中、上座に向かって精神を集中した後、*一人、朝の自主練開始*]
─寮・自室─
ま……アンタと同級生ってことに
なるわね。
[同居人の真意は杳として知れずまま、煌煌と明かりを灯して夜は更ける。寝そべり小説の頁を捲るフユの指は、頑として止まる事をしないまま。時折吹く夜半の風に不安げな目を向けているといつしか鳥のさえずりが。
要するに]
……殆ど寝れなかった。
[結局、フユが眠りに着いたのは朝方だった。
それからは、普段ならとっくに起きている時間を過ぎても眠り続け、昼までは寝たり起きたりと、全く休暇中の学生らしく、またフユらしからぬ様子で、怠惰に*過ごした。*]
−早朝/公園・コート−
[ダン、ダン、ダン―――
跳ねるボールの音は体育館内に反響はせずに、
僅かな鈍さを感じさせつつも、青に溶け込んでいく。
天を仰ぐ。晴れ渡る空に、流れる雲。
目覚めて間もない太陽は、まだ低い位置にあり、
目指すバスケットゴールは、より近い位置にある。
それでも人にとっては遠く、けれど望めば届く場所。
それを臨んで、目を伏せて、息を吐き出して。
全ての動きを止め、手の中にボールを収める。]
[距離は、3m。高さは、3.05m。近くて、遠い。
足を肩幅より少し狭めに開いて、右足を半歩前に。
軽く内側に入れながら、通常より深く膝を曲げる。
もっと、高く飛べるように、近くに届くように。
上半身は真っ直ぐ、ボードに正対して、力を抜いて。
右手で額の上にボールをセットして、左手を添える。
呼吸を止める。風の流れを感じる。
眼差しはゴールだけを捉えている。
ぱたり、汗の落ちる音が、耳の奥に響いた。
膝と足首のバネを使い垂直に飛び上がり、
両腕を伸ばして、少し遅れて手首を返して、
放つ。
宙を舞うボールは朝日に重なり、黒い太陽のようで。
打った後にも崩れず、指は目指す先を差している。
影が、山なりにリングへと、その上へと向かって飛び、]
[―――ザンッ、
ゴールを通り抜け、地へと落ちる。]
[世界に、音が戻る。
蝉の合唱が、聞こえる。
公園からは、微かな話し声。
夏の朝は、今日も、賑やかだった。]
………ぷはぁっ。
[転がるボールを見送って、座り込む。
隅で大人しくしていた仔犬が跳び回るボールに反応して、
待ってましたと言わんばかりにじゃれつきに向かった。
シャツを引っ張って、風を送る。
入り口の方から、近づく人影が見えた]
「先輩、相変わらず、フォーム綺麗ですね」
ぬぁー。…ハルヒじゃん。見てたん?
「えっと、3連続ミスの辺りから」
………結構前じゃんか、趣味悪ぃ〜。
「気づかない先輩も、先輩だと思いますけど」
[苦笑しつつ傍に立つ後輩に、じっとりと眼差しを向けるも
投げられたスポーツドリンクを受け取れば、あっさりと崩れる]
サンキュ、助かるー。
「にしても、体育館でやればいいのに」
オレもう部員じゃないもん、出来ねーって。
「それはそうですけど…」
ハルヒこそ、なんでここにいんの。部活はー。
「散歩です、散歩。部活は、殆ど自主練ですし」
[キャップを捻り、思い切り呷る。
喉を通る液体の冷たさが心地好い]
…あ、そーそー、ハルヒ。
「はい? なんですか?」
[暫し他愛もない話を交わしていたが、
ふっと思いついたように、声をあげる。
仔犬が、乗っていたボールから、ころんと落ちた。]
オレ、明日、誕生日なんー。
夜にでも、花火しよーぜ、花火。
構内じゃ怒られるだろうから、外でかな、やっぱり。
「…そういう事は、もっと早くに言って下さい」
[何も準備出来ないじゃないですか。そう眉を寄せる後輩に、
けらけら笑いながら、別に何も要らないしー、と返して]
夏休みに誕生日って、ビミョーにヒドイよなぁ。
[祝って貰った覚え、佳苗サンくらいにしかねぇもん。
そう軽く続けるも、覚えがないのは、皆に教えないから。
父に祝われた事はなくて、母は幼い頃に亡くなったから。
―――その日は、本当は、祝われるべき日ではないから]
………っとー。
そろそろ戻って、シャワー浴びて着替えないと。
バイト、遅れちまう。
「…今度は、遅くならないようにして下さいね。
ただでさえ、校則じゃ推奨されてないんですから」
あれはー。残業頼まれたんだから、仕方ねぇじゃん。
[反省の色なく言い訳を口にする先輩に、
先日の侵入劇を思い返し溜息を零す後輩]
おし、リュウ、行くぞー。
そんじゃ、またな!
[そんな様子も気にせずに、仔犬とボールを拾い上げ、
目覚め始めた朝の街へを歩んで、*寮への道を辿る*
1人と1匹の姿を見送り、ハルヒは、空を見上げた。]
/*
プレプロローグ→本編の間に、ハルヒに部活を辞めた理由は
「バイトが忙しいから」だと告げたという話が挟まってるんだけど、
そこまでは描写し切れないかなー。
*/
村の設定が変更されました。
—女子寮—
[女子高生の発する、独特の嬌声が廊下に反響する。
小さな足音が行き交う。
それらの全ては混ざり合って騒々しい。
この日の夕、ベランダからは、夏の空にたなびく雲をのぞむ事が出来た。
暮れかかった陽は空の低いところを赤く染め、
それより上には紫色をした夜が滲んでいた。]
[授業の日程を終えてから幾日も経ったというのに
終業を告げるチャイムが、遠くで響いていた。
余韻が消える。
いっとき静寂が流れた。
どのくらいの時間が経ったかは判らないが、暫くして蝉が鳴く事を再開した。
時折何処かで、甲高い山鳥の声のように、誰かのはしゃぐ声があがる。
規則性のない、それでいて絶え間ない、あらゆる音は
不意に寄せる波のように響き続けて喧しい。]
[ジーンズの上にTシャツを着ただけ、髪も整えていないフユと
ショートパンツの上にタンクトップを着ただけで、柔らかな髪を寝癖で乱したままのモモはふたり、ベランダで
熱気を失いかけている、夕暮れの風に吹かれていた。]
「珍しいよねーフユが一日中寝てるなんて」
……たまには良いじゃん。
「ちょっと浮腫んでる」
放っといて。あ、そういえば昨日さ、天野先輩と話す前に
ヨウスケ君と少し話した。
[風が止んで、蝉も一斉に鳴き止んだ。]
アンタ、なんか進展したの?
[モモは、からかうようなフユの声にも
ベランダの手すりにべったりと凭れてただ黙っている。]
アイツさあ、私の名前間違えてたんだよ
ほら、昔よく居たじゃん。「美由」と間違える奴。
アイツ、私のこと『美由さん』って。
三年間間違えたままって、どうなの。
もう呆れちゃって。
[昨夜の出来事をいまになって思い出すと、少し可笑しい。
フユは笑う。]
「フユってヨウスケ君とそんな仲良かったっけ……?」
いや別に?
多分、まともに話したの昨日が初めてなんじゃないかな。
もしかしたらアンタが私の名前を出してるんじゃないかと思ってたから、まさか名前間違えられるとは思って無かったけど。
ねえ、あんな馬鹿の何処が良いわけ?
[フユはまた少し意地悪そうに、軽く笑う。]
「ヨウスケ君の事、悪く言わないでよー」
いや、だってさあ。
いかにも何か抜けてるし、アイツ絶対馬鹿だって。
[笑うフユ。]
「悪く言わないでって。しかもアイツ呼ばわりとか、
フユ、何様のつもり?」
[ぴたりと。冷たく言って、モモは部屋を出て行った。
モモに投げ付けられたタオルを手に、フユは暫く
呆然と立っていた。]
……いや、いきなり。
タオル投げ付けて出て行くって、訳わかんないから。
…………怒ったの?
………………何それ。
(……下らない。)
[驚きはやがて苛立ちに変わる。
室内にタオルを投げ捨て、モモの部屋を出た。
既に陽は沈んで、紺色の夜に塗り潰される間際の橙色の雲が、木立の向こうに僅かに残るだけだった。]
/*
フユちゃんの追加設定とか不定形設定とか。
・怖い話は苦手
・意地っ張り
・結構鈍い
・口癖は「何それ」
「何それ」
これ、最早口癖になっているな、と昨夜気付きました。
*/
/*
中の人は一応、頑張れば耳コピが出来るくらいの
いい加減な音感を持って居ますが
そのうえで敢えてファンタジー設定として絶対音感を
使おうとする自分に自己嫌悪。
一部の方はフユを見て
「いやいやそんなん有り得ないから」
と、思われるかもしれませんが……。
*/
/*
あんまり他人と馴染もうとしない性格とか
同級生を子供っぽく観ているところとか
そういう性格的な部分もあって、そもそも五月蝿いのが嫌いな子のようです。
ただ、受験ストレスの所為で過敏になっているだけ
なので。
それでもって余計に
「煩い」と感じるようになっているようです。
*/
/*
ぽつぽつ。役職予測。
・狼
現状で一番、「望み」が感じられるのはマイコかなあ。
ただ、ワタル君が死んでしまう時点で望みが断たれる
ような気がしないでも無いのですが。どうなるんだろう。
ヨウスケとヒサタカはメタ的に除外させて貰うとしてw
他の人に関しては望んで居ることが見当たらない。
*/
/*
役職予想、第二弾。
・司
キャラ的にマコト。
いや、中の人メタです。すみません。
他人重視の心配性設定なところからもかな。
(自分メモ:今のうちに心配性設定を突っついておこう
フラグフラグ。)
もう一人は予測つかず。
ヨウスケとヒサタカは(ry
雰囲気的にショウかなあ。これはパッション。
*/
/*
狼はサヤカの可能性もあるかも知れないな。
取り敢えず、ボーイズvsガールズになりそうな悪寒。
続いて中身予想。
ヨウスケとヒサタカ(ry
マコト:どう見てもたすくさんですありがとうございます。
マイコ:どう見ても飛翔さんですあ(ry
アズマ:moonlitさんですか?
ショウ:めいさんかなあ……実は全く判らず。
めいさんはヨウコな気もしなくはないのです。
これ以外は見当も付かず。
*/
−寮・食堂−
ごっそーさまでした!
[ぱんっ、と手を鳴らして声をあげる。
空になった食器を乗せたトレイを持って、立ち上がった。
普段は人で埋めつくされてる食堂も、今は人影は疎ら。
他の残留生徒と言葉と交えながら、洗い場に向かう]
…出るって、何がー? 桜の木の下?
あぁ、よくあるよな、…埋まってるとか。
[休暇中の片付けは各自がやる事になっているから、
相手と話しながらスポンジを手に取り、汚れを落とす。
沸き立つ真っ白な泡が、辺りを覆った]
そりゃ幽霊って言ったら、夏だけどさあ。
[納得いかない、という表情が作られる]
桜は春じゃん?
こじつけくせー。
柳とかじゃねぇの。
[キュ、と。力を入れて、かたい蛇口を捻る。
ざあぁああぁぁあ―――談笑は、水音に流されていく]
─剣道場/昼頃─
ふうっ……そろそろ、切り上げるか……。
[素振りや型などを一通りこなしたところで、一人、呟く。
ある程度予想はしていたが、他に訪れる部員の姿はなく道場独占状態ではあったものの。
……やはり、相手のいない稽古は、物悲しいものがあり。
時間的な区切りも悪くない……と思い、自主練はそこで切り上げる事にした]
ふう……あっつぅ……。
[道場の掃除を終え、独りごちる。
道場と部室の戸締りを確認した後は寮に戻り、一息入れた後、茶道部の部室へと]
−校舎・玄関−
(ああもう、訳分かんない。
何なのアイツ。腹立つ……)
[フユはロングスカートと半袖のカーディガンに着替えているが、色合い的には制服と大差がない。
フユが、夏休みの間帰省しないと分かったら
顧問は嬉々として練習室の戸締まりをフユに担当させた。]
─茶道部部室/昼頃─
……っと。
あれ、思ってたよりにぎやかだね?
[畳敷きの空間を有する部室のドアを開けるなり聞こえてきた、賑やかな声に思わずこんな声をもらす。
こちらは剣道部に比べて、部員が残っているらしい。
集まっていたのは、主に一年の女子─と言っても、そもそも男子部員が少ないのだが─であり、彼女らが集まっている時は大抵、部室の中は小鳥のさえずりさながらのお喋りで満ちているのだ]
「あ、各務先輩っ! 聞いてくださいよ〜っ!」
[中に入るなり、呼びかけてくるのはツインテールの目立つ少女。
その様子に、ああ、またか、などと思いつつ]
どーしたの、佐久間さん。
また、お兄さんと何かあった?
[居合わせた部長から、お疲れ様、と言わんばかりの視線を向けられつつ椅子の一つに腰掛け、ユリにこんな問いを投げかける。
それに対する返答に、適当に相槌を打ちつつ、部長と夏休みの間の活動予定の話し合い]
(しかも、昨日マイコが怖い話とかするから……
夜の学校なんて怪談のメッカじゃない。)
[誰かに同行を頼んでも良かったのだが
生憎、モモとは唐突に喧嘩をしたばかりだった。
校舎から出ると、月明かりを受け校庭に立つ桜の樹が見えた。]
(あー、マイコが何か言ってたっけ……桜の話)
……じゃ、俺はそろそろ。
[大体の取り決めがまとまり、ユリの愚痴も一段落したところで席を立つ]
「お疲れ様、各務君。
ああ、剣道の方が忙しいなら、無理にこっちに顔出さなくてもいいわよ、予定の変更とかあったら、知らせるから」
……あはは……ありがとうございます、部長。
[部長の言葉に苦笑しつつこう返し、後輩たちにまたね、と声をかけ、外へ]
んー……さて、どうしようかな。
少し、散歩でもしようか……。
[そんな事を呟いて。
まだ、グラウンドで動き回っている運動部を横目に、のんびりとあてもなく歩いていく]
―校舎・生徒会室―
「よし、後は新学期でOK!」
[響子の晴れやかな声が響く。
結局二日連続で遅い時間となってしまった]
「つき合わせてごめんね、ヨウコちゃん」
いえ、私には特に急ぐ用事はありませんから。
[ユウイチロウの言葉には首を振った。
やりたいことはあっても、やらなくてはいけないこと、ではない。
早く戻らなければいけない彼の方がよほど大変だ]
「じゃ、帰りましょっ!」
[アッサリと言う響子に苦笑するユウイチロウ。
思わず視線が合ったので同じように苦笑をしながら部屋を出た]
[昨日、桜の怪談はしただろう。
現在、彼女は部屋の中。
なんだか宿題をがんばっているかもしれない。]
あー、うー。むっずかしー
[状態異常:混乱]
人の生き血を吸うだとか、
人の命を喰らって咲くだとか。
アヤカシ?を呼ぶとか、わけわかんねー。
そりゃ、ウチの学校の桜はデカいけどさ。
樹齢何年だっけ? …まあ、いいや。
オカルト番組かなんかの、見過ぎだろー。
[けらけら、笑い飛ばす。
怖がるでもなく、話に乗って来るでもないショウに、
これ以上言っても無駄と悟ったか、相手は肩を竦めるばかり]
おし、洗い物終了ー。
[カチャン、すっかり綺麗になった食器に、満足げな顔]
[校庭に佇む桜の大樹。
ここは、入学以来のお気に入りの場所で。
一人になりたい時などは、よく世話になっていた──主に、上の方の枝に]
……久しぶりに……。
[周囲を見回し、誰もこちらに注意を向けていないのを確かめると、ぽんぽん、と幹を叩いて足をかけ]
いよ……っと!
[掛け声と共に、器用に上っていく。
上の枝には、緑の葉の帳。
それに隠れるようにしつつ、枝の一本に腰掛けて。
そのまましばし、色彩を変え、夜へと染まっていく空を、見上げる]
(咲いてるところは綺麗なんだけど。)
[桜撩学園の名にも桜が入って居た、と思い出す。
巨大な、シンボルツリーと化している桜の樹。]
(馬鹿馬鹿しい。
あんな青々とした樹に怪談も何もあるかっての)
[それはとある高校の話です。
大きな桜の樹が一本、門のところにありました。
その桜は本当に大きく、春になると綺麗な花を咲かせます。
その年も綺麗なピンクの花を咲かせて、新入生はその花びらをあびながら入学式を行いました。
そうして花が散って実をつける頃、その制服を身に着けた女子生徒が、桜の下で発見されました。
――――そう、彼女は死んでいたのです。]
そんじゃなー。
[別れを告げて、食堂を後にする。
バタリ、扉を閉じると、喧騒は遠くなった。]
−寮・食堂→廊下−
[風の吹き込まない寮内は、聊か暑い。
昨日のシャーベットがまだ残っていたと思い出して、
人が居ないのをいい事に、駆け足で廊下を抜ける。]
[大振りの枝を見上げる。
空は隠れて見えない。
あたりは静かで
樹の影によって周辺から隔絶されたようでもあり
フユは少し
落ち着くというより心細さを感じる。]
[練習疲れが出たのか他に理由があるのか、いつの間にか枝の上、幹にもたれるようにしてうとうとと。
風が、さらさらと髪を揺らす。
桜に近づく人の気配には、今のところ気づいた様子はなく。
下から見上げたなら、そこだけ異質な白いシャツが、闇に浮かんで見えるだろうか]
[先輩二人の思い出話を聞きながらの帰り道。
校庭の方に影を見つけて足を止めた]
響子会長、如月先輩、私、少し寄り道していってもいいですか。
「どうかした?」
「はいはい、野暮は言わない」
…そんなのじゃありませんよ。
[振り返ったユウイチロウとその背を押す響子。
苦笑しながら響子には否定を返しておく。
どちらかといえば野暮になりそうなのは自分だった。
影も気になりはしたが、それは口実の意味合いが深い]
[当初、すぐに見つかるかと思われていた犯人は、数ヶ月たっても見つかりませんでした。
事件は謎のまま、忘れ去られていきました。
女子生徒の死という事実だけを残して。]
[今日も弓を引いていたが、気がつくと日も落ちあたりは暗くなっていた]
流石に、ここまで暗くなると的が見えないか
……帰ろ
[そう呟くと軽く片づけをした後、着替えて弓を背負い更衣室をあとにする。その頃にはあたりはもう真っ暗
寮に帰るために校庭を歩いていると、桜の木の下にフユの姿]
あれ? フミ先輩。そんなところで何してるんですか?
[風が吹いた。
ふわりと、何かが動く。
闇夜に際立つ白が まるで]
いや――――――――っ?!
[甲高い、悲鳴めいた音を発して後ずさる。
目だけは頭上に固定したまま。
やや遅れてウミの声に首を向け]
……あ、ウミ。
[樹上を指差す]
いま、何か
「いいけど、時間も遅いから気をつけて」
「そうそう、伝説の桜には注意ってね」
はい、それでは。
[寮へと戻る二人を暫しその場で見送って。
口実だった影の見えた方へと足を向けた。
伝説というのが何かは知らなかったが、その先にある桜の大樹のことを指していたのだろうとは思いつつ]
[視線の先には二人の先輩。
先ほどの影はこのどちらかだったのかと納得しつつ。
そのままフユの指差す先に視線が向いた]
ゆ、幽霊?
[白く浮き上がったシャツだけがクッキリと見えて。
少し声が震えた]
……ん……なに、今の声……。
[ふわあ、と欠伸をしつつ、とぼけた声を上げ、数度頭を振る。
数度、瞬いて視界をはっきりさせ、下を見やれば人影が複数見え]
……あれ……何か、ありましたぁ……?
[自分に驚かれた、とは、寝起きであるのを差し引いても思い至ってはいないらしい]
…なんか、仕組まれたように外に集まる皆が怖いんだぜ(笑)
何でそう都合よく会するんだとか。
…ハッ、まさか運命の赤い糸がこの中n(ry
というか、わざわざ固まってると
別のところに行きたくなる、ひねくれた俺。
[給湯室に入り、勝手知ったる様子で冷凍庫から
シャーベットを取り出して、器に盛り付けて。
ふっと、窓から、外を見る。
窓の向こう、ずっと、遠くに。
今は花のついていない、大樹の影が映った]
………なんだかなー。
[ぽつ、と洩らした言葉は、何に対してのものとも知れず。
器を抱えて、自室に戻るでも共有スペースに行くでもなく、
寮の外に出ると、壁に凭れて座り込んだ。
風は、中にいるよりも涼しくて、気持ちいい。
桜の周囲での喧騒にも気づかずに、夜空を見上げる]
[いきなり大声を上げるウミにポカーンと目を開くが]
ええ? 上ですか? ……ああ
[見上げてみると、暗がりに映える白。そしてそれを着てるのは]
幽霊の 正体見たり 枯れ尾花 ……ってとこですか
[悲鳴を上げる二人にはぁ、とひとつため息をつくと]
しょうがないな
[そう呟き、背中に背負っていた弓を手に取り、矢を番え]
ってことで、降りてくること
[──容赦なく頭上のマコトの居る枝の根元を射抜く]
は、はい…って、え?
[聞こえてきた声に緊張して、怯えた表情でフユの声に答えるも。
ウミの言葉に目を瞬いてもう一度上を見る。
そこにいる人影には、ちゃんと足があった]
……ん?
あれ……あー……もしかして?
[俺、勘違いされた? と。ようやくそこに考えが到達したらしい。
ふる、とまた頭を振って、幹から身体を離す。
心地よい風の感触に、名残惜しそうに目を細めた、その矢先]
……って、ちょっ!
[風切る音と共に飛来した物に、上ずった声を上げつつ、身軽に下へと飛び降りる]
いきなり狙うってないだろ、っとにもう!
……。
ウミ、当たったら本当に幽霊になるから。
[額に手をあて首を振る。]
[ぶつぶつと小声で呟いた。]
ったく……
これじゃとんだ恥晒し……
―自室―
うーっし、俺の勝ち!…って事で今度ジュース一本奢りだかんなー。
…って、まだ文句言ってんのかよ…諦めろ、慎。
[ぽちん。
軽くスイッチを押すと同時に、画面がブラックアウトする。
ぬあー!とか、お前卑怯!とか負け惜しみをブツブツと零す友人に
約束は約束、とケラケラ笑いながら軽く肩を叩く。]
っつーか別にズルくねーし!
空中ハメ技とか基本だろ、慎が弱いだけだっつーの。
あれはバースト掛けたら一発だし。
[プラスチックケースの山に、ゲームソフトを放り投げて。
他愛も無い話しているうち、ふと時計を見やって慌てたように
「今から遊びに行く」、という相手に思わず瞬いた。]
…は、今から?どう帰ってくんの。
「隣街までいってくっから、
友達んトコ泊めてもらって朝には戻ってくるって。」
[だからお前の部屋のベランダ、このまま空けといて。
そう真顔でのたまう相手に、やっだイケナイ子!とか冗談交じりに
言葉を返しながら、二つ返事で了承を返す。
返事を聞けば、さも時間が惜しいかの様に
慌ててベランダから雨どい伝いに軽く飛び降りて駆けて行った。
態々危険なルートを取らなくても、とも思うが寮玄関から出たところで
止められるのは目に見えるからあえて制止もしない。]
[そして……
その日、彼女は部活が終わって、気がついたらあたりは暗くなっていました。
おいていかれたと慌てて校舎をでてゆきます。
まんまるの月は静かに、空にすこし緋く輝いていました。
そう、今は春。
桜は綺麗にさいています。
まるで月をうつしたような薄紅はひらひらと落ちています。
すこし怖くなった彼女は急いでそこを通り抜けようとしました。]
[飛び降りてきた影を改めて見れば、それは知っている人物で]
各務先輩だったんですか。
すみません、少々驚いてしまって。
[目を逸らしながら小さく頭を下げる。
それから小声で呟くように]
会長が伝説とか言ってたから、変な想像しちゃった…。
[だけれど。
桜の影からすすり泣きの声が聞こえて、彼女は立ち止まりました。
そこには同じ制服の少女。
「……あの?」
声をかけると、少女は顔をあげました。
桜がひらひら、その顔のそばを舞いました]
[道場の奥にかかった時計を見上げて、小さく息を吐くと、的に立った矢を片付けにかかる。戸締まりの為の鍵は、顧問から預かっていた。二年前の事を少々愚痴られはしたものの、信用を失っていなかったのは、幸いだと言える]
[一つ、息を吐いてから周囲を見回し、そこにいるのが誰か、を確認する]
あ……榎本先輩に、えっと……九条さん、か。
ええと……お騒がせして、申し訳なく……。
[軽く頭を下げて言いつつ。
ヨウコの呟きに、え、と言いつつきょとん、と瞬く]
伝説って……ああ、桜にまつわる色々、かあ。
おー、降りてきた降りてきた。相変わらず身軽というか何と言うか
[嫌味を含んだような口ぶりでマコトにそう言うと、フユに向き直りニコリと笑いながら]
まあ、当たりませんから。私は当てませんし、マコトも当たる様な奴じゃないし、ね
[でしょ、とマコトに問い掛け]
[すこし泣きやませようするものの、答えはありませんでした。
それから彼女は、少女にないている理由を聞きました。
たからものを無くしてしまったのと、少女は言いました。
「私も探すのを手伝うわ」
「本当……?」
少女が嬉しそうに笑いました。]
―寮自室・ベランダ―
[だらしなく手摺に凭れる。夜風が吹き水気を含んだ髪を僅かずつ乾かして行く。
心地良さげに目を細めると、遠くの樹に人が何人か集まっているのが見えた。学校のシンボル、桜の大樹。其処からの悲鳴までは流石に届きはしなかったが。]
『桜の樹の下には屍体が埋まっている!』…ってか。
何だっけな、あれ。
[国語がそう得意な訳でもないのに、授業で少し聞いただけのフレーズが頭を過ぎる。昨日寝る前に見たテレビの所為だろうか。少女は埋まっていたわけではないけれど。]
……くだんねぇ。
[一笑。殆ど同時にポケットから軽快なメロディが流れ出す。
視線を其方に動かし、手を突っ込んで携帯を取り出した。]
身軽さは、俺の身上の一つだよ?
大体、このくらいは昔からやってるし、慣れてるのはわかってるだろ?
[嫌味を帯びたような口調で言うウミに、さらり、とこう返し]
勿論、いくら寝ぼけ気味でも、その位は、ね。
[続けて投げられた問いには、こう言って頷いてみせる]
ウデが良ろしいようで。
[ウミに呆れる。]
[不機嫌ここに極まれりといった顔つきで
マコトを向いて]
マコト君、こんな所で何やってたの。
[睨んで、]
マイコが怖い話とか
するから変な想像した……。
寮戻る。
[さっさとその場に背を向けた。]
[あれ?と思うひまもなく、彼女の首になにかが触れました。
それは少女の手でした。
「わたしのはもうなくしてしまったの」
「だからあなたのを…………ちょうだい?」]
…っと、腹減ったーぁ。
[掛け時計に目を向けて。針の指し示す時刻にぽつりと言葉を零す。
慎太郎と、午前中からぶっ続けでゲーム大会──
レースから、シューティングからシュミレーションから格ゲーまで。
をしていたら、昼食ですらスナック菓子で終わらせてしまった。]
なんか食うか。
[なーんかあったっけ。と部屋の隅っこに鎮座しているビニール袋を漁る。
夜食用に買い込んでいたインスタント系だが、
まさか夕食でお世話になるとは思わなかった。 自業自得だが。
「電子レンジ2分でお手軽パスタ」と表記されたインスタント系を手に取って
まぁ、これでいいか。と早々且つ適当に決めると
肝心な電子レンジを借りるか、と放り投げながら部屋を後にする。]
―自室→…―
いや、何っていうんでもないんですけど……。
高い所で空見てると、落ち着くんで、俺。
あ、脅かすつもりはなかったんですけど……。
すみませんでした。
[フユに睨まれ、困ったように頭を掻きつつ、こう言って。
続いた言葉には、やや驚いたように一つ瞬いたろうか]
はい、詳しい話までは私は知らないのですが。
少女の幽霊とか何とか…
…舞ちゃんの話?
[マコトに答えているとフユの言葉が聞こえて。
昨日は響子の所で作業の続きを手伝ったから、階下で盛り上がった怪談は聞き損なっていた。
どんな話だったのだろうかと思わず疑問形になった]
[何時ものように素っ気ない文面のメールを見る。送信者は妹の友梨。以前彼女の友人に少し見せてもらった時は、もう少し可愛げのあるものだった気がする。
但しその内容は、何時ものように何かを頼むものではなく、]
……あー、そっか。
そろそろだっけ。
[二つ折りの携帯を開いたまま、夜空へと目を向けた。]
[一口、一口。ゆっくり、掬って、運んでいく。
シャーベットは口内の温かさにあっさり溶けて、
じんわりと広がる、少し酸味を含んだ甘み。
遠目に見える大樹の下で、影が蠢いているように見えた。
それが人成らざるかも知れない―――
なんて思う感覚は、生憎とショウにはないものだ。
からん、
空の器の中に、スプーンを転がす。
腕を頭の後ろに組んで、枕代わり。]
うん、色々と逸話があるみたいだから、この桜。
[ヨウコに頷きつつ、ちら、と桜を見やり]
……そういや、昨夜色々と怪談話してたっけ、あの子。
[嬉々としてたよなあ、とか。
ふと思い出すもそれは口にはせず]
っと……こんばんは?
[いつの間にかやって来ていたヒサタカに気づき、そっと挨拶を]
―昨夜・寮共用スペース―
[ありえないことなどない、静かに告げる天野の言葉を聞きながら頬杖を附き]
ん……確かに、どちらに重きを置くかによって変わるでしょうけどね。
おやすみなさいませ、旅の疲れゆっくりと取ってくださいな。
御堂さーん、電子レンジ貸して下さーい!
[お腹空きましたー。
インスタントパスタを手に持ったまま、管理室の奥へ声を投げる。
食べ盛りは大変ね、と小さく笑ってすんなり許可が下りた。
ありがとうございまーす、と短いながらもお礼を述べれば
電子レンジの置いてある、共有スペースへと足を運ぶ。
昨夜と違って、随分と人の少ないスペースに鼻歌交じりで足を踏み入れば
手近なテーブルへと陣取ってベリベリとパッケージを破る。
食べ方、の指示通りにルーを麺にかけて。レンジで2分。]
……って、600wで2分だし。
ここ500wと地域だから2分30秒とか書いてあるし!
[詐欺だ。 たった30秒ごときでブツブツと文句を垂れ流しながら
ぽちっとレンジをセット。]
[強い力で首をしめられて、一生懸命もがいても、だんだん苦しくて訳がわからなくなってきました。
それでもあがいてあがいていたら、突然、ぷつんと糸が切れたように、
少女の動きが止まりました。
「……ない」
真っ白な肌でした。
真っ赤な口唇でした。
髪は長くて、人形のようでした。]
[枝の根元に刺さった矢に目を止め、地上に視線を戻す]
こんばんは。
[マコトの挨拶に応えてから、アーチェリーを持ったウミに視線を移した]
………あの矢は、君のか?
[広い校庭に、明かりは無い。
寮までの短い道を、小走りに駆けていく。
振り返ったら何かに追われているのでは無いだろうか
道の脇の植え込みは実は得体の知れない生き物なのでは無いのだろうか。暗闇は無闇に恐怖を助長する。
徐々に速度を上げる。]
―昼・自室―
[ルームメイトは帰省し、一人きりの部屋。]
[昨夜見た夢は彼女を安らげるどころか疲れさせるだけで。気だるさが離れず、ベッドの中から這い上がれないまま無駄な時間が過ぎていった。]
くだらない……たかが夢なのに……。
[天井へと手を翳し。]
私に掴めるものなんて、何もない、かな……。
えっ、あ。
[フユの強い口調にたじろいで。
どうすればいいか戸惑っている間にその背は遠ざかってしまう。
それから気が付いた人物には生憎と見覚えが無く。
とりあえず先輩らしいと思って頭を下げた]
こんばんは。
伝説? ああ、桜の幽霊だとか何とかって奴か
まあ真偽はどうあれ、あまりビビっていると関係ないものもああいう風に怖く見えますし、むしろその方が逆にそういうのが集まって来やすくなっちゃいますよ
[マコトの言葉には流し目を向けてニヤリと笑うと]
承知の上だから射ったんだよ。あれが避けれないようじゃあマコトももう駄目だろうし
[悪びれずそう言い放つ。マコトを睨んだ後立ち去っていくフユには]
まあ、八つ当たりはみっともないですから程々にしといた方がいいですよ
[そう言ってみたり。そこでヒサタカの存在に気づき]
おお、いつの間に。気配が読めなかった
[とびっくり]
[月の下、桜の花が少女の上に散っています。
だけれど彼女は、咳き込みながらも後ずさって、走り出しました。
少女は追ってきません。
ただ、ただ、ないと呟くばかり。
恐怖のあまりに、彼女はそのことを、あまり覚えてはいませんでしたが……]
…れ。
[何気なく遣った視線が寝転がる小柄な影を捉えた。それを見て洋亮の中で思い当たる人物といえば、それを口にすればまず怒られるだろうが。]
イチ君じゃん。
[二階からの声は届くだろうか。]
[バタンッ
大きな音を立ててドアが閉まりました。
心配そうな顔で彼女の親が出てきて、ぎょっとします。
「何、それ。どうしたの?」
「なに、が……?」
指されたのは首でした。
おそるおそる、鏡をのぞいてみると]
[西に男子寮。東に女子寮。
共用設備棟が間を繋いでいる。
建物の形作る”コ”の字の中へ駆け込んで息をついた。
玄関の扉に手をつき、暫くそのままの姿勢で呼吸を整える。走るのはいつ以来だろう。]
[ひとしきり、ヒサタカの大きさとかぼけーとしてるとことかこれがウドの何とかかとか色々観察していたが、ヒサタカからの問い掛けに自分の右手の弓をチラリと見ると]
……そうですけど
[短く単刀直入に返答]
>メモ
…べ、ベニヤ板でも無理じゃない、かな…?(笑)
確か的の距離も違うし、床も違うし。たぶんね!
というか集中力要する弓道のベニヤ板隔てた隣で、
アーチェリーやってたら、集中多分出来ない(笑)
うー……。
[やっぱり苦手だなあ、と。
走り去るフユを見送りつつ、心の奥で小さく呟いて]
わかってて、ってねー。
……っとに、もう……。
[ウミの言葉に、はあ、とやや大げさにため息をつく。
この明度で的確に狙ったところに当てる、その技量には感心するものの、狙われた方としてはやはりたまったものではない、らしい]
的以外に矢を立てるものじゃない。
練習は射場で終らせたまえ。
[ウミの返答を聞くと、珍しく(なのは、彼女は知らないだろう)淀み無い口調で言った]
んー?
[頭上から振って来た声に顔を上げる。
流石に視認までは出来ないが、聞き覚えはあり]
その声、スケさんー?
…って、うおっ
[物凄い勢いで駆け抜けていく何かに、思わず叫び]
なーんだ、ありゃ。
[立ち上がって砂埃を叩きつつ、
人影の去って行った方を見遣り、首を傾げた]
[それから、彼女は決して夜に、一人で出歩かなくなりました。
たまにうわさが聞こえてきます。
「〜〜さんね、なんだか家出したんだってー」
「なんか親が捜索願出したらしいけど見つかってないとか」
「イイオトコでもできたんじゃない?」
「うっわぁ、興味なさそうなのにやるぅ」
――行方不明になった少女たちは、その後も決して見つかることはありませんでした。
そして彼女たちは、全員、
彼女と同じように黒い長い髪、でした。]
えと。
あの方はどなたでしょうか。
[大きな姿と強い語調。
先刻見間違いに驚いたばかりでもあり、直接声を掛けるのは怖いと思ってしまった。
こっそりマコトの方に近付くと、小さな声で訊ねる]
まぁさー
怖い話なんてただのツクリバナシなのにどうしてこわいんだろーねー?
[妙に怖がっていたテレビの中の女優たちを考えて。
当然、宿題に手なんてつけていない。]
……こっちの方が怖いなぁ!
[Pi───、
甲高い電子音で、出来上がりを知らせる電子レンジに
バラエティ番組へ向けていた意識を切り上げる。
プラスチック製のフォーク(コンビニで買ったときに付いてきた)を
ビニール袋から破いて取り出しながら、電子レンジからパスタを取り出して。]
おー、美味そうに出来た。
……っとと、おんやぁ?
[共有スペースの入り口から、僅かに見える
寮玄関のすりガラス越しに人影が映るのを認め、緩く首を傾ぐ。
生徒ならばその内に入ってくるだろうが、
暫く動かないその人影に、微妙にいぶかむ視線を向ける]
―夢―
同じ顔の少年と少女。
少女は少年の馬乗りになり、まだ華奢な首筋に手をかけ力を籠めた。
少年は少女の腕を掴むけども、少女の腕は剥がれない。
少女は、少年の顔を見ないように瞳をぎゅっと閉じる。
少年の腕の力が抜けたその時、少女は瞳を開く。
ぐったりとしたその顔は、少年ではなく少女自身。
そして二人は哂いはじめる。
不協和音を奏でる様に。
[ヨウコの問いに、え? と言いつつ一つ瞬き]
ああ……留学から帰国して、二年に編入した、天野久鷹さん。
夏休み前に戻るはずが、事情で遅れてきたらしいよ?
[とりあえず、姉情報はすっぱり切り離して、簡単に説明を]
[だけれどまあどうにもならない。
あとで誰かのをうつさせてもらおうかなーなんて考えながら]
うーん
何かたべられるものないかなーお菓子とかお菓子とか
……太るかなぁ
[呟きながらも部屋を出て下へと]
[壁際から離れて、玄関の方へと足を向ける。
その姿は、制服ではないものの、見慣れたもので]
フユっちじゃん。
どうしたんー。
[背後から声を投げかけた。]
[”すりガラス越しの人影”は消え
フユは、声の掛けられた方へ。]
[滲んだ汗で、額に張り付いた髪をかきあげる。]
ああ、ショウ。
アンタ今度は何してんの
当たりー。
何してんの、んなとこで?
[返答が来たことで自分の認識が間違いでなかったことを知る。相手からは見えないかもしれないが、へらっと笑みを浮かべた。]
あー、んーと。確かあの人だ。ミ…じゃなかった、フユさん。
どーしたんだろ、何か慌てて。
[そういうタイプには見えないのにと、また名前を間違えかけながらも首を捻った。]
[ヒサタカの言葉に一瞬─気付くか気付かないかというほんの一瞬─鋭い眼光を向けるものの、すぐに目線を外し軽く肩を竦めると]
はーい、ごめんなさい。悪気はなかったんですよ
[反省してるんだか反省してないんだかよくわからない答えを返す]
そういえば、詳しいみたいだけど弓道部でもアーチェリー部でも見たことない顔
もしかして、君が噂の天野先輩?
中暑いから、涼んでたー。
[隣からと上から、二つの問いに、纏めて答える。
大きな声は、頭上にもよく届いただろう。
それから、フユへと顔を向けて]
むしろ、そっちのが“何してんの”なんだケド。
フユっちが走んの、珍しー。
ああ、天候事情で遅れているという話の。
もういらっしゃっていたんですね。
[休み前に簡単な情報だけは聞いていて。
タイミングを見計らってもう一度挨拶しておくべきだろうと、ウミとヒサタカの方へ注意を戻した]
あ、お菓子ありませんかー?
[寮母さんにお伺いするも、当然もらえるわけもなく。]
ケチー
[言いながらそこは共用スペース。
なんだか美味しそうなにおいがした。]
うん、そうらしいね。
[ヨウコに相槌を打ちつつ、自分もウミとヒサタカの方に目をむけ。
それからふと、枝に刺さったままの矢を見やる]
……抜いてきた方が……いい、よね、やっぱり。
おや、消えた。
[電子レンジからパスタを取り出して。
再び視線を向けたときには、人影がふらりと消えていた。
フォークを口に咥えたまま、ぼんやりと視線を向けたまま
数秒、固まる。]
……うっわ、コエー。
学校の七不思議・消える白い人影!
[夏っぽいなー!とか、適当に七不思議の一つにカウントして
一人盛り上がり?ながら、再びテーブルへと陣取った。
いっただっきまーす、と手を合わせ、パスタへとフォークを突き刺し
た。]
……おぅ?
[入り口に立つ女子生徒に気付いて、思わず瞬き。]
そうですね。
あのままだと器物損壊の証拠になってしまいます。
[半分冗談半分本気。
直接小言を言わないということは見逃すつもりではあるらしいが]
……だよね。
それに、桜の樹も、痛いだろうし。
[こちらも、冗談とも本気ともつかない口調で言いつつ、再び幹を軽く叩いて手足をかけ]
……せっと!
[掛け声と共に、上の枝へ。登り方が慣れているように見えたのだとしたら、それはきっと、間違ってはいないだろう]
[ウミの鋭い視線には気付いたのかどうか、いずれにせよ表情を変えることはなく]
悪気の有る無しじゃない。
弓を扱う者なら、必ず守らなければいけないことだ。
[強い声音ではない。が、静かにきっぱりと言葉を重ねた]
マコトー?
…誰だっけ。
[珍しい苗字は覚えていても、名前までは記憶にない]
まー、いーや。
[さらりと流した。]
あるよなー、そーいうの。
お化け屋敷でも、白いシーツとかさぁ。
そんな走ったんなら、汗かいたんじゃね?
何か飲むといーぜ、夏の水分不足は大敵ー。
[そんな軽口を叩きつつ、
自分は壁際に置きっ放しの器を取りに、一旦フユから離れる]
おー…こんばん。
…、美味しそうだよ、ねー。
[まだ一口も食べないままフォークが突き刺さっているので
あくまで予測でしか、味の感想はいえない訳だが。
目の前の子の目が何か輝いてる。輝いてる。
すっごく笑顔だ。
何だろう、とかちょっと不安になりながら、
向けられる視線を辿るように、手元のパスタへと視線を落として
…何となく納得した。]
……おなかすいてる?
うん、とってもおいしそうです。
[にっこにこにこにこにこ。
問われた言葉に、少し考えて]
勉強したらおなかすいちゃったけど、ごはんたべたから我慢ですよ!
太ったら駄目だし!
[どこか自分に言い聞かせるようだ。
ぐっとこぶしを握る……
その姿ははっきり言って細すぎるくらいなわけだが。]
/*
一応まあ、常識を言ってるんですがね、この子は、ふつーの学生だから。
(つーか、冗談でも、人に向けて撃っちゃだめだよ、良い子のみんな!(誰))
でもきっとウミさんには事情があったりなかったりするんでしょうねえ。と、中的には理解しておりますよ、と。
とりあえず狼以外とのバトルも見据えないといけないし、みんな仲良しでもつまらないから、いいよね?
[返って来た大声に納得し、それから2人の会話を暫く眺めて。自分も下に降りるつもりで、一旦自室へと引っ込む。
階段を降りて行くと、共有スペースから声が聞こえて来た。]
―自室→共有スペース―
はい、可哀想ですよね。
[今度は少し本気が強いか。
手馴れた様子には軽く目を瞬いて]
…気をつけてくださいね。
これほどの大樹、折ったりしたら…
器物損壊かぁ……それは拙いかもね
[そう呟き、上に登っていくマコトを見やる。それが慣れてるのはまあ『知っている』わけで
そして、ヒサタカからかけられた言葉にチラリと視線を向けると]
はいはい。了解しました、と
[肩を竦め、了解の意を示す]
[本気で怖がっていた事を、さらりと流されると釈然としないような気持ちになる。それでも、恐怖感が全く消えている事にはフユ自身、気付いて居ない。
ショウの居た場所へ立ち、
頭上へ向けて少し大きな声をあげた]
……そっち誰か居るのー?
[ヨウスケは既に階下へ行っていたから、
返事も気配もないが。]
[祟られそうです、という言葉は飲み込んだ。
何となく口にすると真実になりそうで。
…普段はそこまで迷信深い方でもないのだが。
簡単にとはいえ怪談など聞いてしまったせいだろうか]
…怪我をされてもいけませんし。
[とりあえず無難なところで結んだ]
まぁ、既製品だし…ミートだから、不味くは無いと思うけど。
どーかな、初めて食うインスタントだから、食ってみないと。
太ったらダメだってもさぁ、
じゅーぶん、ガリガリなぐらいに細く見えるけどー?
[ぐるぐる、とフォークに麺を絡めながら首を傾げ。
一口分、綺麗に巻き取れば、ずずい、とフォークを掲げる]
…ってことで、一口食べる?
[何気なく覗いた其処にいたのは2人。後輩の義妹の少女と、幾度か噂で聞いたことのある男子生徒。
…一瞬パスタにたかっているように見えたのは気のせいだろうか。少女のほうが。]
…ばんわ。
[とりあえず軽く双方に挨拶。]
[歩んでいく途中に頭上を仰ぐと、既にヨウスケの姿はなく。
降りて来るのかなと考えつつ、腰を屈めて器を手に取り、
玄関の方へと再び足を向けた。
フユの問いかけに、当人の代わりのように]
あー、スケさんがいたんー。
って、知ってるっけ、フユっち。
元バスケ仲間なんだけどさ。
[説明になっていない説明をしながら、扉まで到達する]
オレ、中戻るケド、フユっちどーすんの?
ん、大丈夫大丈夫。
古い樹だけど、結構しっかりしてるからね。
[気をつけて、というヨウコに軽く答えつつ、ひょい、と身軽に枝に飛び乗る。
片手でバランスを取りながら、もう片方の手を刺さった矢にかけて慎重に引き抜いた。
それから、傷ついた部分を、そっと撫でて]
……ごめんね?
[呟くような言葉は、他者にまで届いたか。
直後に風が吹きぬけ、枝がさわさわ、と音を立てて揺れる。
傍目には、樹が呟きに応えたようにも見えるだろうか。
まず間違いなく、偶然の一致なのだろうが]
えー、だって体重キープしないとー!
…………でもありがとうございます!
[口をつけてないといわれてさしだされたフォークに、嬉しそうな顔をして。
そんなところで、声がかかった。
どんな感想を抱かれたなんて。]
あ、こんばんは!
[知ったこっちゃ無い]
あ、それで良い。
夏は麦茶。
[何気ない動作でショウの後ろから手を伸ばし、扉を開いて
玄関へ入る。フユの方が身長が高かった。
靴を履き替えながら]
……スケさん?
水戸光圀公の付き人?
[と、投げられた挨拶に、きょとんと
フォークを差し出したまま其方へと視線を向ける。
入り口付近に覗く顔は、ショウ伝いに数度話を聞いた先輩だっただろうか]
ばんわーッス。
えー、と…佐久間、センパイ?ですっけ?
[朧げな記憶に記憶を頼りに、名前を確認して]
なんかさり気なくたかられてね?
まあ、麦茶くらいいいケド。
[そう答えながら、扉を開こうとして、]
……………。
[後ろから伸びてきた手。
身長差を見せ付けられた気がして、一瞬黙り込んだ。
が、それを口にするのは単なる僻みのような気もした。
何も言わずさっさと靴を履き替え、給湯室へと足を向けつつ]
そーそー。
[それが由来だったらしい。]
佐久間 洋亮、だからスケさん。
でも、カクさんいないんだよなー。
ミツクニは先輩にいたんだケド、そう呼ぶと嫌がってさ。
わーい、ありがとうございまーす!
[尻尾があったらぶんぶんふりまわす勢いだろう。
ぱくっと食べ ようとして]
あ。ぱくっていっちゃっていいですかー?
[目の前にパスタ。]
ほら、これ。
[地面に降りると、ウミに向けて矢を差し出し]
まあ、俺とかケンにでもなきゃ、やらないとは思うけど。
人のいる所に向けて矢、射るのはやめとけよー?
[つい、説教じみた口調になるのは性分故か]
女の子が体重気にするのは判るけど、
あんま食べないと、身長伸びねーよー?
[成長期なのに、と嬉しそうな相手に苦笑を零しながら
投げられる問いに、どーぞ、と掌を軽く振る]
おう、べっつに俺は気にしないし。
ぱっくり食っちゃいなさい。
あれ。知ってんの?
[名前を当てられたことに何となくデジャヴを覚えつつ、]
そっちは加納君、だったかな。
…えーと。悪いね、食事邪魔して。
[フォークを差し出す姿に餌付けという言葉が一瞬浮かんだが流石に言わなかった。]
お疲れ様です。
[降りてきたマコトにはそう声を掛けて]
天野先輩。
一年の九条葉子と申します。
今回はハプニングでの足止め、ご苦労様でした。
これから宜しくお願いします。
[今なら大丈夫かと、ヒサタカに向かって頭を下げた]
たかってる。
[ショウの沈黙には当然の如く頓着せず
給湯室へ向かった。]
嗚呼、ヨウスケ君の事か。
確かにスケさんだ。
……。
[少し黙り込んだ。
ヨウスケ絡みで味わった嫌な気分が蘇る。
それからぶっきらぼうに]
体育の先生の角田とか、カクさんにすりゃ良いじゃない。
わーい!
ありがとうございまーす!
[ぱくっ。はぐはぐはぐ。
……にぱあ!]
美味しいです!
あ、えと。
[名前がわからなくて詰まった。
フォークを返しながら]
私、日月舞子っていいます。
えっと、せんぱいはー?
まあ、分かっていることと、それを実行しないことはまた別物なんだけどね
私には、そういう温い考え方で躊躇ってる余裕なんてないんでね
[再びウミに向き直りかけて、ヨウコに頭を下げられ、動きが止まる]
…………………天野久鷹だ、よろしく。
[ただの挨拶だと間が延びるのは何故か]
一ノ瀬センパイから、少しだけ聞いたコトあるんで。
うろ覚えでしたけど。
[合ってたよーで何より、とけらり笑みを向けながら
続く言葉に、うぃス、と肯定を返して]
加納アズマでっす。
いや、食事中ってもインスタントッスし。そんな気にするコトでも。
センパイは、今からどっかに行く途中でした?
[もしかして引き止めちゃってます?と首を傾げ]
/中/
ところで、水戸黄門ネタ嫌がるミツクニ、とゆーと、どうしても風間くんが過ぎって消えるんですが。
や、それこそどうでもいいね!
ちなみに、みつくんもキャラとして考えてたのだが。
あっちだと、シオンタイプになるなあ、と思ってこっちにしたとか何とか(ぇ。
まあ、ある意味自業自得だから。
[お疲れ様、というヨウコに苦笑しつつこう返し。
それから、ヒサタカの言葉にきょと、と瞬いて]
……いや、直接人を狙った訳ではないですけど。
[そういう問題じゃないのは薄々感じつつ、ついこんな事を口走り]
おー美味しかったならそりゃ何より。
[嬉しそうな笑みを向けられて、思わずつられ笑顔。
と、続く問いにあぁ、と何処か納得した様に言葉を零しながら]
さっきも言ったけど加納。加納東。2年。
タチモリ、な。覚えとく。
[差し出されたフォークを受け取りながら、
更に入り口に現れた人影に、お、と視線を向けて]
榎本センパイ、ばんわーッス。お散歩っすか。
[適当な予測を立てながら、ひらりと挨拶を投げて]
そー、ハッキリ言われると、
ソレはソレで微妙な気分。
[給湯室に入り、ざっと器を洗って、水切り籠に。
冷蔵庫から麦茶のボトルを取り出して、2人分淹れて、
氷を数個投げ込むと、片方のグラスをフユに渡す]
…どーかしたん?
[微妙な沈黙に、眉を顰める。
やはり、こんな時ばかり、鋭くて]
御老公よりも偉いカクさんってヤじゃね?
それに、あのセンセにいい思い出あんましねー。
あー、イチ君繋がりね。なるほど。
[ぽむりと手を打つ仕草をしてみたりしながら、続く言葉には手をひらひらと振った。]
大丈夫大丈夫。丁度戻って来たみたいだし。
[通り掛かった人影に軽く手を上げる。]
……て、今自己紹介?
[少女が名乗り始めたことに知り合いじゃなかったのかと軽く瞬いた。膨れ顔を見て、先ほど言葉を飲み込んどいて正解だったかと頭の片隅で思ったかも知れない。]
[それから後を追うようにして、共有スペースに顔を覗かせる]
…あずまんにマイマイじゃん。
なにしてんの。
[餌付け?と聞こえた単語に、内心、首を捻った。]
[間が空いたのには内心首を傾げて。
実は無口な人なのだろうかと思った。
それから微妙に緊張した空気に一歩だけ下がる。
…一人で寮に戻るのは、まだ少しだけ怖かった]
餌付けされてるようにしか見えない。
……まあ、散歩、かな。
[マイコのまるまるほっぺを指先で突いた。]
[ショウからグラスを受け取って、二口ほど一気に飲んだ]
どーか?……別に。
私も角田は嫌い。
[話のつなぎ目がややおかしくなった。]
あぁ、大丈夫なら良かったんスけど。
一ノ瀬センパイばんわー。メシ食ってます。
[戻ってきた、というヨウスケの言葉と共に
更に顔を覗かせるショウを見つけ、何処か納得した様に言葉を返し]
え、と。…はぁ。初対面っつーか、
レンジから取り出して食おうとしたところに
キラキラ輝いた瞳で、パスタを見つめられちゃった仲です。
[軽く瞬く様子に、何となく意図を察したのか
コトの流れを掻い摘んで説明する。
…自分で説明しながら、なんつー関係だろうとか思ったりしたかもしれない]
……まあ、そうですけど、ね。
[呆れたように言われて、苦笑を浮かべ。
それから、ヨウコの様子に気づいて、ちら、とそちらを見やり、首を傾げて]
……どうか、した?
―自室→食堂―
[結局一日中、ろくに食事もとらず、ぼんやりとベッドの中まどろみに囚われ続け。窓の外が黒く塗りつぶされる頃になってやっと抜け出し、シャワーで汗を流した後、真っ白のTシャツとショートパンツに着替え、食堂へと向かう。]
[寮母と一言二言だけ話し、壁際の席に座りただ黙々と栄養補給の為の食事を済ませる。それでも、身体はまだ重いまま。]
『無理をしてでも泳ぎに行けば良かったかな……?』
お帰りー。
[先程の2人が姿を見せたのに、軽く笑ってみせる。片方の少女の内心など知る由もない。]
…そう、か。
それは何というか…衝撃的な出会いだったわけだ。
[パスタ事件について語られれば、何と返して良いか暫し迷い。語ってくれた彼からすれば、衝撃的だったことには間違いないかも知れないが。]
邪魔……ああ、なるほど。
[ヨウコの言葉に一瞬戸惑うものの、場の緊迫感に妙に納得して。
続いた問いにに、んー、と言いつつ頭を掻いて]
あー、ええと。
もう、夜も遅いし、立ち話してないで、寮に戻らない?
[ウミとヒサタカ、双方に向けてこんな提案をしてみたり]
………水月さん、君は腕に自信があるんだと思う。
だが、だからこそ、初心は忘れないで欲しい。同じ弓を取る者としてお願いする。
[目を逸らすウミに向かい、きちんと腰を折って、一礼した]
確かに…衝撃的っしたね、うん。
[ヨウスケの言葉に苦笑しながら、巻き取ったパスタを口に入れる。
と、その言葉を聞いて申し訳なくなったのか、謝罪を述べるマイコに
や、別に気にして無いからいーけど。とけらり笑って。]
まぁ、その場に居合わせちゃったセンパイも、
なかなかに衝撃的な出会いッスけど。
アズマ君、懐かれたらずっと食い物ねだられるかもよ。
ショウ、飲み終わったらコップ。
片付けるから。
[空になったグラスを片手に、あいた手を差し出す。
その間もヨウスケからは何気なく視線を外し続ける。]
ふーん?
[フユの言いように違和感はあれども、上手く言葉に出来ず]
………ヘンなの。
[ぽそ、と。一言、そう済ませた。
アズマへと視線を移すと、片手を振って]
よすー。
メシって、ソレ、インスタントじゃん。
昨日の今日で食いっぱぐれたん?
しかもマイマイに食われかけてるしー。
[餌付けだ餌付けー、と納得したように言う。
当人は反論するかもしれないが、気にしない。
結露し始める麦茶のグラスを呷って、喉を鳴らした]
ただーまー。
[お帰り、と返すヨウスケににぃっと笑みを返して。
フユの言葉に、慌てて、中身を一気飲み]
………っ、はー。
んじゃ、任せるわー。
[濡れた口許を手の甲で拭いつつ、グラスを差し出す]
え、ずっとって…!
確かに食わないと身長伸びねーぞ、とは言いましたけど!
[フユの言葉にわぁ、と思わずマイコの方を凝視。
本人は否定の言葉を繰り出すのだろうが、
さっきの流れからは、どうにもフユの言葉の方が信憑性高かった。]
や、慎とゲーム祭りしてたら、菓子しか食ってなかったんで。
センパイみたいに作れないけど、流石に腹減るわーと思ってー。
[夜食代わりのインスタントッス。とショウの言葉にけらりと笑い。
ぱくぱくとパスタを胃の中に収めていく。]
ガッツリ食うつもりでも無かったんで、多少食われてもいーんすけどね。
ああ、確かに。てっきり知り合いだと思ってたけど。
良く考えりゃ運命の瞬間に立ち会ったのかね、俺。
[少女が謝罪している様子を横目に軽口を叩き、笑う。
ふとグラスを持つ少女に目を遣り。何となく避けられているのを感じ取ったのか、軽く首を傾げた。]
……
[腰を折り一礼してきたヒサタカに僅かに面食らうが、あーもうと軽く頭を掻くと]
あーはい。わかりましたから。私なんて本格的に弓を取ったのは1年半前からの若輩者です。腕もまだまだです
だからそういう態度取るのはお願いですからやめてください
はあ、うるさ。
[アズマの反応に、無責任に呟いた。
ショウからグラスを受け取り、ヨウスケの視線から逃れるよう、そそくさと共用スペースから出て給湯室へ。]
(……ただ。初心、か……
私がアーチェリーを始めた理由
それはこの人にとってはとてつもなく不純な理由、なのかもな
いままでの態度を見ていると、きっと)
[ウミの言葉には、軽く首を傾げ]
……………年は二つしか違わない。腕が良いのは、見れば判る。
………態度………
…………………………………どこかおかしかったか?
[不思議そうに問い返す]
運命的な瞬間に立ち会っちゃった、衝撃的な人物ですよ。
[日本の歴史に名を刻んだかも?と、ケラリ笑い返す。
そんなイベントに名を刻んでも、有難迷惑でしかないのだが。
と、ぽつり呟きを落として給湯室へと向うフユに、
そんなに大声出したっけ、と首を傾げながら最後の一口を放り込んで]
[慌てるような少年の声が聞こえ、この様子だとあながち冗談でもなさそうだと思ったか、三つ編みの少女を見。
その間にグラスを二つ抱え、出ていってしまった人影に気付いて、]
……なーんか、嫌われたかね。
[後ろ頭をわしゃと掻きつつ、小さな呟きと共に苦い笑いを零した。]
(能天気にがちゃがちゃ喋って、煩いことこの上ない。
本人は……いや、私以外は誰も
どうせ、気になんてしてないんだろうけど)
[グラスを二つ、給湯室のシンクに置いて溜め息を吐く。]
(面倒だから関わり合いたく無い……。)
[ショウへは、礼代わりのつもりで片付けを引き受けたが敢えて言う必要も無いと思っていた。]
(大体、何なの。
どうして私がこんな思いをしないといけないっていう)
[洗い終えたグラスを拭き、もとあった場所へ戻して]
…食っても伸びないもんは伸びない。
[極々小声で言った台詞は、自身にもダメージを与える。
内心、がっくり項垂れたくなったが、幾ら何でも自爆だ。
ふるる、っと頭を振って、気を取り直す]
すげェ、不健康ー。
何も食わないよりはいいけどさ。
インスタント、あんまり好きじゃないんだよなぁ。
[むぅん。眉を寄せる]
んぁー?
フユっちがああなのは、
いつものコトだと思うケド。
[首を傾げるアズマと、頭を掻くヨウスケを交互に見やる。
ちょっと感じ悪いの、という感想は内に留めて]
まあ、今日はなんか。
いつもよりヘンだった気もするけどさ。
よくわかんねー。
[空いているソファに、勢いよく腰を下ろした]
んー…何かセンパイしましたっけ?
そーいう俺はストレートに不興を買ったみたいデスが。
[ごっそーさん、と手を合わせて。ゴミ箱へ歩み寄りながら
ヨウスケの苦笑いに、自らも苦笑しながら緩く首を傾げ。]
食っても伸びない人は伸びないかもッスけど
食ったら伸びるモンも、食わなかったら更に伸びないッスよ。
[ガックリと肩を落とすショウに、けらと言葉を返しながら
続く言葉に、そっすかー?と問いながら
壁端に位置するゴミ箱に、パスタの残骸を投げ入れる]
胃に溜まればとりあえずは満足っスよ。
不健康的なのは否定しないッスけど。
うわ。一気に有名人の仲間入りかぁ?
将来教科書に載るかもな。2007年8月…パスタの出会い、とか。
[何やら声を掛けられれば、丁度パスタを完食しそうな少年に向き直り、此方もけらけらと笑い返した。]
[弓の使い手たちの様子にどうしたものか、と考えていたところに、ヒサタカの声が聞こえ]
……ええ、戻りましょうか。
[一つ、頷いてそれに返し]
ほら、ウミも。
暑いし、騒がせたお詫びに、何か冷たい飲み物でも作るから。
[ま、アイスティしかできないけどね、と。
屈託なく笑う表情は、*子供の頃とほとんど変わった様子もなく*]
50年後ぐらいには、パスタの出会い50周年とかいって
記念パスタが作られるんスよ。記念インスタントで。
[そこにセンパイの名前も印刷されたりして。とか
ケラケラと笑いながら、どんどん偽造の歴史は拡大していく。]
[風が吹き抜けてゆく。
それに乗ってきたのか、白い小さなひとひらが目の前に]
…花弁?
[一瞬そう思ったものの、良く見れば小さな羽根で。
どこかに引っかかっていたものが飛んできたのだろう]
そうよね、こんな時期に桜の花が咲いてるわけないもの。
[肩を竦めて小さく笑った。
ヒサタカが動くのを見ればその後について寮へと向かう]
んー、いや。
昨日まで名前間違って覚えててさぁ。多分その所為。
[洋亮に思い当たることと言えばそれくらいしかない。
苦笑いを返して来た少年にドンマイと軽く言って、]
いつものこと、なら良いけどさ。
[ソファに腰掛ける少年にはそんな言葉を。]
[首を傾げるヒサタカに、はぁとため息をつくと]
いえいえ。物を頼むときに頭を下げるのは正しい日本の礼儀です
まさしく礼儀正しすぎて涙が出てきちゃいます
[そう言い、疲れたようにもう一度ため息]
……帰りましょうか
………そうか。
1でも可能性があるなら、試すべきだよな。
男なら。
[至極真顔な顔で呟くが、話題は身長の事だ。
…彼にとっては、重大な問題な訳ではあるが]
別に、味には拘らないんだけどさー。
オレは、人の手で作ったモンがいいの。
インスタントは飽きた。最近のは知んねぇケド。
[ソファの上で胡坐を掻くと、
合わせた足に手を添えて、退屈そうに上体を揺らす]
何故、涙が出るんだ?
[ウミの言葉に、やはり不思議そうにしながらも、寮の入り口へと足を踏み入れる。共用スペースには昨夜同様、人の気配があった]
/中/
寝る前にー、設定確認っと。
おっけ、BBS形式、07:30開始だね。
さて、このメンバーで一体どんな展開になりますやら……。
[マコトの言葉には、ひときわ大きなため息をつき]
はぁ、まったく。昔からホント変わらないんだから
[呆れたようにそう呟く口元が、ほんの僅か緩んでいたのはきっと誰も気付かなかっただろう
そうして、皆に続き寮へと]
まー、実際どーなのかは知んないけどさ。
気にしてどーにかなるコトなら、気にする。
どーにもなんないコトなら、気にしない。
オレはそんだけ。
[くぁあ、と欠伸ひとつ。
自然と大口が開くのを覆いもせず、目元に滲む涙を擦る]
[弓矢を背負ったまま、共用スペースに足を踏み入れる。早速、と紅茶の用意を始めたマコトに、「飲みますか?」と問われれば頷いて、その場にいた学生達に軽く会釈した]
[パスタがどうとか笑い合う声も、不快極まりない。
混ざる一人の声が、いまのフユにとっては殊更に。
寮へ戻った面々は気に掛けず。
共用スペースに顔を出す。]
グラス、片付けたから。
だったらそのパスタ、フォーク咥えた日月さんがロゴになってんだろね。向かい側に加納君もいたりして。
むしろ工場に像建ってたりするかもよ?
[今は少年と一部少女の胃袋に納められたパスタ一つで世界は何処までも広がって行くらしい。
片や真剣に身長について語る少年に、悪いと思いながらも小さく笑い。]
名前間違ってたら…そりゃ、うん。ちょっとは怒るかもしんないッスね。
[3年間だしなぁ、と苦笑しながらヨウスケからの言葉に、
ありがとございまっす、とけらり礼を述べて。]
……まぁ、試さないよりはいーとは思うッスけど。
男とか、性別は関係あるんスかね?
[ショウの言葉に、ゆるりと首を傾げながら
ゴミ箱横に備え付けてあった自動販売機に100円を入れて
スポーツドリンクを購入する。]
人の手で作った方が美味いとは思いますけどー。
腹が満たされるのは代わらないんスよ、一応。
最近のは結構美味いし。種類もあるし。
[退屈そうな様子に、テレビ見ます?と
テーブルにおいてあったリモコンを、ソファーの方に放り投げる。
丁度スペースへとやって来た面々に、よす、とヒラリ手を上げて]
んー、そだな。それが一番か。
イチ君らしい御意見、どうもありがとう。
[欠伸をする少年に小さく笑い。少女が戻って来たことに気付けば、やや声を抑えたか。]
おー、フユっち、さんき…
[残りの一音は、フユの後ろに見える人物が
視界に入った事で、発されぬままに終わった]
………うぃーす。
[普段より、1オクターブ低い。]
[マイコには、大きな声で「お帰りなさい!」と挨拶された。相変わらず元気だと僅かに目を細める。次いで、なんだか低い声のショウを見やると]
………今晩は、一ノ瀬先輩。
[やっぱりわざわざ声をかけた]
ロゴとか、凄いッスね…。
歴史の教科書ほどじゃないけど、俺も有名人の仲間入りじゃないッスか。
なんか、50年後が楽しみになって来たんスけど。
[肖像権とかどうなるのかな、とか余分な事を気にかけながら
もはや歴史の捏造に留まらず、食品業界にまで波紋を広げる。
所詮はただのインスタントな筈なのだが、話題は留まることを知らない様だ。
ペットボトルの蓋を、ぱきりと鳴らしながら開けて一口仰ぐ。
やって来たマコトからのアイスティの申し出には、
コレがあるからと、本人なりに丁寧に断りを入れて]
いーじゃん、気分の問題。
細かいトコ突っ込むの、いくないー。
[アズマに返す声も、多少、不機嫌に聞えるだろうか。
視界の端を移動していく後輩の姿を眺めながら、
ますます眉は寄せられて、皺が刻まれるばかり]
そりゃ、そうだろうケド。
オレは、腹よりも心が充たされたいんデス。
[放られたリモコンを、片手でキャッチ。
機械越しの人間の声を発するテレビに意識を向けて、
適当にチャンネルを回していく]
っても、オレ、
テレビあんま見ないから、何あるか知んね。
[マイコにパス。]
[共用スペースまで戻ればそこにいる人々に会釈をして。
折角だからと淹れてくれた紅茶のグラスをマコトから受け取った。
何だか盛り上がっている様子の室内に小さく首を傾げて。
マイコに水を向ければ、彼女の視点からの話が聞けるだろうか。
顔を出したフユに気が付けば改めて小さく頭を下げる。
さっきは怒らせてしまったかなと、少しだけ目を伏せながら]
オレらしいって、どーゆー意味だー。
[ヨウスケに声を投げ、意識は、余所に、余所に。
が、年上の後輩による“先輩”によって、
あっさり打ち砕かれた。]
…どーもー。
[ソファに座っているせいで、昨日より差が大きい]
…どした、イチ君。
[急にオクターブ下がった声に、何事かと其方を見る。彼の周りの温度だけ低くなったように見えたのは気のせいか。
未だ続くパスタの話題には、]
何たって衝撃の出会いを果たした張本人だもんな。金も入りそうだ。
テレビ局とか取材に来んじゃね?
[老後は安泰、と勝手にメディアまで使い始める。最早発端が何だったかなど覚えていないかも知れない。]
ういーッス、すんませんでしたー。
[不機嫌に返される言葉に、ボトルの蓋を閉めながら
かくん、と首を落とすように頭を下げて。]
心ねー…。俺は残念ながら心が充たされる機会が少ないんで。
せめて腹だけでも満たしたいんデスー。
[マイコへと回されたリモコンは、
ぽちぽちと素早く弄られて画面を切り替えてゆく。
お気に入りの番組でも見つけたら、それに留めるだろうか。
…内容がホラーかどうかは、一瞬見た限りでは判らない。
と、涙目に訴えるウミに、はぁ。と
きょとんとしながらも、本人の訴えどおり気にしないことに決める。]
どーゆーって、そういう意味だよ。
…あー。
[何だか上の空な言葉にはそう返しながらも、ソファの上で立ち上がる様子に先程自らが発した問いの答えは悟ったらしい。
折角だからともらったアイスティに口を付けつつ、事を眺める。]
アンタ、うっさいってば。
[そう口にしながらフユは笑って
何でも無いというショウの言葉に、無駄かも知れない捕捉を付け加えた。]
ヒサタカさん、
ショウは背が低いのを気にしてるだけだから構わないで。
私も、ヒサタカさん背が高いから
ちょっとからかってみたくなっただけで。
テレビ来たら取材料も入りますしー
欲しいもの買い放題だしー。
もうそれだけあったら老後の年金問題も何のその、って感じッスね。
[ドラムかって、漫画かって、ゲームかって。
まったく老後に関係の無さそうな欲しいものリストを
指折り数えて取らぬ狸の皮算用。
目の前で始まった身長談義には、
スポーツドリンクに口をつけて傍観を決め込み]
[楽しそうに続く会話を端の方で聞きながら、隠れるように小さな溜息をついた。
何だか会話の中に入れない。
フユの表情が自分のせいだとも思い込んでしまって]
各務先輩、ごちそうさまでした。
私、先に失礼しますね。
[グラスは洗ってから戻ります、と言って。
他の面々にも軽く頭を下げながら共用スペースを出る。
給湯室に入ると手際良く洗いあげ、所定の場所へと置いた]
ショウがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……( ショウは村を出ました)
ショウ が参加しました。
ショウは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
ってっめー、からかうなー!
人の気にしてるコトでからか…
いや、気にしてないケド!
[御丁寧なフユの補足に異議を申し立てるつもりが、
墓穴を掘りかけて咄嗟に首を勢いよく振る]
切り上げ。
切り上げ以外禁止。
マジで禁止。
[ヒサタカにそう返す表情は、えらくマジだ。]
………………………
………………………………………………
………………………………………………………………………そうか
[更に告げられたフユの言葉に、漸く納得した様子で頷いた]
悪かった、一ノ瀬先輩。
[ぽん、と肩に手を置こうとして、丁度座ったところだったので…思わず頭に手を置いた]
[胡坐を組み直して、息を吐く。
スイッチによりチャンネルを切り替えられて、
テレビの画面は、くるくると映像を変える。
生きている人間のものなのに、何処か無機質だ。
緩やかに視線を動かして、アズマに移す。]
心が充たされる機会多けりゃ、そりゃ、幸せだろー。
オレは今の生活で、それなりに満足してっケド。
[あ、でも、からかうヤツらには妨害される。
付足された言葉が誰の事かは明言するまでもなく]
………言うだけ言って、あれだもんさー。
[去って行くフユを見送り、かくん、と首を垂れた]
[ついでに、とばかり、目に付いたゴミを片付ける。
流し台も軽く拭いて、布巾を洗っていると入ってくる人物が]
あ、榎本先輩。
[どうしていいか分からずに、困ったような表情でとりあえず頭を下げてみる。
顔を戻すと濯いだ布巾を絞ってラックに干した]
はぁい、おやすみなさぁい……はぁ
[フユの言葉に、疲れた様子で返答
ちなみに、もうヒサタカに突っ込む気力も、ショウをからかう元気もない
ため息をつきながらアイスティーを啜る]
そりゃまた、随分若い爺さんだなぁ。
むしろ老後も年金納めて欲しいくらい。
[指折り数えられる欲しいものに突っ込みながらも、同じく静観。
部屋に戻る者にはお疲れと軽く挨拶した。]
[ぽん。
タイミングを誤って、肩に置かれる手。
その手も、ショウより一回りは大きいだろうか]
―――……………、
[停止、数秒。]
オマエなんか、知んねー!
[じんわり滲んだ滴は、きっと、欠伸のせい。
涙を拭って立ち上がり、ダッシュで部屋から飛び出した]
……ん?
ん。
[声を掛けられたので、顔を上げて見た。
キッチン周りがきちんと整頓されていた。
ヨウコは何故か困惑したような表情をしていた。]
何?
[フユは、冷蔵庫から、目当ての物を取り出した。
オレンジゼリー。]
………………………
………………………………………………
………………………………………………………………………あ。
[飛び出していったショウを呆然と見送る]
ボケ防止にゲームって効きそうな気がするんスけど。
老後も年金に縛られるって…戻ってこない金を納めてどうするんスか。
[手に入る金は自分の為に使ってナンボっすよ。とけらり笑いながら
ヨウスケの挨拶に続いて、おやすみっしたーと言葉を向けて。]
…んじゃ、少ない俺はフシアワセなんスかね。
[けら、と。ショウの言葉に笑みを向けながら
何の事は無いように言葉を返す。
続く言葉とうなだれる様子に、あーぁ、と苦笑を零して。
と、ちょうどぽむ、と頭に乗せられる手に
「あ」と薄く開いた唇から言葉がうっかり落ちた。
ダッシュでスペースを去って行くショウを
あー…、と視線だけで追いながら思わず見送った]
[―――が、こんな時間に、無断外出出来るはずもなく。]
「一ノ瀬くん?
…元気なのはいいけれど、ね。
もう、遅い時間なのよ? わかる?」
[一見、慈母の微笑を浮かべる―――
が、絶対零度の、般若のオーラを纏った寮母に声をかけられた]
……………ゴメンナサイ。
[玄関前で正座&御説教タイム。]
あ、いえ。
[謝らなければと思うものの、それはそれで切欠が掴めない。
オレンジゼリーを示されれば、どうにか小さく笑って]
見つかったのなら良かったです。
あの、先程は…すみませんでした。
[あまり思い出させるような単語を使ってもいけないかと考え、中途半端な言い方になる。
話題を変えようと思いついたのは]
あの、結局演奏を聴きに伺うことも出来なかったので。
また今度、お邪魔させていただきますね。
[そこでまた言葉が続かなくなってしまった]
………あー、…たぶん?
[真顔で投げられた問いに、
入り口へと向けていた視線をゆっくりと戻して。
思わず、へらりと笑みを向ける。]
でも、センパイは根に持つ人でもないし。
ちゃんと謝れば許してくれるんじゃない、かね?
…余分な言い訳するよりは。
[言い訳したら、余計に地雷が多そうだと思ったとか]
さっきの……何?
[バタン。
冷蔵庫の扉を閉じて]
吹くのなんか別に、聴きたいときにくれば良い。
最近、全然良い演奏じゃ無いけど。
[無為な沈黙。
駆けて行った足音。]
嗚呼本当、煩い。
…あれま。
[ダッシュして行く小柄な少年を見送り、苦笑いを浮かべた。]
老眼にはキツそうだけどな、細かい字もあっし。
確かに戻っちゃこないけど…そこはまあ、日本の未来の為にだね。
[やや間はあったものの、最早見慣れていたのか、普通に会話を続けた。]
ええと、余計なことを言ってしまったようなので。
……はい。
[沈黙が流れる。
煩いという言葉にチラリと視線を入り口の方へ向けて]
それじゃ、お先に失礼します。
おやすみなさい。
[僅か早口でそれだけ言うと、頭を下げて給湯室から出て行った]
[寮母の声に、助けに行こうとした人は此処にも居たらしいが。
…我が身可愛さにやめた。
多分、止めるどころか自分も一緒に説教の予感がした。
センパイごめん、とか
内心謝ってみるが、届いたかどうかは定かじゃない。]
…あのー。
正座。
マジ足痺れる。
イタイ。
ちょっと勘弁して下さ
「男の子でしょう?」
………ハイ。
[にっこり笑顔で、瞬殺。
弱かった。色々な意味で。]
[グラスを給湯室に持って行こうとすると、マコトに一緒に持って行くからと言われ、ありがたく便乗することにする]
それじゃ、お先に…
[弓矢を背負い直して、自室へと引き上げていった]
別に、ヨウコがどうとかじゃなくて。
ただ小さい頃から音楽やってたから、
三年の女子とかは結構知ってるんだけど私、
音とか気になるの。何か最近は特に。
だから……
まあ、どうせ分かんないか。
じゃあ、おやすみ。
[言うだけ言って、すたすたと階段をのぼって行った。
フユは自分の感覚を理解されない事に慣れて居た。
最低限の誤解、らしき物だけ解ければ良いと思っていた。]
……そん時は、老眼用のメガネのお出ましですよ。
その為の50年後の医学進歩ッスよセンパイ。
老眼用コンタクトも出てるかも知れないッスから。
[間違いなく「その為」ではないと思うが、本人の知ったところではない。
…しかし、意地でもゲームを続ける気だろうか。
と、ヒサタカの言葉にへらりと笑って]
うんにゃ、大したコトしてねーデスし。
……。えっと、天野、…だっけ?おやすみー。
[述べられる礼に、ひらりと手を振りながら
スペースを後にする背中に軽く挨拶を投げる。
…名簿に載っていた様な、そんな曖昧な記憶頼りなので
失礼ながらも名前に疑問符が付いているが。]
[こういった、“お説教”も。
ショウにとっては経験のない事だから、
新鮮ではありはする―――のだけれども。
痺れるものは、痺れる。足が。]
/*
あー、やっと裏設定(?)を表に放り投げれた。
考えてみたら、プロのうちに結構
そのあたり解消しとかないといけないんだよな。
以後自我消えてくから。
*/
[パチパチと瞬く。
音楽といえばピアノを習っていた程度で、それも高校に入ってからは離れたままだ。
だからその感覚をキチンと理解することは出来ず、ただ自分に怒っているわけではないのだということだけを感じ取って]
おやすみなさい。
[一度した挨拶をもう一度繰り返して後姿を見送り。
自分も二階の自室へと戻った]
[ヨウコとフユには気付かずに、自室まで戻り、そういえば、アズマの名前を聞いていなかったと、今更のように気付いた]
………………………時差ボケかな。
[多分違う]
[どうせ分かりはしないのだろう。
モモですら分からなかった事。
別に、怒らせたり、けなすつもりで言った訳じゃなかったのに。思考の方向性がズレていく。
音は何処にでも溢れて居て逃れることが出来ないのに
フユはそれを、人とは少し違った捉え方で聴く。
調律されたピアノの、正しい和音にすら
不快感を覚えることが、あるという事を
どうしても]
―自室―
[弓矢を部屋の片隅に置き、留守の間に籠った空気を変えようと窓を開ける。…宵闇の向こうに、今は、黒い影のような桜の木が見えた]
[………結局。
お説教の終了―――ショウが解放されたのは、
まともに歩けない程、足が痺れきった頃のことで。
正直、足の方に意識がいっていたため、
お説教の内容などは殆ど覚えていない。
痺れと眠気のせいで、ふらふらとした足取りで自室に戻ると、
座り込んで、盛大に息を吐き出した。]
[どうせ分かりはしないのだろう。
モモですら分からなかった事。
別に、怒らせたり、けなすつもりで言った訳じゃなかったのに。思考の方向性がズレていく。
音は何処にでも溢れて居て逃れることが出来ないのに
フユはそれを、人とは少し違った捉え方で聴く。
調律されたピアノの、正しい和音にすら
不快感を覚えることが、あるという事を]
……厄介なだけだ。
[三階の、廊下。
モモの部屋の前を通り過ぎ、自室へ。
明かりを付ける。カーテンを引き、部屋着に着替えた。]
[ざわ、と、一瞬、その影が生き物のように揺れた気がして、軽く頭を振る]
………………………
[もう一度目を凝らしても、無論、桜が動くわけもなく…]
[どうせ理解されないのならば。
フユは、大人びた諦観でもって自分を納得させようとしている。その反面、子供じみた寂しさが、誰かとそれを共有することを望んで居る。]
おお、なるほど。そこまでは考えなかった。
爺さん格好良いな。
[最早医療界にまで影響を与えつつ、大仰に感心してみせる。
去って行った大柄な生徒におやすみなさいと頭を下げ、溶けた氷と混ざってアイスティを呷った。]
さて、それじゃお先に。
[空にしたコップを軽く上げ、その場の面々に挨拶して給湯室へ。]
格好良い爺さんになるのが、俺の50年後の人生設計です。
センパイもおやすみなさーい…って、もう直ぐ消灯時間だしっ!
[壮大なのか夢が無いのか判らない人生設計を露呈しながら
給湯室へ向うヨウスケへ手を振って。
ふと、何気なく見た携帯のディスプレイに表示された、
予想外の数字に慌てて席を立つ。大きくガタンと音を立てた。]
んじゃ、俺もおやすみなっさーい!
[そそ、と律儀に椅子を定位置に戻し直して
残る面々に向ってひらりと手を振り、自室へと戻っていく。
…ベランダの鍵を開け忘れて、早朝帰ってきた友人が
寝ているアズマに、必死に窓ガラスを叩き起こす事になるのは
……今から、*数時間後の事*]
―自室―
[扉を開ければどこか冷ややかな空間が待っていた。
普段ならばルームメイトの先輩が一言掛けてくれるか、それでなければ健康的な寝息が聞こえるのに]
[ルームメイトのいない現在、自室は沈黙に満ちていて。
けれどそれは、ここに来るまでは当たり前だったこと。
首を振って掠めた思考を振り払う]
もっと、しっかりしなくちゃ。
[小さく呟き、淡々と就寝準備を*進めていく*]
うーぁー。
あんにゃろー。
[自業自得ではあるのだが、要因は他者にもある気がする。
行き所のない感情を、日課のトレーニングにぶつける事に決めた。
部屋の隅から、重さ3kgのメディシンボールを引っ張り出す。
腹筋を始めとした、幾種かの運動に取りかかって。
…就寝前だというのに夢中になってしまえば、
止める同居人もいない今、*一体寝るのはいつになるやら*]
[コップを片付けた後、給湯室を後にした。
自室に戻り、ベッドに仰向けに寝転がる。携帯を開いて先程の友梨からのメールを見、]
[軽く息を吐いて、腕を両目に被せるように顔の上に*置いた。*]
[ロングスカートが、ストンと音を立てて床に落ち、フユの脚の周りを囲って青い円を描く。
肌触りの良い、柔らかい生地のワンピースを頭から被る。ベッドの上に腰を降ろして、読みかけの小説を開いた。
今日の出来事を思い出す。校庭で]
(ウミとマコト君。
”アレ”が幼馴染みって奴か。)
[カーテンの向こうから、夜風が吹き込む。
昼間、存分に眠ったからまだ眠たく無い。]
(そういやウミってどんな子供だったんだろう。
……想像つかない)
[捲れたカーテンの隙間から、月が僅かに*覗いた*。]
マイコ
58回 残1049pt
マコト
51回 残1010pt
アズマ
58回 残175pt
ヒサタカ
78回 残944pt
ウミ
20回 残2341pt
ヨウコ
45回 残1481pt
フユ
99回 残81pt
ヨウスケ
41回 残1594pt
サヤカ
12回 残2582pt
ショウ
7回 残2777pt (+90回 残0pt) …寝る前に思わず保存。(おまえ)
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