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呼び寄せたのは果たして何か。
その意を誰一人知る由もないまま、人々は集い始める。
1人目、自衛団長 ギュンター がやってきました。
自衛団長 ギュンターは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
召集をかけたものの、まだ集まってはおらぬか……。
とはいえ、どこまで真実かもわからぬ噂、焦る事もなかろうて。 全員集まるまで、ゆっくり待つとするかの。
混沌の海──全てが生じ、全てが還る場所。
変わる事なき変革の源は、今は停滞の只中。
一つの世界。
無限なる時は緩やかに過ぎ、悠久なる天は全てを見守り。
均衡保たれし理性と感情は、無為なる破壊を呼び起こす事なく。
安定した世界の内、自由なる変化と創造は紡がれ。
正しき輪転は多くの誕生を促す。
和を過剰に乱す混沌は、裁定の下に封印され。
穏やかに。
穏やかに。
世界は息づいていた。
変わらぬ緩やかさは停滞を早め。
早まる停滞は変革を欲し。
それは『世界の循環』を加速させる。
循環の加速は、螺旋の巡りをも早め、彼らの交差をも引き起こす要素となりうる。
『ドラゴンズ・ランド』。
『力』の具象であり、その流れ司る『律』を重んじ、その内にて生きるものたちの住まう地。
『竜郷』とも称されるその地は、その時、慌しさに包まれていた。
地、水、火、風、氷、樹、雷、光、闇、影、天、心、命、時、機。
世界を形作る十五の要素、その象徴たる十五竜王。
百年に一度、王たちは『竜郷』の中央に位置する『竜都』に集い、『竜王会議』と呼ばれる会を開く。
……が。
実際には放浪癖のある嵐竜王や影竜王、そして己が領域を離れる事のない『万年欠席』虚竜王の存在により、十五竜王が一堂に会した例などない──のだが。
会議に出る、と。
皇竜の元に虚竜王からもたらされたその報せ、その真意は知れぬものの。
この先、十五竜王が一堂に会する機会があろうか──いや、ない。
そんな結論から急遽、全ての竜王の出席が義務付けられた『竜王会議』。
……何かが起きる、と。
予見した者は、少なくはなかった──かもしれない。
村の設定が変更されました。
2人目、疾風竜 ティル がやってきました。
疾風竜 ティルは、霊能者 を希望しました(他の人には見えません)。
[岩山に響く甲高い声は、それだけ聞けば少年のそれ]
……おらよっと!
[掛け声と共に岩塊から飛び降り、手にした銀色のバトルロッドを下にいた人相風体のよろしくない男の脳天に振り下ろす姿、それもやっぱり少年のもの]
あの程度のトラップでオレをまけると思ったんなら、お生憎様ってな!
[脳天にいい一撃をもらった男を軽く踏んづけてから距離を取り、手にしたロッドを確りと構える]
わ、り、い、け、ど。
おっさんたちって、高額賞金かかってンだよね。
オレの明日の生活のためにも、大人しくお縄になってくんない?
[肯定など、返るはずなしとわかった上での、問い。
答えは罵声と、刃物の煌めきで返される]
わー、いたいけなお子サマ相手に、マジ刃物持ち出しちゃう?
おっとなげなーい。
[揶揄めいた言葉と笑みとは裏腹、澄んだ青の瞳は鋭く、険しい]
ピア、下がってろ。
[肩に掴まる白い子猿にこう言って、ロッドを両手で水平に保つ。
子猿はお揃いの常磐緑のマフラーを揺らしつつ、近くの岩影へと消えた。
直後、正面に立っていた男たちが雄叫びと共に、迫る]
よっ、と!
[掛け声と共に前へ転がり、男たちの間をすり抜ける。
軸を膝をついた左足に定め、右足は地を蹴って]
せい、やっ!
[掛け声、同時、横薙ぎに振るわれる銀のロッド。
回転の勢いを乗せるよに振りきられたそれは、標的を見失った男たちを文字通りまとめて吹き飛ばす]
……Eins!
[カウントと共に左足は地を蹴り、その場から飛び退く。
着地点、体勢を整えながら、居並ぶ男たちを見据えた]
Zweiっ!
[続くカウントの直後、小柄な身体は地を蹴り、駆けた。
常磐緑のマフラーが風に揺れる。
短く吐き出す気合の息、直後、ロッドが地面すれすれを擦るように横に、そこから斜め上へ向けて大きく振り上げられる。
その動きは予想外だったか、数人が振り上げの一撃を喰らってよろめいた]
[銀のロッド、それを追う、風。
振り上げと同時、地を蹴り、高く跳ぶ、否、翔ぶ]
……Dreiっ!
[掛け声と共、蒼穹で回転する、銀。
巻き起こるのは風の唸り。
にい、と。笑みの形に口元が歪む]
風雷棒、風打の陣っ!
[空に響く、声。
地へと投げ落とされた銀は鈍い音と共に大地に突き立ち、その身にまとった風を解放する。
唸りの音。
風は、男たちを捕らえ、近くの岩場や岩壁にその身を叩きつける。
やがて静まる風鳴り、響く、とん、と言う軽い音]
いよっしゃ、おしごとしゅーりょーっと。
[ロッドを引き抜き、数回回転させてから、肩に担ぐ。
離れていた白い子猿がととと、と駆け寄り、頭の上にぴょこり、と陣取った]
さあて、後は……って、お?
……兄貴?
え、なんだよいきなり……帰って来い?
えー、やだよ随行役とかめんどい。
ねーさんに行ってもらえば……って、なんだよまだ仲直りしてねぇのぉ?
しゃーねーなぁ、このカイショーナシ兄貴は……。
あー、はいはい、わかったわかりました!
我らが王の仰せのままに!
っとにもー……。
ピア、予定変更。
このおっさんたちの手続き終わったら、オレの里帰りだぜ。
[頭の上できょとり、としていた子猿に向け、どこか疲れたよに告げる。
子猿は丸い目をくるりとさせ、お疲れさま、とでも言いたげに、金色の髪をてちてちと撫でた]
[その頃の竜皇殿。
どうにか決まった嵐竜王の随行者の名簿は、早々と提出・受理されていたとか]
──────
■名前:ティル=ビルガー Till=Würger
■属性:疾風
■年齢:外見15歳/実年齢300歳
■刻印:有。位置は右手の甲
■経歴:嵐竜王テュポンの眷族。嵐竜王妃の弟で、王とは幼い頃から気心の知れた付き合いをしている。
200歳の頃から竜郷を離れ、人間界で気ままな放浪生活をしている。
連れている白い小猿・ピアは風獣王ハヌマーンの眷族。
/*
以下、背後視点にて補足。
嵐竜王の義弟、純血種の疾風竜。本性は常磐緑の鱗を持つ、スタンダードなフォルムのドラゴン。飛行能力に特化しているため体躯は小柄で翼は大きめです。
人間界では何でも屋稼業でその日暮らしをしているので、そちらでの知り合いもいるかも知れません。
小猿のピアは、言葉は喋れませんが、ティルとは以心伝心状態です。
愛用のバトルロッドは精霊鋼製で、銘は『風雷棒(フウライボウ)』。
縁故は竜郷を出る前のものでも出てからのものでもお気軽に。
*/
──────
[やがて、人間界での『やる事』を終えたなら。
若き疾風竜は界を越える。
自らの生まれた、竜の郷へと。
風の祝福受けし、翼を*広げて*]
/*
と、言うわけで。
結局また1番手えんとりかよ! と一人突っ込みしつつ。
竜神演戯主催、猫化けたすくでございます。
まずは、新たなる舞台にお集まりの皆様に、心より感謝を。
竜神演戯、色々とボケ倒し続けの準備期間を経て、どうにか開演と相成りました。
これからどうなるかはわかりませぬが、良き夢幻の泡沫を紡げます事を。
ところで。
結局ビルガーにしちまいましたとさw
3人目、天竜 エルザ がやってきました。
天竜 エルザは、天狐 を希望しました(他の人には見えません)。
竜都でちょっとした騒ぎがあった。皇竜の娘が竜郷を離れ、戻るはずの時期を大分過ぎても帰らなかったのだ。
外世界に出ている他属の竜達にも探してもらった結果、発見されたのは、人間界のとある洞窟の中に隠されていた、卵が一つ。
皇竜の元へと運ばれたその卵は、確かに皇竜の娘である天竜が産みしものと判明したが、父親についてやその後の彼らの行方は分からぬまま。
やがて孵った仔は、他属性との混血を示すかのように不安定で、幾重もの呪印を刻むことによってようやく姿を保てるような状態だった。
落ち着きやすい環境を保つのが必要とされた為、皇竜殿では育てること叶わず。皇竜の側近であるギュンターに預けられ、竜都の外れで育てられることとなり――。
失礼します。
御君、お呼びと伺いましたが。
[スッ、と膝を突いて頭を下げた娘が一人。
長く緩やかに波打った蒼い髪が床に流れた]
「そう硬くなる必要は無いと、いつも言っているであろう」
[苦笑を返すのは白髪の影。
白と紫のローブを纏い、装飾の施された白いマントを羽織っている]
ですが、重要なる会議が開かれると聞きました。
方々に礼儀を欠くようなことは無きようにと、養父にも重ねて言われておりますので。
「まったく。実直なるはギュンターの美点でもあるが…」
[椅子から立ち上がった男は、苦笑を深くすると娘を差し招いた]
「そう、だがその件と無関係ではない。
そなたには今回の会議の間、補佐として手伝って貰いたいのだよ、エルザ」
………は?
その…私が、ですか?
[エルザと呼ばれた娘は、呆然として相手を見つめ返した。
ようやく返事を返したのは暫しの時が過ぎた後だった]
「そうだ。主にはギュンターに頼むつもりであるが。
折角の機会だからそなたも色々と見ておくといい」
…はい。
それが御命とあれば。
「だからそう硬くならぬようにと。
方々とて堅苦しくされては困ってしまいかねぬよ」
……はあ。
いえ、分かりました。
「それにしても。
やはり、御爺様とは呼んでくれぬのかな?」
……………。
[思いきり長い沈黙が流れた。
結局娘は口を開かぬままに深く頭を下げて退出してゆく。
軽口のつもりだった相手――皇龍バハムートは、思わず溜息をつきそうになりながら、その名を正式に名簿へと載せた]
■名前:エルザ
■属性:天聖
■年齢:外見20歳 / 200歳
■刻印:複数有。普段から見えるのは左手甲。
■経歴:まだ年若い古代種の天竜で皇竜の孫。
特殊な事情により長くギュンターに預けられ竜都の端で暮らしていたが、最近は皇竜殿でも姿を見かけられるようになってきている。
/*
母親は行方不明となっている古代種の天竜、父親は詳細不明。200年前に保護された卵から孵った存在。
安定の悪さから成体として落ち着くまでに通常の倍の年月が掛かったらしい。安定しない力を抑えるために刻印もかなり多く刻まれているようだ。
ギュンターの養育結果、かなり堅苦しい所がある。
少々奇異な生まれですが、縁故は正負喜んで。
但し生まれてからは竜郷の外に出ていませんので、そちらでの直接縁故は受けられません。
[カツ、カツと足音を立てて皇竜殿の外へ出る。
狙い澄ましたかのように飛んできた白鳩に手を差し伸べた]
…困ったわ。どうしよう、リース。
[溜息をつきながら、ふわりと小さき友の頭を撫でる。
誰も居ない場所だと思えば少しは気を抜いたりも*するわけで*]
/*
最初くらいは良いですよね。
たまには、と急いで入ってみたものの。やはりテンパっている兎猫です、こんばんは。
苗字は実は考えて無くて慌てて引っ張ってきたとか内緒です(爆
ま、中身はバレバレでしょう。たすくさんに至っては個人質問の関係で属性バラしてるから頭から透けてるし。
でもここまで長い入村文章用意したのってあんまりないような?
まぁ文章癖ですぐに分かりますよね。
楽しむの優先なので基本的に隠そうとしてないですし。
何だか降ってきたのがどうしようもなくアレな設定になっていますが、謎っぽい存在にしてみたかったのです。
一応具体的イメージも作ってはありますが、どこまで変化するやら?
さて、流石に暫し様子見…。
*/
4人目、月闇竜 オトフリート がやってきました。
月闇竜 オトフリートは、呪狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[高い位置へと、細い手が伸びた。持ち主は黒い髪の青年のようだ。
取った本が重かったのか、僅かに手がぶれた。ほんの一瞬で、元に戻るが。]
彼の国の歴史は、この本に載っています。
[振り返った翠の目は、同じ属性の二人の子供へと向く。
黒い本は、片手から両手へ、そして机の上に広げられる。]
[広げられたページにかかれた文字を読む子供たち。その様子を、彼の翠の目は、優しさと――そしてどこかかなしさを込めて、見ていた。
それを止めるのは、軽いノックの音。
すぐにそちらに向かった彼は、少しの会話の後に、子供たちを振り返った。]
[然りと頷く王に、彼はこめかみを押さえた。
頭痛を覚えたようだ。]
[随行者名簿と付けられた紙が、王の手には握られている。
それを見せて下さいと告げると、ためらいもなく紙は彼の元へ回った。]
[少し眉を寄せた彼は、細い指で丁寧に訂正してゆく。
すべてを終えた後に、その紙を渡すと、彼――オトフリートは場を辞した。]
[訂正された名簿を見て、王が苦笑したのを見た者は無い**]
■名前:オトフリート=カルク (Otfried=Karg)
■属性:月闇
■年齢(外見/実):23才頃/500歳
■刻印:有(喉に薔薇のような形である。シャツとタイで隠れている)
■経歴:人間界に降りた折は、人間たちの学問を知るため、10年程度、学校へ通っていた。
力よりも頭脳であるが、人の世界では時折募集されていた騎士団のちょっとした助っ人も経験有。
竜郷に居た頃、戻ってからも、それぞれに学ぶこと・実践することを続ける。
そこを買われ、王の双子の子に勉強を教えている。
時折、使いで他の属性の場所にも行く事がある。
/*
本当は女性ですが、決して自分を女だと言う事はありません。
胎内では双子でしたが、生まれてきたのはオトだけです。月闇属性の竜達は全員知っています。生命王は、双子が一人になったという事象についてご存知でも問題ないです。
人間の世界では普通の人間と同じように生活していました。あんまり表立つのが好きではなくとも、勉学面では名前がトップ側に出ることが多かったでしょう。助っ人経験については多くはないです。目立たないようにこっそりしていました。
女のようだと言われると、嫌悪します。
色々なところに出没していますので、バレてる人・あやしいと思っている人も遠慮なく申し出てください。男だと信じていてくれても。
それ以外にも、どんな縁故でもお受けします。
5人目、焔竜 ダーヴィッド がやってきました。
焔竜 ダーヴィッドは、占い師 を希望しました(他の人には見えません)。
[灼熱の谷からは、常に吹き続ける上昇気流。
ゆったりと広げた真紅の翼は、気流に乗り鮮やかに旋回する。
鮮やかな赤の鱗に覆われた背には、稀なる2対3枚の翼。
1枚目の翼を失った理由を知る者は、けして多くは無いだろう。
古い鱗を脱ぎ捨てて、得た翼は未だ新しい。]
[幾度か上空を旋回し、ふわりと地に降り立つ。
翼を畳むと同時に、その姿は燃えるような赤毛の青年へと。]
あぁ、すぐ行く。
…今回はあの方までお出ましなのだろう?
[従者の呼び声に答えて、"若焔"の異名持つ竜は身を翻した。]
[礼服の支度が整うまでに、従者は手早く随行者名簿に記入していく。
彼の名をここに記入するのは確か、2度目だったはずだ。]
■名前:エルザ
■属性:火炎
■年齢:外見20代後半 / 450歳程
■刻印:鎖骨の間にある鮮やかな青色の逆鱗に刻ざまれた特殊なもの。
■経歴:炎龍王ヴリトラの純血直系末子。以前は物質界封印管理官として人間界へ赴いていたが、任務中の怪我から患った病のため任を解かれていた。
現在は父王の下にて後継者としての教育を受けているとか…
/*縁故歓迎。そこそこ目立つ立場ではあります。*/
っていうか、何やってんだお前は…。
…写しを書き直すような手抜きをするからそんなアホみたいな間違いを。
[従者の手の中の用紙をひょいとつまみあげてくしゃぽい。]
■名前:ダーヴィッド・フォン・ファイエル David von Feuer
■属性:火炎
■年齢:外見20代後半 / 450歳程
■刻印:鎖骨の間にある鮮やかな青色の逆鱗に刻ざまれた特殊なもの。
■経歴:炎龍王ヴリトラの純血直系末子。以前は物質界封印管理官として人間界へ赴いていたが、任務中の怪我から患った病のため任を解かれていた。
現在は父王の下にて執務の補佐をしているが、前職への復帰も近いらしい。
6人目、時空竜 ユーディット がやってきました。
時空竜 ユーディットは、聖痕者 を希望しました(他の人には見えません)。
[無限なる虚。竜郷とは空間を異にする無限無空間。
そこに在るのは虚竜王ただひとり。
自らを喰らい、消滅し、また生まれ、自らを喰らう。
悠久の時をそうして過ごしてきた虚竜王に時間の概念は薄い。
……何せ無限なのだから。
ただ微睡み、ただ繰り返すのみ。]
[だが、永遠を揺う虚竜王とて時には刺激を欲することがある。
虚竜王は閉じていた瞼をゆっくりと開けると、]
「……ユーディー。」
[静かなそれでいて空間に染み込むように通る声で、己が眷属たるモノの名を呼ぶ。]
[だが、虚竜王もそれを一切気にする風も無く。
虚ろな眼をユーディットに向ける。]
「竜王会議ですが……」
それでしたら、いつも通り委任欠席の手筈を……
[事務的で平坦な言葉。
だが、その言葉を遮り虚竜王が告げる。]
「……今回は出席しようと思います。」
……了解いたしました。ではそのように竜都に伝えておきます。
[恐らく虚竜王を知る者であれば、己が耳を疑うかのような一言。
だがそれすらも彼女は機械的な応対を返し、驚いた様子もない。
虚竜王もそれを気にするでもなく、「よしなに」と告げるのみ。]
では、これより竜都へ遣いへ行ってまいります。
会議までまだ暫く時はございますゆえ、どうぞその時までお休みくださいませ。
[そう言って深く頭を下げると、次の瞬間にはその姿はまるで端からそこには無かったかのように溶け消える。]
[そうして、竜都に赴いた彼女が告げた虚竜王の竜王会議への出席の報は、竜卿全土を震撼させ、全員出席を義務付けられた竜王会議が開かれることになるのであった。
そして、同時に随行者として彼女の名簿も提出されていた。]
■名前:ユーディット=アーカーシャ(U.D.T=Akasha)
■属性:時空(エインシャント種)
■年齢:外見18歳 / 実年齢不明
■刻印:あり。蛇が杖に巻きついている意匠のものが喉に。
■経歴:竜卿・人間界問わず、何か事件がある際にその姿が目撃されることがある。
とはいえ、何れの場合も何時の間にか忽然とその姿は消え去っているのだが。
彼女が何時から存在していたのかを知るのは恐らく虚竜王のみ。
誕生についても不明な点が多く、少なくとも1200年前には今の姿で目撃されている。
/*
色々と謎が多い時空の竜にして虚竜王の眷属。
鋭い方は、彼女が竜であって竜でないような違和感など感じてくだされば。
縁故としては、毎回の竜王会議において委任欠席の旨を伝えに来ているので、今までの竜王会議に参加された方は知っていていただいて問題ないです。
あとは上記のような事件の際に唐突に現れるくらいで、それ以外は無限なる虚にいるようでいないような状態なので、実は縁故が結びにくい。
ただ、話しかけられたら名乗り込みで反応は返してます。
でも唐突に消える。
―竜皇殿・門の近く―
養父上。
[外から戻ってきたらしいギュンターに声を掛けられる。
白鳩は小さくクルと鳴くと空高く飛び上がっていった]
はい、お受けして参りました。
受けた以上は確りと努めさせていただきます。
[頷くとギュンターは本殿の方へ。
それを見送り、今度こそ外に出ようと歩き始めた]
─蒼天の座─
[天に浮かぶ庭園、そこを取り巻く大気の流れを深い緑が切り裂いてゆく。
小柄な体躯は風の流れを受け流し、大きな翼が気流を制し、捉える]
いよっと……ご帰還、っと!
[大気の壁を突破した常磐緑の竜はふわり、と柔らかな草の上に降り立ち、その姿を金髪の少年へと変えた]
んー、久々っ!
「久々、じゃあねぇだろ、てめぇはっ!」
[身体を伸ばしつつ言った直後、後頭部に入ったのは鈍い一撃。
振り返った先には、不機嫌そうな草色の瞳]
あにすんだよぉ、いきなりぃ。
[殴られたところを押さえつつ、上目遣いに背後に立つ若者──嵐竜王を睨んだ]
/*
ここでもう一つ謝罪を。
竜皇殿、でしたね。逆に憶えていました。ごめんなさい。
そして確認したら本殿は立ち入り禁止でした。本当に見落としが多すぎるよ、準備してたわりに…。
適当に大丈夫な範囲へと脳内補正お願いしますorz
で、ですね。
動き回れないキャラにしたせいでもあるのですが。
プロ、どうやって動けばいいのか分からなくなってたりして。
いつものことかもしれませんが。方向性見つけられるまではどうにも鈍いです。
…でもって嵐竜王さま、ステキだw
7人目、流水竜 ナターリエ がやってきました。
流水竜 ナターリエは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
はぁ……。
[全裸でベッドに横たわったまま、恍惚の表情で、ナターリエが息を吐いた。
隣にいる、これまた全裸の男が、下卑た笑いをもらす]
『―――へっへ。
しかし、あんたのような綺麗なシスターから誘いを受けるとは思わなかったぜ』
[その言葉を受けて、ナターリエは妖艶な瞳で男を見つめた。
―――ぞくり。と、それだけで、全身に快感が走った]
あぁら……。
誰にだって、欲求不満になるときはあるわぁ。
それぐらい……分かるでしょぉ?
[ノドに絡みつくような甘ったるい声。
ごくり、と男は生唾を飲んだ]
あぁ、駄目ぇ……。
まだ……まだ、ノドが乾くわぁ。
[ペロリと舌を伸ばし、自身の人差し指を舐める。
一戦終えたばかりだというのに、男の臨戦態勢はすでに整っていた]
だからぁ……頂戴ぃ?
『い……言われるまでも無えよ!』
[男がナターリエに飛びかかろうとした次の瞬間―――]
―――貴方の全て。
[ナターリエの顔だけが、妙な縦変換がかかり、引き伸ばされたかと思うと、その大きな口で、男の体を飲み込んだ。まるで、大水がなにもかもを飲み込み、全て消し去ってしまうかのように。
男には悲鳴を上げる暇も、自分がどうなったのかを考えるような時間もなかった。
やがて、元の顔に戻ったナターリエが、大きく一度ノドを動かし、下唇を舐める]
……うふふ。
ごちそうさま。
[しばらく、そのままの姿で余韻に浸っていたが、やがて、乳房にある刻印がうずきだして、ナターリエが我に返った]
―――あぁ。
そう言えば、なにがしかの会議に着いてこいとか言われていたかしらぁ?
本来なら、もっと他のちゃんとした人達を選ぶでしょうに。
私を選んだ理由は何かしらぁ?竜王様ぁ?
……嘘のうまい愛しきお方。
[くすりと小さく笑んで、ナターリエがその場から溶けるように姿を消した]
[丁度その頃、水竜王の随行者の名簿として、ナターリエが提出されていた]
■名前:ナターリエ=メルト
■属性:流水
■年齢:外見年齢・20歳前後 / 実年齢765歳
■刻印:有/乳房。赤や青に明滅したりすることもある。
■経歴:本来は、妖怪の一種。
軟体動物からの派生だと言われているが、本性はよく分からない。
他の生物を、捕食&吸収し続けるうちに強大な力を有するようになり、やがてそれが水竜王の目に止まり、竜としての力と姿を有するようになった。
刻印を与えることにより、力ある存在を自分の目の届く範囲に置いておくのが理由とも言われているが、生粋の竜族よりも、力は劣っていることからも詳しいことは不明である。
人間界を放浪して、自分の欲求(食欲&性欲)を満足させることだけを今は生きがいとしている。
元が軟体動物ゆえに、性別はアンドロギュノス(もしくは、雌雄同体)なので、両刀である(また、水の特性を生かして、どちらかを隠したりすることも可能。男はそれゆえ、女としてのみのナターリエと出会った)
ぶっちゃけ、エロい。
/*
…うん、やりすぎたと思ってたけど。
上には上が居るものですね!(爆
最後の一文だけで中の人推測したりしては駄目ですか(ぇ
「後頭部に一発ですんだだけいいと思え、この放蕩義弟!」
自分出歩けねーからって、オレに当たるなよ、カイショーナシ兄貴!
[どっちもどっちだ]
んな事より、なんで会議に出る気になったりしたん?
いつもんなら、さっさとバックれてんのに。
「あー……虚竜の御老が出るとか言い出したからだよ。
んで、皇竜殿が全員出席義務とか言い出してよー……めんどーったらありゃしねぇ」
……そんなんに巻き込まれたわけ、オレ。
「ま、そーゆーこった。
とにかく行くぜ、遅れるとうるせぇ」
はーいはい、っと。
8人目、生命竜 クレメンス がやってきました。
生命竜 クレメンスは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
[そのまま、他の竜らがぎょっとする様子には目もくれず、まっすぐ上座―命竜王ティアマトの座する所まで走り込み。
王と邂逅第一声。]
行き遅れもいいとこの姐さんがとうとう出来婚って、
マジか!?
「嘘よ。」
[黒髪の美女にざっくり即答され、クレメンスは思いっきり噴いた。]
し、初歩的なネタで釣られた俺…。
[がっくりと崩れ落ちる黒衣の男の後ろ頭――丁度刻印がある首元を、命竜王ティアマトは持っていた羽扇で叩く。]
「お馬鹿。こうでもしないと、貴方は竜卿に戻ろうとしないでしょう?」
まぁそうだけど。
…で、自分の威厳を追い落としてまで俺をこっちに呼んだ理由はあああああいでででででででで、痛い痛い痛い!
姐さん足足!ヒールなんだから痛いって!!
[使い古されたクレメンスの革靴のど真ん中に、命竜王の赤いヒールの踵がさっくりささっていたり。]
「貴方って、ほんっとに相変わらずね…………一回その減らず口を針と糸で縫ってあげるわ。近いうちに。」
すいません御勘弁願います。
[そのまま土下座の格好でさっくり許しを請いながら。その格好のままで少し声色を整えて。]
で、この格好で本題聞くけど。
竜王会議の随行任務に俺を宛がうつもり?
[伏せられていた為、クレメンスがどんな表情をしているかは、見えない。
生命の竜王は小さく、ほんの小さく嘆息しながら、呆れたように呟いた。]
「…相変わらず。妙な所で聡いのね。」
[クレメンスは顔を上げると、へらりとした笑みをうかべ。]
―竜都・西通りの商店―
それならこちらにしよう。
[黒い硝子瓶を指差す。
薄蒼の細身のローブがサラリという音を立てた。
店主は笑いながら瓶を包んでゆく]
いや、私はまだ見せていただいていない。
無駄になったら自分で飲むだけだから構わないと思って。
[毎度あり、という声を背に受けながら通りへと戻る。
このまま竜皇殿の近くに居た方が良いのか、それとも一度家に戻るか。考えながら来た道を引き返してゆく]
まぁ、年の功ってやつで。それなりの情報網は持ってるし。
虚竜王、本気で来るのね。
[ひゅぅっと、音のしない口笛を吹きながら、ついていた膝を床から離して立ち上がり、埃を払った。
無限の竜王の名に、命竜王は微か眉根を寄せる。]
珍しい。
[口元に笑みを浮かべながら、だがクレメンスの感想はその一言のみ。]
/中/
一応、かなーり自重はしたんだけど、18禁の類ってどこからの線引きなんでしょ?
水ゆえに、決め台詞は「濡れたわぁ」なんだけど、これもやばい気がする。
いや、うん、だって、ねえ、水と言えば、性欲の象徴でもあるし。
「珍しい、どころか前代未聞よ。一体会議で何が起きるのやら。
…貴方だったら黒虫並の生命力は持ち合わせてるし、何が起ころうが最悪死ぬことはないだろうと踏んでの人選なわけだけど。」
うわー。姐さん本人目の前にして言うね。
[酷い言い様にもけらけら笑って、楽しそうに受け答える。
堅苦しいのが苦手なクレメンスにとって、こういう受け答えは望む所でもあった。]
「言わせてもらうわよ。それにクレメンス、貴方大事な用事がある時に限って捕まらないのだから。
わたくしたちは数が少ないのは承知しているでしょう。たまには役に立ちなさい。」
はい、はい。
[男は竜王に軽く、諦めたといった様子で溜息をつきながらも、けらりと快活に笑うのだった。]
─竜都─
[ばさり、と城門前に降り立つのは、緑柱石を思わせる、煌めく鱗とそこだけは鳥を思わせる翼を持つ竜。
それに続いて舞い降りるのは、常磐緑の小柄な竜。
一陣、風が吹き抜けた後、そこに竜の姿はなく、佇むのは一見すると十代の若者二人]
竜都にくんのも久しぶりだなあ……。
「久しぶりもなんも、お前、ここに来るのは出てった時以来だろ」
逐一突っ込むなよー。
[そんな、漫才めいた会話をしつつ、とてもそうは見えない王とその義弟は、竜皇殿へと向かう]
[命竜王の御前を一旦騒がし楽しく辞した後、宮殿のまどから外を眺める。
窓の外には生命の海。ちらと見えるそれは相変わらず綺麗で静かだとか思いながらも。
やはり、そればかりだと、退屈を覚えずにはいられない。
ずいぶん…もう何時だったか、古い古い昔の果て、あの時も同じ事を思ってこの竜卿を出た時の事は、まだ鮮明に覚えている。
たまに生存確認に戻ってきては、小言を言われたり新しく産まれた竜を見て回ったりとしていたが。
長く居れば、それもすぐに飽きてしまう。
この穏やかな場所が嫌いではなかったが。地上の方が、自分にはより価値のあるもののように見えてくるのは長く生きているからだろうか。]
…ま、どうでもいいか。
さって、どんな楽しい事が起きるかな?
[久しぶりの、竜卿で感じる高揚感に、へらりと笑った。]
[暫くの後、命竜王ティアマット随行者として、名簿にクレメンスの名が書き加えられる。]
ん、あれは。
[鳥のような翼に緑柱石の煌きを持つ鱗。常磐緑の小柄な竜を連れたその姿は、他者とは確実に一線を画す存在感があり]
方々が到着され始めたのか。
戻るのは機を見計らっての方が良さそうだ。
[小さく呟くと荷物を手にしたまま竜皇殿への道を戻り始めた]
─竜都─
[そうして、虚竜王参加の報せを竜皇殿に告げた後、彼女は虚に帰ることなく竜都を歩いていた。
それは、知る人にとっては厄竜と噂される彼女が、異例の会議を控えたこの都で何かしらの事件が起こるのを感じてのことか否か。
それを知るのは彼女のみ。否、彼女自身も果たしてそれを知った上で動いているのか。
それは結局の所、天のみぞ知るところかもしれない。]
■名前:クレメンス=ガエデ (Klemens=Gaede)
■属性:生命(エインシェント種)
■年齢:外見年齢/30後半〜40代 実年齢/だいぶん長生きしてます
■刻印:有/首の後ろに文字のような記号がある。特に隠してもいない。
■経歴:生命の竜王側近。のくせに王の傍に居たためしは殆どなく、放浪癖があり、普段は人間界を歩き回っている、いわゆる変わり者の竜。
エインシェント種を名乗るに相応しい程度の回復力を持ち、特に自己再生能力は他生命竜の中でも群を抜いている。
が、攻撃力は皆無。地上でも殴り合いや争いごとに巻き込まれれば、一目散に逃げるか殴られて大怪我を負う(もっとも怪我はすぐに治るが)
本性はあるが、見た者は極僅か。
/*
主に人間界をふらふらうろうろしています。
あまり竜卿には戻らないので、そちらにしか居ない、若い竜とは縁が薄いかも。
ただし古い年代からあらゆる所に出没するので、誰かと遭遇する事も多いかと。
にしても……。
[頭の上のピアと一緒にきょときょとしつつ、通りを歩く]
なんっか、前来た時よりにぎやかっぽい?
「ある意味祭りだろ、今度の会議は」
……あ、そっか。
全員集合だもんねぇ……。
だからか、色んな属性集まってんのは。
9人目、大地竜 ザムエル がやってきました。
大地竜 ザムエルは、天狐 を希望しました(他の人には見えません)。
[壮年の男性の前に跪く二人の老人。男性が何事か語りかけると、跪いた状態のまま二人は同時に顔を上げた]
ほむ、此度は儂が随行役でございますか。
流石は地竜王様、儂の方がこやつより秀でて居ることを良くご存知じゃ。
「何おぅ、勝手抜かすなザムエル!
おんしよりワシの方が上に決まっとろうが!
じゃから王が居らぬ間の留守を任されるのじゃ」
留守居役は他にも居るじゃろうがっ!
此度の竜王会議は何があるか分からぬからこそ、優秀なる儂が随行することと相成ったのじゃ。
貴様はハンカチ噛み締めて悔しがっとれ!
[王─と言っても精神体なのであるが─を前にした醜い言い争いは続く。毎度のことなのか、それを眺めながら王は笑っていたり]
『どちらも大事な役目なんだからそう言い合うな。
まぁ、大地の領域は俺自身だから、留守居役も何も無いと言えば無いが…。
居ると居ないとではだいぶ違うしな。
二人とも、よろしく頼むぞ』
承知致しました!
「承知致しました!」
[声をかけられると我先にと言わんばかりに承諾の言葉を発し、頭を垂れる。竜王会議の時の名物漫才は今回も健在だった]
「おんし戻ってきたらただじゃおかんからの」
じゃかぁしわ、貴様なんぞに負ける儂ではないわい。
[そんなやり取りを最後に、地竜王に付き従い、一路会議が行われる竜都へと向かった]
[竜都の随行者名簿に載るのは、もちろんザムエルの名前]
■名前:ザムエル=エーデルシュタイン(Samuel=Edelstein)
■属性:大地
■年齢:外見60代/実年齢1500歳辺り
■刻印:有(額にあるが、普段はバンダナで隠されている)
■経歴:かなり高齢な純血種の大地竜。
かつては見識を広めるためと人間界へよく出向いていたが、今はそれもほぼなくなり、竜郷にて若き竜達の指南役を勤めている。
時折大人気なく腐れ縁の老竜と言い合いをしているのを見かけたりも(自分の方が指南役に向いてるやら随行は自分の方が良いとか言う結構低レベルなもの)。
地竜王とは古くからの付き合いでもある。
ここ200年での趣味は竜郷各地を渡り歩くこと。
/*
縁故は如何様にも。
渡り歩いてる時に指南した教え子や孫的存在が居ると爺ちゃん嬉しい。
竜王会議の随行は、腐れ縁の老竜とほぼ交互に行っているため、何度か随行している人は見かけることもあるやも。
/*
爺 発進
色んな意味で不安だが、やるだけのことはやろう。
天狐希望とかかなり無謀だけども(屍
ところでナターリエの紹介文、一番最後ぶっちゃけ過ぎて笑った。
[通りの交差する広場まで差し掛かり、足が止まった]
(…しまった。
荷物抱えた状態で挨拶というのは失礼にすぎる)
[他属の存在はこの竜都であれば珍しくない。だが竜王が一同に揃いそれを迎えるというのは初めての経験で。
力在る存在の気配に、顔には出さず焦る]
中
やっと落ち着いた…(こんな時間に)
こんばんはt_nukeです。一週間くらい?どうぞ宜しくお願いします。
姐さん言ってる時点でろこあの人とかメイさんとかにばれてそーです(ぁ
さて希望役職が争奪戦なんですが、運良く取れれば用意してある裏設定そのまま。
取れなかったら、ロクに設定つけずにさくっと墓いけるようなキャラになろうかと思ってまs
中:
にしてもザムエルとダーヴィットおもろいなwwwww
ダーヴィットはしゅうげつさんかな?寝落ちてるから(ぁ
ティルは(ry
エルザがどうにもろこあさんだと思ってるんだけど。はてさて。
─竜都─
[砂で固めた翼を羽ばたかせ、降り立つは竜都の入り口。どうやら賑わいを見せる商店街のようだ]
ほっほ、相変わらず賑やかですな。
活気があって良きかな良きかな。
『来る度に活気付いている気がするな。
何か土産でも買って行きたくなる』
そうですのぅ、里に居る仔竜達にも良い刺激となりましょうぞ。
しかして買うのは会議が終わりし後がよろしいかと。
今買ってしまうと少々置き場に困りますれば。
『そうだな…そこはザムエルに任せよう。
まずは竜皇殿へ向かわねば』
御意。
[地竜王と会話しながら通りを歩き。あれこれ土産の目星もつけているようだ]
中:
あ、メモ会話の名前の略は漢字なのね。
流石精霊シリーズ(違うけど)初体験な俺。
さてエルザムエルティルんとこ行きたいが、エルザの返事がないと反応出来ない俺w
中:
…しまった、本性滅多に出さないから空飛んで行けないんですg(ぁぁぁ
どうやってたどり着いた事にしよう。
闇に葬っていい?(ぁ
中:
歳くってるから、他にも縁は欲しいんだが良い理由が見つからない(ごろごろ
顔見知り、くらいしか思いつかないなぁ。
…ナターリエとエロ縁を繋ぐかどうか考え中(ぁぁぁ
まぁこいつ生命力はやたらあるから、多少吸われてもどーってことないんだけどさ。それでイイノカ。
―竜都―
[竜都へ、生命竜二人がたどり着いたのは、それから暫くの後。]
おーお、ちょっとは賑やかだね。
あっちと比べたら、やっぱり違うんだけど。
「…あちらは騒がしいだけでしょう。
貴方が人間界を好む理由が、やっぱり良く分からないわ。」
姐さんは知らなくていいよ。強すぎる刺激は毒になりかねないし。
[へらりと笑いながら、あちこち、地上では逆にあまり見ないものを目にしながら、竜皇殿へと向かってゆく。]
10人目、雷撃竜 ミリィ がやってきました。
雷撃竜 ミリィは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
―雷皇の祭壇近く:居住家―
[足元の薄紫の獣の持って来た手紙を見て、思わず独り部屋に居るのに声が出た。
羽根を降ろした獣は、置かれた透明な器から冷たい水を飲んでいる。
茶を置いた机のテーブルクロスが一度うねり、少女のような姿をした竜は立ち上がった。
部屋の中、大きな棚の扉を両手であけると、鎖が繋がった肩当を取り出し、ひとつ溜息をつく。]
久しぶりに着けましょう。
何か…嫌な予感がしますから。
[言い訳のように呟いてから、鎖を自分の体に巻きつけ始めた。]
―竜都の入り口近く―
[ぎゅん、と、鋭く青白い、平たい板のような光が伸び走る。
それは真っ直ぐではなく、丁度90度の角度で何度も曲がりながら、縦横無尽に物凄いスピードで進む。
パリパリとした音を残しながら、光は一点で止まるように集まると、バリっと太い音を立てて弾ける。
瞬間、その場には少女が立っていた。]
…ふぅ。
[バサリ、紅い髪と紅いマントが揺れる。
小さく口をあけて息を吐くと、先が二股に分かれた舌がチロリと出、自身の上唇を湿らせて引っ込んだ。
マントの下、肩に大きな金属の肩当が付いており、そこから鎖が上半身を流れ巻かれていて、体を動かすたびにじゃらりと音がする。]
[手と手を合わせて手首でまわしてコキリと音をさせた後
少し背伸びをして回りを見渡し、きゅ、と、人差し指一本で眼鏡の真ん中を押し上げる。]
ここなら…不安もありません。
さぁ我が王、こちらへ。
[小さく言って、手を上へと伸ばす。
その場に、翼を生やした蛇が現れたのはほんの一瞬後の話**]
■名前:Emilie・Apato(エミーリェ・アパト):愛称「ミリィ」
■属性:雷撃
■年齢:18程度/実際は大分歳。
■刻印:無
■経歴:雷竜王の乳母兼教育役で、所謂お局様。何事もパキッとしていないと気に入らない性格なので、側近連中にはあまり好かれていないらしいけれど、雷竜王とはそこそこ上手く仲良くやっている。
[とにかく急いで竜皇殿へと戻った。
荷物は結局その庭の片隅に置き去りとなってしまうのだが]
そういえば。
具体的になにをすれば良いのかは聞いていなかった。
[息を整えている間、今更のように*呟きを零す*]
中:
めいっぱい縁を取って自滅しそうな気配もしなくもないのが。
はてまだ入ってない人もいるのだよなぁ。どしよっか。
11人目、精神竜 アーベル がやってきました。
精神竜 アーベルは、智狼 を希望しました(他の人には見えません)。
[碧虹の峡谷。
砂漠の中に落ちた青玉の如く煌く青の七色、その根元に佇む青年が深く頭を垂れる]
……御意。
全ては王の御心のままに。
[精神の竜王の領域たるこの地では彼の王の言葉は心話で伝えられる。
それを受けた青年が返したのは従順な意思と言葉と態度。
王の心の気配が消えるまで頭は下げられたまま、雨に濡れた青い髪が項に張り付き、踊る日差しが色とりどりの青玉と精霊銀の連なる鎖に反射する。
しゃらりと瀟洒な音を立てる銀鎖は、やがて上げられた顔にかかる細い銀縁の眼鏡へと続いていた]
[王と秘書は気配なく竜皇殿に辿り着く。
随行者名簿にはいつの間にか以下が*記載されていた*]
■名前:アーベル=ケシェット(Abel=Keshet)
■属性:精神(エインシェント種)
■年齢:外見20代後半/実年齢1000近く
■刻印:有/背の中央やや左。
■経歴:虹竜王の秘書として同行する青年。
精神領領域で【心の間】と呼ばれる知識の宝庫を管理する司書。
常にかけている銀眼鏡は他者の心を覗き込まない為の封印であり、レンズ越しの瞳は紺碧に見える。
/*
裏の意味は秘なる書、すなわち口伝として秘される知識を司る書。
今回の会議で起こるかもしれない出来事を記憶する為、随行者に選ばれた。
真実の瞳の色を知る者は少なく、知る者は引き換えに何かしらの秘密を覗かれている。
12人目、影輝竜 ノーラ がやってきました。
影輝竜 ノーラは、天狐 を希望しました(他の人には見えません)。
[ 影輝に属する竜が郷。
其処は陽にも月にも遠く、近しき場所だ。
淡く周囲を包む闇に浮かぶ大小の光もまた淡く、まるで数多の螢が舞い踊るかの如く、宙を漂う。生まれては消え、現れては還る事を繰り返すさまは、さながら生の縮図であった。しかし闇は影であり、光は生命ではない。
天を目指さず鋭さはなく、地から離れゆくなだらかな傾斜。
その頂点、小高い丘に佇むものがある。
薄闇を一際淡くした茶に近い髪は首よりも低い位置で結ばれ、長く伸びる。
冥闇を一層濃くした漆黒の瞳は左だけが露であり、左は髪の下。特徴のない顔を目元の黒子が印象付ける。照らす光の仄かさも相俟って、眼を伏せた表情は憂いを帯びて見えた。
腰に巻いた紫紺の布は足首までも届く長さ。同色の上着は丈が短く、腹部が覗く。上着の布地は身体にフィットするものでありながら、羽織った黒のショールに遮られて、そのラインの仔細は窺い難い。
風は吹かぬというに、漂う光と闇の合間で、纏った布は揺らめいていた。]
「エレオノーレ」
[ 静寂の帳を裂いたのは、張りのある男の声だ。
ゆっくりと振り返った先、深き夜を思わす髪と明けの空を宿す瞳がある。身に纏うは何物にも穢されぬ黒、唯一色。向かい合う二人の面差しは何処か似通っていたが、決定的な酷似点があるわけではなかった。
影輝の竜族の長、イズマルーム。
その大層な肩書きに相応しくない、有り触れた青年の姿をした彼は、些か胡乱げに言う。]
「虚竜王の気紛れだ。往くぞ」
[ 端的な一言。それ以上の言葉は次がれず、事前の説明は何も為されてはいない。するのも面倒なのか、せずとも理解すると思っているのか。両方だろう。
普段はノーラと呼んでいるその者を、正式な名で呼ぶのは改まった事である証。
それと先の言のみで、十分だった。
傍に在りし時は、竜の概念としても、決して短くはないのだから。]
[ 了承を示す微かな頷きすら見ず、影輝王は踵を返した。
放浪癖のある彼が、こうして己が郷に帰るのも久し振りの事だ。為さねばならぬことも、多くあるのだろうと思われた。
頭を垂れて形式的な一礼をした後、ノーラは果て無き天を仰ぐ。
左の瞳に映り込む、螢火の群れ。
光の軌跡を辿る眼差しは星詠みの神子に似た態であった。
しかし、もしそうであれば、其処より齎されるであろうものを告げる音は無い。そして、告げるべき相手の背は遠くなりつつある。
後を追うように一歩踏み出すと、翻る深緋。
淡い闇に溶ける燐光と同じく、その姿は影の中に埋没した。]
[*随行者名簿には、以下のように記される*]
■名前:エレオノーレ Eleonore(通称:ノーラ)
■属性:影輝
■年齢:20代半ば/1000歳?
■刻印:有/右半身の何処か
■経歴:影輝王に付き従う影。
顔の右半分は髪に隠れており、男とも女とも断じ難い雰囲気を持つ。
常に彼の傍にあるというわけでもないらしく、螢火の丘に赴けば大抵は姿を見せる。
歳を訊ねられれば、今も昔も1000歳と答えるのみ。
/*
身に纏う衣装>>74は中東風。
放浪癖のある長に付き従っている為、人間界にも時折現れます。影であるが故に、その存在は人には捉え難いですが、同族であれば逆に捉え易いかもしれません。
13人目、氷破竜 ブリジット がやってきました。
氷破竜 ブリジットは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
「ねえ、ブリジット。お願いがあるのだけれど…」
[氷霧の園の、そのまた奥。凍て付くことのない水が湧き出る、泉の傍。
穏やかそうな、それでいて困ったような表情の少女が一人、傍らの人影へと語りかける]
……また、みかんでも食べたくなりました?
[泉に浸していた手を上げて軽く振る。
そして幾分か、からかう様な微笑みで。少女――氷竜王、アウロラに視線を返した]
[氷竜の王は、ゆるりと首を振って]
「みかんも良いですけれど、それはまた後で。
……実はね、今度、竜王会議があるのだけれど。
――彼の、虚竜の王がいらっしゃるそうなの」
「天気は、置いておいて。
……もう、分かっていると思うけれど。今回も、随行してくれませんか?」
[氷竜の王は穏やな声で、微かに首を傾げ、呟く。
オーロラのように色が巡る瞳は、まっすぐとブリジットの瞳を見つめている]
王のご命令とあれば、この老体に幾らでも鞭を打ちますとも。
[穏やかに微笑み、服の両裾を摘んで一礼した]
[随行者名簿には、以下のように*記されるだろう*]
■名前:ブリジット=S=フルラージュ(Brigitte=S=Fleurage)
■属性:氷破
■年齢:外見10代後半〜20代前半/実年齢〜不明(大分歳)
■刻印:無
■経歴:氷竜王アウロラの眷属であり、氷霧の園に住む氷竜が一人。
あまり氷霧の園を出ない氷竜では珍しく、郷の中をよく巡る、割と変わり者。
氷の力を宿らせた保冷道具などを他竜へ提供し、その対価として他の領域の物を
氷霧の園へと持ち帰り、楽しんでいる。
そういった理由もあり、外交役としてアウロラの使いとして出ることも多い。
/*
以下背景視点にて補足。
純血種の氷竜で、本性はアウロラに似た、真白い二枚羽の竜。
ブリジットはアウロラの叔母にあたり、世話役・教育役を務めていたことも。
氷竜にしては珍しく「氷霧の園」から良く出歩いています。
(といっても、外界には行きません。多少興味はあるよう)
また、結構高齢。
先の事と合わせまして、年長組の他竜とはある程度面識があるかなとか思います。
*/
中:
>ノーラ
まじかー。すまんがっつり見逃してた。
ちなみに前回前々回のネタなら知りませn
ねこさんのSSも命竜王出てた一番最後のしか見てなかったり。
しかし先代とか先々代とかにするとこっちの設定もちと拙い罠。
まぁパッソンで何とかなるか。経緯類は微妙に変えられるし。
/*
気づいたけれど。
縁故結び辛いですね、このひと。
まあ、当初は竜卿ヒッキー縁故無しの予定だったから、
それに比べたらマシではありますか。
中:
さてそんなわけでノーラとも縁がもてました。わーいわーい。
後は年寄りエインシェント仲間でアベールとも縁を持ちたいけど、エインシェント種だからって横のつながりはあんまり無いのかな…。
それよりもう一回見てこないと。
またト書き脳内スルー癖が出てき始めてる。
ノーラのは2回くらい読んで脳に叩き込んできたg
―竜都―
[闇色の竜が、ふたり、その地に降りたった。
それらは姿を変え、二人の青年の姿に変わる。]
――王。
戯れはお止め下さい。
[人間界の、女性に対するように手を出した王に、オトは淡々とそう述べた。]
そのような事をなさいますと、月闇の竜王は男色だなど、口さがない者達が騒ぎだしてしまいます。
奥方様のお耳に入ったら困ります。
[そのまま手を無視し、闇を帯びた翠の目がまわりを見回す。]
会議が始まる前に、席につかなければなら――
王、
[黒い肌の青年を見上げ、眉を顰める。]
戯れはやめてくださいと、申し上げたはずですが。
斯様な事は、奥方様になさってください。
[細い手が腰の手を押さえ、体を離す。
眼鏡の向こうで、不機嫌そうにオトの顔が歪んだ。
王の言葉は楽しそうに転がってゆく。]
「細いな」
細くて悪かったですね。
先に行きます。
/*
メモが文字数オーバー祭りで噴いた。
どんだけ書き込んどんのじゃ儂…!
皆縁故に拾ってくれて感謝じゃ。
正直こじつければ全員存在だけは知ってんじゃね?くらいの勢いの年齢と行動範囲ですg
目指せ保護者(またかよお前
前にたすくさんの保護者やるとか言った気がするが、今回出来そうかも?(ティルがたすくさん候補)
でもあの約束ってヨハナでエリとか不幸系キャラのお世話するって話だっけ。
「それならこれは虚竜王にやるか」
……王。
あまり口を出したくはありませんが、あなたは何をしたいんですか。
行きますよ。
[しっかりと、白い小さな花束を買った月闇竜は、とても楽しそうに見えた。]
― 竜都 ―
[ 都は、活気に満ち溢れている。
人の姿を借りた竜達が物を売り買いするさまは、一見すれば人の世と何ら変わりない。実際、かの土地で得たものも、取引されているのだろう。
郷より出でぬ旧き者は俗に染まったと嘆くかもしれぬが、少なくともイズマルームは、発展していくこの場所を気に入っているようである。
店先で立ち止まり、並ぶ商品を覗き込んでは、何かしらに目をつけて手に取る。買い物を楽しむ彼は、まるで、影輝の長とは思えぬ態だった。
その傍らに、随行の者の姿は、今は無い。]
「おや、あれは」
[そんな声と共に、王がまたどこかへ行く。
それを見て、オトは小さくため息を吐いた。]
[見ると、そこに買い物を楽しむ――]
竜王は、買い物が好きではないといけないという決まりでもありましたか
[疲れたようなため息を吐いたオトの前で、白い花束をイズマムールに渡す王の姿があった。]
[ 赤の果実を一つ得た彼に近付いて来たのは、ターバンを巻いた浅黒い肌の男だ。携えた白の花がよく映える。]
「花は女を彩るものだろう。
それに、摘まれたものより、野に咲く方が好みだな」
[ 先にそんな断りを入れてから、久しいな、とイズマルームは笑みを浮かべた。対の一たる、月闇の長に。
次いでその後方に控える者に弧を描く深紫を向け、好きではならぬ道理もないなどと、幼児の屁理屈めいたことを言うのだった。]
「今回の随行者か」
「残念だ」
[久方ぶりの挨拶を交わした後に、そんな冗談を言って、花を持ち直す月闇の竜王。]
――はい。
オトフリート=カルクと申します。影輝の竜王様。
王がご迷惑をおかけいたしております。
[酷いいいようだと月闇の王が笑う。
そして場を辞したオトを見送り、]
「随行者だ。少しくらいこの場を楽しんでも良いと思うが、どうも生真面目でね」
「生真面目ね。
そいつは苦労しそうだ」
[ 形式的な挨拶を述べ離れ行くその者を見やり、イズマルームは日常茶飯事というように言った。]
「ノーラ、お前も休んでばかりいないで、話して来たらどうだ」
[ 影輝の長が、眼差しを己が背後に向け名を呼んだ刹那、彼のつくる影が揺らいだ。夜を映した海に、漣が起こるが如く。
音も立てず、影より生まれし淡闇と螢火の連なりが、色彩を纏い、人を象る。
今しがた眠りから覚めたばかりなのか、伏せた眼は虚ろだった。僅か、首が傾げられる。]
「難しいとも。されど君もこの花を受け取らなかったな」
[そんな事を言った月闇の竜王は、揺らめく影から現れた姿に、わざとらしく黒曜石の目を瞬かせる。]
「おはよう?
……っと、早い。渡し損ねたじゃないか。随行者か?」
[そんなやり取りを知らずにいたオトは、唐突な声に動きを止める。]
―― はい。
あなたは、影輝の竜王様の?
[驚きはすぐに身の裡に沈み、翠の目は影輝の竜へとそそがれる。]
/*
予想以上に 縁故が増えた!
今で5つか。
1/3と縁故だな。
まぁ経歴考えれば妥当なところかのー。
ぎゅんさんとは随行関連で顔見知り予定だったが、エルザの縁故でそれ以外でつけても大丈夫そうかの。
[ 驚きを見せる月闇の長に、影輝の長は首肯した。
ノーラが付き従ってより短くない時が経っているとは言え、滅多に会議に参加せぬどころか、郷にすら帰らぬ彼だ。影の存在を知らぬ者も多い。
当の影はと言えば、容を整え、オトフリートの近くの地に降り立っていた。重みは感じさせない。長い紫紺が波打った。]
はい。
エレアノーレと申します。ノーラと。
我が主がご迷惑をおかけいたしました。
[ 声色こそ違えど、科白の調子は先程オトフリートの発したものと酷く似通っていた。]
何処かへ、お急ぎでしたか。
14人目、陽光竜 ミハエル がやってきました。
陽光竜 ミハエルは、霊能者 を希望しました(他の人には見えません)。
―陽竜王の館―
[或る晴れた昼下がり。
麗らかな日差しの中。
―――――べちゃり、と勢いよく転んだ、布の塊が一つ。
少しだけ間が開いたかとおもえばモゴモゴと動いて]
―――――わ、ぷ。
[小さい紅葉の手がニョキリと生えた]
[覚えているのか、忘れたのか、それとも見ていないのか。
だいたい月闇の竜王とて、さほど会議が好きなわけではなく。
久方ぶりに会う王同士、店先で会話をする姿は周りから見たら異様でもあるかもしれない。]
私は、オトフリート=カルクと申します。
こちらこそ、王がご迷惑をお掛けいたしました。
私の事は、オトとお呼びください。
[謝罪を返す。矢張り調子は変わらずに。]
いえ、格別に急いではおりませんでした。
彼のお方がまじめに会議に参加するかを見届けねばと思いましたが、ノーラ殿の王君がおられるならば、離れても大丈夫であろうと。
あなたはどこかへ行かれるのですか?
―竜都―
[カツリ、固い踵が石畳に音を立てる。
その後ろから、光の当たり方によっては蒼にも見える、翠色の蛇がのたりと続く。]
もう少し、移動の着地を練習して頂かないと。
広い場所が無い所も在るのですし、色々不便で御座いましょう?
前にもエミーリェはその点を注意した筈ですけれども、お忘れになりましたか?
「忘れてはいない。
帰ったらするぞ、ミリィ。」
[紅い髪の少女が言いながら振り返ると、蛇はチロリと長い舌を出してみせる。
少女は掌を天に向けて肩を竦め、大仰な溜息をついてみせた。]
返事だけは良いのですから、本当に。
「しかし相変わらず賑やかだな。
良い酒を土産に買って帰ろうか」
…暢気なものですね。
エミーリェは色々不安で溜まりませんよ。
[後ろから掛かる声に、苦笑をしつつ背筋を真っ直ぐに伸ばして紅いマントを翻しながら、真っ直ぐに路を北へと歩く。
その後ろ、のたりと続く蛇は割りと左右の店や家々に目を奪われてはうろうろとしているけれど、色々口煩い教育係を怒らせない程度に留めているようだ。]
私も格別に急いではおりません。
彼のお方も此処にいらっしゃるのは久方ぶりのこと、楽しんでおられるのを邪魔するのは無粋ゆえに、つい先程まで黙しておりました。
随行者の方とお話しして来るよう仰せつかったので、こうして参った次第です。
[ 生真面目な口調を写し取り、ノーラは言う。]
話を。
[僅か困ったように後ろを振り返る。
しかし翠の目には、会話をする王たちの姿しか捉えられない。]
……それでしたら、どこかに座ってお話しましょうか。
女性が立ったままはお辛いでしょう?
王をお待ちになるなら、ですが。
[そうでなくば、歩きながらでもと微笑みを。]
[ オトフリートの申し出にの途中、ノーラは僅かに頭を傾けた。しかしそれは、明確な疑問や否定として示されることはなく、代わりに、座ることに対して短く了承の意を告げる。
幾許か会話を交わせど、暫くすれば*沈黙の帳を下ろすのだろう*]
どうか?
[ノーラの動きに問い返せど、答えはなく。
それから、座る場所をと目をやった。
木陰のベンチへ導くと、ノーラを先に座らせて、いくつかの言葉を交わす。
やがて互いに黙りあって、平和に時間は過ぎていくのだった。]
[もぞもぞと動いた布からでてくるのは、手の次はもう片方の手、両足と小さな靴、そして顔]
し、しぬかとおもった。
[両の手を持ち上げる。
てろん、とたっぷりとした布が垂れ下がった。
やっぱり長くてたっぷりとした服を布で埋まったままの手で持ち上げて立ち上がる。
きょときょととあたりを見回して、小さい子供はまた走り出した]
よーん。
[声を上げる]
ヨン、どーこー?
[人ごみの中、皇竜殿へと歩を進める。
真っ直ぐ、真っ直ぐ。
曲がるときは、90度で曲がる――後ろの王はふらふらのたくたしているが。
調子よく歩いているもやがて、角度によっては蒼にも見える翠の鱗に羽毛を湛えた王は何処かから漂う酒の匂いにふらふらと、足(?)の向く先を、変えてしまう。
背後で体の方向を変えた気配に紅い少女がキッと目を吊り上げて振り返った時はもう既に遅し、店の扉が閉まる音がした後だった。]
あああ、もう。
本当にあのお方は…!
[肩を怒らせて今閉まったばかりの扉を開く。
中で上機嫌にしている王の向かいに座り、半眼で睨むも当の本人は何処吹く風。
かくして彼が満足するまで、机には酒が運ばれる事となる。]
―竜都:酒場―
[とたたた、と音をたてて走っていくと、廊下の先に目的の相手──陽竜王]
ヨン、みっけ!
[大きく声を張り上げると、自分を待っていてくれたらしい普段とは違う装いの竜王の広げられた腕にぴょん、と飛び込む]
ちゃんと着たぞ!
[着ろ、と言われたら、面倒な格好をした。
それを王は褒めてくれて、ぐりぐりと頭をなでてくれた]
『じゃあ、行こう』
[両の腕に抱えられ彼の王の趣味によって選ばれたこってりと着飾った長衣に埋もれる本当に小さな竜は、こうして弟バカの陽竜王に連れられて、自分の羽で飛ぶことよりも先に王の随行者としての肩書を得ることになったわけで*ある*]
■名前:明 夏玲(ミョン・ハリョン)
■属性:陽光
■年齢:実年齢も見た目も8歳。
■刻印:不明。
■経歴:陽竜王・白龍の本当に最近生まれた末弟。
今まで陽竜王の館を出たことはない。
弟バカの陽竜王が見せびらかしたいがために随行者の仕事を与えられて伴われ、既に初めてのお使い状態。
/*
縁故はほぼ0になると思います、頑張って作りたい方はどうぞ。
服装は貴族(女性)の婚礼用チョゴリを参考にしています。
陽竜エリアは韓国ぽい文化の*予定*。
―竜皇殿―
御意。
何か御用あらば、いつなりとお呼び下さい。
[磨き上げられた床に長い赤銅色の髪を蛇行させて皇竜王へ挨拶に赴く王を見送り、青年は随行者名簿へレンズ越しに紫紺の視線を落した。
しゃらりと鎖の鳴る音が零れ、広口の袖から指先だけ覗いた手が重厚な装丁の名簿を捲る]
………。
[懐古や興味、僅かな懸念などの感情が眼差しに過ぎり、常に微かな笑みを浮かべる口元から微かな息が漏れる。
今ある全ての頁を捲くり終えると、丁寧に文字を追う事で自らの記憶に刻み付けた冊子を閉じ思案気に瞼を伏せた]
[命の数だけ心がある。竜の首都である竜都は青年の住処である砂漠地帯よりも幾多の心が感じられた。
その中でも一際強い気配が幾つか散らばり、または集っている。
机に置く指先がコツコツと数えるように幾度小さな音を鳴らし、紺碧の瞳を合わさぬよう竜皇殿の者の顎に向けた]
ありがとうございました。
全ての王が揃われるには未だ時間がある様子。
久方ぶりに旧知の友へ挨拶して参ります。
[今回の発端を思えば、友はこれから忙しくなる事はあれど暇になる事はないだろう。青年も同様に。
名簿閲覧の謝意と場を離れる断りを告げ、随行者名簿の最初に書かれた旧知の友ギュンターへ短い挨拶を交わしに*歩み去る*]
/*
と、人が居ないっぽいのでいつも忘れる自己紹介を。
どうも。「寝落ちダメゼッタイ」が今回の至上命題。萩月ことsyugetsuです。
さて、動かしてみると意外と自分の首を絞めかねないことに気づいた今回のネタ。
追々明かす予定(てか、戦闘で一発バレレベルかますつもり)ですが、さてどうなることやら。
そして、いつもの通り絶賛リアルタイムで設定を弄くってるんだぜ。
─竜都・大通り─
[人間界の都とほぼ変わらぬ通りの様相。その様子にふと、思い出した事が一つ]
……そーいやさぁ、兄貴ー。
「なんだよ?」
せっかくこっち出てきたんだしさー、ねーさんにお土産とか、買ってけよー?
「……なんで?」
……や、何でじゃなくてさ。
[何となく、感じたのは頭痛。
黒い皮手袋で覆われた手が額を押さえ、頭の上のピアが呆れたように尻尾を揺らす]
(そーゆーとこだけ、どんだけ鈍感なんだよ、このカイショーナシ兄貴……)
[そんな不穏な考えは、心の奥底]
[その後も何だかんだと漫才めいた会話をしつつ。
目に付いた装飾品の店に引きずっていったりなんだり。
嵐竜王もここを滅多に訪れる事はないためか、二人が何者かであるかに気づく者は余りいないらしい]
や、だーからさぁ。
放蕩過ぎて、ケンカしたわけっしょ?
だったら、誠意込めて謝らねーと、まずくね?
いつまでもねーさん怒らしといても、いい事ないって!
[確かにない、全くない。
何せ、とばっちりを食らうのはこっちなのだ。
それだけに、いや、それ故か。
いつになく真剣に見えたら、それはきっと気のせいじゃない]
[ 闇竜王の随行者と別れしは何時の事だったか、何ゆえか。或いは一時離れていただけかも知れぬ。
さておき、現在傍には誰の姿もなく、当の影の姿は木陰のベンチではなく、樹上にあった。纏わる紫紺の最中より覗く足は素のまま大気に晒されて、宙に揺れる。
高きより見る賑わいは、異世界の如くに映るのだった。]
……はあ、もう……オレ、しらねーぞー?
[論戦十分。結局投げた。
そも、自由奔放を地でいく疾風の竜王が、人に指図されて動く事事態、ある種異常と言えるのだが]
……会議終わったら、さくさく、っとばっくれけってー……。
巻き込まれちゃかなわねー。
[そんな呟きをもらしつつ、再び通りを進む。
王は途中、何かに興味を引かれたらしく足を止めた。
その様子を遠くに見つつ、人通りの邪魔にならぬ場所へと移動して]
……ん?
ピア、どした?
[短く鳴いて上を見上げた相棒につられるよに、視線を上へと上げる。
視界の隅、掠めたのは木々とは異質な紫紺色]
─竜都・西のとある酒場前─
[そうして、当てもなさそうに歩いていた彼女だが、]
……。
[ピタッと立ち止まり、見上げた先は西の通りに面した酒場。
しばしそのまま酒場の看板を見上げていると、]
ドッグォォォォォォォォンッッ!!
[と、すごい音を立てて目の前を酒場の扉と竜(人型)が一匹吹っ飛んでいく。
騒然とする群集。
そして、そこから一歩離れた位置。そこで彼女は事の成り行きを静かに傍観していた。]
[ 短き鳴き声に呼ばれたように、ノーラは顔を前に傾ける。黒曜石を模した眼に新たな色彩が映り込んだ。見た目にはまだ幼き子と、人に似た白の獣だ。
視線は果たして交わったか。
そよ風が過る程度の微か葉擦れの音のみを立てて、影は枝より離れる。
身体が地へと向かう間、肩口の黒のショールも下半身を覆う紫紺の布も、法則を無視したかの如く、はためかずその身に纏わりついていた。]
[風と関わり持たぬかの如き、紫紺の動き。
青の瞳を掠めたのは好奇の色彩]
……へー、ほんとに、色んなのが……。
[色んなのがいるなあ、との言葉は続かず。
風が運ぶ騒音に、とっさにそちらを振り返る]
なんだ……騒がしーけど。
[呟きながら右手を上げて風を呼ぶ。
皮の手袋の下、刻まれた魔方陣が刹那、煌めきを放つのは他者には見えず]
……なんだろーな。
会議も間近だってのに。
[ 洩れ出る声は低すぎず高すぎず、しかし眼前の竜と似た調子だった。茫とした表情とは不釣り合いで、驚愕の色もさして窺えない。]
原因じゃなきゃいーけど。
[遠巻きに心配そうに成り行きを見守る者。
火事と喧嘩は江戸の華と言わんばかりに楽しそうに見物する者。
扉と共に吹っ飛んでいった竜の介抱をしようと駆け寄る者。
様々な反応を見せるその場に居合わせた他の竜たちとは異なり、彼女はただじっと、感情の読めない顔つきのまま、事の次第を見守っていた。]
15人目、機鋼竜 エーリッヒ がやってきました。
機鋼竜 エーリッヒは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
―― 機鋼界・機鋼王クロムの研究室 ――
臨界点まで、あと10000ナノポイント…カウント開始。
[照明を落とした室内で、金属の作業台に置かれた四角い箱が青い光の明滅を繰り返している]
…9…8…7…上昇率異常無しカウント続行。
[カウントが進むと共に、明滅は激しさを増し、その輝きは部屋全体を照らし出す程に強くなる]
…3…2…1…
[その輝きが最高潮に達したか、と思われた、その次の瞬間]
!!Bomb!!
[突然の爆発音と共に、光る箱は跡形もなく吹っ飛んだ]
………………臨界点突破失敗、圧力の上昇による外壁損傷が原因と見られる。
[冷静に状況を分析する声と重なるようにして、機鋼王の声が響いた]
『残念だったな』
はい、あと少しでした……げほっ!
[声が冷静だったのはそこまでだった。箱の爆発と共に辺りに立ちこめた煙に、けほけほと咽せながら、白衣に身を包んだ金髪の青年が、強化ガラスの向こうで実験室を覗いている機鋼王を振り返る]
[風の集めた声の断片から、情報を整理して。
ちら、と視線を向けた王はと言えば]
……いねーし。
野次馬行ったか、バカ兄貴。
[王を相手に酷い言い様だが、当然気にした様子はなく]
ほんとに、なんだろなー。
会議なんて、当事者以外にゃ祭りみたいなもんだから、騒動起きても不思議ないかもだけどさ。
[右手を下ろし、視線を降りてきた者に向けて軽く言う。
見た目と不釣合いな口調に青の瞳と、小猿の茶色の目が同時に瞬いた]
って、原因って?
もう少しで、おいしいロールケーキをご馳走できたのにっ!
[生身の右手とメタルの左手を拳に握りしめて、力一杯残念そうに叫んだ青年を見つめて、機鋼王は楽しげな笑みを浮かべる]
『それは、またの楽しみにしよう。そろそろ時間ではないのか?』
え?あ!そうでした!大変だ、遅れちゃう!!
[指摘を受けた青年は慌てて白衣を脱ぎ捨てると実験室から、文字通り飛び出した。メタルの左手にポケットから引き抜いた黒革の手袋を嵌めながら、機鋼王の前に立って、きちんと一礼する]
失礼します、機鋼王。
[挨拶はきちんとしていたが、機鋼王の返答は聞かずに、そのまま外へと駆け出した。やがて外から聞こえた嵐のような風音に、機鋼王は声をあげて笑う]
『気をつけて行け、エーリッヒ』
―― 機竜王・私室 ――
遅くなりましたっ!
『慌てるな、まだ時間はある』
[勢い良く飛び込んで来た青年を、機竜王リンドブルムは、苦笑めいた声で迎えた]
でも、早く着かないと、会議が始まってしまったら、竜王様達にお会いできないかもしれないですし。虚竜王なんて、終了したらすぐに帰ってしまわれそうじゃないですか。
『そんなに楽しみなのか?』
[問われて、金髪は思い切りよく頷いた]
もちろんです!だって、十五竜王が一堂に揃うんですよ!こんな二度と無い機会、見逃すわけには行きませんよ。
『わかったわかった。だが少し落ち着け。ユルを忘れてきただろう?』
………え?
あーっ!!
[言われて青年は、飛び込んで来た時と同じ勢いで駆け出していく]
ごめん、ユル。ほんっとごめん!このとおり!
[山のような荷物と一緒に背負い袋に入ったまま忘れ去られていた、全長三十センチ程の小さな機械の竜は、手を合わせて謝り倒す青年の前で、小さな機械の翼をカシャカシャと羽ばたかせながら、怒りに瞳を赤く明滅させている。その機嫌が治って機竜王一行が漸く出発できたのは、それから数刻の後だった**]
なんだかんだで、荒事好きだからなー。
うちの主も。
[ 二つの瞬きとほぼ同時に、ノーラは瞬いた。しなやかな指が顔の右側を覆う髪を撫でつけて、下りる。]
そっちも似たようなもん?
なら、行ってみっかね。
[ 言うなり、足は前へと踏み出す。見れば行き交う者の多くも同様に、我先にと騒動の源に向かっていた。]
あー。
[主、という言葉に、相手の立場を大体察し。
荒事好き、という表現から、大体の当たりをつける]
ま、似たようなもんかね。
多分、ウチの兄貴の方が無茶するタチじゃないかと思うけどー。
[軽く答えながら、騒ぎの方へと歩き出す。
白の小猿は、流れ始めた人群れを興味ぶかそうにきょろきょろ見回し]
どっちにしても、迷惑にゃ変わりない。
[ 流れに乗りその隙間をすり抜けて歩む。抜けると言うより、自然と他者が避けているようでもあった。
途中で振り返り、羽織った黒の下から手を差し伸べる。]
はぐれんなよー。
[竜皇殿に提出されている機竜王随行者の名簿は以下の通り]
===========
■名前:エーリッヒ=ブラゥ
■属性:機鋼(エインシェント種)
■年齢:外見、実年齢共に25歳
■刻印:有(鎖骨の中央辺りに青いXに見える刻印)
■経歴:機竜王の末子。半機半生体。
機械竜ユル:成長する金属でエーリッヒが創った機械の竜。刻印とは別の封印を施されている。
/*
(補足)
人間体の時は左腕が成長する金属で出来た機械腕。通常は黒い皮手袋でメタル部分は隠している。機竜の中では最年少だが知識は機竜(王含む)全員からインストールされている。好奇心旺盛で竜郷のあちこちや、精霊界、人間界、時には魔界に出掛けることもある。
縁故:節操なく出歩いているので、見かけられることも多いかと。竜種に出会えば遠慮なく寄っていきますので、懐かれた覚えのある方もいるかもしれません。
機械竜の封印の気配については、誰でも気付いてOKです。
[ふと気配にちらりとそちらに視線を向けると、そこには毎度の虚竜王委任欠席の報告の際に見かけていた─と言ってもこの方もサボり常習犯なわけだが─嵐竜王の姿。]
あら。
[そう呟いた次の瞬間には、]
こんにちわ、嵐竜王様。
竜王様たるものが火事場見物とは感心いたしませんよ。
[タイムラグほぼ無しに嵐竜王の背後に彼女は立っていた。]
あっは、そりゃ言えたー。
[けらりと笑うと、笑い事じゃないの、と言わんばかりにピアがてちり、としてきた。
こちらは小柄さと身軽さを生かし、人ごみを器用にすり抜けている。
背負った銀のロッドは、歩き出す前よりも短くなっていた]
だいじょーぶだいじょーぶ、と。
そこまでお子様じゃないって。
[差し伸べられた手には軽く手を当てるに留め、ひょい、と離した]
─酒場前/嵐竜王─
[背後に回る気配に、草色の瞳は微かに細められるも、すぐに険しさは飲まれ]
「お堅い事言いなさんな、時空の。
どーせ、会議始まるまではヒマ持て余すんだし」
[振り返ることなく、また、悪びれた様子などカケラもなく、さらりと返す]
そりゃ失礼、
[ 触れた手は追わず、ノーラは刹那笑みを掠めさせて、再び前を向く。歩の進みよりは見た目よりも早い。
間もなく騒ぎの元らしき場所に辿り着いた。]
16人目、翠樹竜 ベアトリーチェ がやってきました。
翠樹竜 ベアトリーチェは、聖痕者 を希望しました(他の人には見えません)。
「――王、本当にお連れになるお心算ですか。」
[先を行く背に問いを投げる。
ゆると振り返る彼の方が、遺憾にかその眼を見開くのが見て取れた。
何を今更、さてまたお前まで言うかとでも仰るお心算か。
…どちらでも厭わないが。]
『――勿論だとも。
私としてもその方が安心出来る。…それとも何か。
万が一事が起こった時に主等だけで“あの仔”を収められるとでも?』
「……、それは」
[嗚呼痛い所を突いてくる。
他の者には変わらぬと、判り難いとも言われる己では在るが、
目の前のお方には知られているやも知れぬ。それ程に付き合いは浅くない。
それも構わぬ、半ば大げさ溜息を零した。
眉に僅かながら更なる力が寄るのを視界に捕らえたが気にしまい。
それ程には此方の心境を違える事無く察して頂きたいのだから。]
…ととさま?
[回廊に響く鈴振る様な音。おずと、控えめなりとも良く響く声は覚えに容易い。
今し方の話題の中心、彼の王の末子に違いなかった。
一見唯の少女と違わん御仔に、小さく頭を垂れる。
心中は理解出来る。
よもや今のこの仔を置いて郷を離れる方が、親としても王としても心中休まらぬで在ろう。
…偏に仔煩悩によるお言葉で無い事も重に承知しているが。]
『嗚呼来たね、おいでリーチェ。』
[名を呼ばれた少女は乾いた足音を立てて、開かれた腕へと飛び込んだ。
一時の抱擁の後、抱き上げる様はまさに父親そのもの。
――嗚呼、こうもすれば平穏では在るのだが。]
「せめて他の者も随行させて下さいませ。」
『要らぬ。』
「王。」
『二度言わせるな。私はいつでも本気だ。』
[一刀両断。聴く耳など持ち合わせてなどおらぬとでも言うのか。
目の前の王は腕に抱く仔竜へと意識を向けるばかり。
…確かにまだ愛らしい幼子とは言え、聊か過保護過ぎやしないか。
これでは先が思いやられると言うもの。]
「お言葉ですが、王。其れが私の最大の譲歩です。
それでも否と唱えるならば、私の全身全霊を持ってしても行かせませぬ。」
『――…。』
[自らの頂点に君臨する彼から、僅かなりとも怒気に近い気配が滲む。
しかし冷やかとも言える視線を向けられた所で、眷属なる竜には痛くも痒くとも無かった。
…今更これしきの事で怖気ついては、彼女は側近の地位などに納まっておらぬ。
――嗚呼尤も、他の竜なればどうだったか。なれば引き下がったやも知れぬが。
彼の王の怒りを買えばどの様な目に会うかは想像に容易い。]
[翠樹を頂点に持つ竜にとっては半ば暗黙の了解とも言えた。
…その王に今し方抱かれている、仔を除けばでは在るが。]
「…恩度の議には、彼の虚竜王殿もお越しになられるとか。
絶対を義せられた会にて、四方や欠席するなど不名誉以外の何でありましょうや?
…しかし私とて、王を他の竜王方々からの晒し者にしようとは思っておりませぬ。
――…今一度申しましょう。王の危惧も尤も。仔殿の御随行も構いませぬ。
但し、他の者も、お連れ下さい。」
[此処まで事を申せば、幾ら王の意思が固くとも無碍にしまい。
彼は愚君では無い。そうでなければ私とて遣える気など起こらぬ。
幼仔が、父上の手に抱かれながらじつと私を見やる。
不思議だと言わんばかりの表情を見るに、自らが話題とはまだ判らぬか。
――御歳を考えれば、無理もないことではあるが。]
!!ズガガガガッ!ドシャッ!!
―― 竜都のはずれ ――
『やはり、自分で飛んで来た方が良かったのではないか?』
[ものの見事に墜落したグライダーの横で、傷一つなく立つ機竜王が、操縦席であった部分に嵌ったまま、じたばたしている青年に手を差し出す]
あーうー…す、すみません。やっぱり着陸は練習不足でした。
[王の手を遠慮なく借りて、嵌った操縦席から抜け出すと、青年は悄気た顔でグライダーの残骸を見つめる]
せっかく頑張って飛んでくれたのに…ごめんよ。
[神妙に手を合わせるその肩で、機械竜が呆れたように瞳を青く明滅させた]
『――良かろう。但し』
[返る言葉に一先ず安堵する。
此処で否と言われれば、側近としても個人のプライドとしても無視出来ぬ。
私のありとあらゆる力を駆使てまでも留める心算であった。
さて、次なる問題はこの後だが。先を促せば真直ぐに見下ろされる。]
『お前が来い。』
[異論は認めぬと、言葉に滲む不遜の色など問題では無い。
嗚呼想定の範囲内だ。常の無理難題を言われるよりずっとが易しかろう。
返す言葉は一つ以外に他*ならなかった*。]
―――。
[笑みを顔に張り付かせたままのナターリエが、水竜王の後へと続く。
場所は竜殿と呼ばれる場所の竜都。
このドラゴンランドで一番賑わっている場所と言っても過言ではないだろう。
その活気に溢れた都を、物言わずに歩く水竜王の後をこれまた、物言わずに着いていっていたが―――唐突にナターリエが口を開いた]
……主様?
そろそろ、聞かせていただいてもよろしいかしらぁ?
何故、私なのかを。
[その口調の裏側にあるのはなんだろう。
警戒なのか。それとも、興味なのか。または、どんなことであれ全て楽しみにしている子供のようか。
ともあれ、その言葉を受けて水竜王は、ぴたりと足を止め、そして、しゃがれたような、若者のような、とても判別のつきにくい声を発した]
■名前:ベアトリーチェ
■属性:翠樹
■年齢:外見・9歳 実年齢・60歳
■刻印:− (不明)
■経歴:翠樹王の末子。
名目上としては随行の任を与えられているが、今回随行の本当の理由は他にある模様。
また随行のお目付け役として、一匹の黄蛇(全長30cm)も共に。
/*
郷を出た事は在りませぬ故、ここ近年にお越しになられた方以外には
ほぼ縁故は皆無になるかと思われます。
もし組まれる方は、正負共に御髄に。
『……ナターリエよ。
偽者とは、一体なんだ?』
……は?
[さすがのナターリエも、質問の答えとはとてつもかく遠いものが返ってくるとは思わずに、マヌケな返答を口にした]
……禅問答……かしらぁ?
そういうの、あまり得意じゃないんだけどねぃ。
それでも答えるとするならば……いくら輝いても、決して本物には届かないもの……とでも答えましょうかしらぁ?
『……本物とは、それを生み出すものが作るもの。決して偽者は作れない。自然の中に偽者は生まれないのだ。
偽者とは、今という存在からしか生み出されない。
それだけ、偽者とは貴重。上質な偽者なら、特にだ。
さて……ナターリエよ。我らの属性はなんだ?』
……水。流れ、大らかに、たゆたう水。
『そう。我らは水。
自然の中でも、特異に偽者を作り出せる存在。
蜃気楼……霧……陽炎……。
我らはそこに確かに存在しつつも、幻でもある。
……ナターリエ。お前は、上質な偽者だ』
[そこまで言うと、水竜王はまた口を閉ざす。
まるで、それが先程の答えであったかのように]
……全く。
主様は、本当に水のごとくつかみどころの無いお方ですわぁ。
真実を言われているのか、嘘を言われているのか。私ではまだまだ到底太刀打ちできるレベルではございませんですねぃ。
[ナターリエが嘆息を一つ漏らし、水竜王が歩みを再開したのを見ると、それに続いて歩き出した]
左様でございますか。
出過ぎた真似をいたしまして、申し訳ございませんでした。
[そう言って頭を下げるが、平坦な声ではあまり効果は高くないか。
いや、当人は誠意を持って謝ってるんですがね。]
/*
……なんつーか、その、ええ。
若いなおいwwwwwww
仔竜の多い事多い事wwwwwww
300で年中組かよwwwww
[掠めた笑みには、こちらも一瞬笑みを浮かべ。
やがてたどり着いた騒動の場、感じるのは慣れた力の波動]
っとー、いたいた!
なぁにやってんだよ、兄貴!
[悠然と立つ嵐竜王に向け、呆れたように怒鳴り。
その背後の気配に、一つ、瞬いた。
ちなみに、怒鳴られた方はやっぱり気にした様子もなく、よう、とか言いつつ手を上げていたり]
村の設定が変更されました。
……あらぁ?
[しばし、黙したまま歩みを続ければ、その先には、なにやら騒ぎの模様]
どういたします、主様ぁ?
『お前に任す』
あぁら。私の好きなように、でいいのねぃ?
[くすりと笑って、小指を舐めた]
答えなど、分かりきっていますでしょうに。
[進めていた歩みを曲げ、その歩みは騒ぎのほうへと向けると―――竜殿にあまり近寄ることも無いナターリエが、珍しく知った顔を見つけた]
あらぁ……ユーディット。
相変わらず、性欲を掻き立てられる顔をしているわねぃ。
御傍にいる、可愛らしい坊ちゃんと、凛々しい青年は、貴方の恋人かしらぁ?
/*
…モチベーションが見事に転落しておりました。
入村遅延申し訳なく。
新しいト書きで挑もうとしてみましたが、
…大丈夫なのかな。随行者が2人とか。
…せめてぱっと見で良いから中身バレしていなければ良いですが
まさかの手違いで入村文消去してしまって、15分位呆然と(…)
疾風の王サマ。
放浪癖は今更たぁいえ、弟を放って野次馬は、
流石に感心しないねぇ。
[ 王と呼びつつも、まるで相手の立場を気にせぬ口調は、多少なりとも先程とは色を変えていた。幾分荒い科白とは裏腹に、歩みはゆったりとしたもので、紫紺の裾が翻る事も無い。
寄る他の気配は気にした風もなかった。]
[そうして、嵐竜王の後ろに従者のごとく立っていると、嵐竜王に掛けられる怒鳴り声。
それに振り向くと、そこには記憶に在る顔。
検索──該当。]
こんにちわ、ティル。395963時間ぶりです。
[そう言ってティルに体を向け、深く頭を下げる。
ちなみにだいたい45年です。]
[各方向からの突っ込みに、嵐竜王は短く切った髪を掻き]
「や、生憎こっちの美人さんとはそんな仲じゃねぇ」
[流水の気をまとう者に冗談めかして返し]
「そうは言うが、俺もコイツもガキじゃねぇんだから、問題ないと思うぜ。
そっちも細かい事は気にしなさんな、影輝の」
[歩み寄る紫紺に返す言葉は軽い]
[僅か、雰囲気の変わった紫紺を纏う者に微かに戸惑っていた所に投げかけられた挨拶]
はい?
[しばし、思考停止]
あー……あれ、もしかして。
あっちで、死に損なって暴れてたヤツ鎮めた時にいた……?
[死に損なって暴れていたヤツ=ドラゴンゾンビの事らしい。
さすがに、その単語をここで使うのはためらわれるのでぼかしたのだが]
久しぶりっつーか、それ、どーゆー挨拶。
[相変わらずわけわかんねー、とか。
青の瞳をユーディットに向けつつ、過ぎるのはこんな考えなのだが]
[ユーディに近づくと同時に、ノーラの姿が視界に入った]
あらあらぁ。
こちらもまた、見目麗しいお嬢さんですわねぃ。
[と言い、いつもならば、なんらかの誘いをかけるのだが、いまいちその正体が掴みきれなかったので、さすがにそれ以上は言葉にしない。
そして、かけた言葉に嵐竜王の言葉が返ってくれば]
あらまぁ。
貴方が嵐竜王様。
これはとんだ失礼を。
[言いながら、優雅に一礼]
お詫びと言ってはなんですが、今宵の夢。私と一緒にいかがかしらぁ?
[ぺろりと、妖艶に唇を舐めた]
[久方ぶりに見る友は豊かな髭も輝く白となり、稀有なる仔竜を育て上げた労苦と誉れの皺が深く刻まれていた。
短い挨拶と互いの仕事の完遂を願う言葉を交わし、会議場へ向かう少し小さくなった背を僅かな感慨を込めて見送る]
旧友と会うは嬉しく寂しいもの。
けれど彼の掌中の珠を見るは楽しみか。
[皇竜王の随行者として選ばれた養い娘エルザの事を告げた旧友の声に穏やかな誉れを感じ取り、青年は口元の笑みを深めて歩を進める。
気配なく移動する姿は黒に近い紺。詰襟と同じ銀糸の紋様を刺繍された広口の袖と長衣の裾を揺らし、宮殿のテラスへ出た]
[ 返り来た嵐竜王の言葉を受け止め、数歩の間を空けた位置でノーラの動きが止まった。行き交う会話の流れを追うかの如く、片側のみの眼差しが移ろう。
左側に数度ばかり、首が傾いだ。]
[そして新たに聞こえてきた声にも覚えが。
検s─該当。]
こんにちわ、ナターリエ。その節はどうも。
貴女との経験は私にとって非常に学習になりました。
ですが、残念ながらこの方々は私とはそういう関係ではございません。
[そして何故か、申し訳ありませんと続けて頭を下げる。
……経験の内容? ……まあ、色々在ったのさ。]
「あー、それは遠慮するわ。俺、まだ死にたくねぇ」
[今宵の夢、の誘いを嵐竜王は肩を竦めてさらりと受け流す。
何に殺されるかは……推して知るべし]
……しかし。
[なにやら、鈍い反応を見せる女性二人を見て]
揃った花は、揃いも揃って、単独で咲きたがる花ばかりねぃ。
少しは、自分のことを見つめなおして、咲き誇ってみればよいものを。
……フェイクの花びらでも、蜜は、ついているのですから。
お褒めの言葉、ありがとう?
でも……
[ 傾ぐ角度が深くなる。音はない。
口元まで持ち上げた指先が唇の下をなぞり頬に行き着いた。]
貴方のほうが、ずっと、素敵だわぁ。
定まらないもの、移ろうもの、変わるもの。
それゆえに、ねぃ。
[ 水の流れのようにゆったりと紡がれる音。伏せた眼差しが下から上へと動き、流水の竜の姿を収めていく。薄っすらと浮かべられた笑みは艶かしさからは遠かれど、しとりと静謐な水気を帯びているようだったろう。]
―― 竜都・大通り ――
えっと、あのグライダー、ほんとにほっといていいんですか?
[心配そうに見上げる青年に、機竜王は、気にするなとばかりに肩を竦める]
『片付けていたら会議が終わってしまうだろう?後で人をやって片付けてもらえばいい』
それはそうかもしれないですけど。いいのかなあ…
[気になる様子で、もう一度振り返るも、本性であればともかく今の姿であの残骸を片付けるのは確かに無理があった]
―皇竜殿・回廊―
[相変わらず集合が遅いと苛立つ父王を送り出し、やれやれと肩を竦めた。
こういう堅苦しい場を仕切りたがるのは、父の美徳ではあるが…流石に暑苦しい。
儀礼用のゆったりとした長衣は深紅に銀の縫い取り。
首から胸に垂らした白いストールは、歩くたびにひらひらと揺れ動く。]
…ん?
[ふと見た窓の外には、不時着する鉄の翼。]
[ユーディットの言葉に、些か苦笑した]
……良い経験ねぃ。
それを言うなら、私もですわぁ。
綺麗なバラには棘がある……それを思い出させてくれた貴方にねぃ。
[性欲を満たし、次の食欲を満たそうとしたときに、自分でも気づきもしないうちに、赤い杭が自分の胸に突き刺さっていたことは今でも忘れない。
力ある者からの、強烈な一撃を受けて、それでもまだ生き延びているのは、今までの経験。それから、生命の属性の次くらいに、水の属性の生命力が高かったからに他ならない]
うふふ……でも、貴方との一夜は楽しかったわぁ。
思い出したら、また水がしたたり落ちそうよ。
[深い意味は無い。無いったら無い]
出来れば、次はお互い気持ちよく終わりましょう?
[ 泡沫の如く、表情は溶けて失せた。]
ティル。
ナターリエ。
ユーディット。
[ 今しがた思い出したかのように、既知の竜王以外の者の名を綴る。
正しいかとの問いの眼差しをそれぞれに向け、最後に、白き獣で留まった。頬に留まっていた手が地と水平に持ち上がり、口元を覆う。]
[嵐竜王の言葉に、また笑みが漏れる]
あぁら……残念。
ならば、次の機会にお預け、ね。
尤も―――私は、そこの可愛らしいお坊ちゃんとのお相手でもよろしいのですけれでも……うふふ、冗談よ。
[くすくすと、笑みが零れる]
[なんとなくついていけない(行きたくない?)やり取りから、つつつ、と引いた所に名を呼ばれ、ノーラの方を見やり。
その視線が頭上の相棒に向いているのに気づくと、ああ、と手を打って]
こいつは、ピア。
風獣王の眷族だ。
[名を告げると、小猿は短く鳴いた後、よろしく、と言いたげに尻尾を揺らした]
……。
[ノーラのその言葉と仕草に―――ナターリエは背筋がぞくりとするような快感を感じた。思わず、今の形を保てなくなりそうだった]
う、ふふふ……。
貴方……なんとも素晴らしいお方ねぃ……。
嬉しいわぁ。貴方のような方にそのようなこと言われて。
しかも、私のような存在の名前を覚えてくださるなんてねぃ。
案外。
水と影。貴方と私。似たような存在なのかもね。
[言いながら、ナターリエが唇をノーラの耳元に近づける。
そして、特に抵抗が無ければ、そのまま耳に口付けることだろう]
―竜皇殿/テラス―
[眼鏡越しの紺碧の瞳が煙の元を探し彷徨い、青年には心の掴み難い特異な種族である機鋼の気配が二つ離れて行くのを感じ取る]
何か問題でもあったのか。
彼等は無事の様子だが、興味本位に触る者がいては困るな。
流石に爆発はせぬと信じたいが。
[踵を返して宮殿の中へ戻り、誰かやった方がいいかもと告げる。
その向こうに通り往く火炎の気配に青年は顔を上げ、揺れる深紅と白を視界の端に留めた。溜息に似た感嘆を零す若焔に声を掛ける]
……炎竜殿、どうかされましたか。
―― 大通り ――
まあ、仕方ないか。
[切り替えの早さは誰に似たのか、肩の機械竜も黄色い明滅で同意したのを良い事に機竜王について歩き出す]
そういえば他の竜王様達にも随行の方がいるんですよね?どんな方々かなあ。
[すでにすっかり興味はそちらに移行したようだ]
─大通り・酒場前/嵐竜王─
「機会があるかどうかは、わっかんねぇけどな。
……っていうか、コイツはそーゆー方面さっぱりだから、冗談でも言うのやめといてやれや」
[けらり、笑う嵐竜王の草色の瞳が、何か感じたかのように細められる]
「……集まって来たようだし、そろそろ行かんとやべえかねぇ……」
[そもそも寄り道しすぎ、とは言ってはいけない。
かも知れない]
ピアか。よろしく。
オレはエレオノーレ。ノーラでいい。
[ 口を覆うより下に落として顎に当てた手は納得の仕草だ。微かな頷きに応じて、肩に垂らした髪が揺れる。小猿の尾のようにはいかぬが。]
[通りの騒ぎが起きる前。地竜王と共に竜皇殿へと辿り着く]
ここへ来るのも久々じゃのぅ。
会議が無ければ訪れることもあまり無い。
『とは言えザムエルには教え子が居るのだろう?
度々来ていたのではないのか?』
[地竜王に付き従い竜皇殿の門を潜り歩を進め。懐かしげに辺りを見やる]
そうですのぅ、しばし竜都に留まり指南を請け負ったことはありますな。
あの子も随分と成長したことでしょうなぁ。
[うむうむ、と頷きながら回廊を歩き、会議場のある西殿を目指す]
[ナターリエの言葉にきょとんとし]
いえ。たしかに貴重な経験でしたが、既に学んだことに興味はありませんので。
一人しか使わない書庫に同じ本があっても価値はありませんから。
[読書用・保存用・布教用? そんな概念彼女にはありません。]
―竜都―
[賑やかな通りを歩く竜王の姿は目立つのか。すれ違う竜らの半分くらいは振り返り、主を見る。
今日は黒に近い紫のドレスを身に纏い、髪を結い上げる留め具も紫紺。
紫を基調としたそれらは、何を意識しているのか。黒の随行者にはよく分かったり。
微か、件の王の気配は感じ取れる。
が、それが具体的に竜都の何処からなのか、までは分からない。それに…何やら会うと面倒になりそうな竜の気配もちらと覚えなくもない。]
姐さん、のんびりするのはいいけどさ。
そろそろ行かないと時間、大丈夫か?
[さり気無く、どこか心ここにあらずといった様子の王を促す。]
…別にここで探さなくても向こうでほぼ絶対確実に会えんだし。
ほれ、早く行こうぜ。
「…貴方はこういう時にだけ正論を言うのね。」
[振り返り、睨む様子は王を少しだけ幼く見せた。]
[嵐竜王の言葉に、またくすくすと笑う]
……うふふ。
貴方にとっての、そのお坊ちゃんは、さぞかし可愛いのですのねぃ。
……そういうのが分からない私には嫉妬してしまいそうだわぁ。
―――ふふ。冗談よ。大いなる存在にケンカを売るような真似はしないわ。
それに、「嵐」たる貴方と、「水」たる私は仲間みたいなものですから。少しは……分かっているつもりですわぁ?
『……』
[楽しそうに笑うナターリエを、水竜王は何も言わず、ただじっと成り行きにまかせるように、見守っている]
あらぁ。
お気に召して頂けたのなら光栄。
名は己を示すもの。
覚えておかなければならないものでしょぉ?
[ はたりと手は落ちて、首が幾たび目かに左に傾ぎかけたところに、寄せられる唇。その吐息はさぞかし熱く、口づけは甘いことだろう。しかし、]
影は影。
唯、其処に在るだけのものだ。
花よ蝶よと戯れるには過ぎた存在であろうよ。
[一転して落とす言葉には老獪な響きが混じる。
流水の竜へと流した視線の先、黒曜石は怜悧な光を放っていたであろう。]
[返される名乗りはまた異なる物言いで。
先ほどからの変化にやや、戸惑うものの]
ん、ピアもよろしく、ってさー。
[自身の意識の奥には、言葉として結ばれる小猿の声を伝える。
続けて、耳に届いた義兄の声に]
……そう思うんなら、野次馬根性だすなよなぁ。
[そも、寄り道の切欠は誰が作ったのかというのは、やっぱり言ってはいけない。きっと]
[ユーディットの言葉には、面白そうに彼女を見つめた]
なるほどねぃ。
学習。
でも、それは物事の一面しか見ないという意見ですわよ?
本だって、一度読むだけでは分からなかった箇所があるかもしれない。
行動なら、なおさら他の一面があるわぁ。左を向きながら、右を向くのが出来ないようにねぃ。
「俺にとっては小生意気なガキだが、嫁さんにとっちゃ大事な弟、だしな」
[ナターリエにさらりと返した後、草色の瞳は、流水の竜王の方へと流れる。
そこに宿る色は、どこか楽しげにも見えて]
中:
どっせー。今日も遅いな!
さて12時夜明けか…取れるかな、取れないかな。
取れなかったらがっかりするけどリアルが楽に。
取れたらヒャッホイだけどリアルで色々と我慢しなきゃならん所があり。
さてどう転ぶのやら。
そして姐さんと俺の口調が定まりませんサー!
…素口調のがよかったかね。楽だし。
あぁ、やはり貴方でしたか若焔殿。
此方こそ久方ぶりにございます。
[返る声と御辞儀に頷き、若焔と視線を合わさぬように会釈する。そうしてから零れた問いに遅れた答えを返した。]
……はい、恐らくは機鋼の方々の物かと。
強い感情は感じなかったのでご無事かとは思われますが。
[そもそも竜は頑丈な生き物であり機鋼足れば言うまでもないが]
[ 遠きに竜皇殿を捉えたノーラは口を閉ざす。
一歩後に退がり、深く頭を垂れた。その時ばかりは世界の理に即して髪が前へと流れ落ちる。
それは暇を告げるものではあったが、一時の別れを告げる声はなく、影の名の通りに気配も薄くその場を立ち去った。]
中:
んぎぎぎぎ。
色々調べながら文字を打つからすげぇ時間かかる…。
一回頭に入れても覚えきれてないからなぁ。
うちの命王と影王の名前やら容姿設定やらから入り、地形、各個人の設定と…
難度高ぇ。
―皇竜殿―
「正式なご挨拶は後でも大丈夫と思うけれど?」
[穏やかに掛けられた声にハッとなった。
銀の瞳をした穏やかな女性を振り返り、慌てて頭を下げる]
「それより、その荷物を置いて着替えていらっしゃいな。
あちらに用意がしてあるとのことですよ。
方々が完全に揃われたら会議も始まりましょうから」
はい。ありがとうございます、ディア様。
ではそれからご挨拶をさせていただきます。
[叔母に当たるその人に深く頭を下げて、教えられた部屋へと足早に向かう。
礼服となる白のローブに着替え、そこを出る]
― →回廊―
―竜都―
『――さて、大事無いか。』
うん、へいき。
[小さな声が耳に届く、目的の殿前に着いたのだろう事は安易に予想付いた。
尤も少女は父親の腕に抱かれたままで在ったし、そんな彼女に大事あったとすれば
父親が落として行くか乗り物酔いかの何れかだ。
かく言う私とてその少女の腕を借りてはいるが。小さかろうと巻きつくには動作無い。
…この様な会話はいかに子煩悩であるかと考えさせられるが。
寸瞬の揺れ。王が仔竜を下ろすと共に自らの視界も低くなる。]
へいき?
[投げられた言葉は、――聞かずとも私に向けてだろうか。
たどたどしい言の葉で安否を問われ、無視するわけにも行くまい。
御仔に申し訳程度、舌だけを覗かせると再びしゅるりと腕へと巻きついた。
言葉を返さずして失礼かとも思ったが、親子共々気分を害す事は無かったらしい
意図だけを汲み取ったか、そう、と一つ言葉を零すのみ。
こういう所は、彼の王に近しい。]
[ノーラの耳から唇が感じるのは、冷たい感覚。
知らぬうちに底なし沼に迷い込んだかのような。
その感覚にナターリエは―――凄絶な笑みを浮かべた]
ふ、くくく……。
本当に、面白い。
しばらく見ない間に……ここも楽しい場所になったじゃない?
[そこにあったのは、水と言う狂気に見せられた存在か。
それとも、元が竜ではないという特異さから生まれる感覚か。
ともあれ、ナターリエは、次の瞬間には、いつものような笑みを浮かべながら、唇を離して元の場所に戻った]
『……どう思おうがお勝手に。
影が姿を変え、そこに在ると同時に、水は姿を変え、そこに無いのだから。
戯れもまた、一夜の幻よ』
[どのような巨大な物が落とされても、ただ波紋を広げ、やがて元のままに戻るかのように、水竜王は無表情にそう言った]
―― 大通り ――
[竜皇殿で、自分達の噂がされているとは思いもせず、機鋼竜は大通りの賑わいを冷やかしながら大通りを歩いている]
やっぱり普段より賑やかだなあ。
[少し先で、賑やかを少々超えた騒ぎがあったと知る由もない]
― 竜皇殿前 ―
[ 次に影が現れたのは、会議の場であり、皇竜の居城であり、郷の中枢たる殿の前であった。其処には主たる影輝の長が佇んでいた。
ノーラの予想とは異なり、既に騒ぎからは遠ざかっていたらしい。
何時もの飄とした態はなく、物思う風情で殿を見詰めている。
影が傍に来る気配は感じているであろうに、顔を向けることもなかった。]
ぶえっくし!
[寒くもないのに、くしゃみが出たのが何故かなんてのも、判るわけは…]
なんか…ダーヴが来てる気がする。
[伝わったみたいです]
『……』
[嵐竜王の視線を受けて、一瞬だけ視線を交錯したが、すぐに視線を戻し、低い声音で呟いた]
『極上の偽者を作る。
それが、―――の役目だ』
[自分自身を表す言葉を紡いだときに、一瞬全ての一人称が同時に発生して消えた]
/*
縁故願おうかと思って――面倒臭くなtt
……うん、組むの苦手なんです。
どう考えても組みににくい子だし。
設定からすると、無い方が自然ではあるから良いか。
『では俺は各王達へ挨拶してくるとしよう。
どうやらまだ着いていない者も多いようだが』
承知致しました。
何かありましたらお呼び下され。
[挨拶へと向かう地竜王と別れ、その姿を見送り。少々疲れが出たか、やれやれ、と呟きながら軽く腰を叩く]
ぬぅ、この程度で疲れていてはあやつに馬鹿にされてしまう。
いやいや、儂はまだあやつには劣らん。
[気合を入れるように背を伸ばし、額を覆う茶のバンダナを締め直してから竜皇殿の回廊を歩き出した]
[ナターリエの言葉に]
いえ、知識の蒐集こそ私の存在意義ですので。
経験も確かに重要かもしれませんが、それは私にとってあまり重要ではないので。
私は主様の書庫。
この知識をどう使うかはわが主様の意のままに。
[そう言って、スッと瞳を閉じる。
心なしか、その表情には陶酔の気配。]
[流水の竜王の言葉に、疾風の竜王は微かな笑みを浮かべるのみで何も言わず]
[その義弟はといえば、立ち去ったノーラを見送り、丁度義兄を振り返った所]
っつーか兄貴、そろそろいかねぇと……。
お?
[促した所、人群れが散らばりよくなった視界の先に、覚えのある姿が見えた気がして一つ瞬いた]
機竜王と随行者のエーリッヒ=ブラゥ殿。
[滑らかに刻まれた記憶から名を取り出し示す]
ご存知のようですね。
ご心配なら行かれても?
[砂漠の波のように伝わる感情の色に青年は口元の笑みを深める]
[ どちらも口は開かぬ。影は影であるがゆえに。
沈黙は幾許であったか。
イズマルームが漸く顔を上げたのは、異なる属の長の訪れを知ってのことであった。茶、と一言には表しきれぬ長い髪。所々に絡まる緑葉。樹竜王であると悟るより先に意識が向いたのは、彼の抱く幼児の姿であった。]
「……連れて来たのか」
[ 久しいとの挨拶より何より、先ず呆れの混じった声が出る。
竜の個体数は少なく、仲間意識は他の種族より強いとは言え、公の場にとの思いがあったのだろう。]
あ、御師様。
[回廊へと入れば、一時共に過ごし、知識に限らず多くの事を教えてくれた相手の後姿が見えた]
お久しぶりでございます。
地竜王様の随行は御師様でしたか。
[足早に近付き声を掛けると、静かに一礼した]
[命竜王は大人しく随行者の弁に従う。今回はこちらが正しいと、理性が判断した為に。ただ皇竜の居城へ向かう王の足が先ほどより随分と早くなったのは、八つ当たりを兼ねての様子。
その様子を、自身は肩を竦めて見送る。
ヒールであんだけ早く歩けるとか器用だなとかどうでもいいことをおもったりしていると、自然距離は離れたが、すぐに追いかけるつもりはあまりなかったり。]
おーお、元気なもんだな。あの分だとすぐに向こうには着くか。
…おお。遅刻させずに命竜王を送り届けたとか。
流石俺。
[至極適当な事を呟いたり。]
あれ?
[通りの行く手に、明らかに他とは違う強い気配が幾つか感じられて目を細めた]
うわーうわー、すっげえ。
[同意するように、肩の機械竜がちかちかとオレンジの明滅を繰り返した]
…んまぁ…あいつなら、至近距離でプルトニウムが臨界しても平気だろうから…
[広い額にかかる前髪をくしゃりとかいて…]
あ!師父!ご無沙汰してますっ!
[老竜の姿にぺこり。
元々、武技にはそこそこ秀でていたものの、霊力的発達は遅れていたため、幾度となく指導をうけていたもので。]
『――おや、』
[久しいな、と。独り言にも近い王の声に視線を向ける。
数度しか合間見える事はなけれど、影輝を司るお方に相違無かろう。
尤もこの縮した姿で会う事は無き故、私に気付くかは判らぬが――
幼子も釣られたか、同様に視線を向けるのを感じた。]
…?
[まぁ仔に、誰と察しろと言うのは無理も無かったか。
地へと下ろされた仔は、心許無げに父親の足元へとしがみ付く。]
『――まぁな。少し思う所があった。
どうだ、可愛かろう。私の仔だからな。』
[ゆるりと仔竜の金を撫ぜながら言うは、唯の子煩悩。
…呆れの声にも然して気を止めぬ様子だが、自慢は如何なものか。]
[久々の竜皇殿内を眺めながら歩いていると、後方から声がかかる。ここ200年で聞き慣れた教え子の声]
おお、エルザか。
久しいのぅ。
[振り返り顔に深い皺を刻みながら穏やかに笑み返す。相手の一礼に一つ頷きを返し]
うむ、王のお呼びがかかっての。
幾度目かの随行と相成った。
お主も壮健じゃったかのぅ?
「お、賑やかなのが来たな」
[ぽつり、嵐竜王が呟きを落とす。その視線を辿ったなら、機鋼の竜王の姿は容易く目に入り]
あー、あいつ。
[その傍らの青年の姿もやっぱり目に入るわけで。
気づくかどうかはわからぬものの、手を振ってみた。
小猿も一緒に手と尻尾を振り]
ほんとにこんなに沢山、いらしてるんだなあ…て、あれ?
[わくわくと竜王達の姿を目で追い、気配で探していたところへ、手を振る見知った姿]
あ!ティルさん!
[満面に笑みを浮かべて駆け寄っていく]
「可愛いは可愛いが、
生憎、猫可愛がりする気持ちは解らない」
[ 言いながらイズマルームは幼児に視線を落としたものの、直ぐ様に視線は遠く彼方へと転じられた。仔の腕に巻きつく黄蛇を視界に入れる暇も無い。
何を思うかを察するのは容易い。放浪癖の所為で、顔を合わせることも少ない「彼女」の事であろう。
一方、ノーラは形式的な一礼をした後、些か無遠慮に視線を注いでいた。従順なる様は、無垢なる幼児に似たところがある。]
む。
[更にかけられた声はやはり指南を頼まれた教え子のもの]
おお、ダーヴィッドも居ったか、久しいのぅ。
そう言えばここ最近の炎竜王の随行者はお主じゃったか。
きちんと鍛錬は続けておるか?
[顎鬚を撫でながら行った指導を忘れず精進しているのか、とやや鋭い視線を向け訊ねた]
[ユーディットの言葉に、珍しくナターリエが肩をすくめた]
……つまりは。
貴方も、私と同じく、主様に魅せられた存在ってわけかしらぁ?
それなら、私からはもう誘う術は無いかしらねぃ。
……本当に惜しいわぁ。
[そう言い放つと、ナターリエは後ろを振り向いた]
さて、主様。
そろそろ、向かわなければ、遅刻してしまいますわよ?
『……ああ』
虚無の。
そちらも移動したほうがいいんじゃない?
―竜都―
[ふと、すぐ後方に何やら感じる他より強い気配、そして知った空気を感じ取り。首を巡らし周囲を見やる。
見つけた集団を見て―一部、あれ、これ間に合うのか?と思わなくもないが。
ともあれ見つけた人影に近づきかけて―ぎくり、足を止める。]
げっ、ナタ。
[知った顔に、思わず回れ右。]
―竜皇殿/回廊―
[近づく強い大地の気配に意識を半ば向けて、若焔が髪を書く様子を見守る。広い額が更に広くなる危惧は若さが退けると判断し止めなかった]
それは見事ですね。
……これはこれは、大地殿。
それとそちらの方はエルザ殿とお見受けしましたが?
[保障された頑丈さを意識の片隅に記録して、若焔の挨拶に少し遅れてザムエルへ会釈する。
続けて青年は銀縁の眼鏡越しの紺碧を流れるように天聖の娘へ向けた]
よー。
[満面の笑みを浮かべて駆け寄るエーリッヒに向ける言葉は軽いもの]
まっさか、こっちで会うとはなー。
お前も、随行役できたん?
[状況的に、他に考えられはしないのだが。
嵐竜王は、義弟の様子におやま、と言いつつ瞬き一つ。
知り合いとは思わなかったらしい。
それから、置き去られている機竜王に向け、ども、と軽く言いつつ手を振っていたり]
中:
……………………………。
うーわーこれはしまった。
命竜王で月闇王と会話したいんだけど。
事前情報全く調べてないからどういう会話すりゃいいのかサッパリ分からん………。
変な会話したら俺も凹むしなぁ…。あーー勿体無ぇ!
はい、こうして他の方々と共に過ごせるようにもなりました。
御師様は以前にもお役目を努められておられるのですね。
私も此度は随行として在ることになりました。
至らぬ点は宜しくご指導下さい。
[もう一度頭を下げれば奥から師に呼びかける声が聞こえた。
それが誰であるかを知ると、緊張に息を呑んだ]
―皇竜殿―
「あの…お馬鹿。」
[一人先に着いてしまった命竜王は、サッパリついてくる気配のない随行者に頭痛を覚える。
片手で顔を押さえ溜息をつきながらも、自身は黒紫のドレスの裾を翻しながら、竜殿の中へと向かっていく。若干、苛立ちを含む足取りで。
だがその途中、樹竜王と―月闇の王に出会えば、それらの不機嫌は塵のように捨て去ってしまうのだが。
二人の王と、その随行者に対し、命竜王は穏やかに笑みながら声をかけるのだった。]
ほんとに!まさかティルさんが来てるとは思わなかったなあ。
だって、あんまり好きじゃないでしょう?こういう集まり。
うん、俺も随行役です。今回は逃せなくて。
[にこにこしながら、問いに答え、傍らで機竜王に挨拶する嵐竜王に視線を向けると、背筋を伸ばして一礼する]
嵐竜王様ですね。
お初にお目にかかります。機鋼竜が末席、エーリッヒと申します。どうぞ御見知り置き下さい。
……?
[どこからか、届いてきた自分の名前に、思わず首を巡らす]
―――おや。
[そこには、目立たず騒がず全速前進で、ナターリエから遠ざかろうとするクレメンスの姿]
―――。
[次の瞬間、ナターリエの体が崩れ去り、足元に広がる水溜りになると、それはかなりの速度で移動して、クレメンスの足元に到着。
そのまま、足元に絡みつくように水は伸び上がり、最後にはクレメンスに抱きつくような格好で、人型へと戻った]
―――う、ふふ……。
どうしたのかしらぁ、クレメンス?
曲がりなりにも、一夜を明かした仲じゃなぁい?
失礼を致しました。
はい、私がエルザで御座います。
[向けられた視線に居住まいを正して深く頭を下げる]
未だ未熟なる身なれど、此度は会議の随行として選ばれました。
どうぞ宜しくお願い致します。
『…おや、随分な言葉だな。
愛しい我が仔に、相応しいだけの愛情を注いでいるだけだよ。
此れ程可愛い仔を、どうして愛さずにいられよう。』
[其れを猫可愛がりと言うのではなかろうか。
しゅるりと意を唱えるように舌を出してみたものの、
気付いたか知らずか、王が此方へと視線を向けることは無かった。
遠方へと向ける視線と心中には気付きはせど、王とて無粋では無い。
それには口を挟まずに、足元へとしがみ付いたままの仔へ視線を向けた。]
『リーチェ。』
[父に促され、一度仔はゆるりと王を見上げる。
…自らへと視線を向け続ける影輝へと視線を移した。
もし己が此れまでに注視されれば、居心地の悪さを覚えずには居られぬが
――幼子だから故か。気にした様子も見せずに小さく首を傾ぐのみ。]
…、はじめまして?
[向ける言葉は彼の王に対してか、此方を見る影輝にか。聊か私には判りかねた。]
[だが、ナターリエの言葉には首を横に振る。]
魅せられた、というのは正確ではありません。
私は主様の……いえ。それはどうでもいいことですか。
[そうして、言わんとした事を飲み込む。]
おお、これは精神の。
[ダーヴィッドの後に続いた挨拶に頷きに似た会釈をアーベルへと返し。続くエルザへの問いにつられ、視線は再びエルザへと向かう]
壮健なるは重畳。
当時はどうなることかとも思ったが、ここまでくると安心じゃろうな。
ギュンターも自慢の義娘が出来て嬉しい限りじゃろうて。
何と、お主も随行の務めを。
やはりギュンターの跡を継ぐはお主となるのかのぅ。
[どこか嬉しげに何度か頷く。教え子の成長を喜んでいるようだ]
あい分かった。
随行としての知識もお主に授けることとしよう。
分からぬことがあれば遠慮なく聞くが良い。
[ 穏やかにかけられる声に、影輝王は思考から引き戻されたようだった。はっと深紫の瞳が見開かれる。しかし、声の主に顔を向ける頃には、先の様子は何処へやら、微かに笑みを湛えていた。
それ以上の驚きは見せなかったものの、普段の様子からすれば大きな違いだ。]
「……久しいな」
[ 幾年振りとも知れない逢瀬には、不足の言葉ではあったが。]
んー、オレの予定では、今頃はピアのウチの方に行ってるはずだったんだけどさー。
このカイショーナシの兄貴が、ねーさん怒らせて、随行役やってもらえない、って泣きついて来たんで、急遽里帰りってワケ。
[やれやれ、と肩を竦める、その後頭部に一撃が入り、体勢が前に崩れた]
「誰が泣きついたってんだ、てめぇ。てきとー語ってんじゃねぇ」
[義弟にイタイ突っ込みを入れた嵐竜王は、丁寧な礼をするエーリッヒに草色の瞳を向け]
「ああ、ま、よろしくな。
とりあえず、俺にはそんなにかたっくるしくしなくていいから」
[ひらひらと手を振りながら言う様子は、なんとも大雑把]
「……さて、そろそろ移動しねぇと、皇竜とその周辺がキレかねん。
話は、歩きながら、ってーことで、移動しよーぜ」
[そうして胸に手を当て、自負とも陶酔とも取れる雰囲気を出していたが、ふと何かに気づいたように面を上げると、]
あら。
[向こうから歩いてくる機竜王と──これまた見覚えのある顔。
検索───……該当。]
機竜王様に、………エーリッヒですか。
[その言葉は何やら、ほんの僅かではあるが嫌そうな声。
彼女にとって、懐かれるというのにどうにも違和感があるらしい。]
[ そんな彼であるから、子煩悩な樹竜王の事はさておいたようだった。構う余裕がないのか、これ幸いと無視を決め込んだのかは、傍目には見て取れないが。]
はじめまして。
[ 幼児の短き挨拶と、そっくり同じ調子で影は声を返す。]
わたしは、エレオノーレ。ノーラ。
あなたは、リーチェ?
―竜都―
[この男、逃げ足には自信があるのだが。
それでも水の流れるような速さには到底叶うはずもなく。あっさり足元から掬い取られ、全身に冷たい重みを感じぐへりと喉から息が漏れた。]
うおあっ!ナタっ!お前その移動やめぃ!びびるわ!
あーでも涼しくてちょっと気持ちいぃー……。
[水の冷たさが身体を包む心地よさ気に目を細めかけて。
はっと首を振る。]
まてまてまて。
いやほら俺は先を急ぐんで。
うちの姐さん…じゃない、命竜王に随行しなきゃならんしさ。
[と、逃げるに相応しい口実を口に登らせる。]
「まあ、なんだ。
立ち話は子供も辛いだろうし、
何よりそろそろ行かないと、煩いだろう」
[ 次ぐ言葉が思いつかなかったらしく、イズマルームは竜皇殿の内へと促す。]
そう、なんだ…て、わ、わわ!
[なんだか痛そうな疾風の義兄弟のじゃれあいを、目をぱちくりさせながら眺め、嵐竜王に声をかけられると]
はい!ありがとうございます。
[敬語のままだが、腰は折らずに笑顔を見せた]
あ、そうですね、そろそろ行かないと…
[しっかりと追いついた機竜王の姿をちらと見て、そのまま歩き出す]
―竜皇殿/回廊―
[エルザの緊張の気配に若焔に僅か視線を向け、青年は柔らかな雰囲気と声を紡いだ]
やはりそうでしたか。
ご立派になられましたね。
私は此度の虹竜王の随行者アーベルと申します。
あなたの事は旧知の友ギュンターから窺っていたもので、挨拶より先に声を掛けてしまいました。驚かせたならば申し訳ありません。
[視線を合わせないよう彼女の顎の辺りを見ながら小さく頭を下げて謝罪の意を示す。そうして会釈を返すザムエルが教え子達にかける言葉に耳を傾けた]
え、えぇ。もちろんちゃんとやってます。
[多少サボってる事は誤魔化しつつ、苦笑い。
されど、暫し前に古い鱗を脱ぎ捨ててからは、以前より飛躍的に成長しているようではある。]
…あ、エルザ?
久しぶり。
[師を挟んだ向こう側に見えた姿に目を細めた。
暫く見ないうちにぐっと大人っぽくなったなぁとか。]
『――嗚呼、此れは久方振りだ、命竜王殿。
相も変わらず美しい様で何より。』
[投げられる声に視線を向ける。王も仔も同様であったか。
足元の仔の髪へと指を絡ませながらとは言え、
笑みを浮かべるその様は翠樹の竜王である所以。]
『…主の随行は如何した。四方やお一人で来られた訳ではあるまい。』
……ってぇなあ……。
泣きついたのには変わりねーじゃん……。
[どつかれた辺りを摩りつつ。
追いついてきた機竜王に礼をして、歩き出す]
にしても、お前、すっげ楽しそうだなぁ?
[妙に浮かれているようにも見えるエーリッヒの様子に、どこか呆れたように問いかける]
あぁら。
貴方が逃げるから悪いんじゃないかしらぁ?
せっかく、生命と水は似通った属性なのですから、もっと懇意にしましょうよ。うふふ。
[言いながら、その首筋に口付ける。
その後の言葉には]
あら。
貴方も随行者としての使命を承っているの?
私も、何の冗談か、主様の随行者になのよ。
せっかくだから、一緒に移動しましょうかぁ?
[ナターリエの移動先に、ゆっくりと歩いてきた水竜王に目を向けると]
『……好きにしろ』
[と、小さな肯定の言葉が返ってきた]
/*
ごめんよ、エーリ。
会話の相手探してて、あまりにネタ的に美味しそうに見えたんだ。
機鋼の知識に興味はあるけど、懐かれるのはちょっとって感じで。
うーん。やっぱ急すぎたかな。気づいてもらえてない?
…その苦笑は何じゃろうかのぅ。
[誤魔化そうとする様子をじと目で見やり。しかしダーヴィッドの雰囲気からその成長を感じ取る。故にそれ以上の問い詰めは起きなかった]
まぁ良い。
全くやっておらぬわけでは無いようじゃしの。
自慢と言われるようになりたいものですが。
まだまだ窘められるばかりです。
ありがとうございます。
[僅か苦笑を浮かべて師へと答えて]
アーベル様。
お名前を伺った記憶がございます。
こちらこそ失礼を致しました。以後もどうぞ良しなに。
[不安定に過ぎた幼い頃の記憶だからか、アーベルと出会った時の詳細を思い出すことは出来ず。
申し訳無さそうに頭を下げ返した]
…うん、リーチェ。
[影から同じ調子で返る言葉は、幼子の緊張を解いたか
父の脚へとしがみ付いたままだった腕が、僅かに緩む。
王の脚と仔の腕に挟まれたままだった私としても一安心だ。
…口にこそ、出しはしないが。]
ノーラは、リーチェと一緒?
ここに来た理由。
[相手と同様に注視したまま、仔はゆるりと首を傾ぐ。]
[歩きながら、やはりうきうきと辺りに集まる竜王達の気配を感じ取っていた青年は、疾風竜の言葉に頷く]
そりゃ、楽しいですよ!だって十五竜王勢揃いですよ?
こんな珍しい機会に立ち合えるなんて滅多にないじゃないですか。
こうしてティルさんにも会えたし。
―竜王殿―
「…ええ、本当に。」
[長いこと会えなかった事を、拗ね恨む気持ちが無いわけではなかったが。それよりも会えた時の喜びの方が勝った。
言いたかった事は多々あれど、今はこちらもその一言のみ。
極上の笑みを湛えて、月闇の傍らに命は添う。結い上げた黒髪から零れおちる一房が、さらりと肩を撫でた。
そして愛しき人の続けた職務的な言葉には、微か頷いて足を向けた。]
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