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村は数十年来の大事件に騒然としていた。
夜な夜な人を襲うという人狼が、人間の振りをしてこの村にも潜んでいるという噂が流れ始めたからだ。
そして今日、村にいた全ての人々が集会場に集められた……。
自衛団長 ギュンターは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
召集をかけたものの、まだ集まってはおらぬか……。
とはいえ、どこまで真実かもわからぬ噂、焦る事もなかろうて。 全員集まるまで、ゆっくり待つとするかの。
【鍵の書】─精霊演戯・第二演─
☆ルールエリア☆
進行上のローカルルールを提示します。
入村OKの指示が出るまで、皆様しばしお待ちを。
【関連ページ】
【精霊演戯】企画ページ
http://werewolf.rash.jp/?%a1%da%c0%ba%ce%ee%b1%e9%b5%ba%a1%db%b4%eb%b2%e8%a5%da%a1%bc%a5%b8
開演中情報
http://werewolf.rash.jp/?%a1%da%c0%ba%ce%ee%b1%e9%b5%ba%a1%db%b4%eb%b2%e8%a5%da%a1%bc%a5%b8%2f%b3%ab%b1%e9%c3%e6%be%f0%ca%f3
【精霊演戯・相談板】
http://thukimi-houraiya.com/cgi/seirei/seirei.cgi
必要に応じてご参照願います。
疑問関係は、村内で確認できるよう、なるべくメモで(鳩に優しく)。
団長生存の間は、企画主もメモで対応します。
2日目以降は、相談板の質問トピへ。
【進行関係諸注意】
【ランダム入村禁止】。
役職希望が特にない、ないしきまらない場合はなるべくおまかせか村人希望で入村しましょう。
投票・襲撃先は、【PL>PC視点で、話が盛り上がる選択】を御願いします。委任はなるべく避け、自分で投票を。相互委任ランダムの発生ほど、笑えない事態はありませんので。
参加中にトラブルなどあった場合はバファリン吊りも考慮いたしますので、遠慮なく申し出てください。リアルは大事に。
1、2日目は48時間進行ですが、3日目以降は24コミット進行とします。コミットアンカーは、基本、サマリー順の持ち回りで御願いします。
3日目開始後、サマリーの一番上の人がメモでコミットアンカー宣言、それ以外の人は能力などの設定が決まり次第コミットしてください。
以降はサマリー順に、生存者の間でアンカー役をリレーしていきます。
もし更新時間に居合わせられない場合は、事前申告を。その場合は、随時下に下げて行く感じで。
【重要:深夜02-06時の間のログ更新は、白・赤・紫・独・墓問わず、全日程に置いて厳禁です】。
深夜進行が過ぎるとコアの合わない人が置き去りになってしまいますし、何より睡眠不足は身体に悪すぎます。
夜はちゃんと、寝ましょう……というか、寝てください。
【記号関係】
強制ではありませんが、使うと進行しやすいあれこれ。
─地名─:場所表記。その日の登場時や、複数の場面が同時進行している場合は、適宜入れるようにしてください。
*行動*:退席記号。
[文章]:ト書き。PCの動作や、情景描写をこの中に入れ発言との区別を。
「台詞」:NPCの台詞や他者の言葉の引用時に。
『台詞』:表ログ上の独り言。聞いていいかどうかは、メモなどで先に確認を。
アンカー(>>)の使用については特に規制はしませんが、素で使うとちょっと味気ないので、ト書きに織り込むなどのアレンジをしてみてください。
─プロローグ─
……彼がそれを感知したのは、ある種の必然と言えようか。
『均衡』をその領域とする、影輝の力。
その流れを司る精霊たちの王。
不意に感じたその『力』。
それは、用い方次第で世界そのものを揺るがしかねない存在。
ずっと眠っていたはずのそれが、何故、その存在を主張し始めたのか。
それを確かめるべく、彼はその地へと赴いた。
『鍵の町』シュリセル。
かつて栄えた都市の遺跡の側の、小さな町へ。
……そして、それから、数年が過ぎ……。
影輝王を引き寄せし、『力』。
混沌の王の創りし書──混沌の海への道を開く、『鍵の書』。
それは、かつて影輝王を引き寄せた時と同じく。
力ある者たちを、町へと引き寄せようとしていた。
『我は鍵。
我は開くモノ。
我は閉じるモノ。
我は結ぶモノ。
我を手にせし汝。
何れを我に求めしか?』
様々な思惑の元、町に集う、『力ある者』たち。
書の問いに応える者は、果たして現れるのか。
現れたとして……その道の先にあるものは。
……古代の都市の、その奥で。
書は何も語らず、悠久のまどろみの中にある。
教師 オトフリート が参加しました。
教師 オトフリートは、占い師 を希望しました(他の人には見えません)。
[何もない、虚空。
虚ろなる領域で。
それは、いつからかその声を聞いていた。
否、『聞いていた』というのは不適切だろうか。
その時のそれはまだ、実体などない……言わば、虚空を構築するもの……虚無そのもので。
そこにわずか、意識らしきものが宿っただけの存在。
それ故『聞く』という動作を行なうべき器などはなく。
また、それを能動的に行なうような意思すら、存在してはいなかった]
[それと知っているのかいないのか。
その虚空の主──時空司りし竜王・虚竜ウロボロスは自らを喰らい、消滅と誕生を繰り返しつつ、様々な言葉を虚空へと投げ続けた。
それは、繰り返す螺旋の理論。虚竜の存在そのもののような、始まりと終りの定かではない無限の、そして混沌とした命題。
或いは巡る生命、その輪転の理。
破壊と誕生により、循環するもの。
安定と自由、その狭間の変化。
悠久に続くもの、続かざるもの。
時に必要とされるもの、絶対なる裁定の法。
溢れ出す力が均衡を崩さぬために、時にそれを封印する必然。
世界を動かす感情、それを制する理性。
それら全ての要素に関わり、全てに作用して変革を促しつつ。
しかし、自身は決して変わらず、ただ、在り続けるという事。
不変にして普遍である、『時空』という『属性』。
その役割、意味、力]
[幾度となく消滅し、また生まれ。
自らを喰らいながら。
虚竜は、意識を宿した虚空へと、言葉を投げ。
虚空はそれを受け止め、自らの内に『知識』として、それを蓄えて行った]
[ただ、緩やかに、緩やかに。
時が過ぎ行くだけの虚無。
ある時、それが揺らいだ。
とても、大きく]
「……刻が刻を引き継ぎ刻が移ろうた……」
[揺らぎが鎮まった後、意識を宿した虚空へ虚竜は静かに呼びかけた。
虚空はその意を掴めず、ただ、困惑を虚竜へと返す]
「全ては移ろい、変革し、終わりへ、そして、始まりへと移ろう」
「始まりは終わりであり、終わりは始まり」
「巡る螺旋の中に節目が刻まれる」
「知りたくば変革せよ。虚空より生まれ出で、消滅の虚無へと還る途へと赴き、いずれここへ還るがよい」
[虚竜の言葉は、虚空を動かし。
虚空は、意識を宿して以来、初めて『行動』を起こした。
自らに、変革を起こすべく。
形を得たい、という願いを。
虚ろなる無限の海の、外へ。
投げた]
[その願いは竜たちの皇へと届き。
皇は虚空に生命を、そして、形を与える。
漆黒の竜鱗と、真白の翼。
翠と紫の異眸。
虚竜が虚竜として発生して以降。
生まれる事のなかった者。
時空の属を持つ、新たな竜。
それは竜の住まう、竜の大地で。
それまで知りえなかった事を学んだ後。
竜の大地の外へと、飛び出した──]
─何処かの森の広場─
[ふ、と。
意識が現実へと帰ってきた]
ん……と、ありゃ?
[ゆっくりと目を開き、次いで、開いた口からこぼれるのは惚けた声]
……あれ、もしかして……俺、寝てました?
[ゆっくりと身体を起こす、その動作に合わせて一本に束ねられた長い髪がゆるりと流れる。
誰に問うでなく呟けば、それを肯定するかの如き羽ばたきの音が響いた。
す、と左の腕を空へと差し伸べれば、そこに真白の梟が舞い降りる。白の中から向けられる目に宿る、一目で呆れているとわかる光に彼はくく、と低く笑った]
まあまあ、そうカリカリとしなさんな、相棒殿?
[からかうような言葉と共に立ち上がり、梢越しの空を見上げる。
そこにある色彩を見やり、ふ、と口元に笑みを浮かべると、彼はすい、と右手首に嵌めた腕輪を撫でた。
二匹の蛇が複雑に絡み合う意匠の、銀色の腕輪。
それは、撫でられる感触に呼応するかのように震え、直後に、じゃらり、という音を周囲に響かせた。
腕輪から生えるように、二筋の鎖が地面に落ちる。
二本を束ねるようにしつつ右手に握ると、それらは一本に絡み合いつつ、彼を中心に輪を描いた]
……さて。
[呟いて、鎖を握った手を、高く、翳す。
鎖は揺るやかに波打ち、うねり、やがてじゃらじゃらと音を立てつつ、手にした彼を中心に渦を巻き──]
……ふう……ん?
[妙に楽しげな、呟き。
翠の瞳に宿るのは、強い好奇の輝き]
これは中々……面白そうな。
[呟きつつ手を下ろし、音を立てて鎖を一度、振る。
鎖は大きくしなった後、吸い込まれるように腕輪の内へと消えて行った]
……ただ、ふらふらと歩き回るのも悪くはないが……絡んでみるのも、一興、か。
[くすり、と笑みを漏らしつつ呟いて、鎖を展開する間離れていた梟を見やれば、相棒はわかっている、と言わんばかりにばさり、と一つ羽ばたいた]
……では、行ってみるとしますか。
[ごくごく軽い呟きの後。ヴン……と音を立てて、大気が揺らいだ。
ふわり、と木の葉が舞い落ち、森の広場は静寂に包まれる]
─鍵の町シュリセル・近郊─
[時空を歪めて、瞬時に移動する。
皇竜の刻印により力を抑えられている現状でも、それくらいは容易い事で]
……なるほど、あそこ、か。
[現れた場所から、遠目に見える町を見つめて独りごちる]
この力……何やら、相当な存在がおられるよう……で。
[感じ取り、引き寄せられたそれとは異なる、純粋な力。力の主は、それを巧みにぼやかしているようだが]
……確か……影輝の精霊王は、人の世界にて均衡を取っているとか何とかと……。
[そんな話を、影輝の竜王から聞いたような記憶がかすめるが、一先ずそれは除外して]
取りあえず、行ってみるとしますかね。
[ごく軽い口調で言いつつ、町へと歩き出す]
[人の行きかう中に紛れ、門を潜るとすぐ、門の横に立っていた若い男に呼び止められた]
俺に、何か?
[人のいい笑顔を向けつつ問えば、これを書いて提出してくれ、と紙を一枚手渡される]
……これは?
[名前や職業などを書き込む欄を備えたそれに戸惑いつつ問う。
それによると、町は現在、『鍵の書』なる古代の魔導書を探す目的で大量の冒険者の類が訪れており。
やや、治安に乱れが出てきたため、町に来る人々には簡単な調書を書いて提出してもらうのだという]
『鍵の書』……。
『それが、俺を呼び寄せたものの名、か……以前、皇竜から話は聞いた……な。
確か、ここの北部には古代都市があったはず……そこに、か』
[そんな事を考えつつも外見上はにこやかなまま、わかりました、と頷いて。
さらさらと、用紙に記入する]
■名前:オトフリート=ヴァイス Otfried=Weis
■職業:歴史研究家
■年齢:26歳
────────────
各地の歴史的な資料を収集、研究する旅の研究家を自称している。訪れた目的は、表向きは町の北部の古代都市の遺跡の調査。
連れている梟は相棒で、名前はヴィンター。
虚竜の領域『無限なる虚』に生じた意識体が、竜としての身体を得て生まれた時空の竜。
誕生したのは500年前。しかし意識体としてはそれよりも遥か以前より存在していたらしく、魂の年齢は不明。
他の種族やその領域に興味を抱き、200年ほど前からドラゴンズ・ランドを離れて人間界や魔界をふらふらと放浪中。
相棒のヴィンターは普通の梟ではなく、オトフリートと盟約を交わし、力の一部を共有しているいわば使い魔的な存在。
普段は普通の梟のフリをしつつ、会話能力を持ち、簡単な魔法も使用可能。
……これで、いいですかね?
[書き込みの終わった用紙を渡しつつ問い、了承を得ればにこりと微笑み。
事についでに、とどこかにいい宿はないか、と尋ねれば、西通りの「Kirschbaum」に行ってみるといい、と勧められ]
「Kirschbaum」、ですね。ありがとうございます。
[再び、人のいい笑顔を浮かべた後、西通りへと足を向けた]
/中/
と、いうわけで。
一撃必殺中バレ必死な開演直後大連投、失礼いたしました。
精霊演戯主催、猫化けたすくです。
こうして再び演戯の場を得られた事、そして、集まってくださいました皆様に、心より感謝を。
それでは、これよりの数日間、よろしくお願いいたします(深礼)。
神父 クレメンス が参加しました。
神父 クレメンスは、智狼 を希望しました(他の人には見えません)。
ー教会・告解室ー
[普通の応接間のような小さな部屋。テーブルを挟んで二つの椅子が置かれ、神父と告解者が向き合って座っている。テーブルの上には赤ワインを注いだグラスが一つ置いてある。告解者は、上流階級の婦人]
その通りですとも、奥様。貴女のその清い心が、息子さんに届かぬはずがありません。
心を開いて、息子さんとお話合いになられるとよろしいでしょう。ええ、この教会でよろしければ、いつでもお使い下さい。
もちろん、お望みでしたら私も立ち合わせて頂きますよ。
[ワイングラスを婦人に勧める]
全ては御心のままに、なんの心配もありません。さあ、この秘酒をどうぞ。心が休まりますよ。
[婦人が立ち上がり礼をする]
お礼には及びません。
これは私の勤めですから。
そのとおり、いつでも私は、あなたの味方です。
どうぞ、遠慮なくご相談下さい。
貴女程信心深い方には、きっとご加護があるでしょう。
御主人にもよろしくお伝えください。
はい、先日お会いしました。とても美しい秘書の方と御一緒にミサにおいでになって、過分な献金を賜りましたよ。
どうなさいました?ああ、これは失礼。奥様の方がもちろん魅力的ですとも。何しろ魂の姿が違います。
ええ、どうぞ、いつでもどうぞ。
心からお待ちしておりますよ。
礼拝室で、婦人を見送り、祭壇の前で、足下に現れた黒猫を抱き上げる]
実に魅力的な御婦人だ。素晴らしく不安と不信に満ちた魂を賞味させて頂いたよ。ほら、晴れ晴れとした足取りだろう?
だが、ひと月は保たないだろうな。何しろ、彼女の夫は、あの美しい秘書と、実に親密そうだった。
すぐにまた、良いおやつを頂けそうだ。
そう、彼女の夫も実に良い男だね。
ほら、彼の置いていった銀貨だ。この曇り具合は素晴らしい。
奪われたものと奪ったものの執着が余す所無くこびりついている。
[銀貨の表面をゆっくり舐める]
これですっかり無垢な銀だ。いずれ、聖別して十字架に作り替えよう。
きっと神々しいロザリオが出来るだろう。
[笑みを浮かべ、胸に提げた銀の十字架を手に取る]
親愛なる我が主よ、我を許したまえ。
[礼拝堂に光が差し込み、やがて暗く翳る]
ー教会の前ー
[出て来た婦人に、旅人らしき男が、教会を指差して問いかける。婦人は愛想良く頷く]
「ええ、神父様なら、旅の方でも歓迎されるでしょう。どうぞ訪ねておいでなさいな。え?ええ、神父様のお名前ですか?確か…」
■名前:クレメンス (Klemens)
誰もフルネームを知らない。クレメンスがファーストネームなのか、ラストネームなのかさえ不明。
故に単に、神父さん、神父様、等と呼ばれることの方が多い。
■職業:神父
■年齢:外見年齢30歳〜50歳の間。
ヒゲで老けて見えると思っている人と若作りだと思っている人がいるようだ。
(補足)
シュリセルには、10年程前から在住。すっかり町に馴染んだ神父として顔を知られている。
職業柄か、町の住人全ての名と顔を覚えていて、旅人の事までいつの間にか知っている。
教会に居着いた黒猫が、時折傍に寄っていくが、別に飼っているわけではないようだ。
告解室を、応接室仕様として、気軽に悩みを相談できるようにしたためか、身の上身の下相談に訪れる者が大勢居る。
特に主婦層に評判が高い。
<以下PL視点情報>
属性:精神
種族:魔族
魔界の創世期から存在している。実際の年齢は不詳。本人も忘れているかもしれない。真実の名や、その本性を知る者もほとんどいない。
黒猫は使い魔で、通常は影に潜み、情報収集などをしているらしい。町の人間や旅人の情報に詳しいのは、そのため。
ちなみに、黒猫は生き物ではないので、餌も食べないし、殆ど人にも懐かない。名前も無い。
なんのためにシュリセルにやってきて滞在しているのかも、誰も知らない。
それなりに大きな魔力があるようだが、聖別されたロザリオなどを身につけることによって、相殺している。
人間の負の感情を好んで食べる。告解は、そのための絶好の機会として利用している。
ただし食べなければ生きられない訳ではなく、単に嗜好品として楽しんでいるようだ。どろどろした複雑な感情ほど美味しいらしい。
食べられた人は一時的にストレスが解消されて気分がすっきりする。
[婦人はようやく、その名を思い出して旅人に告げる]
「でもお名前を知らないからといってご心配なさらなくてよろしいですわ。神父様は、この町にただ一人の方。誰も間違えたりはしませんもの」
[旅人は礼を言って、教会へと歩き出す。婦人は旅人に会釈して、家路につく。桜の花びらを巻き込んだ風が、*通りを吹き抜ける*]
/中/
はい、始まりました。毎度おなじみ、ふかふかですよっと。
今回「も」ステレオタイプなので、早めに設定出しして、キャラ被りを牽制する作戦です(笑)
腹黒く見えてれば成功、かな?
後は、希望役職が取れるかどうか…弾かれるなら、いっそ守護とかだと面白いですけどねw
少女 ベアトリーチェ が参加しました。
少女 ベアトリーチェは、天魔 を希望しました(他の人には見えません)。
[いつものように自分の部屋で、ふかふかのベッドの中でねむっていたのでした。胸の鼓動はゆっくりなのに、頬はほんの少しだけ熱を持っています。不思議な夢を見ていた気が、誰かの声を聞いいた気がするのですけれど、それがなんだかは思い出せません。
天蠶絨のカーテンの向う側から降りそそぐ、朝の陽ざし。そらに燈った炎はあたたかく世界を照らして、新らしい日の訪れを優しく優しくみなに告げます。
ベアトリーチェは寝ぼけ眼をこしこしと擦って、ふるふると何遍か首を振って、よいしょと小さなからだを起こしました。さらさらの髪はお日さまの光に金いろにかがやいて、きらきらの瞳は青ぞらとおなじに澄み渡ります。]
、お早う。
[ひまわりみたいに笑って挨拶をすると、兎みたいにぴょんとベッドからおりて、とんと床に着地しました。いそいそと着替えをして、ぱたぱたと部屋を出ます。]
[冷い水で顔を洗って眼をさましてから、ベアトリーチェは居間への扉を開きます。]
お父さんに、お早う。
お母さんに、お早う。
[さっきとおなじに、にこおと笑って挨拶して、ぺこり、ぺこりとお辞儀を二回。お父さんの大きな手に頭を撫でられて、お母さんの料理の甘い匂に鼻をくすぐられて、くすくすと笑み声が零れました。
樫の木造りの椅子は子供のせいには高くて、腰掛けると足が床につかず宙に浮んでしまいます。両の手を合わせて「いただきます」をしますと、ゆらゆらと足を揺らしながら、ベアトリーチェは採れたての小麦をいっぱいに閉じ込めたパンやお日さまに負けないくらいに綺麗な黄いろをした卵焼きをぱくぱくと平らげました。]
ごちそうさま!
[おなかいっぱい、しあわせいっぱいのかお。]
[それから部屋に戻って肩から鞄をさげると、今度はせわしなく居間を通り抜け、]
いってきまあす。
[扉を勢よく開け、一歩外へ踏み出しました。朝いちばん、毎日のお出掛けです。
雲はくるくると移り変わり、日は銀の盤のきらめき。仄かに新緑の薫る春の大気を両の手を広げて目いっぱい吸い込んでから一気に駆け出せば、髪が風にゆれて琥珀の波が生まれてゆくのでした。]
/中/
設定スレ見て吹いたw
疾風くんの保護者は某提督か?w
てゆーか、組織的な軍隊あるのかしら?この時代。
騎士団がせいぜいな感じと思ってたんだが、まあこのくらいのズレは仕方ないのかな?ファンタジーだしねえ。
名前:ベアトリーチェ=ブルーメンガルテン
Beatrice=Blumengarten
職業:小学生/精霊使い
年齢:8歳
────────────
天聖属性の、シュリセル出身の人間。
身長は平均より少し低めの125cm。
赤ん坊の頃に死の淵に追いやられたが奇蹟的に一命を取り留めた事、歳にそぐわぬ強大な力を持つ事などから、一部からは神童、神の御子とも呼ばれている。
が、当人は至って呑気なお子様で、いつもにこにことしており、怒ったり泣いたりしているところを見た者は居ないだろう。
理由は不明だが、現在は休学中。
日課である教会でのお祈りと、町中の散歩は欠かさない。「Kirschbaum」にもよく訪れており、カウンターに座って足を揺らしている姿が見受けられる。
鎖に通した指輪(材質不明)を首から提げている。普段は服の下に隠れて見えない。本人曰く、お守り。
[――シュリセル。『鍵』の名前を持つこの町には、素敵な場所がたくさんあります。泉をつくり流れる水は町ぜんたいを駆け巡ってゆくとベアトリーチェは知っています。町のまん中にある時計塔は休まずに時を刻むのだとベアトリーチェは知っています。
まずは広場を走り抜けて教会へと向います。ちょうど家へと戻る途中の女の人を見かけぺこり頭を下げ、大きく手を振って見送りました。いつものとおり中に入りシスターに挨拶をすると、朝陽のひかりを受けたステンドグラスは眩ゆいうつくしさ。ベアトリーチェは小さな両の手を一つに組んでしゃがみ込み、眼を瞑ってお祈りします。]
…………、………。
[いいえ、ほんとうは、心の中で神さまにもお早うと挨拶をしているのです。]
[それから眼を開くと、教会に居ついているらしい猫を見附け、じいっと眼を合わせます。でも、猫はいつもすぐにぷいっとそっぽを向いてどこかに行ってしまうので、にらめっこになりません。いいえ、どこかではなく、町にひとりの神父さまのところだと知ってはいるのですけれども。]
またね。
[言いながら笑顔で手を振り、日課を終えたベアトリーチェは教会を飛び出します。]
お早う。お早う。お早う。みな、お早う。
[歌うみたいに繰り返しながら西の通りに向かってあるいてゆくと、梢からひらめいてとびたった鳥がそらのあおを截るのが見えました。それにつられて零れ落ちた花びらは、風に吹かれてちいさな鼻に乗ったのですが、ベアトリーチェは知りません。
「Kirschbaum」と書かれた看板に眼を挙げて、おろして、それから、お店の庭にある巨きな桜の木をじいっと飽きもせずに眺め、薄紅色の欠片がちらちらと雪みたいに舞うのを見ています。
お店に入っていく人たちは、そんなこどもを不思議そうに見たかもしれませんし、いつものことだと思ったかもしれません。]
少年 ティル が参加しました。
少年 ティルは、天魔 を希望しました(他の人には見えません)。
[くらい くらい 森の中]
[まくらで しずかな 森の中]
[一ツ目 からすは どこへゆく]
[やみいろ 小枝に 羽休め]
[一ツ目 からすは 何語る]
[やみいろ 蔦の 上にして]
[一ツ目 からすは 羽広げ]
[やみいろ 空に 飛び立った]
[ やみいろ 森が 動き出す ]
―シュリセル北東部/森林地帯―
[菫色のふわぽふ縫い包みヴィオレットは、森の中の一本の樹をじぃぃ(中略)ぃぃぃっっと見ていた。
影輝王の分身たるかれ(ないしかの女)が見ているということは何かあるわけだろうが、普通の人間には普段と変わらずに見えるに違いない。その菫色の縫い包みが浮いているのを見てしまえば、間違いなく非日常であり異常事態だと思っただろうが。
まあそんなもしとかの話をしているんじゃない。
実際今は異常事態でもあった。それは力に関してであるのだが。
何がって強すぎるのである。翠樹の力が。
その要因であるのは、ちまいぬいぐるみ竜が見ている一本の樹。もといその根元に埋まり今は見えないましろな苗床。すなわち魔族。
一年に一度、シュリセルにやってきている苗床と呼ばれる魔族は、今回久々に強すぎる力を微妙に抑えそびれてきた為に、自分の力を自分で封印しているわけだ。
そういうわけで、ヴィオレットは強すぎる力に警告にやってきたという話。
だんだん力が抑えられてゆくのを感じたからか、そのままどこかに飛んでいく。縫い包みが。
しばらくして、樹から白い苗床が姿を現すけれど、当然そのときには居はしない。]
[首を軽く横に振る。表情は穏やか]
コン、力をお願いするよ。ヨウ、君もコンと一緒に残ってくれる? 誰かが僕の力を奪いにきても、君たちなら大丈夫だよ。
[足に絡む最後の根と、肩に留まる一枚の葉に。]
僕も大丈夫だよ、だって君たちを育てているんだよ。
それに、はなも、つたも、ケイも、カもいるんだから。
守れるのは、君たちしかいないんだよ。
だからお願い。
[囁くと根と葉は身体から離れるか]
ありがとう、コン、ヨウ。ぜったい見つからないように隠しておいて。
今年は少し、僕が早いから、きっとまだあの、ふるい桜は咲いてないし。いつもよりは遅くなるけれど、お願いだよ。
影の王に睨まれてしまうから。
陶芸家 アマンダ が参加しました。
陶芸家 アマンダは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
−北通りの端・工房−
[狭い室内で、高温の焔が揺れる。
白い指が指揮棒を振るように、その上に掲げられた。
差し込まれた硝子棒が飴のように蕩け、粒子の細かな泥が塗られた精霊鋼の棒へと絡みつく。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[白い顔には汗一つなく、茶色の瞳が焔を映す。
決められた作業順に動かされていく、銀色の指揮棒。]
[花の硝子の欠片(ミルフィオリ)が、静かに乗せられていく。
その上を覆うベールは薄い水色。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[新たに生まれた玉は、細かな石の粉の中に沈められた。
焔に融かされ、石に抱かれ、愛でられるその時の為に玉は眠る]
[アマンダの作業が一段落したのを見計らい、アマンダと同じ色の毛並みをした生き物が一声鳴く]
「アンッ」
はい、完成。おつかれさま、千花(ミルフィオリ)。
何か冷たいものでも貰いに行こうか。
[置物のように身動きせず待っていた相方に声を掛け、道具を片付ける。高価な精霊鋼の棒だけは冷ましてから袖の内へと仕舞い、千花へと手を伸ばす。その手を駆け上がり、肩の定位置へと落ち着いたの確かめ、アマンダは工房を後にした]
→北通りを抜け西通りへ
探偵 ハインリヒ が参加しました。
探偵 ハインリヒは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
[朝、町の入口。
よれた焦げ茶の帽子とコートを着用した男が、ふらりとやってくる。
不審者と見たのか、門番はその男を呼び止めた。]
…………あー、調書?
[2日程、髭を剃り忘れたせいだろうか。
あからさまに怪しまれている。]
しゃあねえな。ちょっと待て。
調書を書く必要はない。身分証を出す。
[ごそごそとコートの内ポケットを探り、カードのような物を取り出して門番に差し出す。]
―西部/桜の下―
[闇緑色の森の苗床を、魔族の仲間は変わり者という。なんでも昔、人を愛したのだとか。
朝陽を浴びてきらきらと、金の髪が輝いた。その髪も闇緑色の森にはふさわしくはないだろう。しかし栄養、という面で考えればあまりおかしくはないのかもしれない。
まあ魔族たちにはそんなこと、あまり問題にはならない。]
いつ、咲くのかな。
[桜を見上げた額には三ツ花が ふわり。]
はな……人目は少ない時間だけど……
きみがいたいんだから、僕はとめないよ。
[三つ花は風に舞い遊ぶ やがて枝の先の蕾にぴとり]
咲いたみたいに、綺麗だよ。
[ささやくと]
[*大樹の根元で ましろの魔族は 目を閉じた。*]
名前:ハインリヒ・ノイマン
Heinrich Neumann
職業:探偵(何でも屋と化しているが)
年齢:40歳
種族:人間
魔術師(と言う事になっている)。付与魔術専門。
古代語魔法を使っている。(ただし、知っている単語は一つだけらしい。)
本業は探偵なのだがあまり儲からないようだ。
現在、町の便利屋さん扱い。シュリセル出身。
「Kirschbaum」常連。裏メニューの存在も知っている……?
時間に正確、かつ時間にうるさい。銀無垢の鍵巻き懐中時計を愛用。
無類の甘い物好き。シガーケースの中にシガーチョコを常備。
(煙草も酒もやらない)趣味はスイーツお取り寄せ。
身長178cm、体重68kg。
よれた焦げ茶の帽子とコートを着用。何処から見てもやる気のなさそうなオヤジである。
/中/
次々と来られますな。
さて。
同族さんはいつ来られますか。
それにしても、占い師が一番マゾイと思いつつ選んでいるとか。
自分、それはどうなんですかと。
[門番はカードの内容を確認し、こちらに返却した。]
ま、そういうわけだ。
野良仕事帰りで不審者丸出しの格好だったのは謝るが、
そんなんでいちいち呼び止められちゃかなわんぞ。まったく。
[ぶつくさ言いながら、自宅兼事務所へ。]
─町の入口→自宅兼事務所─
─西通り・「Kirschbaum」近辺─
と……ここですか、と。
[風に長い髪を遊ばせつつ、教えられた宿へと向かう。
看板が目に入ったところで、歩みが止まった]
…………。
[なに、と。言葉で表せない感触。わかるのは、それが大きな力、という事のみ]
まあ……別に、いいか。
[小さく呟いて更に歩みを進めれば、店の前には一人の少女]
……?
[何をしているのだろうか、と。ふと、そんな疑問が過ぎって消える]
−途中の広場−
[甘い春の香りのする道を、いつもの店を目指し歩いていく。
広場にかかった辺りで、悪戯な風が桜の花弁を宙へと運ぶ。
アマンダの腕に尻尾を絡めた相棒が、それを円らな目で追っていたが]
「アンアンッ」
どうかした、千花?
あぁ、これは…ちょうどいい。持って行ってあげよう。
[拾った学生証の少女は、馴染みの店の常連だった。
カードを手の内で弄びつつ、のんびりと道を往く。]
職人見習い ユリアン が参加しました。
職人見習い ユリアンは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―通りの一角―
[少年たちが四、五人集まって、ストリートバスケをしている。柱に結わえ付けられている古ぼけたゴールを目掛けてボールが飛び交う]
[一人の少年がボールを手にする。
それを見た他の少年が慌てて彼の行く手を遮るが、
彼はまるで障害物など無いかのようにドリブルで少年たちの間をすり抜け]
[一際長身の青年が彼のシュートを妨害しようとするが。
彼のシュートモーションを止めることはできず]
[地面を離れた彼の身体は重力が働いていないかの如く。見ているものに時が止まったかのような感覚を与え]
[ボールが放物線上に軌跡を描き、ゴールに一直線上に吸い込まれる]
[ボールがバウンドするのと同時に彼が地面に着地して、少年たちを振り返って笑いかける]
…よし!また僕の勝ちだね。
[喜ぶ彼の笑みは何処にでもいる年相応の少年のもの。その声に、彼のシュートに見ほれていた少年たちは我に返る]
「やっぱり何度みてもすげーな。ユリアンのシュートは」
「何であんなに滞空時間が長いんだ」
「ていうか、俺たちのチームに入ってくれよ。
ユリアンが入ったら、俺たちのチーム常勝だし」
[次々に賞賛・勧誘を口にする級友たちに、彼は一言]
…ごめん。チームとかあんまり興味はないんだ。
たまにバスケするのは楽しいけど。
[彼はふと時計台の方向に目をやり、叫んだ]
ってあああああ!もうこんな時間なのか!
バイト遅刻だ!ハーヴェイさんにまたどやされる!
じゃあ、また明日!学校で!
[というか言わないかのうちに彼は走り出している。
彼のバイト先―Kirschbaum―に向かって]
「おい!ユリアン!お前何か落としたぞ」
[そんな少年の叫びも耳に入らず、彼――ユリアンはそのまま走り去った。
足音も殆ど立てずに軽やかに、空中を飛ぶかの如く]
[後には少年たちと地面に転がっている学生証のみが*残された*]
…………。
[鏡の前でじょりじょりと髭を剃る。すっきり。]
これでよし。
[後は、探し出した猫を送り届けるだけ。
……たまには探偵らしい仕事もしたいのだが。]
今度は引っ掻くんじゃねえぞ。お前の爪は鋭くて痛いんだからな。
[町の外まで出て行った大きな迷子猫を抱え、
西通りにある飼い主の家へ出向いた。]
……お前、よくこの体重で出歩けたな。
感心するぞ。
[猫の重さに耐えながら、ぼそりと。]
─自宅兼事務所→西通り─
■名前:ユリアン・ミンツ Julian=Mintz
■職業:学生
■年齢:15歳
両親や祖母が亡くなって身寄りが無くなったところを、
とある軍人に引き取られた。
現在「元帥」となずけられた老猫と二人と一匹暮らし。
基本的に生真面目で何でも卒なくこなす。
特に紅茶を入れるのは達人級。
最近「Kirschbaum」で夜にバイトしている。
======================
《PL視点》
■種族:人間
■属性:疾風
母を物心つかないうちに父を7歳のときに亡した後は父方の祖母の下で暮らしていたが、祖母は出生がはっきりしない母のことを嫌っており、ユリアンは母親のことをまったく知らない。よって母が高名な精霊使いの家系の出身者で自身も精霊使いとしてかなりの潜在能力を持っていることにも気づいていない。たまに無自覚で風の精霊の力を操ったりしている。
シュリセルに住んで6年なので、街在中の人とは大体面識がある。
/中/
どうでもいいと言えばどうでもいい突っ込みを一つ。
一人称「俺」のオト。
一人称「僕」のユリ。
……これ、初めて?
[一つ、二つ、三つ、四つ。ベアトリーチェは花びらが梢から離れ、落ちてゆくのを見ていましたが、声が聞こえたのか、ふいっと視線を横に向けました。
眼の先には、見たことのない人がいました。風に揺れる髪は日と一つに結ばれて、その色は茶色と言えはしましたが、その人の肩に乗っている梟がまっ白なせいでしょうか、それよりもずっとずっと深くて暗い色に見えました。]
お早う。
桜を見ていたんだ。宙で踊るのがとても綺麗なんだよ。
[顔を斜めにするのに合わせて、金いろの髪が右の肩にかかります。]
−西通り・Kirschbaum付近−
[店の前には、見知った少女と見知らぬ青年。
その右肩の梟に、千花が円らな目を向け威嚇する。]
「ジ〜コジ〜コ」
やめなよ、千花。相手が悪い。
[猛禽類を前に宥める声は穏やかで、差し迫った緊迫感はない。]
【中】
こんばんは。newmoonと申します。
基本鳩参加なので寡黙になって初回墓下要員になりそうなので、おとなしく村人希望をだしてみる。
天魔とかやってみたかったけど。
おっと……おはようございます。
[微かに笑みつつ、挨拶をして]
桜……ですか。
なるほど、確かに、これは綺麗かな。
[翠の瞳を舞い散る花弁に向けて呟く。
薄紅の乱舞。風が心地良い]
【中】
ぶっちゃけ、銀英伝の「ユリアン・ミンツ」設定をやりたかっただけでユリアンを選んだ人。
ダーヴィッドの人、譲ってくれてありがとう。ごめんね。こんなくだらない理由で。
─西通り 「Kirschbaum」近辺─
[猫を届け終えた帰り、「Kirschbaum」の前を通りかかる。
一仕事を終え、晴れやかな顔。]
おはようさん、ベアトリーチェの嬢ちゃん。
と、姐さんもおはようさん。
[にかっと笑いながらベアトリーチェとアマンダに挨拶。
見知らぬ者も一人いる。どちらかの知り合いだろうか。]
[向けられる威嚇の声に気づいたのか。
青年の肩の上の真白がばさり、羽ばたく]
……ヴィンター?
[訝るように見やれば、相棒は広場の方から来た女性とその連れを振り返り、不思議そうな視線を向けていた]
[ポケットが、なんだかやけに軽いのです。引っ繰りかえしてみると、原因がわかりました。どこかに、学生証を落として来てしまったようなのです。]
[男の人の後ろから聞こえて来た声には、すぐに思い当たりました。ぱっと花が咲くように笑顔になると、先程の分も合わせてゆっくりとお辞儀を何度もします。]
アマンダに、お早う。
千花に、お早う。
[さらに後からやって来たのはハインリヒです。なんだかやり遂げたようなかおをしているので、きっとお仕事が終わった後なのだと思いました。]
ハインリヒにも、お早う。
みな、ハーヴェイのところに、行くの?
/中/
潜伏中。ナターリエが来たら動こうかなとか思ってますが、このまま寝落ちる可能性も大。
いや、まだ明日も仕事だからね(^^;
貴族 ミハエル が参加しました。
貴族 ミハエルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―シュリセル・南通りにある一軒の宿屋―
「―――お客様、お出掛けですか。お戻りはいつ頃を予定で?
ええ、いや遅くなられても構わないんですがあンまり遅いのも物騒でしょう。ほら、お客様は立派な身成だから気を付けた方が良いんじゃないかと思いましてね。ましてや一人歩きでしょう。
…おっと、これは失礼しました。
いえ、ただの宿屋の主人が出過ぎた事を。申し訳ありません。
いってらっしゃいませ。お気をつけて」
[ギィ]
[バタ]
[ご機嫌斜めな千花を宥めつつ、ベアトリーチェに学生証を手渡す]
落としていたよ、ベア。千花が見つけたんだ。
ところでそちらの人は誰かな?
[不思議そうな視線を向ける一羽と、訝しげな視線を向ける一人に視線を向ける。]
[宿屋の主人は、詰めていた息を吐き出し宿帳を捲る。
今しがた見送った客が、宿泊をはじめたときに記帳した頁を開き、もう一度息を吐いた。
彼の背後の戸が開き、従業員でありまた彼の妻である中年の女性が彼に茶を差し出す。]
■名前:ミハエル・クルム Michael Krumm
■職業:貴族
■年齢:??? (外見年齢15歳程度)
[腹の虫が、ぐうと鳴る。
……朝飯がまだだった。]
そうだな、朝飯食ってくか。
[腹が減っては戦は出来ぬ。
ついでに、裏メニューも平らげるとするか。]
「え?
歳も分からないような人を泊めておいて良いのかって?
お前、今更”出ていって下さい”と言う訳にもいかんだろ
それに、ほら。前金でこんなに積んで貰ったんだ、俺は何も文句は無ぇ。お前は少し黙ってろ。
確かにあの客はどう見たって未成年だろうが、自分の身は自分で守れると言ったんだ。
見たか?あの客の着てるモンを。ありゃ指輪とブレスレットは精霊鋼、それにコートのボタンは全部銀だね。
いやいや別にどうこうしようってつもりは無ぇよ。
魔法が使える人なんだろうなってだけだ。ほら、居るだろう。
あの”神童”みたいのだって、な。
…いや、確かに金持ってるとは思うがな。あんな数のレアメタル、俺じゃあ一生掛かっても集められないね。
え?何?
そんな安い指輪で満足だってのかい。お前は安上がりな女だよ。
…何だよ、照れてる訳じゃねえって。良いから早く仕事に戻れ。」
―シュリセル・南通りにある一軒の宿屋―
[珍客を抱えた宿屋は、それでも今日も昨日のとおりに、昨日は一昨日のとおりだ。
女将と主人の遣り取りは此処で途切れる。]
[掛けられた声に振り返れば、髭が剃られたハインリヒに笑って]
おはよう、ハイン。いつもそうしていれば男前なのに。
ベアもおはよう。千花もおはようってさ。
ヴィンターもおはよう?
[千花の威嚇にも構わず、名の聞こえた梟に挨拶をしてみる。]
<プレイヤー追記>
■種族:精霊
■属性:氷破
街へ滞在して一週間ほどの旅人。
放蕩貴族として認知されているかも知れない。
実年齢は250歳から300歳程度。
しばしば人間界を訪れる。目的は多様な力が混在する場に己を晒す事による鍛錬。
ときに噂や風聞を追って、ときに他者の気配を追って、街から街を旅する。
抗魔銀、精霊鋼、銀などの高価な品々で身を包んで居たところ、貴族と勘違いされる事が多かったので
何かと便利である事もあり、「遠方の貴族」を名乗る。
大抵の物事は金を積んで解決している模様。
金銭の出所は大半が、賭け事。趣味と実益を兼ねているらしい。
(ただし現在は子供の姿であるため、これまでこの街の中で賭け事に触れた事は無い)
夜中にこっそり、街をうろついている事もある。
[小さなてのひらの上に乗せられたのは、たしかにベアトリーチェの学生証でした。緑の眼を大きく開いて、それからにこりと笑います。]
ありがとう、アマンダ。お手柄だね、千花。
[その後の質問の答えはわからないものですから、梟を肩に乗せた男のひとを見上げました。]
ベアトリーチェも、今、ここで、初めてあったよ。
桜が綺麗だと話していたんだ。
『……ハーヴェイ?』
[少女が呼んだ名には、聞き覚えがあった]
『やはり……影輝王……なのか? いや……まさかな』
[などと考え込んでいた所に、視線を向けられて。
ゆるり、翠の瞳を瞬かせる]
ああ……これは失礼。
俺は、通りすがりの歴史研究家、オトフリートと申します。
[にこり、と微笑んで名乗れば、名を呼ばれた相棒もまた、挨拶するように羽ばたいて]
/中/
どーゆー挨拶じゃ(笑)。
しかし。
この喋りといい、髪の長さといい、実はオッドアイな設定といい。
……まんま、アキアだな。
お陰で喋りやすい(笑)。
フィロメーラ。
少し、落ち着きがないね。
今日見た夢のせいかな。
ああ、でも、ベアトリーチェはそれを覚えていないんだ。
それとも、眼の前の人のせいかな。
ああ、でも、ベアトリーチェにはそれがわからないんだ。
おうよ、褒め言葉として受け取っておくぜ。
まあ、毎日剃るのはめんどくさ……いやいやいや。
何でも屋の仕事は意外と忙しくてな。
[失言未遂を笑って誤魔化し、梟連れの男を見やる。]
ああ、道理で見覚えがないと思った。
旅人さんなのか?
―西部/桜の樹の下―
[閉じた瞳のうちに青い色。闇緑の森の泉のいろ。]
あぁ。
ここは、変わらないね――
[人が増えてきて、苗床はゆるり、たちあがる。
地に触れたのは、ぎこちない右の手。]
……いけない。
[体重をかける前に動きを止める。背が疼く。うずく。]
だいじょうぶ、つた。
まだ、動くよ。ほら。だから手出し、しなくて平気だよ。
[右の手を握る。
それはとてもぎこちなく それはとてもゆっくりと ゆっくりと]
歴史研究家の…オトフリート、オトだね。
私はアマンダ。とんぼ玉職人だよ。
相方は千花(ミルフィオリ)、勝気なんだ。すまないね。
[アマンダはオトフリートへと自己紹介する]
■名前:アマンダ=グリム
Amanda=Grimm
■職業:とんぼ玉職人。副業で陶芸も少々。
■年齢:外見年齢20代。自称年齢不詳。
尋ねられても「覚えてない」としか答えない。
■種族:精霊
鉱物の精霊。故にいつから存在してたのか覚えてないらしい。
現在の姿をとる事が可能になったのは200年ほど前からだが、時折眠りについているので深い付き合いは少ない。(縁故は歓迎)
性別は不明。どちらでもあるしどちらでもない。
ただし町では自警団に入るのが面倒なので女性と誤認させている。
連れている同色のフクロモモンガのような生き物は相方というか片割れ。深く繋がっている為、まぁいろいろとあったりなかったり。お腹の袋は触るな危険。
名は千花(ミルフィオリ)。透明な硝子に桜の花弁のような欠片を閉じ込めた小さなとんぼ玉を連ねた首輪をしている。アマンダの首飾りとお揃い。
この町には3年前にふらりとやってきた。窯の関係から北通りの端(遺跡付近)に住んでいる。
「Kirschbaum」には器を提供しているかもしれない。
裏メニューを出してもらえるなら…岩清水を(笑)
酒は一口で意識不明。飲ませたら千花に噛まれます。
[紹介が気に入らなかった千花は、肩の上でアマンダに威嚇する。]
「アンアンッアンアンッ」
はいはい、わかったから。さ、冷たいものを貰いに行こう。
ほら、皆も。
店の前で営業妨害してたら、ハーヴに怒られるよ。
[先に立って、扉を開けて店の中へ]
つた。
安心して。大丈夫だよ。
[背から現れようとするそれを、再びなだめて]
さあ。
桜が咲くまで、宿を借りよう。
影の王なら貸してくれるかな。
でも、いちおう、お金も持っていったほうがいいかな。
……ここは人の世界だし。
ええ、旅人と言えばそうですね。
旅をしながら、各地の歴史を研究していますので。
[ハインリヒ、と呼ばれた男の問いに、にこりと微笑んで。
オト、という呼び方に、微かに苦笑めいたものを過ぎらせる]
いや、お気になさらず?
<PL>
どうも、檄マゾ必至
開始前から中身バレの白秋です。はい。
皆様宜しくお願いします。
粗相の無いよう精進致す所存ではありますが
どうか楽しく過ごせますように。
…ユリアン!ユリアン・ミンツってユリアン!!
ユリアアアアアン!!!
おう、こんな所で立ち話もなんだしな。
行くか。
[アマンダに続いて店の中へ。
ポケットの中に突っ込んだままの小銭が、じゃりじゃりと
音を立てた。]
ベアトリーチェ達も早く来いよー。
旅人さんも疲れたろ。中で何か食べてったらどうだい?
[言いながら、自身は店の中へ滑り込み。]
―西通り/果実の店―
こんにちは、お邪魔します。
あの、新鮮な木苺、買ってくれませんか?
[店主と交渉中〜しばらくお待ち下さい〜]
ああよかった。美味しいでしょう。
どこにあるかは内緒。
[だって彼は苗床だから]
ありがとう。これだけあれば、宿にも泊まれる。
え、鍵の書のこと?
――うん、知ってる。
知ってるよ
[微笑みは おとなびた]
オトフリート、よろしく。
ヴィンターも、よろしく。
[名前を繰り返して、ぺこりと再びお辞儀をしました。
アマンダがお店の扉を開くと、カランカランとベルの音が鳴ります。促されるのにこくりと頭を上下に動かしてから、じゃらじゃらお金の音をさせるハインリヒの後について中に入ると、いらっしゃいと声が掛けられました。]
ハーヴェイ、お早う。
あのね、いい天気だよ。風が柔らかで、そらがまっ青なんだ。
[いつものカウンターの席まであるいていって、よいしょと両の手をついて、少し苦労してよじ登って座ります。ぱたりと、足を揺らしました。]
え。
[店を出ようとした苗床は、呼び止められて振り返る。
店主は何か紙を持ってきた]
これに書くの?
うん、わかった。
[左の手で受けとった紙を、右の手は慎重に握る。
それをことさら丁寧に、ぶつからないように机において。
ぎこちない手つきで書き連ねる文字]
おはようさん、邪魔するぞー。
[カウンターの定位置に移動。奇しくもベアトリーチェの隣だったりする。]
マスター、Tボーンステーキのライス付きと野菜サラダ、
あと本日のオススメスープな。
他のは後で注文する。
[裏メニューは後程注文しよう。人目が気になって仕方ない。]
[落ち着いた雰囲気の店内、いつものカウンター席に座る。
注文せずとも出される岩清水とは別に、千花へはご褒美とご機嫌取りの果実を頼む。
一人と一匹に出される器はアマンダの作った物。小さな花模様(ミルフィオリ)のグラスと器に目を細めて寛ぐ]
冷たいね、千花。おいしいかい?
[ベアにお手柄と褒められた千花は、当然の権利のように澄まし顔。
けれどアマンダは細かい事は気にしない。
ハインリヒの忙しいとかいう戯言も、オトと呼ばれて微苦笑浮かべた旅人の事も、構うことなく寛いだ。]
■名前:ティル=トルークビルト(Till=Trugbild)
■職業:無職
■年齢:10才
――――
■属性:翠樹
■種族:魔族(苗床)
普段は魔界の、闇緑の森に住む。魔界の植物の種をその身に受け、それらを芽吹かせる役割を持つ。変わり者として知っている人は居るだろうか。
首に、3cmくらいの小さな瓶のついたネックレスをしている。
150年ほど前にシュリエルに来て以来、1年に1度、桜の木にやってくる。
ハーヴェイがやってきてから、挨拶のためにそこに立ち寄りはする。
[中に入れば、落ち着いた雰囲気。
カウンターの中では、外見は自分と同い年くらいの青年が穏やかな笑みを浮かべて少女の話を聞いている]
……ええと、店主殿ですか?
こちらで、宿をとれると聞いたんですが。
[声をかければ、碧い瞳がこちらに向く。
一瞬の沈黙。
碧に過ぎる、意外そうな光。
……もっとも、それに対する翠の瞳も、似たようなものだが]
……こいつはまた……。
[間違いない、と思う。
500年前に代替わりしたという、影輝の精霊王。
思えば、彼と同時期に代替わりした、時空の精霊王。
その際の『揺らぎ』が、彼を竜として生れ落ちさせたのだと。
ふと、思い出した]
[ぱたぱたと手で払うと、花びらは床の上にはらりと降りてゆきました。]
ああ、お店の前の桜を見ていたんだ。
でも、あの巨きなのは、まだ咲かないみたい。
いつになったら起きるのだろうね。
[楽しみだというように頬に両の手を当てて云いました。オトフリートが声を掛けたものだから、それは途中から独り言になって、答えは返ってきませんでしたが、ベアトリーチェは構わずにいます。]
<PL追記>
実年齢は1000才以上ではあるが、自ら言うことはなさそうだ。
主に闇緑の森から出ないのだが、自分の裡で育ったことのある種、もしくはその子孫のある所には移動可能。
150年以上前は今よりもう少し動いていたかもしれない。
額に3枚、桜の花弁のようなアザ――花(はな)
背のうちに潜む柔らかいもの――蔦(つた)
右腕のうちに巣食った、棒のように固いもの――茎(ケイ)
左の手より生み出されるもの――果(カ)
この四つが今はいる。
右の手は触れられるのを嫌がり、逃げるだろう。
もしも触れられた場合、まるでからからに乾いた土のような、壊れそうな感覚を覚えるだろう。
小説家 ブリジット が参加しました。
小説家 ブリジットは、霊能者 を希望しました(他の人には見えません)。
―影輝の精霊界―
[まだ幼く見える少女の影が訴えかける]
ですから私も人間界に行ってみたいのです!
もっと人間のことを知ったら王のお役にも立てるはずですし!
「だが反対されたのだろう」
まだ私じゃ危険だから駄目だって言うんです。
でも私だってもう子供じゃありません!
だからもう大丈夫なんです!
[その言葉に相対していた男の影が目を細めた]
「どうしても行きたいのか」
はい、私はどうしても行ってみたいのです!
「ならば人の姿を取るべきだな」
もちろんです。
力を抑えて、変化すればいいんですよね?
「そうだ。……これを貸しておこう」
[男の影が差し出したのは精霊鋼の銀細工。
深く澄んだ紫水晶で銀の鎖が束ねられている]
「力の制御と維持を助けるだろう」
わぁ、ありがとうございます!
[少女の影は喜んでそれに腕を通した。
瞳を閉じて集中すればその姿は次第にぼやけ。
やがて現れたのは10代半ばの人間の少女の姿]
変じゃないですよね?
「大丈夫だ」
良かった!
ね、私だってちゃんと出来るんです!
[得意そうに胸を張る少女に影は微かに笑む]
[そんな男の影に向かって少女は大きく頭を下げた]
ありがとうございました、――様!
それでは行って参ります!
[大きく手を振りながらゲートへと少女は走った。
溢れる期待に胸を膨らませて]
―南通り―
[通りを歩く少年の着けた濃緑色の外套は重たげに垂れ、陽光を受けてビロウドのように光る。肩に届かない金色の髪は柔らかな風に軽く靡く。
日用品や、物珍しい交易品を扱う様々な店、まだ開かぬ酒場が軒先を連ねる通りもにわかに賑わい始めた時間だ。
少年は、交易品を扱う一軒の店の前で足を止めた。
硝子戸を押し開き、店内へ。
居並ぶ品々(店主は少年の横へ立って、しきりにその珍しさを語る)の幾つかを手にとって、眺めていく。]
ところで最近、お前たちの間で何か、目立った噂は無いか。
[少年はいつもの通りの、所謂聞き込みを開始した]
私は鍵の書とかいう物の噂を聞いた。
何かお前の知る事があれば話せ。
[翠と碧、二つの交差は長い時間ではなかったものの。
どうやら、碧い瞳の店主は、彼から何かを感じたらしい]
『……まあ、俺みたいなのはそうそういないし。
力ある相手には、気づかれるも已む無し、か』
[そんな事を考えつつ、差し出された宿帳にさらさらと記帳して]
……ええと、三階の、一番東側ですか。
では、しばらくお世話になりますね。
―Kirschbaum―
[ばんっとすごい音をたてて扉が開き、
...が店に飛び込んできた]
ハーヴェイさん、遅れてすみま……うわっ!
何時になく大賑わいですね…
[...は慌てて自分専用のカフェエプロンを掴むと装着して仕事に入る]
「ウククク」
[千花が美味しい鳴き声を出すのを聞きつつ、ハインリヒの注文に首を傾げる]
どうしたのさ、ハイン。
ここに来るからにはいつものが食べたくて来たんじゃないの?
[つまり、ハインリヒが人目を気にする様子にも気付かないのだ]
/中/
…ちと休憩を(何
というわけできっと入った瞬間にも中身当てされてるんだろうなぁとか思うMeyです。
手伝ってくれた人は力ある存在。使いたい方はいますが、許可とって無いので表では出しません(ぉ
こんなのが本当に生活できるのかとか、その辺は深く突っ込まないでやって下さい…本能で出来るキャラが良かったんです。
さて、また頑張ろう。
[出された食事を美味しそうに貪っている。]
くー。
一週間ぶりの肉。いいねー。
[水を一杯飲み干し、一息。
そこで、ベアトリーチェとアマンダの視線に気付く。]
な、何だよ。
ああ、うん。今から頼もうと思ってな。今から。
[しかしどうにも言い出しにくいらしい。頼む予定の物が物だから。]
[しばらくハインリヒを見ていましたが、勢よく開いた扉に眼を移すと、すきとおったそらよりも青いユリアンの髪が見えました。]
ユリアンに、お早う。
それとも、おそよう?
[そんな挨拶はもちろんないのですが、ぜんたい誰から習ったのでしょう。]
それじゃあ、また今度、取ったら持ってくるから。
[店を出ようとしたところ、再び呼び止められ。
振り返ると、紙の袋を渡される]
えっと……苺?
もらっちゃっていいの……?
ありがとう
[受け取り、今度こそ扉を開けて出て行く。
右の手で、袋の紐を、しっかり握って。]
[部屋の鍵を受け取り、とりあえず何か頼もうか……と思ったところに、勢い良く駆け込んできた少年。
その勢いに、一つ瞬くものの。
店主と交わされる会話からして、どうやらここで働いているらしい]
……っと。
ええと、紅茶、お願いできますかね。ストレートで。
[カウンターの空いている席に座って、にこ、と微笑む。
住人たちの会話は聞こえているが特に気にした様子はなく、肩の相棒が不思議そうな視線を向けるのみ]
─鍵の町シュリセル・広場─
ね、そんなに桜って綺麗なんですか?
[興味津々といった少女に男は苦笑する]
「ああ、そりゃ見事なもんだよ。
西の大樹が満開になるのはもう少し先かもしれんが、あの店の桜はもう咲いてるんじゃないかね?」
あの店?
「ああ、Kirschbaumっていう茶店があってな。そこの庭にもこれまた見事な桜の木があるんだよ」
お庭に咲いてるんですか!?
「そうだよ。その桜はシンボルツリーとはまた別格の美しさでな。
……気になるんならそこに泊まればいい」
―南通り・怪しげな交易品店―
よく分かった。
流言飛語の域を出ない噂だということは。
[すぐに何かに到達出来る事は稀である]
そして、お前の扱う物が見るに足らない物であるという事も。
[少年は、眺めていた小瓶を棚へ戻す。
ラベルには『大陸産、5000年の歴史:悪魔の胡椒』と書かれていた。小瓶の中には赤い粉が詰まっていた。
黙りきった店主をあとに残して少年は店を出た。]
騎士 ダーヴィッド が参加しました。
騎士 ダーヴィッドは、聖痕者 を希望しました(他の人には見えません)。
─半日ほど前・街道─
[裸馬に乗って逃げる野盗の群れを、一頭の葦毛の駿馬が追う。
背に跨るは、赤毛の男。
森の中へと逃走する荒馬に向けて、構える短銃身のマスケット。
すぅ、と息を吸い込む。
鋼の筒の中に満ちるは、火薬ではなく、彼の息吹。]
茶店に泊まれるんですか?
「上の階は宿屋になってるのさ。南通りの馴染みの宿を紹介しようかと思ったんだが、その様子だと向こうの方が楽しめるだろ」
はいっ、是非そこに泊まりたいです!
「なら西通りに行くといい。それなりに目立つから多分すぐ分かるさ」
ありがとうございます!
おじさんの商売も上手く行きますように!
「はは、ありがとうよ」
手を振りながら西へと走ってゆく少女を、ここまで馬車に乗せてやってきた旅商人は苦笑しながら見送った。
「あれで一人前なのかね、本当に」
…………。
[しばらく待ってみても人は増えるだけで減りやしない。]
マスター。
……特…フ……ツ……ェを一つ。
[しかし、注文が通った様子はなく。
小声だったので聞き取れなかったらしい。]
おそようじゃないよ。ひどいな、ベアトリーチェは。
そういうこと言う奴にはこれはやらんぞ。
[と言いつつも、..はベアトリーチェの前にオレンジジュースの入ったグラスを置く]
で、ハインリヒさん。
今日のお薦めスープは南瓜のポタージュだけど……いいの?
[...はにやにやしながらハインリヒを見やる]
ユリアン。
ベアトリーチェには、プリンのパフェがいい。
[水の注がれたグラスを手にすると、少しずつ、少しずつ口に含みます。こくり、喉が鳴りました。興味はハインリヒからオトフリートの方に移ったようで、じいいいっと見つめ始めました。緑の眼はまたたきもしません。]
オトフリートは、旅人なのだよね。
ここに泊まるということは、しばらくいるのかな。
仲良く出来ると、とてもうれしいな。
―西部/桜の下―
おいで、はな。
いこう。
……君だけではおかしく思われてしまうよ。
[それでも花は動かない。]
……それじゃあ、夜になったらおいで。宵の闇は隠してくれるから。
僕はそこの宿屋にいるよ。
影の王の居る場所だから、はなもわかると思うけれど。
それじゃあ。
[樹に凭れるように小さな声でそう言うと
再び立ち上がり、一度右手を、左手で押さえてから、向かう。]
―西/Kirschbaumへ―
[半分になったグラスを弄びつつ、小さく呟く。]
先に注文してて良かった。
ね、千花。せっかくのご馳走だもの。
[アマンダがユリアンを苦手とするのはその属性の為であり、彼が悪いわけではない。人間である彼には理由などわからないだろうけれど。
きっとアルバイト青年には理不尽であろうその態度も、3年ともなれば慣れているだろう]
―西通り・Kirschbaum前―
うわぁ……!
[少女は感嘆の声を上げて、その庭の桜の木を見つめていた。
時折降ってくる花弁が更なる感動を呼び起こす]
本当に凄いのね……!
[通ろうとする人々の邪魔になるのにも気がつかず、ただただ見惚れて見上げている]
[銃声は高く響き、裸馬も野盗も倒れることは無く。
撃ち抜かれ、落とされたのは、彼らの頭上の太い木の枝。
落ちて燃え上がる枝に、馬達は恐慌に陥った。
男たちは飛び降りるように馬を乗り捨て、木箱を抱えて逃げ出そうとする。]
悪いが、そいつは返してもらえないかな?
大事な積荷らしいんでね。
[男たちの行く手を遮るように、葦毛の馬は立ちはだかり、馬上の男は銃を向ける。]
「てっ…てめぇなにもんでぇ!!」
[男は黙って手帳を出し、開いてそのエンブレムを見せる。]
ひどくないよ、ほんとうのことだよ。
ベアトリーチェはほんとうのことしか言わないんだ。
[云いながらも、果実のジュースが置かれると、たちまちにかおを輝かせます。]
ユリアン、ありがとう。
[まだ水の入っていたグラスはよそに置いて、窓から注ぐ太陽の光にきらきらと煌めくオレンジをごくんと飲みました。甘い甘い味が口の中に広がって、ますます笑顔になります。]
[...は見知らぬ男から注文を受け]
ストレートティーね。はいよ。
あんた旅人さん?最近やたらと多いんだよね。
[がさつな返事とは裏腹に、丁寧な手つきで紅茶をいれオトフリートに渡す]
ん……?
[視線と問いかけに振り返れば、瞬き一つしない緑の瞳]
ああ、旅をしていますが。
しばらくは、こちらに泊まって……桜を見て行くのもいいかな、と。
[仲良く、という言葉に、ふっと笑んで]
そうしていただければ、俺としても幸い、ですよ。
いつまでいるかはわからないけど、いる間は、よろしく。
ええと……ベアトリーチェ、でいいのかな?
[先ほどから聞こえている名を、確かめるように呼び]
シスター ナターリエ が参加しました。
シスター ナターリエは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
─教会・自室─
[もぞり。ナターリエはのっそりと身体を起こす
窓を塞ぐ厚いカーテンごしでも感じる陽光の存在]
…………だるい。嗚呼、なんていやな天気
[忌々しげに呟くと、身体を起こす
するりとシーツが零れ落ち、その白さ以上の真っ白な生気を感じさせない肌が晒される
緩慢な動作でクローゼットに歩いていき、その肌をシスター服で包んでいく
そして、最後に身に着けたのはその格好には不釣合いな長剣]
―西通り/Kirschbaum前―
あぁ、ここの桜は咲いているね。
[若い桜を見て、微笑む。
その下の 少女の姿。]
はしゃいでいると、すられちゃうよ
[小さな子供を装って、ブリジットに声をかける。]
別に南瓜は嫌いじゃないぞ。
出してくれ。
[にやにや笑うユリアンを見つつ、渋面を作る。
が、何か思いついたのだろう。
懐からメモ帳を取り出して何事か書き込んでそれを破り、
席を立って直接ユリアンに手渡す。]
……お前、マスターに注文取り次げるんだよな?
このメモをマスターに渡しておいてくれ。
お前は読むなよ。絶対読むなよ?
[メモの中身は注文内容。
『特大フルーツパフェ』だそうだ。]
[果物を食べ終えた千花が、ハインリヒを円らな目で見上げる。
その視線を追いかけて、アマンダも彼を見つめる]
どうしたの、ハイン。
調子でも悪いの?
具合の悪い時にはちゃんと食べないと。
ハーヴ、ハインにいつものフルーツパフェ一つ。
[よく通るハスキーボイス。アマンダに悪気なんてない]
―南通り→西通り―
[音もなく、後ろ手に硝子戸を閉めた。
行き交う人波に乗って歩き出すが、行き先にあては無い]
[辿り着いたこの街で、鍵の書なる物の噂を聞いたのが滞在してから一日、今日から六日前の事。
それからというもの、店先を巡っては人に訊ね、遺跡にも足を伸ばしたがこれまで具体的な情報の収穫は無い。そもそも、長命の種であるから時間に追われる事は無いのだが。]
今日は西側をまわるか。
[通り魔の噂以外に目立った事件も無く(人外の存在の絡むような出来事があれば、いつも旅先でそうしていたように秘密裏に介入してやろうと思っては居たのだが)
滞在してから一週間、至って平和に過ごしている。
少しこの街は、人間でないものが多いように感じるのだが。
街の西側も、人で無いものの気配を感じる場所である。
Kirschbaumという喫茶店は、人が集まる場所であるらしい。そこに何か居るものだろうか。
件の喫茶店へと足を向けた]
そう、旅の歴史研究家です。
[答えつつ、手際よく紅茶を入れる少年の手つきに、翠の瞳をやや細め]
ああ……何やら、人が増えているようで。
入る時に調書を書かされましたねぇ。
[それから、受け取ったカップの中の色彩と香りに笑んで]
……ありがとう。
綺麗な色彩と、香りだね。
「相も変わらず、低血圧だぁねぇ」
[その時、室内から別の声
振り向くと、テーブルの上には彼女がブルーと呼ぶ漆黒の蛇]
……あたりまえ。私は吸血鬼。本領発揮は宵闇の逢魔が刻から
「じゃあ、なんでこんな時間から起きてんだよ? 寝てりゃいいじゃねぇか」
……そうもいかない。表向きのシスターの仕事もある
…………だるいけど
「へぇへぇ、ご苦労なことで。俺ももう少し寝ときたいんだがねぇ」
…………ブツクサ言わずにさっさと来る
[歩み寄りスッと手を翳すと、しゅるりとブルーは腕に絡みつき、肩まで昇ってくる
それを確認すると、はぁとひとつ溜息をつき、ふらりと階下、礼拝堂へ降りていった
誰も居なくなった部屋の机の上には、彼女の住民票の写し]
えっ?
[突然かけられた声にビックリして振り返る。
そこにはまだ年端もいかなく見える少年が一人]
すられちゃう?
[きょとんとしてその顔を見返した]
ん?ベアトリーチェはプリンパフェか。
なんだ、そのメモ?ハインリヒさん。
……わかったわかった。そんなに念押さなくても絶対見ないから。
『どうせ例によって甘いものだろ。
作るのはハーヴェイさんでも運ぶのは俺だし、どうせ食べるときはみんなに見られるのにな』
[...は一人ごちた]
―西通り/Kirschbaum前―
そう。すられちゃうよ。
大切なものが、盗まれちゃう。
隙があると、狙われちゃうから。
気をつけた方がいいよ。
[にこっと微笑んで、ブリジットに告げる。]
おねえさんのは、すぐに、盗めてしまいそうだよ
■名前:ダーヴィッド・フォン・ファイエル David von Feuer
■職業:銀翼騎士団所属軽装竜騎兵
■年齢:25才(自称)
――――
■属性:火炎
■種族:竜族
銀翼騎士団は実体の無い名誉職であり、武力によって功績を残した自由人に与えられる称号。
彼の正体は灼熱の赤竜。
炎龍王ヴリトラに連なる血筋で最も若き竜であり、
見聞を深めるという名目で、人間界へと修行に出ている。
――――
「まっ…まさか!?」
[野盗たちからあがる、どよめきの声。
そうだよ、オトフリート。
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデン。
お父さんと、お母さんから貰った、大切な名前。
[自分の名前を繰り返して、ベアトリーチェは大きく一度頷きます。]
しばらく、いるんだ。
うん。
いる間は、よろしく。
[そう云って笑う様子は、ほんとうにうれしいと感じているようです。ユリアンが「やたらと多い」と云うのにたしかにそうだと思いました。最近になって特に増えているのです。知り合いが増えるのは、とてもよいことなのですけれども。]
桜を、見に来たの? 通りの外れには、巨きな木があるよ。
もう、百と五十にもなるんだ。今年は、まだ咲いていないみたい。
[慌てて懐に手を当てる。
一応まだそこにはちゃんと小袋の感触が]
そ、そうよね。危険よね。
ありがとう。ちょっと見とれちゃってたの。
[照れ隠しに笑いながら少年に答えて。
その向こうにもう一人の姿を見つける。
あからさまに不機嫌そうな]
ああっ、ごめんなさい!邪魔ですね!
私も入りますっ!
[急いで取っ手に手を掛ける。
騒々しい音を立ててその扉は開かれた]
[アマンダはハインリヒを不思議そうに見つめる]
声が小さいから聞こえなかったんだろう?
[先程の注文が通らなかった件らしい。
肩の上で千花がハインリヒを見つめる。おこぼれを期待しているのだろう。]
いつもより、人がおおいから。
[慌てた少女の姿をしたひとに、わらって。]
うん、とても綺麗だね。まだまだ、とても、白い。
もっと紅に染まるんだよ。
……ドア、壊れないと……いいね。
[困ったように、首を傾げる。
ブリジットをすぐ追うことはなく]
入る?
[少年の姿に問いかける。]
[...は聞こえてきたアマンダの声にびくっ!となりながらも、ハインリヒに向かって笑う]
別にパフェぐらい堂々と頼めばいいじゃん。
最早ハインリヒさんの甘い物好きはここKirschbaumの常連客の間では知らないものはいないんだし。
いや、まあ。……いいけどさ。
基本的に甘党ってのは秘密なんだがなぁ。
[席に戻り、かくんと肩落としつつも千花を見やり。]
お前さんも食うんだよな。好きだなあ。
クリーム塗れの果物食って腹壊さないのかー?
─半時ほど後。─
[積荷を残して、野盗達は這う這うの体で、蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていった。
木箱に腰掛けて息をつく。
傍らの馬は長い銀髪の青年へと姿を変えて、ため息をついた。]
「…んまぁ、いつものことだからいいんですけどねぇ…若。」
「アッシュ、頼むからその"若"ってのだけはやめてくれと…」
[赤毛の男の、頬に引かれた朱の線からにじむ血を、白い指でなぞって銀の男は苦笑い。
隊商の荷馬車が合流するのは、おそらく数分後になるだろう。]
なるほど、大切な人がつけてくれた、大切な名前なんだね。
それでは、いる間は、我が相棒ヴィンター共々よろしく、ベアトリーチェ。
[嬉しそうな様子に、こちらも嬉しげに微笑んで]
ああ、まあ、一応自分の仕事もあるんですけどね。
ここの北の遺跡の歴史を調べに。
桜が咲いていないなら、それだけのんびりとできる……という事になるかな、俺は。
/中/
そういえば、連続して無知の子ですかと。
思いついちゃったのが最初のシーンで、箱庭参加前なので仕方が無いのですが。そんなに直ぐに切り替えられないし……
今回はサクッと吊られるか襲撃されるかしそうですね。
ま、それもまた一興。
ああ、邪魔だ。
店の入り口という大衆の通過するべき場所に於いて延々と立ち止まるものは邪魔以外の何者でもない。この店の営業を妨げたいという目的があるのなら話は別だが。
…扉を破壊したいのかも知れないな。
…小娘より少年の方が余程礼を弁えている。
私は店へ来た。では少年、良い一日を。
[ティル(何れ名前を知るだろう)を一瞥してから
改めて静かにKirschbaumの扉を開いた]
……バレてるのか、常連に。
何人いるんだよおい。
[ユリアンの言葉を聞き、さらに肩を落としてみる。]
いやまあ、一般的にパフェっつーのは可愛い女の子の食い物って
イメージが。なあ?
[とりあえず適当な誰かに同意を求めてみた。]
[ハインリヒの答えに千花の期待が高まる]
「アンッ」
だめだよ、千花。今日はもう食べただろう。
それにクリームは良くない。果物と木の実だけ。
[正確には砂糖が入っているのが良くないのだが。
アマンダは千花の背を撫でて宥める。]
クリームの付いてない端っこだけなら、いいよ。
[甘いもの好きのハインが大量に与えるはずがないと達観した]
[中には思っていたより多くの人がいて]
ご、ごめんなさい。うるさくして……
[扉の脇に寄ると赤面しながら頭を下げる]
[それから顔を上げてキョロキョロと店の中を見回せば、店主らしき人物と目が合った]
[オトフリートの言葉にいちいち頷いていましたが、最後には不思議そうに首をこてんと横に倒しました。]
桜が咲いていないと、のんびり出来るんだ?
[訊ねているうちに、またもや勢よく扉が開かれてカランカランとベルの音が響いたかと思うと、今度は静かに開かれたのでした。入って来たのは、やはり旅人なのでしょうか、見知らぬ人たちばかりです。]
ちょうだい、ちょうだい。
甘いの美味しいの。アマンダはくれないの。
・・・・・・・
せっかくアマンダの身体だと美味しいのに。
[運ばれて来たプリンのパフェの、カラメルソースの甘さに頬をゆるめながら、隣に座るハインリヒ>>130の方へと眼を移します。]
そうなんだ。
ということは、パフェの好きなハインリヒは、可愛い女の子なの?
そうだね。か……ハーヴェイさんにも怒られてしまうよね。
……そんなことは、ないと思うよ。
ドア、うん。こわれてないし。
[困ったように言って、店に来たという少年の姿に、苗床も小さく頷く]
僕も入るんだ。
泊めてもらおうと思って。
[ミハエルの後に続き、店内に足を踏み入れる]
「甘党は秘密にしていたつもり」ってあれでか……?
はいはい。特大フルーツパフェね。
おまけにいつもより苺一個多く盛り付けたよ。
[...はハインリヒの前にどかっと小さなバケツほどもあるパフェを置くと、そそくさと席を離れた。あんまり一緒にいたくなかったらしい、『彼女』と]
[新たに入ってきた人々に軽く、視線を投げ。
……僅か、首を傾げるものの、特には何も言わずに]
桜が咲いて、存分に楽しんだ、と思えるまでは、仕事が終わらないんです。
[こう言ってくすり、と。悪戯っぽく微笑んで見せ]
名前:ナターリエ=エーベンブルグ
Natalie=Ehrenburg
職業:シスター/聖遺物管理機関
年齢:自称20歳
この街へ5年前にやってきたシスター
目的は教会、聖遺物管理機関から鍵の書の回収を命令されてだが、そのことは別段誰かに言っていたりはしない
容貌は金髪碧眼。何故か修道女服の腰に細身の長剣を携えている
大抵は教会にいるが朝〜夕方にはすこぶる機嫌悪そうにしている
いつもブルーという漆黒の蛇を連れている
「……おい」
[ハーヴェイは思わず頭を抱えたくなっただろうか。
ここに来るはずの無い人物。
そして憶えのある力を宿したその手に着けられた装飾に]
そうかそうか。
流石にクリームは不味いよなぁ。
[天辺の真っ赤な棒付きチェリーをつまみ、千花の前に。]
ほら、お前さんの大好きなチェリーだぞ。
俺も好きだが今回は譲ってやろう。
[それを千花の所へ持っていく途中に聞こえた、
ベアトリーチェの言葉。
数秒間の間、硬直。]
違ーう!
どこをどう見たらそうなる?!
[チェリーを持ったまま振り返り、ツッコミ。]
(PL視点)
年齢:実年齢は500から数えるのをやめたわ
属性:月闇
種族:魔族(吸血鬼)
侯爵位の吸血鬼(ヴァンパイヤロード)
(魔界における吸血鬼たちは完全な貴族社会という個人設定)
もちろん魔界に自分の領地も有する…のだが、最近は居城には寄り付かず、何を考えているのか、不干渉なはずの天界のお膝元な教会、しかもその中の聖遺物管理機関に潜り込んでる変わり者
吸血鬼としての類稀な身体能力を誇るが、弱点も多数
日光には弱い(とはいえ力が出ないだけで消滅したりはしない)し、流水は気合入れないと渡れない、銀(真銀,抗魔銀含む)も駄目
ただ、十字架には強い。というかなんであんなものを怖がらないといけないのか常々疑問
あと、にんにくは好物。こんな美味しいものを嫌うわけないじゃないですか。ただ、炒り豆だけは勘弁な
食餌(食事に非ず)は、時折夜の闇に紛れて若い少女の血を僅かばかり失敬している
ブルーはまあ使い魔と思っていただければ(正確には色々違うけど)
喋れるけど、まあ、人目のあるところでは弁えているかと
ただ正体知られていたら、フランクに図々しく話しかけるだろうけど
「桜が咲いてないとのんびりできる?」
不思議なことを言う人だね、オトフリートさんだっけ?
はい。ベアトリーチェ。注文のプリンパフェ。
オトフリートさんも紅茶のお代わりいる?
[...はベアトリーチェの前にはパフェを置き、ティーポットを掲げてオトフリートに問いかける]
[ティルの入った事を確かめてから戸を閉めた]
そうか。
ところで少年、私はああいった食べ物を好む男性をはじめて見たが、まさかこの街ではよくある事なのか。
[バケツ級パフェを指差して言った。
声は割と良く通る。]
[よく眠るアマンダの知識は、歴史研究家の名を知らぬほどに浅い]
そう、オトはしばらく滞在するの。
ベアの言う通り、桜を見るといい。きっともうすぐ咲く。
この店の桜もきれいだけど、あちらのはもっと見事だ。
[ハインリヒの問いには不思議そう。
賑やかに、新たに遣ってきた来客を見る。少女が一人。]
彼女のような?
[端的に言って、今年もやって来たティルと今年初めてのミハエルに手を振る]
こんにちは、ティル。こんにちは、ミハエル。
[千花も円らな目で3人を見る。]
ええと、マスターさんでしょうか?
こちらに泊めていただきたいのですけれど。
[歩み寄り声をかけられればその人物は小さく頷き。
彼女の左手に視線を向けて僅かに眉を寄せ。
小さな溜息と共に宿帳を差し出した]
はい?あ、宿帳ですか。
書きます書きます。えっと……
[開かれたページを見ながら筆を手に取り。
そこで一端動きが止まる]
『まずい、苗字っていうのも必要なんだっけ……』
「ピーチュクリーチュル」
[ふと聞こえた鳴き声に顔を上げる]
『……うん』
[窓の外を見て小さく頷くとそのまま筆を滑らせた]
────────────
■名前:ブリジット=レルヒェ
Brigitte=Lerche
■職業:新米精霊使い
■年齢:外見年齢16歳程
■種族:精霊
ありがとう
[ドアを閉めてくれた氷の精に、お礼を言って。
釣られて見たそちらの姿。]
……えぇと、好みの問題じゃないかな。
僕もあまりこの町を知らないけれど。
[困ったような真剣な声。]
(PL補足)
本人曰く修行中の精霊使い。シュリセルには修行の旅の途中で立ち寄っただけ。
好奇心が強く、大抵のことに興味を示す。
実際は影輝のまだ幼い精霊。
保護者から話を聞いているうちに王や彼が多くを過ごす人間界に憧れを抱き、とうとう飛び出してきてしまった。
もっともしっかりバレてはいて、お目付け役みたいなのもついてきている。余程のことが無ければ姿を現したりはしないが。
潜在能力はそれなりだが、とにかく経験不足。変化や気配隠しで足りない部分は左手に着けた精霊鋼の鎖細工が補っている。
ええ、オトフリート=ヴァイス。
こっちは、相棒のヴィンター。
……仕事口実に、桜を見に来たわけですから、俺は。
見れる時期が短いと、それだけのんびりな時間は短いわけですよ。
[少年の問いに冗談めかして答えつつ。
お代わりを聞かれれば、いただきます、と笑んで]
桜を楽しむのも、仕事なんだ?
[オトフリートがわずかに首を傾げるのに、何か思ったのか、じっと見ていましたが、向けられた微笑みと言葉とに、疑問符がたくさん浮かびました。
けれどもそんなかおも、ハインリヒの突っ込みに楽しそうなものへと変わります。少し悪戯心も混じっているのかもしれません。]
だって、そうだと思ったのだから、仕方ないよ。
[千花が苺を掠め取ったすきに、ベアトリーチェはカウンターに手をついてせいを延ばし、チェリーをぱくんと口に含んでしまいました。]
[ツッコミを入れた後、アマンダの方に向き直り。]
ああ、そうだなあ。
あんな感じの子が食べると絵になるか……っておい!
チェリーを喰うな!それは千花用の……。
[フルーツパフェに目をやる。
おまけしてもらった苺が消えている。]
……千花。勝手に喰うな。
[がっくり。]
ひるひおひはいひごをはべているからはいじょうぶだよ。
[もぐもぐと口を動かしながら云うのは、行儀が悪いのですけれども。]
[そそくさと去ったユリアンに安堵の息を吐く。どうも苦手だ。
同じ騒がしい存在でも、少女には苛立たしげな態度をとる事もなく興味深げな視線を向ける]
ハイン、そのチェリーは良くない。千花は好きだけど。
千花、貰ったらお礼を言うんだよ。
「チッ」
[ちゃっかり苺を両前足で抱えて既に食べてる相棒にはその程度]
そう。
目に映るもの、感じるもの、それらを楽しむのは、生命体としての大事な『仕事』ですよ?
[疑問符を浮かべる少女に返す言葉は謎かけめいて。
チェリーを掠め取るその様子に、おやおや、と声を上げる]
……っと。
[それから、耳に届いた澄んだ声──微かに覚えのある、凛とした声に、そちらを振り返る]
……おや。
[金の髪と緑の瞳の少年には、微かに覚えがあり。
瞬き、一つ]
そうか。
地方に依っては特殊な文化を持つこともある。
幼子から香辛料を大量に摂取する地域も存在するからよもやと思ったが個人の嗜好なら何も言う事はあるまい。
こんにちは、アマンダ。
私はここのメニューへ精通していない。何か適当に頼んでくれ。
[外套を脱いで、何処へ坐ったものかと店内を見回す]
成程。桜ついでに仕事か。
ここの桜は天下一品だから絶対みた方がいいよ。
特に西の外れの桜は見るべきだね。
あまりの見事さに毎年の事ながら感動する。
[...はオトフリートに紅茶のお代わりを入れながら、目の端にベアトリーチェがハインリヒのチェリーをぱっくんちょしたのに思わず笑い、手元が狂い紅茶を零しそうになったのを気合いでカバー]
あぁ、ええと。
ハーヴェイさん、こんにちは。
僕も泊めてもらって良いですか?
うん、お金も持ってきたし、苺も貰ってきたので……
[右腕をゆっくりと持ち上げ、渡そうとするけれど
手の指があまり動かなくて]
そこに、手を置いて。
[左の手で、そっと右手の指を、固まったような指を外させて
ぽとり 落ちる紙袋]
どうぞ。
[ハーヴェイが、影の王が受け取るのに、子供らしいほほえみ。]
そうか、チェリーは良くないのか。覚えとく。
[千花の口の周りを見て、苺の汁が付着している事を確認。
改めて、フルーツパフェに手を付ける。]
ベアトリーチェ。
何を言っているのかわからん。食い終わってから話せ。
[再びツッコミ。]
[それからアマンダの言葉に、向き直って微笑む]
こんにちは、おひさしぶりです。アマンダさんも千花さんも、お元気そうで。
[それから氷の精には、少し困ったように]
多分、だけどね。
少なくとも、全員がってことはないと思うし。
[隊商を無事に送り届け、報酬をもらって街へと。
中央広場の噴水前を、真紅と銀が並んで歩く。]
ここ…だって話、だったよな?
[視線の先には北の丘。あの中にいくつもの遺跡があるという。]
「えぇ、そうです。鍵の眠る街、シュリセル…。」
[銀の男も目を細め、同じ視線の先を見る。]
「とりあえず、若は暫く休んでおいてくださいな。
先ほどの傷も痛むでしょうし…」
いや、たいしたこと無いっての、このくら……!!!
[言葉の途中でさっき手当てを受けたばかりのわき腹の傷を掴まれて絶句。]
『何だか、凄く力を感じるマスターさんなのね』
[少女はノホホンとそんなことを考えている。
幾ら力を抑えているとはいえ、それはそれでどうなのか。どこかから溜息が聞こえてきそうだった。
改めて店内を振り返れば、よく親しんだ気配を宿した人が何人も]
『不思議なお店……』
「ほら、いわんこっちゃない。
…とりあえずいつもの店に居てくださいな。
二、三日中には戻りますから。」
[くすくす笑いながら、やけに早足で逃げる銀の男に深くため息。
ゆっくりとした足取りで、行きつけの店へと。]
─→西通り「Kirschbaum」へ…─
[興味深げにじっくりと少女――影輝の精霊を見つめた後、微笑を浮かべる]
ようこそ、桜のきれいなこの町へ。いい季節に来たね。
私はアマンダ。相方は千花(ミルフィオリ)。
[ティルの苺をもらってきたと言う紙袋に視線釘付けな相方を撫でて、ハインリヒに向き直る]
彼女も可愛いけど、ハインも可愛い。食べて問題ない。
[アマンダから見ればハインリヒも十分若い。
千花は口の周りの汁にも気付かず、やっぱり釘付けのまま]
[汚れてしまった口もとお絞りでごしごしと拭ってから、ふうっと息を吐き出して微笑いました。オトフリートの謎なぞ>>153のような云い方には笑みのかたちのまま、けれども緑の眼にはこどもらしくない光が宿り、すらすらと言葉が出てきます。]
うん、そうだね。
生命があるというのは、それだけでもとても尊いことなのだから、
ものごとを見て、聞いて、感じるのは、たしかに大切な『仕事』だと思う。
[ですが笑い出したユリアン>>155を見て、きょとんとまたたきをすると、その光もすぐに消えてしまったのでした。]
ユリアン、大丈夫?
でも、落さなかったのはとても凄いと思う。
苺、いくらでも食べていいよ。
僕はいらないから。
代わりに、水がほしいな。
[影の王へとお願いをする。
きっと影の王は、甘いものと苺が好きなひとたちに、苺を配ってくれることだろう]
それほどとは……中々楽しみですね。
ええと……ユリアン、でしたか。
桜を満喫するまで、こちらに逗留しますので、どうぞよろしく。
[にこり、と笑って言う。
手元の一瞬の揺れは、見なかったことにした]
[アマンダに声を掛けられれば嬉しそうに笑って]
こんにちは。
私はブリジット、修行中の精霊使いです。
さっきもここの樹があまりにも立派で見とれちゃいました。
とても良い所ですね!
[視線を追いかければハインリヒの食べているパフェが目に入り。
少し羨ましそうにそれを見つめた]
[...は何とか一滴もこぼさず紅茶を注ぐと、ベアトリーチェの頭をぐしゃり撫でて]
ベアトリーチェの方こそ見事な早業だったな。
まだおなかが空いているのか?
[...はベアトリーチェのプリンパフェに一つチェリーを乗せた]
[一応、と宿帳に書き入れる。用意された部屋は二階。]
ごめんなさい、ひさしぶりだからもっとお話したかったけれど。
先に休ませてもらうね。
二階の部屋にしてくれてありがとう
[最初の言葉は、アマンダたちに向けて。
最後の言葉は、影の王にむけて。
*階段を上って、二階の一番近い部屋に*]
[ハインリヒの二度目の突っ込みを受けて、こっくり頷きました。]
千花は苺を食べているから大丈夫だよ。
[先程と同じ言葉をゆっくりと繰り返して、それから、自分の眼の前に置かれたパフェに手をつけます。生クリームがたっぷりとかかっていて、それをスプーンで一掬いして口に運んで舌の上に乗せると、蕩けるような甘さが染み渡りました。]
また会うとは思わなかった、オトフリート。
貴方の仕事は桜を見る事だったろうか。
[やたらに色々な気配が犇めく
一体この店は何なんだと訊ねたいのをぐっと堪えてオトフリートの隣りへ席を取った]
[少女の瞳に一瞬宿った光に一つ、瞬く]
『……今のは……?』
[そんな疑問を感じつつも、表面にそれは現れず]
そう……生命がある、と言うのは、とても尊いことですね。
[静かに、こう返す。
それは、彼自身の『実感』でもあるのだが]
いい年したおっさんに向かって可愛い言うな。
[ぼそりと呟く。が、別に気分を害している様子はなく。
再び、美味しそうにフルーツパフェを食べ始める。]
んー、美味い。ここの味に慣れたら他のフルーツパフェは食えんな。
[いつも通りの、満足そうな顔。
フルーツパフェを半分程食べ終わったところで、ブリジットの視線に気付く。]
どうしたんだ、嬢ちゃん。
もしかして、コレ喰いたいのか?
[裏メニューなんだがなあ、これ。と心中でこっそりぼやき。]
[店内を見回すミハエルに、こっちへおいでと隣へ手招く]
何がいいだろう。甘いもの、冷たいもの?
せっかくだからパフェでも頼むかな。いい苺が入ったようだから。
[任されたのをいい事に、ミハエルへと苺パフェを注文する。
少し考えてミハエルへのアイスティーと、岩清水のお代わりも。]
[階下に下りると、そこにはクレメンスの姿]
…………おはようございます
…………はぁ? 買い物ですか?
……私が吸血鬼だと分かって言ってますよね?
……ああ、はいはい。わかりました。では行って来ますよ
[そう言うと、恨めしげな視線を残して陽光降り注ぐ屋外へ
目的地は南部の商店街]
─喫茶「Kirschbaum」─
[からんころんと鳴るドアベルに続いて、長身の青年が顔を出す。
臙脂のマントの下には煮締めた革の鱗鎧。]
…うわ、こんなに賑わってんのは久々にみた…。
[いつも気に入って座ってる席も埋まっていて、どうしようか暫く立ち尽くす。]
研究生 エーリッヒ が参加しました。
研究生 エーリッヒは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
−Kirschbaum:入り口前−
[楽器の入ったケースを右肩に。左の手には旅行鞄。
きゅるりと小さく泣いたお腹の虫の音にほんの少しだけばつの悪そうな表情をしたあと、青年は扉を開いて店内へと足をすすめる]
────どうも。
[その声は小さいとは言わなかったけれど、ただ凛とした音を持ち、店内の空間へと発される]
−→Kirschbaum:店内へ−
[ユリアンに頭を撫でられて、うれしそうに、きゅうっと眼を瞑ります。]
朝ごはんはきちんと食べてきたよ。
でも、甘いものは別のお腹に入るんだそうだよ。
[乗せられたチェリーに、オトフリートに眼を向けたときとは違う、こどもらしいきらきらとした光を見せて、すぐさまチェリーにぱくつきます。
別腹とは云っていますが、ベアトリーチェは小さなからだに似合わず、ぜんたいどこに入るのかと云う程に大食らいなのでした。]
嬢ちゃんがこれ喰ったら喰い過ぎで腹壊しちまうぞ。
普通のサイズを頼んだ方が良くないか?
[流石に食いかけを渡すわけにもいかず。
……いや、俺が追加注文すればいいのか?]
[千花はティルの挨拶に元気よく返事する。苺目当てかもしれない]
「チッ」
私も千花も元気。ティルは?
[動かし辛そうな右手に視線を投げるも、今は何も言わない。
そしてようやく千花の口の汁に気付いて指先で拭ってやる。
白い指に赤い汁が付いたので舐め取った。]
お久しぶりですね、ミハエル。
[なにやら不機嫌そうな様子に、くす、と笑って]
いや、俺の仕事は相変わらず、ですよ?
[返す言葉は相変わらず楽しげで。
それから、所在なく立ち尽くす赤毛の青年に気づいて、おや、と小さく声をあげ]
[仕方がないのでカウンターではなく隅のソファーの席へ。
忙しそうに働きまわるバイトの少年に声をかける。]
とりあえず、いつものを大盛りで頼む。
…飲み物はレモンソーダで。
[竜の身体は高い再生能力を誇るが、傷を癒している間は普段よりもはるかに大量のカロリーを消費してしまうわけで…。]
[今度は器用に舌で結んだチェリーの蔕を、口から摘み出しました。じょうずに出来たとうれしそうにわらっています。]
うん、そうだよ。オトフリート。
ベアトリーチェが今、生きているのだって、さいわいなんだ。
たくさんの人のおかげと、神さまのめぐみに違いないのだと思うよ。
[それから、からだを斜めに傾け、オトフリートの隣に座った、ベアトリーチェの髪より少し色濃い金髪の男の子を見ると、緑の眼をまたたかせたのでした。]
オトフリートの、お友達?
[元気のいいブリジットに目を細める]
そう、ブリジット。ブリジ?
この町もこの店もいい所。パフェも絶品らしいよ。
今なら苺大サービス、だよね? ハーヴ。
[勝手に決め付けて、アマンダは岩清水を飲む。
誰を狙おうかと視線を彷徨わせている千花には微苦笑。]
オトフリート、貴方が此処に居るという事は噂も…。
[人前で話しても構わない事とそうでない事のボーダーラインを見失って語尾が濁った。]
[ありがとう、とアマンダに軽く手を振って]
[程なく運ばれた苺パフェに沈黙した。]
…こんなに沢山食べる予定は無かった。
[ざわついた店内は忙しそうで、けれど心地よい喧騒に満ちている]
『───悪くない』
[ふつりと脳裏に浮かんだそんな言葉に僅かに結んだ唇を緩め、適当に空いている隅のほうの席を陣取る。
色々な人種がいるものだと店内を軽く見渡していればそのうち誰かと視線もあうのだろうか]
─南部:商店街─
[頼まれたものを買い揃えると、ふぅと一息]
…………本当に。嫌な天気
[こんな天候の日は、あの影輝の気配の感じられる場所の方が落ち着くか]
…………ちょっと寄り道。しようか
[そう呟くと、Kirschbaumへ]
『うん、きっとあれもまた食べる機会はあるはず!』
[少しだけ残念そうにハインリヒのパフェから視線を外し]
え、苺大サービスなんですか?
じゃあ私にもそれを一つお願いします!
[注文を聞いては運んでいる青年に声を掛けてみる]
[そしてアマンダのほうに向き直り]
ブリジでいいですよ。
…ハーヴ?
[青年の方を見て首を傾げた。ちょっと勘違い]
神さまのめぐみ、ですか。
[ふと苦笑が過ぎる。
それは、人の子にとっての『神』が何かを知るが故のものか]
うーん、彼は……友達、というよりは……?
[言葉を切り、ミハエルを振り返る]
なんでしょう?
[こう、惚けた声で問いつつ。
ほんの一瞬険しさを宿した瞳は、まるで言わずもがな、と語るが如く]
[...は呼ばれて振り返るとそこには見慣れた顔]
ダーヴィットさん、久しぶりだね。
……なんかこの前よりは怪我増えてない?
いつもの『生姜焼き定食大盛』でいい?
[...はレモンスカッシュをダーヴィットに手渡しながら一応確認]
ミハエルという。
オトフリートとは以前に会ったことがあるが適切な表現は「知人」だろう。最も当たり障りのない表現だ。
[オトフリートの笑顔から顔を逸らして溜息を吐いた]
少女、これも食べるか。
[そしてアマンダの応援虚しく
パフェはベアトリーチェへと押しやられる事になった。]
■名前:エーリヒ=ライゼガング Erich=Lisegang
■職業:吟遊詩人/奏楽術師
■年齢:19
■種族:人間
身長175cmのひょろりとした肢体にやや長めの金髪、僅かに左右の色身の違う瞳は取り澄ましたような表情が常。
(左瞳:シャルトリューズ/右瞳:クリソプレーズ)
愛器である漆黒のヴァイオリンと共に各地を渡り歩き吟遊詩人を名乗るが歌うことはしない演奏家。
演奏スキルは非常に高く幼い頃より「楽神の愛し子」として名を馳せるも数年前より公式の演奏を断ち、現在は地方の音楽祭等の招きで気紛れに姿を見せるだけの悠々自適生活。
シュリセルには数日前に行われた音楽祭のゲストとして招かれ滞在。
もしも音楽好きだったり、先日の音楽祭に興味を持ったりしたなら青年の名前を知っていることもあるかもしれない。
本名は正しくはエーリッヒだが撥音が気に入らずエーリヒと名乗る。
■奏楽術師
音楽・旋律等の「音」を媒介に魔力を付加し織りあげる特殊魔術師の総称で特に血統等に頼らず力に目覚めた楽士などが名乗る突発発生型職業。
楽器を媒介とする者もいるがエーリヒの場合は精霊鋼/抗魔銀製の特殊弦を使用、愛器の弦も同じものを使用している。
[特大フルーツパフェ完食。
きれいさっぱり食い尽くした。手を合わせてご馳走様。]
ごっそさん、美味かった。
ま、嬢ちゃんがここの常連になったら食えるだろうさ。
俺はそろそろ仕事に戻る。またな、皆。
[ブリジットにこっそり特大パフェを食べる為のヒントを残しつつ、
支払いを済ませてから*店を出る。*]
[二階へ消えるティルを見送る。すこしだけ心配そうな視線]
うん、またね。花が咲くのはもう少し先だから。
可愛いかどうかは私が決める。
[ハインに笑って、そう言い切る。
それからアマンダは花咲くグラスを空にして、帰ろうと立ち上がる。
あまり商売にならないのだから長居は悪い。
千花を呼ぼうと見渡せば、また見知らぬ青年が一人増えていた。]
おや、こんにちは?
さんきゅ。
…ま、ちーと暴れてるのに付き合ったら数多くてねぇ。
[冷えたグラスを受け取って、ソファーに背中を沈める。
カウンターじゃなくてこっちにしておいて正解だったと、あちこち軋む体に苦笑い。]
おぅ、それそれ。頼むぜー。
[頷いて、ストローを口に含む。
口内ではじける柑橘の香り。]
いうよりは?
[もちろん、ベアトリーチェの居る場所からは、オトフリートの眼差しがどんなものだなんてわかるはずもありません。それに男の子のほうをじっと見ていると、パフェが運ばれて来たものですから、そちらに眼は釘附けになってしまいました。]
ミハエル、よろしく。
[押しやられたパフェには、今一つ平らげたばかりだと云うのにうれしそうなかおをしましたが、少女と呼ばれたので眼はミハエルに向られたままです。]
ベアトリーチェの名は、少女、ではないよ。
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデンだよ。
苺のパフェね。はいはい、只今。
[やたらと忙しいせいで...は一息すらつけない。
いつもの1.5倍の苺を使った苺パフェをブリジットの前に運ぶ]
常連さん?
……随分先まで無理そうなの。
[残念そうに呟いて立ち去るハインリヒを見送った]
『今度味見だけでもさせてもらったりできないかな?』
[こっそりそんなことを考えながら]
[メニューを手に呆けているのは窓の外に見える桜の花の軌跡を眺めているから。
やがて自分の前のテーブルに鎮座する小動物に気がついてじっとそれを見下ろす様子はまるでにらめっこ。
やがて飼い主なのだろうか、女性に声をかけられれば視線が小動物から声の主へとスライドし]
[ぺこりと軽く頭を下げる]
わぁ、本当に苺たっぷり!
ありがとうございます……ハーヴさん。
[顔を輝かせてユリアンに礼を言った。勘違いしたまま。
色々な名前が交錯していて、まだ整理がついていないらしい]
─Kirschbaum─
[からんころんとベルの音をさせ、店内へ]
…………こんにちは。ちょっと休憩させてもらう
[そう言うと、カウンター席へ腰掛け]
……トマジュー
[端的にそれだけ告げると、スッと目を閉じる]
[ため息を吐くミハエルの様子に、くすくすと笑いつつ]
……まあ、今、彼が言った通り。
知り合い、というのが正しいでしょうかね。
[ベアトリーチェの問いに答える、翠の瞳に先ほどの険しさはなく]
おやおや。お疲れですか?
疲れには、甘いものがいいのに。
[ミハエルに投げかける言葉は、からかいの響きを帯びて]
[ハインリヒを見送って、ブリジットがユリアンにハーヴと言うのには苦い笑みを浮かべる]
違う違う。ハーヴはあっちのいい男。
美人な奥さん居るけどね?
[ユリアンに手を振る。ごめんかあっちいけかは知らない。
ミハエルが苺パフェをベアトリーチェに渡したのには不思議そう]
美味しいらしいのに。
[他人事]
珍しい…ってほどでもないか?
あんたなら何処にでも出没しそうだしなぁ。
[向けられた微笑みに、ほんのちょっと引き気味に笑う。
どーもこの方の底知れなさは理解不能。]
…。確かに疲れた。異様に疲れて来たな。
[オトフリートも知っている筈だがそもそも食事とは無縁なのだ。食べて食べれぬ事は無いが重量級の品は食べようと思わない。砂糖だとか、クリームだとか。
知っていて言うのだろう。]
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデン。
私の顔に何か不思議なところがあるだろうか。
あ、ハーヴさんってマスターさんのことだったんですか。
[パフェを一口頬張った所でアマンダの声が掛かる。
目を丸くしてユリアンの方にはごめんなさいと頭を下げて]
ハーヴさん、かぁ。
『まるで王のお名前みたいだよね。
強い影輝の力も持っているみたいだし。何だか凄いな』
お名前も素敵ですよね。
[パクパクとパフェを順調に口に運びつつ。
どうしてかそこは真っすぐに結びつかない]
[頭を下げるエーリヒの傍から千花を摘み上げ、左肩に乗せる]
宿のお客さん? 桜を見に来たのかな。
私はアマンダ、相方は千花(ミルフィオリ)。
入れ違いで残念だけど、またね?
[御代をカウンターに置いて店を出る。*そろそろ玉も冷めた頃だ*]
/中/
はい、これがやりたかっただけで精霊にしたとかナイショですよw
勿論結界が張られる時には気が付きます。
それはもう悲鳴を上げそうなほどに驚いてww
[「ハーヴ」と呼ばれて一瞬きょとんとしたがすぐにブリジットの間違いに思い当たって]
僕はユリアン。ユリアン=ミンツ。
ハーヴェイさんは厨房で生姜焼き定食作っている人。
[...はフライパンを振るっている雇い主を指差す]
おやおや。
君は、俺を一体なんだと思ってますか。
[引き気味の笑みを浮かべるダーヴィッドに、にっこりと微笑む。
翠の瞳の感情は、読めないが]
疲れている時は、無理をしないことですよ。
[ミハエルに返す言葉は、やはり楽しげ。
得体の知れない笑み、と相手には見えるだろうか]
……とと、すっかりと話し込んでしまいましたが。
部屋に荷物を置いたりなんだりしないとなりませんね……。
[言いつつ、すっと立ち上がり、場にいる面々に一礼を]
それでは、俺はこれにて。
ここの3階に泊まっていますので、滞在中はどうぞよろしく。
[にこり、と微笑みながらこう言うと、*相棒と共に3階へ*]
ううん。なんでもないよ。
[きちんと名前を呼ばれたので、とてもうれしそうなかおになりました。]
ミハエルの髪は真昼のお日さまの光みたいだね。
ベアトリーチェの髪より濃くて鮮やかないろだ。
[そう云いながらも、オトフリートやアマンダの言葉を聞いたからではないでしょうが、ベアトリーチェはパフェには手をつけなかったのでした。]
ベアトリーチェはパフェがとても好きだけれど、
アマンダがミハエルのために頼んだというのなら、
ミハエルがこれを食べるべきだと思うんだ。
[眼を肩から提げたポシェットの中に移してお財布を取り出すと、ジュースとパフェとのお代をカウンターの上に置きます。何度も来ているのですから、いくらかだなんて聞かなくてももうわかるのでした。ぴょんと椅子から跳びおります。]
[摘み上げられる小動物、女の自己紹介。
視線で小動物の姿を追っているうちに、自分が名乗ると言うことはすっかり頭から飛んでしまって、気付いたときには女の後姿]
……あれー……。
[どうも自分はいまいちとろくさいのではなかろうか、そんなことをふと思う。
それからメニューに少し視線を落としたあと、きょろりと周囲を見回し、再び声を発する。
多分店員っぽい少年の姿に向かって]
……すいません、オーダーを。
ナターリエさん、また血が足りないの?はいはい。
[トマトジュースを並々注いだグラスを手渡す。
...の中ではナターリエが機嫌が悪いときは貧血で、トマトジュースを飲むと治ると信じてる。あながち間違ってはいないのだが]
ダーヴィットさんも遅くなってごめんね。
はい、通常よりちょっとご飯多めだから許して。
[いつもは生姜焼きでもおしゃれに盛り付けたりするのだが、ダーヴィットには見た目より味と量ということを悟っているユリアンは気にせず出す]
ベアトリーチェはお散歩に行ってくるよ。
[いつの間にかハインリヒがいなくなっていて、知らない女の子がパフェを食べて居りましたが、今はぺこりお辞儀をするだけに済ませました。]
オトフリート、ヴィンター、ミハエル、また会おう。
ユリアン、ハーヴェイ、お仕事、がんばって。
[わかる人たちの名前をひとつひとつ呼ぶと、満足そうに笑って、アマンダと千花の後を追うようなかたちで外へと*駆けていったのでした。*]
ユリアンさん。お名前間違えてごめんなさい。
これ、とっても美味しかったです。
[いつの間にか食べ終えていたパフェを指差して]
少しの間ここに泊めていただくので。
またオマケもよろしくお願いしますね。
[そう言って笑うと立ち上がり]
あの、私はブリジットっていいます。
他の皆さんも、しばらくの間よろしくお願いします。
[小さくその場にいる人々に頭を下げ。
宿帳に記入した時に教えられた、二階の一番奥の*部屋へ*]
【中】
ちょ!忙しいよ!
みんなと万遍なく喋れそうだけどあまり濃く絡めない予感。
影輝さん、もう一人バイトやとってー(ぇ
[オトフリートやアマンダを見送る。
陽光のようだと言われて何と答えたものか
瞬いている間にパフェが押し返された]
………そうか。
[渋々手を付けた。
出ていく少女を目で追って振り返ると、赤髪の男が居た。
アイスティーの冷たさがやけに心地よく*感じた。*]
さんきゅー。
ま、喰って寝りゃ数日で治るから…
[運ばれてきた食事と格闘開始。
ぺろっと平らげた後は、いつもの部屋を借りて*休むはず。*]
[...はカルボナーラとジャスミンティーを素早く作り、エーリッヒに持って行く]
あっ…いけない。そろそろバイトあがる時間だ。
マスターそろそろ帰ります。
……明日は遅刻しませんよ。
[...は来たときと同じくらいのスピードで家路につく。
どうやら飼い猫に餌をあげわすれていたのを*思い出したらしい*]
[少年の手によってテーブルに並ぶオーダーにかすかに頬を緩め、にまりと。
それから手を合わせ、食べ始める。
ふと思い出したようにカウンターのほうにいる店主らしき男に空き部屋はないかと尋ねながら黙々と*食事*]
[トマトジュースを受け取り、一口くぴりと飲む
無論、コレ自体が血の代わりになどならないのだが、この空間の影輝の力によって幾分か楽になっている
それもこれも]
……ハーヴェイ=シュヴァルベ。彼の影響か
…………何者?
[ぼつりと一人呟く
やがて疲れも取れれば、*教会へと帰っていくだろう*]
/中/
しかし、確かにその通りだが。
ある意味、企画主としてはその視点なんだから。
にしても……。
「ハーヴェイに怒られる」
って、あんた方(笑)。
/中/
ところで。
少なくとも、俺がわからん人はおらんでしょうが(笑)。
……あんな濃い設定組めるの、俺以外にいるかというかなんと言うか。
いつもの面々はまあ、大体わかるかなー。
さて、残り二人……生命と流水は、どんなネタで来られるやら(笑)。
ー教会・礼拝堂ー
[祭壇の前。黒猫が影から現れる]
ほう、また色々と増えたものだな。そうか、ではあと少し、というわけか。
楽しみなことだ。実に楽しみなことだ。
[嗤う]
[工房への帰り道。千花は不機嫌。アマンダは片手で宥めつつ歩く]
怒らない、怒らない。
食べすぎは良くない。必要ない。
[桜の開花を前に新たにやって来た面々を思い浮かべる。
力ある者たち。一部は気付いていないようだがある事に変わらない]
うん、多すぎるのは良くないかも。
まだ増えるのかな。少し心配…備えておこうか。
[千花に問えば、円らな目が見つめ返す。*工房はもうすぐ*]
[礼拝堂に年配の女性が入ってくる]
おお、奥様。どうなさいました?お顔の色が優れませんね。
ええ、もちろん、喜んでお話をお聞きしますよ。
さあ、どうぞ。こちらへどうぞ。
[老婦人を伴って告解室へ向かう。黒猫の姿は*消えている*]
[お日さまが天椀のてっ辺に昇る頃になると町はますますに賑って、北の通りにゆくと見ない顔がいっぱいです。
春の香を運んでゆく風がよぎるのに眼を細くしていると、横道からそこだけ雪が積もったようなま白の眉毛と髭とを持った老人が出て来たのでした。襟元のきっちりした海蒼の服は自警団員の証です。]
ギュンターに、お早う。
ギュンターも、お散歩の時間?
[そちらに歩みを向けて近寄ると、ギュンターは「おお、神童のお嬢さんか。いいや、散歩ではなくて見回りだよ。」なんて顔をしわくちゃにして云うので、ベアトリーチェは大きな声で名乗りを返すのでした。それはいつものやりとりです。]
[いつもと違ったのは、ベアトリーチェがこう云った事です。]
なにかがあるんだね。
[それはギュンターに訊くのではなくて確認みたいなふうでした。
眼を向ける先は青い天末で、瞳は鏡みたいにそのいろを映していました。ギュンターが噂がどうだとか説明するのもきちんと聞えていません。]
なにかがあるんだ。
[風がベアトリーチェの金いろの髪を撫ぜました。]
[ぱっとこどもらしいかおになり、ベアトリーチェはギュンターを見上げました。眼は新緑のいろです。]
またね、ギュンター。
お散歩、がんばって。
[見回りだと訂正されるのも聞かず、くるりと方向を変えると、日の欠片を散して*駆けてゆくのでした。*]
―回想―
―早朝・シュリセル北東部、墓地脇の森の中―
[夜明け前の街は静まりかえっている。
墓地の傍は殊更。
時間帯にすぐ傍に墓場という立地も手伝って、少し森へ入れば全く人の気配は無い。]
[小さな生き物が動く音]
[少ししてから、湿り気のある音]
[再び森は静かになる]
[大きな生き物が動く音]
…注文を取った手前は礼儀として全て食べたが
今後は気を付けよう。
[ミハエルは、口元を拭ったハンカチをポケットに仕舞い、外套を羽織る。
膝を折って、地面へ伏した。
芽吹き始めた下草に、宿った朝露が冷たい。
目を閉じたミハエルの背が、穏やかに上下している。]
[彼の手の触れたところを中心に、朝露が凍ってゆく。
小さな指先の、爪の間に残って拭われなかった僅かな血液も凍る。
やがてあたりを漂っていた水気も凍り、森の一角を薄い霜が覆う。
春の朝霜は、何れ陽が昇れば跡形もなく*消えるだろう。*]
<PL>
ごはーん、ごはーん。
一演のセシリアを引き継いで生ご飯です、はい。
補食シーンを独り言に書こうと思いましたが
眠たくてうまく書けませんでした。
ベア可愛い。
ランプ屋 イレーネ が参加しました。
ランプ屋 イレーネは、天魔 を希望しました(他の人には見えません)。
ばたばたと、大勢の足音が聞こえる。
「あっちです!魔物はあっちに!」
「教祖様、退治を!」
がやがやと、大勢の声も聞こえる。
おかあさんごめんなさい、あたしがひとに見られたから。
「化け物め、どこに逃げたんだ!」
「注意しろ、熊くらいはあったぞ!」
「この森に逃げこんだ筈だ!探せ!」
ごめんなさいごめんなさい。
いいのよ、こんな人里近くで貴女を産み、注意もしなかったお母さんも悪いの。
隠れていて、人がいなくなったら逃げるの。
はい、おかあさん。ごめんなさい。
パキリとすぐ近くで木を踏む音。
驚いて振り向いた母の目に浮かぶ驚愕。あたしもつられて息を呑む。
「貴方は…」
目が覚めた。
頬が寒いと思い、手をやると濡れていた。
また、泣いていたのだろう。あの夢を見て。
----------過去の、私と母。
ゆっくりと体を起こし、ベッドと小さな洋服タンスしかない屋根裏部屋から出て、階下へ降りる。
小さな居間で、白くたくさんのヒゲを蓄えた爺が具の少ないスープとパンを食べていた。
階段から私が降りてきたのを見て、にこりと笑って手をあげた。
「おはようイレーネ、目覚めはどうだい」
私は無表情に答える。
「……おはようございます。あまり良くなかったです。」
爺は相変わらず微笑みを絶やさず、私に笑いかける。
私は何も返せず、そのまま鍋のスープをすくってパンをとって向かいに座り、無言で食べ始める。
その時、扉をノックする音が聞こえた。
「爺さん、墓参りに来たんだ。ランプ貸してくれよ。」
私は無言で片手を出して爺が立つのを制し、自らが立ち上がると居間を抜け、小さな部屋から通じる扉へと寄っていった。
扉をあけると、花束を持った男が立っていた。
私は横の棚からランプをひとつとり、油がたっぷり入っていることを確かめると火打ち石で火をつけて男に渡す。
男は変わりにチャリンと銀貨を私の手に置き、「ありがとう」と言ってそのまま墓場へと向かっていった。
私は男の背中を少しだけ見送ると、扉を閉めて再び奥の狭い食卓へと向かった。
食事が終わると、私は棚においてあるランプに全て油を入れ、キレイに磨く。
そしていつものように、大きな瓶を背負って町への細い道を歩き始めた。
─Kirschbaum・3階客室─
[寝台の上で身じろぐ。
あちこち巻かれた包帯の隙間からちらほらと見える真紅の鱗。]
…ぃってぇ……
[うっすらと瞼を開ける、爬虫類じみた縦長の瞳孔のブルーアイ。
緩慢に身を起こし、タオルを濡らして寝汗を拭き清めて、包帯を巻きなおす。
再生速度がいつもより遅めなのが多少気になった。]
食事が終わると、私は棚においてあるランプに全て油を入れ、キレイに磨く。
そしていつものように、大きな瓶を背負って町への細い道を歩き始めた。
[大きな瓶から町中の街頭の油を足していく。やけに街中に警備員や人が多いように感じる。
町の玄関である門の街頭に油を足していると、下っ端警備員に呼び止められた。
なにやら最近物騒な噂があったり、人の出入りが激しい為門を訪れた人には記帳を願っているとか。]
…私、も?3日に一度は来るのに。
[そこをなんとか、俺も上に言われてて厳しい立場なんだよ、とかなんとか言う警備員に、ため息ひとつついて]
…分かった。
■名前:イレーネ(Irene)
■職業:ランプ屋
■年齢:22歳
――――
■属性:生命
■種族:竜族
3年程前、墓場の隅に座り込んでいるのをランプ屋の爺が見つけて拾ったらしい。
墓場の横で墓参りの人や墓守へランプを貸したり売ったりしつつ、町中の街頭や店へ油を入れに行く仕事をしている。
拾われるまでは500年程、ずっと地上で彷徨っていた。
その正体ははぐれ竜族の娘。
父は現在の生命王もしくはその弟である為、生命の力が宿っている。
が、母を生命王に殺された(と思っている)為、力を使う事を嫌っている。
それでも生と死のからみあう墓場などに惹かれている事に彼女は気がついていない。
[彼女の書き込んだ帳面に目を落とし、「苗字も頼むよ」という警備員に顔を上げて]
…私が、知りたいくらい。
[少し怒ったような彼女の表情に、警備員は何か感じ取ったのか、それ以上は言わなかった。]
[鏡を見て幾度か瞬き、完全に人の姿になったことを確認。
頬に貼られたガーゼを剥がすと、一筋刻まれた傷は、既にかさぶたになっていた。
革鎧は身に着けずに、チュニックとズボンだけを。]
腹減った…。
[飯食わせてもらおう、と階下へ降りていく。]
[ほぼ油を入れ終えたかな、というトコロで、いつもの店の前。Kirschbaum。
扉をそっと開けると、いつもの、暗めの隅の席に座る。いつもの匂い。
…が、今日は少し違うようだった。人の賑わいが、多い。
その上、何か、いつもと違う感じを受けた。が、嫌悪感はない、むしろ心地よい。]
[ちょうど、てんこ盛りのミートソースパスタにトンカツまでおまけで乗せてもらって、
フォークで絡めとり、口に運ぼうとしたところでひとりの客の姿に目が行く。]
…ん?
[銀の髪の女の姿が何処となく気になって、暫くそのまま。]
[アマンダは石の粉に抱かれ眠っていた玉を取り出す。
柔らかな布で拭くと、水中花が現れる。注文通りの品の出来に満足]
どうかな、千花。
「チッ」
ありがとう。きっと、彼女も満足する。さ、彼に渡しに行こう。
[新たな玉を最も映える色の布に包み、アマンダが以前に作った大粒の玉を連ねた紐を首にかける。
散歩ついでに商売するつもりだ。
千花に手を伸ばし定位置についたのを確かめ、工房を後にした。]
[熱いコーヒーを口に運び、あつ、と呟いて少しの間諦める。
桜の花びらが窓の外をひらりと舞い、そちらに目をやろうとしてふと、視線を感じて顔を上げる。
何か……違和感?親近感?それとも…?]
……?
[目線の先にいる、パスタのフォークを持ったままこちらに視線を送る男を、不躾にも凝視する。]
[暖かな陽の光を浴びつつ北通りを歩く。
広場を抜け、左に曲がる。
東の居住区に入ると千花が鼻先を上に向けて、小さく鳴いた]
「アン」
気になるの、千花?
後で見に行こうか。
[アマンダは足を速めることなく、ある家へと消える]
[暫くじーっと見つめ合ってしまったかもしれない。
コレは恋…?
んなわきゃないない。
纏う気配がなんとなく…とは思いつつも、流石にこんな短期間に二人も同族と遭うわけが…。
気のせいだろうと思うことにして、小さく会釈するとパスタを口へ運ぶ。]
[しばらくして出てきた手には包みはなく、懐には銀貨]
気に入ってもらえたね。よかった、よかった。
美味しいの買いに行こう。
でも、その前に約束。
[アマンダはゆっくりと住宅の裏を抜けて、森を目指す]
[視力が良くないので、眉間に皺を寄せつつ凝視していたが、相手が会釈したのでたどたどしく会釈を返す。
その後も、パスタを食べる様をじっと見つめていたが、何か掴めそうで掴めない。]
…どこかの、お客…?
[何か奥底では違う、と囁いていたが、 初めての感覚を掴めず。
目を逸らそうとコーヒーを持ち上げたが、やはり目線が自然とそちらへと行ってしまう。]
[相当の量があったパスタをペロリと平らげ、別皿のサラダも残さず完食。
デザートにと、チョコパフェ。
…女子供ならパフェだけで満腹になれそうな量ではある。]
−北西部・森−
[千花は森に入るなり肩から滑空し、近くの木にしがみ付く。
登って、滑空、着木。登って、滑空、着木。
アマンダはゆっくりと後を追う。
千花が停まった視線の先には、金の光。それから]
…おや。
[それだけ言って、地面に手を触れる。
緩やかに盛り上がった土が跡を隠す。残るのは氷破の爪の先だけ]
…分からない。
きっと、前に会ったお客。
[...は呟き、カタリと席を立った。カウンターにチャリンと銀貨を置き、厨房の脇にある油瓶に油をうつす。
だいぶ軽くなった瓶をまた背負い、ダーヴィットの横をすれ違う時にくらりとめまいを感じたが踏みとどまって扉をくぐった。]
…それか、記憶にない、人なのかもしれない。
爺さまに会う前の、忘れてしまった部分の。
[呟き、店の看板を一度見上げてから町の雑踏の中へと*消えていった*]
/中/
>>249
そんな餌でこの私がー!
いや、今回は存分に釣られますが。
さて、すっかり挨拶忘れていましたが、
初演の疾風ニーナことSol・la(そら/そるら)です。
第二演にも参加させて頂き、真に感謝。
天聖って正直よくわからないですが、
パッションで行こうかと思います。
……電波ではないのだよ!
[出ていく女の姿を見て、瞬く。
一瞬、その瞳は爬虫類のようなものに。
気がつけば、パフェも底のフレークを残すのみ。
店主に声を掛けられて、我に帰る。]
あー、これっすか?
まぁ、いつもの事さね。大したことないっすよ。
[頬の傷を撫でながら苦笑い。
試作品だから喰っておけと、どでかいプリンを目の前に置かれて小さく歓声。
特性がバレてて気を使われているなんて気づかないまま、黄色い山をスプーンで切り崩す。]
−Kirchbaum・一階−
[いつの間にそこに居たのか、パフェを平らげてゆく様子をじっと見つめるベアトリーチェの姿がありました。実は銀髪の女のひとと入れ違いに来たのですが、気附いた人はほぼ居なかった事でしょう。
今度はつるつるの綺麗な山が崩されてゆくのに、きらきらとした緑の眼が注がれます。]
[どうやら眠っているらしいミハエルから、少し離れて腰を下ろす。
千花は楽しそうに森を飛び回る]
美味しいもの、食べる前の運動。悪くないね。
[日差しは暖かく、森は静か。
そのまま仰向けに寝転んで、大地のぬくもりに*目を細めた*]
寝てるだけなんて、つまんないのに。
おやすみ、アマンダ。
・・・・・・・
わたしもっと飛ぶわ。アマンダの身体、軽くて楽しい!
―夜半/Kirschbaum―
[寝静まる頃に階段を降りる。苗床の足音に気付いて影の王は顔をあげた。
苗床の手が、悪化しているのはかれにはわかったことだろう。
白の苗床は微笑んだ。]
……だから早めに来たんだ。次はどこになるかもわからないし。もうあと何度も来れるとは思わないから…少しくらい関わっても問題ないからね。
そのことは知ってるよ。鍵の書、だろう?
一ツ目カラスに聞いたんだ。
……はなを、呼びにいってくるよ
―夜半/桜の下―
……綺麗だね
[薄紅のつぼみの膨らみに、手を伸ばす。
その手にふわり 三ツ花が乗る]
はな、戻ってと言った時に戻らないからだよ。
ちゃんと、おいで
[ふわり ふわり
舞い上がった花が、苗床の白い肌に、額に、咲く。]
……食事にいこうか。
はなに力をあげると、おなかがすいてしまうよ
[申出にこくっと頷くと、ぱくっとかぶりつきました。つるっとした舌ざわりの冷いプリンは、Kirschbaum特製なのか、他より甘くおいしく思えます。]
ありがとう、ダーウィッド。
[食べ終えてにこにこと笑顔を向けます。一度名前を聞いたなら、ベアトリーチェは滅多な事では忘れません。]
ダーウィッド、お仕事大丈夫?
怪我はしていないかな、痛いのは嫌だと思う。
[一方的に話しているとハーヴェイに声を掛けられ、無暗やたらに魔法を使ってはいけないと注意されました。それは彼がダーウィッドの正体を悟っているからでしょうか。]
ベアトリーチェは大丈夫だよ、ハーヴェイは心配症だね。
―夜半/森林―
[森の奥へ奥へと、歩いて。
闇緑の森の中よりは、月と星の光で明るい]
コン、ヨウ。
[たどりつくは、かれがシュリエルに来る門たる樹。
呼び掛けると、ふわりと葉はかれに近付き、
根がうごめいてかれに絡む。]
うん、中に。はなが外にいすぎたから…力をちゃんと、あげないと
[静かな根がかれを樹へと引き寄せる。
かれはあらがうこともない。
その樹の中に引き込まれ――]
[ひとひら 舞った 葉も消えた]
―明け方/森―
[わずかな寒さに、葉がひらひらと樹から飛ぶ。
朝の光を受けると、きらきらと輝くだろう。
苗床は樹の根本に、丸くなって眠る。
*力は制御されているようだ*]
―「Kirschbaum」3階客室―
……さて、これからどうするか。
[部屋からぼんやりと窓の外を眺めて呟く]
「お好きなように」
[呟きに、白梟が素気なく返してきた。
苦笑]
投げやりに言ってくれるな、相棒殿?
「あなたが相手ですから」
……さよで。
……ま。
慌てて騒ぐ必然はあるまい。
今の所は。
「あってから、では遅いのでは?」
それもまた、世の理の一端。
[さらりと言いつつ、微かに笑む。それから、ゆっくりと立ち上がり]
さて……そう言えば、広場に時計があったな。
せっかくだから、『挨拶』でもしてくるか。
[どこか冗談めかした口調で言いつつ、部屋を出て。
階下にいる人々と軽く言葉を交した後、*広場へ向かうだろう*]
[小さく息を吐いたハーヴェイになにか用があって来たのではと訊かれてベアトリーチェははたと手を打ちました。部屋に戻るというダーウィッドに手を振り見送ると、椅子によじ登ります。]
ああ、うん、そうだ。
なにがあるのか、ハーヴェイなら知っているかと思ったんだよ。
[曖昧な問い掛けにハーヴェイは「さあ。」と言葉と返すばかりです。その返答に満足したわけではないでしょうが、ベアトリーチェはそっかと*肯いたのでした。*]
[最後に陶芸家の工房、勝手口にある油瓶に油を注ぎ、ふうと一息つく。
今日の作業は終わり。いつもならこのまままっすぐ家に帰ってぼーっとするところだが…
ここにきて初めて、少し町をうろつこう、と思った。]
…いい、匂い。
[吸い込まれるように、匂いのする方角へと歩いていった。]
[彼女が見つけたのは、良く熟した苺が山積みになった果物屋だった。
果物屋の親父さんも、彼女の事をどこかで見た事があるとは思いながらも思いだせないようであった。
黒くて長いスカートから銀貨を取り出すと、手の平に少しだけの苺を買って彼女は墓場の近くの自宅へと*歩いて行った*]
/中/
初めての、無愛想RPをしたいと思います。
ゆえに、多分中心人物にはならないかと。
前回同様、脇役を目指したいです。
目立ちすぎず、主人公をたてる。裏にまわりたい。
発言よりも、描写で語る、これが今回のRPのテーマ!
ガンバリマス!
−北東部・森−
[アマンダは、顔を覆う皮膜に気付いて目を開ける。
何も、見えない。]
千花、退いて。見えない。
………。
千花、寝てるの?
[千花の返事はない。両手ではがして、頭に乗せる]
ばいばい、ミハエル。
[起きているのかどうかわからない精霊に、一言告げ立ち上がる。
千花を落とさないよう、バランスを取りつつ森を後にした。]
−東通り→広場−
[アマンダは頭上を気にしながら、のんびり歩く。
胸に下げた大粒の玉が、一緒に揺れる]
「待って待って! 見せて!」「きれいきれい!」
静かに。千花が寝ている。
[アマンダを追いかけてきた子供達に、指を口に当てて黙らせる。
頭を揺らさないようにベンチに座り、玉を見せた]
[歓声が上がるのを、再び黙らせる。
怒ってはいない。顔には嬉しそうな微笑]
きれいな子達だろう?
小さな子達が、集まって融けて眠って、玉になった。
「あたし三日月の子が好きー!」「あたし兎! 誕生日にパパにお願いする!」「あー! あたしもー!」
ありがとう。楽しみにしてる。
[未来のお客さん達に、手を振って分かれる。
頭を動かさないように視線を向けて、指先で三日月と兎を撫でる]
きれいだって。よかったね。
さ、いこうか。千花が…重たい。
[茶色の目を細めて、嬉しそうに笑って立ち上がる。玉達が煌く。
千花が起きるまで、Kirschbaumで*岩清水タイム*]
−→Kirschbaum−
-自宅-
えぇ。構いません。
[爺と机に向かい合って話す彼女の表情は、いつも通り無表情で何も読み取れない。
爺の息子が、なにやら一攫千金とかなんとか言う噂をききつけて、ここシュリセルの町に来るとか。
この狭い小屋では2人でも厳しいのと、一応年頃の娘だから(見た目であるが)という爺の配慮で
彼女には暫く町の宿にいてほしい、という頼みだった。]
いえ、お金は要りません。
貯めたモノがありますので。
[しきりに謝る爺に、少し、口の端だけ笑って]
大丈夫です。
こちらこそ、お邪魔になっていてすみません。
では、Kirschbaumという宿に行こうと思います。
また来て良かったら、呼んでください。
後、もし良かったら、仕事には来てもいいですか?
…そうですか、ありがとうございます。朝に来ますね。
[少ししかない荷物を手早く纏め、彼女は自宅を後にした。]
-Kirschbaum-
[影の薄い彼女は、まるで初めて来た客のように扱われた。
宿帳を書いている間、手元を見ていたハーヴェイが少し片眉をあげた気がしたが、気にしなかった。
小さな荷物を持ち、彼女は与えられた最北の部屋へと*入っていった。*]
-Kirschbaum-
[千花を頭の乗せたまま、岩清水のグラス片手にのんびりしている。
途中、荷物を抱えて入ってきたイレーネとは一言二言言葉を交わしたかもしれない]
起きないね。はしゃぎすぎたかな?
[苦手なアルバイトの居ない時間帯。
すっかり寛いで、ハーヴとおしゃべりをする。
影輝王の力の隠匿が上手いのか、アマンダが気にしないからなのか、ごく普通の店主と客の会話だった。]
[アマンダは頭上の千花と、カウンターに睡っているベアトリーチェを見比べて笑う]
ベアも、はしゃいでいたの?
お客さん、増えたよね。
[首を傾けかけた拍子に、千花が身じろぐ]
―Kirschbaum:庭―
[宿を借りることに成功した昨晩。
目覚めたのは夕暮れ前。
庭へと楽器のケースだけ手に出て来れば桜の下までやって来る。
ぽん、とその幹に触れ]
──いい樹。
[小さく呟く。
そして楽器を取り出す。
漆黒のヴァイオリン。
やがてその弦に弓を滑らせれば柔らかな夜想曲。
そして次第に白い桜の花びらがまるで蛍火を纏うかのように淡く輝きだす。
──光源はすでに地平に沈むというのに]
[...は、シャワーを浴びてさっぱりして降りてきた。]
…夕食。
[いつもの、一番隅の席に座ってお勧めディナーを注文する。
外に目を移動させようと顔をあげると、お得意様の陶芸の工房の人が見えたので、軽く会釈をした。]
[アマンダが訊ねると、ハーヴェイは「なにがあるの」と誰彼問わず質問していたと、苦笑いを浮かべました。
名前を呼ばれたベアトリーチェがもぞもぞ身動きします。果して千花より先には起きられたでしょうか、けれども顔を挙げると金いろの髪はくしゃくしゃだし、緑の眼は蕩けて半分ばかり、頬にはへんな痕がついてしまっていたのでした。]
職人見習い ユリアンがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(職人見習い ユリアンは村を出ました)
職人見習い ユリアン が参加しました。
職人見習い ユリアンは、天魔 を希望しました(他の人には見えません)。
―Kirschbaumー
[昨日遅刻した代わりに早めに店に入った...の目に飛び込んできたのは、マスターと歓談する『彼女』
一瞬固まりかけるも...はそっと二人から離れた位置の棚に飾られたグラスを磨き始める]
[出会ってから何年もかけで出来上がった、暗黙のうちの『彼』と『彼女』のルール]
[ずり落ちかけた千花を片手で支え、何かのケース片手に出て行く青年を見送る。
イレーネの会釈には微笑んで、もう片方の手を振って挨拶した]
そう、なにかあるんだ。少し心配。
大丈夫だよね?
[ハーヴに尋ね返せばベアトリーチェの身動く気配。
千花の方がお寝坊さん]
おはようかな? こんにちはかな?
でもきっと、こんばんはだね。
[耳に届く夜想曲に、ようやく青年を思い出したか目を細めた]
[アマンダは入ってきた気配に気付いて、少し渋い顔。
けれど、美しい夜想曲と静かに離れた様子に文句は言わない]
「…クク」
…私の指は食べちゃダメ、千花。
[おいしそうな寝言と、寝ぼけて噛まれた指に溜息]
[しばし音色に目を細めてから、一階に降りて、店内の人々に軽く挨拶。
給仕の少年に、]
本日のオススメ、ダブルで。
[と、さらりと注文してカウンターへ。]
[ハーヴェイはやはり曖昧に答えを返したでしょうか。]
うん、こんばんわ。
夜の匂がするよ。夜の音が聞えるよ。
[ベアトリーチェはにこおと寝ぼけ半分に微笑いました。
お日さまは沈んだというのに、窓の外に見える光はあたたかさを感じさせます。音いろに合わせてぱたりぱたり足を揺らして、ゆらりゆらりと頭を揺らします。小さなくちびるからもメロディが零れてゆくのでした。]
[それほど長くない夜想曲はやがて終符を迎え静かに音が止み、そして桜の輝きは静かに、波が引くようにおさまる]
[弓を降ろし、ぽんぽん、と桜の幹を撫でる。
ふと視線のようなものを感じた気がして辺りを見回せば踊り場にある男の姿に気がついて軽い会釈]
[しばらくそうして居ましたが、音がやむのと同時にとんっと椅子からおり、銀の髪の女のひとをじいっと見ます。]
アマンダの、お友達?
[ようやく目覚めて、千花は文字通りアマンダの頭から飛び上がる]
「アンッ! アンアンアン」
はいはい、落ち着いて。大丈夫だから。
[千花はカウンターを所狭しと駆け回る。
ベアトリーチェのまん前を通り過ぎ、頬を尻尾が掠める。
ユリアンの傍にまで行って急ブレーキで棚を登り、イレーネの席まで飛んでった]
あーあ、食べられちゃうよ?
[きっと声は届かない]
[...は、不意に低い位置からはなし掛けられて驚いた。
首を向けると、爺が「神童じゃ」と言っていた、ベアトリーチェ嬢がいるのが見てとれた。]
…こんばんわ。
陶芸家は…お得意様。
大事な、ひと。
[...は無表情のままに少女に答える。
本人は、愛想良く笑っているつもりがあるなど周りからは全くわからない。]
[と、突然千花がものすごい勢いで机に乗ってきた。]
……イキが、いい。
[...は、持っているフォークを千花に伸ばした。]
[相方の名に反応し、アマンダはダーヴィッドに頷く]
そう、千花(ミルフィオリ)。千の花。
いい名でしょう? ダーウ。
[よく目立つ赤毛に笑いながら、勝手にそう呼ぶ。
きっとハーヴから逸話と名前を聞いたのだろう。
千花といえば、ベアトリーチェの問いに少し冷静になったのか、イレーネとベアを見比べている]
[そこへ伸びてくる銀の光。その先には何もない。つまり]
「ジ〜〜〜コッ、ジ〜コ!」
こらこらこら、本当に食べられたら困る。
ゴメンね、イレーネ。千花、寝ぼけてるんだよ。
[本気で威嚇する千花を急いで摘み上げ、イレーネに謝った]
[流れる夜想曲に合わせて無意識のうちにグラスを磨く手がリズムに合わせて動く]
[彼が一番上の棚にあるグラス――成長期が終わっていない彼が背伸びしてもぎりぎり触れない位置、に手を伸ばしたその瞬間]
[地震もないのにグラスが、
彼が取ろうとしていたそのグラスだけが、
がたりと揺れて棚から転げ落ちた。
まるで何か人為的な力によって押されたかのように。]
[スローモーションのようにゆっくりと落ちるグラスは、
ユリアンの伸ばした手の中に、予めそうプログラムされていたかのように綺麗に収まる]
マスター、この棚やっぱり傾いてない?
僕が物を取ろうとするとみんな落ちてくるよ。
えっ…?勿論、全部僕が受け止めてるから、
下に落として割ったものはないけど。
[「俊敏だから」と自慢する...にハーヴェイは微笑む。
すべてを知っている何もかも超越した笑みを]
[笑っているつもりなのをわかっているのかは定かでありませんが、対するベアトリーチェはいつものとおりに笑顔です。]
陶芸家ではないよ、アマンダだよ。
ベアトリーチェはベアトリーチェ=ブルーメンガルデンだよ。
それから、千花は食べ物ではないよ。
[お腹が空いているのかなと首をかたむけました。]
[アマンダがイレーネに謝ってるのに対し千花は不満そうに大暴れ]
「ジッ!」
[――していたのが急に大人しくなった。
ダーヴィッド健啖家振りを見れば、その言葉が冗談に聞こえなかったようだ。
冗談じゃないかもしれないが]
…あっ、ごめん。ダーヴィットさんの注文だね。
今日の『ダーヴィットさんへの』お勧めは
「ハンバーグと鳥の唐揚げセット大盛り」だよ。
[いつもより素っ気無い注文取りはダーヴィットが話しかけている相手のせいであろう。...は自覚していないけど]
【中】
きっとこいつは疾風の力の制御ができなくなって最後暴走するんだろうなーと思う。とりあえず、無自覚の精霊の力行使をみんな(特にアマンダ)の前でやってみた。
[千花に逃げられ、フォークをクルリと手の中で回して再びベアトリーチェのほうを向いた。
その顔はやはり無表情だが]
アマンダ。
ベアトリーチェ=ブルーメンガルデン。
…私は、イレーネ。
あぁ、んじゃそれで。
…んー、シーザーサラダも付けてな。
[忙しいんだろうな、とこっちもさらりと端的に。
カウンターの中で忙しく働く、店主と給仕を見ながら、水を一口。]
[千花が爪を立ててダーヴィッドに怯えているのにも構わない]
そう、イレーネは仕事仲間。
お友達でも正解。私はイレーネが好きだから。
[店内を不意に廻る疾風の力。アマンダの眉が不快気に歪められる。
ユリアンがそうやって無意識に使う力が、アマンダを急に驚かせるから、馴染めないままなんて彼は知らないだろう。]
[...はアマンダの方に向かい、少し会釈して]
…謝る必要は、無い。
ただの、冗談…
[彼女なりのジョークだったらしい。
お勧めディナーがまだ出てこず、お腹がくーっとなった。]
【中】
実はこいつの初恋相手はハーヴェイの奥さん・月闇王カミーラという設定を表に出してみたい!
…でもなー、カミーラの中の人は我が心の共有者なんだよなー(だから何?
[風の力が働いたのを、ベアトリーチェは知りません。ただ、凄いなと思うばかりです。]
イレーネ、よろしく。
[名前を聞いて、それからアマンダの口から友達の言葉が出て、ベアトリーチェはますますうれしそうになりました。]
お仕事は、ぜんたいどんな仕事なんだろう。
[ダーヴィッドに振り向いて、少しぎこちなく笑顔で首を振る]
正解だけど間違い。
千花は私の相方。とても大切な存在(もの)。
[それだけ言って、注文を取りに来たユリアンから目を逸らす。
きっとアマンダの好きじゃない相手が誰かは、誰の目にも明らか]
「チッ」
[千花は名を褒められて、少しダーヴィッドを見直したらしい。
アマンダの影から出ようとはしないが、首だけ出して円らな目で見ていた]
[こっちを見るベアトリーチェの視線に気がつき]
どうした?ベアトリーチェ?お腹すいたのか?
うーんと、イレーネさんも空いているみたいだな。
ほら、本当の今日のお勧めは「ハンバーグステーキ・キノコソース ポテトグラタン添え」だ。
鉄板熱いから気をつけて食べろよ。
[彼はベアトリーチェとイレーヌの前に熱々のハンバーグを置く。ついでのように無言でアマンダの前にも]
【中】
天魔か村人をやりたい。
うっかり村側役職についたら、飼い猫の元帥は実はシルフなんだ設定で切り抜ける。
狼引いたら泣けるなあ。人気役職だから心配ないと思うけど。
[アマンダはイレーネが冗談と言うのにあわせ、千花の背を撫でる]
ほら、冗談だって。
今までだって、食べられてないよ?
[食べられてたら、大問題。
けれど、彼女のお腹の音に、全ての説得は無に帰る]
「アンアンアンアン」
わかったわかった!
一度帰るよ、また後で。
ベアは私の仕事は知ってるから、イレーネに聞いて。
[ベアトリーチェとイレーネに、連ねた玉を掲げる。
カウンターに御代を置けば、フードバトル中のダーヴィッドと空腹のイレーネに怯える千花を頭に乗せて、*工房まで一時避難*]
ううん。
[ユリアンの問い掛けに首を左右に振りながらも、眼はしっかりと出来たてのハンバーグに注がれてしまうのですけれども。]
どうして、仲がよくないのだろうと思ったんだ。
―Kirshburm2F・一番奥の部屋―
綺麗な音楽だったな。
星空みたいな素敵な音色。
[寝台の上で聞き惚れていた少女はそう言って伸びをした]
ここの空気ってとても気持ちがいいのよね。
影輝の精霊界にいる時みたいに身体が楽。
[街中の喧騒は楽しいけれど疲れるものでもあり。
ついつい寝過ごしてしまったらしい]
……下に行ったらまたあれを食べられるかな?
[...目の前に置かれた熱々のハンバーグに、フォークを指して口に運ぶ。]
…美味しい。
ありがとう。
[,,,は、本人に聞こえるか聞こえないかの小声で、ユリアンに礼を言う。
そして再びハンバーグを口に運び始める。]
「……そりゃそうだろうよ、王その人が維持してるんだから」
[鏡の向こうでその影は嘆息する]
「いくらあれを身に着けてるからって。鈍すぎるぞ」
[昨日この店に入る彼女にどれだけ仰天したことか。
そして王の視線にどれだけ冷や汗をかいたことか。
一応表に出たくない旨は了承してもらえたが]
「厄介ごとには首を突っ込んでくれるなよ?」
[無駄だと思いつつも思わず呟いた]
[...はハンバーグを食べながら出て行くアマンダの背中に少し視線を注ぐ。]
千花は…美味しいの、かな。
[,,,の呟きがアマンダと千花に届かなかったのは、幸いといえるだろう。]
―Kirshburm1F―
こんばんは。
[階段を下りれば店内は既にそれなりに盛況で。
昨晩見かけた姿もちらほらと見受けられた。
適当な席を見つけて座り、人々の会話に耳を傾けていた]
[手をつけずに立ち去るアマンダの後姿をぼんやり眺める。振り返った瞬間、アマンダが何か言ったようだが、彼にはなんと言ったかわからなかった]
[ベアトリーチェの問いかけに、呆然としていた自分に気がつき、彼女の方に振り返って
「仲がよくない」?誰と誰が?…って、ああ、
僕とアマンダさんのことか。
僕たちは仲が悪いわけじゃないよ。
仲が悪くなるほど喋ったこともないからね。
[「それよりハンバーグ旨いか?」と頭をなでながらベアトリーチェに尋ねる。どうやらこの話を切り上げたいらしい見え見えの態度]
……美味しい?
[千花というのは昨日親切にしてくれた人の連れていた相棒の名前じゃなかっただろうかと。首を傾げてイレーネの方を見た。初めて見る人だなと思いつつ]
[...はブリジットに声をかけた]
ブリジットも「ハンバーグステーキ・キノコソース ポテトグラタン添え」でいいよな?
少なくとも「千花」よりは旨いと思うぞ。
[...は「いちいち注文とるのが面倒くさい」という理由で、今夜はみんなにお勧めを押し付ける*つもりらしい*]
[一度は空いていないと云いましたが香のよい料理が置かれたものですから、イレーネの近くに腰掛けるとすぐさま食べようと手を伸しました。]
でも、ユリアン。
話しかけようともしていないように見えるんだ。
[そんな態度もお構いなしに続けるのですが、注意をそちらに逸らした拍子に、うっかり小さな手が熱い鉄板に触れてしまいました。]
あ。
[なのにベアトリーチェは慌てた様子もなくて、まるで感じていないみたいに、少しの間を置いてからようやく退けたのでした。鉄板に触った箇所は、赤くなってしまっています。]
えっと、冷さなければいけないのだっけ。
はい、それでいいです。
[どんなものかイマイチ想像できていなかったりするが]
千花って食べ物の名前だったの?
[聞き返したが彼は忙しそうに動いていたので返事を諦める。
声が上がったのに気が付いてそちらを見れば、少女が赤くなった手を見つめていて]
火傷しちゃったの?
そうだね早く冷やした方がいいと思う。
[少し悩むように首を傾げてから。
ハンカチを取り出して水に濡らし、少女にそれを差し出してみた]
/中/
やばい。口調が安定しないというか、箱庭ミハエルの影響がまだ抜けきれてないぞ、これは(汗)
ブリジットはどちらかといえばナターシャタイプのはず!
[降りてきたブリジットに気がつき、視線を移すと目だけで会釈をした。
火傷をしたベアトリーチェの声に少しビクっと驚いたが、対応をされているのを見てまたハンバーグへと目を移した。]
[ベアトリーチェは自分には癒しの魔法は使わないのでした。
差し出されたハンカチと眼の前の人とを交互に見てから、ぺこりと頭を下げました。]
ありがとう、とても助かる。
千花はアマンダの相棒で、大切な存在(もの)だよ。
[しっかりと聞いていたようで、そう答えながら濡れた布を受け取ると、小さな手にくるくるて巻きます。]
ああやっぱり。あの人が連れていた子のことだったのね。
『それなのに食べようとしていたの?』
[ベアトリーチェの答えに小さく手を叩く。
イレーネ自身に感じた違和感と合わせて、内心首を傾げつつも目の前の少女が器用にハンカチを巻くのを見て]
ええとたしか、ベアトリーチェ。
痛くない?大丈夫?
おーっす、また邪魔するぞー。
[勢い良くドアを開け、ずかずかと定位置へ。]
メインディッシュはオススメメニュー。デザートは……
今日のオススメデザート『ストロベリー七変化』と
特大ベリーパフェな!
[大声で注文。どうせ常連が知っているんだ、隠す必要もないだろう。]
―回想・昼頃の森―
[アマンダの足音が遠ざかってゆく]
[ミハエルは、身を起こして土と木の葉を払った。
寝たふりなどという技術を使ったのは初めてだった。]
…せめて。
何故この街にこんなに沢山の者達がひしめき合っているのか訊ねておけば良かっただろうか。大方は鍵の書とかいう噂に惹かれて集まった好事家であろうとは思うが…。
[Kirschbaumへ向かってから
人と会うことを億劫に感じるようになった。
そもそもが他人と接触を持つ生き方をしていなかっただけであり、今までもきっと同じ事を感じたのだろうが。]
[そもそもが居る筈の世界は白銀の世界であり
触れ合う事、会話を交わすことといった習慣は薄い。
人間界を彷徨い歩くようになり、人と関わる事を覚えたとは言え、団欒とは未だ無縁であった。]
溶けてしまいそうだ。気分が悪い。
[...はハインリヒの方に首を向けた。大きな声。]
…ごちそうさま、美味しかった。
[,,,はいつもの癖で食器を重ねて厨房の方へと運びいれた。
ブリジットの怪訝な視線なども感じつつも、どう返したらいいものか、どう話しかけていいものかも分からないのでとりあえず*自室へと階段を上がっていった*]
[ブリジットの考えている事はわかりませんから、疑問に答えは出来ませんが、問い掛けにはこくんと頭を上下させました。]
うん。
大丈夫だよ、ブリジット。
[たしか昨日そう名乗っていたのでした。]
ブリジットは、旅の人だよね。
ブリジットも、桜を見に来たの?
[それからどかどか入って来たハインリヒに眼を向けると、「こんばんわ」と挨拶しました。]
─教会─
[日が沈もうとしている。間もなく夜─私の領域─が訪れようとしている
そんな今は世界が紅く染まる逢魔ヶ刻]
嗚呼、やっと調子が出てきましたわ
[くるくると手を翻していたが]
さて、そろそろ補給をしておいた方がいいかしら?
[そう呟くと、礼拝堂にいたクレメンスに声を掛ける]
では、神父様。私はちょっと『食餌』をしてまいりますわ
夜遅くなってしまうかもしれませんので、戸締りなどはお任せいたします
私は戸が閉まっていても部屋に戻るのには不自由しませんからね
[そう言うと教会を出、賑わう街の雑踏の中へ消えていった]
……っと、おお?
[ブリジットの視線に気付く。]
そうかそうか、パフェを食いたいのか。
マスター、追加注文でもう一個特大ベリーパフェを頼んでも構わねえか?
[問題は、ブリジットが完食できるかどうかだが。
……ま、残したら俺が食えばいいだけの事。
甘いものは別腹って奴だ。]
そう、旅の人。
この町に来たのは何となくだったけど、このお店に来たのは桜のことを聞いたからだよ。
本当に綺麗だよね!
ベアトリーチェはこの町の人?
[にっこり笑って少女に尋ねた]
…。私が此処へ居てはお前達に良く無いだろう。
いまは冬では無い。
[木々に触れぬよう、木立を縫って森を出た。
一旦宿へ顔を出し、図書館へ向かい
そこで陽が傾くまで幾つかの本を眺めて過ごした。]
―夕刻/西/ふるい桜の樹の下―
[ひらり ひらりと 舞う桜]
[三ツ花 ふわりと 樹に触れる]
またなの、はな?
今日はもう、すぐに戻っておいで。
氷が明け方、やってきたことにも気づいていなかったんだから……
やっぱり離れた後の、供給は、はなが一気に取っていくから辛いんだよ。
[どうやら土の精が辿り着くまでそこにはいなかったらしい。]
-Kirshburm:北の宿泊部屋-
[ふぅ、と息をついてベッドに腰掛けた。
こんなに人と喋った事なんてなかった。
否、あったとしても、記憶にはなかった。
色んな人の気配がゾワゾワしたと感じたが、それが属性たるゆえんや人外たるゆえんであることを、彼女が気がつく事はない。]
うん、町の人。
ハインリヒも、同じだよ。
[イレーネがきちんと片附けて上ってゆくのを不思議そうに見ましたが、ブリジットにつられて、ベアトリーチェももっとかおを輝かせます。]
この町は、素敵な場所が多いんだ。
広場の時計は巨きいし、森は緑に茂っているし、
北の遺跡にはなにかが眠るのだというよ。
好きになって呉れるとうれしい。
[ごちそうさまをすると、ひょいっと椅子からおりて、お代を払います。]
[しばらくそこで苗床は、自分に住まう花を見あげながら、時が過ぎるのをただ感じる。
ただただただただ、そこにある。
やがてゆうるり ゆうるりと。
その右の手を、かたまりはじめたその手を、持ち上げて。]
宵の闇の時間が訪れる前に、影の王の下へゆくよ。
戻っておいで、はな。
[ふわり 舞った三ツ花は 額にアザとなり消えて]
[座っていてもイマイチ落ち着かず、窓を開いて煙草に火をつけようと、燭台に火をともす。
火は好きだ。
そのゆらめきは、生命のそれに似ている…]
ブリジット。
ハンカチをありがとう。
明日、きちんと返すことにするね。
[他のみなにも一人ずつ挨拶をすると、勢よくお辞儀をしてお店の扉を開いて、月の煌めきの下を*歩み始めたのでした。*]
[ハーヴェイはそれを困ったように聞いたが一応頷いた]
[丁度お勧めセットを食べ終わったタイミングで彼女の所にパフェが届く]
うわぁ、凄い!
ありがとうございます……ハインさん!
[瞳はいっそう輝いて、注文してくれた人物に礼を言う。
少し遅れたのは昨日の会話から名前を思い出していたためか]
素敵な場所がいっぱいって素敵ね。
明日はもっと色々な場所を見て回ってみるわ!
どこかで会えたら色々教えてね。
[椅子から降りたベアトリーチェにはそう答えて手を振り見送って。
スプーンを手に巨大なパフェに挑戦し始めた]
そうだな、この町にはいい場所が沢山ある。
何より平和だからな。
……探偵業が何でも屋になっちまうくらい。
[からからと豪快に笑い飛ばす。]
またな、ベアトリーチェ。
暗い夜道は気ぃつけるんだぞー。
[店を出るベアトリーチェに声を掛け。]
―Kirschbaum―
[ドアの外で、少女が通りすぎる。
金の色の少女だと、思った。
それからドアを開けると、カランカランと鈴の音。
影の王は苗床を見て、苗床は小さく苦笑する。]
ごめんなさい、ちゃんと、抑えているよ。
[それから、中で食べている人たちを見る。
右腕が触れるなといわんばかりに、少し痺れて、久しぶりに感じた感触に困ったような顔。]
―東部・図書館―
[決して規模は大きくは無いが、蔵書は豊かである。
鍵の書に関する情報を求めた者達が、一般の客以外に相当数居るようだった。交わされる囁きは皆、それを求めていた。
通常はもう閉館となる時間なのだろう。
司書が、困ったように旅人たちを諭して歩いている。]
…もうそのような時間か。
すまなかった。すぐにでも辞するとしよう。
[収穫無し。
読むでも無く眺めていた本を司書へ押しつけ、図書館を出た。]
[通りには夜だというのに何処か賑やかさがあった。]
俺の奢りだ。たんと喰いな。
[余ったら喰ってやるよ。とは言わず。
ま、多分半分かそこらで根を上げるだろう。
先に運ばれていたオススメメニューとブラックコーヒーを平らげ、
自身も特大ベリーパフェと『ストロベリー七変化』に手をつけ始める。]
えっ、いいんですか!?
[ギブアップの予想をつけられているなど露知らず。
嬉しそうにパフェを口に運んでいる]
ハインリヒさんもこの町の人なんですね。
随分と活気に溢れていますよね!
[丁度ドアの音に気が付いて見れば昨日の少年が]
こんばんは!
[スプーンを持ってない手の方をひらりと振った]
……
ねえ、影の王。
あのぱふぇ、なに?
[昨日も見たはずだったが、しかししかししかししかし。
あんまりにもすごくなかろうか、苺が。]
[こちらを見る少年の顔がどこか引き攣っているのを見ればきょとんとした表情で首を傾げ]
美味しいですよ?
[苺をパクリと頬張った]
俺はこの町で探偵やってるんだ。
ま、事件なんざ起きやしねえから基本的に猫探しやら
失せモノ探しが中心だけどな。
何かあったら格安で引き受けてやるよ。任せときなっ。
[食事の手を止め、どんと自分の胸を叩く。]
おう、今晩は。
どうしたティル、元気ないな。
[再びパフェに手を付け。
引きつった笑いの理由に気付いてない。]
─???・路地裏─
[光の届かない路地裏
そこに響くのは可憐な少女の甘い吐息と、じゅるりと何かの液体を啜り飲む音のみ
まるで蛇のように少女に絡みつき、服を肌蹴け、晒された首元に深紅の接吻を繰り返すのはその眼を紅く染めたナターリエ
抱きかかえられた少女は、そう、教会のミサで見たことがあった。確か、商店街のパン屋の娘だったか
数刻ののち、満足しぷはっと口を彼女の首元から離すと、いまだ焦点の合わぬ恍惚とした表情を浮かべる少女の顎をくいっと持ち上げ、少女の眼を見詰ると]
ふふふ、気持ち良かった? でも、このことを憶えていて貰ったら私も困るし、貴女もこれなしじゃ生きられなくなっちゃうからね
忘れなさい
[キンッと彼女の紅く染まった眼が、少女に魔眼による記憶操作を行なう
少女が虚ろな瞳で「……はい」と呟いたのを確認すると]
ふふ、よろしい。じゃあね
[そう言って、スッと手を離し、立ち去ろうとするが、ああそうだと振り返ると]
それでも寂しくなったのなら教会にいらっしゃい
違う愛し方をしてあげる♪
[それだけ告げると、上機嫌に路地裏をあとにした]
うん、すっごくいっぱい。
とっても幸せ♪
[にっこり笑ってそう返す]
[影の王その人は小さく首を振っているかもしれない]
困ったことがあればハインリヒさんの所に行けばいいんですね。
[同じパフェを食べている人にもにっこり]
苺だけじゃねえぞ。
ブルーベリーにブラックベリー、カラントベリーも入って
お得感たっぷりだ。
[とりあえず論点が違う。]
ま、俺は食った分動くし問題ない。
仕事の後は腹減るんだよなあ。
[きっと主食は甘いもの。]
[影の王に、なんというかもう、同情だかそれとも哀れみだか色々こもったような目を向ける]
それは……
よかったね。
[幸せそうな精に。
それ以上何を言えばいいのか。]
[実に嬉しそうに食べているが、そのスピードは全然上がらず。
まだ1/3も減ってはいない]
食べた分は動く。
うん、私も明日はいっぱい動きます!
[スプーンは動き続けているのだが……]
ああ、うん。いや。なんていうか、その。
……苺類?
[困ったように首を傾げる。]
……甘いものをおなかがすいてるときに食べると、太るよ?
『それにしても不思議不思議。
少年からは緑のとっても強い気。
向こうの人からは同じような、でも炎の気。
さっきの女の人は、ずっと生命の気を纏っていたし。
ベアトリーチェやハインリヒさんも不思議な感じがする。
それにマスターは王と同じお名前で、しかもかなりの影輝の力を持っていらっしゃるみたいだし。
とっても不思議な場所。
とっても不思議な人達。
……やっぱり面白い!』
……ぐっ。
[太る発言は流石に堪えたらしい。一瞬言葉に詰まる。
が、開き直る。]
その前に夕食を食っているから半分腹は満たしてる。
問題ない。
[と、自分で自分に言い訳。]
[上機嫌に路地裏から出てきたが、そこで呼び止められ、ゆっくりと振り返る
そこにいたのは、貴族のような服装をした少年。だが、彼から感じられる気配は人間とはかけ離れたもの]
あら、こんばんわ。貴族のような服装をした精霊様
何をしていたか? ふふふ、のぞいて見ればわかるでしょう?
[そう言って首をクイッと路地裏へ向けた。そこには今だ恍惚とした表情を浮かべた少女がいるだろう]
[窓の方へと向けた視線はしばらく桜と空気の狭間を眺めるように宙を泳ぐ。
やがて眺めることに飽きたのか二つの瞳をパチクリと。
楽器をケースにしまって店内へと戻れば美味しそうな匂いと和やかな喧騒の中を通り抜けて適当な席を一つ陣取る]
え、太るの?
[その言葉にスプーンの動きが止まった。
いや、実際にはその言葉にではなく]
それは困るような……あれ?
[ふわふわとした感触に包まれる。
変だなと思った時には既に手遅れで、そのままパタリとテーブルに突っ伏した]
[その前にもしっかりお勧めを食べていたわけで。
初めての本格的な食事に消化が追いつかなかったなどということは、本人は知らない]
[カウンターの向こうで頭を抱えた人物がいたとかいないとか]
それは余計に問題なんじゃないかなぁ
[夕食をとったうえでそれを食べられるのか。と思ったかもしれない]
…………
あ。
[うなり始めた影の精。
その王を見ればものすごく頭を抱えている。ああかわいそうに。]
……看病がんばれ?
[わかるでしょうと言われ、暫し考え
結局修道女風のものから目を離さないまま、口元に指先をあてる仕草。指には精霊鋼の指輪、手首には抗魔銀の腕輪]
人殺しを成敗するというのは、つねに良い口上となるものだ。
そしてそれは私にとっての良い修練になる。
[平和な夜の商店街で会話の内容が不穏だ]
お?
[突っ伏したブリジットを見て目を白黒させる。]
おおい、大丈夫かー?
マスター、嬢ちゃんが目ぇ覚ましたら胃薬でもやってくれ。
[精霊に胃薬なんて効かないだろうが、人の姿をしているから
多分人間だろうと勝手に思い込み。]
残ったパフェは俺が喰う。
[きっぱり。
自分の取り分だったパフェとオススメデザートは既に完食。]
青年 アーベル が参加しました。
青年 アーベルは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
――とある泉――
[素足を泉に浸し、水面を見つめる男が独り。]
[謡う。遠い世界の言葉で。]
[表情は長い前髪に隠れている。]
[ふいに立ち上がり泉の中央へと。街の歩道を歩くかの如く進み。]
[やがて、男の全てが見えなくなった。]
[一刻ほど後、泉から上がってひとつ伸びをする。]
[本来なら髪や服から滴り落ちるはずの雫は無く。]
さってと、次の目的地は決まった。
―――行くか。
[水辺に置いていた鞄を手に、確かな足取りで目指す街へと向かい始めた。]
人殺し?
[一瞬きょとんとした表情を浮かべるが、クスクスクスと笑い出し]
そんな物騒なことするつもりはありませんよ
言い掛かりで喧嘩をしたいのならお相手して差し上げてもかまいませんが
まあ、気乗りはしませんがね
[そう言ってケラケラと笑う。しかし、その手は油断なく腰の剣の柄へ]
私は人殺しを咎めたい訳ではないのだ。
弱者は強者に食われるもの。だからお前が人殺しであろうとなかろうと構わないのだ、闇のもの。
言いがかりで喧嘩をしたいというのはある意味で正しい。
だが、丁度言いがかりをつけられそうな相手を見付けたとして商店街で修道女と戦う程愚かでは無いつもりだ。
「お相手して差し上げてもかまいませんが」というのは覚えておこう。
[今日は何を食べようかとそんなことを思いながらメニューを見ていれば、頭を抱える店主に気付いて何事かと思い店内を見回す。
見つけたのは自分から真っ直ぐ横に続くカウンターに突っ伏した少女とその傍らでパフェに食らいつくいい年の男]
[パフェに嬉々として食らい付く男の姿は青年にはなんともシュールな光景だったのか、思わずまじまじとその様子を凝視]
[ナターリエに近付く]
寄付を頂いた娘さんは、家に送っておきましたよ。シスター・ナターリエ。
[指し示す路地裏からは、娘の姿が消えている]
ふう、ごっそさん。
美味かった。
[手を合わせてご馳走様。二つ目のパフェも綺麗に平らげた。
ようやく、視線を向けられている事に気付く。]
お?
お前さんも旅人か何か?
[ミハエルにも笑いかける]
この辺りは、今時分人通りもありません。
物騒ですから「どうぞ、お気をつけて」ミハエルさん。シスターも。
[パフェは見る見るうちに減っていくので、つられるようにこちらの食欲も減っている気がした]
[けれどおなかはきゅるりと鳴くので、忙しそうなバイト君を申し訳なさそうに呼び止めてからオーダーを]
……えーと、オムライスとアイスジャスミンティーを…。
あ、シロップ付けてもらえます?
[その間もパフェを食らう男をチラ見]
そう? まあ、私も暴れる気はありませんよ
なにより得がない。精霊様と決闘など百害あっても一利なしですわ
できれば、私は穏便にいきたいものですがね
ただ、この子は興味津々のようですが
[そう言うと、しゅるりと服の袖から漆黒の蛇が顔をのぞかせ、シャーっと威嚇の声を出す
彼女自身はそれを気にすることなく、剣の柄から手を離し、影から現れたクレメンスにチラッと視線を向けると]
あら、神父様。それはそれは。お手間を掛けさせてしまいましたね
[...は忙しい振りをしてベアトリーチェの質問をやり過ごそうとしたら、本当に忙しくなった。
ベアトリーチェが帰って正直安堵。
アマンダのことは彼の中で禁止事項だから]
今日は本日のおすすめしかやってない。
ハーヴェイさんはブリジットさんの看病に今忙しいからな。ほかの料理作る人材がいない。
[...はパフェを夢中で見ている(ユリアン視点)エーリッヒに言った]
―シュリセル入り口―
[何気なく通り過ぎようとする男の背中を呼び止める自警団員の声。男は振り返る。]
んー?はいはい、怪しいものじゃありませんよっと。
[返された軽口に、自警団員は内心"そういうヤツほど怪しいんだよ"などと思いながら1枚の紙を差し出す。]
へぇ……こんなの書かなきゃなんない訳ね。
……面倒っちい。まぁいいけどさ。
[紙にペンを走らせながら、やってきた目的を問われ。少しだけ目線を紙から離して。]
まぁちょっと野暮用でね。
これ以上言わせんなよ?
[シニカルな笑みに、自警団員も流石に呆れて肩を竦めた。]
■名前:アーベル=ヴァーティス
■職業:放浪者
■年齢:24歳
■種族:精霊
PL視点:
実年齢200歳程度。
単に"面白そうだから"と言う理由で100年ほど前に人間界に降り、行く先々で適当に溶け込みながら日々を過ごしていた。
日銭稼ぎに冒険者のパーティに混じることも度々。
抗魔銀の短剣を所持。
正体に関して。
ばれたらその時はその時、などという考えの為、隠す気があまりないようだ。自分から積極的に明かしもしないが。
私には利があるのだ。様々なものと刃を交える事に。
[蛇の威嚇に構うことなく、修道女(ナターリエと呼ばれていたようだ)から目を離した。]
ご忠告痛み入る。何処で私の名前を聞いたのだろうか、神父殿。
[ナターリエに向かって笑いかけ、胸の十字架を手に取る]
手間という程のものでもありません。全ては主の思し召しのままに。
こちらこそ、話のお邪魔をしたようで申し訳ない。
[書き終えた紙を突っ返しながら]
あぁそうだ。
……いや、いいや。んじゃぁ、お仕事頑張ってっと。
[手をひらひらさせて、街の中へと。]
[別にパフェを凝視しているわけではないのだが結果としてそうなっているとは知らず]
…あー、じゃあオススメで。
飲み物は好きに頼んでも?
[ちら、とユリアンの方を見て]
そうか。
ま、ここは平和な町だからな。ゆっくりしていくといい。
[何せ、平和すぎて本業の方はさっぱりでな。と笑い飛ばし。
旅をしている理由について問う事はなく。]
……はぁ。左様で
まあ、身に降りかかる火の粉は払いますが
「生温いこといってねぇで、火の元から消しちまえばいいだろうが
といってもあいつは氷の精霊野郎なようだがな。ヒヒヒ」
好戦的に動いても疲れるだけだから、私はそういうのは出来れば避けたいんだけどねぇ
[勝手に話し出したブルーを咎めることはせず、面倒臭そうに答える]
ああ、飲み物は好きに頼んでね。
……ん?エーリッヒさんも甘党な口?
パフェ食いたいなら、作らないこともないよ?
[「そんなにパフェ食べたかったのか」と勝手に納得]
−工房−
[作業台には、並べられた道具と材料。
けれど、焔は消えたまま。
千花は忙しなく毛繕いして、アマンダは手持ち無沙汰]
もういいのに。
あんまりすると、禿げちゃうよ?
[アマンダにかけられた呆れた声に、千花の前足が止まる]
「…チ」
そう、いい子。
ね、お散歩に行こう。気分転換になるよ?
[大地が新たな精霊の存在を伝える。
アマンダは微笑んで千花を肩に乗せ、工房を後にした]
−→広場−
[ユリアンの甘党確認発言にキョトン]
…いや、別に。
甘いジャスミンティが好きなだけで…普通。
[パフェを食べ終え満足そうなハインツを眺めながら微かに緩む頬]
平和万歳、ですよ。
だから俺はのんびり物見遊山の旅に出られる。
何処の影に耳が潜んでいるか分からないものだな。
[二人と一匹を眺めて]
興が殺がれた。
そもそも教会というのは天聖と関わりの深い場所であった筈。その格好は見た目だけなのだろうか。不思議な者達だ。
[興味が無くなったとばかりにきびすを返した]
アマンダの毛皮、きれいにしてあげただけなのに。
はげるなんて、ひどい。
でも、お散歩は好き。夜のお散歩、お月様見てる。
[赤いからと言うわけではないが、通常の三倍ほどの量を悠々平らげ、しっかりパフェまで完食。
胃袋も宇宙だが、別腹もしっかり宇宙だった。]
[別腹、にしてはよく入るなぁ。
なんて思いながら、消えてゆくという言葉が本当に正しいに違いないとおもえるスピードだったその食事風景を、呆然と見やる。
水をもらってなんとか見るなら、ようやくそばで見物している光の人と、風のようなバイトの人に気づいた。
それだけ甘くて多いのにショックを覚えていたのかもしれない。]
─回想・広場─
[『時計に挨拶』。
聞いただけでは、その言葉の意味はそうは理解できないだろうか。しかして、時空の属を持つ彼にとっては、それは重要な事であり]
……ふむ。
久しぶりに接するな、この力……。
[時計が時を刻む音、それが織り成す旋律─と言っても、それを旋律と聞き取るのは彼のみだが─にしばし、聴き入っていた]
物見遊山か。
いいねぇ。俺もたまには仕事を休んで……いやいやいや。
あんまり休むと喰っていけねえな、ははは。
[氷のなくなったお冷を飲み干し、笑う。]
ま、そこの騎士さんみたいな喰い方は無理だぞ。俺は。
どうやったらあんなに喰えるんだ。
[ちらりと、赤毛の騎士を見やり。
出されたメニューは通常の三倍もの量だったはず。]
見るだけで胸焼けしそうだな、おい。
[特大パフェを二つ完食した人間が言っても、
説得力はないかもしれない。]
[それに浸りこむ事、それ自体は問題などない。
ないのだが。
……そのままそれに聴き入り、時間が立つのを忘れていた、というのは、やはり問題なのではなかろうか、と。
そう思っているのは、途中で付き合うのに飽きて食事に出かけた相棒だけかもしれないが]
「……いつまでそうしておられるつもりか」
[日が進み、周囲の様相が変わり始めてもそのまま立ち尽くす姿に、戻ってきた白梟がぼそりと突っ込み]
……え?
[それでようやく、我に返った。
かくて、今に至る]
なーんだ。パフェばかり見てるから、ハインリヒさんみたいに超甘党なんだろうか?と思ってた。
[...はここでティルが見ていることに気づき]
ん?少年も今日のおすすめ食べるか?
[ナターリエを振り返り、口調を変える]
さて、どうするね、シスター。食餌を続けるなら、邪魔はしないが。
しかし、気をつけた方が良い。今、この町は、色々なモノで溢れているからね。
あら。それは重畳
「なんだ、面白くない」
[きびすを返したミハエルに二者二様の反応を見せる]
ただ、私はちゃんとシスターとしての仕事もしてますわよ?
神父様はどうやら実益も兼ねているようですが
確かに教会と魔界は本来対立状態ですが、まあ、こういう物好きも時にはいるということですよ
[そう言ってクスクスと笑う]
僕は、甘いものはいらないよ。
[すごく真顔、とっても真顔でそんなことを言って。]
おすすめって、なにかな。
[食べなくても平気だけれど、少し食べるのも良いかもしれないと思って。]
/中/
やれやれ、全員そろったようで何より。
しっかし、まさかここまで帰りが遅くなるとは……。
今日開始だったら、色々とやばかったですな、俺。
−→広場−
[アマンダと千花は、月と星の下をゆっくりと歩く。
目的はあってないようなもの。歩く事自体が目的]
いい夜だね、千花。
甘い花の香りがする。
[背筋を伸ばして、深呼吸。千花も鼻先を蠢かせる。
花の香りと水の匂い。
そして、星影を落とし時計塔へと飛来する白梟]
…ヴィンター?
「ジ〜コ」
[闇にとける長身には気付いたかどうか]
…身体が必要としてんだから、仕方ない。
[食後のお茶をすすりつつ、さらりと言ってのける。
小さな傷はあらかた癒えて、かさぶただけを残す程度。
幾つかの深い損傷はまだ再生中だが。]
[立ち去っていったミハエルを見送ると、声を掛けてきたクレメンスに]
いえ、食餌は満足するだけの質をいただきましたのでもう結構ですわ
[色々なモノが溢れているという忠告には]
あら。まあ、気をつけますわ
進んで火に飛び込む気はありませんから。燃えちゃいますし、ね
[そう言ってクスリと笑う]
─広場─
さて……。
ここにいても、仕方ない……か。
[別に、時の力のある場所にならどれだけいても問題などないが、そこはそれ。
さすがに、怪しい。
そんな今更な事を考えた矢先、不意に相棒を呼ぶ声が聞こえた]
……おや?
こんばんは、良い夜ですね?
[くるり、そちらを振り返り。浮かべるのは、人のいい微笑]
[ふむ、と小さく相槌一つ]
俺は…仕事がてら物見遊山なので。
ただ物見遊山というわけではないんですよ?
[別腹云々の話に苦笑しながらもそのうち少年の視線に気付いたのか、微かに首を捻る]
んー、甘い物は嫌いじゃないけど…でもあんなにたくさんはいいや。
太るし。
「ハンバーグステーキ・キノコソース ポテトグラタン添え」だな。今日のおすすめは。
甘い物は……これだけ見るとイヤになるのもわかるな。
[...は苦笑すると、ハンバーグと甘いものの代わりにブルーベリーの入った小皿も置いた]
[不機嫌そうな千花を撫でて、急ぐことなく影に近づく。
立ち去るなら追わない程度の、ゆっくりとした接近]
こんばんは、オト。いい夜だね。
ヴィンターもこんばんは。お散歩かな?
[ただならぬ存在に、ごく普通の挨拶。少しの好奇心]
[ナターリエの答えに、笑みを深めて頬に触れるかのように手を伸ばす]
大事にするのだね。でなければ、一番の見所を見逃してしまうかもしれないよ?
ありがとう。
美味しそう。
[力をたくさん食べてきてはいるけれど、それこそ食べる違い。
胃には水しかいれていないし、こうやって来るときにだけ食事を摂るのだから、問題はないだろう。]
綺麗な、ブルーベリーだ。
いただきます。
[ユリアンににこりと微笑みを見せて、苗床は椅子にしっかり座りなおすと、フォークとナイフを手に取った。]
散歩というか、何というか……。
[投げられた問いに、苦笑。
向けられる好奇心に気づいているのかいないのか、翠の瞳からは読み取れず]
時計の音色に引かれて、ふらふらと。
[冗談めかした口調で返し、あなたは? と問いを続ける]
う、うーん。
[ようやく彼女がもそもそと動き出す。
それを見れば店主は再び溜息をつき、カウンターの向こうへと戻っていく。
途中で忙しく働くユリアンには「悪かったな」と声をかけるだろう]
……あれ?
食べ終わったんだっけ?
[顔を上げた彼女の第一声は事態を何も理解していなかった]
おーう。
やっと気が付いたか。
[顔を上げたブリジットに声を掛け。]
喰いすぎでぶっ倒れたみたいだな。
後でちゃんと胃薬飲んでおけよ、嬢ちゃん。
[未だに名前を覚えていないようだ。
自己紹介を聞いていなかっただけかもしれないが。]
[影輝王は少女の中の力を整え直してカウンターへと戻る。
途中で窓に映った影を一瞥]
「だから俺のせいじゃないです!」
[影は必死に首を振った。そして少女に恨めしげな視線を送る]
[アマンダは苦笑を気にせず、千花は円らな目で見つめる]
時計の音色。そう、それは素敵だ。
[嬉しそうに頷いて、笑う。
彼の冗談めかした口調は気にしない]
私と千花は夜の散歩。素敵な出会いが待ってるから。
うん、ほら。オトにも出会った。ヴィンターも。
「チッ」
[千花は後の一羽はいらないと言いたげに、澄まして横を向く]
[...はハーヴェイに声をかけられて、やっとブリジットが起きてきたことに気がつく]
おそようさん。
ブリジットは悪い魔女に毒リンゴ食べされられてたんだよ。王子様のキスで目覚めたところだ。
[嘘八百]
ええっ、そんな!
[残念そうな顔で器を見る]
……明日こそ。
[小さく呟くのは無謀なる野望。
そこでユリアンの声を聞き]
悪い魔女のリンゴがパフェに混じっていたんですか!?
……王子様?
[かなり変な解釈をして。
目の前に居るのはハインリヒなのでじっとそちらを見つめてみた]
そう、思いますか?
[素敵と言う言葉に返るのは、わずか、嬉しげな笑みか]
夜の散歩……ああ、なるほど。
素敵な出会いと称していただけて、光栄です……なんてね。
[楽しげな口調で言いつつ、横を向く千花の様子にくすり、と。
不機嫌の原因とも言える白梟は、不思議そうに首を傾げているが]
うん。今まで食べていなかったのがもったいないと思ったよ。
でも、お水だけでも十分美味しいんだけどね。
[影の王を見て、笑う。]
大変だね、本当に。
[視線はブリジットを見ていたかもしれない]
/中/
複雑だろう、色々と。
感覚的には、おとーさんな気分だろうな、ハヴ(笑)。
まあ、実際こうなると保護者だね。
あれもなんでかんで、保護者属性持ちだし。
探偵さんには色々、勝ち目ないんじゃないかなあ。
[ぼそっと呟いて、ダーヴィッドやエーリッヒやユリアンやハーヴェイを見る。]
……えと、ごちそうさまでした。本当に美味しかった。
[そんなこんなで完食したらしい]
[オトフリートのかすかな笑みにも気付かず、大きく頷く。
言葉は短く、力強い]
思うよ。素敵。
ほら、大丈夫。怖くないよ、千花。
[白い指が茶色の毛並みを撫でる。
千花はヴィンターが首を傾げるのと反対方向に首を傾げた]
……オジサマ?
[その小さな声が耳に届いたのは偶然か否か。
首を傾げて店内を見回す。
一番年上に見えるのは……やっぱり目の前の人物な気がした]
いやいやいや。
俺は王子様なんてガラじゃねえって。
[と言いながらもまんざらではなかったようだが。]
……うるせぇ。
[オジサマ発言にはぶすっとした顔で応え。]
[水路伝いにあてどなく歩く。]
[風がふわり、一枚の花弁を運んできて。遠くを見やれば、柔らかな桜色。]
あぁそっか……もうそんな時期。
[感慨深げに呟けば、足が自然にそちらへと向かった]
――→西通りへ――
[スッとクレメンスの手をかわすように身を翻すと]
まあ、引き篭もって楽しいものを見逃す気はありませんから
そのために舞台に上がる必要があるならそれも已む無し
ああは言いましたが、ブルーの息抜きも近いうち必要ですしね
「というか、近いうちなんかじゃなく今からでも俺にも食餌をさせて貰いたいがねぇ」
ふふふ、そのうち。まだ、その時じゃないから
「あーん? どういうことだ」
[訝しげに首を傾げるブルーにクスリと微笑みかける
そして、数歩歩んだ後、ああそうだと振り返ると]
神父様はこれからどうなされるおつもりで?
私は……そうですね。夜は始まったばかりですから、もう少し散歩を楽しんでいますわ
[アマンダは笑い声を立てて、千花を撫でる。
そうして、一人と一羽に気取って一礼]
独り占めはいけないね。
私と千花は、散歩の続きに行くとしよう。
[手を伸ばせば、千花が駆けて飛来する。
アマンダは、その後を*ゆっくりと追っていった*]
………。
[ブリジットはハインリヒをじっと見つめている。
その視線は段々と剣呑さを増してくるだろうか]
『王子様の……何って言われたんだっけ?』
[一度はスルーしてしまったそれを思い出し始めていた]
中々、同意が得られなくて難儀してたんですけどね。
[誰に、とは言わず、冗談めかした口調で言う。
ちらり、と目を向けるのは、左肩の相棒]
……やれやれ、我が相棒は相当に嫌われているようで。
[それから、千花の様子に苦笑。
当の白梟は気にした様子もないが]
っと……おや。
それではまた、後ほど?
[去って行く背に向けた優雅な礼は、恐らく目には入らないだろうが]
[首を傾げる少女に薬と微笑んで見せながらまずは店主を示して王子さま、と呟く。
それから次にハインツを示して]
…オジサマ。
オーケイ?
[騎士と共ににまにまと笑う]
[ユリアンの声は聞こえているだろうに、にっこりと微笑むばかりで答えは言わない。]
おじさま。
[くすくすと笑いながら、右の手をゆっくりと持ち上げ、指の一つ一つを確かめるようにグラスに添わす。
それからその指を押さえるように、左の手で掴んで水を飲む。]
[躱された手で、ロザリオを握り、その先端に口づける]
そうだな、しかし、幕が開くにはもう暫し。
[ナターリエと蛇の会話に目を細める]
そう、そうとも慌てる必要はない。
私は、少々出掛けてくるよ。なに、教会に戸締まりの必要はない。全ては主の御心次第。
[月影に身を引く]
君にも、主のご加護を。シスター・ナターリエ。
[姿は消え*笑い声だけが響く*]
でもまぁ、そこのお嬢さんを、お前さんの口で助けてやったのは事実さな。
[クスクス笑いながら追い打ち。
確かに、喰いきれずダウンしてしまった少女の代わりに、残りを食べて助けてやったのは事実。
ある意味間接キスなのも事実。]
おじさま。
[エーリッヒの笑みとティルの笑い声を聞いて小さく頷いた。
そして店主の方を見れば、呆れたようにこちらを見ていて。
再び首を傾げた所にダーヴィッドの台詞が止めを刺した]
……うー。
[真っ赤になってハインリヒを睨む。
でも助けてもらったのは事実のようなので怒ることも出来ず]
はじめてだったのにー!
[少しだけ抗議]
─西通り─
[踏み込めば、はっきりそれとわかる、桜の芳香。
その香りにふと、酔いしれるように目を細め。
「Kirschbaum」へ向かおうとするも、何となくそのまま彷徨うように歩き……]
……おや?
[ふと感じたのは、流水の気。
水路から感じるそれとは違うような……などと思いつつ、それを辿るようにふらふらと]
……いや、待て。
俺は食べ残しのパフェを食っただけだ。
[突っ伏したまま、ブリジットの誤解を何とか訂正しようと試みる。
まあ特大パフェ試食も「はじめて」には違いないのだろうが。]
[ハインリヒと主にダーヴィッドの会話にくすくすと笑いながら]
でも、多分大丈夫だよ。
君が想像してるようなことじゃないから
[ブリジットの様子に、そう告げて]
/中/
何が問題ったって、多方向会話できる体力がなくてKirschbaumに行けないことだよママン。
全員と絡むための設定の意味がねーーーー!w
明日にはマシになってることを祈る。
[誰にでもわかるような他愛もない冗談を真面目にとられて...は若干困惑。撤回するタイミングも掴めず]
そうか……。初体験だったんだな。
とりあえず毒リンゴはもう食べ過ぎるなよ。
[...はブリジットの頭ぽふぽふ]
[笑いを堪えるのに必死で悶絶しながらユリアンにアイスジャスミンティのお代わりを要求。
眦に浮かんだ涙を細い指先で拭うその顔も笑いを堪えた何ともいえない表情]
最初からそういえばいいのに、オジサマ?
[もうハインツのことはオジサマと呼ぶように決めたらしい]
[...はエーリッヒの茉莉花茶のお代わりを入れつつ]
他にジャスミンティーいる人?
オジサマも飲みます?
[...もハインリヒを「オジサマ」呼ばわり決定]
え?そうなんですか?
[ハインリヒとティルの訂正にきょとんと動きを止め]
悪魔のリンゴには気をつけます。
そして明日こそ最後まで!
[ユリアンのぽふぽふには小さく拳を握ってそんな宣言を。
言われている意味を半分しか理解していない]
左様で
ええ、神父様にも主のご加護がありますように
[そう言うと、クレメンスは闇の中へ姿を消す。その気配が完全に消えたのを確認すると]
「しっかし、あの神父何者なのかねぇ。ここに来る奴の情報を集めて。派遣されたっつぅことになってるクレメンスかどうかすら不明なんだろ? そこんとこお前はどう思うよ」
さぁて、どうでもいいよ。本物であろうと偽者であろうと。私の邪魔をしないなら
……ただ邪魔をするというのなら。そうだね、『食べ』ちゃっていいよ
「うは、マジでか。俺としちゃ是非ともそうであって欲しいねぇ」
あくまで、邪魔をするなら、ね。面倒事は勘弁
[そう言うと、ふらりと街の雑踏の中へ。その足は自然とKirshburmに向かう]
……もういい、オジサマでもおじさんでも好きなように呼べ。
俺もジャスミンティーを。ただしアイスではなくホットで。
[もうぐだぐだ。]
/中/
……中身隠せる気は全然ありませんでしたが。
ここまで全開でRPするつもりもなかったんですけれどね?
どうしてこうなっちゃったんだろう(苦笑)
そしてノリ良く付き合ってくださる皆さんには大感謝!
特におじさま。楽しく遊んでいただいていますw
ジャスミンティー、僕もほしいな。
[ユリアンににこっと笑いかけて]
まったく。
[ブリジットの様子に、くすくすくす。]
大変だ、本当に。
[ちらと影の王を見て、苦笑。]
決意は良いけど…まず小さなパフェで練習してたら、特製パフェに挑戦した方がいいと思うよ。
無理すると、オジサマ悲しむからね。
[...はちらりと視線をハインリヒに向けると、みんなに茉莉花茶をついだ。きちんとアイス・ホットの好みを聞き分けて]
あぁ、俺も貰うかな?
…酒にしておきたいとこだったが、まだ本調子じゃねぇしな。
[ジャスミンティーを淹れる給仕に声をかけ。]
ありがとう
[冷たいジャスミンティーを受け取るのは、左の手。
先ほどと同じように右の手も添え、一口。
美味しい。
口唇がそう動く。薄紅色の三ツ花の痣が、少し色濃くなったかもしれない。]
さて、マスター。時間だからあがらせてもらうね。
みんなジャスミンティーのお代わりはこのポットに入っているから、勝手にしてくれ。
じゃあ、おやすみさん。
[...はみんなに挨拶をしてKirschbaumを後にした。
彼が出て行く瞬間、外から一陣の風が入ってきて部屋の中を*一瞬駆け巡った*]
うーん、そうですね。順番に挑戦することにします。
おじさまを悲しませたいわけじゃないですし。
[ユリアンに答えつつアイスの方を受け取って一口含み]
これ口の中がサッパリしますね!
[そのままにこにこと飲んでいる]
−東通り→北東の森−
[アマンダは、千花の行くまま後を追う。
やがて通りの端に来れば、そのまま北の森へと向きを変える]
また行くの? いいけど。
ティルが来ると、森が喜ぶよね。
[大地は少し、大変だけど。そんなことは気にしない]
[ユリアンの出て行く様子に、微笑みのままに]
おやすみなさい。
[グラスを置いて、左手だけを外して、ひらひらと振る。
風には気づいているだろうけれど、何も言うことはなく。]
おう、頑張れ。というか無理するな。
マスターが心配していたぞ。
[パフェを喰うのに頑張れもないと思うが。
ずずっとジャスミンティーを啜る。]
─西通り─
むぅ……鈍ったか?
力の強弱を読み違えた……とは、思いたくないんだが。
[掴めそうでつかめない感覚に、ぽつりとこんな呟きを]
「それにしても、日々、賑やかになるようで……」
ま、ダテに影輝王が居座ってる訳じゃないんだろうさ。
仮にも、皇竜が気にかけるようなシロモノがある場所だ。
[肩の上の白梟と、ぽつりぽつり、言葉を交わす。
その声は、よほどの事がなければ、聞き取れないだろうが]
まあ……退屈はすまいさ。今は、それで十分。
[くすり、と笑う様子に、白梟はやや、呆れたか]
─Kirshburm─
[カランコロン。ベルの音を響かせ、店内に入ってくる
僅かに感じた陽光の気配に僅かに眉を寄せるが]
……こんばんわ。なんだか賑やかですね。知らない顔もいくつか
旅の方たちですか?
おう、シスターさんじゃねえか。
今日はえらく来るのが遅かったな。
美味いジャスミンティーが入ってるぞ。飲まねえか?
[ティーカップを軽く持ち上げ、挨拶代わりに。]
ま、取りあえずは宿まで戻るとしますか……。
っと。
[相棒の呆れた視線を気にした様子もなく、「Kirschbaum」へ歩みを向ければ。
その、少し手前で目に入る人影]
……?
[先ほど感じた流水の力を再び感じた気がして、瞬き一つ]
[冷たいジャスミンティにシロップを少しだけたらりと落とせばくるくるとストローでかき混ぜて一口、そして微笑む。
少年が帰っていくのと同じタイミングでふわりと店内を巡って自分の髪を揺らした風にきょとんとしてあたりをきょろきょろと]
……何?今の。
[外は風が強いのだろうか?とでも誰かに柊ように首をただ捻る]
え、マスターが?
[何度目かでカウンターに目を向ければ苦笑する姿]
ごめんなさい、ご心配お掛けしました。
明日はもっと気をつけます。
[やめますとは言わないことには諦めたような笑みが返るか]
[ベルの音で扉の方へと向き、入ってきた女性に頭を下げた。
何故か心地良さと居心地悪さを一度に感じて首を捻る]
こんばんは。
はい、こちらに泊めてもらってます。
/中/
つー訳で、moonlitですよっと。
入村&反応遅くて申し訳ない。
さてはて、どうすっかな?
宿いっぱいだからなぁ……とりあえず桜の元まで行くか。
影=newmoon氏・風=むむ氏かな?
[地面に落ちる、月影星影。その間を縫うように歩く。
大地は優しく支えてくれるから、上を向いたまま歩いても怖くない]
[静寂の森の中、一人と一匹が進んでいく。
やがて、大きな樹木の傍で、地面に膝をついて手を当てる]
少しだけ、ね。
今年は、花咲くのが遅いから。
[千花を頭上に乗せ、アマンダは目を閉じる。
深く深く眠る仲間達から、力を借りて大地を満たす]
/中/
……苦心が伺えて笑ってしまう。
がんばれおとーさんもーど(笑)。
……天声使って突っ込みたくなるとかそんなことは……あるかもなw
[入ってきた修道女に軽く会釈。]
ま、旅の…って言えばそうかも知れんな。
数日ここで休養ってぇか、そんなもんさね。
[熱いジャスミンティーのカップをもてあそびつつ答える。]
こんばんわ。この街の教会でシスターをしています
ナターリエ=エーレンブルグと申します。以後お見知りおきを
[そう言ってぺこりと一礼
ハインリヒからジャスミンティーを勧められると]
ジャスミンティーですか? そうですね、いただきましょう
[そう言ってカウンター席に腰掛ける]
[ジャスミンティーを飲み終わり、カップを置く。
懐から、銀無垢の懐中時計を取り出して時間を見る。]
さて、と。
そろそろ仕事に響くからお先に失礼させてもらう。
またな。
[代金を支払い、ふらりと*夜の街へ。*]
[やがて目を開けて、立ち上がる。
微笑んで見上げるのは、大きな樹。支えるのは、大きな地。
アマンダには小さな手助けしか出来ないけれど、吸い上げる足しになるように願う]
さ、行こうか、千花。
美味しいの、貰いに行こう。
[お疲れ気味の千花を頭に乗せたまま、ゆっくりと森を抜けた]
−北東部・森→Kirschbaum−
[視線を向けた相手がこちらを見やる。
声をかけられ]
ええ、本当に。
……散歩ですか?
[人のいい笑みを浮かべつつ、こんな問いを投げ返してみた]
おやすみなさい、おじさま!
[去ってゆくハインリヒに手を振った。本人がその呼称を嫌がっていたことはすっかり忘れてしまったらしい]
ナターリエさんですね。
私はブリジットです。よろしくお願いします。
―西通り付近―
[ナターリエにクレメンスという二人の魔族から離れて歩く。Kirschbaumへ向かう予定は無かったが、足を向けた先が西だった。]
魔族、魔族。精霊。竜族。不思議な街だ。いや少し異常というべきだろうか。そうして均衡が壊れず保たれているというのもまた不思議だ。
[そういった安定を司る影輝の力が強い。
非常に上手く隠されているが、とても強い力が存在する。人間界に於いて、己の姿を隠しながら均衡を取ることに非常に長けた精霊が居る。]
[呟き歩くいまもまた、遠からぬ場所に流水を司るものの存在を感じる。
桜の咲く春は、氷の溶けて水になる季節。]
[頭巾のように張り付く千花を宥めつつ、道を行く]
ほら、もう少し。しっかりして。
「ジッ、ジ〜コ」
[Kirschbaumが見えたと、頭上に言えば。返ってきたのは威嚇音]
あら、ま。
こんばんは。素敵な出会いが、あったのかな?
[片手で千花を抑えつつ、オトフリートとアーベルに手を振る]
おやすみなさいハインリヒ……おじさま?
[周りがニヤニヤしながらそう言っているのに首を傾げる
たしかにハインリヒはいい年したおっさんだが]
まあ、どうでもいいけど
[そう言って、ハーヴェイから出されたジャスミンティーに口を付ける]
ん、僕もそろそろ、寝ようかな。
[最後の一口、ごくり、飲んで]
おやすみなさい。
……
[人ではない人たちに、微笑んで、階段を*のぼる*]
おや。
[ふと、耳に入るのは、さすがに聞き慣れてきた威嚇音。
振り返れば、先ほど広場で別れた姿が]
やあ、先ほどぶり。
[にこり、と笑うのにあわせて白梟がばさり、と羽ばたき]
[ジャスミンティーを飲み終え、楽器を片手に上がろうとしたそのとき。
修道女らしい姿を目にして微かに会釈。
何となく背筋に嫌なものを感じたような気がして、軽く首を捻るも思い過ごしと考え直して*階段を上がっていく*]
マスターは王子様で、ハインリヒさんはおじさまなんだそうです。
[そう呼ばせた原因が自分だということも忘れたのか。
カウンターの向こうで再び溜息がもれたかもしれない]
おやすみなさい。
[階段を上がるティルに微笑み返して手を振った]
そだね。散歩みたいなもの……かな?
深く考えずにただふらふらと。
[星空にゆるりと視線を向けて。]
こんな夜だから。
[呟いてすぐ。耳に入る威嚇音と誰かの声。そちらに視線を移して、小さな笑みを浮かべ。]
やぁ、こんばんわ。貴方もお散歩かな?
おやすみなさい。えっと、ティル
[階上へのぼっていくティルをこちらも微笑んで見送る
むろんこちらも彼が人ならざるものであることを認識した上で]
何も考えずに、ふらふら……ですか。
確かに、そんな気分にさせる空ですね。
[返ってきた言葉に笑んで、自分も一瞬、翠の瞳を空へと向け]
空は悠久不変の如く見えつつ、その実、刻一刻と変化をしていくもの……。
彷徨い歩きを誘うのやも?
[それから、冗談めかした口調で、こんな呟きを]
[白梟の羽ばたきに、千花が対抗して更に唸る。
アマンダは両手で頭上の千花を抑えて、困り顔で微笑む]
うん。先程ぶりだね、オト。
そちらの君は、初めまして?
[両手を挙げてる姿は変かもしれないが、気にせずアーベルに問いかける]
そう、私も千花も散歩。
素敵な出会いと、美味しいものが欲しいから。
ほら、ここが終点。
[笑みに頷き、店を顎で差す。両手は離せないから仕方ない。]
[ついで席を立った金髪の青年から感じられた陽光の気配に僅かに眉を寄せるが]
そちらの金髪の人もおやすみなさい
[彼が階上に消えた後]
えっと、ブリジットさんでしたっけ
なんですかそれは。しかし、ハーヴェイが王子様ですか
それはまた、クスクス
偶然にも彷徨い歩いていた私の心持ちが、知らずうちに空に導かれていたというのか。当て所もなく歩いてはいたが風にも空にも大地にも、美味な食物にも導かれた覚えはない。
[恐らく、アマンダが歩いてきた方とは反対側から
路上で言葉を交わす一団を見付けたのは偶然だろう。]
王子様、ねぇ。
[厨房の奥でエプロンつけて洗い物をしている例のマスターが、その昔…本当に精霊界の王子様だったとかなんて、若い竜は知らないったら知らない。]
[あくまで対抗する千花の様子に、白梟、困ったように首を傾げ]
……そこまで、徹底的に反抗されるとなぁ……。
我が相棒も、困っているようですが?
[困ったような視線を唸る千花に向け。
それから、反対側から感じた気配に瞬き一つ]
……誘われぬ、そう思う者ほど誘われる。
そんなものでは?
こんばんは、ミハエル。
[声をかけつつ、振り返ってにこり、と微笑]
<PL>
ダヴィド=ふらぅさんじゃなかろか。ね。
(あずまさんセットに気分が慣れない。まだ。)
(プッチンプリンが食い終わらない。まだ。)
そんなに変ですか?
[ナターリエ達が笑うのにきょとんと首を傾げる。
王子様どころか……だというのに。彼女にとっては特に。
一度思い込んだらそのまんまらしい]
[千花は両手で抑えられるのが、気に入らない。
もがいてもがいて――円らな目が金の光を見つけて、とまる]
千花、どうした?
あ、ミハエルか。いい夜だね。
[アマンダが片手を離した隙に、千花は頭上から滑空。
目標ミハエル。目標、は。]
/中/
「まったく……確かに誤魔化してはいるが、ここまで気づかれんと、行く末が心配になるな」
とかぼやきそうなナイスボケです、ぶりじったん(笑)。
そして、俺はプロの独り言を、これで埋め尽くすつもりなんでしょうか(笑)。
緩やかな変化。
心地良くって、近く感じる。
だから、かな?
[白梟と千花、そしてその主人達を交互にみやり、くすと笑って]
うん、はじめまして、だろうね。
今日この街に来たばっかだし。
悪くない夜に悪くない出会い。
うん、イイんじゃない?
期せずして誘われているのかも知れない。
この街へ。
数多の者が集っている。
変動の気配が、不愉快だが。
[今日になって初めて見る顔の、己の気配を隠す様子もない流水の精霊を見て言った。]
折角来たのだ。茶のひとつも飲んでゆくとする。
私の泊まっている宿では食事の類は一切出されないからな。
[何だかんだ言って、昨日飲んだアイスティーは美味しかったらしい。アーベルから目を離してKirscbaumの扉を振り返った]
[滑空してくる物体は音もなく]
[それ故に気付かなかった]
[恐らく逃亡を試みたであろう相方に、溜息。
オトフリート、の肩の白梟に小さく頭を下げる]
ゴメンね、勝気なんだ。
肩に乗ってて、空を飛ぶから。
[端的な言葉で、理由を説明。言われても困るだろうけれど]
クスクス。いえ、別に変ではありませんよ
ただ、それが貴女にとっての王子様だとしたらと思うと、ね
[そう言い、またジャスミンティーを一口]
[なるほど、と妙に納得したように口の中で呟いて。
しかし、表面上は変わらぬ微笑のまま]
俺には、その緩やかな変化をもたらす時の流れが心地良く、近しく思えますけどね。
[さらりと言って]
……まあ、せっかくゆっくりできる場所の前にいるのに立ち話もなんですし。
中で、話すというのはどうでしょう。
悪くない夜の悪くない出会いを祝すために。
[ふいに、少年の声。]
ん、こんばんわ。
そだね。少し喉も渇いたし。
夜のティータイムも悪くな……。
[何かが視界を横切り、瞬き]
[千花はミハエルの肩を目指したんだと思う。
頭はさすがに失礼だから違うと、アマンダは信じている]
[ 顔 面 に 張 り 付 い た の は 偶 然 だ ]
[――と、アマンダは思った]
この町に誘われた……というのは、俺もあるかも。
コレは、呼ばれた、と言っていたし……。
[ミハエルの言葉に、右手首の蛇たちに一瞬、視線を向けるが]
って、はあ。
そういう理由で……。
[端的にされた説明に、翠の瞳はアマンダへ。
確かに、説明されても困る理由だな、と思いつつも口には出さず]
急激な変化は、落ち着かない。
たとえ、僕が変化を司る流水の精であろうとも。
激流よりも、静かな流れにたゆたっていたい。
[いつの間にやら追加注文したパイナップルのシャーベットを、スプーンで突き崩しつつ、まったり。
居心地は良いし、相方が戻ってくるまでは滞在するつもりらしい。]
呼…
[ばふっ]
[ただ体の動きだけは慣性に従って
店の扉を開けた。
開けたは良いが視界は闇に閉ざされている。
状況が全く把握出来ない。
口も塞がれ扉を開いたまま、立ち尽くした。
見え無かったが、オトフリートがいまどんな顔をしているかだけはありありと想像できた。]
[仮面のような表情のまま、手を伸ばし千花の襟首を引っつかむ]
ゴメン。うん、ゴメン。悪かったから、うん。
[思わず後ずさり]
私にとっての王子様?
ああ、確かにさっき助けてもらったんです。
本当に王子様みたいですよね。
[小さく手を打ってのほほんとした答えを返す。
どこからか溜息のようなものが聞こえたか]
[からんころんと、ドアベルの音。
振り向いて………。]
ごめん。こんなとき、どんな顔したらいいかわからない。
[思わず意味不明気味に口走る。]
/中/
ぶりじったん……(´▽`)
ごめん、なんか楽しい。
ていうか、あれですか。
一演の俺って、傍から見てるとこんな感じだったの?(笑)
あっ、こんばん……は?
[扉が開く音にそちらを見れば。
昨日怒られた少年が、顔に何かをつけたまま立っている。
きょとんとそのまま何も言わずに見ていた]
[いい夜と出会いだと言うアーベルの声も。
端的な説明に困った様に向けられたオトフリートの翠も。
両手両足を広げ硬直している千花の向こう、ミハエルの表情も。
聞こえない見えない見たくない]
み、ミルフィオリ…あやま、って。
[逃げたい]
[ぴきぴき]
小動物めが…。
[引き剥がされるミルフィオリは小さな抵抗を試み爪痕を付けていった。青筋と一緒にうっすら赤い筋が引かれている。]
……アマンダと、千花。
[ミハエルの表情は見ないようにしている。
ここで笑ったりすればまた怒られること位は彼女にも分かった]
[カランコロンとベルの音。振り向くとそこには]
あら、別れたと思ったらまた会うとは奇遇ですわね
しかも顔面にモモンガを貼り付けて。新しい修行法ですか?
[そう言ってケタケタと笑う]
やれやれ……。
[くすくすと、本当に楽しそうに笑い声を上げる。
彼としては、それは珍しい事。
それと知る白梟は、不思議そうな視線を向けたやも知れず]
まあまあ、ミハエル。
かわいいおちゃめにムキにならずに。
[笑いながら言っても逆効果だろうが。
そして、その笑みを残したまま、店内へと声をかける]
やあどうも、こんばんは。
[凍りつく大気に、千花も命の危険を感じたのだろう]
「チッ、チチチチチチ〜〜〜!」
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい〜〜〜!
[襟首でぶら下げられたまま、なんか叫んでいる千花。
ひたすら謝るアマンダ。
図らずも、同時通訳されてることは全員にわかっただろう]
[店内に入れば、すたすたとカウンターに向かい。
出てきた店主の、どこか疲れたような様子を不思議がりながら紅茶を頼み。
初対面の面々に名乗ったりしながら、*のんびりと騒動を眺めるのだろう*]
う。
[ナターリエの声につられて笑いそうになり、必死に堪える]
……こんばんは。
でも今夜はおやすみなさい、です。
[その場の面々に頭を下げて。慌てて階段を上がって*いった*]
そう、野生動物の習性だ。
騒ぐことでは…無い。
[眉間に皺が寄っているが]
[開いた戸から、店主がこちらを一瞬見据えていた事には気付かなかった。ましてやそれで抑えられていたなどと]
[すさまじい勢いで謝るアマンダの肩をぽむり。]
まぁ……とりあえずは店ん中に入んない?
[右手で扉を押さえ、左手で店の中を指し示して。]
…相変わらずやんちゃさんだな、小動物。
あまりに元気すぎると、喰われるぞ?
[クスクスと笑いながら、デザートスプーンを向けてみる。]
[アマンダとアーベルに入店を促して]
こんな所で再会するとは奇遇だな。
[次に会ったら(以下略)と言いたげにナターリエを睨み、席へ着いた。アイスティーを頼み、暫く過ごして*宿へ帰るのだろう。*]
[アマンダに今できる事は、ひたすら謝ることだけ。
ミハエルが怒りを抑えてくれた様子に、千花もぎこちなく定位置へと戻る。
今夜くらいは、千花もさすがに大人しくなるだろう。]
[ミハエルの傷を治して、千花の美味しいものの代わりに何か奢る]
[千花の文句は問答無用で却下すると心に決めつつ、アマンダも店内へ*入ったのだった。*]
『そういえば、この街にあるって聞いたな…、あの工房。』
[腰に下げた拳銃にちらりと目をやる。飾り緒の先にぶら下がる、ヒビの入った細工物の硝子玉。
店内に入ってきた客たちと、無難に談笑しつつ、夜も更ければ*部屋へと戻る…はず。*]
あまり感情的になると損をしますよ。色々と
[クスクスとミハエルの視線を受け流し、オトフリートやアーベルと自己紹介をし合う
宴もたけなわになった頃、教会へと*帰っていくだろう*]
[カウンターの一席を陣取り、ひとまずはアイスコーヒーで喉を潤しつつ、居合わせた人たちに名を名乗り。]
[上の宿は満室と聞き少しがっかりしていれば、ミハエルが自身の宿を教えてくれたので、そちらに宿を取ることに決めた。]
[悪くない夜の、悪くないティータイムを堪能した後、ミハエルとそちらへ*向かうだろう*]
−中央・広場−
[カチ、コチ、カチ、コチ、針はゆっくりと、たしかに、時間を刻んでゆきます。視界の端には明澄のそらに向って聳える教会の尖塔が映り、天の海を泳いでいたま白の鳥が泉に舞い降りて来るのに眼を移すと、透明な水面を掠めてぱっと滴が散り陽に煌めくのが見えました。その周りでは、ベアトリーチェよりも小さなこどもたちが楽しそうにはしゃぎまわっています。
それに混ざるわけでもなく広場のまん中に立ったまま、しばらくにこにこ眺めていたのですが、なにかに気附いたように眼を動かしてゆるくまたたきしました。]
[ぱたぱたと駆けていったその先には、地に座り込むお婆さんが居りました。]
大丈夫、苦しいの?
[おんなじようにしゃがみ込んで覗こうとすると、その顔いろは少し青ざめていました。ベアトリーチェはお婆さんの細い腕に小さな手を重ねます。
するとどうしたことでしょうか、てのひらからお日さまよりもあたたかく、月よりもすきとおった光が生れて、柔かに二人を包んだのでした。見る見るうちに苦しそうだったお婆さんのかおが安らいだものになってゆきます。
もしかすると、普段にはない強い天聖の力を感じたものも居たかもしれません。ごくごくわずかなものは、それが普通の人の使う魔法とは、一ぷう変わっているとも。]
ああ、楽になったかな。
[お婆さんは何べんもお礼を云うのに、ベアトリーチェは緑の眼を細めて微笑いますと、機嫌よさそうに去ってゆきました。
そのときにはもう、いつものこどもで、けれども、ゆらり、ゆらゆら、わずかに揺れて、揺らいで。]
[こどもたちはひそひそ噂します。
「今のって魔法だよね?」ひとりが云います。
「知らないの、神童・ベアトリーチェだよ。」
「ああ、神の御子かあ。」ひとりが肯きます。
「でもあの子、学校行ってないって聞いた。」
「えー、いけないんだ。」ひとりが言います。
「それにさ、いつもにこにこ笑ってるんだ。」
「泣きも怒りもしない。」ひとりが頷きます。
「「「「変なの。」」」」
*皆は口を揃えてゆったのでした。*]
―南通り・とある宿屋の一室―
[カーテンの隙間から、朝の日が差している。
この部屋は狭くも広くも無いが、ミハエルの小柄な体が収まるとそれでも、ゆったりとした広さに見える。
調度は、寝台の他に小さな書き物机に椅子が一脚あるだけだが、触れられた形跡があるのは寝台だけだ。床に旅行用鞄が置かれているが、野営道具などではなく衣服があるだけなのでとても小さい。野外で夜を明かす事になっても雨露を凌ぐ為にターフを張る必要は無いし、ミハエルは野の獣を恐れる必要が無いから夜通し焚く明かりも油も必要としない。
壁には鏡が掛かって居る。鏡のおもては、白く結露していて朝の日差しにも暖められることは無い。]
[ミハエルは寝台に寝てはいるが眠ってはいない。根本的に眠ることを必要としないし、この街では特に疲労を感じる事も少ない。
昨日も結局何故か足を運んでしまったKirschbaumから適当なところで抜け出す為と、宿の主人に生活を不審に思われないが為に部屋へ戻っただけだ。取り立ててする事もいまは無いので横になって目を閉じ、人の動き出す時間を待っている。]
[思い起こせば、昨夜は妙な事を言ったものだと、横になってから何度目かの回想に浸る。
アーベルと名乗った流水の精霊へと自分の泊まっている宿を紹介した。
今になって思えばあまり気分の良い事では無い。水は流転するものだが己はそれをよしとしない。そのように感じるのは己の未熟故と考えても、やはり何故こんな事になったのか分からない。言ってしまえば雰囲気に流されただけだったのだが。
件のKirschbaumは宿屋を兼ねており、いまは満室だという。
どれほどの数、部屋が用意されていたのかは与り知らぬが、まさかそこへ泊まっているものすべてが人外のものでは無いかと考えて、すぐ打ち消した。]
─Kirschbaum・3階客室─
[寝台の上で身じろぎ、目を開ける。
瞬く瞳は、縦に切れた爬虫類の眼。]
…んー……
[身を起こして伸びをし、カーテンの隙間からの光に眼を細める。
あちこち巻かれた包帯を解く。傷はあらかた癒えていた。]
[簡単に身支度を整えて階下へ。
店内の掃除をしていたマスターに声をかけて、軽めの朝食を用意してもらう。
…彼基準の軽めなので、一般人からすればえらい量だというのは想像に難くない。]
―Kirshburm2F・西の部屋―
[カーテンを開けて外を見る]
うーん、そろそろ動いても大丈夫かな?
[小さく手を伸ばしたり引っ込めたり。
どうにか自分でもバランスを取り戻すことができたらしい]
よし、今日は色々見てこよう。
−北通りの端・工房−
[焔が踊る。銀色の指揮棒が回る。
一番下は濃い緑。
二番目は透明な黄色。
三番目には雪のような白。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[白い指は震えを知らず、茶色の瞳が焔を映す。
その頭上では、千花が作業を見守っていた]
[水晶の欠片が、静かに雪白に埋められていく。
鉱物の精霊の力が、材質の違うそれを割ることなく一つにする。
結晶の花を覆うベールは、氷の透明。
絶え間なく棒が回され、硝子は丸く整えられた]
[新たに生まれた玉は、細かな石の粉の中に沈められた。
大地の力に抱かれ、玉は眠る。
夢の中。雪白に散る結晶は、針葉の緑を日光の黄に透し輝いた]
―Kirshburm1F―
[階下へ降りればダーヴィッドが朝食を食べていた。
朝食というには量が半端ではなかったが]
おはようございます。
えーっと、ダーヴィッドさん。
[ようやく他の客人たちの顔と名前も一致してきたらしい]
[5つめの卵サンドを、カフェオレで流し込む。
一番酷かった脇腹は、まだ多少痛みが残ってはいたが、
それでも動くのにほとんど支障は無い。
身体も鈍っていることだし、食べ終わったら多少動いてこようかとも思っている。]
私はご飯どうしようかな?
[彼の前に並べられた品々をじっと見ていると。
店主が飲み物だけを運んできた]
「まだ無理はしない方がいい」
無理。
そうですね、今はやめておきます。
[朝起きた時に身体の調子がまだ良くないことに気が付いて。
ようやく自分が昨日大量の食事を一気に取ったことでバランスを崩しかけたことに気が付いたのだった。
礼を言ってジュースを口に運ぶ]
ん…おはよう、ブリス。
[7つめのツナサンドをちょうど食べ終えて、カフェオレを飲み干した。]
君も泊ってるんだっけか。
[苺ジャムとクリームを乗せたホットケーキにフォークを。
あくまでもこっちはデザートだ。]
[焔を消して、頭上で身じろぐ千花に微苦笑する]
はい、完成。おつかれさま、千花。
心配なの? 大丈夫だよ。
「チッ」
[白い指先を振って冷ましてから、千花を撫でる。
千花は同意か反論かわからない小さな声で、鳴いた。]
はい、2階の一番西のお部屋です。
ダーヴィッドさんはどこのお部屋ですか?
[ブルーベリージュースを飲みながら。
ホットケーキには少しだけ羨ましそうな表情になった]
ふーん、やっぱ客か。
ここんちの子かと思ったが。
[どことなく、店主に似てると思ってぽつり。
何が似てると、うまく言い表せないが、なんとなく。
カウンターの奥で店主の表情がほんのわずかひきつったのなんてしらないしらない。]
あぁ、俺の部屋は三階のはしっこ。
―Kirschbaum2F東部屋―
[左の指がネックレスをいじる。青の瞳は天井を見つめる。
ちいさく呟くは誰の名か。
小瓶の中で、何かが揺れた。
それは光であり炎であり闇であり……複雑ななにか]
[食事代を支払って、ついでに相方への言付けを店主に頼む。
早めに戻ったら、この店で待つようにと。]
じゃ、ちょいと散歩と買い物に。
[またな、と少女に手を振って、街へ。]
―南通り―
[通りに人の声が流れ始めてから暫くが過ぎた。
寝台から身を起こし、シャツに袖を通す。外套を羽織ってカーテンを開く。窓から差す陽が室内を暖め始め、ミハエルは部屋を出た。
宿屋の主人の挨拶(ここ一週間は全く同じ文句だ)をはね除け、通りへ出た。陽気は暖かく、外套は不要だったかと少し後悔した。]
ここんちの子だったら、マスターのこと別の呼びかたしてますよ?
[きょとんとしてからクスクスと笑い。
彼女も気の毒なマスターの表情なんか見ちゃいない]
3階の端っこ。じゃあ私のお部屋の真上ですね。
あ、いってらっしゃい。
[自分も早く出かけようと、グラスの中のジュースを飲み干して]
私も出かけてきます。ごちそうさまでした!
[彼に遅れること少し、彼女も街へと歩き出した]
[しかしそれはすぐに消える]
まだ
[困ったような。
子どもとは思えないような顔をして、左の手を使って立ち上がる。
外へ行こうと思った]
―→1F―
[商店街を歩いて、硝子玉の工房を探す気で居るが、そもそも名前すら知らないので*見つけるにはかなりの時間を要するだろう。*]
[イレーネが配達してくれた油をランプに注ぎ足し、溜息]
…千花、はしゃぎすぎてる。
賑やかで、落ち着かないのは、わかるけど。
[アマンダは、全ての精霊力が揃ったかのような錯覚に困り顔。
本当は錯覚ではなく、揃っているのだけれど。
思案気に首飾りに指先を這わせ、今までの作業中ずっと頭に乗ったままの千花に話しかける]
休憩、してこようか。
Kirschbaumは落ち着くけど、後で。
森も、今はダメ。
遺跡に行こう。岩の上で、お昼寝。
おはよう、影の王。
[声をかけて水を貰う]
影の精、まだ気付かないの?
すごいなぁ…
あ、食べ物は今はいいや。
あんまり食べすぎると、太るって言われちゃうし
[ダーヴィッドのたべた量なんてしらない]
ごちそうさま。
…大変だね、影の王。
力はなるべく抑えてるみたいだけど。
[一転、子どもらしい顔になって]
少し、町をみてくるよ。
ごちそうさま
[*鈴の鳴る音 足音*]
えーと、昨日ベアトリーチェが言ってたのは。
広場の時計に、森に、北の遺跡。
ここまで乗せてきてくれたおじさんのお店にも行ってみたいし。
まずは、広場まで出ればいいかな。
―中央・広場―
[小さな爪痕は、腫れては居ないが触れるとすこしかさついた。]
…。
[そうしながらミハエルは、通りから真っ直ぐ広場へ向かった。
気になる事があった。]
[広場には、泉が湧きだして居る。辺りに溢れる豊かな流水の力。その中に紛れて少しく輝くモノがあった。実際それは物質では無いがしかし]
まだ残っているとは思わなかったな…。
[小さく呟いて、落とし物を拾うようにしゃがんだ]
[響き渡ったのは時計塔の鐘の音。
時空の気配を帯びたそれは、町中に澄んだ音を響かせる]
ビックリ。
でも何だか素敵。
[にっこりと笑って時計塔を見上げた]
−北の遺跡−
[地下遺跡を目指す冒険者達の死角になる、積み重なった岩の上。
下からは見難い、余り目立たない場所に寝転ぶ。
町の人なら知っている、一人と一匹のお気に入りの場所]
気持ちいいね、千花。
[仰向けになった一人と一匹の姿は、天から見れば間抜けだろう。
でもアマンダは気にしない。気になるのは昨夜のこと]
[探していたのは天聖の力の名残。不自然に強い力を感じたから。教会の近くという事もあり紛れてしまうかと思っていたのだが、意外にもそれを見付ける事が出来た。
天聖の力を受けた老婆が、移動した後に残した足跡のようなもの]
[そういえば聞いた。この街には神の子とか呼ばれるものが居るとか。人のふりをした精霊か何かだろうか。それとも]
[鐘の音]
[この街で、もう15回程それを聞いた事か。
慣れてはいたが不意の事だったので気を取られ立ち上がる時に、時計塔を見上げる少女が居る事には気付かなかった。]
きゃ。ごめんなさい。
[不意に誰かとぶつかってしまい、慌てて謝った。
そこから氷破のとても強い力を感じ取って]
え、ええっ?何?
[慌てて確認するように彼を見た。
自分の力を抑えることも一瞬だけ忘れて]
─Kirschbaum・3階─
……ん?
[不意に感じたものにより、物思いから立ち返る]
今のは……天聖の気。
皇竜……な訳ないな。
[こちらでは滅多に感じる事のない波動に、騒動好きで知られる竜族の統率者の事がふと過ぎるが]
俺がここにいるのは、虚の御方も気づいているはず。
いくら暇人の皇竜でも、わざわざ干渉はせんだろ。
[酷い物言い]
しかし……だとしたら?
あ、失礼。
…お前か、小娘。お前はいつも人の邪魔になる所に立っているようだな。弁えたらどうだ。
それに………嗚呼 ”慣れていない”のか
[睨んでいるのと、眺めているのの中間くらい]
[天聖の力。
彼が属する時空とは、その在り方故に特定の対を持たぬもの同士であるという意味での、逆説的な対の存在]
とはいえ、天聖王が過剰に地上へ干渉するとは思えんのだが……。
[そんな事を呟きつつ、階下へ]
ごめんなさいって言ったのに。
……そう、慣れてない。はじめてだから。
[彼の視線に気が付いて、ああ自分のことも相手にはわかったはずだと気が付いた。
素直に答えながら彼を見て]
あなたは慣れているのね?
[人間の世界に、とは声にせず続けた]
─Kirschbaum・1階─
[1階に降り、店主に紅茶を注文する。
碧い瞳が僅かに細められたのには、物思いに捉われて気づかず。
しばしの静寂の後、目の前に出されたのは紅茶のカップと]
……あれ? 食事は頼んでませんけど?
[頼んだ覚えのないチキンサンドとサラダに、一つ瞬き]
「食べておかないと、色々と面倒になると思うが?」
[対して、店主はさらりと]
……面倒……。
[その意味は、すぐに理解した]
[昨日は時計の旋律で大分満たされた事もあり、つい、『人として』の栄養の摂取を忘れていたのだが。
それはそれで、異様なものと他者に映るのは必然なわけで]
……そうですね。では、いただきます。
[にこり、と微笑んで、食事を取る。
合間に、店主と一見他愛ない会話。
やがて器が空になれば、ご馳走様でした、と微笑んで立ち上がり]
それでは、ちょっとそこらをふらついて来ます。
[相棒を左肩に乗せて、ふらりと外へ]
─…→町へ─
…よく訪れる。
[時計を見上げながら言ったが、頻繁に時計を見に来るという訳ではない。寧ろ、時計にはあまり縁が無い]
はじめて、か。
大方興味本位で訪れたのだろうが謝罪を受け入れない人間などそこら中に居る。この街は特に平和だが。
だが、私が時々感じていたのはお前のものでは無いな。
[所々主語の抜けた会話だ。
強い影輝の力は一体誰のものなのだろう]
[アーベルに肩を叩かれ、促されるように店内へ入った後。
アイスティーを頼むミハエルに、アマンダは手を伸ばした。
けれど、必要ないという断りの言葉に、届くことなく下ろされた]
[一度狂った調子はすぐには戻らない。
アマンダが奢り損ねたのに気付いたのは、水の精霊と連れ立って金の姿が消えた後。
千花を顔を見合わせて、ハーヴや店内の人々に苦笑されたりした]
[工房に戻って考えた。そうして、作った氷の花。
冷めるまでは、しばらくおやすみ。
*鐘が鳴るのも気にしない*]
むー。
[小さくむくれていたが、「お前のものではない」に首を傾げ]
ここには沢山集まっていますよね。
[自分が感じた幾つかの人間以外の気配。
全てが分かったわけでは無いが、それらを思い出して答える]
でも居心地は悪くないの。
[Kirschburmのことも思い出しながら。やはり主語は省いて]
そろそろ行きます。
またどこかで?
[続いたのは会いましょうなのか、会うでしょうなのか。
小さく頭を下げると北の方へと移動して*いった*]
[ブリジットの後ろ姿へ小さく礼を返して]
そそっかしい…。
居心地は悪く無いだろうな。影輝が…。
しかしどれだけの者が居たものか。
[はじめて人の世界を訪れた精霊。街へ住み着いた精霊に。街へ住み着いているらしい魔族。神の御子。何処からともなく現れた精霊。流れ者の竜族。
いよいよ何が出てきても*おかしく無いと思った。*]
―中央部/公園/泉―
[沸き出す音。
そのそばに腰を下ろし、耳をすませる。
近くの時計の音。
賑わうヒトビト。]
影の王も大変だ。
[くす、と笑って]
南でも、みてこようかな
[寝すぎた。
気がつくともう昼すぎだった。
頭が痛い。]
…あたま、いた…
[手早く身支度を整えると、階下へと降りていった。]
頭、痛いんで何か無い…?
[店主が、ホットサンドとコーヒー、それに頭痛薬を出してくれた。
小さく礼を言ってそれを口に入れ、食べ終えると薬を飲む。
甘い薬だった。
そのままわき目も振らずにカロランと音をたてて外へと出ていった。]
-町へ-
─広場─
[惹かれるようにやって来たそこで、ふと足を止める。
微かに残る、天聖の気。それは、教会のそれとはまた違うよな]
……皇竜でもなければ、天聖王でもない……のか?
[呟いて。それから、それとはまた違う気配に、翠の瞳を細める]
……同族……?
[火炎の若竜とはまた違うその気配。昨夜から感じていたそれを察して。小さな呟き]
/中/
呪いの飴を使う覚悟で出てみよう。
ていうか、同族とは絡みたいんだってば。
なんか、精霊とばっかり絡んでますよ、俺(笑)。
頭、痛い…
[呟きつつ、町北東の家(仕事場)へと向かう。
…ふと、何か感じて足を止める。
何を感じたのか分からず、首をひねる。]
同族のようだが……しかし、これは……。
[感じる力が疑問を呼び込む。
彼にとっては、育ての親である生命の竜王。
伝わる同族の気配が宿すのは、その力のような気がして]
いや……まさかな。
[呟きつつ、周囲を見回せば。銀髪の女性の姿が目に入るだろうか]
/中/
思えば、イズマさんご夫妻に育てられてんだよな、オトって。
……とんでもなさすぎる。
そして、独り言が大分減ってるんですが、中発言だよね、大半が。
……一体なにをしてるのかと。
[雑踏の中、ふと首を回せば、目にはいるひとりの人物。
…昨日の、赤い髪の男と少し似た感覚。
良く分からないけれど、何か。]
[向こうも、こちらに気づいたらしい。
僅か、首を傾げるようにしつつ、見つめて]
……やはり……同族、か?
[呟く声には、ちょっとした細工。
同族であれば聞き取れるであろう、特殊な響きを帯びさせて]
[見るのをやめて、ふいと後ろを向いた瞬間に、頭に響く声。
初めての体験に、思わずぐるんと頭を回して大きく振り返る。]
……??
……おやま。
[驚いたような反応に、思わず声がもれた。
反応したのだから、彼女は同族で間違いないのだろうけれど]
『しかし、命竜の御方様の眷属が外にいるなんて……』
[思い当たるフシがない訳ではないが]
ええと。
どうも、こんにちは?
[取りあえず、視線があったので。ごく普通の挨拶を]
[大きく振り向いた、自分の動きに少し戸惑いながらも挨拶をされたのでぺこりと会釈をした。]
…こんにちは。
今何か…貴方、が?
[自分でも良く分からない質問が口を出る。]
[会釈を返されれば、微かに笑んで]
何か、ですか。
それが俺からと感じたのなら、きっとそうですね。
[投げられた質問には、どこか曖昧な答えを]
…そう。
[この違和感に、なんといっていいか分からず。
良い言葉も思いつかないまま、なんとなく近くまで歩み寄り、不思議そうに瞳を覗き込む。]
……何か?
[覗き込む様子に、不思議そうな口調で問う。
感情が読めないと言われる翠の瞳には、今は微かに目の前の同族への興味が浮かんでいるだろうか]
わからない、というのは、ある意味では良き事。
それは、知ると言う楽しみがそこにあるという事だから。
[視線を外すのを気にした様子もなく、口にするのは謎かけめいた言葉。
視線を向けられた白梟は、挨拶するように、やや首を傾げて]
[オトフリートの言葉に、梟に手を伸ばしながら首をかしげて]
…楽しみ。
それも、私には良く、分からない。
[うつむきながら呟いて、梟の頬を撫でてみた。
何故か、怖いとは思わない。]
おやま。
なら、何が楽しみなのかを探す事も、残されているという事になる。
[対する言葉はどこか曖昧。さながら、無限に謎かけを続ける彼の王の如く。
撫でられた白梟は特に嫌がる様子もなく、その手を受け入れ]
楽しみを、探す…
楽しみ。
…生きる事に対する渇望を、見る、とか。
[最後の呟きはとても小さく、聞かせるつもりもなく。
梟の思わぬ手触りに、少し目を細める。]
ー広場・教会の前ー
【今日の最後の告解者である若い人妻を見送って、外に出て来る】
ああ、こんにちは。良い陽気になりましたね。
【挨拶をしてくる商店主に、にこやかに返礼して、辺りを見渡し、二人の竜族の姿に視線を向ける】
おやおや、珍しい光景だ。
【小さく呟く】
……輪転の理を慈しむ、か。
やはり、彼の御方様の……。
[辛うじて聞き取った小さな呟きに、こちらも小さく呟いて]
我が相棒、お気に召しましたか?
[続いた言葉は一転して軽く、冗談めかした響きのもの]
[ふ、と。力の波動を感じ取る。
天聖と……そのヴェールに包まれた、それとは異なる力]
『……この気の感じは……』
[いつか、どこかで出会ったような。そんな感触に、軽く、視線を向けて]
[オトフリートの呟きは、内容までは聞こえなかったようで]
…うん。
とても…手触りが、良い。
[ふと、慣れない日差しの強さに空を仰いだ]
今日は、暖かい。
昼間に梟がここにいるのは…平気?
[梟に手を伸ばしたまま、オトフリートに問うた。
自分から話しかける事の珍しさに、彼女は気がついていない。]
それは良かった。
[呟きが届かなかった事はさして気に留めず。
続いた問いに、空を見上げて]
ええ、平気ですよ。
相棒は、俺と同じで変わり者ですから。
[冗談めかした口調で答える。
それから、視線は再び教会前の神父へ。
翠の瞳には、微かに疑問の色彩]
【イレーネの会釈に礼を返し、ゆっくりと歩み寄る】
こんにちはイレーネさん。こんな時間にお会い出来るとは珍しいですね。
オトフリートさん、お久しぶりです。お元気でしたか?
【オトフリートに右手を差し出す】
…そう。変わり者。
[再び口の中で呟く。クレメンスに視線を移し、ひとつ頷く。]
爺の息子が来ていて、暫く宿生活。
今日は、なんだかだるくて寝過ぎてしまった。
─教会─
[教会内の掃除をしつつ、朝のことを思い返す
夜明け前に眠りについたのだが、強大な天聖の気配を感じ取り目が覚めた
カーテンの隙間から眼下の広場を見下ろすと、そこには予想通りの人物の姿
人にして人にあらざるほどの天聖の力を宿す少女
そしてそれを奇異の目で見る少年たち
ちらりと中庭を見る。そこで眠る件の少女から天聖の気配は、今はほとんど感じられない]
…………これも、鍵の書の影響?
お久しぶり……?
[ほんの一瞬、戸惑い。右手を差し出す人物の外見には、特に見覚えはなく。
だが、感じる気には覚えがあり。
躊躇しつつも、礼儀か、と握手に応じれば、感触は記憶を揺り起こす]
……ああ。あなたか。
[呟きは、相手にのみ届いたろうか]
そうですか、親子の団欒とは、喜ばしいことですが、あなたにとっては難儀なことですね。
長引くようでしたら、教会にお泊まりになっても構いませんよ。宿代がかかりませんからね。
【微笑んで、イレーネを見る】
ええ、変わり者です。
[呟きにさらりと返し]
ん……宿?
もしかしてあなたも「Kirschbaum」に?
[それから、ふと感じた疑問を投げ]
はい、私です。
【オトフリートの呟きに、にこやかに返答する】
もしやと思いましたが、お会いできて嬉しいですよ。
お泊まりは「Kirschbaum」ですね?
一体、いつ以来になるのやら。
この数日、既知との再会の多い事で。
[冗談めかした口調で言いつつ。
確かめるような問いには、ええ、と一つ、頷いて]
【オトフリートとイレーネの二人に頷きを返す】
あの店は、良い場所ですからね。
随分と色々な方が集まっているでしょう?
鍵の書をお探しの方も幾人か、いらっしゃるようですし、楽しみな事です。
【語る口調は世間話と変わらず】
[イレーネの返事に、やはり、と心の奥で呟いて]
それは奇遇。俺もあちらに泊まっていますので、滞在中はどうぞよろしく。
コーヒーですか……今度、頼んでみますかね。
[クレメンスの言葉に、首を傾げた]
かぎのしょ…??
[オトフリートの言葉には、瞳を見ながら「こちらこそ」と呟きつつ深く頷いた。]
自警団の方に紹介されていったんだが、確かにいい場所かと。
[色々な意味で、と小さく付け加え]
鍵の書……ああ、噂になってますねぇ。
[織り込まれた言葉を、こちらも何気なく口にする]
…………さて
[ベアトリーチェを見ていた視線を外─広場の方─に向ける
そこに感じるのは、昨日も会った強大な竜の気配と3年前から迷い込んでいる竜の気配。そしてうちの胡散臭い神父様の気配]
…………何をしているのやら
[そう呟くと、掃除道具を片付け、倉庫から持ってきた毛布をベアトリーチェに掛けてやると、日傘を差し自分も広場へと出て行く]
/中/
いや、確かに、エントリ文はムダに長かった!
ついでに長文体質も自覚してる!
……それにしたって、この消耗は一体ナニ(汗)。
【首を傾げるイレーネに、頷く】
そう、鍵の書。とても力の強い魔導書だとか、宝の地図だという噂もありますね。この町に、最近旅の方が沢山いらしているのも、その噂の為だそうですよ。
もっとも、噂は得てして、当てになどならないものですが。
ねえ、オトフリートさん。
−教会・中庭−
[明るい緑いろ絨毯のまん中に両の手足を広げ、眼を閉じてベアトリーチェは睡っていました。天に燃える白い火は小さなからだをあたため、教会の尖塔がきらり光りました。薫る風がよぎると髪や芝が波を打ちます。
遠くからではほんの少しの異変に気附くものは居らず、ただただ、とても心地よさそうに、お昼寝しているように見えたことでしょう。
しずかなしずかな時間が*過ぎてゆきます。*]
…………こんにちわ。えっとオトフリートさんでしたっけ
あと、イレーネに神父様もこんにちわ
[三人を見渡すと]
…………何の話をしていたんです?
確かに、噂に尾鰭はつきもの。
時折り、その中に一片の真理が潜む事もありうるわけですが。
[クレメンスの言葉に、一つ、頷いて]
まあ、ここの北の遺跡は、色々と逸話のある古代都市らしいし、ただの噂と一蹴はできない……やも?
[クレメンスの言葉に、少し合点がいったように目を見開き]
…あぁ、「一攫千金」とかなんとか。聞いた。
それ、かな?
爺の息子さんが。
[と、現れた日傘のシスターに顔を向けて会釈をした]
こんにちは。
「かぎのしょ」、の話、かな?
[やって来たナターリエに、ふと視線を向けて]
やあ、シスターさん。昨夜ぶりですか。
何を……町を流れる噂に対しての考察……と言ったところでしょうかね。
【ナターリエに会釈する】
こんな日差しの中に出て来て、貧血は大丈夫ですか?シスター。
ええ「鍵の書」の話をしていたのですよ。
色々と、面白い噂があるようなのでね。
[二匹の竜の出会いなんかには全く気づかぬまま、
三匹目の竜は、市場の屋台で買ったチリドッグをぱくつきながら、広場の反対側をのんびり通過。
目当ての工房は*まだ見つからないご様子。*]
北の遺跡は、確かに面白い場所です。
無論、ただの噂だけでは、これほどの方々を引き寄せはしないでしょう。
ですから、楽しみだと、申し上げたのですよ。
きっと、興味深い出来事が起こるでしょう。もうすぐ、もうすぐね。
【笑う】
…………鍵の書、ですか?
[その単語にぴくりと僅かに眉を寄せるが]
……そうですか。確かにアレの噂が広まってから旅の方が大挙して訪れていますものね
おかげで治安も悪くなってますし、住んでいる側としては迷惑な話です
曰く「異世界への扉を開く鍵」、曰く「究極の英知の記された書」
…………こういう通説に正しいものなんて、何一つないというのに
[通り過ぎる火炎の若竜の気配には気づいても、特に声をかける事はせず。
クレメンスの笑うさまに、す、と翠の瞳を細め]
……確かに、何事かが起きる予兆らしきものはあるのかも。
ま、何が起きても、退屈とは無縁そうですが。
[呟くように言って。左手は、右の手首の二匹の蛇へと]
『コレの感知に引っかかったという事は、それなりのものがある、という事だしな』
通説の中にも、真実の欠片が潜んでいるものですよ?
それと気取らせぬために、尾鰭がついて出回るものです。
[ナターリエの言葉に、どこか楽しげにこんな事を]
ああ、貧血については昨日栄養あるものを食べましたので落ち着いてますから大丈夫ですわ
[クレメンスの笑いに僅かに眉を寄せるが、はぁとため息を吐くと]
楽しいことは結構ですが、面倒は勘弁願いたいものですがね
[南のとおりの賑やかなのにまぎれながら、
料理を買って食べたり
洋服を見たり
いわゆるウィンドウショッピングを子ども一人でやっている姿、というのは奇異に見られるわけで。
身のほど知らず……なおばかな冒険者たちに襲われそうになって自警団に保護されたりまあ色々。]
疲れた……
[そりゃそうだ]
―南通り―
【笑みを浮かべたまま、ナターリエを見る】
迷惑などと言ってはいけませんよ、シスター。
全ては主の思し召しです。
治安は自衛団のギュンターさんが、張り切って維持してくださっていますしね。
【続いてオトフリートに、頷く】
退屈は心を殺すものです。何も起きないよりは、何かが起きる方が良い。
そうは思いませんか?
……欠片が潜んでいようとも、歪められてしまったそれは、もはや正しい形を保っているとは言えませんわ
人は自分に都合のいい解釈しか出来ない自分勝手な生き物ですもの
[そう言って肩を竦める]
[それからココアを買って、宿へ戻ろうと]
―→中央部/広場―
[わー人外があつまってるなぁと、なんとなく思ったかもしれないけれど。
右手はたらり 下にたらしたままに。
なんというか怪しい集団を見る。]
何も起こらなければ平穏。
しかし、それは同時に時の停滞。
……そう考えれば、何か起こる方が好ましいかな?
[クレメンスの言葉に、どこか、それまで見せたものとは違う笑みを浮べて頷くも]
……まあ、戦いとかの騒動は、疲れるのでできれば勘弁、ですが。
[イレーネの小さな小さな呟きを聞きとめて、ぽつりと]
【時計台を見上げ、一同に会釈する】
おお、そろそろ夕べのミサの準備をしなければいけません。
楽しいお話につい、気をとられてしまいました。
では、失礼しますよ。
いずれ、また。
その、歪みの過程を紐解くのもまた一興。
探究は、智を持って生ける者に許されし余興と思えば。
[肩をすくめるナターリエに向ける言葉は、あくまで楽しげ]
あ。はな。
[困ったように、その集団に近づく蝶のような薄紅色の三ツ花を、追う。]
こんにちは?
[そこの人たちに声をかけた。はなはひらひらひらひらと。]
……主ですか(クスクス
まあ、天界が何を考えてるかなんて、私も興味ないし、私を巻き込みさえしなければ構いやしないんだけど
はぁ、面倒事はホント勘弁願いたいんですがね
では、また機会があれば。
[教会へと戻るクレメンスを、一礼して見送り]
……おや。
こんにちは、ですか。
[声をかけてきた少年に、微笑を向ける]
[去って行くクレメンスを目を細くして見送り、やってきた少年に視線を注ぐ。
なんとここ暫くで、人と接する機会がある事だろう。
すこしの頭痛とめまいを感じたまま、少年にも会釈する。]
……主の思し召し、ですか
ふふふ、都合のいい免罪符ですが、まあ、そうしておきましょう
ただ、この世のすべてが主が望むこととは限りませんが、ね
[シスターらしからぬ発言をしつつ笑みを浮かべる]
『クレメンスまでいるんだ』
[礼を礼で返し、苗床は彼を見送って。]
それとも、こんばんは?
[くるり 振り返る。
時の竜に微笑み。
会釈をするは命の竜。
子どもらしく、ちょこんと頭をさげて]
[「戦いは、好き」という呟きに、翠の瞳はわずか、険しさを帯びたかも知れないが。
それは、他者の目に触れる前に溶けて消え]
さて、どちらでしょう。
今はちょうど、狭間の時間。
[微笑のまま、少年にこう返す]
では後ほど、神父様
[教会内に消えていくクレメンスを見送ると、ティルに向き直り]
こんにちわ。ティル
今日は何をしていたの?
[更に呟きは小さく、もはや音にはなってないかもしれないけれど]
何故だかは、分からないけれど。
[ふと時計台を見上げると、もう夕刻。あ、と言葉を発して]
いかなくちゃ。
ごきげんよう、また。
[にこりともしないがそれでも軽く頭を下げ、北東の墓場の方へと小走りに*駆けていった*]
狭間の時間なればどちらもあり、ではないのかな?
[くすくすと笑いながら、そんなことを時の竜に言って。]
まだ明るいから、こんにちはでもいいかなとも思うし。
もう暗くなるから、こんばんはでもいいかもしれないね。
狭間であるならどちらでも、選んでいいとは思うけど。
[それから闇の魔の問いに、少し、首を傾げて。]
うん。
ちょっと南の商店街に、ウィンドウショッピング。
ココアを買ってきたんだ。
……っと。
[走り去るイレーネに、一つ、瞬いて]
ええ、それではまた、後ほど。
[見えてはいないだろうけれど、優雅に一礼して]
……どうやら、自覚がないようだが……。
彼の御方様の言っていた者と、関わりはありそうだな。
[それからもらした呟きは、ごく小さく]
定まらぬ狭間、それ故に、感じるものが全て、と言ったところですか。
[少年の言葉に、妙に楽しげにこう言って。
ふと、空を見やる]
さて……宿に戻る前に、相棒殿の食事に付き合うとしますか。
それでは、また後ほど。
[二人に対して優雅に一礼してから、*ゆらり、どこかへ歩き去り*]
あら、さよなら。イレーネ
[駆けていくイレーネを見送ったあと]
では、私も神父様のお手伝いをしなけれないけませんのでこれにて
[軽く一礼すると、教会の中へ*消えていった*]
そうだね。その人個人の感覚で、動けばいいんじゃないのかな。
時の移ろいはとても不思議なものだね。
それとも言の葉が不思議なのかな。
[どこかへと去っていく時の竜にも、またねと微笑み、今度は戻していなかった手をきちんと持ち上げて。]
シスターも、またね。
[闇の魔には、小さく、手を、傾けた。]
[ひらりひらひら 舞い遊ぶ花を]
戻っておいで
[持ち上げたままの右の手に受ける。額に浮き上がる薄紅色の痣。]
桜を、見に行こうかな。
そろそろ少し、咲いているんじゃないかな。
夜の桜は、月に浮かんで、とても綺麗だし……
“ ”が、好き、だったね。
[ゆっくりと下に戻した右の手。
視線は自分の胸元に揺れるネックレスへと注がれる。
まわりの音に消える呟き。
ゆっくりと西へ向かう。]
―西通り/桜の樹の下―
[枝の先のふくらみが、綻んでいる。
三ツ花がひらひらと、枝に留まる。
それを見て苗床は、ようやく顔を下ろして、微笑んだ。]
今年も綺麗で、よかった。
影の王のところより、紅が、強いね。
[腰を下ろして、*その枝を見上げる*]
−教会・中庭−
[ぱっと眼を開くと、そらのいろはその青を深くしていました。地平線に近いら辺は柘榴石(ルビィ)を鏤めたようにまっ赤で、ところどころを闇が覆っており、時が刻まれるごとに増してゆきます。まるで、なにかが生まれてゆくかのように。]
こんにちわ……、こんばんわ?
[お日さまが隠れる代りに、月が顔を覗かせましたので、寝転がったままに挨拶をします。カチリ、音がして、時計の針が上下を指すと、六時を告げる鐘が低く高く、町じゅうに鳴り響いてゆきました。
その頃にはもう、いつもどおりのこどもです。]
[ゆっくり起き上りますと、ぱらぱら緑いろの欠片が髪から服から零れ落ちました。柔かな布が掛けられていたのに気附いて、それを叮嚀に畳みます。
そらがまっ黒に染まり、月が銀の鎧を従えるのを眺めてから、ベアトリーチェは毛布を返しに*行ったのでした。*]
村の設定が変更されました。
/中/
できればやりたくなかったかもな、呪いの飴ー。
まあ、これって結構ムダになるところだしね……。
しっかし、誰か足りなくなったら、とは思っていたけれど。
結局自分に回すハメになるとは……とほほー。
ー教会・礼拝堂ー
【ロザリオを手に祈りの言葉を唱える。唱和するのは、少女の声】
…主の恵みを。
【祈りが終ると同時に天聖の気がロザリオに集まる】
【笑みを浮かべて、少女の頭を撫でる】
さあ、もう帰りなさいベアトリーチェ。ご両親が心配していますよ。
【少女の返事は待たずに、礼拝堂の入り口から送り出した】
―Kirschbaum―
[...はどこからか小さな黒板と色とりどりのチョークを持ってきて、カリカリお絵かき中]
『【今日のおすすめ】
・大豆と挽き肉のドライカレー
・イチゴのババロア 』
[こういう細々とした作業が好きなのか、
...は熱中している]
ー礼拝堂・入り口ー
【遠い空に春雷が鳴る】
春の嵐か…だが、あの嵐はここまでは届くまい。
【嗤う】
さて、シスター、今夜も出掛けるのかね?いやいや、止めはしないよ。
遠慮なく行ってきなさい。私かね?
私は、そう…
[最後の参拝者がいなくなると、ふうと一息
入り口のクレメンスの呟きに]
嵐……ですか。そう、もうそんな季節
……今夜ですか? そうですね……
[しばし思案]
月光浴にはいい天気です。ぶらぶらと夜の散策と洒落込みますわ
─北東部・森─
[薄闇に閉ざされた森の中に佇む。
肩に相棒の白い姿はなく、いつもかけている片眼鏡もない。
その様は、黒を基調とした装いとも相まって、完全に闇に溶けているようでもあり。
しかし、闇にも影にも弾かれ、浮かび上がるようでもあり。
在らざるもの。
そんな描写が、しっくりと来るだろうか]
[やがて上空から落ちる、羽音。
胸の前で組まれていた腕が解かれ、それを迎えるように左腕が上がる]
……しっかり、食べてきたか?
[問いと共に、すっと開く、目。
左の瞳は変わらぬ翠。
右の瞳はその色彩を紫に違えて]
さて、それじゃ宿に戻るか。
「調べ物は?」
ああ……適当に済ませた。
[軽く言いつつ、外していた眼鏡を再びかければ紫は色彩を失い翠へと。
それを見て取った白梟は再び肩へ乗り、そして、彼はゆっくりと歩き出す]
[昨日と打って変わって客足が途絶えたKirschbaumの店の中で...は手持ち無沙汰。
昨日やり残したグラス磨きも終わって暇を弄んでいる...は窓の外に黒猫がいるのを見つけ、窓を開いた]
クロ、おいでー これでも食うか?
[残り物で餌付けをしようとしているバイトをハーヴェイはある種の温かい目で見ている]
─Kirschbaum─
[昨夜よりも芳香の強くなったような感のある西通りを抜けて、宿へ。
銀の鈴の歌と共に店内に入れば、猫と少年の平和(?)な光景]
おや。猫、飼ってらしたんですか。
[闇の中に消えたクレメンスを見送り、あの黒猫の気配もここに存在しないのを確認すると、袖の中からブルーが姿を現す]
「ふぅん、遺跡にねぇ。いいのか、ほっといて」
まあ、あそこにあるのは確実だけど、そう容易に見つかるものでもないようだし
それに見つけ出してくれるなら好都合。探す手間が省けるから、ね
「くけけけけ、いいねぇ。黒いねぇ。それでこそ俺の主だ」
むぅ、失礼な。効率を重視するって言って欲しいな
[そう言ってクスクスと笑う]
――南通りの宿の一室――
[鐘の音が近く遠く。]
[ベッドの広さを感じながら目を覚ます。]
ん……。
[ゆっくり身体を起こしてひとつ伸び。まだ覚醒しきらない頭のまま、無造作にシャツを脱ぎながら、バスルームへと。]
悪くない悪くない……。
面白いんじゃない?
[くすと笑いながらぱちりと目を開き、名残惜しそうにシャワーを止めて。]
おーけぃ、補給完了っと。
そんじゃ行きますかね。
[財布と短剣だけを所持してメインストリートへと向かった。]
オトフリートさん、いらっしゃい。
この猫はここで飼っている猫じゃないよ。
教会で飼われている猫のはず。
むー、食わないな。クロ、ここの飯は旨いのに。
贅沢なヤツだなあ。
[動かない黒猫に...はぺちぺち叩くように撫でた]
[棚の中のランプを全て拭き終わり、掃除用具を片付けた。
爺と、その後ろでガハガハ笑うどうしても好きになれそうにない感じの息子に礼をすると扉をあけて外に出る。
そのまま道を歩いていき、墓場にたどり着いた。]
ふぅ…
[ため息をひとつつくと、いつものように大きな木の根元に座り、墓場を眺める]
[まるで静寂を吸い込むかのように、暫くそこでぼーっとしていたが、墓参りに来たらしい人の持つランプの明かりが見え、立ち上がってため息更にひとつ。
ゆるゆると町へ向かって歩き出した。]
-町の裏路地へ-
へえ……教会で、ですか。
それが、なんでこんな所に?
[カウンター席に座りつつ、黒猫を見やる]
『まあ、食を必要とする猫ではないな。あの御仁の関係であれば』
[内心ではそんな事を考えるも、表情には出さずに]
あ、ええと。
紅茶……と。おすすめメニューをお願いします。
─北通り─
…ここ、だろうか?
[のんびり街を散策して、菓子屋の主人に聞いた工房の前までたどり着く。
食べかけのドーナツを紙袋にしまうと、ドアを軽くノックした。]
[...はやっぱりご飯の入った皿を見ようともしない黒猫を一撫でして、仕事に戻る]
多分、月が綺麗だからちょっと遠くまで散歩にきてしまったんだよ、クロは。
おすすめメニューと紅茶ね?
ホット?アイス?ミルクとレモンどっちがいい?
月に、ですか。
常に変革しその姿を定めぬ夜闇の座の主に、闇色の猫もまた誘われ彷徨い歩き……と言った所ですかね。
[詩でも諳んじるかのように、こんな事を言って]
ホットの、ストレートでお願いします。
[にこり、と微笑みなが問いに答える]
……あ。
[戻ってきた、と思ったら、声をかける間もなく上がって行ったイレーネに、つい間の抜けた声が上がる。
ちら、と店主に視線を向ければ、困ったような表情でひょい、と軽く肩を竦められた]
『こちらも、彼女の正体には感づいている、か』
[ある意味、当然と言えるだろう。
全てに干渉し得る影輝、その精霊たちの王であるならば]
じゃあ、私たちは来るべき時のために補給といきますか
「おぉ、じゃあ解禁か。いいのか食っちまって」
手頃によさそうなのが居れば、ね
じゃあ、行きましょうか。月と闇の私たちの世界へ
[そう言って、パチンと指を鳴らすと、ばさりと黒い外套が現れる
それを纏うと、ナターリエは月の闇の世界へ溶けていった]
―メインストリート―
[並ぶ店をひやかしてまわれば、空は少しずつ夜の色に染め上げられていた。]
[銀細工の店を出たところでそれに気づき。]
あはー、もうこんな時間か。
北通りの店も一通り見ておきたかったけど、流石にもう仕舞だろうしなぁ……。
[頭をぽりと掻いて。]
ん、明日にまわすか。
[呟きつ、足は自然に水路伝いに。]
―→広場―
はいはい。ホットのストレートティーね。
今持ってくる……あ、イレーネさんお帰りー。
お腹痛いって大丈夫か?薬持ってる?
[階段を上がるイレーネの背中に質問を投げかけるも、そのまま行ってしまったイレーネに心配]
君の紅茶は味がいいんで、そのまま楽しむのが一番良いように思うんですよ。
[冗談めかした口調で言いつつ、にこりと。
ユリアンがイレーネを気遣う様子には、そういえば彼女は昼間もあんな調子だったか、と思い返し]
…きっと、色々あったから。
疲れた…
[それでも、いつも眠る小さなベッドよりも相当寝心地の良いベッドは、彼女を眠りにと誘った。]
[...はオトフリートの台詞に照れた]
いや、美味しいのは僕の腕というよりここの紅茶の葉が上質だからだと思いますよ。
この近辺で売られてないような茶葉がごろごろありますし。一体マスターはどんなルートで仕入れているのか謎。
[...はおすすめメニューと注文のホットストレートティーをオトフリートの前に置いた]
いやいや、茶葉を生かすも殺すも、淹れる者の腕と気持ち次第。
少なくとも、俺の育ての親はそう言ってましたが?
[育ての親──生命の竜王の事をふと思い返しつつ、楽しげに言って。
いただきます、と一礼してから料理を食べ始める。
竜としても特異な存在であり、そして時計が存在するこの地では人間的な食事は不要なためか、食べるペースはゆっくりのんびり]
まあ、こんなよい茶葉を目の前にしてぞんさいな扱いはできないしね。父にお茶の入れ方を教わって本当によかったと思いますよ。
[...はオトフリートに笑いかける。
そして視線を階段にやると]
なんかやっぱり心配だなあ。
ハーヴェイさん、確かこの辺に常備薬ありましたよね。
[...はごそごそ棚を漁るとお目当ての品発見。
ついでにリンゴを一つとると手早く剥いた。
そしてそれらを持って二階へ]
―回想―
[北へ向けた足を最初は進められた順番どおりに森へ。
満ちている翠樹と大地の強い気配。
それほど深入りはせず、ただその雰囲気だけを掴んで後にする]
[そのまま更に北へと足を向けたが]
……なんか、やだ。
[遺跡の外れまで来たところで足が止まった。
多数の人間が集まった空間はバランスがいいとは言い難い。
しかしそれなら南通りもそうだったはず。
あそこにはこんな印象は受けなかった]
この先にあるのは遺跡なんだよね。
……誰かにもっと聞いてからにしよう。
[顔をしかめて踵を返す。
戻る歩調は来た時よりも早いものになっていた]
なるほど。
君に扱われて、茶葉の方も幸せそうだ。
[くすくす笑いつつ、カップに口をつけて。
上へと上がる姿を、のんびりと見送る。
その気配が、完全に途切れるのを待って]
に、しても。
これだけの属が一箇所に集うなど、俺が『生まれた』時以来ですか。
[ぽつり、呟く言葉は店主にのみ届けられ]
[どうせならと広場ではなく東の住宅街を抜けてゆく。
雑多な気配の集合。それでもここはあれほど嫌な感じはしない]
あ、図書館。
[途中で見つけたそこの前では、遺跡目当ての冒険者達が何やら情報交換をしていた。
聞くともなしに聞いていると一つの単語が耳に入る]
鍵の書?
「やっぱりここの北にあるみたいだぜ」
「凄い魔術書であることは間違いなさそうだな」
「手にした者に望む知識を与えてくれるんだろ?」
『違う……!』
[流石に声にはしなかったが。驚いて足を止めた]
[...はイレーネの部屋のドアをノックした]
イレーネさん、大丈夫?薬飲んだ?
[呼びかけても反応がないので、...はそっとドアノブを回した。簡単にドアが開く]
おっす。今日のオススメは何だ?
[と言いながら入店。黒板を見て、固まる。]
大豆。大豆か……。
なあ、マスター。オススメメニューってこれだけか?
[大豆が駄目らしい。]
─北部・路地裏─
「あんた、たしかこの街の教会のシスターさんだよな」
「こんな夜中にこんなとこ出歩いてどうしたんだい」
「暇なら、俺たちの相手をしてくんね?」
[下卑た笑いを浮かべる3人組の男たち。その様相から冒険者の類であることは容易に想像がつく。その顔もほんのり赤く染まっており、アルコールでも入っているのだろう
冒険者向けの酒場街を歩いていると、馴れ馴れしく声を掛けてきたのが彼ら。私を3人で取り囲み、この路地裏へ連れ込んだわけで
まあ、彼らの目的がその鬱積した欲求の解消であるのは火を見るより明らか
それを冷めた目で見ていたが]
……まあ、こうも簡単に釣れるとは。本当にこういう類の人種は単純というか馬鹿というか
[彼らに見せつけるように見下した視線で軽く嘆息]
十四精霊王の代替わり。
あの騒動がなければ、『無限なる虚』が揺らぐ事はなく、俺が生まれる事はなかったろうな。
……新たな精霊王の強き力に、竜族としての力を合わせるために必要となった新たな竜。
……あの交代劇が、そして揺らぎがなければ、俺は。
今も『無限なる虚』の一片、ただ、揺らめくだけの意識体だったんだろう……な。
[ふとこんな事を考えたのは、育ての親である命竜王、それに近しき存在に出会ったからだろうか]
不用心だなあ、イレーネさん…寝てるみたいだし。
[...は躊躇ったが、意を決して部屋の中に入った。
そしてベッドサイドの机に頭痛薬と水差しとウサギさん林檎の皿が乗っているお盆を音をたてないように置くと、静かに部屋を後にした]
[彼女が精霊界から出てくる前。
他の精霊達の話の中でそれを聞いたことはあった。
勿論彼女は全てを知ることが出来たわけじゃないけれど]
『でも、そんな簡単に手にできる物じゃないのに……!』
[ぐるぐると思考が回る。
だからといってどうしたらいいのかも分からず、街の中をぐるぐると歩き続けていた]
─Kirschbaum・1階─
[ユリアンを見送った後、ふと囚われた物思いから覚めて]
……やあ、どうもこんばんは。
[店主に何やら訴えているハインリヒに、挨拶を]
おかげさまで。
賑やかだし、環境はいいし、お茶は美味しいし。
中々、馴染んでますよ。
[挨拶を返すハインリヒに、にこりと微笑んで]
……今回は、来てすぐ注文じゃないんですね。
[それから、不思議そうにこんな言葉を投げかける。
大豆が苦手だとか、そんな事は当然知る由もなく。
……知っていても、言いそうだが]
――広場――
[時計塔を一瞥した後、水路の源、泉へと。]
[傍らにしゃがみこみ、そっと両手を浸して息を吐く。]
いい場所だね。
[シャワーなどよりも急速に満たされてゆく。]
[だからだろうか?感覚が過敏な状態。]
[普段なら気にしないはずの、人非なるものの気配を感じ取れてしまった。]
んぁ……?
[昨夜、あの店にいたシスターが教会を出るのが見えた。]
[なんとはなしに立ち上がり、彼女の消えた方へと歩いていく。]
――→北通り――
―中央広場・夜―
[昼間よりは人通りの少なくなったそこまで戻ってきて]
星、綺麗だな。
[ぼんやりと空を見上げながら呟く。
どこか浮かない顔なのは、悩み事が解消していないせいだろうか]
ああ、宿に戻らなくちゃ。
あそこならもっと落ち着いて考えることも出来るはず。
[それでもなお星を見ながら。ようやくゆっくりと歩き出す]
─北通り─
今日は出直した方がいいのかねぇ?
[明かりのついていない工房。場所は覚えたし、また来れるだろう。
腰の拳銃につけた飾り緒を一度撫でると、踵を返す。]
―東通り―
[ブリジットと別れてから図書館へ向かい、やがてとっぷりと陽が暮れ司書に追い出される。]
[この通りは、商店の無いぶん他の通りと比べて静かだ。喧噪が無いというだけで、家並みからは様々な音が流れ出し路地に溢れて居る。]
[ミハエルは、知らずうちに顎に触れた。
小さな爪痕。
そう、大した傷跡では無い。森を歩けば小枝に引っ掻かれて付く程度の物だ。だが顔面は止まり木では無い。]
[東通りを抜けて広場へ出ると、流水の精霊の後ろ姿が見えたが気に留めなかった。水は流転するもの。何処へ向かうかなど知る由もない。]
苦手なもの……ですか?
[問いに、不思議そうに一つ瞬き。
それから、軽く首を傾げて]
んー……ないですねぇ。
何せ、養母が厳しい方でしたから。
[好き嫌いなんてできませんでした、と笑って見せる。
実際には、食に対するこだわりが紅茶にしかないだけ、なのだが]
「なんだと!?」
[3人の中でガタイのいい一人が私の胸倉を掴もうとにじり寄って来る]
『トスッ』
「……え?」
[その男が不思議そうな声を上げる
それはそうだろう。彼の胸には今黒い剣が生えているのだから。だが彼が驚いているのはそれだけではないだろう。何故なら
腹を貫かれているにも関わらず『一切の痛みを感じていない』のだから
するりと剣を持つ腕の袖からブルーが姿を現す]
……死なない程度に食べてよし
「ひゃはっ、待ってました」
[ブルーが剣の柄に絡みつき、亡と剣が輝いたと思うとどさりとその男が崩れ落ちる]
ん?
[ふと気配を感じて振り返れば、そこには氷破の精霊が]
やっぱりまたお会いしましたね。
[呆れたような視線の理由になど気が付かず、首を傾げながらも小さく笑った]
――酒場街――
[彼女が3人組の男に声を掛けられ、路地裏に連れ込まれるのをただ見ていた。]
[本来ならば、ここぞとばかりに恩を売る場面だろうが。]
あーは……ま、大丈夫だよな。
つーか、馬鹿だなぁ……女と思って油断しすぎてんのかね。
綺麗な薔薇には棘がある……ってのにね。
[冷ややかな笑い。当然それは、男達へと向けられたもの。]
好き嫌い言ってると大きくなりませんよ、オジサマ。
[...は笑いながら『大豆と挽き肉ドライカレー大豆抜き』をハインリヒの前に置いた]
ああ、そうなのか。
羨ましいと言えばいいのか。
厳しく躾けられたのか、大変だったなと言えばいいのか。
[しばらく考え込んだ後、口を開く。]
まあ、あれだ。
俺は大豆が苦手なんだよ。
[あっさり自白。]
私はお前にまた会う予定は無かったが。
昼間より呆けた顔をして時計の次は星か。春の星など見るに及ばん。冬空の冴えた星のほうが余程美しいだろう。
[はじめての人間界では何もかもが新鮮なのだろうか、それとも単にブリジットの興味が強いだけなのかも知れない。溜息。]
養父のような目にあいたくない、と思ったら、自然と。
って……大豆が、ですか。
[何がどう苦手なのかは、聞いてはならないのだろうか。
そんな事を思っていた矢先、戻ってきたユリアンの言葉と彼が出した料理に。
思わず、くすりと笑みをもらして]
四十過ぎてから成長する人間なんざ、見たことねえぞ。
[笑いながら、大豆抜きのドライカレーをかきこむ。]
ああ、後でいちごのババロア二つ追加な。
これ喰ってからでいいから。
春の星空だって十分綺麗……じゃなくて、そうじゃないですよ。
星から何か読めないかなって。
[傍から聞けば分からない台詞だろう。
しかし影輝の属を知る者なら思い当たる節もあろうか]
……できませんでしたけど。
[最後は拗ねたように付け足して、西へと身体を向ける]
私は宿に戻ります。
ミハエルさんは?
[夜空にはちらほらと星。
懐から小さなケースを取り出して、紙巻煙草に火をつける。
一般的なタバコとは違う、異国の花とスパイスの香り。
咥え煙草で、のんびり散歩。]
「ひっ!?」
「な、何だよこれ!?」
[残された2人が驚きの声を上げる。その腰は引けており、戦意や下卑た欲求など吹き飛んでしまっているのだろう
彼らの方を見遣る。恐らくこの眼は今煌々と紅く輝いているのだろう
「ば、化け物!!」と言って、彼らは逃げようとする
だが、逃がす訳ない]
……契約の主、ナターリエ=フュルスト=エーベンブルグが命ずる
グラーフ・ブルーテスよ、その姿を我に示せ
……シュランゲフォルム
[そう言うと、剣とブルーが融合し、いくつもの節に分かれた鞭状連結刃にその姿を変える]
……シュランゲバイセン
[私がそう呟くと、長く伸びた連結刃が蛇のように踊り、逃げようとした二人を絡め取って、手元へと引き寄せる]
[アマンダは随分と深く眠っていたらしいことに驚いて瞬く。
地の深き所から力を引き出したせいだろうか。
いや、問題はそこではなく]
おや、おはよう?
それとも、お待たせ、かな?
「チッ」
[身を起こし、下方の気配に声を投げる。
同時に目覚めた千花が、そちらへ滑空しようか頭を出し見つめる]
あくまで死なないように、ね
[そう言うと、再び刀身が亡と輝き、絡め取られた二人もがくりと倒れ伏せる]
……これで満足?
「ああ、十分。これで思ったとおりのスペックは保障するぜ」
そう、じゃあ、撤収
[そう言うと、彼らに記憶操作の魔眼を施したあと、路地裏から出ようとする]
まあ、つべこべ言わないの。折角『特別』今日のオススメメニュー作ってあげたんだから。
ところでイチゴのババロアは二つで足りるの?
オジサマの胃袋ならもう少し入りそうだけど。
行く末に何か不安でもあるのか。
たしかに怪しい輩は集っているが。
星は未だお前に語る言葉を持たないのだな。お前が聞く耳を持たないだけなのかも知れないが。
宿…Kirschbaumか。
[行くと調子の狂う、だがそれが自然になる場所である。悩む。]
ん、やっぱり美味いな。
[ドライカレーを完食。]
いや、まあ。六つは入るけどな。
入るんだけどな。
……ダイエット中?
[何故か疑問系。]
ー遺跡ー
おはよう、アマンダさん。
そう、お目覚めになるのを待っていましたよ。
今は少々治安が悪い。一人で居るのは危険です。
町まで、お送りしましょう。
【笑って手を振る】
[ゆるゆると、本当にゆるゆると料理を完食。
元々小食なので、ペースが遅いのもある意味では已む無しか。
ごちそうさま、と挨拶をしてから、ふと、窓の外へと目を向ける]
…………。
[風に揺らめく、薄紅の乱舞。
それに惹かれるように席を立ち、ふらりと窓辺へ]
【中】
ぶっちゃけ名前間違いしそうで怖い。
ハインリヒを『オジサマ』と呼ぶのには、エーリッヒと間違えそうだからという理由がある。
ちなみにイレーネをイリーナともよんでしまう。イリーナは欧州のパン屋さんだよ。
ちょっと気になったことがあって。
……調子が悪いだけだもん。
[むぅ、と膨れて]
さきに行っちゃいますよ?
[昨日も遅くになってまで来ていたのだから、きっと今日も来るのだろうと。適当に想像して声を掛けると歩き始めた]
ダイエット中?
本格的にダイエットするなら苺ババロアは食べちゃダメだよ。というかデザート全部禁止。
……オジサマに耐えられるかな?
[くすくす笑う]
そう、ありがと。相変わらず、紳士だね。
[クレメンスの言葉に笑って下へと飛び降りる。
硬い岩もアマンダを優しく受け止め、怪我どころか着地音もない。
千花が空を滑り、振られる手を目指す。]
ちょ、ちょっと待て。それは耐えられん。
やめやめ、ダイエットやめ!
[あっさり撤回。僅か数秒。]
……いやあ、昨日の『太ってる』発言がぐさっとな。
[ぼそ。]
[路地裏から出ようとするところで、見知った顔を見かける]
あら。確かアーベルさんでしたっけ
こんばんわ
[そう言ってにっこりと笑う]
[吹き抜ける風は、何かに呼ばれたかの如く感じられた。
店内に薄紅を散らすそれに、僅か、目を細めて]
……時が……移ろう?
[ふと、感じたそれに、小さく呟く。
翠の瞳はやや、険しさを帯びていたろうか]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] [29] [30] [31] [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] [39] [40] [41] [42] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
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