情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
それはまだ、始まりの前でした。
始まる前の、ささやかな日常。
おや、 アナスタシア が来たようです。
アナスタシアは、村人 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
……ワタシノ コエガ キコエマスカ?
始まりは雨。
始まりの場所は森。
始まりの刻は夕暮れ。
閃く雷光、追い立てる雨、遠く響くナニカのコエ。
……オイデオイデ、コチラニオイデ。
たどり着いたのは古びた屋敷。
出迎えたのは人形のようなメイドたちと。
艶やかに笑う女主人。
導いたコエがなんなのか。
それを確かめる暇もなく。
アナタは、雨宿りの場を求め、古びた屋敷の扉を叩く。
「雨が止むまで、どうぞごゆるりと。主人もそれを望んでおります」
出迎えた、無表情なメイドの言葉。
その意味を、知る由もなく。
おや、 サーシャ が来たようです。
サーシャは、おまかせ を希望しましたよ(他の人には見えません)。
─ 森 ─
……ぅ────
[気付けば僕は地面に倒れていた。
鬱蒼と草木が繁る、森の中。
木々の合間から見える空は、茜色をしている]
……あ れ。
僕は、確か───
[───確か、友人と登山をしていたはずじゃあ。
起き上がりながら自分の状況を思い出す。
休日を利用して大学の友人と登山のために山に入り、もう少しで頂上に辿り着くはずだった。
それなのに、何故僕はここに居るのだろう…]
痛っ。
[座り直した途端、左足首に痛みが走った。
そうだ、頂上に着く直前、僕は足を踏み外して斜面を滑落したんだ。
途中で気を失ってしまったらしく、その辺りの記憶はあやふや。
何か声が聞こえたような気はしたけれど、曖昧な記憶に紛れてよく覚えていない]
参ったなぁ、どうやって合流しよう。
[幸い怪我は左足首の捻挫で済んだようで、全身に軽い打撲はあっても何とか動けそうではあった。
けれど、逸れた友人と合流する手段に困ってしまう。
友人が探してくれているとしたら、動かない方が良いだろうか。
それとも山道を探してそこまで出た方が良いだろうか]
……げ、サック破けてる。
[背負っていたリュックサックからタオルやら添え木になりそうなものを探そうと思ったのだけれど、その目論見は裂け目の発見により成就しなかった。
タオルは辛うじて残っていたけれど、詰まっていた荷物の半分ほど、どこかに転げ落ちてしまっている]
拙い、ヒジョーに拙い。
これじゃあエネルギー補給もままならない。
[切羽詰った状況に、僕は途方に暮れてしまった]
[そんな僕に追い討ちをかけるかのように零れ落ちる、天からの雫。
タオルだけで足首を締め付けた後に僕は天を見上げた]
さいっあく。
雨宿り出来る場所、あるかな。
[雫は大粒。
このままでは遠からずずぶ濡れになってしまうだろう]
────………?
[そんな折、何かが聞こえた気がして、僕は辺りを見回した。
──途端、眩い光と共に響く、轟音]
うひぃ!?
雷もとかマジ勘弁!
[左足の痛みはあったけれど、どこか雨宿り出来る場所を探さないと命すら危ない。
破けた箇所を腹で押さえるようにリュックサックを抱きかかえて、僕は木立が開ける方へと左足を庇いながら走り出した。
帽子の下、顔の左半分を隠した髪が雨に濡れて肌にべったりと張り付く。
少し気持ち悪かったけれど、払うことは出来ないから僕はそのまま木立が開ける先へと駆けて行った。
響いた轟音に掻き消された不思議なコエ。
無意識にそれに導かれているとは*知らぬまま*]
/*
さくっと入っておくよ!
どうも、龍猫です。
なんかまぁとりあえずこの辺でいいやー、って適当に見繕って設定付けました。
ちなみに性別書いて無いのは【わざと】です←
どっちにするかはまだ未定。
男の方が殺しやすさはあるのかな、って思うけども。
今回苗字のカリーニンはロシア語の姓眺めてたらあったもんで、「カリーニングラード!」って思って持ってきました(笑)。
おや、 ベルナルト が来たようです。
ベルナルトは、おまかせ を希望しましたよ(他の人には見えません)。
─ 森 ─
……っあー……参ったなー。
てゆっか、一体ココ、ドコよ?
[右を見て、左を見た。目に入るのは、物言わぬ木々。
夕暮れ色に染まる森の中には、他に動く者の気配はない]
いや、確かに。
ヤバイ橋渡った自覚はあるし、行方不明扱いは上等なんだが。
[身を隠す場所として、この森を勧めた見知らぬ老婆の姿が過ぎって消える。
踏み込めば戻る叶わぬアヤカシの領域。
ここに隠れていれば、見つかる事はない、と言われ、軽い気持ちで踏み込んだのが昨日の事。
そして、一夜明けた時には──帰る道は見つからなくなっていた]
……印、残しといた心算なんだがなぁ……。
[ぼやいた所で帰り道がわかる訳でもなく。
出来ることといえば、目の前に細く開けた空間を進むことだけ。
数日、身を隠す心算でいたから、それなりの準備はしてきたのだが、この状況では心許ないを通り越している]
とはいえ、人の立ち入らん森じゃ、人が住んでるはずは……。
[ないか、と。
言いかけた言葉を遮るように、微か、声が聞こえた気がした]
……っ!?
誰か、いんの?
[叫んだ声に応えはなく。
代わる様に天から落ちてくるのは、大粒の滴]
ヤベっ、雨かよ!
[さすがに、そこまでの対策はなく。雨宿り先を求めて、走り出す。
雨脚は強まる一方。
轟く雷鳴は、先へ進むのを急き立てるが如く、大気を裂いて]
お……?
あれは……建物? あー、この際なんでもいい、雨宿り場所!
[しばらく駆けた先に見えた建物へ向け、駆ける。
古びた扉の前、息を整えるのももどかしく、乱暴に重々しいその表面を殴りつけた]
何方か、いらっしゃいますかー!
旅の者ですが、雨に見舞われて難儀しております。
雨が止むまで、軒先でもお借りしたいんですがっ!
[怒鳴りながら扉を叩く事数回。
軋むような音を立てて開いたその先にいたのは──無表情な、メイドが一人]
─ 屋敷/エントランス ─
……えーと。
[この対応は、予想外だった。
予想外故に、逆にリアクションに困っていた。
困っていると、メイドはこちらを中へと招き入れて、タオルを差し出してくれた]
「雨が止むまで、どうぞごゆるりと。主人もそれを望んでおります」
……え? ご主人、さんって?
[この屋敷の主なのは想像がつくが、「望んで」という言葉の意味がわからず。
首を傾げつつ、ともあれ、受け取ったタオルを頭から引っかぶった。**]
/*
と、いうわけで。
完全のーぷらんのまま、村建て惨状!
……や、村建てたところで気力が尽きて、入るに届かんかったわ……。
と、そんなボケはさておき、無事、開催と相成りました『紅の宴』。
思いついてから6年越しの超ロングスパン企画が無事に動き出せた事に、心より感謝しつつ。
これからの数日間、皆様どうぞよしなに。
おや、 オリガ が来たようです。
オリガは、霊能者 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
― 森 ―
[空が炎の色に染まる。
土に薄汚れた靴先から伸びる影が随分大きく見える頃。
宿を営む父に夕食に使う食材野草を摘んでくるよう言われたオリガは
いつしか森の奥深くへと迷い込んでいた。
くるり、振り向き来たはずの獣道を見遣る。
向き直り、これから進もうとしていた獣道を見比べる。
赤く染まる森の小道は意識研ぎ澄ませなければ見失いそうなほど細やか]
――――。
[長い沈黙を置いて息のむ音が微かに鳴る]
[森にのまれたような感覚が芽生え、拭えない。
不安を感じ引き返そうとした矢先、足元の土に何か落ちる気配がした。
目を凝らせば色濃くなるその一点。
オリガは空を仰いだ。
ポツ、と頬にあたる雨粒に目を眇める。
受け皿のような形の手を差し出せばポタポタと肌を濡らす]
やだ、雨……?
早く帰らなきゃ。
[踵を返せばふわりとスカートの裾が広がり波打つ]
[不意に、コエが聞こえた。
呼びかけるそのコエにオリガの視線が声の主を求めて彷徨う]
誰?
[向けた声は森の木々にのまれて余韻さえ残らない。
次第に雨の匂いが濃くなり水の気配が辺りに満ちる]
気のせい、よね。
――――……。
[後ろ髪引かれるような思いを抱きながら
父の待つ我が家に帰ろうと歩み始めた]
[空にあの赤はない。
かわりに空を裂く稲光が見えてびくりと身体を震わせる。
続いて聞こえる轟音に竦んで思うように足は動いてくれない。
既に泣きだした空の下に泣き出しそうな顔をして
声にならぬ悲鳴を喉奥で詰まらせた]
…………っ。
[早く帰らなきゃ。
己を叱咤して枝木を掻き分け森を進む]
[そうした先に見えるのは、目指した場所ではなく
古びた屋敷が大粒の雨の向こうに在った]
え。
[来た時には見かけなかった。
だから道を間違えてしまったのだと思う]
うそ。
[途惑い含む声が漏れて不安げに辺りを見回すが
屋敷の他に其処からみえるのは暗い空と鬱蒼とした森]
[そうしている間にも雨は降り注ぎオリガを濡らす。
冷たく感じる雨に避ける為に屋敷へと向かった。
扉を叩き待てば、無表情なメイドの出迎えがあり]
御免下さい。
道に迷ってしまいました。
雨宿りさせて頂いても宜しいですか?
[願えば快い返事とともに屋敷の中へと誘われる]
ありがとうございます。
たすかります。
[何も知らぬままオリガは屋敷に足を踏み入れた**]
おや、 キリル が来たようです。
キリルは、村人 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
[とある村の、とある家。
静まり返った居間の壁には、絵が飾られている。その昔、父親がとある絵描きに頼んだものだ。
額縁の中ではその家の住人である家族が3人、楽しそうに笑っていた]
空耳……?あ、
[空に目を移した直後、ぱたりと音がして、水滴が頬を伝っていく。
ここまでの道程で額に浮かんだ汗とは違う。思わず瞬きした目からでもない。
空から水が落ちて来たのだ]
[まずい、雨だ、そんな言葉はすぐに激しくなった雨音に飲まれた。
一瞬の逡巡の後、走り出す。
当然ながら宛てなどない、そのはずだった。
雨は容赦なく薄汚れたフードを濡らし、重みを増す、そんな中で]
『 ―― ……オカエリナサイ? ―― 』
……え、っうわ、ぁっ!
[また聞こえた声に、気を取られた刹那。
ばしゃんと盛大に音をたてて、転んでしまった]
……やっちゃった……。
っ、いた、ぁ。
[ぎりぎりで顔だけは庇ったものの、フードは泥で完全に汚れてしまった。
慌てて起き上がろうとすると、痛みが走る。どうやら膝を擦り剥いたらしい。
顔を顰めながら、ゆっくりと身体を起こし、……不意に瞬く]
あれ。
お屋敷……?
[存外近い位置にそれはあった。今の今まで気が付かなかったのが不思議なくらいに。
首を傾げるけれども、未だ止まない大雨の中、敢えてその屋敷を避けるという選択肢は無かった]
― 屋敷の前 ―
[膝を庇いながら辿りついた扉の前で、被っていたフードを脱ぐ。
すぅ、と息を吸い込み]
……こん、ばんはぁ!
どなたか、いらっしゃいますかぁ!
[挨拶に少しだけ迷いながらも、張り上げた声は少し掠れた。あとで、少しばかり咳き込む。
口にあてた手は細く、頬はよく見れば少しこけている。
程なく扉を開けたメイドはそのことに気づいたのか気づかなかったのか、表情一つ変えなかったから分からない]
えっと、その……よかったら、雨宿りを、させてもらいたくて。
あ、ありがとうございます!
[程なく了承の返事をもらって、勢いよく頭を下げた**]
─ 屋敷/エントランス ─
[借りたタオルで水気を拭っていると、同じように雨宿りを求めて駆け込む者が次々と現れる]
(……何気に、人、多くね?)
[聞いた話と違う、と思えど、そんな思考は心の奥底。
顔にかかる、微かに湿り気残る金糸の如き髪をさらりと払い、浮かべるのは懐っこくも見える表情──所謂、営業スマイル]
……雨に泣かされたお仲間さんは、予想以上に多いようで。
しかしこの降りだと、しばらくは動けそうにないねぇ。
[開いた扉越し、垣間見えた外の様子にため息つけば、雨が止むまでは客室で休んでいてくれ、とメイドから声がかかる。
どうやら、濡れた服が乾くまでの間の着替えも用意してくれているらしい]
(……至れり尽くせりですこと)
[淡々と告げられる言葉にまた、内心で首を傾げるものの。
ゆっくりできるというならば、それを厭う心算はなかった。**]
おや、 メーフィエ が来たようです。
メーフィエは、囁き狂人 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
― 森 ―
[その時、メーフィエはびくりと身体を震わせた。
左右を見回した。後ろを振り返った。
夕刻の半端な明るさの下、目に映るのは森の木々、踏み越えてきた土と下草。
その景色の中に、人影と思しきものはひとつとして見えなかった。]
アイツじゃ、ない。
[何処からか聞こえてきた気がした、声。
怖れている相手の声とは違う。まずはそう感じ、溜息ひとつ。
けれどその声の主らしきものの姿が見えないことそのものに、不思議さは抱いていた。
まるで誰かに――自分に?――問い掛けるような、誘うような、迎え入れるような、声。]
誰か、いるの……
/*
つうか、りある雷がだな(汗。
ちと調子も悪いし、今日は無理せんとこ。
縁をどうするか、も全員揃わんと出しようがないしねぇ……。
[身体が震える。
毛皮のコートを濡らす雨は激しさを増し、冷えた身体を雷鳴がまた震わす。
メーフィエは稲妻に照らされる森を駆けた。自分がどちらに向かっているのかも判らないまま、ただ駆けた。
もともとただ当てもなく走り出して、この森の中まで逃げ込んできた訳だったが――
気が付くと、目と鼻のすぐ先に古びた扉があった。]
……誰か、いる?
[開いた扉の奥で待ち受けているのは、「アイツ」の顔と此方に向けられた銃口――そんな一瞬の想像を振り払う。
今度こそとメーフィエは声を張り上げ、扉を叩いた。]
すみませんッ、
雨宿りさせて、もらえません、かッ!
―屋敷/エントランス―
[果たして出迎えてきたのは、無表情なメイドがひとり。
メーフィエは、はっきりと顔に安堵を滲ませた。]
ありがとう、ございます――
[屋敷の中へ促したメイドが、何かを握った手をメーフィエへと伸ばしてきた。
メーフィエは咄嗟に身構えたが、メイドが差し出したものがタオルだと察し、今一度の礼と共にそれを受け取った。
まず拭ったのは顔と髪。コートの毛皮に染みた雨水を軽く払ったのはそれから。]
そうですね……。
部屋まで案内して頂けると、助かります。着替えも、もし頂けるなら。
[安堵から、それまで抑え込んできていた疲弊が一気に表に出てきた。
それでも人の居る手前、ふらりと倒れ込むことはしなかった。
こうしてメイドのあとから、客室へ行こうとして――。
メーフィエは、一度立ち止まって、その場をそれとなく見回した。]
─ →屋敷 ─
[大粒の雫が大量に零れ落ちる中、僕は左足を引き摺って先を急ぐ。
その先に何があるかなんて知りもしなかったけれど、次第に立ち込める木立が左右へと開き。
雷光煌く中に屋敷が一件、浮かび上がった]
や った、あそこで雨宿りさせてもらおう!
[建物の中なら雷が落ちても焦がされはしないだろう。
何よりこの大雨を凌げ、きっと温まることも出来るだろうから、見つけた建物を無視する道理は無かった]
あのっ、すみません!
しばらく雨宿りさせてもらえませんかー?
[玄関の扉を数度ノックして、屋敷の中にも届くよう声を張り上げる。
泥だらけになったタオルの下で、左足首がズキリと悲鳴を上げるように痛んだ。
それに対し顔を顰めた直後、叩き続けていた扉が僅かに軋みながら開かれる]
っ……あ、の。
え と、雨宿りを───。
[出迎えてくれたのは屋敷に仕えているらしいメイド。
あまりの無表情さに僕は思わず息を飲んだ。
何となく、不気味さを覚えたのだ。
たどたどしく雨宿りを請うと、メイドは表情を変えぬまま身をずらして中へと招くような仕草をする。
そうして付け加えられた言葉に、僕は一度瞳を瞬いた]
あ、ありがとう、ございます……。
[屋敷の主人に雨宿りを望まれる理由が分からず、口にした謝辞も面食らったようなものになる。
リュックサックを抱え、左足を引き摺りながらエントランス内へと入ると、メイドから綺麗に乾かされたタオルを渡された]
助かります。
……他にもどなたかいらっしゃるのですか?
[僕が中に入る前に、既にエントランスの床が濡れていたことから、メイドに対してそう問うてみる。
返事は是。
どうやら僕と同じように雨宿りに訪れた人達が居るようだった]
へぇ、他にも同じ境遇の人が居るんですね…。
急な雨だったもんなぁ。
[自分が登山していた山の麓だと思っているため、登山客が多いのだろうと勝手な解釈。
それから再び痛んだ左足に顔を顰め、小さく息を吐いた]
あの……実は左足、捻挫してしまったみたいで。
手当てするものとか、ありませんか?
サックに入れてた物ほとんど落としてしまって…。
[人差し指で左足を示して、手当てする術が無いことをメイドに告げる。
無表情なメイドの視線が僕の左足へと向かい、再び僕の顔へと視線を戻した後に、承諾の返事が返ってきた]
ありがとうございます。
…分かりました、移動するくらいなら、何とか。
[手当が出来ることに僕は安堵の笑みを浮かべ、大広間へと言われたことには頷きを返す。
大広間への移動の間に客室のことを聞き、着替えもあると告げられて。
そこまで用意してくれることを不思議に思いながらも、ありがたすぎて申し訳ない気持ちにもなりつつあった]
客室は二階か…。
うん、足の手当て先にした方が、ありがたいです。
[着替えを先にする方が良いかを問われ、それに対しては左足の手当てを優先する。
手当てしないままに一往復する方が疲れそうだったからだ]
─ →大広間 ─
[タオルで水分を拭き取りながら移動した先である大広間。
暖炉の前にはソファーが並び、歓談スペースと呼べそうな場所へと連れて来られた。
まだ水分を取りきれていない気がするけれど、そろそろ足も限界だったために僕はソファーに身を沈める。
視線を巡らせると、奥の方にはロングテーブルがあり、椅子が何脚か並べられていた。
どうやら食堂も兼ねているらしい]
大きい屋敷だとは思ったけど……。
[中は想像以上の広さだ。
どんな人がこの屋敷に住んでいるのだろうと、少し興味が湧く。
濡れた前髪を押さえるように水分を拭き取っていると、一度傍を辞していたメイドが救急箱らしきものを手に戻って来た]
あ、すみません…。
[メイドは床に膝をつき、左足に巻いた泥まみれのタオルを外し始める。
どうやら手当てをしてくれるらしい。
折角の好意だからと手当てをメイドに任せ、僕は走る痛みに耐えながら手当てが終わるのを待った]
すみません、ありがとうございました。
[手当ても終わり、感謝を口にするとメイドは一礼して救急箱を手に大広間を立ち去った。
それを見送り、僕は大きく息を吐く]
……いつ止むかなぁ。
[前髪から覗いている右の目で窓の外を見た。
雨足は止むつもりはないと言うように窓を叩き続けている]
…えーと、二階の客室は好きなとこ使って良い、だっけ。
とりあえず、着替えて来よう。
[タオルで拭いたといっても、染み込んだ水分はそのまま。
着替えなければ身体は冷えていく一方だ]
お風呂も入りたいなぁ。
[着替えるなら身体を温めてから。
そう考えてしまうのも已む無しだろう]
[メイドのほかにエントランスに見える姿に、メーフィエはちらと視線を泳がせた。
メーフィエの両目は、落ち着かず震えていた。
譬えその中に人懐っこく見える笑みがあっても>>23、作り笑いさえも返すことができなかった。]
それにしても、………。
このお屋敷って、結構色んな方が来られるんですか?
いえ、雨宿り、とか。
[床を濡らした水痕や、他の来訪者の状態をよく見れば、自分と同じだとメーフィエにもすぐに察せられた、のだが]
その――いえ、何でもない、です。
[言い掛けた声には、怯え以上に、疲れの方が濃く滲み出ていた。
今は休みたいという欲求の方が勝ったこともあり、メーフィエは後ろを振り返らずに、メイドのあとから二階へと上がっていく。
やがて案内された客室の一つで、濡れたコートを脱いだ。
そんなメーフィエは、「主人も」とメイドが告げた言葉の意味を深く考えることもせず。
それより前に森の中で聞こえた気がした声の不思議さも、今は彼女の心の内には映らなかった。**]
― 屋敷/エントランス ―
……こんばんはっ。
[招かれて入った玄関先に、別の人の姿を認識して少しの間。
できるかぎりの明るい声で挨拶をした。
同時に作った笑顔はちょっと失敗してぎこちなく、向けられた営業スマイル>>23程は多分、上手くない。
あまりこちらを見てくれなかった客人の一人>>34には、挨拶し損ねてしまった]
お仲間。じゃあ、お客さん、なんだ。
災難でしたねぇ。
[タオルで頭を拭きながら、言葉を返す。
雨と泥に汚れたフードの下の服もまた濡れてしまっていたが、上質な生地で誂えられているのは見る人が見ればわかるだろう。
ただ、全体的に痩せて青白い肌とはちぐはぐに映るかも知れなかったが]
― 屋敷内/個室 ―
あ、着替え……お借りできたら嬉しいです、けど。
サイズ、あるかなぁ。
あと、ごめんなさい、さっき膝擦り剥いちゃって。
救急箱か何か、貸してもらえたら。
[程なく自分もメイドに個室に案内して貰うことになって、先導に従う。
途中で他の来客と出くわせば、先のように笑顔と挨拶だけを向けた。
メイド曰く、服はちゃんと“用意してある”から問題ないとのこと。その言い方に引っ掛かりを覚えなくもなかったが、深くは問わなかった]
ありがとうございます。
えっと、大丈夫です。手当ては自分でするのでっ。
[親切なメイドはしかしどこまでも無表情だった。
再び個室を訪れた彼女から着替えと救急箱だけを受け取ったのは、それが原因と言うわけでは無かったけれど]
……。
[個室の扉が閉まった後、長い息を吐き出し。
部屋を見渡して、ベッドの方に足を向けた]
えっと……
……使って、いいんだよね、これ。
[本当ならベッドが汚れてしまうし、着替えや怪我の手当てを先にすべきだったのだろうけれど。
ゆっくり腰を下ろして、それから恐る恐る寝そべった。
肌に触れる感触が優しくて、少し幸せな気分になって、そのままついうとうとし始める**]
─ →客室 ─
[直ぐには痛みの引かない左足を庇うように歩いて、僕は二階にある客室の一つの扉を開けた。
部屋の中はそこそこの広さがあり、ベッドと、その上に綺麗に畳まれた着替え、そして奥の方には別の部屋へと続く扉がある]
…お?
へぇ、部屋にお風呂とトイレがついてるんだ。
これなら気兼ねなく入れる。
[安堵しながら、僕は左手で顔の左半分に触れた。
大浴場みたいなところしかなくて、うっかり他の人にこれを見られる、なんてことにはなりたくない。
実際に大浴場もあることは知らぬまま、僕は水気を吸って重くなっていた服を脱ぎ、浴室に入って身体を温めることにした。
左足は手当てしたばっかりだったから、湯船から突き出す形になった*けれど*]
/*
ラ神は女性たれとのたまったw
あと4人かぁ。
半々で入ってきたら、男性の方が良いんだろうが。
まぁそこまでバランス見なくても良い気はするけど。
それよりも縁故をどうするか、だなぁ。
こればっかりは絡んでみないことには。
明日は頑張ろう。
おや、 プラーミヤ が来たようです。
プラーミヤは、村人 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
たすけて、ください…たすけて…
[やがて迎え入れられた屋敷の内に、震えながら足を踏み入れ]
他にも、ひと、いる?
そう、ですか。とても、感謝します。
[ひきつるような笑みを浮かべて、たどたどしく、礼を述べると、案内された部屋へとまっすぐに向かう。
エントランスには、他にも誰かいただろうか?
震えるプラーミヤは、覚えていない**]
おや、 ジラント が来たようです。
ジラントは、おまかせ を希望しましたよ(他の人には見えません)。
…………くっそ。
逃げられたか。
[最後の一発を外したことを認め、手にした猟銃の銃口をゆっくり下ろし、吐き捨てるように呟く。]
一匹も狩れねぇとはなぁ。
やっぱ初めて来る場所ってのは難しいな。
[わしわしと白髪交じりの髪を掻き、ぼやきつつも、ついでだからと森の様子を見ていこうと足を進める。
ちょうど獲物をしとめ損ねたあたりに差し掛かった時、足元からぞわりとするような感覚。
思わず、む、と小さく声を上げるも、そのまま奥へと歩いていく。]
ん……?
[ふいに、無精ひげの頬に、何か冷たいものを感じ、足止め空を見上げる。
またひとつ、大粒の雫が頬に落ちた。]
―――ったく、付いてねぇ。
[舌打ちひとつしてから、高い木のそばに身を寄せる。
手早く銃を袋にしまい、雨が通り過ぎるのを待とうとするも次第に激しくなる雨に、数分も経たぬうちに全身はびしょぬれに。
忌々しげに手で顔を拭った時、雷鳴に混じって聞こえたのは―――。]
[顔をあげ。
激しい雨に視界は悪いけども、その向こうへと目を凝らし、見回す。
誰の姿も見つけられない。]
……ったく、疲れてんのかね。
[髪をわしゃわしゃと掻き毟ってから、もう一度乱暴に顔を手で拭って空を見上げ。]
こりゃぁ、早々止まねぇか……。
しゃーねぇ、雨ん中突っ切ってくか。
[雨で翳む森の中、男は猟銃を大事そうに抱え、えいやと*走り出していく。*]
/*
最後に幻夢で参加したのが2008年7月かぁ……。
いやまぁ、入りたい村はいくつもあったんだが、タイミングが合わなくってねぇ(´・ω・`)
と言う訳で、ただいま幻夢、なのです。
おや、 リディヤ が来たようです。
リディヤは、霊能者 を希望しましたよ(他の人には見えません)。
[行程の都合で早く宿を取ったのは覚えている。
部屋に荷物を置いて。時間があるならと外に出たことも。
それから。それから?]
アッ。
[雨降る音が押し寄せてくる。
どうやら大きめの木の下に私はいたらしい。雨宿りをしていたのか。でもこの勢いではやり過ごしきれそうにもない。
ここは、どこ。最初の疑問に戻って雨に霞む景色を見回す]
森の中?
『……ワタシノ コエガ キコエマスカ?』
キャッ!
[雨音以外が聞こえたと思ったら、鋭い音に掻き消され。
閃光が走った景色の中に、大きな建物の形が浮き上がった]
考えるのは後、後っ。
[あそこに雨宿りをお願いしに行こう。
せめて軒先だけでも借りられれば、今よりきっとずっとマシ。
謎のコエも、雷の恐怖も、払い落すように頭を振って。
私は薄暗い森の中を駆け出した**]
/*
毎度あとからお邪魔しますの兎猫です。
リアル変事で予定が変わり、プロもそれなりには顔を出せる予定になりました。お騒がせした人々にはごめんなさい。
どうぞよろしくお願いします(ぺこり)
メモ2重はメイン箱のダブルクリック症候群のせいだと思います。
昨日はもっと酷くて、今日はマウスを変えてみたのですが、やっぱり時々起きてしまいますね。困ったな。
多重ログとか負荷とか問題起きませんように…。
設定?予定は未定です。
世界観イメージが少しずれてたようなので、他の方の動きを見ながら修正していきます。
/*
やばいやばい。
この村のイメージ曲聞きにいったついでにBASARMAD見てたらBASARA熱が再発しかけたww
今熱血したらあかん(爆
おや、 アレクセイ が来たようです。
アレクセイは、おまかせ を希望しましたよ(他の人には見えません)。
─ 森 ─
…確か、半日もあれば抜けられるって言われたはずなんだけど。
[立ち止まり、周囲を見回すも瞳はただ木々を映すだけ。
最近縁を結んだ親戚の家から帰る途中、教えられた近道を通っていたつもりだったのだが]
……迷ったみたいだな。
[眉を寄せ、出発した時は明るかったはずの空を見上げる。
青から赤に染め変えられる色は刻一刻と暗さを増していく上、ぽたり、雫まで落とし始めた]
─ →屋敷 ─
[声が何処から聞こえてくるかなんて解らなかった。
けれど足は無意識の内に動いて、たどり着いたのは大きな屋敷。
なんでこんな森の中に建っているのか、聞こえた声は此処からなのか、疑問はいくつかあるけれど]
…細かいことを気にしてる場合じゃないし。
[雨に濡れ、野宿も出来ぬ軽装では屋根の下に居られるのは有り難い。
かたん、と扉を鳴らせば中からメイドに出迎えられて]
すみません、一晩宿をお貸し願えますか?
道に迷ってしまった上に雨に降られてしまって。
[急な来訪は迷惑だろうに身勝手な頼みは快く受け入れられ、中へと案内される。
その時、またあの声>>#2が聞こえたような気がしたけれど]
…いえ、少し耳鳴りが。
[雨に降られて体調が悪いせいだと、思いこむことにした**]
─ 屋敷/エントランス→二階個室 ─
ホント、災難だよねぇ。
雨宿り先があったからよかったけど。
ま、ここで会ったのも何かのご縁、雨止みまでよろしくね、美人さん方。
[言葉を返してきたまだ若い娘>>35に軽い口調で返す。
もっとも、もう一人のどこか落ち着きない女>>34の耳には、届かなかったかも知れないが。
ともあれ、女性たちに僅かに遅れて二階の客室を一つ、借りて。
一人、室内に落ち着くと、は、と息を吐く]
……屋敷もワケありっぽけりゃ、来客もワケありだらけ、ってか?
[こんな時間に、一人で森にいるのは似つかわしいとは思えなかった女性たちを思い返して独りごちる]
ま、ワケありってんなら、俺も人の事はいえないけどー。
[巡る思考は、こんな軽い言葉で一先ず、断ち切る。
踏み込む距離を誤れば、足元だけでなく命も危うくなる。
そんな場所で、綱渡りな生き方をしている青年は、今は踏み込みすぎる事を是としなかった]
しっかし、ホントに至れり尽くせりだなぁ……俺の棲み家よりも設備いいじゃんよ。
[羨望交えて呟きつつ、まずは、と風呂で身体を温める事を選択する]
……深入りは、禁物、かねぇ。
天気次第っちゃあ、そうだけど。
[長く止まるべきではない、と。
そうは思うが、この土砂降りの中に出て行く気にはさすがになれず、結果]
……なるように、なるか。
[今は久しぶりの入浴を楽しむ事に専念した。*]
─ 客室 ─
[身体が温まったところで浴室を出て、乾いたタオルで身体を拭いて着替えの下へ。
凹凸のない細身の身体は筋肉も然程ついてはおらず。
それが僕の悩みの種でもあったけれど、人並みに運動出来るくらいの身体ではあるのだから、満足しておくべきなのだろう。
頭にタオルを被せたまま、赤いワイシャツを着てその上に紺色ジャケットを羽織る。
用意されたスラックスも紺色。
上下揃いの色に赤いワイシャツと言う出で立ちは、何となくその筋の人の服装にも思えたけれど。
それ以外に無いのだからそのまま着ることに]
……似合わないわー……。
[似合う似合わないはともかく、サイズはピッタリだった。
室内であるため、頭に帽子は被っていない。
顔の左半分を覆っている前髪とほぼ同じ長さの後ろ髪。
ほんの少しだけ、先が外に跳ねている]
どのくらいで乾くかなぁ…。
雨上がるまでに乾いてくれよー?
[脱ぎ散らかしたままだった服を客室内に干して、僕は願うように言った。
外は土砂降り、上がる気配はとんと無い。
乾き難い天候でどこまで乾くだろう。
着て不快感を覚えない程度には乾いて欲しいものだ]
さぁて、と。
足も何とかなりそうだし……歩き回ってみようかな。
[とん、と左足の爪先で床を突いてみる。
鈍い痛みはあるが、手当てのお陰で歩くに支障は無さそうだ。
相変わらず、庇うような歩き方にはなるだろうけれど]
どっかに屋敷の主人居ないかな。
[まだ礼も言っていないことを思い出し、僕はそう呟きながら客室を出た]
[同じような景色のなか、どれくらい走っただろうか?
雨足は緩むことなく、叩きつけるように男を濡らし、体力を奪い続ける。
”もしかして迷ったか?”
一向に森を抜ける様子もなく、舌打ちした時。
雨で霞む視界の向こう、大きな建物が薄らと見えた。
男は、一目散にそちらの方へと駆けていく。]
[目つきも悪く、無精ひげ、ましてや雨でずぶ濡れと見た目は酷いことになっている。
おまけに、袋に入れているとは言え、手にしているのは猟銃だとわかるものならわかるだろう。
物盗りと疑われても文句は言えないと自覚はしつつ。
身体は冷え切り、体力も消耗してる。
このまま雨の中さまよい続けるのは危険だと、思い切って扉を叩く。
出てきたのはひとりのメイド。]
失礼……その、宜しければ雨が上がる間、雨宿りをさせていただきたいのだが……。
[メイドの返答>#3に、男は二三度瞬く。]
……は?
いや、ああ……ありがたい。世話になる。
[望む?何を?
疑問に思えどとりあえず今は、差し出されたタオルを受け取り、まずは顔を拭いながら屋敷へと。]
─ 客室 ─
[しっかり湯を堪能した後、用意されていた着替えに身を包む。
今まで着ていた物と似た、淡い青のシャツと黒のスラックス。
髪は半乾きだが、そこは仕方ない、と割り切りをつけ、自分の服は必要なものを移し変えてから乾しておいた]
さてさて、それではちょっとお散歩に参りますかねぇ。
[散歩、といっても文字通りのものではないのだが。
ともあれ、身支度済ませた青年は、音もなく客室を出て周囲を見回した]
……このフロアは、客室だけ、ってとこかなぁ?
[並ぶ扉に、口をつくのはこんな呟き]
─ 二階・廊下→エントランス ─
[人の気配のある部屋ない部屋多々あるが、自分が着いた時よりも人の気配は増えているらしい]
……多分、ご主人さんがいらっしゃるのは上だろうけど。
[ちらり、視線は天井へと向く]
いきなり押しかけるのも、どーか、だよねぇ。
[そんな呟きと共にふらりと歩き出す。
一見するとのんびりとした足取りなのに、その実、動きには無駄があまりない。
歩みはそのまま、下へ降りる階段へと向かうと]
……ホントに多いね。
[メイドの他にも人の姿が見て取れて。
知らず、こんな呟きが口をついていた]
― 屋敷/エントランス ―
[メイドからタオルを借りて纏う水気を拭ってゆく。
すぐに雨は止むだろうとその時は思っていたから
部屋を借りるでもなくその場に留まり雨音を聞いていた。
ちらほらと雨宿りに訪れる人をみて同じような境遇なのだろうと思う。
増えた>>62多い>>63なる声が耳にとまり所在無さげに視線漂わせた]
――……。
[窓から見えるのは視界を遮るほどの豪雨。
視線落とし手許の籠に掛けた手巾に指先を触れさせる。
父に頼まれたキノコなどの食材野草が入っている。
仕込みの時間を考えれば今から急ぎ帰ったとしても
今宵の夕食には間に合わない事がわかる]
― 客室 ―
……、あ。
寝てた?
[思わずそう声に出したけれど、もちろん返事はなかった。
身を起こして部屋の外を見てみても、分かったのは未だ雨が止んでいないということだけだ。
ちょっとうとうとしていただけなのか、予想外に深く寝てしまっていたのか。この部屋には時計はないようだった]
急いでたわけじゃないけど。
あんまり長くとどまると……うぅん。
……まぁ、着替えようかな。
[心配ごとは幾つかあったけれど、ひとまずはベッドから降りて、与えられた着替えに手を伸ばす]
― 屋敷/エントランス ―
雨、早く止んでくれないかしら。
[ぽつと呟き籠に掛かる手巾を撫でる。
立派な屋敷で雨宿りを頼めたのは有難い。
時折轟く雷鳴に恐怖するのか
オリガは耳に手を宛てがいそれをやり過ごそうとしていた]
……“美人さん”かぁ。
[未だ湿った服を脱ぎながら、ふと、玄関先での会話>>54を思い出す。
向けられたその言葉には、正直ちょっと戸惑った。顔にも出ていたかも知れない。
決して照れたわけではなくて、ただまるっきり予想していなかったのだ。そんな言葉を掛けられる日が来るなんて]
美人、なのかなぁ。
[髪が伸びていたお蔭で、少しこけた頬は誤魔化せたのかもしれない。
露わになった身体を見下ろしてみる。やや青白い肌も、細い腕も、病弱な娘なのだと言われれば納得されるのかも知れない。
胸に女性特有のふくらみが無いのだって――もっともこれに関しては、発育不良とは何の関係もないのだけれど――そもそも皆が皆、大きなわけでもないのだし]
……とりあえず、バレてない、って事だよね。
それならいいか。
[そう結論づけて、“ボク”は与えられた服を身につけた。
黒いワンピースは大きすぎず、身体のラインが分かるほどぴったりしているわけでもなく、まさに丁度いい具合だった]
[擦り剥いた傷はそれほど深いものでは無かったから、手当ては直ぐに終わった]
これ、返さないとなぁ。メイドさんどこだろ。
そういえば、ご主人に挨拶とかしなくていいのかな。
[救急箱の蓋を閉じて、両腕で抱きかかえて。
色々考えながらも、とりあえず個室から外に出た]
― 屋敷 ―
[すぐ近くかと思ったけれど、そうでもなかった。
玄関口まで辿り着いた時には、すっかりびしょ濡れになっていた]
このまま外にいたら風邪を引いてしまう…。
[予想したよりもっと立派なお屋敷の様子。
少し躊躇いながら私は背伸びをして扉の装飾を叩いた。
ドンドン、ドン]
― 客室 ―
[毛皮のコートは大分濡れてしまったが、その下の衣服にまで雨水が染みることは防いでくれていた。
ゆえに、コートを脱いだメーフィエがすぐさまベッドに倒れ込んでも、枕元のほかは濡らさずに済んだ。
それでも服と身体の冷えは、毛布に包まってもすぐに消えるものではなかった。
視線の先には、ベッドに倒れた際に軽く除けていた、綺麗に畳まれた衣服があった。]
先に着替えた方が良い、か。
シャワーも浴びられたら良いけど。
[メーフィエは未だ重く感じられる身体をなんとか起こした。
客室を調べてみれば、風呂はきちんとあると判り、湯も問題なく出すことが出来た。
ふらりとした足取りのまま、先ずは身体を温めることにした。]
[風呂を出た後、着替えに袖を通している間に頭を過ったのは、他の「雨宿り」と思しき人々のこと。
この屋敷の主人に対してもそうだったが、彼らに対しても挨拶の一つも未だ交わしていない。
明るく聞こえる挨拶>>35くらいならば聞こえてはいたが、自分に向けられたものでなかったこともあって、振り返ることもしなかったのだ。]
………………。
[最初にエントランスで見た面々の中には、追手の顔は見当たらなかった筈。
それでもあの場に再び戻ることを躊躇ったのは、もしその人と鉢合わせたら、という不安の所為。
結局、それでも客室を出ることにしたのは、腹の虫が鳴く声が聞こえてしまったから。
逃亡を始めた夜から、まともな食事にありついていなかったことが思い出された。]
─ 屋敷/エントランス ─
所で、こちらの御主人はどちらに?
え、でも、挨拶をせぬまま厄介になるわけには…
[メイドに屋敷の主人の所在を聞くも、中に入って休まれるようにと機械的に勧められるだけ。
半ば強引に中に通されると、自分と同じく雨に追われてこの屋敷に来たのだろうタオルを持った男性が真っ先に目に入った。
他にも何名かの姿があり、まずは会釈をして]
歓談中のところ、失礼を。
雨に降られてしまいこちらに寄らせていただいたのですが…
[ここで一旦言葉を切り、屋敷の住人はこの中に居るのかと視線をめぐらせてみた]
― 客室前廊下 ―
[先程までいたエントランスの方から声が幾つか聞こえる]
どうしよっかなぁ……
メイドさん、あっちかもしれないけど。
[人の多いところに行くのはあまり気乗りがしなくて、部屋を出たところで足を止めたまま、少し思案]
― 客室→二階廊下 ―
[未だ湿っている毛皮のコートを客室のハンガーに掛けたまま残し、メーフィエは外に出た。
纏っているのは黒い長袖のカットソーに、灰色のフレアースカート。
くるぶしまで届く裾を緩やかに揺らしながら、静かに歩き出した。]
あ、……。
[見えた人影に瞬き、立ち止まった。
黒いワンピース姿のその人>>82は――メーフィエが逃げ続けている相手では無かった。
小さく緩く息を吐き、それからふっと、先程の記憶を思い起こした。]
あの。
貴女も、さっきエントランスで見かけた……雨宿りに来た方?
その……こんばんは。
[少なくともメーフィエの目には女性であるように映ったその人に、幾らか落ち着きを保って声を掛けた。]
/*
縁はあってもなくても面白い設定だとは思う。
が、ありすぎると辛くなるのが少人数の常なので、一人一個と限定する試みなわけだが、どーう転がるか。
いっそ、このまま縁成立ナシでの開始も面白いかしら、とも思うんだけどねw
とりあえず、投げられるものはなんでも受ける! の意思表示だけはしとこうと遅まきながら思ったのだった。
/*
なちゅらるに二人と書いてますが、プラーミヤの存在には気づいてないからなぁ。
まあ、意図的に引きこもったんだろうけど(
─ エントランス ─
[新たにやってきた女性>>83には会釈を返しておいて。
狩人らしい男性の言葉>>96を耳にして視線をそちらへと向けた]
栄養……あー、冬眠とか冬越えのために蓄えてるから。
なるほどー。
[うろ覚えだったけれど、多分間違ってない……と思う。
理解した風に言って、続いた言葉にぎくりとした]
え、死人出たことあるんですか、あそこ。
そんな難しい山登ってたつもりは無かったんだけどなぁ…。
[何せ本格的な登山じゃなく、トレッキングに近い感覚で登っていたのだ。
荷物もそれに見合ったものしか持っていない。
単に僕が知らなかっただけなのかも知れないけど、話を聞いて今更肝が冷えた]
─ エントランス ─
[苦笑と共に返された言葉>>94には、うんうん、と頷くだけに止めておいた。
追及されぬのであれば、それに越した事はないから]
うん、ホントに幸運。
ここのご主人、見ず知らずの通りすがり受け入れてくれて、客室とか着替えまで用意してくれるんだから、よっぽどイイヒトなんだろうな。
まだ、挨拶もさせてもらってないけど。
[苦笑する少女>>100に返したところで、幾人かの名乗りが耳に届き]
あー……名前。
俺は、ベルナルト。
雨止みまでのご縁だとは思うけど、どーぞよろしく。
[僅かに間を空けて、手短に名乗りと、挨拶を場にいる面々に向けた]
[それから、メーフィエはふっと訊ねた。]
ところで、貴女、これから何処に?
あたしは、食事が頂けたらいいなって思っているんだけど、
――良かったら、一緒に来ませんか?
[箱を抱えていた「彼女」にも用事があるのかもしれないと思いつつ、「一緒に」と誘ったのは、相手の顔がどこか青白く少しこけて見えたから。
それもあって、問い掛けるメーフィエの眉は少しだけ下がっていた。]
─ エントランス ─
雨止まないことには帰れないもんなー…。
うん、雷だけでなく雨も早く止んで欲しいや。
[女性の言葉>>99に思い直して、頷きながら同意した。
表情がまた和らぐのを見て、難しい顔をしていた僕の表情も少しずつ緩んでくる。
会話することで雷に驚くことが緩和されるなら、それに越したことは無い。
名乗り>>101を聞けば、口の中だけでその名前を繰り返し、覚えようと頑張った]
[ジラント、オリガ、ベルナルト、アレクセイ、リディヤ。
皆それぞれの事情で森に入り、不運にも雷雨に見舞われてこの屋敷に集ったらしい。
多いな、とは思えど、同じ境遇を思えば僅かながら親近感も沸くというもの。
賑やかで良いじゃないか、と前向きに考え始めてさえいた]
─ エントランス ─
[少女と青年の会話>>105に、彼も屋敷の主人には会えていないことを知って視線を向ける。
イイヒトという言葉がどこか上滑りするように聞こえたように思うが、それを含め声に出すことは無く]
ですよ、ね。
[彼>>108と同じく肩を竦め、苦笑に疑問を押し込める。
一晩過ごすだけの場所をわざわざ居心地悪くする愚行はこちらも避けたいから、休息を軽く勧められたのは丁度良い話題転換になった]
そうですね。
濡れた服のままでは休めませんし。
では、失礼します。
[青年の提案に同意を返し、場にいる面々から離れて]
すいませんが、部屋と着替えをお貸し頂けますか?
[メイドに声をかけた後、案内された客室へと入った**]
/*
これ、もしかして、やってないと思う時でもダブルクリックになってしまっているの…?
うぅ、ごめんなさいorz
この村は健康できそうな雰囲気かな。
夜遅くならずに来れるように頑張ろう。おー。
/*
とりあえずは、無愛想な感じを出したいのだが、出せてないなぁ、と思いつつ。
設定的に役職を狼にしたくなってる訳だが。
うーむ、RP村の狼って大昔に1回きりだしなぁ、さてはて。
─ エントランス ─
や、無理はしない、しない。
…でも、友達が探してるかもしれないんだ、僕のこと。
一緒に登山してて、さ。
だから早く帰りたいところではあるんだ。
[左足へと向けられる視線と、案じる声>>118。
無理はしない、と首を横に振ったものの、友人の安否も気になるところで。
僕は正直にそのことを言って、ちょっと無理するかも、と言う雰囲気を言葉に乗せた]
風邪引かないうちに行ってらっしゃい。
[アレクセイ>>113とジラント>>120が客室に向かうのは見送って。
リディヤの言葉>>121には頷きを返す]
それじゃあ暖炉つけてもらえるよう頼んでみますね。
また後程。
[そう言って僕は彼女を見送った]
オリガさ───……
オリガ、で良いかな?
着替えないで暖炉の方に行く?
[呼び捨てでも良いかと問うようにオリガに訊ねて、問いを一つ重ねる]
ベルナルトさんはどうするー?
[解散の体になり始めたから、ベルナルトにも問いを投げておいた]
― 二階廊下→ ―
[「彼女」>>116もまた、この状況に対して疑問を抱いているようにはメーフィエには感じ取れなかった。
だから「不幸中の幸い」なんて言葉にも、素直にこくんと頷いていた。
メイドを探していたと話す言葉も、「彼女」が抱えている箱を見れば、確かにと頷けるものだったのだが]
怪我、していたのね、……。
[ほんの少しだけ抱いた違和感は、「アタシ」と口にした相手の言葉の間を感じた所為。
けれどその違和も一瞬のもの。
誘いに対して返ってきた是と笑顔>>117に、メーフィエは安堵から再び笑みを浮かべた。]
良かった――ってそうだ、あたしも名乗ってなかったね。
メーフィエ、って呼んで下さい。
此方こそ、宜しくお願いしますね、キリルさん。
[人が名乗る名前が全て正しいとは限らない、とは知りつつも。
それでも今ここで「キリル」の名を偽りの名だと疑う訳でもなかった。
それからメーフィエは、周囲をちらと見まわしながら、階段を下りていった。]
/*
あっどうしよう。階段使うってことは客室に引き返す組とすれ違うよ、ね。
メイドさんの案内(→メイドさん同行?)もあるとキリルの行動にも影響出るよね。ど、どうしよう。
― エントランス ―
[窓から差し込む光りが影を色濃くする。
相変わらずの雨音は激しく鳴り止む気配はない。
靴の裏から感じるのは地鳴りのような微かな不安定さ。
そうした先に轟くのは――言わずと知れた雷鳴]
〜〜〜〜〜〜っ
[喉の奥では声にならぬ悲鳴。
しゃがみ込みたくなる衝動をすんでのところで耐えるが
へなりと情けなく下がる眉は隠しようが無かった**]
[移動しようとした矢先、雷鳴が轟いて思わず身を竦ませる]
〜〜〜っわぁ、大きかったなぁ、今の。
…と、オリガ、大丈夫?
[雷の音が苦手と言っていたのを思い出して、オリガへと案じる声を投げた。
視線を向ければ案の定、と言って良いのか、はにかむ表情は消えて眉が下がってしまっている]
歩ける?
[動けなくなっている可能性を考えて、僕はオリガに右手を差し出した。
彼女の反応はどうだったろう。
どちらにせよ、僕はオリガを大広間に案内すべく、彼女を連れて歩き出した]
─ →大広間 ─
[移動中、玄関にいたメイドとは別のメイドを見つけて声をかける。
違う人物だと言うのに無表情なのは変わらなくて、その様子はやっぱり少し不気味に見えた。
大広間の暖炉のことを頼んでみると、どこか機械的な返答をされたが、その内容は是。
メイドが先に大広間に向かったから、辿り着く頃には火が点り始めていることだろう。
ついでに大広間の方向が間違っていなかったことを確信して、僕は安堵の息を吐いた]
オリガ、こっち。
[大広間の入口まで辿り着くと、扉を開いて先にオリガを通そうと、道を譲る仕草をする。
他にも大広間に来る人が居たなら同じように先を譲って、最後に扉を閉めながら僕は大広間へと足を踏み入れた]
ああ、もうじんわり温かいね。
やっぱり暖炉は良いなぁ。
[近くに居ればきっと服も乾くはず。
だから、一人掛けソファーを一つ、暖炉の傍に動かした。
勿論そこにはオリガが座るよう勧める*つもり*]
― 二階廊下→大広間 ―
[道中、運良くメイドとすれ違った。
他の来客の案内の帰りだったのかもしれないが、人形のような無表情からはそうした経緯は読み取れない。
救急箱を借りたと言っていたキリルの言葉を思い出しつつも、メーフィエはメイドに別のことを訊ねた。]
その、お腹が空いてしまったんですけど、何か――
――ありがとうございます。
大広間の方ですね。判りました。
[食堂を兼ねているというその場所までの道筋を聞いたのは、少しだけ気力が戻ってきている今、再び案内を頼むのが少し忍びなかったからではあった。
それから、途中で幾らか迷いそうになりながらも、大広間の前へと辿り着いた。]
[扉の近くに、メイドではなく、若い男>>130の姿が見えた。]
あら。 えっと、ここ……屋敷の方?
こんばんは。暫くの間、お邪魔します。
[濡れ鼠にも見えないスーツ姿の青年に、少しだけ自信無さげに会釈ひとつ向けてから、足を踏み入れた。
温もりのある室内を見回せば、暖炉にきちんと火が点いているのが見えた。
それから、既に大広間に来ている人の姿もまた目に映り、小さく会釈をした。]
……食事は向こうの席でいいのかな。
[暖炉の温もりにも心は寄せられたが、足はロングテーブルの方へと向かっていた。
先程道を教わったメイドづてに、食事の手配があるかも、と。
厨房から直接何か食べられるものを持ってくることはまだ考えていなかったメーフィエは、空腹を抱えながらも、席を立つことなく、その場にいた。**]
[雷鳴に思わずぎゅっと目を瞑る。
音が鳴り止むと恐る恐る目を開けた。
サーシャの竦みは知れず案じる声>>129を受け漸くぎこちなく微笑んだ。
こんなことで狼狽えてしまう己を恥じる思いと
案じさせてしまう申し訳なさを感じ謝りたくなるけれど]
ありがとう。
[一番伝えたい気持ちを選び言葉にする。
大丈夫と応えたいのに先の雷鳴の衝撃から立ち直りきれず
差し出された右手に自分の左手をおずおず重ねた。
伝う温度に安堵するようにぎこちなさもとけてゆく。
凄い音でしたね、と他愛ない言葉を交わしながら大広間に向かう。
途中出会ったメイドの無表情さにまるで人形のようだと思いながら
答える彼女に軽く会釈向けて先ゆくその背を見詰めた]
― 大広間 ―
[大広間の入り口で道譲るサーシャの所作にはたと瞬く。
仄かな笑みを浮かべ重ねた手をそっと離して
大広間の中へと身体を滑り込ませた]
わぁ。
[広いその部屋に感嘆の息を漏らす。
暖炉の方からはじわりとあたたかな空気が漂うを感じた]
本当に、あったかいです。
こんなに立派な暖炉ならみんなであたれますね。
[扉を閉めるサーシャを振り返り嬉しそうな笑み向けて
暖炉の前へと歩み寄れば運ばれたソファが目に留まる。
ことと首を僅かに傾げてパチパチと火の弾ける音を聞いた]
─ 大広間 ─
[呼び方について>>135は雷鳴鳴り響く前に、分かった、と了承を返せた。
轟音が耳を劈いた後は、僕の手に重なったオリガの手>>136を引いて大広間へと。
感謝の言葉には笑みを返して、他愛無い会話をして通路を進んだ。
右手に伝う体温は雨に濡れたせいか、やや低めに感じる。
尤も、お風呂に入ったお陰で僕の体温が高めになっていたせいなのかも知れないけれど。
オリガの体温が低いと思ったから、早く温めてあげたいと言う思いが強くなった。
だから大広間に着いた時、暖炉に火が入っていたことにとても安堵したんだ]
うん、大きいからこんな広い部屋でも隅々まで暖まるだろうし。
全員集まっても何とかなりそう。
はい、オリガ。
ここ座って、暖炉に近いから暖まるよ。
[暖炉前に運んだ一人掛けソファーの背凭れをぽんぽんと叩いて、首を傾げるオリガ>>137に言う。
前髪に隠れていない右目と唇で笑みの形を作った]
……なんっか、こう……引っかかるんだよな。
[小さく呟く声は低く、開いた目はやや鋭さを帯びる]
間取り、確かめといた方がいいかも知れん。
[そう思うのは、危険が日常茶飯事の場所で生きる者の本能のようなもの。
現状を手放しで受け入れてはならない、と、そんな気がしてならない]
俺の気のせいなら、それに越したこたぁないんだけどねぇ。
[轟く雷鳴に紛れさせながらそんな呟きを、落とした後。
懐に忍ばせてきた愛用の短剣の存在を確かめた後、ゆっくりと屋敷の中を歩き出した]
/*
ベルナルトに対してもいつの間にかタメ語になっていたことに噴く。
もうダメだー(笑)。
敬語出来ない子なんですね分かります。
/*
なんでばらけたんですか?
→絡み増えると動き難くなるから、あえて絡みを減らしておく試み
→多角避けもある
まあ、一番の理由は、桟敷を確保しつつ、室内庭園の描写は譲れねえwwwwwの精神です。
/*
実はパーヴェルを使ってみたかった。
とここで白状しておく。[唐突]
使ってみたかったけど、朱月シモン化しそうだったんでちょっと避けたw
─ 屋敷内 ─
[進んだのは、大広間に向かうのとは逆の廊下]
……これだけの規模の屋敷なら、もうちょっと人の気配もありそうなんだけど。
[メイドの他にも、屋敷を維持する使用人がいそうなものだが、その気配は感じない]
場所的に、通いってのは、あんまりなさそうだし……っと。
[呟きながら歩いて行くと、両開きの扉が一つ、目に入る。
立ち止まり、前に立って扉を見上げていると]
「……そちらは、大浴場になっております」
ぅにぇっ!?
[いきなり背後から呼びかけられて、うっかり妙な声が出た。
無意識、身構えながら振り返った先に見えたのは、メイドの無表情な顔]
……あ……あー。
大浴場。
そうなんだ。
[こちらの奇声にも動じた様子のないメイドに、張り詰めていたものが違う意味で、切れる。
一体いつからいたとかどっからでてきたとか、言いたい事は色々あるが、言葉にはできなかった]
……ちなみに、男女別?
[代わりに投げたのはこんな問いかけで。
それに、メイドは首を横に振った。どうやら、男女別にはなっていない──つまりは混浴であるらしい]
「支度は常に整えてございますので、こちらもご自由にお使いくださいませ」
[そんな言葉と共に礼をすると、メイドは踵を返して立ち去っていく。
その姿が見えなくなると、はあ、と深く、息を吐いた]
……心臓わるー。
[口をくのは、こんなぼやき]
─ 屋敷内・廊下 ─
[気を取り直して、また歩き出す。
進む廊下はやがて、小さな片開きの扉に突き当たった]
……勝手口……にしちゃ、不自然だな。
[呟きながら、扉を開ける。
直後に響いたのは、一際大きく聞こえる雷鳴。
白の稲光が視界を染め、それが消えた後に目に入ったのは──鮮やかな、緑]
外……? いや……。
[雨音は響くけれど、風雨が身を襲う事はなく。
周囲に見える草花には濡れた様子もない]
……え、なにこれ。室内庭園、ってヤツ?
ちょっと、ここのご主人ってばどんだけ……。
[財力あんのよ、という呟きは、雷鳴に飲まれて消えた]
[隻眼と唇の形作る笑みに後押しされるように
こくんと頷き暖炉傍に置かれたソファーにそっと腰を下ろした。
暖炉の炎は森の中で見た夕暮れの空を思い出させる。
一瞬見入り、ちいさな息を零して]
あたたまります。
……ありがとう、サーシャさん。
[サーシャへと顔を向けて表情を綻ばせた。]
─ 室内庭園 ─
[ぐるりと周囲を見回す。
踏み込んだ空間は、壁の一部が硝子張りになっており、叩きつける雨が流れ落ちる様が見えた。
二階部分は吹き抜けになっていて、天井は、高い]
……こんな場所じゃ、この位の気晴らしは必要なのかも知れんけど。
……怪しい草とか、植わってんじゃねぇだろなぁ。
[冗談とも本気ともつかない口調で呟きながら、柔らかな緑の空間を見て回る。
中央には小さな池と噴水。植えられている花は色々とあるが、目を引くのは紅と白の花咲く薔薇の茂み]
趣味は、悪くないっぽい?
[目利きできるほどではないが、『何でも屋』として庭の手入れを請け負う事もある身。
庭園の花木、一つひとつに手入れが行き届いているのは見て取れた]
/*
他はともかく。
ここの描写だけは、譲るわけにはいかんかった……!
ちなみに、三階は展望室のつもり。
建築力学的な強度とかは気にすんな、てことでひとつ(
─ 大広間 ─
もっちろん。
そのために動かしたんだから。
[良いのかと問うオリガ>>144に頷いて、僕はもう一度笑った。
オリガがソファーに座るのを見れば、その傍らに立つようにして。
僕もまた暖炉の恩恵に与る]
どう致しまして。
…さっき手を繋いだ時、冷えてたみたいだったからさ。
早く温めてあげたくて。
そうだ、温かい飲み物が無いか聞いてこようか?
中からも温まった方が体温も戻るだろうし。
[綻ぶ表情>>145と感謝の声。
それを見、聞けて嬉しいと言う表情は隠すことなく表して、僕はもう一つ提案を口にした。
僕自身、何かお腹に入れておきたくなってきたからだ]
― 大広間 ―
[そのためにとサーシャが言えば>>147
笑みは少しだけ照れたようなはにかむものが滲む。
気さくで優しい人だという印象を受けるその人の言葉に
釣られるようにその手を見詰め、己を軽く握る]
冷たいの、サーシャさんに移してしまいましたよね。
少し心細かったから、手を引いてくれたの、嬉しかった。
[時折言葉遣いが緩むのは心を許し始めた証拠か。
心遣いに感謝しながら、訊ねにこくんと頷いた]
お願いできますか?
――…此方のメイドさん、少し話しかけ難くて。
[雨宿りを了承してくれたのだから親切とは思うけど
あの無表情さが気に掛かり話し掛けるのに勇気がいるのだとも漏らす]
― 大広間 ―
あら。
貴方も、だったんですね。失礼しました。
[その青年>>134から挨拶と共に返ってきた訂正の言葉に、メーフィエは瞬き。
自分もまた「雨宿り客」であると認める言葉を返した。
それからロングテーブルの席に着いたところで、少し離れた暖炉の方から先程の青年からの声が掛かり、振り向いた。]
あぁ、あたしは、メーフィエ。
サーシャさん、ね。それに、其方の方も――、
その、宜しくお願いします。
[暖炉の方に顔を向けると、サーシャが立つ傍にあるソファに、もうひとり若い女>>145の姿が見えた。
この名乗りは、そのふたりに向けたもの。]
─ 客室 ─
[「こちらをお使い下さい」と案内されたのは品良く整えられた部屋。
メイドは「不自由があれば申出を」とだけ言い置き、音もなく去っていって。
一人になり扉に鍵をかけてから部屋を見まわせば、着替えも入浴の準備も既に済まされていた]
…本当に至れり尽くせり、だな。
こんな森の中じゃ維持するのも大変だろうに。
[口に出す言葉は感嘆だが、表情は険しいもの。
此処に来る前から腑に落ちない事はあった、が]
…朝になって雨がやんでいなくても、出ていくべきか。
[下手に首を突っ込むと厄介そうな気がして。
長居しなければ大丈夫だろうと、深く考えることは一旦止め]
─ 客室 ─
しかし。
部屋に風呂がついているのは有り難いな。
[代わり、考えるのは現状のこと。
着替えだけで済ませるのは辛いと思っていたから人目を気にせず入られることは正直助かる。
水が滴る程に濡れた外套を脱ぎ、絞った後ハンガーにかけ。
着ていた服も同じようにしてから、胸に巻いた幅広の包帯を外して湯に浸かる。
雨に冷やされていた体がゆるゆると解けるように湯の温度に馴染んでいくのが解って。
存分に疲れを癒すと、包帯を胸に巻き直して用意されていた着替えを手に取る。
シンプルなパンツとドレスシャツで、別段不思議に思うことなど無いはず、なのだが]
─ 客室 ─
…なんだか、気持ち悪いな。
[若干余裕のあるシャツと、対してパンツはぴったりとしたスキニータイプ。
まるで元から自分の為に誂えられたように体型と好みに合っているのが不自然に思えて、無意識を声に落とした後]
……ちょっと、ここの中を見てこよう。
[いくばくかの思案の後、荷物から短剣を出すとシャツに隠れるようにパンツのベルトに括りつけて。
一人で部屋の中に居たくないと、理由を作って部屋の外へ出た。]
─ →廊下 ─
/*
さて。
胸の包帯は皆どう受け取ってくれるかな(
アレクセイは男性名だけど、キャラグラ綺麗なので男装の麗人にしてみた次第。
青年に見えるなら青年でいいのよ的なふらふら感ですが。
─ 大広間 ─
ああ、大丈夫大丈夫。
僕はお風呂で温まっても来たし。
このくらい何てこと無いよ。
[冷えを移してしまったと言うオリガ>>148に返すのは首を横に振る仕草。
冷えているオリガに比べたらかなりマシな状態なのだから、そこを気にすることは無かった。
手を引いたのが嬉しかったと言われると、口端を持ち上げて笑った僕の頬に僅かに朱が走る。
力になれたのが嬉しかったし、そう言えば手を繋いだんだ、と今更意識してしまったのが理由]
分かった、じゃあちょっと行って来るよ。
オリガはゆっくり温まってて。
[提案には是が返り、僕はオリガに頷いて一旦傍を離れた]
─ 廊下 ─
さて。
まずは何処に行こうかな。
[部屋を出たはいいが、あても無く屋敷内をうろつくのも悪趣味に思えて気がひける。
かといって立ち止まったままでも不審だろうし、とゆったりとした足取りで歩き始めて]
そういえば、ここのご主人の部屋はどこなのかな。
[この屋敷に着いた時の事を思い返し、メイドに聞いてもきっと答えてはくれないだろう疑問を口にした]
― 二階廊下→ ―
あっ、大した怪我じゃないですよぉ。
ちょっと、擦り剥いちゃっただけで。
[さっきの間>>116の所為で違和感を与えていたなんて知らず。
誤魔化すように、両手を顔の前でぱたぱたと振った。
今度のスカートの丈は膝と同じくらいで、動けば手当のあとがちらちらと覗く]
メーフィエさん。うん、覚えた。
じゃ、行きましょうか。
……って言ってもアタシ、どこ行ったらいいか知らないんですけど。
[エントランスから案内されるまま客室に来て、それ以外の屋敷の中の配置はまるで分からない。
えへへ、なんて笑いながら、一緒に下に降りる事にする。メーフィエさんが辺りを見渡しているのには気づいたけれど、メイドか誰かを探しているのだとばかり思っていた]
二階廊下→大広間 ―
あ、えっと。……
[途中でメイドとすれ違う>>131。
メーフィエさんが大広間について聞くのを待ってから、彼女に借りた救急箱を渡そうとしたけれど、ちょっと悩む。さっき救急箱と着替えを持って来てくれたのってこの人だったっけ、と。
さっきと同じ無表情で、だけど良く見たら顔立ちが違う気もする。
けれどそうしている間に、中途半端に差し出したままだった救急箱は受け取られた]
……あっ、ありがとう、ございましたっ。
[戻しておきます、と相変わらず無表情のままに告げられて、慌てて御礼を言う。
多分この人で合っていたんだろうと、メイドが全員無表情だなんて知らなかったその時はそう思った]
─ 室内庭園 ─
[庭園の中を見て回る。
どこかのんびりと花木を眺める態だが、実際にはその場の観察が主な目的]
観賞用の花だけじゃなくて、ハーブ類も結構あるみたい、と。
……ご主人さんの趣味なんかねぇ。
[庭園には見目好い花木以外に複数のハーブも植えられていた。
食材になるもの、香草として使うものが主体だが、薬としての用途があるものも幾つか見受けられた]
ここは、覚えといて損なし、と。
……しかし、ここの上って、どうなってんだ?
[場の観察が終われば、好奇心が頭を擡げる]
……見に行ってみるのも、あり?
[間取りの把握、という目的もあるけれど。
この庭の上に何があるのか、はそれとは別に気になった]
― 大広間 ―
[案内を頼まなかったから、ちょっとだけ時間をかけて大広間に辿りついた。
扉の近くに立っていたのはメイドではない。>>134
メーフィエさんが挨拶をしている間、その人の長い前髪が何となく気になって、ついちょっと見つめてしまう]
あ、すみません。
[道を空けられて、我に返って頭を下げる。
部屋の中に入るともう一人女の人>>145がいたから、そっちにもこんばんは、と挨拶した]
アタシは、キリルです。
よろしくお願いします。
[サーシャさんと、オリガさん。
新たな名前を反芻しながら、ボクはまた“彼女”の名前を名乗った。
2人も含めて雨宿り客は多いようだし、本人の知り合いがいたらマズイんだろうけど、まさかそんな偶然はないだろう。きっと]
─ 廊下 ─
[気付いた疑問を口に出してしまえば、堪えるのは難しい。
元より不審が強いのだから当然と言えば当然で]
…探してみるか。
[屋敷内を歩く建前だけでなく、純粋にこの屋敷の主人に会っておきたい。
メイドに見咎められても、主人への礼を言いたくてと言えばうろついていた理由には出来るだろう。
そう考えて歩く速度を少し速めれば、窓の外から強い雷鳴が響いた]
─ →屋敷内・廊下 ─
[そうと決めれば行動は早く。
庭を出て、廊下を足早に歩く]
……しかし、根性座った雨だよな。
[一向に弱まる気配を見せぬ雨脚にぽつり、呟く]
降りだしのタイミングといい、勢いといい。
なんかこう……嫌な感じもするけど。
[低い声は雨音に紛れさせるように、落として。
湧き上がるものを振り払うように、軽く首を振る。
金糸の如き髪がさら、と揺れた]
─ →厨房 ─
[ひょこ、と左足を少し庇いながら僕は歩き行く。
この大広間は食堂を兼ねているようだったから、近くに厨房はあるはずだ。
食堂であるこの部屋と部屋続きになっている可能性もある。
ロングテーブルの奥の方を見てみると、別方向に扉が二つあるのが見えた。
確認してみると片方は廊下に出る扉だった。
廊下に出て厨房を探しても良かったけれど、もう一つの扉が気になる。
入ってはいけない場所だったら鍵がかかってるだろうし、と考えて、僕はあまり躊躇うことなくその扉を開いた]
……お、当たり?
[開いた扉の先には調理場があった。
一般的なキッチンとは訳が違う、とても立派な厨房。
扉を開いた状態で、僕は少しの間呆気に取られながら中を見回していた]
……と、こうしてる場合じゃない。
あのー、誰か居ますかー?
[扉の傍で声をかけると、厨房の奥から無機質な声が返ってくる。
見ればメイドが一人、何か調理をしているようだった]
ちょっとお願いがあるのですが…。
身体を冷やしてる人が居るので、暖かい飲み物を頂けませんか?
あ、忙しいようならその用意をさせてもらえると嬉しいんですが。
[一人で作業していることから忙しかろうと思ってそう申し出たが、飲み物は用意されていたようで、紅茶の入ったティーポットとティーセットが何客か、カートに載せられ運ばれて来た]
あ、これくらいなら僕が運びますよ。
……え、ああ、そう、ですか。
[後は自分でやると言ってみたけれど、仕事ですからと言われてメイドに頼むことになった。
表情が無いもんだから、どうもとっつきにくさを感じる。
かくして僕はメイドと共に大広間へと戻ることになった。
僕の足を心配されたのは……あるのかどうか。
ここのメイドの考えていることは一向に分からない]
― 大広間 ―
[キリルの名乗りにゆるく礼をする]
キリルさん。
――…こちらこそ宜しくお願いします。
[メーフィエにもしたようにキリルに向かい頭を下げる。
容姿にアタシという一人称から女性なのだと自然と認識して]
[エントランスまで戻ると、いつの間にやら濡れた跡は綺麗に掃除されていた。
あの後、新たな来訪者はなかったらしい。
何気なく、玄関の扉に手を触れてみたが、施錠されているのか扉はびくとも動かなかった]
…………。
[天候を考えれば、施錠して当たり前、ではあるのだが、細かいところが気にかかっているせいか、そんな事も引っかかりとなってしまうものの。
今は意識におかず、二階へと向かう階段を上る。
三階へと続く階段は、そのすぐ傍にあったはずだった]
パターンから行くと、三階はプライベート空間……だよ、な。
さて、入れてもらえるかなー?
─ 廊下 ─
[雷鳴が落ち着くと、何処からか微かに人の声が聞こえるのに気付く。
恐らく雨宿り客の内の誰かの声だろうと思うのは、どうも此処のメイド達が私語を交わすと思えないから。
職務に忠実といえばそうなのだろうけれど]
…無機質過ぎるんだよな。
[無表情で必要な事しか言わない彼女達が、人間らしさが欠けているように思えてならなくて。
それが余計に不気味さを感じる要因なのだと気付き、無意識に足を止めた]
― 大広間 ―
[挨拶終わればソファーに座り暖炉の火へと手をのばす。
指をやや開き掌をあたたかな炎へ向けた。
じわとそのぬくもりが身にしみる]
――…そういえば。
ベルナルトさんは探検と言ってましたけど
探検したくなるほどの広さがあるんでしょうか。
[雨の中では外観をちらとみただけ。
エントランスの広さからは大きな屋敷とは凡そ知れるが
冒険心の薄いオリガにはピンとこなかったらしい。
独り言ちるように呟いて炎の揺らぎを見つめながら小首を傾げた]
― 大広間 ―
[少なくともこの場に、自分が逃れるべき人は居ない。
そう思っていたから、大広間に辿り着く前よりも幾らか心は和らいでいた。
廊下でちらと周囲を見回していたのは、確かにメイドを探していたからでもあった。
けれどそれとは別に抱いていた不安は、同行していたキリルに悟られないよう、顔に出していなかった。
けれどそれとはまた別に、キリルの顔色を少し案じる心もあった。
怪我のことに触れた時の「彼女」>>158の仕草は、その言葉と同じように、大丈夫だと告げるようにも見えたが――。
そんな気持ちも顔には出さず]
そういえば、食事も頂けるってさっき会ったメイドさんから言われたんだけど。
温かい飲み物も、食事と一緒に頂けたらいいですね。
ね、キリルさん。
[ただこの場で、出て行ったサーシャのことを思いながら零した言葉の中に、少しだけ滲み出た。]
─ 大広間 ─
[カートを引くメイドと共に大広間へと戻ると、まだ他の人達は来ていないようで。
居たのは暖炉前のオリガと、ロングテーブルに居るメーフィエと、先程名乗り合ったキリルだけだった。
最初キリルの視線が長く伸ばした前髪に向けられていた>>161のを思い出して、ほんの少しだけ顎を引く。
この下を気にされているのではないのなら構わないのだが、どうしても警戒してしまう]
紅茶用意してもらったよ。
メーフィエさんとキリルさんも、どう?
[オリガに声をかけながら、メーフィエとキリルにも飲み物を勧める。
メイドは歓談スペースとロングテーブルの間辺りにカートを止め、人数分のカップに紅茶を注ぎ始めた]
─ 廊下 ─
…今はこんなこと気にしても仕方ない、か。
それよりも、まずはご主人の部屋だ。
[気味悪さを追及しても打開策は浮かばないと、当初の目的を果たそうと気を取り直して。
顔を前に向けると、視線の先に階段が見えた]
…普通なら、上の階にあるはずだけど。
此処はどうなのかな。
[無意識、この屋敷が普通じゃないと感じている呟きを零しながら階段に近付く。
金髪の青年も同じように階段を上がっているとはまだこちらは解らぬことだが、鉢合わせはしたかどうか]
─ 廊下 ─
[階段に近付いていくと、一階から誰かが上がってくるのが見えた。
金髪の青年の姿に、軽く目を瞠るも足は止めず]
えぇ。
そちらも、ということはベルナルトさんもですか。
[問われる声に返すのは、こちらも軽いもの。
柔らかく人当たりの良い笑みと共に問いを返した後]
目指す宝も私と同じなら、ご一緒しませんか?
[向ける視線に、この屋敷への不審を含んでみせた]
― 大広間 ―
[カートを引く音とサーシャ>>173の呼びかけに気付き振り向いた時、紅茶の温かな香りが鼻を擽り、口許が緩んだ。]
ええ、あたしも是非頂きます。
ありがとうございます、貴女も、サーシャさんも。
それと……すみません。
お粥とか野菜のスープとか、簡単にでも良いので、頂けないでしょうか。
あたしも、何かお手伝いできることがあれば、お手伝いしたいです。
[サーシャとメイドに礼を述べて、メイドから紅茶のカップを受け取ってから。
そのメイドに対して注文を付け加えた。
あの時キリル>>178の返事の中にもあった間に、メーフィエは気付いていた。
その訳をはっきりと察した訳では無かったが――。
紅茶だけでは、という気持ちが、自身の空腹の所為もあって胸の内にあった。]
─ 廊下 ─
だーよねぇ。
こう広いと、探検好きでもちょっと辛いわ。
[同意の言葉>>185への応えは、どこまでも軽い]
うん、そこは俺もちょっと考えたなぁ。
……拝ませてもらえるかどうかは、わかんないけどさ。
[示されるものが何かは察しがつく。
似たような思考をした者が他にもいた事には、自分の感覚が間違ってもいなかった、と思えて安堵するものの。
同時、状況への警戒もまた強くなる]
ま、他にも上に行きたい理由はあるし、行くとしましょーか。
[それでも態度は変えぬまま、階段を上がり、三階へ。
階段の先、人の気配が薄く思えるのは気のせい……と、思いたかった]
─ 大広間 ─
どう致しまして。
あー、食事、かぁ。
そう言えばもう夕方過ぎてるんですよね…。
[雨が降る前は茜色の空が見えていたはずだ。
それで大方の時間は知れたは良いが、そろそろ腹も空いてくる頃合。
メーフィエの言葉>>186を聞いて、その時間が近付いていることにようやく気付いた]
非常食、全部落としちゃったしなぁ。
僕も何か頂いて良いですか?
[贅沢なものは望まないから、メイドに任せると言う意図を含めてメイドに頼んでみる。
返るのは抑揚の無い「かしこまりました」の声。
感情が籠もっていないとこんなにも気まずい気分になるのだろうか、と思うくらいに無機質な声だった]
─ 二階・廊下 ─
ベルナルトさんは探検がお好きなんですね。
もう下の階は見て回られましたか?
[軽い口調に合わせるように問う声は何でも無い風に。
何か変わったものがあるならこれで教えてくれるだろうと、目の前の男を判じたから。
他にも上に行きたい理由は追及しなかったが、この問いで合わせて答えてくれただろうか。
促す言葉に頷きを返して共に階上へと向かった]
─ →三階 ─
さて、と。
[ぐるり、見回す。廊下が伸びるのは二方向。
片方は、先ほどの庭の上だろうと当たりをつけ、反対側に向かおうとしたものの。
数歩進んだ所で、奥から出てきたメイドに道を阻まれた。
曰く、この先は主の私室につき、ご遠慮ください、との言葉に眉が下がる]
えー、ご挨拶するのもダメ?
……いや、やっぱり、そこの筋は通したいんだけど……ダメ?
[無害な風で交渉を試みるものの、メイドの無表情さは揺らぐ事無く。
結局、階段のところまで引き返すハメとなった]
……、うん。
[口をつけて、少し飲んでみる。
この紅茶が美味しいのかどうかは分からない。温かい液体が喉の奥に流れて行く感覚、それ自体が新鮮で、少し動きが止まる。
少しして口を離し、ほぅと吐いた息すらさっきより暖まっていた]
すっごい……
[つい本音が洩れてしまった。
単なる味の感想としても、然程おかしくは無い、と思うけれど]
─ 三階 ─
[二手に分かれる廊下に、どちらへ向かおうと問うよりも先。
歩き出した青年>>194の後についていこうとしたが、それはメイドに阻止されて]
私からもお願いします。
せめて、一晩お世話になるお礼だけでも済ませておきたいのですが。
[ベルナルトに続き、交渉を試みたがやはりメイドの態度は崩せなかった。
階段前まで引き返したところで振り返ると、メイドはもう姿を消していたけれど]
…宝を拝むのは無理みたいですね。
あちらは行けるのか、試してみますか?
[また行こうとすれば出てきて阻止されるのだろうという推測は、きっと当たっている。
今のところは引き下がるべきか、と青年がここに来たもう一つの理由を確かめようと問いかけた。
同意が返されれば、そちらへと歩みを進めるつもりで]
― 大広間 ―
[サーシャ>>189の言葉に、未だ雨に打たれる暗い窓にちらと視線を向けてから、頷いた。
今が夕飯の時刻だと知っていて食事を頼んだ訳ではなかったが、それは敢えて言わないでおいた。
そんなメーフィエは、非常食を落としたとサーシャがメイドに告げたのに瞬きはしたが。
頭の中で幾らか想像はすれど、自ずから彼の素性を問うたりはしなかった。]
美味しい夕飯、用意して頂けると思います。
紅茶も、今まで飲んだことのある中で一番美味しいですし。
その、お茶のことは詳しくはないけど――みんなの顔を見ていたら、やっぱり良いお茶なんだって判るから。
[ロングテーブル奥の扉に向かうメイドを見送ってから、そんなことを口にした。]
[結局メーフィエの注文に対してメイドが返したのは淡々とした承諾で、手伝いに対して返ってきたのは、やはり淡々とした否定。
それに気まずさを思うより前に――そういえば此処のメイドはずっとこんな調子だ、と思い当たった。]
…………。
[重なる疑問を誤魔化すように、もう一口紅茶を含んだ。]
─ 三階 ─
[階段を上りながらの話への反応>>199から、アレクセイがこの屋敷に似たような評を下しているのは感じられた。
状況如何では利害が一致する可能性あり、と意識に刻んでおく。
特異環境では、そこを的確に読めるか否かが命運を分けることもあるから]
ガード、固そうだしねぇ。
……ま、焦っても仕方なさそうだし、白地図を埋めるの優先しましょーか。
[問い>>200に返すのは、同意。
反対側へ進む歩みを阻むものはなく。
進んだ廊下は、扉に突き当たって終わった]
下と、似たパターン、てことは……。
[呟いて、扉を押し開ける。
途端に響くのは、一際大きな水の跳ねる音。
何事か、と見回した視界に入るのは、降りしきる雨と、それを弾く透明な、硝子]
─ →展望室 ─
……ないわー。
[踏み込んだ場所が何なのか。
理解した瞬間、口をついたのはこんな声]
ほぼ全面硝子張りの空間とか。
どんだけよ。
[外に接している壁面と、天井まで硝子張りのそこは、展望室か何かだろう、との察しはついた。
今は降りしきる雨に視界を閉ざされ、森の木々の影くらいしか見えるものはないのだが、晴れていたならそれなりの絶景が見えるのは想像に難くない]
― 大広間 ―
あ。ええ、ティーセットもそうだし、綺麗な食器もかな。
色んな場所から取り寄せた雑貨をお店で扱っているんです。
[オリガ>>197に向けて、一先ず簡単にだけ素性を述べた。
素性を述べてから、自分自身の身の上のことが思い出されて、少しだけ声色を落としたのだが。
続ける言葉は、今一度確りとしたものに努めた。]
そうね、こんな綺麗なティーセットで――、
貴女みたいな綺麗な宿屋さんからおもてなしされれば、
お客さんも、もっと喜んでくれるんじゃないかな。
[ティーカップもオリガ自身も、メーフィエにとって綺麗に見えたのは本当だったが、それでも少しお世辞っぽいかな、とは内心思う。
思いながらも敢えて口には出さぬまま、探索してみると告げた彼女に緩く頷いた。]
― 大広間 ―
[幾らかして、厨房に通じる扉が開く音と、大広間にもう一つ加わる温かな香り。
相変わらず無表情なままのメイドが、カートを引いて現れた。
キャベツや肉が入れられ、サワークリームを入れて仕上げられた温かなスープの鍋に、人数分の食器。
それらを載せたカートを、メイドは紅茶のカートの傍に止め、ひとり分、ふたり分、とスープを取り分けていく。]
ああ。ありがとうございます。頂きますね。
――ほら、キリルさんも、皆も。
[そう勧めながら、メーフィエは自分の分のスープの小皿とスプーンを手に取った。
この場に対する違和感は確かにあったが、それも、温かなスープの前では薄れてしまっていた。**]
― 大広間 ―
[こんな森の奥なのに、こんなに大きな屋敷がある事だとか。
こんな森の奥なのに、随分と沢山のお客さんがいる事だとか。
そこにはっきりとした違和感を感じる程の常識というものを、ボクは持ち合わせていなかった。
雨が止んでここを出るまでボクの素性がバレないように、それだけ気をつけていれば大丈夫なのだと、その他の事について気を回す余裕が無かった、というのもあるが]
あ。美味しそう。
[無表情なメイドだけはちょっと怖かったけれど、メーフィエさんに勧められるまま>>208受け取った食事もすごく温かい。
他の皆を少しずつ蝕み始めている不安の存在なんて知らず、ボクは幸せだった**]
[オリガへと向けられるメーフィエの言葉。
少しだけ驚いたように目を瞠り
そして、意味を理解すれば恥じらうように睫毛が伏せられる]
綺麗な方にそう言われると何だか恥ずかしいです。
……けど、そう言って貰えるのは、嬉しい。
宿を訪れた人が笑顔で過ごしてくれるのが
何よりも嬉しいので――…
[メーフィエにそっと頭を下げるのは感謝の意を込めて。
けれど暫くは照れもあり、顔を上げられそうにない。
落ち着く為に紅茶を口に運んで、くちびるを綻ばせた**]
─ 展望室 ─
[恥しがりやという評にはみたいねー、と軽く返すに止めておいた。
詮索はあれこれできるが、考えすぎるのも危険、という判断もあるから。
もっとも、そんな思考の全てが一時どこかに飛ぶくらい、扉の向こうは予想を超えた世界だったのだが]
……あんまり、考えたくないが。
ここの主が、あらゆる意味で、タダモノじゃないのは、間違いなさそうだわ。
[零れた疑問>>207に返すのは、ため息混じりの言葉]
(これだけの財力があるならもっと表に……いや、逆の可能性もあり?
しかし、これだけのモノ作れるようなヤツの話なら、どっからか流れてきそうなんだが……)
[同時、巡らせるのはこんな思考。
とはいえ、考えはすぐに行き詰まる。
考えるためのピースが、圧倒的に足りなかった]
……さて。
望んだお宝は拝めなかったし……雨眺めてても、仕方なさそうだし。
一端、降りようかと思うんだけど、どーする?
俺が見てきたとこ行くなら、案内するけどー。
[気を取り直して、投げかけるのはこんな問いかけ。
もし案内や、まだ見ていない場所への同行を望まれるならば、付き合う心算で。**]
─ 三階・展望室 ─
少なくとも、余程の好事家であることは間違いなさそうですね。
[客室一つにとっても行き届いている設備に、一階にあるらしい室内庭園やこの展望室を備えた屋敷。
ここが避暑地や観光地なら解らないでもないが、こんな森の中には不相応に思う。
無駄に金を持て余しているか、余程の厭世家か。
どちらにしても変わり者ではあるだろうと下した評は恐らく青年も同じだろう。
きっと、この屋敷の主人についての情報が事前に無かったことに不審が増しているのも]
…そうですね。
大浴場はともかく、室内庭園は見ておきたいかな。
あぁ、それと。
私が来た時に伺った、後の御二人にもまだお会いできていないので。
どんな方なのかお教えいただけますか?
[今は足りない情報を埋めるべきと判じ、案内を頼んだ後問いかけた。
答えは移動しながら聞くことになるだろう**]
─ 大広間 ─
そうかもしれないね。
凄く良い趣味してるんだろなぁ。
[屋敷の主人の好みだろうかと言う疑問>>192には同意の声を返して。
紅茶の注がれたカップの受け渡しに関してはにこりと微笑みを向けた。
キリルの反応>>195>>196も紅茶の味に対するものと捉え、余程良い紅茶なのだと受け止める。
メーフィエも口にしている>>190のを見てから、僕も紅茶を頂くことにした。
カップに注がれた茜色はここに来る前に見た空の色と少し似ている]
……うん、美味しい。
本当に良い物を使ってるんだね。
[茶葉の質だけでなく、扱い方もしっかりしているのだろう。
そこまで細かいことは知らなかったけれど、その美味しさや香り高さの良さは何となく分かった]
オリガも食べない?
紅茶よりも温まると思うよ。
[席につく前にオリガを誘うのも忘れない。
手を差し伸べて、応じるようなら席へと誘導して座る椅子を少し引いて着席を促そうと。
ついでにオリガの隣の席に座れるよう目論む*つもりだ*]
― 個室 ―
[メイドに案内された客室は、男の荒屋よりも広く、思わずほう、とため息吐く。
下がるメイドにタバコを所望し。
一人になれば乱暴に服を脱ぎ捨てると、用意されていた風呂へ。
細身とは言え、銃を扱うのに必要なだけの筋肉の付いた身体をバスタブに沈める。
平均的身長の男が、足を伸ばしてもゆったり出来る大きさ。
ふ、と息吐き天井を見上げる。]
……1年分くらい、喋った気がするな……。
こんな状況だから、かね?
[いつも仏頂面で、表情の変化に乏しく、しゃべるとしたらせいぜい取引相手くらい。
誰とも口を聞かない日なんて珍しくもないのに。
迷ったことで不安になったのか、と、自分自身を鼻で嗤う。]
[湯浴みをおえた後、用意された衣服に身を包む。
濃藍のイタリアンカラーのシャツ、黒のベストとパンツは、どれも男の身体にあわせて仕立てられたかのようにぴったりのサイズ。]
ここのご主人様とやらの趣味かね?
ありがたいが……落ち着かんな。
[シャツの襟元を後ろに抜いてくつろがせ、ベストはボタンを止めないまま羽織る。
タバコに手を伸ばしかけて、止め。
その手は袋に入れたままの猟銃へと。]
手入れ、してやんなくちゃ、な……。
[袋に包んでいたとは言え、あの雨では濡れていてもおかしくない。錆びられては困ると。
猟銃を袋から*取り出した。*]
[ふ、と過ぎるのは幼い頃を過ごした孤児院で聞かされたおとぎ話。
それを振り払うように軽く頭を振る仕種は、傍目どう見えたか。
問われたとしても、なんでもー、と軽い調子で誤魔化して。
問いに答える事で話題をすり替える]
先に来てた二人?
んー、ゆっくり話せる状態じゃなかったから、名前も聞いてなかったんだよねぇ。
俺も名乗ってないけど。
ただ、まぁ……。
[言いながら、思い返すのはエントランスでの二人の様子]
なーんとなく、ワケありさんっぽい気はしたけどね、どっちも。
[ワケあり、という意味では自分も変わらないが、そんな事はおくびにも出さずにさらりと言ってのけた]
─ →室内庭園 ─
[そんな話をしながら階段を降りてエントランスへ。
廊下の分岐を進み、途中、両開きの扉を差して、大浴場はここ、と伝えておく。
突き当たりの扉を開いた直後、また、雷光が閃いた]
……本格的に荒れてるなぁ。
あんまり長居したくはないから、せめて雷はどっか行ってほしいんだけど。
[硝子隔てた向こうとは対照的に穏やかな緑の園を眺めつつ、ため息と共に吐き出したのはこんな呟き。**]
[光が闇を裂き、轟音が静寂を破る]
ああ…
[案内された部屋の中、明かりも灯すことなく、プラーミヤは寝台の上で膝を抱え、窓の外を見つめている**]
― 大広間 ―
[紅茶を飲み終わる頃、メイドが運び来る香りは
豊かなものでオリガの食欲を些か刺激した。
宿を出た昼過ぎからこの時間まで何も口にはしていない。
空腹を感じるのに十分な時間が経っている。
誘う声がメーフィエ>>208とサーシャ>>218から向けられた。
これ以上お世話になってもいいのだろうか。
そんな事を思い迷うように視線が彷徨う。
雨音はまだ鳴り止む気配なく
この屋敷を出て森を抜けるのは難しいと知れた。
申し訳なさそうに眉尻を下げて]
ご厚意、ありがたくいただきます。
ありがとう。
[メイドを、そしてメーフィエとサーシャを見て言葉紡ぐ。
そうして導かれるようにしてサーシャの引いた椅子に腰下ろす。
近くあるその人に微笑みむけてから、匙を手にした**]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新