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そして、物語は動き出す。
目覚めたものが何処へ向かうか、それは一人一人の思うがままに。
どうやらこの中には、村人が6名、占い師が1名、霊能者が1名、守護者が1名、囁き狂人が1名、聖痕者が1名、智狼が2名いるようだ。
おお、どうやら全員、揃ったようじゃな。 皆に大事な話がある。
先日から噂になっておるので、皆も聞いておるやも知れんが……この地に『人狼』と呼ばれる脅威が潜んでいるらしい。
噂の真偽の程は定かではない。 何事もないとは思うが、皆、念のため気をつけてな。
自衛団長 ギュンターが「時間を進める」を選択しました。
[蒼鷹に話しかけている間に、みるみる雨と風の勢いは強まっていて。
がたがたと窓や戸の揺れる音に、少し身を竦める。]
…雷は、来ないよね…
きゃあああ!?
[そう呟いたのは自身の希望だったが、そこに鳴った雷鳴に思わず目を瞑った。]
中
OK!相変わらず幻夢は就職率がいいな。
神様ありがとう前みたいに失敗しないように頑張ります…。
相方さんと狂人さんが気になるところ。
/*
っしゃ、希望通った!
……まあ、事前アンケでは被ってなかったけどね!
……何気に、石村ではアーベル占い師三度連続だったりしますが。
うん。
わかってたけど、この組み合わせやりたかったんだ!
/*
orz orz orz orz orz orz orz orz orz orz orz orz orz
弾かれたorz
がっつり赤設定考えておいたのにorz
いっぱいメモに仕込んでたのにorz
拉「露●●さん出したら洒落にならないって神様が言ってるんですよ!!」
愛「拉●●亜あああぁぁぁあぁぁあ!!!」
/*
ようし村人だ。
……いや、事前希望で綺麗にばらけてたから、流石に役職はこないと思ってたけど。
前の村のことがあって(村人希望で智狼来た)ちょっと不安だったのでした。
/*
そういえば人狼希望でのことしか考えてなくて、
村人なったときのことなんも考えてなかった(駄
なんとかなるかな?www
―工房『Horai』/玄関―
うん。雨が降りそうなのに、外に1人では行かせないよ。
[真顔で同意を示すあたりが、過保護が過保護たる所以か。]
商談中っていっても、ほとんど終わったようなものだしね。
それに……―――
[ふっと紅は外を見て]
通り雨かと思ったけど、これは……。
帰るにしても小降りになってからの方がいいよ。
[迷いを見せる人を、客室へ誘おうとした。
その頃には、もう雷も鳴っていただろうか。
雷の音に、ゼルギウスの足は足早に妻の元へと向かうのは……火を見るより明らか。]
こ、こわく、ない。
だいじょうぶ、君もいるもん、ね。
[雷の音に青褪め震えながらも、自身に言い聞かせるように大丈夫と言って。
蒼鷹が燻製を啄ばむ様子を見ればほんの少し表情が和らいだ。]
…君が居てくれて本当に助かる。
いつもありがと、ね?
[一人で過ごすのには慣れてきたけれど、どうしても雷には慣れなくて。
蒼鷹が顔を見せない時は本当に泣きながら過ごす羽目になるから。
そう、弱弱しくも安堵した笑みを浮かべ蒼鷹へと礼を言った。
そこにまた響く雷鳴には目を瞑り耳を塞ぐが。]
[雨音を聞きながら、内心では小さくため息が零れた。]
お腹、すいたなぁ……。
[小さな小さな、ポツリとした声は、
客間にいる『人間』には、聞き取れないだろう内なる声。]
─宿屋─
……って、容赦ねぇな、おい!
[響いた雷鳴。
窓越しの雨の向こうに閃いて見えた、閃光]
ベッティ、俺、ちょいと厩舎の戸締り確認してくっから!
中の戸締り、確認して回れ!
けっこ、でかいの来てるかもしれねぇ!
[客室の方へ向けてこう怒鳴ると、一先ず外へ。
薪も、中に入れておかないと、という考えも頭の隅を過ぎっていた]
嵐の中、自衛団員も詰所に避難していた。
その機を見計らって団長は一つの話を団員達にする。
夏でも長袖を着ている彼の腕半ばには、銀で彫り込まれた印がある。
結社の一員。人狼の存在。
初めて聞く話に団員達も驚きの色を隠せなかった。
嵐が去ったらすぐに動くという話だったが。
それは少し遅れることになった。
まだ激しい雨の中。
村の奥まで響き渡る崩壊の音が原因で……。
―宿屋―
降り始めたな…
[窓の外を眺めながら、部屋の前にブリジットを案内した後]
私はちょっと厩舎の様子みてくるな。
お客様がもう一名あっちにもいるからな。
[そう告げて、雨がひどくならないうちにと外にある厩舎に向かおうとしたところで、アーベルからかかる声]
じゃあ、頼んだ。薪の方も頼むなっ!
[そう大きな声で返して窓の戸締りを確認して回った]
こ、れ… ひと雨だけじゃ、全然済まなさそ…ッ!
[窓をたたきつける雨粒は強く、吹き付ける風もごおごおと唸り声を上げていた。然程新しい家でもなく年期が入った雑貨屋は軋むような音を響かせた。]
きゃ……!
[視界が閃光に奪われ、娘は小さく悲鳴を上げる。
祖母も驚いた様子で店を案じている様子。]
……お腹がすいたの?
それは困ったね。
[人でありながら、人には聴こえぬ筈の妻の声を聴くことができる男は、言葉通りの表情を浮かべた。]
―工房『Horai』/玄関―
[背から聞こえる雨音が激しくなる。
空を裂く閃光、ややして地に響く雷鳴。
風がガタガタと窓硝子を揺らしていた]
荒れ出したな。
[修道院に残してきた子供達の事が頭を過る。
引き返すべきだったかと後悔の表情。
ゼルギウスの声>>3には小さく頷き茶化す事はしなかった]
だろうな。
[逡巡するような間の後]
お言葉に甘えて待たせて貰うとするさ。
[雷の音と同時に動き出すゼルギウスにクツと小さく笑う。
青年は彼の後を追うように奥へと進んだ]
/*
なんという酷い夫婦www
銀使ってるから、狼希望はないと思ってたぜ(←
これは、バランスそうとう気を付けないとだな。
がんばる……。
[暫し空を見上げていたが、ベッティに声を掛けられると]
……ん。そうだな。うん、嵐が来る前でよかった。
[そう返す言葉はいつも通りのやり取りか。
そうして、部屋に案内されると、荷物を置いて一息ついた。]
―雑貨屋―
酷い言われようだ。
下心で触ってたんなら離さなかったんだけど。
[助平紳士云々には少し拗ねた顔になる]
即金。む、ちょっとギリギリになるな。
そうだ、絹のスカーフ。
気に入ってくれたらその分まけて欲しい。
[荷の中から出して広げたのは銀色にも見える白のスカーフ。
端を飾るレースもだが、一級品と呼ばれるものだろう]
─厩舎→薪小屋─
……っとに。
運命の女神さん、俺の帰郷タイミングは良かった、それとも悪かった?
[冗談めかした口調で言いながら、ポケットの中から蒼い正方形を二つ、引っ張り出す。
瑠璃を削りだしたダイス。自分がここで、唯一作った細工物。
それを、ひょい、と投げて、また受け止めた]
─工房『Horai』・客室─
[雨の音に混じり聞こえてくる雷の音。
光と音が同時に聞こえようものなら、流石に身を強張らせた]
───……かなり荒れそうだな。
直ぐには落ち着きそうにも無い。
[極端に怖がる様子は見せないが、大きな音と光にはやはり驚きは隠せない]
ふぇ…?
[目を瞑り耳を塞いで視覚と聴覚を遮ったものの、ほんの少し硬さの感じられる温もりを感じてそっと目を開ければ蒼鷹が寄り添ってくれていて。
半分泣きかけていた表情がゆるく解け、そっと礼を言うように蒼鷹の翼を撫でた。]
…ありがと。
ごめんね。私、情けないね。
君は優しいね…いつも思うけど、どこの子なのかな?
私はいつも君が来てくれて心強いけど、ここに来てて大丈夫なの?
君の飼い主さんは、心配してるんじゃない?
[そう質問ぜめにしながら首を傾げ。
それでも傍に居てくれるのは嬉しいから、寄り添ったまま雷鳴に身を竦めた。]
―工房『Horai』客室―
ひゃ……。
[突然鳴り始めた雷に、小さな悲鳴を上げた。]
やだ、通り雨かと思ったら……。
思ったより強いみたい。
[そうして立ち上がり、少し窓の外へと近づいて、様子を伺う。
雨足は強く、時折光っては暗くなった周囲は強い光に照らし出される。]
―宿屋―
[一通りの戸締りを確認した後]
ユリアンは、どっかで雨宿りできてるか?
[連絡をとる術はなく、それでも村内にいることは間違いないので、
宿に着くことができてなければどこかにいるだろうと]
この天気じゃ、今日は飲みに来る客もいそうにないな。
[外に出て行ったアーベルのことを気にしながら、
タオルを手に裏口の側で戻るのを待つことにした]
中
おっと、狼夫婦かと思ったけど旦那様狂人か。
ライが相方さんかー。宜しくお願いします(ふかぶか。
…本当にあてられる位置にいるな。
そりゃ辟易もするわ…。
/*
母親ロシア系設定と諺はそのまま流用するか。
死因はそのまま病死、と。
……銀武器どうすっかな。
当初の予定通りにするか否か。
ちょっと考えよう。
─工房『Horai』客室─
ミハエルさんの言う通りだわ。
[自信を持つべき、というイレーネへの彼の言葉に、賛同して頷く。
彼女の話の途中、ミハエルに話題が及べばちらりとそちらを見て]
ふふ、そうそう。
[若干、含むような笑いがあった]
光栄なことだわ。
[そう言って、カップに口を付け]
……5と、3、ね。
なんともびみょーなお答えです事。
[苦笑しながら、ポケットにダイスを戻す。
厩舎の客は、戻らぬ相方に思う所があるようで。
その様子に苦笑しつつ、空いている方の手でもう少し宥めてやり]
ん、多分大丈夫だから、な。
雨も風も、すぐに鎮まるだろうから、な?
[言い聞かせるような口調で言って。
次に向かうのは、薪小屋。
濡れて使い物にならなくなる前にと、勝手口との間を数回往復して、薪を中へと運び込む]
―工房『Horai』/客室―
うん。修道院の子どもたちのことも気になるだろうけど。
でも、君に何かあった方が、子どもたち哀しむと思うよ?
じゃあ、奥へどうっ……―――
イレーネっ!!
[踵を返した直後に鳴った雷の音に、慌てて妻の身を案じ客室へと。
それはまるで、妻の上げた小さな悲鳴を聴きつけたかのよう。
背後の喉の鳴る様な笑みには、気がついているのかいないのか。
客室へ辿り着くと、外を伺っている妻の様子を見て、ほぅっと息を吐いた。]
あんまり窓には近づかない方がいいかも。
通り雨かと思ったけど、嵐に近い感じみたい。
[やはり人目を憚らず、叶うなら妻の身を己の方に引き寄せようと手を伸ばした。]
[響く雷鳴と閃光にぱちりと瞬き、カップから口を離して、窓の外を見遣った]
随分と強いわね。
[悲鳴を上げるとか怯えるような素振りはなく、ただ少し眉根を寄せる]
無理に帰らなくて正解、だったかしら。
―工房『Horai』/客室―
[ゼルギウスに考えていた事を言い当てられ軽く笑った]
よく分かったな。
ん、ああ……、無茶はしねぇよ。
[ゼルギウスに遅れること暫し。
青年が客室へと顔を出す。
先客であるミハエルとカルメンの姿を見つけ会釈する]
邪魔するぜ。
[一言声を掛けてからイレーネへと視線を向けて]
商談の方は無事済んだか?
……と、相変わらずの過保護っぷりだな。
[空が幾ら荒れようと怯えた様子は微塵もなく常のように、
否、夫婦の遣り取りに仄かに呆れたような声で問い掛けた]
[子を身篭ってから、日に日に強くなる飢餓感は、
表面に出ないようにするので精一杯だった。
夫の声が聞こえれば、人狼――グラォシルヴは、
いつもの調子で囁きをかえした。]
うん……我慢、するのはそろそろ辛いの。
…どうしよう。
[困ったなぁと、返す調子は表の常と変わらない。]
─宿屋─
あー……大体、こんなもん、か。
[一通り、薪を移動させた頃には当の本人はずぶ濡れで。
長く伸ばした前髪が張り付くのを、うるさそうに後ろに払った]
っかし、ひっでぇ雨だな……山道の方、何てことなきゃいいんだが……。
/*
んあ。
ロシア語諺はやめとこ。
出したら色々唐突過ぎる。
母親をロシア系にする必要も無くなったので、銀武器についてだけ考えれば良いな。
/*
開始直後から、全力で間接多角しているとかなんなの、俺……!
ちなみに、ダイスロールはなるべく独り言で振る所存。
表で振るの好きじゃないひともいるからね。
─工房『Horai』・客室─
[カルメンの含み笑いは悪天候に気を取られ、気付くことは出来なかった。
雷鳴の後に客室へと戻って来るゼルギウスと、新たな訪問者のライヒアルトに気付けば]
む、ライヒアルトも雨宿りか?
[そんな言葉を投げかけて、会釈に対し頷くような仕草を返した]
どうしても我慢できないなら、私を食べて……とは
今は謂えなくなってしまったから。
[妻の身に手を伸ばしながら囁きを返す。
幼い日。今よりもっと陽の光に弱く、闇に生きていた頃。
暗闇より2つの聲が聴こえた。
その聲があったから、今、ゼルギウスは存在していると云っても佳い。]
うん。お腹の子どもの為に、誰かにご飯になってもらわないと駄目だね。
[グラォシルヴの常と変わらぬと同じで、男の調子も変わらない。
罪悪感を知らぬ子どものように、誰が佳いと思う?と問いかけるは、もう一人の人狼に。]
―宿屋―
[勝手口の方でずぶぬれのアーベルにタオルを投げてよこして]
ありがとな。
山道か…、一本道だしな。
まぁ、なるようになるんじゃないか?
[アーベルの言葉にそう返しながら、薪を手に]
すぐに風呂沸かすから、風邪引く前に先に入っておけ。
[そうアーベルに言い残して風呂を沸かしに風呂釜の方へと]
─工房『Horai』客室─
[玄関の方からイレーネを呼ぶ声と、急ぐ足音が聞こえ。
そこから推測される通りのゼルギウスの慌てた様子と、人目を憚らずに妻を引き寄せようとする様を目で追い、つい笑みが零れた]
あら、修道士さんだったのね。
ごきげんよう。
[呆れた声に振り向けば、先程の客の正体も知れる。
夫婦に気を使ってか若干顰めた声で、ライヒアルトに会釈を返した]
―工房『Horai』/客室―
…………。
[青年はやれやれと肩を竦めた]
客が居るの忘れてんじゃねぇか。
ま、何時もの事だが……はぁ。
[主にゼルギウスの方に呆れた眼差しを送っていれば
ミハエルから声が掛かり一つ頷く]
イレーネに用があってきたんだが……
難儀な事に降られちまって、な。
あんまり酷い嵐にならないといいけど…。
[嵐になると言う夫には、少し困ったように見上げて。]
クロエちゃん、家に戻ってるかしら。
急に降り出したから、小屋のほうのままなんてことにならなければいいけど。
[湖の近くであれば、そこも荒れるかもしれないと。
彼女の事を心配そうに今は思った。
その思考は、一時幼馴染の声で中断はされる。]
ライ、いらっしゃい。タイミング悪い時に来ちゃったね。
[幼馴染の訪問に、一旦は嬉しそうな顔を見せたものの。
外の様子を思えば、やや困ったような視線を彼に投げたのだった。]
うん、さっき終わった所。
[商談の話をされれば、>>7立ち上がる前に、代金は受け取っており。
雨宿りの旨は、どうぞ遠慮なくと笑顔で承諾を返した少し前の事を思った。]
―工房『Horai』/客室―
[カルメンの挨拶にゆると目を伏せる]
ごきげんよう。
人形作家殿。
――…そろそろ名を覚えては頂けませんか?
[肩書きで呼ばれた事に苦く笑うのは
彼女が村に来てもう三年も経つから]
…そうだね、こんなこと聞かれても困っちゃうね。
今度、君の足に飼い主さんへのお礼のお手紙でも括らせてもらおうかな。
[困ったように首をかしげてみせる蒼鷹に苦笑してこちらも首を傾げ。
怯える自分を励ますような仕草や鳴き声には、青褪めながらも大丈夫だよと微笑んでみせた。]
…でも、今日は。
ちょっと、いつもより荒れがひど…きゃあ!!
[また雷鳴が轟いた。地を揺るわせるようなそれに、叫んで目を瞑り蒼鷹にしがみつくように抱きついた。]
―――――は、は…っ、驚いた……!
幾ら夏場は天候が安定しないからって、
いきなり嵐になる事無いじゃない
[二度目の吃驚に心臓が飛び出しそうになる。足元が縺れかかりそうになると肩を抱きとめられ半ば寄りかかるように凭れ]
ユリアン――――あ、りがと…?
本当、吃驚したよ… あんまり大嵐だとお店が倒壊しかねないや
[助平と想う間も無く、ふらつきが収まる頃合いを見計らい手を借りた。その間指摘するまで肩に手が添えられていると、何故だかくすぐったい気がして。娘は二度三度瞬き暫しの間ユリアンの手指を見つめていた。]
ン――――… いいよ
助かったのだよ、有難う
[転びでもすればまた傷を増やす所だったかもしれない。想うところは有るものの先ずは礼を述べた。]
ごめん、商談の途中だったね…僕のお肌は高いのだから、
君が下心で触れるとすってんてん、間違い無しさ
[そう冗談めかして瑠璃細工の値切りには少し考えたのちに、]
…ふむ、絹織物が此処で売れるか如何か解らないけれど、
担保として貸し付けるのは十分にありだね。
[スカーフを見せてもらうと手触りの好さそうな素材と意匠に、
ほう、と嘆息を漏らす。銀を織り込んだ其れは間違えるまでも無く
高価な物と知れる。]
―宿屋―
あぁ、出ることはできないかもしれないけど、なんかが来る心配もないんじゃないか?
[去り際にけらけらっと笑いながら冗談めかしてそんなこと言ってから、
風呂を沸かしながら]
まぁ、このままずっとってわけには、いかないよな…
[小さく呟いて、ため息の変わりに一息釜に噴いた]
―工房『Horai』/客室―
[身を引き寄せて、流石にそのままとはいかずとも、手を握られ傍にイレーネがあることでやっと本当に安堵したという表情を見せる。]
だって、奥さんは大事なのだもの。
[遅れてやってきたライヒアルトの言葉に、少し拗ねたように唇を尖らすも]
……ん。でも、皆、止まってくれてて良かった。
帰してしたら、ずっと無事かなってやきもきしてたと思うから。
嵐が過ぎるまで、狭い我が家だけど、好きにしていいからね?
[すぐに子どものような笑みを浮かべて、そう告げた。]
/*
フルメンバー、ありがとうございます!
まずはこれを言っておかないと。
俺も無事移動完了しました。
箱暴走と格闘してたのです。ギュン爺用のが何故か鳩にない…。去年も使ったはずなのにどうしてだ。
不備が多くて本当に申し訳ないです…。
紅茶好きな人は多いから喜ばれるはずだよ
ライヒ君なんかは飛びつくかもしれないね
[瓶の中の茶葉はさらさらと白砂のように細かく香り豊かな物。
仕入れるとの言葉に何度も頷き、そうしてほしいと云わんばかり。]
好いなあ…何処の地方で作られたのだろう
[村を出たことのない娘は外の世界に想いを馳せる。こうして品を手に取り、村には無い地方独特の形に触れるこの時期は忙しくも大変有意義なものでもある。ユリアンが持ってきた品々をそれぞれ見つめ、愉しげに瞳を猫のように細めた。]
―工房『Horai』/客室―
濡れなかった事を考えればタイミングが良かったかな。
まぁ、直ぐには帰り辛くなっちまったけど。
[幼馴染たるイレーネに向けるのは仄かに優しい笑み]
そうか。
……なら、直接渡すとしよう。
[商談が済んでいないのであれば待つ気であったが
終わったと聞けば遠慮はしないようで
腰の布袋からジャムの小瓶を取り出しイレーネへと差し出す]
ローズヒップのジャムだ。
お前さんとおなかの子の為になるはずだから
ゼルギウスに紅茶でもいれさせて溶かして飲むと良い。
─工房『Horai』客室─
……あら、ごめんなさい。
[ライヒアルトの苦い笑いに一度瞬きをし。
ややあって口許に手が行き、同じような表情が女の顔にも浮かんだ]
つい癖で、ね。
憶えてはいるのよ、ライヒアルトさん。
あ、あぁ、ごめんね?
私まで驚かせちゃったね。
[腕の中で驚いたようにばたばたと羽ばたく蒼鷹を慌てて解放して謝って。
こちらを心配するような仕草を見せる様子には、少し苦笑混じりに微笑んでから、うん…と曖昧に頷いて]
…ほんとは、大丈夫じゃない、けど。
でも、君がいてくれるから。
一人で居る時より、怖くないよ。
[そういって、感謝を伝えるように今度はそっとその羽を労わるように撫でた。]
[暗闇より聴こえた2つの聲。
それは初めは、精神を病み始めていた男の唯の幻聴だったのかもしれない。過去の経緯はともあれ
――……今、確かに男が人としては狂い
2つの聲を聴くは事実。]
[良く知る聲は二つ。
聞くだけに留めていたが話を振られ苦く笑う]
我慢ならねぇなら仕方ねぇな。
誰が良いかねぇ。
今の時期なら旅人も多い。
村の者より其方の方が無難だとは思うが……
/*
過去縛りをしそうだったので、訂正orz
何気に腹の子は自分の子でない可能性とかも考えてる。
……そんなこと考えるから、泥沼属性なのかしら。
―宿屋―
アーベル、風呂入れるぞ。
背中流してやろうか?
[風呂を沸かしてから、アーベルを呼びにそんなこと言いながら戻ると、何人かが雨宿りに来ていて]
おや、いらっしゃい。
今タオル用意するから。
[そう言ってタオルを取りに再度その場から離れた]
―雑貨屋―
ここまで酷い雨が来るとは思ってなかった…。
[支えていると結局抱きとめる形になって。
宥めるように肩から腕を撫でていた。
指摘されるまでそれは止まらず]
旋風の通り道に当たってたかな。
あの揺れは流石にドキッとしたね。
[自分の鼓動も早まっていた。
礼を言われてようやく肩から手を離す]
―工房『Horai』客室―
ラピスラズリを?
それは綺麗な人形になりそうね。
[ミハエルの説明に、興味と期待を込めてカルメンを見て。
それから、ライヒアルトから差し出された小瓶を、あいていた手で受け取った。
中身を聞けば、嬉しそうに青い目を細めて中を見て。]
わぁ……嬉しい。
ありがとう、ライ。
[体を気遣っての贈り物に、ふわと少し幼い笑みを浮かべてむけた。
夫に入れさせて、の下りには、笑みは楽しげなものに変わり傍らの夫を見た。]
―工房『Horai』客室―
[夫のストレートな物の言い方は、慣れてはいるが、
人前ではやはり少しだけ困ったような表情を浮かべる。
それでも繋いだ手を離すことはせず、逆にぎゅっと握り返した。]
ああそうだ、ライにも紅茶入れるね。
他にも御代り欲しい人はいるかしら?
[そう一度客間の人らに問いかけてから、台所へ足を向けて。]
折角だから、今使ってもいい?
[一度ライヒアルトに、ビンの中身を振舞ってよいかと尋ねた。]
─宿屋・自室─
[自室のベッドに腰掛け、新たな煙草に火をつける。
ふぅ、と紫煙を吐くと窓の外に視線を移し]
……嵐、か。嫌なお出迎えなこって。
………荒れなきゃいいが、な。
[そう呟くと、膝に乗せた灰皿で煙草を揉み消し、腰を上げる。]
ベッティー。食べるものあるかー?
あと、何か手伝えることあるなら言ってくれていいぞ、と。
[そう言って階下へと*下りていった*。]
―工房『Horai』/客室―
――…ん。
流石にこの雷雨の中帰るのは危険だしな。
雨が止むまでのんびりさせて貰うか。
[吐息零すミハエル>>41に緩く頷く]
意地悪が過ぎたかな。
癖なら仕方ない。
憶えていて呉れて光栄ですよ、カルメン殿。
[僅かに目許を和ませてカルメン>>46に緩く頭を下げるのは
申し訳ない物言いをしたと思ってのことか]
―雑貨屋―
こういう時は仕方ないよ。
んー、それだけの価値があってもいいと思うけど。ここで一文無しになるのは格好悪すぎるなあ。
そもそもお婆ちゃんが許してくれないよ。
[店の奥から様子を覗いていた老婆に笑う。
当然だろうというような反応が返ってきて首を竦めた]
来年はもっと余裕を見てこよう。
こっちの品の代金を引いて、これで。
[そうして今回の仕入れは予定よりずっと早くに一つ終わった]
[蒼鷹が落ち着くまでは、雷鳴が鳴ってもなんとか目を瞑ることで恐怖を耐え。
蒼鷹が大人しく羽をなでさせてくれることが少なからず心の平穏を保たせてくれた。
雷鳴だけでなく雨風も強く、古いながらも湖畔にある為頑丈に作られている小屋ながらいつ中に吹き込んでくるかはわからないから気は緩められなかったものの、蒼鷹と寄り添って空が落ち着くのを*待った。*]
冗談だ冗談。
[雨宿りに来ていた村人たちは相変わらずだなといった様子で見ていたとか。
降りてきたブリジットの言葉と、アーベルの進言のこともあり]
ああ、スープも今あっためるから少し待ってくれ。
それからブリたんは客だからな、気を使わなくて大丈夫だぞ。
そこで座って話でもしながら待っていてくれ。
[そう言って、一度タオルを人数分より少し多めに持ってきた後は、
昼の間に仕込んでおいたスープを温めに奥へと*引っ込んだ*]
―工房『Horai』/客室―
[素直に喜ばれると贈った方も嬉しいらしい。
イレーネの言葉に目を細めた]
如何致しまして。
[紅茶を淹れるという彼女に頷きを向け]
ああ、有り難いな。
丁度咽喉が渇いてたんだ。
[使っても良いかとの問い掛けに]
ん、そりゃ勿論。
あ、でも俺のはストレートで頼むよ。
/*
メモの誤変換でactが減るのは痛いんだってば……!orz
さて、と。
どこから占おう。
……こいつの場合、ほんとにダイスで決めそうで。
困る。
雨どころじゃないよ、嵐に近いくらい
[今だにユリアンの手が肩に腕に下りていれば、つんっと肩を抱く指を突くだろう。祖母の眼もあってか焦れた様子だと青年に伝えて。]
直撃だとひとたまりもないよ
こんな様子じゃ何処かに避難するのも憚られるし
[品々が所せましと置いてあるだけに、倒壊でもすればひとたまりもない。当然損害も多いだけに其れだけは成らないで欲しいと自然の脅威に願う。]
クロエは大丈夫かな…お洗濯とか、ダメになってないと好いけど
ん…そうね。
[一時期は、無邪気に食べてしまおうかと思った事もあったが。
今は立場的にも居てくれた方が有難い、愛しい愛しい狂い人。
夫が問いかけた先の、もう一人の幼馴染であり同族のコエに、
同意するように微か頷くような気配をむけた。]
そうね、でも流石にユリアンを襲うのは…。
[旅人、と告げられ真っ先に思ったのは彼だった。
次にもう一人、旅人となった幼馴染の顔も浮かぶが。それを口には今はせずに。]
なるべく知らない人がいい、かしら。
[気分的にもと。ちらと客間にいる人らへも視線を向けたが。
とりあえず今は、彼らに牙を向ける気はなかった。]
/*
そういや私、キーファーちゃんと散々やり取りしといてベル兄とまだ会ってないや…!(爆
え、えーと…明日!明日会えるよね、うん!
ブリジットにも会いたいなー。
―工房『Horai』/客室―
[窓から内に視線を戻すと、丁度ライヒアルトがイレーネにジャムを渡すところだった。]
わっ。美味しそうだね。佳かったねイレーネ。
[ぎゅっと手を握ってくれる人に、微笑みかける。
ライヒアルトが謂うがまま、紅茶を淹れようと本気で思うも]
すまないことなんてないんだよ?
[ミハエルの子どもらしからぬ言葉に返す間に、妻に先を越されることとなる。
台所に向かう彼女と繋いだ手が離れる際、少しだけ表情が動くも、過干渉は自覚あるところか。
先程の妻の少しだけ困ったような表情を思い出し、マテをする犬の態で大人しく客室で待っている。]
邪魔なんてことはないよ?
[カルメンにもミハエルに向けたような言葉を重ね、嵐が過ぎるまでは他愛の無い話を*客人とするのだろう*]
[グラォシルヴの姿を映す人狼の名はリヒト。
光を意味する名を付けたのが誰であったか
既に当人も覚えてはいないが――
青年の中に流れる人狼の血が名を覚えている]
ユリアンには未だ用があるんだよな。
酒の商談が未だなんだ。
[懐が潤わねば自由に本を買う事も儘ならない。
躊躇うような聲に同調するように聲を紡ぎ]
嗚呼――…、その方が良いと思う。
狩り、手伝ってやろうか?
[身重の彼女を慮っての言葉を続けた]
御名答、先ずはおばあちゃんが赦さないよ
其れに僕もそんなことは微塵にも考えて無いし
[いけしゃあしゃあと娘が口にした後、祖母と視線を合わせ、にっこりとほほ笑みあう二人が居た。]
―――ン、毎度ありなのだよ
路銀はくらいは残さないと辛いだろうしね
[御代を受け取ると何処かほくほくした様子で品物を出したり仕舞ったりし始めた。]
―雑貨屋―
そっか。ライさんはまたワインの手伝いするから、その時にでも言っておこうかな。新しい紅茶入れてきたからって。
何でも暑い地方の街、をイメージして作ったお茶らしいよ。
そのものは山向こうの町で手に入るんだ。
[次は正式に仕入れてこようとメモをした]
夏の嵐か。村に着いた後で良かったよ。
避難小屋までが遠かったりしたら悲惨な目にあってたと思う。
掠めてったくらい?
どっちにしても無事で良かった。店も品物も、俺達も。
クロエちゃんも雨の気配には気づいてたみたいだから、降り出す前に洗濯小屋へ戻ったんじゃないかと思うよ。
でも女の子一人だったりしたら、不安だよねこういうの。
小降りになったら様子を見に行くのがいいかも。
―工房『Horai』/客室―
[幸せそうな夫婦の姿を見ていると自然と
微笑ましそうな眼差しとなる]
そうそう、済まなくはないぞ。
客が居ても居なくとも
ゼルギウスはイレーネしか見えてねぇし。
[冗談めかした声でゼルギウスの言葉の後に
そっとミハエルへと言葉を向けて笑う]
俺はナーセルの様子も確認しないとなあ。
誰かに八つ当たりしてないといい。
[本人(馬)が聞いたら怒りそうなことを言ったり。
アーベルの対応が悪かったらそうなっていた、かもしれない]
―工房『Horai』客室/台所―
[ライヒアルトにはいはいと二度軽い返事を返し、
カルメンにも了承の旨を頷いて伝えて、
夫と同じように、邪魔なんて事は、とふるりと首を振る。
付いてこようとする夫には、大丈夫だからと笑顔で待てを伝えておく。
そうすれば色々と自覚のある人は、聞き分けてくれたようで。
その素直さに柔らかな笑みを向けた。
台所へ付くと、減っていた鍋の水を足して一度沸かしなおし、
ライヒアルト以外の物の分には、もらったばかりのジャムを入れ、かき混ぜた。
程なくして運ばれたカップから漂う薔薇の花の香りが、
客間に広がり嵐の中の一時の安らぎになるだろう。]
─工房『Horai』客室─
いいえ。わたしが悪いのだから、気になさらないで。
こちらこそ、憶えていてくれてありがとう。
[ライヒアルトに頭を下げられて、首を傾けて微笑を返す]
それなら、遠慮なく。
[ゼルギウスに邪魔ではないと言われ、ついでにライヒアルトがミハエルにそっと向けた言葉も聞いていたか、笑みを零した。
その後も時折窓の外に意識を向けつつ、暫しの談笑を*楽しむ*]
旅の人かぁ……。今なら結構いるよね。
[台所に向かう妻へ向けた表情は、少しキョトンとしたものだった。
彼女がユリアンに見せた躊躇いを汲み取ってはいるが、理解できていない態。
ただ、ライヒアルト――リヒトの理由が重なれば、納得した様子を見せ]
私にも出来ることがあったら、謂って。
[子どもが親の手伝いを買ってでるような、そんな無邪気な声音で*言葉を紡いだ*]
あら、それは駄目ね。
[商談がまだとのリヒトの声に、くすと小さく笑みは零れ。
その髪の色の如く灰銀を冠する名の主は、
もう一人の申し出には、本当?と嬉しそうに。]
そうしてもらえると嬉しいかしら。
一人だと、ちょっと自信ないし。
[体の重みに動きは制限されるだろうからと。
幼馴染には伺うように尋ねてて返した。]
―工房『Horai』/客室―
[雷雨は激しさを増すばかり。
窓の外を眺める青年の柳眉が微かに顰められる]
こんなことならもっと早く自衛団に相談すべきだった。
漸く活気付く季節になったってのに。
――…崩れてくれるなよ。
[独り言ちていれば漂う華やかな香り。
窓から視線を外せば戻ってくるイレーネの姿が映る]
―雑貨屋―
はいはい。
紳士を名乗るためにも、そういうことはしませんてば。
…早く止んで欲しいなあ。
[両手を上げて降参のポーズ。
路銀くらいはと言われると少し余裕のある笑いを見せた。
父親に比べればまだまだでも、それなりの商人のはずだ*一応*]
―工房『Horai』/客室―
嗚呼、そう言って貰えると有り難い。
村に住まう者の名なら全て憶えてますよ。
貴女も村の住人なのだから、当然の事。
[カルメンの微笑が見えれば口許を和ませた。
ミハエルに告げた言葉を聞いてか笑う彼女に
悪戯な笑みを浮かべながら自らの唇に人差し指をあてる。
幼馴染夫婦に聞かれていようとも構わないのだが
内緒だと言うような仕草をミハエルとカルメンに見せた]
良く紅茶を買って行ってくれるお得意様だしね
きっと伝えた方が喜ぶと想うj
[仕入れてくるらしき様子に頷き、来年宜しくと青年に伝えて。]
無事なのは良かったけれど…この嵐じゃ外に出るのは危険だね
雨に濡れないだけ、不幸中の幸いともいえるけど―――
ン―――…天候が良くなったら聞きに行こうかな
クロエのお手伝いもできる時間も有りそうな訳だし
[そう言いながら煙草欄に手を伸ばし、一つだけ摘まんでユリアンに手渡す。
パッケージにはチョコレート煙草が書かれていて、押しつけて、上げるよと悪戯っぽく笑んだ*]
―工房『Horai』客室―
[戻ってきて紅茶を並べる頃には、窓の外は酷い雨模様で。
時折光が目に届くと、そのたびに眉が寄った。
ライヒアルトがミハエルに告げた言葉は、聞き逃したものの、
独り言のような言葉は、耳ざとく聞きとめてしまい。]
自衛団って…何かあったの?
[彼の前にカップを置いて、やや不安気に尋ねた。]
/*
実はまだ起きてるのでした。
グラォシルヴを調べてた。ドイツ語弄ってたのね。
グラォ=灰
シルヴ=銀の読みを弄った……か。
私の名前どうしようかなぁ。
妻に合わすならヴァイスルヴとかかしら。
しかしヴァイスって(←
この時期で幸いかな。
初めて見る顔もいくらか見かけた。
[ゼルギウスの聲に応じ聲を返す。
同胞へと向ける言葉と情には目を細めるのみで
特に如何という事は無く]
――…だろ?
[グラォシルヴの笑みと同意にクツと咽喉を鳴らした]
任せておけ……、と。
ゼルギウスの出番も残しておくべきか?
[小さく笑いながら冗談とも本気ともつかぬ言葉を紡ぐ]
―工房『Horai』客室―
[イレーネの淹れた紅茶に手を伸ばし口に含む。
紅茶そのものの香りが口に広がり咽喉を潤してゆく。
幼馴染の問い掛けに、ん、と少し考えるような声]
何でもない、といいんだが……
山を下る為の道がな、脆くなってるみたいなんだ。
ユリアンに聞いて確かめたら山肌が緩んでるように見えた。
拙いと思って自衛団の方に道の修繕を早めるようにと
言ってきた所だったんだが、ちと遅すぎたかも知れねぇな。
[僅かに苦い笑みを浮かべそんな説明をした]
[台所へと出る前に見せた夫の顔には、
何時もと同じように少し苦笑めいた顔を向けた。]
良く知っている人が亡くなったら、
悲しくなくても悲しまなきゃいけないし、ね。
[子を諭すように柔らかなコエで、理由らしい理由も告げた。
それでも人へと多少の情があるのは否めないのは、
育ててくれた父も、そして夫も、また人であったからだろう。
どちらも狂える人ではあるが。
頼もしいリヒトのコエと、冗談めいた言葉には。]
そんな事言うと張り切っちゃうよ、ゼルは。
[そうくすくすと楽しそうに笑って言うのだった。]
ともあれ嵐が止んでから……ね。
[そうぽつりと呟いて、荒れた窓の外の様子を伺った。]
グラォシルヴの為とあらばそりゃ張り切るだろうよ。
――…なぁ、ゼルギウス?
[仲の良い二人をからかうような聲。
そう、いつもと変わらぬ調子で人を狩る話をする]
早く止むと良いな。
[さして飢えてはいない人狼は同胞を想いぽつりと呟いた]
え……そうだったんだ。
[村から外へ出ることが無い自身には、直接影響の無い話ではあるが。
村全体にとっては然るべき問題であり。
改めて不安そうな視線を外に投げた。
目敏い夫にその様子は知られるだろうが、
抱き寄せられる前に隣に腰掛け、そっと手を握っておいた。]
何事もないといいのだけど……。
[ふぅと小さくため息をついてから。
薔薇の香りに今一時は、心安らげるようにと一度目を閉じ、
香りに固くなっていた口元を、ほんの少しほころばせながら、
温かなカップを口へと*運んだ。*]
いっぱい食べて、元気な子ども産んで貰わなきゃ。
[リヒトの言葉を受けて、微笑む。
無邪気に妻と子の健康を願い、残酷に生命を狩ることに罪悪感を抱かない。
それは――ヴァイス、白という二つ名に相応しい性。
妻を娶る時に、彼女の名に合わせてヴァイスルヴと自ら名をつけた。その名もつけたことに満足をして、2人にそう呼んで欲しいと願ったことはない。
白は、白故に黒(罪)を自覚できない。
魂が闇に囚われていたとしても、それを自覚できないからこその白(ヴァイス)。]
うん。出番があるなら頑張るよ!!
[灰銀の予想通りの反応を、リヒトの言葉に白は*返した*]
[からかうコエに、もうと小さく抗議の声をあげるが、もちろん本気ではない。]
うん、そうだねほんと…。
[そうして外で呟いた言葉に続くように、崩れないといいなと呟いた。
崩れて道が途絶えれば、色々と面倒な事になる。
だがもしそうなったとしても、結局人を喰らう事は止められないのだけれど。
口にした紅茶で、紛れる空腹も今は薄い。
美味しいと感じる事は出来るが、
それでも人の肉とは比べる事が出来ない。]
―工房『Horai』客室―
[幼馴染の不安は青年にも伝わってくるが
其れを和らげるのはゼルギウスの役目と心得ている。
荒れる外を見遣り小さく息を吐いた]
嗚呼、厄介事は御免被る。
[何かあれば修道院からも人手を割く事になるだろう。
今は仕事も多いからこれ以上はという思いがあった]
何事もないよう祈っておくか。
[カップを置いて祈りの仕草。
ゆると伏せられた眸には案じるような色が滲む。
祈りから連想するのは修道院に残してきた者たちの姿。
怖がってなきゃいいんだけど、と小さく零した**]
/*
ヴァイス、候補に入ってました。
黒いのに正反対の白とか面白いかと思って!
でも、元の名に響きが似ていて連想しやすい方にした。
[夫の無邪気な声に、こちらも嬉しそうに。]
大丈夫よ。
この子の為にも沢山食べてくるね……。
[狩りへの期待と母親としての想いから、
何時もよりどこか穏やかなコエで、夫に答え*微笑んだ。*]
お前さんはいつも無邪気だな。
[ゼルギウスの聲にクツクツと笑う。
ヴァイスルヴの名を呼ばぬのは彼に求められぬからで
リヒトには別段他意はない]
ゼルギウスが頑張るなら俺は楽させて貰うか。
……なんて、ま、冗談だ。
力仕事、あんまむきそうにねぇし、な。
[白をチラと見遣り呟く。
同胞のからかいへの抗議には目を細めるのみで]
――…ま、もう少しの辛抱さ。
美味いとこ喰わせてやるから……
[光の名を持つ獣の眸には狩りの前の鋭さが過った**]
動物は敏感な生き物だからね
拗ねる前にご機嫌を覗わなきゃ
[馬の心配をする青年にそう笑って返事をして。
ストレスにならないと好いねと言葉の端に含ませ。]
ふふ…十分紳士だよ
[降参した様子を想い、口許は笑んでいるが眉はやや下げられて、
何処か恥ずかしそうに娘は笑んだ*]
雨、まだ強いね
雨宿りがてら、もう少しゆるりとしていく?
[どうせなら貰ったお茶を頂こうか。
と持ち掛けて、気分転換を娘は図った*]
もう、駄目よ、そういうと本当に頑張りすぎるんだから。
[リヒトの冗談を柔らかく諌める言葉には、楽しげな響きも含まれた。
崩壊の音が、人ならざる耳に良く届いたのはその頃か。]
……ああ、崩れたみたい、ね。
[外で青い顔をしながら、内ではどうしようかと同族に問うた。]
嵐が収まってから、夜のうちにと思ったけれど……。
雨が止んですぐか、止む前の方がいいかしら。
―工房『Horai』/客室―
私の目には、ライ君もミハエル君もカルメンさんも
ちゃんと映ってるよ?
[聴かれても構わないと謂った風なライヒアルトの言葉は、
ゼルギウスの耳に届いていて、内緒を願う仕草を見せる人に
心外というでなくキョトンとした顔で告げた。
紅はカルメンの視線の先を追い、外を見る。
暗い空に走る閃光に暫しの間、眸を奪われる。
光を求めるように、男の手は上がり、
けれど馨る薔薇の薫りに上がった手の行方が変わる。
振り向き伸ばしかけた手は、身を抱き寄せる前に、彼女の手に握られた。]
そっかぁ……そんなことになってたんだね。
[ライヒアルトと妻の間で交わされていた話題に、一度相槌を打つ。]
でも、災害は困るけど、私は雷は嫌いじゃないなぁ。
瑠璃に走る金も、天の川みたいなのもあるけど、
雷みたいなのもあるじゃない。綺麗だなって思うんだ。
[その後に何処かピントのずれた言葉を紡いだのは、
不安がる妻を慮ってのわざとか、素なのか。
開いた片手でカップを取り、薔薇の香りのする紅茶を微笑を湛えた口で啜る。]
子ども達も、大概怖がりながら、綺麗だねって喜ぶんだよね。
[祈りの仕草をする修道士の姿、その裡を読んだように謂う言葉も
判っていて謂っているのか、そうでないのか。]
[と、遠くで何かが崩れる音が響いた。
揺れにぴくっと驚いたように跳ねる身体。
流石に紅を見開いて、青ざめる妻と顔を見合わせる。]
……雷、綺麗とか謂ってる場合じゃないのかも。
[眉を八の字にして、妻と同じく客間に在る人に*視線を向けた*]
[薔薇の香り漂う中、淹れ直して貰った紅茶に口を付ける。
嵐の中にありながら、漂う香りと温かい紅茶は心を落ち着ける。
時折聞こえる雷鳴には、どうしても驚きが隠せなかったが]
───大丈夫、大丈夫だ。
怖くなんて、無い。
[如何に大人びているとは言え、子供には違いなく。
雷鳴轟く度に身体が強張るのを必死で堪えた。
人前で失態を見せたくないと言う、自尊心の顕れ]
[他と会話をしながら耳にする、自衛団や外へ繋がる道の話。
脆くなっていると言う話に、軽く眉根が寄った]
[降り続く雨の音。
轟く雷鳴。
それに混じり響き渡る、崩れる音と揺れる感覚。
顔を見合わせたなら、不安、と言うよりも面倒だ、と言うような表情が見えた*ことだろう*]
無邪気?そうかなぁ。
[リヒトからの無邪気という言葉に
キョトンとするのは、そこに自覚はないから。]
ん。確かに力仕事はあんまり向かないかも。
[逆に続く言葉に少ししゅんとするのは
自らの身体のことの自覚はあるからで]
でも、グラォの為なら頑張るよ?
[同胞を柔らかく、それでも愉しげな声音で
諌める妻の予想がままの言葉を告げる。
と、運命の歯車を止めていた枷が外れるよう。
地が崩れる音がした。]
……多分、止みあがってからだと、
様子見に人が動いてそうだなぁ。
でも、雨の中、グラォを食事に行かせたくはないし……――
[リヒトに問う妻の声に、ポツリと独り語ち、
首を傾げたのは表で客人に視線を向けたと*同じ時のこと*]
―宿屋一階酒場―
[温めたスープを皆に出して、それからしばらくして酒を飲もうと言い出したのは誰だったか。
外の雷鳴や嵐の音程ではないが、店の中は騒がしく、皆で酒を飲んだりしていたとか]
酔って、間違って外にでるんじゃねぇぞ。
窓とかも開けるなよな。
[そう注意しながらつまみにときゅうりのピクルスや、炒り豆、ハムなどを用意して]
まぁ、騒ぐのはどんなに騒いだって外よりうるさくなる事はねぇだろうけどな。
余り飲みすぎんなよ。
[そう言いながら自分も飲んでいた。
ちなみに代金は前払いでしっかりもらっていたとか。**]
騎士 ダーヴィッドが「時間を進める」を選択しました。
─宿屋─
[一度部屋に寄って少ない荷物から着替えを取る]
……後で、雑貨屋で調達するようか、こっちも……。
[などと呟きながら向かった浴室で湯を使い、冷えた身体を温めると、ほっと一つ息を吐いた]
……っかし、かなり荒れてるなぁ……。
なんもなきゃ、いいんだが。
[呟きながら蒼の瞳が陰るのは、激しい嵐から繋がるものがあるが故。
それを振り払うように頭を振り、湯から上がって身支度を整え]
……おー、盛り上がってるなー。
[顔を出した酒場の様子に、苦笑する]
[それでも、不安で気を滅入らせるよりはいいから、と宴に加わる。
外での暮らしや近況を聞いてくる者も多くいたが、それはへらりと受け流した]
んー、戻るつもりはないなぁ。外での暮らしも気に入ってるし。
……外に女でもいるのかって? そこはそれ、聞きっこなし、で。
[幾人かからは村に戻って来ないのか、とも聞かれたので笑ってこう流す。
そうやって、どれだけ時間が過ぎたのか。
雨音よりも、雷鳴よりも、大きく響いた何かが崩れ落ちる音に。
蒼は瞬時に、険しさを帯びた**]
―宿屋―
アーベルも飲むか?
[戻ってきて苦笑する様子にそう誘いながら、自分が手にするこれは何杯目だったか。
他の皆と近況についてや、戻るかどうかの話をしている様子に]
あったかいスープとかもあるぞ。
今用意するな。
[そう言って顔は赤いものの、まだしっかりとした足取りでそのまま奥の調理場の方へ向かった。
何かが崩れる大きな物音を聞いたのは、考え事をしながらスープを温めている頃だった**]
[自分の為に、という夫に心穏やかに、
握っていた手を指を絡めて握り、
自らの身を案じる声には、明るく応えた。]
大丈夫、少しくらい濡れても平気よ。
私の毛が暖かいのは、ゼルも良く知ってるでしょう?
[家で二人きりの時は、戯れに
何度か獣の姿のままで寄り添う事もあった。
その時の事を思い出せば、ふと顔を見上げて。]
そういえば、前から聞こうと思ってたのだけど。
ゼルは、“こっち側”ではヴァイスルヴって呼ぶ方がいい?
[一度聞いたきり、慣れもあってずっとゼルと呼び続けていたが、その名を忘れた事は無い。
とても夫に似合う名だと、心にはずっとあった気に入りの名。
折角の名前なのだから、夫がよければそう呼んでみたいのだけどと夫に*問いかけた。*]
―工房『Horai』/客室―
[ゼルギウスの言葉>>81に思わず笑いを漏らした]
何も本当に見えてねぇとは思ってねぇさ。
たとえだ、たとえ。
客が居てもお前さんはあんま変わんねぇな、ってな。
[イレーネの方が人目を意識する分、
ゼルギウスが余計に人目を気にしなく映るようだった]
確かに、お前さんみたいに綺麗と喜ぶ子も中には居るな。
でもな、神様が怒ってるんだ、って
ビービー泣く子もいるんだぜ。
[彼の言葉>>82にそう返せば修道院の事がより気になる]
……大丈夫かね。
[ポツと独り言ちて気を紛らわせる為に紅茶を呷った]
―工房『Horai』/客室―
[雷雨に心穏やかでないのはミハエルとイレーネか。
其れを感じ取れば二人の気を紛らわせようと
他愛ない日常の話を面白おかしく語ってみせたりした。
遠く、けれど大きく響く地崩れの音>>#0。
伝わる振動に柳眉を寄せ窓の外を見据える]
――…チッ。
もたなかったか。
[見てきたばかりであるからどのあたりが崩れたかは
青年には検討がついた。
音の大きさからもそれなりの規模だろうと知れる]
頑張り過ぎて怪我をされちゃかなわんからな。
[同胞と其の伴侶を交互に見遣り紡いだ聲には案じる音色。
ふと過るのは自分を置いて消えた両親の事。
純血である人狼は其れを寂しいと思う事は無いのだが
修道院で人と暮らすうち人が如何思うかくらいは
理解できるようになっていた。
遠く、けれど大きく響いた地鳴り。
見てきたあの場所が崩れた事は直ぐに知れる]
――……。
ゼルギウスの言う通り雨が止んでからでは拙いか。
止む前に狩りに行く。
ゼルギウスは傘でもさしてイレーネを雨風から守っとけ。
[母体を案じるのは同胞に対する情。
誰にでも分け隔て無く接する青年ではあるが
同胞に対してのみ多少甘やかす傾向があった]
―工房『Horai』/客室―
[音の発生源を直ぐに見に行く気は無かった。
雨で脆い場所が更に脆くなっている事など予想はつく。
そんな危険を冒すほど青年は無謀ではない]
事故に巻き込まれた奴がいなきゃいいんだけどな。
まぁ、こんな嵐の中、外に出る物好きなんて
滅多にいねぇだろうけど。
[ふと過るのは怪我人が出た時の事。
自分が此処に居ては修道院に助けを求める人に
手を差し伸べる事が出来ない。
窓の外へ視線を向ければ雨は未だ降り続いている]
―工房『Horai』/客室―
濡れるの覚悟で帰るとするか。
あ、傘はいらねぇ。
この風じゃ役に立ちそうにねぇしな。
紅茶ごちそうさん。うまかったよ。
[イレーネとゼルギウスにそんな言葉を告げてから
ミハエルとカルメンの二人へと視線を移し]
二人は雨が止むまで大人しくしとくと良い。
風に飛ばされでもしたら大変だからな。
お前さん達の怪我の手当てなんてしたくねぇし。
じゃ、またな。
[見送りは必要ないと軽く手を掲げて制する仕草。
青年は風雨の中、修道院へと駆け出した**]
―雑貨屋―
[嫌がられなければゲルダの頭を撫でて]
もう少しだけ落ち着いたら俺が様子見てくるよ。
荷は後で取りにくるから預かっててもらってもいいかな。
傘は、この風だと壊しそうだからいいや。
[お願いして外へと出る機を*計った*]
それは嬉しいのだけど、一緒に出て行くのは……
[傘をと言う同胞には、気遣ってくれている意志が見え、
嬉しそうな笑みを浮かべるが、
来客を置いて二人家を空けるのには些か不自然に思うと首を振る。
かといって二人――カルメンとミハエルを雨の中、
こちらから進んで送り出すのは、もっと変に思われるだろう。]
私、もう少ししたら工房に篭るって言って外に出ようかと思う。
[傍らの夫には、留守を頼むと告げてから。
先に出た同胞へは、気をつけてとこちらからも見送りの声をかけた。]
/*
本当はいるんだwww
まぁ、あんまログ伸ばすとブリたん大変だろうしな。
とりあえずやり忘れないようにメモって置こう。
いやメモってもどうせ忘れるけど。
・毎日の日記
・アーベルに手編みのマフラー
・とりあえず生存END目指してみる
――…其れが無難か。
[同胞の言葉>>*23に緩く頷く]
客が多いのも良し悪しだな。
嗚呼、こっちも気をつけるさ。
大丈夫、心配すんな。
[案の定、外に人影は見当たらない。
嵐なのだから家に閉じこもっているのが普通だ。
少し落ち着いてからの方が狩りがしやすいかと
思いながら通りを青年は駆ける。
並外れた身体能力を有している為、息が上がる事はない。
ふ、と青年の視界を影が過った。
何かと思えば見慣れぬ人の姿――]
御誂え向きなこって。
[クツリと咽喉を鳴らし口の端を吊り上げる。
風雨の中、人の目にその表情は映らない。
人の良い、けれど少しばかり困惑したような笑みをはりつけ
青年は見知らぬ誰かに走り寄る]
如何かしましたか?
――…嗚呼、あなたもでしたか。
私も大きな音がしたので気になって見に行こうかと。
[銀の十字架を片手で握り締め青年は獲物を見定める]
[崖崩れが起きたその場に獲物は向かった。
すぐにでも下りる予定があったのだろう。
風雨で碌に言葉を交わせぬながらも
獲物から伝わる焦りにそれくらいの事は知れる]
――…残念ですが、帰れませんね。
[気の毒そうな音を滲ませ獲物に言葉を掛ける。
道が塞がったからそう言われたのだろうと
獲物は訝しがる気配無く此方を向いた]
嵐の夜は外に出てはいけませんよ。
今更、でしょうが……
夜の山は怖いのだと親に言われた事はありませんか?
[クツリと咽喉が鳴った。
リヒトは獲物との距離を一気に詰める。
鋭い牙が、獲物の咽喉笛を貫いた]
―工房『Horai』客室―
[夫の言葉>>82には、思わずそうねと小さく笑みが零れた。
わざとでも素でも、気が紛れたのは確かであり。
自分も災害に結びつかなければ、それらを厭う事はない。
だが今は厭うべき時で。
大きな音に不安そうに、夫や周囲を見ていたが、
幼馴染が出て行くのを見れば、やや心配だったが座ったまま見送り、
彼が持参してくれたローズヒップ入りの紅茶の残りを
一気に飲み干し息を付いた。]
…駄目ね、何かしていないと落ち着かないわ。
ごめんなさい、私工房で急ぎの仕事を進めてきます。
ゼルはミハエル君とカルメンさんの事、お願いね。
[来客中に席を立つ事に謝罪を入れて。
その場を立って、一旦工房に*入った。*]
[致命傷となるだろう一撃を喰らった獲物のくちびるから
空気の漏れる音が虚しく流れる。
獲物の咽喉元から溢れる血がリヒトの舌に触れる]
――…。
[ふっと細められる眼差しは何処か冷たい。
獲物の肌から牙を抜き手を離せば崩れ落ちる身体。
死してはいないが瀕死であろう獲物を見下ろす]
未だ楽にして遣れんのさ。
冷えた血肉をグラォシルヴには遣れん。
お前さんに慈悲を与えて呉れるのは
きっと聖母様だろうよ。
[聞こえているのかどうかも知れぬが
語りかける青年の声は淡々とした音色]
――…グラォシルヴ。
[リヒトは同胞の名を呼んだ]
ご馳走を用意しておいたぜ。
場所は崖が崩れた場所の傍。
道の脇――…人目がつかぬ場所に転がしておく。
後は好きにすると良い。
[言葉どおり瀕死の獲物を道の脇に横たえて
青年は口許についた血を手の甲で拭う。
雨が血を洗い流して呉れるから
その匂いはさして気にならぬだろう。
小さく息を吐き青年は修道院へと戻っていった]
[工房に入れば、素早く奥の扉から音を立てぬよう外へ出る。
まだ雨降る最中、服を濡らさぬように、周囲に最大限注意を払って、
誰もいないことを確認してから、その身を一匹の灰銀の獣へと転じさせ。
なるべく雨に濡れぬよう、陰になる所を選んで走り抜けた。
雨で鼻の効きは悪かったが、雨音に紛れて聞こえる音と、
それでもなお届く微かな甘い匂いに、引き寄せられるように道を違える事はなかった。
腹に果実を抱えたままだったが、それでも人より犬より早く、母は自らと子の為に駆け抜け。
同胞のコエが聞こえたのはその最中か。]
―――リヒト。
[真名に、真名を返し呼び。]
ありがとう、ごめんね、出遅れちゃった。
[獣は少し申し訳なさそうに、だが嬉しそうに礼を述べて一つ鳴き、
指示された場所へと向かえば、濃くなる血の匂いから死にかけた獲物の場所は容易に知れた。]
如何致しまして。
好きで遣ってる事だ、気にすんな。
[同胞の鳴き聲に返すは優しい音]
何も無いとは思うが……
何かあったら呼べばいい。
直ぐに駆けつけてやるよ。
……っと、これはゼルギウスの役目か。
[他意無く紡ぎゼルギウスに意識を向ける。
グラォシルヴ一人で外に出す事を案じているのは
彼も同じだろうと思えど其れは心に留めるのみ]
―修道院―
[ずぶ濡れの青年が修道院へと駆け込んだ。
夏とは言え高地にあるこの村の雨は冷たくある。
直ぐにでも湯に浸かりたい所だが
青年は布を取ると水分を拭いながら奥へと進む]
只今戻りました。
他の者は皆無事ですか?
[年上の修道士に現状を尋ねる。
怪我した少年も具合が悪くなるといった事はなく
胃腸の不調を訴えていた者も落ち着いていると聞けた。
青年は安堵の息を漏らす]
それなら良かった。
心配になって戻ってきたのですが……
杞憂だったようで安心しました。
[ゆると頭を下げてその部屋を辞した]
……崩れそうな場所っていうと、限られるよな。
こりゃ、色々とヤバイか?
[やり取りの後に聞こえてきた崩れる音と、震動。
険しさを帯びた目で、窓の向こうを見る、ものの]
あー、騒ぐな騒ぐな。
もう少し雨が落ち着いたら、俺、見てくるから。
[轟音に不安を口にする人々を振り返る時には、いつもと変わらぬ調子のままだった**]
―修道院―
[青年は少年達の部屋を覗いた。
大人しく寝ているのなら邪魔をしてはならないと
自分から声を発する事はなかった、が。
気配に気づいた少年の一人が青年の名を呼び駆け寄る。
青年の周りにわらわらと少年達が集まってきた]
――…未だ起きてやがったか。
ん、濡れるから抱きつくンじゃねぇぞ。
[制する言葉が遅れべたべたと触れられてしまう。
つめたーい、とはしゃぐ少年の声]
だから言っただろ。
嗚呼、これから風呂いってあったまってくるさ。
これくらいで風邪なんてひかねぇよ。
ほら、早く寝ちまえ。良い夢みろよ。
[軽く彼らの頭を撫でてから寝台に戻るよう促した]
うん。君の毛並みが素敵なのは、識ってるよ。
[彼女の戯れで、何度か獣の姿の傍に寄り添ったことを思い出し
紅はその肌触りを思い出したかのように、つっと細まった。]
……私の名前。グラォが望んでくれるなら、
こっちではヴァイスルヴかヴァイスと呼んで。
[と、白銀にとっては唐突に名のことを持ち出され
驚いたように細まっていた紅は見開かれる。
その後、とても嬉しそうに眦を下げるのは。
嗚呼――……名を呼んでと謂えなかった理由が
心の底に本当はあるから。]
そっか、うん、でも、そうだよね。
[その後、リヒトに妻に傘をと謂われ、
新調した傘が役立つと喜んだのも束の間。
状況がそれを許さず、しょぼんと白銀は頭を垂れた。]
2人とも、無茶はしちゃ、駄目だよ。
[それぞれを
――特に身重の妻を見送る時は心配そうに送り出してから、
ふと、妻は工房へ篭るよりも体調を慮って寝ると謂った方が、
残る客人に対してよかったのではないか?と思い至る。
作業を見たいなどと謂われないように、
少しばかり客人に釘を刺しながら
脳裏に聴こえる2つのコエに意識を欹てていた。]
…、……―――。
[無事に狩りを終えたらしい言葉の行き交いに、ほぅっと息を付くも
リヒトから向けられる意識に、直ぐに返せずに間があく。
間があいたそこに、
2人に白銀の名を呼んで欲しいと
いえなかった理由が横たわっていた。
―――……自分は獣ではない、と。]
ん……私は、私が出来る精一杯でグラォを護るよ。
[だから何処か、常のことではあるけれど、
ピントのずれた応えを、暫くたって返した*]
―修道院―
[常より遅れた晩の祈りをする為に青年は聖堂へと向かった。
教会の其れよりも少しばかり小さいその場所。
十字を切り、銀の十字架に触れながら紡ぐ聖句]
――……。
[青年は自らに神の加護がある事を信じて疑わない。
信じ得るだけのものが彼にはあった。
祈りを終えれば十字架から手を外す。
シャラ、と銀の鎖が擦れる音がした]
―工房『Horai』/客室―
[見回した客人たちは、それぞれどのような表情をしていたか。
ミハエルの子どもらしからぬ、不安より面倒という表情に、
ゼルギウスは少し紅を見開いたかもしれず。]
あ、傘じゃなくて、レインコートもあっ……―――
いっちゃった。ライ君が嵐みたいだね。
[怪我人もだけど、雷見て泣く子も気になったんだろうなぁ。
などと、先程の会話を思い出し、小さく呟く。
その呟きが、まるで妻の不安を煽ったかのように、
イレーネは仕事をしてくると謂う。
おそらくは、妻は不安などがあると仕事に打ち込むタイプ
ということは言動から識れること。]
うぅ。気になるけど、仕事の邪魔をするのは……――
[客人を……と言葉を貰ったこともあり、
妻を心配しブツブツと呟きを漏らすも、
忠犬のように律儀に命を護り、客人をもてなすことはやめず]
ん。佳かったら空き部屋2つあるし、
今晩はそこで休んでいったらどうかなぁ?
[夜も遅くなったなら、1つそんな提案を2人に向けた。
2人が承諾してくれたなら、2人をそれぞれ部屋に案内するだろう。
もし、万が一、ライヒアルトのように2人が帰ると言い出したなら、
流石に女子どもを1人で帰すようなことはゼルギウスも出来ず、
*送迎を申し出るかもしれない*]
―修道院―
[浴室に向かえば湯からはマリーゴールドの淡い香り。
指示通りである事にゆると目を細め青年は湯を浴びる。
冷えた身体に湯の温かさとハーブの香りがじわりと染み渡る]
未だ雨は止まねぇか。
仕方ねぇな。
[換気の為の窓越しに聞こえる雨音に耳を傾けながら
青年はそんな事を独り言ちる]
折角あったまったのにまた濡れるのも……
んー…、む。
取りあえず休んでから考えるか。
[雨が止むまでもう暫く間があるだろう。
青年は湯浴みを終えると自室へ戻り
雨が止むのを待つことにした**]
/*
……ライ、聖痕者? 神の加護とか。
しかし、うーむ。
PL視点占い師COは、ギュンじいさまの招集後でいいんだが。
初回占い、どーすっかなぁ……。
PC思考からすると、「味方を増やす」か「敵を見出す」が、占いの基準になる。
縁故に基づいては動かない子。なので、ベッティ占いは現状考えてない。
候補としては、ライとユリのどっちかなんだが。
ライの動き次第……かな。
ちなみに、デフォはイレーネ。
しかし、イレーネは赤組でなければ一番喰いに近い気がするので、占い対象にはしない。
……つか、言い換えナシで妊婦みるのは三度目だな!
―工房『Horai』―
そう思ってくださっているのなら、嬉しいわ。
[とは女も村の住人だというライヒアルトに。
人差し指を立てる仕種に頷くが早いか、ゼルギウスには聞こえていたようで、その応えにまた笑いが洩れた。
その間も響く雷鳴や稲光に調子を崩すようなことはなく、紅茶をのんびりと啜っていた、が]
……今のは?
[今までとは種の違う、振動を伴うような音には流石に手も止まり、窓の外を伺った。
この場所から原因が見える筈もなかったが]
何処か崩れたのかしら。
いやぁね。
[それでも推測はできて、困り顔で片頬に手を当てる]
お帰りになるの?
ええ、わたしはそのつもりだけど、あなたこそ危険では……
[そんな中帰るというライヒアルトを、言葉で引き止めることは叶わず。
半ば立ち上がりかけた体勢で、そのまま見送る形となった]
ええ、大丈夫。
危ないと思ったらすぐ逃げるわ。無理はしないから。
[人の数が少なければ、とは思うものの、
産まれてもいない子の事を思えば憚られる。
気遣われる柔らかな同胞の声には、獣の喉がうると小さく鳴った。
夫の役目といわれれば、
その少し後の夫の声に、獣になっても変わらぬ、瑠璃色の目を細める。
人間が出来る精一杯は、狼のそれには及ばない事が多いのに
それでもなおと、告げる夫が愛しかった。]
ありがとう、ヴァイス。心配しないで。
……うん、やっぱりヴァイスって名前、似合ってるよ。
[そう微笑みながら、彼も望んだ名を呼び笑み告げた。]
ええ、どうぞお気遣いなく。
[工房へ向かうイレーネはそう言って見送る。
すぐには止む気配のない風雨吹き荒れる外を、もう一度見遣る。
それからテーブルの上に目を戻して、空になったカップを一所に集める]
水場を少しお借りするわね。
お世話になりっぱなしも悪いから。
[ゼルギウスに言って、それらと共に台所に向かう。
軽い引き止め程度ならやんわりと断って、食器を洗い、乾かしておく心算]
―崩れた崖付近―
わぁ……。
[血を流し絶命しかけているそれは、
甘い匂いに満ちたとても魅力的なご馳走で。
うっとりとした声を漏らすと、獣は顔を旅人のそれに近づけた。]
貴方は私とヴァイスの子の一部になるの……
何も怖がる事はないわ。痛いのも、すぐに終わるから。
[獣の声は、只の人には届かない。
おそらく傍らで低く唸っているだけにしか聞こえないだろう。
現れた灰銀の獣に、殆ど見知らぬ旅人の閉じられかけた目はやや開いた。
途切れ気味の息に恐怖の色が混ざるのを見て取れれば、
悲鳴を上げられないよう、容赦なく前足で喉を押さえつけ、
赤い大きな口をあけ、その胸元めがけて
―――――牙を立てた。]
[その後で空き部屋の話をされたなら]
ごめんなさいね、長居するつもりはなかったのだけど……
よかったら、お借りするわ。
[申し訳なさそうな表情と共に、世話になる旨を*告げた*]
[跳ねる体をもう片方の足で押さえつけるだけで足りたのは、
リヒトが負わせた傷のせいだろう。
それでも時折喉から零れるくぐもった悲鳴を
誰かに聞きとがめられないようにしながらも、
時間が経つのも忘れ、食事に夢中になっていた感は否めない。]
ああ……美味しい……。
[久しぶりの人の肉だった。
固い守りの奥にある赤い甘い果実を、遠慮なく食いちぎり、
喉の奥に流し込むと、うっとりと目を細めた。
それからその周辺も、遠慮なく喰らいはじめ―――
だから人が近づいてくる気配に、気づくのは一歩遅れてしまった。]
!
――――……
[慌てて喰いかけの身体をそのままに、
一度道の更に奥へと身を隠せば、近づく気配は複数感じられた。
戻ればおそらく姿を見咎められるだろう。
仕方なく、少し離れた場所から暫く様子を伺い人が去るのを待ったが、
ざわつく気配に、おそらくソレが見つけられただろう事を知ると、
すぐさまその場から静かに離れて、物陰の闇の中へと一度*姿を晦ました。*]
/*
あれ、嵐がおさまる告知って来るのかな?
死傷者出るんだから晴れたことにしてしまうのもいくない??
いや、そこはいいのかな。
団長さんが人集める告知はされるだろうから、一度何処かで場面転換すべきなのやら。ううん。
頼りにしてるさ。
[白に投げる聲に響きの差はない。
人である彼の心の内までは知らぬが
純血の獣である青年は彼を厭うてはいなかった。
同胞の伴侶であり自分達の聲を聞く者。
彼の聲からヴァイスルヴの名が特別である事は知れたから
否、それが分かるからこそ伴侶以外には呼ばせたくないだろうと
勝手にそう思い呼ばずにいるだけ]
――……。
[糧を前に漏らされた同胞の聲。
うっとりとした音色に思わず目を細める。
リヒトの眼に同胞の食事光景は映らないが
彼女の狩りの腕は確かだと記憶していたから
さして心配もせず雨が止むのを待っていた**]
―宿屋―
大丈夫大丈夫。
[去り際心配するアーベルの言葉にはひらひらと手を振り、
ゆったりと何かを考えるような様子は気にはなっていたが、必要以上の言葉をかけないようにしておいた。
調理場にてスープを温める手が一度止まり]
今のは結構しゃれにならない音だったな……
[アーベルの心配が現実になったかもしれないなと思いながら]
最悪、親父の帰りも遅くなりそうだな。
[それでもどこか、少しばかりそれが本当ならばと、嬉しさを感じるのは不謹慎だなと、心の中で自分を*諌めたりしていた*]
夜半まで続いた嵐は朝方になってようやく去り
現場に向かった自衛団はそれを発見した
人目のつきにくい場所に放置された
心臓周辺をごっそりと食い破られた遺体を
昨夜の話が怖気と共に浸透してゆく
団長が名前を挙げたのは12人
宿屋であれば集まれよう
雨上がりの村の中
硬い顔つきの団員達は呼び出しに向かった
―昨夜・詰所―
良い。放っておけ。
[一時的に詰所に保護した男>>89の叫びには頭痛を堪える仕草。
疑っている一人ではあったが、突然の話に困惑している団員達の目の前でいきなり殺すわけにもいかない]
ワシも審問の場を離れて久しい。
かといって知らされたものを放置するわけにもいかんのじゃ。
[表立って働くのではなく様子を見るのが役割だった。
けれど動くとなれば自分が先に立たなければいけない。
説明を続けていると轟音が響き足元が大きく揺れた]
「橋が!」
[確認するために飛び出した団員の叫び声に全員が動く。
崩れたのは村の入口。吊り橋も一緒に壊されてしまった]
―昨夜・詰所―
こちら側はまだ平気かと思っておったんだが。
村を回って巻き込まれた者がおらぬかを確認じゃ。
雨が上がったら現場を調べよう。
あの話は後で良い。
だが居場所は確認しておくようにの。
[そして翌朝。
眉間に皺を寄せながら呼び出しを命じることになった**]
/*
順番狂ったorz
村建て発言確認してたら投下されちゃったんだ。
ダーヴィは自衛団の話聞いちゃうってことはってことで処理させてもらったよ。勝手にごめんなさい。
情報ページは重ねてありがとうです。
あとライヒアルトの動きが良くてとても助かってます。
そして俺は中途半端です(涙
リアルでミスった自業自得なんだけど…頑張らなきゃ。
─宿屋/昨夜─
[止まぬ雨に、雨宿りの人々の幾人かは帰宅を諦め、宿へと止泊まる。
その準備やら何やら、ついでに飲みすぎた酔っ払いの世話やらをしている内に時は過ぎ。
部屋に戻れたのは、夜半過ぎだった]
……あの音からして、かなりの規模で崩れてそう、だよな。
さてさて。
[口調だけは軽く呟きながら。
取り出し、投げ上げるのは瑠璃のダイス]
― 雑貨屋 ―
子供の、背伸び用アイテムの一つだね
勿論本当に大人久向けのチョコ風味煙草もあるのだよ
[>>98ユリアンに渡したのは果たしてどれか。娘は箱が青年の手の中に収まるのを見詰め、静かに笑うのみで。]
馬は行商に欠かせないものだしね
ユリアンと苦節を共にした相棒も同然みたいだし、
嵐が収まりそうなら一度様子を見に行くと好いよ
[等と話しながら本日二回目となるお茶を淹れてユリアンと祖母にティーカップを差し出す。飲み口はすっきりとしたもので香りと同じく暑い季節に丁度好いと娘は感じた。嵐の不安を掻き消すように優しく湯気を立てる茶に、ほと一息を付く。]
―――ン、また凄いのが来ているね
雨漏りしないと好いけど
[店はそこそこの歳を重ねていたから、長く使うに色々な弊害を伴う。この間直したばかりの雨樋が風に煽られていないか娘は心配する様子。]
―――ンン、子供じゃないよ…
[頭を撫ぜられ、娘はくちびるを尖らせる。嫌がりこそしなかったのは、案じる青年の物言いを想っての事で。何処かむず痒さを感じながら青年を上目遣いでじぃと見詰め。語尾が小声になるのも其のせい。]
…有難う、でも此処に閉じ込められっぱなしなのも厭だな
おばあちゃんも居るし…
[荷物については落ち着いたらで好いとだけ伝えて。もし彼が外へ行くのなら気をつけてと背中に声を掛けた*]
おやま。
今日の女神さんは、8がお好き?
[開いた手の中の出目を見て、小さく呟く。
ダイスはまた、ポケットに戻し、入れ代わりに出すのは煙草の小箱]
……朝になったら、様子見に行くか……。
キーファーも、探しにいかねぇとな。
─宿屋/翌朝─
[一服の後、いつ眠りに落ちたのかはわからぬまま。
柔らかな光と、微かに聞こえるざわめきに目を覚ました]
……ん……ああ。
雨、止んだか……。
[小さく呟いて起き出す。
宿の一階では、昨夜の雨宿り客が帰る準備をしている頃合か。
いずれにせよ、そちらの対応はベッティに任せて、自分は外へ。
まずは昨夜の音の事を確かめたかったのだが]
─宿屋前/翌朝─
……っと、あれ。自衛団の。
ああ、昨夜、家に帰らなかった連中の調査してんの。
何人かは泊まってるぜ、今、帰り支度してるところ。
[宿を出てすぐ、出くわしたのは自衛団員。
先に問われた事に答え、それから]
それより、昨夜すっげー音したけど……どっか崩れたのか?
[ずっと気になっていた問いを投げかける。
団員は複雑な面持ちで頷き、崖崩れの状況を伝えてくれた]
うっわ、そこまでかよ……きっついな、それ。
[外との行き来が最も多い時期の分断。
それが何を意味するかは容易に悟れるから、表情は自然、険しくなる]
─昨夜・洗濯小屋─
[雷鳴は鳴り止まないがいつまでも耳を閉じているわけにも行かず。
雨風が中に吹き込む心配はなさそうということを確認してから日中に畳めなかった分の洗濯物を籠から出して畳み始めた。
無論蒼鷹には傍に寄り添ってもらったまま。
手は止めぬまま、恐怖心を抑える為に他愛の無い話を蒼鷹に向けてぽつぽつとした。]
でね、ゲルダもベッティも口調は男の子みたいなんだけど、二人ともすごく女の子らしくて可愛いんだよ。
あ…そういえば、さっき君にあげた燻製くれた小父さん。
ベッティのお父さんなんだけど、今日から外に出かけるって言ってたんだよ。
…大丈夫かな。大丈夫だよね…良く出かけてるし、旅慣れて…
きゃあああ!?
[そう心配そうに窓の外に視線を向けた刹那、地と空気を揺るわせる音と振動が響いて。
思わず目を閉じたが、ふと雷鳴の音との違和感を感じてそっと目を開け、思い至ったのは。]
どこか、崩れたのかな…誰も怪我とか、してないと良いけど…ギュン爺ちゃん、無理してないかな…。
[村人はこんな天気に好き好んで出るわけもないだろうが、自衛団はそうはいかないから、その長である老人を思い眉を下げた。]
─昨夜/工房『Horai』・客室─
[ライヒアルトの心遣いのお陰か、雷鳴は必要以上に気にすることなく過ごすことが出来た。
しかし響いた地崩れの音は揺れもあって気にするなと言う方が難しい。
そんな中でライヒアルトが帰ると言うのを聞き>>97、怪訝な表情を浮かべる]
自分が怪我をする可能性は考えないのか。
今度から物好きと呼ぶぞ。
[ミハエル自身は嵐が収まるまで動くつもりは無く。
向けられた忠告に対し非難めいた口調で返す。
引き止める意味を込めていたが、伝わりにくかったかもしれない。
告げた言葉は効果を生まず、ライヒアルトは風雨の中を駆け出して行ってしまった]
─翌朝/工房『Horai』─
[部屋を借りて休み、一夜明け。
早朝に起き出し帰り支度をする。
ゼルギウスかイレーネが既に起きていたなら再度の礼を言い、未だ起きていなかった場合は丁寧な字で礼と戻る旨を書いた書き置きを残し、工房を出た。
その手にイレーネの作品をしっかりと持って]
─ →自宅─
[水気を含んだ地面を歩き、自宅である湖畔の別荘へと急ぐ。
自宅へと着く直前、自分を呼ぶ声を聞いた]
ロジフ。
ああ、この通り何事も無い。
心配をかけたな。
[声の主である執事がミハエルの姿を見て安堵の息を漏らした。
心配で主の姿を探し回っていたようだ]
昨夜のどこかが崩れる音は聞いたか?
……そうか、村の入り口の。
よし、伝達用の鳩を用意しろ。
父上に報告する。
[そう執事に指示を出し、自宅へと入ると真っ直ぐ自室へと向かった]
─自宅・自室─
[イレーネの作品を机の上に置くと、父上に対し報告の手紙を書く。
村と村の外を繋ぐ唯一の道が利用出来なくなってしまった事。
その復旧作業の助力を請う旨。
復旧が終わったら運び屋を一人向かわせて欲しい事。
それらを書き終わると筒状にして、小さな筒へと入れた]
ロジフ、鳩の用意は出来たか。
……よし、では頼んだぞ。
[鳩の足に筒を取りつけて、窓から空に向かって放つ。
羽ばたきに合わせて落として行った羽根を残し、鳩は空へと消えて行った]
どのくらいで復旧出来るものだろうな。
出来るだけ早く通じれば良いのだが。
[誰に言うでもなく呟いて。
執事を通常業務へと戻らせる。
ミハエルは持って来たイレーネの作品を壊さず運べるよう、丁寧に包み始めた]
んー……取りあえず、様子見てくっか。
さがさにゃならんヤツもいるし。
[は、と一つ息を吐き、村の出入り口の方へと視線を向け、それから]
……ん? なんよ?
[何やら、物言いたげな視線をこちらへと向ける団員に気づいてきょと、と瞬いた]
……え?
宿、集会に使いたいけど大丈夫かって?
あー……そーゆー事は、ベッティに聞いてくんない?
俺は、臨時従業員だから。
[軽い口調で言うと、団員はそうか、と言って中へと入ってゆく。
その背を見送ると、空を見上げて]
……あんまり、長居したくはねぇんだけど、な。
[小さく呟いて、村の入り口へと足を向けた**]
[そんな自分に、また蒼鷹は気遣うように擦り寄ってくれただろうか。
その仕草に緩く微笑めば、大丈夫だよ、と応え。]
とにかく、この雨が弱くならない内は外に出られないし。
早く止んでくれると良いね。
君の飼い主さんも心配してるだろうし。
[そう言って蒼鷹の頭をなでると、こきゅ?と首を傾げられるか。
その仕草にまた笑顔を見せ、そのまま嵐が過ぎるまで蒼鷹と共に居た。]
─翌朝・洗濯小屋─
[残していた洗濯物を畳み終えてもまだ空は荒れていて。
嵐が過ぎたのはもう空が白み始めた頃、結局一睡もしないまま朝を迎えることとなった。]
…朝になっちゃったなぁ…まぁ、しょうがないか。
君も一晩付き合ってくれてありがとね。さ、お帰…あ、待って。
[本当は眠くもあるし精神的にも肉体的にも疲れているのだが、かといって仕事を休むわけにもいかず。
小屋の外に出ると大きく伸びをしてから蒼鷹を見、いつものように送り出そうとして引き止めた。]
ごめん、もうちょっと付き合ってくれないかな?
君のご主人様にお礼のお手紙を届けて欲しいんだけど、ちょっと買ってこないといけないものがあるから。
[天涯孤独の身の上で村の外と交流が無い自分には便箋など無用だったので買っておらず。
幼馴染の顔を見て安心したいという気持ちもあり、買いに行こうかと思ったのだ。
それを聞いた蒼鷹は何を思ったか、空になっている洗濯籠の中に自分から入ってこちらを見上げた。
その様子はまるで運んでいけと言わんばかりなので、きょとんとした後、首を傾げて問いかけた。]
えっと…連れてけってこと、かな?
[そう聞くと、返事のように一声が返ってきて。
本当にこっちの言っていることが解ってるみたいだ、と思わず笑ってしまった。]
ふふ、君は本当に…変わってる子だね。
うん良いよ。
君は私の友達だし、ゲルダやベッティにも紹介したいから。
…君の飼い主さんが解れば挨拶しに行くんだけどなぁ。
君の飼い主さん、ミハエル君だったりする?
…って、聞いても仕方ないか。
[どの道今日はベッティのところにシーツを取りに行くつもりでもあったから、台車に乗せて引いていけば良いかと考え了承の意を示し。
籠をそっと抱きかかえるとそのまま台車に乗せ、蒼鷹の頭を撫でた。
この辺では珍しい鳥ではあるが、湖畔には別荘も何軒かあるのでその中の誰かに飼われているのだろうと思っていたので知っている名を試しに聞いてみたが返事はあったかどうか。
どちらにしても苦笑して、まだ朝早くではあるがまずは雑貨屋へと*向かった。*]
[人に見つかった遺体は、すぐさま自衛団の手の内に入ることになるか。
失敗したと、内心で焦りを呼びながら、とはいえどうする事も出来ず。
最悪の事態――自らに気づかれないよう、影を駆け家へ戻るので精一杯だった。]
ごめんなさい、リヒト、ヴァイス
失敗した……
[無事に家の裏口へとたどり着けば、
申し訳なさそうに謝罪を乗せて、我らの世界で囁いた。
家へと入る前に人の姿へと転じれば、
口元は、道中落ちることの無かった赤が、こびり付いていた。]
/*
ひょ、と覗いて。
籠入りキーファーにちょっと和んだ俺がいる。
つかね、本気で口説く気皆無のキャラの時ほど女子が可愛いってどうなんだよ……!
― 雑貨屋/翌朝 ―
[嵐は随分と長い間村に留まっていたらしく、翌朝その爪痕を残すに十分なほど家周りは滅茶苦茶で。花壇の花や植物さえも、シートで覆うだけでは持たなかった様子。]
あーあ…… また是は、手間が掛かってしまうね
折角綺麗に咲いていたのに
[花を喪うのは二度目のこと。家前を眺めながら散った草花を拾い集めては処分しつつ言の葉は紡がれた。結局あの日の晩は店から動けず帰ることも出来なく、祖母共々小さな部屋で寝泊まりする事となる。店を揺らす音が余りにも大きい所為か、陳列棚が崩れていないか、割れ物を退避させないと等、娘は一晩中気を張る羽目になっていた。]
おばあちゃん、外は御覧の有り様だけど、中のものは大丈夫
―――…また、雨は降るかもしれないけどね
[苦い笑いを浮かべ、あまり好くは無い空を見詰めた。娘は植木鉢が割れない様に幾つか店の中に退避させ、是以上の被害は出さぬように注意を払う。]
ン――――是で、好し
[眠たげに腕で眸を擦り、ふわ、と小さく欠伸を一つ。
後で少し休もうかと想いながら娘は続く欠伸を噛み殺した。]
それにしても、昨日のあの大きな音は何だったのだろう…
何も無ければ好かったけれど…
[祖母と不思議そうに話ながら質素ながら朝食の支度を済ませる。
食事をしながらああでもないこうでもないとしていれば、]
僕が聞いてきてあげるよ、おばあちゃん
何かあったのなら自衛団長さんに聞けば済む話だし
本当に何かあったのなら、もう話は村中に広まっている筈だもの
[其れほど大きな村では無い。噂話等、直ぐに広まる訳で]
―宿屋・昨夜―
[アーベルにスープを持っていってから、
程なくして酔いつぶれた人の介抱や部屋の手当てをアーベルに手伝ってもらいながら、
落ち着いた頃になると]
ありがとな、アーベル。
ゆっくり休んでくれ、おやすみ。
[部屋へと戻ったアーベルを見送り、自分はまだ少し起きて朝に向けての準備などをしてから寝た]
―宿屋・翌朝―
[いくらも寝ないうちに、窓から差し込む朝日に目を覚まし]
んっ…、嵐も去ったか。
[軽く伸びをしてから、起き出したのは皆よりも早い頃、
昨日の酒を残した様子もなく昨夜に用意しといた朝食、しょうがベースのスープに火を通した。
起きだした人たちに出していきながら、出かける様子のアーベルに]
でかけるのか?足元気をつけてな。
[止めるようなことはせず、昨日の酔いを残した人たちの相手をしたり、
帰る人の見送りなどをしているとアーベルが出て少しして自衛団員が中へと入ってきた]
―宿屋・翌朝―
[自衛団員から村の入り口の橋のことをまず知らされ、何人かまだ宿に残ってる人たちの中に、
やっぱりか、昨日の音すごかったしな、などと言い合ったりしていた]
そんで、それだけ知らせにきたんじゃないんだろ?
[それからアーベルに話されたのと同じようなことを言われ]
別にかまわないけど、嵐の影響そんなひどいのか……?
[こちらの様子にただならないものを感じたのか宿にいた人たちがこっちに注目していて、
そっと声を潜めて自衛団員に聞けば、後で追って話すとだけ伝えられた]
まぁ、人が来てもいいように準備しておくな。
[これからの復旧かなにかで村会議をするのだろうと、それなら軽食でも作っておくかなと、
そのときはそう思っていた]
[同胞の謝罪が耳に届いた。
彼女にどのような事態なのかは聞かない]
否、……お前さんが無事なら良いさ。
捕まった訳じゃねぇンだろ?
[確かめるように紡ぐのは彼女の身の無事]
―翌朝・修道院―
[修道院の朝は早い。
青年が目を覚ましたのは早朝。
窓の外を見れば雨は止んでいた。
朝の祈りを済ませ朝食の準備をして
皆と共に神に感謝しながら食事を済ませた]
……私は外の様子を見てきます。
あなたは隣の様子を確かめて来て下さい。
[丁寧な言葉遣いをするのは相手が大分年上だから。
了承を得られれば青年は外へと向かった]
私は平気。姿は見られていないわ。
でもあのヒト、谷に落とせなかった。
[食事をした後は、谷に落として野の獣達へ後を任せるのが常だったので、
それが出来なかったという事を伝えれば、何があったかいくらかは知れるだろうか。
出る前に前に高揚していた心は、
期せずして工房に篭る前と同じように、沈んでいた。]
今日はお店、御願いね
仕入れとか買い付けは殆ど終わってるからさ
[しゅる、何時も髪を覆っていた麻布と白いエプロンを解く。
カウンター脇に置き、出かけ際祖母の方を向くと、]
僕に用事がある人には出かけてるって伝えておいて
じゃあ、お願いね
[ぱたぱたと娘は玄関を出ていくと
先ずは昨夜の大きな音を探るために外を飛び出した]
雑貨屋 ゲルダが「時間を進める」を選択しました。
―修道院前―
[地面は昨夜の雨でぬかるんでいる。
吊り橋の方へと目を遣るのは其方に向かおうと思っていたから。
歩き出そうとしたその時、不意に声が掛かった]
――…嗚呼、自衛団の。
如何されました?
私は……、昨日言った件が気になったので
様子を見に行こうかと……
[そんな事を言えば吊り橋が壊れた事を知らされる]
吊り橋が……?
其処まで酷いものだったんですね。
いや、確かに凄い音がしたので心配でしたが……
それなら、復旧には時間が掛かりそうですね。
この時期に、か。困りましたね。
[柳眉を寄せて思案気な様子を見せた]
―昨夜・厩舎―
落ち着け。落ち着けって。
崖は崩れてたけど谷の方に落ちてってたから。
すぐにどうこうはないはずなんだ。
[低く嘶く相方の身体を撫でながら繰り返す。
現場には近づく前に自衛団員に阻止されてしまった。
宿に戻れと怒鳴られて、裏口から入ってタオルを借りた。
風呂は断り、まだ宴会の名残があった酒場でも足を止めず、着替えと毛布一枚掴んで厩舎にやってきたのだった]
大丈夫かなあ。
雑貨屋までちゃんと伝えてくれただろうか。
[不安の通りに忘れられてたと分かるのは翌朝の事。
結局ベッドの上でなく相棒の横で一晩を明かした]
―翌朝・宿屋厩舎―
あっふぁぁ。
雨止んだのか。おはよ、ナーセル。
[身体を揺すられて目を覚まし、腕を伸ばして大欠伸。
もう随分と明るい。ちょっと寝過ごしたようだ]
っくしゅ。
俺も何か食べてくるよ。
[彼の朝支度を終わらせてから、毛布を小脇に食堂へ]
見られてねぇなら問題ないさ。
自衛団が騒ぐかも知れねぇが……
[同胞の返事>>*41に安堵の息を吐きながら
さて、どうすべきか、と思考をめぐらす]
ま、何も知らねぇフリで通すしかねぇか。
[警戒が強くなるだろう事は予想出来たが
食事の邪魔をした者をこれから消しに行く訳にはいかず
慎重に様子を見るべきだという結論に達した]
―宿屋食堂―
おはようベッティちゃん。
おお、ありがと。
[温かいスープはとても嬉しい。
近くのテーブルに座ると早速いただいた]
んー、あったまるな。美味しい。
大丈夫大丈夫。身体が丈夫でないと出来ない稼業だからね。
[さっきくしゃみしたけど]
まさか橋がやられちゃうとはね。
道途中で困ってる人もいそうだ。
─村の入り口付近─
……ったぁ……こりゃまた……。
[通りを進みそちらに近づいたなら、その様子は嫌でも目に入った。
崩れた土砂と、壊れた橋と。
復旧が容易でないのは、はっきりと見て取れる]
これって、かなり厳しくね、状況。
麓とは、連絡取れてんのか……?
[呟きながら、もう少し近くで見よう、と歩みを進めるものの、ある程度進んだ所で、自衛団員に強引に阻まれた]
……って、な、なんだよ。
ん、ああ、危険なのはわかってる、けど……。
[それだけにしては、空気が張り詰めているような、そんな感覚に。
す、と蒼が細められた]
―修道院前―
[自衛団員は厳しい表情で青年に宿に来いと言う]
……は?
宿に怪我人や病人でも居るんですか?
[呼び出される理由など其れくらいしか浮かばない]
それなら準備を……
え、……そうじゃない?
なら、如何して私が宿に?
[準備の為に戻ろうとすれば引き止められた]
嗚呼、でも宿に行くなら持って行きたいものがあるので。
少しだけ待って呉れますか?
[言い置いて青年は一度中に姿を消した]
―宿屋―
客を厩舎にとめたとかなるから、こういうのは今回っきりにしてくれよ?
[言いながらも、ユリアンの気持ちもわからなくはなかったので、その件は軽く言うだけにとどめた。
橋の話になれば]
そうだな、親父も復旧までは帰ってこれそうにないな。
客が増えることもないから、まぁ大丈夫だろうけどな。
[窓の外のほうを見ながら]
復旧、どれくらいかかるんだろうな?
……んー。
[こてり、と首を傾げる。口元には、薄い笑み]
なんか、隠してる?
[問いかけは、他の村人のざわめきに紛れるよな小声で紡がれる]
……いや、別に、疑ってるわけじゃあないけどさぁ……。
こういう状況での隠し事って、隠されてる方にはストレスになるよねぇ?
あんまり、隠しすぎるのもどーかと思うんだよなあ、俺。
[実際に何か隠されているかは知らないが。
何気ない口調で、仮定の話を積み上げる。
話している自衛団員の表情が、僅かに引きつった]
─工房『Horai』昨晩から今朝早くにかけて─
[結局、不安は晴れないまま、朝方近くまでギュンターからの依頼の品
銀の守り刀を作る事に専念していた。
装飾は殆ど必要ないからという注文だったため、
雛形に手を加えることはあまりせず。
ただ夫に意見されたとおり、その柄の根の中央に、丸い瑠璃を一つ埋め込み
蔦のような文様を絡ませた。
工房に入ったっきりだったのは、流石に夫に気づかれただろう。
こちらを伺うような気配に気づけば、
ひと段落着いた頃、作品を台の上に置き、手袋を脱いでそちらへ顔を向けた。]
ゼル。
[小さく名を呼べば、夫は心配そうにこちらの様子を伺いに中へと入ってきて。
誰の人目も無い場所だからこそ、座ったままこちらから、手を回して腰の辺りを抱きしめ、すりと、甘えるように頬をよせた。]
カルメンさんとミハエル君、どうしたの?
[来客らはどうなったのか尋ねれば、空き部屋に二人が泊まったことを知る。]
そう……うん、その方がいいわね。
雨、止みそうになかったから。
[昨晩、篭る前の事を思い出せば、知らず手には力が込められた。]
[殆ど眠らなかった事を、咎められるよりは心配されただろうか。
少しは眠った方がと言われれば、ふるりと首を振った。]
大丈夫、仮眠は少し取ったから。
それよりもう日が昇り始めてるし、朝の支度しないと……。
[そう言ったものの、今度は夫が譲らなかっただろう。
子の為といわれれば、反論は出来ずに
大人しく一度寝室へと連れられて、少しの間だけでも横になり眠る事にした。]
─自宅・自室─
[作業を終えると後回しにしていた事も細々と終わらせて。
現在机の上にはライヒアルトから貰ったクッキーと、カルメンから貰ったカエルのパペットが乗っていた]
………これは仕舞っておこう。
[手に取ったのはパペット。
一度手に嵌めてカエルの口を動かしてから、机の引き出しの中へと仕舞った。
鍵もしっかりとかけておく。
次いで紙包みの中のクッキーを一つ取り出し、一口齧ってみる。
口に広がる甘さに思わず顔が綻んだ]
ライヒアルトが作ったのかな。
美味しい。
[背伸びをしていても、味覚はやはり子供のもの。
甘い物は好物の一つだった]
[いくつかクッキーを口に運んで、紅茶が飲みたいなと思い執事を呼びつけようとした時。
先んじるように扉をノックする音が響いた]
何だ。
[入室の許可を出すと、執事が姿を現す]
……自衛団が?
僕に何用か。
[用件を聞けば、先程自衛団員がやって来てミハエルに宿屋まで来るように、との言伝を受けた、と。
その言葉に訝しげな表情が浮かぶ]
何故宿屋へ行かねばならないのかは聞いていないのか?
……そうか、仕方が無いな。
[理由は教えてもらえず、足早に立ち去られたと聞いて短く息を吐いた。
机の上に置いてあったクッキーの紙包みを卓上の小瓶へと仕舞い。
身なりを整えて執事と共に自室を出る]
ついて来ずとも良いぞ。
一人で行く。
[伴おうとした執事を制し、一人自宅を出て行った]
[突然の笑みに、団員が浮かべるのは困惑。
その肩を、ぽん、と軽く叩いて]
もう少し、隠し事の仕方は身につけた方がいいぜー?
ま、大方じいさまの方になんか考えがあるからなんだろーけど……。
[ここまでは軽い調子で言って、それから。
再度、声を潜め]
で、真面目な話。
……何があったわけ?
[短く問いを投げかける。
しばしの間を置いて、返されたのは、死者が見つかった、という話]
はい? それって、昨夜の嵐で……か?
[再度の問いに答えはなく。返されたのは、詳しい話は後から聞けるから、宿に戻れ、という言葉]
は? いやそれって、なんか繋がらないんだけど。
―宿屋食堂―
うん。我侭言って悪かった。
何か言うような奴がいたら俺も言い聞かせとくから。
[話だけで済むかどうかは相手次第]
そっか、親父さん出かけたんだったね。
アーベル、やっぱいい時に戻ってきたな。
存分にこきつかってやればいい。
[くっくと笑いながら言う]
昨日は暗くてちゃんと見えなかったんだよね。
近づかせてもらえなかったし。
ただかなり崩れてたみたいだったから、土砂どけて麓と連絡とって橋渡せるまでは……数日じゃ済まないかも。
[ベッティの視線を追いかけて窓の外を見た]
[困惑した問いに答えはなく。
結局、他の村人たちと共に、その場からは追い払われる形となった]
……わっけわっかんねぇな、ほんと……。
って、あ。
キーファーのこと、聞きそびれた。
[もう一つの目的だった、蒼鷹の消息を問う事は今更できそうになく。
やれやれ、と息を吐いて、宿へと踵を返した]
─雑貨屋─
[ぎ、と木の軋む音を立てながら台車を引いて雑貨屋まで来れば入り口邪魔にならぬところに台車を止めて。
籠の中の蒼鷹に、ちょっと待っててね、と声をかけてから、雑貨屋の中に入った。]
ゲルダ、おばあちゃん、おはよう。
昨夜は大丈夫だった?
[そう声をかけると、ゲルダの祖母からクロエこそ大丈夫だったかと問われ。
心配されればむず痒く、うん、とはにかみ答えたもののふと幼馴染の姿がないことに気付き首をかしげた。]
おばあちゃん、ゲルダは?
え、ゲルダ出かけたの?
…もしかして、昨日のあの音、確かめに行ったのかな…
あ、大丈夫だよおばあちゃん。
ゲルダだって子供じゃないんだもん、危なそうなら戻ってくるよ。
[大きく頑丈な麻袋にはワイン瓶が数本。
他には仕事用の道具と数冊の本等が入っている。
自衛団員の様子から多少は待たされるだろう事が
想像出来たから暇を潰す為のものがいくつか見られる]
――…お待たせしました。
さてと、行きましょうか。
ああ、ちゃんと院長にも言ってきましたよ。
自衛団の方に呼ばれて宿に行ってきます、とね。
[宿までの道など当然知っている。
道案内の為ではなくこの自衛団員は
青年を連れていくのを役目としているのだろう]
出来れば手短にお願いしますよ。
この時期、忙しいのはあなたもご存知でしょう?
[話は宿でと言われ軽く肩を竦めた。
青年は大人しく宿に向かう事にした]
あ、そうそう。おばあちゃん、便箋売ってくれないかな?
枚数は要らないから。
うん、ちょっとお手紙出すんだ。
あ、この後ベッティの所に顔出すからペンはそこで借りるよ。
[祖母の答えを聞いて、ゲルダの行き先を思案し不安げな表情を浮かべてしまい。
ゲルダの祖母からも不安そうな声が聞こえれば慌てて明るく微笑んでみせ、話を変える為にここに来たもう一つの目的を伝える。
ゲルダの祖母は快く便箋をいくつか出してきたので、淡いラベンダー色に染まったそれを選び代金を払った。]
ありがと、おばあちゃん。
本当はもうちょっと話してたいけど待たせてる子もいるし、ベッティのところにも行ってきたいからそろそろ行くね。
うん、またゆっくり話にくるよ。
[ゲルダの祖母はゆったりと微笑んで見送ってくれただろうか。
その笑みを背に受け、店の外に出ると台車の上の籠の中の蒼鷹にお待たせ、と声をかけ。
台車をひこうとしたところで自衛団員から声をかけられた。]
─ →宿屋・食堂─
[崖崩れと、橋が落ちた話は風と共に広がるが如く。
そのためか、落ち着かない空気の漂う通りを戻り、宿の扉を開き]
……お。
よ、おはよーさん。
相方、大丈夫だったかー?
[食堂にユリアンの姿を認めると、最初に向けたのはこんな問いかけだった]
―宿屋―
[青年は宿屋の扉を開け中に入る。
其れを見届けた自衛団員は団長に報告に行ったようだ。
途端、青年の言葉遣いが砕けた]
よぉ、邪魔すんぜ。
[玄関先から通る声を響かせる]
アーベルとユリアンは居るかー?
[遠慮の欠片も無く奥へと進む。
食堂の入り口まで辿りつけば中に目的の人物を見つけた]
― 道すがら ―
はっ… はっ… はぁ…っ
[小走りで嵐の後の道すがらを娘は走る。所々泥濘で脚が取られかかるが、身体能力は悪くなく、転ばずに居られた。矢鱈と自衛団員の姿を見かけ視線を交えるが、何処か娘を見る様子も違うと感じたのか途中で脚を止めた。]
きゃ…っ!
[その拍子に団員と肩をぶつけてしまい、ごめんなさいと娘は謝罪を口にした。先を急ぐからと再び掛けだそうとするが物凄い力でほそい手首を掴まれ、前につんのめる。]
え、あ、何…っ??
[その形相は村人を見る眼差しでは無く、気がついた他の団員数名に取り囲まれ。]
え、と…僕、何かした?
肩をぶつけた事は謝るけど―――…
[団員同士のひそひそ話を耳に、娘は困惑の色を隠せない。
萎縮しながらも何事かと訊ねれば其のまま宿に迎えとの事で。]
―宿屋食堂―
おう、おはよ。
戻ったのが遅かったからご機嫌斜めで、朝まで一緒にいたよ。
でもあの音にも暴れたりしなかったみたい……もしかして様子見てくれてたか?
[スープ片手にアーベルへと手を上げて。
星石よりは湖水に近い瞳をぱちぱちとさせた]
―宿屋食堂―
おや、ライさんもおはよう。
珍しいね、こんな時間に出て来るのは。
[名を呼ばれて入口扉に顔を向ける。
自衛団が呼び集めてるなんて知らなくて、忙しい時期なのにと不思議に思った]
あ、おはようございます。
昨夜はお疲れ様でし…え?なんで家に居なかったって…
昨夜は雨がひどそうだったので洗濯小屋の方に泊まってたんです。
あ、そういえば昨夜すごい音が聞こえたんですけど、どこか崩れでも…え。
あそこが崩れちゃったんですか?
……大変。
小父さん帰ってこれないじゃない、ベッティ大丈夫かな。
[昨夜は自衛団員は皆村の安全の為動いていたろうから挨拶とともに感謝を述べかけたところ、何故家を空けていたのかと問う自衛団員にきょとんとしながらも答えを返した。
村中の自宅の方は留守にしていることの方が多いのだが、それは口には出さず。
そういえば、と昨夜のあの音について聞けば返ってきた答えに幼馴染とその父を心配して思案しかけたが続いた言葉に顔をあげた。]
え?宿屋にですか?
別に、今から行くところだったので構いませんけど。
私だけ、ですか?
はぁ…わかりました。
[他に誰とまではいえないが一人ではないと言う事と、詳しい話は宿についてから、と説明されればよく解らないものの断る理由もないので頷いて。
改めて台車を引くと、自衛団員と共に宿屋へと向かった。]
─ →宿屋─
[普段足を運ばない場所ではあったが、どこに位置しているかくらいは把握していて。
周辺まで来てしまえば建物が見えてくるため、そこまで迷うことは無かった]
───失礼する。
[宿屋の扉を開け、一言。
滅多に見せぬ姿を見て、他の者達はどう思うだろうか]
─宿屋─
言われなくても入ります。
元々用事があるって言ったでしょう?
[自衛団員から入れ、といわれると何でそんなこと言われなきゃいけないんだとばかりに見上げ。
とは言えこんな所で喧嘩をする気もないので、不機嫌になりながら蒼鷹の入った籠を抱え中へと入った。]
ベッティー、ユリアンさんー、おはよー。
昨夜はだいじょぶだったー?
[アーベル達が居ることは知らない為、居るであろう二人の名を呼んで食堂へと。]
―宿屋食堂―
おはようさん。
朝食の時間だったか。
[常なら既に勤めの時間だったから
ユリアン>>164の手元を見てそんな呟き]
よく分からんが自衛団に呼ばれてな。
説明も碌にせず宿に向かえとさ。
アーベルは何か知ってるか?
[宿の身内でもあるアーベル>>166に首を傾げて問う。
食堂の中に入ると麻袋を下ろしてからヒラと手をあげ返した]
えと、僕、団長さん…
ギュンターおじいちゃんに逢わせて欲しいのだけど…
[娘の願いはかなわず、何処か怯えたような眼差しを団員達に向けた。焦れた様子を嫌うのか、強い口調で宿に向かえというのみで。]
昨日…一体何が有ったの?
せめて其れだけでも教えて呉れないかな
[渋々と云った風にの団員らは簡潔に昨夜何が有ったのかを伝えて呉れた。村と外界をつなぐ橋が壊れてしまった事。音の原因は其れだと。]
…それで……宿に如何して行かないといけないのか
其処は教えて呉れないのかな、僕、
おばあちゃん雑貨屋で待ってて呉れてるし…
[直ぐにでも向かって欲しいとの事で、拒む様子ならば逃がさぬという風に団員の意志は強く硬い物であるとようやく娘は理解する。]
―――…解ったよ
―宿屋―
まぁ、客の要望に応えるのもサービスのひとつだしな。
[その話題はそんな言葉で締めくくり、アーベルの話題になれば]
そうだな、ちょうどよかったのか、アーベルにとっちゃ、ろくでもないタイミングだったかもしれないけどな。
無理は、あんまさせたくはないな。
まぁ、せっかくの帰郷でまた嫌な思いして、もうもどんねぇとかなるとな。
[そう苦笑しながら、宿屋に昨晩からたまっていた人たちもそれぞれの家に戻ったので、
自分もスープを食べることにして]
まぁ、後でまた自衛団員達がいろいろ教えてくれるんじゃないか?
さっきの様子だと、またあいつらもここにきそうだしな。
─宿屋・食堂─
[次々と訪れる来訪者に、蒼が僅か細まる]
……いや……まさか、それは。
ないよなー。
[先に、自衛団員から聞いた話を思い返して小さく呟くのと。
大声で名を呼ばれるのはどちらが先だったか]
……ってー、んな大声上げんなよっ!
ったく……お前も変わってねーな、クロエ。
[それからはあ、と息を吐く。
声に反応したのか、籠の中の蒼鷹が一声、鳴いた]
―宿屋―
[そんな話題をしているとアーベルが帰ってきて]
お帰り、アーベル。
[ユリアンと交わす会話に苦笑をこぼしながら]
おおかねぇな、アーベル怒らせたら私も殴られちまうな。
[そういいながら食べ終えた食器を手に調理場へと戻っていった]
あ、ライ兄もおはよう!
[ライヒアルトの姿も見れば、そう挨拶をするもアーベルが居ることへの驚きの方が大きくて。]
ベル兄いつ帰ってきてたの!?
お帰りなさい、ここにいるってことはもうベッティには会ったよね、イレ姉にはもう会った?
みんな心配してたんだよ、あ、そだ小父さんにも会った?
[そんなことを矢継ぎ早に聞けば籠の中の蒼鷹が一声あげただろうか。]
あ、ごめん。うるさかった?
[籠の中の蒼鷹にごめんね、と謝った後アーベルから変わらないと言われれば、えへへ、と笑ってそちらを見て。]
ベル兄も元気そうだね。
ベル兄ならどこでも大丈夫だって思ってたから心配はしてなかったけど、さみしかったよ?
―昨夜/工房『Horai』―
あわわ。お客さんにそんなことさせられないよっ。
[ライヒアルトが帰宅してから暫く後。
カルメンが食器を洗うとの申し出に、忠犬もどきは慌てた。
慌てて伸ばした手は、カルメンの肩に触れたか掠めたか。]
…、……―――!!
[自分で伸ばしたにも関わらず、少し紅を見開く。
自分の手を見詰める間に、カルメンの姿は台所へと。
台所は、工房の傍にあり、視線は台所と工房をいったりきたり。]
ううん。心配だけど、でも仕事に関しては
私はイレーネの腕を信用してるから。
覗きに行くと、多分、イレーネの自信に傷をつけちゃう。
[そわそわと落ちつきなく、けれど結局、気になるなら……と
相変わらず子どもらしからぬ言を取る少年と会話をするを取った。
おそらくは、話の流れから、夫婦間の創作に関する話でもしたか。
暫くしてカルメンが戻ってきたところで、2人に泊まるを提案した。
部屋への案内をすますと、ゼルギウスの身は工房に近い台所へと。
マテをする犬のごとく、食台の椅子に腰かけて、
そのまま、灯燈る工房を紅の眼で見守り続けた。]
―宿屋食堂―
クロエもおはよう。
なんだ、アーベル、クロエに顔見せてなかったのか。
[既に、偶然ではあるのだが、会っていた青年は
薄情な奴め、と軽い口調で紡ぎ笑う。
ユリアンの言葉を聞けば]
ま、たまには良いんじゃねぇか。
のんびりした朝ってのも。
[食事の邪魔をせぬ程度に相槌を打っていれば
クロエの後からミハエルの姿も見えて驚いた貌]
おはようさん。
若しかして自衛団に呼ばれたか?
[物言いから青年もそうなのだと知れよう]
え、あ、お、おはようユリアンさん…ご、ごめんねうるさくて…!
あ、み、ミハエル君もおはよう!
って…珍しいね?
[食事中のユリアンからおはよう、と言われるとやっと自分がどれだけ傍迷惑か自覚して赤くなりながら謝って。
ようやくミハエルにも気付けば、そちらにも顔を向けて赤い顔のまま笑顔で挨拶をしたあと、滅多にここには来ないことを思い出してきょとんとした。]
―明け方/工房『Horai』―
イレーネ……―――
[妻から名を呼ばれたのは、明け方のことか。
尻尾があるなら全開で振っているだろう態。
心配そうな表情で、おずおずと妻の名を呼びながら工房へ入った。
自ら求めるよりも前。
イレーネから甘える仕草があれば、ほうっと甘い息を吐き、
擦り寄せられた頬に、叶うなら唇の端に接吻けを。]
カルメンさんと、ミハエル君は泊まって貰ったんだ。
[問いかけに、丁寧に答えて情報を共有していく。
不安げに握られる手を、そっと握り返して。
寄り添うことで、不安を和らげようと。]
さあ、君は少し寝た方が佳いよ。
朝の準備は私がすればいいのだから。
お願いだから、君と、お腹の子の為に、無理しないで?
[その後、まだ家事をするという妻を頑として説得し
ゼルギウスは寝室へと彼女を誘った。
寝かしつける間、傍にいようとしたのが仇となったか、
見守ることで一睡もしてなかった男の身も
いつの間にか眠りの世界へと誘われて……―――。
結局、起きたのは自衛団の来訪を受けてのことだった。
ミハエルの帰宅は手紙で識るも、カルメンはどうであったか。
帰宅をしていなければ、
そのまま共に宿へと収集されるのかもしれない*]
あ、待って、そんなに引っ張らなくても、痛っ…
[華奢な身体は容易にそちら側に引き寄せられる。脚が縺れそうになったのを見た団員達は一度動きが止まるも、再び娘の手を引き宿の方へと連れて行こうとしていた。]
おにいさん達、っ…あ、歩くの早い、よ…っ
[良く解らないまま其処まで連れてこられると、外にも何人かの団員達の姿が見えて。何事かを話す様子に娘は途惑いの表情。そのうち半ば無理やり宿の中へと背を押され、娘はついにバランスを崩してへなりと床に座り込んだ。]
― →宿屋 ―
ちょっ、と…!!
きゃあ!?
[ばたん、と強く扉を閉められ、暫くは呆けたように出入り口を見詰め。その場にいた面々は、娘の声に気がつくか如何か。]
あ、小父さんには会えたんだ。
良かったね、小父さんも心配してたからきっと安心してるよ。
[アーベルの言葉にはそう言って笑って。
心配されることはないと言われれば、うん、と頷いた後続いた言葉にきょとんとして。]
きーふぁー?
って、この子のこと?
[そう言って、同じように不思議そうにしている蒼鷹とアーベルの顔を見比べてから]
この子、ベル兄の子?
そうね……。
暫く何事もなければ、またいつも通りに戻るかしら。
[今までは上手くやってきた。
だから少し失敗してもきっと大丈夫だと、
今はそう思うことにし、同族の様子見との意見に同意した。
赤い口元を拭い、ふと作業台の上に置かれた雛形を見る。
自衛団長に頼まれた銀の守り刀。
それに嫌な予感を覚えなくは無い。
銀を嫌う人狼が、銀を使う仕事をするのは、
父親に、銀が何処に流れて行くか把握しておきなさいと教えられた為。
そしてこの仕事についていれば、人ならぬ身だと悟られ難いだろうと、
そんな意図があってのことだった。
素手で直接触らないよう、作業する時は必ず手袋を嵌めていたが。]
―宿屋・厨房―
[それから何度か続く来訪を知らせる鐘の音に]
早めに用意しちまうか。
[簡単に作れて、つまめるものをとサンドイッチを作りはじめた]
そういえば、ゲルルンとクロっちは大丈夫だったかな?
[昨日の嵐の強さ、橋が落ちるほどのものだったとなれば、
自然と幼馴染達の安否も気にはなり]
後で確認しにいくかな。
[その安否はすぐに知れることになるのだが]
…ゲルダっ…?
[他人が聞けば誤解を受けそうな問いかけをアーベルにした所で、幼馴染の悲鳴が聞こえ。
蒼鷹の入った籠を傍にあった机の上に置き、慌てて入り口へ向かえば床に座り込んだ彼女がいて驚き駆け寄った。]
ゲルダ、どうしたの?
転んだの?大丈夫?痛くない?
― →自宅―
[ゼルギウスの言葉に甘えて空き部屋を借り、一夜を過ごし。
翌日には嵐もすっかり収まり、当人たちが起きていれば直接礼を、いなければ先に帰ったらしいミハエルと同じようにメモを残して、帰路についた。
嵐の後らしく、折れた枝や木片などが散乱する道を歩き]
……大丈夫だったみたいね。
[辿り着いた一日ぶりの自宅は特に異変も見られず、安堵の息を吐いた]
[部屋の中には昨日出た時と同じまま、人形たちがずらりと並んでいる。
一通り部屋を見渡した後で、女が向かうのは他と少し離して置かれているケースの傍。
中には白い肌を持つ細身の西洋人形が一体。
星を抱く群青の双眸は、何処か遠くを見るようで]
本当なら、昨日のうちに裁断まで済ませたかったのだけど。
ユリアンさんとも会い損ねちゃったわね。
[一糸纏わぬ人形を前に小さく溜息を吐く。
ドレスに使う布地は彼に頼んでおいたものを使おうと思っていた。
ケースを元通りの位置に収めた時、外からノックの音が響く]
[ゲルダの声に気付く少し前、ライヒアルトがアーベルに向かって薄情な奴、とからかったのを聞けば、笑いながらもホントだよねーと同意したとか。]
―宿屋食堂―
……え。
こんなに逢いたがってたクロエに挨拶の一つも無かったんだろ?
これを薄情って言わず如何するんだよ。
[クツと咽喉を鳴らしてアーベル>>189にからかいの声]
ああ、そうだ。
お前さんに土産だ。
会った時、言っただろ?
[ごそと麻袋からワインの瓶を取り出し
食堂のテーブルにトンと置いた]
お前さんが飲むもベッティに預けるもお好きにドウゾ。
――…同じだな。
やっぱ詳しい事は知らされてねぇか。
[ミハエルの言葉>>190に柳眉を寄せる
クロエの声>>192で漸くゲルダが連れてこられた事を知る。
心配する様子にゆると目を細めた]
え、と…ク、クロエ?
[床にへたり込んだまま、娘は困惑の貌を幼馴染に向ける。どう説明していいものか解らぬのか、自身の中の疑惑を口にする事は無く、気遣って呉れる声に、ようやっと一つ頷いた。]
……う、ん、あの、そんなに痛くは無いのだよ
唯…それより、何で此処に連れて来られたのか解らなくって…
[団員が掴んだ娘の細くしろい手首には、掴んだ後が紅く引かれて。此処まで手を引かれてきたと思しき様子は見たものをそう想わせる。手首の痛みを気にするよりは、困惑しているのだと印象を与えた。]
/*
近寄りはしなかったけれど、と、任せようとして、が混じったら、押し付けがましい日本語になってしまた。
クロエちゃんごめんー。
もっと集中しないと取り残されそうだ。
ギュン爺の台詞も改変用意しないと。
─工房『Horai』─
[隣に安心できる存在があったからこそぐっすりと眠り込んでしまい、
ようやっと強く扉を叩く音に、意識は持ち上がる。]
……誰、お客さん、かしら?
[やや寝ぼけた様子で目を擦りながら、
周囲を見れば、隣にいた夫も眠り込んでいるようで。
起こすのは可哀相かしらと、
昨晩の事を思い出し、その唇に軽く口付けを落としてから、
身なりを整え、段々と強くなる扉の方へと向かった。
カルメンがまだ家にいる様であれば、
扉の音に彼女も目を覚まし様子を伺いにきただろうか。
ともあれ扉を開け中から対応をすると、
待たされた分、やや苛立ちを見せる自衛団員の一人に、
夫と共に、宿屋へ来るようにと告げられた。
カルメンの姿を見咎めれば、彼女にも同じ事を告げただろう。]
大丈夫?
ゲルダ、立てる?
あ、でも立てなさそうなら無理しないでね。
ライ兄たちに手伝ってもらっても良いし、あ、そうそうベル兄も帰ってきてるんだよ。
[おろおろとしながらもゲルダに手を差し伸べ、もしも立てないようなら誰かに手を貸してもらおうとして。]
あら、またあなたなの。
申し訳ないけれど、今忙しいの。
後にしてくださらな……え?
[外にいたのは昨日も来た自衛団員の男。
同じ用件かと思いあしらおうとしたのだが、それを遮って言われたのは予想と反する言葉]
団長さんのお呼び出し?
[瞬きし、見上げた男の表情はいつもより固かった]
何の用件かしら?
[首を傾げるけれど、返ったのはただ宿屋に行けという指示。
伝えるだけ伝えると、彼は足早に女の家を去って行った]
[カルメンに伸ばした手。
触れたことに弾かれたように反応したように見えたは、
実際のところは脳裏に聴こえた妻の聲に対して。
己が手に視線向くのは、獣でない故の憂いか。]
君が無事ならば、佳い……―――
[心配に揺れる聲で、今は唯それだけを。
客人を部屋へと案内すると、
彼女が返ってくるタイミングが被ったか。
気落ちした妻が工房へ籠るのを男は見守り続け。
やがて表の名を呼ばれ入れば、安堵の息を吐く。
その時既に舐めとられた後だったかどうか。
唇の端に接吻けするは……―――
たとえ血を舐めれたとて、
残念ながら美味しいとは思えないのだけれど。]
─工房『Horai』─
え……今から、ですか?
一体何の…
[その問いには、他の者らへと対応と同様、答えはかえって来なかった。
とりつくシマも無い様子と、苛立ちが顔に見え始めたのも
見て取れたため、それ以上問うのは諦めた。]
その、少し待ってもらっていいですか。
ゼルを起こしてこないといけませんし。
[団員にそう断りを入れて、
一旦寝室へと戻った。
カルメンとミハエルのこともきになり、
途中空き部屋を覗けば、どちらにも帰宅の旨を伝える置手紙がおいてあり、二人ともが帰ったことに、少し安堵の息を漏らした。]
お客様に留守をお願いするわけにもいかないからね……。
クロエは心配性、だよ
僕なら大丈夫だから…ね、何処か打った訳じゃないから
[立てる、という声に頷き幼馴染の手を借りて立ち上がる。服についたほこりを払うとライ兄達にと口にする声を聞き漸く他にも中に人が居る事を娘は識り、]
わ…。皆、どうして集まってるのかな
団員さんに云われて…なのかい?
[おずおずとクロエの肩越しの向こう側の人を見て。中には見慣れない少年の姿も娘は眼にしただろう。]
…ゲルダ、手。
どうしたの、誰がそんなことしたの。
…ううん、それより。
ちょっと待っててね、ベッティにタオルもらってくる。
冷やした方が良さそうだもん。
[ゲルダにひどいことをした輩に対して内心怒ってはいたものの、彼女にそれを向けるのはお門違いで。
赤く筋の入った彼女の手をとると、そっと撫でて微笑んだ]
皆も、そうなの?
…とりあえず、私ベッティからタオルもらってくるから。
ゲルダは、ちょっとゆっくりしてね。
ライ兄たちはゲルダのこと、お願い。
キーファーちゃんもね。
[ミハエルの言葉やユリアンの話、ゲルダからの返事も聞けば眉を寄せて不安げに表情を曇らせた。
ここに居る皆、何も説明されていないらしいと聞けば何故、と聞くのも躊躇われてとりあえずは幼馴染の手を冷やすタオルを取ってこようと。
ふと蒼鷹に目が留まれば、優しく微笑んで自分にするようにゲルダを気遣って欲しいと頼んだ。]
─工房『Horai』─
[そして寝室に戻れば、まだ眠る夫を揺り動かし]
ゼル、起きて。
自衛団から呼び出しがあったの。
今から宿屋に集まるようにって……
[そう声をかけて、夫が起きるのを待った。]
―自宅―
何かあったのかしら。
[首を傾げながらも、まずは簡単に食事を済ませ、身支度を整える。
工房の家主たちと顔を合わせる前に帰宅したのは、寝起きをあまり見られたくないという思いもあったとかなかったとか。
自衛団員が来た時には繕う暇もなかったため、そのまま出てしまったのだが]
……ああ。
宿屋ならユリアンさんもいるかしら。
[ふと思い立ったように両手を合わせて。
手提げの籠を持ってきて、掌サイズの小さな箱を数個、その中に収めた]
―宿屋食堂―
[大丈夫とゲルダ>>208が紡げば小さく安堵の息を吐き]
薬も一応持ってきてるから
痛むようなら言うと良い。
……嗚呼。
自衛団に呼ばれて来た。
[アーベルの呟き>>210が聞こえれば柳眉を顰め]
人死に、だと?
昨日の嵐……、否、地崩れにでも巻き込まれたか……?
[そういえば、ゲルダの声が聞こえる直前の話でアーベルから相当懐いてるといわれたと思い出してアーベルを見。
なるほど、アーベルの説明を聞けばこれだけ人になれているのも納得がいった。
アーベルをじっと見上げるとにっこり笑った]
ベル兄が育てたから良い子なんだね。
キーファーちゃんにはいつもお世話になってるんだよ。
[そういうと、ありがとね?とアーベルとキーファー両方に笑いかけてからベッティの元へとタオルを取りに向かった。]
―宿屋食堂―
ああ、ほんとだ。
紅くなってる。
[タオルを貰ってくるというクロエに見上げられて頷いた]
足は平気?
あっちで座った方が楽なんじゃないかな。
[息上がってるでしょう、とゲルダに声をかける]
―昨晩から今朝方―
ごめんなさい、心配かけてしまって。
[夫の声には、遠くからそう謝罪をいれる。
顔を見せて安心させようと思うものの、
すぐさま夫の元へ行くのは、客の気配と
纏う血の匂いもあってか憚られ。
荒く口元を拭ってから、結局は本当に仕事をして過ごす。
始めてしまえば、身に付いた生業
集中力も働いて、結局は朝方になってしまった。
唇の端には、擦れた赤茶がまだ残っており。
舐め取れば、微かに鉄の味を感じる事もできたかもしれない。]
無視したなんて思ってやしねぇよ。
忙しかったせいだよな。
[アーベルの言葉>>200にうんうんと頷いてみせる。
適当な所で話を落ち着けようとするのは
アーベルへの配慮というよりは
クロエへの配慮であろう]
喜んで貰えて光栄だ。
ま、出来は良いはずなんで味わって飲めよ。
[幼馴染の反応に青年は相好を崩す]
― →宿屋 食堂―
[ゆっくり時間をかけて諸々を済ませ、女は漸く自宅を後にした。
いつものように帽子を被り、腕には先程の籠を下げ。
籠の中身には布が掛けられている]
こんにちは。
[帰宅時と同じように障害物に気をつけつつ、やがて宿屋に辿り着けば三度ノックをして扉を開く。
挨拶と共に食堂に入り、目を瞬かせた]
─工房『Horai』/寝室─
――……ふぇ?
[揺さぶりを受けて、まどろみから覚醒する。]
う。おはやう……―――
[とろりとした紅は、妻の姿を捉え、
何時ものように朝の接吻けをしようとしたところで]
どうか、したの?
[妻の浮かべている表情に気が付き、コテリと首を傾げた。
しかし、まだ、寝ぼけ眼である。]
…団員さん達に宿に来いって云われて…
僕ね、ギュスターおじいちゃんに昨日の凄い音の事聞こうとしてて
でも、ダメって云われて此処まで連れてこられたのだよ
[怒る様子に、ふるふると頸を振る。自分が拒もうとしなければ変な心配をさせることは無かったと想えば、少し居心地悪そうに視線を彷徨わせた。]
心配かけて、ごめんなのだよ…
ん、掴まれただけだからさ、直ぐに引くと想う
[手を撫ぜられ、其処で漸く安心出来たのか、淡く微笑みを幼馴染に向けた。ユリアンにも心配されれば、大丈夫だと娘は答えるだろう。]
ひとしに…?
[アーベルの声に、僅か表情が曇る。訊ねの声は恐る恐る腫れものに触れるかのように慎重で。]
─宿屋・食堂─
[眼で追っていた蒼鷹が鳴く。
次いで為される羽ばたき。
翡翠が何度か瞬いた]
…随分と人慣れしている鷹だな。
君は鷹匠か何かか?
[唐突な問いは蒼鷹を伴う男性へと向けて。
その男性から広がる『人死に』の言葉には、周囲の反応を見てから、再び男性へと視線を戻した]
とに、かく。
早く、ゲルダの手冷やしてあげないとね。
私、いってくる。
[青褪めたまま、考えるよりも動く方が性に合っている少女は止めていた足を動かしてベッティのところへと向かった。
ほどなくして濡らして適度に絞ったタオルを手に戻ってくる*だろう*]
─工房『Horai』寝室─
ん……おはよ。
[口付けの前に、急ぎの用件があったので、
まだ寝ぼけている様子の夫にやや困惑した表情のまま、
もう一度同じような言葉をかけた。]
自衛団からの呼び出しよ。
今から急いで宿まで来てくれって……
団員の人が下で待ってるから、出かける準備、急がないと。
[じ、と、まだ寝ている夫の赤い目を見て、
起きた?と問いかけるようにこちらも少し首をかしげた。]
あ、うん、クロエ、何から何まで有難う
[タオルを取ってくる幼馴染に甘え、蒼鷹を視線を合わせれば、わ、と少女の様に表情を綻ばせた。]
珍しいね、この子、人に慣れているんだ
[蒼鷹を見詰め、こてん、と娘は小鳥の如く頸を傾ぎ。キーファーと呼ばれる其れも同じしぐさを返して呉れるだろうか。]
―――…薬は、うん
痛んだままなら、お世話になるかも知れない
其の時は御願いするよ
[ライヒアルトにそう答えると、
彼もまた自衛団に呼ばれたと返答が返り。]
ん、少し休めば平気だから
心配して呉れて有難うなのだよ
[ユリアンの気遣いに、淡く笑みを湛えて。]
[クロエ>>211に言われれば頷き一つを返事代わりとして
ゲルダの様子を見るけれど酷い怪我では無さそうで
慌てた様子は無かった。
甲斐甲斐しくゲルダを気遣うユリアンにゆると目を細め]
お前さんが手当てしたいなら貸すぞ。
[近くで見てはいないから薬が必要か如何かまでは知れない。
ゲルダの方に視線を向け、必要か?と問うように首を傾げる]
―宿屋 食堂―
何かあったのかしら?
[入るなり聞こえてきたのは『人死に』という言葉。
訝しむように眉を寄せる。
視線が向かうのは何処か覇気のないゲルダであったり、傍の鷹であったり。
ユリアンから声が掛かれば、一度表情を笑みに変えて]
あの嵐でしたもの、気になさらないで。
わたしも昨晩は帰れなくて、ゼルギウスさんたちのところに泊めていただいたの。
[そうして手にした籠を示し]
団長さんのお話が終わったら、お時間頂いてもいいかしら。
―宿屋・厨房―
おっ、クロっちじゃん、どうしたの?
[クロエがこちらにくるとゲルダの話しを聞き]
まじか?
自衛団員が村人に怪我させるとかなに考えてるんだ?
[若干の不信感を浮かべながら、ぬれたタオルをクロエに渡して]
そっちは頼むな、こっちも用意終わったらそっちに戻る。
[そうクロエにお願いした]
事故じゃなさそうだな。
こっちにはそんな話さえ無かった。
[アーベル>>221の齎す情報に青年の眸が眇められる。
人死にが出て理由も告げられず集められた。
容疑者扱い、そんな言葉が頭を過る]
ん、ああ。
何時でも言うと良い。
――…と、未だ痛むってことか。
それなら先に診ておいた方が良さそうだな。
[ゲルダの返事>>227に柳眉を寄せる]
ほおっておいて膿んだなんてのはイヤだろ?
―宿屋 食堂―
昨日ぶりね、アーベルさん。
……あら。
[“美人”らしい笑みと共に挨拶をした後で、彼の言葉を吟味し瞬く]
他にも呼ばれた方がいらしてるの?
[よもや全員とは思わずに、周囲の人間を見渡した]
[カルメンの登場に微かに目を瞠る]
さて、自衛団は何人呼び集める気だ?
[怪訝な表情をして呟くが
思い出したようにカルメンへと会釈した。
ユリアンの言には僅かばかり首を傾げる]
あ?
えらく親身に世話やくんで言っただけだが。
助平と呼ばれるような事があったか?
商人は信用第一だろ。
信用落とすような事があっちゃ親父さんが泣くぞ。
[窘めるような言葉を紡いでから、ゆると頷く]
─工房『Horai』/寝室─
ん?なんで自衛団の人が……―――
嗚呼、もしかして、昨日地が崩れたみたいだから
その関係かなぁ。
[生まれ持った身体の色彩故。
闇にいるのが多い身は、朝には弱く。
ようやっと、回転し出した頭で妻の言葉を噛み砕き理解する。
首傾げる青を見詰め、コクコクと頷いた。]
判った、出かける準備、急ぐね。
あっ!!!
[のそっと起きた後、急に大声を上げる。]
朝の準備するっていってて、出来なかった。
ごめんね。
[しゅんと頭を垂れた後、身なりを整えに褥から外へと。]
カルメンさん?
[席につこうとした途端、彼女の声が聞こえてきて。
はっとして振り向くと何時ものように帽子を被る姿が見えて。]
あの…カルメンさんも此処に来てって云われて?
[自分や先に来ていた面々の他にも呼ばれていたのだと知らず、
何処か不安そうにカルメンを見詰め。]
ン… 痕になったらクロエに心配されちゃうしね
[冷やすことと念を押され、娘はうんとユリアンへ頷き。
クロエが戻ってくると紅い痕の手首に巻かれる事となるか。]
…?手当なら僕は別に…
[ユリアンに治療を勧めるライヒアルトを不思議そうに見遣るも、
膿になると言われ、娘は言葉を詰まらせた。]
う………其れは厭だな
手首を掴まれるとそうなるだなんて思わなかったよ…
それなら一応診て呉れても構わないかい?
[痕が残る手首を擦りながらそう返した。]
崖が崩れたんだったな。
それだけでも自衛団は動揺してただろうよ。
平和な村だから、な。
ま、アーベルの言うように訳ありなんだろ。
そういうの見抜くの、お前さんはうまいし。
[幼馴染>>240の見る目を信じていたからそんな返事をする。
厄介事にはなるべく関わらずの立ち位置だった青年は
自衛団にカマを掛けるなんて事思いつきもしなかった]
[そうして、伝奇を語る彼女の周りには少しずつ人だかりが出来ていたか。
彼女自身もワインで舌を潤しつつ、様々な物語を教えていく。]
……という話だったのさ。
[そうしてまたひとつ物語が終わりを迎え、ちらりと辺りを見回し、]
ふぅ……さて、と。そろそろいい時間のようだね。
では、本日の物語りはこれにて幕を下ろすとしようか。
では、皆様。よい悪夢を。
[ぎしと席を立つと、恭しく一礼をする。
そうして、ベッティの方に向き直ると、]
ごちそうさま、ベッティ。先に寝させてもらうぜ。
ベッティも程々にして寝ろよ。
[そう言って、自分の部屋へと引っ込んだ。]
女の子が怪我してたら当然のことでしょう。
でも矢鱈に触っちゃダメらしいから。
[らしいというのが男所帯で育った悲しさ]
泣く前に説教責めになりそうですけど。
そんなことはしてませんよっ。
[宥めるような言葉には不満そうに言いながら頷き返した]
―宿屋 食堂―
そうだったの。
お互い災難だったわね。
[ユリアンの返事に肩を竦めてみせる。
ライヒアルトとミハエルと、他の者にも今更ながら会釈を返して]
全員?
[アーベルからの返答に、今一度周囲を見渡して]
たしかに、パーティなんて雰囲気じゃなさそうだけど。
随分とバラエティに富んでいるわね。
[はっきりとした共通点の見当たらない面子。
頬に手を当て、首を傾げた]
─工房『Horai』/寝室─
かもしれないわ。
理由、教えてはくれなかったのだけど……。
[ただ急いで欲しそう―というか急げといったような顔の
自衛団員を思えば余り時間をかけない方が良さそうだと判断し。
朝が苦手な夫を、少々無理に起こして促した。
自身も準備をと、身を翻しかけて、
かけられた大きな声にどうしたのかと振り返ると、
自分も半ば忘れていた、朝の支度への謝罪があり
旬と垂れた頭を両手で挟むと、一つくちづけを落とした。]
仕方ないわ、二人して眠ってしまったんだもの。
カルメンさんとミハエル君は先に帰ったみたい。
ごめんなさいは、また会った時にしましょう。
[だから大丈夫と、夫に微笑みそう言ってから、
ふと完成した銀の守り刀を思う
自衛団の呼び出しなら、ギュンターもいるだろうかと、
なら折角だし届けようかと一度工房へと向かい
完成した銀で傷つかないよう、身長に布で包んで、小さな篭鞄へとしまっておいた。
もう一つ、作品棚の方に置かれた、白い布に包まれた燭台をみる。
昨日のうちにライヒアルトに渡しておけば良かったかなと一瞬思ったが、
どの道雨の中、荷物になるような物は持たせられなかっただろう。
教会へ持っていくのはまた今度にしようと、そちらは諦め棚のままに。
そうして身支度を終えると、待っていた団員に一言謝罪をいれてから、宿の方へと向かっていった。
身重の身故か、手荒に扱われる事はなかったが。
道中での気まずいような、張ったような空気には、多少不安を覚えて隣の夫の手を強く握り締めた。]
―→宿屋―
[クロエがゲルダの手首を冷やす頃
漸く青年はゲルダたちの傍へと寄る。
ゲルダの言葉>>246に瞬き細い手首へと視線を向けた]
掴まれただけなら膿まない。
否、転んだ拍子に膝とか手とか擦りむかなかったか?
手首のその痕だけなら、冷やして……
[傷がないか如何かを念の為問う。
一応女性ということもありみだりに肌に触れようとはしない]
手、貸してみろ。
[清潔な布地に生薬を塗りつけながらそう彼女に言った]
ええ、そうよ。
あなたも、そうらしいわね。
[ゲルダに答えながら、被ったままだった帽子を脱いだ。
不安そうな眼差しを受けて]
大丈夫?
顔色が優れないようだけど。
[眉を下げて問う。
手首を掴まれた、などと他に話すのを聞けば、表情はますます心配そうなものに]
―昨夜のこと―
[唇の端に残っていた紅を拭うように接吻けた。
口腔に広がるは、鉄錆の味。
やはり、それを美味しいとは、
戯れに人肉を齧った時と同様、思えずに。
それに対する想いは、告げる情報の中には滲ませず。
ただ妻を労わり、妻の同胞に狩りの礼を向けたりとするうちに
夜が明けて……―――。]
……自衛団からの呼び出し、旅人の件かしら。
[道中歩きながら、ため息と共にとコエが零れた。
まだ同族にまで嫌疑が及んだだろう事は知らなかったため、
それは隣の夫への言葉だったが。]
……ま、それはそうだが。
ほら、クロエが甲斐甲斐しく世話やいてたろ?
女性の事は女性に任すのが無難だと思わんかね。
[女性を診る時にはかなり気をつかうようで
ユリアンの言葉>>249に苦く笑う]
……って、矢鱈に触ろうとしたのかよ。
ま、説教されるような事が無いなら良しとするか。
[やれやれと肩を竦めてみせた]
―今朝―
あ。もしかして……―――
[起きぬけ回らなかった頭は、着替える途中に周り始める。
けれど、元々が元々であるので……―――。]
集められるのって、遺体の件もあるのかな?
[ポソリ思い至ったことを呟く。
それは、2人に聴こえる聲でなく、肉声での独り言。
何か厭な予感を覚えたのは
―――ギュンターが妻に頼んだ銀の刃のこと。]
まさか、ね。
[それを頼まれたのは、襲撃を行う以前の話。
自分に言い聞かせるも、宿への道中の不穏な空気に
厭な予感は胸中を埋めていく。]
もし、そうだとしても……―――
君は、私が護るから。
[道中聴こえた灰銀の聲に、
言葉を体現するように、護るように手に潰さぬ程度に力を込めた。]
─翌朝・宿屋自室─
[もぞもぞと布団に包まり、転がっている。]
むぅぅ………………
[ごろごろごろごろ……]
…………あと、3時間んみゅぅ……
[彼女はひたすらに朝に弱かった。]
―宿屋・食堂―
[押される事はなかったが、
夫と共に促されれば、大人しく宿の中へと足を進める。
中には既にもう何人もの人――ほぼ顔見知りの住人たちがおり、
その顔ぶれに、何度も目を瞬かせた。]
……みんな、自衛団の呼び出し……?
[おそらくそうだろうとは思ったが、
確認も含めて少々首をかしげて尋ねた。
人死に云々の話は、タイミングを逃して耳には入っていなかったが
各々が纏う雰囲気に、困惑の色は濃くなった。]
――…何だ、お前さんも呼ばれたか。
宿はかなり賑わってるぜ。
理由は聞かされてねぇが多分その件だろうな。
アーベルが自衛団にカマかけたら
人死にがあったと口を滑らせたらしいぜ。
[同胞の聲が耳にとまりぽつぽつと言葉を紡ぐ]
─宿屋・自室─
…………むくりなう。
[そう言いながら体を起こすと、ぐしぐしと目を擦る。
そうして、きょろきょろと周りを見渡し、]
……おはよう朝ごはん。
[ポツリそう呟くと、ずるずる這いながら洗面所へと向かうのであった。]
―至る宿屋―
[しゅんと項垂れた頭は、妻の接吻一つでむくりと起きる。]
うん。そうだね。
じゃあ、急いで着替えるよ。
[2人に逢ったら謝ると、脳裏に刻んで準備を整えると
妻と共に迎えの自衛団に謝罪を入れた。]
…、……―――。
[けれど、何やら不穏な空気に、オロリとしてしまう。
無駄に口を開かなかったのは、
傍らにある妻を不安がらせたくない一心で。
言葉より傍に居ると示すことで不安を減らそうと、
強く握ってくる手に返す握りも潰さぬ程度に強く。]
アーベル君――――…其れじゃあ何?
他に何かがあって、其れで団員さん達はあんなにピリピリしてるの?
[聞こえてくる言葉の節々は御世辞にも良い話には聞こえない。村でひとが死んだと云う事実、自然死では無く、事故死とも呼べず、得体の知れない何かを娘は感じていた育ちの良さそうな少年とも話している彼らには自然と目が行き。はたりと眸を瞬かせた。]
うん…カルメンさんは何とも無かったんだね
其れなら好かった…ほっとしたのだよ
[胸に手を当てて息を吐き出す。
そも、抵抗を見せなければ痛い目には逢わなかったのだが、
運悪く娘は彼ら自衛団の癪に障る返答をしていたようで。]
大丈夫だよ…ちょっと不謹慎かもしれないけど、
こうしてカルメンさんや他の人達と話せたからさ…
[一人で何処かに閉じ込められでもしたら、それこそ不安になったのだろう。
他の人の存在がある今こそ落ち着いていられるのも不思議な話で。]
─宿屋・食堂─
[顔を洗って下りてきた食堂。
そこには見知った顔が並んでいるわけで、]
おや、これから会いに行こうと思っていたのだが。
手間が省けたと考えていいのかな。
[洗顔後に火を点けた煙草を銜え、そう言う彼女は平時の通り。
スイッチのオンオフはしっかりと出来ている様子。]
ん……ありがとうヴァイス。
[夫からの返るコエと、手に入れられた力に、
少し安心したように隣で微笑を浮かべるも。]
え…リヒトも?
[ややあってか、届いたもう一人の声と、
語られた先の宿の状況を聞かされれば表情は少し翳った。
何かしらの理由で、自分たちに目星をつけたのだろうか。]
ごめんなさい、二人とも。
だとしたら私のせいね……
[微か息をつき、悟られぬよう少しだけ、唇を噛んだ。]
崖崩れだけでも厄介だってのに
橋も掛けなおしってことだよな。
……今頃村中てんやわんやの騒ぎだろうよ。
[夏以外は閉ざされてしまう村だから
夏の物流と人の流れは特に大事なこと。
ただでさえ悩ましい事態に溜め息まじりの吐息が漏れる]
『訳』……ねぇ……。
厄介なことになりそうだな。
[アーベルの言葉>>256に不安は強くなるが
表情には余り出さぬまま。
イレーネとゼルギウスの姿>>259が見えれば]
……昨日は世話になったな。
ん、……こっちも呼び出されたクチだ。
─宿屋・食堂─
[来客を告げる音に視線は出入り口へ。
イレーネとゼルギウスの姿が見えると、これまでと同じように頷くような仕草で挨拶をする]
……この全てが自衛団に集められたと言うのか?
統一性が見えん。
[呟きながら眉根を寄せた]
…そうなのかい
えと、昨日足首を草で切ってしまった位なのだよ
其処は薬を塗っておいたのだけど…如何かな
[何処かかしらは擦り傷は有るかも知れないが、冷やしても尚ジンとする手首に娘は意識が向かっていた。恐る恐るライヒアルトに訊ねるのは診断の様子を伺いたいが為。治療との事で前もって手を貸せと青年に云われれば娘は頷き、其れに従うだろう。実際に自分で見えないところを治療する訳でも行かず。]
うん
何から何まで済まないよ、ライヒ君
僕も、もう少しあちらさんを覗うべきだったかもしれないね
[そう言って、娘は自身の愚行を恥じた。]
そうして自衛団に呼ばれた人々は集まった
会話の成立しない赤毛男が最後に押し込まれただろうか
入口と裏口、両方を自衛団の者が閉じる
団長がゆっくりと前に出て
集った者の顔を確認するように見ていった
[ポツリポツリと道中、聴こえていた聲。
妻が唇を噛むを気がついたか否か。
ただ、握る手は安心を与える為に離さぬまま。
辿り着いたその場にいた面々を確かめて]
集められたのが、人死にの件だったら
疑いの基準ってなんだったんだろうね。
姿は見られていない筈だもの。
[嫌な予感が現実となるのならば、
2人がものの見事に容疑者に入っていることに
自衛団――ギュンターに空恐ろしいものを感じ]
集められた理由が、その件ではないといいなぁ……―――
[希望をポツリと囁いた。]
お前さんのせいじゃねぇよ。
見張りを怠ったこっちにも問題がある。
だから気にするな。
[気に病むのが見えたから同胞に向けた聲は
常より優しい響きを帯びていた]
[新たに来た二人に手を振って。
投げかけられた言葉に答えようとするのと、自衛団の訪れはどちらが先だったか]
じいさま、か。
……よーやく、ご説明ってわけ?
[ぽつり、と呟いて。
緊張感を増した空気に身を震わせる蒼鷹を、そう、と一撫でした]
―宿屋 食堂―
ああ、昨晩はお世話になりました。
あなた方も?
[開いた扉の先にはイレーネとゼルギウスの姿。
問い返すことで肯定の代わりとなるか]
ふふ、それは残念ね。
機会があればお願いしようかしら。
[エスコート云々には冗談めかして言った後で、表情を笑みから戻して]
そうね。
今のところはみんな若いこと、くらいかしら。
[アーベルに対して上げた共通点に己が入っているかは定かではない]
集まったようじゃの。
橋の話はせずとも既に皆知っていよう。
もう一つ、大切な話があって集まってもらった。
今朝、崩れた崖の近くで遺体が一つ見つかった。
この夏に村へとやってきた旅人のものじゃ。
嵐に巻き込まれて死んだのではない。
普通ではない殺され方をしておったよ。
[心臓とその付近が「食い荒らされて」いたことを告げる。
そうした習性を持つ獣は村の周囲ではまず見られないというのに]
皆は、人狼という存在を知ってるかの。
御伽噺によく語られるもの…じゃが架空の存在ではない。
人を食らう、人の中に潜む獣じゃ。
[そう言いながら左手の袖を捲る。
肌から浮いて目立つ銀色の刺青がそこにあった]
奴らは強い。
じゃがわしらとてただ殺されるばかりでもない。
旅をしてる者らは話に聞いたことくらいあるのではないか。
結社という組織のことを。
結社は人狼を倒すための組織。
わしはその一員。
この銀の刺青はその印じゃ。
[一度目を閉じ再び開く]
人狼が人を襲うのは血に餓えている時。
こうした死体が出たからには、もう話合いだけでは済ませられん。
村が滅びる前に、急ぎ人狼を探し出して屠らねばならん。
方法は。
[言葉を切る。真剣な顔で一人一人を見て]
…伝承と変らぬ。
ここに集まってもらったのは、疑いのある者じゃよ。
この中から一人ずつ、人狼と疑わしいものを処刑してゆく。
しっかりと話し合え。
決まらないというならわしが独断で決めてでも、やるぞ。
[入口を固めている自衛団員達も頷く。
ここにいるのが全員でないということは、村にももう伝えられているだろう]
足首の傷、か。
昨日、と言ったか。
其れならそっちも見せてみろ。
[差し出されたゲルダの手>>270を取り
生薬を塗った布地を手首に巻きつける。
丁寧に包帯で固定すれば特製湿布の完成となる]
暫くすれば痛みが引くはずだ。
それまで重いものを持つのは控えておけよ。
[昨日の傷と今日の傷、双方をクロエの持ってきた其れで
拭って清潔にしてから新たに軟膏を塗り手当てを終えた]
……謝る事はない。
と、漸く団長殿のお出ましか。
[現れた自衛団長>>#2に向き直り話に耳を傾ける]
―宿屋 食堂―
ええ、わたしは何ともないわ。
……大丈夫なら、いいけれど。
[ライヒアルトから治療を受けるゲルダを見ながら、尚も心配そうにしていたが。
大丈夫だと返されても納得行った様子はなかったが、安心させるようにすこし笑んでみせた]
あら、あなたはたしか――
[そこに新たな声が加わる。
記憶違いでなければ一年ぶりか、煙草を持つ女性の名前を思い出そうとして。
団員の訪れに一度、閉口した]
時間は多くない。
じゃが、わしとて無為に殺したいわけではない。
…今日と明日。じっくりと考えるが良い。
明日の晩には一人目を定めよう。
あの辺りの時間に姿が見えなかった人?
……ううん、それはおかしいわよね。
そんな事を言ったら、こんな人数じゃ済まない筈だもの。
[雨の振る中、各々が家に引っ込んでいた中で、
それだけの基準でこの人数を絞り込むには無理がある。
夫のコエに、そんな事を呟きながら。
その願いに同じものを思った。
ああ面倒な事にならなければ良いのにと。
だがその期待は、ギュンターの言葉に見事に裏切られる事となるのだが。]
―宿屋―
[結構な大人数にぼぅっとなって。
けれど、昨晩を共にした3名には妻に合わせて各々に声をかけた。]
昨日はあんまりお構いできずにごめんね。
けど、どういう組み合わせなんだろう……―――
[怪我をしたらしいゲルダなども気にしつつ、
ぼやいたところで出入口が塞がれ、ギュンターの姿が見えた。
その老人の腕の刺青と、言葉を、
呆と口をポカンと開けて見聞きすることになる。]
……じいさま。
[自衛団長から伝えられた、話。
最初に零れたのは、ため息だった]
なぁんか訳ありだとは思ってたけど、それ、あんまりにも笑えなくね?
……ま、じいさまがこんな事で人担ぎはしねぇのはわかるし。
結社の話も……旅先で聞いた事はある、けど、さ。
[実際には、「聞いた」どころの騒ぎではないけれど、それには触れず]
いきなり言われて、はいそーですか、っていえる事じゃねぇよ、それ。
個人的に聞きたいことのある者は詰所まで来るがいい。
話せることは話そう。
伝承についても、結社の手段についてもな。
[そこまでを言い切ると疲れたように肩を落とす]
…橋のこともそのままにはしておけんでの。
今はこれで戻らせてもらう。
[一つ二つは短い会話がまだあったか。
抗議は取り合わずに去ってゆく**]
―宿屋―
[一口サイズのサンドイッチ、具はハム、タマゴ、きゅうり、レタス、チーズ、ねぎの6種。
大皿に量を盛って、個別に取るようの小皿と一緒にみなの集まる食堂へと]
しっかし、なんだってこのメンバー集められたんだ?
[そうつぶやきながらテーブルの上に大皿や小皿を置いて、
集まった面々に首をかしげた]
うん……。
[同族の優しいコエに、ややしゅんとしたものは和らいだが。
それもギュンターからの説明を受けるまでの事。
予想されていた、死体の件だけでなく
人狼という言葉。
秘密の一端の露呈と、
その解決策として差し出された方法。
それに血がざわめきたつのを覚え、
篭を持った手で己の身を抱いた。]
……本気、笑えねえ。
なんだって、また。
……よりによって、「ここ」で……。
[意識の奥に巡るのは、こんな言葉。
そこにあるのは、微かな苛立ち]
─宿屋・厨房─
あ、ベッティおはよう。
朝早くごめんね、あのね…
[ゲルダの手を冷やすタオルを取りにくると、恐らく皆の朝食を作っているだろうベッティからどうしたの、と問われ手短に説明をした。
こちらの説明を聞いたベッティが不信げに眉を寄せるも手渡されたタオルを受け取るとありがとう、と礼を言い。
そっちは頼む、といわれると解ったと頷いた後に、ふと]
ベッティ。ベル兄帰ってきて良かったね。
[そう言って微笑みベッティの頭を柔らかく撫でてから、先に戻るね、と声をかけてゲルダ達のもとに戻った。]
[新たなる、見慣れぬ紅い男を視界に収めながら、娘は治療を受け続けていた。ライヒアルトの的確な処置を覗き込むように、じと見詰めて。足首の傷も見せろと言われ娘はこくりと頷いて見せた。行き成り触れないのなら特に茶々を入れる事は無く―――]
ン、傷は深く無さそうかい…?
全貌が良く見えないから所々見落としているかも…
[すべての処置が終わると、有難うと伝え娘は淡く微笑む。重たい物を運ぶなと言われて少々困った貌をするが]
…其れはすこし、困ったかもしれない
[それだけ答えると、再び入ってきた者の足音を聞き、其方に眼差しを向けた。―――団長の姿を見止め、娘はまあるく眸を見開き。]
/*
おやあ、閉じ込めて話し合うのじゃないのかな
村じゅう駆けまわれると何か人に会いづらくなりそう
でも多角避けるならもってこいかなあ
[この場に自分達を集めた張本人が現れ、口を開く様子に黙って耳を傾ける。
橋の事、その近くで遺体が見つかった事。
事故では無い死に方をしているのを聞き、自然眉根が寄った]
───人狼、だと?
[先日ライヒアルトから借りた伝奇にも記載されていた単語を耳にし、呟くように言葉を紡いだ。
結社の話、自衛団長がその一因であることとその証。
そして、人狼を探しだすための手段についてを聞き、息を飲んだ]
僕達は容疑者と言うことか…──。
[厄介なことに巻き込まれたと、表情は物語っていたことだろう。
一人ずつ疑わしい者を処刑すると言われて、気分が良い訳が無い]
─宿屋・食堂─
え。
イレ姉達まで、なの?
[濡れタオルを手に戻ってくるとカルメンやイレーネ、ゼルギウスの姿まであって。
他はともかく身重のイレーネまで呼び出される理由が解らずに不可解な表情を浮かべた。
挨拶をされれば、思い出したように慌てて挨拶を返し。]
ゲルダ、お待たせ。
ちょっと冷たいかもしれないけど、驚かないでね。
…あ、ライ兄。お願い。
[ゲルダの手に濡れタオルをあてると、ライヒアルトの手当てに任せることにした。]
それでも、じゃよ。アーベル。
笑い話などには到底できん。
だからと言って逃げて済む話でもない。
結社とは、そういうものじゃ。
[村を離れていた間のことなど知りようもないが。
覚悟を決めた者ならではの鋭い視線がアーベルを貫いた**]
[そうしている内に、宿から下りてきた姿を見ればまた目を瞬かせて。]
ブリジット!
ベル兄だけじゃなくてブリジットも帰ってきてたんだ?
おかえり、ブリジット!
[久しぶりに見る幼馴染の姿に満面の笑みを浮かべ、手にしている煙草に構わず思わず抱きついた。
そこにまた新たに外から赤毛の男が押し込まれるのを見ると、表情は強張ったが。]
[始まる自衛団長の話に柳眉を寄せる。
人死にが出たらしい事はアーベルから聞いていたが
普通でない殺され方というのを聞けば目を伏せて
青年は十字をきり十字架へと触れ聖句を紡いだ。
けれど、人狼と聞けば目を瞠り]
――…御伽噺の人狼がこの中に居る?
[架空の存在ではないと言う団長の声。
見せられるは銀の刺青]
団長殿が結社で、人狼を探し出せ、と。
は……、処刑とは物騒な話ですね。
[探し出す方法は問わぬまま、青年は吐息を漏らした]
―宿屋 食堂―
[手提げ籠と脱いだ帽子は、ひとまず近くの椅子に]
……彼も?
[自衛団員と共に連れてこられた男には、ちらと視線を遣り、怪訝そうに眉を寄せたか。
すぐに始められた話に、意識はそちらへと向けられて]
遺体?
[きつく眉を寄せたものの、その後に続く話には困惑の色のほうが強くなる]
人狼に、結社……ねぇ。
御伽噺で聞いたことはあるけれど。
[銀色の刺青を見せられても、何処か現実味のない様子で、頬に手を当て]
……え?
[突然語られた言葉には、目を丸くすることしか出来なかった。
並べられた言葉には現実味が無いように思えて。
ただ、ひとつだけ
『一人ずつ、人狼と疑わしいものを処刑してゆく。』
それだけが強く響いて残り
篭を持った手で反対側の腕に触れ、己の身を抱いた。]
[何度か村はずれで姿を見たことはあったが、訳のわからないことを言われ怒鳴られた覚えのある彼にはあまり良い印象はなく。
それでも食事は取れているのか気がかりでたまに軽い食事をそっと置いておくくらいはしたことがあった。
その赤毛の男の後から入ってきた姿を見れば、表情は少し和らいだものの自衛団長の発した言葉に、また体を強張らせた。]
人、狼…。
[イレーネやゼルギウスもやってきて。
挨拶をする余裕もあったかどうかのタイミングで自衛団の連中が来て。団長の話が始まって]
……それでか。あんな注文……結社ねえ。
処刑とか、嘘だろう。
[ギュンターの左腕をじっと見て。
信じたくないと額を強く押さえた]
人狼の御伽噺。
占い師に霊能者に……。はあ。
[口に出してみるけれどやはり現実味が薄い]
……そりゃ、笑い話じゃねぇだろうけど、さ。
人が死んでるってんなら、尚更。
[自分が普段いる場所であるならばともかく。
そんな殺伐とした事とは無縁の村なのは、わかっているから]
……まあ、そう、だろ、な。
結社って、そーゆーもんだし。
[『知っている』からこその苛立ち。
向けられた視線の鋭さ、その決意も理解はできる、けれど]
……やってらんね。
[零れた呟きは、あらゆる意味での本音だった]
ギュン、じいちゃん…
[自衛団長の腕には、銀色の輝きが彫りこまれていて。
結社であること、ここに集まった者を疑っていること、
村を救う為、ここにいる人達を一人づつ、伝承通りにすること。
そう、淡々と告げられる言葉全てが、嘘ではないことが自衛団長の表情から伝わってきた。]
[けれど]
……『処刑』ですって?
[その言葉には流石に目を瞠り]
それは少し、横暴が過ぎるのではないかしら。
そもそも……
[集まった人間を見回し、視線は再び団長へ。
いつものような微笑ではなく、探るような深い色を彼に向けた]
“疑わしい者”の中に人狼がいると、確実に言える証拠はあるの?
─宿屋・食堂─
[結社が実在することは知っている。
父やその交友から話を聞くこともあったために。
故に自衛団長が所属の証明を持ち、それを明かした上で為された人狼の話の重大さは嫌でも知れた]
この中に、人狼、が。
……話し合うだけで人狼が見つかるなら、苦労はせんだろうに。
[呟きは立ち去る自衛団長の背へと向けられる]
───探す手段を持ち得ぬからこその手段、か。
[紡がれる話に、呆けていた貌は険しいものになる。
片手は、妻と繋いだままだったか否か。
どちらにせよ、片手は、己の人外に見える紅を覆うようにあてられ]
もし、私のこの容貌の所為で
容疑者に選ばれたのなら……――――
[誰に宛てたでもない呟き。
語尾は空に消え、去ろうとするギュンターを
燃えるような視線で見た。
まるで、それで自分を疑い、
故に身重の妻まで疑ったのなら赦さないと
暗に告げるように。]
[大人しく手当てされるゲルダ>>288の問い掛けには小さく頷き]
それほど深い傷は無いみたいだな。
何日かすれば傷は消えるだろ。
けど、多すぎるだろ、傷の数。
元気なのは良いがあんまり無茶すんなよ。
綺麗な肌に痕が残ったら、お前さんもイヤだろ?
[窘めるような言葉には案じるような響きが滲む。
クロエへと視線>>291を向けて]
お前さんからもよぉく言い聞かせといて呉れよ。
幼馴染に案じられちゃ無茶も控えて呉れるだろ。
[篭を持たない片方のは、しっかと夫と繋がったまま
処刑の言葉が突き刺さり、暫く動けぬままでいたが。]
ゼル……。
[夫の言葉は隣にいたからこそ届き、
不安気な顔のまま、見上げて
こちらから手を握り返した。]
………。
[だがいつものように、
大丈夫、とは口に出来なかった。]
ふはははは!
人狼、人狼、人狼!!
芳しきその名よ!
我が人生は赤くなりかけた泥炭の底に沈んだ木の枝のごとくゆるりと朽ちてゆく
伴侶も友も、愛も誠も失い、
武勇の勲だけが残った
お前たちの血と骨で、我が墓を飾ってくれる!
……ま、俺らがあーだこーだと騒いだところで。
じいさまが『結社』だっつーんなら、本気でやる気……なんだよな。
[ぽつり、小さく呟く。
やや、俯き加減の蒼の色は窺えず]
……しっかしまあ。
何が基準かしらねぇけど。
やり難い人選してくれやがるなぁ、っとに……。
─宿屋・食堂─
[声を掛けられれば、手を上げ応えていたが、新たに入ってきた人物にスッと目を細める。]
……………じじぃ。
[呟いた言葉は、いささか棘のある響きを含んでいたか。
そうして、睨んだ視線のまま語られる言葉を聞いていたが、]
……人狼伝承、か。まさか今の俺の始まりにこうして現実に遭遇することになるとはな。皮肉の利いたこって。
しかも、じじぃが『あの』結社員とはな。
[ぶつぶつと一人呟いていたが、短くなった煙草を揉み消すと、]
さぁて、仮にじじぃの話が本当だとして。
みんなはどうするよ? じじぃの言うことに従うか?
[新たな煙草に火を点け、辺りを見回す。]
はぁ?
[話しを聞いてまず最初の反応はそんな感じだった]
じいさん、ボケるにはまだはやいんじゃないか?
[そこに集まった人の中にそんな人狼といわれる化け物はいるようには思えず、
そもそも無実であっても殺すというその言葉にはとても賛同はできず、それでもその様子から本気度は伺え]
冗談ってわけじゃなさそうだからな、
そこまでいうなら、何か見つける方法あるっていうんだよな?
……人狼がいるってんなら。
俺のやる事は、一つ……なんだろうが。
どうするか。
……敵を探すか、味方を作るか……。
[やり難さの理由は、そこ。
誰を選び、誰を外すか。
それは、知り合いが多いが故の、逡巡]
じんろう…
[へなりと眉を下げる。御伽噺に出てくる、人を襲い喰らう存在。その恐ろしさは親が子供にいう事を聞かせる物語だけではないと、目の前の自衛団長は斯くも語りて。]
おじいちゃん…それって…。
[結社。Freemasonとも呼ばれた其れ。都会の都市伝説くらいには聞きかじっていた程度で、娘はそう深くは知らない。その証たる銀の刺青を晒し、その宣言を持って執行されるべき『処刑』を老年の団長は掲げた。]
なんで―――…
如何して、なのだい…??
[彼の決意は固く、其れは揺るぎ無い意思だとしても、娘は尋ねずには居られなかった。]
結社……―――。
そうだね、人狼も居るのだから、
そういう存在もあっておかしくないのか。
[幼い日、読んだ物語を思い出す。]
嗚呼、そうか、私は物語の中だと――狂い人なのかなぁ。
[繋がって行くピース。
物語が真実の欠片、拾っていると云うのならば
占い師や霊能者なども存在するのかと……―――。
聲に出さなかったのは、
ひとえにこれ以上妻を不安がらせない為に。
けれど、本をよく読むリヒトには、
ヴァイスの裡は読めたかもしれず。]
[燃える紅は、
なにかを決意するようにギュンターの背を見つめた。
物語の中、狂い人は……―――。
必要ならば、占い師や霊能者、騙ることも厭わないと。]
[少女は既にブリジットから離れ。
自衛団長に問いかけるそれぞれを、どうすれば良いのか解らぬまま、所在なげに立っていた。
こんなことには自分も納得はいかないし身重のイレーネまでも疑うことが理解もできなかったが、自衛団長の人柄はわかっているだけに問い詰めて苦しませることもできなくて。
だから、ただおろおろと見ているしか出来なかった。]
[ユリアンの紡ぐ言葉>>298にゆると目を伏せる]
――……。
[小さく息を吐き]
御伽噺の通りなら――…
団長殿のような結社が居て
占い師、霊能者、それから守護者だったか。
実際居たとして名乗り出る無謀な奴、居るのかね。
[御伽噺と現実の区別がつかぬほど青年は子供ではない。
柳眉は物思うように顰められた]
[ゲルダに濡れタオルを持ってきた際、ライヒアルトから言われた言葉には笑顔で頷き幼馴染にも笑いかけられたというのに。
その笑顔も今は青褪め不安げな表情にとって変わられていた。]
きゃ…!
[そんな折、唐突に赤毛の男の叫ぶ声に驚き、思わず身じろぎしかけて足がもつれた。]
……結社だって言うならさ。
もうちっと説明してってくれてもいいじゃないか。
銀の印を疑うわけじゃないけども……。
[旅の噂に聞く結社。
村人が知るよりはもう少し詳しかったかもしれない]
なあ、アーベル。
[普段ならもっと噛み付きそうに思える青年を見た。
ふとその通り名が頭に浮ぶが、それはいくらなんでもと打ち消した]
/*
クロエたん、思わずキーファーで構いに行きたくなるふりせんでください(真顔。
さて。
初回占、どーすっかなぁ……。
[御伽噺に出てくる登場人物を
人前でつらつらと紡いで見せた人ならざる者。
白の思惑など目に見えるようではあったが
ユリアンが既に紡いでしまったものを知らぬフリは出来ない]
――…実際居たとすれば厄介だな。
さて、如何動くべきか。
―宿屋 食堂―
[去りゆく団長から言葉は返ったか。
腕を組み、目を閉じ、嘆息した]
心外ね……
[笑いだした赤毛の男にちらと目を遣り、話しかけはせずに再び伏せる]
わからないわ。
唐突すぎるもの。
[煙草を持つ女性への答えか、目を閉じたままぽつと洩らした]
―宿屋・一階食堂―
[いすに座るとぐってりテーブルにつっぷして]
それじゃまるで、こんなかで疑い会えっていってるようなもんじゃないか。
[つぶやく言葉、テーブルの上のサンドイッチに手をつけるものはこの状況でいたかどうか]
こんなかに…ねぇ…。
[それなりに知ってる仲のもの、よく知ってるもの。
宿屋に集められた面々を見回して]
やっぱ、悪い冗談にしか聞こえないな。
[妻が自分の名を呼ぶ声を聴き、
手にかかる力と温もりに、はっと我に還る。
燃える紅は、瞬いて、常の色に落ちついた。]
私の所為で、ごめんね。
でも、君は、私が護るから。
[自分たちが疑われるのは、自分の容姿以外にないと
思いこんだ言葉を見上げてくる愛しい人に告げる。
そっとその身を一度抱いて、離した後、
周りの様子を伺うように、紅は見る。
と、占い師、霊能者、守護者……―――。
幼い日、物語で見た単語が耳に入れば、ふるっと身を震わせた。]
あ、あいつもいるのか。
[ダーヴィッドの笑い声に、その存在に気づき]
まぁ、不審者には変わらないんだろうけどさ……
[しばらくはどっちにせよ商売にならないなと、宿だけでなく食堂とかのことも思っていた]
[騎士風の赤い髪の男が突然声をあげれば怪訝な貌]
一体何だってんだ。
[見慣れぬ顔に目を眇めて]
……と、クロエ、大丈夫か?
[赤い髪の男の声に驚いたクロエへと視線を向け
手を差し伸べる仕草]
…!
[赤毛の男が叫ぶのに娘は身体をこわばらせた。一つ後ろに下がって伺うようにするが直視は出来ず。深い傷は無かったとの診断をライヒアルトから聞けば、ほ、と胸を撫で下ろす。]
御転婆だと想われてしまったようだね…
今回は完全にヘマをしてしまったのだよ
ン―――今度からは気をつけるね
…あちこち皆に見られるのも恥ずかしいし
[綺麗な肌、と称す青年の声に何処かむず痒い貌を覗かせ、矢張り娘は何処か落ち着かなさそうにしていた。自分の不甲斐なさと、置かれた現状にへなりと下がり眉のまま佇んで。傷を伺う様子のクロエには、大丈夫だよ、と手当てを指差して見せた。]
うお?
そういえばあんたは誰なんだ。
[突然に意味の分らないことを言い始めた男に視線を移す。
記憶を探ってみるけれど思い当たれなかった]
アーベルじゃないけどさ。
はい、そうですかって従える話でもないよね。
団長さんに殺されたくもないけど。
[ブリジットに返したのは一般論とも言えそうなもの。
素直な心情ではあったけれど、答えにまではなってない]
[なんとか体勢を保とうとしたものの勢いは止まらず尻餅をつき。
情けなく思いながらもその場から立ち上がれずにいたのだが、蒼鷹が目の前に止まってこちらを覗くのが見えれば表情が緩み。
その頭をよしよしと撫でて微笑んだ。]
ごめん、ちょっと驚いただけ。
大丈夫だから、ベル兄のとこに戻りなさい?
君だって久しぶりに会えたんだから。
[そう言う自分に蒼鷹はどう答えたろうか。]
[ブリジットの声に、はっとしたようにそちらを向く。
ああ、ブリジットちゃん帰って来ていたんだ、またこんな時期に……
などと思ったが、流石にそれは口にはしなかった。
改めて周囲を見る。
御伽噺の人狼が、ここに居るのだと色眼鏡をかけて周囲を見ても、
処刑する人を選ぶ事は、難しいように思えた。
ただ赤毛の――あまり普段近づかない、
良くない噂だけは聞く人が、
自然と目についてしまうのは仕方が無いだろうか。
声高に人狼と、
叫ぶ人をあまり見るには耐えかねて、視線はすぐに外された。]
ゼルギウス。
お前さんのせいって訳じゃねぇだろ。
如何いった基準で集められたかは知らねぇが
仮にも結社を名乗る団長殿が
容姿だけで判断はしねぇと思うぞ。
……ま、納得いかねぇのも分かるがな。
[身重であるイレーネの事があるからこそ
ゼルギウスも心配なのだろうと宥めるように声を掛ける]
う、うん、大丈夫。
えへへ、何もないとこで転んじゃうなんてどんくさいね私。
[蒼鷹のお陰で少し常の調子を取り戻せたか、ライヒアルトから手を差し伸べられると恥ずかしそうに笑ってその手をとり立ち上がった。]
ありがと、ライ兄。
クロエっ
[バランスを崩す幼馴染を呼び止め。声を掛けるより早くライヒアルトが手を差し出したのを見守り。]
クロエこそ大丈夫、なのかい…?
具合が悪いなら―――休んだりライヒ君に診て貰うと好いのだよ
[ゆっくりと歩み寄ってしゅんとしたように肩を落とした。]
─宿屋・食堂─
[自分の投げ掛けた問いに対する各々の答えに、はぁっと紫煙を吐き出すと、]
……あー、だよなぁ。逃げたくとも逃げ場なし。
それと、じじぃのあの目は本気だ。
[そして、ちらりと奇行の目立つ紅い男に目を向けるが、すぐに視線を外すと]
下手な行動は難癖つけられて立場を危うくしかねねぇな。
従うにしろ反発するにしろ、気を付けるに越したことはないぜ。
[その場に居る全員に向けて、忠告を投げかけた。]
団長さんが詳しく説明していかなかったのってさ。
結社は結社でも、そういうのに慣れてねえんじゃないかな。
[アーベルからの薄い笑みに続けたのは淡々とした声]
あんなの言い出したら自分だって危ないだろ。
見分けるって手段を持ってるようにも見えなかったしさ。
ん。もし、居たら……―――
私は、私の容姿を、最大限に利用するよ。
[占い師でも霊能者でも、人外にも見える紅の眼で
『視える』のだと謂えば、多少は信用も得れようか。]
私は、私の出来ることで、グラォと子どもを護るよ。
[聲が聴こえる人の身で出来ることは、きっとそれくらいで。
ふっとリヒトを見遣る。
もし、妻の同胞として、協力してくれるのならば
人狼でありリヒトであるからこそ出来ることを……と
言葉なく心裡、願うのは甘えだろうか。]
あー…、間に合わず悪かったな。
大丈夫か?
[クロエに手を取られれば軽く引いて立ち上がる手伝いをし]
どんくさくは無いぞ。
あれはアイツが大声出したのが悪い。
[じとりと見据えるのは赤い髪の男。
ゲルダが寄れば手を下ろし場所を譲った]
ゼルのせいじゃないよ、きっと。
[どうも自分のせいだと思い込んでいる夫には、
それは、きっと違うからとゆるく首を振り否定する。
だがそもそも集められた者らの基準が分らない為に、
その否定を裏付けるものは何一つ無いのだが。
一度抱きしめられれば、温かさに目を閉じた。
赤いその目が、周囲の何を探っているのかは、
抱きしめられた為に知る事は叶わずに。]
/*
うん、ごめんなさい。
ギュン爺動かしきれなくなった俺がいけないんですよね。
せめて役職説明だけはしなきゃいけなかったのに。失敗しましたorz
聖痕の人の設定が拾えないかばかりに気を取られてた…。
[ユリアンが赤毛の男に名を問うのを聞き、そういえば私もあの人の名前知らないや、とは内心思うだけで。
知った所で彼への印象が良くなるわけでもなく、また答えも期待できそうにはないということは今まで見かけた言動から読んで取れた。
ゼルギウスとイレーネの会話を聞けば、そんなことないよ、とゼルギウスに向かって首を振った。]
ゼル兄のせいとかじゃ、ないと思う。
その、どうして疑われることになったとか、理由なんかはわかんないけど。
[ゼルギウスが自分のせいと思うのはきっとイレーネも辛いだろうと思ってついそれだけは否定して。
だが続ける言葉をなんといえば良いのかわからず、困って語尾を濁した。]
結社、占い師、霊能者…守護者
[昔々の物語、聞きなれた単語から伺える御伽噺の記憶を辿る。占い師は狼を暴き、霊能者は処刑台に掛けられたものの真なる姿を識る。守護者は己以外の者を一人だけ狼の手から護り、結社と云われる者の訪れにより物語は始まる、そんなお話。]
そして、人狼…
[本にとって詳細は様々であるが、物語の中の人狼は悪として描かれる事が殆ど。其れはこのお話に限らず、どの御伽噺でも決まっている事で。]
人を食べた狼は、おなかがすいていたからなの…?
如何して、今になって…こんな時にそうなってしまったのだい
何かの間違いじゃ、取り返しがつかないのに…
[同胞の声を聞き、思い出すのは御伽噺。
先ほど、ユリアンやライヒアルトが告げた連なる名の者たちの事。]
結社に、占い師に、守護者に、霊能者、か……。
どれもこれも、居たら邪魔になるのよね。
[存在そのものは、御伽噺として耳に入れてはいた
実際に居るというのは、初めて知ったが。]
……でも都合よく、ここに集まっているのかしら。
それとも、ギュン爺はそういった事も踏まえて、人を集めたのかしら……。
[今現在、都合よく人狼が二匹集まってはいる。
だから、というわけではないが、そういった人らが居ないとも限らないと
頭の隅では警戒を強めた。]
あ、クロエさん、大丈夫?
[赤毛の男――たしかダーヴィットと云っただろうか。
なんとなく何度か会話を向けて、
そもそもゼルギウスも会話のピントがずれることもあり
まったく会話にならなかった想い出がある人の大声に
跳ねたのはゼルギウスだけではなかったよう。
自分の身は、妻の傍にあるので、助け起こすはライヒアルトに任せ]
う。でも……―――
[各方面からの容姿が疑いの種ではないか?という言葉の否定に、
イレーネと繋いでいない方の手が、紅を気にしたように上がり下がりする。
けれど、結局、それ以上は告げれず。
しゅんと頭を垂れた。]
ゲルダ。
びっくりさせちゃってごめんね、大丈夫だよ。
ちょっと、寝不足だからかな。
キーファーちゃんも、心配してくれてありがと。
[幼馴染からも心配されると、申し訳なさに眉を下げて。
肩を落とす彼女の頭を緩く撫でると安心してくれるように微笑んだ。
蒼鷹も自分を心配しているようで戻れといっても傍に居てくれるのを見れば、申し訳なくもあり有り難くもありで。
戻らない様を見てももう一度戻れと言う気にはなれなかった。]
─宿屋・食堂─
[人狼が居ると言う恐怖。
容疑を掛けられて処刑されるかもしれないと言う恐怖。
不安を表に出さないのは、心にある自尊心がそれを許さないため]
[けれど背伸びをしているだけの子供がそれを完全に抑えられるはずも無く。
右手は無意識に左胸の内ポケットに仕舞われている十字架を、上着の上から握り締めて*いた*]
――…ヴァイス。
俺はお前さんの髪も眸も、綺麗だと思うぜ。
[呼びなれぬ名を紡いで見せるのは
其の容姿に合うと思っての事。
彼の言葉から覚悟が伝わってくるから
ゆると目を伏せ考えるような間があいた]
二人でグラォシルヴを守るか?
神の加護を理由に占い師でも霊能者でも名乗ってやるぜ。
[ポツと紡ぐも彼に求められているのは別の事か]
ま、……邪魔な奴は狩れば良い。
先ずは結社を名乗る団長殿だな。
歳くってるってるからご馳走とは言えねぇだろうが
心臓の辺りの血肉なら子の為にもなるだろ。
ブリジット…
[久方ぶりに逢う幼馴染の姿。こんな場所で無ければ土産話に華を咲かせようと娘は想っていた。唯、その正論過ぎる正論に続く言葉を失ってしまう。下手な行動は慎まれるべきである。しかも、知り合いも居ない中に奇行に走るのは、気が触れているとしか思えないのだけど。]
ン―――…もう一度、団長さんとお話出来ないかな
多くは手に掛けたくないって…言ってたから
[結果が覆るとは想わない。けれどこうして誰を処刑台にかけるかなんて出来るはずも無かった。]
―宿屋 食堂―
[響いた音に再び目を開けて。
既にクロエはライヒアルトによって助け起こされているところだったから、そちらからはすぐに視線を外す]
若い子ばかり集めて、いやな話だわ。
[呟き、息を吐いて。
腕組みを解いた]
これ、いただいてもいいかしら。
[テーブルに置かれたサンドイッチを示して、ベッティに問う]
[間に合わなくて悪かったというライヒアルトには、ううん、と首を振った。]
私がびっくりしちゃったのがいけないんだし。
んと、大丈夫。
[強いて言えばちょっと足が痛い気もするが、歩けないほどではないので大丈夫と答え。
赤毛の男を見据える様を見れば、本当に大丈夫だから、と心配そうに見上げただろう。
ゲルダが傍に来てくれれば、申し訳ないという気持ちと安心したものが混ざった表情になる。
ゼルギウスからも大丈夫かと問われると、恥ずかしそうに頷いた。]
[クロエは周囲が先に動いていたので、大丈夫かなと見るだけに終わる]
審問のあった村だってなら、もっと何か話に残ってるもんだろ。
誰かそんな話知ってたりする?
[さらりと返ってきた内容>>337に頷く]
……つまりは、別に探せる者がいそうだってことなんかなと。
だけどそこがまたネックなんだよな。
[隠れるものという認識まではこちらにはないが。
表に出れば危ないだろうと想像することは難しくない]
ああ、俺もゼルさんのせいじゃないのに賛成。
結社って中身は秘密主義らしいから団長さんもあんなだけど、ちらほら噂には聞けるもんで。
容姿で判断するなんて聞いたことないから。
[しゅんとしてみえるゼルギウスに更にそう言った]
ヴァイス……。
[夫が何をしようとしているのかは分らなかったが、
守るという響きには、安堵と不安とが綯い交ぜとなった
複雑な表情を見せた。]
無理はしないでね。
貴方を失ったら、私……。
[それはとても辛いだろうか。
ああいっそ、そうなる前に喰らってしまえばよかったのにと、
本能の奥が紡ぐ言葉は、胸の奥にしまっておいた。]
ゼルギウス。
そんな事考えてるとイレーネが哀しむぜ。
お前さんがイレーネを想うのと同じように
イレーネもお前さんのこと想ってるはずだ。
あのな、若しイレーネが自分のせいだって
落ち込んでたらお前さんは如何思うよ。
[逆の立場で考えてみろ、とゼルギウスに言い募る。
これなら彼にも伝わりやすいだろうと思っての事。
チラとイレーネへ視線を向けるのは同意を求めてで]
そうだろ、イレーネ。
[首を傾げ問う仕草を見せた]
[ゲルダの疑問を聞けば、うん…と曖昧に頷いて。]
多分…おなかがすいたから、なんだろうね。
ギュン爺ちゃんの話だと、その…もう、食べられた人が、いるって言ってた、し。
[その事実を口にするのは恐ろしくて青褪めながらも、彼女の問いかけに自分なりの答えを返し。
続いた言葉には、そうだね、とまた頷きを返した。]
話においでって言ってたし、ギュン爺ちゃんのところ、行く?
私も、ギュン爺ちゃんに聞きたいことあるし。
あり、がとう……―――。
[リヒトに向けた礼の言葉は、何にかかっていたか。
容姿を褒められたことか。
名を呼んでくれたことか。
妻を共に護ってくれると云ってくれたことか。
おそらくは、そのリヒト(光)という存在への礼。
だからこそ、どう動くかは、それぞれが想うままに、と。
状況次第でもあるだろうと告げて]
うん。ギュン様は居なくなってもらわないと、だね。
[白の名に相応しく、無邪気に微笑んだ。]
…そっか、昨日は嵐が凄かったから寝れなかったんだね
本当に、大丈夫なのかい…?
[娘はおろおろとした様子でライヒアルトの方を向き、どうしようかと云った面持ちになる。]
クロエは辛抱強いし頑張りやさんだから…
何処か無理して無いのか、って僕心配だよ?
[磨耗している様子の幼馴染を想い、そと双眸を覗き込む。きゅ、と彼女の服の裾を掴んだ。]
あれは誰でも驚くだろ。
[クロエが大丈夫といえば小さく頷くが
痛い気がなんて言葉が聞こえれば椅子を持ってきて]
――…捻ったか?
取りあえず座れ。
んで、痛い方の足を出せ。
ゲルダと同じ湿布をしておく。
[膝を折り手際よく湿布の準備をして
クロエの返事を待つ。
勝手に触れないのは相手が女性であるからだろう]
あー……なんか、考えまとまんねぇし。
ちょいと、外で一服してくるわ。
ここで吸う訳にゃ、いかんしね。
[軽い口調で言いながら、ふらり、裏口の方へと歩いていく。
蒼鷹は、クロエの側に置いたまま。
特に、呼び寄せる事はしなかった]
あ、いや、その。
雨が酷い時はいつものことだから慣れっこだし。
大丈夫大丈夫、私頑丈なんだよ?
[寝不足と口を滑らせてしまったことをしまった、と思いながらおろおろとライヒアルトと自分を見るゲルダを安心させようと明るく笑ったものの。
自分の服の裾を掴んで瞳を覗き込む彼女の表情に、う、と言葉を詰まらせてから、小さく息を吐いて]
私も、ゲルダのこと心配だよ?
私は本当に大丈夫、おじいちゃん仕込みだもん。
ちょっとやそっとじゃ壊れないよ。
[そういうとゲルダの頭を優しくなでて微笑んだ。]
─宿屋・食堂─
[そうして、辺りを見回していたが、ふと不安そうなゲルダの顔が目に止まり、クスリと笑うと]
…………ま、俺としては。
じじぃの言うことに黙々と従うなんざ、真っ平ゴメンなんだがな。
[そう言って、ぎしりと腰掛けていた椅子から立ち上がると、]
ゲルダにクロエ。じじぃのとこ行くってんなら俺も付いて行っていいか?
話し合いなら頭は多い方がいいだろ?
[そう言ってにかっと笑う。]
[ぐってりと机につっぷしたまま、みんなの話を聞いて]
なんにせよ、このままじゃ手がかりもないし何も解決しそうにないってことだな。
[自分で作ったサンドイッチのひとつに手をつけて、具はハムだったとか]
らいひょうぶか?くろっひ?
[もぐもぐと租借しながら首をかしげてそっちのほうを見た]
ゼルギウスさん…弱気になっちゃ、ダメだよ
イレーヌさんや、生まれてくる赤ちゃんの為にも…ね
皆の言う通り、見た目でって事は無いと想うよ、あのおじいちゃんだし
…それにこんなときこそ奥さんを支えなきゃ
[そう伝え二人を見やる。幸せそうな二人を引き裂くような事は、そんな痛ましい事はあって欲しくない。]
[なお沈むように見えた夫へかける言葉を選んでいた最中、
幼馴染の助け舟には、表情明るくし、こくと頷いた。]
そうよ、ゼル。
それに私は貴方の白銀の髪も、紅玉みたいな目も、
綺麗だと思うし好きなんだから。
それを悪いと思わないで。
[ライヒアルトに感謝の念を向けながら、
夫へはそう優しく語りかけた。]
え、あ、い、良いよそんな大げさな。
本当にそんな痛くはないか、ら…
…う…じゃあ、おねがい、します。
[ライヒアルトから座れ、と椅子を示されると手を煩わせるのもと慌てて遠慮するも、ゲルダの視線もあり断りきれず。
申し訳なさそうにしながらも示された椅子に座ってライヒアルトの前に右足を出した。
アーベルが出ていくのには気付けなかったが蒼鷹はそのまま傍にいてくれただろうか。]
う……―――
[更に重なる言葉に、尻尾があるならそれは情けなく下に垂れさがってる態。
特に妻を例えに出されると、弱いにもほどがあった。
クロエやユリアン、ライヒアルト、イレーネに順々に視線を向け、小さくありがとうと告げ、微笑む。
クロエの様子に、微笑は心配そうな表情に変わるのだけれど。]
私は、お父さんになるからって、思い詰め過ぎだったのかな。
[アーベルの呟きを拾って、コテンと首を傾げる。
煙草を内で吸わないのは、自分の言葉があってか。
気遣いに、ありがとうと呟いたところで、
やっと落ちつきを取り戻したよう。]
あ、サンドウィッチあるんだね!
べッティさんの手作りかな?
イレーネも、……ミハエル君も食べない?
[されど視線はもう父のものとなっているのか、
子どもと形容してもよいような少年の様子を見止めて、
努めて明るく*言葉を向けた*]
――……。
[改まって礼を言われると何となく照れくさい。
ヴァイスへの返事は少し遅れて]
嗚呼、分かった。
[状況次第ということに反論はなく
すんなり了承の言葉を紡ぎ]
邪魔な者は全て狩り尽くす。
[人が聞けば冷酷とも言える思考を言葉にする]
…………と、まあまずはクロエの治療が先か。
というか、ゲルダも怪我をしているし。
…………なに? 自衛団が? …………ほぉう。
[ゲルダの手首の痣の経緯を聞き、声が明らかに低くなる。]
俺の親友に傷つけるとは、愚かしいにも程があるな。
[そう呟き、くつくつと黒い笑いを漏らしていたとか。]
うん、ブリジットも一緒に来てくれるなら私は嬉しいな。
あ、でもブリジット。ギュン爺ちゃんあんまりいじめちゃ駄目だよ?
[ライヒアルトの手当てを受けながらブリジットの申し出を聞けば頷くも、真面目な調子でそんな冗談を言って。
ベッティからも大丈夫かと聞かれると恥ずかしそうに苦笑して頷いた。]
うん、大丈夫。
ちょっとね、驚いちゃっただけ。
よし、イイコだな。
ま、直ぐに済むから。
[濡れた布地でクロエの右足首を拭ってから
生薬を塗布したものを示された箇所に貼り付ける。
包帯を巻くのも手馴れたものであっという間に終わり]
念の為だよ。
後になって足が腫れたとかイヤだろ?
ほら、おしまいだ。
─宿屋・裏口─
[裏口から出て、壁に寄りかかる。
ポケットから出した煙草に火を点けて]
……ったぁく……勘弁してくれよ、っとに。
[煙と共に吐き出すのは、グチめいた言葉]
……探すために『見極める』のも、そのために『選ぶ』のも。
簡単に出来る事じゃねぇんだっつーに。
そこらわかってねぇだろ、『結社』の連中は……。
あ。
ゲルダに怪我させた人は手加減なしで良いからね。
[黒い笑みを洩らすブリジットに、しれっとそんな事を言う限り少女も一部の自衛団員に対しては怒りを抱いていたようだ。]
[アーベルの姿を見送る目は、若干複雑な心境で、
それも一瞬のこと、机につっぷしたまま手をふりふり]
いってらっしゃい。
[サンドイッチを手にする人たちには]
あ、遠慮なく食べてくれ、そのために作ったんだしな。
代金はいらねぇよ、お互いこんな状況だしな。
……とは、いえ。
本当にそうなんだとしたら。
[呟きながら、空を見上げる]
いや……『結社』が動いた時点で、疑いようはねぇ、か。
……ったく……厄介な。
二度と、関わりたくなかったんだけど、な……。
[零れ落ちる呟きは、紫煙と共に風に溶けて、消えてゆく**]
ブリたん、やるなら…手伝うぜ……?
[ブリジットの様子に顔上げてにっと笑いながら]
ゲルルンの麗しき乙女肌を傷つけるようなやつは、重罪だからな。
[クロエからの返答にはそのまま笑いかけて]
もちろんクロっちに傷つけるようなやつも、重罪だな。
[イレーネの反応にゆると目許を和ませ頷く。
彼女の言葉が一番ゼルギウスに効くだろう。
反論出来なくなったゼルギウスにふっと笑い]
イレーネを哀しませたくないなら
もう言うなよ。
[流石に幼馴染のように容姿を褒める事はしない。
念を押すように言葉を紡ぐだけ。
サンドウィッチへと意識が向くならそれ以上は言わず
その様子を微笑ましげに眺めていた]
うん。あんまりしないようにする。
[無理をするなとの妻の言葉に、曖昧な言葉を返すのは、
しないという保障ができないからで]
…、……――もし、ううん、なんでもない。
[子の為という妻と、邪魔な者は全て狩り尽くすというリヒト。
2人の言葉を受けて狂人故に沸いた願いは口に出さずに置く。
それは昔、2人に謂っていたことではあったけれど
――……どうにもならなくなったら
私を食べて欲しい
子の為に、もし、自分の存在が足をひっぱることになるならば
喰らってくれることも、贄にされることも構わない。]
/*
つかね、あのね。
女子衆がこええよ……!
さて。
占先はどうするかにー。
ユリかライか。
キーファー基準だとクロエだが(待てそこ
問題は、初回で鬼引いてしまった場合の回避先が現状見えん事だ……!
なぁに、大丈夫さ。団員含め、じわじわと真綿で締めるように優しく諭してやるだけだとも。
何ら問題はない。
[クロエの言葉に、変わらず黒い笑いを漏らしながらそう答えた。
と、そこでベッティの用意したサンドイッチに気付く。]
……おっと、そういえばじじぃの乱入で朝飯食いそびれてたな。
ベッティ、俺もサンドイッチ貰うぜ。
[そう言って、答えを聞く前にひょいぱくむしゃむしゃと食べ始める。]
[もぎゅりと頬張ったのはハムサンドだった]
うん、美味しい。
これは味わってからの方がいいな。
[ゼルギウスがミハエルに勧めるのを聞いてそんな一言。
他の中身に乳製品な天敵も含まれてるのはまだ知らない]
……女の子同盟って強いなあ。
[ブリジットやクロエのちょっと黒い発言に小さく呟いてみたり]
[妻の心裡を識らず。
自分が死んだ後のことはあまり想いを馳せられぬまま
白の裡にはいつだって
そのような想いがないとは謂えなかった*]
―宿屋 食堂―
それじゃあ、遠慮なく。
[ベッティの快諾を受けて、胡瓜のサンドイッチを一つ摘みながら]
気をつけなさいね。
向こうの方が人数多いのだから。
[詰所に向かうという女性陣にはそんな言葉を向けたが。
物騒な気配に対して何も言わなかったのは意図的なのか否か]
う〜…
[ライヒアルトからイイ子だと言われると、子ども扱いが恥ずかしいやら手を煩わせるのが申し訳ないやらで赤くなるも大人しく手当てを受けて。]
ありがと、ライ兄。
手当てまでさせちゃってごめんね。
[足首に巻かれた包帯に手をあててライヒアルトに礼を言うと立ち上がって何歩か歩いて調子を確かめた。]
うん、大丈夫。
[処刑という言葉が重く内にあり、
あまり周囲に気を配れるほど意識は向けられなかったが。
夫がミハエルを誘うのを見れば、
自身ももっとしっかりしなければと思うのだった。
ふいに物騒だが軽快な言葉>>361>>365>>368が耳に届けば。
何事だろうかと誰と無しに理由を聞いて、ゲルダの怪我を知る事になる。]
……二人とも、あまり自衛団の人を刺激しすぎないようにね。
[下手に動かない方が言いとか言っていたのは、ブリジット本人だったか。
とはいえ彼女らの友情には、思うところもあり。
具体的には、ライヒアルトやアーベル、ゼルギウスが同じような目にあえば、
自身だって心配や抗議をするだろう事が目に見えていたから、
止める事はしなかったものの、やんわりと遠まわしに注意はしておいた。]
クロエは少しくらい甘えた方が丁度好い
[こくんと頷き、恐らくはそうしないであろう幼馴染を見詰めた。]
でも、怪我をしたら痛いよね?
それに…傷は、痛むものじゃなくて、訴えるものなのだよ
[微笑む彼女に、笑み返してそんな事を伝え。撫ぜられれば、猫の如く擽ったそうに目を細めた。幼馴染らが声を上げるのに、ぱちくりと眸を丸くして。]
ンン、ブリジット…僕の怪我は僕のヘマなのだよ
傷つけられたんじゃなくて、嫌がった僕の所為だからさ
[そんなに起こらないで欲しいと伝え。勿論ベッティにも同じ事を伝えた。]
[自分を気遣うように背をなでるゲルダの手をありがたく思いながらも、平気だよ?と微笑み返して。]
それに、私もギュン爺ちゃんと話がしたいし。
聞きたいこと…ううん、聞かなきゃいけないこともあるんだ。
[そういった少女の表情は、何かを決意したようなもので。
でも、とそれをすぐに和らげて自分を気遣う幼馴染に微笑んだ。]
まずは朝ご飯済ませてからにしない?
せっかくベッティが作ってくれたサンドイッチ、食べないのはもったいないよ。
[ね?と首を傾げて久しぶりに揃った幼馴染たちへそれぞれ笑みを向けた。]
仲が良いなぁ。
[女性陣の結束の良さにそんな呟き。
クロエが調子を確かめる様子を見れば
安堵するように目許を和ませた]
行くなら気をつけてな。
ゲルダも無茶するし、お前さんも危なっかしいし。
保護者が必要か。
[ポツと呟いて思わずついていこうかと思ってしまうが
其れは胸のうちに留めておいた]
[むしゃむしゃとサンドイッチを頬張りながら、クロエとベッティの言葉に頷くと、]
もちろん、重罪人にはハートフルボッコな対応を取らざるを得ない。
不遜な男は、滅茶許せんよなぁ。
そんな男は、いっぺん地獄を見るべきそうすべき。
[と、とても怖いこと言い出していたり。]
[卵とネギを手に入れた。
作ってくれた本人の前で固まる事態は避けられたようだ]
どれも美味しいな。
俺の商売は、何の因果かゲルダちゃんもカルメンさんもライさんもここに一緒にいたりするんだよね。
呼ばれたせいで不成立とはならずにすむかな。
[タダでいいというベッティにありがとうと笑う。
ゲルダとは一応纏まっているから、カルメンとライヒアルトの二人を交互に見ながら。もぐもぐごくん]
う…えと、物騒なのは、やめよ?
僕の所為で誰かが怪我するのは厭だよ
[自分に怪我をさせてしまったとも言える自衛団員。危害を加えてしまったとしても、制裁されなければいけないという道理は無い。]
普通にお話をしたいだけなのであってだね…
勿論、おじいちゃんとも平和的解決を望むのだよ
[クロエの脚が大丈夫そうならば、うんと頷いて。]
ライヒ君も有り難うなのだよ
…保護者?
[きょとんとした様子で彼を見詰め。]
[自分やブリジットに同調するベッティにはやっぱり幼馴染だなぁとこんな時なのに嬉しくて微笑んで。
程々に、と諌める声がカルメンやイレーネからかけられれば大丈夫だよ、と笑って返した。]
女の子だもん。乱暴なことにはならないよ、ねぇ?
[そういってブリジットとベッティに微笑むが、さてどんな返事が返ってきたか。
ゲルダから少しくらい甘えた方が良いと言われるときょと、としたもののその言葉は嬉しくて。
続いた言葉と笑みと共にわかったと微笑み返した。
そんなに怒らないで、という言葉には頷くことは出来なかったけれど。]
ゲルダが痛い思いさせられたのに怒らないのは、無理。
そうか?
ゲルルンがそういうなら、ここはゲルルンに免じて許しやろうか。
でも嫌がる年頃の女の子無理やり連れこむとか、立派な犯罪だぞ。
[いろいろと語弊のある言い方をしてから]
まぁ、下手なことして目つけられてもつまんねぇか。
いろいろ前科あるしな。
[小さい頃はなにかとお世話になっていたらしい]
邪魔な人、少なければいいのだけど……。
[襲撃は多ければ多いほど、人に獣の身を晒す危険があった。
狩り尽くすというリヒトのコエには、常の声色でそう呟いて。
ヴァイスが途中、何か言いかけたのを聞き、
それには何も言わず無言のまま、
獣の身であれば擦り寄るように、
隣に寄り添い離れようとはしなかった。]
[仲が良いな、というライヒアルトには当たり前だよ?と首をかしげた]
大事な幼馴染だもん。
ライ兄だってイレ姉やベル兄は大事でしょう?
[そう言って問いかけるも、こちらの足の具合が良さそうなことに安堵した表情を向けられると申し訳ないやら恥ずかしいやらで視線を外し。
気をつけろと言われれば頷くが、続いた言葉にはむ、と少し頬を膨らませた]
私そこまで危なっかしくないよ。
ゲルダはそりゃ、優しいし無理するから心配だけど。
って、保護者?
[ライヒアルトの言葉に反論するも、続いた言葉にゲルダと同じようにきょとんとして首をかしげた。]
[手にした一つを胃に収めてから、ユリアンの言葉を聞き、はたと手を合わせた]
忘れるところだったわ。
お食事が終わったらいいかしら。
[椅子に置いてあった籠を手元に引き寄せる]
他の方が終わった後でもいいけれど。
[とそんなことを言っていると、当事者から制止の声が入る。
ふむ、と僅かに思案すると]
まあ、レディのエスコートを満足に出来ない時点で落第点なのだが。
とはいえ、ゲルダがそう言うなら仕方ないな。
[そう言って、微笑みを浮かべる。]
ハート9割ボッコにしておいてやろう。
[1割だけ減ったらしい。]
[ユリアンの声>>380に思い出したように麻袋を漁る]
忘れてた。
お前さんにも味見用のを持ってきてたんだった。
ま、陽の高いうちから飲めとは言わねぇけど。
[トン、とワインの瓶をユリアンの方へと置き]
――…ん?
[ゲルダ>>381に見詰められればコトと首を傾げた]
如何致しまして。
保護者というか、保護者代わりか。
危なっかしくて目が離せねぇって事さ。
団長殿を狩れば流れが変わるか?
嗚呼、団員どもが諦めて呉れれば良いんだが……。
[どれだけ団長に躾けられているのかは知れない。
団員の統率が乱れればとリヒトも思うが]
――…ま、やってみるしかねぇな。
[グラォシルヴの聲に反応した暫く後に
ヴァイスルヴの呟きが聞こえ物思うように目を伏せる。
結局彼の呟きには何も言わず同胞の聲に小さく呟きを返した]
少ないに越した事はねぇが……
ま、子の為の糧が増えたと思えば良い。
腹が減ってはなんとやら…かな?
僕は朝食済ませちゃったけど…一つは摘ませて貰おうかな
[決意を固めたらしきクロエにはそう応え。
娘は其の変化に気が付いたかはさておき。]
行くなら待ってるから、ゆっくり食べると好いのだよ
[3人で盛り上がる幼馴染達。何処かむず痒い気もするが、鬱屈とした事件からの脱却を願うならば其れなりの勢いは必要を迫られるのかも知れず。クロエ達の怒りも理解出来ない訳では無かったからそれ以上の進言はせずに。]
ゲルダも皆も優しいなぁ。
[ゲルダの言葉に解ったと答えるベッティとブリジットの言葉を聞いて、ゲルダの言葉を聞いてもまだ怒ってる自分が狭量な気がして溜息をついた。
ハート9割ボッコが優しいかどうかはさて置いて。]
[ゼルギウスの隣に寄り添ったままなのは、
勿論夫が心配なのもあったが、それより
自分の安定を保つためでもあった。
ずっと、処刑という言葉を聞かされてから、内に芽生えた事がある。
自分は人を殺す事が出来るだろうか。
そんな物騒な問いには、迷わずに答えることが出来るだろう。
「お腹の子供の為なら、何人殺してもかまわない」と。
それは人としては残酷な答えだが
母親としては、極自然な答えだった。
追い詰められれば、守るためならばきっと、刃を向ける事を厭わない。]
[そんな内に決意を秘めながら、夫に進められるまま、
ベッティが作ったサンドイッチを一つ手に取った。]
ベッティちゃん、いただきます。
[そうして中のよさげな年下の娘たちを見れば、その姦しい姿に、
内の決意とは裏腹に、表情は緩まっていった。]
戦に赴くわけじゃないけどね。
うん、折角だし。
一つくらいならおやつ代わりで食べてもいいと思うよ。
ベッティ、私たちにもサンドイッチちょうだいー。
[そう言って冗談めかして笑い、ゲルダにも勧めて。
幼馴染に声をかけるとサンドイッチを手にとって口に*運んだ。*]
ま、大事は大事だが……。
クロエやゲルダの事もずーっと見てたし
妹みたいなもんだと思ってるからなぁ。
[だからこその保護者発言だった。
クロエに視線を外されれば不思議そうに瞬いて]
どっちも心配だって言ってんだ。
なんだ?
ゼルギウスにした例え話をしてやれば納得するか?
[クロエとゲルダを交互に眺めて
相手の立場で考えろというアレを持ち出す]
[ふとあたりを見回す。ユリアンとカルメンは商談に入るのだろうか。
籠の中身が気になるのか気にする素振りを見せ。
ややしてイレーネらに視線を向けると、首をゆるく振って。]
御免ね、イレーネさん…騒がしくしてしまったみたいで
おなかの赤ちゃんも困ってないと好いけど…
[しゅんとした素振りを見せて謝罪を口にし。]
ライが付いてくのなら、安心かしら?
[保護者云々の話に、てっきりそうなるのかと、
それならみんなも無茶はしないだろうしと思った。]
もし怪我しても、ライが居れば大丈夫よね。
……勿論、怪我しないのが一番だけど。
[そうにこりと食事の合間に、時折口を挟んでは
ある程度いつもの調子を取り戻し、微笑を浮かべた。]
まぁ、次があったら、私の乙女パンチが火を噴くからな。
[しゅっしゅっとシャドーボクシングとかしてから]
サンドイッチは適当につまんどいてくれ、
他に酒飲みたいとか、なんかあったら私かアーベルに言ってくれ。
私はちょっと風呂入ってくるからな。
[それから口元に手を当ててにししと笑って]
覗くんじゃねぇぞ?
[そんな言葉を残して、奥へと*引っ込んでいった*]
そりゃ解るけどさぁ…
[自分もゲルダもライヒアルトやイレーネ達には小さな頃から面倒を見てもらった覚えがある為、余計に今手を煩わせるのが申し訳なく。
保護者、というライヒアルトを見て何ともいえない表情を見せた。
どっちも心配だと、ゼルギウスにした話を引き合いに出されればゲルダとライヒアルトの顔を見て、むぅと答えに詰まった。]
それ言われちゃうと、何もいえなくなるよ…
[ぅ〜…と何ともいえない表情で唸れば蒼鷹が諦めろとばかりに一声上げるだろう。**]
ううん……大丈夫よ。
[ゲルダに話しかけられた頃には、
不安気だった表情は大分影を潜めていただろう。]
困るのは……うん、やっぱり困ったままなのだけど。
それでも、何にもならない可能性だってないわけじゃないし。
[きっとその時が来る直前までは、
何とかこのままで居られるのだと思う。]
ゲルダちゃんの方こそ、怪我は大丈夫みたいだけど。
……お婆ちゃんも心配しているだろうし。
[心のほうと、彼女を待つ肉親を想い、大丈夫?と問いかけた。]
[カルメンが待つ姿勢となれば片眉を持ち上げて]
あー…、
こっちは渡すだけだから話すと良い。
本格的な商談は修道院に戻ってからじゃないと
出来ないんでね。
[彼女にそう告げてからユリアンに向き直り]
嗚呼、宜しく。
葡萄の出来が良かったんでね。
味わって貰えると幸いだ。
手伝いか……、そうだな、ま、手が空いた時で良い。
[暗に無理に手伝う必要はないと告げて]
ま、現物みるのと薬草酒の方を確かめるので
一度は来てもらう事になるだろうけどな。
そん時は宜しく頼むぜ。
…そんなに心労を掛けさせてしまったのかな
でも僕、子供じゃないし…
[娘はぷぅ、と頬を膨らませたのち、くちびるを尖らせる。
目が離せないと言われ何処かおろおろしてしまうのだけど。]
ずっと、なのかい…?
そんなに君に見られてた何て夢にも想わなかったよ
是も修道院に居る子供達のお陰でもあるとか
[こてんと首を傾げ問う仕種は仔猫のよう。
ゼルギウスを喩えた話に関しては、くすくすと声をあげ理解をする。]
じゃあ…有り難う、これからも宜しく?
[少しばかり照れたように、娘は兄の気持ちで居る青年へと微笑んだ。]
うん、そうなるといいな、って。
………どのみち、ギュン爺は食べるんだし。
[敵と見なせば、人は人の扱いから餌へと変わる。
食べると簡単に言う母狼に、普段見せる情の欠片は成りを潜めた。
やってみるしか、という言葉にはこくりと頷くような気配が向けられる。]
……一人になる所を上手く狙えればいいのだけど。
[詰め所に篭られては手が出し難くなる。
誘い出すにも、その姿を別の者に見られれば追求を逃れるのは困難だろう。]
ギュン爺、一人で見回りに行ったりってよくするんだっけ?
[いろいろな物を警戒して、一人出歩くのを自重されるのは厄介だが
もしもまだ油断の中にあるのなら、喰らう機会はあるだろうか。]
安心、だろ?
[イレーネの言葉にクツリと咽喉を鳴らして]
嗚呼、怪我するような状況にならねぇのが一番だがな。
……保護者って立場は慣れてるからいいんだけど
なーんか老け込む気がしなくもないな。
[冗談のような軽い口調で紡いでみせる。
幼馴染に微笑が見えれば、安堵するように目を和ませた]
[修道院で育ったせいか年下の面倒をみるのにもなれていた。
クロエ>>398が何かいいたげにも思えたがあえて問わずにいる]
分かって呉れたなら其れで良いよ。
[蒼鷹の鳴き声にゆると目を細め
それからゲルダ>>401へと視線を向けた]
心労って程じゃねぇから心配するな。
大人だって言いたいならこれからは無茶するなよ?
[ずっとなのかという問い掛けには一つ頷き]
宜しくされちまったらしょうがねぇな。
あー、でも、御転婆もほどほどにしとけよ?
[微笑む向けるゲルダに似た笑みを向けた]
お目付け役、という事なのかな?
ン――― ふふ、くすぐったいね
[唸る様子の幼馴染の頬を突付き、蒼鷹が啼いて更に追い討ちを掛けた様子。食餌を取るのなら其の様子を近くの席でちょこんと座って待つ心算。]
クロエは頑張り屋だから
[それだけ言い伝えて、イレーネの表情を伺い]
うん…イレーネさんはママにならなきゃいけないし
若しかしたら何かの間違いって事かもしれない
[希望的観測は捨てきれず、かといって非道になるには娘は若すぎる。護るべき存在を抱く母と小娘とは違う事は未だ知らずに居て――。]
……ん、ふふ、怪我は平気なのだよ
おばあちゃんは来てないみたいだし、其れが不幸中の幸いだね
[そう、仮令――祖母と娘を繋ぐ血が、そこに流れていなくても。]
ライが一番、皆の扱いに手馴れてるんだものね。
[元々子供らの集まりの中で、ゼルギウスを除けば
一番年上なのもあって、彼が何かと小さな子らを纏める事が多かった。
それは彼の境遇が、そうさせているのもあるのだろうが。]
あら、そんな事口にしてると、本当に老けるわよ。
口は災いの元なんだから。
[老け込むという言葉に、唇に手を当てて、少し明るくなった笑みを返した。]
はは、期待して良いぜ。
ん、夜の愉しみにしとくと良いさ。
うっかりアーベルに飲まれちまわねぇようにな。
[同じ瓶だから見分けがつかないだろう。
アーベルはユリアンが同じ物を持っている事を知らない。
ユリアン>>403に告げるのは念の為のこと]
――…嗚呼、わかった。
[ゆると頷きユリアンから離れた]
見回りか……。
一人なら狩りがしやすい。
その時を狙うのが良さそうだな。
[同胞の聲に同調し微かに頷く]
厄介な得物を持ってなきゃいいんだけど。
ま、持っていたとしても負けはしない。
[言い切るだけの力を青年は有している。
同胞も身重でなければ容易く狩れるだろうけど]
手馴れてっかなぁ。
[余り自覚はないけれど生い立ちと肩書きゆえに
世話焼きな面が確かにあった
イレーネの言葉>>406にそうだろうかと首を傾げ]
あ、一番慣れてるのはゼルギウスの扱いだな。
なんか分かりやすいし
お前さんの事を持ち出せば何とかなるし。
[のろけは聞き流せばいいし、と思ったが
流石に当の本人たちの前では言わない]
……あー、じゃあさっきのは無しで。
老けて白髪なんてあった日には流石に落ち込むかもしれん。
黒に白は目立つだろ。
なんかヤなんだよなぁ。
…保父さんの心得という奴なのかな?
ひとの面倒見るのは昔から得意なのだよね
[と、イレーネに続いてそんな事を口にして。
子供だけではなくその心も得ている様子の青年にそう伝え。]
無茶をしている心算は無いのにね
是でも僕は自立してるのだけどなあ
[視てくれる存在が居ると言うだけでも娘は嬉しく想う。
誰をも分け隔てる事の無い彼を見やり、]
僕はそんなに御転婆なのかい?
一端のレディだと想っていたのにライヒ君からしたら違うみたい
そっか…じゃあ危ない事しようとしたら、止めてくれたりする?
本当、そうだといいのだけど……
[何かの間違いは、自分も微かに残す希望の一つ。
簡単に叶うとは思わないが、切り捨てる事も出来ない可能性。
希望と覚悟があるから、まだ微笑む事も出来るのだろう。
自分だけ、という思いはなくはないが、
子供の事を思えば些細な事だった。
怪我を平気という彼女には、そうと穏やかに笑み返し。
彼女の祖母がこなかった事に安堵するのには、
同じように、そうねと口にした。
彼女と家の事情はある程度は知っているが、
祖母との関係までは預かり及んでいたかどうか。]
お婆ちゃん……この話、知ってるのかしら?
どっちにせよ、一度戻って顔を見せてあげると良いかもね。
獲物……ああ、そうだ。
ギュン爺に銀の守り刀、注文されてたんだったわ。
[それは今、手にした篭の中にある。
おそらくは万一を考え、事前に用意した武器の一つ。
ちらと一度手にした篭に視線を落とすと、その重さに一つため息を落とした。]
……渡さない方がいいわね。
出来ていないって言うか、忘れていた事にするわ。
[事前に周到に準備しているのなら、
もしかしたら銀の武器はこれ一つではないかもしれないが、
それでも渡さない方が良いだろうと判断した。]
保父、ねぇ……。
いや、修道士の心得ってやつだよ。
[保父に転職した覚えはないとばかりに
ゲルダ>>409の言を訂正する]
無茶してねぇってわりには傷が多いんじゃねぇか?
ま、これからはもうちょっと自愛すると良いさ。
――…御転婆じゃないのか?
ま、見た目はレディだと思うぜ。
元気なのは良いことだ。
慎ましくしろとも言わない。
けど、もうちょっと自分を大事にしてやれ。
………そりゃ止めるさ。
[当然の事だと言う風に声を返した]
[眉を下げるゲルダに首を傾げる。]
むぅ、9割でも割と有情に見てるつもりなんだが。
[そう言って考え込む様子は、割と真面目に9割とか言っていたらしい。]
……と、そうだ。
[そう言って、ごそごそと持っていたバッグを漁ると、]
これ渡そうと思ってたんだ。はい、新刊。
[そう言って取り出してゲルダに渡したのは、自作の伝奇小説の新刊。]
今渡していいものか少々思うところもあるが。
また読んだら感想聞かせてくれ。
[そう言って、ゲルダに本を渡す**。]
――…お前さんが怪しまれても困る。
出来ているなら渡してしまって構わない。
傷を負わねば良いだけの事だ。
[老齢の自衛団長に傷付けられはしないと
言い張るのは同胞を心配させない為のもの。
実際、それだけの自信があるからこその言葉でもある]
他の得物もあるだろうしな。
問題ないさ。
[彼女の心を知ってか知らずか自信に満ちた笑みを浮かべる]
好かれてる具合見てれば分るわよ。
ライ、修道院だと子供に凄く慕われてるし。
[首を傾げる幼馴染に、修道院で
子供らに纏わり付かれる姿を思い出して言った。
夫の扱いに慣れているといわれれば、
助かってますと、小さく微笑んで。]
真っ白になったらゼルとお揃いね。
一番な人と一緒になるから良いじゃない。
[扱いが、という言葉を抜いたのは、多分素だ。
ほやりと微笑みながら、それでも夫の隣からは*離れなかった。*]
何もしないままも厭だから
其の為に団長のおじいちゃんと話さないと
[されど、老年の男もまた、強い意志と覚悟を持つ。考えの末、苦肉の策を講じる男の想いは未だ知るところではなく。]
おばあちゃんは知らないと想う
でも、好くも解らないのに伝えに行くのも、
かえって心配させてしまいそうなのだよ
[全てを伝えるに娘は少し途惑いを見せる。もう少しはっきりさせてからでも遅くは無い、寧ろ杞憂であれば怒られても好い位に感じていた。]
心配有り難うなのだよ…
僕だって、イレーネさんの赤ちゃん…抱っこしてみたいし
[ブリジットがゲルダに本を差し出せば
彼女が小説家となっていた事を思い出す。
じ、と本に視線を注いでしまうのは
本の虫だからこそだけれど――。
イレーネの声>>413が聞こえ本から視線を外した]
ま、悪い気はしないな。
子供らの世話するのは嫌いじゃねぇし。
[ふと頭を過るのは修道院の事。
誰も怪我などしていなければ良いと思いつつ
小さな笑みにはクツリと笑う]
幼馴染の役に立てたなら何よりだ。
お揃い、か。
あそこまで見事になるのはかなり時間が掛かりそうだな。
……一番、って、誤解を招きそうだぞ、おい。
[素なのかわざとなのか分かり難い幼馴染の言葉に
思わず突っ込みをいれた]
そうなのかな…
僕からだと子供達と一緒の時なんか特に、
その様に感じたのだよ、あくまでも僕の目線だね
[修道士ではないと言いたい訳でも無く、実際彼が敬虔な教徒で在る事は識っている。子供達に向ける笑みが其れとは違う気がしていたのは自弁としても、そう感じたと伝えたまでで困らせる物ではなく。]
…ンンン、脚と手首の傷はだね、
其れは自分の失態だとは…
確り判っている心算なのだよ
そんな所が御転婆って言うのなら、
ぐうの音も出ないけれど…
[焦れた声色は見透かされてる気がして恥ずかしい。ほんのりと照れながら娘は言葉に詰まらせた。]
解ったよ…白髪を作る原因に成るのも厭だしね
もしも止めてくれるなら今のうちに有り難うと言っておくのだよ
[ゲルダの言葉>>にゆるく目を細め耳を傾ける]
そう見えたならそんなところがあるのかもな。
一緒に暮らす家族みたいなもんだから。
[僅かばかり困ったような笑みを浮かべるのは
自身には思いもよらぬ見え方だったからかもしれない]
自分の失態と思うならもうしないだろ。
御転婆ってのはそういう所を指しているのだよ。
[羞恥に染まる頬を見ればこれ以上言うのも躊躇われ]
ま、止めるような状況にならないのが一番だけどな。
[ゲルダに笑みを見せそう締めくくる**]
9割でも喧嘩は良くないよ
ブリジットも相手も怪我するのは見たく無いし
[真面目に考えていたとしても、危害を加えられる可能性はゼロでは無い。危ない事をして欲しくないのは幼馴染を想っての事、何より自分がその切欠になれば冗談では済ませられなくて。]
ン―――?
わぉ、若しかして新刊が出来たのかい?
愉しみにしていた甲斐があったのだよ、有り難う
[伝奇小説を受け取ると胸に大切そうに抱く。甘い恋愛小説から不思議な物語等、未知に触れる事の愉しさは識っていた故の歓び。]
ううん、貰えて嬉しいよ
今度何かお礼したけど…出来るかな?
[何か入用なら、彼女の為に力になろうとしていて。]
兄弟…と呼ぶのだったかな?
教徒達は皆そうだって聞いた事があるし
[やや意味が違うのかも知れないが、彼が子供に向ける眼差しは本物の其れで在るようにも伺えた。]
そうだね…クッキーを焼いてくれる、みんなの優しいお兄さんだ
[困った笑みにはふふ、と笑み声を立て、イレーネとの会話を聞けば、娘はぷっと吹き出す仕種を見せた。]
…手首脚首のお陰で皆には入らぬ迷惑も掛けた事だしね
其処は善処していけたらと想っているのだよ
[想うだけにもなる気がするがあえて口にはせず、それ以上進言がなければ娘は小説の表紙をひと撫でし。ライヒアルトが目線を本に向けていた事に気が付けばゆるく首を傾いだ。]
本が好きなのだったよね
伝奇小説の類は好きなのかい?
[本の内容の好みまでは知らぬのかそう問いかけて。]
[程なくして、其々が其々に想いを馳せていく中、
娘は自衛団長の元へ向かおうかと切り出し始めた。
付いて来る人たちは如何程か、何人ついて来ても拒む事は無く**]
ん……うぅん、こういう時は不便ね、私の仕事って。
[職業柄、仕上げた守り刀は
手を抜かれる事無く、それなりの殺傷力を持つ武器に生まれていた。
それでも本職が作った武器には、遠く及ばないのだろうが。
確固たる自信を持って言う彼の、気遣いは感じられて、
何より自分よりも狩りが得意な同胞の腕は
十分以上に信頼もしている。
そのため笑みには、間を空けてから
こくりと、小さく一つ頷いた。]
─ →鉱山へ向かう途中の小さな丘─
[外へ出ると自宅へは向かわず。
鉱山へと続く道を進み、その途中の小さな丘へと足を踏み入れた。
丘の真ん中に立つ一本の樹。
その根元に座り込むと、左胸の内ポケットから大振りの十字架を取り出した]
──…Мама……Мне нужна помощь…。
[甘えることが出来た相手とだけ使っていた言葉は、縋るような音を含んで周囲へと溶けて行く。
泣き出しそうな顔で十字架を見詰め、握り締めて。
それを隠すように顔を膝に*埋めた*]
/*
結局ロシア語を使う。
怖がるのは良いとして、どう奮い立たせるかだな。
覚悟を決められるのか否か。
……無理げな気がするんだよなぁ、この子。
─宿屋・裏口─
[一本、吸い終わった所では、と息を吐く]
……一応、行くだけは行く、か。
[食堂でのやり取りは知らず。
知っていたとしても、共に行く選択肢はなかった、けれど]
ま、あの様子じゃ、話すだけ……って気もするが。
[僅かに残る傷。
『結社』がなんであるか、知るが故の反発。
それらは、今は押さえて、自衛団の詰め所へと歩き出す]
─自衛団詰め所─
……じいさま、いるか。
[どこか物々しい雰囲気の詰め所にたどり着くと、出迎えたのは幾つかの鋭い視線]
あー……ぴりぴりすんのは勝手だけど、殺気立つなようっとおしい。
じいさまに用がある……わりぃが、サシで話させてくんね?
[団員たちに向けて言い放つ様には、普段装う軽薄さはなく。
身に纏う鋭さに周囲が気圧される中、団長に来訪を報せに行った団員に、団長の執務室へと通された]
よっす、じいさま、さっきぶり。
[ひら、と手を振る仕種は軽いが、蒼の瞳は鋭いまま]
ああ……別に決定に不満があるとかどーとかじゃない。
そこらは、他の奴らが言いたいだろうから、任すさ。
……それに、『あんたら』が陳情でやり方変えてくれるとは思ってない。
ただ、一つ、確かめたいだけだ。
[ここで、一度言葉をきり。
真っ向、団長を見据えて]
じいさま、あんた。
……今回の事は、俺が前にも巻き込まれてる事、承知の上での決定、か?
[短い問い。それに変えるのが否定であれ肯定であれ。
次に向ける言葉は変わらない]
……悪いが、俺は慈善家じゃないんでね。
自分の力……つかわねぇ、とまでは言わねぇが。
過度に期待されても、正直困る。
[静かな言葉。向けられる団長の視線も、厳しくはあるけれど。
視線は外す事無く]
……大体、探す手掛かり大してねぇんだろ?
そんなんで、一朝一夕で見つかるなら苦労はないだろうし。
何より、俺も死にたくはないんでね。
そっちの期待するようには動かねぇ、と思ってくれるとありがたい。
[ここまでは、鋭さを残したまま、言って。
けれど、直後のため息の後、表情と雰囲気は一気に崩れる]
……ま。
知り合いの方が圧倒的に多いし。
……できるだけ、死人は出したくねぇけどさ。
[ぽつり、と呟いた言葉。それに団長が何か返すよりも早く]
ま、用事はそんだけ。
……じいさまの性格だと、言うだけ無駄だろうけど。
あんた一人で抱えて、どーにかなる事じゃあねぇんだから。
そこら、考えろよな……トシなんだし。
[さらり、とこう言って、執務室を出る。
そのまま、詰め所から出て。
はあ、とため息一つ]
嗚呼。兄弟と呼ばれるな。
隣では姉妹、となるが。
[自ら進んでその言葉を使う事がないようで
何処か他人事のようにゲルダ>>419に声を返し]
なんだ、煽ててクッキーの催促か?
[照れ隠しもあってか冗談めかした口調]
善処してもらえるなら幸いだね。
[それ以上注意を促すことはせずにいるのは
これ以上言っても効果が薄いと思っての事だろう。
首を傾ぐゲルダから本の話題が出れば一寸視線が泳いだ]
あー…、本は好きだな。
伝奇も読みはする。
[活字であれば分類問わずといった所だが其処は飲み込む]
……あー……っとに!
あの勝負からこっち、やる事なす事ケチしかつきゃしねぇ……。
[思い出すのは、帰郷の一因となった賭場の揉め事。
今更な部分もあるため、出るのはグチとため息ばかりだが]
……とりあえず。
もどっか。
[それでも、ここにいても仕方ない、と。
宿へと向けて、歩き出す**]
[サンドウィッチを片手に歓談する女性陣。
時折垣間見える物騒さに片眉がピクと跳ねる。
だからといって冗談半分であろうと思ってもいたから
口出しはせずに使った薬を整頓し袋に詰め直していた]
――…ん。
[ゼルギウスの誘いを断るミハエル>>421の声が聞こえ
手元から視線を外しそちらを向けば
宿屋を出るミハエルの後背が眸に映りこむ]
如何したんだ……?
[表情は見えないが俯き歩む様はらしくなく見えて
少しだけ案じるような音色の呟きが零れた]
/*
PL視点COだけはしておきたいねこごころ。
PC視点オープンでするかどうかは、まだ未定。
基本、しないこだけど。
……つか、そもそも占い先が決まりません!
どっちにしよっかなー。
なやむなやむ。
/*
赤、中会話今の所なしだね。
騙る気結構あったんだけど如何するかなぁ。
アーベルが占い師とかだと縁故的にちと辛いな。
[新刊を手にお礼を言い、何かお返しをと言うゲルダにひらひらと手を振ると]
あー、別に良いって。忌憚ねぇ感想さえ聞かせてくれれば十分だ。
……あ、だがどうしてもって言うなら。
[と、そこでふと何かを思いついた様子でそう言うと]
煙草を売ってくれりゃいい。
持ち込みもしてるが、どうにも想定以上に消費が激しくなりそうだしな。
もちろん、お代はちゃんと払うぜ。意地でもな。
[そう言って、ニカッと笑った]
─宿屋・食堂─
あ…私も騒いじゃってごめんね、イレ姉。
赤ちゃん、びっくりしてない?
イレ姉も、体調は大丈夫?
[ゲルダがイレーネに謝るのを聞けば、うるさくしていたのは自分の方だと思い申し訳なく思ってこちらも謝罪をし。
逆にイレーネがゲルダのことを気遣うのを聞けば、自分もゲルダを心配げに見つめた。
だがそれも、ライヒアルトから言われた言葉で唸る自分の頬をゲルダに突付かれ、キーファーからも追い討ちをかけられれば観念したような苦笑に変わって。]
…うん、くすぐったい。
ゲルダの方が頑張り屋さんだよ?
[頑張り屋だから、という幼馴染にはきょとんと首を傾げるも。
ライヒアルトとイレーネ、ゲルダのやり取りを聞けばくすくすと笑みを湛えた。]
――否、前もって知れるだけ有り難いさ。
情報があるとないとでは心構えも違ってくる。
[細工師としての彼女の仕事を侮りはしていない。
同胞が作った銀の得物は危ういものではあるが
細心の注意を払えば何とかなるだろうとも思う]
獣の姿であれば躊躇いはしねぇだろうが
見知ったこの姿なら団長殿にも隙が出来るはずだ。
余り、殺し慣れてはいなさそうだし、な。
[クツ、と咽喉を鳴らす]
イレーネ、団長殿に届け物があるなら
クロエやゲルダと一緒に行ったら如何だ?
ゼルギウスも一緒でも良いだろ。
――…得物を渡す所を見せてやればいいさ。
[身重の同胞の状況を少しでも良くしようとしての提案。
あえて表での名を紡いで二人の判断を仰いだ]
うん、わかった。
…まだまだだなぁ、私。
[ライヒアルトからわかってくれたならと言われると困ったように笑いながら頷いたものの小さな声でぼやきを口にした。
心配してもらえるのは嬉しいが、祖父がいなくなって随分経つのにまだ一人立ち出来ていないのが自覚出来るので情けなくも思えて。
そんなところにブリジットがゲルダへと本を手渡すのを見れば、新刊?と首をかしげ微笑んだ。]
ブリジットもお仕事頑張ってるんだね。
あとで私にも読ませてね。
[こちらも本を読みはするが、単純に面白いとか楽しいとか怖いとか悲しいとか、そんな感想しか言えないものだから彼女の参考にはなれないだろうと自覚しており。
いつもゲルダが先に読んでから自分も読ませてもらっていた。]
あ…ミハエル君?
…大丈夫、かな。
[ゼルギウスの呼びかけに、ようやくミハエルが今まで黙っていたことに気付いたものの既に席を立ち出口へと向かうその背中は声をかけ辛い雰囲気で。
大人びて見えるものの自分よりも年若な少年を気遣ってあげられなかったことを申し訳なく思い眉を下げた。
追いかけようかと思ったものの、あの少年が年相応の甘えを見せることを厭う素振りを見せていたことを思えばしばらくそっとした方が良いかと思い、席に着いたままサンドイッチを口に運んだ。]
言わずとも分かっているとは思うが
イレーネの傍では吸うなよ、煙草。
あと、ミハエルの傍でも、な。
[ブリジットの言>>432に思わず念を押す。
何やら含みのある笑み顔>>435が見えて
青年はいやな予感に軽く柳眉を寄せた]
――…なんだよ。
[ぽつ、と返せば本を見せ付けられ
青年は知らず知らずのうちにその動きを目で追い]
読んで欲しいのか?
[意地の悪さが滲む表情が見えたから
問いに問いで返して視線を泳がせる]
[ちなみに。
ゲルダに渡した本と、今ちらつかせている本。
前者は、各種東西妖怪伝承を下敷きとした冒険紀行。
後者は異形の化け物の数多く出てくる伝奇ホラーであったとか。]
[ブリジットがライヒアルトに薦めている本を見ればゲルダの手に渡ったそれとは違うことが解って。
彼女の表情も見るに多分怖い本なんだろうなぁ、などと思いながらもくすくす笑って二人のやり取りを見た。]
―宿屋 食堂―
[席を立つミハエルに気づき、視線を送り]
無理してはだめよ。
[俯き気味のその背に、控えめに掛けた言葉は届いたかどうか。
小さく息を吐いて、前へと向き直った]
それなら、遠慮なく。
[ライヒアルトとユリアンそれぞれの言葉を受けて、籠をテーブルの上に置いた。
掛けられた布を取り、箱を一つ手に取る]
[掌サイズの箱の蓋を取ると、中にはさらに一回り小さなサイズの人形が収められている。
金の巻き毛に黒と銀のチェックのリボンとワンピースを身につける、円らな瞳の少女。
箱の内側にも布が貼られていて、それ自体が小さな小部屋のように見立てられ、傍には同じリボンをつけた黒猫がちょこんと控えている]
あまり派手ではなくて申し訳ないのだけど。
これなら、持ち運ぶのにも便利かと思って。
[別の箱の中にはバイオリンを持つ少年がいたり、綿で作られた白い子犬がいたり、それぞれに違う空間が作られていた。
シンプルなようでいて、細かな部分にまで配慮がなされていることは、見る人が見れば分かるだろうか]
……あら。
これは少し、タイミングが悪かったかしら。
[その中の一つから、赤い頭巾の女の子と間抜けな顔の狼が覗いた時には、そう苦笑を洩らしたが。
一通り見せた後は小箱を元のように仕舞って、相手の評価を待つ]
[本の種類が違う事に青年は未だ気づいていない。
クロエが笑っている要因が
自分とブリジットにあるとは知らず眸を瞬かせた。
視界の端ではカルメンとユリアンの商談が始まる。
カルメンの披露した人形に青年の眼差しは奪われた]
――…へぇ。見事なもんだな。
[男所帯ではこういった人形を目にする事は殆ど無く
意識することも無かったので其れは新鮮に映った。
タイミングが悪いと言った其れもチラと見えて]
ああ、御伽噺のアレか。
[子供に読み聞かせる事があった物語を思い出し
それから自衛団長の話が浮かび曖昧に笑う]
[カルメンが机の上に置いた籠は気になったが、商談ならば邪魔をしてはいけないかと思いそちらへは行かず。
サンドイッチをゆっくり食べベッティに美味しいと微笑み礼を言ったり、サンドイッチに挟まれていたハムだけ抜いて蒼鷹にあげたりしていた。
だがカルメンたちの会話やライヒアルトの感嘆が聞こえれば、どんななのかな、と気になってちょっと落ち着きがなく見えるだろうか。]
]
分かってるなら良いさ。
考え事しててうっかりは止めて呉れよ。
[ブリジットの返事>>443にゆると頷く]
そうそう、あの坊ちゃんだ。
未だ育ち盛りだからな。
[何だかニヤニヤされてる。
少しばかり調子が狂うのか青年は己がうなじを軽く撫で遣り]
――…やれやれ。
読ませて頂こうか、大作家殿。
[彼女の手を留める為に言葉を紡いだ]
―宿屋 食堂―
お褒め頂き光栄だわ。
[他方から掛かる声に視線をずらして、その主であるライヒアルトを見た]
そう、それ。
別のお話にすればよかったわね。
[そう言った時には、既にその箱の蓋は閉じられていたが。
それから視線はその奥、彼と話す女性が持つ本に何気なく向けられた]
気になるなら見せて貰ってきたら如何だ?
あちらさんは人形作家殿。
人形を作るのを生業にしてんだから
見せて貰って作品の感想、言ってみると良いさ。
[落ち着き無いクロエの意識が其方に向いてるのに気づけば
軽い口調でそういってチラとカルメンの方を見る]
愛でられる為の人形、だろ。
良ければ見せてやって呉れるかい?
[コトと首を傾げ話を振った]
如何致しまして。
もっと気の利いた台詞が言えればいいんだが。
[カルメンの返しにクツリと咽喉を鳴らし]
まぁ、気にする奴は居るかもしれねぇが……
物語の結末を思えば悪くはねぇんじゃねぇか?
めでたしめでたし、で終わるだろ、あの話。
チラとしか見えなかったんであれだが、
他のと比べても遜色のない出来に見えた。
其処は売り手の腕次第、だろうよ。
[なぁ、とユリアンに同意を求めてみせた]
[カルメンの手元にある赤い頭巾の女の子と間抜けな顔の狼>>441
御伽噺の結末を思えばその解釈は間違ってはいないのだが]
間抜けだと言いたいのかねぇ。
……ふ、間抜けな狼に喰われてみるか?
柔らかで甘い女の肉は好物だ。
[人には聞こえぬ聲は何処か意地の悪い響き。
揶揄るような人形と作り手に眼差しを向けるが
冗談半分といったところだろう]
勿論。
[ライヒアルトににこりと笑い、一度仕舞った小箱を一つ手に取る。
少し傾けて蓋を取れば、赤と青のコートを着た双子の姿がクロエにも見えるか。
中央の銀の鳥籠の中には瑠璃で作られた小鳥が一羽。
それは少し前に細工師夫婦に頼んだものだったか]
そういえば、その子は?
[中身を掲げたまま、ふと彼女の傍にいる蒼鷹に視線は移る]
そうなのだね
ライヒ君はそういう呼び方はしないのかい?
[思い出したように云う素振りと何時もの様子からしてライヒアルト自身が使う事は稀なようにも娘は感じて。]
ふふ…ライヒ君のクッキーは美味しくて好きなのだよ
子供たちが少し羨ましいな
[催促でも何でも事実は事実だと娘は語る。]
ン――――…一応は信用してもらえたのかな
[促された注意に、あくまでも自分は気をつけてる心算だと言い張るようで。周りから如何見られているかは娘の図り知る事ではなく、にんまりと微笑んでまかせたまえよ、と言いたげな表情を向けるのだった。]
本の虫とはこの事かい?
偶に本を買いに来てくれるものはジャンルは問わなかったようだし
ブリジットの描くお話は面白くて好きなのだよ、と僕は太鼓判を押しておくよ?
[そう云いながら、ブリジットがライヒアルトに本を勧める様子を嬉しそうに見詰めていた。]
あ…ライ兄読むんだ。
えっと…がんばって、ね。
[ブリジットが本を仕舞うのを止めるのを聞けば、以前興味本位で彼女のそれを読んだことがある自分は内容を思い出し苦笑いをした。
こんなことを言えばまた子供扱いされるのだろうが、怖いというかなんというか、名状しがたい内容でしばらく夜が怖かった程だったので。
とはいえ活字に慣れているライヒアルトならば気にはならないかもしれないが。
落ち着きの無い自分を見てライヒアルトから言われた言葉には、そんなに態度に出ていたかと慌てた。]
え、あ、わ、私そんなつもりじゃ…だ、だってお仕事中だったら邪魔しちゃ悪…
え、ぅ。
あの、お仕事の邪魔しちゃってごめんなさい。
ちょこっとだけ、見せてもらえるだけで良いから。
ライ兄も、ありがと。
[こちらが言う前にライヒアルトがカルメンに頼んでくれ、それを快諾されるのを見れば赤くなりながらもカルメンとライヒアルトに礼を言って。
カルメンがこちらに見せてくれるのを見れば、わぁ、と表情をほころばせた。]
いいえ、十分嬉しいわ。
そうね……
悪い狼は倒されて、食べられた人も戻ってきて。
[だが現実は、という掠めた思いは表に出すことはなく]
なら、期待させていただこうかしら。
[言って、ライヒアルトと同じくユリアンに視線を向けた]
ありがとう、カルメン。
[手間を掛けさせたな、と思ったが
其れは口に出さずにカルメンに感謝の言葉を向ける。
披露された人形のモチーフは直ぐに知れたが
ゆると目を細め眺めるのみで感想はクロエに任せるらしい。
ブリジットがおどけて言えば乾いた笑声が微かに漏れて]
皮肉って訳じゃねぇけどな。
修道院の方には余り入ってこねぇが
巷で人気があるってのは聞いてるぜ。
[ブリジットから差し出された本と受け取り表紙を見遣る。
ふと思い出したように腰の袋を漁り
慣れた手つきで相応の代価を彼女に差し出す]
―食堂宿屋―
[ゼルギウスの呼びかけ程度しか声も届いていない様子のミハエル>>421が出てゆくのはサンドイッチ片手に見送った。
もぐもぐと口を動かしていたから何も言わなかった]
これは吸い込まれそうな瞳だ。
黒猫とお揃いのリボンもいいね。
うん、こういうサイズのも結構好まれるんだよ。
派手じゃなくても見る人が見れば良さは分かるから、そこは勧める相手を選べばいいんだし。
[一つ一つを手に取らせてもらってとっくりと見る。
間が悪いといわれている作品も蓋閉じられる前に覗き込んで]
うーん。まあ今ここではそうだけど。
でも御伽噺を題材にしたのって街だと人気高いんだよ。
子供向けの絵本とかも広がってるから。
綺麗…
カルメンさんの子は、どの子も皆大事にされてて綺麗だね。
あ、この真ん中のはゼル兄達の子かな。
これも凄く綺麗。
[ゲルダのところで見る精巧な人形も、この箱の中に居る双子の人形も、愛らしかったり大人びていたりとさまざまな印象を受けるのだが。
どの人形を見ても大切に丁寧に手がけられているのは素人目にも伝わってくる。
さすがに銀細工や瑠璃の加工まではカルメンの範疇外だろうと思い、細工師夫婦に視線を向けて問いかけた。]
[そうして、しばし他の面々らと話をしたりしていたが、ゲルダたちが詰め所へと向かうと言い出すならば、共について行き団員達に程々に精神攻撃を与えることだろう**。]
[双子の人形と鳥篭を見てまず連想されたのは、今この場に集められた理由でもある伝承ではあるものの。
それは口には出さず、ただその人形と細工の素晴らしさだけを素直に言葉に出して。
蒼鷹についてカルメンから問われると、あぁ、と微笑んで蒼鷹の頭をなでた。]
あのね、私のお友達でベル兄の子なんだよ。
ベル兄が前に帰ってきたときに連れてきたんだって。
この子、すごく優しいんだ。
昨夜もずっと一緒にいてくれたんだよ。
[何やら言葉足らずな気もするものの、そんな説明をし。
ね?と蒼鷹に向かって首を傾げて笑えば答えるような一鳴きが返ってきた。]
うん、程々にして呉れると好いな
一度お店に戻ったら煙草、持ってくるからさ
[愛煙家である彼女の好きな銘柄を思い出しながら娘は幾つ居るのかとも訊ねることだろう。]
吸い過ぎには気をつけてほしいのだよ
結構きついの口にしてるみたいだから
[はにかむ様子に僅か笑みを向けるが、自衛団長ともどもそこそこな煙草好きである事は、何より売り手である娘の方がよく知っている事で。]
あんまりしねぇな。
昔は何度か呼んでみたんだがどうも慣れなくてな。
……ああ、また作ってくるから羨む事はないさ。
[ゲルダの言葉>>451にゆるく頷きを向ける。
そういった態度で何度も怪我してくる子を見てきた青年は
曖昧に笑って返事をうやむやにした]
本の虫ってのは否定しねぇが、な。
本を読むと世界が広がる気がして好きなんだ。
知らぬ事を知るのは楽しい。
へぇ、ゲルダがそういうなら期待させて貰うか。
[読むのが愉しみだと言わんばかりに頷き
手元の本へと眼差しを向ける]
―食堂宿屋―
遜色ないどころか、噂の品にだってしてみせるよ。
良い作品は良い人のところへ届けるのが俺の役目だ。
[ライヒアルトにニマリと笑い返す]
あの子は誰なのだろう
余り僕の記憶に無いのだよ…
[何処か様子の可笑しかったミハエルにそう想うのは、彼の身形が良い事と、年相応ではない口調が気になっていたから。クロエやライヒアルト達にそれとなく訊ねながら娘は不思議そうに訊ねる。尤も、こんな状況で平然としていられる訳は無いと想っているのもあって。]
ン…がんばってる風に見てもらえたのなら嬉しいよ
行って呉れて有難うね、クロエ…
[幼馴染にそう伝えて周りの話を聞き始める事にした。]
ん、あとこの本は読み終えたら直ぐに貸すから
読み終えたらまた本の内容のお話、しよ?
[幼馴染にそう持ちかけると、ユリアンとカルメンの商談が始まろうとしていた。>>441視線を向けると可愛らしい人形達が所せましと並んでいた。愛らしさにわあ、と感嘆し邪魔にならない程度に様子を覗っていた。]
可愛らしいのだね…やっぱり僕、カルメンさんの作品、好きだな
[そうして、狼と紅い頭巾の女の子のものも視界に収め。苦笑いを漏らすのに少し言葉を詰まらせてしまうけれど。]
邪魔だなんて。
それだったらそもそも、ここでお話したりしないわ。
[クロエの表情が綻ぶのに合わせ、女の口元も緩む。
ライヒアルトの礼へは頷くことで返して]
それならよかった。
勧める相手のほうはお任せするわ。
[じっくりと見た後で告げられる商人からの感想は悪いものではなく、安堵したように笑む]
…………ん?
[クロエ>>452にがんばれと言われれば不思議そうに瞬きした。
漸く様子が可笑しい事に気づき本の頁をパラパラと捲る。
伝奇は伝奇であるがホラーと呼ばれる分類のもの。
子供に読み聞かせるのには向かないように思え
少しだけ困ったような笑みを浮かべる]
あー…、なるほどな。
夜にでもゆっくり読ませて貰うとするさ。
[怖いと思うか如何かは謎である青年だったが
物語としては楽しめるだろうと本を大事に仕舞いこむ。
慌てる様子を見れば余計な事をしたかと思うも
礼には軽く頷きむけてその様子を微笑ましげに眺めた]
あ、あの子は湖畔の…ほら、私の仕事場から見えるあの別荘。
あそこに住んでる子なんだよ。
私達より年下なのに、色んなこと自分でやってるみたい。
[だからこそ、甘えられないのだろうということも容易に連想できることで。
眉をひそめ表情を曇らせながらゲルダにそう説明した。
ゲルダから同行することに対して礼を言われればううん、と笑って返し。]
私も行きたいんだもん、こちらこそありがとうだよ。
あ、うん、お願い!
またお話しようね。
[ゲルダからブリジットの本についてすぐに貸すと言われれば嬉しそうに微笑んで、約束を嬉しそうに了承した。]
……だな。
悪い狼が悪さをする前にとっちめてやれば良いだけさ。
[流石に現実が物語通りでないことは知っているから
カルメンの言葉に軽い口調でそう返して
話を向けたユリアンの反応は思った以上。
満足げに頷いて]
さすが、ユリアン。
期待してるぜ。
[笑みに笑みを返してみせた]
ふふ、嬉しいな
今度は何のクッキーなのだろう
愉しみにしておくね
[お転婆云々についてはえへんと胸を張って。
彼の心中を察せはしなかったから其れ以上は云わず。]
ン―――うん、物語を識るのはうれしくてたのしい
海とか、見た事の無い世界ってどうなってるのだろう…って思っちゃう
本当に面白いから、ブリジットの本は読んでみて
読み終わったら感想を聞かせてほしいのだよ
[怖そうな本は苦手なのか、読みたいとは云わず、感想を待つところ気になりはするらしい。]
ベル兄?
……ああ、アーベルさんのこと?
[呼称に首を傾げ、ややあってこの場に集められたうちの一人の名前を弾きだす]
そうなの。
随分と人に慣れていると思ったわ。
[クロエに応え、一鳴きする蒼鷹に笑みを向けた]
ええ。
無理を言ったかと思ったのだけど、いいものを作ってくださってね。
[問いにはこちらから肯定を返し、そうして同じように細工師夫婦を見遣った。
女がその内心を知ることは無い]
あ、クロエちゃんたちがどうしても手元に残したいって思う作品があるなら、無理には貰っていかないよ。
装飾品もだけど、人形は特に縁とかそういうのがあるものだから。
[選ぶ手を止めて]
ありがとう。
[クロエとゲルダ、それぞれからの称賛に礼を言う。
狼の箱は既に閉じられていて、ゲルダの一瞬の停止には気付かなかった様子]
そうね。
ユリアンさんもこう言ってくださっているし、気にいったものがあれば譲るわよ。
[差し出した銀貨はブリジット>>463には受け取られず
押し返される形となれば少しだけ困ったようで]
じゃ、今回は厚意に甘えよう。
あー、感想、か。
それはなかなか難しい事だぞ。
どの視点で言っていいのやら見当がつかねぇ。
[後頭を軽く撫でながら悩むような仕草を見せたが
彼女の本を読むのは愉しみらしく
視線はそわりと本の方へ向いていた]
あの素敵なおうちは誰が住んでいたのかと気になってたけど
そうなんだ…ご両親は一緒じゃないのかい?
[娘もあのくらいの年頃には店番もやっていたけれど、其れとは違い育ちの好さそうな少年がやらねばならぬ事はどのようかものか。自分達のように自活するだけではない何かを想い馳せ。クロエの表情を識るにそう理解するに至る。]
ン――――…
うん、こちらこそなのだよ
[取り付けた約束が多いのは、これからも変わらぬ日を想う気持ちが強いから。また本の話に興じたり、幼馴染達と語らいたいがために、日常を崩される事は望まなかった。手にした本をぎゅうと抱きしめ、愁いの表情を娘は浮かべた。]
─村の通り→墓地─
…………。
[詰め所を離れ、少し行った所で足を止める]
少し、気ぃ、鎮めてくか。
[小さな声で呟いて、足を向けるのは墓地の方。
たどり着いてみれば、昨日捧げられていた花は風に吹き散らされていた。
その中を進み、両親の墓の前に立って。
しばし、目を閉じる]
[邪魔ではないと言ってくれるカルメンに、ありがとうと微笑んで。
自分の言葉に不思議そうな顔をしたライヒアルトが、ブリジットから手渡された本を数頁捲り中を確認したのを見れば同じような笑みを向けた。]
うん…あ、えっと。
面白いのは、保証するよ?
[怖い話は得意ではない自分でも、ブリジットのそれは引き込まれ最後まで一気に読み上げられる程だったから。
そうライヒアルトに言って、こちらの礼に頷きを返されると擽ったそうに微笑み返した。
ユリアンがカルメンの人形をいい人に届けると言うのを聞けば、嬉しそうに微笑んだ。]
そうだね。
こんなに大事にされてる子だもん、ユリアンさんなら大切にしてくれる人のところに届けてくれるよね。
……ったく。
やっぱ、どう考えてもガラじゃねぇんだよなあ……。
[ぼやくような言葉は、何に対するものなのか。
俯き加減の表情は、長く伸ばした前髪に隠れて窺えない。
俯いたまま、ポケットの中に手を入れて、瑠璃のダイスをつかみ出し。
目を瞑ったまま、空へと投げ上げ、受け止めた]
[イレーネの暢気な声>>473に肩を落とす素振り]
幼馴染と旦那があらぬ疑いを掛けられても良いのかよ。
……ま、この村にそんな奴はいねぇからいいものの。
お揃い、ねぇ。
別にゼルギウスとお揃いになりたいわけじゃ……
[ぶつぶつと紡ぐ言葉は独り言じみてきていて]
……と、そろそろ行くか?
自衛団長殿に話をしに。
[イレーネ達が同行するなら保護者はいらないか、と考えるが
イレーネは身重でゼルギウスはというと彼女の事で手一杯だろう。
行くなら同行する心算でクロエとゲルダを見遣る**]
あ、うん。アーベル、さん。
[カルメンから名を聞き返されると、そういえばと思い肯定するも普段呼びなれぬ呼称はぎこちなく。
人馴れしていると言われれば蒼鷹はカルメンの方を向いてこきゅ?と首を傾げたか。
箱の中、中央の細工について肯定されればやっぱり、と微笑んだ。]
ゼル兄達の作る細工も綺麗だよね。
カルメンさんもゼル兄もイレ姉も、魔法の手を持ってるみたい。
[そう言ってそれぞれに微笑みかければ、どんな表情が返ってきたろうか。
イレーネとおなかの子に対する気遣いに対して大丈夫といわれれば安堵の表情を浮かべた。
イレーネも共に同行すると聞けば、うん、と頷いて。]
でもイレ姉。無理はしないでね?
もしも辛かったり痛かったりしたら、届けものくらい私が代わるよ?
もし直接渡さなきゃいけないものなら、ギュン爺ちゃんに取りにきてって頼んでおくし。
……ん。
そう、きますかい。
[開いた手の中の出目を見て、小さく呟く]
ま、どっちにしても。
……勝負事なら、勝つか負けるか二つに一つ、だしな。
動きやすいように、動くまで、か。
[瑠璃のダイスを再びポケットへと戻しながら独りごち。
それから、改めて墓を見る]
……それで、いいんだろ、親父。
[ごく小さな声で呟いて。
それから、くるりと踵を返す。
墓地を離れると、煙草を出して火を点けて。
紫煙と共に、帰途へついた**]
ミハエルさんか。
ツィターデレ家の扱う瑠璃は総じて一級品だって評判なんだよ。
年嵩の兄弟もいるはずだけど、こっちに来たりしてないみたいだし。取引の一切は彼がやってるんじゃないかな。
凄い子供だって思ってた。
[だからこその口調と態度だったのだけれど。
それでもまだ多感な少年なんだなと思ったから、過去形]
まあ、ゼルさんのイレーネさんへの態度を見てれば。
ライさんと浮気するとは思えないよね。
[聞こえても口を挟まずにいたのだが、ぼやきになってゆくライヒアルト>>481には小さく吹き出してしまった。
自衛団長の所へ行くのならいってらっしゃいと見送る形]
[そう言うと、イレーネの顔を心配そうに見つめて。
それでも同行すると言われればわかった、というもののゼルギウスに視線を向け、ゼル兄も一緒だよね?と問うだろう。
カルメンの人形について、ユリアンから手元に残したいなら、と言われれば、え、ときょとんとした後慌てた。]
えと、その、可愛いって思うけど、その。
私、こういうの持つの、似合わないし。
あんまり持ち合わせとかないし、こんな綺麗なの、買えないよ。
[女の子らしいものは持ったことがないのもあり、どぎまぎとユリアンやカルメンを見た。]
/*
←四人以上集まってる所に戻りたくないねこごころ。
昨夜しみじみと思い知ったが、多角性能劣化しすぎじゃ……!
さてさて。
占い先は……この後、誰と話せるか、かにゃー。
とりあえず、女子は初回占いからは外すつもりなのだが。
あと、ダーヴのひとも。
ちなみに、実質潜伏するよ宣言は。
初回で鬼引いた時対策です……orz
表に立っちゃって、いきなり黒引き当てると、修正きついからにー。
ママだとそう感じるのだね
おなかの子供と繋がっていると、嬉しいも悲しいも解っちゃうみたいだ
[元気そうなら、ほと一息をつき好かったと娘は安心する態になり。おなかの子を想う母の仕種を見て緩く眸を細めた。]
イレーネさんも用事があるのだね
それは直接渡した方が好いのかい?
クロエもああ言ってるし、頼めそうなら請け負うし、
呼びつけても好いと想うのだよ
[気遣う様子を娘は覗かせる。それでも直接向かうのならば、
ゼルギウスの事も想って大丈夫だろうかと結論付けるが。]
え、ちょ、ちょっと待ってよ
凄いなあって、想ったけど、欲しいとかそんな厚かましい事は云わないのだよ
扱わせてもらった事はあるけど――――…
お客様優先しないといけないし、ね
[ふと、カルメンとユリアンの話を聞き娘はうろたえ気味になった。欲しいとは思いつつも雑貨屋を経営する身として、そんな抜け駆けは駄目だと祖母には云い聞かされてきたから。その反面、矢張り気になるのか、欲しいとは言いだせずにおろおろしてみせるのだけど。]
や、あ、あのっ
私、その…、悪い、から!
[カルメンから礼と共に気に入ったものがあれば譲ろうかと言われれば、商売の邪魔をしてしまったかと更に慌てて手を振って。
だが、決して欲しくないわけではないので、同じようにうろたえるゲルダと共に顔を見合わせるだろう。]
買って呉れる好い人に巡り合えるとうれしいね
そうそう…品もまた、人を選ぶとも謂うし
[クロエとの人形の縁の話を聞き、頷く仕種を娘は見せた。誇りだと口にするユリアンにはそうだねと同意をして。]
でも、欲しいとか、綺麗だなって想う事は悪い事じゃないよ
せめて何が好いのか気に入ったとか伝えてあげるのも好くないかな?
[女の子らしくどぎまぎとするクロエにそう伝えて微笑み、彼女の真意を問おうと娘は言葉を待った。]
[全部、というユリアンには少し瞬いたが、その意図は察したか特に何か言うこともなく。
言葉に対する二人の反応はとてもよく似たもので、思わずくすりと笑った]
似合わないなんて、そんなことはないと思うわよ。
[テーブルに両肘をつき、組んだ指の上に顎を載せて、可笑しそうに眺め]
ゲルダさんのお店にはいつもお世話になっているし。
そう言えばクロエさんには、この間のハンカチのお代がまだだったわね。
もしよければ、お礼の代わり、ということでどうかしら。
[二人を交互に見ながら、そんな風に提案した]
ん…ミハエル君一人、みたい。
あ、使用人さんは居るみたいだけど。
[仕事している最中、たまにミハエルと話している男性を見かけるが家族ではなさそうだったから恐らくは、と。
自分の足りない言葉を補足してくれたユリアンの言葉を聞けば、ミハエルの立場や心情を思って更に表情は曇っただろうか。
ゲルダが手にした本を抱きしめ、愁いているのを見れば約束を取り付けた意味がまだあることに思い至ってその背を撫でて。
ライヒアルトからそろそろ行くか?と聞かれれば、顔を上げ頷いた。]
うん、そうだね。行こうか。
[そう言って、同行する、と言っていた面々に向かって行けそう?と首を傾げ。
他の人たちからも了承が得られるなら共に自衛団へと*向かうだろう。*]
え…そ、そりゃすごく可愛いとは思うよ?
あ、う…え、えっと…。
[ゲルダから微笑まれると言葉に詰まり。
ユリアンからも笑いかけられ、カルメン本人からもお礼代わりと言われれば赤くなりながらも欲しくないわけではないからなんといえば良いのか解らなくなり助けを求めるようにゲルダを見て。]
じゃ、じゃあ…ゲルダも一緒に見させてもらお?
[やっぱり一人で貰うわけにはいかないから、と幼馴染を巻き込んだ。**]
どうぞ?
[クロエたちの返答に微笑んで、籠をそちらに少し移動させた。
やがて詰所に行く面々にはついていかず、その場で見送る心算]
そういえば、こちらが頼んだものは今あるかしら。
[それらが一段落した頃か。
ふと思い出したように手を合わせ、ユリアンに*尋ねた*]
そうね、ここは平和な村だったのだし。
[今まで"狩る"時も、極力村に影響のない者を、時には麓で、その周囲で行い。
自分たちの住みかに影響ないよう注意を払っていた。
それを崩した原因を思えば、やはり調子は少し沈む。
それでもそれを口にすれば、また夫や同胞に気を使わせてしまうので告げる事はなかったが。]
……ふふ、そのつもりだったわ。
[同行を薦められる前から、渡すのであれば彼女らと一緒にという思いはあったので笑みながら返す。]
考えてる事は一緒、ね。
ええ、なるべく疑われないように……。
[全ては腹の子の為に。
子の宿る袋を撫でながら、母は穏やかに微笑んだ。]
[幼馴染からもミハエルの事を聞いて。
何処か自分達とは纏う空気が違うことを少年から感じながら、
娘は、そうなんだ、と相槌混じりに娘は返事を返す。]
そうだね、行かなくちゃ
ずっと待ってて呉れる様子でも――無かったし
[クロエと共にカルメンの人形を眺めながら
どうしようかとも訊ねたりしているうちに好い時間となり。
待たせてしまった面々に詫びを入れながら自衛団の詰め所へと向かうことになる。]
じゃあ、行って来るのだよ
カルメンさんとユリアンはお互いにいい商談にまとまる事を祈ってる
[付いてきて呉れるライヒアルトにお願いした途端、
イレーネの話を思い出しながら娘は、]
白雪色に染まる髪、綺麗にライヒ君にも似合うと想うのだよ?
[心配を掛けさせるかはともかく、娘は想った事を口にした。]
石商人の噂と、親父から教わった話だけど。
俺もちゃんと話したのは今年が初めてだ。
うん、可愛いよね。仲も良さそうでさ。
[カルメンに、これは外すねと目線で告げる。
ゲルダが買うとは限らなくてもそうするのが良いと思った。
クロエも選ぶならそれについても同じように]
ああ、別に其処まで気を使ってほしい訳ではなくてね…
でもユリアンが良いと想ったのなら遠慮しなくてもさ
[おろおろしながらも、如何しようかと娘はクロエにも同意を向ける。
―――内心としては、きちんと大切に扱えるかの方が解らなく自衛団が考えを改めないのなら…という想いも娘の心中に或る。
だからこそ、愛らしい人形たちが血に濡れることなく、如何か良い人たちにめぐり合ってほしいと望む訳で。]
うん、本当に可愛いよ
[悟られぬように二人へ極めて常の笑みを向けると、手にした本をぎゅうと抱きしめた。クロエに不安そうに思われたのか背を撫ぜられると、有り難うと耳元で囁いて。]
― 宿→自衛団詰め所 ―
[話もそこそこに向かう面々達に声をかけて宿を出る。
宿から其処まで遠くない場所に詰所は建っていた。治安を守る名目よりは寧ろ鉱山で採れる瑠璃の産出量を取り締まる事の方が常の仕事ではないかとも娘は感じていた。だからこそ今回の騒ぎで村を掛け回る団員達の姿に違和感を抱くのも当然の事で。
当然、此処までの道のりも前にも後ろにも団員達が付いてきた事もあり、処置の為された手首を撫ぜながら不安そうに娘は俯く。時折脚の歩みが遅くなる事もあり、後ろに居た人とぶつかりもした。娘は謝りながら詰所内へと急ぐと其処には先程宿屋で処刑の取り決めをした自衛団長の待つ執務室へと一向は通される事となる。]
―――ギュンターおじいちゃん
[団員達の鋭い眼光に萎縮こそすれど逃げるわけでもなく。娘の脚が小さく震えるのは恐怖では無く、得体の知れないものに脅かされた人間の空気で。]
僕の聞きたい事、それは――――…
[震える唇はやや云い淀むが、
それでも言の葉を紡ぐことは辞さず。]
10年前、僕の双子の弟のエドガーが死んだのも
もしかして人狼の仕業だったのかな…
[不幸な事故だったとその時の人は云う。雑木林で野犬か獣に襲われたと確かあの時はそう結論付けられた筈で。…けれど娘は見てしまったのだ。弟が無残な屍に成り果てた事を。
其の時の人狼と、今回の事件が重なるとは思ってはいない。けれど、如何しても近視感を拭う事が出来ず老年の自衛団長に恐る恐る訊ねた。返事が返らずとも言葉が濁されても、其れも一つの答えとして娘は受け入れたのだろう*]
─宿屋・食堂─
あ、それ可愛いよね。
女の子も猫さんが一緒だから寂しくなさそうで。
うん、やっぱりカルメンさんのとこの子は可愛いな。
…あ、そうだね。
もうそろそろ行かないと爺ちゃんも忙しいだろうしね。
ごめんねカルメンさん、また後で見せてもらっても良いかな?
[ゲルダも一緒に人形を見てくれれば、安堵したように微笑んで。
ベッティやブリジットも交えてどれが可愛いなどと話をしただろうか。
背を撫でたことに対してゲルダから耳元で礼を言われれば擽ったそうに微笑んで。
結局自分は明確にどれが欲しいとは言わぬまま、ゲルダ達とともに自衛団詰め所へと向かった。]
─宿屋→自衛団詰め所─
[詰め所へと向かう自分にキーファーはついてきただろうか、ついてこないなら大人しくしてるんだよ?と声をかけ、ついて来るならそっと抱き上げ連れていっただろう。
詰め所へと向かう者達の前後を監視するかのように自衛団員たちにつかれ居心地の悪い思いをしながら道中を行き。
途中ゲルダの歩みが遅くなることがあれば大丈夫かと問い手を差し伸べた。
そうこうしている内に詰め所につき、執務室へと通されれば自衛団長がそこにいて。
ゲルダが自衛団長へと問いたことを聞けば、彼女の憂いの一因を知り驚きに目を見開いた。
かける言葉は持っておらず、彼女の細い肩をそっと支えることしか出来ず、自衛団長の返事を待っただろう。]
[ゲルダと自衛団長の話が終わっても彼女の傍についたまま、連れ立ってきた面々が自衛団長と話すのをただ聞いていて。
結局皆の話が終わるまでゲルダの傍を離れなかった。
皆が帰ろうとする頃合、どうしようか、と悩んでいるところに自衛団長からクロエ、と名指しで呼ばれはっと顔をあげるとこちらを見つめるその人の姿があって。]
ギュンじい、ちゃん。
[話があるのだろう?と問われれば躊躇いがちに小さく頷いた後、言って良いのかどうかわからぬまま、こんな希望を述べた。]
出来れば、爺ちゃんだけに聞いて欲しい。
[その言葉を聞けば周りの自衛団員は止めただろうが、自衛団長はわかった、と頷いて人払いをしてくれた。
ゲルダ達はどういう反応を示しただろう、それに対しては彼女達の方は見れぬままでごめん、と謝罪だけして。
誰かが自衛団長の方を見ていれば、気になるならば聞いていろ、と目配せされただろうか。
そうして、二人だけになった部屋の中。]
ギュン爺ちゃんは、おじいちゃんから、聞いてたんだね。
私の、目のこと。
[その言葉は、問いではなく確認だった。
頷きをもって返す自衛団長をまっすぐに見つめたまま、震える声で言葉を続ける。]
……だから、私を村に置いていたの?
…ごめん、爺ちゃんがそんな人じゃないの解ってるのに。
[自衛団長の返答を聞く前に目を伏せて謝った後。
目を閉じたまま、しばらく逡巡して。]
…でも、私の目は。
生きてる人には意味がないことも、ちゃんと聞いてる?
…そう……なら、良い。私の目は、呪われた目だってことが、解ってれば、良い。
[暗い闇色の瞳が映すのはこの世ならざるもの、骸に残った念や本性。
死者にしか通用しない、この力は、幼馴染の誰にも話したことのないもので。]
爺ちゃんが、私に、この目を使うことを望むなら、私も、覚悟はする。
でも…ごめんね、爺ちゃん、今からは、ちょっと、弱音を言っても、良いかな。
…こんな目を持ってること、ゲルダ達に、ライ兄達に知れたら。
私、嫌われ、ちゃうかな。
この目のこと黙ってたこと、怒られる、かな。
こんな目持ってるくせに、黙って傍にいたって知られたら、私、皆から、どう見られるんだろう。
[そう小さな声で搾り出される言葉は、涙に震えていて。
人狼がいるかもしれないことよりも、自分も殺されるかもしれないことよりも、何よりも。
大切な友人達にどう思われるかが怖くて、*泣き崩れた。*]
/*
……ちょ、ま。
ええええええ。
なにこの。
みょーなところでの涙石再来。
あ、でも、これなら初回鬼引き回避もできそう?
賭博師 アーベルは、行商人 ユリアン を能力(占う)の対象に選びました。
/*
んー、悩むところだが。
ここは白出ても黒出ても、対処し易いんだ、PC視点。
もう、設定的には誰が白でも誰が黒でもおかしくないもんね!(泣笑
─宿屋食堂─
[クロエ>>479が本の内容を保証すれば期待は高まる。
少なくともブリジットの本は巷の評価通りかそれ以上なのだろう]
へぇ、クロエはもう読んだんだな。
[本を入れた荷を担いで準備していれば
人形をめぐる遣り取りが聞こえる。
其処は当人同士の話だろうと青年は口を挟まなかった。
ゲルダに向けられるミハエルの話。
個人的な見え方はあれど説明は上手いものに任せてしまう。
ぼやきに吹き出すユリアン>>484には]
思えねぇし有り得ねぇ。
ってか、そんな例え聞かされる身にもなってくれ。
[げんなりしたようで青年は盛大な溜め息を吐いた]
――…はは。
[ゲルダ>>495に白雪色が似合うと言われれば
意外だったらしく軽く声を漏らして笑った]
―宿屋→自衛団詰め所―
[荷を持って詰め所に向かえば昨日とは明らかに違う空気。
片眉を上げて目を眇め団員達を見遣る。
ゲルダが十年前の話をすれば柳眉を寄せた。
慰めようとしてか青年の手はゲルダの肩へと伸ばされる。
クロエも傍についていたからそれは控えめに
触れたとしても一度軽くであっただろうが]
…………。
[掛ける言葉が見つからないのか黙った儘。
クロエと自衛団長が二人きりになりたいと言えば
クロエに一度案じるような眼差しを送りながらも
渋々といった風情で詰め所を出る]
─村の入り口─
[宿に戻る前に、もう一度入り口の方へ足を運ぶ。
野次馬の姿はその頃には疎らで。
団員たちが復旧の為の作業に追われる姿が見受けられた]
……ん……心配すんな、逃げやしねぇよ。
[物言いたげな自衛団員に短く吐き捨てて、谷の向こうへ視線を向ける]
……伯父貴……無事に降りられた、かな。
[気にかかるのは、降り出す前に発った伯父の事。
もっとも、ここからはそれを知る術はないのだが]
/*
占い師:???
霊能者:クロエ
守護者:アーベル
聖痕者:???
狼:???&???
囁き:???
まだほとんど見えて無いな。
この平和さは結構気に入ってたんだがな。
毎日のんびり本を読んで過ごす……
ま、別段此処でなくても出来る事だが。
[沈む同胞の気配を感じゆると首を振る]
そう、か。
さすがグラォシルヴ。
[口の端を吊り上げて満足げに頷いた]
ふ、はは。
来るなと言っても行きたがるだろ?
[ヴァイスルヴに確かめるグラォシルヴの声に
何処か愉しげな笑声を響かせて其方を見遣る]
[しばしそうやって、谷の向こうを見つめていたものの。
こうしていても詮無い事と、団員から向けられる視線にため息をついて]
はい、はい。
……宿で大人しくしてますよ、と。
[大げさに肩を竦めながら言って、宿へと戻って行き]
─ →宿屋─
……あれ。
大分ひと、減った?
[自分が離れた時よりも確実に人数の減った空間に、きょと、と瞬きながら呟いた]
―自衛団詰め所―
[途切れ途切れに外に漏れる声。
内容までは聞き取れずただ話が終わるのを待とうとした。
一応保護者としてついて来たという経緯があったから
先に帰るなんて事は思いつかない。
話し声が何時しか泣き声に変われば流石に黙ってはいられず]
――…ちっ。
[舌打ちし出てきたばかりの扉を開ける。
泣き崩れるクロエ>>506が見えて自衛団長を睨みつけた]
住民を守る為にあるんじゃねぇのか自衛団は!
女子供泣かせて如何する!
[彼女が泣く原因が団長にあるのだと思い
啖呵を切ってクロエを庇うように間にはいる]
―宿屋・風呂―
[釜は沸かしていないのでお湯は沸いておらず、使うのは冷水に。
それでも今の状況と季節を考えれば自分にはそのほうがよかった]
たまんねぇな……
[冗談でしたで済む話でもなく、ともすればそれは本気の言葉であり、
その言葉の意味することは集められた誰かもしくは全員が死ぬということ。
一人きりで風呂場にいれば余計な考えも思い浮かんだりもし、失敗したかなという考えもよぎりながら]
本当かどうかより、問題はそっちだろうな。
[集められたのはほとんどが知り合いで、その中でも特に親しい者、その誰が死ぬのもいやだった。
もちろん知り合いじゃなければ死んでもいいというわけでもないのだが]
選べっていうのかい?
[何をとは口にできなかった]
あれは―――
…人や獣に為し得られるものとは思えない
[弟の亡骸は酷く鮮明な記憶として残っている。胸の真中がごっそり奪われたように、雑木林の緑に酷く不釣り合いな赤が辺りを染め上げていた。あれがただの獣に出来ようか。幼いころからの疑問は今に至るまで尾を引き、今ここで娘は答えに到達する。]
もしも僕の目論見が当たっていたのなら…
人狼は、本当に”いる”という事だよね
それでも―――僕は皆の中に狼が居るだなんて思えない
何かの間違いだよ…だから、もう一度調べてほしいんだ
そのためなら僕は何だってするよ、だから……御願いだよ
[娘の懇願は受け入れては貰えないだろうか。答えは返らず、一点張りをするばかりで。]
――――…おじいちゃん
―宿屋・食堂―
[風呂上りに髪をタオルで拭きながら食堂に戻ると人形の話になっていて、
どれがかわいいかと聞かれれば]
んー、これじゃないか?
[おそらく三人とはずれた人形を指したりとかした]
私にはこれが一番可愛いと思うんだ。
このあたりとか、キュートだろう。
[昔から相変わらずの感覚には3人とも首をひねるようなそんなポイントを指しただろう]
─小さな丘─
[顔を伏せた後、当然ながら声を掛けて来る者はいなかった。
監視の名目で自衛団員が着いて来て居たかも知れないが]
────………。
[幾許かの時が経過した後、膝から浮かせるくらいに顔を上げた。
その隙間に腕を滑り込ませ、擦るように動かす]
っ、はぁ……。
……どうすれば、良いんだろうな……。
[人狼に対する恐怖は拭えず。
その対処法についても恐怖は拭えず。
縋れるものも居らず、覚悟を決めるにも至らない。
自尊心の強さ故に、誰かに心情を打ち明けることも出来なかった]
[樹の下に座ったまま、宿屋に戻るかを悩む。
明日には誰を処刑するかを決める、と自衛団長は行っていたか。
今日は自宅へ戻ってしまうことも考えた]
…占い師…霊能者…。
伝承で語られる人狼を見つけ得る者。
……伝承と現実は違うから、ここに居ると言う確証は、無い。
どうやって、見つけろって言うんだよ…。
[呟いて、丘の上から村のある方へと視線を向けた。
遠くに見える村の出入り口。
今は通れない場所。
逃げたい気持ちは多分にあった]
[得られるものが無ければ其れまでで。団長の決意の表れとしての銀の刻印が示されれば其れ以上問う事は無く。娘はそれきり俯いて言葉を喪った。
そうして、詰め寄る人や話を頼む人の話に耳を傾けながら話を済ませるのを娘は唯待ち続けて。
クロエが傍についてた事が嬉しくて娘もまた離れる事は無く。ライヒアルトに案じられ肩に手を伸ばされれば支えて呉れるそれぞれの人達の想いを受け、まだこうして立っていられる事に対する感謝を伝えた。]
ン――――…ごめんね、心配掛けさせてしまったよ
[そうして、クロエが話を切り出す様子に、後を引かれそうに成りながらも渋々承諾をして。]
―宿屋 食堂―
なら、これはとっておくわ。
その気になったら取りにいらっしゃい。
[黒猫と少女の箱、その他にも言われたものがあれば分けて置いておく。
ベッティから指摘されたポイントは女にとっても意外だったらしくやや瞬いたが、その箱も別にした。
それから詰所に向かうという者たちを見送り、食堂は随分と静かになった]
あら、そうだったの。
それじゃ、ここで待たせてもらうわ。
[雑貨屋からはこちらの方が近いはずと、ユリアンに言い、駆け出して行くのを見送った]
―→自衛団詰め所―
[それから詰め所に向かう皆についていき、ゲルダの話は黙って聞いて、
その答えはなんだったか、いずれにせよ自分が口を挟むことはしなかった]
クロっちも乙女だもんな。秘密のひとつや二つくらいあるだろうさ。
[クロエの言葉にはそう笑いかけて、他の人がごねるならその場から引き連れていこうとし]
まぁ、クロっち何があるんだか知らないけどさ、あまり気にすんなよ?
私は別に秘密があっても気にしないしな。
いくら仲のいい幼馴染って言ったって、なんでもかんでも教えられるようなもんじゃないだろ?
[そう去り際に言い残しておいた。
程なくして、クロエのなく姿が見えて、ライヒアルトがその間に入ろうとするのをとめようとしたが遅く、手を伸ばすだけになった]
まぁ、可愛い子は得だな…
[ぼそりと小さく誰にも聞こえない声でつぶやいて、
自分があまり受けることのない扱いをうらやましく感じることは心のうちに。
クロエの傍に寄るのは少し遅れて、ギュンターに怒鳴りかかっているライヒアルトの様子はとめるつもりはなかった]
クロっち大丈夫か?
[そっと、その頭を撫でて]
あんま無理はするなよ?
[そうやさしく声をかけて、それからライヒアルトとギュンターの様子を眺めていた]
ま、待ってよライヒ君…!
気持ちは解るけどそんな事云っちゃ駄目だ
[幼馴染のすすり泣く声を聞き自分も中の様子が気になる故に迷ってはいたが、けれどもライヒアルトが果敢にも其処へ割入るのなら涙を流す幼馴染へと寄り添い背を撫ぜようとして。]
お願いだからクロエにも、ライヒ君にも酷い事しないで…!
[クロエの前に立つライヒアルトの服の裾を掴み、駆けつけた団員達へふるふると頸を振った。此処で騒ぎを起こしたくないと想った娘は青年の声を制そうとして。]
……何か理由があるのだよ、ね
先ずはそれを聞いてからでも遅くは無いと想うのだよ
だから、そんなに怖い顔しないで欲しいよ…
[俯く娘の声は何処か震え、よわよわしいものとなり。
泣くまでは行かずとも感情が高ぶる印象を与えようか。]
―宿屋 食堂―
[一つ残っていたサンドイッチを拝借し]
ご主人……は、いないのだったわね。
[片付けておこうと、空になった皿を重ねる]
あら、おかえりなさい。
皆詰所に向かったみたいよ。
[姿を見せたアーベルにはそう応えた]
─宿屋・食堂─
[連れて来られた赤毛の男は、未だそこに残っていたか。
話しかける、という気になりにくい様子に、声をかけるのは躊躇われるのだが]
あー……んじゃ、行き違っちまったか。
[詰め所に、というカルメンの言葉にがじ、と頭を掻き。
その手元を見て、おっと、と短く声を上げた]
ああ、片づけなら俺がやりますって。
お客の手を煩わせるわけには、まいりませんから。
―雑貨屋―
ごめんくださいっと。
あー、ゲルダちゃんじゃなくてごめんね。
団長さんに話があるってクロエちゃん達と詰所に行ってるよ。
俺は預かってもらってた荷物を引き取りに来たんだ。
[走ってる途中で気をつけてといってくれたゲルダを思い出して、溜息をついたお婆ちゃんに謝った。
荷物を受け取ろうとすると、じっと見つめられて]
……お婆ちゃん。
俺は親父じゃないからね。
[首を振って背を向ける]
期待とかはしないで欲しい。
[それだけ言うと足早に雑貨屋を出た]
[引き止める声が幾つか聞こえていた。
修道士であり保護者染みた立場上見過ごせず
じ、と真剣な眼差しを自衛団長へと向ける。
背の方ではベッティやゲルダがクロエを案じていたから
ゲルダの止める声に漸く張り詰めた息を吐き出し]
――…何も喧嘩しようって訳じゃない。
この顔は生まれつきだよ。
そんな心配するな、大丈夫だよ。
[裾を掴むゲルダへと落ち着いた声を掛け]
用が済んだなら行こう。
クロエ、立てるか……?
[クロエの様子を窺う]
/*
にゃー。
何かありさげなのが多すぎるってばwwwww
まったく。
PCとしては占先確定アクションできとるのに。
PLが迷い迷い、ってどーなの。
―宿屋 食堂―
あなたも行ってきたの?
[顔を上げてアーベルの顔を見る。
赤毛の男がその場にいたとしても、今は意識から外れていた]
あら、それならお願いしようかしら。
[申し出には素直に甘えることにし、手に持っていた皿を彼に手渡そうと]
─自衛団詰所・執務室─
[ゲルダから傍にいたことの礼を言われればどういたしまして、と微笑んだ。
団長と二人だけで話がしたいと言った自分に、渋々と心配そうに見る幼馴染達の姿がありがたくも申し訳なくもあり。
離れ際にベッティからあまり気にするなと言われれば、泣きそうな顔で微笑み頷いた。
そして団長と話している内、弱音を零して泣いてしまったのだが。]
え…?
[顔を伏せて泣いているところにライヒアルトの怒鳴り声が聞こえ。
驚きに顔を上げれば自衛団長を睨みつける姿が見え慌ててその背に手を伸ばした。]
ち、違、違うのライ兄、ギュン爺ちゃんは何もしてない、悪くないの。
悪いのは、私なの。
解ってるよ、でも…団員さん達、とてもピリピリしてるから
ライヒ君が痛い目に合わされても可笑しくないのだよ…
[娘は手首の、処置された手をさすりながら青年に請う。此方が危害を加えなくともあちらはどう感じているか解らない。そも、この張り詰めた空気でそうならない可能性を否定したくは無くて。]
うん――――…
でも、そんな顔は、余りさせたくはないのだよ…
[そう伝えると裾から手を離し、重苦しいこの空気の中、はあと息を吐き。]
ベッティもクロエのこと、心配しているし…クロエ、大丈夫かい?
[保護者としての付き添いを申し出て呉れた青年の方を見やり]
ん…ライヒ君、クロエが立てなさそうなら、頼んでも好いかな
[泣き顔のまま、何事かと駆けつけた自衛団員に視線を向けて。]
何でもないです、何もないから、まだ来ないで。
ね、ギュン爺ちゃん。何も無かったよ、ね?
[自分が言うよりも団長の言葉の方が重いだろうと水を向けて。自衛団長が頷くのを見れば団員達は渋々引き下がったろうか。
自分を気遣い背をなでてくれるゲルダとベッティそれぞれにまだ涙に濡れた瞳を向けるとありがとう、と礼を言ってからライヒアルトにも微笑み]
怒ってくれてありがとう、でもね、爺ちゃんは悪くないんだ。
私がね、怒られなきゃ、いけないの。
─宿屋・食堂─
ええ。
さすがに、あんな話を聞かされては、ね。
[あなたも、という問いかけに、浮かべたのは苦笑]
ここにいる間は、従業員ですから。
遠慮なく、使ってくださってかまいませんよ?
[苦笑の時間は短く、食器を差し出されたなら浮かぶのは、笑み。
丁重な手つきで受け取ったそれを、台所で手早く片して]
……しかし……もしかしなくても、ベッティと。
……キーファーも、行った……って事か、これは。
[後者はともかく、前者は。
妙に心配と言うか何とか言うか。
どんな意味でかは、表には出さないが]
………ん?
[クロエの言葉に目を瞠る。
二度三度瞬きしてから自衛団長へと目を向けた]
そうなのか?
[確かめれば自衛団長は頷くか。
誤解と分かれば苦い表情を浮かべ青年は頭を下げる]
済まなかった。
……あ、でもな、クロエが悪いって訳でもねぇぞ。
俺が勝手に勘違いしただけだ。
[クロエへと向き直りそう言い聞かせる]
[その後もしばらくぼんやりと村を眺めて。
けれどずっとそこに居る訳にも行かず、ゆるりとした動きで樹の根元から立ち上がった。
俯き加減のまま、村へと繋がる道を戻って行く]
───……。
[自宅への道と宿屋への道に分かれる地点で足が止まる。
宿屋へ戻ればまた皆が居るのだろうか。
そう考えて、両の手が拳を作った]
[他の者と違い、容疑者全員を疑えてしまうが故の恐怖。
人狼が居るかもしれない場所に戻ることは恐ろしく感じた]
[その現実から逃げたくなって、足が自然と自宅へと向く。
けれど、その足取りは重いままだった]
私、皆に、隠し事、してたの。
ギュン爺ちゃんは、おじいちゃんに聞いて、知ってたから。
だから、聞いてもらってたの。
[泣いている自分を案じるように蒼鷹は傍に擦り寄ってきただろうか。
その背をそっと撫でながら、皆がどう思うか怖くて逃げ出したい気持ちを抑え、言葉を紡いだ。]
…私の目、皆と、違うの。
死んだ人の、気持ちとか、正体、とか。
そういうのが、見えるの。
呪われた、目なの。
[数刻前、ゼルギウスが自分の容貌を憂いていた。
けれどそれはあくまで見た目で、こちらは本当に他者とは違うものが見える。
よっぽど自分の方が呪われているのだと、この目のせいで両親にも捨てられた少女はそう思っていた。]
[ゲルダとクロエの反応に漸く二人の懸念を理解する]
……あー。
保護者のつもりが心配させて済まなかった。
[ゲルダの言葉を受けてクロエへと]
立てるか?
……自衛団長殿が悪くないなら誰も悪くないだろ。
若し、悪い者が居るのだとしたらそれは……
[結社を名乗る自衛団長が示した人狼の存在。
怖がらせまいとしてか其れは言葉にはしなかった]
ごめ、んね。
皆に言ったら、嫌われちゃうって思ったら、言えなくて。
お母さんたちみたいに、離れていっちゃうって思ったら、言えなくて。
ずっと、内緒にしてたの。
皆に嫌われたくなかったから、ずっと黙って、て、ごめ、んなさ、い。
[ゲルダやベッティ、ライヒアルト達から優しい言葉をかけられると余計に罪悪感が湧き上がって。
泣きながら謝るしかできなかった。]
―宿屋 食堂―
……たしかにね。
[苦笑に返すのは同じ種の笑み]
じゃあ、今度からそうさせていただくわ。
[そう言って食器を渡した後は、椅子に座り、箱の中の人形に傷がないかを一つ一つ確かめていた]
ええ、一緒に行ったみたいよ。
引き止めたほうがよかったかしら。
[人形に目を落としたまま言う。
アーベルの心配が何に向けられているかは知る由もないが]
/*
>日に一度この面々を宿(酒場)に集め、そこで詮議をすると。
ってWikiで書いてあるから、自宅に戻る事自体は問題ないはず、だよね?
自宅の居心地が悪いから宿に部屋を借りる、ってのはありなんだよな、実は。
どっちの方針で行こう。
クロエがどうして怒られなきゃいけないの?
[意図がつかめず娘は幼馴染に疑問を問いかける。その応えは自ずとして語られるか。]
隠し事…かい?
[急く事はせずにただ、黙って彼女から語られるのを待ち。目が違うのだと打ち明けるクロエを見詰め背を撫ぜていた手を止めた。]
――――…ッ
そんな、もう…泣かなくても…好いのだよ
[切々と語られる告白を耳に、翠の眸がふるりと揺れる。言葉が見つからなくて娘は咄嗟に幼馴染を強く抱きしめて首を振り。]
…今まで、辛かったの、だね
ン…普通の人と違うからって理由で僕は嫌いになんてならないさ
クロエはクロエ、僕の幼馴染で、友達だよ…
─宿屋・食堂─
はい、その際はご遠慮なく。
[笑いながら、言う口調は冗談めいて。
食堂の椅子の一つに座って、いつも持ち歩いているものの一つである、カードを出して手遊びにシャッフルする]
……いや、止めて止まる奴らじゃないし。
むしろ、ぶつけないで溜め込む方が危険ですからね、こういう状況じゃ。
キーファーに関しては、あいつの好きなようにやらせるのが一番いいですし。
……俺は、この件にケリがついたら、また、降りる身ですしね。
[クロエの告白にはじめは驚いた風ではあったが
話を聞くうち神妙な面持ちとなる。
じ、と涙に潤むクロエの眸を見詰める]
私には呪われた目になど見えない。
深く綺麗な眸だと思うよ。
お前さんにとって呪われてると思えるなら
……神の与え給うた試練か。
莫迦だな。
それくらいで嫌われるなんて思うな。
嫌われるのが怖くて言えなかっただけなんだろ?
誰も離れてなど行かんさ。
クロエはクロエなんだから。
/*
霊能全力疾走だなー。
守護者どこじゃろね。
ユリのさっきのあれは、何処でもありうる。
ライは……どーなんだろなあ。
神の加護が単なるロールなのか聖痕なのか他役職なのか。
ちと読めん。
まぁ、とりあえずとっととでようぜ?
[余りよろしくない雰囲気を詰め所内に感じながら、ライヒアルトに同意するようにそう言って]
誰が悪いなんてねぇさ。
しいて言うなら可愛い女の子はいつでも正義ってことくらいだ。
[そう、クロエに笑いかけた後、
明かされたクロエの話は静かに聞いて]
んー、そうか。
[ぽんとクロエの肩に手をのせて]
クロっちの苦労、全部わかるとは言えないけど、呪われてるとかそうは思わないぜ。
別にそれで私に迷惑かかるわけでもないしな。
―村の通り―
[俯き加減に道を戻る。
村人の気配はするけどすれ違わない。避けられてるのだろう。
チ、と舌打ちして逆に顔を上げた]
あれ。ミハエルさん?
[村の奥まった所に小さな人影が見える。
それほど大きな声で呼んだわけでもないが、人通りのない道ではいつもより通ったかもしれない]
……自衛団長も霊能者の存在を知っている、か。
[霊能者として名乗り出る事は止めた方が良いだろう。
クロエを見据えながら青年は悩ましげに聲を発した]
―宿屋 食堂―
そうねぇ。
そもそもわたしでは止められそうもないし。
……あの子、キーファーっていうの。
[手元を見ながら笑みを浮かべる。
今更のように蒼鷹の名前を確認し]
そう、残念だわ。
[確認を終え、人形たちを脇に。
アーベルの手の中、見る間に切られていくカードに視線を注いだ]
随分、扱い慣れているのね。
/*
リアルに負けたー。ギュン爺で用意した分は諦め。
SNSにでも一応残しておこうかな。
即宿に戻るつもりだったけど、ミハエルに引っかかってみる。家に向かってるとあったから邪魔だったらごめんね。
カルメンさんも寄り道すみません。宿はアーベルいるみたいだから甘えちゃったです。
そしてうん。喉は計画的に(苦笑
やりたいことあると多少は仕方ないと思うけどね。
ギュン爺も一個残してるからラスト1時間で投げよう。
…っ…ゲル、ダ…?
[伏せていた瞳は強く抱きしめられた事で開き、抱きしめてくれている彼女の名を呼んだ。
クロエはクロエだと言われれば、更に瞳は大きく見開いた。
ライヒアルトからも呪われた目には見えない、誰も離れてはいかないと言われ瞳にまた涙を湛え。
ベッティからも肩に手を置かれ優しい言葉をかけられれば大粒の涙が零れた。]
あり、がとう…ごめ、んね。黙って、て。
こわかった、の。ゲルダも、ライ兄も、ベッティも、大好き、だから。
きらわれ、たら、どうし、よう、って。
[零れた涙は腕の中の蒼鷹の羽を濡らしてしまっただろうか、擦り寄り鳴く声に、君もありがとう、と礼を言った。]
/*
なんとか帰ってきて箱も確保できたわけだが。
あーうー、どうにも美味しそうな場面に絡みそこなってるー。
後追い補完も拾ってもらうの難しそうだし。
……うん、悩んでる間にも話は進む。
チャキチャキ動こうそうしよう。
ベッティの言うとおりだね
是以上の回答は、得られないかもしれない
[ちらりと自衛団を見やる。
張り詰めた空気はゆるむ事無く緊張で重苦しい。
その場の面々に視線を投げかけると此処を出る旨を伝え。]
皆、一度宿屋に戻ろうか
クロエも…ちょっと休もうよ
疲れたならベッティにお部屋用意してもらうのもいいし、
寂しいなら僕とかライヒ君がつくと想うし
[ぽふぽふとベッティに続きクロエの頭を撫ぜて]
─宿屋・食堂─
ま、ライも一緒に行ったんでしょ?
それなら、大丈夫でしょうし。
[幼馴染への信はあるから、さらりと言って。
蒼鷹の名の確認には、ええ、と頷いた]
あはは……どうも、一度根無しになれちゃうと、落ち着くのが苦手になるもので。
[冗談めかした言葉は、半分は本音]
一人旅の暇つぶしにやってたら、身についた……って事にしといていただけます?
[扱いの話には、にこり、と笑う。
とはいえ、見る者が見たならそれは、ただの手遊びのレベルでないのは一目瞭然なのだが]
─ →自衛団詰め所─
[ゲルダらとともに自衛団に向かう道すがら。
遠巻きに前後を歩く自衛団にあからさまに舌打ちをする。]
ちっ、胸糞悪ぃな。
そういう対応はほんと頭にくるんで止めてほしいものなんだが。
[そうして不機嫌そうにブチブチと文句を言いながら、詰め所へとやってきたわけで。]
だからもう一人で泣いちゃだめだよ
僕達が傍に居るからさ
[涙が服へと落ち濡れて。幼馴染の目尻にたまる熱い雫を娘は細い指でそっと拭い。]
…じゃあ、僕がクロエの立場だったらさ
クロエは僕の事怖くなって嫌いになっちゃうの?
―――違うよね、そんなことしないの、僕は解っている心算だよ
[そう伝えると立てるかどうかを尋ね、宿へと戻ろうかと声を掛けた。動けぬようならライヒアルトにクロエを頼む心算でいる。]
/*
残り2時間、600pt。
き……刻めば、なんとかなる???
そして、ランダムでBJってできるかしらと真剣に考えた俺は、帰った方がいいですね!
だぁれもクロエを嫌ったりしねぇから安心しろ。
きっとアーベルだって同じような事言うぜ。
[クロエを安心させようと軽く笑い
ベッティの言葉には頷いて宿屋に戻ろうとする。
ゲルダが寂しいならと提案すれば瞬きして]
さすがにそれはゲルダに任せる。
私が傍に居ても落ち着けないだろ。
/*
やばい。
中不在ゆえに美味しい場面にいるはずの自分のPCの名前が出てこないって……割と……本気で精神にくるわぁ(笑
─村の通り─
……あー、そか。
そうだよね。怖いよね、俺のことだって。
[距離があっても強張った身体と怯えた雰囲気は見える。
こっちは御伽噺を信じるような年じゃない。
実感もまだ出来ていないから怯えが表に出たりはしないが]
まあいいよ。
でもある程度は顔出した方がいいと思う。
隠れてるだけじゃ疑われた時にも何も言えないから。
[それは裏通りの渡り方かもしれない。
逃げ場の無い時には隠れていてもいずれ見つかる、みたいな]
俺は宿に戻るところ。
どうする?
[待たせている人がいるから足はもう宿に向けて]
―宿屋 食堂―
ええ、一緒に行ったみたいよ。
[ライヒアルトの名前が出たなら、一つ頷いた。
そこには信を置く発言に対する肯定も含めて]
そう。
なら、仕方ないわね。
[村を出る理由については、それ以上を追及することもなかったけれど]
それじゃ納得できない、――なんて言ったら?
[扱い方の差まで判るのかはともあれ。
今までとは種の少し違う、悪戯めいた笑みを見せた]
[ゲルダやベッティの言葉に、ようやく自衛団員が数名こちらを窺っていることに気付き。
自分達のことを黙って見ていた団長からも、そろそろお帰りと声をかけられた。
ゲルダからも頭を撫でられれば、子供のように頷いて答え。]
うん…そう、だね。少し、寝させてもらおうかな。
ベッティ、良い?
[そう言って、自分を労わってくれる幼馴染を見上げ甘えた。
涙を拭ってくれたゲルダの言葉には、そんなことない、と強く言った後はっとして。
困ったように笑いながら、そうだね、と。]
こんなことで、私は皆のこと嫌いになったりしない。
そうだったね、本当にバカだね、私。
[ゲルダと同じようなことをライヒアルトからも笑顔で言われれば、少し腫れぼったくなった瞳を笑顔に細めて頷いた。
ライヒアルトが傍にいても落ち着けない、という言葉にはそんなことないよ?と首をかしげたか。]
─自衛団詰め所─
[そうしてたどり着いた詰め所。そして通された先は、ギュンターの執務室。
ゲルダの話をドアに凭れかかり聞いていたが、クロエが二人で話したいと言い、わずかに目を細めるが黙って出ていく。
だが、中から聞こえてきたすすり泣く声に駆け込むライヒアルトに続き、つかつかと中へ入ると、机を挟んでガッとギュンターの襟首を掴む。]
…………おいじじぃふざけるなよ。なにクロエ泣かしてんだ? あ?
[その声は底冷えするほど低く、しばし鋭い目つきでギュンターを睨んでいたが、クロエの言葉に不承不承の態度で手を離す。]
まぁ、もうちっと信用してくれよクロっち。
[笑いかけながら、やさしい口調でそう言ってから]
私もクロっちもゲルルンもブリたんも大好きだぞ。
[年も近く、仲のよかった幼馴染3人のことをそう自分も言い]
改めていうのは、ちょっと恥ずかしいな。
[照れくさそうな笑みを浮かべながらそう言い皆で宿屋へと戻る途中]
あ、私はちっとよるとこあっから先行っててくれ。
[長い間店を開けるのもあまりよくないのだが、こんな状況では泊り客なども来るわけもないのでいいだろうと勝手に思ったりしていた]
クロっちもゲルルンも、元気出せ。
それからライヒアルト、送り狼になるなよ?
[にししと笑いながらそんな言葉を残して、自分は皆と別れた]
─宿屋・食堂─
[一緒に行った、という肯定に、なら大丈夫、とその件は自己完結した]
……美人さんがいらっしゃるなら、会いに戻ってくるのもいいかなー、なんて思ったりもしますけど。
[くすり、と笑いながらの言葉は、どこまで本気か]
んー……どうしましょう、ねぇ?
俺としては、それ以上の理由は『ない』って事にしたいんですけど。
[悪戯めいた笑みには、こてり、と。首を傾げて問いを返した]
/*
普段やらないノリなのでちょっと大変っつーか、摩羯宮以来だな、このテンションは……!
楽しいんだけど、精神力がごろごろ削られるのよ。よよ。
ほら、ブリジットも、帰るぞ。
[声を掛けて自衛団詰め所を出ようと促す]
あー……。
落ち着けないのはこっちの方か。
流石に年頃の娘さんと二人きりには、な。
[クロエにポツととても小さな声で紡いだ。
禁欲的な信仰生活をおくる修道士とはいえ
これでも一応健康的な成人男子である。
見透かすようなベッティの言葉には咳払いして]
なんねぇっての!
[先に帰ろうとする彼女にそんな声を向けた]
[そうして、語られるクロエの告白には静かに耳を傾けていたが、はぁっとひとつ深く溜息を吐き、ゲルダに抱き寄せられるクロエに近付くと]
……なぁにウジウジ悩んでんだよ。
俺もゲルダもベッティも、あとライヒだってそんなことでクロエを嫌いになるわけねぇだろーが。
むしろ、そんな風に思ってたことが許せねぇ。この、このっ。
[そう言って、ガシガシと少々乱暴にクロエの頭を撫でた。]
─村の通り─
[隠しきれない恐怖を抑えることは出来ず。
怯えた様子は相手に悟られてしまう。
続く言葉に何かを言おうとして、けれど声にはならず口が一度だけ開いて閉じた]
…………。
…誰も、顔を出さないとは言っていない。
隠れたところでどうにもならんだろう。
[精一杯の虚勢を張り、ユリアンに返す。
どうすると訊ねられると一拍迷いを見せた後に、距離を空けたままユリアンの後を着いて行った]
―宿屋 食堂―
わたしはこれからもいるつもりよ?
お仕事もあるし、いいところだから。
[多分、とは言わない。
ただその言葉に嘘は含まれていない]
あらあら、困ったわねぇ。
そう言われるとますます気になっちゃうものよ、人って。
[笑みは変わらず、目を細めた]
[ライヒアルトよりも激昂したブリジットにもおろおろとしたものの、団長にかけられた手はすぐに離されてほっとして。
ベッティからもっと信用しろ、と言われれば申し訳なく思いしゅんとした。]
…ごめんね。でも、怖かっ ひゃあ!?
や、やだやめてブリジット、ごめん、ごめんってばっ
もう思わないから、許して?
[ブリジットらしい仕草で頭を撫でられると驚いて、髪をくしゃくしゃにしながらも彼女らしい気遣いに思わず笑顔になりながら謝った。]
―回想・宿屋にて―
[ミハエルが出て行った>>421のは、目で追うに留めた。
話しかけた夫は何か言ったかもしれないが、
ゆるく首を振り、そっとしておこうと暗に告げる。
ライヒアルトの言葉>>481には、きょとんとした表情をむける。
ユリアンが>>484言うように、その考えは微塵も無いといった様子で。
愛しい旦那様の反応はさてどうだっただろうか。
どんな反応をされても、くすくすと小さく笑うのだった。
ブリジットの本の話は、自分より夫の方が反応したかもしれない。
ともあれそのやり取りも、何となしに見守ったまま、
話がカルメンの取り出した人形へと繋がれば、
それも遠巻きに見ているだけだった。]
―回想・宿屋にて―
[子供の分を貰えるとの約束があるので、自分は必要が無い。
ただ、カルメンが出した狼の人形>>441には、視線をやった後、
やや困惑した表情を浮かべて視線を逸らしてしまった。
少しばかり、タイミングは悪かった模様。
だがカルメンが>>449を取り出せば、先に気づいた夫に肩を叩かれ、
もう一度そちらの方を向いて、自分が作った銀の鳥かごを持つ
双子の姿が目に入り、感嘆の声を漏らした。]
わぁ…可愛い。そんな風になったんですね。
[夫が細工した小さな瑠璃の小鳥が、その中に納まっているのに気づけば、
それにも思わず表情を和らげた。]
―回想・宿屋にて―
ありがとう、でも直接渡したいの。
仕事のことは、自分でやっておきたいから。
[頼めばと、連れ立つ者らに口々に言われれば、
そこだけは職人として、頑として譲らなかった。
その為結局、詰め所にはおそらく夫に付き添われて向かう事になる。]
ゆっくり休んでほしいのだよ
何か欲しいなら店に行って何か持ってくるし…
気がまぎれないならブリジットの本、先に貸すし
[クロエを気遣う言の葉を掛けて。
落ち着いて呉れたと解れば娘は胸を撫で下ろした。]
…そういう怖い気持ちは解らなくないよ
それより、それでずっと苦しんでたのならごめんね…
[クロエの髪から手を離すと立ち上がって。
ポケットからハンカチを出して幼馴染に手渡し、]
使うかい?
そのままだと戻りにくいかなって想って
[こてりと頸を傾ぎ]
─宿屋・食堂─
そーかぁ……んじゃ、戻ってくる頻度を上げてもいいかなあ?
[いるつもり、という返答に、笑う。
その前にこの事件を無事に乗り切れるのか、という点は、思考には入れぬまま]
おや、困らせてます?
そんなつもりはないんだけどなぁ。
[笑いながらのやり取りは、外でのそれに似て。
逆に、現状へのあれこれを一時忘れさせていた]
んー……どうすれば、気にしない事、にしてもらえます?
[こてり、と首を傾げて。
投げかけるのは、こんな問い]
─村の通り─
……うん。そうですね。
[虚勢なのも見え見えだけど、そこは突つかない。
男の意地ってものもあるでしょう。この場合は貴族としてとか、兄弟を思ってかもしれないけれどそれは分からない]
さっきも結局何も食べてなかったでしょう?
家で食べてたかもしれませんが。
腹が減ってはなんとやらですよ。
[距離の離れたまま、今度は少しだけ敬意を篭めた口調で言う。
弟とかいたらこんななのかなと、ふと思った。
殺し合いが起きるかもしれないことは、意識して考えないようにしている。でないとそれこそ怯えられるだろう。
そっちに頭を切り替えるのはもう少し後でいいはずだった]
うん。私もね、ゲルダも、ベッティも。
ブリジットも、ライ兄も。
ベル兄も、イレ姉も、ゼル兄も、皆、大好きだよ。
[これから先に何が起きるか、不安はあるけれど。
それでもこの気持ちだけは嘘がないから、そう真っ直ぐに笑顔で言って。
恥ずかしいなと笑うベッティにはそうだね、と笑い返した。
もう帰ろうと皆に促されれば立ち上がり外へ出て。
落ち着けないのはこちら、とライヒアルトから言われれば年頃?ときょとんとしたものの、無理に傍に居て欲しいなどと我が侭を言うつもりはなかったものの。]
別に気にすること無いのに。
[そんなことを言って腕の中の蒼鷹を見れば、こきゅ?と首をかしげられたか。]
妹と想ってる存在でも、二人っきりだとどきどきするんだ?
[そうライヒアルトに問うと、悪戯な笑みを向けて。]
ふふふ、ライヒ君もかたぶつさんじゃないのだね
でも、クロエが心配なら傍に居たいと想わないのかい?
[不思議そうに問いかけると出るように促す青年に頷き]
うん、行こうか
あ、それと、ブリジットはおじいちゃんに謝るのだよ
危ない事は駄目なのだよ?
[じ、と彼女に伝えると謝るように促した。]
それも悪くない。
――…けど、一番上等な所は二人の子供にやるよ。
[同胞>>*83の子の誕生を青年はこれでも愉しみにしている。
だから、母子を気遣う言葉を紡ぎ小さく笑った]
─村の通り─
………。
[移動する間、口数は少ない。
食事についてを聞かれると]
…食事は済ませた後だ。
今は必要無い。
[あれからだいぶ時間が経ってはいたが、何かを口にする気は無く。
口調も突き離すようなものとなる]
[誰が人狼かは分からない。
故に心を許す訳にはいかないと。
自尊心もあって警戒の色は消えることが無かった]
ううん、そんな気を遣ってくれなくて良いよ。
あ、でも…ちょっと傍に居て欲しいかな。
甘えちゃって悪いけど。出来ればブリジット達も。…良い?
[何か要るかと聞いてくれるゲルダに申し訳なさげに微笑んで首を傾げ。叶うならベッティやブリジットにも傍に居て欲しいと願うのは、今まで秘密にしていた事を受け入れてもらえた安堵からだろう。
だが、ブリジットが残ると言えば自分と同じように彼女も二人で話したい事があるのだろうと思い、解った、と頷いて]
ブリジットも、さっき怒ってくれてありがと。
ギュン爺ちゃん、私が悪かったんだからブリジットのこと怒らないでね。
それじゃ、ブリジット。私達、先に戻ってるね。
[そういって彼女を一人残し自衛団詰め所を後にした。
途中ベッティが寄るところがあるといって別れれば引きとめはしないものの心配そうに見つめ。]
気をつけてね?それと、ベッティもありがと。
私は幸せものだよ。
―回想・詰め所にて―
[ゲルダらの話が終わった頃、クロエの話が始まる前に、
自分も団長の方へと一歩近づいて、手にしていた篭の中から
布に包んだ銀の守り刀をそっと渡す。]
……ギュン爺、頼まれていたもの
出来上がったから持ってきました。
[彼が差し出した老人特有の皺だらけの大きな手の平に、
ほんの一瞬乗せるのを躊躇ったのは、これからの事を憂いて。
それでも差し出された相応の代金は、大人しく受け取った。
守り刀は布に包まれたまま、ギュンターの懐に収まるったのを見届ける。
そして代わりに――と、一度封の解かれた革の箱を手渡された。]
[それを宿屋に置いてくるように頼まれれば
――なおベッティに頼まなかったのは、
単に誰に頼んでも一度は宿に向かうのだから、結局同じということらしい――
一旦は頷いたものの。]
中身は何です?
[あければ分るといわれ、一度箱を蓋を持ち上げれば、
中には銀色に光る短剣が収められていた。
それに一度青い目は開かれ、そしてゆっくりと伏せられた。
これを皆が集まる場所に置けと言う事は、
つまりは使えと言う事かなのと。]
……ギュン爺。
私の作った守り刀を使わないのは、
単純に切れ味の問題?それとも……気を使ってくれたの?
[作った物が、血に染まらぬようにと?
問うもただ見据えるだけで、答えは返ってこなかった。]
もし後者だったのなら………同じ事よ。
[容疑者として集められた時点で、そんな些細な気遣いは、
あってもなくても同じだと、ぽつり呟いて背を向け離れた。]
―宿屋 食堂―
そうして貰えると嬉しいわね。
[目の前で指を組み、微笑みを返す]
さぁ、どうしましょう。
本当のことを言ってしまうのが、一番の解決法だと思うけど。
[そう言って、一息の間を開けて]
……それとも、デートでもお願いしましょうか?
[ふと表情を緩め、冗談のように言葉を続けた]
気にならなければいいんだけどな。
[流石に二人きりになるような事態など余り無かったから
クロエの言葉>>567には困ったような笑みを零した]
かたぶつと思われてたのか。
まぁ、神に仕える身だ。
そう思われている方が良いか。
……ん、ゲルダが傍にいりゃ心配ねぇだろ?
[ゲルダ>>568の言葉にゆると首を傾げてみせた]
……そうか。
まぁ、無茶だけはしてくれるなよ。
[ブリジット>>569の返事にそう言葉を返すも
物騒な言葉は聞こえぬふりをしておいた]
ブリたんもあんま無理はするんじゃないぞ?
[そういいながらも、その場に残すのは信頼の意を含めてのこと]
まぁ、すぐに戻るから。
ごめんな、クロっち。
[クロエの言葉にはそういいながら、心配そうな様子に]
ちょっと寄り道して、すぐに宿屋に戻るだけだからさ。
帰ったらうまいものでも作るから、そしたら皆で食べよっか。
[そう言葉を交わしたりしたのは、別れ際の言葉を言う前のこと]
―宿屋―
これは失礼。
[宿屋の前で一度後ろを振り返り、軽く頭を下げてから中に入る]
どうもおまたせしまして。
いや、お邪魔になっちゃったかな。
[丁度カルメンのデート発言があったので。
肩を竦めて食堂の入口で足を止めた。
アーベルの手にカードがあるのを見て口元が笑う]
─宿屋・食堂─
じゃ、そこは真面目に考えときます。
[実行できるかどうかはまた、別の話、ではあるが]
秘密は、秘密のまま持っているからこそ、なんですよ?
[くすくすと笑いながら。
シャッフルしたカードの中から一枚を引き抜く]
……おや。
俺でよければ、喜んで?
[冗談のような言葉に、こちらも冗談めかして返しつつ。
開いたカードは、ハートのクィーン]
[一度修道院へと戻る心算であったが
保護者としてついていった事を思えば
送り届けるまでが筋だろう]
さて、宿に戻って少し休ませて貰うか。
部屋、空いてたよなぁ。
[独り言ちてゲルダとクロエ、イレーネとゼルギウスにも
宿屋に戻ろうと促す仕草。
ベッティから遅れること暫しもと来た道を歩き始めた]
─宿屋・食堂─
よ、お戻りか。
[扉が開く音と、人の声。
食堂の入り口で足を止めたユリアンに、蒼の瞳を向けて]
邪魔かどうかは、どうなんだろねぇ?
[軽い口調で言いながら。
瞳にあるのは、牽制のいろ]
イレ姉…?
[自分が自衛団長と話す少し前。
ゲルダの傍について皆の話を聞いていた時、イレーネが自衛団長に頼まれたそれを渡すのもただ見ていただけだったが。
自衛団長とのやり取りの中、いつもの温和な彼女らしからぬ様子が見えたのを不安げに見つめた。]
─ →宿屋─
[振り返られ頭を下げられると、警戒を解かぬまま翡翠を細めた。
ユリアンが宿屋へと入って一拍の後、扉を開いて中へと続く]
[宿屋を出た時より人は減っていて。
ユリアンが残っている者に声を掛けるのを一瞥してから、彼らから離れた位置の席へと座る。
握り締めたままだった銀の十字架。
手を膝の上に置き、十字架を両手で握った]
/*
や、で、でももうそろそろキリつけて落ちようと思ってたんです本当ごめんなさいでもPtもらったらもらった分は話そうそうしよう…!
/*
傍目、カルメン占いに見えてたりするかしら。
しかし、実はまだちょっと迷っていたりするんだぜ!
にゃー、なんでみんなそんなに怪しい動きするのよwwwww
真剣に悩むじゃないか!
[そうして、他の面々が帰ったあと。
流石に先ほどのやり取りの後であるので、数人の自衛団員が残っているが、彼女の要件は別に聞かれようと構わないのかそれを気にすることなく切り出す。]
さっきのゲルダの話。そう、十年前の話だ。
…………あの事件と、うちのクソジジィの二十年前の蒸発は関係あるのか?
[二十年前。彼女の父親も消えていた。
そうして女手一つで彼女を育ててくれた母親も、数年後に蒸発。
そのことに塞ぎ込んでいた彼女の耳に入ったのは「二人とも人狼に連れ去られたのじゃないか」という噂話。
それ人狼伝承に掛けた根拠のない噂話に過ぎなかったが、まだ幼い彼女が拠り縋るには十分な理由であった。
そうして、伝承の研究を始め、他の地域の似た伝承を追いかけ飛び出した彼女は、今こうして食い扶持を繋ぐために伝奇作家となっている。]
そうだね、クロエの為にお茶でも持ってこようかな
丁度ユリアンに頂いた、少し珍しい茶葉があるのだよ
[如何だろうと訊ねながらクロエに囁き。甘えて呉れる幼馴染に安堵しきった娘は、そんな事を持ちかけた。]
ブリジットも、遅くならないうちに戻ってきてね
頼まれたものとか、持ってくる心算だからさ
[幼馴染達がそれぞれ想いあうと識れば、僅かだが口元が緩む。二人で話したい事は敢て聞かず、それならと云う事で詰所を出た。]
気にならないと想う、僕なら一人より二人の方が好いし
[ライヒアルトにそう返し、ね?とクロエに同意を求めた。]
皆のお兄さんといった感じだからね
そんな事想っても居なかったのだよ
んーん、きっとライヒ君も居て呉れた方が嬉しいと想うのだよ
[頸を傾ぐ様子にはそう答え、娘は何処かそんな二人を想うような眼差しを向けた。]
―宿屋食堂―
横からの野暮はしませんよってね。
[牽制の蒼にひらひらと片手を振って。
後から来たミハエルが離れるように座るのを確認すると、壁際の席について面白がるようにカードを繰るのを眺めた]
―宿屋 食堂―
楽しみにしているわ。
[それが叶わない可能性もあると分かっているけれど、口には出さない]
ふふ、ならそれで手を打つことにしましょうか。
約束ね。
[などと言う口調も冗談めいていて。
ハートの女王がその手にあるのを捉えた、丁度その時]
おかえりなさい。
……あら、聞こえちゃった?
[戻って来たユリアンに、わざとらしい所作で肩を竦めてみせた]
―自衛団詰め所・少し前―
[クロエが団長と二人で話すのを、待っていたが、
突然の泣き声と、ライヒアルトや他の者らの行動は、
何があったかと思いながらも、遠くから様子を伺うのみ。
自分が率先して騒ぎの只中に行けば、
余計な心配をかける上にかえって邪魔になるのは分りきっていた為。
団長のせいでクロエが泣いた訳ではないとしれば、安堵の表情を。
その後に告白された言葉は、ただ黙って聞いていた。
慰めの言葉は、他の者、とくに彼女と親しい者らがかけており。
だが今のクロエには過剰すぎても言葉が必要なんだろうと、
少し落ち着いた頃に自分も声をかけた。]
クロエちゃん、大丈夫よ。
私もそんな事でクロエちゃんを嫌いにはならないわ。
[特別かける言葉はなかったが、
ただ思った言葉を素直に、彼女に伝えておいた。]
─宿屋・食堂─
おっと、こちらもお戻りですか。
[ユリアンにやや遅れて入ってきたミハエルに向け、投げかけるのは軽い調子の言葉]
……なら、いいんだけど、ねぇ。
[ひら、と片手を振りながらの言葉に、じとり、とした視線を向けるものの。
ふと、蒼に過るのは、思案の色。
何か、見定めるようとするな。そんな表情が一瞬過って、消えた]
―墓地―
[皆と別れた後向かったのは墓地で、墓前に立ち。
昨夜の嵐の影響か葉がはりついたりしていた]
供えるものはもってきてないけど、悪いなお袋。
[葉っぱをとってから手を合わせた後にまずはそう呟き]
昨日の嵐のこともあったから顔見せと、様子見に来たんだ。
それにちっと、いろいろあったしな。
[わずかに俯いてから]
クロっちが死んだ人の気持ちとか見たりとかできるって、
お袋のこともクロっちならわかるんかね?
[小さい頃、もう記憶もおぼろげな頃に死んだ母の姿は、自分の記憶にはなく、
どんな人だったのかも父親に聞くようなことはしていなかった]
そういえばお袋、親父のことって、どうやって落としたんだ?
いろいろ参考に、聞きたかったな。
[湿っぽいことは避けようとそんな事を口にしてから]
また、落ち着いた頃に来る。
後、もう知ってるだろうけどアーベル、戻ってきた。
[そう最後の報告は少しだけうれしそうに]
じゃあな、お袋、次来るときはちゃんと供え物もっていくからな?
[そこにいた時間は余り長い時間ではなく、
宿屋に戻る途中、食材を買い込み、一人でいると皆といるときよりも視線を感じて]
なんだよ?いいたいことあるなら聞くぜ?
[そう言ったら、皆視線をはずすようにして、宿屋へ戻る道は皆に避けられるようにして戻ってきた]
[少々昔語りが過ぎたが。
そうして、彼女はじっとギュンターを睨みつけるが、ギュンターは眼を瞑り口を開こうとはしない。
──そうして、どれほどの時間が過ぎたか。
ハッと、息を吐き口を開いたのは彼女の方。]
ま、教えてくれるなんざ思っちゃいなかったがな。
それも一つの答えと取っておくぜ。
さて、聞きたいことはそんだけだ。じゃあな、クソジジィ。
[そう言って、立ち去ろうとし、ドアに手を掛け]
……ああ、そうだ。
…………さっきはすまなかったな、手ぇ出して。
反省も後悔もしちゃいないが、約束はしたからな。
謝っといてやる。じゃあな、ギュンター。
[振り向かずそれだけ言うと、今度こそドアを開け詰め所を後にした。]
[ゲルダの言葉>>585に考えるような仕草]
クロエ、ゲルダと寄ってれば、さ。
ベッティやブリジットまで集まるんだろ?
それは流石にこっちが落ち着けねぇし。
[カラリと笑ってそんな事を言った]
─宿屋・食堂─
[楽しみに、と返すカルメン。
先の事は考えずに、一つ、頷いて]
はい、んじゃ、そういう事で。
約束しましょう。
[どこまで本気か曖昧な口調のまま、にこりと笑う。
引き抜かれたクィーンはくるりと回った後、再びデッキへと戻された]
……っつーか、詰め所行った連中。
大丈夫、かね。
[それから、窓の方を見やり。
ぽつり、と小さく呟いた]
うん、ライ兄なら一緒に居たいよ?
[気にならないなら、と言うライヒアルトと、同意を求めこちらを見るゲルダには素直に頷いた。
どちらかと言えば、幼馴染達と同じく受け入れてくれた彼にも傍に居て欲しいと思った気持ちの方が強いのだが。
ユリアンにもらった茶葉を持ってこようか、と聞いてくれるゲルダの言葉にはわざわざ良いよ、と言いかけたもののその気持ちが嬉しかったので思いなおし。]
うん、それじゃお願いしようかな。
ゲルダが勧めてくれるなら美味しいのは間違いないし。
[そう言って微笑んで。
イレーネからも嫌いにはならないと言われれば、本当に自分は幸せだなと思いながら微笑んで頷いた。]
うん、ありがとうイレ姉。
もうね、大丈夫。
/*
ん、ま、なんだ。
逃げ道確保もできなくはないだろうし。
このまま、いくか!
……文章滑りまくったけど、一応、示唆っぽい事もしたし!
[クロエの言葉>>595とその調子に安堵の様子]
はは、光栄だね。
……ん、ありがとさん。
[一緒に居たいという言葉に照れを誤魔化すように呟き
青年はすたすたと前を歩いてゆく。
時折振り返り、一行の様子を窺うのは保護者としてか。
暫く歩けば宿屋へと辿りついた]
―宿屋―
[行くときには持っていなかったいくつかの食材の入った袋を手に]
店開けててごめんな。
[自分が戻ってきたのはミハエルやユリアンたちが宿屋に戻ってきた少し後だっただろうか]
飯作るから、誰か来たら頼むな。
[そう当然のようにアーベルに頼みながら、奥の調理場へと行きながら]
皆はゆっくりしていってくれ。
……でもそれよりも、今はギュン爺の方が先ね。
責任感の強いギュン爺だから、
あまり眠れないだろうし
自分で人狼を倒そうとも思ってるかもしれない。
[渡した銀の守り刀、
それが彼の手元にあるのをしかりと見た為にそうも思う。]
上手く一人になった所を狙えれば……。
―宿屋 食堂―
おかえりなさい。
[離れた席に座るミハエルにも声を掛ける。
その間に交わされる青年二人の視線には気がつかなかったか。
視線を戻した時には、女王も既に元の場所へと帰った後]
破らないでね?
[成立した“約束”には、同じようににこりと笑う。
口調はやはり冗談めいていたが。
そうして続いた言葉に表情を戻し]
そうねぇ。
時間としては、そろそろ戻ってもいい頃だけど。
[扉を振り返る]
─宿屋・食堂─
ん? おう、お帰り。
[戻ってきたベッティに、ひら、と手を振る]
誰か、ね。
……ま、騒動関係者以外は、近づかないとは思うけど、な。
[ため息混じりに返しつつ。
調理場に入るのを、見送った]
―宿屋食堂―
信用無いねえ。
泣いちゃうよ?
[じと目もへらりと受け流し冗談で切り返す。
探るような色には少しだけ目を細め、けれど平然と受け止めた]
ライさんやイレーネさんいれば平気だろ。
[年上の者うち、ゼルギウスはどうも抜けていたり]
ああ、噂をすればだね。
おかえり、ベッティちゃん。
[そうして、詰め所をあとにした後は、まっすぐ宿屋へと向かう。
おそらくは、先行したメンバーが到着してから5、6分ほどした頃、彼女もたどり着いていただろう。]
誤解するよな。
あれでも控えた方なんだけど……
なぁんか周りには妙に心配されたな。
[ゲルダやクロエの反応を思い出し苦笑を漏らす。
泣いていたのが同胞であれば
啖呵を切るだけでは済まなかったのは確かで]
厄介は厄介だな。
……厄介さで言うなら占い師の方が上だが。
[同胞>>*85に同調するように聲を漏らした]
其れは居づらいのかもしれないけど…
二人きりが好いのなら僕はそうするのだよ?
[聞かれて確かにそうだとも想いつつ、それでもクロエがそう望むのならライヒアルトに強請る心算ではいたが。]
ン――――…クロエもああ言ってる事だし
僕はクロエの喜ぶ事、してあげたいだけなのさ
[そう二人に伝えると一度雑貨屋に戻ろうかと考えに至る。イレーネとも話し、常の様子に戻るクロエを見て、ふわりと娘は笑んだ。]
どういたしまし、て?
[ライヒアルトから礼を言われればきょとんとして。
イレーネが穏やかに微笑み返してくれるのを見れば安心したように表情を和らげた。
腕の中の蒼鷹は大人しく抱かれたまま、ほどなく宿屋へと戻った。]
─ →宿屋─
ただいま。遅くなりました。
[宿に残っていた人にそう声を掛け。
アーベルの姿を見つければ腕の中の蒼鷹はどうしたろうか。
彼の元に向かうならば、ついてきてくれてありがとうと礼を言ってからそっと手を離すだろう。]
─宿屋・食堂─
[破らないでね、という念押し。
返すのは、楽しげな笑み]
ええ、勿論。
俺は、逃げ隠れはしても、嘘はつかない主義ですから。
[どこまでも冗談めかして返しつつ]
まあ、言いたい事が多ければ、それだけ時間はかかりそうですけど、ね。
─宿屋・食堂─
……野郎が泣いても、可愛くねーぞ。
[さらっと突っ込む頃には、険らしきものは大分失せて。
けれど、やはり、思案するよないろは残ったまま]
ああ、ライがいれば、大丈夫だと思ってるが、な。
[平気云々の話題には、あっさりと同意した。
それもそれで、酷いかも知れないが]
……いや、其れも落ち着かない、から。
[ゲルダ>>604にポツと紡ぐのみ。
何だか話がループしているように感じるのは
青年の気のせいだろうか。
軽くこめかみを押さえていた]
─宿屋・食堂─
[そう、言っている間にも、戻った事を伝える声が聞こえてきて]
ん、と。
よう、お帰りー。
[蒼鷹を抱えて入ってきたクロエに、ひら、と手を振る。
抱えられた方は、挨拶するよに一鳴きするものの。
先の様子を案じているのか、行くか残るか躊躇う様子]
/*
お出かけ+お家の人の送迎で、
PC前に居る時間がコマ切れだったのでした。
RPするには時間が(ry
おぉう。日付が変わる。
―宿屋食堂―
[荷物は足元に。
後生大事と抱えていたワインも今はその中だ]
というか、続々とおかえりなさいだね。
[戻ってきた人達に軽く手を上げた]
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