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次の日の朝、自衛団長 ギュンター が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、小説家 ブリジット、青年 アーベル、研究生 エーリッヒ、職人見習い ユリアン、少女 ベアトリーチェ、ランプ屋 イレーネ、召使い ユーディット、教師 オトフリート、少年 ティル、シスター ナターリエ の 10 名。
『Obwohl es anfangt, ist es gut?
Ich hore die Antwort nicht.
Arthur=Ulrich』
[広間の端末に、唐突にこんな言葉が書き込まれていた。
発信源は、不明。
それと共に、進行役と名乗っていた男の気配は、地上部分から完全に消え失せる。
彼が最下層にあるメインルーム──この『遊戯場』の管制室へと入った事。
それにより、全ての『準備』が整ったという事に。
気がついた者は、*限られていただろうれど*]
……ま、ここにいる以上は、向いてる向いてないとか、言ってられん気もするけどな。
[ナターリエの言葉に軽く返し、翼を消して歩き出す。
飛べば早いが疲れるから、というのが、主な理由。
ちなみに、ナターリエのエスコートに関しては、ほぼエーリッヒに押し付ける形になるのだろうが]
[建物前まで戻ると、ばさばさと翼を動かすイレーネの姿が目に入り]
……どした?
[落ち着かないような、そんな姿に疑問を感じて問いかける。
いつものようにこちらに駆け寄り、その話──探し物が見つかった事、怪鳥、つまりはクリーチャーに襲われた、という事などを一通り聞いて]
……だから、ちゃんと気をつけなきゃダメだって、言ったろうが。
[声には微かに、怒ったような、それでも、無事を安堵するような響きが込められていたものの、やはり口調は小言めいてしまう訳で。
対する、自分は悪くない、との愚痴めいた反論には]
それでも、ちゃんと周りに気をつけてれば、そこまで近づかれたりしなかったろ?
クリーチャーの類は、こっちよりも感覚が鋭いんだから……。
[訥々と続く、注意事項。
一緒に戻ってきたナターリエがおろおろとしているのには気づいていたものの、そちらはスルー状態。
取りあえず、イレーネが自分の不注意の事を認めたところで、ぽふ、と頭を撫でてやり]
んでも、無事で良かったよ……。
[探し物も見つかってよかったな、と笑って。
仲裁に入ったナターリエにも、はいはい、と頷く]
さて、んじゃいつまでもここにいても仕方ねぇし、中に入るか。
[こう言って、建物の中へと。
個室に戻る途中ふと思いついて、あったかい物飲むか、とイレーネに問いかけて。
肯定が返るなら、部屋で彼女の分も甘めのミルクティを淹れるだろう。
……実は意外に甘い物好きなのだが、それは『身内』以外は*知らぬ事*]
/*
おはようございます……
二日目ですし中会話控えようかと思いましたが、
重要な事訊き忘れていたので。
鈴での通信って、好きなタイミングで可能ですか、
それともおーるたいむえぶりしんぐ筒抜け?
こちらとしてはどちらでもOKですが。
後、表の状況的にシリウスが残る方がよさそうかとは思いながら、
その場のノリでいいですよね。
バトルしたければお好きに仕掛けて下さい。
*/
ふわ。
[ソファで無用心にも眠りこけてしまっていた。
明るい光が目を突き刺すと、身じろぎをして体を起こす。
寝返りも打っていなかったようで、体のあちこちがぎしりと言った。]
おはよーございますぅ…。
[目をこすり、自室へと歩いて戻った。]
/*
投票デフォがナタなのは何かのお告げでしょうか(何
カオス形成のために無茶やりたいんだけど良いかなぁ…。
遊戯を盛り上げる者としての行動が一つ思い浮かんだんだけど、動きが大規模なんだよね。
盛り上げを考えると悪くないとは思うんだけど…。
まぁどっちにしろやるのは箱に戻ってからです(笑)。
鳩じゃ無理wwwwww
*/
[霧の彼方に、誰かがいる。
憶えはないはずなのに、聞こえた声は懐かしくて、
薄っすらと見えた姿は、よく知っているような気がした。
けれどそれは、唄のような言葉に重ねられて、消えていく。
後には何も、残らない。]
[学校に通う前の記憶は殆ど無く、今でも曖昧になることがある。
それは両親を亡くした事故の後遺症だと聞かされていた。
知っているのは、学校で学んだ事と、自分のちからについて。
世界の事など、知識の上でしか知らない。
そして、在るのは、一つの約束――
契約とでも言うべきもの。
その下に成り立つ、つくられた生活。
それが、彼女の全てであり、真実だった。]
−中央部建物内部2F・個室(K)−
[ぱちりと目を覚ます。
随分と眠っていたような気がする。
様々なものが渦巻くはずの心は、奇妙に鎮まっていた。
普段通りに済ませる、朝の支度。
スニーカーの紐をきゅと結び直して、爪先で床を蹴る。
*立ち上がり、部屋を出た。*]
小説家 ブリジットが「時間を進める」を選択しました。
さて、と。
やることやりましょうかしらね。
[遊戯の開始。
ルージュが真っ赤な唇の両端を吊り上げ笑う]
賽は投げられた。
坂道を転がり出した石は徐々に加速する。
水面に落ちた小石は自身を中心に波紋を広げる。
遊戯は既に始まった。
坂を転がる石は終着点まで止まることはない。
勝者が決まるまで――終わらない。
水面に波紋を広げる小石。
切欠は大事よねぇ?
[クスクスと笑う声は虚空へと消えていく。
ルージュ自身もまた、影の中へと*消えた*]
[その手はいつもと変わらぬ仕草、じわり涙が見えたならそれは怒られた事よりもそちらが理由で]
――飲む。
[ちらりと顔色を伺うように顔を上げて、おずおずとその後ろを着いて行く。
怒らせてしまった―というのは、お小言を言わせてしまった事を指しているのだが―お詫びにと、途中で自室に寄り、先日浴衣発掘中に見つけた小さな包みを自室から引っ張り出して]
―ごめん、なさい。
ちゃんと次から気を付ける、から。
[差し出したのは*チョコレート*]
−K−
[結果的に李雪に添い寝する結果の夜の後、青少年はといえば]
…しっかし。
[李雪はぬくぬくと藍苺と一緒に現在青少年のベッドを占領し、青少年は出来る限りすばやく音小さく身支度を済ませてからり、窓を開けて]
…まさか窓あけっぱにしてたらこっからついてくるとかってこたぁねえよなぁ…。
[どうだろう、と小さく眉を寄せる。
しょうがないので、いかにも扉から出ていったっぽい偽装工作をしてから、ひょい、と窓枠に足を掛けたかと思えば猫が木から飛び降りるかのようにしなやかに一回転し、全身のバネで衝撃を吸収して地へと。
ちらり、と窓を見上げたあと、それなりに心配なのか建物の外を歩き出す]
[さっぱりして腹ごしらえもしっかり終わり、部屋の扉をゆっくりと開いた。
ふわり、パフスリーブが揺れ、長いスカートの上のエプロンも揺れた。
コツ、と革靴の踵が地面に音をたてる。]
あは。
[日々、空気が張り詰める気がするのは――気のせい?]
―広間―
[他に誰も居ないことを確かめて、中へと入る。
それまでどこでどう過ごしていたのか。どちらにしても他者との接触を避け続けていたのは間違いないようで]
ここまで複雑なのは久しぶりだね。
しかも僕のだけでは解けないとか。
[小さく呟いて広間の端末を操作する。
いつの間にか増えていた文言に僅かに眉を顰めて]
問答無用、か。
[その中の単語を拾い出し自分の端末へと打ち込む。
『anfangt』
それから更に数字を打ち込んでいけば、隠されていたメッセージが表示される]
…お姫様を守れって。
僕に向いていないのは承知の上だって。
どこまで追い詰められたんだよ、蛇。
−建物近く−
…しっかし、またすげぇフィールド。
[文字通りの廃墟の中、きし、とか、ぱき、とか礫を踏む音が小さく響く。
しばらく進んでいくと色褪せた朱塗の瓦礫にやはり見る影もない青丹の木材の破片。
独特の文様を見る限り自分が現在生活している華街と同じような街なり通りなりがあったのだろうとわかる。
見下ろす消し炭の瞳は感情の色なく、その瓦礫の中に垣間見えた歴史の名残の小さな破片をひとつ拾い上げた]
少年 ティルが「時間を進める」を選択しました。
……。
[鈍く光を受ける瓦礫へと祈りを捧げるように。
遺物を両の手の中に収め視線の高さに掲げ、それをグローブをはめた手で包んで。
その拳に、誓うように唇を押し当てる]
…你們的記憶遠方一起,你們的碎片,我們中永遠。
時限式だったのは。
まさか僕が不安定になるのも承知の上?
危なければ近寄りもするなってことか。
…まったく良く読んでるよ。
なのに、何故そのあなたが。
ここに居ない。
[捧げ持つ小さな過去の欠片をポーチのポケットへと滑り込ませると、再び周囲の散策を始める。
時々がらりとした音が響くのは、今でもこの街は静かな崩壊を繰り返しているということなのだろうか。
結界で閉ざされているとはいえ、日の光は季節の割りに暖かく穏やかだから、それはとてもあおかった]
…これが家なら、なぁ。
洗濯物も乾くんだけど。
[殊勝な顔して見せた癖して、それでもやっぱり彼は主夫だったということなのだろう]
…Ritterにはなれない。
できるのは一振りのSchwertになることくらいだ。
[一度戻って再び端末を操作する。
自分と彼の残した「祈りの言葉」を知る者以外には開けないように]
タッチダウンまで。
いざという時は道を切り開けばいいんだろう。
…命の対価は命で払うよ。
[最後の言葉は目を瞑って。誓いの響きを帯びていた]
[腰の後ろで手を組み、ゆっくりと大きく踵から地面に足をつきつつ、楽しげに歩く。
階段をゆっくり降りれば、廊下を曲がって玄関から外へ出る。]
いいお天気ですねぇ。
[目を細めて天を仰ぎ、空気の匂いを嗅いだ。]
ま、気が付いて貰えない時はそれまでだ。
[符丁でもある組紐、そしてこのメッセージ。
他に証立て出来そうな物は何も無く。後者は機密に関わるものでもあるから、これ以上の危険は冒せずに]
後は、為るための準備をしておくしかないな。
また不安定にでもなったら目も当てられない。
ただでさえこの身体は…。
[自嘲の笑みを浮かべながら、自室へと*戻った*]
少年 ティルは、シスター ナターリエ を能力(守る)の対象に選びました。
/*
おはようございます。(今起きt
んーと、鈴の仕組みとしては「鳴れば伝わる」なので
端末に下げとくとか…時折鳴る状況であればその度に伝わります。
音波に近いので、伝わった声が周囲に聞こえる事はないです。
ぶっちゃけ、おーるたいむえぶりしんぐ筒抜けが
大変面白そうかな、と思ったのですが
…プライベートもあったもんじゃなさそうデスヨネー。
*/
/*
ところで、組紐実は被ってるんですよね、ティルと。
パターン分けすれば、使わずにすむっちゃー済むんだけど…。
…ま、何とかなるっしょ(おまえ
*/
さて、遊戯を始めようか?
答えは要らない。
…みたいなニュアンスかな…(悩)
外国語は何処の国でも判らないよorz
英語で落第しかけた俺がドイツ語わかる訳ないよorz
[←中国語の単位も落としました(おまえ)]
とりあえず表出ろ俺。
/*
そのくらいでないと連絡取り合わなさそうな二人だから、
いいのではないでしょうか。
[ぽん、と承認判子。]
なら、昨日の件も伝わっていると考えてよさそうですね。
*/
―中央・廃墟郡―
[カツ、と足音を響かせて、廃墟の並ぶ通りをゆっくりと歩んでいく。
かと思えば、気まぐれに横道に入ったり――
明らかに、目的は定まっていない足取り。]
「宝探し」って言っても…地図も無いんじゃ、ただの探索ですよねぇ。
[昨日話していた通り、暇潰しに娯楽の探索に勤しんでいるらしい。
地面に転がる小さな墨消しを、踵で踏んで。
少しだけ体重を掛ける。乾いた音を立てて、あっけなく崩れた。]
[瓦礫を迂回したり、時折乗り越えたりして――如何進んだのか。
ふと、突き当たった今にも崩れ落ちそうな建物の一つを見上げて、
僅か考え込むように、ゆるりと首を傾いだ。
屋外よりは危険が増す気は、するけれど。]
虎穴に入らずんば虎児を得ず、でしたっけ?
…ま、大声でも出さない限り
大崩落なんて事は無いですよね、――多分。
[崩落したら、その時はその時で。
緊張感の欠片も無い響きでけらりと笑って。
その足を廃墟の中へと進めて行く。
天井は崩れ落ちたのか、吹き抜けの様に随分と高い空間。
屋根の隙間から差し込む光を潜り抜けて。]
あははは。物騒ですねぇ。
[いつも通り。
いつも通り、虚空へと語りかけながら歩く。
「ご主人様」と彼女の、秘密の会話。
建物を出てから、近くの廃墟をウロウロとしていたが]
……?
[ふと、音が聞こえた気がして立ち止まった。
キラリ、金色が反射した気がして。]
[誰かに見られていたとも気付かずに。
ゆったりと何かを探索するように歩を進めながら、
ふと、室内の奥に位置する細い階段に気付いて――
数寸思考を巡らせた後、その一段目に足を掛ける。
時折足元が崩れかけたが、何とか無事に上りきって。
ロフトにも似た半二階へと辿り着いた。]
…よ、っと。
[眼に着いたのは、瓦礫の中に埋もれるように、
骨組みだけになった卓上に鎮座する、
金属製のケースに気付いて、ゆるりと翠を瞬いた。
少し大きめのその蓋の表面を、指先でかつりと軽く叩く。]
[警戒心も薄く、光が反射したように見えた場所へと歩み寄った。
廃墟の中、砕けた壁や落ちた屋根煉瓦が目立つ建物、その中から見えた気がして。
中に入るのは少し躊躇われて、外から建物を見上げた。
何か、音が聞こえた気がした。]
…誰か、いるのかなぁ…?
[口の中で呟く。]
…何ですかね、これ。
[開けてみてもいいのかな、と、ぽつり呟く。
尤も、許可を得ようとしたところで、持ち主は既に居ないのだろうけれど。
煤汚れたケースを再度かつかつと鳴らす。
…手に取って持ち上げてみると、意外に重かった。
視線をを手の中へと落として、暫し思案する。]
――…これで開けたら、クリーチャーと戦闘。
なーんて。
[ミミックじゃあるまいし。]
[左掌にケースを持ったまま、それでも暫し思案して。
漸く決心がついたのか――にしては、案外思い切って蓋を外す。
暫く外気に晒されていなかったそれは、ぱかん、と乾いた音を立てて。]
――…フィルム?
[ぐるりと円形に巻かれた黒いそれに、ぱちりと瞬く。
写真か、映像かは知らないが――プラスチックに似た材質のそれは
恐らく呟いたとおり、フィルムに間違いなかった。]
…何で、こんな所にあるんですかね。
[何かの作業場だったのか、ゆるりと首を傾いで。]
[ひょい、と建物の中だけ覗いてみる。
すぐに人がいるわけではないようで――]
?!
[ぱかん、と小さな音が聞こえた。
やはりこの中に人がいるのは間違いないようだが]
…入りたくないなぁ。
[小さく呟く。]
[カツ、と踵と床に音をさせながら、広間らしきところには入る。
ある程度の広さと明るさはあったが、中にいると思われる人物は視界には入らずくるりと回ると]
…あれぇ?
[ふと入ってきた玄関を振り返ると、遠くの方、黒い髪の男が歩いているのが見えた。
あれは、確か]
…ユリアンさん?
[だった気がする。
こちらに気がつく事もなく、まっすぐにうろうろと歩いているようだ。
た、と入ったばかりの玄関から外へと戻る。
埃が、足元で円を描くように舞った。]
[ふわと風がふき、スカートと前髪を揺らした。
建物の中はイヤだったので入らず、ユリアンも見送って、廃墟のあたりをうろうろと*散歩*]
[白銀のケースから、束になったそれを取り出す。
左人差し指を中央の輪へ通して、滑らせるように表面をなぞると、
と或る部分で軽く引っかかった。ゆるく瞬く。]
――ん、
[あった。 フィルムの、始めの部分。
セロテープで止められた端は黄色く色褪せて、
爪先で軽く削れば、難無く剥がすことが出来た。
ただの興味本位。 一体何が残っているのか。
しゅる、と乾いた音を立てて、引き伸ばす。
数十センチ、伸ばした黒のフィルムを翳すと、
天井から降り注ぐ光に透かして]
[そこに映っていたのは、何処の誰とも知れない。
ただの、古い「家族」の記録。
まだ幼い少年の笑顔と。
それを温かく見守る――彼の両親]
―――…、
[沈黙。
見えた其れに、僅かに翠を見開く。
一つ喉を鳴らして、息を飲み込んだ。]
――、…下らない。
[ようやく、ぽつりと零れる言葉は何処か冷えて。
ゆっくりと、黒い記録を巻き戻す。
再び、薄汚れたケースへと仕舞い込んで。
金属の蓋を、僅かに力を込めて、はめ込む。
其の中に、見えない何かを封じ込めるように。]
[ケースを、卓上の元の位置へ戻して。
足早にその廃墟を後にしようと、半二階から、階下へと飛び降りる。
固い地面へ難無く着地すると、煽りを食らって砂埃が舞った。
――振動にか、遠くの方でガラリと何かが崩れる音がする。
しかし其れにすら、ゆるりと翠を瞬くのみで。
…周囲のものが、全て彼らの物かと思うと
あまりにも下らな過ぎて、触れる気すら起こらなかった。]
――本当に、
[下らない。
嘲笑うかのように、小さく鼻を鳴らして廃墟を後にする。
荒んだ廃墟を吹き抜ける風が、さらりと金を*揺らした*]
−中央部・廃墟−
[相も変わらず、片手に端末、片腕に鞄、そして学生服という態で歩む。足取りには以前より緊張のいろが窺えるものの、やはり、素人レベル。]
東が湿地帯で、南が砂漠――
一番使えて、難しいのは、やっぱり此処…… かな。
[彼女なりに気を遣ってはいるらしいが、足音はちっとも潜められていない。
遮蔽物が多く、隠れるにはいいだろうが、その前に転んで自滅しそうだった。]
[ガラリ、崩壊の音がする。]
うえ……
[思わずあげかけた声を、両の手で口を塞いで抑えた。
代わりに飾りがじゃらりと音を立てるから、意味はないようなものだが。]
……はあ。
[手を下ろして、息を吐き出す。]
にしても――すっごい、な。
色々、ある。
[警戒するならば、独り言は口に出さない方がいいはずだった。
それなのに、ついつい音にしてしまうのは、不安を振り払おうとするがため。]
どんな人達が、暮らしていたんだろう……。
[知り得ない過去を想っても仕方無いとは、言われた事だけれど。
軌跡の一つ一つを目にするたびに、想像せずにはいられなかった。]
[友人だとか、恋人だとか、家族だとか、
様々な間柄の人々が、思い思いに生活するさまを夢想する。
遥か遠く――手の届かないもの。]
――どうして、
[ぽつり、]
いきていたんだろう。
[零れた疑問は滑稽だった。]
[ゆるゆると視線を上げる。
沈んでいても仕方ないのだと、思い直した。
前に進もうと足を踏み出しかけ、]
あ、れ。
[緑の瞳に、色褪せた瓦礫とは異なる色彩が映る。]
エーリッヒ、さん?
[朧げに名前を紡ぐ。
気付かれないほうがよかったかも知れないと思ったのは、いつもの癖で声にしてしまってから。
崩れていく過去の音に、紛れてしまえばいいのにと*願った。*]
/*
それにしても対立の様相が見えないのは気のせいでしょうか(苦笑
動きが無いなら暴れちゃいますよ?
これをやると身代わりすることなく脱落する可能性高いですがwwwww
*/
/*
対立し無そうなグループ分け。
アーベル─ユーディット
ブリジット─エーリッヒ─オトフリート
ナターリエ─ティル
ユリアン─ベアトリーチェ
役職からここら辺はほぼ確定。
後可能性あるのは。
アーベル─イレーネ
ユリアン─エーリッヒ
イレーネ─ナターリエ
この辺か?
*/
[遠く、響く白金。
小さく高い音に微か混じるように
溶けて消えた問いに――ゆると、翠を瞬いた。]
――…何を、
[溜息混じりに、ぽつりと呟く。
別に、他人の過去に興味は無いけれど]
[ふと、背後から届く声にゆっくりと振り返る。
さらりと揺れる金の隙間から、見覚えのある少女の姿を認めて
僅かに、翠を見開いた。]
――…、ああ、
[何を思ったか、ぽつりと短く言葉を零す。
続く韻は吹き抜ける風に揺れる、
端末に結ばれた小さな鈴の音に紛れて]
…いたんですか。
[自らの名を呼ぶ、立体音響(ステレオフォニック)]
[僅か、驚いたように翠を細める。
思いがけず近くに居たのかと]
[――暫しの沈黙の後、小さく吐息をを零す。
どうやら、相手も呼び止める心算で呼んだ訳では無いらしい。]
用が無いなら、――失礼しますけど。
今は…あまり、虫の居所が宜しくないんです。僕。
[口許に薄く笑みを浮かべながら、ゆるりと首を傾いで。
相手の返事を聞く前に、再び踵を返す。
呼び止められない限りは、其の足取りが留まることは*無く*]
研究生 エーリッヒが「時間を進める」を選択しました。
/中/
さってー。
どうしよか。
ていうか、ここでチョコレートがネタとしてくるとは思わず、鳩で見て仕事中にわあ、とか言いかけた俺がいてました(笑)。
何気に、あべくんで甘党やってんのは初めてかもなー……。
さて。実は30分ほど箱前には戻ってきたのですが退席記号。
表に出ずに、この時間に何をするかと申しますと。
手数計算です。
外国語も算数も出来ない中は、手数計算に時間が掛かるのです。
身代わりシステムとか、妖魔入ったらもう訳が判らないよ!(おまえ)
10>8>6>4>2 で、単純計算最大8試合。
最悪4日目には、一人一試合はしている計算…と。
……薄々気付いてたけど、狂信者、妖魔、守護者、聖痕者あたりには
率先して先にバトルしてもらう必要が出てくるなぁ…。
身代わり能力を生かすには、先にバトルしててもらう必要が。
共鳴者も、一人は早めにバトル希望、かな。
ユリアンと縁故組んでる&ベアトリーチェの依存度が面白そうだし…
展開見る限りは、まだもう少し後でもいいけれど。
狼は…どっちか早めの方が良いけど、今日は無理だよな。
少なくとも狂信者のバトルが先じゃないと、
万が一身代わり発生状態になったら、危険だし…。
[影は無形。
獣型にも、無機物にも、人型にも形作る。
しかして影は実物の模倣でしかなく。
決して本物になることは出来ない。
だが本物である必要は無く。
本物と思い込ませれば良いだけである。
彼女は偽りの世界で生きてきた。
刹那ならば、成りすますことも可能だろう]
[『遊技場』へと集められた者達が持つ武器。
特殊なものもあるが、一般的なものもあり。
ある程度ならば模倣も容易いだろう。
ナイフ、剣、刀、銃──無理をすれば、大鎌も。
影で作ったそれらを手に、彼女は不定形の影を纏った。
不定形の影は使う武器によって姿を変える。
その武器を得物とし、振るう人物の姿へ──]
/*
(・∀・)
コピータイプだー!!!(きゅん!
一度やろうと思って、どうかなぁと考えた後に止めたんだよねぇ。
良かった、ネタが被らずに済んだ(おまえ)
ついでに他の人のロールで見れるのはとってもありがたい!
勉強するぞー!(wktk (黙れば良い)
*/
/*
解説500バイトに纏まらないってどんだけ。
皆様お迷惑おかけします。
仕事中にふと浮かんでしまったのです。
やりたくなってしまったのです。
エピでのハリセンはいくらでもお受けします(土下座
*/
/*
>仲間への襲撃は行いません。
>仲間への襲撃は行いません。
>仲間への襲撃は行いません。
…。
……。
& しょぼーん。
[何を難癖つけようとしていたんだこのバトル狂め。]
/*
とりあえず おれは てすうけいさんを やればいい。
共有者が敗北した場合、狩人は一度だけ回収阻止が可能(GJ発生)。
ただし、共有者が狩人の身代わりになる事はできず、
妖狐が共有者の身代わりになる事もできない。
妖狐:身代わり発動時、未バトルであれば妖魔噛み発生で生存、
バトル済なら吊りで隔離スペース行き、となる。
……え、えぇぇ…。
(この上なくパターン計算が面倒だと気付いた)
*/
/中/
こっそり潜伏しながら改めて謝罪を。
昨日はとかく失敗しました。無茶してるつもりは無かったのですが…やっぱり精神的にも無謀だったようで。
変な堂々巡りに巻き込んだり、肝心の夜に顔出せなかったり。
本当に申し訳ありませんでした。
今もオトさんメモには乗ってみたい気分もあるのですが。
昨日失敗してナターリエさんとマトモに接触できていないのでもう暫く様子見の構え。どうにも無理そうだったら動きますが。
ついでに。多分オトさんはRさんだと思うのですが。
そう来るのですかと。ルージュとか、もう昼間ログ確認した時爆笑しまくったじゃないですかと!
今回メンバーには元ネタ分かる人が他にも何人かいらっしゃるはずだし。同じようにオオウケしてるんじゃないかなぁ(笑)
10>9>7>5>3>1 10>9>8>6>4>2
妖魔噛み&GJどちらでも一手増え。
ただし両発生しても増えるのは最大一手。把握。
……。パターン計算、もっそい面倒…。
■とりあえずの結論
・狂信者と守護者と妖魔は、今日or明日中にバトル必須。
・狼は狂信者のバトル後、共有は守護者のバトル後に戦闘必須。
・狼は、二回ほど戦闘する必要が出る…カモ?(不明瞭)
/*
ずっと俺のターン! なのが申し訳ない。
脳みそは頑張ってるので許してほしい。
でもちょっとパターン計算マジでムリぽ。
普通に考えて現状じゃパターン多すぎる…!
ところで、
■狼:小研 ■鳴:職妙 ■聖:召青
■狂:教 ■共:尼 ■守:年 ■妖:屋
これであってるのかな。
*/
/*
はっ。
一日目読み返してたら何かをメモしてる描写したのを思い出した。
ホントはハンカチに紛れさせて最初の連絡を取るつもりだったからなぁ。
どうしようこのメモ(笑)。
*/
?
[何かに驚いたようにきょとりと瞬くも、うっかりと聞こえてしまったことに――そして、機嫌を損ねる一因となったらしいことに、慌て始めた。]
あ、ええと、すみませんっ
[謝罪なのか呼び止める意図なのか、本人にしかわからないような声が出た。]
[違和感の理由は、音声の一部が奇妙な位置から聞こえたゆえに。
しかしその感覚も、すぐに消え失せた。
虚偽を真実に塗り替える詞によって。]
/*
うーん、やっぱり止めた方が良かったかなぁ。
場が動かない。
人が居ないのもあるのかもしれないが。
一人一人に襲撃描写落としても良いんだけど、そうすると相手固定になっちゃうしなぁ。
流石にそれは。
と言うかもう少しスマートなやり方しろって話ですね。
ごめんなさい…。
*/
/中/
よしゃ、別件終了。
そろそろ動いて行きますか……。
は、いいけど、どこに向かったもんやら。
どこにでも突っかかれるからなあ……うーん。
/*
何だかユーディットに救われた気分です(´ω`;)
後悔するくらいならやるなって話ですよね… il|li○| ̄|_
*/
投票を委任します。
少女 ベアトリーチェは、職人見習い ユリアン に投票を委任しました。
─ユリアンの部屋:寝台─
[ぼうぜん。]
…………。
[確かに眠るまで、そこにユリアンはいたのだ。
あの後、ずっと傍にいて、ご飯を作ってもらって
(それは、とても美味しかった)それから、一緒に寝たのだから。]
[寝台の上、少女は呆然と猫とおともだちを抱え込む]
[少女は何事か呟いただろうか?
それを聞き取るものは、この場にはいなくて。]
…………。
[不安、胸騒ぎ。]
[口元に手を当てて考える……これは緊急事態?
優先順位は声を行使しないことより…………ユリアンのこと。]
[少女はごそごそとおともだちの背中を探る。
背筋の部分にチャック。それを引き下げて。
両足を掴んでおともだちを逆さにし、勢いよく振る。]
[ころり、ぽてぽて。]
[寝台の白いシーツの上に転がるのはテニスボール大の球が6つ。
すべっとした素材で出来た硬質なボールには、一部にレンズ。
それは、グレーの瞳を模したお人形の瞳のような球。]
[少女はその球体を寝台に転がし、祈るように両手を組む。
そして、その小さな口を開き……]
[……少女の口から外見に合わぬ言葉が囁かれる。
6つの球体は、その声に反応するように淡く光り、
ふわり、重さがないように空に浮かぶ。]
…………探さなくちゃ……
お前も、くる?
[少女は球の起動を済ませれば、いつもどおりおともだちを抱え
…いつもと違うのは、少女の周囲を6の球が浮かんでいること。
そして、飼い主においていかれた?自主的に残った?猫に声をかけ。]
……それは、用があるんですか。ないんですか。
[少女の言葉に、僅か眉を寄せて。
歩みかけた足を止めると、ゆっくりと振り返る。
慌てる相手に、呆れ交じりの溜息を零して。]
[少女の声に球体がゆるく動いて反応を示すも、
球体が声の影響を吸い取っているのか、
部屋の電気などには影響なく。
猫はしばらく不思議そうな顔をしてたかもしれないが。
少女は偽装されたとは知らず
(そも、彼女はユリアンが自分を騙すとは考えていない)
部屋に残る後に従って、ユリアンの部屋を後にした]
─→廊下─
[廃墟は埃っぽい。
たまに高い塀や鉄筋の横を通り過ぎるときに降ってくる粉に眉をしかめながら、スカートを払った。
肩に落ちた灰白い粉を払おうと手を上げた時、ソレが目の端に入った。]
…ん?
[間の抜けた声を出しながら、それでも動きは素早く。
背中に刺した黒銃をさっと取り、腰の横あたりで握り締めて振り返る。
その瞬間、光が自分の頭の位置に飛んでくるのが見え、瞬時に身を引いた。
鼻を掠めて、銀が走った。]
…『オプス』っ。
[呟き、走った刃物を確かめるより先に、足は発射地点に向けて地面を蹴った。
手に持った黒銃は移動の軌跡を具現化し、長い棒状へと変化する。
銀の発射地点にいたと思われる人物は、スカートを翻して彼女よりも早いスピードで滑るように駆けた。]
/*
お帰りなさい。ちょうどこちらも常駐開始。
日本語訳ありがとーん。 やっぱりそんな感じで宜しいのかしら。
>メモ
…履歴を見ると「仲間への襲撃は行いません」となってるから
来ないのかとばかり思っていましたが。……来るんですかね、
…っち。
[舌打ちをする。
彼女は、そう、烏賊を退治した時に空中にいた、かの彼女じゃないだろうか?]
[足は緩めずに追いかける。]
[たじろぎつつも、歩みは進める。]
ある、ような。
……無い、ような。
[はっきりしない答え。
そうこうしているうちに、追いついた。]
何、なさっていたんですか?
――ええと、
─昨夜回想/二階・個室(F)─
[肯定の返事に、そか、と言って、二階へ。
途中、自分の部屋に立ち寄るイレーネを訝りつつも、自室でミルクティの用意をする。
それは、ピアノ共々、姉から教えられたもの。
兄からは戦う術を、姉からは癒す術を、それぞれ伝えられていた]
……戦う……か。
[イレーネが入ってきたのは、呟きの直後。
聞き取られたかどうかは、定かではなく。
それを気にかける間もなく、差し出された包みに思わずきょとり]
[告げられたのは、謝罪の言葉。
ふ、と、緊張が緩み、素の笑顔がこぼれる]
ん、わかってくれたんなら、いい。
……ありがとな。
[俺が甘いの好きなの覚えてたか、と。
少し、弾んだ声で言って。
ほんわり甘いミルクティでお茶の時間を過ごした]
[明けて、翌日]
……さて、どう動いていくかな、と。
[呟きつつ、食事はとっておかないと、と準備をしておいて。
ちゃんと食べているのか不安になった事もあり、イレーネの分も用意して声をかけ。
食事を済ませた後、ふらりと外へ向かう。
イレーネがついて来る、というなら、止める事はせず、宛もなく歩き出す]
─ →現在時間軸へ─
少女 ベアトリーチェが「時間を進める」を選択しました。
――…どっちなんですか。
[相手の曖昧な言葉に、呆れ交じりの溜息を零して。
近くへ寄ってきた、自分よりも下にある相手の顔を見下ろした。]
何をしていたって。
…別に、暇潰しにうろついていただけで。
[特に意味なんて無いですよ。
手持ち無沙汰に、ポケットにねじ込んだままの端末から、
零れ落ちる小さな鈴を、指先でちりりと鳴らし。]
/*
意外に皆反応してくれてることに安堵しつつ。
誰かにバトル希望されるかとドキドキ中。
ユーディットのあれは希望なのか否か。
希望あればメモに何かあるとは思うんだが…。
*/
/中/
うむう。
やり合いたい優先度が高いのがみんな赤組ではないか。
いっそ、てけとに襲撃されて、オトさんに突っかかったろか(それも。
ユーディがイレーネ行くっぽいから、俺は離れといた方がいいしなあ……。
にゃー、どうしようどうしよう。
[ふわり、宙に有る6つの球体は
少女を中心に、四方八方に飛び交う。
そうやっている間に少女は階下に向かう。
どうやら、球体はユリアンを探し出さなかったようだ。]
……、すみません。
[へなりと眉を下げた。
俯き加減になり、そっと相手を見上げる。
端末を包み込むように持った両の手を、口許まで上げた。]
[問いかけは、会話の切り口としてはどうにも拙かったようで。
互いの声と、時折崩れ落ちる礫の音は、静寂を切り裂くには至らない。]
……最初は、下見のつもりだったんですけれど……
いつの間にか、探検に変わった…… かな?
いろいろあるから、……つい。
/*
本日墓が濃厚になって参りました(笑)。
珍しくBGMをかけてます。
戦隊もの(ゲキレンジャーまで)と平成仮面ライダー(何故かBLACK混ざってる)をランダムで(爆
*/
[……白い球体が二つ、音もなく一階に現れれば
続くのはぺたぺたと音をたてて階段を降りる少女。
猫は足音もなく、その後を。]
[駆ける。跳ぶ。
そういえば、前を走る少女は何故飛ばないのだろうか?
跳ぶ方が障害物が無い分早そうに思うが]
…ボクが見失わないようにしてる、とかかなぁ?
あははははははは。
[笑顔に一瞬暗みが差し、手の中の黒い棒状のモノを握る力が、強くなった。]
─中央部・建物近辺─
……とはいえ。
闇雲に突っかかるには、ちと手強いのも多いしな……。
[あれやこれやと。
ただ、考えていても始まらないとは思うのだが。
それなりに手の内を知っている相手もいる以上、やはり、何も考えない、というわけにもいかず]
……むう。
[蒼の髪をがじ、と掻いて。
ため息、一つ]
[背に羽のようなものを持つ少女の姿。
しかしそれは全て紛い物。
その顔も、背にある羽も、手に持つ短剣も。
紛い物故に羽は羽ばたくことは無く。
地を駆けざるを得ない]
『やっだもぅあの小娘しつこいわねぇ』
[影の中、追撃してくるユーディットに舌打ちする。
廃墟地の中、足場は良いとは言えない。
ルート取りをミスる度に追撃者との距離は縮まっていく]
『これはぶつかるのを覚悟しなきゃいけないかもねぇ』
[しくったわ、と表情を歪めた]
―個室I―
…チッ。
[無駄だろうとは分かっていた。
Schwarzes・Meteorは生半可な組織ではない。
掛かっているプロテクトもまた他とは比べ物にならず]
仕方ない。
状況を見るならあの部屋には行かなければ無理か。
[端末を仕舞いこみ部屋から出た。
階段を挟んで向こう、奥の部屋の方を暫し見て。
軽く首を振るとそのまま階段を下った]
[相手が曲がる場所ではナナメに直線に走る。
少々の段差なら跳躍でかわすと、少しずつ縮まる距離。]
ねぇ、待ってよ。
なんでボクにあんな危ないモノ投げたのさ、イレーネさん?
[声が届く距離に達したと思えば、背中に声をかける。
走りながら声をかけると、少しだけ息があがっているのを自覚した。]
――別に、謝ってもらう事でもありませんよ。
[相手の様子に、思わず溜息を零す。
何処か冷たい物言いになってしまったのは
現状機嫌が良いとは言えない所為か、それとも]
…、色々あるのは確かですけど。
何か、面白そうな物でも、見つけました?
[問いを投げるも、その答えには更々興味ないのか
止めていた足を再び動かす。]
…………
[広いお部屋、前にいた場所を少し思い出すお部屋。
そして…………]
……………。
―一階:モニタールーム―
[6つの球体と猫とおともだちを抱えた少女は、部屋を見回す。]
[声をかけられても言葉を返すことは出来ない。
声までは変えられない]
……。
[返事の代わりに手に持っている短剣を投げつけた。
かの少女が短剣を大切にしているのを知っていれば、考えられない行動だったろう]
色々ある事自体が、面白いですよ。
物には、歴史があるから――
ビル一つとっても、そう。
[近くの皹の入った壁を撫ぜる。
相手が歩み出したのに気づいて、追いかけた。]
エーリッヒさんは、何か、見つけました?
…………情報検索、対象 ユリアン。
[少女が囁くと、操作盤上の球体が淡く光り。
それと同時にコンピュータのハードディスク作動音]
[飛ばされた短剣は右手に持った棒で払いのけた。
カキン、と音がして、手に残る微かな痺れ。短剣は、どこか横の方へと転がって行った。
にんまりと笑いながら、ふと。
今の短剣は、確か…落とした、と言っていた。]
…それ大事なモノじゃないのぉ?
ねぇ、待って、って、ば!
キミ、イレーネさん、だよねぇ?
[言いながら、短剣を投げる為に振り返った相手とはまた距離が縮まっただろうか?
手が届く距離まで縮まったならば、肩を掴もうと腕を伸ばす]
―建物一階・広間前―
[階段を降りきり周囲を確認すると、目当ての扉の向こうに消えてゆく小さな白い影]
考えることは同じか?
[息を整え、閉じた扉をノックする。
万一のことも考えながら、一拍を置いて扉を開けた]
――…、そうですか?
僕は、歴史なんて興味ないので…そう感慨も無いですけど。
[元々、何があるのかと気まぐれに探索していただけだ。
既に屠られた物に、思いを馳せる趣味は無い。
と、続く問いにぴたりと足を止めた。
ゆると、追いかけてくる相手へと視線を向ける。]
…見つけた、と言うんですかね。
――随分と下らないものでしたけど。
[ぽつり、呟いて。再びその足を踏み出す。]
[今居るのは、17歳の少女だった。
以前、エーリッヒと共に行動したときには、潜入の必要がなかったからか――衣服は戦闘に適したものであり、手にしていたのは端末ではなく、刀だった。そして、「言霊」と呼ばれる能力の使用も、殆ど無く。
同一人物だと言われても、その特徴は余りにも違う。]
…………!展開!
[少女は操作に集中していて、他の球体に指令を出し忘れ
ノック音に慌て、5つの球体を
自身の周囲に配置]
んー……
ここにいきていた人の、過去が感じられる気がして。
わたしには、そういうのが、無いからかもしれませんけれど。
[止まった足に釣られて立ち止まり、
此方に向いた視線にきょとりと瞬いた。]
くだらないもの?
[尚も逃げようと駆け続ける。
しかし短剣を投げたこと、悪路が続くことが要因となりユーディットの手が自分に届くまでに距離が縮まる]
……!
[肩にユーディットの手がかかる。
逃げられぬと悟ると振り向き様にユーディットの鳩尾目掛けて掌底を繰り出した。
それを避けられるか止められるかしたとしても、続けざまに脇腹目掛けて回し蹴りを繰り出す。
かの少女ならばおおよそやらぬであろう動き。
敵対の意思は明らかだ]
[広がる光景に目を瞬いた。
最初にこの部屋で確かめた時とは違う表示が展開されている]
プロテクトを抜けて…?
っと!
[振り返った少女の慌てた表情。
その周囲に浮かび上がった球体に僅か身構える]
─廃墟群・その中のひとつ─
[アーベルと別れたあと、自室で寝ていたはずの彼女だが、今、廃墟群のビルのひとつの屋上に陣取っていた。
その屋上で眼下での追いかけっこを感情の篭らない瞳で見下ろしていたが]
…………所詮、借りもん。直ぐに襤褸を出すか。
[それだけを呟いて、スッと屋上から姿を消す。]
………プロテック……?
[噛んだ。]
[少女は部屋に現れたてぃるの言葉を不思議そうに
けれど、相手が身構える気配に
おともだちを抱きしめ後退り]
[球体のうち2つ程が、レンズ面をティルにむけ]
シスター ナターリエが「時間を進める」を選択しました。
[鳩尾に不意に来た掌底は咄嗟に半歩下がって避けたが、直後の回し蹴りは咄嗟に手にした黒い棒を縦に持って防いだ。
直接脇に入らなかったが、その衝撃で横へ軽く吹き飛び、左手を地面に一度ついて咄嗟に体制を整えた。ふぅ、と息をついて姿勢を伸ばし]
…へぇ、ボクにかかってくるんだ。
じゃあ、痛くしてあげるよ。
ねぇ、痛がってる人の表情(かお)って…快楽におぼれる人の表情(かお)と良く、似ていると…思わない?
[にっこりと笑うその顔はとても無邪気で。
長くふわりとしたスカートが風にばさばさと揺らしつつ、手で遊んでいた黒いステッキのようなものを振り、大鎌へと変化させる。
持ち手の棒部分は細く良くしなる材質で、前を向いている刃はふらふらと揺れている。
柄の部分の中心より刃寄りに、垂直に短い取っ手がついていて、そこだけみると長いトンファーのようだ。
左手はその取っ手をしっかりと握り、右手は柄の先、端近くに添えられて。
笑みをたたえた唇を赤い舌で一度湿らせると、次の瞬間走りこんでその足元へ、鎌を横に薙ぐよう走らせた。]
−中央エリア・旧華街廃墟−
[少女に探されているとも知らず、女中に目撃度きゅんされているともやっぱり知らずに青少年はいろいろな場所を歩く。
からからと、礫が朽ちたビルの残骸を伝って落ちる音がした]
……?
[ふ、とぞくりとした何かを感じる。
自分の背後に強い揺らめきを感じた気がして]
…へぇ。
見知らぬ他人の過去なんて見て、楽しいですか?
[直ぐに翠は前へと向き直る。
少女の問いにも、其方へ視線を注がずに。
続く言葉には一度瞬いて。暫くの沈黙の後、薄く口を開いた]
――嗚呼、貴女は好きかもしれませんね。
誰とも知れない家族の、微笑ましい映像記録ですよ。
フィルムに、残ってました。
─中央部・廃墟群─
……ん。
[不意に、歩みが止まる。
掠める表情は、孤狼のそれ]
……早速、始めた連中もいるわけか……。
[元気な事で、と呟く。
その一方が、つい先日非戦協定らしきものを結んだ相手とは、まだ気づいていないが]
どこらへんでやってんのかね……。
[言いつつ、ぐるり、周囲を見回し]
プロテクト、ね。
[舌を噛んだらしい少女に少し笑いを誘われて。
即座の攻撃は来なさそうかと読みつつも、緊張した面持ちでこちらに向けられたレンズの動きに注意を払う]
それにしても。それを抜ける程のウィザードか。
[いざとなったらあのデータも消去しなければ。
そんなことを内心で思いながら声を掛ける]
探し物中だったかな?
それなら終わるまで待ってもいいけれど。
見知らぬ他人…… って。
そういう言い方をすると、詰まらなく聞こえます、ね。
[眉を寄せた。
とは言え、とうに先に進んでしまっているエーリッヒには、そんな表情など、見えなかっただろうが。
また開いてしまった距離に、足を進める。]
――へえ。
[家族、への反応は、極めて薄かった。]
[少し距離が出来たことで一呼吸。
すぐに体勢を直すユーディットに向き直る]
……追いかけられるのは趣味じゃないの。
黙ってやられるのもね。
[沈黙の後、口を開く。
それはかの少女の声ではなく]
アナタの趣味なんて知らないわぁ。
興味ないもの。
[しゅるり。
纏っていた影を解除、少女の中から赤で彩られた人物が現れる。
同時に影で刃を形成。
走りこんでくるユーディットに合わせ突如ユーディットに向けて駆け出す。
間合いを狂わせ、鎌の軌道から抜けようと。
同時に地面から頭を擡げる影の刃を繰り、右下から斜めにユーディットを斬り上げようとする]
…なんだ?
[僅かに眉根が寄る]
なんだか、何でもかんでも怪しいな、この街は。
[既に廃墟なのだからそれまでといえば、それまでだろうけれど]
[取りあえず、誰と誰がやり合っているのか、位は確かめるべきかと。
まず周囲を見回し、それから、上を見る]
……登って行けそう……だな。
Reine Luft……Anfang.
[解き放たれるのは、糸を目覚めさせる言葉。
獣化すればすぐではあるが、消耗の度合いを考えれば、こちらの方が負担は少ない]
Erstarren Sie…….
[続いて、それを硬質化させ。
鉄骨に絡め、それを手がかりとして上へと登ってゆく]
…だから、僕は他人の過去に興味ないんですって。
[けらりと小さく笑う。
表情こそ見えないものの、声色で憮然とした様子なのは理解出来た。
ふと、追い越していく少女の背中に視線を向けて。
ぴたりと足を止めた少女の数歩後ろで、自らも歩みを止める。
此方まで止める筋合いなど無かったのに、何となく。]
――ええ、
下らないですよ、実に。
[それが、どうかしましたか。と。
投げられる言葉に、冷やかに翠を細めて。]
[てぃるの様子は少女を咎める調子はなく。]
…………プロテクト…
[てぃるが再度口にしてくれたおかげで、
次は噛まずに発音出来るが意味はわからず
モニターの制御機構を操作する時にあった
防御壁のこととは気付かず]
…………
[ウィザードの件にもきょとんとしていたが、
続く言葉に勢い良く頷く。
てぃるが勝手に声を行使したことを
叱りにきた人物ではなさそうだし
危害を加える様子もみせないので、
少女はまた操作盤に向かい合うように
てぃるに背を向け……球体も一つはレンズの方向をかえ]
[走りこまれて距離感が掴めずに鎌は空を切った。]
っちょ、なんでこっち来るのさっ!
[左から振った鎌は空中でしなり、そのまま下へと慣性で鋭く戻る。
下から襲う刃はその鎌の動きで防ぎつつ、前へ走っていた体は軽い跳躍で右へと避けた]
あれぇ、キミ、誰さ?
[遅れてついてきたスカートとエプロンに裂け目が入ってしまったが、構わずそのまま跳躍の着地の足で地面を蹴り、下へとしなった鎌の柄を相手の左脇に向けて叩き込もうと手を横へ振りつつ、緊張感の無い声をあげた。]
[天高くに在った陽は時間の経過につれて地に沈み、
闇に落ちゆく空の下では淡い茶は限りなく色を失う。
ゆったりとした動きで振り向く。
ふわりと広がる、髪。]
そう――
[深い緑の眼が細められる。]
青年 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
別に。
全く同じというわけじゃない。
…余計なことに気を取られている場合じゃないだろう。
[自戒の言葉を心の中で繰り返す。
その響きも先日よりはよほど冷静か]
…さて、どこまでいってみるかね…。
[ブーツが礫を踏む。
じゃり、と音がした。
そのまま時折難しい顔をしながら青少年は歩いていく。
旧華街を次第に離れていく足は、自分が隣人のほうへと向かっていることを知らない]
…?
[僅かに足が止まる。
聞き覚えのある声]
……んん?
[ぴたり、と足が止まる]
/中/
ゆりりんの主張…?
…あ、そういうこと!<確認してきた
うん部屋番号って確かめないとやりますよね(笑)
うーん、動けなかったのは本当に申し訳ないのですが。
今日はもう一件起きるのかな?
ナタ様のところで起きるなら駆けつけますよ、勿論。
――貴女に、何が判ると。
[ポケットから零れ落ちて。
風に揺れる白金が、微かな呟きを拾う。
その響きは、苛立ちを吐き捨てるように。]
モノじゃないんだから黙って立ってるわけないでしょお?
[クス、と笑みを漏らす。
下からの一撃を防がれると小さく舌打ち]
誰だって良いじゃない?
ここに居る、今アナタと戦っているという事実さえあれば。
ここはそのための場所だもの。
[問われた答えと共に真っ赤な唇の両端を吊り上げる。
問いと同時に繰り出されてくる柄には出現させたままの刃を身体の左側へと滑り込ませ、打ち合わせる。
良く撓る柄から追撃を考慮し刃をその場に留まらせ、自身はユーディットの横を背後へすり抜けるように一足飛び。
その間も置き去りにされた刃を繰り、ユーディットへ突き刺そうとその刃を伸ばす]
[本来ならあちらこちらを中継するはずのモニターは
何かを探すように、早いテンポで切り替わる。
……映るはすべて外部。]
…………。
[てぃるの声に振り返れない程集中。
モニターを覗くため背伸びした足。
膝丈の検査着の裾からは時折ドロワーズが覗くが ]
[屋上から去ろうとしていると、対面からいきなりアーベルが上がってくる。
一瞬ビクッと反応するが、一度スッと目を閉じると元の微笑を浮かべ]
ああ、いきなりなのでびっくりしました。
こんばんわ、アーベルさん。
さてね。
何も解っていないのかも知れないし、
何もかも解っているのかも知れないな。
[――薄く、形だけの笑みをつくった。
鈴に口づけるように、唇を寄せた、囁き。]
[糸は右の手にふわりと絡め。
翼とは異なる、銀の煌めき。
ゆらりとゆらめく糸の合間からは、鮮やかな朱の花が覗き]
……っと……おんや?
[見回した先。
そこに捉えた人影は、やや、意外と言えば意外な姿で]
よ、こんばんは。
……こんな所で、お散歩かい?
[投げられる挨拶に返すのは、ごくごく軽いもの]
[パチリと端末を開く。
相変わらず、外部と連絡は取れそうにない。]
ん――
誰か、いるかな。
[エーリッヒから視線を逸らして、呟いた。]
…いや、んなこといったって。
色んなとこ見てまわんねえと、後で何あるかわかんねえし。
同じ状況的不利なら、少しでも有利な場所見つけるしかねえもん。
[ぽり、と小さく頬をかくももちろんそれは李雪には見えないだろうが]
[動き始めた画面と少女を等分に見ていた。
が、ふと目に入った物に思わず一瞬意識が奪われて]
……いや。
[一筋の焦りと一抹の安堵が混じった声が漏れ。
軽く首を振ると意識の殆どを画面の方へと移した]
それにしても、凄いな。
[続いた呟きも半ば無意識か。
自身も機械操作に携わればこそ感嘆は大きい]
(あー、ほんまびっくりしたわ。とっさの入れ替わりと刷り込みやさかい、襤褸出さんかったらええけど。
……まあ、そんときはそんときや。そろそろこの殻も用済みやし。)
[柄が刃を打ち相手に達さなかったのを見てとると、すぐに鎌を手元に引き寄せて自分の前で一度横に振る。
伸びてきた刃は軌道を変えるように横からその鎌で叩くと、刃の生む風が頬を撫でた。]
やだなぁ、ボクの一張羅…どうしてくれるのさぁ。
[ふわりと膨らんだ袖の肩の部分が、裂けた。
が、上げた顔は相手を睨む事はせず笑い、また一歩下がって間合いを一度取り]
あはははははは!
その為の場所なら、キミが血ィ、見せてよ…っ!
[低い姿勢から左手で取っ手右手で柄の端を持ち、左に大きく体を傾げながら自分の奥へと鎌を一度引く。
次の瞬間力いっぱい踏み込みながら鎌を振るうと、フォンと音を立てて相手の顔手前10センチくらいで左下から右上へと振り切る。
障害物に当たらなかった鎌は振り切ったトコロで柄の部分がしならせ、深く刃を内側へと曲げてぐぐぐ、と沿った。
そしてそのまま、ぱちんとまるで鞭かゴムのように勢い良く戻り、同時に足をもう一歩踏み込んで相手を鎌の射程県内に捕らえる。
勢い良く戻ってきた鎌の刃の後ろ、柄の部分がルージュの頭上から襲う。]
[軽い返答に私はクスリと微笑む。]
ええ、昨日し損なった下調べも兼ねまして。
ここまで、上がってくるのもひと苦労でしたわ。
それで、アーベルさんは?
ユリアンさん。
……こんばんは? お散歩ですか。
[ゆるりと首を傾げる。
浮かべた笑みは、薄く、薄く。
何処かつくりものめいていた。
広がる夜闇に紛れて、遠目には解り辛いけれど。]
―回想・アーベルの部屋(個室F)―
[彼の好物について、記憶が正しかった事に一喜。
自分は一緒に持ってきた青林檎を添えて、お茶を楽しむ。
温かいお茶が眠気を誘ったのか、やがて舟を漕ぎ始める姿に
アーベルはどんな反応を返しただろうか。
それはさておき、一夜が明けて。
調理なんて知らない彼女は放っておけば果物しか食べず。
声をかけられ、嬉々として用意されたご飯を頂戴した]
美味し――。
[この世の幸せが此処にあるわけでもなかろうに。
けれど、彼女は心底幸せそうな顔をして]
――あ、お出かけ?
私も、行く――っ。
[アーベルが外へ向かう素振りを見せれば、
小鴨のようにその後に従った]
なるほどね。
[下調べ、という言葉に肩をすくめ]
俺は……考え事しながらふらついてただけ。
そしたら、どっかで始めた連中がいたようなんで、どこでやってんのかな、と思って。
[様子見に来た、と。さらり、返す]
[は、と。短い息を零した。
少女に向ける視線に滲むのは、苛立ちと、嫌悪。
と、知人の名を呼ぶ声が届いて、僅かに眼を見開いた。
暫しの沈黙の後、一つ、深呼吸。ゆっくりと翠を伏せる。
少女へと注がれていた負の感情はその裏へと隠して――
強く握っていた掌を、ゆる、と緩める。]
――…、
[再び視線を上げた先に、青年の姿を捉えて。]
…んだよ、怒るなよなー。
気持ちよさそうに寝てるから、起こしちゃ悪いかなーって、さー…。
[ますますなさけない言い訳でどうにかして]
藍苺とこようかと思ったけど、あいつもぐーたら寝てたから。
湯たんぽ代わりにちょうどよかっただろ?
メイドなんだから自分で縫いなさいな。
[相手もそうだが緊張感のない声で返す]
やーよ。
そんなに血が見たいなら…自分のを見れば良いでしょっ!
[弾かれた刃はルージュの影へと吸い込まれる。
その隙に相手は鎌を振り抜いてきて。
一撃目は当たることなく鎌は上へと抜けて行く。
しかしそれだけでは終わらなかった。
僅かな油断。
その隙を逃すことなく鎌の柄が上から打ち下ろされてくる]
くっ…!
[その勢いに避けられないと悟ると、腕を振り上げ頭の上でクロスさせる。
同時に影が布状に下から伸び、ルージュを護るようにクロスした腕の上に展開した。
柄からの衝撃を全てそれで受け切ろうと]
[きょとん。]
…………?
[制御の隙間。聞こえた呟きに不思議そうに
小さく少女は振り向いて。
モニターが制御を離れ、ゆーでぃっとの姿が映る
少女にとっては、記憶の始まりから
植え付けられたこの能力が
感嘆が滲む言葉を引き出したとは、思い付かず。]
[女子高生の声に、いまいちはなれがちだった意識がしっかり引き戻される]
あー…まぁ、さんぽっつーか、何つーか。
一人歩き?
そっちは…。
………誰かと、逢引?
[微かに首をかしげ、消炭の瞳を細め]
[声は紡がず、
視線のみを一瞬滑らせる。
冴えた緑に、感情は窺えない。
別段、愉快に感じているようでも無かった。]
[揺らめく朱に気付きつつも、この場では何も言わず。
彼が昇り切ったのを確認すれば、速度を上げて一息に
屋上を軽く見下ろせる程度の高さまで]
こんばん、は?
[彼女もアーベルと同じく意外、という感想を抱いたのだろう。
ほんの少しばかり首を傾げて、ぺこりと挨拶をした]
……、……あいびき?
[理解不能な単語を聞いた。
とばかりに、そっくり、繰り返した。
ぐぐぐぐ、と更に傾げられる首に、飾りが鳴り――]
ああ、そうなんですか。
それでしたら、えっと。
多分あっちの方でユーディットさんとオトフリートさんが。
[そう言って、さっきまで彼女が立っていたあたりの方角を示す。
その言葉に含まれていた矛盾には気付かないまま。]
[鎌を力を添えるようにして落とすが、影が防御を助ける。
ち、と小さく舌打ちしつつ、顔が近づいたならばにんまりと笑う。]
あはははは。
ボク、自分が痛いのはイヤだからさぁ。
ねぇ、痛い表情(かお)、して?
[会話は実に楽しそうに見えるだろうか?
防御に使った影がどう動くか分からない為、トン、と一歩また後ろへ下がって間合いを取ろうとする。
と、そう見せかけて、鎌を持った右手と逆の左手の人差し指と中指を2本、自分の唇へつけつつ、息を吸った。
頬をぷっくりと膨らませて指と指の間に息を吹き込むと、黒い炎がゴ、と噴き出た。]
誰が逢引だって?――フェイ。
[呆れ混じりに、聞えてきた言葉に突っ込みを投げる。
夜闇に紛れて、姿は判りづらいものの
声の主は十二分に理解できた。]
…そういう君は、あの子どうしたの。
[ぴったり引っ付いてたでしょ。
と、隣に居ない存在に、ゆるりと首を傾いで]
[パタパタと上がってきたイレーネに気付くと、にっこり微笑み]
ああ、イレーネちゃん。こんばんわ。
えっと、そんなに不思議ですか
[小首を傾げる様に苦笑い。]
君にとってはあたりまえのこと、か。
[不思議そうにこちらを振り向いた少女に返したのは苦笑。
こちらの感情を理解していないことが分かる、無垢な表情。先日のイレーネとの会話の時よりも深くどこかを抉る棘。
けれど今はそれを抑えるだけの目的があり、視線は意志によって逸らされ再びモニターへと向けられる]
…早速始めているのもいるわけだ。
遣り合ってるのはエンジェル…と、誰だアレ?
[映った姿に眉を寄せる。怪訝そうに呟いて]
リーチュェだっけ。
あれが誰か、君には分かるか?
[集中から発音は僅か乱れつつ、少女に問いかける]
ん、と。
あんまり、運動しそうじゃないって思ってた、から。
ここまで登ってきたんだ、って。
あとあと。
何だか、壊れた場所にいる感じがしない、から。
[と、苦笑いには至って真面目に返した。
壊れた場所、とは廃墟の事を指した言葉だが
どう受け取られるかは分からない]
[ナターリエの言葉に、あいつらか、と呟く]
……執事とメイドのバトルって、それもそれですげーな、おい。
[小さく呟いて、示された方角を見やる。
この位置からは何も見えず、糸が舞う状況では獣の感覚は働かないため、正確な情報はまだ、捉えられないが。
ぶつかりあう、気配らしきものは確りと捉えられた]
どっちが勝っても不思議なし……って、とこだな。
あれ、違うの。
[ふうん、と相槌を打とうとした表情が一瞬凝固し、そして噴出した。
そこに見えたのが隣人の姿だったからだ]
…日碧?!
おまえ、お上品な顔して夜に、しかもこんなところ選んで逢引なんて…!!
[わざとらしいオーバーリアクション]
[イレーネからの問いには、苦笑いをしつつ]
そうですね。運動は得意じゃないですよ。
ここまで上がってくるのには骨が折れました。
壊れた場所? ああ、私ってそういう風に見えますか。
…ちぇ、何だよ二人して李雪李雪ってよー。
あー、はいはい、どうせ俺様おまけだよー。ちぇ。
[ぷりぷり不機嫌そうな顔してから小さく息をついて]
あー…今頃宿舎で起きてる頃だと思うけど。
[それがどうかしたのかとばかりに青少年は二人のほうを見て、その間で視線を揺らし首をかしげる]
ユーディットと、オトフリート――?
やりあう、バトル――?
[二人がじゃんけんをしてるのかな、と思って
彼女の指差す方向を見たけれど――何も分からない。
勝敗の行方に興味津々というように、
示された方向へついと翼を向ける]
[翼を向けるイレーネの様子に、左手を額に当てつつ前髪をかき上げる。
そう言えば、その辺りの概念の理解には至ってなかったのだな、と]
ああ、どーもそうらしい。
かなり、痛そうな気もするけどな……。
あんなに懐いていたのに、
ひとりにして来たら、可哀想じゃないですか。
それに、今は、こんな状況なのに――
[なのに。
何を暢気に会話しているのだろうと、過ぎる思考。]
大変なのに、頑張ったんだ。
とてもとても、したい事があったんだ――ね。
それは、できた?
[無為に苦労をするようにも見えなかったらしく、
このビルの上に何か目的があったものと考えたようだ]
壊れた、場所。
ナターリエはもっと、何だろう。
静かで寒くない場所にいそうな感じがした。
[少女は自分の言動が、相手に影響があるとは
欠片もおもわず、ただただ不思議。
ユリアンが映っていないから、切り替えるようとすれば……]
…………?
[不思議な呼び名も続く言葉にも
ふるふると首を横にふり]
…それは喧嘩売ってると捉えても?
で。そういうフェイ君は、「こんなところ」で何してるのさ。
[一部を強調して聞えるのは、恐らく気のせいじゃない。
緩やかに笑みを浮かべて、くつりと喉を鳴らす。
続く言葉に、一つ瞬いて]
随分と懐いてるようだったから。
放っておいて、大丈夫なのかと、ね。
[泣いたりしないんですか?と同じように首を傾いで]
[影に助けられたとは言え、その衝撃は全て受けきれず、ビリ、と腕が痺れる]
うふふ、イ・ヤ☆
[近付いた顔を逸らすことなくにこりと笑み返して拒否の言葉を紡ぐ。
相手が間合いを取ると影はうねりルージュの周囲で停滞する。
その影を複数の刃へと変えようとした時だった。
不意打ちのようにユーディットが黒い炎を噴出した]
きゃあ!
…いやー! 髪の毛焦げたじゃない!!
もう怒ったわ!!
[咄嗟に直撃は避けたが真紅の長い髪は緩やかに動いたためにチリリと先が焦げる。
怒りの表情を露にしたルージュは自分の影を全て周囲に集め、分散させ、無数の槍を作り出した]
串刺しになりなさいっ!!
[作り出した槍を宙で繰り、ユーディットを取り囲む。
パチンと指を鳴らすと、槍はユーディットへと襲い掛かった]
…そうか。
邪魔して悪かった。
[少女の探し物を先にしていいと言ったのは自分。
映った姿は気になったが、どうぞ、というように右手を広げた]
したい……こと?
[そう呟き、一瞬表情が凍る。だが、すぐにもとの表情に戻ると苦笑いをしつつ]
え、ええ。一応は。
[それはとても曖昧な答え。まるで、『そんなものなかった』ような。]
うーん、温室育ちってことですか。まあ、否定は出来ないです。
痛そう――?
[古き時代にピコピコハンマーとヘルメットで
繰り広げられた血で血を洗う不毛な戦いを知らない彼女には
痛みを伴うじゃんけんを欠片も連想する事ができず。
少し振り返ると]
どうして痛くするのか、分かんない。
[二人とも変なの、とユーディットとオトフリートに対して
妙な評価を下しただろうか]
[ナターリエの答えには満足したのだろうか。
にこり、と笑うと]
頑張って登ってきて、したい事できなかったら悲しいもんね。
良かった、ね。
[ここで何をしようとしていたのだろう。
遠くを見たかったのかな、風に吹かれたかったのかな。
それとも、ユーディットとオトフリートさんのじゃんけんの
観戦をしたかったのかな。
そんな暢気な事を考えながら]
[広げられた右手に少女は頷いて
球体がもう一つ操作盤に乗り。
先程よりも早いテンポで切り替わり始め……
捉えるのは3人の姿。]
俺は夜のひとり歩きだっつうの。
どこかの顔のお綺麗なおにーさんと違って、女の子がホイホイ連れるわけでもないんでね。
[む、と僅かに頬を膨らませながら]
…あのなぁ、懐かれてるからっていつも行動が一緒ってわけでもないんだけど。
[二人の気にする様子、それから少しの間のあと、若干怪訝そうな顔して首をひねった。
まるで二人の間にある空気の質を値踏みするように瞳を眇め]
…前言撤回。
ひょっとして、仲悪かったりする?
だからって別れ話って雰囲気でもないけど。
わかんない……か。
まあ、確かに、痛くする必要なんて、わからんわな。
[あくまでじゃんけんが主体な事に気づいているのかいないのか、それは定かではないが、苦笑しつつ言って]
んでも、ここでは、それが必要とされてる……痛い思いしないと、護れないから、な。
[低く呟いて。
ナターリエの一瞬の表情の変化に気づいてか、蒼が僅か、細められる]
職人見習い ユリアンは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
[重なる問いかけに瞬きながらも、ユリアンを見る。
返って来た答えには、些か、不服げな表情を浮かべた。
が、]
……仲?
特別、よくも悪くもないと思いますけれど。
[心底、不思議そうに言う。]
別れ話、って。
付き合ってもいないのに。
ブリジット=エメス、エーリッヒ=ハイゼンベルク。
それに黒猫か。
[最後の人物は多少なりと見覚えらしきものもあったが、前者二人は特にどういう人物なのかを知らない。
少女が憶えているであろう名前と別の呼び方をしたのも気付かず、僅かに猜疑の混じる声で確認するように名前を口にした]
こちらは戦っているわけではないようだな。
[無数の槍に、瞬時に鎌を立ててその柄を下へと力いっぱい曲げ、反動で柄の先を中心にまるで鎌の上に逆立ちしているかのように飛び上がろうとした。
破れたスカートから、白いドロワーズが突き出て上へと伸びる直前、黒い槍がそのスカートを地面に縫いとめた]
…っち…!
[姿勢を崩し、地面に倒れると槍がその足に、腕に、突き刺さる。]
っく、ぁぁ…!
[冷たい地面と黒い鎌の上、朱が散った。]
あ、あはは…やだなぁ、ご主人様…。
ボク、まだやれるに決まってるじゃないデスカ…。
[ぶつぶつと呟き、フラリと立ち上がる。
ゆらりと揺れた。
前髪の間からちらりと見える眸は、かまぼこ型に曲がり。
ポタリ、ポタリ、と地面に血が落ちた。
ひらり揺れる、髪。
ゆらり揺れる、刃。
にたり笑う――口。
が、再びどさりと倒れた]
顔のお綺麗なおにーさんって、何処の誰の事ですか。それ。
でも、ぺったりだったじゃないですか。
そう簡単に、離れるとも思い難くて。
[顔を膨らます様子に、小さく笑いを零す。
ふと、値踏みするような視線と、続く言葉に。一つ瞬いた。
僅かに翠を細めて、ゆるりと首を傾ぐ。]
――如何して、そう思ったんですか?
[薄く、口許に弧を浮かべて。]
[きょとん]
…………黒猫はこっち……
[てぃるの言葉に思わず……少女はユリアンの通り名を知らない。
少女の言葉にあわせて、球体のうち二つのレンズが
猫の方を向く。]
痛い思いをすれば、護れる――の?
それなら、痛くても良い、かも。
我慢したら、護れるんだもの。
[さらりと言い切った後に、ふと気付いて疑問]
必要、とされてる――。
昨日話してた、みらいが取られちゃうってお話の事?
痛い思いをしないと、みらい、護れない――?
…で。あと一戦どうするんすかね…。
ぶっちゃけ狼陣営、初日からは戦闘出来ません事、よ…?
初回戦から一人でも削れるのは、マジで無理です。
影使えばいいのになんで使わないかなぁ…(うずうず)
勿論、痛い思いせずに護れれば、その方がラクなんだがな。
[冗談めかした口調で言って。
続いた疑問には、ああ、と頷く]
未来をとられたくなかったら、痛い思いをして、でも、それに我慢するだけじゃなく……。
勝たなきゃ、なんないんだよ。
ここは、そういう所。
[わかるか、と問いつつ。
ぽふり、とイレーネの頭を撫でて]
うん?
ああ、そうじゃなくて。
ユリアン・フェイ、だったな。
[釣られるように猫の方を見た。
それからふと気付いたように]
…会話ができないわけでもないのか。
[微かな笑みと共にそう呟いた]
テメーだ、テメー。
宿舎戻ったら鏡見てみやがれ。
[日碧に舌ひとつ出して。
二人の質問に首をかしげながら答える間、青少年は若干気まずそうに頬をかいた]
…なんかねー、空気が?
俺に気づくまでなんか話してたとしても、いきなり二人とも話の矛先が俺に向きすぎるっつーのかね。
あと、ここ二日三日の付き合いにしてはお互い気安いみたいな感じもあるし。
初見の相手同士なら、もう少し探りいれたり地雷踏んだりするもんじゃね?
……そんだけ。
まぁ、とりあえず。
[微妙、と唇の動きだけが描く]
…いや、ねぇ。
[うーん、と小さくうなる。
まるで気分は兄を通り越して娘を持つ父の気分]
…まぁ、大丈夫だからよ。
そんなに心配すんなって、俺だって男の子だぜー?
…ふふふ、あははははは!
血を見たのはアナタの方だったわねぇ?
意外に綺麗な紅じゃない。
[襲い掛かった槍がユーディットを貫くのを楽しげに眺める。
それでも尚立ち上がる様子には驚いたように目を見開く]
ホントしつこいわぁ。
けどその怪我じゃろくに動けないわよねぇ。
[何かと話し、笑んだ後に倒れるユーディット。
倒れる拍子に鎌に付着していたユーディットの血が飛び、ルージュの頬へ小さな紅い班を散らす]
アナタは、ここで終わり。
けどまだ殺さないわ?
終わるまでは生かしておけ、って言われてるの。
遊戯の結末、別のところで指を咥えて見ててチョーダイ。
[頬に飛んだ赤を人差し指で拭い取る。指に広がる赤。
それをちろりと舐めると、ユーディットを見下ろし微笑んだ]
気安い、のかな?
わたしは、ここで、初めて会いましたけれど、
……余計な事を喋りすぎるから、かなあ。
[ずうずうしいってこと?と、腕を組んで眉を寄せた。
先日のアーベルとの会話も、思い出していたかも知れず。
それから、はたりと瞬いて、]
なんか話してた……
って、あれ。
そもそも、何話してましたっけ。
[覚えていないらしい。
蟀谷に指を当てて、ぐりぐり。]
忘れっぽくていけないなあ。
[ぱちくり。]
…………ユリアン黒猫…?
[てぃるの言葉にポツリ。
もう一つの球体が猫の方に向き。]
……本当は…声、許可ないと行使駄目……
[話せないではなく、話さない理由をポツリ。]
[少女は操作盤に指を伸ばしつつ]
[頭を撫でるアーベルの姿をじ、と見上げる]
我慢をして、勝たなきゃいけない。
我慢をしても、負けたら――いけないの?
[それで負けるなら、最初から我慢なんてせずに泣いてしまいたい]
どうして、誰が、みらいを取ろうとするのかな。
みらいは、皆持ってるんだって――言ってた。
自分のみらいで満足すれば良いのに。
誰かを我慢させて、負けにして、みらいを取るなんて。
そんなの、ずるい。
[空色の瞳は、小さくも強い力を持ってそう訴える。
理不尽の理由も正体も知らないけど。
それでも、理不尽を感じる事くらいはできるから]
…ちょ、まー。何と言う見解。
初日からバトル吹っかけられるように、狂信者動いてくれたジャマイカ。
…まぁ、いいか。
[ぽちっとな。]
[見下ろすルージュを睨むようにして見、大の字になって地面に横たわった。]
…ボクを殺さなかったら、キミを殺しに行くよぉ…?
[言って、虚空に視線を泳がせる。]
ご主人様ぁ、ゴメンナサイ…ボク…。
ご主人様の事だから、ボク捨てられちゃうんだろぉな…
[眉尻を思いっきり下げ、眉間に皺を寄せる。
じ、と天を見て、背中に広がる赤の暖かさを感じる。
息を吐くと、ひゅー、とまるで空気が抜けるような音がした。]
[さっき、ちらり映っていたゆーでぃっとと…?を思い出しつつ]
……駄目。性別関係ないもん。
ユリアンは大切な人だから…
何かあってからじゃ……
今から行くから……そこが何処かもうすぐ調べる
…僕ですか?
あまり女性に好意を持たれた記憶はないんですけど。
[そもそも、あまりそういう事に興味無いですし。
相手の様子に小さく笑いながらも、何処か不思議そうに首を傾げ。]
…空気、ねぇ。
まぁ、ちょっと僕が先程まで、不機嫌だったので?
[その所為じゃないですかね。
首筋へと手を添えて、こきりと首を鳴らす。
何処かはぐらかす様な、曖昧な言葉を返して。]
あまり、人を詮索するのは好きじゃないんです。
気安いんじゃなくて、当たり障り無い会話をしてるだけですって。
それ、彼の猫だろう?
だからかな、そう呼ばれることもある。
[流石に通り名その他についてを細かく説明する気もなく。
猫の動きを追っていた視線を少女へと戻し]
許可?
それを出すのはユリアンなのか?
[それとなく探りを入れるように尋ねてみた]
んっと……
[首を捻っていたが、不意に、手を打った。]
ああ、エーリッヒさん、
何処かへ行く途中だったんでしたっけ?
お邪魔して、ごめんなさい。
[くるりと向き直って、頭を軽く下げる。
開いたままだった端末を、ぱたりと閉じた。]
……ここ、変な感じ…… 臭いも、するし。
わたしも、他、行こうかな。
召使い ユーディットが「時間を進める」を選択しました。
ああ、負けたら、取られちまうしな。
[静かに、頷く。
特に自分やこの少女のような特異な力を持つ者は、生きながらも自身の未来はない、という状態を強いられるのは目に見えているから]
……確かに、ずるいな。
自分の都合で、人に痛い思いさせて。
それで、未来まで取ろうとする。
とんでもねぇ欲張りだ。
……ま、だからこそ。
大人しくいう事聞いたり、負けるわけには行かないんだよ。
[口調は、静かで。
そこに込められるのは、自身の決意でもあり]
[睨みは意に介した様子も無く。
むしろ笑みを湛えていて]
いつでもどうぞ?
けど”今は”殺さないだけ。
アナタは『遊戯』に負けた。
どの道死ぬ運命にあるのよ。
[それがこの『遊戯』だから。
殺さないとは言っても、進んでユーディットの手当てなどしようとはしない。
そのうち『遊技場』のスタッフが回収しに来ることを知っているから]
/*
>>エーリッヒメモ
むしろ、身代わりしたいが為にアーベル負けてくれないかなと思っている中の人がいます(酷
妖狐で身代わりしないだなんて、勿体無い。
というか、このキャラのあんな設定を出せるのは身代わりだけ。
/中/
ええと、動かなくてごめんなさい、エーリッヒなKさん(ぉ
最初からそのつもりだったらリーチェと僕が戦うべきだったんだろうけれど、避ける方向で動いていたので(汗
明日は可能なら動くべきなんだろうな…ナタ様が動くのは今のままだと難しそうだし。他の身代わりとは少し違うからやってみたかったのだけれど、狼も続けてだともんにょりしそうだし、流れによっては諦めるべきですよねぇ。
というか、メモからして。
ナタ様も裏人格ありですかいと!(苦笑)
さーて、明日どうなってくるんだろうかしらー。らー!
ボク、死ぬのかぁ。
まぁ、仕方ないよねぇ、悪いコトいっぱいしたし。
[自分の意思で動かせない重い体のまま、ルージュを見上げて]
ねぇ、キミ最初イレーネさんだったよねぇ。
イレーネさんなの?
[てぃるの説明に納得の表情で頷き。
その後には、ふるふると首を横に。
詳細を隠すために、首ふりだけで済ませたのではなく
単に話さないことが多いから、その癖だったのだが。]
………強制制御強化
[少女は操作盤に向き直り
球体を4つ操作二関わらせ、
ユリアンの現在地を…モニターに映る場所の
位置特定にかかる]
気安いって、あ、ええと。
なれなれしいとかそういうことじゃなくて…うーん、無理だ。
俺、あったま悪いからさぁ…。
[語彙のない自分をさらしながら小さく肩を竦めた。
隣人の言葉にも、ただ曖昧な顔してうーん、と唸るだけ。
けれど、青少年の頭ではシリアスがそんなに長続きするはずがなかった]
[静かにこくりと頷くと]
私、まだみらいが分かんない。
だから――先に他の人に取られるの、嫌。
分かっても、取られるのは嫌。
欲張りさんは、懲らしめてあげなくちゃ。
取られたみらい、取り返してあげなくちゃ。
[そうだよね、と同意を求めるようにふわ――と翼が一呼吸]
いや、俺はいいからそこにいて自分を守んなさい。
おにーさんとの約束!
どうしてもっていうなら藍苺守って。いい?
[だーめ、と小さく転がして]
あっと。
ユリアンさん、李雪の面倒、ちゃんと見て下さいね?
[釘を刺すのは忘れない。
気安い、云々の話題に対しての理解は諦めたようで。]
きっと、李雪にとっては、
……すっごく、大切なんだから。
この『遊戯』で未来があるのは勝ち残った者だけよ。
弱者にはそれなりの未来が待ってるわ。
[問われた言葉には少し考え込んでから]
さぁ、どうなのかしらね?
誰かがそうだと言えば、その人にとってはそれが事実となる。
アナタはアタシがイレーネだと思うのかしらぁ?
特に、行き先を決めていた訳でも無いですけど
――気になさらず。
[頭を下げる少女に、ゆると首を振って。
考え込む知人を見やれば、くつりと喉を鳴らした。
僅かに首を傾ぐと、さらりと金が揺れて]
あまり考え込まないほうが、良いよ。フェイ。
慣れない事すると、知恵熱出すかもよ?
[冗談交じりに、くつりと喉を鳴らす。]
へ?あ、ああ、うん。
[どこかいくという言葉に既に気持ちは半分ぐらい彼女を見送っていたのだが、それが急に釘をさす言葉に変わればそれこそ鳩が豆鉄砲食らったようなぽかんとしたような顔のあと、首をかしげつつ、うんと頷いた。
この場を平和におさめるなら、それが一番だと判断したからだ]
[静かに二人の会話に耳を傾けていたが。
負けたら全てを奪われる。それは避けようもないだろう事実。
だから、奪われないためには……奪うしかなく……]
[軽く返された否定の仕草に小さく溜息を吐く。
だが元よりそれほどの期待をしていたわけでもない。とりあえず黒猫は研究者そのものではないのだと脳裏に置いて。
後は少女の操作とその結果を黙って見つめていた]
(奪うこと、終わらせることこそがうちにとっての至上の悦び。
それが、うちの基本骨子。持って生まれたうちの使命なわけや。)
知恵熱って、ちょ、お前ひどい!!
[流石に馬鹿にされたのはわかっていて、カチンときたのかそれこそ猫が毛並み逆立て威嚇するのを思わせる勢いで日碧をにらんだけれど、それが効果があったのかどうかは一切の謎であり]
そーいうこというヤツは、ふらふらしてて瓦礫の下敷きになっても助けてやんないんだからな!!
ん、そーだな。
[人の事まで手が回せるかはわからないし、そこまで入れ込める相手が多数いるわけでもないのだが。
それは言わずに、頷いて。
ぶつかり合う気配が静まったのを感じれば、まだゆらゆらと舞う糸に、意識を向ける]
Halten Sie einen Faden an….
[紡ぐのは、糸を鎮める言葉。
力を失したそれを右手に確りと巻きつける]
さて、どーやら一つ終わったようだし……俺、ちょっと見てくる。
[早口に告げるのと、銀の羽が舞うのは、どちらが先か。
銀翼が開き、屋上を蹴る音が周囲に響く]
[きょとん]
……私を守る必要はないもの。
私はそのために在るんじゃないもの。
ユリアンに言われたから藍苺も守るけれど、
大切なのはユリアン
[きっぱりと。]
だから、ユリアンに言われても、行かないわけにはいけないの。
/*
あ、ちなみに能力に制限は一応かけてます。
他人の姿を取れるけど、その間影を自在に操ることは出来ません。
故に模倣した人間の持つ得物を使うか、体術で戦います。
影を自在に操るにはルージュの姿に戻る必要があります。
まぁこの程度ですが(苦笑
*/
[騒ぎ始めたユリアンと、それを相手にするエーリッヒを振り返る事はなく。
何処か――と言った以上、すぐに建物に戻る気もないようだった。]
小説家 ブリジットは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
[──────ぴしり。]
[彼女の内面。『ナターリエ・ヘルゼーエン』としての意識に、一筋の罅が入る。
もちろん、意識の音が外部に漏れ出ることはなく、そばの二人がそれに気付くことはない。]
シスター ナターリエは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
…あのなぁ、どう考えたって普通は逆だぞ。
子供を守るのが大人の役目だ。
……とにかく、だ。
動くな、俺はほっとけ。
俺、自分を大事にしないヤツは嫌いだ。
[声はぶすくれて、それこそ頬を膨らませているとイメージさせるか]
だから、来なくていい。
あと少ししたら、かえるから、そっちに。
教師 オトフリートは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
――あれ、言ってる意味バレちゃいました?
[威嚇する青年の様子に、更にからかう様にくつくつと喉を鳴らす。
先程まで、虫の居所が悪かった腹いせ…と言うわけでは無いけれど。
続く言葉には、僅かに翠を細めて]
…あれ。助けてくれないんですか?
そうしたら、こんなところじゃ直ぐに死んじゃいますね。僕。
…良く、わかんないや。
違う気が、するけど…。
[背中に広がる赤い血だまりはどんどんその範囲を広げ、痛みにゆがんでいた顔はゆるやかに瞼を下ろしかける。]
[確かに、誰をも助ける事はできない。
けれどせめて、護れるなら大切な人くらいは。
むしろ、自分を護れなくても大切な人くらいは護れるかもと
遠くない未来、彼女が思う時は来るだろうか。
未来を知らない彼女が自分の未来ではなく、
誰かの未来を先に見つけたならば――]
あ、待って――。
[銀の翼が舞うのを追って、白の翼も宙に踊る]
テメ。
流石に俺が三歩歩いて忘れる鳥頭でも、馬鹿にされてることぐらいわかるっつーの!!
あー、ムカツクーーーーーーーーー!!
[青少年の騒がしい声はきっとあたりに大きく響いたに違いない。
けれど続いた言葉に、僅かに小さくつまって]
…な、なんだよ。
じごうじとくってやつだろ。
こんなところに呼ばれるくらいなんだから、どうにか切り抜けろよ自力で!
普通……じゃなくても
それが、私が在る理由だもん。
[続く言葉には"自分を大切にする"と、言う概念がない少女には
正確な意図は伝わらないけれど、自分の行動には
ユリアンに嫌われる様子があるのは分かり涙ぐむが]
…私の在る理由は、ユリアンに好かれる
……ことじゃ……ないもん。
[とは言うが言葉が詰まる。]
[見上げた空には、透明な夜が広がる。
煌めく星のひかりは、遠く。
銀が、舞うのが見えた。]
――……きれい。
[続いて踊る純白に、緩やかに、瞬かれる緑。]
職人見習い ユリアンが「時間を進める」を選択しました。
じゃあ、きっと違うんだわ。
[所詮は影。
決して本物にはなれない]
ま、アタシはアタシ。
他の何者でも無いわ。
誰かに成りすますことはあってもね。
[ユーディットが横たわる地面に徐々に赤が広がる。
それを見ると少しだけ眉を顰めるか]
手当て前に死にそうねぇ。
[スタッフはまだかと流石に辺りを見回した。
自分で応急手当をしようとは思わない。
その手段を持たないから]
[内心ひやひやしているものの、ここで引くわけにはいかないとばかりに青少年は心をちょっとだけ鬼にして]
こら。そういうのがだめなんだっつーの。
自分を大事に出来ないやつが、他人を大事に出来るもんか。
…だから、今はダメ。いい?そこで待ってて。
あはは、殺すつもりだったんじゃないのぉ?
少なくともボクは、キミを殺すつもりだったよぉ。
[傍らに立つ女性に、いつもの無邪気な笑みを向ける。
倒れ伏していても、その手が鎌を離す事はない。]
[自分を追う、白の翼の思いなどは知らぬまま。
知ったなら、他者よりも自分を、と諌めるのだろうけれど。
感じた血の気配に引かれるように、そちらへと空を翔け]
……って、こいつはまた……。
[ふわり、と着地して目にした光景に。
零れたのは、低い呟き]
[てぃるの言葉に手で目元を拭いながら、
俯いてふるふると首を横に。
けれど、涙はとまらなくて。]
[正面のモニターには、現在地と目的地が、
グリッドの上に示され。]
――…自覚は、有るんですか?
[鳥頭、との言葉にきょとりと瞬いた。
…何気に酷い言葉だが、意図しているのか無意識なのか。
賑やかに文句を告げる様子には、
夜間なんだから、もう少し静かにしたらどうですか、と静かに嗜めて。]
幾らなんでも、突然の崩落にただの「顔のお綺麗なおにーさん」が
対処出来るはずないじゃないですか。君じゃあるまいし。
[続く言葉には、いけしゃあしゃあと]
投票を委任します。
召使い ユーディットは、青年 アーベル に投票を委任しました。
言ったでしょ、”今は”殺さないって。
そうやって上からも言われてるのよ。
アタシだって殺す方が楽だわ。
手加減する必要無いもの。
[面倒そうに肩を竦めて。
その様子は随分と気楽なように見えるか。
かと言って油断をしているわけではない。
相手が倒れていながらも得物を離さないなら尚更。
手負いの獣は何をしてくるか分からない]
殺しちゃったら後で怒られるのアタシだしぃ。
へぇ〜。
キミのご主人様も、ややこしい事言うんだねぇ。
[ルージュに言いつつ、他に人がきたならばそちらにも視線は流すだろうか。
体は、動かないが。]
あらやだ、回収スタッフの前に別のが来ちゃったわね。
[現れたアーベルの姿に真紅の瞳を瞬かせる。
その後ろを見れば、先程自分が模倣した少女が見えて来るか]
あははー、イレーネじゃないってバレちゃったわぁ。
[先程までユーディットと話をしていたことを口に出し、楽しげに笑った]
うっさい!
[それこそくわっ、と勢いのありそうな表情で軽く日碧を睨む。
ぷりぷりと怒り散らす様子がなんとも機嫌の悪い猫にも、夏の夜に冷えたアスファルトの上で転がって涼む猫にも見えた]
…よく言う。
お前みたいなのが一番こええんだよ。
済ました顔して、何考えてんのか、何したいのかまっじわっかねえんだもん。
[物凄く困った顔をして。
ふとアーベルのしていたことを思い出す]
…泣かないでくれ。
[同じような優しい言葉は出てこないけれど。
数歩近寄ってその頭を撫でる、というかその上に手を乗せようと]
[銀の軌跡を追うにつれ香る。
この匂いは何だっただろうか、何処で嗅いだのだろうか。
そんな思考に答えが出る間もなく、目にする光景に]
ユーディ――ット。
[紅に沈む見知った姿。
素足がぱしゃりと、血に降り立つ]
どうし、たの――?
[スカートが汚れるのも構わず、その傍らに座り込む。
翼が触れる事を躊躇する手の代わりに、彼女の方へと]
わ…かんないもん、わかんないもん!
ユリアンのいじわるっ!
自分を大事にって、なんなの?
……私が在る理由がなくなったら
意味がなくなちゃうのに。
[ここまで言うと、後は言葉にならず
ぽろぽろと泣き出して]
おいおい……。
確かに、好き勝手に、って話にはなってたけど、お前。
[挙句にいきなり落ちるかよ、と。
笑うユーディットに呆れたように声をかけつつ]
……あんた、は……。
[そこに立つ、真紅に蒼を細める。
ナターリエから聞いた話との齟齬。
意識の奥を掠めるのは、以前裏の仕事場で耳にした噂]
[オトフリート、否、見知らぬ女性の言葉には]
私じゃ、ない――?
バレた――?
[この光景の前で笑う姿には、険のある眼差しで]
どうして、私を知ってる、の。
うちのご主人様は我侭言い放題よぉ?
じゃなきゃこんな『遊戯』なんて無かったわよ。
[ぶーぶーと膨れて文句を言う。
その最中、ブリジットが現れると真紅の瞳だけを向けて。
特に何かを言うでもなく笑みを浮かべる]
あははははー。
ボク、やられちゃった、せっかくキミには不戦宣言したのに、ごめんねー。
[アーベルにはにっこりと笑いつつ、傍らにきたイレーネを見上げるように見て]
ん、やっぱりイレーネさんはイレーネさんだねぇ。
偽者だったんだ、そりゃそうだよねぇ。
やられちゃったんだ、けど、まだ死なないらしいよ、ボク。
なんだかそろそろ痛みも感じなくなってきててやばそーだけど?あは。
[赤い姿の向こうに、動く影が二つ。
赤の海に、何か――誰かが、沈んでいた。
鉄を含んだ、知らない、否、よく知っている臭いがする。
視界がぐらぐらと揺れる。
まるで縋るように、端末を強く、握り締めた。]
[何処までも猫に近い相手の言動に、
あはは、と小さく声を上げて笑う。
続く言葉に、笑みを浮べたままゆるりと首を傾いで。]
…あれ。随分な言われようですね。僕。
何をしたいかなんて、決まってますよ?
――ずっと前から、ね。
[翠を瞬いて、ぽつりと言葉を返す。
尤も――何をしたいのかと。其れを問われた所で、
笑みしか*返って来ないのだろうが*]
[アーベルとイレーネが飛び去っていったあと、屋上に一人残された形。
だがそのことを気にする様子もなく、虚空を見つめる。]
……私は…ナターリエ・ヘルゼーエン。先見の神子。
組織から、Schwarzes・Meteorの総帥アルトゥル=ウルリヒの未来を見るために送り込まれた。
相棒は組織のスパイ。でも、ここに来る途中。森を移動していたら。突然襲ってきた黒い影に襲われて。彼は私を守ろうとし。私は逃げたけど。黒い影は追いかけてきて。体力のない私。すぐに追いつかれ。名前を聞かれて。目を覗き込まれて……
[ぶつぶつと空言を呟く。
その間にも彼女の中では、ぽろぽろと『ナターリエ・ヘルゼーエン』の殻は剥がれ落ちていき……]
[球体は意志を失ったのか、コロコロと転がり。
言葉には頷くものの、むしろ先程より酷く
少女はてぃるが近づくのにも気付かず
……触れられて、気付いて、顔を上げて。]
…………会いたいのに……
[と、呟く。
呟きにモニターにちいさなノイズ。]
あら、何かしら。
そんなに見つめないでよ、照れるじゃなぁい。
[アーベルが目を細めこちらを見てくる様子には、頬に手を当て軽くしなを作り。
手を当てた頬は僅かに朱に染まるか。
イレーネの問いには]
どうして?
アタシもこの『遊戯』に参加してるんだもの。
他の参加者を知っててもおかしくないでしょお?
[こてりと首を傾げる]
にせ、もの。
私は、私――私しかいない。
[ルージュに向ける視線の険しさはそのままに。
やられちゃったんだ、と言って相変わらず口癖のように
笑うユーディットには――泣きそうに――少し眉を顰めて]
こんな痛いじゃんけん、知らない。
どうして――?
どうして、痛くないようにできなかった、の。
[それとも、これが理不尽な現実]
…会いたい?
[ぽふり、と少女の頭の上に手を置く。
けれどそれ以上はどうすればいいのか分からず。
呟きを拾うとただ尋ね返して]
…何だ?
[ノイズの僅かな音が耳に入り首を傾げた]
ま、仕方ねぇだろ。
勝負なんざ、時の運だし。
[別に謝る事じゃない、とため息混じりに言って]
ま、取りあえず、当分殺されはしねぇだろうから、今の内は寝とけ。
[それだけ言って、意識は目の前の真紅に集中……しかけて、なんだかがくっときた]
……野郎にんな反応されても、嬉しくねぇよ。
う え ええぇぇえ……
や だやだやだ、
[気持ち悪い。
泣き出すのでもなく、顔を顰める。
頭を抱えて、蹲った。
世界が、遠い。]
[イレーネの言葉には、口の端を上げて笑顔を作りつつ、]
あははは。
ボク、人が痛い顔するの見るの好きだからなぁ。
自分が痛いのは、やだけどさぁ。
でも多分、これが「遊戯」なんだよぉ。
[眉をハの字にしながら言った。]
[当然、と言わんばかりのルージュの仕草には]
さんか、しゃ。
ゆう、ぎ。
[――遊戯――遊び――戯れ――]
こんな遊び、知らない。
こんなの、遊びじゃない。
こんな遊びなら、私、やらない。
[威嚇するように、翼が毛羽立つ。
冷めたその羽先は文字通り、刃先のように]
/中/
弾かれるか何かするのかと思ってましたCO(笑)
ダメだ、リーチェはユリアンのなのに。
何でこんなに可愛いんですかー!(コラ
で、ナタ様も動けるように変化したのかな。
本当に明日はどうなるのか。謎がいっぱいです。
…も、もうちょっと頑張る。
でもナタ様との邂逅までは本当にもたなそうで…こんな相方でごめんなさいですー!(汗)
あは。
ただ、ボクの目下の困りごとは…、ご主人様に捨てられちゃうかもしれないって、事、だよねぇ…。
[ブリジットにも目線を流した後、言葉はだんだん小さくなり。
手に握った大きな鎌は、ぐなりと揺れるとその形を変え、持ち主の手首に腕輪のようにして嵌った。
そのまま、ゆっくりゆっくりと上瞼が下瞼に近寄り――]
あー…ねむ……
[広がる赤い海の中、黒鳶色の瞳は瞼の裏にその姿を*隠した。*]
[コクリ]
……………ユリアンに
[頭上の僅かな重みに、言葉が零れる。
……また、モニターの画像が瞬時乱れ。
モニターにはグリッド上に赤い点と青い点。
赤い点の脇にはユリアンとエーリッヒの名
そうね、アナタはアナタ。
アタシはアタシ。
けどアタシは時には他人に成りすます。
アナタの姿、ちょっとお借りしたわぁ。
[険が篭ったままの視線を向けてくるイレーネにクスリと笑いながら告げる。
楽しげに真っ赤な唇の両端が吊り上がったが、聞こえたアーベルの言葉にそれは下へと下がる]
あー、差別はんたーい!
心はオンナノコなのにぃ。
[酷いわぁ、と言いながら両手で顔を覆い泣いた]
[……振り]
[遠く、ブリジットの呻くような声は耳に入っただろうか。
微かに目を細め、やはり嫌悪が向くのは目の前の紅]
人が痛いのも、自分が痛いのも、駄目。
それが遊戯なら、私は、そんなもの大嫌い。
大、嫌い――。
[ふわりと翼が傷口の上に翳される。
先端に集中する熱、羽根が溶け出し数滴透明な液体が落ちる。
それはそっと傷口に同化するように。
それに気付いたか者がいたかどうかは、分からない]
ランプ屋 イレーネは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
[虚空を見上げていた頭が、ガクンと落ちる。
俯き、顔色の伺えない状況で暫し静止していたが、やがて細かに肩を震わせ]
………くす。
[小さく笑みを漏らすと、ばっと前髪を掻き揚げる。
そこから現れたのは、ナターリエ・ヘルゼーエンの微笑みとは異なった、嗜虐的な色を多分に含んだ微笑み。]
あーあ。さすがにそろそろ限界やったか。
まったく、最後の最後に銀翼のやつにネタばらししてしまいおってからに。
せっかく、おもろいことになりそうやったのに。
[泣き真似からけろっとした表情に戻すと]
やらないなんて言ってられないわよ。
アナタだって既に参加者。
いずれやらざるを得なくなるわ。
そんな素敵な力があるんだもの。
[イレーネの背中で逆立つ翼に視線をやる。
その少女がここへ連れてこられた大きな要因]
[目端でユーディットが瞳を閉じるのを見れば]
ちょーっとやりすぎたかしらねぇ。
回収前に死ななきゃ良いけど。
[加減難しいわぁ、などと呟いて。
しばらく後、手当て可能なうちにユーディットはスタッフに回収されることだろう]
[ブリジットの声に、視線を一瞬そちらへ流す。
細められる、蒼。しかし、言葉は紡がれない。
ユーディットが目を閉じる様子、イレーネの行動。
目の前の真紅へと視線を戻しつつ、それらを見やり]
……泣き真似すんな、気色わりぃ!
[一刀両断]
…ああ。
[なるほど、ユリアンはこの少女の絶対存在なのだなと。
おぼろげに理解する]
この座標軸だと、廃墟区画か。
大して遠くはなさそうだが。
[脇から操作盤に手を伸ばし、幾つかの操作を加える。
グリッドに合わせるように地図と映像を呼び出して重ねる。
それが簡単にできてしまうのは少女の能力の名残なわけだが]
直接行くか。
或いは君から呼ぶ手段はないのか?
――……………、
[涙は零れない。
泣き方を知らないように。]
痛いのは、嫌、
だけれど、わたしは……
それなら。
[ぽつり、ぽつりと、声を落とす。]
[そう言うと、んーっと伸びをして、手足の柔軟運動に入る。]
あー、肩凝った肩凝った。
他人の意識に体使わすと、疲れてもうてしゃーないわ。
出来るなら、もっと効率的な体の使い方してほしいとこやねんけど。
[そこまで言うと、にまりと哂い]
ま、しゃあないか。そんなん『見える』の、うちくらいなもんやろうし。
[そう言いながら、バキバキと凄い音の鳴る柔軟運動を続ける。]
やらなきゃいけないなら、それは遊びなんかじゃない。
貴女にとって遊びでも、私には遊びじゃない。
だから、私は遊ばない。
これは、遊びじゃない――っ。
[死ななきゃ良いけど、という軽い呟きに
翼は制御を離れて鎌首を擡げる。
羽先が針のように、勢い良く紅を縫い止めようと]
いやぁん、アーベルちゃんがひどぉい!
アタシ傷ついちゃったぁ。
[今度はうるうる。
本気なのかわざとなのか。
その様子からは計り知れない]
[あー、こいつ調子狂う、と思いつつ、額に手を当てる。
カッカとしたら負け、そんな事を考えた矢先に聞こえた声に]
……落ち着け、イレーネ!
[白の翼の動きに、とっさに静止の声を上げていた]
[データベースに入れられているデータ。実はその中に、彼女は要注意人物として登録されている。]
名前:フィーネ=ブリアー(Fine=Briah)
年齢:16歳
通り名:終焉
武装:サバイバルナイフと拳銃
スタイル:跳弾をばら撒きながらのナイフでの近接格闘
特殊能力:事象を数値化して認識する能力
「全てが数に見えるねん」というのは、昔潜入を許した際にカメラ越しに当人が言い残した言。
ありとあらゆる組織・団体から依頼を受けては、殺人窃盗誘拐までを呵責なく行なう特A要注意人物。
その目的は一切不明。テロ組織と強い繋がりがあるという情報あり。
[ぐしぐしと涙を止めようと…しながら
てぃるの操作をおともだちを抱えて眺め]
…………行く。
[てぃるの言葉に小さく。けれと、きっぱりと。]
[呼び出すしゅだんには触れず]
……撮影
[球体を一つ拾うと、レンズをモニターに向け]
[地図を撮影保存すれば、そこへ向かおと]
[静止が彼の声でなければ、止まらなかっただろう。
咄嗟に翼の動きに戸惑いが生じる。
その切っ先は空で止まったか、それとも、
勢い余ってそのまま何某かを貫いたか――]
だって――だって――っ!!
[握り締めた拳、何故咎めるのだと訴える表情は
行き場のない感情に歪んで]
そりゃあアナタ達にとっては遊びじゃないわよねぇ。
でもあのお方にとっては遊戯でしかないのよ。
アタシ達はその遊戯の駒。
決着がつくまでこれは続くの。
理解してくれなくても良いわ。
しようがしまいが、ここからは逃れられないんだもの。
[クス、と笑みを漏らす。
イレーネの翼がこちらへと向かって来ると一度瞳を瞬かせ]
ちょっと連戦は勘弁してくれなーい?
これでも結構力使ってるのよぉ?
[針のような羽先が近付いても調子は変わらず。
アーベルの制止も聞かず尚も羽先が近付くようなら、未だに分散していた影の槍がルージュの前に現れ、鍔迫り合いのように押し留めることだろう]
……それでも。
いきるにはそれしかないんだよ?
[ゆらりと立ち上がり、
視線を向けたのは、イレーネに対してだった。]
いきられなかったら、意味が無い。
いきていなかったら、何も無い。
[彼女とは対照的に、声は静かだった。
表情は、負けないくらいに、歪んでいたけれど。]
あたしたち――?
貴女は、自分が遊び道具でも平気なの?
変、変、おかしい、おかしいよ!
もし、それを理解してここから逃げられるとしても。
そんなもの、理解したくも――ない。
[静止しきれなかった羽先は影の槍に阻まれ、
すぐに元の翼の形へと戻される。
まだ羽先は怜悧な輝きを宿したまま]
……今、ここで大騒ぎしても仕方ねぇって。
この手の相手とは、話したってどうにもならんし。
だからって、そんな風にカッカしてたら、勝てるもんも勝てなくなる。
だから、今は、落ち着け……な?
[諭すような口調で言いつつ、ぽふぽふ、と頭を撫でてやる。
どこまでも、調子を変えない真紅の言葉が聞こえれば、ゆるり、と蒼をそちらへ向け]
……ま、連戦したがるタイプじゃねぇのは、みりゃわかる。
[だから]
また後で、お相手願うさ。
……あんまり、かかわりたくねぇタイプだがな。
[最後の部分は、本音だろう、きっと]
[不意なところから向けられた声と目線を感じれば、
紅に警戒心を残したまま少し彼女の方に向き直り]
生きてても、活きれないなら生きてない。
私は活きるために生きたい。
活きれないなら、活きたい。
それでも活きれないなら――逝きたい。
[何を言っているのか、自分でも半ば分からなくなりながら。
それでも、単に息をしている事が生きているのとは違うと
彼女はただ、そう言いたかった]
煩いコねぇ。
ここに放り込まれた時点で選択肢は無いの。
だったらやれることをやるだけよ。
アナタみたいに逃げてるだけじゃ何も解決しないの。
アタシの未来はアタシが切り開くわ。
それにアタシの場合はこれに参加することが今回の仕事だしぃ?
仕事はきっちりとこなすのが主義なの。
[イレーネの羽が戻っても槍はその場に浮いたままで。
ルージュもまた油断なくイレーネの様子を見ている]
/中/
つかね。
そろそろ収拾つけてまとめませんか、と(汗)。
さて、あっちもこっちもバトルできそうな予感。
少なくとも、オト・ナタ辺りに突っ込む切欠はげっとした。
……どっちに向かうかは、流れ次第かあ……。
あらぁデートのお誘い?
イイオトコから誘われちゃったら断れないわよねぇ。
アタシはアーベルちゃん結構好きよ?
[どこかうきうきとした様子で両手を頬に当てる。
もちろん頬を朱に染めて]
[遣る瀬無い、遣る瀬無い。
撫でるその手を受け入れる事で平静を保とうと、必死に。
ばさばさと、荒れる翼]
あんな“おばさん”なんかに、私のみらいは――あげない。
絶対、絶対、絶対――あげない。
[酷い地雷をぶち抜いたような気がするが、気にもせず]
次会ったら、知らない、から。
ああ。
それじゃ、また。
[短時間とはいえ、敵となりうる相手であることを忘れた。
そのことに苦笑しながら、それでもただその姿を見送って。
少女の姿が消えれば再びモニターへと向かい]
さて、こっちは…
[少女のように短時間では探し出せないが。
幾つかの風景を呼び出してゆき――瞬間絶句]
…なぁ、蛇。
ギリギリまで出てこないのじゃなかったのか?
確かにあのままでは辛かったが。
……もっと酷いことになる可能性の方が高そうだ。
[大きな溜息を吐き、右手で顔を*覆った*]
少年 ティルは、召使い ユーディット を投票先に選びました。
[アタシの未来はアタシが切り開くわ、と聞こえれば]
おばさんのみらいなんて、切り捨ててやる、んだから。
[天然挑発]
逃げるとか、何とか。
後ろと前しか考えられない人と、私は違う。
[アーベルに対する態度を見れば、また翼をばたつかせて]
アーベルを変な目で見ない、で!
……安心しろ、俺はあんたみたいなタイプが一番嫌いだ。
[きっぱり、と言い切った。
……目が据わっているのは、多分、気のせいじゃない。
もしかすると、昔、このタイプ相手に何かあったのかも知れないが]
あれに限らず、誰にもやる必要ねぇよ。
お前の未来は、お前のなんだから。
[地雷には気がついていたが、何も言わずに]
……取りあえず、ここにいても仕方ない。
こっちは、ここの裏方がどうにかするだろうから、俺らは引き上げた方が良さそうだな。
……全力で、障害ぶち破るためにも。
[しっかり休んでおかねぇと、と。
声音は真剣な*響きを帯びて*]
おば……。
[ひくりと笑みが引き攣る。
こめかみにもうっすら青筋が立ったかもしれない。
それでもどうにか落ち着けて]
何もアナタの未来を奪うのはアタシだけじゃないわよ。
他のコだって未来は護りたいはず。
護るためには他のコの未来を奪わなきゃいけない。
ここはそう言うところなの。
知らないって何かしらぁ。
アナタにそんな根性あるのかしらねぇ。
[小馬鹿にするような視線をイレーネに向ける。
こちらとて容赦はしない、そんな言葉を含んだ視線]
[翼を振り過ぎて、肩で息を吐く。
ブリジットの微笑む様に、微かに疑問符]
ど、れ――?
欲しい、ものがある、の。
欲しいものが見えてるなら、取りにいける、よね。
私は。
検査ばかりで外にも出られない毎日は、活きてなんかなかった。
だから、いつも。
[外に出ようとしていたよ]
[ベキベキという音が響かなくなった頃。]
さあて。とりあえず殻は割れてもうたけど、猫は被り続けんとな。
正直、あん子の思考にゃ、砂を吐きとうなるけど。
すべては、来るべき『終わり』のためや。
[そう呟くと、上機嫌で屋上を*後にした*。]
[未来、未来。
繰り返される単語が耳元を過ぎる度に、胸が痛い。]
自分の未来があるのなら、大切にして。
護りたいものがあるのなら、護り抜いて。
いきたいように、いきて。
選べるなら。
[それは、イレーネだけに向けたものではなく。
それと、己のしようとしていることは、真逆だけれど。]
見えていても、届かないんだよ。
だって、わたしは、縛られているから。
出ようとしても、駄目なの。
その中で、いきるしか、ない。
[知らず、拳を握っていた。
冷たいのに、熱い。]
[アーベルの言にはこくり、と頷いて。
未だ収まらぬ興奮をどうにか抑え付けながら]
奪わなきゃ護れないなんて、そんなの違うもん。
ここは、私が今までいた所と同じ。
空気も、空の色も、皆が喋る言葉も、アーベルがいる事も。
だから――何も違わない。
貴女が何を言ったって、誰が何と決めたつもりだって、
世界は何も違いやしない。
[気丈でいられるのは血が上っているから、そして、
傍に心強い人がいるから]
次は、止めない。
[こちらとて、容赦も躊躇もするものかと]
臆病なお子ちゃまに出来るのかしらね。
一応、楽しみにしてるわ。
[不敵な笑みは消えない。
アーベルのことで翼をばたつかせるイレーネを見れば]
あはははは!
面白いわぁ。
そうねぇ、アナタからアーベルちゃんを奪うのも面白そうだわ。
アナタの傍からアーベルちゃんが消える。
アナタはどんな表情を見せてくれるのかしらぁ。
[クスクスとさも楽しげに笑う]
その甘い思考がいつまで続くかしらね。
直に理想と現実の差を突きつけられて絶望するに決まってるわ。
精々頑張ることね。
[きっぱりと言い切るアーベルの言葉には]
あん、つれない。
そう言うところもゾクゾクするんだけどぉ。
[楽しげな笑みは絶えない]
敵対するアタシとアーベルちゃん…。
まるで古の物語にあるロミオとジュリエットよね…!
[どこかへトリップしたような表情。
その表情は恍惚としたもの]
あーん、テンションが上がってきたわぁ。
でもそろそろ休まないとアタシも体力が持たないわね。
次に会える時を楽しみにしてるわぁ♪
[残る者達に視線を向けて。
アーベルに対しては投げキスのおまけつきだったが。
分散していた影を足元に集め、その中へと沈み込んでいく]
届かないなら、ずっと見ていれば良いんだ、よ。
私、空が欲しくて欲しくて――仕方なかった。
でも、外に出られたって、空には届かなかった。
欲しいよ、欲しいよって。
思っていれば、想い続けられる。
[井の中の蛙は大海を知らない。
でも、空の青さを知っている。
眺める幸せ、いつか――と思う強さ]
選ぶんじゃない、もん。
向かう、んだ。
選択肢なんて一杯ありすぎて。
その中で、向かうのは一つだけ、だから。
教師 オトフリートが「時間を進める」を選択しました。
[心底可笑しそうに笑われて、さっと眼差しが冷える]
面白さで動く貴女は。
きっと、温かさで動く事なんて――できないの、ね。
そんな人にアーベルは絶対、消させない。
アーベルには、私より確かなみらいを持ってる。
だから。
[アーベルが消えるくらいなら――]
空はね。
知っているの。
知っていたの。
でも。
翼を失って地に落ちた鳥は、もう飛べない。
翼を与えられても、落ちるのが怖いから。
だから、鳥籠の中だけで暮らすの。
見ていることすら、辛いから。
想い続ける強さは、もう無いよ。
――選択肢も、ね。
[握り締める端末はお守りのよう。
鈴が、場違いな程に軽やかな音をつくる。]
……ああ、もしかしたら。
これすら、まやかしで、
まがいものなのかも、知れないね。
[沈む影を見送ることすらない。
深く深く、己の思考に捉われて。
揺らぐ水面を見つめている。]
ランプ屋 イレーネが「時間を進める」を選択しました。
ランプ屋 イレーネが「時間を進める」を取り消しました。
[沈み込む影には最後まで敵視を投げたまま]
落ちても、翼はまた与えられたのに――?
落ちても、生きているのに――?
雛は落ちる事を知らないから、飛べるのかな。
落ちる事を知ったらもう、雛から大人になれないのかな。
眺めるだけでも想いは続く、よ。
辛いと思ってるなら、想いは続いてる、よ。
もう飛べなくても、夢の中でも飛べるなら。
飛ぶ夢を思い込みでも見れるなら。
それは幸せだよ。
[まやかしだとか、まがいものだとか。
言葉の意味は分かっただろうか。
まやかしでも、まがいものでも。
感じる事ができるなら幸せときっと彼女は言うだろう。
夢を思い込みでも見れるなら幸せ、と言うのだから]
/*
明日連戦しないためのプラン。
一日中オトフリートで居る(笑)。
違和感を覚えるのはナタくらいだと思うし。
頑張ってすっとぼけないと(何
*/
そうだね、いきている。
なんで、いきているんだろうね。
[笑みがつくられる。
おかしいわけではなく――それは、自嘲のようだった。]
雛には未来があるもの。
だから、また、飛べる。
落ちることを知っても、未来を信じられるから。
[ふっと、表情が失せる。]
しあわせだよ。
――しあわせだった。
[それでも、ブリジットにとって、夢を夢と知ってしまえば、それは崩れさるものだった。知りたくなどなかった。]
さっき、いきなきゃ何もないって、ブリジットは言った、よ。
だったら別に――いきてる理由なんてどうでも良く、ないの?
いきてる中に何かがある事が幸せだから、
“いきなきゃ何もない”って言ったんじゃないの?
いきてても何もないから嫌なら、死んじゃえば良いのに。
死んだ後の世界が何もないとは、決まってないもの。
でも、それをしないブリジットは。
何かを夢見てるように見える、よ。
[不思議そうに、心底不思議そうに首を傾げた]
羽根をなくしたらみらいがなくなるなら。
羽根のない生き物はどうしたら良いのかな。
羽根のないみらいだって、沢山あるんじゃないのかな。
[答えたのは、それだけ。]
わたしの道は、ひとつだから。
わたしは、「約束」を守るよ。
[交わされる会話は、ちぐはぐで、場違いで。それでも、少女には、大切な意味があった。
自らに言い聞かせるように紡いで、口を閉ざした。
無機質な足音が、遠くから響く。
「遊戯」の一つの終わりを知って、
*敗者の未来を奪うために。*]
――どうして、知ってるの?
[不思議は続く、何処までも]
死んだ後の世界に逝った人は、冷たいけど。
それは、外から見たものだもの。
どうして、知ってるの?
本当に――冷たいの?
[答えは返ってきただろうか、こなかっただろうか。
どちらにせよ、何処か納得のいかない表情で]
どうして、道しか歩けないと――言うんだろう。
ブリジットも、オトフリートも。
わかんない。
[話の区切りがつけば、アーベルの後に着いてその場を*後にした*]
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