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焔竜 ダーヴィッド は、陽光竜 ミハエル を占った。
次の日の朝、自衛団長 ギュンター が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、疾風竜 ティル、天竜 エルザ、月闇竜 オトフリート、焔竜 ダーヴィッド、時空竜 ユーディット、流水竜 ナターリエ、生命竜 クレメンス、大地竜 ザムエル、雷撃竜 ミリィ、精神竜 アーベル、影輝竜 ノーラ、氷破竜 ブリジット、陽光竜 ミハエル、機鋼竜 エーリッヒ、翠樹竜 ベアトリーチェ の 15 名。
[妙な気配に怪訝そうに。]
…そっち行った方がいいなら行くが。
ちと待ってろ。
[一旦、竜集団を離れ足を気配を探り、オティーリエのところへと向け。]
[オティーリエの心の動きのめまぐるしさは伝わるものの事情まではわからず、けれどある意味危機感がなくもない感じに知らず眉が寄った]
何もないとは…思えないけれど。
手がいるかいらないかは聞いてもいいのかな。
[けれどクレメンスが向かった様子に、ただ心配そうな気配だけを残し留まる]
/*
ミハミハが投票デフォ。
さて、PL視点で場が動きそうな投票先と言うが、果たして。
この辺の見極め苦手なんじゃよなぁ…(´・ω・`)
― 東殿・回廊 ―
ほう。
推測とは言え、何もないよりは手がかりになろう。
是非とも聞かせて頂きたいものじゃな。
[ ザムエルにそう願いつつ、東殿の内へと入り一先ず広間へと向おうかとしたところで。何処からか、何かが倒れるような物音が聞えた。]
―西殿・結界前―
ふふふ。そう、ブリジット。私のお名前です。
[翠樹の仔へと微笑んだ後、少しだけ表情を正して]
「氷霧の園」の長、アウロラがの側近を務めております。
どうぞよろしくお願いしますね、ナギさん。
[一度だけ頷いて、再度視線は翠樹の仔へと]
うん、ありがとう。
リーチェのととさま……お父様も、この中なんだよね。
私の姪っ子……分かるかな。
わたしの、おねえさんの、こどもも、この中なの。
いま、いろいろおはなししてるみたいね。
あいたたたたた……。
[一瞬、視界がブラックアウト。
どんな状況になっているのか理解できない]
えーと、大丈夫かしらぁ、オトフリート。
[頭をおさえながら、オトフリートの安否を尋ねる。
そういうことを聞く前に、もっとやることがあるかも。
股を閉じるとか、扉を閉めるとか]
[ノーラに中へと促され、入った所で一度結界を見てこようかと足を向ける。
そういえば、氷竜殿と約束もあったなと。
そんなことも思い出しながら。
その途中で、何やらもつれ合う人影を見つける事になるのだが。]
[助けてほしいような見せてはまずいような。
そんな気持ちがぐるぐるぐると回っている。]
え。あ。
[心配はわかれど、答えがうまく返せない。
来るという言葉に、せめてこの格好をどうにかしなければと思うけれども。]
ああああああ、足閉じてください!
ええと、それから、服はないですか!
私は大丈夫ですから!!
[動揺のあまり大丈夫にはみえないかもしれないが。]
機鋼竜 エーリッヒは、焔竜 ダーヴィッド を能力(守る)の対象に選びました。
─東殿・回廊─
[ノーラに促され、東殿の中へと踏み込む。
歩き食いは行儀悪い、と相棒に突っ込まれたかららしいが。
中に入ると、どこからか物音が聞こえ]
……んん?
なんか、あった?
[不思議そうに呟いて、右手を握り、開いて。
風の探知をひょい、と放つ。
他意、一切なし]
―西殿・結界前―
…、…こんにちは?
――おにいさん、だあれ?
[挨拶をされたらば、きちんと返す事。
父王の教育は確りと実を結んでいる模様であった。
尤も、目の前の機竜の浮かべる満面の笑みの意図は――仔に判っては居らぬ。
恐らく、見た目からして大人だと判断しているが故に。]
……足?
[問われて、やっと気づいた]
あ、あらぁ。はしたない。
[さすがに言われるがままに、足は閉じた]
えーと。
なんか適当に脱ぎ散らかしたから、服は何処行ったかしらぁ?
[きょろきょろ、更衣室内を見渡す]
あ。
でも、貴方。私の下敷きになったようですけれども、本当に大丈夫かしらぁ?
[何故、やろうとしていた行為を途中で止めるのか]
[なんだかんだ話しつつ、東殿へついて。
物音に目を向けて…]
…ぇ。
[色々と思考停止。
うん、刺激が強すぎるとか、ある意味負けたかもとか、そんなことを思ったり思わなかったり。
うん、そういうのには慣れてない。
でもエルザの視界は一応遮っておこうとはするわけで。]
[頭上を旋回したユルへ、もう一度だけ柔らかく微笑んだ後。
心配そうな物言いの機竜へは、くすりと微笑む]
大丈夫ですよ、このくらい。へいちゃらです。
それに、強化されているのは、内側だけだろうし。
外が解ければ、後は竜王たちに解除してもらえれば、それで解決するはずよ。
無理はしないから。大丈夫大丈夫。おばあさん、引き際は心得てますよ?
[少しだけ意地悪そうに笑った後、少しだけ首を傾げて]
あ、でも。無理しても、この子が助けてくれるかしら?
[ユルを一度だけ見て、エーリッヒへと微笑みかけた]
[苦笑するティルを見て、思い出させてしまったか、とまた慰めるように頭を撫でてやる]
─ →東殿・回廊─
[ノーラが歩むに従い東殿へと足を踏み入れ]
「揺らすもの」が竜王様達を封じることだけで干渉を留めるかどうか、と考えてな。
より完全に世界を揺らそうとするのであれば、もっと確実な方法を取るのではないかと思うたのじゃ。
[己が推測を一からノーラへと伝えていく。『力ある剣』の存在、その名を出しながら説明を続け。粗方終わるかと言うところで物音を聞く]
何じゃ、物でも落ちたか。
そっちは大丈夫だから早く服とか身に着けて下さい……!!!
[もう泣きたい。
と、思ったか定かではないが。]
むしろどいてください……
[ 音の源に辿り着いて見た光景はと言えば、まあ、多くは語るまい。
首を傾げ、茶の髪を揺らす。
僅かに黒の瞳は見開かれたものの、さして動揺の気配も見せず他者の横を擦り抜け縺れあった二人に歩み寄り、羽織っていたショールを被せた。二人、纏めて。
普段は黒布の下に隠れている、ナターリエとは反対の、性を感じさせないラインが現れるも、さして気にすることもないだろう。この状況よりは。]
オティーリエ。
…まぁ、頑張れ。
[何が起こったか。もだが。
それを何人に見られたか、に。
ちょっと、ほんとに、同情した。]
氷破竜 ブリジットは、流水竜 ナターリエ を投票先に選びました。
― 東殿・回廊 ―
[促され、中に入った途端響いた音]
何が…。
[ダーヴィッドと共に後の方から入ったのが拙かったのか。
少し行けばその光景がしっかり目に入ってしまう位置だったりして。
見たのは一瞬、すぐに視線は遮られたから。
それでも見えてはしまったので、再び硬直]
[ここで自分も飛び込んで!
とかは流石にオープンすぎて出来ませんでした。はい。
背後から不穏な気配=風の探知やら、他人の気配やらを感じたとか、きっとそれもあったろう。
少し考え、一番上に来ていた黒の長衣を脱いでナターリエにかけた。]
ちうか。オトたんがやりゃよかったのに。
[上着一枚なら脱いでも問題なかったやもしれんのにと。
おそらく気づきもしないほど動揺していたのか。
それとも、上着一枚でもまずかったのか。]
[何か、固まったものがようやく動くような感覚で。
首が回って、そこにいる人たちの姿を見る。]
[今度こそ 泣いてもいいかと 思った。
むしろこの格好は、何かしら勘違いされるのではないかと、その後で思った。]
―西殿/結界前―
[その他にも試したものの、結界を開く結果とは結び付かず。
やはり氷破竜に尋ねようと青年は首を巡らせた。いつの間にか金髪の仔竜がもう一人増えている。新たな者は年端に似合わぬ大きな体躯をしていたが。
頭上を舞う機械竜に口元に笑みを浮かべながら近寄り会釈する]
進展はいかがですか、ブリジット殿。
[手帳に眼鏡越しの紺碧を向けて、そっと尋ねる]
あ、あらあら。
ごめんなさぁい。
そうよね。先にどけるべきだったわよねぃ。
[言いながら、オトフリートの上から移動して、さあ立ち上がるか、と視線を上げたとき]
……あら、まぁ。
[こちらを覗いている視線達に気づいた]
……えーと。
[珍しく、少しばかり混乱して]
―――タオル。あるかしらぁ?
[最初の目的の有無を問うた]
悠長なこといってないでたすけてください
[多数にこんな情けの無い格好を見られてしまったことに対して、酷いショックを覚えている。
客観的に押し倒されているとはわかっているようだ。]
[ザムエルに撫でられ、へら、と少しだけ力なく笑う。
珍しくテンションの低い様子を案じたのか、ピアが宥めるように擦り寄ってきた。
それに僅かに目を細めて]
[その間も、物音の場所の実況は聞こえていたりしたのだが。
現場到達するなり、ピアに視界をふさがれました]
え、ちょ。
なんだよ、ピア??
[いや、見ない方が幸せですから、きっと]
……、
そういったことは、見えぬ場所で?
幼き子もいますから。
[ 恐らくは月闇竜の口真似であろう。
真実か誤解かは知らねど穏やかな口調で言った後、物音の正体を伝えに、置いて来る形になった老爺の許へと踵を返す。
正確には返しかけたところで、オトフリートの様子に立ち止まる事となった。]
[物音の先で何が起きたかは雰囲気で何となく察知]
ティル、エルザ。
先に広間へ行くとしようぞ。
[子供二人をその場から離そうと試みる]
――おなまえ。
[覚えたと云わんばかりに幼子が一つ頷く。
幼き故か、仔の知識の飲み込みは酷く早いのは前からの事。]
うん、ととさま――この中。
とじこめちゃった人をみつけたら、出てこれるって。
…ノーラがいってた。
[僅か俯きがちた幼子の顔を見上げる。
薄ら寂しげだったのは気のせいではなかろう。昨日あれ程に泣きそうであったのだ。
影竜の心添えが在りし物分りが良いといえ、父と離れて幼き心が平気とは思わぬ。
再度頭に触れられれば、幾らか安堵したか。氷竜へと視線を向ける。]
…ブリジットは、さびしくない?
―西殿・結界前―
あら、アーベル。いらっしゃい。
[精神竜の青年に、ふわりと笑みを向けて]
進展……進展、ね。
とりあえず、今までで解析できた術式の結果。はい。
[そう言って、手帳をアーベルへと手渡した。
無数の式が、数十ページに渡って書き込まれている]
だからどいてください。
[あっちこっちからちゃんと隠すものは渡されているし、もう一度くりかえす。
それからノーラの言うことを聞いて、遠くにいきかけた。]
違います。
これは事故ですから
[それでもこれだけは否定せねばと。]
[正直なとこ、状況とか全然わかってないのだが。
ザムエルの声と、火炎竜からも押し出しを受けているので、いたらまずいのかなぁ、とか、ぼんやり]
えーと。
とりあえず、回れ右??
[きっとそれが正解。いろんな意味で]
タオルはないが、ハンカチならあるぜ。
[ナターリエの声に、服の内側から出してきたのは、ハンカチサイズの白い布。
でるわでるわ。どんだけ隠しもっていたのかという量が落とされた。
だが、サイズ的にあまり意味が無いような気がしなくもなく。]
[事件の起こった現場に居ない青年には状況はわからず、だがなんとなく察した]
……無理なら、私が行くから。
[何をとは告げずに、ただ慰めるように月闇の竜に心を寄せた。直接の手助けはできないから]
―― 西殿・結界前 ――
俺はエーリッヒ。機鋼竜だよ。はじめまして、ベアトリーチェ。
[にこにこにこ。可愛いなあと表情が語ってます。それからブリジットに向けた顔は真顔に戻って]
へいちゃらとか言う方に限って無茶とか無理とか、平気でするんですから。
[なんだかしみじみ、実感がこもっているのは、青年の経歴を考えると少々奇妙かもしれない]
ユルは…お助けしたがってますけど、もちろん。でも無理しないのが一番ですよ。
[ブリジットの前で空中に停止して羽ばたいた機械竜が、同意するように黄色く瞳を明滅させた]
…、あ。
[新たに増えた人の影に、幼子が小さく声を上げる。
精神の竜であったか――紹介に預かったことは記憶に新しい。
声を上げたという事は、幼竜にも見覚えがあったという事だろう。
…尤も、仔の記憶の中に対する竜の名が刻まれているかは怪しいが。
確かあの場にて、陽光の仔竜とささやかな争いをしていたと記憶している。]
うむうむ、回れ右じゃ。
[こちらへと戻ってくるティルに頷いて。
未だ硬直しているらしいエルザを見ると、そちらへと向かい、広間方向へと背中を押していくことになろうか]
そう、おなまえ。
[言葉を反芻する翠樹の仔に、懐かしさを覚えた。
アウロラの世話役としてだけでなく、他の仔竜を育てた事もあったが。
仔竜と触れ合うこと自体久々で、どうにも穏やかな気持ちになる]
そうだね。閉じ込めちゃったいじわるな人、見つければ出れるね、きっと。
他の竜さんたちも、たくさんがんばってるみたいだから。
もうちょっと、待ってよね。
[穏やかな笑みを向けたところで、小さな瞳がまっすぐと見据えてきて]
さびしく……かあ。
ふふふ。アウロラの方が、さびしがってるかもしれないわねえ。
[何とはなしに、ぽつりと言葉を零した。ほんの少しだけ、困った笑みで]
え、あ、はい。
[狼狽えているのが丸分かりの声で、ザムエルに答える。
ダーヴィッドに押されるまま、その場を離れながら]
失礼を致しました。
オトフリート様と…ナターリエ、様。
[流水の竜の名前が出るのが遅れたのは、直接の会話がまだ無かったためか。それが余計になるとは思わず、平坦な声で二人へと謝罪を残した]
[タオルを渡されることこそ無かったが、ハンカチサイズの布をもらうと適当に吹き、更に色々と隠すものが寄せられ、とりあえず、それを着込んだ。
そして、ノーラの声が聞こえれば]
ほ、ほほほ。
さすがに、このようなおおっぴらな場面ではあまりいたしませんわよ?
[フォローになってるんだか、なってないんだか。
とりあえずは、そう宣言して立ち上がった]
……お手を取ろうかしらぁ?
[そして、振り返り、オトフリートへと手を伸ばしてみた]
はーい。
[場の音声実況があるんで、色々と微妙な訳だが、このままでは動きようもないし、と判断して、ザムエルに素直に頷いた]
んと、とりあえず、広間に行けばいいん?
[同じく押し出されたエルザと並ぶ形になった所で、ようやくピアが頭の上に移動した]
…水、というか…お水……ってのもちょっと違うや…。
[ともかく、棲むところが違う生き物だということだけはよーく理解したようだ。]
[ようやく立ち上がってくれたときには、もうなんだか、ツッコミ疲れがおきていて。
一応着込んだナターリエが、手を差し出してくるのを見た。]
……いえ。
大丈夫ですから。
[また倒れこむことにはなりたくないし、立ち上がれないわけもない。
むしろ濡れていて、服が気持ち悪かった。]
[手を無視して、床に手を着いて立ち上がる。]
ほいよ。
とりあえずモノは渡しておいたし、ナタもすぐ離れるだろうよ。
ちうか。
悪いな色々手遅れだ。
[ほぼタイムラグ無しで背後に感じた気配を押し留めることは無理だった。
どちらが行くかに関しては、自分が行けない以上口を挟まない。]
[ 事故。一目見た現状と、周囲に滴り落ちる水。その言い様はまた、別の誤解を招きそうとも思うが、当の竜はそれどころではないのだろう。
ノーラは頷きを返したものの、如何解釈されたかは定かではない。
流水竜の否定も、酷く曖昧なものであった故に。]
そうですね。
離れてくれましたし…
[何か色々なくした気がする。と、少し考えた。]
ともあれ、ありがとうございます…。
―西殿・結界前―
本当にしみじみ言うのね、もう。
[口元に手を当てながら、困ったようにエーリッヒへと呟く。
どうやら図星だったらしく、赤い手のひらは見えないようにしている。
ちかちかと瞳を黄色く明滅させたユルの頭をそっと撫でやり、]
大丈夫。無理はしません。約束、約束。ね?
[ぽんぽん、とユルの頭を軽く叩いて、エーリッヒに微笑んだ]
[色々てんぱってたせいで上着をかけることはなかったのだが。
白いシャツは水を吸っているし、下のさらしが見えてしまうだろう。
その点だけは、自分がてんぱっていたのが良かったと思ったのだった。]
[エルザから聞こえる言葉には]
あぁ……えーと。
一応、事故ですわよぅ?
[至極真っ当な答えを返した。
オトフリートが自力で立ち上がるのは、なんとなく予想はしてたので、何事も無かったかのように手を引っ込め]
―――そう言えば。
何の御用だったのかしらぁ?
[と、今更過ぎることを聞いてみた]
―西殿/結界前―
えぇ、お邪魔します。
[前後してしまった挨拶を氷破竜に返し、渡された手帳に記された術式をレンズ越しの紺碧が流れるように追っていく。
確実に全て目を通した後、ブリジットに手帳を返し考え込むように目を伏せた]
ありがとうございました。
……随分と複雑な事になっていますね。
[深く静かな息を吐き、そうして仔竜らを心配させぬよう口元に笑みを戻す]
ええと、今のは。
[思わず強く疑問符を浮かべてしまった。何を聞きたいのかは自分でも分かっていないようで、ただ疑問符のみ。
それでも表で聞かなかったのは上出来だった、かもしれない]
[まぁ男(のフリをしている)のなら別に
と、こういうときだけ都合のいい事を思い口にしかけたが。
ナタは両性両刀だったと。
意味が無いので言うのは止めた。]
エーリッヒ。…きこう?
[ぱちりと幼子の眼が瞬き、真直ぐに相手を見やる。
幼仔とは云え、知識上では父王から聞かされた事ではある。聞覚えはあるだろう。
絶える事無い笑みが不思議か、傾いだ首は更に深くなる。]
はじめまし て。
…エーリッヒはなにか、たのしいこと、あった?
[氷竜殿の前で明滅する黄の光に、驚愕にか小さく肩が上がる。
しかしその表情は、恐れでは無く見慣れぬ不可思議に対するものと言えた。]
やれやれ、何をしておるやら。
[ぽつりと呟いた。誰がどうなっていたかはエルザが名を挙げたために理解出来て。その呟きの対象はもちろん己が懇意にしている者へと向けたもの。尤もそれは心配の念が含まれたものであったが]
うむ、広間であそこの騒ぎが終わるのを待つとしよう。
図書館で得た情報についても耳に入れておいた方が良いじゃろうしの。
尤も儂の推測が大半じゃが。
[ティルに頷きながらそう言葉を返し。ややあって広間へ辿り着くことだろう]
……
[このとき、ナターリエに対して何を思ったかは、オトの心の中だけに秘めておこう。]
食事をどうするか聞こうと思ったんですよ。
中に居たのはあなただけのようでしたから。
水音がきこえていたので……。
気にせぬ方が良い。
大方どちらかが転んであのようになったのじゃろうて。
[誤魔化すように言ったのだが、事実その通りだったりする]
[広間に辿り着けば、ぽふ、とソファーの一つに沈んだ。
視覚情報は色々な意味で刺激すぎたらしい]
…ダーヴィッド様に様子をお聞きして。
ああ、ノーラ様にもお伺いしないと。
彼の剣は確か。
[思考が言葉になっている。
そちら側の思考だけだったのはきっと誰にとっても幸い]
[アーベルから返してもらった手帳を閉じ、袖へと戻して]
どういたしまして。
……どうにも、本当にねえ。もう少しで、ちょっとした糸口が掴めそうなのだけれど。
[つられて溜息を零すものの、同じように、仔竜らを心配させないよう、笑みを浮かべる。
翠樹の仔が、小さな機械竜を見つめるのを見て、エーリッヒへと]
ほらほら。リーチェにユルをちゃんと紹介しないと。
あと、ナギさんにもご挨拶しておかないとね?
[くすりと微笑む。気付くか気付くまいか、若い機竜へと話しかけた]
[騒動治まりなんとやら。
さてこっちも立ち去るかと、二人を見た時に気づいたのは、透けたシャツ。
内心ゲッと思ったのは、オトフリートの本来の姿を知るためか。]
っとそうだ。
オトに用事があったんだっけか。
ナター、悪いが借りていくぜ。
[オトフリートとナターリエの言葉を遮るようにして。
オトフリートの腕を掴み、回廊の人気の無い所をずんずか進んでいき、客室として用意されていただろう空き部屋に押し込むようにして入れておいた。]
うん、リーチェちゃんと、待つよ。
…ととさまと、約束したもの。
[真直ぐと見据えた先、氷竜の言葉に仔竜は一つ頷いた。
…はて、事を辿れば何とか父王の姿を一目見れぬかと此の西殿まで来た筈だが。
幼子はそれを忘れたかそれとも敢えて伏せたか。…そこまでは私にも判らぬ。]
おうさまも、さびしい?
……そしたら、はやく出してあげなきゃ、だめだね。
はやく、さがそ。
[困惑に似た表情を、仔は何と読取ったか。]
あー、さっき話してたことかあ。
[ザムエルにお気楽に頷いて回廊を進み、広間へ。
広間につくと、ひょい、と空いている椅子に陣取った]
こっちにいた人らは人らで、なんか、気がついたこととかあったんかな、そいや。
[暢気に言いつつ、まだ残ってるコロッケをはく、とかじり]
ああ。なるほど。
[オトフリートの心中は知らず、ただごく普通に納得した]
でも、それでしたら、そんなに急ぎの御用でもないのですから、メモした言付けを浴室へ置いておくか、私が上がってからたずねてもよろしかったですのに。
[言いながら、皆が離れていくのを見届けてから、適当に脱ぎ捨てられている服を回収して、元の服へと着替えていく]
まあでも。
ありがとうございますですわぁ。
[にこりと笑いながら礼を口にした]
転ばれて?
そうでした、あの先にあるのは浴室ですから。
それであのような姿…。
[推測は真実であり、だから納得はできた。
でも何かありえないものを見たような?
収まりきらない部分はあれど、少しずつ落ち着いてくる]
[そうして、先ほど声を上げた翠樹の仔竜の肩の辺りを見、少女の表情と黄蛇の様子を視界に捉える]
こんにちは、ベアトリーチェ殿。ナギ殿。
私はアーベルと申します。
[名について話されている様子を見て、仔竜にわかりやすいよう名だけを告げる]
エーリッヒ殿も、こんにちは。
[年長者のブリジットにお説教している仔竜の姿に口元の笑みが深めつつ、挨拶を返す]
―― 西殿・結界前 ――
実例を沢山識ってますからね。
[先までなら、知識としてのそれは、今は兄弟達の記憶と感情を伴っている。それ故に案じる心は、真剣だったが、隠された掌に気付くには経験値が足りなかった]
約束ですよ?本当に。
[氷破竜に念を押すように言ってから、翠樹の仔へと向き直った]
楽しいのは、君に会えたことかな。新しい友達になれるかと思って。
[機械竜は、幼子の視線に気付いたか、カシャカシャと羽ばたいて、その傍へと近付き、くるりと空中で旋回した]
は?
[思わず、クレメンスの言葉に眉を寄せる。]
私にはなにも
って
[呆然としていたせいで、引かれ、連れられ、部屋に入れられて。
ようやく、息をしっかりと吐き出した。]
―西殿・結界前―
そうだ。
[ぽん、とひとつ手を打った所で、再度アーベルへと視線を移し]
さっき、結界を見てたみたいだけれど。
何か分かったことあったかしら?些細なことでもいいから。
[仔竜達へは、あまり聞こえないように。
アーベルの瞳を、レンズ越しにそっと見やった]
― 東殿・広間 ―
……待たせたの。
[ 幾許か遅れて広間に姿を現した影は、扉の傍で一礼をした。先程の事など、まるで無かったかのような素振りで。変わった事と言えば、普段、肩に羽織っているショールが失くなった事くらいだ。]
それで……、『力ある剣』の事じゃったかの。
おお、そうじゃった。
ダーヴィッドが誰かを調べるという話じゃったな。
じゃが戻ってきたばかりでまだ調べては居らぬじゃろうかのぅ…。
[ソファーに沈むエルザを見て、落ち着かせるようにその頭をぽむと撫でる。
ティルから帰って来た言葉には一つ頷き]
そうじゃな、何かしら分かったことはあるやもしれん。
ブリジット辺りは、懲りずに結界の解析でもしとりそうじゃし。
うんうん、偉いわね、リーチェは。
[しっかりと頷く様子を見て、同じように微笑み、首を縦に動かした]
ふふふ、そうね。はやく出してあげなきゃ、だめね。
がんばって、さがしましょ。
[くすくすと微笑み、優しい翠樹の仔の頭を、もう一度撫でた]
そう言えば、広間に集まる、とか言う話を誰かしていたですわねぃ。
[存外、時間のかかる衣服のためか着込むには少し時間がかかる]
何か新たな情報でも出てきたのかしらぁ?
私も行ってみましょうか。
[髪はまだ濡れたままだったが、ぷるぷると頭を振って、先程もらったハンカチサイズの布を少し頭に巻きつけてから、ナターリエが移動を開始した]
―――浴室→広間
[姿までは見ていないため、エルザが引っかかっていることは思い当たらない]
うむ、そう言うことじゃ。
まぁお主には刺激が強すぎたじゃろうなぁ…。
深呼吸でもして、少し落ち着くが良い。
[ナターリエにはへらり常の笑みを向ける。
さて素早く連れ去ったが、気づいていたかは分からない。
億劫そうに口を開いた月闇竜には、はぁっと小さく息をつきながら。]
…中にタオルと来客用の服が適当にあるはずだ。
ちゃーんと拭いて、着替えてから戻ってこいよ。
[口にはしないが、上着透けて色々知られても知らんぞと、暗に告げる。]
ついでに落ち着いて心の準備もしてくれば、言う事なしだけどな。
[みんなの居るところに帰るには勇気がいるよ!
とこれも暗に。
伝えれば、自身は返事も聞かずに扉の前からは離れるのだが。]
はいはい。気をつけますから。本当の本当に、約束です。
[エーリッヒの念押しに、困ったような笑みで頷いた後。
翠樹の仔と、機械の若竜の会話を傍目で見ながら、精神竜へと改めて見向いた]
─東殿・広間─
氷破のおねーさんか。
調べるために、無茶な事してなきゃいいけど。
[ブリジットの名に、ぽそり、と呟く。
もっとも、『風雷棒』で叩き殴ろうとしていたヤツに無茶と言われたくはなかろうが]
―― 西殿・結界前 ――
[氷破竜と精神竜の会話には、僅かに眉を寄せるものの、専門外のことと口は挟まない。分析を終えて何らかの手だてをということになれば、何か役に立つ事もあるだろうと情報を記憶に取り込むのみ]
あ、そうでした。
すみません、ご挨拶が遅れました。ナギさん。
エーリッヒです、どうぞ御見知り置きを。
[氷破竜に促されて黄蛇に一礼。ユルの紹介については、本人?が実地にやってしまいそうなので、とりあえず保留した]
……はい。
[自分の服を見て、そういえばそうだったと、ため息。
さっさと行ってしまったようで、のろのろと服を*手に取り始めた*]
[広間に入ってくるノーラの姿を見ると、エルザの傍から離れ適当な席へと]
うむ、その話じゃ。
お主はその剣に関して何か知っておるかの?
先程の話──「揺らすもの」がその剣を狙っているのでは、と言うのは儂の推測に過ぎんが、可能性が無いと言う保証も無い。
仮に本当に狙われているのであれば、その剣を渡さぬようにせねばなるまいて。
「ご丁寧に…アーベル殿、ご機嫌麗しく存じます。」
――アーベル。?
…ん。
[名だけを告げられたのは、仔にとって幸いだったか。
一つ頷いた様子を見るに、幼き記憶の棚へ難なく収める事が適ったようだった。
しかし先程から、目上の者に対しての一切に敬称をつけておらぬのは気のせいであるまい。
――嗚呼、仔竜とは云え、礼儀が成っておらぬと聊か不安でならぬ。]
リーチェにあえたら、たのしい?
…おともだち?
[空で旋回する機械竜に、幼子の視線が奪われる。
見慣れぬ其れは、酷く興味を引いたか。翠樹には無き物故に――
仔の小さな手がその羽へ触れようとおそるおそる手が伸ばされる。]
[広間に着き、軽く周りを見渡しながら挨拶]
はぁい。
御機嫌よう。私も同席しても―――。
[言いながら、どうしても許せない属性の焔が目に止まり、一瞬にして、顔をしかめたが]
―――同席しても、いいかしらねぃ?
[それでも、最後まで言葉を連ねると、空いているソファーを見つけて座り込んだ。
当然のように、焔からは一番遠い席だ。
ちなみに、先程のやりとりの気恥ずかしさなど、本人なんとも思ってません]
/*
ナギさんが、ナギさんがかわいくてたまりません。
ああん、こういうの好きだ。好きなのです。かわいいなぁ。もう。
……私の独り言、変なのばっか。ごめんなさいね?
*/
―西殿/結界前―
さっき、
[唐突に密やかにかけられたブリジットの問いに、見られていたの事と気付いて反応が遅れた。一瞬合ってしまったレンズ越しの瞳を慌てて逸らし、視線を下方に向ける。
『封印』を司る氷破竜の心を覗き込む事はなかったが、仔竜達に心配を掛けたくない優しい心が幻のように見えた気がした]
――…いえ、たいした事は。
私では結界を解く手伝いは出来そうに無いと悟っただけでした。
[長年世話になっている彼女に気まずそうに俯いて告げる]
―客室―
[着替えを手に取り、体を拭き、さらしを巻きなおそうとして――手を止めた。
少し考え、ブラジャーを手に取る。
慣れないそれをつけるのは少し苦労した。]
[それだけで、体形は元の通り、女のもので。]
側近殿を探します。
[そっと囁くように呟き、部屋の鍵を閉めると、窓を開けた。]
[やって来たナターリエに、やほー、と言いつつ手を振って。
コロッケかじり続行しつつ、周囲の話を聞く。
口を挟まないのは、自身の知識と情報の不足もあるが、なにより。
ずっと感じている奇妙なざわめきと、それがもたらす嫌な予感に*意識が奪われていたから*]
―広間―
えぇ。
…たぶらかされそうな幼子なら、保護者のついてる樹姫よりは、陽光様の末弟の方が心配かと。
[気を取り直して、触媒の香煙草を手に取る。]
供もいないようだし、大丈夫かなぁ…
ダーヴィッドが誰かを調べる?
[ 鸚鵡返しに、疑問の意を持って繰り返す。
しかしザムエルより齎された問いに、開いた掌が口元を滑り頬に添えられた。影は肯定の頷きを返すと、言葉を捜しつつ、ゆっくりと口を開く。]
それを口にしても良いか、は別の話だがのぅ。
干渉者の影響を受けし者が、居らんとも限らんのじゃろう?
……狙われている、か。
可能性としては、有り得るじゃろうな。
直接、竜王の力を狙うというよりも理解は出来る。
―東殿・広間―
[またどこか心ここにあらずという顔をしていたが]
っ!
[唐突に小さな息を漏らした。
目を瞬き、大きく深呼吸をする]
…は、はい。
出来るだけ多くのお話を聞ければと。
[入ってきたナターリエに頷く。
どこか挙動不審なのは、見てはいけなかったかもしれないものを見てしまったからだろう]
―― 西殿・結界前 ――
おっと…
[幼子の手が機械竜の羽根に伸ばされるのを見て、仮染めにも羽ばたく金属のそれが小さな手を傷つけぬようにと、手袋を嵌めた左手を伸ばす、ふわと柔らかい天青石の光が機械竜を包み、その羽ばたきを止めた竜はおとなしく翠樹の仔の目前の空中に静止した]
―東殿・外→裏口―
[決して誰ともぶつからぬように、外を経由し、中へと入る。
どこにいるのか、広間のほうではない。]
[一応男より女の姿の方がわかりにくいかなとか、そんなことを考えて、そっとあたりを伺った。]
[居る場所の目星をつけて、そっと足を運ぶ]
――側近殿。
[見つけたのは、やはり広間から大分離れた場所だった。]
―西殿・結界前―
[扉から離れ、向かうは始めに向かいかけた結界のある場所。
予想通りというか、結界に齧りつくかのような氷竜と―他にも数名、竜が居た。
片手をひらと上げながら。]
よぅ、進展はどんな感じだ?
[そう尋ねるも、曇った変わらぬ結界を見れば、あまり成果が無い事は分かるわけだが。]
側近殿にお伺いしたいことがあって参りました。
[言葉遣いで気付いたか。
ギュンターは彼女のたわいも無い問いをいくつかすらすらと答えた。]
では、剣をお持ちですか?
[この質問までは。]
[結界を探っていた理由は様々な手出しにより綻びが生じていないかの確認であり、ギュンターが持っていようといまいと一時身柄を拘束する必要があると考えての様子見。ゆえに氷破竜へ告げたように結界を解く手伝いは出来ない]
……わかった。気をつけて。
[やはり行く様子のオティーリエに心の声を返す]
[今一度仔の頭を撫でる手に、親を思い出したか。一寸幼竜の表情に影が過ぎる。
…約束の通り、我慢すると決めたか口に出しこそはしなかったが。
向き直る氷竜と心竜の間に交わされる言の葉の、幼子には何と難儀な事か。
聞えた所で恐らく、その意味は欠片と判らぬに違いない。]
「いえ、エーリッヒ殿。私めにはお構いせずとも――
名の一つ、記憶の端に留めて頂ければ幸いです故。」
[頭を下げる機竜には、ゆるりと身をくねらせる。
此方が敬いこそすれ、下げられる身などある筈も無い。]
[まさかというような顔をするギュンター。
誰かを呼ばれる前にと、床を蹴り、先とは逆の立場、床に押し倒す。]
[喉を手で強く押さえて、問いかける。]
答えて下さい。
[その答えは手に入らない。]
―西殿・結界前―
[慌てて逸らされる瞳に、どこか困ったような、どこか寂しそうな――
そんな笑みを、浮かべただろうか。気を取り直し、微かに首を振るって]
そう、ありがとう。難儀な結界ねえ、本当に。
[ぽつり呟いた後、気まずそうに俯くアーベルの姿を見て。
今度はどこか優しい笑みを浮かべ、昔よくやったように、頭を撫でた]
ふふ。気にしちゃ駄目よ?
封印結界のことなんだから、おばあさんにお任せなさいな。
[そんな言葉を掛けたところで、生命竜の言葉が聞こえてきただろうか]
[広間の出来事が気にならないわけではないが、最悪それらを知ることは後からでも出来る。
それよりは、まだ探っていない物を調べる必要があった。
西の結界その前にいた者ら。
これで全員ではまだないが。これだけ調べ上げれば、だいぶ探知は進むだろうか。
見逃しが、無いとは言い切れないが。
向こうで出会ったアーベルには、表で変わらぬ態度を取る。]
……「揺らすもの」
……「力ある剣」
なるほどねぃ。
目的は、それですか。
[それは、先程考えていた答えの一つに当てはまるものだった]
……一つ質問よろしいかしらぁ?
私は、いまいちよく分からないのですけれども、その「力ある剣」とやらは、そんなに巨大な力を持っているのかしらぁ?
もっと、具体的には、それでどこまでのことが出来るようになるのかしらねぃ?
…まぁ、無茶せんように。
[オティーリエの決意には、軽く返した。
フラストレーションが溜まったのかね、とは状況が状況だけに口にはしない。が。]
[ダーヴィッドが触媒を手に取る様子に少し視線を走らせつつ]
詳細を教えて欲しいとは言わぬ。
じゃが予測として、注意すべきではあるのでは、と言うことじゃな。
本当にその剣を「揺らすもの」が狙って居るというのであれば、大方の場所は検討がついて居るじゃろう。
かように強大な力を持つ物が保管出来る場所と言えば、限られておる。
[それが何を意味するかは伝わることだろうか]
あくまで推測の域に過ぎんが……注意するに越したことはないじゃろうからのぅ。
―西殿・結界前―
[命竜へと、手をひらり振ろうと開いたところで――閉じたまま、手を上げた。
奇妙なポーズになりながら、直ぐに手を下げる]
いらっしゃい、クレメンス。
まあ……こちらは、見たままって感じかしらね。
解析は進んでるけれど、肝心の糸口まで今一歩。まだ、結構時間がかかりそう。
[ほぅと薄く息を零すも、まだまだ頑張る気は満々の様子で]
そちらは何か進展、あったかしら?
[長時間いると、誰かに見られるかもしれない。そう考えて、力を行使しようとした瞬間、]
――っ、
[ギュンターの手が、力を込めて肩を押す。
飛ばされ、壁に背を打つ。
幸運は、近くに窓や危ないものなどなかったことだろうか。音は小さくくぐもった。]
[咳き込む様子。
彼女もまた、打ち付けたばかりの痛みを持って。]
答えないのなら、
封印のうちで、探ります。
[幾つかの言葉と共に、発動されたその力――]
焔が?
誰かを?
調べるぅ?
[その言葉には思いっきり嫌悪感をあらわにした]
……破壊を象徴する焔にそんな繊細なことが出来るのかしらねぃ。
まかり間違って、「あ。壊しちゃったー」とか言い出すんじゃないのかしらぁ?
剣…
それは絶つものにして、刃にあらず。
その力に、断てぬものなし。
[聞こえた言葉に応じて呟く。]
人間の伝承では、そのように。
異世界の魔王すら一刀両断だとか言われていたなぁ。
、わ。
[天青の光が機械竜を包むのを見やり、小さく仔が声を上げる。
幼子には全てが珍しき事の所為か――伸ばす手は一度躊躇われ
しかし一寸後には興味が勝ったか、その羽に指先が触れる。
傍らで見る己ですら、お眼に掛かる機会はそう無い。
仔には尚更興味深いに相違なかった。]
……?
…こんにちは?
[静止した竜に、仔は問いながら柔く首を傾ぐ。
羽に触れた小さな手は、拙いながらも次はその頭を撫ぜる様に。]
―西殿/結界前―
[反射的に視線を逸らすのは見る事により忌避されるのを防ぐ為か、見てしまう事への罪悪感か、もはや青年にもわからない。長年の習い性というのが一番近いのだろう。
氷破竜の寂しげな心の動きは感じたが、何も言わず大人しく撫でられるに任せた。
新たにやって来た生命竜の問いには短く首を横に振って答える]
……いえ。そちらは?
[そうして逆に生命竜に問いかけた]
そうであろうとの推測、ですね。
[左腿の辺りを軽く摩りながらナターリエの言葉に頷いた]
数多の世界で唯一、神の力にすら干渉し、退ける事も適う剣。
その力は強すぎるがゆえ、常には二振りと為され存在する。
稀なるもの以外制御適わず、具現化することは滅多にない。
…合っているでしょうか。
[最後に尋ねた先は、ノーラ]
[その場から、ギュンターの姿が消えた。
力を行使するのは初めてで、荒い息を吐く。]
[そして急いで、その場を離れた。
ここで起きたことの、己の痕跡は残さない。]
[再び外に出て、窓に向かい、中に入る。
そのままベッドに倒れこんだ。]
――送りました。
[声を投げた。
己が負った傷のことは口にせず、決してもっているか聞けなかったことを囁いた。]
儂が知るは図書館にて得た知識のみ。
それには剣の存在を綴った書はあれど、その詳細が書かれたものは無かった。
ただ、「強力な力を持つ」とだけ書かれて居ったの。
[ナターリエの問いには得た知識についてを告げる]
[ 老いた大地竜がはっきりと明示せずにいた内容は、厭でも理解出来る。影竜王と会話した際の苛立ちが、不意にこみ上げた。
瞳の色を漆黒から深紫へと移ろわせ、腕を動かすと共に、一時、覆いを払った。]
正しいな。
伝えられている限りでは、そうだ。
[ 火炎竜と、天聖竜と。
二人の言を共に肯定した後、ザムエルへと顔を向ける。]
注意すべきではあろうな。
真に狙われているのであれば、相対するものの手には渡らずとも、
既に竜王の手元にはないであろうから。
―西殿・結界前―
[閉じた手に、いい笑顔ですたすた笑いながら近づいて無理やり開かせ重ねた。
3秒、ほど重ねた後で。
離せば元通りの手の平が戻ってくるだろう。
笑顔は一瞬軽く消えて、溜息へと変わる。]
まーた無茶やったみたいだなぁ。
気張るのはいいが、程ほどにしとけよ?
[そう言いながら。
アーベルと、ブリジットの答えと問いには、そうかと小さく呟いて。]
こっちは『揺らすもの』の目的が分かったくらいか。
ダム爺さんの予想じゃ『力ある剣』らしい。
あとは…ああそうだ、ダーヴィットが何か、調べるとか言ってたな。
[あちらで知りえた事実を述べる。]
―― 西殿・結界前 ――
[機械竜に力を注ぐことに気を取られて、生命竜がやってきたことに気付くのは遅れた。声が聞こえてから、初めて振り向いて、にこりと笑う]
こんにちは、クレメンスさん。お出かけだったんですか?
[その間に翠樹の仔に撫でられた機械竜は、細いメタルの首を僅かに伸ばして、その指に頭を軽く擦り付けると、青く瞳を明滅させた]
/*
オティーリエの都合がよければいいんじゃない?
時間はいつでも、って書いてた気が。
***
ダミー襲撃。襲撃の理由は、皇竜の側近だし、剣を持っていそう……とか、そんな感じでも他に理由があっても構いません。
また、襲撃のタイミングは必ずしも夜明け直後でなくて構いません。
赤組の都合のいいタイミングで落としてくれてOKです。
ギュンター襲撃後、その旨と目撃の可否、状況などを進行中ページ(後ほど作成します)に連絡してください。
[結界から感じた発動する力に合わせ、心添えるようにして内へと導く。確実に中に旧友が送り込まれた事を確かめて手を離した]
お疲れさま、オティーリエ。
彼は確かに結界の内に居ますよ。
[労いの言葉を掛けて、ふと言葉を濁す]
……心の力を使うのは慣れていないでしょうから。
ゆっくり休んでください。
後は私が。
[怪我までは知らないが、痛みは気付いたか。だがそれは口にせず心置きなく休むようにと優しく促した]
「其方はまだしも、だな」
[剣は不満そうに告げる]
「仮初とはいえ主。もう少し毅然と在って欲しいものだ」
…すみません。
[剣に返った思考は、どこか拗ねていた]
/*
時間軸的に 私が一番あやしいですね!(爆)
もうちょっと考えて、あとのはなしにしておきますwww
会議終了後で。
…あのさ。
[流水の言葉に、珍しく機嫌を損ねた様子で]
竜じゃないあんたにはよくわかんないだろうけどさ、
竜の「律」とは、使うことではなく正しい方向へ導くこと。
俺らは「公使者」ではなく「番人」であるべきだ。
火炎の竜は「破壊」の「番人」。
無闇に振るわれる事を防ぎ、他に道がない時に扱う為に、適切な時まで管理することが使命。
気の赴くままに力を振るう獣たちとは違うんだっての。
…尤も…色欲本能しか知らぬ生き物にゃ、理解不能だろうけども。
神の力をも退ける、か…。
[エルザの発した詳細を繰り返すように呟き。ノーラからの言葉に視線をそちらへと向ける]
既に竜王様の手元に無いとは。
何ゆえ言い切れる?
[添えられた力の感覚もわかっていた。]
ちゃんと送れたようで、よかったです
――ありがとうございます。
[それでも、服をかえなければと、少し休んだ後に、着替えを手に取るのだった。]
/*
時間は此方のいいようにとの指示だから、オティーリエのいいように。
襲撃時を明記しなくても、「〜の頃には既に何処にも居なかった」などで、この時間以降に霊能者などが気付いていい基準がわかればいいと思います。
ふむ。
[与えられた情報を得て、少しだけ考え込んだ。
焔から教えられるのは癪ではあったが、情報は情報。貴重なものの一つだ]
つまり。
自制するべき心の無い者に渡ることがあれば、世界を変えることが出来るということかしらねぃ。
竜王様一人討伐するだけで、世界は大きく変わるのですからぁ。
なるほど。
目的としては合点がいったわぁ。
…『力ある剣』…
[生命竜の言葉に、呟きが漏れる。その剣のことはインストールされた知識の中にあった]
では、竜王の手に、その剣は今は無いんですね。
[出した結論は過程を省いて一足飛び]
―西殿・結界前―
[精神竜の仕草を見て、ふと過ぎったのは。悔悟のような、微かな思い。
もっと強力な封印のレンズを、もっと若い時に作ってあげる事ができれば。
今更仕方ないことだとは思っても、ゆるりと首を振るった所で――
――目の前には、笑顔の命竜]
あら、あら。ばれちゃってるわねえ。
[困ったような笑みを浮かべて直ぐ、痛みも赤みも引いていった]
ごめんなさいね、クレメンス。ありがとう。
[ほどほどに、という言葉にはあえて答えずに礼を告げる。
その後、目的が分かったと聞けば、微かに目を細める]
―― 西殿・結界前 ――
ああ、ちょいと調べ物で。
[尋ねるエーリッヒにそう答える。
結局自身で調べずとも、ザムエルのおかげで途中で帰ってこれたのだが。まぁ些細な違いなのでそこは暈した。
機械竜と幼竜の様子には、軽く目を細めた。
微笑ましい、と言わんばかりに。]
/*
色々編集してきました。
そういうわけで、今日のところはこのへんで失礼します。
一人でさくさくやっちゃってすいません><
おやすみなさいノシ**
月闇竜 オトフリートは、ここまで読んだ。
「狙われているのであれば」の話だ。
……我らに予想がつく事を、
竜王とも在ろう者が予想がつかないと思うのか。
封印を受けた時点で、察せられるであろうよ。
己が手元に置いておけば奪われる可能性が高いこともな。
なればそなたの言うように、別の「保管場所」に移すは道理。
[ 二度目にザムエルに返した声は、不機嫌さが篭っていた。己でもそれは分かったが、抑える事は叶わなかった。]
何より。
彼奴が其の話題について避けていたからだ。
まぁまぁそう咎めるな。
生れ落ちて齢200年、経験も足りぬはその対処も苦労する。
この老いぼれとて知り得るをどこまで覆うかで四苦八苦しとるくらいじゃ。
[宥めるように剣へと言葉を向ける]
[焔の言葉には、不機嫌な顔のままで]
えーえ。
私は生まれつきの竜じゃないですからねぃ。そのような御高説は私には分かりかねますわぁ。
そも、破壊に正しいも、正しくないも無いと思っておりますからぁ。
しかも、破壊するということに対して正当化するような意見なんて聞く耳持ちませんわぁ。
それに、色欲の何が悪いのか、お聞かせいただきたいところですわぁ?
人と人が触れあい、生命を増やす行為を忌み嫌ってでもいるのかしらねぃ?
……喧嘩は余所でやれ。
揺らされるは奴の思う侭ぞ。
[ 炎竜と水竜の諍いに目を向け、低く呟く。
気性の荒き火炎に獣の属を有した流水。それしきで留まるかは分からぬが。]
―西殿・結界前―
少しずつだけれど……色々、繋がって来ているのかしらね。
[命竜の先程の言葉に、ほぅと息を零し、ゆるりと頭を振った]
焔のも、動き出しますか。
……ううん。やっぱり、お任せしたほうが早いのかしら。
[口元に手を当て、少しだけ悩ましげに呟く。
結界のエキスパートである若焔と、封印を司る氷破に名を連ねるブリジット。
焔と氷の、対立という関係ではなく。ほんの、ちょっとした自尊心。
先程の口調から、――もしくは、こころの波動から、アーベルには伝わっただろうか]
ダーヴィッド様。落ち着かれて下さい。
ナターリエ様も、変に煽られるようなことはおやめ下さい。
…世界を変えるどころか、根本から崩されかねません。
[近くで発された不機嫌のオーラに、ふとノーラから視線を外してそちらを見た。どこか案ずるような、静かな瞳。
それからナターリエにゆるく頭を振って]
そういうものですか。
[ノーラの声にも、顔は戻さなかった。
少しばかり口元が引き締められていたかもしれない]
ふむ、確かに道理。
[不機嫌さの籠るノーラの言葉。試すような問いは苛立たせたか、と思ったがそれを取り成す術は無く]
話題を避けたはその所在を漏らさぬためだろうかの。
お主に信を置いておるやもしれぬが、知らせぬ方が隠し通せると思うたか。
―西殿・結界前―
あからさまにおかしな格好だからなぁ。
気づかない方がオカシイって。礼はいいさ。
[ブリジットにはそうへらり笑って言いながら。
エーリッヒの言葉には、軽く眉を潜めた。
まぁ、予想できる範囲内ではあった事ではあったので、口を開く。]
…まぁ、そうだろうな。
檻の中に餌放り込んだままでいるはずないだろうし。
―西殿/結界前―
[何をしても変わりの無い様子の結界に溜息を一つ付いて、生命竜の言葉に常に穏やかに浮かべている笑みを引いた。
背筋を伸ばし指先を眼鏡のブリッジに添えるようにして押さえる。その指には何も傷は無い]
剣。そちらまで話が出ているのですか。
[秘なる書たる青年は嘆かわしいと呟いて数度首を振り、生命竜の顎鬚辺りに視線を向ける]
その話はどなたが?
あぁですが今はそれが誰や何処にあるかではなく、なぜそれをと考えるべきでしょうか。
―西殿・結界前―
今後は、気を付けさせていただくわ。怪我にも行動にも。
[へらりと笑う命竜に、もう一度感謝の意味を込めて、微笑んでから]
……本当に、全ての王が揃う時点で珍しいことだったけど。
次から次へと、"封印"しててもおかしくない単語が出回りまくりだものね。
["剣"の話題や"揺らすもの"の話題を思い浮かべて、薄く息を零す]
「分かってはいる。それでも落ち着かん」
[傲然と響く声に、小さく深呼吸]
「だが、認めなければ、主の命であれ仮初であれ契約は結ばぬよ」
[直後の笑みを含んだ声に、毒気が抜けた]
−庭−
[仔龍は、単独で庭にいた。
草の上にごろんと寝転がって、いや、寝転がってではなく。
寝ていた。
ごろごろと転がった先に樹があって、ゴッ、と鈍い音]
…ぁう。
[顔面衝突。
鼻の頭を押さえてゴロゴロとのたうちまわる間抜けな仔龍がそこにいた]
―西殿・結界前―
残念ながらばっちりとな。
口火切ったのはザムエルの爺さん。
…まぁ、目的も何も分からないと、対応のしようがないから仕方ないんじゃないのかね…。
事が終われば、俺らに緘口令くらいは引かれるだろうから、少々の事は目ぇ瞑ってくれ。
[アーベルにそう言いながら。
ああそういえばと、思い出したことまた一つ。]
何故、か。軽く話した限りじゃ、単純に剣には力があるから、それを使えば揺れがおきやすいから、、とかじゃないかって話だったけど。
そういや今は広間で何か話し合いやってんじゃないか?
剣のことについて。
[さらり、投下。]
―― 西殿・結界前 ――
そもそも、凄い剣なんでしょう?中に在ったらとっくに結界切り裂かれてると思うんですけど。
あの竜王方ですし。
[生命竜の表情に気付いてか否か、こちらの言い様はとてつもなく単純且つ、かなり失礼だった]
別段、そなたの言が癪に障った訳ではない。
[ 深い息と共に声を吐き出す。
荒ぶる気を抑えんと、壁に背を凭れて己を抱くようにして腕を掴んだ。気休めにしかならねど、そも、均衡を保つべきものが此れでは意味もない。]
……知らせぬより、そうであれば恐らく、
保管場所を別に選んだというのが気に食わん。
今の覆いは未熟、危惧は分からぬではないが。
[ 低い呟きは老爺にしか届くまいか。]
…わ、わ。
[指へと頭を擦りつける仕草に幼心にも愛しさを感じたか、小さく笑う。
明滅する青にも仔には全て楽しげに写ったか、
その眼を真直ぐに見つめながら、再びその羽を撫でた。
仔竜は可愛がられこそすれ、愛でる対象に終ぞ会った事が無かったためか
機械竜の反応は酷く仔の御気に召したか、嬉しげに機竜へと視線を向ける。]
このこ、かわいい、ね。
エーリッヒの、おともだち?
あー、もう、いったいな!!
[ぺこ、と起き上がって衣に絡んだ草を払って、重たい帽子を頭にのせる。
起き上がって、ベシベシと樹を叩くが樹に罪はない]
…ひとりは、ひまなんだぞ。
[むく、と頬を膨らませる。
それは、相変わらず中できゃっきゃ遊んでいるらしい陽龍への小さな愚痴。
その足は昨日人がいっぱいいた結界前のほうへと向かう]
[落ち着かぬと言う剣に僅か苦笑が漏れる。続く言葉には安堵にも似た気配を漂わせ]
認めぬのではなく、そうあって欲しいと言う叱咤と言うことじゃの。
陽光竜 ミハエルは、疾風竜 ティル を投票先に選びました。
…考え無しに増えるだけが取り柄の獣だということさ。
挙げ句、喰い尽くして崩壊し、滅ぼされるのがオチだろうに。
[流水を一瞥し、周りの窘めに黙ると、苛立ったまま林檎をはむり。]
―― 西殿・結界前 ――
[翠樹の仔の声が聞こえると、青年はその前にしゃがんで目線を合わせる。浮いていた機械竜は青年の肩に戻り、その身を包んでいた天青石の光も薄れて消えたが、青い瞳の明滅はそのまま]
そう、俺の友達だよ、ユルは。君のともだちにもなりたいって、いいかな?
[にこりと笑う]
[結界に、ギュンターが送り込まれる様は微かにだが伝わった。
アーベルが探る様子は、知覚から感じ取る。
オティーリエの痛みのようなものにも同じく気づきはしたが。それが心のものなのか、それとも肉体的なものなのか、その判断は付け難い。
協力の約束の一つでもあった故。
都合がよければ、一旦様子を伺うくらいの事はするつもりではいるが。
ともあれ今は、あからさまには動かない。
お疲れさんと、短く告げて、自身も黙った。]
―西殿・結界前―
あら。
[アーベルに背を叩かれ、少しだけ瞬くも。
気を遣ってくれたのかなと察し、精神竜へと柔らかな笑みで微笑んだ]
――それにしても、剣、剣か……。
正直、それに関しては私も殆ど分からないし。
[クレメンスの言葉に、唸るように呟いて]
後で、結果を報告しあいましょうか。何か繋がるかもしれないわ。
[そう、命竜と心竜へ呟いた所で、遠くに――何か、布の塊が見えた]
―西殿/結界前―
そうですか、大地殿が。
[考え込むように呟くも、生命竜の言葉に頷く。青年とて今それを咎める気はない。青年の役目は咎める事でなく今の出来事を記憶していく事]
揺らす為に。
そちらからの連想か、それとも…いえ、話し合いをしているのなら直接窺いましょう。
[言うなり皆を置いて、一人*行ってしまった*]
[違うと言われ、僅かに安堵の息が漏れるか]
…それもまた、不思議な話ではあるの。
一番信が置けるは己が随行者であるじゃろうに。
[返す言葉もまた小さなもの。辛うじて、ノーラには届くことだろうか]
……ふん。
勝手に燃え尽きて、自滅でもしてればいいのよ。
他者にまで影響を与えるから、性質悪いわ。
[ノーラとエルザの二人がかりでいさめられれば、ダーヴィットを一瞥して、ぷいと横を向いた]
―西殿・結界前―
無理やり切り裂いたら中から竜都大爆発、になる可能性があるからほたっといてる、って話じゃなかったっけか。
まぁ、上手く切り裂けるものなのかもしれないが。
…あー。持ってる竜王が、玩具よろしく好奇心やら鬱積やらで暴れだした別の竜王にうっかり奪われてドカン。
ってのを恐れて外に逃がした、ってのもなんかしっくりきそうだな。
[かなりの失礼には、輪をかけて失礼言った。]
―西殿・結界前―
――ユル。
[仔と等しく並んだ眼の高さを真直ぐに見据え、復唱するように名を呟く。
一度瞬き青の瞳へと視線を向ける様は、驚愕の色に近いか。
仔竜には近しい年齢の竜が周囲に居ぬ故、友と呼べる存在は酷く少ない。
それ故かは――正しくの所は、判らぬが。]
…うん。
リーチェも、おともだちになりたい。
いいの?
[綻ぶような笑みは、仔が父に連れられ竜都に来てから久しく見なかったもの。]
信の置けぬ理由があったのだろ。
存在に対しての信頼か、
器としての信頼かは知らぬが。
何にせよ。
[ 言うは疑いの芽と成り得る事。しかし、話した以上は何れ其処に至るのだから、否定はせずに可能性のみを述べた。]
……後で覚えておけ、イズマルーム。
[ 辛うじて怒りを発露せずには済んだものの、*指には力が篭った*]
―西殿・結界前―
そんなのは、御免願いたいものね。
[命竜の発言に思わず苦笑し、ふるふると首を振るった。
本当にそうなったら、竜都が吹っ飛ぶだけでは済まないだろうなあと思いながら。
少しずつ近寄ってくる布の塊に、ひらりと手を振ってみた]
―― 西殿・結界前 ――
[生命竜の言葉に、目をぱちくり]
えー?そこまで無茶苦茶な剣なんですか?俺は伝承しか知らないから。
てゆーか…すっごく冗談にならないです、それ。
[いろいろしっくり来ちゃったらしい。声音は思わずげんなりしていた]
互いを貶すは自らを貶めると変わりません。
竜の律をどうぞお忘れなく。
[遺恨を残したままであるが明白な二人に、溜息をついた。
後は静かに話を聞きながら、自らの中に眠っている知識を少しずつ引き出そうと*するか*]
−→西殿・結界前付近−
[ちょっとだけ草の匂いを纏いながらぽてぽてという靴のたてる足音と一緒に西殿のそばまでやってくる。
口に入れたのは苺の飴。
ほんのりあまい香りを楽しみながら歩いて行ったら]
!
[びっくり。なんか機械っぽいものがカシャカシャ言っていた。
思わず足が止まる]
[話し合いの行われている広間へ向かう途中、少しだけ寄り道してオティーリエの気配を感じる部屋の前で足を止める。
そうして少し迷ってからそっと扉を叩いた。
きちんと無事であるか顔を見て確かめ、*痛みを和らげる為に*]
―― 西殿・結界前 ――
[幼子が笑うのを見ると、青年の笑顔も深くなる]
うん、もちろんだよ。ほら。
[促すように視線を向けると、カシャカシャと羽ばたいた機械竜は、一度頭上に飛び立ってから、ゆっくりと旋回して、ふわりと翠樹の仔の肩に舞い降りた。メタルの身体は、人界の鉄とは違い、小鳥程の重さしかない]
「其方を選んだはもう一人の主が慧眼だな」
[低い笑い声が響く]
「そのせいで不機嫌となったものも在るようだが。
そこは彼王がどうにかするものだろう」
[影竜の呟きは聞き取れなかったため、どこか不安そうな視線を、一瞬だけノーラに向けた]
―西殿・結界前―
へいへい。安全第一だぜ。
[向けられる微笑には気安く返し。]
んだなぁ。
俺がこっち居ても役には立たないわけで。
俺も向こう行ってみるか――と。どした?
[視線の先には布の塊。
何かこれ見たことあるなと、つい少し前の事を思い出してはいたり。]
[二竜の言い合いが収まるのを聞いてまた一つ息を吐く。ノーラの言葉には]
…その理由を知るは竜王様のみ、じゃな。
[また一つ呟いた。
その後推測やら何やらの話を聞きに来るものがあれば、知る限りのことを伝え。喉が渇くからと茶やら何やらを用意してもらい、方々へと勧めたりする*だろう*]
精神竜 アーベルは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[カシャカシャゆってる!
なんだあれ、何か不思議なものがいる!
仔龍、ひとりで大興奮。
それはそうだろう、何せ初めてのお使いだ]
な、なあ、な、なに、あれ!!
[とたた、と、ひげ竜にちかよってからカシャカシャゆってる物体を思いっきり指差し]
―西殿・結界前―
陽光帝の、ですね。
[くすりと微笑んでから、命竜へと話しかける]
私もご一緒しますよ、クレメンス。
休憩もしたいですし、あちらで何か進展があるかもしれませんからね。
[少し悩むのは、幼き仔竜たちをどうするか。
東殿の部屋で、遊びあってもらえばよいだろうかと思案する]
―西殿結界前 ―
さー?
でも件の『揺れるもの』が欲しがってるかもしれない剣だ。
それなりの力は持ってて当然じゃね?
…だろ。
[首を振るブリジットと、げんなりするエーリッヒには一言、同意の言葉を述べる。
ちなみにこのときばかりは、うちの王は姐さんでよかったな、と。
悪いけどそう思った。うん。]
―― 西殿・結界前 ――
[生命竜の視線を追うと、布の塊が見えた。その塊が駆けて来て大騒ぎしている]
あはは!
[何だか可愛らしくて笑ってしまったのだが、さてそれを相手はどう受け止めたか]
…ユル、と。おともだち。
[仔の肩に舞い降りた竜は、音からは想像もつかぬ。
まるで重さを感じさせぬ風で留まった。笑みの収まらぬ表情からは嬉しさが伺える。
再びその頭へと触れる指は、幾らか怯えも無くなったか先程より躊躇いは見えず。
と、布の塊――否、見覚えあるそれは陽光の仔。
此方に向かってくるようであるが、此処からでは良く見えぬ。
傍らから、再び足を伝って、空いた片方の肩へとその身をくねらせた。
――機械竜に場所を取られた嫉妬では無い。断じて。]
儂に剣を託されたはエルザのこともあってかと思うたが。
あちらにも事情があったようじゃのぅ。
結果儂が不機嫌にしたも代わりないかのぅ。
不機嫌の大元は影竜王様に対してとなっておるようじゃが。
[低く笑う剣に苦笑を返す気配]
やれやれ、後が恐ろしいわい。
精神竜 アーベルは、雷撃竜 ミリィ を能力(襲う)の対象に選びました。
[エルザの言葉にもまた機嫌悪そうに返す]
……さっき言ったとおり、私は元からの竜というわけじゃないから、竜の律とやらは、私の中では薄いわぁ。
そういうのは、同じ流水の属性にもっと偉い人や、由緒正しい人がいるからそっちに任せてるの。
今回、その「本物」達を差し置いて、「偽者」たる私がわざわざ随行者に選ばれた理由だって、そこまで分からないわぁ。
―――ただし。
[それは、今まで見せた中でも一番機嫌悪そうに]
この停滞された状況が気に食わないということだけは確か。
それこそ、焔のが気に食わないということよりもずっとねぃ。
だから、それを解決する確かな手段があるのならば、それに異を唱えることはしないつもりよ。
もし、焔が、私を調べるのならば、それを絶対にさせない、ということもしないつもりですわぁ。
……プライドとか、立場とかなんてクソ食らえよ。
―西殿・結界前―
了解、なら行くか。
……あー、チビらは。
[エーリッヒに任せればと、言いかけて。
そうだこいつも幼竜だったと、昼間ザムエルやらと話した事を思い出す。
軽く、額に手を当てつつ。]
…とにかく、ここは危ないから。別の場所に移動させるのは賛成。
広間に連れてっても…まぁ寝るだけだろうから。
どっか安全な場所で遊んでてもらうのが一番無難、なんだが。
[さてどこがいいか。]
[ブリジットを見つけて手をぶんぶんと振ったまではよかったが]
…。
[派手に笑うエーリッヒの様子にきょとんとしたあと、頬が膨らむ。
さあ、今日もご機嫌急激鋭角化のお時間です]
/*
占い師:ダーヴィッド
霊能者:ティル
守護者:???
天 狐:ザムエル-エルザ
智 狼:???
呪 狼:???
囁き狂:???
***
クレメンスが狼側っぽい。
ノーラはおそらく天狐弾かれ。
今予測出来るのはこの辺りまでかのぅ。
―西殿・結界前―
そう、おチビさんたち……なんですよね。
[命竜にだけ聞こえるように、くすりと笑みながら呟いた]
東殿の中にも、いくつかお部屋があるでしょうし。
他は……東殿探検ツアー、とかは危険ですね。
さすがに、ナギさんに纏めて面倒をお願いするのも、酷でしょうし。
[口元に手を当てながら、翠樹の仔の肩に戻った黄蛇――ナギへ視線を送った]
―― 西殿・結界前 ――
あ、広間に行くなら俺も行きますよ。
[自分が幼竜扱いされてるとは気付いていない]
小さな仔達には、ユルについてて貰いましょうか?ちゃんと防御能力ありますから大丈夫ですよ。俺と通信も出来るし。
[機械竜が、少々心配そうに、瞳を明滅させたのは知らないふり]
―西殿・結界前―
おーやっぱりか。よぅ陽光竜ー。
[なんか近づいてきた幼竜に、わははとぐりぐり頭を撫でながら。]
あれはエーリッヒ…機竜、そこの兄さんの、友達だな。
ほれ、怖くないから近づいて見てみな。
[大興奮気味の夏玲の背を押し、好奇心の後押しをした。]
…はふ。
[吐き出す煙は、酷く冷たい香り。
立ち昇る紫煙をぼんやり見上げて、暫し頭を冷やす気で。]
ぉ?
[向こうに集まっている姿に、目を向ける。
幾匹かの竜。幼子も含まれた様子で。]
「我が主にその思が皆無とは言い難かろうが。
其方の主は影竜王だからな。詳細は我とて知らぬ。
だがあの機を外せはしなかったがゆえ、特に迷う間も無く押し付けられとも言えよう。今は気にせぬが吉だろうよ。
――全ては終わってから、だ」
[加えられた言葉はどこか無機質にも響く]
「使うことは適わずとも、支えることすら出来ぬは困る。
それを求められていることを忘れることなかれ」
[その言葉を向けられたのは自分であると気付き。
口を開く前に僅かに手に*力が入った*]
よ!
[ぶんぶんと、クレメンスに手を振ってみる。
エーリッヒは今の笑い事件のせいであまりイイヤツには見えなかったが、それを差し引いても動く金属への興味はあまりある。
じいいー、と凝視して見たら、自然とベアトリーチェを凝視しているようにもなっただろうか]
―西殿・結界前―
子供には大人が着いていましょう、ってのが一番安全だし確実なんだがなぁ…。
[ブリジットには、同じくそちらにしか聞こえない声で返しながら。
エーリッヒの声には、一瞬視線を逸らしかけ。
だがすぐに、知識面に置いてだけは問題ないのかと思い直す。
気になるのは機械竜―ユルの瞳の点滅っぷりなのだが。
というか、これは普段エーリッヒのお守りもこいつがしてるのか?
と思わざるをえなかったり。]
[クレメンスのかけた声で、二人目の仔竜が陽光の仔であることを知る。膨らんだ頬も愛らしく見えて、それが自分への不興故とは気付かずに笑いかける]
こんにちは、俺はエーリッヒ。そっちはユルだよ。よろしく。
あぁ、こちらに居たんですか。
[氷竜に呼ばれて、傍へと。火気は必要以上に抑えられている様子。
他の竜たちにも軽く挨拶を。]
あぁ、ここにいたね。陽光の君。
[吸ってた煙草をもみ消すと、別な触媒の香草を。]
個々の判断で押し付けたのじゃろうか。
確かにあの間では相談も難しかろうな。
そうじゃな、全ては終わってから、か。
[今は考えても詮無きこと。やるべきことを考え、行動せねばならない。続く言葉はエルザに向けられたものだったが、己も忘れぬよう、その言葉を心に*刻み付けた*]
「――僭越ながら、私で良ければそのお役目賜りますが。
万が一があれば…人型に変じる事も、場合によっては可能です故。
余程の事が無ければ、仔らを大事に至らせぬと約束致せるかと。」
[黄の身体をくねらせながら、ゆるりと言葉を返す。
氷竜からの視線の意は承知している。我が王の御仔、陽光の仔と
――勿論の事「仔ら」の中には機竜どのも含むのだが
…さては本人に伝わるかは与り知らぬところ。
その傍ら、光竜の無意識なりとも――聊か不躾に凝視された仔竜は
居心地悪げに僅かに身を捩った。]
[ゆらと、誰に気づかれる事も無く、竜らの周囲を粒子が巡る。
クレメンスをまとわる細かなそれは、自身の周囲に尤も多いが、それ以外の、あらゆる所にあった。
中には竜本人から流れる粒子もあったろう。
誰にも悟られず見えない、奇異な光景。
だがクレメンスには慣れた光景だった。]
[機械竜は、自分を凝視する二人目の幼子にも挨拶するように、軽くカシャリと羽根を振る。どうやら子守りになることに異を唱えるつもりはないらしい]
あれ、ダーヴ?
[先刻の話では広間にいる筈の焔竜の姿をこちらからも見つけ、首を傾げた]
偽者には偽者の存在理由が在ろうよ。
偽者にしか無いものも、な。
[ 己とは異なった方向に不機嫌さを露にする水竜に一言告げ、幾らか言葉を交えた後、食事を摂ることはせずにその場を後にした。]
―西殿・結界前―
[氷竜、命竜だけの会話はこっそりと続けられて]
本当に。まあ、エーリッヒは年の割りに落ち着いて見えるから……
安心そうではあるんだけれど。
[そうまで言ったところで、ダーヴィットの挨拶が聞こえてきた]
結界と暫くにらめっこしてたのだけれどね。
やっぱり、こっちの方法だと時間が掛かるわ……情けないけれど。
[少しだけ苦笑めいたまま、微かに首を振るった。
熱気を抑えてくれたのには気付いている様で、微笑みを感謝の言葉に代えて、伝えた]
―西殿・結界前―
お?
なんだダーヴィットか。調べは終わったのか?
[そう言いながら、近づいてくる焔竜にひらり、手を振って迎える。]
ん、まぁ…ちょっと煙草吸いにナ。
[エリィの言葉に適当に誤魔化そうとするが、未だ機嫌の悪さは抜け切らぬまま。]
丁度いいし、少し調べてみっか。
[触媒に火をつけ、抑えていた力を研ぎ澄ます。
指先から生まれるは幾つもの灯火。
一際明るいのは、おひさまの光のような色。]
……。
夏玲、だ。
[苺の飴玉を口の中で転がしながら、むすっとした顔で機竜に答える。
なんだかもう一人の小さいのが不機嫌そうな顔をしたので、きょとんとして。
ちょっと考えて、動く金属をよく見てみたいこともあって。
もそもそと布と格闘しながらリーチェのほうへと近づく。
その途中で生え際の危なそうなひとに声をかけられ]
…なんだよ。
[むすっとした声で返事を一応してやった]
だから、そういう時は信用できないんだってば。
[誤摩化そうとするのが見え見えの焔竜の態度に、小さく呟いて溜め息。続いた調べるという言葉に瞳を細め、その成り行きを見つめる]
―西殿・結界前―
[ナギに言葉を掛けられると、申し訳なさそうな笑みで、呟く]
ごめんなさい、押し付けるような形になってしまうけれど。
その時には、お願いしますね、ナギさん。
[これもまた、仔竜たちを心配してのことだが。
任せきりにしてしまうかもしれないのを思い、謝罪の言葉が初めに出た。
その時だったろうか。陽光の仔の周りを、灯火が巡る様子が、目に入ったのは]]
―西殿・結界前―
知識だけは、どっかから…多分、王か?
あの辺から仕入れてきてるんだろうけどよ。
まー。ただ見張ってる分には問題ないんだろうけどよ。
万一何かが起こった時、パニくるのは必至だからなぁ。
[思い出すのは血の動揺っぷり。
小声でひそひそ。大人の会話はこっそり続いていたが。
聞こえたナギの声にひょいと顔をあげ巡らせて。]
おっと、ええと確か、ナギ、だっけ?
頼めるなら有難いんだが。負担はないか?
[ブリジットがほんの少し渋ったのを見て取って、一応もう一度確認するが。肯定の意が返れば、任せる気は満々だったり。]
― 西殿・結界傍 ―
[ 集団よりは距離を置いて、影は己が掌を見詰める。
調和を齎すは得手でも崩すは不得手。矢張りというべきか、結界を均すは出来ても、解くは難しいと思われた。
序に、今は声は聞えない。近くに寄れば届くかというのは浅はかだったらしい。
離れた手が黒布を掴もうとして、宙を彷徨った。今は無いと悟るのは少し遅い。
少し首を傾げると漆黒に染まりし瞳が移ろわせ、歩みをざわめきに向ける。
それとほぼ同時、陽の如き光の巡りが遠く映った。]
投票を委任します。
生命竜 クレメンスは、精神竜 アーベル に投票を委任しました。
[幾度かじゃれるように陽光の幼子の周りを巡った灯火は、差し出した若焔の手のひらへと戻って消え、]
…ん、リンクして無いね。
[確認するように、頷く。]
「私めに、其処な御気になさらずとも――氷竜殿、命竜殿。
元を辿れば、此度私に下されたは仔の守を兼ねた随行の任故。
役に立つなれば、喜びこそすれ苦とも思いませぬ。負担など。」
[氷竜殿の謝罪の言葉に、否定を示すかの如くゆるりと身を揺らす。
ふと、布の塊――…失礼した、陽光の仔が近付くにつれ、
仔が一寸怯えた様に見えたは、気のせいではなかろう。]
…! ノーラ。
[かと思えば、ぱ、と顔をあげて陽光の仔が焔竜に声掛けらると同時。
点々と草木の成長の跡を残しながら仔が駆け寄るのは少し離れた影の元。
よくも見つけたものだ――随分懐いたかに見える。影竜殿の迷惑になかろうかと僅かに不安すら過ぎらせながら、邪魔になるようであれば咎める心算ではあった。
仔を嗜める心得を持ち合わせておらねば、努々この地位についてはおらぬ。
…我が王が仔の頃は、此れに輪を掛けて*酷かったものだから*]
[焔竜の言葉を聞くと、その意味を知って、いつの間にか詰めていた息を吐いた]
……良かった。
[見つけられなかったことは残念がるべきなのだろうが、零れ落ちたのはそんな言葉]
…。
[ダーヴィットの様子をじっと見つめる。]
…成る程。
ああやって調べるのな。
[心話に、その様子を落とすを見えるように落とす。
二人に伝わるようにと。]
えぇ、こっちとは繋がってない。
面倒だけど、こうやってしらみつぶしにやるしかないさね。
[ノーラの問いに答えると同時に、触媒の香草は燃え尽きる。
吐息には、僅かに御しきれぬ熱。]
?
[ちらちらと、頭上を舞う陽の蛍。
よくわからないのだけれど、とりあえず自分にもう用はないらしい。
動く金属を見たかったのだけれど、ベアトリーチェはちょっと蛍に気を取られて目を離したすきにノーラの後ろに隠れてしまった。
当然、生え際の危ない竜を見る視線が非っ常にご機嫌斜めになったことは想像に難くないわけで*ある*]
―西殿・結界前―
へーそうやって調べるのか。
[さも感心した様子で、ダーヴィットの様子を逐一見。]
んじゃあと10何回とか調べればすぐ終わるわけだな。
頑張れ。
[さも当然と、言ったようすで肩を叩いた。]
―西殿・結界前―
それでも……いえ、こういう場合はお礼ですね。
ありがとうございます。
[ナギへ、そっと感謝の言葉を伝えたところで。
翠樹の仔が元気良く、影輝竜の元へと掛けていったのを、見送った。
そこで感じたのは、先程よりも強く感じる、僅かな熱気で]
そのように調べるんですね。
[ほぅと一息零しながら、口元に手を当て、若焔へと呟く]
―西殿・結界前―
[ナギの言葉にじゃぁ頼むと。
告げた後で翠樹竜の子が読んだ名にそちらを向く。
ダーヴィットに気を取られて、気づくのは大分遅れた。]
よお、ノーラ殿。
向こうの会議は終わったのか?
[ 駆け寄る翠樹の仔竜にノーラは仄かに笑みを浮かべたようだった。
厭う事なく迎え入れ、金の髪を撫ぜる。
申し訳なさそうな黄蛇にも、むしろ不思議そうに首を振るのみである。
あどけなくも、柔らかい微笑。純粋な子供とも歳を包み込む親とも思わす部分を合わせ持つと言うのは奇妙な話だが、影の特性を考えれば十二分に有り得よう。]
それでも、何も手がかりがないに比べたら、天と地だ。
何より子供を疑わんで済むというのは助かる話。
[ 吐息零す口許を見ながら、ノーラは言う。
それが信用出来ればの話だが。影は口には出さぬ事を思う。
斯様な事を考えている間に、幼児はノーラの後ろに隠れていた。見れば、何やら布の塊が此方を、ついで火炎の若竜を睨みつけていた。]
―西殿・結界前―
[命竜の「10何回」という言葉には、自分も含まれてるのだろうと思うと]
私の番は、できればお手柔らかに。
無駄に長く生きては居ますが、やはり、ちょっと。ごめんなさいね。
[若焔へと、情けないような笑みを浮かべ、呟いた]
俺も調べられれば、何かしらの反応はあるのかね?
[一人ごちる。
焔が以前、自分の力を探知できなかった事は、まだ知らない。]
一段落はついたってとこかね。
行けばザム爺さんが話してくれるだろ。
[ 頷きと共にクレメンスに答える。]
にしても、結界解析でもしてたのか。
クレメンスさん、簡単に言わないでください。
こんなの竜種相手に、一度に何人も続けたら熱暴走起こしますよ、コレ。
[びし、と、焔竜を指差しながら、きっぱりコレ扱い]
―西殿・結界前―
[氷竜が渋るようすには、ああ、炎だからかと瞬時納得。]
まぁ、ちょっとの我慢だな。
[何となく情けない笑みを浮かべる様子には、ぽすり、近づいて頭を撫でておいた。
背後から聞こえるノーラの声には、おうと応えながら。]
俺は出来んから、その結果を聞きにだな。
成る程爺さんの独断ショーってか。
[まぁ大事な事だし、聞きに行く必要はあるなとは思ったり。]
―西殿・結界前―
[命竜の考えたことは、ご明察といった所で]
まあ、我慢……ですね。覚悟はしておきます。
[久方ぶりに、珍しく頭を撫でられれば、困ったような笑みを一度だけ向けた。
そして、影輝竜の呟きへの答えに添えるように]
結界の解析は、順調といえば順調ね。
ただ、結構な時間が掛かりそう、という感じ。
[それは順調と言えない気もしたが。ふるりと首を振り、影輝竜へと呟いた]
ダーヴも、判ってるよね?
術の影響が収まるまで休んでからじゃないと、次は調べちゃ駄目だからね?!
[どっかのおかんみたいな言い草に、焔竜が素直に頷いたかどうかは判らないが、反論すれば、メタルの左腕で締め上げるつもりな事は、旧知の間であれば知っているだろう]
暴走させるわけにはいきませんけど、
しないならしないで代替案を考えないと、ですね。
[ 不満があるらしい機竜の仔に向けて言うと、背を向けた生命の竜と、撫でられている氷破の竜を見る。]
俺にも出来んわな。
むしろ、折角崩したところを均して整えちまいそうだ。
かと言って、調査も得意ってわけじゃないしなぁ。
[ 呟きには眼を細めて結界へと視線を流す。]
解析を進めるにしても、平行でやっていくしかなさそうね。
[やがて、その場が落ち着けば、ユルだけを仔竜たちの傍に残して、話を聞きに広間についていく。同行を渋られたとしても、恐らく聞き入れはしない**]
―西殿・結界前―
エー。駄目なの?
こいつぁすぐ終わると思ったんだけどさ。
[エーリッヒにぶーたれるのはお門違いなのだが。思わず、そう言った。
ブリジットの困ったような笑みに、へらり一つ、笑みを向けて。]
まぁ注射みたいなもんだ。
[されたことありませんが。そんな軽い口をたたきながら。]
ああ、そうそう、代わりに御褒美をあげよう。
昨日言ってたアレな。
[言いながら、ブリジットの耳元に、ゆっくりと顔を近づけて。]
―西殿・結界前―
撫でられるっていう歳でもないのだけどね。
[ぽふぽふと命竜の脇腹を突付いてから、影竜へ改めて見向いて]
まあ、それぞれ出来ることをするしかないでしょうね。
それぞれが出来ることを、今はしていくしかない、という事で。
[軽く結界に触れてから、苦笑めいたままノーラへと呟いた]
[ それで機鋼の竜の気が落ち着いたかは果たして分からぬが、次いで影は、不機嫌そうな陽光の仔竜へと音なく歩みを進める。]
明 夏玲?
[ 恐らく、対の一たる幼児の名を呼ぶのは此れが始めてだろう。
ゆっくりと歩み寄り、視線を近しい位置に合わせて微笑みを向ける。ベアトリーチェはその傍に引っ付いた侭で、黄蛇の反応も気にしていない様子だった。
結局のところ、結界に関しても調査に関しても、目立って為せる事のない影の次なる役目はと言えば、ナギと共に、*子供のお守りということになるようである。*]
―西殿・結界前―
―――ダーヴィットは信用しない方がいい。
[一言、端的に。低い声でそう告げた。
そこに何時も笑みは無い。
囁かれる声は低く小さく、距離が近かった為におそらくブリジットにしか聞こえなだろう。
言い終えれば直ぐに顔は離れてゆき。
何時もの軽薄な笑みを向け、にやりと彼女に笑うのだった。
笑みからは。
おそらく、何を考えているか、読めないだろう。]
―西殿・結界前―
……、それは、どういう――?
[端的に告げられた言葉は、とても低く、小さく。
ブリジットが微かに零した言葉も、他の竜たちには、聞こえなかっただろう。
直ぐに離れた命竜からは、何時もの笑みしか窺いとることは適わず。
少しの間、クレメンスのその笑みを、じっと見つめることしか出来なかった]
―西殿・結界前―
なんのなんの、俺にしてみりゃ可愛いもんだぜ?
[一体この髭、御歳いくつなのか。
ある意味一番得体が知れないのはこれなのかもしれない。
脇腹突付かれれば、へらへら笑って返しつつ。
ノーラには軽く、同意の意を込めて頷いた。]
だな。ダーヴィットもちっとづつしか解析出来んとか言うし。
焦ってもしゃーないってことか。
[ちらと、見据えるは結界の、その先。
姐さん大丈夫とは思うけどとは思う、が。
さてと。]
―西殿・結界前―
さぁて、ね?
[片目を瞑り、へらりと言い笑う声は、何時もの調子、音域で。
ぽんと、もう一度撫でるように頭に手を置いてから。]
さって、そろそろザム爺さん解説ショーでも見に行くか。
ナギ、そっちは頼んだぜ。
[翠樹竜の眷属にそう告げながら。よくみればノーラもお守りしそうな勢いではあるが、なら尚のこと問題あるまいとか思いつつ。
エーリッヒはやはり大人しく守られているほうではないようで。
他移動するものがいれば、それらとあわせて広間へと入り。
爺さんにやんや茶々入れつつ、必要な情報を他の竜と*共有するのだろう。*]
―西殿・結界前―
――掴めない人ね、本当に。
[へらりと笑う様子を見て、彼の脇腹をつねる。
今、これ以上聞いても無駄だと悟ると、深めの息を吐いた]
私も行きますよ。少し喉も渇きましたし。
……それでは、ナギさん。それに、ノーラもかしら?
おチビさん達を、宜しくお願いします。
[黄蛇――ナギと、影輝竜へと声を掛ける。
そして命竜に続き、広間へと向かっていった。
結界に関しての報告を行うと共に、情報を共有していく。
ただ、結界の前で聞いた情報――命竜、クレメンスの言葉。
それだけは誰にも告げることなく、ブリジットの頭の中でくるくると*回っていた*]
/*
ブリジットによる独り言コーナー。(やんややんや)
クレメンにほっぺたでも奪われるのかとひやひやした氷破竜です、こんばんは。
まあそれはさておいて、こういうのはうれしいですね!きゃあもう。
あーあーもー、どう動こうかしらー。楽しいわ、楽しいの。ふふふふ。
頭駄目かも。とりあえず寝ます+*゚
*/
[たどり着いた先、離れたアベールが広間にまだ居ない事から、行き先は何となく予想は出来た。
任せておけば大丈夫かと。思い、自身は探るほうへと意識を向ける。
子竜とノーラは居ないが。先ほどよりは人数は揃っていただろうか。
ゆるりと、粒子が巡りゆく。
そうして暫くした後、やはり引っかかるものが一つだけ。
あるにはあるのだが。
まだそれを、心話に落とさないのは核心がもてないからか。
*それとも*]
/*
現段階でのなんかあれ。
地:霜柱同盟。もとい老竜同士。一緒にお茶の見たい。
水:まだエンカウントしてないけど嫌われそう。凍らせちゃうし。
炎:ちょい苦手。さらに、ライバル心。クレメンの言葉で揺らされ中。
風:元気元気。いい子だわね。ピアさんともっと絡みたいです先生。
樹:可愛いなあ。良い子だなあ。あと、ナギさん可愛すぎ。超可愛い。
雷:旧友。ぴしゃーんされたいけど、現状の仲良い感じもまた。
陽:おこちゃまかわいいよ。日のにおいがしそうだ…。
月:おとなしい。美人よね。うっすら気付いてそう。女の勘。
影:影だけに掴み所が無いけれど、翠樹のと居ると微笑ましい。
天:なんとなく、見守りたい。何だろうね、母性本能くすぐられる。
心:息子というか弟というか、なんかもうね、すごいほっとけない。超ラブ。
命:掴めない。実態あるのに掴めないよ!でもなんかね、信用度高し。
時:もっと色々話たいなあ。面識あるのだし。カモンカモン。
機:ユルかわいいよユル。超お気に入り。ユル大好きだ。うふふふふ。
*/
/*
今のところの超お気に入り。
・ナギさん
・ユル
・アーベル
クレメンも入れようと思ったけどおっちゃんなので、ひげを愛でておきます。
ああだめだもう。ねよ。
今更遅いかもしれないけれど、ブリジットずっとこんなのなので。
サマリー切っててくださいまし。うふふふふ。
*/
…ん、そりゃぁなるべく早…っ、
[けほけほ盛大に咳きこんだ。]
…流石に、…続けて、は…ちょいきつ…
[やはり負荷はかなりのものになるか。
触媒も、決して体に良いものとは言えないもので。
機竜の言葉には、頷くのがやっと。]
/*
……まあ。
世間一般は、休日だからな。休んでいる、と信じよう。
焔のひとがちょっとだけ心配なんですががが。
さてて、ぎゅんさは既に襲撃されてるか。
感知れっつごー、かな?
─東殿・広間─
[はくはくと、傍目暢気にお食事しつつ、周囲の話を聞く。
火炎と流水の対立には、自身が対に反発せぬ故か、きょとり、としていたりもしたのだが]
……『力ある剣』……王の手元にない、って事は。
[この状況で、人知れず隠す、というのは今ひとつピン、とこなくて。
そうなると考えられるのは]
(木を隠すのは森の中……だっけ?
なら、力あるものを隠すなら……)
[力あるものの中、と。
いくら考えるのが苦手でも、そのくらいの事は思い至れる訳で]
…………。
[何を思ったか、少しだけ、表情は険しくなった]
[それでも、その変化はほんの一瞬、気取ったものがピア以外にいたかは定かではなく。
話に大体の区切りがついた辺りで、ぴょん、と椅子から跳ねるように立ち上がる]
ってと。
そろそろ、外出てもよくなってるかな。
ギュンターの爺様探して、聞いてくるぜっ。
[ともあれ、今は一度蒼天の座に戻りたい、という事もあり。
そこらを仕切っていそうな皇竜の側近を探すべく、広間の外へ]
[広間を出て、さて、どっちに行けば出会えるか、と。
ぐるり、周囲を見回す。
結論は、風に辿らせればいいか、との単純なものだったが。
そうして、いつものように風を集めようとして]
……え?
[違和感、ついで、不快感]
……なに、コレ……?
[結界が張られる直前にも感じた、嫌な感覚。
それが再び、感じられた──ような気がした]
なに、今……。
なんか、揺れた?
……つか、きもちわる……。
[そこだけ聞いたら、絶対食べすぎ、と突っ込まれそうな呟きをもらしつつ、とにかく風を集めて。
探す者の気配が、酷く弱くなっていると気づくまではさしてかからず。
それが感じ取れる場所が何処であるか気づいた時には、その場所へ──西殿の方へと*駆け出していた*]
>>1:302
[そうして、ルーチンを走らせつつ、並行処理でチャンネルを繋いだのは、彼女の主たる虚竜王。]
……主様。先ほどの空間の歪みの際に主様の力の波動を感じましたが、何かあったのでしょうか?
……はぁ、力を解放した際に外部からの干渉を受け、それによって閉じこめられた、と。
ですが、またどうして空間の歪みなど……
……いえ、差し出がましいことを伺いました。申し訳ございません。、
……では、出てくることも入ることもかなわない、と。
……了解いたしました。私は主様の書庫であると同時に主様の剣でもあります。必ずや仇なす者を討ち取って見せましょう。
……しかしながら。
[虚竜王とのチャンネルを閉じた後、ぽつりと呟く。]
主様のあの不機嫌が更なる問題を招くという予感があるのですよね。
……まあ、そのことを主様に伝えたとしても、主様は一向にお気にはなさらないでしょうから、言うだけ無駄ですが。
[そうして、思考を再び読解に傾ける。
その作業は、大図書館内の未知の書籍すべての内の実に1/3に至るまで続けられた。]
─自室─
[寝台の上で、重い瞼をあける。]
…あんにゃろ、だんだん兄貴たちに似てきやがって…。
[おそらく、機竜たちの共通情報ライブラリにでも接続しているのだろう。
長兄からの付き合いである彼らと同じ口調で諭す姿を思い出して苦笑い。
相互接続し情報共有することで、経験の蓄積を促成するのが彼らのシステムだったような。
うん、うろ覚え。]
…やっぱ、きつー……
[ころん、と寝返り。]
[放っておけば、大図書館の本すべての内容を蒐集しかねなかった彼女の作業の手を止めさせた原因。
それは、「嫌な予感」という、
ある意味ではあやふや、しかし彼女にとってはかなりの信憑性をもつもの。]
…………。
どうやら、事件が本格的に動き出したよう、ですね。
[そう呟くと、旋回する本を元の場所に戻し、大図書館をあとにする。
向かう先は−−−竜皇殿。]
[……その途上。
試しに虚竜王とのチャンネルを繋ごうとしてみるが、]
……予想通り。どのチャンネルも不通ですか。
では、これよりケース009「連絡不可状態における行動規範」を基に行動に移ります。
[ブツブツと呟く彼女の足はそろそろ竜皇殿へと*辿り着こうとしていた*。]
/*
あくまで「予感」で、「感知」ではないとか言い訳をしてみる。
中途半端にアカシックレコードに接続できうる設定にしちまったから、どこまでPCにPL視点情報をフィードバックするか微妙に悩む。
―東殿―
[十五竜王が封じられた後の『混沌』の為か、気配のない青年がいつ広間に現れたのかは誰にも判らなかった。壁際に佇んで全てを記憶に刻んでいく姿は彫像と変わりない。
青年自身が問うよりも他者の言葉に耳を傾ける方が重要であった。
青年が気配を取り戻したのは広間を後にした回廊で、秘書としての務めから離れ外の景色に紺碧を向け知らずつめていた息を吐き出した時だった]
―西殿・結界前―
[駆けていく途中、誰かに会ったかとか、そんな事は殆んど気にとめず。
結界の前で足を止める。
さすがに、ここで突っ込む程の直情単細胞じゃないようです]
感じるの……やっぱ、こっから?
[小さく呟き、それから。
背負ったロッドに手を伸ばす]
[愛用武器の用途は、打撃戦のみには非ず。
精神集中を補助する媒介としての役目もあったりなかったり。
ロッドを構えた姿勢で目を閉じ、風を、気流を、そして気脈をたどり、読もうと試みる]
『混沌』は好ましいものだけれど、これほどになるとね。
刻む速度に整理が追いついていないな。
[外に視線を向けたまま呟き、額に指先だけ覗く手を当てる。
言葉として発される記号とその時の心の動き、それに対する他者の心の動きと反応。複雑に結び付く蜘蛛の巣にも似たそれらの記録は確かに負荷になっていた。そしてその他にも――…]
やっぱ、この中……?
でも……なんで?
つか、いったい、どやって?
[目を開きながらの呟きには、ただ、ピアが困惑した声を上げるのみ]
[…――青年には別に思考・行動・記録している事があったから。
それらは『願い』に手を伸ばす為に青年自身が望んだものであり、口にせず黙して果たされていくのみだったが]
―東殿/回廊―
[もう一度、今度は整える為の呼吸をして踵を返す。
そして以前に触媒の香りを感じた場所、ダーヴィッドの部屋の前で足を止めた。睡眠と覚醒と間にあるような心の気配を感じて扉を見つめる]
……若焔殿、いらっしゃいますか。
[浅い眠りにあるなら邪魔をするつもりはなく、扉を叩かずに囁くような声だけを掛ける]
―回想:部屋―
[あまり痛みを他に伝えるのもと、いたわる言葉への感謝の後に、少し心の声を遠ざけておいた。
そうして響くノックの音。その人が誰かは判り、急いでシャツのボタンを閉めると鍵をまわす。]
お待たせして申し訳ないです。
――まわりに気付かれますよ?
[時間がかかるようなら中へと導くように。
そうでないなら、外で。]
[痛みを和らがせてくれたことに、口元を緩ませたのだった。]
心配をかけて、すみません。
でも、ありがとうございます。
[オティーリエへの見舞いがどうなったかはさておいて。
クレメンスの見えぬ粒子による探査は知らないが、彼の心話は若焔の行動とその光景のイメージを伴い青年へと確かに届いていた。感謝の言葉を短く送り返し、生命竜の働きにより手に入れた情報を自身に刻まれた智と比較していく。
結果は、間違いなく若焔ことダーヴィッドが此方の痕跡を追う手段を身につけているというものだった。窓の外を見て溜息が零れたのも、半分はその所為だ]
……まさか辿られるとは。
流石は随行者と言うべきか、困りますね。
[静かに心に落して、暫く黙す。
そして生命竜の零した疑問に、緩く首を振った]
いえ、記憶から引いた所によると二つと言っていました。
恐らくは私が掠め取った為に感知されにくいのだと思いますが…確証は出来ません。
―回想:→広間―
[部屋で着替え、色々思い返して、ようやくクレメンスの言っていることを理解した。
行くのに躊躇うのは仕方ない。]
……うらみますよ
[流水の竜を思い返して、うなだれる。
倒れこんだときに打ったのか、その時に自覚症状はなかったけれど。
背が少し痛んでため息を吐いた。]
[それから広間に着いたときは、話も大分終わってしまった頃になってしまい。
先のことを知る人で――誤解をしたような人には、真剣な顔で誤解だと告げるものの何処まで信じてもらえただろう?]
それで、何か手がかりが?
[尋ね、説明を聞けずにいて申し訳ないということを告げた。
話してくれる人は誰になるか。
やがて己なりに*要点をまとめる*]
─竜皇殿西殿─
[竜皇殿に辿り着き、そういえば現状を直接確認していなかったな、ということで西殿へやって来ると、そこにはティルの姿。]
こんにちわ、ティル。
そんなところで何をなされているんです?
[普通に歩み寄って(とはいえ、多少の警戒心は持ちつつ)問いかける。
振り向いたティルからギュンターの気配が結界内に感じられること。
そしてついでに、広間で交わされた情報交換の内容についても聞かされる。
それを顎に指を当て聞いていたが、]
……「力ある剣」。なるほど、あれが騒動の鍵だとしたらこれまでのことも一つに繋がりますね。
問題は誰がそれを求めて動いているかですが。
[そう呟き、思案の海へと*沈んでいく*。]
[たどる方法を"視"た。
その光はどうも好かない。]
気をつけます。
――彼は、色々な意味で、有名ですから。
[人の世界にも長く居た。
その時も話題に上ったことがある。当然関わらなかったが。]
[強き焔の竜。これからも関わる気等ないけれど。
ただ少し、心の中で何かが動いた気がして、一人、目を閉じた。]
[今まではなかったこと。あの方法に反応しているのか、今は判別がつかなかった。]
まぁこんだけ選り取りみどりならそういう奴が一人くらい居て当然なんだろうな。
一人で良かったというべきか。
[アーベルの心話に返しながら。
して戻ってきた疑問の答えに、へぇと、これは少し驚いた様子で。]
成る程、まだあん時は自主的じゃなかったからか。
運がいい…って程ではないか。
俺が手繰られないままでいても、手を出す手段がなければあまり意味は無い、か。
[つまりそれは、万一己一人この事態に残された場合目的は達せられないと。
そういう事だった。]
[そして、さておいた記録はといえば。
オティーリエのいる部屋の扉が開くには少し間があった。
不快ではなく心配に眉を寄せ、招かれるまま部屋へと入った。
姿や影はなくても噂好きの風が見聞きしていないとも限らない]
……いえ、こちらこそ急にすみません。
少しだけ失礼します。
[彼女の顔を見ながら静かに手を伸ばし、肩に触れてそこから痛みを和らげる。竜同士の諍いの傷を癒すには精神である青年は不向きではあったが、せめて痛みくらいは和らげたかった]
痛みを治めただけですから必要であれば生命の力を借りて下さい。
それに心の力も疲労していますから、きちんと休んで。
[向けられた感謝の言葉に口元に笑みを、眼差しに労わりを込めて少しだけ見つめ、部屋を辞したのだった]
…ああそうだ、言い忘れていた。
要る情報かどうか分からんが。
[ザムエルから感じるモノ、は今は静かに伏せおきながら。
もう一つ、あの場で聞いた台詞を口に登らせる。
それが直接、必要となるものなのかは分からないが、念のためだ。]
天竜の卵っ子。
あれには揺れるものを寄せ付けない、特別な刻印がかけられてあるらしい。
…まぁ、頭の端にでも入れとけ。
月闇竜 オトフリートは、天竜 エルザ を能力(襲う)の対象に選びました。
[生命の力と聞いて、少しなんともいえない表情になったことは、秘密にしておこう。]
[とまれ、部屋を出て広間へと行ったのだが。]
――その方に剣が渡っている可能性は?
[広間を見回し、その姿もほかと同様、目にいれた。]
[ 破れぬ結界の傍から草花や僅かながら光の零れる庭先まで移動した後、暫くは大人しくしていた仔らであったが、特に陽光の仔竜にとって、一所に留まるというのは苦痛であったらしい。
ベアトリーチェに意識を寄せている間に、夏玲は姿を消していた。仔には重そうな布を纏っていても、そういったことは得意であるようだ。
翠樹の仔竜を抱えて捜し歩いていると、人の居なくなったと思われた西殿に、疾風と、ついぞ姿を見なかった時空の気配が感じられた。]
ティル、ユーディット。
どうかされたんですか?
[ 歩み寄りつつ問いかけ、知るのは天聖の側近の事。
* 王の声は、今、聞えなかった *]
分からん。少なくとも、それらしきものを持っている気配は俺には分からなかった。
[隠している場合は、よほど上手い隠し方をしているか。
オティーリエに言われ、ああその可能性もあるのかとは改めて。
要観察、に彼女の印象をずらす。]
[オティーリエにいつも通り抱きつき、ぶっ飛ばされるまでの僅かな間に。
当然の如く癒しは実行された。
それに関して何をいう事も無く。
飛ばされた後は、向こうで何時もより絡む時間も少なめに。
必要な情報は、表からでなく裏からのみ渡すのみ。]
中:
>>*44
うわー。冒頭の分からん、は不必要だな。
相変わらず日本語不自由な子でごめんよ!(つд`)
そしてact…投下するとき再確認しときゃよかった。
隣なんだよなぁ(ずれました
そうですか。
[考えるようにそちらを見た。
が、すぐにそらす。]
[与えられた癒しは、ほんのわずかも痛みを残さず。
それでも普段の反射は止まらない。
抱きつかれて礼を言うのも違うと、複雑なままに目を背けた。]
[傷が目に見えない位置だから口にした、背に腹は代えられない的一言に関するあれこれが記録されたかは青年しか知らない。
クレメンスの決意から感じた心ならば治癒に関して頼もしいが、幾度か見た接触を考えると勧めるべきではなかったかもしれない。ただ、その為にオティーリエに傷を放置して欲しくないと青年は思ったのだが。
そんな事を整理の最中に思い起こしていると、気にかかる一言が心に響いた。旧友の養い娘の記録を引き出しながら心話で告げる]
そうですか、エルザ殿が。
彼女の刻印は特殊なものが多くありましたが……
わかりました。覚えておきましょう
[それが揺れるものを寄せ付けない効力を発するかは今すぐには判断できないものの、忠告を心に留めておく]
えぇ、剣自身が渡っている可能性もありますね。
[オティーリエの言葉を肯定し、集めすぎた記録の欠片がバラバラになならいよう抑えながら少しづつ整理していく。
そして剣の感知に関しての話にしばらく考えてから心話を紡いだ]
『神斬の剣』なら感じ取れる可能性はあるかな。
私も動いてみるよ。
[見えぬ場所での恒例行事らしき何かには小さく溜息を零したが]
[ここにいる誰かが、剣をもっている。
探さねばと思う。]
おねがいします。
[方法は浮かばずに、考えこむばかり**]
[今は周囲の目もある。だからこういう、ある意味一番自然な方法をとったわけで。
視線に返すのはへらりと、無言のままの常の軽薄。
オティーリエの性格も内心も重々承知しているし、別に礼が欲しいわけでもない。
そして裏を、事情を知ったこちらが態度を変えることも、しない。
オティーリエに関するクレメンスの態度は、今は協力するというそれを含めはしたものの、常に一貫していた。
一番彼女を可愛がり、気にかけ、鬱陶しいと言われようが蹴られようが構い倒す。
何故なら彼女が、
一番、嫌いだからだ。]
[行動自体に悪意はない。可愛がるのは本心だ。
だが行動動悸は、真逆。
内側の薄暗い感情は、笑みに隠れて見えはしない。]
中:
きっと幻視たんだよ!
と華麗に返せばよかったんだが。反射根性が足りんのぅ。
<さっきのact
さて裏では半分くらいせっていぼろぼろ出してきたけど。
表に出さなきゃ意味ないなwwwwww
粒子の設定は誰かに話さないと。
ザム爺さんあたりにお願いしたいんだがなー。
あんまし人がいるところで話すのも><
─東殿・広間─
[広間を出て行く者を見送り、新たに現れる者を出迎え。得た智のことを訊ねられれば、己の知るその顛末を語る]
尤も、儂の推測に過ぎんがの。
[もう何度目か分らぬ言葉。推測と強調するその意図は果たして如何なるものか。
結界の解析をしていたブリジットからも情報を得て]
ふぅむ、やはりそう簡単には解けぬか…。
手数じゃが、そのまま解析は続けてもらえぬかの。
ダーヴィッドの調べが長く続くとも限らんし。
[教え子の一人である炎竜の一人を思い出す。不真面目とは言わないが、その力には不安が残る部分もあり。別の手段も用意するのが良いと判ずる]
[解説中に茶々を入れてくるクレメンスには、もちっと真面目に聞かんかい、などと返して。
続いてどこか不機嫌そうなエーリッヒに視線を向ける]
何を臍を曲げておる。
これでも食うて落ち着けぃ。
[そう言って小袋を一つ渡す。その中には買って来た無数の飴玉が入っていた]
[アーベル、オティーリエ、両名の胸中などイザ知らず。
任せろ!といい笑顔で親指立てるくらいはしたかもしれない。
もっとも怪我の気配は過敏に感じ取る故、隠していようが無理やりにでも特攻して癒すのだろうが。
結界の前で氷竜にしたように、あるいは今したように。]
誕生にゃ関わったし力貸したけど。
刻印までは面倒みてなかったからな。
[あの娘にはないだろう、と思い込んでいたのも一因だ。]
…詳しいのは、そっち任せた方がいいんだろうな。
俺の力はそもそも探索には向かんし。
[任せたと、ひらり手を振るような感情はこちら側でのみ。]
中:
狐:ザム爺、天卵
占:ダーヴィット
霊:ティル
守:エーリッヒ?
聖:?
現状こんな感じか。
聖痕者は…ちびのどっちかか?こりゃ。
―結界内―
[オティーリエの声に短く穏やかな了承の意を返し、クレメンスのイメージ映像付きの了解に苦笑して。青年は喉を潤す前にするべき事をしに空室へ滑り込み心の力を呼び起こす。
次の瞬間、青年の姿は結界内で右往左往し、疲れて座り込んだギュンターの側にあった。普段は使おうとはしないが、精神の竜である青年は夢を渡る事が出来る為に]
ギュンター、あなたに聞きたい事があります。
[刹那の白昼夢から覚めたギュンターは驚きに目を見開き、どうしても出ることの出来ない結界内にいるにもかかわらず常と変わりない穏やかな笑みを口元に浮かべている青年に全てを悟った。
青年と決して合わせないよう慌てて目を逸らす。青年の口元の笑みは変わらぬものの、眼差しに過ぎった哀しみの色を見るものは誰も居ない]
/*
時間軸が迷走しまくっていますが、アーベルは記録から読み取った事も同様に扱っているのだと読み替えて下さい。
と今は届かないのに言ってみます。
中:
表視点では限りなく胡散臭いおっさん爆走してるだろうな俺ヒャッホイ。
さて表に何らかの能力者である事は(PL視点で)出したつもり。
客観視点じゃ狂>>占って感じだろう。
後はもう少し場を動かす…つまり、俺の行動とか背後関係を表に出しゃいいのかな。
(現在PLは赤い世界を精進中です)
―結界内―
………話す気は無いようですね。仕方ありません。
[青年は無駄な問いをする事もなく旧友であった筈の老竜に手を伸ばした。かつては同じ仔竜であったのに年月はあまりにも容赦なく流れていく。
触れられた瞬間ギュンターは身も心も硬くしたが、青年は口元の笑みを変えぬまま剣を持つかどうかを探る。結果は抵抗がなかった事から半ば察せられたように、彼が所有している気配は皆無だった]
貴方ならお持ちかと思っていましたが、そう判りやすい所に隠しはしないようですね。
[手を離し立ち上がり、かつての友を見下ろす]
目的を果たしたなら竜王は開放します。貴方も。
ですから自棄を起こさずに大人しくしていて下さい。
[返事を聞く事なく青年は結界から消える。後にはまた少し老け込んだように見える老竜が*残された*]
[無理矢理にでも心を覗き込みギュンターの知る全てを暴こうとしなかったのは、青年に対する旧友の心を見る事が恐かったのかもしれない]
……甘いですね、私は。
ですが時を置き心落ち着いたなら、見せてもらいます。
[青年は精神の属性を含む『神斬剣』は探せても『聖魔剣』は探せない。皇竜王バハムートが所有し、引いてはその側近であるギュンターからいずれ手がかりを得る必要があった]
/*
覗かなかった最大の原因がエルザ殿剣所有の可能性があるからだなんてそんな。
クレメンスが言うように聖痕の可能性もあるのだろうか。違うと思うんだが確信はもてない。読み落してる可能性があるので。
[溺れまくりでした]
[いるのなら、抱きついてくるのは予想しなかったわけではない。
が、運動が出来ないくせになぜそういうのだけはうまくいくのか。
いつものごとく、抱きつかれ、蹴り飛ばし、ふぅと息を吐いたのだった。]
[少し部屋に入りやすくなったけれど、それとこれとは話が別だ。]
騒がせて申し訳ございません。
何のお話をされていたのでしょうか?
[老君を見るのは、一番知ってそうだと思ったから。]
「揺らすもの」の目的について少しのぅ。
図書館で調べて立てた推測を話して居った。
[視線を向けられてオトフリートに答える。『力ある剣』についてと、ブリジットから得た結界についての結果を伝え]
剣についての推測が真実であるとなれば、干渉されし者達はそれを狙ってくることじゃろう。
今注意すべきはそことなるかのぅ。
力ある剣――ですか。
あまりそのような話を聞いたことがなかったのですけれど。
[読む本は歴史方面に特化していたが、そういう細かなことは調べておらず]
そうですと、剣をしっかり隠さなければなりませんね。
この場に留まるのも危ないでしょうか。
竜王様方もいらっしゃいませんし……
[西の方へ目をやった。]
儂とて剣の存在を知りしは調べて後じゃからの。
古代種たる者達はその智も身に宿しておったようじゃが。
尤も儂が調べた範囲では、その力の詳細は記述されておらず、剣の存在と簡単な説明が書かれていたのみじゃ。
[そこまで言うと疲れたように、ふぅ、と息を吐き]
どこにその剣が保管されておるかははきとしては居らぬ。
普段であればどこに保管されておるかは大方の予想はつくが…こうなってしまえばのぅ。
[考え込むように右手で顎鬚を撫でる]
/*
ええええええと。
私は元気ですので、ご心配していただいてしまったらすみません。
ちょっと周囲でバタバタがありまして。
本当にごめんなさい!!大事な時に…!!
老君がそうなのでしたら、私などが知らぬは当然の話ですね。
[苦笑して]
後で私も、自分なりに調べてみます。
これ以上詳しいものは無いとは思いますけれど。
なるほど。
保管場所がわからないのなら、既に隠されているのですね。
ならば、安全でしょうけれど。
……人に対する影響などは少し心配ですね。巨大な力ならば、特に。
近付いたら影響が出てしまうようでしたら、それこそ竜王様方の手が必要になるでしょうし。
[本当に竜郷が壊れることになりかねないのではないかと、心配そうに眉を寄せた。]
………ギュンター殿は剣を持っていませんでした。
それ以上の事は、今はまだ。
[結界から戻り、しばし瞑目してからギュンターの話を告げる。感情が消えるわけではないが心の動きを抑えるのは青年にとって容易く、心話に哀しみの色はほとんど出なかっただろう]
そう、ですか。
[届いたこえに、僅かな落胆。
されど、それを振り払い。]
アーベル殿、ありがとうございます。
それでしたら、探さないといけませんね。
[抑えられた感情までを知ることは出来ない。
ただ、感謝と行為を労わる心を伝えた。]
[西殿結界前での騒動は、少しばかり遠巻きに見ていた。
自分なりに情報を整理し、何か手は無いかと考えていたけれど思いつく事も無く。
「揺らぐもの」との言葉も、記憶に重要なファクターとして連なれてはいなく。
どこか傍観して愉しむかのような雷竜王の言葉が小さく聞こえてくる事もあり、後は若焔竜に任せる事に異存は無く東殿の方へと引いた。
それから、少しばかり疲れと頭痛を感じたので客室で眠っていた。
はたと起きれば、大分長い時間が過ぎていたようだ。
町で食欲旺盛な竜がコロッケをぱくつくのも
何やら艶かしい水の竜と月闇の騒動も
結界を何人かが壊そうと試みていたのも 知らず。
体を起こし、流石に歳を呪った。]
……はぁ。
[深い溜息と共に、部屋を出る。]
[調べるとの言葉には、うむ、と一つ頷いて]
影響が出ぬうちにこの事態を解決するが得策じゃろう。
竜王様達が解放されれば、その心配もなくなるじゃろうて。
[そうは言ったが、成すべきことが見えていてもその方法があまり見つからず。若き炎竜と古き知己なる氷竜頼みとなっている状態に溜息のような息を吐いた]
現状での各竜郷の様子も心配じゃ。
少なからず影響は出ておるじゃろうしの。
どれ、竜都から出ても良いか訊ねてくるとしようかの。
[よっこいせ、と言葉を漏らしながらソファーから立ち上がり。年寄りらしいゆっくりとした足取りで広間を後にする。東殿の中に目的の人物が見当たらず、西殿前で他の竜達が集まっていることに気付くのはもう少し*先のこと*]
―東殿―
[あれから少し後、青年は台所に入り湯を沸かし透明なポットに缶から取り出した玉を一粒入れ、静かに花開いていくのを見ていた。硬く蕾む花が幾重もの花びらに変わる分だけ優しい香りが広がり、眼鏡の奥の眼差しが和らぐ]
そうですね。影響が…
出ているようなら、皆、苦労するでしょう。
[しかし竜王の封印を強めたのもまた竜王たちであり。
…なんとも頭の痛くなることだった。
王の声が聞こえてきたら、思わず罵りの言葉が出そうなほどに。]
お願いします、老君。
私も側近殿を探すのを手伝いましょう。
[それでもまずは、彼の竜の姿を見送った。]
―東殿―
[廊下を歩きながら、目を閉じて頭の中で声を紡ぐ。
同じ雷の属性を強く持つ王の感覚を辿ろうと、神経を研ぎ澄ませる。
きっと、あの中で王は暴れる周りとそれを宥める周りを気にせず(どちらかというと宥める方なのだろうが)、ひと段落すれば瞑想を始めるのだろう。
だから、きっと声も聞こえると思ったのだけれど――]
……聞こえないですね。
かといって、死ぬとかそういうわけでも無さそうですが…
[初めての感覚に戸惑い、足を止める。
眼鏡をくいとあげ、目を閉じてもう一度繋ごうとするけれど]
…無理ですね。
[何が起きているのだろうと、不安が頭を擡げる。]
お疲れさん。
[アーベルにへの労いは短い。
抑えた声から感情を読み取るほど繊細ではないが、アーベルとギュンターの関係は一応知っている。
視線は明後日の方向を向けながら。]
分かってくれとは言わないがぁ。
そんなに俺が悪いのかーっと。
人間界にそんな歌もあったねぇ。
まぁ、無理すんな?
[へらり。]
えぇ、頑張っていただいたのに申し訳ないのですが。
[僅かに感じた落胆に謝罪しながらも、感謝と労わりに眼差しが和らぐ。眼鏡越しの紺碧が映しているのはポットの中の花だが、見ているのはオティーリエの伝える心だった]
[情報も手に入れたのだからと、場を辞す旨を伝え、廊下へ。
外へ出て、小さく息を吐いた。]
―― 心配しているでしょうね。
[双子の仔らを思い出し、少し口元に笑みが浮かんだ。
まわりを見回す。
離れた位置に人影があった。]
悪いです。
[きっぱり言い放ったのは、クレメンスのふざけた調子にだった。]
[アーベルに対するときは、大丈夫だというよう微笑んで。]
他の人が持っているとわかっただけでも、良いことです。
[ふと、良い匂いが漂い。
何も食べていなかったと食堂の扉に手をかけて開いた所で、廊下に人影が見えて小さく会釈をした。
扉の内側からは、赤い髪の少女が廊下に視線を向けたまま扉を開くのが見える事になる。
とりあえず見えた人影に声を掛ける。]
ええと…月闇の、オトフリート=カルク殿?
[クレメンスが何を考えているか知らないが、その人間界とやらの歌には小さく笑いが零れた。
老獪にまで至っている生命竜が何を思い月闇竜に絡むのかまでは心を覗き込んでいない青年にはわからず、けれど彼の複雑な心の動きは精神竜である青年にとって厭うものではない。流石に行為を目にすればオティーリエの為に止めようとするけれど]
えぇ、倒れない程度に気をつけます。
[しないとの確約はせず、オティーリエの言葉には頷いた]
中:
ちなみに、アベちんの思ってることはなんかあんな感じだろうと思って歌っただけだけど深い意味は無いから問題はないw
あらオトちゃん厳しい。
採点は20点ってトコかしら?
[まぁ0点いいとこだろうが。
本人気にした風もなく、けらけらひとしきり笑った後で。]
…さて、少し悪いが一旦生命の海の方に戻らせてもらうわ。
ギュン爺が居なくなったら、間違いなく出やすくなるだろう。
姐さん元気で留守がいいってのは、うちの竜らには当てはまらんからなぁ。
[どんだけ騒ぎになってるか。
一応確認の為に戻っておく必要はあったし、命竜王からの最後の通信により命じられてもいた。]
倒れない程度ではなく。
頼り甲斐などありませんけれど、そのような状態になる前に、頼って下さいね。
[アーベルに対してそう告げる。
それから、クレメンスの言葉に頷いた。]
[一口味見した所で近づく気配にカップを更に幾つか取り出し、花の揺れるポットと自分の分のカップと共に盆に乗せる。そうして盆を置いたまま、歩んで扉を開けた]
ちょうどお茶が入ったところです。
いかがですか、エミーリェ殿。…オトフリート殿。
[電撃竜と、少し離れていた月闇竜にも声を掛ける]
―広間―
[ひとしきり、聞いた後でティルが出て行ったのを見てとり。]
ああ、俺も俺も。爺さま何処だ?
[同じように広間を出て、あちこち探し回ったのだが見当たらない。
ティルあたりは見つけただろうかと、ちょこまか動く風の気配を感じとり。たどり着いたのは西の結界。
そこに座り込んでいるティルと、ユーディットを見つけ、怪訝そうな顔で近づいて。]
ティル?それに時空の。
[事の顛末語るのは、はたしてどちらの竜だったか。]
【未確】 雷撃竜 ミリィ
えぇ。そのつもりです。
あぁ少しお話を伺いたいのですけれど良いでしょうか?
[首を傾げながら、開いた扉の中を見る。
丁度声がかかりぴしと眼鏡の中央を人差し指で押し上げた。]
アーベル殿。
それはとても嬉しいです、是非に。
はい。
ですがこの事態についてでしたら、私も後から聞いただけですので……一番詳しいのは、老君――ザムエル殿だと思うのですけれど。
[困ったように微笑んでから、開かれた扉から出てくるひとを見る。]
アーベル殿。
ありがとうございます、いただきます。
とても良いかおりですね。
[微笑んで、礼を告げる。]
[心でなく口にする名が少し遅れたのは、オティーリエと呼びそうになったから。近しく感じるようになった心を隠し、以前の態度を表面へと装おう]
既に十分頼らせてもらってますよ、オティーリエ。
それにきっと…これからも。
[剣を手に入れるまでの障害を思いながらも、感謝の心をオティーリエに返す。そして電撃竜に気付かれないようにレンズ越しの紺碧を翠に合わせて、頷いた]
―西殿・結界前―
[とにかく理由は分からないが、頼みの天竜はこの中。
当然話など出来るわけもなく。
さてそれも心配だが、それより気にかかるのは、無論自身の故郷生命の海。
ここでギュンターを待っていたり、ギュンターの代わりの命令系統を待っていたら、一向に帰れない気配がちらと頭をもたげて。
近くを通りかかった天竜の一人を捕まえ、ついでにそこに居たティルとユーディットに聞こえるように。]
悪い、何時帰れるか分かんねぇのはちと困るんで。
一足先に海の様子は見に帰るぜ。
ああ安心しろ、姐さんこっちに居るし、向こうの様子見てくればすぐ戻る。めんどくさがって逃げたりはしねぇよ。
[へらとどこまで本気か分からない笑みをうかべながら。
行きにも使った移動手段。時空竜ほど自由には使えない不安定な"転移"を使い、その場からフッと*消えた*]
―食堂―
[電撃竜が眼鏡を押し上げる仕草に頷いて、開けた扉の外に立ち二人を中へと促した]
お話されるなら確かにちょうど良かったですね。
……また大地殿と新たな話があったのでしょうか。
[前半を電撃竜、後半を月闇竜に向けて話しかけながら二人を先に席へ導き、青年は盆を運び給仕しつつ耳を傾ける]
[そのこえに、嬉しそうに笑みが上る。
それでも、隣の雷撃に気付かれてはならないと、目をあわせた後にわずかうつむきがちにして、表情を戻した。]
[そして生命の海に戻ると言う生命竜の言葉には頷く。
ギュンターの居ない今、竜都から出てはいけないと命令できる立場の者はおらず、また竜王封印の影響を考えれば止める必要など無い]
[茶を貰い、その香りと暖かさに少しだけ顔の筋肉を緩めながら、ふたりを見た。
背筋を伸ばしたまま、じっと見て]
今、どういう状況なのかを教えて頂けたら助かります。
お恥ずかしい話ですが、私エミーリェは西殿の結界が張られた後の事を、何も知らなくて。
…雷竜王の「声」が聞こえず、困惑しております。
[声の張りは不安を感じさせないのは、とってきた年齢ゆえか。]
―→食堂―
いえ、老君に二度手間をとらせてしまったのかもしれません。
お話をされているようでしたから何をと聞いたのです。
[アーベルの問いに、微笑み。
部屋の中へ促され、感謝と共に中に入った。
茶は口に含むともっと香り高く、美味しいですと告げて。]
…王の声は、聞こえないと思います。
とても申し上げにくいことですが……その、どこかの王が暴れられていたようで。
影響が出てしまうので、内部で結界を強くしたのだとか。
エミーリェ殿に、深くお詫びいたします。
[原因の一人が我が王ですと、それは自供したようなもので。]
[ 道中誰とも擦れ違わなかったのは、間が悪かったのであろう。
広間へと戻ろうとするも気配は薄く、影の首を傾がせることとなった。その代わり引き寄せられるように赴いたのは、対の一の存在ゆえか、漂う花の香か。]
―― 広間 ――
臍なんて曲げてません。
[焔竜は、やっぱり具合が悪そうだわ、あわや、仔竜達と一緒に子守役に押し付けられそうになるわ]
ただちょっと疲れて…[主に精神的に、と続けようとした目の前に飴玉の入った袋が差し出される]…わあ!これ、俺にですか?ありがとうございます、ザムエルさん!
[途端に満面の笑みに変わり、きらきらと目を輝かせる様子は、仔竜扱いされても仕方ないと周囲に映ったことだろう]
[二人の分の給仕し、茶に砂糖を入れない代わりに花の砂糖漬けの器を置いてから青年もカップを手に席へ座った。
もう一口飲んで表情を少し緩め、エミーリェの問いにどう答えればいいものかと口を開きあぐねていた]
そうですね…何から話せばいいのか。
[口火を切った月闇竜の謝罪に、何とも言えず瞼を伏せる。此方の王は手出ししていないが傍観している、つまりは見ているだけである可能性が否定できない。
それには極力触れずに、青年が広間で見聞きし刻んだ事を順序立てて伝える事に勤めた]
[広間にて、現状分かっていることについて纏め終えたところで、
ブリジットは一度個室へと戻っていた]
基礎術式の変換が……それと、応用変換式が、加わるから……
[手帳と頭の中の知識を合わせ、結界の解読を進めていく。
だが、ずっと結界の調査・分析ばかりで、さすがに疲労も溜まったようで]
……んん。
少し喉、渇きましたね。
[ほぅと息を零すと、軽く身体を伸ばして。
何か水分でも取ろうと、食堂へと向かった――]
―個室→食堂前―
[月闇の言葉には、ふるふると頭を横に振り]
いえ、王がそのように判断したのであればそれが最善なのでしょう。
オトフリート殿が謝る事ではありませんから、謝らないで下さい?
[暖かい茶を口に含み、こくりと咽を動かす。
目を閉じ、少し口元に笑みを浮かべて]
あぁ――美味しい。
[それから目を向け、アーベルの言葉に耳を集中させる。
聞きながら、オトフリートに釣られる様に扉を見た。]
―― 広間 ――
[すっかり疲れを忘れ去った後は、広間で交わされる情報を記憶に留め、自分の持つ情報…陽竜の仔を焔竜が調べたその結果などを伝える。メモリーの封印を解除した今、全ての情報は機鋼の砦の中のメインメモリーを通して兄達と共有され、彼等は必要であれば助言をしてくるのだろうけれど、とりあえず末弟の判断に任せるつもりなのか、最初の長兄の忠告以降、接続してくる様子はなかった]
[ 影が訪れたのは丁度、話が一段落ついた頃であったらしい。
此方に気付いた月闇の竜に一礼をして、悩むような素振りを見せた後、ノーラは中へと足を踏み入れる。しかし椅子に腰を下ろす事はなく、扉近くの壁際佇んだ。]
……、…進展がありました。
よくない方向に、ではありますが。
[ 静かに、そう告げる。]
[アーベルの説明はわかりやすく、しっかりと聞いていた。
それから、影輝の姿を見ると、席を立つ。]
ノーラ殿、お座りになりませんか?
……良くない、進展ですか。
[告げられた言葉に眉をよせる。]
―食堂・入り口―
[丁度食堂に入ったところで聞こえてきたのは、影輝竜の声。
奥の方では他の竜達が、お茶を飲みながら話し合っている最中のようだった。
それよりも気になったのは、進展があった、というその話]
……よくない方向に、ですか。
なんとも芳しくありませんが。一体どのような?
[その場に居るものに会釈しながら、影輝竜へと話を促す]
要約すると、現在の焦点は『揺らすモノ』と『剣』。
そして大地殿の推測が当たっているならば、剣を隠す必要があるという所でしょうか。
[それ以上の智も青年は有していたが、口にするべき事ではないと判断する。
『聖魔剣』は天聖と流水の属性を、
『神斬剣』は影輝と精神の属性を、単体で持ち合わせる。
すなわち、それぞれの属性の者なら剣の所有者が自身の属性を有する何かを持っていると気付く可能性を――…]
―― 広間 ――
[一通りの情報交換が終ると、状況を鎮めるためにそれぞれの領域へ戻ろうとする生命竜や疾風竜が、皇竜の側近の姿を探しに出て行ったが、その役目は自分には無いと判っているので、同行はせずに見送った]
『力ある剣』か…そんなもの、普通に隠してあるわけないよなあ…
[どちらかといえば落ち着きとは無縁な身には珍しく、竜達の姿が消えた後も考え込むように広間の椅子に沈み込んでいたが、ふと思い出して先程貰った飴玉を一つ、口に放り込む]
甘ーい。
[赤い飴から口の中に広がったベリーの味に嬉しげに目を細めたその時、翠樹の仔の傍についたまま、影輝竜と行動を共にしていた機械竜から一つの情報が届けられて、動きが止まった]
…ギュンターさんが?中に?
なにそれーっ?!
[意味を認識した途端、慌てて広間を飛び出した。ちなみに飴玉は頬ばったままだ]
[知っている情報と、
こえを通して知った情報。
ふたつの差異をなるべく埋めようと、此方からは情報を落とさず尋ねるばかり。]
[精神の竜は大丈夫だろうかと、こえもださずにちらと見た。]
いえ。
[ オトフリートの心遣いにもノーラは首を横に振り、その場から動きはせぬ。
影はそうして在るべきだというように。
そして問いを為した者に対して、その者の口真似で聞いた侭の事実を伝える。
即ち天聖の側近が、内に囚われた事を。]
もしかして、もう――気付かれましたかね。
[ギュンターの事を。
気付かれぬように処理できれば良かったと思えど、そうなってしまってはもう仕方が無い。]
[断られ、疲れないだろうかと心配するも、
それは次いだ言葉で、驚愕に塗り替えられた。]
側近殿が……?
[西の方を見るけれど、ここからでは見えるわけもない。]
―食堂・入り口―
ギュンターが、ですか。
[思わず眉を顰める。そして少しだけ目を伏せて、数秒の間の後に、]
……竜王と、連絡が取れないのも。
何か、原因がありそうですね。
[口元に手を当てながら、悩ましげに呟いた]
[よくない進展との言葉にも口元の笑みを変えぬまま、少しだけ色を濃くした茶を二人分カップに注ぐ。
そして空いている席の前に置き、影輝と氷破の竜に促した]
どうぞ。
悪い知らせなら尚更ですよ。
[壁から離れぬ様子の影輝竜にも、一瞬だけ目を見て勧めた]
[転移は―何時も以上に正確に行われた。
軽く瞬くが、それが得た力によるものだとはすぐに理解できた。]
便利だな。
[呟く感想はそれ一言だけ。
そして竜都から遠く離れたこの地ですら二人の声が届いた事に微かに驚き―動揺に近いか。聞こえた内容にああと思い出しながら。]
[ばたばたばたと、東殿の廊下を駆けて行く。『廊下を走ってはいけません』と、どこぞの人界なら注意を受けそうな勢いだ。やがて食堂前にさしかかり、そこから漂う花の香りと竜達の気配に、ぴたりと足を止めた]
そうでしょうね。
居なくなれば、いずれは感付かれる事です。
記憶を奪っても違和感が残ったでしょうから、仕方ありません。
[オティーリエの言葉を肯定し、当たっていた報告に目を細める]
―食堂・入り口―
彼ほどの方が……。
逆に何か手立てを見つけて、結界内へと入り込んだ……
という線は、薄そうですね。
[明らかにそれは、無謀すぎるだろう。そう思い、軽く頭を振った。
そこで薫ってきたのは、暖かい、優しい花の香り]
急なサプライズに、本来の目的を忘れるところでした。
ありがとう、アーベル。
[ほんの微か、苦笑のような、困ったような笑みを浮かべて。
促されるまま、席へと付いた]
そうそう、ティルとユーディットが。
そんな事を言ってたな。
[どちらが、どうやって、知りえたかは分からないので告げる名は二人。他の誰かに聞いた可能性は考えていない。
気づいたものが、ギュンターを置いてあの場を直ぐに離れたとは考えられないからだ。]
あのっ!ギュンターさんが、結界の中にって、やっぱり誰かに入れられちゃったんですか?!
[食堂の中に顔を突っ込むようにして、問いを放つ。毎度の事ながら、声を抑えるといった小技は出来ないようで]
もう少し後なら良かったものを。
[少しは警戒が薄れたかもしれない。
そう考えて、ソレは普段なら考えないことだと気付いた。
が、口にすることもない。]
剣。
隠す、場所。
剣は、剣の形をしているのでしょうか。
その剣があれば結界が解けるのでしょうか…?
[呟いた所、扉に気配を感じて顔を向ける。
側近が、との言葉には、目をパチパチと瞬いた。]
―食堂―
貴方が入れてくれたお茶を飲むのも久しぶりね。
[穏やかな声と共に、精神竜へと微笑みかける。
カップの中身を、口へと運ぶ。枯れていた喉に、潤いが戻った気がした。
そこで聞こえてきたのは、ばたばたと廊下を走る、大きな足音で]
あら?
[機竜の姿を見つければ、ひらりと手を振るっただろうか]
……
[お茶とノーラを見比べて、少し困ったように尋ねる。]
お持ちしましょうか?
[が、それとほぼ同時に大きな声で機鋼の竜がやってきた。
そちらを見て、エーリッヒ殿と名を呟いた。]
てー…なんで、皆さん、こんな時に優雅にお茶飲んでるんですかあ〜?
[大人達の反応に、青年は、がっくりとうなだれる。そういう自分は飴玉で頬を膨らませているわけだが]
[ 出されたものを受け取らぬは礼儀に反すると思ったか。
語り終えた後なれど、紺碧の方を見やり、卓上に置かれたカップに視線を落とした。口許に手を添え、下りる沈黙は思考の間だ。
月闇の竜に再度問われて、漸く、空いた椅子に腰を下ろしたのだった。]
……ありがとうございます。
[ 小さな水面を見詰めつつ感謝を紡ぎ、持ち上げた両手はそっとカップを包んだ。口をつける様子はない。]
――ですが、結界内とまで特定されるとは。
[西殿の方角を見ながら心話は続く。クレメンスの上げた名に眉が寄った]
疾風と時空ですか。
月闇の話は出てないし、結界内を探られたのかな。
気配だけの察知であればいいのだけれど。
[オティーリエの言葉には、小さく同意だけを返した。
普段と違うと気付くまでは青年は彼女の普段の事を知らない]
[普段なら、こんな風に――彼の事を心配しないなどなかったのに。]
[暗い、感情。
封じていたものが、どろどろと。]
―食堂―
こんな時だからこそ、かしらねえ。
[若き機竜へ、くすくすと笑みを向けて]
ですが……本当に、あまり芳しくありませんね。
今の所、"結界に飲み込まれる"といった現象が起きる気配は無いですから。
何者かによって、と考えるのが――妥当です。
[そこまで呟いたところで、またお茶を一口]
慌てても、仕方ないと思いますよ。
[エーリッヒの言葉に苦笑して。]
それに、今聞いたばかりですから。
あなたも、お座りになりませんか?
厄介ですね、本当に。
わたしのことを、気付いていたのなら、きっと何か接触が来るでしょう
[そこには、邪魔をさせないという意志。
少なからず、相手を心配に思うはずの心はあらわれなかった。]
[賑やかな機鋼の仔竜の問いに、眉を寄せていた青年は振り返った。その視線は仔竜の顎辺りで留まり、けれど飴玉で膨れた頬は視界に入っている]
それはまだわかりませんが中にいるのは確かなようです。
エレオノーレ殿が今、説明して下さっていたのですが。
[氷破竜の久し振りと言う声には会釈のみ返して、カップを手に包んだ影輝の竜へ視線を流す]
[エーリッヒが現れて言葉を紡ぐのに、ピシリと背筋を伸ばして眼鏡を上げ]
情報が錯綜した状態で動いても良い事はありません。
先ずは情報の整理、それからです。
[ずず、と、まるで縁側にいるかのように茶をすする。]
―――広間
ふぁ……。
[何度目かのあくび。
情報を聞き逃さないようにと、ずっと広間に流れる情報を集めていたが、さすがに眠くなってきたのを感じる。
そも、水は、安らかな眠りを司る一旦もあるので、なおさら眠りが恋しい]
……。
これ以上、そこまで情報は動かないかしらね。
食堂で、お茶飲んでくるわぁ。
[なにやら、移動寸前に、ギュンターが中に、とかそういう情報が機鋼のから聞こえてきたが、よくそこらへんの力関係が分かってない自分には、結構どうでもいいことでもあった]
―――広間→食堂
……一人で無理はしないように。
頼れと言う貴女が先に倒れては困りますよ。
[決意の程を感じて、そっと釘を刺しておく]
ですが、貴女の事を感付かれるのは確かに厄介ですね。
今度は私が動きましょう。
―――食堂
[食堂の入り口から中を覗いてみれば、なにやら、結構な人数が集まっているのが見えた]
あらぁ……。
また、みなさんお揃いで。
井戸端会議の真っ最中だったかしらぁ?
[順に顔を見つめていくと、その中に氷の姿を見つけて、少しだけ顔をしかめた。
焔ほど露骨に嫌がることこそ無い。
嫌いというよりも、氷は苦手な属性、というほうが当てはまるだろう]
……。
……私にも、お茶いただけるかしらぁ?
……はい。
ですが、わたしもあなたを頼っています。
[微笑んで、それから頷く。]
お願いします。
続けて動くには、少々――分が悪いでしょう。
[皆さん鋭いようですしと、周りをみた。]
[ それぞれの反応に同意を示すかのように微かに頷き、]
……飴玉。
舐め終えないうちに飲み込むと、危ないですよ?
[影の放った言葉と言えば、そんなものだった。
一時、機鋼の竜を見ていた眼差しは手元に下り、少しばかりカップを傾けては、色付いた液体が揺れ、小さな波を起こす様を瞬きもせずに見詰めていた。]
えぇ、少々お待ち下さい。
[機鋼の仔竜に椅子を勧める月闇竜を見、次いで入って来た流水の竜に頷いた。既に底にしか残っていないポットを下げ、もう一度茶の花を開かせる。その間に仔竜用にミルクを温め蜂蜜を落した]
―食堂―
[水竜の随行者からの視線に気付くと、カップを片手に持ったまま会釈する。
顔をしかめられたのには気付き、普段よりも冷気を抑えるよう、気をつけた。
――最も、普段からも殆ど冷気は発していないのだが]
あらぁ。
よく会うわね。オトフリート。
そんなに広い場所ではないとは言え、これほど頻繁に出会うのは、運命的なものを感じるかしらぁ?
……あんなことまで一緒にした仲ですしねぃ?
[誤解されるような含みをもたせて、言葉を締めくくると]
精神の。ありがと。
[と、先程の話は無かったかのように、アーベルからカップを受け取り、ゆっくりと飲み始めた]
………
[ああ、ほんとに竜族らしい人たちだなあ、とか、そんなことが脳裏をよぎったかもしれません]
はい…騒いですみません。
[それでも氷破竜や雷撃竜の言葉を聞くと、ぽり、と頭を掻いて、月闇竜に奨められるままに、隅の方の椅子に腰を降ろした]
あ、飴…ご忠告、どうも…
[影輝竜の指摘には、僅かに頬に赤味が差し、慌ててガリ、と甘い飴を噛み砕いた]
―命竜王の宮殿―
[さて転移を使えばすんなり、命竜王の宮殿に戻れたのは幸いだったが。
中は実に酷い状況だった。
ここでは黙して*語るまい。*]
―――。
[こくこくと、お茶を飲みながら、ふと思いを馳せた。
―――そういえば、名簿をちゃんと眺めたことなかったから、あまり名前とか覚えて無いわねぃ。
ま。感じる感覚で属性は分かるから、それでいいかしらぁ]
こんにちは。
[なんとなく力の抜けた様子で、入ってきた流水竜に会釈をする。精神竜がミルクを渡しても、それに文句は言うつもりは無かった]
……それは嬉しいな。
[心を預けるよう求めた時から青年は全てを被る覚悟を決めている。けれど、頼れと言われたり頼られるのはやはり心が温かくなって、口元に自然と笑みが戻る。台所に戻っていたのは幸いだった]
わかりました。
ですが流石に今動くのは危険ですね。
もう少しギュンターの…今の騒ぎが落ち着くのを待ちましょう。
[盆を持ち再び戻る途中、周りを見回すようにして頷き返した]
何もないのにそんな事をいうのは止めてください。
[恨めしそうに一度目を向けて、花茶へと落とす。
口に含んで落ち着かせ、]
もうあんなことはなさらないで下さいね……
噛まなくても。
折角なら、長く楽しんだほうがいいんじゃない?
[ 指摘に顔を赤らめる機鋼の竜に、影はゆるりと首を振る。]
……。
事故、だったらしいから。
[ 少し名残惜しげに水面から目を離し視線を周囲に彷徨わせると、疑問符を浮かべる氷破の竜を認め、一言添えた。しかしそれは明らかに言葉が足りない。]
おそらくは、どちらかがだろうな。
[アーベルの声には同意するような声を返す。]
ダーヴィットみたいな奴がいるくらいだ。
察知できる竜が居てもおかしくはないだろう。
どうだろうな。なまじ誰が手を下したか、までは。
そもそも、もう爺さんは結界の中だ。
残り気があろうが薄すぎて辿れないとは思うが。
[淡々と自意見は述べる。]
[ナターリエは、オトフリートの言葉を聴くと、少しだけ含み笑いを漏らした。
―――その言い様だとまた誤解されるでしょうに]
―――ええ。
私としても、あのような形は不本意ですからねぃ。
今後があるとしたら、もう少し正式な形でお願いするわぁ。
[やはり、誤解を受けそうなセリフで返した]
[二竜の交流には口を挟まない。
同じ秘密と罪を持つもの同士。
距離が近くなるのは当然ちゃ当然だろう。
自身はその輪から、一歩はなれた場所に立ち、伺う。
アーベルと交流は薄い故、彼の変化は分からない、が。
オティーリエの変容には、表でだけ微か眉を潜めた。
どちらがどちらを襲うかには、相変わらず口を挟まない。]
事故です。
それ以上のなにもありません。
[影輝の竜の言葉に、しっかりと頷いた。
当然自分の言葉が誤解されうる可能性を含んでいると、考えてはいない。]
……遠慮します。
[流水を見る目は、やはり少し恨めしそうであった。]
[ その写しの侭、影輝の竜は一堂を見回して、口を開く。
闇竜と水竜の会話から意識を逸らそうとしている、という心遣いがあったのかは、甚だ疑問ではあるが。]
ギュンターが、恐らくは何者かの手によって結界の内に落ち、
竜王とも連絡が取れないとなると、ますます悠長にはしていられませんね。
次第に皆への混乱も広まるでしょうし。
竜都に留まる続けるが良策とも限らなさそうです。
[ 手遊びしているカップが、微かに高い音を奏でた。]
私は一度、郷に戻るつもりです。
少し落ち着いた頃には、警戒も弱まりましょう。
[周りの様子も見ながら考えて。]
――ダーヴィッド殿の力も厄介ですが、
もし手繰れるものがいたら、そのほうが厄介ですね。
[当然見ることはなかった微笑であれど、
その感情は伝わっているようで。]
[香る茶に頬を緩ませるのが、それに浮かぶ微笑を隠した。]
[機鋼竜へもミルクを渡し終え、もう一度椅子に戻る。
なにやら妖しい遣り取りが気にならなくもなかったが、事故の話題にまつわる心の動きを感じ取れば当人同士にしか真実はわからないように思われた]
一度、領域を見に戻るのはいいかもしれません。
それぞれの見て来た事を持ち合えば竜郷の現状を正しく把握できるでしょうから。
私も一度戻ろうと思います。調べたいものもありますし。
[戻ると言い出した竜に同意し、青年も一度戻る事を告げる]
―命竜王の宮殿―
[着いた瞬間寄ってくるのは竜竜竜。
城の中に住む竜全員が、なまじ泣きながらやれ命竜王様の様子はとか、クレメンス殿が付いていながらとか、群がる群がる超群れる。
潰されないのは命竜の最後の理性が残っているからか。
何人かはやはり刃物を持っていた。目的は自害か他傷かまでは、知らないし知りたくもない。
とりあえず明後日の方向を向いて見なかったことにしたかったが。
そうはいかないと言わんばかりに、刃物はこちらにも向けられる。
おいおい目が血走ってるとか意識は半ば体からはみ出。
ぎゃーぎゃー言う竜らに、半分くらいプチ切れた。]
ああああもうお前らあああ!!!
[ブリジットが少し引いて見る様子に目を細め
ナターリエとオトフリートの遣り取りには眼鏡の奥の目をパチパチと小さく瞬かせた。]
取り敢えずどう動くべきでしょうかね。
その「揺らすもの」とやらを探すべきなのでしょうか。
[呟きは誰に向けたものでもなく
独り言のように小さく]
[ 其処で言葉を切り、沈黙を置く。
他の返答があれば其方を見はしたものの、黒の瞳は大方、小さな泉の底、滑らかな磁器を映していた。或いは、水面に映る己の姿を。
憩いの一時とも話し合いの場ともつかぬ其処で、一人また一人と去ろうと、影は交わされる会話に耳を傾け、冷めていくカップを包んだ侭、*暫しの時を過ごす*]
…機鋼の砦はセキュリティが発動しています。俺は戻れなくもないですが、兄達がいますし、情報はこちらでも取れるので、ここに残ります。
[それぞれの領域に戻ろうとする竜達に、とりあえずそう告げる。事実には違いないが、それだけが理由ではないのだが]
―命竜王の宮殿―
[土下座に虚を突かれたのか。
一端の沈黙の後、すすり泣くような声に変わる。
それにようやく溜息をついて立ち上がり。]
はぁ…姐さんから連絡一応きたんだろ?
ああうん、一回だけか。
まぁ遠いし、姐さんの方も色々あって…ってああもう違う違う、無事だって、姐さん兄さんと会えて超元気だから!
[嘘ではないが、真実でもない。
命竜王も自身領域、生命の海の様子を気にして、伝える声に翳りはあったが、それを伝えたらさっきの状況に逆戻りしかねないので隠した。
そんなこんなで封印の中の様子を適当に捏造かましながら伝え。
ようは影竜王始め、他の竜王と一緒なんだから、向こうを心配する必要は無い。
代わりにこっちの持ち場の方をしっかり見て置くように、それを竜王が望んでいると。
そう告げれば、多少はマシになったのか。
各自持ち場へと向かってゆく。]
[ナターリエの、ぽつりと呟いた声を耳に拾い、
眼鏡を人差し指で上げつつ目を向ける。]
あぁ。
…――犯人、とやらが居ればですが、単独犯とは限らないのですね…。
異変に便乗して色々な思わくを持った者が竜郷を狙わないとも限らない。
時は一刻を争う、かもしれませんね…――
[眉を水平にして眉間に皺を寄せ
表情を険しくする。]
[遠くにいても伝わるクレメンスの心の声に、僅かに驚きが過ぎる。精神の竜で無い者の声がそこまで遠く届くとは思わず、次いで得た力ゆえかと納得した]
剣を探す前に此方を探られるのは困りますね。
結界内を探られないか確認しておかないと。
[クレメンスにそう返して、オティーリエの言葉にも同意して]
一度落ち着いて話し合った方がいいかもしれません。
剣を持っていそうな者か、それとも邪魔しそうな者か…
[結界内に送り込む事は容易くは無いから、誰にするかよく考えないといけないと微笑の気配を感じつつ囁いた]
少なくとも。
ちゃんとした証拠が見つからない限りは、誰が、もしくは、何があって、ギュンターが消えたというのは分からないですわぁ。
誰ぞ。そういうのを調べるのが得意なのは、いなかったでしたっけねぃ?
―命竜王の宮殿―
[竜らが去った後で辺りを見回したら。
横っ壁が破壊されていた。
よく見れば壁どころか、天井に穴があいている。しかも複数。]
このっ………お前ら。
本性解放しやがったな…。
[引きつった笑みを浮かべながらそれらを見て。
とりあえず姐さん帰って来る前に何とか直しとけと、その辺の竜に叫んで投げた。]
…あーもー、違ぇよ、俺こんな事しに戻ってきたんじゃねぇっての…。
[軽く頭を抱え終え、気を取り直した所で。
数名の竜と共に宮殿を出、生命の海へと向かう。]
ふむ。
[エーリッヒの言葉に少しだけ考え込む]
仮に、仕掛けたものがそう仕向けたのだとして、ならば次は、何故ギュンターを、この後に及んで結界内に入れる必要性があったのか?ということですわねぃ。
邪魔か…。さて誰だろうな。
無難な所でダーヴィットか。
知識・精神面ではザム爺だろうな。
ティルと時空のは、どちらがどちらかまだ分かんね。
そっちでそんな話は出てないのか?
[それはティルとユーディットが居たなら、その辺の話はさててるんじゃないかという意味の問いだったが。
流石に、離れた場所から、集った者までは見えない。]
調べるの、ですか。
私には無理ですが誰か得意な方がおられれば…――。
[ナターリエの続く言葉には、小さく答える。
ふむ、と低い音で唸った。]
―食堂―
ひとつ、剣に関する情報を知っていると思った。
ふたつ、文武共に優れる皇竜の側近。事を運ぶのに邪魔だった。
みっつ、何か情報を知られてしまい、口封じのために押しやった。
[順に、指を一本ずつ立てながら呟いた]
憶測は幾らでもできるでしょうけれど、本当の所は分からないわね。
若焔殿は確かに手ごわい相手ですね。
ですが…彼に手を出せば、彼の力を知っている随行者に疑いが向くでしょう。
[それでもなお襲撃すべき相手かはまだ判断が付かない。長老的立場に立っている大地殿も同じ]
疾風殿と時空殿は未だ此方には。
知らせに来たのは影輝殿です。
[そこまで告げて、深く思考に*沈む*]
なるほど。
[ブリジットの言葉に小さく頷いた]
けれども。
ひとつめは、ちょいと考えにくいですわねぃ。ギュンターに聞かなくとも、他の随行者達の情報で充分。足りなかったとしても、それ以上を聞き出せるとも思いませんもの。
ふたつめ。それこそ、竜王様達と一緒に押し込んでおくべきだったと思いますわぁ。ま。竜王様達を優先した結果ギュンターだけが外れていた、とも考えられますけどねぃ。
みっつめは一番可能性のあるところですかねぃ。それなら、ギュンターの足跡を探ると何か出るかも知れないですわぁ。
[受けた情報を元に、自分なりに解釈して、考えを口にする]
[暫く空のカップを手にしたまま耳を傾けていたが、やがて立ち上がって必要の無いカップを下げ、おかわりが必要そうなら注ぎ足す。
そして考えに沈みながらギュンターがいる結界を見に*足を向ける*]
―食堂―
[意見を発展させてくれた水竜へ、感謝の意を込め微笑んだ後]
よっつめとしては、微妙なところだけど。
ギュンターが、剣を持っていると思った、とかね。
何にせよ――
[何か言いかけたところで、頭を過ぎるのは命竜の言葉。
一度だけ首を振るって、席を立つ]
私に出来そうなのは、結界を解析することだけです。
また少し、部屋で進めてきますね。
[その場に残っている竜たちへ一礼し、食堂を*後にした*]
ああ。
それから。
機鋼のが言ってましたけれども、
『あの結界に、人を閉じ込めたり出来るのはそれを仕掛けた者だけ』
これは70点ですわねぃ。
仕掛けたもの。
もしも、それに協力するようなものがいたのならば、この限りではないですわぁ。
誰が、何を、何の目的で、何をしているのか。ということは、共通であるとは限りませんからねぃ。
まあでも―――。
[くいと残ったお茶を飲み干した]
―――この騒動自体は、結界を仕掛けたものを見つけて対処すれば終わるのでしょうけどねぃ。
[食堂を出る間際、聞こえてきた水竜の呟きには]
早く、終わらせたいものですね。
その為にも、少し頑張ってきてみます。
[そう呟き返して、頷いた。再度一礼し、個室へと*戻っていく*]
[ことりと、空になったカップをテーブルに戻すと]
―――ごちそうさまですぁ。
体に染み渡るほど美味しかったですわよ。
[ある意味それは、水のものとしては最大級の賛辞でもある]
じゃ、少し私は眠りにつかせていただきます。
お休み。
[小さなあくびをまた漏らしながら、ナターリエが与えられた自室へと戻り、着ている服を全て脱ぎ捨てて全裸になってから床についた。
もし、誰かがナターリエの様子を見に来たら全裸のナターリエと*遭遇することだろう*]
[去るアーベルの背を見送ってから、ブリジットとナターリエへと目線を戻す。
険しい表情のまま、口を引き結ぶ。]
協力するもの。
それも含めて裁かねばなりませんね。
最も、この行為自体の目的も判らねば無理ですが。
善か悪かすら――曖昧で、苛々しますね。
[ふぅと深い溜息を吐き出した。]
まぁ『知る』だけなら大体全員知っただろうし、疑いは平等にかかるんじゃないのかね?
まぁ、やり方やら何やらは、まだ知らん奴もいるだろうが。
成る程、ノーラ殿か。
あっちはあっちで厄介かな。何処にでも現われるし。
…まぁ。そっちは実行する二人に任せるわ。
俺は適当な意見だけ出しとく。
[無責任な気もするが。実際荒事に加担できない以上、誰を送るかを強く希望する気にはならなかった。
選べない、というのも微か内にはあるのだが。]
[影輝の竜は一度戻るという。
それをきっかけに、戻るという声。
己もまた戻ると告げ、それでも暫くは話を聞いている。]
[エーリッヒは残るという。]
心配がられませんか?
[決して子供扱いをしているわけではないのだが。
それから流水と雷撃の竜の言葉を、悩む顔で聞いていた。]
[自分にもそういう力は無いと首を振って、やがてその場を立ち去る。]
[とにかく一度は戻らねばと、竜皇殿をはずれ、竜都の端から闇の竜となって飛び立った。
戻ると双子らが抱きついてくるのだが、それはまた*別の話*]
あの力が向きそうであれば、襲うのはあの焔の竜に――
そのほうが無難ではないでしょうか。
[こえの合間にそっと囁き。]
老君は本当にご存知なのか、それとも違うのか、判断が出来ません。
あの方はさすがに……わたしには探れませんから。
ノーラ殿は確かに色々な場所にいらっしゃいますね。
しかし何ら変化のないように思えます。
さすがに力ある剣、何がしかの変化があるとは思うのですけれど。
[対の一人だからこそ、考えて告げる。
その後の一言は、小さな棘をもったようなこえで、生命へと。]
それに、助けてくれた恩があります。
――まだ、急ぐ必要はないと思います。
[結論として出した答えはそれ。]
もしかしたら重要な事を知っている者がいらっしゃるかもしれませんから。
知らずに重要な機密を握る者も。
――… また後ほど、戻ります。
[それだけ言うと、*飛んでいった*]
月闇竜 オトフリートは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
月闇竜 オトフリートは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
─西殿・結界前─
あ、時空のねーさん。
[どうしたものか、と考えていた所に現れた時空竜。
問われるまま、現状知りえる事と、自身が感知した事を話し]
んー……いちお、確かめてみるか。
ちょいと、下がっててくんない?
[軽い口調で言い、再び構えを取って意識を集中する。
銀のロッドに埋め込まれた二つの石が、きらきらと光を零した]
[距離が開いたのを確かめた所で、青の瞳を結界に向ける。
引き締まる表情は、外見不相応に凛としたもの。
しかし、実年齢と照らし合わせるなら、相応しくもあるか]
……疾風迅雷……。
……閃っ!
[鋭い声。
共に繰り出されるのは、風と雷をはらんだ突きの一閃。
しかし、予想通り、障壁はその一撃にも揺らぐ事はなく]
ったあ……。
[反動で片膝突きました]
あー……いてて。
つか、やっぱ力押しじゃ破れねーし。
となると、爺様が無理やり入った……ってこた、ないよなぁ。
[そんだけのために技を使うな、と言わんばかりにピアがてちてち]
そーなると……むぅ。
[数歩下がったところでティルの行動を見ていたが、跳ね返され片膝を突く様子に歩み寄り、]
……大丈夫ですか?
[平坦な声で問いかけ。
そして、ふむ、と呟くと、歩み寄り手を触れる。
バチンと弾き返される手。だがそれを気にした様子もなく、]
……なるほど。
[ぽつりと得心した呟きを漏らす。]
んあ、へーき、へーき。
[問いにはひらひらと手を振って答え、結界に手を触れる様を見やり]
攻撃しても弾かれる。
んでもって、封印がお家芸の氷竜でも解けない結界。
爺様が自分からそんな中に入るって、ふつーにできねーよな?
そーなると、やっぱ誰かに押し込められた、って考えるのが妥当な訳で……。
[言いつつ、再び考え込みのポーズ]
主様の作り出した空間の歪みの隙間に、綺麗に結界の構成要素が入り込んでいます。
これ自体が世界の一部と同化しているので、下手に崩すのは拙いですね。
これを透過させることが出来るとしたら、作った当人と我が主様くらいですね。
ただし、とびきり機嫌の悪い。
……へ?
つまり、これって……虚竜王の力も噛んでんの?
[さすがにそいつは予想外]
……つかオレ……よく生きてた……。
[時空に対しどんな認識があるんですか、と突っ込まれそうな呟きを漏らしつつ。
ふと、気にかかったのは最後の言葉]
……機嫌が、悪い?
[何故か、感じたのはやな予感]
機嫌悪いと……なんか、あったりするわけ?
それでも、これは先にやっておかないと。
[短剣を取り出し、両手に捧げ持つ]
仮初の契約に従いて我ここに願う。
その姿、その形、暫し別なるものとして在ることを。
[形式張った言葉に、僅かに苦笑の気配。
だが「応」とだけ声が返ると、その姿は解けて別の形を取る。
思い描かれていた姿、凝った装飾の中に真珠と土耳古石を抱いた首飾りへと]
これならば、どうにか。
[首に通してローブの中へと仕舞う。
チャリ、という鎖の音が胸元で響いた]
―回想・東殿の一室―
[寝台に上がり、壁に背を預けた時だった]
我君?
[それは酷くノイズのようなものが混じった声。
不明瞭で遠いのは結界が強化された影響かと思ったのだが]
『虚の……歪み……』
[聞こえてきた内容に慌てて立ち上がると、力を沿わせるように向ける。だがそれも一時凌ぎにしかならず]
『…無差別にこちらの結界内への取り込みが発生するやも知れん』
[不吉な一言と共に、プツリと声が途絶えた]
な…。
[数瞬の間呆然として、ハタと我に返る。
今のことを伝えなければ、と歩き出そうとしたが]
!
[クラリと視界が回る。痛みが走って胸を押さえる。
不安定になる力を鎮め押さえるために刻印が活性化してゆく]
よりによって、こんな、時に。
[巡りぶつかり合う力に酔い、膝を突いた]
「おい、こちらに意識を向けろ」
[鋭く響く剣の声。
どうにかこうにかそれに従う]
「律の響くを聞け。汝の本質を思い出すが良い」
[深い声に合わせて深く深く呼吸する。
少しずつ、普段よりはずっと早く安定が戻ってくる]
く…。
[ローブの下につけていた首飾りを引き出した。凝った装飾の中に真珠と土耳古石を抱いたそれを握り締め、深い呼吸を繰り返す]
大丈、夫。
[小さく呟くと、ひときわ大きく息を吐いた。
額に浮かんだ汗を手布で拭い、首飾りを服の下へと落とし込む]
…伝えないと。
それに時空の方なら詳細が分かるかも。
[再び呟いたのは、完全に呼吸が落ち着いてから。
部屋を出て、探す相手は*今何処*]
[ティルの問いかけに振り向く。その頃には結界に触れた手にあった痕は綺麗さっぱりなくなっていた。]
ええ。何でも力を発した瞬間に介入されたとかで酷く不機嫌でして。
[その力を発した理由については主の名誉のため伏せておく。
そして機嫌が悪いと何があるかの問いに、僅かに考えるが、]
……それこそ何でも。
[と酷く物騒なことを*曰ってみたり*。]
[結界を解析するというブリジットの背を見送り、眠るというナターリエの背を見送った。
カチャリ、音を立ててカップを置くと、自分に出来る事が無いかと思案を巡らせつつ他に放置されたカップを持って台所へと行き。
きちりと洗って食器受けにおいてから、手を拭く。
周りにまだ人が居れば食堂を見渡して]
…今の私に出来る事といったら力技ばかり。
それでも試さない手は無いでしょうか。
[ぽつり、呟いて。
食堂を後にした。]
―東殿食堂→西殿―
─西殿・結界前─
……なんでも、って。
[冷や汗落ちました、はい。
とかやってる間に、仔竜連れの影竜が来て去ったり、命竜が来て去ったりとしていた訳で。
その後、とりあえずはダメージ回復に努めていたのだが]
……蒼天の座……戻った方がいい、かなあ……?
[まだ動けそうな今の内に、なんてさすがに言えないけど]
/*
元々一撃離脱のつもりだったなんてそんな。
まさか、ユディから合いの手来るとは思わなかったんだ……!
タイミングの凄まじさに受けたけど。
[目線を結界に向けたまま、人影を認めてそちらへと歩み寄る。
ティルがダメージを受けている様子に首を傾げて]
…攻撃を、受けましたか?
[低い声をかけた。]
[呼びかける声に、先に反応したのは、肩の上のピア。
ききっ、と短い声を上げつつ、手と尾を振る]
てゆーか、自分の技の跳ね返しダメージくらっただけ。
使ったのが風と雷の合わせ技だから、風は吸収できるんだけど、雷はダメージ残るんだ。
[言いつつ、ちら、と視線を向けるのは手のロッド。
そこに僅かに残る雷の気は、雷竜には容易く辿れるだろうが]
成る程。
[言って、そっと手を伸ばして翳す。
パリパリと小さな音をさせ、そこに纏う雷の気を手の平から吸収せんと。
吸い取れればその手をきゅっと握り締める。]
…力は色々と蓄えておいた方が良いかもしれません。
便乗して何が来るとも判りませんから。
[カチャリ、胴に巻いた鎖から音がする。
外に竜郷に適するモノがいれば、きっと、と。
外から、と、それは杞憂にすぎないのだけれど、彼女が知るのはまだずっと後の事。]
わお。そゆ事もできるんだぁ。
[取り込まれた雷の気に、感嘆の声を上げる。
自分も風に対してはできるだろう、との突っ込みは多分、無用]
便乗、かぁ……。
しょーじき、何が来ても何が起きても、不思議ないもんなぁ……。
なんつーか、ずーっと騒がしい感じがするし。
[立ち上がり、ぶん、とロッドを一振りして背に背負う]
― 東殿・食堂 ―
[ 雷撃の竜が片付けをする音を遠くに聞く。
扉が閉まった後に、視線を僅かに上げた。
眼前の茶に意識を奪われていたのか、影が自ら率先して口は出さず、結果、幾つかの情報を渡し損ねることとなった。
それは誰が皇竜の側近が囚われたと判じたか、そして、一つの懸念――虚竜王の不機嫌について。その時には、「不機嫌」の齎す影響を察し切れていなかったのだが。]
そんな事って、貴方も風なら出来るでしょう?
騒がしい感じ。
あぁ、風に乗る声等も聞けるのでしょうか?
…竜都等で噂になっていたりはしないでしょうか?
[きっちり突っ込みもしておきつつ、風と思えばふと思っていた事を聞いてみる。
噂が広まり余計な混乱が広まるのが不安だった。]
あ、そか。
[突っ込みに、てへ、と笑って頭を掻く。
ピアが呆れたように頭をてちり、としてきた]
んー、ひとの騒がしさ、とはまた違うんだけど……。
竜都は、どっかな……役人連中も対策はしてるだろうけど……風や大地の声を聞ける連中は、察しちゃってるかもね。
[軽くいいながら、す、と右手を差し上げる。
放つのは、探査のための風]
中:
んぎぎぎ。まとめページ基本にマップがねぇ。
どこだったか…ええと、猫さんの日記に上がってた、よね?
←現在開いてるページ
基本ページ、基本設定ページ、進行ページ、竜王容姿ページ、属性ページ、マップペーj…
せめて基本ページに全部リンクがあると嬉しかったな!
><。
中:
って書いてたら。
マップページのみの特別ページ 発 見 。
いやああああここも読んでねぇぇぇぇorz
西と東て中で繋がってないのか!か!
こいつぁうっかりだorz
中:
一応軽く流した。
立ち入り禁止地域があるのね。
そして生命は関係なし、と。
よかったよかった・゚・(ノД`)・゚・
[ティルがあげる手を見て目を細めながら人差し指で眼鏡の中央を押し上げた。]
混乱が広がらなければ良いのですが。
…不安要素です。
この現状ですら不安要素ですのに、これ以上増やしたくないですね。
[眉を寄せ、結界へと視線を移す。
視線を移す中間、ピアへと移った視線は一度緊張感無く笑みそうになるが、なんとか引き上げた。]
[風の集める言葉。
勘の鋭いものは異変を感じているようだが、まだ、決定的な情報がないためか、大きな騒動にはなってはいないらしく]
……今んとこ、ちょっとおかしい、って程度の認識っぽいかなぁ、みんな。
このまま、大きな騒動がなけりゃ、混乱とかはないと思うんだけど。
[そんな予測は、大抵はもろくも打ち砕かれるわけなのだが。
ピアは表情の変化に不思議そうにしつつ、ゆらゆらと尻尾を揺らしていたり]
/*
SNSまで行く余裕が無いのでこちらにて。
下手な動きになりすぎていたらごめんなさい。
上手くユーディットとも接触できると良いのですが。
―生命の海―
[色々あった城での出来事は、簡略。
ともあれ複数の竜らと、短く薄い浜へ降り立った。
海は少しだけ波がおこっていた。おそらくは、流水の影響だろう。
それでもまだ大人しいのは、こちら側から見ることのない、琥珀のカーテンに守られているからだろうか。
服が濡れるのは構わずに、波立つ海に近づき、たゆう生命の素を、媒介となる水ごと掬い上げる。
未だ満月の夜ではない故、漂うそれらの煌きが弱いのは当然で。
生命の素は、一見すると何事もないように見えた。]
表面上は…辛うじて問題ないな。
おい、次の満月まであとどれくらいある?
[つれてきた命竜の一人に尋ねる。答えは10日ほどということだった。]
10日、か。それまで姐さん戻さないと…最悪、空に上がっていかねぇだろうな。
[それは即ち生命の停滞。]
―常闇の洞―
[戻った時、双子はかけてきた。
抱きつかれ、そっと抱き返して。
だけれど告げられた言葉に、目を伏せる。]
「おとーさんは、オトを撫でてやれって言ってたよ!」
「オト、なにかあったの?」
[なんにもないと言って、離れたそこ。]
ま、そうなんだけど。
こっちの姉さんの話だと、これ、虚竜王の力も入ってるっぽいんだわ。
[だよねー? とユーディットへ確かめて]
だから、単純な力押しじゃ、壊せねぇ、と考えた方がいい。
オレもさっき、弾かれたし。
―東殿・食堂―
[完全に落ち着くまでに要したのはどれだけの時間だったか。
一番に探そうとした相手は当然養父で、だが忙しいはずの彼を無理に探そうとはしていなかった。
気配を感じて覘いた先は、食堂]
ノーラ様、失礼します。
先刻、我君よりの声が届きまして。
[まず目に入った相手に声をかけ、他にも誰かいればそちらにも頭を下げる。
そして知らせるのは無差別取り込みの可能性]
全てを聞き取ることは叶いませんでしたので、詳細は時空の方にでもお聞きしてみようかと思いますが。
[少なくとも自分よりは理解しているのではないかと]
…あの、何か。
[僅かに眉を寄せた。未だ知るべきことを知らずに]
─回想─
[未だ広間にて情報交換をしていた頃。エーリッヒに差し出した飴玉は効果を発揮し、孫のような存在の顔に笑顔を取り戻す]
ふぅむ、ダーヴィッドはハリョン殿を調べたか。
干渉を受けておらぬと分かっただけでも良きかな。
[齎された内容に安堵を覚える。その後あれこれ会話した後に広間から辞し、皇竜王が側近である老竜を探す。東殿の中をあちこち探したが姿は見えず。結界傍にでも居るのかと東殿を出て、今に至る]
─現在、竜皇殿・庭付近─
爺さん向こうに追いやる理由は、知ってるかもしれない。
ってのもだが、あとはティルや卵姫、ダーヴィットやエーリッヒの精神的な支えになってるからだ。
ギュン爺追いやったのと似てるな。
頭になりそうなのは早い所潰しておくに越した事はない。
ノーラ殿は第一は影竜だから、それでも万一の可能性がある、って事が一つ。
そして影を伝って移動可能なら、事が起こってる最中に出てこられたら叶わないってのが一つ。
…これは時空のにも通じるな。
[オティーリエと違い、対ではなく知り合いだからこその意見。侮れない老獪なのはあちらも同じ事。]
へぇ。オティーリエは恩人を排斥してまでは願いたくないのね。
[へらり。小さな棘は、更なる棘をもって受け返す。]
ま、急がなくていいのは同意だな。
知らずに重要な…か。
チビどもが持っているとは、あまり思いたくないんだがな。
[ちなみに、脳内除くエーリッヒ。]
へ?
虚竜王の力…ですか?
[驚いた顔をして、ユーディットへと目を向ける。
頷かれたならまた目をパチパチと瞬いて]
それは…
…王「達」に宥めてもらうしか…
[呟いて。
その絶望的さに頭痛を覚え、こめかみを押さえた。]
[ すっかりと冷えた茶。
それは手付かずの侭、その手に包まれている。
訪れた天聖の竜の語るを聞く間、その眼差しは真っ直ぐに彼女を捉えていた。話が終わり、短い声が発された後、次に口を開いたのは影だった。]
……時空の方――ユーディット様から、
虚竜王様に関する話は、僅かながら聞いています。
不機嫌な時には、「何でも有り得る」のだと。
[ それから、と一度、言葉は区切られる。]
ギュンター様が、内に囚われたようです。
…宥める、は少し違いましょうか。
弱めてもらう?
でもそれもまずそうですし…。
[こめかみを押さえたまま、ぶつぶつと小さく呟く。]
うん、よりによって虚竜王。
[お前、時空をなんだと、と突っ込まれそうです]
宥めて……宥めて、なんとかなるのかなあ。
他にも暴れてるの、いるし……。
[まあ、他ならぬ己が義兄なわけですが]
だから、オレらが結界どーにかしようとするより、これを張った方をどーにかした方が早いとは思うんだよねぇ。
[亀の甲より年の功。
負けるがわかっていて言い返すつもりなどなく。]
ノーラ殿が持っているなら、それはそれですけど。
持っていないなら逆に、使えそうな気がするんですよ。
[それから、ゆるりと息を吐いて]
チビですか。
たしか翠樹と陽光ですね。
……親馬鹿、兄馬鹿だと、王が言っていましたっけ。
持たせておいたほうが安全とか、考えてないといいですけど。
[領域で何をしていたのか、何があったのかは、伝えることなく。
こえは平坦な感情を伴った。]
―生命の海―
まぁ…とりあえず猶予あり?みたいで良かったわ。
それまでに姐さん戻せば何とかなるんなら―――
[といいかけ、手にしていた生命の素を海に帰し顔を上げた時だった。
目の前に、黒い『何か』が、ふより浮いていたのに気づいたのは。]
んぁ。なんだこれ?
[眉を潜める。何か、見たことあるよーなないよーな。]
─庭付近→西殿前─
[ゆるりと竜皇殿内を歩き、庭を横切り、西殿へと歩み寄る。その先には西殿の前に集まる3つの影]
ぬ。
お主らまた結界を調べておるのか?
[近寄り声をかける。同時に周囲に目的の人物を探すが、気配すら感じられず]
張った方、ですか…。
[ティルの言葉に、唸り声を上げる。
そっと手を伸ばし(我慢していたらしい)ピアを撫でようとしつつ溜息をついた。]
力でなんとかなる、方が楽なのですけれどね。
犯人を捜す、そういう曖昧な事よりも。
[黒か白か、で動きたいらしい。]
あ、爺ちゃん。
[呼びかける声に、そちらを見やり]
結界を、っていうよりか、結界の内側、かなあ。
……て、なんか、探してんの?
[何か、探すような様子に軽く首を傾げ]
へぇ、使う、ね。
こちら側に引き込むつもりか?
[姿が見えていれば、きょろりと首を捻るような動作だったろう。それは、さも楽しげといった様子に近い。]
うっはっは。親馬鹿兄馬鹿たぁ言うね月竜王。
ならその可能性はなきにしもあらずか。
もってうっかり発動リスクも、あるかもしれないのにな。
[オティーリエが何をしているか。領域でのことは届かない。そも今そこに居る事も、おそらくは伝わっていないだろう。特に言う事も無く。]
まあ、そのために火炎の兄さんが頑張ってるっぽいし。
……オレらも、なんかしなきゃなんないんだろっけど、難しいっつーか、なんつーか。
[唸るミリィの様子に、こちらはため息。
ピアは撫でられて嬉しいのか、尻尾を振りつつ、手に擦り寄っていたり]
あー、それはわかる、わかる。
考えるより動いた方がラクだもんな。
[こっちはやはり、考える前に走る方が性に合うらしい]
―生命の海―
[触らぬ神に祟りなしが信条。かっこ一部除く。
ので目の前の良く分からないもの、にクレメンスが手を触れることは無かったのだが。]
「何ですこれ?」
[うっかり触ったのはつれてきた別の命竜。]
あ、馬鹿。
[制止は見事に遅れ―――――――]
―生命の海―
[次の瞬間、黒いそれは、複数の人の手を持つ蛇のような姿になり、命竜一向にむかって襲い掛かってきた。]
だあああ!!!
お、思い出した!
『混沌のカケラ』か!!
[叫びながら、他の命竜らが慌てて立ち向かうのに反し、自身は一目散に回れ右。だって戦いとか出来ませんから。
―暫くお待ち下さい―]
――傾けられれば、もしかしたら。
[はっきりとはしないゆえに、力はさほどないが。]
おもちゃがほしいといったら与えるような親と兄みたいな言い方もしていましたよ。
……真実かは存じませんが。
結界の内側?
まだ暴れておるのか?
[別方向の心配が頭を擡げる。何かを探しているのかと訊ねられると]
ギュンターはどこへ行ったかと思うての。
流石に竜郷の様子を見に行かねばなるまいて。
[ティルに対しそう答える。ミリィからの返答には]
なるほどの。
結界の式はブリジットが調べておるようじゃが、芳しくないようじゃのぅ。
全て読み解くにはかなりの時間を有しそうじゃ。
そいつぁ心強いなぁ。
うはは。あんましその辺見てなかったわ。残念。
[と笑っていたのは、ここまで。]
――――っと、悪い、ちと向こうにかかるわ。
この、何で『混沌のかけら』がここに…
[一言、焦るように言った後で暫くクレメンスの声は消えた。]
……暴れるのは、とまんねぇんじゃねぇかな……。
[ぽそーり、と呟いた。
思うように動けない事もさる事ながら、自由に飛べない、というのは義兄にとってはかなりのダメージのはずなので]
ああ……ギュンターの爺様なら……。
[それから、告げられた名に結界の方を振り返り]
十中八九、こん中……。
[告げる言葉はため息まじり。
結界の話題に対しては、ユーディットからの説明が入るだろうか。
どちらにせよ、説明はあちらに任すしかないのだが]
/*
ちょいと中すまん。
今からだと早い気もするが、俺明日は参加怪しいから先に言っとく。
【現在票はアーベル委任】
特に問題なければ、今後もアーベルに委任しとく予定。
[疾風の竜に同意されれば、一度顔を綻ばして笑うけれど
こほん、と咳払いをして顔を引き締めた。
それでも逆の手は手に擦り寄ってくれるピアを撫でていたのだけれど]
いえ、勿論冷静に考える事もしますけれどね。
[んん、と咽を鳴らしつつ、
考えても判らないなら動いてしまえ、と思う迄の時間はとても短い事は黙っておいた。
それから、ザムエルの方を向き言葉を聞いて、ふむふむと頷いた。]
竜郷の様子を。
そうおっしゃられておられる随行の方も何人かおられましたが、私は此方が心配なので此方を見ていようかと思います。
雷が竜は、各地に散らばっておりますし…何かあれば、雷光となって直ぐにはせ参じられますから。
―結界内―
[西殿方向へ歩いていったはずの青年が姿を表したのは結界の内、ギュンターがいる会議場前とは別の場所だった。ちょうど結界に攻撃などを試みる竜達と反対側の結界に内から触れ、発動して以降の印の解れが無いか丁寧に調べていく]
これは――…予想以上に上手く組み込めたようですね。
禁術ゆえに反動も覚悟していたのですが。
[後半は極小さく心に呟いて、つめていた息を吐く]
何でも在り得る、のですか。
それで無差別に…困りました。
諸事に対応できる方が減るのはよろしくありません。
……養父が。
[影輝の竜より齎された言葉に、固く唇を引き結んだ]
そう、ですか。
そうきましたか。
[ミリィに撫でられ、ピア、ご満悦。
そうやってるとごく普通の小動物にしか見えず、とても風獣王の末娘には見えない、というのはさておき]
オレは、考える時間も惜しむ方かもなぁ。
[黙っていた部分が聞こえていたら。
多分、似たもの同士認定していた事請け合い。
もしかしたら、だからこそ、ピアが気を許すのかも知れないが]
―常闇の洞―
[仔らを寝かしつけようと、そっと部屋に押しやった。
奥方には、いつものごとく、いつものごとくであった。
何がされたなどとは、オトの口からは語られまい。]
[闇はオトにとって安らげるものであった。
が、その闇に何か他のものがあるような気がして、すっと目を凝らした。]
/*
必要と判断されての委任ならば問題ありません。
貴方の心を預かっておきましょう、クレメンス。
以降については…貴方がそれを必要と思われるならば。
ですがご自身で選ぶ事の放棄はなさいませんよう。
……生憎、私は唯の影ですゆえ。
判じたのはティル様であり、私は聞き及んだのみ。
ですが、姿が見えないのは事実です。
[ 揺らぎはなく、淡々とした声が紡がれる。]
ひとまず郷に戻られる方、
残って探知を続けられる方、
様々におられるようですが……
「不機嫌」の影響が何処まで広がることやら。
―命竜王の宮殿―
[逃げる、という手は生命の素の真隣では流石に使えず。
あそこに居た命竜勇士一同のおかげで、大蛇もどきは何とか排除できた。
現在は、傷ついた命竜の治療にほぼ一人で当たっていた。
この方が効率がいいからなのと、ここを離れれば残った命竜で対応させねばならないため、彼らの体力温存を兼ねてだ。
ひとしきり、終えた後で溜息一つ。]
…あー。で。
以後あんな黒くてふよふよ浮いてるよく分からんものには触るな。触れなきゃアレは襲ってこねぇからな。
とくに生命の海付近では注意しろ。
絶対に、アレを海に入れるんじゃねーぞ。
あとそれから、琥珀のカーテンの様子を…それと、海の管理についてだが。
[何か引率の先生みたいな事言ってるなと。
他いくつかの、注意事項を口をすっぱくして伝えておいた。]
……停滞を嫌うお方じゃしのぅ……。
地竜王様も対処はしておるとは思うのじゃが…。
[対である己が竜王が必要以上に暴れぬよう抑えていると願いつつ。続く言葉に一瞬思考停止]
……何じゃと?
何ゆえあやつがこの中に…。
[外は強固な結界。如何にギュンターが力を持っていようとも、容易に破れるものではない。思考を巡らせていると、ユーディットから結界についての更なる説明が入り。張られた結界が複雑である理由と、虚竜王が不機嫌であることを知る]
……何となくいやーな予感がするのは気のせいかの。
この分だと、内部は最低限の事しか辿られずにはすむかな。
ならば非常時の隠れ場所としても内に移動しやすいよう整えておこうか。
[誰を襲うかについての論議は、落ち着いた後の状況次第でもあるからとオティーリエに同意した。
ニ竜が帰ってくる前に、この結界に関わるものの出入りがしやすくなるよう*印を整えておく*]
ふむ、他にも危惧しておる者は居るか。
儂のところも各地に散らばっては居るし、あやつも留守居役として残っておるから大丈夫だとは思うのじゃが…。
この目でも確かめておきたいしの。
[ミリィの言葉にはそう返し]
ここに残る者も居た方が良かろう。
この事態じゃ、ここを空にするのもあまり良くない。
ああ。
部屋に入って下さい。ね?
[すぐに戻して、仔らをちゃんと寝かしつける。
荒事にある程度は参加していて良かった。
部屋に入るなりに張った闇の結界は、ちゃんと外を隔離してくれている。]
不審なものは、近付かせられませんからね。
[暫くしてから外に出たとき、それは既に無く、とりあえずは奥方の部屋へと行った。
そのまままた捕まることになるとは、当然ながら考えるはずもなかった**]
―― 東殿・食堂 ――
[竜達の影も減った食堂で、珍しく大人しく考えに沈んでいると、天聖竜がやってきて、かなりアレな伝言をノーラに伝えるのが聞こえてしまった]
…虚竜王様の不機嫌で無差別取り込みって…
[口あんぐり]
それ、揺らぐ者の干渉よりタチ悪くないですか?
[あーあ、言っちゃった]
…古くから居るモノの「勘」という奴でしょうか?
このエミーリェにもとても「いやな予感」が付き纏って仕方ありません。
[上機嫌に見えるピアには、思わず頬を緩めてしまいながら、ザムエルへと言葉を紡ぐ。
手はピアに伸ばしたままふぅと何度目かもう判らない溜息をつき]
当たらなければ、良いのですけれど。
[なんとなく何処かで、当たってしまうような気はしていたのだけれど。]
中:
自分で選ぶ、か。
んー…狼側は票を合わせたほうがいいってのがあるんだよなぁ。俺の中で。少票でのランダムって嫌だから。
ついでにキリング絡むんなら、殺せそうな相手も考慮するんだけど。今回は不機嫌でドボン&行動は狼側に全部依存しちまってるからなぁ。
元々少ない狼が、落としたい奴を落とす為に有効活用すればいいやってのが信条。
ああ、村側で参加したら、強い縁持ちとかいない限りはあんまやらないんだけどね<委任
まぁ考え方とか方針の違いか。
ごめんな!>アーベル
……めーわくかけるよな、ウチのバカ兄貴ってば……。
[妙にしみじみと呟いて]
少なくとも、自分で入った訳じゃないと思う。
時空の姉さんの話とも合わせると、恐らく、結界張ったヤツに押し込められたんだろね。
ちょっと前に、なんていうか……風が、不自然に揺らいだ感じがしたから……それが、関係あるかはわかんないけど。
[未だ、察知に至った由縁には思い至らぬため、曖昧な説明をして]
んー、気のせいじゃない、と思う。
なんかこう……ざわざわするの、抜けてねぇし……。
[言った矢先、ざわりとした感触が増した気がした。
瞬き一つ。
視界を何かが横切った。かも]
……。
五分五分か、それよりちょっと悪いくらいじゃないかな。
[ 機鋼の竜に対する言葉は、僅かもフォローになっていなかった。]
結界の内にあるってことは、外にはそんなに漏れないだろうし。
結界が解ければ、機嫌も直るだろうし。
多分。
[ 真実か否かは、虚竜王のみぞ知るといったところか。]
えぇ。
私で何らかの力となれるかは判りませんが、出来る事は全て致しましょう。
[ザムエルの言葉に、伸ばした背筋をもう一度伸ばしなおす。
チャリと肩から出た鎖が音を立て――ティルの言葉に、腰を落として瞬間臨戦態勢を取った。
目線を素早く回りへと向ける。]
…今、何か…――飛んで居る?
[アーベルの声が届き、隠れ場所という言葉に得心する。]
わたしには出来ませんから、よろしくおねがいします。
そこに隠れられるのでしたら、やりやすくなりますね。
[目的のために。
既に、手段など*選んでいない*]
[ピア、こてし、と首かしげ。
こっちも相棒同様、何か感じているようです]
当たんなきゃいい、って思う事ほど、よく当たるよね……うん。
思うからそーなる、とか、たまに聞くけど。
[言いつつ、こちらも『風雷棒』に手をかけて]
やっぱ……なんか、見えた?
[確かめるよに、ミリィに問う]
今までの経験からと言うのもあるじゃろうな。
[ミリィも「いやな予感」を感じていると言う。おそらくは、当たってしまう勘であろう]
風の気性そのままであるからして、致し方ないとも言えるがのぅ。
[嵐竜王に関しては苦笑を禁じ得ない。ティルにそう返しながら]
ふむ、結界を張った者……「揺らすもの」、か?
もしくはその干渉を受けた者じゃろうかの…。
不自然に揺らいだ、となると、何かしらの影響を受けておるのかも知れんな。
[右手で顎鬚を撫で、いつもの考える体勢に。老いた眼に横切る何かが映ったかは定かではない]
中;
その辺を詳しく詰めるとログ汚れるので適当にぼかしましt
サーセン!
今回票の扱いって微妙だしなぁ。
RP絡めるもの何かある…のか?突然吊りだし。
うん、何か様子みて、絡めることがあればちと票入れ考えるわ。
[胸に手を当てる。微かな揺らぎはすぐに消えた]
ここでギュンターが姿を隠せば、事態の収拾はより長引きかねません。自ら姿を眩ますようなことは、滅多にしないでしょう。
それにティル様は違和感を感じているとのお話があったような。
私にも他に判断の基準がございません。なればそれを仮定とさせていただこうかと思います。
[静かな声で返すと、外を見た]
不機嫌の影響…。
これ以上大きくならずに在れば良いのですが。
[それが既に出ていたりするのはまだ知覚の範囲外で]
[そうしてようやっと帰路についたのは、大分時間が経った後。
帰りも、転移を使い、帰った先は。]
―西殿・結界付近―
うぉっ、ここに出たか。
…よー。
[結界前に居た竜に、力なく片手を振った。
珍しく、疲労の色が濃い。]
……。
身も蓋もありませんね、エーリッヒ殿。
[一瞬の沈黙の後、思わずツッコミのような反応を返した。
しかし否定はしなかった]
ノーラ様の仰るとおりであると思います。
…あれば良いと、思います。
[溜息混じりに言い直した時点で、失礼なのは変わらないだろう]
飛ぶ?
[ティルとミリィの言葉に疑問を口にする。同時に現れたのはクレメンスの姿]
こやつのことかの。
どこか行っておったのか? クレメンスよ。
[ボケた一言を言いつつ、クレメンスに右手を上げ挨拶]
―― 東殿・食堂 ――
確実に三割り増しでタチ悪いですよ。
[ノーラの言葉に対する反駁は真剣そのもの。いっそ苛立っているようにも見えたか]
外からの力ならともかく、虚竜王様の空間を超えた取り込みなんて、俺にも防げ……。
[言いかけて、はたと己の口に手を当てた]
[ザムエルの言葉には頷き、
ティルがロッドに手をかけるのを確認しつつ落とした腰は、あげない。
目は宙を睨んだまま、ティルへと低い声を返す。]
何か…素早くは見えませんでしたが。
ふよふよと…黒っぽいものが。
自由なる事、奔放なる己が性を解放し、常に巡る事で正しき『循環』を促すが、我ら風の『律』。
……とか、カッコつけてるけど、ねぇ……。
[ふ、と一つ息を吐き]
どっちにしろ、爺様が自分から入る手段も、方法もないし。
今、爺様をどうにかしたい、って考えるのがいるとしたら、他にないんじゃないの?
なんでか、まではしらねぇけど。
[言いつつ、意識は周囲の風と同化する。
異変を察知し、対応するために]
違和感、ですか。
……既に均衡が乱れ始めているせいか、
未熟な身では捉えきれぬようです。
[ 表情は此処に入った時より、殆ど変わりはせぬ。
急に声を止めた機鋼の仔竜の反応に、影の眼差しが向いた。]
外からならば、手立てがあるってこと?
[ 問いは、率直だ。]
[クレメンスの声に、よー、と言いつつ軽く手を振り。
ミリィの言葉に、やっぱり、と返した直後]
……っ!
ピア!
[肩の上、相棒の真上に現れたソレ。
とっさに、反対側の手で払いのけていた。
そりゃもう、思いっきり]
―西殿前―
[たどり着いた先で、黒いふよふよとか言われて、疲れた顔が引きつる。]
げっ。
ここにもいるのかよ混沌のかけら!
それ絶対触るなよ!絶対な!
[つい先ほど、酷い目にあったばかりの身の上。
何時もと違い、口調はやや強くなったか。]
[ザムエルの言葉に、クレメンスの方へと目を向ける。
小さく会釈をして]
いえ、そちらではなく…
[声を、返した時。
ティルが手で払ったものを目の端で捕らえ、体に巻いた鎖を片手でもぎ取った。
その先についた片当てをぶら下げるように、ピンと手と手の間で鎖を張るように持つ。]
…クレメンス殿、ご存知なのですか?
[目はそちらを見たまま、じっと動かない。]
あちゃー…
[さすがにうっかり発言だという自覚はあった。口を塞いだ手で己の顔をぺしんとはたく]
…手だて、と言えるほどのものじゃないんです。それに、確実でもない。
[ノーラの問いには、眉を下げて弱い声で答えた]
黒っぽいものがふよふよと?
[ミリィの言葉に一瞬クレメンスに視線が向きかけたが、流石に違うだろうと考え直す。ティルの言葉には同意するように頷く。
ティルに視線を向けていたお陰で噂の黒っぽいものがティルの肩付近に居るのを視認。払われると同時にクレメンスの忠告が響いた]
混沌のかけらじゃと?
待てクレメンス!
知っているなら話していけ!
[逃げようとする後ろ姿に手を伸ばし、襟首を掴もうとする]
/*
占い:火炎、霊能:疾風、守護:機鋼、聖痕:?
狼陣営(内訳不明):生命・?・?
天狐:大地・天聖
…ヤバい、読めてなさすぎる(汗
不在時に限らず、ログが斜め読みも良い所なんですよね実は(滝汗
(リアル)明日にはもっと頑張らないと。
触るな、って、なにっ……!
[クレメンスの方を振り返りつつ問い。
直後、感じたのは、絡みつくような不快感]
……って!
[はっと、視線を向けたのは、今払いのけたモノ。
それは収縮を繰り返しつつ、形を変えていく。
縦に伸びたそれが象ったのは、背に羽根を持つ、巨大な蛇]
―西殿前―
あああちょ、掴むなよザム爺!
[襟首つかまれて足は前には進まない。
じたばたしていたが諦めてぐるり、ザムエルを振り返り、ミリィの疑問にも答える形に。]
混沌のカケラってのは…ああもう詳しい事は後で話すけど!
とりあえず、『俺らが触るとロクなモンにならない』代物だ。
詳しく知りたきゃティルが触ったそれ見てればいい…さ。
[いいながら、観念したように足を止めて。
ティルが触れたモノを、嫌そうな顔で見た。]
[クレメンスを捕まえたザムエルには、思わず親指を立ててさむずあっぷ。
それから巨大な蛇を見上げ、ますます眉間に皺を寄せる。]
……その姿は、私を挑発でもしているのですか?
[声は低く、ピクピクと額に青筋が浮かぶ。]
─西殿前─
[伸ばされた腕はがっちりクレメンスの襟首を掴む]
儂らが触るとろくなもんにならんじゃと?
[言われ疑問符が浮かぶが、クレメンスに倣うようにティルの方を見やる]
!?
何じゃこやつは!
[こちらに敵対意識を見せる羽をもつ巨大な蛇がそこには居た。驚きにクレメンスの襟首を掴んでいた手が離れる]
私もついぞ知覚出来ずにおります。
ティル様は風と親しき方、そちらからも何か聞いているのかもしれません。
[未熟というノーラには首を振り。
言いながらも僅かに自嘲が混じりかけるか]
エーリッヒ殿にも、何かお心当たりが?
[声の弱くなってしまったエーリッヒに、そっと問いかけた]
……それは、誰にでも出来ることではない?
[ 影は手をつけていないカップと顔とを、共に傾ける。]
他に話して有効と思うならば話したらいいし、
不利になりかねないなら、黙っていてもいいと思います。
情報は武器になるけど、時には諸刃の刃にもなるから。
[ 天聖の竜の問いかけの後に、ノーラはそう加えた。]
混沌のカケラって、なんだよそれっ!?
[クレメンスの説明に、ちら、とそちらを見やり。
それから、ふるふるしているミリィの様子にちょっと引いた]
……つか、よりによってなんでこんなのが出るわけ?
[『風雷棒』に宿る、雷撃の気にでも干渉したのかも知れないが、それはさておき]
……ピア、下がってろ!
これ、ちょいと真面目にいかにゃヤバそうだ!
[伸ばした銀のロッドを前方、水平に構えつつ、相手の動きを伺う。
真白の小猿は、案ずるような声を上げた後、常磐緑のマフラーを翻しつつ、肩から離れた]
あ…。
[ノーラの言葉に、口に手を当てた。
どうしても焦りが先に立ってしまい、その可能性を忘れてしまう]
はい、どうしてもお聞きしたいとは私も申しません。
どうか、良いと思われる形で。
[溜息と共に視線が床に落ちた]
[紅い髪が、パリパリと静電気の音をさせて空へと向けて逆立っていく。
その舌から覗く先の割れた舌が、チロリと出て上唇を舐めると、手に持った鎖を頭上で一度振り回し、先の肩当て部分を投げつける。
それは、ピアが避けた後のティルの背中側からじゃっと音を立てて更に先の蛇の尾の横を通りぬけると、くいと手首を引く事でぐるぐると絡みつこうと回る。]
…我が雷竜王殿をも彷彿とさせるその姿、許せません。
[鎖を伝い、雷が走った瞬間
その尾がぐいと引かれ、鎖毎紅い少女の形をした随行者の体は宙を舞った。]
[怒りを露わにしそうなミリィ。ああそうだ、あの形は確かに彼女に馴染みの、そして大切な者の姿に酷似している]
ティルや、気をつけるのじゃぞ!
[混沌のかけらと呼ばれたそれに向かい行く若き風竜。相棒を自分から離し、混沌のかけらへと構えるティルにそう声をかけ、己は木の蔭へと隠れたクレメンスを追う。真白の小猿がこちらに来るようならば、安全を確保する意味を込めて拾い上げることだろう]
クレメンスよ、話してもらおうか?
あれは何で、何故お主はそれを知り得るのかを。
[油断ない視線を向けながらクレメンスに近付き声をかけた]
っと!
[過ぎていった鎖、それを追うよに前へと転がり、距離を詰める。
ミリィの攻撃のタイミングに合わせ、突き上げの一撃を叩き込もうと思ったのだが]
……雷撃の姉さんっ!
[宙に舞う、紅。
体勢を支えるべく風を繰ろうとする所に迫る、牙]
……ちっ!
ざってぇな!
[吐き捨てるよに言いつつ、迎え撃つよにその鼻面に突きを叩き込んだ]
―― 東殿・食堂 ――
…多分、今、ここでは俺しか。
[ノーラの言葉にこくりと頷き]
情報として有効かっていうより、俺も実地に使ったことがない力なので今ひとつ自信が持てなくて。
[情けないです、と苦笑してから、影輝竜と天聖竜に一礼]
お二方とも、お気遣いありがとうございます。出来れば俺のうっかりはしばらくご内聞に願います。
…っっく。
[宙でなんとか体制を整え、壁を一度蹴って地面へと戻る。
体制を整え易かったのは、多分疾風の竜が風を操りかけていた名残だろう。
着地した瞬間、鼻面に突きを放つのを見て、体からもうひとつの鎖と肩当てを剥ぎ取り、二つを同時投げると、宙でそれらふたつが交差してその翼を絡め取った。
パリパリと、青白い音がする。]
…ティル殿、後は尾にのみ気をつけてください!
[翼は押さえたから、と、声を掛けながら鎖に再び雷を通す。]
─西殿前の木陰─
説明しよう!
混沌のカケラっていうのは、実体はなく、知能も殆ど無くて、普段はふよふよと漂う影の切れ端のような物体だ。
だが接触した相手を敵性判断するとモンスターの姿を象り、襲い掛かってくるものだ!
ちなみに生命の海にも出やがったから、おそらく竜郷全域に潜んでると思われるんだぜ!
[そんな解説口調で、木陰から遅まきになった説明を。]
ちうわけで。頑張ってね。
[戦えない身の上では、あとは丸投げレッツゴー。木陰から手だけふりふり]
─西殿前の木陰─
[近づいてきたザムエルには、小さく息をついて。]
…大昔、別の場所で見た事あんだよ。
名を知ったのは、ずいぶん後になってからだけどな。
[微か、逸らした視線はどこか暗い。
が、ザムエルに合わせる時には、疲れてはいたが何時もの快活さを帯びて。]
尤も、普段は竜卿なんかに出てくるモンじゃ無いはずなんだけどな。
あれか、これも竜王が封じられた影響ってやつか?
[そんな事を軽く言ったり。]
[西殿傍で騒ぎが起きている頃。クレメンスへ意識を向けると同時に剣を介し声を飛ばす]
エルザや、そちらは大丈夫か!?
[やや焦りを帯びた声。何かが起きたことが容易に伝わることだろう]
―東殿・個室―
[ふと顔を上げると、何やら西殿の方で、気の乱れが感じられた気がした。
それは風と雷の強い気配だったろうか]
……何か、芳しくない気配ですね。
[ぱたんと手帳を閉じ、袖へとしまう。
軽く身なりを整えると、その足はまっすぐと西殿へ向かっていた]
[その頃、ピアは転がるようにザムエルたちの所に退避していたとか]
ん、りょーかいっと!
[突きの姿勢から、ロッドを引き戻し、低く構える。
タイミングよく横合いから振られた尾はジャンプで避け、そのまま、風を捉えて高く浮かび]
……おらよっと!
[追いすがろうともがくも、翼を押さえられて叶わぬ蛇の脳天に、ロッドを打ち下ろす。
蛇の顔が一瞬、歪んだ。
ついでに蹴りも入れて勢いをつけて地面に降り立つものの。
そこを狙った尾の一撃は、避けられずにガードで凌ぐハメになった]
―西殿前の木陰―
[西殿前まで来ると、見えるのは黒い羽根の生えた蛇。
そして、それと退治する風竜・雷竜と――木陰に隠れている、命竜]
何が、起きました?
―東殿・食堂―
はい、了解致しました。
こちらこそ、不躾に尋ねるような真似をしてしまい、申し訳ありませんでした。
[エーリッヒの声に顔を上げ、だがすぐ頭を下げ返して視線を外した]
焔竜 ダーヴィッドが「時間を進める」を選択しました。
─西殿前の木陰─
[クレメンスの説明に眉根を寄せて]
何ともはや、厄介なものが出てきたものじゃな。
竜郷全てに潜んでおるとは…。
[このような時に、と手が拳を形作る。否、このような時だからこそ出てきたとも言えようか]
…伊達に長く生きてはおらんと言うことか。
普段はおらぬはずの物が今出て来たとなれば、その可能性は高いじゃろうて。
じゃが竜王様達が封じられるなどと言う大事はそうそう起きぬ。
お主が以前に見たことがあると言う時は、何があった時なのじゃろうな。
[口調が軽いのはクレメンスの常。そこはあまり気にせずに、浮かぶ疑問を口にする。次いでクレメンスが漏らした言葉も聞き取って]
ん? 言い忘れていたこととは?
─自室─
[眠ったおかげで多少は楽にはなっていたが、留守を守る竜馬の従者からの報に心中は穏やかではなかった。]
>>ぁー…ともかく、なんとかしといて!<<
[こんな抽象的な命令でも適切な対処をしてくれる有能な部下は持つべきものですね。
さておき、空腹をなんとかしたくて部屋を出る。
何処からか聞こえる喧騒に眉を潜めた。]
…ったく、こんな時にっ!
[ともかく、そちらへと駆ける。]
― 東殿・食堂 ―
そうですか。
[ 僅かに俯いて、視線を下げる。謝罪には首を振った。]
いえ。
不要と思われる事は知らず、
有用と思われる事は知る。
影として、良策と考えられる事をしているまでです。
……気遣いなんかじゃ、ないですよ。
氷破竜 ブリジットは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[ティルが尾の一撃をガードで弾くのを見て、
そういえば彼のロッドは雷の力が宿っていると聞いたのを思い出し]
……やり過ぎたらすみません、先に謝りますね?
[言って、持った鎖へと向けて雷の力を大放出。
バリバリバリと大きな音を立て、蛇の体を伝って雷の力は銀のロッドまで達するだろうか。
蛇自体へのダメージよりもそちらを主として、「焼く」イメージよりは「伝わる」イメージを送り込む。
直後体を捻る蛇により、鎖はジャララと握る手の中を滑り、摩擦で薄く煙があがった。]
―→竜都―
[逃げた。
思いっきり奥方のところから逃げた。
きっと彼女とナターリエは友達になれるに違いないと、オトは思った。
月闇王は彼女が好きな時点で、だいたいこの騒ぎを酷くするに決まってる。]
[と、竜都までばさばさ戻ってきたら、竜皇殿の方が騒がしい。
黒い竜の姿のままで、近付いた。]
─西殿前の木陰─
[保護した小猿がティルの様子に反応する。視線を巡らせばティルが混沌のかけらに一撃を食らっていて]
ぬぅ、旗色が悪そうじゃな。
砂を壁として攻撃を防ぐか……しかしあまり近過ぎると相殺されてしまう可能性が。
[性格的相性は良くても、属性的相性は反発するものであり。己の力を向ければ逆に邪魔をする可能性があるか。
視線をクレメンスへと戻そうとして、ブリジットの姿を捉えた]
…混沌のかけらと呼ばれるものが現れたようじゃ。
儂らが触れるとあのように姿を変え襲ってくるらしい。
[結界を見に足を向ける直前に届いた流水の竜の賛辞に、消えていた口元の笑みを戻して。
先に来ていた竜達と合流する事はなく、気配なく結界を見ていた。
その後、明言通りに精神の領域である碧虹の峡谷へと戻る]
―西殿の木陰前―
混沌のかけら、ですか。
かけらというには随分大きい……と。あれが、変化した姿。
[ザムエルに礼を言いながら、口元に手を当て考え事をしていると。
黒い竜が、空から舞い降りてきた――]
―― 東殿・食堂 ――
[天聖竜に頭を下げ返されて、わたわたと腕を振る]
いえっ!そんなことないです。俺がうっかりなだけですからっ!てゆーか、俺の方が普段、めっちゃ不躾ですしっ!
[自覚があったらしい]
不要なことと、有用なことを判断して良策と思うことを実行するってちゃんと気遣いだと思いますけど。
俺は、そういうのの判断がまだまだで。
[影輝竜の言葉には、そんな風に返した。そして直後に外に目を向ける]
なんか、騒がしくないですか?
て、ちょ、まっ……。
[やり過ぎ、の意を問うより早く伝わる雷の力。
埋め込まれた金剛石が、美しく煌めく]
……エネルギー、充填おっけー、って感じ?
それならそれでっ……。
[にい、と笑みを浮かべつつ、自身の風の力を込める。
風と雷、対ではないが、二つの力の親和は大抵の場合において、高い。
故に、このロッドも二つを同時に宿している訳で]
……お気遣い、ご無用っ!
それより、ちょいと離れてなっ!
[黒い竜の問いにも軽く、返し。
ロッドを一度、垂直に構えなおす]
[不意に顔を上げて一方向を見た。
それはノーラの声と大差なくだっただろうか]
騒動が起きているようですね。
悪い影響が出てきてしまいましたか。
[鋭い視線が向いているのは西の方向。
胸元に軽く手を当て、何かを測るように]
─西殿前木陰─
ああ、あれって揺らすモノ介入の際に紛れ込んできた、虚無のカケラだってこと。
だから、竜王封じられた事は関係ないかもな。
んー…実際のところは分かんねぇが。
[おそらくこの辺も、伏せるべき事だろうが。
辺に自体が混濁するよりはまぁいいかと。]
さて何処でだと思う?
うっへっへ。実は俺は別な世界から来た王子様で、その世界で似たようなことが起きたから事実を知ってしまったんだ!
…なんてな。
[軽い口調はどこまで本気やら。]
……
なるほど、余計な手出しのようですね。
[疾風の竜を見て悟り、空へと舞い上がる。
手出し無用ということは、昔、人間界で出会ったときから知っている。]
…混沌のかけらなるものが出現した。
クレメンス曰く、普段なれば現れることの無いものらしい。
生命の海にも居たらしく、竜郷全土に出現している可能性がある。
傍に、黒っぽいふよふよしたものが居らんじゃろうな?
影の切れ端のようなものじゃ。
それに触れると、何かしら怪物のような姿となって襲ってくる。
見つけても、それに触れるでないぞ!
[知り得た情報を全てエルザへと伝える。その声には心配の念が含まれていた]
[ある程度の高さになると、ふわり、人型にもどって着地した。
でかいのがそのまま着地するのは、あまり良いものでもあるまい。]
大変でしたね。
これは一体何の騒ぎですか?
[と、良く見ればその先にも二人の竜。
ザムエルには挨拶をした。]
[黒い竜が近づくのを見て、大きさに目を細めた。
そしてティルのロッドに力が溜まるのを感じたから、一度鎖を手放して雷で槍を作り、地面へと縫いとめる。
離れてな、との声と共に地を蹴ってその場から下がる位置へと着地する。
肩膝と片手を地面につき、着地した後にくいともう片方の手で眼鏡の中央を押し上げる。]
…あぁ、お騒がせして申訳、ありません。
[ザムエルの近く、ブリジットの姿を認めてこてりと首を傾けた。
――さらりと前髪が額に掛かると、また手をあげてぴしりと後ろへと戻す。]
─西殿前の木陰─
[ブリジットとオトフリートには、おーと片手をひらりひらり。月竜に抱きつきはしないのは、外見のせいもあるが、疲れていたからだろう。
ブリジットへの説明は、ザムエルに丸投げた。]
受け継がれて来た知識ですから。
[ 機鋼の竜の先の言葉には、短く返した。]
……辿り着く前に、終わりそうでもありますね。
[ 薄く眼を開いて、黒の瞳は揺らぐ水面を映した。鏡のように、水面は黒を映す。表情どころかその体勢すら、変わっていなかった。]
[グルリと室内を見回す。
外の騒ぎの原因であるものはとりあえず見当たらず]
ノーラ様、エーリッヒ殿。
黒い何かを見つけても、触れられませんよう。
[唐突な言葉は奇異に聞こえようか]
―西殿の木陰前―
[クレメンスの軽口には、軽く脇腹を抓ってみるだけで。
人型へと戻ったオトフリートへと会釈した後には]
私もつい先程来たばかりですけれど。
何やら、"混沌のかけら"というのが大放出中みたいです。
[端的に説明した後、ザムエルから聞いた話を詳しく説明した]
一意専心、終始一貫……。
[零れ落ちるのは低い呟き]
……Eins!
[垂直に構えたロッドを横に滑らせ、横合いから一撃を叩き込み]
Zweiっ!
[体勢の崩れを目で追いつつ、戻したロッドを長く伸ばして、脳天へと振り下ろしの一撃を落として]
……Dreiっ!
[前方に傾いできた口に向け、突きの一撃。直後]
風雷、裂閃……爆砕っ!
[溜め込んだエネルギーを一気に叩き込み──文字通りの爆砕を引き起こす]
ええ、多くの方がいらっしゃるようです。
下手に向かわない方がよろしいかもしれません。
[流石に戦闘ともなれば、何がどうとは明確に感じられずとも多数の力が動いていることくらいは、ここからでも感じられようか]
―碧虹の峡谷―
[砂漠は変わらずそこにあり、だが波模様の移り変わりが僅かに速度を上げている様子だった。風の影響か、大地の影響川かは判らない。
碧き虹も変わらずそこにあったが、常に舞う雨は風に揺れ、薄雲に弱まる陽射しは虹を寄り儚い存在に見せていた]
………。
[青い髪の青年は出立する少し前のように虹を見上げ、黙して佇む。その側に黒い何かが漂い過ぎっていったが、心あらずな青年がそれに反応する事も逆もまたなかった。
『混沌』の領域は、その特性ゆえにか大きな影響を受けぬまま、今の所は平穏を保っていた]
中:
一応知っててもいいような設定にはしてあるんだけど。
この辺って拙かったのかなぁ。
混沌のカケラについて知りうる人選書いてなかったから知ってる事にしたんだけど。はて。
[閃光走り、しばし、周囲に風と雷が舞い散るか。
それを制しきるにはやや、余力は足りず。
それでも、崩れる事無くその消滅を見届ける]
……ふぇぇ……。
焦ったあ……。
[オチはそれか、と突っ込まれそうな嘆息が、もれた]
─西殿前の木陰─
[見上げれば黒き竜。旧知の者と知ると右手を上げることで挨拶とした。理解したらしいブリジットには頷きで肯定を示し、クレメンスの言葉にそちらに視線を向け]
「揺らすもの」の介入で生じたものじゃと?
なればそれも納得ではあるか…。
竜郷を揺らすためにばら撒かれたと捉えることは出来る。
[右手で顎髭を撫でながら考えを纏め]
おじ様の間違いじゃろうて。
まぁお主はあちこち出歩いておるじゃろうから、知っておってもおかしくはないとは言えるが。
[一応突っ込みは忘れない]
―西殿の木陰前―
そうですか。
混沌の欠片……そんなものが出てるんですか。
――なんというか、混沌の欠片がかわいそうになってくるくらいですね。
[先の疾風と雷撃の様子を思い、遠い目をする。]
竜卿全土にですか!?
[師が焦るのも当然だと思った]
状況が一気に進み始んでしまいましたね。それも悪い方向に。
触れなければ活性化しないものなのでしょうか。
もしそうでないのならば皆に警告を発して、そちらの排除をどうするかも考えませんと。…幼き仔らの前に出ようものなら、一大事です。
[言いながら、共に居る者たちに警告を。
片方は姿こそ大きくともまだ仔であるのだから]
俺、ちょっと見て来ます!
[言うが早いか部屋から駆け出していった青年に、天竜の娘の言葉は届いたかどうか]
―― 東殿・食堂→西殿方面 ――
おっとオティーリエ、お帰り。
ってわけで、万一その辺漂ってる黒の見つけても、触らんのが吉だぜ。
それが混沌のカケラ…ティルらの前に居たものの、前の姿だ。
[その説明で分かるのか。そう警告はしておいた。]
攻撃してきたりはないんですか?
[クレメンスに問いかけるのは、心の方のこえ。]
[それから結界を、こっそりと見た。
その中に入れるようになっているのだろうか。
入り方を聞かなければと考えた。]
[「欠片」が爆砕するのを見て、体を起こしてパンパンと服の埃をはたき――手の平の血が服に少しついたのを見て、眉を顰めた。
ゆっくりとその方向へと歩み、落ちた鎖をまた体へと巻きつけて肩当てを肩へと戻す。
細く息を吐いてティルを見た。]
怪我はありませんか?
最もなさっているようには見えませんでしたが。
[言葉をかけながら、その紅い髪の随行者の方は少し息があがっている。]
黒い、何か。
[ 鸚鵡返しに呟くも、駆け出す機鋼の竜の声に遮られる形となった。]
……若いですね。
[ 己を未熟と称したのとは裏腹な言葉。
遠くより響いた爆音は、誰の耳にも届いたろうか。]
―西殿の木陰前―
まあ、こんなとこで現れてご愁傷様、ということです。
[オトフリートの遠い目には、くすりと微笑みを向けて]
間違えて触れないように、しないといけませんね。
……ちなみに。氷破の"封印"で、封じておけるものですか?おじ様。
["混沌のかけら"について、詳しそうな命竜へと問いかけた]
[無事と聞けば安堵の息を漏らし]
しかもなかなか手ごわいと来たものだ。
触ることなくやり過ごせば、面倒も起きぬようじゃが…。
竜郷全土に居るとなれば、各地の竜達は知らずに触り被害を受けているやもしれん。
警告は必須じゃろう。
どうもこの混沌のかけらとやらは、「揺らすもの」の介入で出現するらしい。
此度の騒動を鎮めれば、消える可能性はある。
…ほー。
[やるなぁ、と風竜へは感嘆の声。]
で、今の…もしかして、あれ?
[留守番中の相方から聞いた惨状を思い出してぽつり。]
―西殿:木陰前―
見事にティル殿の憂さ晴らしに使われましたね。
もしかしたら、エミーリェ殿のも。
[ブリジットに向けて、小さく微笑んだ。
それから続く言葉も聞く。
そこらへんに、その物体がいないかと、話を聞きながら目を動かした。]
あー、さっき一発もらったのが、ちょっときいたけど。
兄貴に喰らう竜巻落としに比べりゃ、軽い軽い。
[ミリィにけらりと笑ってこう返す。
実際には回避主体で打たれ弱いため、かなり痛いはずなのだが。
ここで、素直に痛がらないのはきっと性分]
てゆっか、フォローさんきゅー、おかげで動き易かったよー。
この碧き虹が消えてしまう前に、自由に。
そしてオティーリエの願いを。クレメンスの望みを。
その為には剣を急ぎ手に入れなくては――…
[揺らされた心、覚醒した願い。けれど眠らせていたのも元から抱いていたのも青年自身だから、揺らされたと知っても迷う事は無い。
心預けてくれたオティーリエの、そして協力を決意したクレメンスの為にも]
─西殿前の木陰─
[かけらが破砕されるを見て、おお、と声が漏れる]
見事じゃ。
ミリィもティルも、怪我は無いか?
[かけらと相対していた二竜を見やり声をかける。
傍に居た小猿はすぐさまティルの下へと]
―西殿の木陰前―
[ブリジットに脇を抓られれば、あひゃいと奇妙な声を上げたが。]
あーどうだろ。封じた事はないから分かんね。
とりあえず知ってるのは、触るとああなるから、触らない方がいいって事。
…感知はどうだろうな。
封印しようとする力に反応して、封じられる前にどうかなる、って可能性はあると思うぜ。
[ブリジットにはそう答えながら、ザムエルには。]
えーだって、ちょっと俺、今日は大分疲れてさー。
さっきも言ったけど、生命の海にも出てきて大騒ぎだったし。
その前にうちの竜ら、やっぱり一騒動起こしてやがったし…。
姐さん帰るまえに直るのかね、うちの城。
[さり気無くぎょっとするような事を言って。事が終わったのをみると、木陰からは出てきた。
そして功労者二人へと近づいていく。]
いえ、私では決定打に欠けますから、此方こそ助かりました。
[それでもティルの言葉には、少しばかりあがった口角が更にその角度を深める。
エーリッヒの言葉が聞こえ、そちらへも目を向けながら]
このようなモノが沢山居るのでしたら、事は急を要しますね…。
[呟き。
木陰へと、ぺたり座り込んだ。
再び、歳を心中恨んだとか恨まないとか。]
―竜皇殿―
[そうして戻ってくるなり目にしたのは、なにやら一騒動あったと思しき惨状だった]
……一体、何が。
[ちょうど問いかけている機鋼の仔竜への答えを待ち、口を噤む。
眼鏡越しの紺碧は現場を流れるように眺め、耳は声を、感覚は心の動きをおぼろげに拾い、集めた情報を記憶に刻み込んでいく]
―西殿の木陰前―
本当に。二人とも大分ピリピリしていた見たいですから。
[くすくすと、風竜雷竜には聞こえないように、オトフリートへ笑いかけた。
そこで、ふと命竜を見上げると]
なるほど……下手に手を出さないほうが良いかもしれませんね。
一度実験だけして見ましょうか。そのうち。
[お疲れの様子の命竜に、ありがとうと伝えてから。
少しだけ煤けた気がする背中を、心配そうに見送った]
少なくとも、俺は見たことがない。
触れば、ああなって襲い掛かってくるんだけどな。
[先ほどのものが消滅した場所を差すようにしながら。
ちなみに、アーベルが結界の中を整えた事に関しては、ちょうど聞いてなかったので知らないまま。]
[駆け寄ってきたピアに手を差し出すと、小猿はぴょん、と跳んで肩まで駆け上がる]
ん、へーきへーき。
あのくらい、喰らった内にはいんねーよっ。
[ザムエルに笑って返し。
エーリッヒの姿を認めたなら]
ちょ、ストップストップ!
帯電注意!
[未だ雷撃の気を帯びるロッドの状態に、慌てて静止してみたり]
─西殿前の木陰─
疲れとるじゃろうことはオトフリートに飛び付かんことで分かるわい。
[どんな判別の仕方ですか。クレメンスの返答にそう返しつつ]
……命竜王様にどやされて終いじゃろうの。
儂のところも不安になってきたわい。
[居城こそ無いが、混沌のかけらが出現している可能性は否めず。人知れず溜息をついた]
―西殿:木陰前―
少し落ち着いてくれれば良いものですね。
[くすくすと笑って(もちろん声は潜んでいる)。
それから暫く戦っていた二人を見ていたが、危ない言葉に振り向いた。]
実験…は、さすがに危険では
―西殿の木陰前―
ともかく、黒いふよふよした影には、触らないほうが良いらしく。
[説明が簡素すぎたかな、と思いながら。
今までの経緯について、新しく来た者たちへ説明した]
[そうして、後から来た面々にティルたちとともに事情の説明なぞしていたわけだが。
なお、以下話題に上った疑問への回答。]
Q1.この結界虚竜王の力も入ってるんだよねー?
正確には違います。いわば主様がスコップで掬い上げた土を持ち上げている間に、だれかが代わりの土を放り込んだという感じでしょうか。それでその持ち上げられた土がこの結界でして……
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Q2.宥めて&弱めて……
無理ですね。(きっぱり即答
主様はああ見えまして言い出したら聞かない方ですし、不機嫌な時に下手に刺激しますと、まあ世界が終わりますので。
[かなり物騒な話だった。]
や、でも、オレだけだったら、最後の一発決め切れなかったしねっ。
[だから、お互いさまー、とミリィに笑いかける。
ダメージあっても立ってられるのは、やはり若さ故か]
―― 西殿前 ――
混沌の欠片…そんなものが出て来ちゃってるんですか。
そんなの街や竜郷をうろつかれたら大混乱になりますね。
[氷破竜の説明に、さすがに眉を顰める]
エーリッヒ殿!
[声を掛けた時には既に、その姿は外へと消えていた]
…遅かったようです。
いえ、あのご気性を思えば、それも逆効果だったかもしれませんね。
[だが何よりも先に警告を、と思ったのであり。事実ここでも何か起きていたら大変なことになっただろう。
そう確信できるような爆音に、何ともいえない表情を浮かべた]
無事なようで何より。
その前に、おかえりとただいまかな。
――…何があった?
[夢を渡る移動中は心の声が拾い難い為に、混沌の欠片が出たことは知らず尋ねる]
─西殿前─
[先ず近づいたのは、座り込んだ雷竜の方。この辺の優先順位は年齢と性別だったりする。
ザムエルに振った手をくいと掴んで、平を重ねた。
直ぐ後に、離せば傷は綺麗に癒えていた。何時もの通り。]
ほい、お疲れさん。
悪いが失った体力まではあまり戻んねぇから、後は休んで回復してくれな。
[ミリィにへらと笑って。次に向かうのはティルの方。]
おうお待たせ。
頑張ったな偉い偉い。
[ぐりぐりと、ティルの頭を撫でた。]
―西殿の木陰前―
一人では、やりませんよ。
誰か腕っ節の強い方に、一緒に居てもらって行いますから。
[オトフリートへと、くすり微笑んだ]
ええ。戻りました。
アーベル殿も、おかえりなさい。郷に影響はありませんでしたか?
[アーベルに尋ねて。]
混沌の欠片というそうですよ。
[現れたエーリッヒとアーベルにも右手を上げ挨拶とし。説明はブリジットがしたようなので割愛]
お主は打たれ弱いじゃろうて。
痛む箇所があるならば無理せず治療するんじゃ。
今後またお主の力を必要とするやも知れんのじゃから。
[平気と返すティルにやや厳しめの表情で返す。ひらと手を振るミリィを見て]
こりゃ、しっかり怪我をして居るではないか。
手は何事にも使う故、きっちり治療しておけぃ。
おぅ、お帰り精神の。
混沌のカケラが出てきた。
おそらく、竜卿中にな。
[アーベルであれば、カケラの説明はしなくていいだろう。
端的にそう伝える。]
[そんな話をしていると、彼女たちの周りに現れたのが、混沌のカケラ。
現れたそれを驚いた眼で見ていたが、それは未知の恐怖ではなく、]
混沌の……カケラ、だと!?
[口に当てた手の隙間から漏れた声。
それはクレメンスがその名を呼ぶよりも早く。
そして、それを聞きとがめた者はいたのだろうか。]
―西殿:木陰前―
なら、相手はティル殿じゃない方が良いかもしれません。
ティル殿は、どうも敵を見るとのめりこんでしまうようですから……
[余計に危険だと告げて、]
支援くらいでしたら手伝いますよ。
それ以上は、あまり関わりたくありませんけれど。
揺らすものの介入により入ってきたもの、ですか。
厄介な。
[爆音で決着がついたらしいと判断し、こちらもとりあえずの安堵を浮かべる]
全土への伝達、頼んできます。
刺激するようなことは可能な限り避けるようにと添えて。
……それで。
この度の騒ぎも、黒い物が原因なのでしょうか。
[ 音が収まってより暫くして、影は再度、エルザに問いを投げた。
話が終わった後にようやっと、躊躇いを抱いた様子ながら、カップに口はつけられる。温度は低かろうが、影は気にも留めぬ。
花の香を微か残した液体が、*咽喉を下っていく*]
―西殿―
そうだ、ユディ。
[時空竜の説明を思い出して、質問を投げかける]
そうなると――正攻法、直接結界を解こうというのは、不可能?
一応、式の解析などは進めていっているのだけども……。
[近しい者は、少しだけ悔しそうに見えただろうか]
って、撫でんなってばー!
[クレメンスにぐりぐりされて、そこだけは抵抗した。
それから、ふと気づいたように]
つうか。
……今、あんなんが竜郷中に出てるって事、なんだよな?
[ザムエルの言葉に、流石に彼には逆らえないといった苦笑を浮かべた時、クレメンスが近寄ってきて。
見上げていたら、手の平に手の平を重ねられたので、不思議そうに目を瞬いていれば瞬く間に傷は癒えていた。
感じる生命の力は心地よく、溜まった疲れも溶けて行く錯覚も生まれる。]
あの…有難う御座います。
[へらりと笑う顔にお礼を言って、
木陰に集まる人々の方へと目を向け、ティルの方へと向いて]
…派手すぎたようですね。
[内容は冗談だが、口調は至極真面目。]
[氷破竜の説明に目を合わさぬ感謝の会釈を向け、木陰に集まる他の人々にも目を伏せがちに会釈する。
そして混沌の欠片が消えたという場所を見、目を伏せてレンズの奥の紫紺に過ぎった痛みにも似た色を隠す。混沌の欠片が取った姿は、青年の属する王の姿と似ていた。雷撃の王とはもっと似ていたかもしれないが]
[そうして、カケラが撃退された後も口許に手を当て思案していたが、]
……皆さん。
直接の犯人はまだ見当も付きませんが。
……裏で手を引く存在の見当は付きました。
[居合わせた面々に向き、そう告げる。]
こちらはどうにか収まったの…。
各地で大事になっておらねば良いが。
[生命の海で別の意味で大事になっていたようだが、これは言う必要があるまいと、とりあえず黙っておく]
うむ、頼むぞ。
儂はこの後一度戻ってみようかと思う。
留守居は居るが、あやつでは心配じゃからの。
−東殿・中庭−
[ごろごろごろ。ごろごろろ。
布の塊は今日もひとりでゴロゴロ。
ただ、昨日よりも表情は不機嫌]
…。
[理由は簡単、王の声が聞こえなくなったからだ。
もそ、と起き上がって、鞄から飴玉を一つとりだす。
甘酸っぱい檸檬の味がした。
ころ、と口の中で転がしながら空を見る]
…ヨンめ。
[ぽそっと呟いた]
─西殿前─
[ティルが嫌がるのですぐ手は離したが。
撫でている間にさり気無く傷は癒しておいた。
気づいたかどうかは知らないが。
ティルの疑問にはこくり、一つ頷く。]
うちの生命の海に出てたからな、おそらくは。
[そう告げたときだけは、流石に真面目なものだったか。]
─西殿前─
ちょ、ザム爺そんな判別。
まぁ否定しねぇがよ!
[へらへら笑うが、それもまた弱い。
疲れの蓄積は、流石にクレメンスにもあった。]
まぁそうだろうけどよ。
カケラの心配はどこにでも、だろうしな。
[ザムエルの心中を丁寧に口にして、心労にさらに輪をかけておいた。]
ええ、どうやらそのようです。
私も全てを把握できているわけではありませんが。
失礼致します。
[カップに口をつけるノーラへと頭を下げ、台所から出る。
そのまま東殿も出て、西殿の騒ぎを横目に見つつ本殿の方へ。中から出てきていた先達を呼び止める]
あちらは随行者の方々が収めてくださいました。詳しい事情はもう少し落ち着いてから聞くのがよろしいかと。
それより各地へと伝令を。黒い影のようなものを見かけても刺激せぬようにと。
触れるは危険な存在が入り込んできているとのことです。
[その名は口にしない。最前に教えられたことだ。分かる者だけが分かっていればいいものもあるのだと]
はい、私はそのように。
失礼致します。
[本殿へと戻ってゆく相手に頭を下げて、踵を返した]
― →本殿前→中庭 ―
えぇ、此方は大丈夫でした。
ですが余り長く時間はかけられないでしょう。
[皆への会釈に紛れオティーリエに向けた笑みは、続いた単語に淡く消える]
混沌の欠片が…。
[続けて言うクレメンスの髭に視線を向け、小さく頷く。
長きを生きる生命竜がそう判断したのなら間違いないだろう。
禁書である智からそれに関する知識を引き出し、消えた場所を見ながら目を伏せる]
『混沌』の領域に関するものなら、影響を与えられるかな。
試してみる価値はあるかもしれない。
と、その前に。
[そう言うとブリジットに顔を向け、]
ブリジット、結界だけど。
それこそ、直接手を出さない方がいいかもしれない。
代わりに埋め込まれたものが何かは分からない以上、下手に掘り起こして刺激を与えた途端に、
ドカン。世界は壊れました。
なんて事が起きかねませんから。
もしかしたら、今この状態が、ある意味絶妙なバランスであるのかもしれません。
それが一番不安です。
[隠された情報については知りようも無く]
頼んで参りました。
はい、御師様もどうぞお気をつけて。
留守居のお方にも何もありませぬように。
―西殿―
……なるほどね。よかったわ、ある意味。
もっと解析進めてたら、思いっきり干渉してみようと思ってたから。
[苦笑のような笑みを浮かべた。
その表情を見て、どこか情けなさそうに感じる者も、いるかもしれない]
そうなると、結界に関しては役立たずになっちゃうわね。
他に何か出来ること、探さないと。
[ほぅと息を零して]
ありがとう、ユディ。話の腰を折っちゃって、ごめんなさいね?
そうですね。
長く、かけないように。
[ゆるゆると言葉は続き]
影響を与える?
……どういうことかはわかりませんが、つまり、誰かを調べさせるということでしょうか?
そして、話を戻しますが。
[そう言うと、眼を閉じひとつ息を吐いた後、ゆっくりと眼を開ける。]
……天秤を揺らすモノ。
あるいは監視者。あるいは世界を見つめるもの。あるいは揺らすことによる安定を引き起こすもの。
そして、『撹拌者』、『促進者』とも呼ばれる存在。
いえ、もしかしたら存在というよりは集団的無意識や超自然現象と呼ぶ方が正確かもしれません。
[無言で立ち上がり、ブリジットの横までゆっくりと歩いた。
そして彼女の肩に、ぽん、と。
軽く、優しく、色々籠めて、手を置いた。]
…何処もかしこも影響は出てるわけだな。
希望としちゃ10日くらいで何とかして欲しいもんなんだが。
[アーベルの声に、次の満月までの時間を思い出しながら告げた。
続いた言葉には、ん?と軽く疑問符を浮かべて。]
何かするのか?
混沌の領域って…ああ、そうだったな。
[精神が司るものを思い出し、納得はしたが、目的は分からず。]
[ゆらすものについては知っていたが、
最後の方は、ただ聞いて。]
集団的意識や、超自然現象?
それが、ゆらすものの正体ですか?
/*
>>*117
恐ろしい数の委任依頼が来て自分一人の意思で吊れてしまうという事態になりかけた事があるのです。
狼と判ると委任する村側の方もいますので。
吊り襲撃かぶりを案じてかもしれませんが、任される側に立つのは胃が痛いのですよ。
[もそもそと立ち上がる。
それから、あたりを見回す。相変わらず人はいない]
…そういえば。
[自分ぐらいの小さい竜はどこにいるのだろう。
素朴な疑問、漠然とした興味]
…し、心配してるとかじゃないんだからなッ。
[誰に弁解してるのかはさておき、大きな独り言をひとつ。
足は、東殿の中を歩き回るために中庭から回廊へと向かう]
曰く、一般的な倫理観・善悪観など持たず。
曰く、均衡や安定、あるいは停滞を厭い。
曰く、古に伝えられる創世者と終世者の遭遇の発生を回避するべく、均衡を揺るがして促進を導こうとする者。
ともあれ、このタイミングで発生した混沌のカケラ。
1つや2つが辺境の何処かで現れるのであれば兎も角、おそらくこの様子だと竜卿全土に出ているでしょうね。
[そう言って、珍しく苛立たしげに爪を噛んでいる。]
…ゆらす、もの。
集団的無意識や超自然現象…
つまり…意識を持ち、善悪できっちりと分けられる「何者か」という言葉は当てはまらない、かもしれないという事でしょうか。
[ユーディットの言葉に、顰められた眉。
どうやら自分の求める「白か黒」という話にはならないような気がして、少しだけパリと静電気の音がした。]
…ふむ。
推測は確信へと相成ったか。
[ユーディットの言葉に小さく呟く。オトフリートの視線に気付くと]
残念ながら儂は「揺らすもの」についての智は持ち合わせておらんのじゃ。
図書館にも、それについての記述が無い。
これらについて記されているとすれば、竜皇殿の書庫もしくは『心の書』くらいじゃろう。
古代種の者であれば、その身に「揺らすもの」の智を宿しているやもしれんがの。
[目の前のユーディットのように、と視線をユーディットへと戻す]
[ユーディットの言葉を聞くと、目を細めて]
あなたが口にされるということは、それは高確率で事実である、ということですね。
[これまでのような憶測ではなさそうだ、と確認して、無意識に手袋を嵌めた左の腕を撫でた]
/*
投票はPL視点なので個人的に適当にやっています。
と一応宣言。
PC視点とPL視点の乖離はありますが、投票は適当だからいいんじゃないかなとか。
……そう。
均衡と促進の違いはあれど。
「賢者の石」たる私ととても似た存在。
……はたして、真の世界の意思は停滞と混沌、どちらを望んでいるのでしょうね。
いえ、そうではなく。
[オティーリエの疑問に一瞬、視線を向け。クレメンスの言葉に頷く]
…そういう事です。
今のように固まられていては、襲撃するにも引き離しにくい。
ですが混沌の欠片による騒ぎを起こせるなら、動きやすくなる。
………可能かどうかは試さないとわかりませんが。
早く決着を付けたいのは、私もですから。
そうですよね。
すみません。確かおっしゃっていたのに……
[色々とあって、記憶はどうも軽くこんがらがっているようだ。
それからユーディットを見る。]
しかし、そうなりますと……。
原因の存在がわかっても、手詰まりですね。
なるほど。
[得心したように呟いて。]
引き離さなければですからね。
ギュンター殿は近くにどなたもいらっしゃらなかったから良かったですが。
/*
ところで。
中身が全然判りません!!
クレメンスが、お茶会ナサかな、ティルがたすくさんかな、くらい。
ばとるたのしー。
最近そるらさんが全然あてられない…。
チョコとか苺とか出せばわかる?
[オトフリートたちの言葉に軽く首を振ると]
いえ、集団無意識や超自然現象というのはあくまで私の推論です。
ただ、個人・団体という規範からは大きく逸脱しているのは事実でしょう。
私とて、全知ではありません。
まだまだ知らないことは尽きません。
[最後の言葉は僅かに自嘲気味。]
すでに揺らされた者がいるんじゃないかって話に……て、ダーヴ!
なんで、こんなとこに出て来てるの?!
[今頃になって、焔竜の存在に気付いて、びしい!・・・人を指差すのはやめましょう・・・]
/*
いえ、宣言せず委任より宣言して頂いた方がありがたいです。
『今後も』というのが引っかかったのですが、その事情でしたら無理もありませんね。責任もって預からせていただきます。
こちらも灰に落しておきましたので、この話はこれまでに。
あなたも知らぬことですか
[ユーディットの答えに、眉を寄せる。]
……書庫を漁っても、無駄なのでしょうね。
[と、呟いたところでエーリッヒの元気な声が届いた。
元気だなと、思わず微笑み。]
中:
ちなみに12時帰れないのはホント。
無理すりゃ帰れなくはないが…直前鳩も使わない可能性あるんだなこれが。
まぁ頑張るつもりだけどね!
帰るの遅いと、結果睡眠時間が削られるわけだし。
[基本、考えるのは周りに投げる性質であるため、話は聞くだけで口を挟みはせず。
考えていたのは、自分が感知している事と、「揺らすもの」の関わり]
……んー……。
[銀のロッドを背に戻し、再び視線は結界へと向き。
近づいて、ぺたぺた触ってみたりするが、感じるのは違和感と不快感ばかり]
[そして、新たなオトフリートの言葉には強く首を横に振り、]
いいえ。集団無意識といえども、『世界の意思』というものには直接手を出すことは出来ません。
精々が、いくつかの種を投じ、その作用によって『世界の意思』をそうあれかしと変じさせていく。
ですので、今回の件に関しては、その種を見つけ出すことが出来れば。
…や、うん。
お腹空いたなーって思って出てきたら、なんか物騒な物音がすっからさ。
[びしぃと指差されて、思わずその指にこっちも指を伸ばしてみたり。]
まぁ、十分寝たし平気だって。
[周りの話を聞きながら、
そういえばとそっとこえで語りかける。]
アーベル殿。
結界を逃げ場所にするのは良いのですが、入るのは探るようにすれば入れるのでしょうか?
[その中ではギュンターが欠片と戦っているとか、そんなのは知らない**]
―西殿―
揺らすものに関しては、まぁ概ね知ってるのに近い、のかな。
[各位知に関して語るのを見て、自分も軽く言っておく。
各位の話を聞く側に回ったのは、おそらくは疲労の為だろう。]
…種。
[漸く、自分の考える白黒に話が辿り着いた気がして、背筋を伸ばしなおす。]
それを見つけ叩けば良いのですね。
問題はそれを見つける手でしょうか。
[結界に触れるティルには、少しばかり心配げな目を向ける。]
―西殿―
種を見つけ出す……。
[一瞬、クレメンスへと視線を送ったが、直ぐにまた時空竜へと見向いて]
その方法も、知っているの?
―木陰前―
[時空竜の言葉に耳を傾け、智から引き出した記録と照らし合わせていく。意識などについての話にはレンズ越しの紺碧に興味の色が過ぎり、口元にも常の穏やかな笑みが浮かぶ。
大地竜の心の書と言う声には青年の視線はそちらへと流れ、口を開くことは無いが頷いて肯定を示した。
そうして全て聞き終えてから、ユーディットの方へと踏み出す]
世界がある限り常に新しい事は生まれています。
だからこそ、記録する者達がいるのですよ。
[穏やかな笑みで噛まれていた爪へ視線を落し、手を伸ばす]
……ですから、噛まずとも。
−東殿回廊−
[どうしようかなあ、どうしようか。
右に行っても同じような廊下、左に行っても同じような扉。
口の中の飴はもうすっかり無くなってしまって、今は薄荷の香りとともに。
ずるずるとした布と共に動いていたけれど、ぴた、と足が止まる]
…疲れた。
[迷子、とは決して口にしない。
むく、と頬をふくらませて]
[指と指を突き合わせて、どこかで見たような光景だとか、そんな話は置いておいて]
だから、ダーヴの平気はあてにならないんだって。
あ、黒いのとか触っちゃ駄目だからね?!
焼こうとしても駄目!
[ああ、このままデコピンしてやりたい、とか猛烈に思ってるみたいです…メタルの方の手で]
天秤を揺らす、つまりバランスを崩すということではないかの。
世界のバランスをな。
[ダーヴィッドの問いに己の見解を口にする。居ることに気づいてはいたが、話の途中だったために後回しに。その姿に視線を向けてから右手を上げ挨拶の代わりとする]
此度の竜王様達の封印。
これが「揺らすもの」の介入となると、ダーヴィッドが読み取ったバイパスとなる存在、それが「揺らすもの」に干渉された者と言うことになる。
さて、その干渉された者と言うのが誰になるのか。
それが問題じゃな。
[改めてやるべきことを整理し、口にする。
木陰傍にノーラの姿を見止めると、そちらに対しても右手を上げることで挨拶に代えた]
― →西殿―
[中庭を抜け、人の集まっている方へ。
こちらに気がつく者がいれば頭を軽く下げただろう。
後は交わされる会話を邪魔してしまいそうで、静かに聞いていた]
成る程。
ああ、被害は少ないのに越した事はないしな。
[そう口にするのは、生命竜としての性か。]
俺とオティーリエには無理…だろうな。
ちとそっちも任せるわ。任せっぱなしで悪いが。
[アーベルにそう告げながら、オティーリエの言葉には。]
ん?逃げ場所…?
[重ねるようにして尋ねた。]
/*
Σ
エルザが夏玲拾うと思っていたから、スルーしてしまった……
メモは見ない人もいるから、気にしなくていいと思うのだけれど。
…あぁ、それは聞いてる。
谷の方でも色々それでえらい事になってるらしいからなぁ。
[真顔で答えるも、指先はちょんちょんとつついたり遊んだり。]
まぁ、あれだよ。動けるうちは平気じゃんさ。
[その発想がよくないにちがいない。]
種……か。
[聞こえてきたユーディットの言葉を小さく復唱する。
ミリィの視線に気づくと、だいじょぶだいじょぶ、と言いつつひらひらと手を振り。
それから、改めて両手を当てて目を閉じ、周囲に風を呼び寄せる。
閉ざされし空間にも、風は行き交うのか。
内にあるものの存在は、微かに感じ取れた]
ん。
やっぱ、見たり聞いたりは、無理、かぁ……。
ちぇ……ギュンターの爺様と話せれば、情報も入るだろーに。
[オティーリエの問いに此方もそっと囁き返す]
入りたいと願えば、貴女の心の絡んだ印が反応します。
送り込むのよりもずっと易しい筈ですよ。あちらは結界と関係ない他者ですので心の力を多く使いますから。
クレメンスも同じように入れます。
ですが他者を伴うのはやはり無理ですので。
[安定した移動は後から整えられても、結界の大部分は最初の発動に使われた心の力に準じているのだと生命竜に説明した]
雷撃竜 ミリィは、翠樹竜 ベアトリーチェ を投票先に選びました。
/*
>ゆでぃめも
大丈夫、少なくとも面白いくらいにオフィシャル解釈の一部を直撃しているっ!
多少解釈ズレても、気にしないっ!
(ここで言うなよ)
―西殿―
[ブリジットの視線に気づけばへらり、軽薄な笑みを返し。
遅れて現われたエルザとノーラには、ひらり手を振っておく。
ふと、エーリッヒとダーヴィットの会話を聞いて、機鋼竜のが触りそうな気がとか思ったりとか。]
…………。(ふるふる
[ブリジットの問いかけには、無言で首を横に振る。]
私にはそういう手段も力もありません。
ただ、それが善であろうと悪であろうと、私はこれまで蓄えてきた知識と照らし合わせても、それを肯定するきが更々無いのは事実です。
[毅然とした態度で断言。だが、すぐににっこりと笑うと]
……そして何よりも。
彼らは我が主に手を出しました。それだけで万死に値するのは当然です。
[それは笑顔で言う台詞じゃない。それはあまりに怖すぎる。]
[ 此方に意識の向いたものには一礼を返したり手を振り返したりはしたものの、口は開かず暫し耳を傾ける。
少し事態を把握したところで、彷徨う眼差しが周囲を見回す。
騒動の跡は既に薄く、力の残滓が僅かながら感じ取れるばかりだった。]
[しばらくそうやっていたものの、やがて、結界から手を離し。
話の輪の方を振り返る]
……オレ、ちょっと、蒼天の座に戻る。
ねーさん、心配だし……。
『座』の力、借りれば、天気とか、マシにできるかもしれねぇから。
[かけた言葉の返事も聞かず、たん、と地を蹴る。
常磐緑のマフラーが翻り、その身は容易く空へと舞う。
直後、同じ色の光が弾け。
次の瞬間、空には天翔ける*疾風の竜*]
焔の若竜殿の読み取る存在。
それで見つけられれば…――
[眼鏡の奥で濃紅の目を細める。
疾風の竜が手をひらひら振るのを見た時、ユーディットの言葉が耳に届くと小さく頷いた。
自分の記憶に彼女の王が会議に出た覚えは無い、それでいてこの騒ぎに彼女が怒っていても無理も無いと思っていたから。
――勿論、彼女の本当の心中は想像するしかないのだけれど。]
ん、俺もなのか?
[結界に関しては、ほぼ任せっきりだったので、アーベルの言葉は少し以外そうに返し。彼が告げた説明は耳に入れた。
あまり真剣に聞いていたので、少し表での反応が鈍ったかもしれない。]
…ああ、それは了解した。
まぁそれこそ俺犯人ですカミングアウトになるからやらんけど。
[もっとも、それに近いことはやっているが。]
[現れたノーラにも小さく会釈をし。
カチャリ、音を立てるのはいつしか落ちていた肩をあげて伸ばしなおした背筋ゆえ。
歳甲斐もなく怒りに身を任せて暴れた身は少々の疲労を訴えていて、小さく溜息をついた。]
すみません、私は少し休んで参ります。
何かありましたらお呼び下さい。
[自身を雷光として東殿へと向う程の元気も無く。
ぺこりと深く頭を下げ、東殿へと向けて足を踏み出した**]
―西殿―
そうですか……難儀ですね。
[少し視線を落として己の手を見つめるが、直ぐに視線を戻す。
何やら恐ろしげな時空竜の笑顔が見えたが、困ったように微笑むだけにして。
そこで聞こえてきたのは、雷竜の言葉で]
――若焔の。
確か、結界の力と繋がっているかどうかで、判断する……でしたか?
[ちら、と機竜と戯れる炎竜に視線を送る。
そこで気になるのは、やはり命竜のあの言葉で]
―西殿―
[勢いよく飛び立っていく風竜と、東殿へと歩いていく雷竜。
ブリジットは、雷竜の背へと向けて、]
ありがとう。ゆっくり休んで。
[色々な意味を込めて。感謝の言葉をもう一度、ミリィの背中へと伝えた]
いえ、クレメンスには色々と情報を集めていただいてますから。
役割分担ですよ。
[混沌の欠片を任せると言うクレメンスに微かに笑みを含め返す。
実際に試みても欠片に影響は及ぼせないのだが、今はまだ判っては*いなかった*]
[蒼天の座へと向かうティルには、気をつけるんじゃぞ、と声をかけ。東殿へと向かうミリィにも、ゆっくり休めよ、と声をかけてそれぞれ見送る]
…儂も一度戻らねばのぅ。
何事も無くば良いが。
[そうも行かぬだろう、とは心の中だけで。出発するのはここでの話し合いが終わってからに*なるだろうか*]
あぁ。
この結界は、何者かを経由している力で維持されてるっぽいから…個別に力の流れを読めば判るかな、って。
なんか途中にブラックボックス的なものが挟まってて、結界側からは読めないなぁって感じがするんだけどさ。
揺らされてるとかそういうのは…あんまりよくわからないんだけど。
いってらっしゃいませ。
[ティルが天翔けるのを、髪を抑えながら見送って。
ミリィが戻るのにもゆるりと頭を下げた]
ユーディット様。
お伺いしたいことがあるのですが。
[カミングアウトになると言う生命竜に微かに苦笑する]
そうですね、それはよくない。
あぁ、それと。
一度中に送り込んだ他者は結界を解くまで外へは出せませんので。
無理にすると結界が壊れかねません。
[そう告げて心話を一度止め、表の――他者の話に*耳を傾ける*]
動けるうちは、ね。
[動けなくなってるじゃんよー、しょっちゅうさー、とか色々顔に出てる出てる。多分精神竜でなくても読めます]
いいよ、もう。判ってるっていうなら。
[けれど、今回は割合にあっさりと諦めた様子で、焔竜から顔を背けて溜め息をついた。ちょんちょん突ついてくる不真面目な指を、デコの替わりに、メタルの指で弾いておくのは忘れなかったけれど]
[ 力の残滓、というより物理的な痕跡の方が、見て取り易いか。
立ち止まり暫し眺めていたが、視線を話の輪の方に向ける。天空には駆ける竜、地には去り行く雷撃の竜の姿が見えた。]
……今回の功労者、でしょうか。
[ 疲れの覗く背を眺めながら、彼女の口調を写してぽつりと呟く。
影は乱れの痕の辺りに手を翳すと、宙を撫ぜるようにそっと動かす。]
―西殿―
[ティルが駆けていく様子は見てとれ。
あの分なら、怪我も疲労も問題ないかと、見送った。
軽く、がくりと頭が落ちたのは、おそらく疲労の為だろう。
睡眠と疲労だけは、自己再生できる部分ではなかった為。
それでもまだ少し、話を聞いてはいるが。
どこまで入ったものやら。]
声が届かなくなる直前、我君より虚竜王様のお力による「無差別の取り込み」があるやもしれぬと伝えられました。
虚ろの君の力に対抗するはまず無理であろうとは理解しておりますが、その一部なりと力として借りることは難しいでありましょうか。
[いまだ悩みながらも言を継ぐ]
干渉されし者がいるであろうことは、もはや明確だと思います。見つけ出したとして、その相手をどうするのか。
…或いはその形で封じることは適わぬかと。
ティルさん、ミリィさん、気をつけてー!
[それぞれの領域に戻るという竜達を見送りながら手を振る。機鋼の砦にも混沌のカケラは紛れ込んでいるのかもしれないが、その事を心配する気はまるで無かった]
―西殿―
そういったのはちょっと分野が違うから……
任せるしかないわね。ありがとう。
[炎竜へと、軽く一礼しておいて。
そこで、命竜の頭を揺らす姿が目に入った]
……クレメンス?
大分疲れているようだけれど……。
話なら、私がきちんと聞いておくから。休んできたら?
[とんとん、と軽く背を撫ぜて。心配そうに、命竜を見上げて呟いた]
まぁそれくらいしか出来んからな。
[へらり、軽い笑みを返し。]
ん、了解。
まぁ出しても入れるのと同じ事なんだから、やる気はしねぇ…って。
そういえば。結界はどうやったら解けるんだろうな。
事が終わればアーベルが解くのか?
[ぽつりと告げた言葉は、単純に素朴な疑問。]
/*
すみません、物凄く今更だし、読み落としがあるのかもとは思ったのです。というか、霊能であるティルのそれを侵食しているかもしれないのですが。
真面目に動けなくなってしまったのです。硬直の打破に話の流れを掴みたいと言うのがあって。
実際、触れてはいけない部分に触れてしまっていたら、平にご容赦ください。こちらの出したものに従わせたいというわけではないのです…。
―木陰前―
種…ですか。
一体、何を芽吹かせようとしているのでしょう。
[広口の袖から覗く指先を顎に当てて、影を落とす木を仰ぎ見る。
そして疾風竜の風に乗る大きな翼を見送り、視線を戻して電撃竜の背を見送った]
ブラックボックスは虚竜王かもしれないな――…
[若焔の言葉に西殿と視線を合わさぬよう時空竜を見比べ*呟く*]
/*
やってから後悔するのは悪い癖です。
でもユーディットに酷い負担を掛けた気がします。
そこだけは何より先にごめんなさい!
―西殿―
[背を叩かれれば、はっとした様子で目は開く。
軽く目頭に手を当てたところを見ると、意識はだいぶ拡散していた様子。]
ん…ぁ、氷竜殿か。
悪い悪い、ちっと色々あったからなぁ。
んー、もう少しならじょぶじょぶ大丈夫。
歳に勝つ気はねぇが負ける気もないしな。
[昨日の言葉などさも忘れたかのように。
へらり、心配そうな顔を見下ろし、軽い笑みを浮かべ返した。]
中:
<いっこ前の独り言
子じゃなくて人って書いておけばよかったな><
まぁ歳ならおいさんのが十分歳さね…
←竜になってから訳x000程度だが、存在だけはそれ以前からありますた。
[エルザの言葉に顎に指をあて思案していたが、]
そう……ですね。
……もしかしたら。
先程の話ではありませんが。
強く強く願うことにより、世界の意思によって、無差別の呼び込みに対してほんの僅かながらではありますが、意味を持たせることが出来る……かもしれません。
……ただ、確証は一切ありません。
あくまで、「もしかしたら」の話、ですが。
みんな、疲れてきてるのかな。
[生命竜の様子を見て、ぽつり]
立て続けに色々起こり過ぎてる。こういうの、相手の思うつぼなんだろうけど。
[西殿の結界を睨むように見る]
―西殿―
……貴方も結構、笑って無理するタイプでしょう。
[ほぅと息を零し、クレメンスを軽く睨むように見て。
先日、機竜の仔に似たようなことを言われたばかりなのを思い出した。
少しだけ肩を竦めると]
もう少ししたら東殿にでも押し込めますよ。
[軽く背を撫ぜた所で、再度天竜と時竜の会話へと耳を傾けた]
[ 力の流れを均し終え、ノーラは輪の傍へと戻る。事の顛末を知っていそうな大地の竜に事情を訊ねて、再び、交わされる会話を聞いていた。]
世界の意思。強き願い、ですか。
……しかしもしも、干渉されしものの願いが強ければ――
[ 俄かには信じ難い話。影は呟き口許に手を添える。]
強く願えば…でも…
[願う力は、揺らすものの影響を受けた者にもきっとある…もしかしたら誰よりも強く…しかし、浮かんだその考えを口にはしなかった]
―西殿―
上手くいけば、ということでしょうね。
[機竜の仔へと、こくり頷いて]
そして……そう。下手を打てば、ノーラの言う通りにも成りかねない、と。
[口元に手を当てながら、悩ましげに呟く]
なんだか情報が多過ぎて、整理が必要な気がします。
俺、少し、休んできますね。
[やがて、一度頭を振ると、その場にいる竜達に一礼して(ダーヴには肘打ちをかまして)踵を返す。そして来た時とは真逆の、ゆっくりした足取りで東殿へと向かった]
芽吹かせるのは、混沌。
それが成長を重ね、新たなるユグドラシルを創り、今の世界樹と成り代わることが、恐らくは天秤を揺らすモノの目的。
[アーベルの言葉にこちらも視線を向け答える。
もし仮に、視線を外されたとしても、首を傾げる程度。]
それとブラックボックスですが。
……その可能性は低くは無いんですよね。
[そう言って結界を見つめる。]
―西殿―
うははは、残念。
無理する前に一目散にトンズラこくタイプなんだぜ。
[へらりと向けた笑みに力が入ったのは、おそらく疲れが癒えたというよりは、隠す為。]
おーお、こんなおいさんに面倒見がいいねぇ…。
流石王の随行者ってか。
はいはい、無理ゃしねぇよ…。
[ちなみに自分は一ミリも当てはまりません。
こんな状況でも、周囲の様子、声は耳に入れているようで。]
…願い、か。
[ぽつり、呟いた言葉は少し低い。]
まぁ願うだけで万事解決なら、全員願っとけって話なんだけどなぁ。
……物事には裏と表があり、
常にその両方を考えなければならない。
[ 均衡を保つ必要があるのは、物事が一つ切りではない故。
悩む様子のブリジットと同様に口許に当てた手が、滑り落ちる。]
とは言え。
手段を選べる状況と言えば、否でしょう。
試す価値はあるはず。
問題は……
[ 機鋼の仔竜の眼差しを受け、黒は一時その姿を映す。]
その呼び込みがいつ起きるか、ですね。
もしかしたら。
それでも可能性はあるのですね。
[胸元に手を当てて、ユーディットに頷いた]
ありがとうございます。
私の呼び起こせる知識では、実際にどう対処してゆけば良いか思いつきませんでしたもので。ブリジット様にお願いすることも考えたのですが、結界の解析のこともありましたから。
[深い感謝を込めて、もう一度頭を下げた]
それは。
一つ見えたかと思うとまた一つ、ですね…。
[ノーラの言葉を聞くと、眉を寄せて唇を噛んだ]
願えば、か…
ともかく、見つけなきゃなぁ…。
[むぅ…と唸りつつ。]
えーと…天竜の爺さんが拉致…られたんだっけ?
それも…彼らの仕業?
そうだとすれば…
―西殿―
[エーリッヒと、ノーラの声を耳にいれながら。
逆に利用される可能性もあるのかとは、ゆっくりと理解。]
無差別なんだから、時間も無節操、ってのが普通だろうな。
あとは…ああ、まぁ『願い』なら問題ない…のかね。
無理に捻じ曲げたらどうかとも、ちっと思ったんだがな。
願うだけで、……。
単に願うだけでは、駄目なんじゃないか。
[ 生命の竜の科白を繰り返して、ノーラは言う。
何処か足りない言葉を補足することはない侭に。
そうして話に区切りのついた後、解散の流れに至る前。
ふと思い出したように、影はその場に残る精神の竜の姿を認めると、頭を下げ、短く感謝の言葉を口にした。場にそぐわぬ礼は、恐らくは花の茶に対してのものだろう。感想を述べることはせねども。
影は其処より姿を消して己が生まれし郷に還る。
* その夜、螢火の丘に光と共に舞うは、雨ともつかぬ、花の香のする滴 *]
[そうして、エルザとエーリッヒの言葉に首を縦に振る。]
ええ、そのような事態が起こる可能性も否定は出来ません。
ですが、その他となると……。
[そう呟いて彼女は再び*思案の海へと*。]
―西殿―
……まったく。
[へらりと笑う命竜に、これ以上言っても無駄かと、ゆるりと首を振るう。
天竜の口から、自分の名が紡がれると]
ごめんなさいね、エルザ。
つい目の前に問題があると、それに掛かりきりになってしまうから。
もっとも、ユディみたいに上手く答えられたか、自信無いけれど。
[微かに苦笑気味に、微笑んだ]
そういう事。
願いだけで変わるほど、世の中は甘いもんじゃあるめ。
かといって、他に何が必要かは…俺には分からんのだがな。
[ノーラの足りない言葉は補足されない故に、こちらも足りないままに返たが。
ふと、ほぼ反射的に足が動く。
悶絶したままのダーヴィットの頭をぽんと叩けば、痛みくらいは引いただろうか。]
―西殿―
いくつか気になることはあるけれど……。
[相変わらずの思案顔。
口元に手を当てたまま、考え込むようにしていたが。
若焔の頭を叩いている命竜を、少しの間の後に、手招いた]
[力が必要だ。何が必要か分かっている。
そして願いを叶える為に、犠牲はおそらく必要なんだろう。
少なくとも、精神、月闇の二竜はそのつもりだ。
さて自分はどうか。]
[悩むうちに、エーリッヒの背中が遠くなっていた。
そして聞こえてきたブリジットの声に慌てて首を振る]
いえ、そんなつもりでは。ただこれ以上のお願いをするのはご負担に過ぎるかと、そう思ったのです。
[軽んじたわけではないのだと、そう言いたいのだが、上手く言葉が見つからなかった]
私は、その。
これ以上事態が酷くなるのはどうしても避けたくて。
…焦るなとは言われるのですけれど。
これだけ多くの方と共に過ごすのも初めてで…。
[困惑した表情になり、俯いた]
申し訳ありません。
―西殿―
[首を振る氷竜に、悪いなと返す言葉は少し小さめで。
ダーヴィットの頭をたたき終えたところで、手招きが見えたので近づいた。]
んー?何かご用事?
[怪我の気配が無いのは、何となく分かるわけだが。]
―西殿―
あら。
[困惑した表情を浮かべたエルザには、困ったような微笑みを向けて]
優しいのね、エルザは。
その気持ちは、しっかり伝わっているから。大丈夫、大丈夫。
[天竜の傍へと歩み寄って、]
ふふふ。ありがとう?
[柔らかく微笑み、頭を撫ぜた]
私ももう少し、気を落ち着かせてきます。
[その場に居る人々に頭を下げ直すと、歩き出した。
東殿には戻らず、中庭の外れにある小さな岩に腰掛けて。
胸元で手を組んでいる様子はどこか祈りの姿にも*似ていたか*]
んや…平気。平気…。
[ぽふぽふされた手を押し返しつつ、声を潜めて聞く。]
その犯人?的な奴って誰なんだろなぁ…
アンタは誰が怪しいと思ってる?
[違う意味で怪しいならその命竜も大いに含まれるが。]
―西殿―
[エルザの頭を撫で終えた後、また少し離れると。
手招きに応じてくれた、命竜が声を掛けてきてくれた]
ご用事といえば、ご用事ね。
少し、個人的に聞きたいことがあって。後で少し、時間つくれるかしら?
[クレメンスだけに聞こえるように、小声で呟いた]
ええーおいさんみんなの事信じてるから誰も疑えないわー。
[へらへらダーヴィットに笑う様は、多少力が落ちたとはいえいつものそれ。棒読みなのが凄くうそ臭い。実際嘘だが。]
まぁ真面目に言うなら…と、真面目にしても。
さてねぇ、としか言えないのがな。
揺らすものの干渉を受けてるってんなら、潜在的に何か強い何かを持ってる奴なんだろう。
ただ一見しただけだと誰が何を望んでいるか、なんざ分かるはずもねぇ。
さて心を覗く方法でもあれば、別なんだろうケドな。
[焔竜の前を去る前に、そんな事を告げた。]
―西殿―
おや俺にとか珍しい。そういうのって大概ザム爺とかに矛先向くのかと思ったんだけどなー。
向こうの事か?
[向こう、とは生命の海の事。]
時間はそうだなー、そろそろおいさん休もうかと思ってたし。
寝物語に話せることもあるだろうさ。
[へらりと笑って。暗に向こうでなら構わないと告げた。]
―西殿―
おじ様のご趣味について、とかはいかがかしらね。
[冗談交じりに呟いて、微笑みを浮かべる]
おばあさんもそろそろ、ちょっと休もうと思ってたところだから。
少しだけ、お付き合いお願いしようかしら。
[微かに申し訳なさそうに、命竜へと呟いた]
―― 東殿・自室 ――
[ベッドに腰掛け手袋を外すと、青く光るメタルの腕が露になる]
…ユル
[呼び声に応えるように、その腕の光が、文字のような形を取った]
封印第三段階解除。
[浮かび上がった光の文字が光の輪となってメタルの腕を取り巻く]
Set on!
[声と共に光は解け、一瞬だけ小さな竜の形をとって空中へと散る。やがて輝きを喪ったメタルの腕は、ベッドの上に力無く落ちた**]
…心んなかまでは流石に覗けないしなぁ…。
[形ばかりの礼を告げて、その場をあとにする。]
心…アーベルにでも聞いてみるかな?
焔竜 ダーヴィッドは、氷破竜 ブリジット を投票先に選びました。
焔竜 ダーヴィッドは、精神竜 アーベル を能力(占う)の対象に選びました。
焔竜 ダーヴィッドは、翠樹竜 ベアトリーチェ を投票先に選びました。
―西殿→東殿・自室―
うはは、俺の趣味?怪我治しだな。
[それは趣味とは言わないが。]
おうよ、んじゃご一緒しませうか。
[申し訳なさそうな様子には、けらり笑って首を振り。
そして東殿の、借りる予定であった部屋へとブリジットを案内した。]
―西殿→東殿・命竜の自室―
[その場に残った者達へ一礼してから、クレメンスと共に東殿へ向かった]
あら。それじゃあもっと無茶した方が良かったかしら。
[冗談交じりにくすっと微笑み。
部屋へと案内され、お邪魔しますと告げ、中へと入っていく]
……お疲れ様?
[微かに首を傾げ、気遣うように微笑んだ]
―東殿・自室―
まぁ俺が居る時ゃいいけど。
怪我したら痛ぇし居ないときがな。
[冗談に軽く肩を竦めるように返して。
訪問客を招きいれ、椅子を勧め、部屋に置いてあった備え付けの湯でお茶を入れ、氷をいれて出す。
ちなみに一人、氷竜の分だけだが。]
んー…まぁそれなりにだな。
[気遣いにへらり笑うが、部屋に戻れば気が抜けるのか。少しだけ、表情にはまた影が出た。
自分は代わりにベットを椅子代わりに腰かけ。]
んで。
ダーヴィットの事か?
[向ける笑みは、変わらない。]
―東殿・命竜の自室―
それもそうね。やめておきます。
[くすりと一度だけ微笑んだ。
勧められた椅子へ、素直に腰掛け。お茶へと氷を入れてくれた気遣いには、]
あら、ありがとう。
暖かいのも飲めるし、好きなんだけれど。
疲れたときには、冷えてる方が嬉しいわ。
[と答えた。
微かに、命竜の笑みに影が差した気がしたが、ふるりと首を振り。
ベッドへと座る彼の口から紡がれた言葉に、肯定の意を込めて、頷いた]
[自らの言葉を紡ぐ前に、ブリジットは袖から小瓶を取り出す。
中に入っていた水晶の粉末を、空中へと振りまいた]
周りに音を聞こえない様にする、簡易封印結界。
あまり効果は無いかもしれないけれど、念のためね。
[そうして、また一息ついたところで]
……本題に、戻るわ。
彼を……若焔を、信用しない方がいい。
前に、そう言っていたわよね?
さて何処まで話すべきか。
[思案する。おそらく簡単な嘘や冗談は通じまい。
事を進めるには、それなりのリスクを払う必要がある。
それが自分の事ならば簡単なんだがとは、密やかに胸中で。]
―東殿・自室―
あらそう?じゃ次から好みをいってくれればそうするさ。
[へらりと笑みを浮かべ告げて。簡易の封印はちらりと見た。
本題には、笑みを湛えたまま少し黙る。
さて話す言葉を選んでいるような素振りではあるが。
暫くして、おもむろに立ち上がると、部屋の明かりを消した。
窓は開けていない。今がどんな時間であれ、部屋の中は暗くなる。
そうした後で、足跡と、再びベットに腰かけるような音。同じ位置に戻ったらしい。
おそらく暗闇に不安か、疑問を浮かべているだろう氷竜に、闇の中から見えない笑みを浮かべ。
片手を上げる。魔道のように、その手に力を込めた。]
―東殿・自室―
[そうすれば、クレメンスの周囲に、ほの光る細かな琥珀色の粒子が見えるだろうか。
それは部屋のあらゆる場所を浮遊していた、当然、ブリジットの周囲にもあった。]
…これが、何なのか。一言で言うのはちっと難しいから長くなるが。
これはあらゆる生命の中にある、生命を構成しているものの一部だ。
草、水、人、魔物、そして、竜にも。
俺が他の命竜に比べて異様なほど回復量を持ってるのはこいつのおかげ。他からちょっとずつ、気づかれないように力を奪ってるんだからそりゃ当然だな。
何でこんなもんが俺に見えるのか、使えるのかは…また今度な。その辺話すとお話し長くなっちゃうから。
[へらり、笑んだ気配は伝わったろう。]
でだ。こいつは回復だけでなく、探索にも使える。
生命を構成する一部だから、それなりに深いところを探ることも出来る。
……っても、探知探索が元々俺の本分じゃねぇから限界があるがな。
それで誰かが揺れるものと繋がっているか。調べてみたんだが。
[普段なら決して、見せることも見ることも叶わなかったろうこれが、こんな風に見せられるのは、おそらく力を得た為だろう。
そして、ブリジットに語った言葉はクレメンスの真実の一端だ。
毒は最後に一匙撒いた。
嘘は、真実に織り交ぜれば容易く真実味を帯びてくるだろうか。]
―東殿・命竜の自室―
[笑みを湛えたままの命竜の姿は、どこか思案気にも見えた。
暫くして、おもむろに立ち上がったのを、視線だけで見やる。
明かりが落とされると、暗くなった部屋。
不安はあまり無かったが、疑問はさっきよりも幾つも増える]
一体、何を……
[しようとしているの、そう、声を掛けようとした所だった]
―東殿・命竜の自室―
[気付けば、部屋中に琥珀色の粒子が浮かんでいた。
命竜の周囲にも、そしてブリジットの周囲にも浮かんでいる]
……これは。
[どこか、暖かさを感じさせる光の粒子。
命を司る彼の発するものだからかは分からなかったが。
丁度いいタイミングで、彼の説明が行われた。
暫く黙って聞いていると、]
探索にも、使える。
[こくりと、彼は一度頷いただろうか。
そのまま続けられた言葉は、]
中:
何で黒出しなのかは。
まぁ、流れで(ぁぁ
前回白ばっかり出したからってのがあったわけでもないよ!
ごめんねダーヴィット。
おいさんこんな胡散臭いのに黒だされt
―東殿・自室―
[ブリジットが自分の言葉を復唱した後、再び立ち上がり明かりをつけると、周囲を舞っていたものは、明かりに紛れてなのか見えなくなる。]
…そういうこと。
まぁ信じる信じないは任せるわ。
俺が胡散臭いのは承知してるからなぁ。
[へらへら笑うさまと声は何処までも軽い。]
さて、聞きたいことは十分か?
他にあるなら、俺が答えられるモンなら答えるけど。
―東殿・命竜の自室―
…………。
[暫くの間、言葉を失っていた。なんとも、悩ましかった。
また暫くして、ゆるりと首を振るって]
信じる信じないは、一旦置いておきます。
少なくとも、冗談でこんな事を言うような貴方ではないでしょう?
[困ったように、微笑みかける]
正直、色々と聞いてみたいことはあります。
『種』の数とかも分かるのかとか、立て続けに調べられないのかとか。
一番聞きたいのは……、
―東殿・自室―
さぁね?
事体を面白可笑しくするサプライズを披露しただけかもよ?
[それが真実だとしたら、だとしたら愉快犯もいいとこではある。]
軽くなら答えられるぜ。
数は不明だが、1じゃないとは思ってる。
何故ならあんな規模の封印を一人でこなせる奴は居ねぇ。
だから…ダーヴィットに対して何もしてないんだけどな。
[泳がせている、と暗に言い。]
続けては無理というか、しない。
さっきも言ったが、探索は俺の本分じゃねぇ。
続けて使うと一気に疲労して、その日は何も出来なくなる。
…混沌のカケラが出るような事体だ。少なくとも、回復手にまわす力くらいは残しておきたい。
…さて何故だろうなぁ?
結界に特攻して真っ先に傷ついたから。
ってことにでもしといてくれれば、いんじゃなイ?
[軽く笑いながら告げる真意は図れない。]
[実際の所、何故ブリジットなのか。
勘に近しいものもあるが。
おそらくは焔に対抗する位置に居たこと。
そういう意味ではナターリエでも良かったのだが、クレメンスの苦手意識と、意外というか、ナタは存外に聡い所がある故に避けた。
またダーヴィットとはあまり近しい位置に居なかったこと。
そして一番は、あの場に居たというタイミングで、彼女を選んだのだろう。]
中:
さて後は白出しヒャッホイの時間だろうか。
まぁそれ以外で動くは動くけど。
自主的に動くと激烈胡散臭さ倍増で困ったちゃんになるので、その辺はじったんの吹聴に任せるかな(こら
ごめんなさいごめんなさい、それ以外の動く部分でもっと胡散臭くなる から!><
中:
とりあえず今までの動きで拙いところはあんまない…だろうか…。
後は流れによるだろうが。
出来れば早めに吊られたいかなぁ…
場を動かすって色々けっこうしんどいな><。
―東殿・命竜の自室―
そんなサプライズは御免被りたいものね。
[はぁと溜息ひとつ零して。続く回答には、少しだけ目を細める]
やはり、1人では済みませんか。
[ブリジットもそう思っていたのか、口元に手を当てぽつりと呟く]
続けてが無理なのも、把握しました。
……私も本当に、無理は出来ませんね、これは。
[ゆるりと首を振るった]
[ブリジットへと話した理由を、軽く笑いながら告げられると]
まあ、なんと言ったら良いやら。
[思わず苦笑してしまう。
結界の出来事に関しては、色々反省していた部分もあったらしい]
[暫くして、飲みかけの冷たいお茶を、全て飲み干すと]
貴重なお話、色々とありがとう。
……何だかとても悩ましいわ、正直。
[席を立ち、ゆっくりと部屋の入り口へと向かって行く。
浮かなせているのは、やはりどこか困ったような笑みで。
ドアの前で再度、クレメンスへと見向き、告げる]
貴方が揺らされてる可能性だって、もちろんあるのに。
……何故か、貴方の言葉、妙に信じられる気がします。
何故でしょうね?不思議で仕方ないんですけれど。
―東殿・自室―
うはは、まぁ冗談だ。…多分な。
妥当だろう。王を冠する竜なら、もしかしたら一人でもできるだろうけどよ。
いくら血族とはいえ、他の奴等が一人で出来るとかなると…それこそ、16番目の竜王の登場だろう。
順当に考えるなら2以上…上はみるとキリがないから分からん。
[やはりの言葉に、おおかた予見はしていただろうことを知りながら。]
ま、無理に無理はしないで貰えれば。
怪我したのに我慢してましたーハイ悪化、は勘弁な。
[この辺は実はティルあたりに言いたいのだが、本竜居ないのが。]
―東殿・命竜の自室―
どういたしまして。
あとは氷竜殿のお好きなように。
話がしたかったらいつでもおいで。俺も動いてはいるし。
[どう動いているか、それより本当に動いているのかは不明瞭だが。
だが最後に告げられた言葉には、少し、きょとんとしたような顔を見せた後で。]
…うはは、物好きだねぇ。騙されても知らないぜ?
[軽い調子に、軽く、ごく軽く返した。]
お休み氷竜殿。部屋まで送るか?
―東殿・命竜の自室―
16番目の竜王ですか……そこまでくると、何とも。
15竜王を凌ぐとなれば、それこそ、神竜王とでも名乗ってきたら面白いでしょうに。
[微かに冗談を交えながら]
ともあれ、色々と気に掛けるに越したことはなさそうですね。
複数に襲われては、さすがに手練の竜達でも危険でしょうから。
[ほぅと息を零した]
中:
…まぁ。
偽者に見えるよね!ね!
…って考えてるとわりと本気で本物に見られかねんから、もっと嘘っぽく、嘘っぽく!
頑張れ自分。
―東殿・命竜の自室―
騙された時は、氷の棺をご用意して差し上げますわ。
[とても軽い様子で、呟いた後に]
それにしても……
お好きなように、と言われても困ってしまうのだけどね。
[珍しく、こめかみの辺りに手を置いて]
貴方の言うとおりであれば、色々と本当に難儀ったらないのだから。
皆、殆ど若焔を信じ切ってしまっているでしょう?
―東殿・命竜の自室―
俺も可能性薄いからあんま考えてない。
うはは、そいつぁカッコイイねぇ。
まぁそうだな。
っても、複数でいたらいたでその中から襲われた、って結果もありえなくないから悩ましい所。
―東殿・命竜の自室―
わーぉ、そいつは永眠できそうで有難い。
[軽く言ったが――割と本気だった。]
だからかな。
現時点で俺がはいダーヴィット揺れてますよ!種ですよ!
って言っても誰も信ゃしねぇよ。物好きの竜さん意外はな。
[軽く片目を瞑っていたが。声は少し落として。]
…二竜目を見つけたら流石に公言はしようかと思ってるさ。
あとは、ダーヴィットが俺が揺れていると言ってきた場合もな。
[へらり、笑った。]
[語れば語るほど、言葉は毒に塗れていく。]
…歳喰うとロクなことにならんな。
なぁ、姐さん?
[今は感じる事の出来ない、命竜王に向けて呟いた。]
―東殿・命竜の自室―
独りでいても複数でいても、悩みは尽きないという事ね。
[少しだけ肩を竦める]
氷破が特注製のですからね。安眠快適間違いなし。
[冗談交じりの話は、そこで終えて。
若焔に関する部分には、こくりと頷き]
……確かに。
現状では伏せておいたほうがいいのかも、知れません。
私も、必要に迫られるまでは他言しませんから。安心してください?
[どこか困ったように、少しだけ微笑んだ]
―東殿・命竜の自室―
[そして、一度だけ軽く伸びをして]
長く居座ってしまってごめんなさいね。
それと……ありがとう、かしら。
[薄く、穏やかな笑みを浮かべて命竜へと告げる]
また何かあったら、お邪魔するわね。
それと逆に、何か役に立てそうなことがあればいつでも呼んで。
それじゃあ……おやすみなさい。
[そして氷竜は、ドアを閉じ、部屋を出て行った]
[そして直ぐにまた、命竜の部屋のドアが開かれて]
……部屋までのエスコート、お願いしても?
[命竜を見上げ。困ったような微笑みで、*呟いた*]
―東殿・自室―
別に好きにしていいさ。
氷竜殿が信じようとする竜に言うのも、言い切れなくて黙っとくのもな。
ちうのも。そもそも俺が言い出すと胡散臭いって話だからな…。
[まぁ自分の事は色々理解してます。]
寝る前のお話にゃ満足してくれたかね?ならよかったわ。
こちらこそ、どういたしましてと。
[へらり笑って、閉まるドアを見送りかけて。]
―東殿・自室―
[再び空いたドアに、一瞬疑問符が浮かんだが。
見上げ伺うような言葉には、何時もの変わらない、軽い笑みを湛え。]
どうぞ、氷竜殿。
[そう返し。ブリジットを部屋まで送り届けた。]
―東殿・自室―
[さてブリジットは気づいただろうか。
あの時、彼女の周囲には、彼女の中から漏れるように琥珀色の光は零れ出ていたのに。
クレメンス自身にはまったくその兆候が見られず、光はただ周囲を舞うばかりだったというとに。
氷竜を送り届けた後は、自身は真っ直ぐ部屋に戻り、ベットにぼすりと倒れこむ。
それから眠り落ちるまでに、大して時間は*かからなかった。*]
まぁ、俺がダーヴィットが揺れているとか。
ほかに言うつもりは無いんだけどな。
[即ち二竜目を探すつもりは今の所、ない。]
あとは…そう、アーベルか、オティーリエを…
[呟きは途中で疲労に紛れて消えていく。
嘘つきの仮面は、*深く顔に収まっている。*]
/*
……ぅぉぃ、きみら。
ほんとにもー。
ちゃんと休んでらっしゃるならよかですが。
そして、やあ、これは楽しい展開になってきましたよwwwww
うーん、呪殺、おきるかなあ。
この設定だと、呪殺はPL視点=占確定・PC視点=狼疑惑になるるんで、色んな意味で難易度高いのよね。
だから勇者と言ったのだが。
ところで、これで霊対抗まで出たらかおすの加速が素晴らしいんだがw
さてさて。
つうか、例によって投票どないすべなぁ……。
無差別の犠牲者になって、場が動きそうなとこ……って。
むむう。
/*
ちなみに、投票でふぉは。
氷破です。
だから、ここはダメだってばwwwwww
個別に情報持ってんだからwwwwww
まあ、例によってぎりぎりまで考えよう、うん。
― 螢火の丘近辺 ―
――…還れや。
[ 黒き布を掴んだ手を引く。軋みの音と、鈍い手応え。
些か手に力を籠めすぎたか、布に覆われたそれはくぐもった悲鳴をあげ、直後、躯は崩れ黒い靄に成り果てて散り失せる。影にも似た姿に、眉間に皺を寄せた。]
不快な。
[ 平時より長く伸びた布を手繰り寄せ、肩掛けへと編み直す。
足許に先程の「鳥」の残した羽根が見えた。
やはり、かの王の翼を彷彿とさせる。]
[ 捻りを加えられ、羽根は黒に還り霧散する。
案ずるより、憤りが先立った。]
全く、彼奴め。
[ 剣の所在を想う。
何処にあれど、見つければ為す事は一つだが。
しかし今一時は、無用に浪費した力を回復させる為、*影を還し眠りにつく*]
―上空・蒼天の座近辺―
[翼で気流を捉えつつ、上へ、上へ。
天翔は本来心地よいものだが、しかし、今は]
……やっぱ、落ち着いてねぇ……やべぇな。
[風の流れの微妙な乱れは、不安感を煽り。それは、蒼天の座に近づいた時、より顕著なものとなる]
んげっ……マジかよ、これ。
[空中庭園を常より包む乱気流。
それを飛び越える事は、全ての風竜が最初に体験する『試練』とかいう話はさておき]
兄貴が封じられた影響か……ったく、めんどーだなっ!
[苛立ちを込めて呟きながら、突破を仕掛ける。
風に動きを阻まれた事など生まれてこの方一度も――否、一度あったきりで。
その時の記憶を振り払うよに、大きく翼を羽ばたかせる]
―蒼天の座―
[激しさを増した乱気流の壁を抜け、草原へと降り立ち、竜から人へ姿を変える。
見回した蒼天の座は、一見すると代わり映えなどはないようにも見えるのだが]
ねーさんたちは……。
[呟きに答えるかの如く、風が運ぶ声。
見やればこちらへ駆けてくる金髪の女性――姉の姿と]
ねーさん! 無事で……って、でええっ!?
ねーさん、早くこっち……つか、それ、触ったらやべっ……。
[遅かった。
姉も純血種の風竜、好奇心は強いんです。
血は争えません、さすが姉弟]
……だああああっ!
まーたーかーよおっ!
[絶叫しつつも、銀のロッドを握る手にためらいはなく。
混沌のカケラの変化した巨大な蠍との戦いが*始まる訳です*]
―竜皇殿―
種ですか。
[ユーディットの話す内容を聞き、そして呟く。
問うたのはブリジット、答えたユーディットは手段を持たぬという。
どこか騒がしい集団に目を向けたけれど、結局問うこともなかった。]
[疾風の竜が飛び立ってゆく。
そしてまた問いと、答え。
幾つも繰り返されるそれを聞き、自分はここに残ると東殿へ向かった。]
わかりました。
後ほど、試してみます。
[結界を見て、それから目を閉じる。
続く言葉に、小さく笑った。]
はい。誰かをつれてゆくなど、考えておりませんでしたけれど。
[クレメンスの疲れは、感じることはできた。
ただ、心配の声はなげなかった。]
[自分もまた疲れを覚えている]
――力は、剣。
[奪わねばと、心の奥で蠢く望み。]
―東殿:客室―
[重い頭をあげると、散らばった紅い髪が集まる。
また暫くの間眠っていたようで、溜息と共にベッドから降りる。ずるりどさりと、重いものが落ちるような音がした。]
…種。
[ユーディットが言っていた言葉を、呟いてみる。
窓から外を見ると、ふよふよと浮かぶ「混沌の欠片」がちらほらと視界に収まり、眉を顰めた。
そのまま視線を上に向けると、分厚い雲が遥か東方に見える。
窓を開き、ピィと指笛を吹くと即座に薄紫色の毛に覆われ前足の根元に翼を蓄えた獣がパリパリとした音と共に現れた。]
そう、落雷が。
有難う御座います、引き続き何かありそうなら知らせてもらえると。
後浮いている黒い「混沌のかけら」には触れぬよう、伝えておいて下さい。
[獣は大きく円らな瞳で彼女を見上げて頷くと、再び光の板のような形になって東の方へと、消えた。]
/*
家でゴタゴタがあって昨夜は覗けなかったのですが――
…はて。
話の流れがさっぱり見えなくなりましt(
…今日は休みですし、頑張って読みますか…λ...
―夜:東殿・客室―
[部屋の中は暗い。
灯りの一つもつけず、窓の縁に腰を下ろしていた。]
力ある剣
混沌の欠片
揺らすもの
[細い声が紡ぐ、いくつかの単語。
微かな音を立てて、窓が開く。]
[西の方を見て、しばらくはそのままでいた。]
[宵は眠りを導く。
暗闇の中、微かに踏まれた土が抗議するように音を立てた。
特別に何か気にすることもなく、向かう先は、]
―→西殿―
[張られた結界。
闇の中だからか、いつもよりも暗い翠の双眸は、中を透かすように見た。
勿論、なんら変化は生じていないのだが。]
[闇がその手にまとわりつく。
しかしそれは何一つすることなく、離れた。]
[近くに、混沌の欠片がある。
触れはしない。]
――王。
[呼びかけようとも、答えもない。
表情はそっと闇に隠れた。]
[苦い表情で、中を見透かす。
今は其処には入らないけれど、どうやらギュンターが暴れているようだった。]
[結界は壊れない。]
[剣のありかはわからねど、表情だけは笑みを刻んだ。]
[それから、しばらく後。
そっと離れ、東殿へと戻る。]
[部屋の中にも空気は入り込み、変わりに外でカーテンがひらひらと揺れていた。]
[どうせこの時間、誰も起きていまい。
室中に体とカーテンをしまいこみ、替えの服を持つと浴室へ。]
[闇の中、微かに零れる*水の音*]
[一旦眠りに落ち、再び目が覚めても疲労は完全には取れていなかった。
だが寝台からは起きだし。ゆらり、転移し向かう先は。
首の後ろ、刻印が薄く光る。温かみは感じたが、痛みはなかった。]
[老兵が結界の中で混沌のカケラを退治したのと、クレメンスがそこに現れたのはほぼ同時。
ギュンターは現れた一応は顔見知りの竜に顔をしかめた。]
よぅギュン爺。景気はどうだい?
[いいはずあるわけないが。]
[老竜はいくらか怪我をおい疲れていたようだった。
クレメンスと口をきくのも億劫だといわんばかりにぐったりと壁を背にし、座り込む。無理に腕をぐいと取ると、直ぐさま振り払われた。
まぁまぁと言いながら、肩を叩く。二度三度。
それも直ぐさま振り払われたが、触れた所から粒子―すなわち癒しは流れ込み、ギュンターの傷を治した。
傷が癒えても、老兵は俯いたまま、立ち上がることはしなかったが。]
とりあえず大事な事だけ言ってとくわ。
その辺ふよふよしてる黒いやつには触んない方がいいぜ。触らなければ、モンスター化して襲ってくるこたぁない。
ま、早めに結界は解くようにするから…大人しく待ってろ。
あんまし暴れるようなら、大事な卵姫にもちと痛い目見てもらう事になるぜ?
[そうへらり軽薄に笑いながら言った後のギュンターの顔は――滲み出る怒りを隠そうとはしなかった。]
[ちなみに。
何度も本人が言っていたが、他人を傷つける事はできない。
ギュンターがあまり暴れないようの配慮もあったが、なにより
怒れる老竜はエルザを傷つけるなと声を荒げ。
何より強い憎しみをこちら側に向けた。
へらり、笑みは、相手をより煽る。]
…まぁ大人しくしてな。
俺の願いが叶ったら…全部解放してやるさ。
[言い方を変えた物言いは、さも自分が原因と言わんばかりで。
じゃぁなと再び消える時まで、笑みは絶やさず道化のまま。
ギュンターの怒れる表情は、消える直前まで見つめていた。
心話に落ちない会話は、夜の合間に静かに始まり、*終わった。*]
―東殿―
[暫し、雷光の残滓が目に焼きついてチカチカとする。
そのまま窓を開けて、長い時間外の空気を愉しんでいた。
闇夜を切り裂く鋭い光とは対照的な柔らかい朝の光が照らしだす頃、身支度を整えて中庭へと出た。
ゆったりと、老婆がそうするようにベンチに座って空を見る――見た目はせいぜい20手前の少女なのだけれど。
張り詰めた空気の中、上空にふよふよと浮く混沌の欠片を見上げて溜息をついたりしつつ、それなりに色々思案を巡らせては飛沫のように弾けさせ、独りの時間をすごしていた。]
―東殿中庭―
[バサバサという音に顔を上げた時には、既に周囲も明るくなっていた。立ち上がると手を差し伸べて、白い鳩を抱きとめる]
リース、戻っていたの。
離れたままの方が良いのかと思ったわ。
[クルル、と喉を鳴らす白鳩の頭を撫で、小さく微笑む]
[目の端に、白い鳩が入りゆるりと顔をそちらへと向ける。
天竜の女性の手に止まる白が、パサパサと緩やかに羽根を揺らして閉じる様子が目に入り、少しばかり目を細めた。]
…綺麗な鳩ですね。
[届くか届かないか、小さな声で呟く。]
―竜皇殿:本殿裏―
[陽より闇の方が――まだ影の方が良い。
静かに一人、朝の散歩をしていたのだが、ちょうど西殿が見える場所でうつらうつらとしていた。]
[それでも頭を振って身を起こすと、西殿の裏を回って東殿へと戻ろうと考えた。]
[のんびりとその通りに道を行く。
天気は悪くも無いが、普段とは違った。]
[小さな声は、それでも届いて]
エミーリァ様。
おはようございます。
[スッと頭を下げた。
腕の中の鳩が身じろぎ、手を離すとミリィの方へと飛んでゆく]
―朝―
[あのような場所にいたのは簡単な理由だった。
一度、試してみようとやはり思い立ったから。]
[そっと触れ、結界内に入りたいと願う。
軽く抜ける感覚と共に、それはすぐに叶えられた。]
[飛んできた白い鳩と違いに、目を向けていて。]
エルザ殿もおはようございます。
お二人とも、お早いですね。
[挨拶をした後、白い鳩の様子を微笑んで眺める。]
オトフリート様もおはようございます。
[顔を上げればその視線はこちらに向いていて。
ほんの僅か首を傾げた。
白鳩はミリィの近くで一回り、二回り]
おはようございます、エルザ殿にオトフリート殿。
っと…
[白い翼が羽ばたき自身の下へと近寄ってきたので、回る鳩へとそっと手を差し出した。
その人差し指をきゅっと柔らかく掴むように鳥の足が泊まり、思わず顔を綻ばせてしまう。]
お2人とも良く眠れていますか?
こんな状況ではなかなか無理かもしれませんが…
きちりと休んでおかないといけませんよ?
[口から零れたのは、教師のような言葉。]
[先程あばれていた様子のギュンターは、今は大人しく。
何があったのかと首を傾げる。]
ギュンター殿。
食事を。
[台所の中から失敬した飲み物や食べ物を差し出す。
そうして、問いかける。]
剣をお持ちではないそうですが、
であらば、剣はどなたがお持ちですか?
[――無言。]
この時間の空気は好きなのです。
静寂の中にも溢れる力があるようで。
[オトフリートに答えたのは嘘ではない。
だが本当は眠れずにずっとこの場に居たりしたわけで]
え、ええ。
[ミリィの言葉には肩がピクリとなった]
[少しためらうようにして、それでもエルザを見て口を開く。]
ちゃんと
[と、エミーリェの言葉とかさなって、苦笑した。]
先に言われてしまいました。
エルザ殿が、良く休めていらっしゃるのか心配だったのです。
私は大丈夫ですよ。
あなたの方こそ、きちんとお休みできていらっしゃいますか?
[問いは白い鳩の留まる竜へと。]
朝になると清清しいと、良く聞きますね。
[エルザの答えに少し笑う。
闇の性分であるオトには、少々遠い感覚ではあった。]
[エルザの肯定の言葉は、少々やましい場所を含んでいるよう。
心をつかさどるわけではないけれど、感情が少し声に入り込むようで。]
――…ですが、闇の安らぎも、悪くはないものですよ。
眠れませんでしたか?
[エルザが肩を竦ませるのを見て名残惜しげにそっと手を振ると、
留まって居た白い鳩はぱさりとその白い翼で空を柔らかく叩き離れ、主へと戻るだろうか。
オトフリートの言葉には、きりと引き締めた眉の下、眼鏡の中央を人差し指で押し上げて]
年寄りは早起きなものです。
[少し口角をあげた。
それから視線は天の竜へと向け、耳は月闇の竜が言葉を紡ぐ方へと注意を向ける。]
[オトフリートも同じことを考えていたと知れば、目を伏せる]
[差し出された手を止まり木とした白鳩は、首をきょときょとと動かしながらミリィをまっすぐに見ていた。
柔らかな表情を見るとどこか嬉しそうにクルックーと鳴く]
どうあっても、答えてはいただけないのですね。
[困ったように告げて、そっと立ち上がる。]
ならば、探すまで。
わたしは剣を手に入れないわけにはいかないのですから。
――…
[一言。
そしてそばにあった、混沌の欠片に触れた。
それが形を作ってゆくのを見ることもなく、外へと出る。]
[あそこから、外は良く見えた。逆はない。
剣の行方を想い、口唇をかみ締めた。]
中
鳩で急いでるのでだいぶはしょっりしたが
一旦部屋から西殿転移→結界に触れて中に、ってことで
直接転移確か駄目だっけとは今更だ(滅
あとギュン爺さん俺が他人傷つけられんの多分知ってるだろうが、頭に血が上ってたんと、他に傷付ける手段はいくらでもあるから(アベオトに頼むとかね)お怒りなのですよと。
そんな補足は赤でやれと(略
…時間ないんです
年寄りなどと。
あなたはとてもお美しい方だと、私は思います。
まだお若いですよ。
[くすと小さく笑って、白鳩の飛び立つ様を見る。
そのままエルザへと視線を移して。]
――眠れないのも、仕方ないでしょうけれど。
眠っておかねば、もちませんよ?
あら。
頑固な年寄りを捕まえて褒めると調子に乗るから駄目ですよ?
でも有難う、嬉しいわ。
貴方達の方がずっと美しくて綺麗ですけれど。
[オトフリートの言葉には、思わず笑みが浮かぶ。
直後咳払いをしてから、ふわり浮く白い羽根に手を差し伸べると、静電気を帯びているせいかぴたりと吸い付いてきて、柔らかい羽根をくるり、手の中で回し、天竜の方へと顔を向け]
そうですよ、もちません。
若いうちは少しくらい、とも言いますけれど、今は非常事態ですから。
…何ものかが、昨日のようなモンスターを何十匹と具現化させる可能性だって、あるのですし。
[言葉は厳しいが、声音は柔らかく。]
中
しかし。
突っ走りすぎて他二人の動きを制限してるんじゃまいかと心配なおっさん。
動きすぎてたらすま、ん。
平日は時間取りずらいし、狂ははよ吊られるだろうと思って、設定がりがり出しながら動いてます。
設定出すのに相手してくれてるブリジットには沢山感謝を。すげぇ助かって癒されてま。
さて村側からは狼見えてないんだろうな…。
まぁ、まだ大丈夫か…二日目だし…。
ああ、凹んでたのはだいぶ回復。
薬と時間は偉大だね。
…はい。
どうしても、心が騒いで。
[やはり隠せないか、と小さな息を吐く。
胸元に手を当てれば、鎖が微かな音を立てる。そこには天聖以外の波動も僅かに存在するのだが、離れた二人には気付くことができるのかどうか]
後で休息も取るようには致します。
確りと眠ることが出来るかは、正直、自信ありませんが。
私などをそのように言っていただくのは僭越です。
エルザ殿はとてもお美しいですけれど。
お二人とも、違った魅力をお持ちで、朝からお話できて喜ばしく思っているのです。
[エミーリェの言葉に、微笑みながら返して。
二人分の意見を聞いたエルザの方へと視線を向ける。]
[微かな音は聞こえれど、気配はわずかな違和感となれど、血から劣るオトにそれが何かはわからない。
結果として何一つ聞くことはなく、]
身を横たえるだけでも、少しは変わるものです。
闇の安らぎを、その時にはあなたに願いましょう。
一時でも、あなたに巣食う不安を、やわらげられますよう。
[厳しくも優しい言葉は養父のそれにどこか似ていて。
少しだけ目を細めてミリィの言葉にも頷いた]
私は直接その姿を見れておりませんが。
一体でもかなりの力を有していた様子。伝達は出しましたが…竜卿全体に出ているとのことでもありますし、大丈夫なのでしょうか。
[外に出ている者も多い今、不安は尽きない]
先達たるお二方からそのように言われては。
身の置き場に困ります。
…こうしてお話が出来るのは、私も嬉しく思っておりますが。
[どちらからも視線を外して、口元に手を当てた]
ありがとうございます。
この後、部屋の方にも戻るように致しますので。
[オトフリートに静かに頭を下げる]
[エルザの胸元から、微かな鎖の音が聞こえた気がしたけれど、古代種でもなく大した力も持たない自身にはわからない。
目を細めるエルザは只でさえ養父の事も心配だろうに、と、少しだけ眼鏡の奥の目をこちらも細めて]
あの…「混沌の欠片」が竜郷全てに現れているのだとしたら。
至る所で混乱が起きるのではないかと、不安です。
遠い村々には連絡も行かず、触れる者もいるのではないかと。
[小さく溜息をついた。
オトフリートの微笑みには少し眉を下げてから、続いた言葉に深く頷く。]
お二方、住んでいたあたりは大丈夫ですか?
[エルザに微笑みを向け]
ええ。それでしたら、安心です。
――… 側近殿も、おそらく、あなたがお元気な姿に、安心されると思いますよ。
[声には少し、宥めるような色が混じる。]
[エミーリェの言葉に、そちらを向いて。
何を思い出したのか、力なく首を振った。]
駄目ですね。
ああいうものが出たら、大喜びで王妃様が暴れられます。
恐らく、止めても無駄でしょう。
私にとっては、どちらかといえば――アレが出ることよりも、こちらの方が心配です。
はい、可能な限り触れないようには致しますが。
不可抗力で触れてしまうということもあり得ましょう。
混沌の欠片であるならば、律を刻む竜族には多くが反発するのではないかと思われますし。
[オトフリートに頷く]
―東殿・回廊―
[ぺたりと乾いた音。
小さな音である筈のそれが、静寂に返る回廊に酷く響いたのは私の幻聴か。
素足が叩いた床に芽生えたそれは、変わらず一寸の間で枯れ落ちる。
数歩進む頃には跡片も無く、冷たささえ感じる床へと姿を戻す。
その様子を黙して見詰めながら、私は得た情報に思考を廻らせていた。
御仔には聊か難し過ぎた故、聴こえていた会話の大半は恐らく判っておらぬ。
しかし一部僅かとは云え、幼子にも現状を理解する事は不可能では無かった筈。
言葉を発さぬまま思案に暮れる私の妨害をする事なく、仔は何処へと歩みを進める。
…陽光の仔が、四方や我が幼竜を気に掛けていたなど本人は愚か私ですら与り知らぬ所であった。
存じ上げていれば、余計な徒労を掛けさせぬとも此方から伺っただろうに。
申し訳無さに酷く後悔する羽目になるのだろうが、それはまた後の話。]
……、…ナギ。
[我が名を呼ぶ声に気付けば足を止めた仔が、腕へと巻き付く私を見下ろしていた。
仔が私の名を呼ぶ時は、至極限られている。
私が今人型を象っていれば、しかと眉が寄せられたのが見て取れたに違いない。
尤も、今は蛇の体を模している為にそれを仔が悟ったかは判らぬが。]
「――、仔よ。王に叱られます。」
…、…だめなの?
[その様な顔をされた所で、私には承諾を下ろすことなど。
溜息混じりにゆるりと頭を振れば、仔の表情に僅か翳りが差した。
近しい身。酷く心は痛むなれど、許しを下す理由には程遠い。]
[ミリィ顔を向けなおし]
私が暮らしていたのはこの竜都の外れになります。
本殿へと警告の伝達を頼んで参りましたので、竜都内では比較的早く混乱を抑えられたのでないかと思います。
竜都の外へも伝えられる限りは。
ですが、単独で過ごすを良しとされる方々もいるとのことですし、どこまで間に合うか…。
[そこまで言って、オトフリートが告げる月闇の奥方の話に、声は途切れる。とても微妙な表情になった]
[オトフリートの言葉は、心配した内容が全く違ったので、思わず顔を歪ませて笑いそうになってしまった。
んん、んんんっ。と、何度も咳払いをして誤魔化しつつ、エルザの言葉にはひとつ、頷いた。]
竜都は大丈夫そうなのですね、安心致しました。
…オトフリート殿は、必要以上に苦労なさってそうですね…。
[最期の呟きは、心なしか同情の色。]
そうですね。
あれに触れて――要らぬ怪我を負うこともありそうです。
[エルザの言葉を聞き、目を伏せ。
それから二人が色々アレだなあというような感想を抱いているだろうと、小さく笑った。]
慣れていますから。
[言葉には感情がしっかりと込められていた。]
……。
常闇の洞は、奥方様によって護られそう、なのですね。
[どうにかこうにか、無難そうな解釈を口にした。
オトフリートの苦労を思えばミリィと同じ色が混じるか]
我らが王の奥方ですから、普通という言葉には程遠いのです。
……まぁ、無事のわかるあの場は良しとしましょう。
[二人から目をそらした。]
今は。
竜郷の無事を。
……いっそ力ある剣とやらで、一掃してくれるといいんですけどね。
たいそうな力を持っているようですし。
[苦笑する。]
ええ、無事であるなら何よりですから。
[誤魔化すようにそう言って]
聖魔剣と神斬剣。
二振りに分けられている状態であっても、その力は計り知れないほど。そう簡単に扱えるものでは無いと……思われます。
[どこか言葉を選ぶようにしながら、オトフリートに言う]
そうした解決法も取れるなら、楽だったかもしれませんが。
[最後に浮かんだのはやはり*苦笑のようなもの*]
あぁ、ですね。
力ある剣が一掃してくれれば。
[オトフリートの言葉に、やわり、同意を返しながら
うちの王はきっととてもまともな部類に入るのだろうな、等と考えていたり]
まぁあの程度の力でしたら、竜郷が滅ぶ事もなさそうですが。
数が多いのが…面倒、ですね。
[上空を見上げると、ふよふよと薄明るい空に浮く欠片。
眼鏡を押し上げて睨むように見て]
まずは西殿の解放の為、「種」とやらを見つける事。
王達が開放されればあれも大きな顔をしてはいられないでしょうから。
[彼女に何の感情が浮かんだのか、オトには理解はできなかった。
ほんのわずかな違和感だけが残る。]
[感情。
それだけでは、この心は感じ取れない。]
[もし彼女が所持者であるのならば――
警戒は、抱かれていないのだろうと思えることが、まだ良いことであった。]
そういうものなのですね。
口伝ですか?
[詳しい様子のエルザにはそれ以上を問うことはせず。]
[エミーリェの言葉に、しっかりと頷く。]
本当に、それが一番楽でしたけど。
出来ないのなら仕方のないことでしょうね。
力が強いのなら、操れる人は操れるのかもしれませんけれど……私には無理でしょう。
[エルザの言葉を考えながら、口にして。]
そうですね。
王様方を解放するのが、一番。
……ですが、そんなに強い力のものがある場所など知りませんが。
近付いたら、影響が出るのは御免ですね。
――あの欠片は、ああやって動いていますけれど。
人にぶつかりにきたりは、ないですよね?
[見上げる視線に沿わせ、天を見る。
浮いている欠片に、眉を寄せた。]
中
ところで結界中のカケラは明日以後だったような。
…wiki確認できんからあれだが。
まぁあんま変わらないとは思うけど…どうなんだろ。
一応赤で出してwikiに言ってもらったがいいのか(悩
私にも、無理ですね。
そのような大きすぎたものは、弾かれてしまいそうです。
[オトフリートの言葉に、再び同意を示しつつ
一度目を伏せ、こめかみを押さえてふるふると頭を横へ振る。]
随行されている皆様は、とても智や仁、力にも長けてらっしゃる方が多いので、力を合わせれば何でも出来ましょう。
ただ、その「剣」が未知数過ぎる事、更にその随行者の中に揺らされた者がいる可能性が高い事…を考えるに、事は単純には行かないように思いますね…。
あぁ…――我々が何か出来る迄、王達が大人しくしていれば、の、条件つきですが。
[ふぅ、と小さく溜息をつき。
続いたオトフリートの言葉には、ぎゅっと背筋を伸ばし直すとパキパキと小さな音がする。]
自分からぶつかる事…
………私、少し周りを見てまいりますね。
幼仔もおられますから、何かの拍子にあの敵がうろうろしてないか。
[言って、オトフリートとエルザに頭を下げ。
ゆっくりと、中庭に背を向けて*歩き始めた*]
……、
[仔は困ったように一度瞬いた後――しかしこれ以上は口に出す事無く、再び歩みを再開した。
強請る事をせぬ仔の様子は物分りが良いと云うべきか、
…はてただ此の場は諦めただけなのかは私の眼には見通すことは出来ぬ。
しかして幾度問いを投げられようとも、私が是という事はまず有り得得ぬ事。
私が彼の王の傍らに存在する理由を仔竜が知らぬ限り――尚更に。]
…? なぁに?
[小さな問いにゆるり視線を向ける。行く先に浮かぶ――あれは欠片に相違無い。
殿の中にまで現れるとは専ら私の想定よりも外であったが、
性質を考えれば考えてみれば何処へ出でても不思議では無かろう。
仔は酷く興味を引く様であった。好奇心旺盛なのは幼き頃の父王を彿とさせるか。
未だ嘗て眼にした事の無い物に焦がれるのは、一昨日の機械竜を眼にした時とも似通う。
話を訊き及んでおれば、幾ら幼子とは言え決して手を触れる事は無かろうが
如何せん、昨今に広げられる会話は仔には聊か難易度の高い会話。
…あの正体を仔が理解しているかは、少々怪しい。]
大人しくしていると、思いますか?
[ゆると、エミーリェを見た。
あんまり信じていない。]
……力の強い人に力を集めて、操ってもらいたいと思うのは、我侭なんでしょうね。
剣の力とやらはどれくらいなのか。
[そして混沌の欠片を、目で追った**]
/*
しかし此の度。
――未だ嘗て使った事の無い文体と三人称を使用しておりますが
この中を軽々と悟られた方はおりますのでしょうか…。
いえ、若干寡黙気味な所やら参加時間が私ではありますが。
酷くこのト書きは面倒です。
時間掛かるし、言い回しが出てきにくいし、何より動かし難い。
ナギを梛にしてしまえば、一人称にもなるし動き易いのに。
やはり私にお子様キャラはまだ難易度が高かったんだな…うん。
「――それに触れてはなりませぬ。
近寄らぬが、懸命。速やかにお離れになって下さい。」
……?どうして?
[嗚呼やはりあの物への理解には程遠かったか。如何しても在るまい。
万が一触れてしまっては間違い無く仔のみで対処出来るとは思わぬ。
近場に誰そ居れば凌ぐ事は可能ではあるが、好都合に居合わせる望みを掛けるは愚行に等しい。
――なれば万が一には、私が姿を転じれば最悪の事態は防げるが]
[其の時には、後々に王の手を煩わせる事必至。出来うる限り避けたい事である。
さて如何するか。そうも云う間に欠片との距離は随分と詰まりつつあった。]
「…あれに触れては、災いしか起こりませぬ。
仔の身に何かあれば――王が心配のあまり飛んで来られるやも。
心配をお掛けするのは、御仔の本位ではありませぬでしょう。
それに、王の叱りを受けるのは私め故。どうか私の為にも――」
……、ととさま、くるの? ここに?
[――不覚。逆効果であった。
心成しか嬉しげに見下ろされようとも、困惑するしかあるまい。
しかし私の身に降りかかる怒りなど些細も気にして居らぬ様子…
僅かながらにでも心裂いてくれれば、私とて冥利に尽きるのだが。]
―― 東殿・どこかの廊下 ――
[カシャカシャカシャと、僅かな羽音を響かせながら、人気の無い廊下を機械竜が飛んでいる。何かを探すように、或いは見回りでもしているかのように]
[その額に嵌っていた天青石が、今は、焔の色のルビーに変わっていることを気付く者は在るか...?**]
[剣を誰かが持つのなら、その人を捕まえるには手も必要だ。
ならば求める人を増やせば良い。
さすれば持ち手は、あぶり出されよう。]
[少し失敗したと、離れて思う。
それほどの力のものならば、あの結界を、なんの問題もなく破れるかもしれない。
破られたくないと思うがかと、苦笑した。]
…本当に出来ないのでしょうか。
[当の剣に意識を向ける]
「そこまでの義理はない」
[返ってきたのは冷たい一言]
「それに今の優先事項は我らを奪われないことだ。
よもや忘れたわけではあるまいな」
忘れてはおりませんが。
…分かりました。
…はい、我君から教わりました。
[正確には口伝ではないが。そのことを教えてくれたのが皇竜であるのは事実。
胸元に手を当てたまま、溜息をつく]
強力な魔法具に多くあるよう、彼の剣にも意思があるとのこと。
一番良いのは諸王の方々を開放し、必要とあれば使っていただくことではないかと、私は思います。
[ミリィとオトフリートの意見を聞きながら、そう答えて]
……それは、止めて欲しいです。
[オトフリートの疑問には否定の材料がなく。
ほんの少しだけ顔が青くなったかもしれない]
解放するのにも力を使えば簡単には思いますけれど。
……竜王様方の結界としても、対するは立場を同じくする方々ですから
[エルザの答えには不思議そうにするまでで。
それから失礼をと東殿の中に入った。]
―東殿:回廊―
[中に入る。
何か音がしでそちらを見ると、機械の竜が飛んでいた。]
[色の違いには気づかない。]
なにをしているんでしょう?
[まぁ良いかと、そこを離れ、ゆく先。
小さな人影がそこにあった。]
[私の忠告を少しは心に留めてくれていると思うは…思い上がりか。
仔は自ら歩み寄りこそはしないが、その場を離れようともせぬ。
至極ゆっくりと、しかし確実に此の前へと欠片は近付いた。
幼き腕でも幾らか歩み出て伸ばせば、安易に触れられる距離。
僅かに上がる腕を制するように、身体を絡ませる力を微か強くする]
「ベアトリーチェ様。悪い事は云いませぬ、どうか――」
[此処までこれば、身を転じるのも覚悟せねばならぬ。
強い意を感じたか、幼子の視線が己へと注がれる。しかしながら好奇心と――父に会う期待と相すれば完全なる静止には遠いか。
その欠片へと、 指先が僅か、触れた。]
狽ヘ!オトがいつの間にか来てる!
すみません一人かと思って自重しなくてすみません…!
騒ぎだけ起こして逃げるつもりだっただなんてそんn(
……姿なんて考えてナイヨー。
[幼子だ、というのは認識出来た。
危険な自体が起きていると、知っているだろうか。]
[気がかりで歩を進めると、子の目の前に黒いのがいるのに気づく。]
あ、それは、だ――!
[口に出すのは、かなり遅かった。
あわてて駆け出す前で、変化が始まる。]
―――自室
……すぴー……。
[結構な長い時間寝ているわけだが、いまだに起きる気配が無い。
力を消費しすぎたとか、疲れていたとか、そういう尤もらしい理由ではなく、ただ単にルーズに寝こけているだけである]
ん……ん。
[悩ましげな声を発して、ごろりと寝返りを打つ。
その勢いで、大方の予想通り大股開きになり、とんでもない格好になった。
開けっ放しにしていた窓から流れる風が心地よい。なんとも、寝るには絶好の条件だ]
―――。
[ゆらり。
ゆらりと、その窓から降りてくるのは黒い塊―――昨夜、大騒ぎが起こった混沌のカケラだ。
なんとも頼りなげに風に吹かれ、もしくは、力の波動に引かれて、部屋の中へと舞い降りる]
……んふふ……。
[そんなことも露知らず、ナターリエが寝笑いを漏らした。
きっと、なんかエロい夢でも見ているのだろう。
そのナターリエのすぐそば……まさにギリギリ触れるか触れないかというところに混沌のカケラが落ちる。
先程、寝返りをうっていなければ触れていたのは間違い無い。
なんとも、運の良い話である]
……ああ……いいわぁ……。
[ごろり―――あ]
―――東殿・回廊
でーーーーーーーーーーーーーっ!!
[目覚ましと言うには、あまりにもな目覚まし。
元々、攻撃力は高くないのに、寝起きばなに襲い掛かってこられたのだからたまらない。
ナターリエは着るものも着れずに、その場から逃走。
簡単に言って、ストリーキングである]
何!?
これは、何なのよぉ!?
[頭が回らない。こんなところにこんなものが出てくるとは思いもしない。
―――そのナターリエの後ろからは、ジャイアントスラッグがぬめぬめと彼女を敵とみなして追いかけてきていた]
えーと。
確か、えーと……。
[全速力で走りながら、東殿のMAPを頭の中に浮かべる。
誰かが追い払ってくれるのが一番ではあるが、最悪自分で対処しなければいけないときのために、ある場所へと向かう]
…! あ…
[凝縮された闇が一寸解き放たれる様に仔の腕へと絡みつく。
己へと届く直前に、欠片はその形を変えて引き下がるが――
此処までこれば幼子の眼にも、それが異常だと感じ取ることは既に容易い。
怯えるように一歩、その小さな足は下がる。
姿を変えたそれは瞬きの間に肥大し、幼子の遥か幾倍の大きさへと変貌した。]
……っ!
[振り下ろされる触手の撃を防ぐは突如現れた一陣の風。
とっさの事に何事か判らず、幼子は眼を見開いた。]
ところで
勝手に風の魔法を前に展開させたんですが。
……実はオトを守るための陣だったら、どうしよう。とか
今更ながら思い当たった…しまった。大丈夫かな。orz
逃げて!
[ティルに指導を受けて良かったと思ったかどうか。
発動した魔法は、子を守るのに確かに成功した。]
[闇の少ない朝方だ。戦うには不利。
しかしせねばならないときもあるのだ。]
[まったく、本当に時折荒事に絡んでよかったと、子を守るために、わずか引いたそれとの間に身を滑らせた。
唱えた呪文は、成立。]
切れ!
[入り込む風は刃となり、触手を切りつける。力は人とたいして変わらなく、弱いが。]
確か……此処を曲がって……あそこを直進して……。
[全速力で走りながら、いまだあまり覚えてない東殿のMAPを思い浮かべる]
「―――」
[後ろからは、それに追いつけずも、引き離されずにずっと混沌のカケラが追いすがってくる]
……しつっこいわねぃ!
で・も!後は、そこの角を曲がって……!
[速度を緩めずに、十字路を曲がる。
―――と、そこにオトフリートとベアトリーチェの姿が見えた]
―――お仲間さん!?
って、あああ、そんなに荒事に強そうなメンバーじゃないかしらぁ……。
―――ああもう!なんか、他にもいるし!
[その仲間を発見したと同時に、もう一つの混沌のカケラも発見]
「…! 闇竜殿!」
[欠片との間に立ち塞がる人物に、私は声を上げた。
しかしその通り、力を持たぬ仔が傍に居ては、妨害にしかならぬ。]
「ベアトリーチェ様、お逃げ下さい。
この場は貴方様には危険過ぎます故!」
[仔には逃げろとの言葉に従えと促せど、足が竦んだか一向に動く気配を見せぬ。
一、二歩と更に下がりはすれど、ただ声も上げず怯えるのみ]
[子が逃げ出せぬ様子を感じとり、攻撃のために開いた口を変える。
守るための陣ならばと、昔使った言葉を重ねた。]
――界!
[簡易の防御壁。
子を守るために、風はそのまわりを廻るはずだが、発動を目でみれはしなかった。]
[子の方をむいた為、敵は背後というせいもあったが。
見えてしまったアレが、呪文より声をあげさせたせいだ。]
だから服を着――!
[叫ぶ言葉は、向こう側のかけらに気づいたからか、
それとも、背後からの攻撃を背に受けるせいか]
……オトフリート!?
えっと。ああ、もう!ごめん、もうちょっと待っててねぃ!
[攻撃を受けたオトフリートへと声は上げたが、速度はゆるめず、そのままオトフリートとベアトリーチェの横をすり抜け、そばにある扉を開けて飛び込んだ]
―――。
[ざぷん。
大きな波音を上げて、ナターリエが浴槽へと飛び込む。
体の隅々まで染み渡る、水の心地よさ。
その冷たさは寝起きの頭に丁度よく、神経が針の先程鋭くなる感覚。
速やかに―――覚醒していく。
少しだけ恍惚の表情を浮かべると、薄い笑いを浮かべて、水を体にまとわりつかせる]
―――さあて……。
反撃の始まりかしらぁ?
[水を体中にまとわりつかせた姿―――少しだけ濁っているので、体の各所は隠された―――で、浴室から静かに回廊へと移動した]
/中/
……今気づいたが。
なんかギャグキャラになっているような気がする……。
全裸キャラは最初から考えていたので自分的に無問題だけど。
─回想─
[粗方の情報交換が終わり、各竜共各々の行動を取り始める。それを見やると、己もその背に砂で作られた翼を展開し、宙へと舞う。目指す先は我らが竜王の身体たる、果てなき境界──]
[中に戻ろうとした途端だった。
走る足音と扉が叩きつけられるような音が聞こえた]
まさか。
[嫌な予感がして、その音が聞こえた方へと走る]
― →東殿・回廊―
─明け方・果てなき境界─
[ザムエルは休むことなく飛び続ける。目的地の果てなき境界は竜郷全体を囲う峻険。中心部にある竜都から目指すとなると、かなりの距離がある。現状を考えると休む気にはなれず、一刻も早く辿り着くよう急ぎ空を駆けた。
空が白む頃、ようやく果てへと到達する。地竜王の身体たる険峻、それを目の当たりにして顕著に感じる変化]
大地が揺れておる……。
これもまた地竜王様が封ぜられし影響か。
[断続的な揺れ。今は微弱なものではあるが、その回数は尋常ではなく。また、封印が長く続けばその揺れは日に日に大きくなっていくことだろう。
その様子に顔を顰めながら、地竜王留守の際に果てなき境界へと配置される留守居の者達を探す。宙を飛んだまま、探し回り、ややあって聞こえてくる喧噪]
……まさかとは思うが。
[嫌な予感と言うのは当たるものです]
「ええい、何じゃこいつらはっ!」
[喧噪の先では案の定、逃げ回っている腐れ縁の爺と数人の若き地竜。その後ろには、広い範囲で地面を覆う黒いものが彼らを追いかけている。良く見ればそれは無数の小さな虫。そりゃもううじゃうじゃと。
若き地竜達が技を繰り出し進行を止めようとするが、如何せん一個体ではないために、何匹かが潰されても周りの虫が合間をぬって更に進み出てくる。何度やってもキリがない]
なーにをしとるかお主らはっ!
[逃げる腐れ縁他の横を並走するように飛び、怒鳴り付けた。収拾をつけられぬ不甲斐無さと、彼らが混沌のかけらに触れていた情けなさが言葉に乗る。エルザが発した警告は間に合わなかったようだ]
「おー! ザムエル良いところに!
こいつら蹴散らすの手伝えぃ!」
何だってお主らあれに触っとるんじゃ!
「話は後じゃ!
あれやるぞあれ!!」
えーい、仕方のない!
[話している場合でないことは確か。「あれ」と言われてザムエルは簡易な印を組む。それに呼応するように周囲の砂が大きなうねりとなって鎌首を擡げた]
砂塵縛!
[うねる砂は行く手を阻むように黒い集団を囲い込み、凝縮するように一か所へと集めて行く。
ザムエルが黒い集団を食い止めている間に、腐れ縁の爺も印を組み、砂塵の上空に巨大な岩石を組み上げていた]
「よぉーし、行くぞーぃ!
ギ ガ ン テ ッ ク プ レ ェ ス ! ! 」
[掛け声と共に、組み上げた巨岩を砂塵へと勢い良く落とす。逃げ場を無くした黒い集団はなすすべなく巨岩に押し潰された。大きな衝突音を響かせた後、辺りは静寂に包まれる]
……お主、相変わらずネーミングセンスが無いのぅ。
「何おぅ、カッコ良かろうて」
[静寂の後になされたやり取りは、何とも間抜けなものだった]
[事態が落ち着いてから、先程の追いかけられていたモノも説明をし、郷の状況を教えてもらい。情報交換の後に再び砂の羽を広げる]
他の者達への伝達を忘れぬようにな。
あれは触らずやり過ごせば厄介なことにはならんはずじゃ。
「おぅ、承知した。
こっちのことは任せておけぃ。
おんしこそヘマするでないぞ」
だーれに言うておる!
貴様よりは上手くやっとるわい。
「何おぅ!」
[相変わらずのやり取りをして、いがみ合いの後にようやく竜都へと飛び立った。
様子を眺めていた若き地竜達は、”喧嘩するほど仲が良い”と認識していたり]
[待ってねじゃないとか、敵をおいていくなとか、時が時でなければ叫んでいたに違いない。]
[しかし敵と認識した相手をあきらめるつもりはないのか、欠片はナターリエを追った。]
―東殿の一室―
[ベットに横にも夜着を纏う事もなく、椅子に腰掛け目を閉じた青年の眠りは深い。騒ぎが起こって少ししてから目覚めたのは、夢の中で刻んだ記憶の欠片を繋ぎ合わせる作業に無意識のほとんどを割いていた為だった]
――…?!
[ぱちりと音がしそうな勢いで瞼が開き、首を巡らせながら立ち上がって扉を開く。そして滑るように叫び声の聞こえた方へと動き出した]
[流水殿の姿にか、現れし別の欠片に気付いた為か。
幼子に見せて良いものか一寸逡巡したのは否定せぬ。
――しかし何れにせよ、目の前の敵から気を逸らしたのは私とした事が愚策であった。]
…、後ろ…っ!
[言葉が詰まる様な子の声に、闇竜殿の背に繰り出された事態を知る。
闇竜殿によって直前にて巡らされた陣は幸いと言うべきか――子竜に害は及ばねども]
「オトフリート殿!」
[子が伏した闇竜殿の傍へと駆け寄るのと、水竜殿が欠片の前へと立ちはだかったのはほぼ同時か。
幼子とは言え、自らの仕出かした事は理解出来たらしい酷く泣きそうに写る。]
[叫び声に聞こえたのは、心の叫びというか激しい動揺の気配だったのだが、非常事態である事には違いない。
夢渡り飛びこむは迂闊と滑る様に向かう]
……無事か? 一体何が…
[邪魔せぬよう囁くような問いを投げる。夢中であれば聞こえない程度に密やかに]
−東殿自室−
[目が覚めたのは何時頃だったか。
寝台から起き上がりむくり。体を伸ばしこきこきやりながら、あー良く寝たと扉を開けて。
―――――びゅん。
何かが目の前を通り過ぎた。
――――――びゅん。
その後を追いかけるように何かが通りすぎた。
どちらも共通して何やら寝起きに染み渡る光景だった。気がする。
ぱたり。
扉を閉めて、何事も無かったかのように*二度寝決行。*]
うふふ……。
よくもよくも、私を驚かせてくれたわねぃ……?
しかも、昔を思い出させるようなグロテスクな姿で挑んできやがりまして……。
[視線は鋭く、唇が薄い。
笑みは、固まったようについてまわっているが、それはもう笑みではない]
―――殺しますわぁ。
[ナターリエにまとわりついた水の一部がジェット噴射のように発射され、追いかけてきたジャイアントスラッグの体を両断する。
―――が]
「―――」
「―――」
[ジャイアントスラッグは両断した先から再生して、二体のジャイアントスラッグへと増殖した。
それを見たナターリエが小さく舌打ちをした]
……単細胞生物はこれだから。
[角を曲がった視界に入ったのは翠樹の仔竜と、その向こうにいるオトフリートと。嫌な予感の正体が]
オトフリート様!
[体裁を構っている暇など無かった。
ローブの左手甲部分を破り、朱の刻印に右の爪を振るう。
印は流れ出る朱に埋まり、上を向けた掌に熱のない光が灯る]
――Verstaerken!
[増幅の言葉と共に浮かび上がった光はオトフリートに向かい、望まれるままに力を変じるはずだった]
―西殿―
[幼仔も居るから危ないし、と、当の幼仔の独りが今正に危ない目に合っているのも知らず、西殿の周りをうろと歩いていた。
ふよふよと浮く欠片は未だ所々視界に入るが、モンスターとして具現化しているものは見当たらず見当違いの安堵の息を吐いていた。]
我が、王…――。
[呟く。
子供のように可愛がって教育してきた王が今どうしているのかと思うと、不安は胸にいっぱいになる。
…―多分、暴れる別の王を宥めるか、我関せずを決め込んで瞑想しているかのどちらかだとは思うが。]
― 螢火の丘 ―
[ 揺らぎの影響か、闇は色を移ろわせ光は明滅を速めていたが、郷に住まう竜達は然程に慌てた様子もなく、齎された情報にも、冷静に対処が為された。唯一つ、領域に舞う滴には、年老いた竜らの眉が顰められた。
対処とは言え目立つ事はせず、平時と同じく均衡を保つに努めるばかり。
群れはせず、されど、自然と統一の取れた存在。
影の性質を持つが為に。
影は何処にも在る。
無いとすれば、其は恒久なる光の内か、深遠なる闇の底であろう。
光と闇があり、故に影が生まれるのだ。
丘をたゆたう二者は混ざり合いて人の容を取る。
老いと若き、男と女の間を彷徨った後、一つの形に定まった。
ふわりと薄布が下りて、肢体を包む。
束の間の休息をとった影は、再度――此度は主の傍らではないが――竜の都へと赴くのであった。
* それは、夜と朝の境の事。*]
[思考は冷静に。
水の如く冷たく。
一撃で倒せなかったジャイアントスラッグをとりあえず、警戒しつつも置いておき、先程よく見なかった周りの様子を伺う]
一人……月。
二人……翠。
三人……翠の付添い人。
―――ああ。天の姿も見えるわねぃ。
[周りに散らばる味方の様子を確認]
一つ。触手を持った、名も無き化け物。
二つ。重ねて三つ。でかいなめくじ。
[目の前と、オトフリート&ベアトリーチェのそばにいる混沌のカケラを確認]
っつ。
[だがその光が辿り着く前に、オトフリートの身体が崩れた]
ベアトリーチェ殿。
オトフリート様と共に下がっていてください!
[まだ仔竜と共に在る存在を確りとは認識しておらず。だから呼びかけたのは仔竜の方へ。
後ろから駆け込み、欠片との間に割り入ろうとした]
―東殿/回廊―
[回廊の角を曲がり目に飛び込んできた光景は正に混沌であり、青年の口元に僅か苦味交じりの笑みが浮かぶ。それでも倒れている月闇の竜の姿が目に入れば、それすらも霧散した]
まずいな。
[朱を散らす天聖流の向こう、両挟みらしい状況と庇護の必要な者達がその中心にいる事に舌打ち一つして、倒れた者の刹那の意識の狭間――白昼夢を介して飛ぶ。
音も気配もなく月闇と翠樹の竜の間に現れた青年は、月闇へ延びる聖なる光に一瞬目を留め翠樹の仔竜に手を伸ばした]
――此処は危ない、此方へ。
― 竜皇殿・中庭 ―
[ 竜都に辿り着いて後、影を渡り宮殿の木陰に至る。
予想よりも時間が掛かったのは、目に見えぬ歪みの所為だ。「あれ」の干渉か、虚竜王の不機嫌の影響かは分からぬが。]
…、………?
[ 一夜明け、雲間に覗く空は明るさを取り戻せど、何かが奇妙であった。されど何故か、原因は明確には判ぜられぬ。
何より気の流れの乱れに影の意識は向いたようだ。]
─果てなき境界→竜都への移動中─
[白んだ空は時が過ぎてもそのままの明るさで。常に見えるやや強めの日差しが現れない]
…珍妙な。
まるで人界の白夜のようじゃ。
[強すぎない明るさ。夜明けであるはずなのに、白夜の夜のような仄かな明るさが辺りを照らしている。
遠くで再び大地が揺れるのを感じた。微弱なそれが竜郷各地へ影響を出すのは今しばらく先ではあるだろうか]
ふむ……。
触手のほうは、ほおっておいても大丈夫そうねぃ。
ならば、私の当面の相手は、このなめくじだけでよさそうねぃ。
ま。元々、私の相手なんだけどねぃ。
[思考を巡らせているうちに、スラッグからの先制攻撃。
酸のツバが、二体同時に、雨あられとナターリエに降りかかる]
……水に、酸とは。
[思わず苦笑した]
あまりにも稚拙。
所詮、知性の無いものはこの程度か。
[まとわりつかせている水を一部移動。
そして、ナターリエが右手を上げると同時にそれは通路いっぱいに広がる水の壁となり、その攻撃をシャットアウトした]
─蒼天の座/前夜─
風刃裂牙……。
[低い、声。周囲に渦巻く風の唸りが鋭さを帯びる]
……破砕の陣っ!
[声と同時、地を蹴り、翔ぶ。
直後、手から離れた銀のロッドは巨大蠍の胴を直撃し、まとう風を解き放つ。風の刃が荒れ狂い、蠍を黒い霞へと変えた]
あー、も、あっぶねぇなぁ……。
[危険が去った、と認識して、最初に口をついたのは、こんな一言。
振り返った姉は、いつもの気丈な様子とは裏腹、色を失っているようにも見えた。
さすがに驚いたのか、と思った矢先、ぎゅう、と抱きしめられて]
ちょ、ちょ!? ねーさん!?
[突然の事にわたわたおたおた]
っ――!
[仔の声に、はっと後ろを見た時には遅く。
背をその手が払い、思わず床に崩れた。]
[けれど心配そうな様子を見上げ、口元に微笑をともす。
アーベルがやってくると、仔のことは任せて前を向く。]
[運良くと言っても良いものか、零れた血を指にすくい、廊下に指を付く。
そのままくるりと円を描くと、間に入ったエルザの後ろで、人の世の魔法、炎がのぼる。嫌がられるなど気にできる余裕もない。]
[火の玉が、勢いをあげて、それに向けて飛んでゆく。]
[とりあえず、どうにか落ち着いた姉や、蒼天の座にいた眷族たちに事情を説明する。
……やはりというか、王自身の安否よりも、周りへの影響が気遣われました。
もっとも、そんな反応も容易く倒れはしない、という自分たちの王への信頼あればこそ、なのだが。
ともあれ、その日は領域に留まるように、と言われ。
疲れが残っていた事もあり、それに従った]
あ、そーだ。
ねーさん、あのさ……。
[夜、食事の際にずっと感じている違和感の事などを話して聞かせる。
姉は、平静を装っているが、手つきが微かに震えているようだった]
……ねーさん?
[その様子に、スプーンくわえてきょとり]
「ティル……」
なーに?
「それ、多分……母様譲りの力、だと、思うけど」
あ……やっぱ、そうなんだ。
「ええ……」
[頷く姉の表情は寂しげで。その寂しさの理由は問う事もできず。
ただ、無理をせぬように、との諭しを刻み、翌日、夜明け前に飛び立った。
天候の事に関しては、蒼天の座に残る者たちで何とかできぬか、調整してみるから、と言われた事もあり。
今は、竜都へと常磐緑の翼を向ける]
/*
しかし投票を誰にするか。
バファだとミハミハになってしまうこの不思議。
陽光が初回吊りはやはり演戯の伝統ですk
オティーリエ、動けるか!?
[聖なる光が癒しか違うものかの判断が咄嗟に付かず、また天聖がオティーリエと欠片の間に入り込むのを見て、まずは戦いの邪魔であるだろう仔竜達を引き離そうと試みる]
[アーベルにかけられた声は、届いてはいなかった。
さすがに仔を守るために動いては、余裕など無かったのだ。]
[唐突に現れた――と、思ったアーベルにも、微笑を向けていたのには気付かれなかっただろう。]
頼みます――
[声を発するより、こちらの方が楽であった。]
…、…っ!
[天竜殿から投げられる声に、幼子は弾かれる様に顔を上げる。
共にと云われ従う気持ちはあれど、体格差は埋められるものでは無い。
闇竜殿に笑みを向けられようと、幼き心には申し訳無さが先に来るか、
傍らに佇んだままただうろたえるばかり。せめてもと言うか、泣きこそしないが。
と、精神の竜から伸ばされた手を視野に入れたか、慣れぬ腕に仔は一度躊躇の素振りを見せ――しかし躊躇う暇など無いと判断したか、心竜へと手を伸ばした。]
[ 歩みを進めるも、どうやら見当違いの方向だったのか、勘違いであったのか、所々に浮かぶ欠片は見られるはするが静かなものだった。しかし踵を返そうとしたところで、他者の姿を見つけ、影はその者を真似て口を開く。]
雷撃の……エミーリェ・アパト殿?
[傍らを抜けて触手へと飛んでゆく炎。
驚いたのか怯んだのか、僅かに後ろへと退いた]
我が血を糧に、その動き、暫し留めん。
[左手を前に振り出す。流れる血の幾らかが触手へと飛んだ。
それは絡みつく網のようになり、触手の動きを鈍らせようとする]
大丈夫ですか。
[前を睨みつけたまま、オトフリートに確認の一声]
機鋼竜 エーリッヒは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
さて、と。
切っても意味無いなら、次はどうしようかし―――。
[相手の攻撃を防ぎ、次の攻撃手段を考えていたとき。
不意に。
後ろから。
血の匂いがした]
は。はははははははははははははは!!
匂う!匂いますわぁ!!
どんな美酒よりも甘く、人を酔わせる香しき匂いが!!
ああ……興奮してきますわねぃ……!!
[目つきは一層怪しく。
べろりと上唇を舐めた。
……濁っていて、体の各所がよく見えないのは幸運だったかも]
[結局あの後も問われたことがあれば、推測も含めて自分の知るところを答えていたわけで。
それが一段落した後、宛がわれた部屋で思考の海に沈んでいたのだが、外の物音と実体化したカケラの気配に眼を開ける。]
…………。
[ふう、と軽く息を吐くと、ポーチ付きベルトとナイフを手に取り、部屋を出て、戦闘の行われている場所へと駆けた。]
ええ。
[さすがに衝撃から、すぐに声を出すのは苦しかったものの。
確認の声に言葉が出される。]
[そのまま身を起こし、背より落ちる血を再びすくう。
もう一つの円を描き、エルザの魔法を補強するようにと、使うのは樹の力。]
[本職はそばにいる為、それに比べてはいけないが、欠片が変じたものの下から、蔦が絡め取るように伸びた。]
─上空─
……なぁ、ピア。
なんっか、妙だよ、なぁ?
[気流を制してその場に浮かびつつ、今は首筋に確りと呟く相棒に問う]
光が……なんか、違う。
風の感触もだけど……なんだろ、コレ……?
[風や天候の変化には敏いものの、こういう部分には余り強くなく。
空に浮かんで、思案タイム]
[ノーラの言葉に、振り返る。
くい、と、眼鏡の真ん中を人差し指で上げ歩を止めて首を傾けた。]
影輝の…ノーラ殿。
危なそうなモノは見つけたりしていませんか?
―東殿/回廊―
[小さな手が躊躇いを越えて伸ばされたのを青年は口元に穏やかな微笑を浮かべ、恐がらせないようそっと繋いだ。そして目の合う合わないを気遣う余裕もなく黄蛇に視線を流す]
飛びます、しっかり捕まって。
[言いながら仔竜の手を首に回させ、膝の内側と背に腕を回し抱き上げた。刹那視線を移ろわせて目を閉じ、再び目を開くと同時に夢渡る。
出現するのは、二度寝むさぼり真っ最中の生命竜の部屋の外]
[そうして駆けて来て、角を曲がって出てきたのはちょうどナメを挟んでナターリエ側。]
……ナターリエ。とりあえず。公衆の面前では服を着た方が良いと思いますよ。
[……そこに今突っ込み入れますか。]
─上空─
[空を訝しみながら飛行していると、その視界の先に常盤緑の翼の飛行物が見えた]
ぬ?
おお、ティルか?
[本性転変していたために判別はやや時間がかかった。知己と知るとそちらへと近寄り声をかける]
何かおかしなものでも感じたかの?
[ 影の首は左側へと傾ぐ。]
見つけていると言えば、見つけていると言いますか。
[ 無論それは時折視界に入る、黒い、切れ端のようなもののこと。]
……乱れを感じた気がしたのですが、
エミーリェ殿がこうしていらっしゃるということは、
気のせいだったのでしょうか。
空も奇妙ですから、それと勘違いしたのか。
て、あれ?
[呼びかける声に、そちらへと首をめぐらせる。
首にしがみつくピアが尻尾を振ったのは見えたか否か]
ああ、爺ちゃん。
んー、なんかね。
空の感じがこう……違うなあ、って思って。
―― 東殿・廊下 ――
[カシャカシャカシャと建物の中を一周してきた機械竜が、混沌のカケラと竜達の大乱戦に出くわしたのは、ある意味必然だった。少し離れた場所で戸惑うように羽ばたきながら空中停止。ちかちかと瞳が赤く明滅する]
―東殿・回廊―
良かった。
[声に安堵が滲む。蔦と二重に絡みつかれた触手は、うぞうぞと動くもののこちらへの攻撃までは至らず]
止め、どうしましょうか。
[これ以上の力を使うには、他の刻印も傷つけなければならず、僅かに逡巡する。
後ろから聞こえてきた声に嬉しくない形で我に返らされたのもあるだろうことは、よろけかけたのに見て取れるか]
[もさもさ動く小猿の尻尾には手を伸ばし握手のように]
空か…。
奇妙な感覚ではあるのぅ。
もう陽が昇っても良いはずなのに、その明るさが少ない。
[確認するように天を仰ぐ。それからティルへと視線を戻し]
お主も郷に戻っておったのじゃったか。
姉君はご無事じゃったかの?
「―――」
[豹変したナターリエを気にも留めず、ただひたすらに、水の壁を通り抜けようとして通り抜けられずに「?」とか疑問符を上げて頑張るジャイアントスラッグが一体。
もう一体は変わらず遠くから酸のツバ]
―――良い気分で酔っ払っているのに……邪魔ですわよぅ?
[そんな混沌のカケラをナターリエは一瞥すると、水の壁を変化させて、カケラを一体包み込む形に。
そして、そこに更に水を送り込み、中央に収まっているカケラに深海の如くの圧力をかける]
蛙のように―――つぶれなさい。
[軟体動物にその攻撃が抗えるはずも無い。
カケラの一体は、ぶちゅりと水につぶされて、消えていった]
[ふわりと感じた安堵の心に消えていた笑みが口元に漂う。
仔竜達を下ろしながら、青年のレンズ越しの紺碧は月闇の竜だけでなく流水と天聖、そして欠片の魔物の動きも気を配っていた]
[―――丁度その時だ。
ナターリエがユーディットを視認したのは]
あらぁ……ユーディットじゃなぁい?
うふふ……。
私だってねぃ……やろうと思って……このような姿になろうと思っていたわけじゃないのよ?
ま。そんなことはいいわぁ。
貴方も、このパーティに……参加なさぁい?
見つけていますか?
何か処理が必要な物ならばおっしゃって下さい、すぐに下します。
[少しばかり前のめりになりかけてから]
乱れ?
私は…そういう、気を感じる的なものに疎いので、何か現状のヒントとなる物であれば、追う価値はありますが、どうでしょう?
空は…確かに。
雷も、祭壇に落雷があるそうで不安定です。
[目を空へと向け、ふると頭を横へ振った。]
[そんなある意味ボケなツッコミを入れていると、Gスラッグのうちの潰されなかった方が向きを変え、こちらに突進してくる。
だが、目前にそれが迫っても慌てることなく、]
……第参種開放。
[ポツリとそう呟き、ブンと腕を振り上げると、交錯の前にGスラッグ真っ二つ。
そして彼女の指先には真紅の長い爪。]
……ここで本性を開放したら、ちょっと壊しそうな気がするんです。
[エルザの言葉に、真剣につっこんだ。
大丈夫、あの言葉は聞こえてない。
と、ある意味現実逃避ちゅうではあるが。]
動かなさそうですし、陣でも描きましょう。
おそらくそれで、消せると思います。
[ついていた膝を立て、立ち上がる。
それから、動きを封じられたそれのそばに近寄った。]
風がいつもと違うのは、昨日翔んだ時も感じてたんだけど。
……その時は、光、こんなじゃなかったからさぁ。
力が……弱くなってる、って事、かな?
[思い至る事はそれくらいで、ぽつり、と呟き]
あ、うん。
蒼天の座にも、カケラが出て、ちょっと騒ぎになったけど、けが人もなかったし。
ねーさんも、大丈夫そうだった。
[あの、寂しげな表情は気にかかるのだけど]
―― 東殿・私室 ――
[一方、機械竜の主の方は、与えられた部屋のベッドで仰向けになり目を閉じていたのだが…眠っていたのではないらしく、機械竜が騒ぎを目撃すると同時に、ぱちりと目を開いた]
混沌のカケラ…
[慌てて跳ね起きようとして、左腕が動かないことを思い出し、顔を顰める]
Sit…!
[舌打ちしてから、右腕をついてようやく起き上がる]
ユル…誰かが危険になったら、助けろ。
[離れた廊下の情景を伝えて来る機械竜に命じる小さな声は、どこか苛立ちを含んでいた]
[そうと繋がれる手の優しさにか、仔が確りと手を握るのが見て取れた。
慣れぬ相手に怯えが無かった事に一寸安堵を零し、しかし一寸流された視線に私は気を引き締めることとなる。]
「――承知致しました。」
[心竜の言の葉に意図を悟った私は、確りと仔へ絡める力を強くする。
小さき身体では在るが幼子の腕に捕まるのは難無き事。中途に振り落とされるのは適わぬ。
それと同時――慣れぬ感覚では在ったが瞬きの内に景色が変わるのを見やれば、夢渡ったのだと寸時に気が付いた。
尤も、仔は何が起こったか微塵として判らぬようであったが。]
…?
……東殿崩壊は避けたいですね。
[そこまでのつもりは無かったのだが、と冷や汗一筋。
更に聞こえてきたユーディットの声は、今度こそ聞こえない振りをした。結構必死に]
お願いします。
それまでは確実に押さえ込んでおきますので。
[言うと左手にもう一度爪を立てた。僅かに眉が寄る。
流れる血は宙に消え、捕縛の網をより強くする]
力が弱く……無いとは言えんのぅ。
天候の乱れによる一時的なものやも知れぬが。
[示された可能性に渋い表情をしながら頷く。続く言葉を聞くのもやや顰めっ面のまま]
そちらにも出ておったか。
儂の方にも出ておったよ、どうにか鎮めて来たがの。
怪我人が無くて何よりじゃ。
しかしこれでは各地に出現しているのも明らかじゃのぅ…。
エルザが各地へ警告を出したから、不意なもの以外での被害は出ていないと思うのじゃが。
[各地よりも竜皇殿での方が騒ぎが酷いのはまだ知らない]
[ 雷撃の竜が前のめりになった分、影が一歩退いた。]
……いえ、「混沌のかけら」の事でした。
言葉が足りずにすみません。
竜郷でも遭遇しましたが、厄介なものですね。
[ 天を仰いでいた視線を下ろし、僅かに首を振り謝罪の言葉を紡ぐ。そのまま眼差しは流れて東へと向いた。]
西殿は異常ないのですよね。
となると、東殿でしょうか。
[ 派手な物音が聞えないのは内部であるからか。]
空は……ずっと見ていると、眩暈がしそうです。
[ピッとカケラの残滓を振り払い、ナターリエの言葉に僅かに眉を顰めると、]
…………本当ですか。俄かには信じられませんが。
しかし。パーティー……ですか。
どう考えてもゴミ処理でしょうこれは。
[そう言ってる間に、先程ナターリエが遭遇したように斬ったのが2体に。
気配で察して、軽く息を吐くと]
……デッドコピーとは言え特性は持っているということですか。
……仕方ありません。本来三下相手に使うものではないのですが。
[そう呟くと、パチンと腰のポーチのひとつの口を開ける。
そこから空中に躍り出たのは、青みがかった緑の宝石。]
ん、それならいいんだけど。
天気の方は、疾風の古老たちが何とかできないか、働きかけてみるって言ってた。
兄貴がいないと、ねーさんが一番強いんだけど、今は、無理させられないし。
オレは、あっちみてないとだし、ね。
[そのあっちは今とんでもないわけですが]
んー、それに、蒼天の座の周りの気流も、酷くなってたんだよなぁ……。
そういう変化も、ちょっと心配かもね。
えぇ、厄介ですね…。
幼い仔龍も、おられるというのに。
[謝罪には、いえ、と首を振って手を小さく翳し]
西殿は異常が無い…というか、そのまま維持されている状態、でしょうか。
一応ぐるりと回ってみたりしましたが、何らか変わった事は見受けられませんでした。
東殿に…――何か、感じたりしますか?
[空に眩暈が、との言葉にはそうですね…と重い返事をしながら、同意した。]
曖昧で、苛々します。
[エルザが捕縛を強くするのと同時、近付いたソレに血のついた指先で触れる。]
よくもまぁ、やってくれました。
[動けないでいる触手の上に円を描く。
低く唱えた呪文は、人の世界で使われるものだけれども。]
[そうしてぴたりと、円が閉じ。]
滅びろ。
[囁くように告げた時に、陣の展開。
結果として内側から弾けた触手は、凍りづいて、そのまま炎の熱で空中で溶けて消えた。
風・水・氷・炎。四つの魔法が同時に使われたというのは、隠してはいないが。]
―東殿・自室―
[どれくらい寝ていたのだろう。ブリジットは身を起こし、ふるりと頭を振るう。
ここずっと、結界に掛かりきりでまともに休んでいなかった為か、
かなり深く寝入ってしまっていた様だ]
……何やら、騒がしい気がします、ね。
[ゆっくりとベッドから降り、軽く身なりを整えてから、部屋のドアを開いた]
[少し離れたところに、心竜と翠樹の仔、そして黄蛇の一団が見えた]
……一体、どうしました?
[何か起きたのかと、声を掛けた]
―東殿/回廊―
[背にした仔竜から感じたのが怯えなどの心の動きではない事に気付き、青年は視線を戦いに向けながらも穏やかに声を掛ける]
先ほどの場所は危ないので少し離れました。
此処までは来ないと思いますが、危ないと思ったらナギ殿の指示される方向に逃げて下さい。私は大丈夫ですから。
[言いながら盾になるようさり気なく体をずらし、仔竜の目に毒なものが映らないようにする]
なれば天候はしばらく抑えられるじゃろうか。
[姉に無理はさせられない、との言葉に疑問は抱いたが、踏み込むことでも無かろうとそれには触れず]
ふむ、気流が酷いとな。
…大地が揺れておったのと似たようなものかの。
やはり少なからず影響は出ていると言うことか。
[宙に漂ったまま腕を組み考え込む。早期解決が望ましいが、果たして]
と、姉君と言えば。
お主が先日から感じている感覚について聞いてみると言うておったかの?
それはどうなったんじゃ?
[ふと思い出したことを口にした]
[ユーディットの言葉に、小さく笑い声を上げた]
うふふふふ。
夜の遊びは好きだけど、露出狂の趣味は無いですわよ?
それに。
香しい匂い。美男美女の集い。この騒ぎ。
どこを取ってもパーティじゃなぁい?
[からからと笑う。
いまだ、血の酔いは醒めていない]
それよりも、その化け物。
なかなかしぶといけど、貴方ならどうするのかしらぁ?
[先程水の力は大分消費したので、同じ攻撃を二度は使えないので、ただ酔っ払った状態で、時空がやることを興味津々と見守った]
そうですね……
本来ならば、目を離さない方がよいのでしょうが。
[ 零れる吐息は、気侭に動く仔らに対してか。
翠樹の仔竜はまだしも、陽光の仔竜の気侭さには手を焼くようだ。]
維持されているということは、
虚竜王の不機嫌の影響も、まだないのでしょうか。
[ 後の問いにはノーラは唇に指を当て、黒の瞳を真っ直ぐに東殿に向けて意識を研ぎ澄ます。力の乱れは変わら随所に存在するも、それとは異なる、一気に発露される複数の属性が感じられた。竜本来の力にすれば弱いが、それが平時に用いられるものではないのは理解出来よう。]
戦闘が起こっているかもしれません。
……いた、でしょうか。
[ そう声に出すと同時に歩みだすも、苛立ちを率直に口にする雷撃の竜に振り向き、首を傾げた。]
はっきりと断じられないものは、お気に召しませんか。
[そして、彼女は増殖したスラッグに向けて手を翳す。
その手を伝うように、ヒュンヒュンと彼女の周りを回っていた緑の宝石──アレキサンドライト──が掌の前に。
そして、宝石を中心に瞬時に展開する魔方陣。
それはギチギチと音を立てて、供給されるエネルギーを蓄え。
そして……]
[蛞蝓のバケモノが時空と流水の竜により掃討されるのは火を見るより明らかだった。そちらは視界の端に留めるだけにしてオティーリエに視線を向ける。それと前後するように諸種が滅びるのが見えた。緊張を安堵に変えて心話を投げる]
――お見事。お疲れさまでした、オティーリエ。
[風・水・氷・炎の同時行使への、素直な賞賛と労い]
でも、長くは無理だろって。
だから、まあ、とっととケリつけないとね。
[言いつつ、長い尾をゆらりと揺らす。
人の姿であれば、肩を竦めた、という所だろう]
んー、一応、聞いてはみた。
やっぱり、母さん譲りの力なんだって。
母さん、そういう……力の波とか、揺れとか、そういうの感知するの上手かったらしいから。
それが、色んなもの、引っ掛けてる、って感じでいいみたい。
……第弐種開放。消し飛びなさい。
[──開放。廊下の壁もろとも、Gスラッグ2体を消し飛ばした。
放出が終わったあとに残ったのは壁にあいた穴だけ。カケラの欠片も残っていない。]
焔竜 ダーヴィッドは、雷撃竜 ミリィ を投票先に選びました。
いえ
[アーベルの賛辞に、困ったように返して。]
触れなければできないなんて、まだまだですね
でも、ありがとうございます。
アーベル殿も、仔を連れていってくれて、助かりました。
ほ。
お見事。
[ユーディットの鮮やかなスラッグの退治の仕方に思わず拍手をした]
……とは言え、壁に穴を開けるのはやりすぎなんじゃないかしらぁ?
[ナターリエがちらりと視線の先にある、壁の穴を見つめながら言った]
―東殿/回廊―
[向けられた馴染みある声に振り向かぬままに青年は自分の見知った事を返す]
混沌の欠片が幾つか出たようです。
もう片がつきそうですが、爆発するかもしれないので近づかないで下さい。
[回廊が無事で済むのか危惧したくなる程の時空のエネルギーを感じ、牽制する]
…うん、わかった。
[心竜の言葉に一度青年の姿をした相手を見上げ、一寸の沈黙の後仔は一つ頷いた。
先程は云う事を聞かずにして此の始末。素直に訊く様はその所為かは定かでは無いが――反省の色が伺えようか。
しかしながら後にきつく言い聞かせなければならぬ。闇竜殿を始め、皆様方に迷惑を掛けたに他ならぬ故。]
…ほんとうに、アーベル、だいじょうぶ?
[さり気無く身体をずらしたのは見て取れたが、四方や仔が気付く様子は見られない。
尤も、気付いた所で恐らくその意図は計り知れまいが。
心竜殿には、心底感謝の念が耐えぬ。
と、掛けられる声に仔と揃い振り向くと、氷竜殿の姿が見て取れた。
ゆるりと仔の腕から頭をもたげ、一礼を返す。]
「氷竜殿、…いえ、お騒がせして申し訳有りませぬ。
御恥かしながら、仔が混沌の欠片に触れてしまい――。
目付け役とは名ばかり、…とんだ失態を。」
お見事です。
虚無の気配も完全に消えたようですね。
[オトフリートへと声を返すのに少し時間が掛かったのは、一度に複数の力が動くのを見て驚いていたからか]
お疲れ様です。
お怪我の方は大丈夫ですか?
今なら血止め程度は出来るかと思いますが。
[左手に滲む朱はそのままに尋ねた]
虚竜王…あぁ。
不機嫌は…時間が経てば経つほど…起こりそうですね。
…え、戦闘?それは…参らねばならないの、では?!
[ばっと体を東殿の方へと向ける。
続いた言葉には、眼鏡の奥の瞳に少しだけ笑みを浮かべた。]
線引きが曖昧な物は、性に合わないのです。
―東殿・回廊―
先刻の、ティルとミリィが退治していたあれ、ですか。
[心竜の忠告を聞いて、本当に間も無く。
時空の力の渦が弾け、大きな穴が穿たれるのが、見えた]
……なんとも、派手ね。
うむ、時間はあまりないのぅ。
[ケリをつけるとの言葉には同意の頷き。続く言葉を耳にし、ふむ、と声を漏らす]
母君譲りのもの、か…。
[内容を聞きしばし考え込む。この子ならば、信用出来るだろうか。否、教え子であるあの二人ともう一人の孫的存在も信ずるに値する。
次にティルに向けた顔は至極真面目なもの]
……ティルや。
もし、儂が誰かと敵対したその時は。
そやつは「揺らすもの」に干渉された者と思え。
おそらく、確率は高い。
[告げた直後、袖から微かに覗いた黒き腕輪を右手で握った]
―― 東殿・私室 ――
[混沌のカケラから産まれたモンスターもどきが無事に討伐されたのを確認して、ほっと息をつく]
さすがに凄いや、みんな。
ユル…そこをはなれ…いや、待って。
[近付く焔の気配に目を眇めると]
あん、の馬鹿…!
[ぼそり悪態]
/*
えええええええええっ!?
オレにそれふるのぉ!?
いっそ赤・紫両陣営と対立しようとか思ってんだけどwwwwwww
やらりたw
いや、予測してしかるべきだったかwwww
[同じく片づいたもう一体。
壁の被害は甚大。]
……。
あ、大丈夫ですよ。
あなたも、血を流していますし
[エルザの申し出に、断りの言葉を。]
これくらいならば、包帯でも巻けば大して問題はありません。
無理はなさらないで下さい。ね?
[代わりに浴室を借りようかと、その方向へ目をやりかけ、
流水の姿に目をそらしたのは仕方のない話**]
いえ、此方こそお任せしてしまって。
少しでも役に立てたならよかった。
[困ったような声にそれ以上は言わず、感謝の言葉に穏やかに返す。そうして壁の穴を見ながら、すっと声の温度を下げた]
……時空竜はこのまま動かさせておくには危険ですね。
結界に虚竜王の力が絡んでいる事もあるし、中と外から綻びを作られてしまうかもしれません。
それに――…虚竜王の出席が剣を隠すための可能性もある。
[どう思いますか、と問うように視線を投げる。その眼差しの奥には戦いで追った痛みへの心配の色も浮かんでいた]
―東殿・回廊―
[アーベルを心配そうに見つめる翠樹の仔の姿を見ながら。
黄蛇に経緯を聞くと、ほぅと安心したような声で]
過ぎたことを言っても仕方ありません。
それに、もっと他の成竜たちも気を付けなければいけなかったんですから。
[そう呟く。己を責める黄蛇へ、ゆるりと首を振るった]
それよりも、大事に至らなくて何よりでした。
リーチェも、ナギさんも……アーベルも、怪我は無いですか?
[少しだけ、翠樹の仔の傍に歩み寄り、屈んで皆へと尋ねる]
精神竜 アーベルは、時空竜 ユーディット を能力(襲う)の対象に選びました。
[ 一瞬、波動に足が止まり、再び動く。]
とどめの一撃、といったところのようです。
それに、エミーリェ殿は昨日のものでお疲れでは?
私とて争いは得手ではありませんから。
[ 顔は向けぬが、表情は普段と変わりない。次第に、東殿が近くなる。]
性、ですか。
各々の属性ゆえにその性を持つのか、
性ゆえにそれに属するのか、どちらなのでしょうね。
御師様。
[ようやく意識を分けるだけの余裕ができた。
届いたのはどのタイミングだっただろうか]
竜都内は外より欠片が多く在る、かもしれません。
結界の存在を思えば不思議ではありませんし、或いは私の気のせいなのかもしれませんが。
お戻りの際にも十分にお気をつけて。
[いつもより若干強い天聖の気。
だが血止めさえ終わればこの刻印は比較的早く力を取り戻す。だから何があったのかは特には告げず]
うん、でないと色々と困るし。
[何が困るか、は言わずに、また尻尾をゆらり]
……うん。
ねーさん、なんか……ヘンだったけどね、話してくれた時。
[長きを生きる大地竜であれば、もしかしたら、噂に聞き及んでいるかも知れない。
200と50年前、唐突に『消えた』疾風の竜がいた事は。
そして、それが嵐竜王妃とその弟の母で会った事も。
それを知らぬは、ただ、若き疾風竜のみで]
……て、え?
なにそれ……どーゆーこと?
[常と違う雰囲気をまとって、告げられた言葉。
青の瞳は険しさを帯びつつ、見慣れぬ腕輪をちらりと見て]
そうそう。
そう言えば―――。
[くるり振り返って、こちらと同じく戦闘を終わらせたオトフリートとエルザを眺める]
―――良い匂いはなっているじゃなぁい?
そのままのほうが魅力的だし、興奮もするんだけど……私が呼び込んできた過失もあるし、癒しましょうかしらぁ?
生命ほどではないにしろ、私にも多少は癒しの力が使えますからねぃ?
[それよりも先に、体を隠せと小一時間(略)]
―― 東殿・回廊 ――
[残念そうな様子の焔竜の頭上に、どこからか機械竜が飛んで来て、通りすがりに焔色の髪を数本、メタルの爪の先に引っ掛けて毟って行ったとか]
そうですね。
あの方の力はとても強い。
……剣をとる邪魔になりましょう。
虚竜王のことは存じませんが……。
この方は、剣を、奪おうとはしないようにも見えますから。
[それから、心配してくれるのを悟り、ほほえむ。]
大丈夫ですよ。
ですが、心配をおかけすることになり、申し訳ありません。
アーベル殿、気になさらないで下さい。
[心優しい竜へ、安心してもらおうと告げる**]
まぁ、被害がたいしたこと…
この程度で済んで良かったな、うん。
[混沌の欠片の魔物の被害より、オーバーキルの二次災害の方がでかいとかいう事実からは目を逸らそうとしたよ、うん。]
[ティルへと一部を明かした直後。エルザの声が剣──握った腕輪を介して届く]
…また騒動が起きたか。
数が多ければ不意の接触も多いやもしれん。
そちらも気をつけるのじゃぞ。
竜都の外でも出現しているのは確認してきた。
発布した警告もあるから被害は然程出ていないとは思うが…。
[強めに感じられる天聖の気。刻印を破ったか、と顔を顰める。ティルの前に居たが、似たような表情をしていたために相手には気付かれることはないだろう]
これは、まあ。
…わざとですから。
[断られれば強引にするわけにもいかず。
右手で左手甲に触れると、小さく血止めのための術を紡いだ。
覆いを破り捨てた以上、血の流れが止まればそこに刻印の痕があるのが一目で分かることだろう。竜卿の外に出たことのある者ならば、その意味までもが]
無理というほどのことはしていない、と思います。
状況からして、必要だと判断致しました。
オトフリート様こそ、あまりご無理をなさいませんように。
[そしてオトフリートの見ている方向を改めて見て。
色々な意味で頭が痛くなり、蟀谷を押さえた]
―東殿/回廊―
[爆発の少し前、かけられた翠樹の仔竜の幼げな心配の心に青年は穏やかに微笑んだ]
いい仔ですね。
……引き際は心得てますから、大丈夫。
[そう告げて間もなく欠片達は退治され、大穴を見ながら氷破竜の言葉に同意に頷きを返した。
視線はそのまま血の匂い漂う月闇の竜達の方を向き、心配そうな色が過ぎる]
………痛み止めくらいなら出来ますが。
[言いながら黒に近い紺の詰襟の長衣を脱ぎ、流水流の後ろからその肩にかけようと手を伸ばした]
見せるのは大事な時に限る方が魅力的ですよ。
私の方は大丈夫です。
オトフリート様にはお願いできるならと思いますが。
…その前に何よりも。
何か着てきてください…外からも見えてしまいますから。
[硬直せずに済んだのは、二度目だったからだろうか。
必死に目を逸らしながら、ナターリエに答えた]
[ノーラと共に、歩みつつその言葉に顔を向けて]
止めの?
あぁ、誰かが処理して下さったのですね。
私はもう大丈夫ですよ、眠りましたから。
[少し安堵した息を吐き、ふると頭を振る。
言われた言葉には、少しだけ薄く笑みを浮かべて]
どうでしょうね?
性が属を選ぶのか、属が性を選ぶのか…
それは、とても面白いお話ですね。
「…しかし、私めに責が有るのは変わりませぬ。
申し訳ありません。」
[言葉は有り難きものであるが、しかしやはり悔の念は変わる物ではない。
視線の高さが屈む氷竜殿とかち合ったか、仔はその瞳真直ぐに見つめ。
向けられる問いに、仔の表情が泣きそうに歪んだのが見て取れた。]
――…、リーチェは、へいき。
…でも、オトフリートが。リーチェのせいで、せなか。
[ケガしちゃった、と続く筈の言葉は俯いた所為か良く聞き取れぬ。
心竜殿が闇竜殿へと掛ける声に、僅かに身体が震えたのは気のせいではなかろうが]
変じゃった、か…。
…無理もあるまいて。
[最後の呟きは極小さなもの。果たして目の前の若き風竜にまで届いたか。
ティルの目に険しさが帯びるのを見れば、一度瞳を閉じ]
「揺らすもの」が、干渉されし者が狙う物。
それは既に竜王様達の手から離れている。
…つまりはそう言うことじゃ。
[そこまで言い、再び瞳を開ける。その視線は真っ直ぐとティルを見つめ]
信じるかどうかはお主次第じゃ。
儂はお主が信じられると思うたから告げた。
これは儂だけの問題ではなく、護り切れるものでもない。
粗末とは失礼ねぃ。焔の。
色んな女性とお相手した一品ですわぁ。
[言いながらも、アーベルから衣服を受け取り、適当に上に羽織った]
その悪態は、自分の仕事がなくなったことへの虚しさ?それとも、自分よりも大きいからという僻みかしらぁ?
おほほほほ!
[何故か、勝ち誇ったかのようにナターリエが笑った]
ああ。精神の。ありがとうねぃ。
私も見せて歩くような趣味は無いんだけど、今回は寝起きの非常事態だったからねぃ。
[と、アーベルに礼と、わずかながらの言い訳を言った]
いえ、私は。
もう血も止まっておりますから。
[アーベルにもゆるく頭を振った。
右手は左手を隠すように握られている。
上着を掛けようとしているのが見えれば、視線はずらしたままホッと息を吐いて]
壁、修理しないといけませんね。
[話を逸らすかのように、別の問題を口にする。
押さえる手に流水の気配が僅か混じっていることに気付く者は、どれだけいたの*だろうか*]
それはよかった、ですが、無理はなさらず。
敵と成り得る存在は不透明なのですから、
余力を残しておくに越したことはありません。
[ 影の右手が黒布を掴み、掻き寄せた。
音無く歩み回廊に差し掛かると、人々の声が聞えてくる。]
選ぶ、ですか。
見方によっては、属性に囚われている、ともなりそうですね。
…うっせ。
そういうもんはなぁ、いちばん大事な奴を満足させてやれりゃぁそれで十分なんだっての!
[何の話だ、というのはさておき。]
つーかさぁ…こんなことして遊んでる場合じゃねぇだろ。
誰がそうなのか調べないと。
[エルザの言葉により、オトフリートに癒しの力をいるかと問いかけてみたが、やはり答えはNOなようで]
……二人とも。
人に甘えられるときは、遠慮なく甘えたほうがよろしいですわよ?
ま。いらないというのに、無理矢理癒そうというほど、私はおせっかいじゃあありませんけれどもねぃ。
[そこで言葉を切って、視線を先程化け物のいた辺りにさまよわせると、誰にともなく疑問の声を発した]
―――というか。
今更な話かも知れないですけれども。
この化け物は何?
―東殿・回廊―
[屈んだまま、再度ナギを見て、困ったように首を振る]
ナギさんも元気を出さないと、リーチェがしょんぼりしてしまいますよ?
[そうして、一度翠樹の仔の頭を撫でて]
大丈夫、大丈夫。
オトフリートは、強い竜だから。
でも、そうだね。
リーチェが、オトフリートに出来る、魔法のことばを教えてあげようか?
魔法のことばを掛けてあげると、きっとオトフリート、すぐに元気になるよ?
[そう言って、失礼かと思いながら、ナギと共に翠樹の仔を抱えあげる]
[小さな呟きは聞き取れなかった。
というか、続けられた言葉に意識の大半が向いていて、集中が欠けていた、というべきか]
『揺らすもの』が、狙うもの……。
[ふと、過ぎるのは。いつか、思考の果てに思い至った例え話]
木を隠すには、森の中。
力あるものを隠すには、力あるものの中。
……よーするに、そういう事か。
[ばさり、皮膜翼が一つ、羽ばたく。
声を乗せた風が広まらぬよに、とどめようとするかの如く]
なんで、そーなってんか。
オレにはそれがわかんないから……色々、言いたい事もある、けど。
でも……爺ちゃんは。爺ちゃんのことは、信じる、よ。
あなたは先に隠して下さい
[固い声でナターリエに告げる。
そしてエルザに、はいとうなずき。
ついでアーベルにかけられた声。]
[先も、子をお願いしたけれどと逡巡。
それでも心配をされている様子に、声がこぼれた。]
――お願いします。
[流水は丁重におことわりしたいという願いもあったとか。]
影輝竜 ノーラは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[子の言葉がきこえて、大丈夫と言いにいこうとする前、
ブリジットがなにかを言う様子が見え、近づくのをやめる。]
[子が無事でよかったと、頬がゆるむ。]
[しかし同時に台無しな気分になる水と炎のことばが聞こえ、声を放った。]
そういう話は子供の前でしないでください。
[人影が見えてくると、どうやら騒動が落ち着いた後のように見え、少し手前で足を止めた。
ノーラの言葉には、薄い笑みを少しだけ深めて]
囚われる。
…そうですね、そうとも取れるでしょうか。
杭で打たれたかのように、雷に縛られているのでしょうか。
…貴方は?
貴方は…そうではないですか?
―東殿/回廊―
[若焔と機械竜の何とかを視界の端に見ながら流水の竜に上衣を渡し、礼の言葉に首を振る]
いえ、お気になさらず。寝起きとは災難でしたね。
[股間の沽券に関わる話には関わらずに、歩を進めてニ竜の元へ。
エルザの言葉に頷いて視線を隠された左手へと流した。流水の気配は背後の者や散った水の気配と混じり気付く事はなかったが]
わかりました、きちんと手当てなさって下さいね。
……ギュンター殿がきっと心配しますから。
[後半は小さく呟いて、月闇の竜へと向かい直り手を伸ばす。
心の動きからなんとなく事情は察せられていたのもあったから]
[信じる。その言葉が耳へと届くと、真剣だった表情が僅か柔和なものへと変化する]
……そうか。
ありがとうの、ティル。
[安堵の息を漏らすかの如く、長く息を吐いた]
これは絶対に渡してはならんもの。
儂はこれを護らねばならない。
じゃから、しばらくは他の者には内密にの。
誰が干渉されし者なのかは、未だはきとしておらんし。
…ったく。
[長々と嘆息。
いろんな意味で欲望まみれなのは流水のだとは思うのだが、
あまりにストレートすぎて逆に疑えないとかそんな感じで。]
あぁ、そだそだアーベル。
貴方なら…揺れ動く心とかそういうのを感じたりは?
[撫でられれば、何時もなれば何かしら嬉しげな顔をする事が多いが
此度ばかりは幼子と云えどもそうは行かぬらしい。
沈着したままの幼子は抵抗無く抱え上げられた。]
…まほうの、ことば?
[不思議げに一度瞬いて、幼子は氷竜殿をじつと見やった。
耳元で囁かれた言葉は、…私には聞こえねど仔には確りと聴こえたらしい。
了承の意にこくりと頷くと、そのまま揺られていく。]
いえ。
私はそうでなければ在れないものですから。
囚われぬもの、打ち壊すものはいるのだろうか、と思うのです。
……揺らすものとは、そういった存在なのかもしれないとも。
かと言って、その干渉を決して肯定することは出来ないのですが。
[ 影は歩みを止めぬから、距離は幾許か離れる。
皆の姿が見えるところにまで行くと、想像よりも集っているようだった。]
……皆様、ご無事ですか?
[ 問うた後に、壁が無事ではないと気付くのであるが。]
―― 東殿・私室 ――
[部屋を出て、食堂の方へと歩く。他の竜の集まる場所は、わざと避けていった。左腕は、だらりと、幾分不自然に下げられたままだ]
やーだなぁ。
爺ちゃんのこと、信じるのはあったりまえじゃん?
[安堵の息を吐く様子に、こちらも軽く言いつつ、また尾を揺らす]
ん、わかった。
確かに、何がなんだか誰がなんだか、わかんねぇもんな、今って。
……とりあえず、火炎のにーさんに調べてもらったりなんだりしないと、だっけ?
ここに浮かんでても、空がおかしい、って事以外はなんもわかりそうにないし……竜都、いこーか?
[ちらり、と目指していた場所を見やりつつ、軽い口調で提案してみたり]
―東殿・回廊―
そう、まほうのことば。
[頷いた翠樹の仔に、優しく微笑みかけてから。
聞こえなかった様子のナギへは、くすりと一度微笑んで。
丁度、アーベルに治癒を行ってもらっているオトフリートの所へ、近付いて行く]
オトフリート、お疲れ様。
[そう一言だけ、小さな声で掛けて。
その後は、ベアトリーチェを月闇竜の傍へと下ろした]
[アーベルにより、背の痛みがひいてゆく。
さすがに痛みがなくなると安堵で微笑み、その顔を見上げる。]
ありがとうございます
[礼は深い心を込めて。]
―東殿/回廊―
[血が止まり痛みが動きに支障ない程度に収まった頃、青年は静かに手を引いた。完全に消すと傷がある事を忘れてしまう為の処置だ。
指先に微かに付いた赤にそっと舌を這わせて舐め取り、聞こえた若焔の問いに振り向く]
………そうだね、その時限りの心の揺れなら何度も感じているよ。
[目を合わせぬよう若焔の生え際辺りに向けた視線を、流水竜の方へと一瞬だけ流す]
けれど、そうではなく別の意味で聞いているのでしょうね。
それなら残念な事に…わからない。
[視線を落し、申し訳なさそうに首を振る]
それがわかれば事態は早いのですが。
[ブリジットに声をかけられ、そちらを向く。]
いえ、情けのない限りです。
[口をつくは、少し苦笑を含み。
それからベアトリーチェを見ると、安心させたくて微笑んだ。]
ご無事で、なによりです。
はい。意図せぬ接触が避けられなかったのかもしれません。
ですが他にも方々がいらっしゃいましたので、無事に。
…一応は。
[付け足したのは自分のことではなく、壁のこと。
戻ってくれば理解は得られるだろう]
やはり竜卿全域に出現しているのですね。
伝達はもう広まった様子でしょうか。注意を払えば随分と被害は減らせるはずですから。
ほんに、ありがたいことじゃ。
[当たり前との言葉に表情はもはや恵比須顔。尾を揺らすティルの頭をもふりと撫でた]
うむ、ダーヴィッドなれば辿ることが出来よう。
あやつも干渉されてはおらぬと思うしの。
仮に干渉されておるのじゃったら、直ぐに分かるわぃ。
誤魔化すのが苦手な奴じゃし。
[何気に酷い言いようです。竜都へ、と言われれば一つ頷いて]
そうじゃな。
途中かけらに触れぬよう気をつけねば。
[ティルに注意するように、己に言い聞かせるようにしてから、一路竜都を目指す]
そうでなければ在れないもの。
[呟き、前へと歩む彼女の背を見る。
そして彼女に遅れ、小走りになって彼女を追ってそこに集う人々へと目を向ける。
問うノーラの後ろから返事を聞く前に、壁に目を向けて小さく口が、開いた。]
…そっか。
[青き心竜の答えに、むぅと唸りつつ。]
とはいえなぁ…あてずっぽでやるってわけにも行かないし…。
[迷ってる。めっちゃ迷ってる。]
[ダーヴィッドとナターリエの会話が聞こえれば、微妙に赤くなりつつも肩を落としたか。
恩人に向けても、今まで向けた事のない温度の低い視線が向いてしまったのは仕方の無いことだろう]
…余裕を持ちたい、とは私も思いますけれど。
[呟きは困惑交じりの呆れ声]
……。
直せるのでしょうか。
[ 周囲の喧騒を余所に、じっと壁を見詰めた。
雷撃の竜との会話はそれで打ち切りになったようだった。]
わかった。
ならこの騒ぎが落ち着いたら…彼女を。
[欠片と戦った分、少しでも力が削げている機会に狙う事を告げる。
そして大丈夫と告げる言葉に微かに安堵した心を滲ませながら、血の流れた背に手を伸ばした]
血止めと痛み止めだけだから、しばらくは安静に。
………私が行くから。
[触れた指先が離れる間際、労わるように背を撫でて囁いた]
ふむ、他にも居たなら大丈夫かの。
…怪我はしておらんか?
[訊ねるのはやはり相手の無事。付け加えられたような言葉は、とりあえずここでは聞かないことにした]
うむ。
それに各地には屈強な者も多かろう。
各自対処出来るものはしておるじゃろうて。
[月闇竜殿の傍らへと下ろされた仔は、不安げに一度氷竜の方へと目を向ける。
しかして事が進展する訳ではあるまい、仔はその表情のまま闇竜殿へと向き直った。
笑みを向けられ、つられた様に僅か仔の口許が綻ぶが――しかし不安にか僅かに眉が下がったままに見えるは否めぬ。]
…えっと。
……えっとね。
[何を言い澱んでいるのか判らぬが、恐らくは先程の「魔法の言葉」とやらだろう事は容易に想像付いた。
暫くの躊躇いの後、漸く口を開く。]
…いたいの、いたいの。とんでけー。
[傷を負っただろう背に直に触るのは、気が引けたか。
遠慮がちに、服の裾を掴もうと手を伸ばしながら…嗚呼、これが「魔法の言葉」であったかと仔の腕にて一つ納得する。
僅かに左へと首を傾いで、しかし闇竜を見る目はやはり不安の色が滲んでいた。]
…まほうのことば、おしえてもらったの。
――…オト、げんきに、なった?
手当ては、はい。ちゃんと致します。
このままにしておくわけにはいきませんから。
[治癒を終えたらしいアーベルにそっと言うと、穴の開いた壁の方へと近づいた。状態を確認して、もう一度溜息]
ここまで大きい穴となれば応急処置で手一杯、でしょうか。
どこで何が起きるか分からない以上、できるだけ力は温存しておきたいものですし。
[ノーラ達の姿に気がつけば軽く頭を下げて、困ったように言った]
[ノーラが壁の穴を見つめて呟く言葉を聞き取れば]
直せないまでも、氷のか、大地のが埋めればいいんじゃありません?
ま。氷のが埋めたら寒くなるかも知れませんけれどもねぃ。
[軽いノリで答えた]
―東殿/回廊―
[若焔の悩む様子に視線を上げ、白いシャツに包まれた両腕を組む]
あてずっぽう…は確かに。
貴方の疲労も馬鹿にならないでしょうから。
[声を掛けても爆睡していたのを知っている為にそう呟き、ふと問いを投げる]
――…そう言えば、前はどのような基準で調べられたのですか?
[手を振ったブリジットには会釈を返し、
未だ現状が把握出来ず少しだけ離れた位置に足を止め]
…また、現れましたか。
幼仔殿には、誰かついていたほうが良いかもしれませんね…――。
[眼鏡をあげつつ、口元に軽く拳を当て。
眉を水平に顰めた。]
――はい。
お言葉に甘えて、あなたにお任せします。
[そっと撫でられ、嬉しそうに微笑んで。]
心の力が必要でしたら、
いくらでも――
/*
うむ。
儂は兄馬鹿の光竜王様に弟君を送って進ぜようと思うてハリョン殿に今は合わせておる(ぉぃ
赤でも襲撃をここに合わせる可能性はあるじゃろうがの。
他から選ぶとなるとちと決めかねる。
―東殿・回廊―
[水竜の呟きが聞こえると、微かに困ったように]
大分涼しくなってきたとはいえ、日に照らされたら溶けますよ?
[そう、軽めの調子で呟いた]
……ところで、誰か疑問に答えれくれませんの?
それとも、私だけが仲間はずれなのかしらぁ?
さっき出た化け物たちは何かしらぁ?
なんでこのようなところへ?
あぁ、陽光んところの小さい仔をね。
保護者も居ないし、理由もわからずに誑かされてしまいそうな気がしてさ。
樹姫の方は、お目付けの小さいのがついてるからまぁ大丈夫かなって。
[心竜に問われて、素直に答える。]
ま、あの仔じゃないのはハッキリした。
ベアトリーチェ殿を護られ、オトフリート様が少々。
ですがアーベル様が治癒をしてくださいましたので、大事には至っておりません。
後は…壁が一枚。
[その壁を見ながら溜息一つ。
剣の溜息も微妙に重なっていたり]
はい。各地は各地にお任せすることに致しましょう。
個で過ごされる方はそれだけの力もお持ちでしょうから。
私はこの事態の収拾に全力を。
[何気に酷い言い方には、突っ込みはいれずにおいた。
真意は不明]
あー、また触ってどうにか、はごめんだしねー。
[口調は軽いまま、竜都へ向けて、翔ぶ。
竜皇殿の上空までたどり着いたなら、ふわり、変化を解いて直に東殿の中庭へと飛び降りる]
─ →東殿・中庭─
―― 東殿・食堂 ――
[食堂内には、先に機械竜が着いていた、目を細め、その頭を動く方の右手で撫でると、片腕で器用にお茶の準備を始める]
はい。
[仔の言い悩む様子に、安心されるように微笑んだまま。
袖を掴むのに、しっかりと目線をあわせ。]
[告げられた、"魔法の言葉"。
驚き、そしてそれはすぐに、微笑みに変わる。
不安そうな様子を安心させようと、もう片手をそっと仔の頭へと伸ばす。]
ええ。とても。
それに、私は、あなたが元気なことが、一番元気になれるんですよ。
[ね、と微笑んで。
柔らかな髪を、そっと撫でる。]
……ともあれ、
なるべくならば争いは外で、ということですね。
[ 困り顔のエルザに、ノーラは小さく頷くと、膝を折って手を翳す。未だに時空の残滓が色濃く残り、虚竜王の不機嫌を呼ぶのではないか、などと思考させた。
ゆったりと動かす手はやはり、宙を撫でるようだ。
ナターリエの軽い言い様には曖昧に首を傾げてみせる。]
この様子だと、数が出たのかしらぁ?
[ 次いで彼女――彼とも言えるが――の疑問には、伝え聞いた、「混沌のかけら」についての話を口にする。]
黒い切れ端のようなものには触らないよう、ということねぃ。
焔竜 ダーヴィッドは、時空竜 ユーディット を投票先に選びました。
[ブリジットの言葉に、小さく笑み]
溶けてちゃ、意味がなくなりますわねぃ。
……尤も、私からしてみれば、閉塞された水が、太陽によって解放される、ということはありがたいかぎりですわぁ。
[軽い棘の入った冗談で返した]
壁……。
[誰じゃ壊したのは、と竜都に向かいながらちっさく青筋が立ちかけた]
うむ、その通りじゃな。
…そのことなのじゃが。
独断じゃが、ティルに儂のことは告げた。
あの子は信じられる。
剣を託されしは儂らじゃが、他に知る者を増やしておかねば護るも難しい。
念のため、お主のことは告げておらぬ。
何かあった時の予防じゃな。
[先程ティルとやり取りしたことをエルザ、そしてその剣へと告げた]
何も言わずに、力だけとっていっても大丈夫ですからね。
……アーベル殿には助けられてばかりです。
願いのために、剣を手に入れたいのは、わたしもですけれど。
あなたの方に負担ばかりかけてしまっていますね。
―東殿―
かないませんね。
[水竜のちくっとする冗談には、やはり少し困ったように。
若焔へほど敵対心を持たれていないのは、比較的僥倖だろうかとも思った]
[ 幼仔やら小さな仔との単語が聞えたか、ノーラは周囲に視線を巡らす。対の一たる月闇の竜の傍らに、目的の一人は見つかったものの、もう片方の対は見当たらぬ。
簡単にではあるものの均し終えた影は腰を上げ、其方へとそっと歩み寄る。
仲睦まじげな様子に、一歩引いたところで立ち止まった。
自然と、見守るような形になる。]
―東殿/回廊―
保護者…あぁ、なるほど。
[不安になった心に、とそう納得し頷いた。
『揺らすモノ』がいつどの機会に揺らしたかはわからないが、会議中に放置された陽光の仔竜が不安だった可能性はある]
心司るものである私が、もっと気をつけるべきでした。
……揺らされておらず何よりです。
[無邪気に眼鏡を渡してくれた仔竜の仕草を思い出し、息を吐いた]
うむ、あれはもう勘弁じゃ。
[こちらも郷で相手してやや疲れたらしい。
ティルに続き竜皇殿上空へと辿り着き、砂の翼を霧散させ東殿の中庭へと降り立つ]
─ →東殿中庭─
…さぁて、こちらはどうなっとるかの。
/*
現状から考えて、バファリン的にもそうなりますか。
それでは合わせておきます。
占いで確白が出ているので危険はありますが、もし重なってしまってもアンデッドモード入りなのでまだ良いかなと。
後は流れを見て、浮かんだらまたお声を掛けます。そちらからも何かあればよろしくお願い致します。
混沌のカケラ。
……ふぅ。
何やら、色々と問題が次から次へと起きますわねぃ。
こんなことが、竜王会議っていつも起こりますの?
[初めて随行者として来たナターリエとしては、そこらへんは分からないことだ]
まあ。
考えてみれば、相反する属性のものが一同に介するというだけで、充分問題なのかもしれないですけどねぃ。
/*
なれば儂はこのままに。
襲撃は敢えて儂に来んかな、と秘かな期待。
重なりし時は仕方あるまい。
うむ、ではまた何かあれば。
―東殿―
[しっかりと伝えることが出来た翠樹の仔には、優しく微笑み。
"魔法の言葉"を掛けられた月闇竜には、くすりと微笑んだ。
そこで、東殿の中庭へと降り立つ二つの影が見え――]
あれは、ザムエルと、ティルですね。
[ひらり、手を振り迎える]
…よかった。
リーチェは、げんき。だよ。
[笑みと共に撫ぜられる手に、ほうと仔の表情が漸く和らいだ。
月闇竜殿の言葉に一つ頷くと、しかし緩んだ表情が再び困惑に戻る。]
…リーチェのせいで、ごめんね。
――いたかった? よね。
[小さな謝罪を告げると共に、袖を掴む力が僅かに強まったか。
私が絡みつく小さな腕に、力が籠もるのを感じる。
…自らの行いで、事が肥大したという自覚は幼心にも有ったらしい。]
ええ、何かあれば外で。
…それも出来る限り少ないとありがたいのですが。
[いい加減、自分から触れてしまう者は少ないだろう。が、不慮の事故はどうしようもないわけで。無理だろうなというニュアンスが混じっている。
宙を撫でる手の動きをなんとなく見つめながら、その意味までは知ること能わず]
天竜 エルザは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
…属性揃うと碌な事が無いってのだけは、同意。
[流水の言葉に、ただただ溜息。
その事に関しては色々とアレな思い出が沢山だが、それはまた別のお話。]
−東殿・場所不明(迷子中)−
[ぽつねん、と。
他の喧騒を余所に布の塊は相変わらず迷子続行中であった。
もう、薄荷はとっくに融けてしまって。
葡萄も無花果も蜂蜜も黒すぐりも、口の中で溶けて消えた。
鞄からもう一つとりだして、口に放り込む]
…今度は、杏だ。
[ぽそ、と小さく呟く。
最初のうちの元気なんてもう、とっくになかった。
からころと飴玉を転がしながらそれでも進んでいくと]
…?
[裏庭に出た。
もっとも、本人はそれがどの庭かなんて認識していないけれど]
―― 東殿・食堂 ――
[何人が居るのかは判らなかったので、多めの湯とティーカップを用意して、茶葉を計って入れたポットを幾つか。セルフサービスよろしく、テーブルの中央に置いておく。そうして、自分は先に入れた蜂蜜入りミルクを手に、窓際の椅子に腰掛けた]
[左手は、さりげなく膝の上に置かれ、目立たないように]
投票を委任します。
翠樹竜 ベアトリーチェは、影輝竜 ノーラ に投票を委任しました。
[開放の軽い反動を飲み込み、ふうとひとつ息を吐く。
そして、壁の修復云々に話が及べば、]
…………。(ぷい
[あからさまに眼を逸らしていた。]
影竜王様が参加されたことは少ないけど、
いつも、というわけじゃないはずだわぁ。
[ そも、ノーラがこの場に参加したのは、今回が初めてではあるが。詳しくは他の随行者に任せるというように、氷破の竜や雷撃の竜へと視線を移す。]
相反しつつも共にあらねばならないなんて、
おかしな話ではあるわねぃ。
不安定の上に保たれた均衡ね。
[ 笑みも浮かべず、言葉のみで「可笑しい」と称する。]
[ブリジットへ、そっとまなざしを伏せる。
感謝の気持ちを表してから、ベアトリーチェを見た。]
あれくらいなら、大したことではありませんよ。
アーベル殿に治していただきましたし。
[さすがに完治ではないものの、痛みは薄く。]
だから、大丈夫。
それに、あなたがそんな顔をしていると、ここが痛くなってしまいます。
だから、笑って下さい。
[頭を撫でていた手を離し、そっと自分の胸を指差してから、力を込めてきた小さな手を見て。
それから、安心させるよう、優しく抱きしめる。]
えぇ、必要とあれば遠慮なくいただきます。
[申し出てくれる心を心温かく感じながら素直に受け取る。
そして続く言葉にはやわらかく否定を返した]
そんな事はありませんよ。
元々、貴女が心を預けてくれなかったら不可能に近かった。
それに…ギュンター殿の時も今回も、痛みを誤魔化すくらいしか私には出来ていません。
[伏せた眼差しに切なそうな色が混じり、消える]
とりあえず、委任。
忘れそう、だー。
……誰にするべき?だろう?
というか、自分が吊られたりしてもおかしくなさそうなんだg(
[その場に居ても何か出来そうには無かったので、ふらり、ゆっくりとその場を後にする。
いつかのように、ゆるりと薫る茶の匂いにつられてそっとそちらへと足を向け、食堂の扉をゆっくりと開いた。]
―廊下→食堂―
生命竜 クレメンスは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[視線を巡らせば回廊の一角でこちらに手を振るブリジットの姿が見える]
今戻ったわい。
何か異変は無かったかの?
[ブリジットに手を振り返し訊ねかける]
完全には防げないでしょう。
元を断たねば。
[ 天聖の竜の心中は精神を司らずとも窺えよう。ノーラはそう呟いて、エルザの眼差しが向いていた手を一度見ると、掌を上へと向けた。]
均していたのです。
消滅した以上、影響はほとんどないでしょうが、念には念を。
私に出来るのはこれくらいですから。
御師様、ティルさ…ティル殿。
[ユーディットの声が聞こえて、顔を上げた。
咄嗟に左手を後ろに回したのは師の存在ゆえか]
おかえりなさいませ。
ご無事で何よりです。
[一番無事でないのは、ここだったかもしれない]
―東殿/回廊―
属性が揃うと……そうですね。
[目を伏せて重々しく同意した。【心の間】の閲覧可能な図書にもいくつか載っている有名な出来事が記憶を過ぎる]
─東殿・中庭─
[ん、と言いつつ身体を伸ばす。
本性で翔ぶのは心地よいが、それなりに疲れもする訳で]
さて、どーなってるんだろっと……お。
[ふと視線を感じて見やった先。
手を振る氷破の竜に、同じく手を振った]
[空を仰ぐと、何だか暗い。
太陽の光は今の仔龍にとっては唯一の心の支え。
曇る空は、自分の心境のようで]
…つかれた。
[ぽそ、と呟いて。
石段に腰掛けようとしたところで仔龍の動きは止まる。
にゃあ、と小さな鳴き声。
白くて小さな猫]
…!
[すすす、と足が後ろに逃げる]
―東殿―
異変という異変は……。
[時空竜が空けた大穴をちらと見た後。
翠樹の仔に聞こえないように、地竜と風竜へ]
かけらが出現して、少し騒動が。
今は無事収まりましたが。
[帰ってきたばかりの二竜へと告げた]
[ちなみに、若焔に告げた事はあながち嘘ではない。
既に『天秤を揺らすモノ』がいる事確定の話になっているが、当人である青年にも揺らされた時などははっきりとわかっていない。
オティーリエやクレメンスに気付いたのも、心の動きを感じるゆえか揺らされ得た力ゆえかは、わかっていないのだから]
[だから思わず中の状態を確認しに振り返り。
ぷぃっとしているユーディットが見えると小さく苦笑した]
ユーディット様も、ナターリエ様も。
お疲れ様でした。ありがとうございます。
[原因は知らなかったが、出現したカケラを処理してくれたことへの感謝を込めて、小さく頭を下げた]
[空を眺めるエーリッヒには、邪魔をしてはまずいだろうかと、足音を殺し、机に準備されたティーポットから茶を注ぎ、ゆっくりと飲んだ。]
…ふぅ。
[溜息が、漏れた。]
─東殿・中庭→回廊─
随分と皆集まっておるようじゃな。
[ティルにそう返しながら回廊へと向かう。実のところ、何があったかは理解しているのではあるが]
うむ、こちらは大事ない。
……エルザや、その腕はどうした?
[やや不自然に動いたように見える左手。その動きを見止め、声こそ穏やかに訊ねかける]
─食堂─
んー?何見てんさー?
[勝手にお茶とドーナツつまみつつ、ぼんやり空を見てるエリィの目の前で手をひらひら。
不思議そうに、彼の視線の先を追う。]
[猫は、首を傾げる。
ふわふわ平平しているものに興味があるらしい。
でも、仔龍はそれどころじゃなかった]
…来るな。
[すー、と一歩ずつ、足が後ろに下がる。
猫が一歩踏み出す。
また一歩後ろに下がる仔龍]
…来るな。来るなってば。
[表情はひどく強張っている。
にゃー、と猫が鳴く]
泣くな、来るな、こっち来るなーっ!!
[バタバタと追い払うように両の手を動かす]
焔竜 ダーヴィッドは、雷撃竜 ミリィ を能力(占う)の対象に選びました。
[そうして、夢の整理の途中で飛び出した為に棚上げになっている生命竜からの心話の名残に答えを返すのは、もう少し後の事。
ただ感謝の念だけは生命竜へと伝わっている事だろう]
…ほんと?
[治して貰った、と告げる言葉に、仔は一寸心竜殿へと視線を移す。
――そちらの方では何やら焔竜殿との間に気になる会話が交わされているが
幸か不幸か、それは仔の耳には一向に届く気配は無い。
…尤も仔がその会話を聴いていた所で、今し方助けてくれた心竜が悪い事をする筈が無いのだやら何やらで聞く耳を持たぬ様な予感はするのだが。]
…うん、わかった。
オトがいたいの、いやだもん。
[抱き寄せられ漸く安堵したか、小さな腕を遠慮がちにも回し返して抱きついた。]
…ブリジットが、オトが強い竜だっていってたの。
ほんとうだね。
―東殿―
[影竜と雷竜から回ってきた、水竜からの問いには]
まあ、ちょっとした些細な騒動なら、幾度か。
ここまで酷いのは、覚えがありませんね。
[水竜へと、ゆるり首を振るった]
ああ、御師様なら、確かに。
それほどの負担でなく成せましたでしょうか。
[ブリジットの言葉に右手を口に当てた。
思いつかなかったのは、師には黙っておきたいという思いがどこかにあったからかもしれない]
本当に、役にたっているのなら、良いのですけれど。
[アーベルの言葉に、小さく微笑み。
そして、言われたことには、かすかな驚き。]
それしかなんていうことはありません、アーベル殿。
わたしは、それが嬉しいんですから。
[少し、口元はほころび。]
あなたが、そうやってわたしを気にしてくれていて、とても嬉しく思います。
それに、わたしも、ずっと人間界にいたのですから。
過保護にしていただかなくても、大丈夫なんですよ?
[これくらいが丁度良いのだと、言外に滲ませて。]
[ノーラの言葉にやはりうっすら微笑んで]
トラブルという名の変化なら、うちとしては望むところですけど、
アクシデントという名の変化は、さすがに困りますわぁ。停滞は何よりも許しがたきものですからねぃ。
[そして、次の言葉を聴けば、思わずはっとした顔でうつむいた]
……そうか。
相反したもの。世界を形作るもの。
共に在りつつも、共に在ることが出来ないもの。
それが一同に介してしまえば、全てが無くなる。
それが……「揺らすもの」が介入するための隙となったのかしらぁ?
15竜は、集まるべきではなかったのかも知れないわぁ。
[ やはり陽光の仔竜の姿は見えず。
膝を折り翠樹の仔竜を抱き締める月闇の竜に唇を寄せ、]
すみません、オト殿。
その仔をお願いします。
[小さく囁く。我が子でも属性が近しき訳でもないのに、影が他者に頼むというのも奇妙な話ではあった。ベアトリーチェの傍にいる黄蛇にも軽く頭を下げ、立ち上がると、ノーラはそっと集団より離れる。]
―― 東殿・食堂 ――
[聞こえた雷撃竜の溜め息に、はっとして振り向く]
ああ、大丈夫でしたか?お怪我は?
[確か、彼女は戦闘には参加していなかった筈だがと思いながらも、つい口をつくのは、そんな問い]
[ブリジットの説明に、はらら、と声を上げる。
昨日は自分も大分暴れたので、被害については何もいえないのだが。
とりあえず、中へ、と思った矢先、肩の相棒がぴょい、と飛び降りた]
……ピア?
[きょとり、としつつ名を呼ぶも、小猿はどこかへ駆けて行く]
秩序を保つ為の十五竜王会議が仇になったということかしらぁ。
皮肉なものねぃ。
[ 去り際にナターリエに答え、歩んでいく。
中庭に他の竜が居たらしいのは知れたから、捜すならば別がよかろう。]
やれやれ、触れてしもうた者が居ったか。
[声を潜めるようなブリジットの言葉に、合わせて小声で返す]
収まったのじゃったら良いが…。
……穴じゃと?
[視線で示された壁の穴へと視線が向う。すぽーんとバンダナが上へとすっ飛び………はしなかったが、聊かご立腹の様子で]
……誰じゃ、壁に穴を開けたのはっ!
[小言モードが発動しそうな勢い]
―― 東殿・食堂 ――
[声をかけてきた、相変わらずのダーヴの方は、じろりと睨むように見て、しかし小言は言わずに、視線を窓の外に戻した]
空の色が変だ。これも竜王方が封じられた影響かな?
[小さな仔の手が背に回り、知らずに、やわらかく微笑む。]
ありがとうございます。
[そうして聞こえた言葉に、不思議そうにブリジットへと視線を飛ばした。]
そのようなことを?
ありがたいですね。
[また感謝の念を深くして、そっと抱きしめたベアトリーチェの背を撫でる。]
ベアトリーチェ殿。
それでも、もう触ってはいけませんよ?
あなたが怪我をするかもしれないと思うと、とても苦しくなりますから。
[そっと腕に巻きついている蛇へ、視線を落として。]
焔竜 ダーヴィッドは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[幼く感じる心の動きは、建物内でいながら少し離れているようだった。若焔との話で感じたこともあり、皆へ一言告げて去る]
すみません、ちょっと気にかかるので行ってきます。
[眼鏡越しの視線を巡らせながら、心を感じる方向へ彷徨う様に歩き出す]
んー?
そうね。疲れたわねぃ。
[エルザの言葉に、歯に絹を着せることなく答える]
誰か、混沌のかけらのことを知った時点で、寝ているものも含めて知らせてもらえれば、ここまで大騒動にならなかったと思うと余計にねぃ。
[そんなことを言っているが、実際に寝ているところにそんな報告を持ってくる人間がいても、ぐぅぐぅ寝続けている可能性はとても高かった]
どこ行くんだよってばー!
[駆ける白を追って、自分も走る。
頭の中には、泣き声がするのとかなんとか、そんな声が返ってくるわけなのだが]
……なにそれ?
[普通に考えても、それだけじゃわかりません、はい]
[くらい空、一人ぼっちで迷子、大っ嫌いな猫。
ごっ、と。
後頭部のあたりでいい音がした。
でも、今の仔龍はそれどころではなかった。
猫は呑気ににゃーにゃー鳴きながら袖口にじゃれていたが、仔龍はといえば泣くのを相当我慢している顔で死んだふり。
くま相手じゃないんだから、なんてそんなことよりも、さっさと猫が飽きてどこかへ行ってくれるように祈ることのほうが仔龍にはよほど重要だった。
それこそ、大人たちが騒いでいることなんてどうでもいいくらい]
私は、昨日の疲れはもう癒えています。
ご心配、ありがとうございます。
[きりと背筋を伸ばしたまま、エーリッヒに返す。
その目の前で手をヒラヒラ振るダーヴィットも見て、少しだけ表情を緩めた。]
…仲が良いのですね。
お学友か何かですか?
…あぁ、ほんとだ。空が…
[こくりとミルクティーを口にしつつ、うなづく。]
陽光とか疾風とかの影響か…
いや、それよりもっと似たようなのを、どっかで見たような。
[心の奥底に、粟立つような古い記憶。]
あ。いえ、まあ、その…。
[穏やかだが何かの含まれたザムエルの声に、視線を彷徨わせる]
…少々、傷を。
もう塞がっておりますので、大丈夫です。
[本来ならあり得ない話だが、確かに刻印そのものが既に戻り始めていた。少しばかり特殊な状態によって]
[そっとノーラに囁かれ、その顔を見上げて頷く。
どこへ行くのかは、話を殆ど聞いていなくてわからず、幾人か同じ様に出て行くのを見送った。]
―東殿―
あら。
[翠樹の仔の声は小さく、少し離れるとあまり良く聞き取れないが。
月闇竜と、穏やかに会話をしている様子を見れば、優しげな微笑みを向けた。
不思議そうな視線が向けられても、微かな笑みと共に首を傾げるだけだろう]
……と。若焔が、いつの間にかに居ませんね。
[あたりをきょろりと見回すが、目立つ赤髪は見当たらず]
聞いておきたいことがあったのだけれど。
[ほぅと息を零した]
[ブリジットの言葉に、確信を持ったかのように頷いた]
やっぱり。
15竜が集まらないときは、そこまでの相反にはなりませんものねぃ。
[小猿の通り道は、基本的に人の通り道じゃありません。
そして、大人が通るのは一苦労かも知れない道でも、小柄な疾風竜にはぎりぎりで通れるわけで。
……幼年期のごたごたの後遺症である成長不良、思わぬ役に立ってたり。
そんなこんなで、抜けた先では]
……はれ?
猫……と?
[先に目に付くのは、そっちなのかと]
ん?
まぁ、ダチっていうか…コイツの兄貴が生まれた頃からの付き合いさね。
コイツん所は面白いから、ちょこちょこ遊びに行ったりとかさ。
[雷竜にニッコリ微笑みつつ、幼子にするようにエリィの頭をぽんぽん。]
―裏庭―
[なにやら石段で倒れている姿とじゃれ付く小動物が視界に入った。急ぎ足で近づく。意識はあるようなのでまずは声を掛けた]
……大丈夫ですか?
[起き上がるなら危ないからと手は白い小猫に伸びる]
[ブリジットたちのチラ見した先。]
………………。(シーン
[お小言モードが発動しそうな気配に先んじて感付き、彼女は既にその場から消え去っていた。]
―― 東殿・食堂 ――
どこかで?俺の方のメモリーには無い現象だけど。
[ダーヴの言葉に、視線を向ける。メモリーとは、兄達の記憶も含めているのは言うまでもなく]
機竜王なら知っているかもしれないけど、今はあっちにはアクセス出来ないからなあ…。
[ 理性を司る筈の陽光の感情の揺らぎに、均衡が崩れる感覚。
おかげで辿り易くなったとは言え、気にはかかる。
歩んでゆけば結果的には他と同じ場所へ行き着く事となる。駆けるわけでもなき故に、他より到着は遅れはしようが。]
……えーと。
なに、してんの?
[倒れてる布の塊に見えるちまい仔と、猫。
相棒は気にした様子もなく、そちらへとてとて。
とりあえず、自分も妙にふわふわした印象を受ける仔へ向けて、声をかけてみた]
[壁をそのままには出来ないので渋々修復準備。
訊ねたことに視線を彷徨わせるエルザをじっと見やると、小さく息を漏らして]
まぁ良い。
必要に迫られたのじゃろう。
…あまり無茶はしてくれるな。
ギュンターに何を言われるか分らん。
[最後は軽口にも似たもので。軽く注意するに留める。
ダーヴィッドを探すブリジットには]
あやつのことじゃ。
大方腹が減って食堂に転がり込んどるじゃろうて。
[何やら、みんなの視線が時空へと集まっているのを見て取って、ナターリエがとりなすように言った]
まぁま。
そんなことより、大地の。
まずは、修復作業のほうが先じゃないかしらぁ?
このままだと、ここからまたどんどん混沌のカケラが入ってきますわぁ。
−東殿自室−
[二度寝は夢を呼ぶとは誰が言ったか。
戦闘は基本サボり徹底しているクレメンスは、騒動他所に眠る事により力の温存を勤めていた。
が。
夢見は最悪だった。
再び見る夢は過去の情景。
もう見ることもないと、ずっと思っていたものを、見るのは最近になってこれで二度目。
起きて暫く動けなかったのは、決してサボリ続行決め込んだわけでなはい。
たぶん。]
あ、やー。
[振り返った精神竜に向けて、ひらり、手を振る。
ピアも同じく、手をひらり]
えーと。
同じものに、引かれてきたっぽい、ね?
―― 東殿・食堂 ――
そうですか良かった。
[雷撃竜の返答に微笑んで、続いた言葉に口を開く前に、頭をぽふぽふされる感触]
ちょ、ダーヴ!もう、そんなチビじゃないんだから!
[他の相手にされてもさして気にしないくせに、この焔竜に子供扱いされるとむかつくのはどういうわけか?]
[ユーディットが消えたのを見て――逃げたなと思ったとか。
ただ、今はベアトリーチェをそっと抱きしめている。]
[告げ口しようとは、今のところ思っていないようだ。]
[猫が、アーベルによって遠ざけられれば漸く気を抜くことができたのか、もぞもぞと起き上がる。
何か小動物を連れた小さいのと。
猫を抱えたアーベルと。
少し迷ったあと、運のいいことに三対の一人が現れた!]
!
[何となく、そちらへ駆けだした。
それからちら、と風の竜を見て、べえ、と舌を出した。
猿も怖いらしい]
…うん。もう、さわらないよ。
――あのね、ととさまが来てくれるかと、おもったの。
ととさまが来ないのは寂しいけど、
…オトが苦しいのも、やだもん。
[背を撫ぜられ、仔は言い聞かされる言葉を噛締める様にか一つ一つ頷いた。
しかして視線を己に投げられれば、仔の視線も合わせて此方へと向く。]
「私とて――勿論王とて、同じ意見ですベアトリーチェ様。
皆が、心配するのです。それを覚えて置いてくださいまし。
…闇竜殿には私の監督不行き届きにて、此度大変なご迷惑を。」
[私が謝罪の言葉を口にすると、仔も真似たように「ごめんなさい」と小さく頭を下げた。
ふと、集団を離れ行く影に気付き仔は影の行方を気にしてか一寸不安げな表情を浮かべるも、
心配要らぬ、この場で待てと仔に告げれば、渋々ながらも肯定を返した。
やはり先程云う事を聞かぬ事で起きた出来事は、幼心に酷く響いた様であった。
仔には苦い薬であったろうが、成長を望めた事には変えられまい。]
[ふたりを微笑ましく見るも、眼鏡の奥での笑みは薄い。
ダーヴィットの言葉には]
同年代の友人はとてもよいものですね。
[言って、少しだけ目を細める。
それからカップを持ったまま二人から少し離れ、机にカチャリと置いた。]
(―――しかし)
[思わず、笑みが零れ落ちそうだった]
(お小言を察して逃げるなんて、案外可愛らしいところあるじゃない、ユーディット)
[掻き消えた姿に逃げられてしまいましたね、とは口の中だけで]
……はい。
[養父ならば、こんなに優しく言ったりはしない。少しだけ遠い目になりながら頷いた]
壁だけで防げるかは分かりませんが。
すくなくとも素通しよりは良さそうですね。
御師様、どうぞ宜しくお願い致します。
[準備を始めた師に軽く頭を下げる]
中:
どうしてあの質問でアーベルに感謝されるのかが分からず返せない俺…orz
ご、ごめん!ギュン爺のことじゃないんだよね!ね!
・゚・(ノД`)・゚・よみとりがー
多分、お前らが生まれるより前の…だと思う。
結界がさ…なんか酷く不安定になっているよう、なー…
[嫌な予感を肯定する要素しかない訳で。
空を見上げながらドーナツをはむり。]
―東殿―
……足の速さは相変わらず、と言いますか。
[いつの間にかに居なくなっている時空竜に、苦笑のような笑みを浮かべて。
老地竜から、若焔の当てを伺えば]
なるほど、そういうことですね。
まあ、急ぎではないといえば、急ぎではないのですが。
[微かに口元に手を当て、悩ましげにしていたが。
月闇竜と翠樹の仔の様子を見ると、どこか気持ちが穏やかになった]
…悪い、騒動はだいぶ治まってるみたいだな。
[寝起きの第一声は、向こうではなくこちら側に返す。
声が不機嫌に近いものを帯びているのは夢見のせい。]
二人とも怪我は。
[騒動からどれくらい時間が経ったかは不明。
いくらかの静けさは伝わるが。
現状確認兼ねて尋ねた。]
[あかんべ、をして通り過ぎる陽光の仔。
わー、かわいくねぇ、と思ったのは、多分、表情に出た。
ちなみに、ピアは怖がられてるとは思っていないようで。
なぁによ、と言わんばかりに不機嫌に尾を揺らした]
―裏庭―
えぇ、どうやらそのようですね。
[小猫を腕に抱き、疾風竜と小猿に視線の合わぬ会釈をしている内に、陽光の仔竜も復活した様子だった。痛みの気配の名残に声を掛けようとして]
大丈夫ですか、怪我は――…
[凄い勢いで逃げられて、途切れた]
翠樹竜 ベアトリーチェは、焔竜 ダーヴィッド を投票先に選びました。
― 裏庭 ―
[ 一度に多数が寄っては怯えさせるとでも考えたか、遠巻きにその光景を見ていたのだが、陽光の仔竜が此方へ駆けて来るのを認め、影は一歩進み出て、少し身を屈め迎え入れるように手を伸ばした。]
夏玲、どこ行ってんだ?
[ 幼児に似た乱雑な口調ながら、声音は柔らかい。]
王が
[――そういえば、話を聞いたことがある。月闇王から。
溺愛していると。]
……王が出てくるには、結界を破らなければいけません。
でも、ただ破るのは危険なんだといいます。
[先ほどまでユーディットが居た場所を見て。
それは、仔についている蛇へと言うのでもあったかもしれない。]
だから、あれに触っても意味がないのです。
――強い力だという、剣などであれば、もしかしたら結界は解けるかもしれません。
[その言葉は、とても小さく。
仔らにしか届きはしまい。]
だから、触ってはいけませんよ?
私が痛いならまだ良いですけれど、あなたがいたいと、私はもっといたいのですから。
[それから、蛇の方を向いて、首を振る。]
いいえ。仕方のないことですよ。
ご無事で何よりです。
……皆と一緒に行きますか?
[問いかけは、二人へと。]
―― 東殿・食堂 ――
[雷撃竜の「同年代」という言葉に、ちょっと微妙な顔になりつつも、コメントはせずにいる]
結界が不安定、か。確かに混沌のカケラなんてのが、こんなに堂々と湧いて出るようじゃね。
西殿の方は、大丈夫なのかな?
[ふと、不安になって口にする。思ったことがすぐに口に出てしまうのはどうにも治らないようだった]
[ 少しばかり視線を夏玲の来た方に向ければ、面白くなさそうな疾風竜と小猿、それに小猫を抱く精神竜の姿も無論見えた。]
わりぃな、助けてくれたんだろーに。
[そんなこんなで逃亡を図った彼女が次に現れた先。それは、]
─裏庭─
[地上数十センチの虚空に突如前振りも無く現れ、すたっと着地。
そして周りを見渡せば、ノーラの陰に隠れたミハエルが、ティルに向かってべぇ、としてるというなんだかよく分からん構図。]
……何をなさっておられるのですか。
[誰とはなしに聞いてみる。]
[影輝に駆け寄る陽光の仔。
彼らが対なる属なのは理解できるが故に、それはそれで自然か、とひとまず納得する。
反発する対に懐く自分がある意味異常なのはさておき]
同じものに引かれてきて、同じ反応されたねぇ。
[精神竜に向けて、冗談めいた言葉を投げた]
うん、…たぶん。此処らへん…。
まとめサイトにも意見出てたけど、
明らかに保護ゲーなんだよねぇ…赤が動きづらいと思う。んだ。
……とか云いながら、懐いた人優先で信用しようとか思ってる
この単純なPCはいかがなものかとも思うんだけれども!!
けれども!!orz
[壁に手を触れ、穴の大きさと穴の切り口(?)の状態を確かめる]
……壊したにしては綺麗なもんじゃな。
物理的に開けられたものでは無いか。
[やや感心するような様相で呟いた。
エルザがギュンターの小言に関して遠い目になるのに気付けば、苦笑が零れ落ちる]
とにかく塞ぐだけは塞いでおくわい。
完全な修復はここの者達に任せるぞぃ。
[そう告げて、手が結ぶのは印。簡単な印を結び終えた後に穴へ手を翳すと、穴の部分に土と砂が混ざった塊がはまっていく。きちりと組み立てるようにはまっていくそれは、色こそ違えど穴を綺麗に塞ぎ、壁としての機能を取り戻させた]
んー、助けたっつーか。
ピアが気づいて、ここまで気配追ってきただけだし。
猫離したのは、精神のにーさんだから。
別に、気にしなくてもいいんじゃねぇの?
[影輝竜にさらりと返して。
現れた時空竜の問いには]
……なんだろ。
[真顔でボケた]
焔竜 ダーヴィッドは、氷破竜 ブリジット を能力(占う)の対象に選びました。
[風竜のご機嫌よりも自分が猫を回避することのほうが大事だった。
アーベルには後で猫を放り出した後にお礼をしようと決めつつ]
…た、たんけんしてたんだ、ぞ!
[抱きついているのにもさっという音がするのは大量の布のせい。
探検とか言う割にはぎゅうぎゅうとしがみついて]
[交わされる心話に青年の心が穏やかになる。それ以上、声にはしないけれど、そっとオティーリエに心を寄せた]
えぇ、貴女の方が私より見聞は広いでしょう。
過保護なつもりはなかったけれど、気をつけます。
[甘やかせ守る事ばかりではいけないと心司る青年は知っており、素直に受け入れる]
西殿は、先程まで見回っておりましたが何もありませんでしたよ。
…これは…?
[カシャカシャと音を立てる機械竜を、目を丸くしてみた。
手を伸ばそうか悩むように、胸の前でふるふるとゆるく握った手が震える。]
/中/
あ。そう言えば、投票先考えないと。
えーと。どうすればいいんだろ。
考えてみれば、投票する理由がどこも全くない。
―― 東殿・食堂 ――
行くのはいいけど、ダーヴ……次に調べる相手は決めたわけ?
[相変わらずの食欲には突っ込む気もないようで、ミルクをごくりと飲み干して、もう一つの懸案事項を尋ねた]
[ちなみに。
お小言を察して逃げた理由については、小言などという分かりきった知識を並び立てて言われることに何ら意味もなく、時間の無駄と考えているから。
とか、無駄に理論的な理屈を持ってるとか持ってないとか。]
/*
…あぁ。
余計な事を言ってしまった…?
というか今ここに居る事が邪魔…?!
うわん。
ごめん、ダーヴ、エーリッヒ。
どうしようどうしよう。
ティル殿は信用できると。
御師様はそう判断されたのですね。
[未だ判断のつかない身。心の端に刻む]
私のことは告げられなかったのですか。了解致しました。
「悪くない判断だな。
二つに分かれたままであれば、まだしも何かあっても救いがある」
では、私もその必要がない限りは、誰かに告げる際、御師様のことは話さぬようにしておきます。
[準備を進める師を見ながら、思考だけで語った]
流水竜 ナターリエは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
[ザムエルの修復を見届けると、ちぱちぱと拍手]
お見事ですね、相変わらず。
[お疲れ様です、と労いの言葉を添えて、呟いた。
オトフリートとベアトリーチェも、先よりは大分落ち着いて見えて]
いつまでもここに居ても仕方なさそうです。
食堂か広間あたりにでも戻るか……
[そこまで言ったところで、]
少し、西殿の結界も気になるところではありますね。
[ぽつり、呟いた。
場に残った竜たち――天竜、闇竜、樹竜、水竜、地竜を順に見やる]
[そうして届いたクレメンスの声に、すっと笑みを消した。
夢を渡る途中、微かに感じたものもあったから]
悪い事など、何も。
……私は何ともありません。
[オティーリエ自身が拒むかもしれないので、それ以上は口にせず]
………。
[様子への問いはオティーリエに任せ、動き出す準備にかかる]
…何でもない。ちっと夢見が悪かったのさ。
[事実そうなのだが、見た夢の内容に関しては伏せた。
自分以外には、きっとどうでもいいことだろうと。そんな風に捉えてもいた故に。]
あら心配してくれてるの?オトたんやーさしー。
[そういうのがさっくり一転して、明るいそれへと戻るのはもはや反射のようなもの。]
まぁ、俺の事は置いといて。
二人とも、痛むようならそっち行くが。
[部屋を出たはいいが、足を何処に向けるか少々思案していたり。]
たんけんー?
探検すんなら、準備しねぇとだめだろっ。
おべんととか、地図とかっ!
[陽光の仔の反論に、素で言い返した。
しかし、それもそれでなんか違う。かも知れない]
んなら、いいんだけどねぇ……。
[ 疾風の竜に軽く返されても、素直に応とは頷かなかった。
時空竜の問いかけに対しての答えを最後に訪れたノーラが持つ筈もなく。視線は一時、仔に向いてから、疾風と精神の二者に託された。「探検」に納得されたか否かは、さておくとしよう。]
たんけん。
なにかおもしろいの、見つかったか?
[ 夏玲は必死にしがみついているのであろうが、纏う布の所為で、大した力は感じぬようだ。影は仔の頭を撫でやるも、感触が伝わったかは定かでない。]
[その心は温かく感じられ、それが伝わる。]
あなたの方が、たくさんの知識をもっていますから。
それに、あなたがしてくださる治癒も、とても丁度良いものなのです。
本当にありがとうございます。
[微笑み。
その心へ、感謝と、あたたかさを伝える。]
焔竜 ダーヴィッドは、時空竜 ユーディット を投票先に選びました。
―― 東殿・食堂 ――
[雷撃竜の言葉に、そうですかと頷く]
やっぱり、あちらには竜王方の力が近いから、混沌のカケラとかも近付きにくいのかな。
あ、それはユル。俺が創ったんです。
[旋回していた機械竜は、自分のことが話題になったと判ったのか、少し高度を下げて、雷撃竜の上をくるりと回った。他の時と違って触れようとしないのは、雷撃の力が自分のシステムに及ぼす影響を知っているからだろう]
焔竜 ダーヴィッドは、雷撃竜 ミリィ を投票先に選びました。
…、そっか。
[闇竜の言葉を真直ぐに見据えながら訊いて、仔は僅かに俯く。
尤も流石に薄々気付いてきたのか、今まで程の落胆の色は見えない。
と。結界との単語に一度幼子は瞬き、ゆると首を僅かに傾いだ。
私にしては既に周知の事実で有るが、幼子にはまだ聞き及ばぬことであったか。
…それとも、言の葉の難易度が高き故に、理解が及んでいなかったやもしれぬ。]
……剣を、さがせばいいの?
[小さな声を真似るかの様に、仔は同様のちいさな声で言葉を返す。
それはまるで、秘密裏の会話の様であったか。]
うん。…さわらない。やくそくする。よ。
[小さな頷きと共に、投げられた問い掛けには僅かに首を捻った。
幼いながらも何かしらの思考を巡らせた様で。暫しの沈黙の後再度の頷き。]
オトも、いっしょにいく?
焔竜 ダーヴィッドは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
大丈夫です。
[首を横に振る気配。断りの言葉。
元に戻ったように見せる――と今回はわかったクレメンスへと、言葉をかえした。]
体調悪いなら、無理しないで休んでいたらどうですか。
うむ、あの子と、ダーヴィッドはまず信用出来るじゃろう。
ひとまず明かしたのはティルのみじゃが。
[悪くない判断と評する剣の言葉には、うむ、と肯定の言葉を向け]
仮にこの話が誰かに漏れたとて、共倒れになる可能性は低くなる。
漏れた場合は、奴らを誘き出す餌ともなるじゃろうて。
奴らがどう動いてくるかも分らんでのぅ。
[自分も、とエルザが告げる言葉に肯定の頷きの気配を見せた]
―― 東殿・食堂 ――
決まってないって、呑気だなあ。
[きっぱりしたお返事に、呆れたような溜め息]
んー、まあ、確かに手がかりは無さ過ぎるけどね。
[しばし考えた後で思いついた様子で]
そうだ!混沌のカケラが揺らす者の影響で出て来たんだとしたら、同じように影響を受けている相手には何か違う反応をしたりとか、しないかな?
…ばか?
[へ、と。
明らかに小馬鹿にして鼻で笑う。
そんな子供っぽい出来るか、とばかりに。
いや、子供なんですけどね。
風竜の見た目がちびっ子なので侮っているっぽい]
んー…ひろかった!
[頭をなでられ、ちょっとだけご機嫌なせいか帽子がちょっとだけ傾いた]
疾風竜 ティルは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
そうか。
[アーベルにはそう告げ。
オティーリエの答えは待つ。
相手の都合を考えるのは、何時ものように抱きついてぶっ飛ばされるのが怖い、という事ではなく。単にそろそろ事を起こすだろう事を予見して、目的の為の行動の邪魔をしないための配慮。
またアーベルが緊急を言わない以上、怪我の程度はさほどではないと理解できた為。
アーベルが自分が見た夢に対し、何かを感じた事はまだ知れない。]
―裏庭―
[影輝竜の問いと疾風竜の答えに口元にいつもの笑みを浮かべる]
助けと言うほどでも無いのですが。
[陽光の仔竜の視線と態度に察して、その場を動かずに小猫を撫でた。白いシャツ姿の今なら白い柔らかな毛が付こうと関係ない]
探検ですか。
疾風竜殿と同じかな。
[明らかに小道では無い方角から現れた疾風の竜を見て微笑む]
[ブリジットの言葉に]
あ。
私はパスするわよ。
というか、さすがにこの格好でいつまでもうろうろしているわけにはいかないでしょうからねぃ。
[寝起き全裸から、アーベルからもらった上着一枚にレベルアップしたとは言え、まだまだ変質者の領域である]
ま。
これから先は、一度自室に戻ってから考えることにするわぁ。
もしかしたら、結界のほうへ冷やかしに行くかもしれませんわぁ。
ありがとうございます。後は落ち着いてから改めて。
お疲れ様でした。
[師へと感謝と労いの声を掛け。
ブリジットの言葉に顔を巡らせた]
…そうですね、少々気になります。
休むのは後でもできますから…。
[刻印に触れた反動から、かなりの疲労が来ていたりもするのだが。先刻のミリィやオトフリートの忠告も忘れたわけではなかったのだが。カケラそのものと遭遇した今は、疑念を晴らしてからの方がゆっくりと休めそうで]
様子を見てから、休憩するのではいかがでしょうか。
時空竜 ユーディットは、機鋼竜 エーリッヒ を投票先に選びました。
時空竜 ユーディットは、陽光竜 ミハエル を投票先に選びました。
むかーしむかし、良く物を壊す悪戯っ子も居ったからのぅ…。
それを思い出してしもうたわい。
[ブリジットの賛辞に苦笑を漏らす]
ふむ、西殿の結界か。
気になるならば、少し様子を見に行くかね?
[少し落胆した様子に、そっと背を撫でて。]
王は、閉じ込められてしまっているんですよ。
[わからぬ様子に、言葉を重ねる。
そうして、ちいさなちいさな声に、少しなやむそぶりを見せて、うなずいた。]
でも、あなたが触っては、もしかしたら危険かもしれないから。
見つけたら、私に教えて下さい。
一緒だったら、きっと大丈夫ですよ。
[その言葉たちは、ちいさく、ちいさく。
約束の言葉には、柔らかな笑みを。
問いには、一拍の間をおいて。]
ええ。
あなたが望むなら、一緒に。
……はい。
ナターリエ様はそうされるのがよろしいかと思います。
[改めて考えると、今の姿でもかなりアレに思えた。
顔は向けず、頷くだけ頷いた]
[エリィの思いつきに、おぉー!と目を輝かせて。]
なるほどなぁ。仲間だから襲わない、とか?
[暫く考えて。]
ぁー、ダメダメ、それは却下。
刺激して暴れさせて、襲われない奴探すとかナシな!
[機械の竜にそっと手を伸ばそうとしたけれど、自身の指に帯びる静電気を思えば触れぬ方が良いと、ほんの少しだけ目に落胆の色を載せて手は下ろした。]
…凄いですね。
[機械を作る、といった事は自身には今一ピンと来ず、素直に感想を述べた。
それから、窓際で話す二人を眼鏡を押し上げながら見ると、ゆっくりと食堂を後にした。]
―食堂→―
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