情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
次の日の朝、占星術師 クローディア が無残な姿で発見された。
そして、消え行くもの。
運命の輪が回りだす。
紡がれるのは、如何なる結末への道筋か……。
現在の生存者は、警察官 パトラッシュ、執事 ジョエル、奏者 マイルズ、メイド エリカ、研究生 ノブ、小説家 アヤメ、学生 レッグ、司書 ナターシャ の 8 名。
[着替えぬままアコルデ家を出ると、玄関先で一度左胸の下を押さえる。
上着の上からでも分かる銃の感触に翠を細めた]
……身を護る場合は止むをえまい。
[大きな混乱に便乗して起きる犯罪に巻き込まれないことを願いながら、住宅街の中を歩いて行く。
まずは通りに沿えば辿りつく交番へ向かうことにした]
─ →交番─
―交番―
[それは突然の入電、後輩からのものだった]
「パト先輩、大変っす。集会場前に早く!
部長も……ブツリ」
[背後では喧騒、怒号、人々の争いあう音、銃声なども聞こえていた。
その通信はすぐに切れてしまった。
ただならない事態になっていることだけはそれだけでも理解できた。
小型の機械は懐に、腰に下げたリボルバーを確認してから集会場へ向けて駆け出した]
―交番―
[交番を飛び出してすぐに、ジョエルの姿が見える]
ジョエルか?
すまないが緊急事態のようなんだ。
要件があるなら手短に頼むっ!
[その様子からこちらがあわてているのが伝わるだろうか?]
─アコルデ家・ダイニングルーム─
ですよ、ジョエルさんの夕飯は、ぼっちゃまの後なんですし。
折角気遣ってらしても、態度が示さなかったら伝わりませんよ。
[それこそジョエル本人みたいにと、余計な一言も付け加えながら。
本人が居ないところでのやり取りも、そう普段と変わらない事だったり。]
─交番─
[慌てている様子に足を速めてパトラッシュの傍へと行き]
用と言う用では無いのですが…。
今回の隔離が解放される目安が分かるかどうかをお訊ねしたくて。
……何かあったのですか?
[自分が訊ねたいことよりも気にかかるのは、パトラッシュが急ぐ訳]
─アコルデ家・ダイニングルーム─
はい、はい。
私は特に、考えがわからない、って言われてる方ですしね。
……でも、本人みたいに、というのは、ねぇ。
あの領域には、私ではたどり着けそうにありませんよ。
[返す言葉も、冗談めいたもの。
そんなやり取りの間にも食事は進み、やがて、皿は綺麗に空になる]
ごちそうさまでした。とても、美味しかったですよ。
[にこり、と笑って告げる言葉は、その時は常と変わらぬ明るさを帯びていた]
―交番―
目安か、すまないが俺にはわからん。
こっちでも過去のデータ、とはいっても内部残ってるだけの分だが、調べてもたいした情報はでなかった。
[何が起きたかの尋ねられると、少し迷ってから]
集会場にいる後輩から入電が入ってな、急いでくるように伝えてすぐ切れてしまった。
[一度間を空けてから]
後ろで争うような声や音が聞こえていた、何かがあったのだろう。
今から俺はそっちに向かうところだ。
[隠して余計な混乱をまねくよりは、ジョエルなら大丈夫だろうと説明をして、足はすぐにでも集会場へ向かいたさそうにしていた]
―――――始まった。
[ぴくりと、伝わったものに、『私』が顔を上げる。]
始まった、始まった!
[興奮隠し切れない様子で、『私』が楽しげに笑う。]
さあそう簡単に死なないで、いいこの私。
早く思い出して、私を見て…。
[呟くと同時に、彼から開始の合図が届いていた。]
ああ―――ええ、わかっているわ。わかるわ。
だけど私が手伝えるまでには、もう少し時間がかかるの。
だからそれまでくれぐれも―――気をつけてね。
[そう彼に告げると、すぐに回線を切った。彼のことは、もうどうでもよかった。]
―住宅街・自宅―
[部屋に籠ってから一時間程たっただろうか。
かち、と音をたてて表面のパーツを填める。
センサーがちかちかと点滅した後、青色に変わった]
ん、かっこよくなった。
[カスタムを終えた掃除用ロボは手を離れ、部屋をくるくると動き回った。
以前よりもスムーズになったその動きは、自我や感情を持つようには作られていない機械であれど、なんとなく嬉しげに見える。
満足気にそれを眺める耳に、集会場の喧騒は未だ遠かった]
─交番─
そうですか……。
[分からないと言われると、考えるように顎に手を当てる。
それなら市役所の者に、と考えたが、続くパトラッシュの言葉にその思考は途切れた]
集会場で、ですか?
……よろしくないことが起きているようですね。
お引き留めしてすみません。
どうぞパトラッシュさんはそちらへ。
[集会場へ向かいたそうにしていることに気付き、謝罪を紡いで頭を垂れ。
気にせず向かってくれと相手を促した]
─アコルデ家・ダイニングルーム─
領域…。
[主の物言いに小さく笑む。ふとジョエルの顔が思い出されると、笑みは穏やかに深くなった。
そうこう気を紛らわしていれば、主の食事は終わって。]
はい、ありがとうございます。
それじゃ、片付けますので――――
[そう言いかけた矢先、外の方から何やら物が壊れる音がした。続いて、人の声、ざわつき。
雑音の中に、悲鳴が混じったのは、そのすぐ後。]
………どうかしたのかしら。ちょっと見てきます。
[言うと同時に、外へと一人向かっていった。]
―交番―
[ジョエルの言葉に頷き]
すまないな、ジョエルも気をつけるんだぞ…、
マイルズさん達にもそう伝えておいてくれ。
[ジョエルにそういい残して集会場へとかけていった]
─アコルデ家・ダイニングルーム─
[他愛ないやり取りで気が紛れたのも、束の間のこと。
片付ける、というエリカの言葉を遮るように聞こえてきた、音]
……今のは……。
[音楽を生業とする身、耳は良い。
故に、物音が何か、を察するのは早かった]
何か、騒ぎが……と、エリカ!
一人では、危ないかも知れないですよ!
[言うと同時、外へ向かう様子に慌てて呼び止めるものの、届かず。
ここにいても詮無いか、と自分も後を追うように、外へと]
―回想・ノブの家―
おかえりんさい。
[玄関を視界に収めた所で扉が開いた]
あちらさんはまだ終わってなかったのか。
了解ですよっと。
[座っていた場所に戻り、今度こそニュースの画面を見る]
ああ、一応何かお知らせとか流れてたりしねーかなと。
端末で集めてもいいけど、まだパンクしそうな流れだろし。
でも意外と普通の報道主体であんま収穫無し。
[先輩が疑問符を浮かべてるのには答えない。
詳しく説明しても混乱をきたすだろうという経験上の判断]
―ノブの家―
ん?
[奥の部屋へと向かう家主を振り返る]
ああ、ラジャ。
爆発とかはさせないでくださいよーっと。
[袋の中には見覚えのある部品が幾つか見えた。
冗談交じりに返すと再びニュースの画面へ顔を戻した]
―集会場―
[集会場に近づくにつれて血の匂いが濃くなっていくのを感じる。
心臓が早まるのは走っているせいだけではなく、やがてまばらに倒れる人々の姿が見える。
あたりにはおびただしい数の血痕、倒れる人の反応はなく一目で死んでいることがわかるようなものも多かった。
集会場に近づくにつれてその数は増えていき、中で一人こちらに気づいたのか震える手を向ける者がいた]
おい、大丈夫か?
[問いかけると、かすれるような声で暴動がおきたことを伝えられ]
そうか……
[すがるような目でこちらを見られ、助けれくれとその言葉を最後にぐったりとして動かなくなった。
集会場にたどりつくとそこには、元は市民だった者達が何人も転がっており。
すでにここでの騒動は治まったのだろうか、争うように動く者の姿はいまのところ見えなかった]
ほかの場所が……危ないかもしれないな…
─交番─
ええ、そちらもお気をつけて。
[主の名を出されれば承諾するように頷いて。
駆けて行くパトラッシュの後ろ姿を見送る]
……争うような声や音。
確か市役所から派遣された者は集会場に居たはず…。
しかし行ったら邪魔になるな。
巻き込まれるのもごめんだ。
[軽く眉根を寄せ、集会場へ向かうことは諦めた。
一度戻ろうと踵を返す]
―住宅街―
[マイルズの言葉は、聞こえてはいたがそれよりも、外の様子が気にかかった。
何かあったらすぐに、マイルズを守らなければならない。そのためにも知る必要がある。
玄関の扉を開けて、外へと出ると。]
……え?
[一瞬、何が起こったのか―――目を疑った。
少し離れた所に炎が上がっていたからだ。]
か、火事!?
え、だって、建物が燃えるなんて事、ずいぶん昔の話じゃ…
[燃えやすい建物など、よっぽど古い建物でない限りあまりないはずだ―普通の炎なら。
炎をよく見ていたら、すぐその傍に、人の影があった。]
!?危な…なんであんな所に人が―――
[ぎちと、脳に直接感じる違和感。
人影は、すぐにどこかに消え去ったが、炎が消える事はない。
悲鳴はそちらの方から止むことは無く、むしろ酷くなり続けていた。]
―住宅街・自宅―
ばくはつさせるわけないじゃんねー。
[部屋に籠る直前の後輩の冗談を思い出して、1人文句を言ったり。
早速仕事の為に部屋から出て行くロボットを送り出して]
あ、そういえばみてなかった。
[目が向くのは殺風景な部屋の隅、放置されていたもう一つの袋。
引き寄せて口を開け、ひっくり返す。
中から転がり出てきたのは掌に収まるサイズの銃器。
やや遅れて取り扱い説明書が落ちてくる。
銃器を手に取り、ひっくり返したりなどしてまじまじと眺めた]
……え―と、ビーム銃……かな。
WT-53……って、けっこうあたらしい型だったよね。
[銃器自体にはそこまで詳しいわけではないものの、刻まれた型番号を見てやや興奮した様子を見せる。
説明書と銃器を見比べながら、また暫しの時を過ごした]
─回想・集会場前─
すいませーん、台車かなにか貸していただけますか?
…─あ、いいですか?ありがとうございます。
それじゃ明日…ううん、後で返しにきますから。
えぇ、今日中に。
[台車を借りにいくと、返しに来られるのは何時かと問われ。
アヤメの家に行くとは言ったが、長居はしないだろうと思い自宅に帰りがてら返しに来るつもりでそう返事をして。
台車は無事貸し出してもらえ、すぐにアヤメの元に戻って]
お待たせしました、それじゃ行きましょうか。
それにしても、こんな大きいの渡されても困っちゃいますよね。
もうちょこっと気配りしてくれてもいいのに。
[台車を借り、アヤメが支給された袋を乗せる。
それを押して、アヤメの家に向かう為歩き始めた。]
─回想・了─
―ノブの家―
[それは集会所の中継が流れて出してすぐだった。
唐突に響いた銃声と悲鳴。
騒ぎとなっているらしき一角を映し出した直後に、ガクンという衝撃が伝わってきそうな勢いで地面へと落ちていった]
先輩っ。
何か集会所の方がトラブったらしい!
[画面はその数秒後には砂嵐となって、驚きを隠せないままのキャスターが謝罪をしながら無理やり次のニュースへと繋げていった]
俺、ナターシャさんたち迎えに出てみるわ!
[反応を確かめる前から、外へ出ようと玄関へ向かった]
─住宅街─
[やや遅れ、たどり着いた玄関。
開いたその向こうに見えた景色に、言葉が失せる]
な……!
何故、火が……。
[とっさに浮かんだのは、その言葉。
耐火耐震、あらゆる災害を想定して造られたはずの建物が燃えている、という事実は、俄かには信じ難く。
知らず、その場に立ち尽くしていた]
何が……起きて……。
[聞こえてくる悲鳴も、どこか、遠く思えるが。
大気の運ぶ異臭は、それが現実のものと知らしめるかのようだった]
─集会所→アヤメの家の途中─
[それに気付いたのは、どちらだったろうか。
後ろの方が騒がしいように感じ、振り返る。]
─……え…?
[喧嘩だ。
遠く後ろにあるその光景を目に入れた瞬間そう思った、が。]
う、そ。
[人が、撃たれて。
ゆっくりと、倒れるのが、見えた。]
―住宅街・自宅―
そういえば、アヤねーさんまだかなぁ。
[一通り見終えてから、銃を懐にしまう。
ふと隣人の名を口にしたとき]
あれ?
[銃声、悲鳴。
聞き慣れないそれらは居間のテレビからのもの。
同時に後輩の声が響いた]
え、ちょっとレッくん!
[驚いて呼び止めようと部屋を出たけれど、声は届いたかどうか]
─交番前─
[住宅街へ向けて足を踏み出した時だった。
後ろから右肩を掠め光が前方へと飛んで行く]
………!
[常の無表情もこの時は崩れ、驚きの色を示した。
左手で右肩を押さえ振り返れば、そこには銃器を構えた人物が一人。
全身が震え、恐怖に駆られていることは一目で分かった]
見境なし、か…。
……そっちから手を出したんだ、死んでも文句は言うなよ。
[こちらの声は耳に届いているのか。
怯え叫びながら相手は光線を乱発して来る。
ち、と短く舌打つと、右手を上着の中へと滑り込ませた。
懐の銃はリボルバーであるため6発しか装填されていない。
ほぼ無尽蔵に近い武器相手に限られた弾数での応戦。
タイミングを計る必要がある]
(精度が低いのが救いかな)
[こちらを狙っているようでそうではない射撃を避けながら相手の隙を探る。
懐から大型のリボルバーを引き抜き、相手の手を狙い、まず一発。
動きが一瞬止まった隙を逃さず、心臓目掛けてもう一発撃ち放った。
二発の銃声が鳴り響き、一拍の間の後に襲撃者は地面へと倒れる]
―住宅街―
[どこか呆然としていたが、すぐ後に出てきたマイルズの声に我に返る。]
ぼっちゃま!とにかくここから離れないと!
あの火、何か変ですし…いつここにも来るか分りませんから。
どこか広い所…そうだ、公園の方にいけば…
[そう言うと、主の手を取り、軽く引いた。]
─集会場→アヤメの家途中─
[良く見ればそんな光景は一つではなく。
目を凝らせば、既に何人か倒れているのが見えた。
思わず、喉から叫びが漏れ出そうになり、口を押さえる。]
あ…アヤ、メさん…
逃、げ…逃げましょう、早く!
[固まっている暇はないと、そう思った。
アヤメの手を引いて走ろうとするが、彼女はどうしたろうか。
ともに走るなら手を繋いで逃げるが、走れないようなら彼女を引っ張るようにして逃げようと。]
―住宅街―
[先輩の声は届いたはずだが、静止するまでは至らず。
来た道を戻るように住宅街を走ってゆく]
ラッシュの言うとおりだったな。
余計な武器があると…いや。
これがPSI緊急事態ってことになんのか。
[中継画面に映った光景。
まだ幼くすら見える少女が両手に銃を構えていた。あの画面の流れ方はつまり、撮影者が撃たれ倒れたということだろう]
…信じらんねー…。
[口元を押さえて低く呟く。
理解はしている。本当は「信じたくない」の方だった。
用心のためと上着の下に吊っていた銃も片手に下げて]
─住宅街─
[我に返ったエリカに手を取られ、今度は自分が我に返る。
数度、瞬いて周囲を見回す。
確かに、あの火は常のものとは思えなかった]
……離れる、のは構いませんが。
どうやら、護身の術は所持した方が良さそうですよ。
支給品、持ってきますから、少しだけ、待っててください。
[あまり持ちたくない、などと悠長な事を言ってはいられない。
そう、思わせるだけの状況が、目の前に広がっていた]
―住宅街―
あ。
[そういえばその物の存在をすっかり失念していた。
とはいえそこはサイボーグ。銃が無くとも何とかなるのだが。]
…私も取ってきます。玄関で待ってますので!
[そう告げて、こちらも荷物を置きっぱなしの台所へと急いだ。]
─交番前─
…チッ、2発使っちまったな。
予備のカートリッジ置いて来たってのに。
[残りは4発。
この調子で何かしら騒ぎに巻き込まれてしまうとしたら、かなり不利な状況に陥る]
補充は集会場の端末から、だったか。
取りに戻った方が建設的、かな。
[騒ぎが起きていると聞かされた場所へ向かうのは勘弁、とばかりに足は住宅街の方へ]
―住宅街・自宅前―
[玄関の外まで出たけれど、既に後輩は走り出してしまった後らしく、姿は見当たらなかった]
もー……
なんだよトラブルって。
[未だ事態を把握できないまま、頭を掻いて]
……あれ?
[ふと一点に目が止まる。
住宅街の一手から煙が、否、火の手が上がっているのが見えた]
―― 回想・集会場前 ――
あー、ごめんね。
凄く助かる。 ありがと、ね。
[手配して貰えた台車と
押して来たナターシャを見て、彼女へ頭を下げた。
よいしょ、と荷物を乗せれば]
うん。 おっけい。
本当にねー? 何が入ってるんだろ。
……じゃ、行こうか?
[二人で共に、自宅の方へと歩き出した]
―― 回想・了 ――
―集会場前―
[認証端末のそばに行くとクローディアと言ったか、役所から来たというその者はすでに生きているとはいえない状態だった。
鼻をひくつかせるがあたりに血と硝煙と焦げた匂いとが入り混じり、あたりの様子は詳しくはわからない]
「せん…ぱい…」
[微かに聞こえた声に耳をぴくりと動かして、声の聞こえたほうを見ると肩から血を流して集会場の裏にうずくまっている姿が見える]
ドイ!しっかりしろっ!
[後輩に駆け寄り声をかけながら傷口の具合を見る]
すぐに手当てをすれば大丈夫そうだな。
集会場内に医療キットがあったはずだ。歩けるか?
[頷く後輩を連れて集会場の中へと移動しながら]
暴動か……、部長は…?
[首を横に振る様子にそうかと呟いて返した]
―住宅街―
[ほんの少し前まで静かだった一角も騒乱が押し寄せてきている。
炎のようなものが見える方角、方向もわからなくなりそうなほどあちこちで響く銃声と悲鳴。
先の方に二人連れの女性らしき姿を見つけて向かおうとした所で]
うあっ!?
[横道から飛んできた瓦礫に気がつき、大きく背を逸らせる。
どこかの家の壁に当たって落ちたのは顔の半分近くある塊だった。頭にでも当たっていたら大怪我どころじゃなかっただろう]
誰だっ!
[何とか体勢を戻すと横道に向き直り、眼を見開いた]
…カル…?
……忘れてましたね。
[短く声を上げるエリカの様子にぽそ、と呟いた後。
待っている、という言葉に頷いて、自室へと戻る]
まったく、面倒な……!
[珍しく、苛立ちを声に乗せつつ、支給された拳銃を付属のホルスターに収めて身に着ける。
銃自体は上着を羽織る事で外からは隠し、予備のカートリッジやマニュアルは、目に付いた鞄──いつも、楽譜を入れて持ち歩く気に入りの物に放り込んで持って行く。]
……帰れなくなるのは、御免なんですけどねっ。
[そんな呟きを漏らしつつ、再び、玄関へと急いだ]
―住宅街・自宅前―
……うそぉ。
[上がる筈のない火。
流石に事態の深刻さだけは理解できた]
『キンキュウジタイ』ってやつ?
……あれ、けどあのあたりってたしか。
[ふと気がついて端末を取り出した。
一つの番号を呼び出して、耳にあてる。
けれど電源が切られているのか、そこからは機械的な音声が流れるだけ]
―アコルデ家・台所―
[テーブルの上に置かれた袋を手早く開けて、中から支給された武器を取り出す。
出てきたのは、古いタイプのマグナムだった。型まで確認する時間はないが。]
弾は入ってる…わね。
[それだけ確認すると、一緒に入っていたホルターを手早く太股にくくり、マグナムはそこに入れた。]
あとはぼっちゃまと合流して―――
[と呟くと同時に、入り口側とは反対にある窓が割れた。]
――――!
[振り返ると、向こうも驚いたようにこちらを見ていた。
人がいるとは思っていなかった。そんな感じの印象だった。]
―住宅街―
カルくん、でないな。
[端末を閉じ、後輩の名を呟いて、眉を下げた。
当人が今何処で何をしているかなど知る由もない]
たしか家、あのあたりだとおもうんだけど。
……ん。
[記憶があっているかは定かではなかったが。
一つ頷いて、火の上がった一角へと駆け出した]
―住宅街―
[顔形は確かに友人のものだった。
しかし血走った眼と強張った顔はとても同じ人物に見えない]
なん、だよ、お前。
あにやって…?
[片手に投げつけられたのと同じような廃材か何かの塊を持っている。どこからあんなものを持ってきたのだろう。
それ以前に何故。重さを感じさせないように、ボールか何かのように手の上で跳ねさせているのだろう]
だ、ダメだ。
来るな…っ!
[声は友人に向けたものか、それとも先に見かけた人影に向けたものか。震える手はそれでも脇道に立つ男に照準を合わせた]
窓から入るなんて、礼儀のなってない方ですね。
お客様なわけありませんよね?何か御用ですか?
[ややキツめの口調で応対すると、向こうは舌打と同時に懐から銃を取り出した。]
ちょっ…正気ですか!?
[パンッっと乾いた音が鳴り、銃弾が後ろへ飛んだ。幸い掠める事もなかったが。
薄ら寒いものが背を走る。普通じゃない、そんな感覚。
脳が緊急事態を告げるアラートを鳴らすと、瞳がすいと細くなった。]
―――申し訳ありませんが、主の安全性確保の為相応の対応させて頂きます。
[何時もより低い声でそう告げると、太股に取り付けたばかりの武器は手にせず、ゆっくりと相手との距離を詰める。]
/*
村人COだな、これ。
守護者以外は潜伏してなきゃいけなかったんじゃないかと、撤回しようと思った時には遅かったorz
すまんです…。
─アコルデ家・玄関前─
[たどり着いた玄関には、未だエリカの姿はなく。
まだ、手間取っているのか、と家の中を振り返る。
ガラスが割れるような音が聞こえたのは、その直後か]
……っ!?
何故、中から?
エリカ!?
[声をかけつつ、踏み出そうとした足が、止まる。
甲高い音と共に、足元に跳ねる何か。
はっと振り返った先には、銃を構えた見知らぬ男]
ちょっ……冗談キツイ、ですって!
―――なあに?ごめんなさい、今忙しい…
え?ええそうよ、そこに居るはずだけど。
[彼から届いた声に、『私』はやや億劫に返す。]
迎え…って、もう、だからまだ駄目だって。
言ったでしょう、「協力してあげられる”かも”しれない」、って。
[くすりと笑むと、今度は逆に向こうが苛立たしげに何事かを口にしたが。]
ごめんなさい、今忙しいの。
また後でね。
[にっこりと、笑むようにして無理やり相手の声を切った。]
─住宅街─
[早足で住宅街の入口までやって来ると、その先が異様な明るさを示していることに気付く]
……なに……?
[あり得ぬ光景を目にして一度足が止まった。
しかし直ぐに足は動き、屋敷に向かって駆け出す。
玄関前までやって来ると声を張り上げた]
マイルズ様、ご無事ですか!
―集会場→アヤメの家 途中―
アヤメさ……良かった。
えぇ、逃げましょう、早く…!
[アヤメは数瞬放心したようだったが、こちらの呼びかけで我に返った様子に少しほっとして。
彼女が武器を手にするのを待って、ともに走り出した。
どこへ逃げれば良いのかはわからなかったが、とにかく喧騒のないところを探そうと。]
―集会場内―
[後輩の手当てしながら詳しい話を聞いていた。
きっかけはなんだったか、最初は小さな騒動だった。次第にそれは大きなものへと変わり。
後に残ったのは……
肩に埋まったままだった弾丸を摘出し、包帯を巻いて止血し、手当てを終え]
それで、サイキッカーはいたのか?
「中に一人いたみたいっす……。今はどうしてるか……。
すみませんパト先輩、自分……守ることもできず……」
[落ち込む後輩の方にぽむりと前足を乗せて]
いや、一人でできることは限られているかな……。
しかたがないとは言えないが、今はそのことを気にするよりどうするかだ。
[そう話しかけた矢先、後輩に突如突き飛ばされ、とっさに受身を取りながらも床に転がることになる]
─アルコデ家・玄関前─
[しかし、相手は冗談のつもりではないらしく。
再び響く、音。
慌てて避けた──というか、半ばよろめいた事で、頭を狙った一撃は、僅かに髪を散らすに止めた。
露草色の髪が乱れ、普段隠しているもの──右とは異なる色の左目が一瞬だけ、垣間見えた]
ん……ジョエル、ですかっ!?
生きてますけど、ちょっと危険ですっ!
[これはこちらも本気で行くようか、と思った矢先に聞こえた声に。
とっさに返した言葉は、どこか緊張感がないように聞こえたかも知れない]
―アコルデ家・台所―
[じりじりと寄ると、相手は気味悪そうにこちらに向けて何発か銃を撃ってきた。
一つは肩に、もう一つは足にあたるが、どちらも硬い音をたてるだけで、大事には至らない。]
(旧式銃なら、頭か胸に当たらなければ…)
[相手の武器を見定めた上での行動だったが、危険と隣り合わせなのは否めない。
それでも涼しい顔を保ちながら、相手に近づき。銃を奪おうと手を伸ばすと、再び発砲され、今度は頬を掠めた。]
この…大人しく武器を渡しなさ…
[ぐいと手を引けば、縺れるように転がり。
その反動でようやく相手の武器を奪えたと―――思うと同時に今度は別の発砲音が聞こえた。]
――――ぼっちゃま!?
[一瞬、意識が相手からそがれ、視線を外してしまった。]
―住宅街―
[眼が細まる。手の振るえが止まる。
そこから先の動きは冷静にすら見えるもの]
『サイキッカーを見たら排除するのが市民の義務』
[飛んでくる瓦礫は直線的。
妙な動きはしないと見て一歩横へと退いて避け]
……。
[無言で引き金を引く。光条が走り、相手の眉間を撃ち抜いた。
倒れる男。流れる血は実弾の銃よりずっと少ない]
―― 集会場→自宅へ向かう途中 ――
ごめんっ…!
[走りながらも放心状態だった事への謝罪を口にした。
はぁはぁ、とすぐに切れ始める息が恨めしい。]
っ… ほんっ、と
なんなのよ、これ……っ!!
[事態への悪態をつき、武器を持つ手を強く握る。
其れは取り扱いもろくにわからない旧式の大きな拳銃。]
ふざっ、 けてる……!!
莫迦じゃ――ないの!
[そんな事を口にせねば、居られない現状。
足は一先ずの安全な場所を探し、駆けて行く。]
―住宅街―
[遠くで何かの割れる音がする]
……なんなんだろ。
[眉を顰めながら、その方向に向かって走って行く。
と、何かが足に引っ掛かり、勢い余って転んだ]
うわっ!?
[打ち付けた部分をさすりながら、重量のありそうなそれを振り返る。
常ならば区画内で働く清掃ロボットもおり、そのような大きなゴミなど落ちていない筈だった。
けれどそのロボットも少し先で胴体を撃ち抜かれ、その機能を奪われており]
え……
[道に転がっていたそれは、ゴミなどではなかった]
―住宅街―
…は。ははは。
[男が動かなくなったのを見て銃を下ろす。
死体に滲んでいる緋は過去のそれと同じように鮮やかな色]
俺も、何やってん、だ?
[まだ気を抜いていい場面ではないのだが。
背後の壁に寄りかかって、ずると座り込んだ。
手が再び震えている]
―集会場内・医務室―
[激しい振動を感じ、何かがぶつかるような大きな物音が聞こえる。
立ち上がりながら視界に映ったのは、こちらを突き飛ばして反対側に転がる後輩の姿。
続いて先ほど自分達のいた場所に転がる机がひとつ床に突き刺さっていた。
部屋の入り口には、男が一人たっていてこちらの様子を楽しそうにみている。
その周囲にもうひとつ机が浮いてるのが見え、
腰のホルスターからリボルバーを抜くと、すばやく安全装置をはずしてそちらに向けて]
うごくなっ!
[横目に後輩のほうを見れば肩が痛むのだろうその場から動けずにいる]
サイキッカー…だな。
そちらからでてきてくれるとは好都合だ。
[狙いをつけて、発砲、銃弾は狙い通り相手の眉間に向かい、
途中、不可視の壁にはばまれて床に転がり落ちる乾いた音が聞こえる]
冗談……だろ……?
─アコルデ家・玄関前─
[主に銃を向ける襲撃者に対し、咄嗟に蹴りを繰り出す。
狙ったのは銃を持つ手、当たりが良ければ弾くことが出来るだろう]
状況説明が出来るなら問題ありませんね。
エリカはどうしましたか?
[怯んだ襲撃者に自分の銃を突き付けながら主の傍へと]
―住宅街―
え、え……えぇ?
[事態に頭が追いつかず、目を白黒させる。
それはまぎれもなく倒れた人間で、その下の地面には黒い染みがじわじわと広がっていた]
人……え、ケガ、して……
[ぴくりとも動かないそれに思考を奪われていると、背後から悲鳴が上がった。
ぎこちなく振り返る。
怯えたような顔の人と、視線がかち合った]
[一瞬の隙に、背後から伸びてきた手をかわす事は出来なかった。
伸びてきた手は、今度は逆にこちらの硬い腕を取る。
気づき振り返ると、閃光が見え―――ばちりと嫌な音がした。]
―――――――!?きゃあああ!!!!
[腕から伝わる、熱いほどの痺れ。
電撃のようなものを浴びて、四肢に痛みが走り動きが止まった。]
あ、ア………
[致死に至る様なものではなかったが、それでもサイボーグにはかなり効果的で。
カクカクと震えながら、その場に崩れるように倒れた。
ごんと、腰のあたりを蹴られても、立ち上がることは出来ない。]
「…死んだか?………で………ズューネなら…」
[交わされる声は、よく聞こえない。相手は一人だったはずだが、誰と会話しているのやら。どこかぼんやりそんな事を思った。
まだ生きている脳に、「ToTUNG」の文字が走っていた。]
あなた…雷を使うサイキッカー…
[倒れたまま細い声で呟くと、男は無言のまま、こちらが取り上げた武器を手から奪い返していった。]
[アヤメからの謝罪には、自分も喋るほどの余裕はなくて首を横に振ることで答え。
ただひたすらに走って、ふと先に佇む人影に気付き。
誰だかわかると安堵して名を呼んだ]
レッグくん、良かった…!
無事だっ、た…?
[駆け寄ろうとして、様子がおかしいのに気づき。
どうしたのだろうと心配して近付いた]
[ばちり。ばちり。
いいこの私の体が悲鳴をあげている。
『私』の周囲の空間は、ぱきりとひびが入ってゆく。
『私』は動き出し、その空間のひびをとり、隙間から手を伸ばした。指先は何かを掠め、触れた先は小さく震えていたようだった。]
さぁ、私はここよ、いいこの私。
私を見て、思い出して。
目を逸らさないで、捨て置かないで。
[隙間からにゅるりと這い出た『私』は、
その向こう側に居た『私』に向かって覆いかぶさった。
わたしたちは、目も見開く間もなく。
一つに。]
─アコルデ家・玄関前─
[援軍があるとは思っていなかったのか。
襲撃者は繰り出された蹴りを避けきれず、その手に握られた銃は音を立てて、落ちる]
……ちょっとの差での無事、ですけどね。
[上げる笑いは、僅かに乾いた。
乱れた露草色から見え隠れする、赤紫に気づく余裕は今はない]
エリカは、台所に荷物を取りに行くと……。
って、そう言えば、中から窓の割れる音がしたんでしたっけ!
中にも、何か入り込んでいるやも知れません!
―集会場内・医務室―
[男はこちらの弾を止められることから余裕でいるのだろう、
にやにやと笑みを浮かべたままゆっくりとこちらに歩いて近づいてくる。
前方の男への注意をはずさぬままに、後輩のいる側、そちらには窓があったはずと思い出し]
ドイ!お前は窓から逃げろっ!
[牽制をするように、再度二発の発砲。
やはり弾は届くことなく、単発で撃つだけでは目の前の男には止められるのだろう。
後輩のほうは肩を抑えながら窓を開けるとそこから外にでていく]
「先輩、すぐに戻るっす」
[かけられた声と同時にリボルバーをホルスターに戻し、
四足で立ち前かがみ気味にいつでも動けるようにと、目の前の男と後ろで浮いている机に集中した]
そっちは楽しそうでいいな。こっちはいっぱいいっぱいなんだが。
[軽口を叩きながらも、考えるのはいかにしてこの状況を打破するかということ]
―住宅街―
……あ。ナターシャさん。
アヤメさんも、無事。か。
うん、良かった。
[名前を呼ばれると近寄ってくる影を見上げる。
少し掠れた声で言いながら頷いた。
握られたままの銃が持ち上がることは今はなかった]
先輩も安心だな。
[脇道からは不自然な程に眼を逸らそうとしている]
─アコルデ家・玄関前─
[構える銃の照準は襲撃者の額。
視線は外さぬままに主の声を聞く]
怪我が無いのでしたら何よりです。
……中にもですか、面倒な。
[舌打ちこそしなかったが、襲撃者に向けられる翠が細まる。
視線を外せないためか、主の目に気付くまでは至らなかった]
…マイルズ様、お見苦しいところを見せることをお許し下さい。
[ぽつ、と一言主へと向ける。
出来るだけ自分の身体で主の視界を遮るようにしながら、躊躇いなく銃の引き金を引いた。
一発の銃声の後、やや時間を置いてから地面へ何かが落ちる音がする]
中を見て参ります。
マイルズ様はここでお待ち下さい。
[襲撃者が取り落とした銃を拾い上げながら主に告げ、屋敷の中へ入ろうと歩を進めた]
―住宅街―
あ、あの……なに?
[口を開くも、それは相手のヒステリックな声に遮られた。
捲し立てられる言葉の羅列が何を意味するのか理解できずに瞬いて。
なんとか聞き取れた『サイキッカー』『義務』の単語、極めつけにはこちらに向けられる銃口。
そこまで来て、漸く理解が及んだ]
……い、いや、まって!ちがいます、よ!
おれはサイキッカーとかじゃな、
[必死で言葉を紡ぐも、相手の耳には届いていない様子で。
銃声が一発、鉛の弾が眼鏡を掠め、頬に赤い線を作った]
―アコルデ家・台所―
[ぐったりと動かないままでいると、ごりと頭に何か硬いものが当てられた。
――打たれるのかしら。
どこか他人事のように思っていたら、ふいにその感覚は離れてゆく。
侵入者は次なる人の気配に気づくき、エリカに向けた銃を入り口に向けなおし、待ち構えていた。]
─アコルデ家・玄関前─
ええ、本当に。
悠長に怪我なんてしてる場合じゃないですから。
何が起きているのかはわかりませんが、色々と、見境なくなっているようです、ね。
[家の中から聞こえる音は、いつの間にか途絶えている。
それに、嫌な予感を感じた所に告げられた言葉。
疑問を感じてその意を問うより先、視界が遮られ]
……非常時なのは、理解していますよ。
必要と思う事を行う際には、私に気を使わずに。
[銃声と、崩れる音。自分でも意外なほど、冷静な声が出た]
一人で大丈夫ですか、と言いたいところですが、私が行っても足手まといですかね。
……気をつけて。
[中を見てくる、という言葉。
小さく息を吐いた後、返したのはこんな言葉だった]
―集会場内・医務室―
[男の後ろに浮かんでいた机が突如こちらに向けて飛んできて、
すばやく横に飛び回避、そのままの勢いで男の足元をかけぬけようとし]
くっ…ごふっ……
[男の反応はこちらの予想よりも早く、横っ腹をけられて床を転がる。
苦痛の呻きと吐息が漏れ出し、床を転がる感触に体が痛む。
転がった先が入り口のほうだったのは不幸中の幸いだろうか。
痛む体に鞭打ちそのまま駆け出す]
このまま…逃がすわけにもいかないのだが……
[今のこの状況ではどうすることもできない。後ろから足音が迫ってくるのが聞こえるが、振り返る暇はなく、
集会場の外に飛び出し、少し進んだところで目の前に瓦礫が落ちてくる。
足を止めて、やや遅れて自分の左右にも瓦礫は落ちてきてちょうど囲まれる形に。
開いた側の方、集会場の方を振り返ると男は入り口に立っていた]
俺は犬じゃないから、檻はいらんぞ……
―住宅街―
私達のことより、レッグくんどうかしたの?
座り込んで…どこか怪我でも……っ…!?
[良かった、というレッグの様子がどこかぎこちなくて、不安から傍に近づいてしゃがみこめば、脇道に倒れ伏している骸に気付いて息をのみ。]
かるろす…くん…?
[知らず、ぎゅ…とレッグの肩を抱きしめて]
[ゆっくりと、重なった意識は、体の痛みに震えて蹲ったまま。
頭に流れる様々な声を、右に左に聞いては流した。
「抵抗するものは―――」
「裏切りは許さない――」
「炎が使えるものは燃やせ―――」
「殺せ――」
そんな物騒な単語が通り抜けて行く。
(いい刺激だったし、感謝したい所だけど。使えないから裏切り者扱い?冗談じゃないわ。)
その思考は『私』のもの。
一つになったのに『いい子の私』は、いまだ動いてはくれない。
目が覚めるまで、ぼんやりと通り抜ける言葉の波間をたゆっていた。]
―― 住宅街 ――
……はぁ
…………はぁっ
[走った先に、見知りを見つけたのか
ナターシャが声を掛ける人物を見て
息を整えながら]
あぁ ……ノブの、 お友達、の
[ゆっくり、二、三度、頷いた。
二人の会話を、聴きながら
自身の手の中にある、拳銃へ視線を遣った。]
─アコルデ家・玄関先─
[ジョエルが中へ向かった後、先の襲撃者をちらりと見やる]
……何だって、こんなことにっ……。
[口をつくのは、掠れた呟き。
それから、周囲の音に耳を澄ます。
いつの間にか上着の中に潜り込んでいた右手は、そこにある冷たい感触を確り、*掴んでいた*]
―住宅街―
や。俺は。
怪我らしい怪我、してねー。
[瓦礫塊の掠めた頬は血も滲んでいるが、その痛みも感じない]
する前に。
身体が動いちまった。
[肩に乗せられた司書の手に力が入る。
一瞬躊躇ってから、銃を持たない手を伸ばして相手の肩を宥めるように叩いた。怯えているのかと思って]
カル、サイキッカーだったみたい、だ。
あんな塊、軽々と扱ってさ。
[真実は分らない。自由自在にとも少し違っていたのだから。
そしてPSIを感知できるような能力はないし、そういった道具を持っているわけでもない]
何で俺を狙うんだよ、馬鹿。
─アコルデ家・玄関前→台所─
先程交番でパトラッシュさんにお会いしました。
集会場で何かが起きたらしいと、先をお急ぎだったようなので詳細は聞けませんでしたが。
その後私も襲われましたので、おそらくは混乱が広がり暴動らしきものが起きているのではないかと。
………それだけでは無いようですが。
[ここへ辿り着く前に見た炎。
明らかに普通のものでは無い]
……では、そのように。
[気を使わずに、と言われ、了承するように声を紡ぐ。
足手纏いについてはその通りであったため、臆面なく頷いてからエリカが居ると思われる台所へと向かった]
(銃を撃ってしまったからな、既にこちらは気付かれているだろう。
……捨て身覚悟は性に合わないんだがな)
[かと言ってエリカがどうなって居るかも分からないため、あまり考えている猶予は無い。
自分の銃はホルスターに戻し、拾った銃を構えて台所の入口へと近付き。
一呼吸置いてから台所の中へと乗り込んだ。
動くな、なんてお決まりのセリフを言うことも無く、見知らぬ姿を見れば牽制の一発を放つ]
―住宅街―
ちがうって……ちがうって、いってるだろ!
人のはなしもきかないで!
[声を荒げる。
知る者が見たなら、常と異なる様子に驚いただろう]
そっちが、『サイキッカー』なんじゃないか!?
[口にすれば、それが本当のような気持ちになった]
だったら……
[慣れぬ反動に手間取る相手の手から銃が離れる。
そこへ向かって躊躇なく引き金を引いた。
赤い色をした熱線が宙を走る。
何かの焦げるような音がして、鼻につく臭いと、少し遅れて倒れる音]
―住宅街―
[ぼやいても視線は遺体へと向けられない]
俺はグレッグ。
お察しの通り、ノブ先輩の後輩。
[改めて、何度も見かけたことはある女性に名乗ってみた。
大きく息を吸って、吐く]
―― 住宅街 ――
あ、……うん。
ノブから、聴いてる。
[改めた自己紹介を受け、相槌。]
私は、アヤメ。
きちんとお話するのは、初めて、かな。
……宜しくね。
[大きく呼吸するさまに、
僅か、心配そうな眸を向けた。]
―集会場前―
[こちらをいたぶって楽しんでるのだろう、男は笑ったままにすぐに止めをさすつもりはないらしいが、逃がしてくれそうにもなかった。
腰のホルスターからリボルバーを抜き構える]
「先輩っ!今助けるっすっ!!!」
[その声は聞き覚えのある声で、集会場の横の路地から飛び出す姿がひとつ。
最新モデルのアサルトライフルを手に掃射をしながら男に突っ込んでいく]
ドイっ!無茶をするんじゃないっ!
[さすがに何発も打ち込まれる弾は防げないのだろうか。
いくつかの弾は途中不可視の壁に阻まれて地面に落ちたが、残りの弾が男の体にいくつもの風穴をあけていく。
男の顔からはにやにやした笑いは消えて、後輩の方をにらみ手を振り下ろす動作をする。
それを最後に男の体は、自らの血溜りの中にそのまま崩れ落ちて。
大き目のガレキが後輩にぶつかり、その体は通りの向こう側へと転がっていった]
ドイっ!
―アコルデ家・台所―
[離れて行く感覚に、自分以外の誰かが狙われているのはすぐ分った。
様子を見に来た主だろうか。それとも。
(ジョエルさん戻ってきたのかしら。)
どちらにせよ、相手はサイキッカーだ。きっと分が悪い。
何とかしないとと、動かない身体を無理やり動かそうと試みるが、四肢はガタガタと壊れた機械のように震えるばかりだった。]
[牽制が運良く当たる事はなく、打たれた方は倒れたメイドの傍から離れ、すぐさま2発発砲する。
それが避けられるのは想定しているのか、3発目の代わりに閃光を放った。]
―住宅街―
カルロスくんが…!?そんな………、あ…まさ、か…
[レッグから、其処に倒れている彼がサイキッカーだった、と告げられれば驚きに目を見開いて。
次いで、彼が友人を撃ってしまったという事実に気付き、悲痛に目を閉じて肩を抱く力を込めた]
…―良いの、それ以上言わなくても。
早く逃げましょう、此処から。
何処か、何処か安全な…
[言葉の先が出てこなくて言いよどむ。
シャッターで囲まれた此処の中に安全な場所など何処にあるというのか。
答えが出てこなくて途方に暮れ、*空を仰いだ*]
―住宅街―
だね。俺も名前は知ってた。
あの放送の前にもクレープ持って歩いてたよね。
[実は見ていたなんてことを告白しつつ]
あー。呆けてる場合じゃないよな。
早く家に戻って…。
[その家だって安全なのだろうか。語尾が萎む]
…ふらふらしてるよりはマシ、だよね。
遭わなくていいものに会わないで済む。
……
[掌へ視線を遣った。
小刻みに続く、震え。
顔を顰めて、呼吸を繰り返す。]
(だいじょうぶ、だいじょうぶ、だいじょうぶ)
[眸を閉じて、こくりと喉を鳴らした。]
―集会場前―
[そちらの方に駆け寄っていくと、まだ微かに息はあり、
それでも地面に転がるようにして倒れたその体はいまだ生きてることの方が不思議な状態ではあった]
「せん…ぱい…ぶじ……で……」
[口から血をこぼしながら微かに漏らす声に首を振り]
しゃべるな、ドイ。ありがとうな助かった、早く手当てをするぞ。
[無駄だと理性は告げても、見捨てることは自分の感情が許さなかった]
「いいっす、せんぱい………、たすからないのは……、…でも……これで、にかいきゅう…とくしんっすね……」
[最後に軽口を残して、数回の呼吸と吐血の後動かなくなったその体を前足でかかえるようにして]
ああ、ドイ……お前の死は無駄にしないよ……。
[奥歯をぎりっと噛み締めて、その肩からアサルトライフルをとると自分の肩にかけた。小型化されたそれは、肩にかけたままでも四足歩行できた。
一度、集会場前の端末を操作すると弾の補充を行った]
―住宅街―
……、はー……
[肩で息をしながら、銃口を下ろす。
立ち上がって膝をはたく。
先程の衝撃の所為で、眼鏡の右のレンズには罅が入っていた]
……これが『ギム』なんだよね。
[確かめるような口調からは、罪悪感等といった感情は伺えない。
地面に転がる元人間は2つに増えていた。
その何れにもその目は向かず、近くの建物へと向いていて]
あ。
ここって、エリカさんの……
[目の前の事態にばかり気を取られていて、他の喧騒にまでは意識が回っておらず。
奏者の家の近くまで来ていたことに、今漸く*気がついた*]
/*
仮想的にエリカとジョエルで撃ち合ってるwww
そしてドイ殉職完了、思ったよりかかった。
どうでもいいけど四足歩行って打とうとすると四速歩行とはじめでてかさかさと歩くパトラッシュを思い浮かべたんだ(n・ω・n)
(あら――)
[先に気づくのは、こちら側に居続けた『私』]
(共鳴、共振?)
[何処からか聞こえてくる、声とはちがう音に、楽しげに。]
(―生まれようとしている貴方は誰?)
[囁き返す]
―集会場前―
[その場を去る前に、後輩の亡骸のに向けて敬礼をして]
今は、事態の収束を…。
これ以上無駄な犠牲を増やさないためにも…。
[混乱の渦中にある区画内のどこかへと*かけだした*]
……安全。
何処、かな。
[ナターシャの言葉を続けるように呟いた。
応えはシャッターの向こうに飲まれてしまった気がした。]
あ、見られてた?
[クレープの姿を見られてた事には
あえて、ふざけた調子で言って笑うも
少し引き攣ってしまったかもしれず]
だいじょうぶ。
……私の家に、行こう?
[二人を誘う、声。]
―住宅街―
ん…ありがと。
[それでも動きだしきれずにいたら、司書の肩を抱く力が増した。
人のぬくもりに一度ギュッと目を閉じる]
どっちにしても移動しないと。
先輩、置いてきちゃったし。
家の方で落ち着けそうならラッシュに連絡取れないか試してみる。きっと忙しくしてるだろうけど。
[大丈夫、と司書に囁き。肩を抱く手から開放してもらう]
アヤメさんの家、お隣なんだっけか。
うん。行こう。
[少し引き攣ったように笑って言う作家に、同じくどこかぎこちない笑みを返し。
誘う声に*頷いた*]
─アコルデ家・台所─
[相手が離れる足元に同僚の姿を確認する。
震えたようにしか動かぬのを見て、何かをされたことを察知した。
しかしそれを分析する暇も無く、二発の銃弾がこちらへと向かって来る。
室内であるために大きく動くことは出来ず、掠めるようにしながら致命を避けた。
左の頬と左肩にその痕が残る。
反撃に銃を向けた時、追撃の閃光が正面から襲いかかって来た]
なにっ……くっ!
[バチリと弾けたそれは主に構えていた銃へと集まり、そこから伝うようにして身体へと放たれる]
……サイ、キッカー……!
[今までは運良く人間相手だったが、ここへ来て面倒な相手に遭遇してしまった。
衝撃の走った腕は痺れ、構えていた銃を取り落とす]
……なるほど、それでエリカが動けないのか。
[追いこまれた状態では口調を保つことも忘れ、相手に対し舌打ちをする。
痺れた腕で落とした銃を拾おうとするが、それを阻害するように銃の近くに一発撃たれた。
手を引っ込め、痺れを取るように右手をぶらぶらと動かす]
やれやれ、こんなところで死ぬ気は無いんだがな。
本当に、面倒なことになった。
[時間を稼ぐように言葉を紡ぐ。
手の痺れが緩和し、相手の隙を突くことが出来れば、自分の銃で仕留める自信はある。
相手の動向を窺うように翠を細めた]
―― 住宅街 ――
うん、だから。
ノブにも、来るように謂われてたし、ね。
集まれるなら其処で集まった方が。
[緩く、こめかみを押しながら]
……安全、でしょ?
[どれほどかは、定かでは無かったけれど。
縋るよに、言葉に代えた「安堵」。]
歩け、る?
[グレッグを見遣りながら、首を傾いだ。]
?
[共鳴に乗る、言の葉。
其れは今までの頭蓋から響く音とは確かに違う、音。]
(何、これ……)
[動揺を周りに伝える事なんて出来やしない。
伴う痛みを和らげようと、こめかみを押しながら]
(………貴方こそ、誰?)
[何故、そんな問い掛けを浮かべたのか、解らない。
されど、其れはまるで必然のように。]
─アコルデ家・台所─
[姿を見る事は出来ないが、主ではないような気がした。主に動き的に。
だがそれに安堵する事はなく。何とかしないと―そればかり考えていた。
見えないところで何が起こったのかは知れないが、ジョエルが相手に気づいたような節は見えた。
負傷したのだろうか。ならなおの事。
閃光を当てた侵入者の方は、相手が銃を落としたのを見ると安心したのか、外さないようにジョエルの方へと近づいてゆく。
その通り道に震えながら、指はカリと懸命に床を掻き指を伸ばし、ズボンの裾をほんの僅か―――ひっかけた。
転ぶほどではないが、ほんの僅か動きが止まる。]
[――ほんとうは、ほんの少し距離は足りなかった。]
(だめ、お願いだから―動いて!)
[そう願うとほんの少しだけ、裾の方が指へと”動いた。”]
[『いいこの私』は他の事に夢中で、まだこちらに気づこうとしない。
だから代わりに、『私』が応える。]
(私?私は……アリシア。)
[少し思案したのは、元の名前と今の名前と、どちらを名乗るか考えあぐねた為。
結局、前と同じように古い名を名乗った。]
(貴方も不運ね、それとも幸運かしら。
こんな時に目覚めるなんて。
…いえ、こんな時だからこそかしら。)
[『わたしたち』も、こんな状況でなければ一つになれなかった。未だ完全ではないが、それももうすぐの事。
新しく生まれた、PSIを持つ者に、だからほんの少し親近感があった。]
─アコルデ家・台所─
[相手を注視していた翠は僅かな動きを見逃さなかった。
即座に右手を上着へと滑り込ませ、銃を引き抜き。
相手の眉間目掛け抜き撃った。
距離が狭まっていたのもあって、狙いは違わず相手を撃ち抜く。
相手は悲鳴も上げぬまま、大きな音を立てて後ろへと倒れて行った]
……4発目。
補充確定だな。
[ふぅ、と息を吐きながら、死に面していたとは思えない様子で残弾数を確認する。
銃をホルスターに戻すと、落とした銃を拾い上げ、同僚の傍へと寄った]
エリカ、意識はありますか?
[傍らにしゃがみ込み、声をかける。
どこまでがサイボーグ化しているかは分からなかったため、軽く頬も叩いておいた]
……
[グレッグ、ナターシャ。
其々を心配そうに見遣りながら
時折、こめかみを押して]
ノブは、家が綺麗、って言ってたけど。
多分、料理なんかは全然だと思うの。
何か作るから、さ。
ちょっと、一息、つこう?
[あえてそんな、場の空気を読まないような事を、言う。
ぎこちない笑み、で。
此処までの緊張のせいか、
時折、眉が痙攣しているが、それも*押し殺すように*]
[眉が、頬が、指先が。
ひく、ひくり、と時折、痙攣する。
自覚すれば、それは共に恐怖心を孕んだ。]
ごめん、貴方が何を言ってるか――。
目覚める?
そもそも、アリシアって……
[解らないことだらけ、だった。
PSIに関しての知識は、ニュース程度ならあるが。
それが詳細かと云えば、矢張りノーであるから。]
私は、『 』。
………?
あ 。
『 』
[頭痛が、酷い。]
『 』。
[名が、響かない。
何か、違うものに遮られてしまう。]
『 』!!
[精一杯載せる、菖蒲の響き。
けれど矢張り伝わない。]
……どうして。
[続く頭痛に、眸を閉じた。]
─アコルデ家・台所─
[頬を叩かれると、ぎゅっと目が閉じ眉が寄る。痛みはあまり無かったが。]
起きて、ます。
………ジョエルさ…ごめんなさ…
[ほぼ完全に機械化された四肢の痺れはまだ残っていたが、生身に近い中心部分はいくらか回復しつつあった。
意識の確認の次に、口から零れるのは謝罪。]
……ごめんなさい。私、動けるまではもう少し、時間が…
先に、ぼっちゃまと公園に…炎が、あれもきっと、サイキッカーの…
[ぽつりぽつりと、避難先に適当だと思う箇所と、炎の事を伝えておいた。]
─アコルデ家・台所─
[反応があることには短く息を吐き]
炎は、私も目にしてきました。
他でも異変が起きているので公園が最適とは言えませんが……火に巻かれるよりは良いでしょう。
それと、炎が迫っているのが分かっているのに貴女を置いて行くわけにはいきません。
マイルズ様に叱られてしまいます。
[言い切ると同僚を抱え上げようと力を込める。
抱き上げることは出来ずとも、肩を貸す位なら支えることは出来るはずだ]
(あら、自分のお名前が分らないの?
どこに置き忘れてきたのかしら。
それとも、知ろうとしないから?
もう一度名乗ってあげるわ。
私はアリシア。
テレパスとサイコキネシスを使うサイキッカー。
―――さぁ、生まれたばかりのサイキッカー。
貴方は誰?)
[アヤメの認識も事情も、『私』には到底知らぬ事。
掠れ届かぬ菖蒲を、踏みつけるように突きつけた。]
(……
……莫迦な事、謂わないで。
私がサイキッカーな訳、無い。)
[現にこうして妙な音が届いても。
それを信じれる筈なんて無くて。
酷くなる一方の痛みに抵抗する、強い声。]
(伝わないのなら、きっと無いんでしょ。
……私は、貴方とは違う。)
[踏みつけられてもなお、凛然と咲く、花。]
─アコルデ家・台所─
[ジョエルの言葉に、何度か目を瞬かせる。]
ほか、も?
どうして…どうして………そんな、こと、に
[それは他の誰もが思っている事だろう。正しく答えられる者などいるのやら。
主に叱られると、抱き起こされれば少し身を強張らせながらも申し訳なさそうに。]
ごめんなさい…本当に。ごめんなさい…。
[口から零れるのは、また謝罪だった。]
[流石に金属の塊ともいえる身体を抱えてもらうわけにはいかないので、肩だけ借りてゆっくりと歩く。]
もし、またあの手の輩がきたら捨てて下さいね…
私のせいで、お二人を危険な目に会わせるなんて
旦那様に、申し訳が立ちませんから…
[そう道すがら頼みながら、ようやく主らの元へとたどり着いた頃には、周囲の火の手はどれくらい侵食していたか。
悲鳴も発砲音も、時折どこかから聞こえて、まだ止む様子は*見られない。*]
(あら素敵。抗うのね、貴方は。
でも貴方がサイキッカーだって事実だけは変わらない。
信じようと、そうでなくとも。)
[自分を菖蒲だと思い咲き誇る、花に向かってそう微笑んだ。]
(…名前は気が向いたら教えて頂戴、名無しさん。
そろそろこっちも、構ってあげられなくなるし。)
[ゆらと、『私』の意識はもう一人の自分へと向けられる。
『いい子の私』は、震えているようだった。]
(おはよう…『私』)
[その声に、『いいこの私』は身を*硬くした。*]
─アコルデ家・台所─
……分かりません。
ただ、サイキッカーが居たことは確かのようですし、彼らが暴れているのが一番の原因でしょう。
後は、サイキッカーを恐れた市民が無差別に暴れても居るようです。
[答えと言うよりは見て来た状況を口にし、同僚に肩を貸した。
ずしりとした重みが肩にかかり、掠り傷を僅かに刺激する。
それでも表情は変えぬようにして、ゆっくりと玄関へと歩き始めた]
[紡がれる謝罪とまた襲われた時の頼みには無言を貫き。
主の待つ玄関まで辿りつく。
その時既に主は彼の青年と顔を合わせて居ただろうか。
同僚の無事と公園へ向かう旨を伝えたなら、屋敷から離れることに*なるだろう*]
(……うる、さい。
サイキッカーじゃ、 )
[紡ぐ音は、甲高いオトに一度、遮られた。
ぅ、と高く、微かに声が漏れてしまう。]
(……構って貰う必要なんて、無い。
私は、『 』……
私は、 …っ)
[矢張り、幾度繰り返しても。
確かな華の名は、幻影の海へと飲まれていく。]
(御願い……)
[其れは本当に。
現状と、環境に因った重圧が紡がせた音。]
(誰か、私の、
……私の、名前を、呼んで……)
[アリシアに呼べる筈なんて、無いのに。
自分の存在が不確かになりそうで、
震えてしまう、身体。]
(――――ごめんなさい。)
[唇から零れる謝罪には、迷惑をかけてしまった事へ以外に、別な物に対するものも含まれていた。]
(――――ごめんなさい、ごめんなさい)
(私も――サイキッカだー……)
[主にも同僚にも、伝える事の出来ない、思い出してしまった事。
あのとき、無意識に裾を動かした時に、消されたはずの昔は、氷解するようにゆっくり戻ってきた。サイキッカーと退治した事も原因だったろうか。]
―アコルデ家・玄関前―
[ジョエルから受けた状況の説明。
炎の不自然さに関しては自分も感じていたから、それだけではなさそう、という言葉には確かに、と短く同意した]
いや、自分で言った事ですけどね。
[臆面もなく頷かれると、侘しいと言うかなんと言うか。
ともあれ、中へ向かったジョエルを見送った後、嘆息を落として。
周囲の音に集中させていた意識が、遠くない場所で響く銃声を捉えた]
……っ!
[とっさ、音の聞こえた方へ駆け出す。
目に入ったのは、罅の入った眼鏡をかけた青年]
……君は。
[僅かな空白の後、声を発する]
……正気、ですか。
[どう問うか、悩んだ挙げ句向けたのはこんな問い。
乱れた露草色から覗く異眸と、常より低い声音は如何なる印象を与えるか。
いずれにせよ、この場で敵対する意志がない、と認識したなら、多少、冷たさは緩む]
[その内に、屋敷の中からジョエルたちが出てきたなら、意識はそちらへと]
……エリカ!
大丈夫……では、なさそうですね。
[一目で正常でない、とわかる様子に上がるのは案ずるような声。
状況を聞き、公園へ、と促されたなら、そうですね、と息を吐く]
このまま、火に巻かれる訳にはいきませんし。
……君も、一緒に。
[ジョエルに向けて頷いた後、眼鏡の青年へと声をかけ。
騒動の最中に取り落としていた鞄を拾うと、公園へ向けて*歩き出す*]
(おはよう、お帰りなさい『私』)
[一つになった私が、いいこの私に語りかける。]
(………おはよう、『私』)
[『いいこの私』は、掠れた声で、『私』に応えた**]
―アコルデ家―
[ジョエルに肩を借りながら、ほんの少し指先を見る。
同僚は気付いただろうか。
必死になって床を掻いた固い指。
あの時、ほんの少し、指先は裾に届かなかった事に。]
…。
[痺れた指先は、まだ微かに震えている。]
[同僚の言葉に、何となくだが周囲の状況は見えた。だが全然よろしくない事態に不安は募るばかりで。]
……そうだ、ぼっちゃま、は?
先に、外でお待ち頂いて…発泡音が、聞こえて…
[尋ねれば、無事だという言葉が返ってきて、僅かにほっとしたような表情をみせた。]
―アコルデ家・玄関―
[自分の事で手一杯で、同僚の怪我には気づかない。いつも通り表情が変わらないのも、きづかず負担をかけ続ける原因の一つだった。
そのままようやく玄関までたどり着くと、主の他にも、つい今日名を知った人が居るのに少し驚いた。
ともあれ、二人とも無事な姿には安堵して。]
ぼっちゃま…ご無事でよかった。ノブさんも。
申し訳ありません私の方は、足手まといに…
少し時間があれば身体は動きますから、何かあったら先にお逃げ下さいね。
[まず先に謝罪し。無視されようが拒否されようが、それだけは切に告げてから。
不自由な身体を助けをかりながらどうにか動かし、て公園への道を*歩いた。*]
―住宅街―
さっきも言ったけど、俺は怪我してないから。
[大丈夫、と言いながら頬を拭う矛盾。
それでも歩けないような怪我でないのは間違いない]
ああ、先輩の家、掃除ロボットが優秀だった。
でも台所は綺麗すぎるほどだったな。
手料理ご馳走してくれるんだ?
こりゃ役得。
[作家の言葉に乗り、ハハと声に出して笑う。
現実と正面から向き合えるだけの余裕は戻っていない。
だから空気違いのような物言いは有り難く。その眉の痙攣も見えてはいながら、とりわけての気遣いは出来なかった]
―住宅街―
そうそう、デザートもあるんだよ。フロマージュ。
先輩の家に置いてあんだ。
土産は買い直した方がいいしさ。
[甘味仲間に言いながら携帯端末を取り出して]
『To:Meadows,Rasche
Title:無事
ナターシャさんとアヤメさんに合流。家の方に戻る』
[これだけは先にしておこうと、短いメールを先輩と兄へ送る。
司書からの反対がなかったなら周囲を警戒しつつ*歩き出す*]
―住宅街―
[眺めていた建物から人が駆け出してくるのを見て、身を強張らせた。
半分割れた視界で、最初に目が止まったのは相手の色を違える方の眸。
少し口を開いたきり、無言でそれらを眺めていた]
……、
[我に返ったのは、相手が発した低い声に反応してのこと。
腕は下がったまま、だが銃を持つ手に僅かに力が籠る]
……人をさがしてて、
おそわれ、ました。
[問いからやや間があって、返したのは事実。
返事としてはずれているように見えて、遠回しな肯定にもなるか。
そう受け取られるとは限らないけれど]
[空気の僅かな変化には気付かないまま]
……そうだ。
このあたりで、
[ただ今口にしたことで思い出したのか、警戒も忘れて一歩踏み出した。
だが最後まで尋ね切る前に、新たに出て来た2人に意識が逸れる]
え、……エリカさん?
[持ちっ放しだった銃を懐にしまって、慌てて近くに駆け寄る。
謝罪には首を横に振った]
どうしたの。
……まさか、『サイキッカー』?
[その場の誰に問うたのか、ただただ視線は心配そうにエリカに向けられる]
……はい。
[異眸持つ青年に声を掛けられて、僅かに躊躇した後頷く。
携帯端末が震えたのが分かったけれど、今はまだそちらに手を延ばそうとはしない。
そうしてその場を離れるまで、背後に転がる二つには一度も目を*向けなかった*]
(思い出したかしら?『私』の事。)
(ええ思い出したわ。『私』が何なのか…)
[二つの意識が重なった、一人はゆっくり顔をあげる。
いまだに微か震えながら。
今はその場に立ちつして。]
[無節操に飛び交う声は、特に妨害されることもなく。
一つになった『私』の耳は、今まで以上に周囲の声を自然と拾い集めて。]
そう、そんなに人が死んでいるのね…。
[ぽつりと呟くちいさな声は、今までよりずっとクリアだった。]
[苦悩するような声が聞こえて、先ほどした声の方をちらとみる。]
…名無しさん。
私には貴方をそう呼ぶ事しか出来ない。
[彼女の事は、知らなかった。
顔を見れば、あの時ぶつかった相手と気付けるかもしれないが、どのみちその花の名は知らないまま。]
…自分が分からないと、ずっと苦しいままですよ。
少なくとも、この場所で。
自分で在ることも難しい…。
[『私』よりずっと静かに、淡々と*忠告した。*]
─アコルデ家─
[あの時意識は常に相対していた侵入者にあった。
故に侵入者が体勢を崩したのが同僚の仕業とは気付くことが出来ず、また指が触れていなかったことなど知る由も無い。
思うように身体の動かぬ同僚を連れ、主の元へと向かう。
途中の問いには簡潔に答えておいた]
マイルズ様、お待たせしました。
中にはサイキッカーが。
あの炎も同様のものと考えて相違無いかと。
[ノブが居るのは目に入っていたが、まずは主へと報告し。
その言葉は図らずもノブの問いの答えになったことだろう。
主がノブにも声をかけ、移動を開始する様子に、その後に続く]
マイルズ様。
公園に着きましたら私は一度別行動を取らせて頂きたいのですが。
あそこは火を避けるには適していますが、休むには適しません。
他の者から隠れるにも適しません。
どこか休める場所を探して来ようと思います。
[移動しながら主へ向けた提案にはどのような反応があった*だろうか*]
─アコルデ家→公園へ─
[問いに返された答え>>107は、直接的なそれではなく。
異眸に刹那宿るのは、僅かに思案するような、色。
けれど、それきり問いを重ねはせず。
相手の発しかけた問いも、結局は途切れたまま]
……二人とも、無事で何よりです。
エリカは、後ろ向きな事を言う前に、まずは安全な場所に向かう事を考えなさい。
[訴え>>104にはそう、さらりと返して。
眼鏡の青年がエリカに近づくのを横目に見つつ、サイキッカーが、というジョエルの報告>>110に一つ息を吐いた]
……何故、我が家に。
偶然か、何か意図があったか……いずれにしろ、のんびりとしているべきではありませんね。
[今は、侵入者の意図を詮索している時ではない、と。
そう、判断して歩き出す]
……別行動……ですか?
確かに、公園では落ち着きませんし……休むための場所の確保は必要ですが。
集会場も、これではどうなっているか……わかりませんしね。
[道中に出された提案>>111。
やや戸惑いながら、二つの色の眸を向ける。
表層からは異変があるようには見えないが、実際はどうなのか、という疑問が過ぎった。
とはいえ、ここで問い詰めたとて素直に答えはしないだろう、という予測は確りとあり]
……わかりました。
ただ、もし怪我をしているなら、簡単なものでもいいから何らかしら措置をしてから動いてください。
我慢しすぎて、肝心の時に動けなくなっては本末転倒ですから。
[それは頼みますよ、と。
そう、言う時には、多少は常の軽さが戻ってはいたが。
いつもののんびりとした調子は、影を潜めていた]
─公園─
[たどり着いた公園にも、破壊の爪痕は残されて。
崩れかけた噴水から流れる水音が、他の場所から聞こえる音に紛れて微かに響いていた。
ここで水音で曲を奏でていたのは、つい先ほどの事だったように思えるのに。
その時の面影は、今は、どこにも見えなかった]
……取りあえず、火の手が収まるまでは、動き回らない方がいいですかね。
[容易く収まるとは思えないのだが、そんな呟きを漏らし。
辛うじて破壊を免れたベンチを見つけて、そこでエリカを休ませる。
自分がそこで休めと言われようと、そこは譲るつもりはなく。
ジョエルが休息場所を探しに行くなら、先にも言った言葉を繰り返して、送り出し]
……やれ、やれ。
[自身は噴水の傍に佇み、一つ、息を吐いた]
―集会場→商店街―
[携帯端末が振動して着信を知らせてきて、足を止めて前足に取り中身を確認する。
送り主はレッグからのもので]
『To:Greg
Title:こっちも無事だ
もう知ってると思うがあちこちで暴動が起きてる、気をつけてくれ。俺も後から行く。』
[返信のメールを送り、その足は商店街の方へと向かった。
一番問題の起こりやすそうな場所、そう思うとその場所に足を向けるのはためらわれたが、
今この区画に治安守るべきものは自分しかいないのだから。
そう思いながら商店街に着くとそこかしこに略奪を行った形跡があった。
店の商品と、人の命とを略奪した形跡が…]
予想以上にひどいな……
―商店街―
[商店街の様子は集会場のそれよりもひどい有様で、
一見したところ動いてるものの姿はみかけることはできなかった]
手遅れか……。
[強化ガラスが割られて商品がほとんど見られない店、見向きもされていなかった店、中にはガラス一面真っ赤に血塗られてよく見えなくなっている店などもあった。
奥に行くにしたがってもとのままの姿をたもった店も多くなり、倒れる人の数もまばらになっていくだろうか]
公園にいってみるか……
[区画の境界、シャッターの下りたところまで着くとつぶやいて、もと来た道を戻っていった]
―→公園―
[公園につくと、まずベンチまで運ばれ座らされた。
マイルズが座るべきだと主張したが、がんとして聞き入れてはもらえず。また自身の状態も全く良くなかった為そこは折れた。
運んでくれたジョエルには礼を言い、>>113マイルズの言葉にようやく肩口の怪我に気づくと、居た堪れないような気持ちでいっぱいになった。当人は普段と変わらない調子なのだろうが。
迷惑かけ続けて良い事が一つもないので、とにかく一人で動けるようになるのが急務と、まずは身体を様子をスキャニングするため暫く目を閉じた。]
………ん、あんまり良くないなぁ…。
[結果稼働率28%を叩きだし眉がよる。どこか焼ききれているようで、自動修復もなかなか進んでいない。
仕方無く長いスカートを膝まで捲ると、脹ら脛に手をやりそこに仕込まれていた工具を取り出し、先ずは腕を直しにかかった。
震える指先では思うように進まなず。見かねたノブの手を借り、二の腕と関節部を外し、様子を見てもらい、関節の一部のパーツとケーブルを取り替えた。]
ごめんなさいノブさん……
[何度目かになる謝罪。
あまり言うとありがたみのない言葉だったが、言わずにはいれなかった。]
―公園―
『To:Greg
Title:Re:無事
知りあいがケガして、ちょっとでてる。おちついたらもどる。』
[目的地に着いて、安全な場所を探すと言う執事を見送る。
後輩からのメールを見たのはその後。
操作は早く、けれど平仮名の多い文面を返信してから、端末をしまった。
その後には自己修理を始めるエリカに、機を見ながら手を貸す]
……よ、と。
いたくない?
[確認しながらパーツを換える。
謝罪にはやっぱり首を振った]
─公園─
[噴水の傍らに立ち、周囲を見回す。
他には、避難してきた者はいないらしい。
他の場所にいるのか、それとも]
……さすがに……それはないと思いたいですけど、ねぇ。
[他に、生存者はいないのでは、と。
一瞬だけ過ぎってしまったその考えは、振り払う。
考えすぎると、現実になるかも知れない……とは。
先にここで、自分自身が口にした言葉なのだから]
/*
久々の独り言。
初日でもちょっとそれっぽいこと書いたけれど、今回のキャラ設定を簡潔に言えば、現代っ子の進化版です。
機械とかには強いけど、基礎的な勉強には弱かったりとか。
あと別に過去になんかあったわけじゃないけど、人より機械とかデータのほうが信頼できると素で思ってる。
ちょっと……どころじゃなく、色々足りない子です。
―公園―
[ノブに痛みを問われると、少し笑んで首を振った。]
腕と足の感覚はあんまり無いんです。
先のほうならいくらかあるんですけど…っと。ありがとうございます。
[言いながら、腕の修理は進み。ぱちりとパーツを取り付け、ノブに礼を述べた。
今度はだいぶマシになった腕を使い、足の修理に取り掛かる。
膝と足首の関節を外し中を見ると、こちらはさほどダメージはなく。
ほんの一瞬逡巡した後、片方側の裾を更に上げて太股の広い箇所を取り外し中を見た。
精巧な機器とケーブルが走るその中の、調子の悪い部分を取り外し、予備があれば新しいものへと、どうにもならない部分は仕方なく、そのまま入れ継続して使う事に。
次いで反対側の足に移ると、マグナムを入れたホルターが顔を出す。取り付けたまま、器用に同じような処置をしすとんと裾を落とし、際スキャンすると数値は71%まで上がっていた。]
これなら…。
[ゆっくりと立ち上がると、先ほどよりは大分スムーズに動いた。走る事はすこし辛いかもしれないが、人の手を煩わす事はないだろう。]
─回想・公園─
[提案の返答と共に返された異眸を翠が捉える。
瞬いた翠は然程の変化は見せず。
怪我をしているのなら、と条件を付けられると左手の指先が左の頬の傷に添えられた]
……エリカほどではありません。
[両肩にも掠った傷はあるが、服が多少破けている程度にしか見えない。
同僚を運んだ時の痛みは残れど問題は無いと判じた]
では、しばし失礼します。
[公園に残る者達に腰を折り頭を垂れると、一度公園から立ち去った]
─公園─
……ん。
エリカ、大丈夫ですか?
[エリカが立ち上がる様子に気づくと、やや表情を緩める。
そしてここでようやく、いつもとやや違う視界に気づいた]
……あー……。
[舌打ち、一つ。
母親譲りの、色の異なる左目。
何か特別な力がある訳ではないが、周囲にいい印象を与える事は少ないため、髪を寄せて隠していたもの]
よほど、取り乱していた……と、いう事ですかね。
[そんな呟きを漏らしつつ、髪を手で寄せ直す。
やや乱れはしたものの、赤紫の瞳は露草色の影に再び、隠れた]
―商店街→公園―
この様子だと生存者を探すのも
[商店街から住宅街に向かう途中にある公園、人の少なそうならそこならば避難した生存者がいるかもしれないと]
レッグとナターシャ、アヤメは住宅街に一緒にいるんだったか…
[メールの様子からノブは別行動らしい、無事だといいがと思ったり。
公園へ向かう途中遠くからこちらにむかってくる人影が見え、立ち止まりそちらに声をかける]
ジョエル、無事でなによりだ。
マイルズさん達は一緒じゃないのか?
―公園―
そっか。
[返答を受ければ頷く。
腕の修理が済んだ後は、何かあれば手を貸す為に隣についてはいたけれど、特に必要はなさそうで。
やがてエリカが立ち上がれば、安堵したように息を吐いた]
……?
[小さく舌打ちが聞こえてそちらを見れば、そこにいた青年は片目を隠していて。
やや首を傾げる]
─公園─
……ん。
何、か?
[こちらを見て、首を傾げる眼鏡の青年に、短く問う。
平静のような、違うような。
いずれにせよ、エリカには、常とはどこか違う様子が感じ取れるだろうけれど]
―公園―
[こちらの様子に気づき、近づいてきた主にぺこと礼を取る]
ぼっちゃま、ご心配おかけしました。
これで何とか、お手を煩わせる事はないかと。
[と言いながら顔を上げると、主の普段はあまり目にする事のない左目が見え、数度瞬く。
こちらはそれを知っている為、然程奇異とは思わなかったが。]
目の調子、宜しくないですか?
[常と違う様子に、やや心配そうに尋ねてみた。]
―公園―
なんでかくしちゃうんだろって、おもって。
[様子が常と違うなどと、初対面である彼が気がつく筈もない。
青年からの短い問いには、素直な答えを述べた]
─公園→集会場─
[集会場へと向かう途中、別方向からやって来たらしいパトラッシュが目に入った]
パトラッシュさん。
そちらもご無事で何よりです。
マイルズ様でしたらエリカと……ノブさん、でしたかね。
二人と一緒に公園にいらっしゃいます。
そちらは、見回りですか?
[紡ぐ言葉は平時と変わらぬもの。
冷静、と言えば聞こえは良いが、落ち着き過ぎている感が漂う]
ノブも一緒だったか。
[ほかの二人も無事なことを聞き、見回りかと問われれば]
ああ、集会場から商店街の方を見てきて、今から公園の方を見てこようと思ってたところだ。
ジョエルはどうしたんだ?
[こんなときでも冷静そうにしてるのは執事としてのたしなみなのだろうか。
平静すぎる様子にはそんな事を思った]
─公園─
いえ、大事無くて何よりです。
[万全でないのはさすがに見て取れるが、今は大掛かりなメンテナンスなどは難しい。
だから、今はエリカが自力で動けるようになった事を、素直に喜んでいた]
いえ……そういう訳では、ありませんよ。
[続けられた問いには、小さくこう答え。
もう一つ、返された答え──素朴な疑問とも取れるそれに小さく、息を吐いた]
見られたくないから、隠しているだけ、ですよ。
[それは、偽りのない言葉、ではあるが。
落ち着きないと言えばない様子は、何か、含むものを感じさせるやも知れず]
ええ、屋敷の前で遭遇しまして。
住宅街の一部から火の手が上がっていたので、巻かれぬよう公園へ避難してきたところです。
[ノブと自分達の状況を口にし、一つ頷く]
そうでしたか。
私はどこか休める場所を探そうかと思いまして、マイルズ様達とは別行動を。
公園では、あまり安全とも言えませんから。
[淡々とした口調は常からのもの。
現状ではそれも異様に思えるかもしれないが、そのスタイルが変わるはずも無かった]
―住宅街―
ん。ラッシュは無事だって。
先輩からはまだ…。
[最初の返信は早かった。
移動中、警戒しながらも取り出して女性二人にも教える。
道のあちらこちらで倒れて動かない影がある。
喧騒は遠くから聞こえてくるばかりで、不気味な静けさが近辺には漂っていた]
どっちにしても擦れ違ったら最悪だし。
まずは予定通りに行こう。
…大丈夫だから。
[不安そうな顔を見れば、自分にも言い聞かせるように告げて先を急ぐ。ノブの家もアヤメの家も、とりあえずは無事だった]
/*
暗に、疑っていいんだよー、と言ってみるてすと。
うん、縁故強い一画だから、崩れると面白いよな、と思うわけですよ。
……ていうか、疑惑撒き大会、各所展開中なんでしょか、コレ。
住宅街から火?サイキッカーか?
[そこにはレッグたちがまだ残っていたはずだったなと思いながら]
安全なところか……。
集会場と商店街は見て回ったが襲ってくる者の気配は特になかったぞ。
もっとも…あまり好ましい状況とも言えないがな…。
[気分が住宅街のレッグたちの方に向いていたせいか、ジョエルの様子に今は疑問を持つこともなく。
こちらの肩には先ほどジョエル会ったときにはなかったアサルトライフル、それを何度も肩にかけなおしたり]
―住宅街・アヤメの家―
アヤメさん、施錠ちゃんとなってる?
うん。じゃあちょっと待ってて。走査してみる。
[携帯端末を繋いで簡単なチェックプログラムを走らせる。
簡易なので本格的な偽装システムとかは判別できないものだが]
とりあえず異常は見つかんない。
入ろうか。
[厳しい顔で銃を握ったまま、先に入る作家と司書に続いてその家にあがらせてもらった]
あ、先輩からも来た。
外に出てて…知り合いが怪我したって。
でも落ち着いたら戻るってあるから、先輩は無事っぽい。
[二度目の着信を見ればそう言って息を吐いた]
おそらくは。
耐火構造の建物を焼く炎なんて、普通のものではないでしょうから。
場所によってはまだ飲み込まれそうにない場所もあるでしょうが、それも時間の問題でしょう。
屋敷にも雷を操るサイキッカーが現れました。
どうにか撃退しましたけれどね。
[知り得る情報を明け渡し、集会場と商店街の状況を聞く。
最初交番で出会った時は持っていなかったアサルトライフルを何度もかけ直す様子には気付いたが、特に訊ねる理由も無いためにそのままに。
ただ、殺傷力の高い物を持っていると言うことは頭の隅に置いた]
気配が無い、ですか……。
残る者は少なそうですね。
念のため、自分の目でも様子を見てきます。
好ましい状況ではないとしても、休める場所はあった方が良いですから。
[そう言葉を紡ぎ、パトラッシュに引き留められなければ集会場へ向かおうとする]
─回想・住宅街─
…ううん、良いのよ。
[レッグから礼を言われれば、泣きそうになりながらも顔をふって。
大丈夫だと言われれば、そっと彼の肩から手を離した。]
先輩っていうと…ノブくん、今一人なの?
それじゃきっと、心配してる…っていうか、心配ね。
えぇ、行きましょう。
一人でいるのは、心細いもの。
[一人で居るらしいノブの身を案じ。
レッグの言葉と、アヤメの提案に頷いた。
安全か否かは、判断はつかなかったけれど。]
そうか…
[ジョエルの返答には舌打ちをしてそう答えてから]
そっちでも倒したのか、俺の方でも集会場で一人。
サイコキネシスとかいったか、きっとそれ系の力を使うやつだった。
いったい何人いるっていうんだ……。
[自分の目でと言う様子に]
ああ、気をつけてな。
影に隠れていた可能性もある。
[ジョエルにそう告げて、公園は無事なことを確認したので自分は急いで住宅街へと向かうことにした]
―公園―
みられたく、ない?
[小さく首を傾げる。
眼鏡の奥の視線は、尚も隠れた目の方に注がれて]
……そうなんだ。
[けれどそれ以上追及はしない。
代わりに]
あ。
もしかして、音の人?
[問いはやや唐突に]
─回想・住宅街─
あぁ、たしかに。
ノブくんってあんまりお料理とかしなさそうですね。
私も一緒に作ります、二人のほうが楽しいし。
あ、でも私いっつも適当に作ってるから、味に自信はないけど良いかしら?
口に合わなくても我慢してくれる、レッグくん?
[ぎこちない笑みで、家に着いたら何か作る、というアヤメに。
出来る限り朗らかな笑みを二人に向けて首を傾げた。
この場にそぐわない話題も彼女の気遣いだろうと思ったから、そっと手に触れて、行きましょう?と声をかけ。]
サイキッカーは複数居たようですね…。
これ以上居ないことを願いたいものですが。
[言って、短く息を吐いた]
心得ました。
そちらもお気をつけて。
[忠告に感謝の念を乗せると、パトラッシュと別れ集会場へと向かった]
─回想・住宅街─
あら、デザートもあるの?
なんだか悪いわね。
でも楽しみだわ、早く行きましょう?
[レッグの肩も軽く叩いて、努めて明るく振舞い。
彼がメールを送るのを見れば、早く返事が来ることを祈った。
皆が歩き出せば、自分も腕の中の袋を抱え直してついていった。]
─回想・了─
─公園─
ええ。
だから隠す、それだけの事です。
[返す言葉は、短い。
何故見られるのを忌避するのか、その理由は口にするまでもない、と思うから言う事はなく]
……は?
何ですか、それ?
[追求の代わりのように向けられた問いは唐突で、思わず、惚けた声が出た]
─公園─
[主の労いの言葉には、はいと何時ものように返事して返す。
まだ万全でない事に多少の不安は残るものの、あまり贅沢は言っていられない。]
そうですか…?
[調子は悪くないといい、落ち着き無いようすには、不信よりも不安の方が募る。
それは信頼がそうさせるのだろうか。
ノブがどう見ているのかはよく分かなかったが。
唐突に出た言葉に、目が瞬いた。]
あ。ええと、そうですよ。
[『音の人』が何を指していたかは、以前の話題からすぐに分ったので、こくりと頷き肯定した。]
─ →集会場─
[パトラッシュと別れ、やって来た集会場。
弾丸の補充も兼ねて様子を見に来たのだが、その光景は凄惨なものだった]
……パトラッシュが言ってた通りだな。
何かが居る気配はしない。
[転がるのは骸ばかり。
報道用の機械が無残に壊されたりもしていた。
それらを踏まぬようにして集会場へと近付き、端末を探す。
どうしても避けられないようなものは蹴り飛ばし道を開けた]
44マグナム弾……チッ、カートリッジになっててもリボルバータイプは弾込めが面倒で困る。
折角拾ったし、こっちを多用するか。
─住宅街─
良かった…パトラッシュさんは無事なのね。
ノブくん、は…大丈夫よ、メールに気付いてなかったとかそんなところよ。
…早く、行きましょう。
[アヤメの家に向かっている途中で、パトラッシュから返信がきたとレッグから聞けばほっと息をついて。
ノブからはまだ返信がないと聞けば、表情を一瞬翳らせるもすぐに明るく微笑んで。
辺りの様子はとても静かだが、其処此処でもう動かない骸が目に入れば場の異常さが際立って。
ようやくアヤメの家に着けば、知らず安堵の息を吐いた。]
[端末で認証し補充の弾いくつかを手に入れると、自分の銃であるリボルバーはホルスターへと戻し。
拾った自動拳銃のカートリッジを多めに手に入れ、そこらに転がっている無事そうな袋に入れて腰に下げた。
自動拳銃自体もベルトへと差し込む。
そうしてから集会場の様子を見て回り]
建物の被害はそれ程でもない、か?
休む分には問題無さそうか。
[中の様子を確かめ、施設そのものは使えると判断。
非常時マニュアルのことを思い出すと、ある意味都合が良いだろう、と割り切るような考えも頭を過る。
一通り集会場の中を確かめると、次は商店街へと足を向けた]
―回想・住宅街―
ナターシャさんも作ってくれるのか。
いや、俺はナターシャさんの味覚にも信頼置いてるから。
好みの傾向似てるしね。
[口に合わなくても、というのは首を振って否定した。
甘味仲間としてもそこは大丈夫と本気で信じている。
なるべく普段と同じ口調を心掛けながらの会話は、ともすれば叫び出したくなるのを押さえ込むのにも役立った。
アヤメの家に着いた時に比較的冷静な動きが出来たのも、そうした遣り取りが影響していたかもしれない]
―回想・了―
─住宅街・アヤメの家─
─ありがと、レッグくん。
それじゃアヤメさん、お邪魔しますね。
[アヤメの家に入る前に、レッグが簡易にチェックを済ませてくれるのを待ち。
アヤメの後に続いて室内に入ると、丁度レッグがノブからの返信があったと言い。
良かった…と、囁きが漏れた。]
ノブくんも、無事なのね。
でも、お知り合いが怪我って…大丈夫、かしら。
[脳裏に浮かぶのは、街中でみた光景で。
知らず、青ざめ頬に手をあてた]
―公園―
やっぱりそっか。
[エリカの肯定が聞こえて、嬉しそうな顔になる]
家の前とおるとき、いつもきこえてたからさ。
どんな人なんだろって、おもってたんだ。
[青年に向き直り説明する。
先程までの様子にも場の空気にも似つかないもの。
ただ片目からは既に意識は外れていた]
/*
このお互いの挟まりっぷりに妙なシンクロ間。
兎猫だったりするのかナターシャ。
ちなみに今回中身当てセンサーはサービス問題しか感知しておりません、あしからず。
メイド エリカは、司書 ナターシャ を投票先に選びました。
メイド エリカは、研究生 ノブ を能力(襲う)の対象に選びました。
―住宅街―
[話に聞いていたとおり、そこにつくといくつかの場所で火の手があがってるのが見えた]
レッグたちのいる方はまだ大丈夫そうか…。
[消火機能が追いついていないのか、火は大きく広がることはないが収まる様子も感じられなかった]
まだその辺にいるかもしれないってことか…。
[周囲に気を配りながらゆっくりと、できる限り物陰のそばを歩いた]
だいぶ居なくなったのかしら。
[こちらの世界を飛び交う声は、徐々に少なくなってゆく。
それでも、全くの0ではないようだが。
ふと、『私』に始めに話しかけてきた、彼の声が聞こえた。
こちらが生きている事、私を襲った仲間が死んだ事、そのあたりの事を問いただしに来たようだった。]
………五月蝿い。
[ぼそりと、常より低い声、今までの『私』よりは強い声で囁き返す。
今までとの調子の違いに、向こうがやや言葉を詰まらせる。]
五月蝿い、邪魔なの。
貴方達のせいで、ぼっちゃまを危険な目に合わせかけるし、ジョエルさんにも怪我をさせてしまった。
………もうこれ以上、私に関わらないで。
[低いが、確かな怒りを隠さぬ声に、向こうが怯んだ隙に声を切った。]
―住宅街・アヤメの家―
怪我、だから大丈夫だと…思うよ。うん。
処置してるから離れられない、とかじゃないかな。
[死んでないなら、とは続けられなくて声が不自然に切れかけた。
希望的観測も含めて続けながら頷いてみせるが]
…あーっと。
俺、隣からケーキ取ってくるね。
[自分でも説得力がイマイチに思えてきて。
話題を誤魔化すみたいにノブの家に向かおうとした]
─公園─
ええ、大丈夫ですから。
[不安を募らせるエリカに、短く言って頷く。
実際、目、それ自体に異常はない。
あるのは、見られた事に基づく、僅かな揺らぎ。
しかし、一時、それは奥へとしまい込む]
……それで……音の人、ですか。
[エリカが向ける肯定の言葉と、本人の説明とで、大体の所は把握するものの。
場違いなのでは、と突っ込みたくなるような嬉しげな様子は、違う困惑を一片、心のどこかに落としていた]
─住宅街・アヤメの家─
そうよ、ね。
やぁね、私ったら心配性で。
[ダメね、と苦笑しながらレッグに頷いて。
隣からケーキを、という言葉には瞬き一つして]
え、まだ良いんじゃない?
ノブくんもパトラッシュさんも戻ってきてからでも遅くないし…それに。
[外は危ないわ、と言いかけて。
今、危なくない場所なんてあるんだろうかと考えが過ぎり、言葉が途切れた。]
…ううん。
取りに行くならやっぱり、パトラッシュさんたちが戻ってきてからで良いんじゃないかしら。
[苛立ちと同時に、ToTUNGの文字が脳裏を走る。
サイキッカーは殺せと、サイキッカーの自身に局からの無機質な命令が響く。
自己崩壊プログラムのスイッチが切られているおかげで、自身にその刃を向ける事はないが―――殺さなければという強制的な欲求に、微か心が揺れた。]
―公園―
[マイルズの返事には、それ以上追求事はせず。
場違いにも思えるノブの様子には、少しだけ苦笑した。
そういえば、ちょっと変な人だったよなぁ、とはプリンの印象のせいもある。]
…それより、なんだか静かですね。他の人はどうしたのかしら。
…火事とか、どうなったんだろう。
[家が燃えていないか、その辺りも心配ではあったりするが。]
─住宅街・アヤメの家─
この状況だし、しゃーないでしょ。
[苦笑とはいえ笑ってくれた。成功だ。
平仮名の多かった文面を思い出して不安はあったが、顔には出さないように頑張った。不安を煽るようなことはしたくない]
そ、かな。
んじゃもう少ししてからにするか…。
[話題はずれたし、どうしてもと急ぐ理由はなく。
手持ち無沙汰そうにしながらも立ち止まった]
―公園―
あの音すきなんです。
[相手の困惑にはやはり気がつかない]
……あ、そうだ。
あのあたりに後輩がすんでたはずなんですけど。
[エリカの言葉も受けてか、話題はまた転換。
それと共に表情や口調もやや真面目さを取り戻す。
一度問いかけて忘れていた言葉を、今一度口にする]
カルロスって子なんだけど、しらないですか?
─ →商店街─
[商店街も集会場同様、否、それ以上に酷い有様だった]
……どっちの仕業なんだろうな。
[サイキッカーと一般市民。
この状況下ではどちらに於いても考え得る疑問。
人の気配のしない通りを歩き、自分の馴染みの嗜好品店の前まで来た]
……やっぱ奴は居そうに──生きてそうにないか、まぁ良い。
ったく、吸わなきゃやってられんぜ。
[店主が居なくても物を手に入れようと、割れたガラスを越えて嗜好品店の中へと入る。
置いている物が物であるため、然程荒らされてはいなかったが、商品は散らばり、人だったものが転がっていた。
それを乗り越えレジへと入り、市民認証カードでまず支払いを済ませる。
暴徒のように奪っていかないのは、ここの店主だった者に対する敬意]
…………ふぅ。
[商品──愛用の煙草と真新しいガスライターを手に取ると、封を切り一本口に銜え。
火を付けて暢気に一服を始めた。
煙草の先からゆらゆらと煙が立ち上る]
……あーくそ、あのジッポ気に入ってたのにな。
折角手に入れた本も読めず仕舞いだ。
[手にしているガスライターを弄びながら呟いた。
火の手が回っているなら、屋敷に置いたままのそれらの無事は絶望的だろう。
しばらくは無言で煙草をふかしていたが、ふと懐から端末を取り出しバーチャルディスプレイを起動させる。
画面に映し出されるのは、メインセキュリティから届いた例のメール]
…………旦那、この状況でも奴を護れってのか?
命のやり取りになりそうなこの状況で。
[口から出た問いに答える者は居ない]
俺の命は俺のものだ、誰のものでもない。
その命を懸けるに値する奴と判断したなら護ってやる。
けど、そうじゃないと言うなら……。
[ピン、と短くなった煙草を宙に弾き上げ。
自動拳銃を引き抜くとそれに照準を合わせる]
─ →公園─
[その後、商店街では日持ちするような食品を探し、きちんと支払いもして。
そのうちのいくつかを口にしてから商店街を後にした]
[公園へと戻れば主達に集会場の様子や商店街の様子を伝え。
休むことを念頭に置くなら集会場が良いと言う判断を口にする。
どうするかを主に委ね、自身は脇へと控えた]
[硝煙が身体を取り巻く中、鼻の良い者ならそれとは異なる煙草の匂いも感じ取ることが出来た*だろう*]
―住宅街・アヤメの家―
そうね。…ありがとう。
[気遣わせてしまったと気付いて礼を言い、柔らかく微笑んだ。
なんの礼か伝わらなくても気にせずに。
レッグが隣にいくのを止めたのを見れば、内心ほっとしながらも悪戯っぽく微笑んで]
ノブくんたちを差し置いて美味しいもの食べたら恨まれちゃうわよ。
それにほら、甘いものは食後のデザートって決まってるでしょ?
[軽くウィンクすると、アヤメに微笑み、何か作りましょうか、と。
レッグが手持ち無沙汰なら、一緒に作る?と声をかけ]
/*
寝不足につき撃沈。
Neinのスペル間違ってませんように。[調べなかった]
とりあえずやりたいことやったし、後は死ぬか生き抜くかだけだな。
─公園─
……ええ、確かに。静か……ですね。
[エリカの疑問に、先にも感じた事が浮かんで、消える。
それを振り払うように、軽く頭を振って。
眼鏡の青年から投げかけられた問いには、思案するように眉を顰める]
いえ、私は生憎と。
[返したのは、否定。
帰宅後、騒動が始まるまで家の中にいたのだから、近所の安否は知りようがない、とも言うのだが]
/*
うぉっ、ジョエルがカッケェ!(大興奮
これは兎猫が惚れる。超惚れる。
死ぬ前にちゃんと絡みたいな。
流石だよなぁ。龍猫さん(ダヨネ?
―公園―
カルロスさん?…何方かしら。
[毎朝人を見かける事は多々あれど、その全員の名前を把握しているわけではないので、名に心当たりはない。]
ごめんなさい、私は家に戻ってから、ぼっちゃまとジョエルさん以外とはお会いしてません。
……サイキッカーとは会いましたが…。
あの人はノブさんの後輩ってお歳じゃなかったように思います。
[とはいえ、義務教育とは違う学びの場。
年齢がそのまま先輩後輩に反映されていないかもしれないが。]
─公園─
[その内に、戻ってきたジョエルから、状況を聞く]
……そう、ですか。
元々、芳しくない状況ではありましたが……拍車がかかったようですね。
[呟く声は、常と比べて低いもの。
考えていた最悪は、現実となり得るのか。
それは、言葉に出す事はなく]
ならば、集会場へ。
家に戻れず、そしてどこにいても危険であるなら、少しでも過ごしやすい場所を選ぶべきでしょう。
……非常事態の定時集合の事もありますしね。
[口にしたのは、状況から鑑みるに最善と思われる判断だった**]
―住宅街・アヤメの家―
なんもしてないよ?
[妙齢の女性に柔らかく微笑まれてしまうとドギマギするお年頃。
こんな時にか。こんな時だからこそか。
礼の理由はよく理解できていなかった]
食べ物の恨みは深いって奴だね。
先輩のとこに世話になる礼にするっても言ったんだし。
[少し早口に答えながら台所へと向かうのを見る]
俺、料理とか全然やったことないよ。
でも皿を運ぶとかは出来るかな。
/*
取りあえず、疑惑と疑念は撒けましたかね。
早めに落ちておいしい立ち位置目指して頑張りましょうか。
[そっちの方向で頑張るんですか。ですよ!]
というか、アヤメと全く会えていない事実に改めて気づく。
絶妙に、時間あわないんですもの……!
―住宅街―
[足音を忍ばせて、先に火の手のあがる方に向かえば屋根の上に人の影がひとつ。
火の手のあがる建物の方を向いているように見えた]
気づかれてはいないな……
[相手との距離を測りながら、アサルトライフルを肩から取り、単発式に切り替える。
スコープを覗き込んで相手の様子を眺めると、その横顔は笑っていた]
あいつもサイキッカーか?
[いずれにせよ普通の人が燃えてる建物を見て笑っているのもおかしな話なのだが、
わずかな躊躇の後に、こちらを向きにらむ視線とスコープ越しに目があい。
その引き金を引いた、銃声が一発、スコープの向こうに映っていた人が屋根の上から倒れて落ちていくのが見えた]
―公園―
そっか。
[知らないという返答が二つ。
案ずるように眉を下げる]
……ん、ありがとう。
[それでもそれぞれへの礼は*述べた*]
『非常事態発生、役員及び多数の市民の死亡を確認。
非常時のマニュアルに従いましてこれより特例措置を行います。
生存者の皆さんは至急集会場に集まってください。
なお、詳細につきましては非常時のマニュアルを参照してください。
現在の生存者は、
パトラッシュ=ワイアット
ジョエル=ハルドニッツ
マイルズ=アコルデ
エリカ=ズューネAfK0586
ノブ=メドウズ
アヤメ=ジョウノウチ
グレッグ=フォスター
ナターシャ=ロング
以上8名』
静かになった区画内に無機質な機械音声が響く
[――パチンと、周囲に飛んでいた音が一気に消えた。]
………あら、死んだのね。
[誰に殺されたのかは知らないが。
ぽつりと、無感動気に呟いた。
ぼんやりと静寂の中で佇み、別な場所から聞こえる、無機質な声を聞いていた。]
―住宅街・アヤメの家―
[レッグから何もしていない、と言われればただ優しく微笑して。
料理をやったことがないとの言には、あら、と。]
やったことがないのとやれないのとは違うのよ?
試しに何か作っ……え…?
[そこに割り入った放送に、思考が止まった。]
―住宅街・アヤメの家―
な…。
[邪魔にならないかとか、やってみようとか。
そんなことを返す前に、無機質に響いた放送に目を見開いた。
兄や先輩、伶人の名前があったことに一抹の安堵を覚えるものの、あまりの事実に同じく思考が停止しかかる]
…生存者、8名…だけ…?
[意識せず呟いた声は掠れていた]
―住宅街―
[鳴り響く放送に肩にスコープから目を離し、アサルトライフを肩掛けに戻した。
聞こえた名前はよく知った者達の名前で]
無事は確認できるにはできたが……、
[その放送によってほかにわかったこともあった。
ひとつは自分達以外の者がすでに生きてないこと、もうひとつは……
まだ区画が開放されないということ]
その中に…いるっていうのか……
[呟いて、レッグ達のいるであろう家の方に向かう足取りは重かった]
―公園―
[落胆したようなノブに、力になれない事に申し訳なく思うが、どうすることも出来ずに。礼には今度はこちらがゆるく首をふる。
戻ってきたジョエルに気づけばそちらを見、話す町の様子を聞いた。
予想していたより悪い状況に、表情は翳る。]
…そんなに。
[人は死んでしまったのかと。
マイルズの提案には無言で頷き。
他の者がどう応えるか待っていた間に、無機質な声が聞こえた。]
―――8人。
[翳りを帯びた表情のまま、ぼんやりと顔を上げる。そこに驚くような色は薄い。
ジョエルの報告から、近しい予測は出来ていた。ただ思った以上に少なかったが。]
―住宅街・アヤメの家―
嘘…だ、だって。
リディ、は…室長は…?
―…っいや、嘘よ…!!
[生存者が八名だけ、という知らせに思わず耳を塞いでしゃがみこみ。
瞳をきつく閉じたものの、堪えきれない涙が零れた]
[それでも無機質な命令に大人しく従う性はズューネ故か。]
…参りましょう、集会場へ。
[小さくぽつりと呟き、3人を促した。
ふと――8人の名を思い返すと、メイドの彼女の名前がそこにないのに今更気づく。
彼女も死んでしまったのかと。
思えばようやく、哀しげに表情が歪んだ。
それでも―――泣く事は出来なかったが。]
―住宅街・アヤメの家―
ナターシャさんっ。
[悲鳴のような声に慌てて近寄る。パニックになる前に司書の反応が起きたので、ギリギリで踏み留まれた。
困ったような顔をして家主である作家の方も見た]
……。
[気の利いた台詞なんて浮かんでこない。
困ったまま、宥めるように司書の肩へと手を伸ばした]
―住宅街・アヤメの家―
―…ぁ…。
…ごめん、なさい…私……
[名を呼ばれ、肩に手が置かれると我に返って。
顔を上げると困ったように心配そうなレッグとアヤメの顔が目に入り、泣き顔のまま申し訳なさそうにぎこちなく笑み。]
………行かなくちゃ、ね。
[先の指示を思い出し、私事を振り切るようにゆるりと頭を振って]
―住宅街・アヤメの家―
「そんな大層なことじゃないから」
[少し照れつつ作家に答えたのはつい先ほどのこと。
束の間の平穏は瞬く内に通り過ぎてしまった]
……集会所、行かないと。
[非常時のマニュアルはザッと目を通してしかいない。
放送の内容を確認するように言った]
―住宅街・アヤメの家―
[しばらく歩いて、アヤメの家に人のいる気配を感じて、
ドアの前にいくと呼び鈴を鳴らした]
アヤメ、レッグ、ナターシャいるんだろう?俺だ。
あけてくれないか?
[中に呼びかけた]
―住宅街・アヤメの家―
もう、大丈夫。
ありがとう…ごめんね、取り乱して。
[レッグに落ち着かせてくれた礼を言い立ち上がる。
集会場に行こうと、未だ中身を出さないままの袋を抱えて出ようとすればチャイムの音と、知っている声が聞こえ。
瞬きをして、名を呼んだ。]
*パトラッシュ、さん。*
―住宅街・アヤメ宅―
[玄関を開けて、顔をのぞかせたアヤメの顔色はあまりいいものとはいえなかった]
アヤメ、大丈夫か…?
レッグとナターシャも中にいるな……?
[アヤメを気遣った後に、ゆっくりと落ち着いた声で語りかけながら、
すぐには玄関の中には入ろうとはせず中に促されればそれに従い、肩にかけたままのアサルトライフルはそのまま玄関口に置いた]
―住宅街・アヤメの家―
いや…。
[司書の謝罪には首を振り、聞こえた声に玄関を見る。
大丈夫と言われてもまだどうしようかと躊躇う間に、ふらつきながらも家主が先に玄関へと立っていた]
ラッシュ。
いるよ。ナターシャさんもここに。
―→集会場―
[集会場までの道のりは、まるで酷い道だった。
歩きながら死体の顔を見てまわり、彼女を探したが、集会場までの道で見つけることは出来なかった。
時折動かされたような跡が残る死体に、だれかが避けたのだろうかと思ったがそれだけだ。
血塗れた道を通り、ようやくたどり着いた集会場にも死の匂いは濃い。
先にたどり着いて様子を知っていたジョエルはともかく、他の二人の反応はどうだったか。
支え手が必要なら貸すようにして、とにかく集会場へと入り、休める場所を探して入り込んだ広間の大きなモニターに、非常事態のマニュアルの内容が映し出されていた。
そういえば、マニュアルの類は一度も目に通す事はなかったとモニターに走る文字を読むと。]
………え?
[一瞬、ぽかんとした風にモニターに書かれていた文字を見る。
その内容をようやく理解して顔色を変えた。]
なんで、なんでこんな………!?
殺し合いみたいな事………!
[そこには無常の言葉が並んでいた。]
―― 住宅街・自宅 ――
うん。 ……大丈夫。
ラッシィ、無事で好かった。
[蒼白であっても、笑みを忘れぬようにと
ふぅわり笑みでパトラッシュへと返し。]
……。
[玄関口に置かれた銃器に視線を遣って
口許に手を当てた。
軽い眩暈と吐き気を堪えるために。]
(あーあ、だからマニュアル見なさいって言ってたんだけど…。
でも貴方らしくて良いかしら?)
[驚きを他所に、『私』が、小さく呟いた。
その声は、始めの頃よりずっと小さい物になっていた。]
―住宅街・アヤメの家―
[家の中に入ると今までの外の様子が嘘のように日常が身近に感じられた]
レッグもナターシャも…、無事でなによりだ。
[レッグとナターシャの姿を見、それぞれの返答が聞こえればそう声をかけて]
アヤメ…
[心配そうにその名前を呼び、アヤメを見上げた]
―住宅街・アヤメの家―
ラッシュも。
[無事で良かったと言う声には少し安堵が混じっていたが]
放送は聞こえた。
移動しようって言ってたとこだ。
[その先に待ち受けている事態を理解していなくても。
続いた声は常よりもずっと硬いものだった]
……。
[アヤメの様子に視線を追い、ライフルの銃身を見つける。
更に眉が寄るも、結局は沈黙を通した]
―― 住宅街・自宅 ――
……ん
[見上げる姿は現状に不釣合いな愛らしさ。
普段なら思わず手を伸ばしてしまうのに。
笑みを造ろうだけで、精一杯。]
大丈夫……
[発した声が掠れている事に後から気付いて]
あは。
[あえて思い切り明るく笑って誤魔化した]
わた、
[名を呼ばれる度に
私がどんどん遠くなっていく]
わたし、は
[菖蒲はどんな色で
どんな華だったのか
私はどんな顔で
どんな声だったのか]
……名無し……
[聴こえていた声を、繰り返す事しか出来なくて]
―集会場・広間―
[がり、と音がなるまで指を握ると、手のひらに痛みが走る。緩め離すと爪の跡が残っていた。
何度もモニターに表示された文字を読むものの、何が変わる事もなく。顔色の変わらないまま、その場に暫く立ち尽くす。
誰に声をかけられても、暫くは無言のままだった。]
…時間、までは。
自由に動いてもいいんでしょうか。
[誰が残っていなくても、独り言のように呟いて。]
…私、少し外に出てきます。
時間までには戻ります。……探し物があるから。
[近くに居た者にそう断りをいれて、一人集会場を*出て行った。*]
そっ、か
[は、と自嘲する声]
ねぇ、アリシア?
[思えば初めて名を呼んだ気がした
眩暈が、吐き気が、酷い]
……私は、ナナ。
[名無し、ならばいっそ。そのままで。]
そう、呼んで。
[サイキッカーの私に、名なんてきっと、無い。]
―住宅街・アヤメの家―
すぐで…大丈夫か?
つらいようなら少し休んでからでもかまわないと思うが…。
[レッグの言葉に、アヤメの様子をちらりと見ながら。
視線が向いた先には気づき]
ああ…、すまないな…配慮が足りなかったか。
[ナターシャもそれに気づけば反応していたかもしれない。
一般の者にとってはただでさえ銃器など馴染みの薄いもの、その中でも特に殺傷力の高いそれは刺激が強すぎたのだろうと思った]
アヤメ……
[無理に取り繕う様子に体を数回すりつけた]
少し休んでからいくか。
[集会場の前の様子は今のまますぐに行くには刺激が強すぎるから、そう判断した]
[放送された名の中に、知らないものが一つだけあった。
それがきっと彼女の名だと、理解はしたが、あえてそれを口にはしなかった。
何故と問われても、きっと答えきれれない。
無意識に仲間を求め、同じ道へと引きずり込もうとしたのか。
それとも個のない彼女に開かれてしまった、新しい世界を生きる拠所を与えたかったのか。
自分を呼んだ彼女に。]
そう、ナナ。
おはよう、ナナ。
[自ら名乗った彼女に、微笑んだ。]
―― 住宅街・自宅 ――
……なぁに?
[幾度も私を呼ぶパトラッシュの優しい声。
心配する気持ちが摺り寄せられた身体から伝わってくる。]
だいじょうぶ。
ラッシィは、ラッシィだから。
……怖く、ないよ。
[其れは本音で。
創作ではない現実に困惑するからだが先程から悲鳴をあげても
彼へ向ける言葉に偽りはないから]
……ん。そうして貰えると少し、嬉しい。
[休む、の声にはなんとか、頷いた]
―住宅街・アヤメの家―
俺はいいけど…。
[改めて女性二人の反応を窺う]
いや。
銃器は全員に配布されてるんだろ?
大きさは。関係、ない。
[最後の方は聞き取り難くなる程低くなった。
大きさ殺すのには関係ない。だって自分もそうしたのだから。
ライフルよりもずっと小さな銃で。
家の中に入って戻していた銃に、前と同じように上着の上から触れた。無意識にではなく、確かめるような動きで]
…うん。
[兄が作家を宥めているのを見ながら、いいよねと言う様に司書の*顔を見た*]
[確かに紡がれた、新しい名前。
其れはまるで他人事のようでもあり。
されど自分の身体の一部のようにも感じてしまう。]
―――、おはよう。
アリシア。
[アリシアを呼ぶ声はだいぶ澄んだものになっていた。
菖蒲の華は人の死という波に浚われる。
手の届かない花びらに、今は、回顧する間も無い。]
―住宅街・アヤメの家―
[アヤメを見上げる視線は心配するように、返ってきた答えに頷き]
今はそうしたほうがよさそうだな、アヤメお茶の準備できるか?
何か飲んだほうが落ち着くだろうしな。
[そうお願いした。
レッグの返答にはそうだなと答えて]
まぁ、もういらなくはなりそうだがな。
まずは落ち着いてから、いろいろと話す。
避ける事はできない、覚悟が必要なことだ。
今は…とにかく落ち着こう。
[視線はレッグからナターシャへ、彼女へもそれでいいかと確認するというよりは、
そうするぞと伝えるように]
[表の動揺は少しは落ち着いたのか。
一人であれば、きっと思考の波に飲まれていたが、もう一人、語る相手がいれば少し変わってゆく。
新しい名を呼ぶ毎に、ゆっくりと個は形作られるように見えた。]
ナナ、早速だけど貴女、緊急事態のマニュアルの内容の事は知ってるかしら?
[だがその事をあまり暢気に喜んでいる暇はない。これから行われる事は、無慈悲だ。
とにかく、もう一人のサイキッカーに、今の自分たちの立場を伝えるべく声を送り尋ねた。]
―― 住宅街・自宅 ――
ん。
[お茶の準備、と言われ緩く頷いた。
彼の気遣いが其処からも溢れるようで。]
みんな、紅茶で好い?
……珈琲も確か、あったと思う。
[問いかけながらも、
落ち着こう、というパトラッシュの声には再びの頷き。
手で口許を覆いながら台所へと向かう。]
中
華麗に真っ二つに分かれてるな。
マイルズ家の3人
アヤメ、ナターシャ、レッグ
合間を行くのがパトラッシュとノブ。
投票は…正直誰飛んでもおかしくないって思ってるんだけど…。
リアル的な都合でアヤメねーさんが落ちそうなのがちょと怖い(´・ω・`)
まぁあまり考えずに表視点で投票も吊りもやっちゃってるんだけど。ふーむん。
―住宅街・アヤメ宅―
俺は紅茶で。
[それぞれがアヤメに返答を返し、手伝いに立ったものもいたかもしれない。
台所に向かうアヤメを見送り、自分は四足で座ってから]
アヤメもつらそうだな…
[無理のないことだとは思いながら呟いて漏れ出す言葉。
程なくしてアヤメが戻れば一息ついて、皆が少し落ち着いたところで]
状況は芳しくないが…、皆しっかりしてほしい。
それから…覚悟が必要だ…。
[これから向かう集会場周りのこと、そこに向かう道中の惨状についてなるべく柔らかく伝えた後に]
マニュアル、読んだかは知らないが…、俺達は殺しあう必要がある…。
[そのことを伝えた皆の反応は*どうだったか。*]
そう…。
これから、一日に一度、定時に全員で殺し合いが始まるの。
サイキッカーを燻り出す為の殺し合いが。
[向こうでパトラッシュが告げているとはしらず。
こちらからも、同じような内容の趣旨を口にして語った。]
―― 住宅街・自宅 ――
うん、解った。
[紅茶で好い、と言うパトラッシュ。
レッグ、ナターシャの分も聞ければ確り頷いて。
もしも手伝いを申し出るようなら
『ありがとう』と微笑を見せただろう。]
……貰い物なの。結構好い物、みたい。
私は其処まで、拘らないんだけどね。
[台所で用意をし、紅茶についてはそんな事を謂い、
ティーポッドと人数分のカップをトレーに乗せ
パトラッシュの元へと戻る。トレーから其々に紅茶を配り]
……
[『覚悟』『殺し合い』と確かな言葉にされれば
顔を伏せ、暫く黙り込んだ。]
[感情を無理に言葉にしたならきっとそんな響き。
けれど胸中に渦巻くものは言葉の枠に収まらなかった。]
……
[心中を誤魔化そうと、スプーンへ手を伸ばし
カップの中でかき回そうとしたが]
あ……
[震える手がかちゃかちゃと小刻みに音を立て
それが一層、自分を不安にさせた。]
[アリシアとパトラッシュの言葉がカタチを代え、重なった。
震える手は怯えか、喜びか。
或いは両方をない交ぜにしたものだったかもしれない。]
ころ、し
ころ、
ころしあ、
[壊れたテープ音声の様に、要領を得ない声が漏れる]
[スプーンでかき回すのを止める。
響く音が、自分を余計に追い込む気がしたから。
けれど重圧から来る吐き気、眩暈が酷い。]
ちょっと、ごめ――。
[ごめんなさい。
そう紡ぎ切る事も出来ないまま、立ち上がると
小走りに御手洗いへと駆け込んでいく。]
中
Qこんなに遅くまで起きて明日大丈夫なんですか?
A明日も休みです。
今週は村の為に二日休み取りました(
山場は今日だと思った。
もう一日…落ちる前も山になりそうだけど
そもそも私がどこで落ちるか分からん=休みが決められないので結局ここに。
[数秒後―――。
個室に駆け込み響かせるのは水音。
吐瀉物がぴちゃぴちゃと立てる、自虐の音色。]
―――ぅぇっ
[呼吸が儘ならず、目尻に涙が滲む。]
―――っぁ
[扉を締めるまでは間に合った為、
恐らく外の三名には、吐瀉の音は届いては居ないだろうが。]
ナナ?大丈夫?
[震えるように聞こえた声に、心配そうな声をかける。
恐怖以外のものも、その声に混ざっていたのはすぐ知れたが。]
……嬉しい、哀しい?
[尋ねる声は密やかに。
そういえば、彼女は力を使った事がないのだっけと。
行き場のないものが巡ってでもいるのかと思ったが、正しく知る術は無い。]
[吐瀉の合間に浮かぶのは、笑み。
ぴちゃぴちゃと零れているのに、
身体は悲鳴をあげるのに、]
ひ、あ
ふ
あは
あはははは
[哂うのは一体、*誰だったのだろう*。]
―――、ええ。
悪く、無いわ。
[アリシアへ向く言の葉は、
もう既に、菖蒲の馨すらも感じさせない、名も無き*華*。]
[笑うナナの声は狂気じみていて。少しだけ目を伏せた。]
( 呑まれる? 力、に?)
[楽しげに、掠れるように囁くのは『私』、震えるのは『いいこの私』
共にサイキッカーへと変わってゆく彼女を、じっと見据えていた。]
[悪くないと、告げる言葉に宿りはじめた意志に少しほっとする。こんな所で狂われては叶わない。]
そう…それは、よかったわ。
法に逆らってでも「生きたい」のなら、ここをどうにかして出なきゃならない。
もう私たち以外、サイキッカーはいないから…私たちだけで何とかしなきゃいけない。
メイド エリカは、学生 レッグ を能力(襲う)の対象に選びました。
中
うああああ!襲うの対象者想定してたのと違ってたし!!!
何で、ずれてた?勘違い?
あぶあぶうっかりそのままだとノブ襲撃だよ………(ガクブル
(生きたいよ ね?)
(だって『私』はその為に 閉じ込められた。)
(だって、死にたくなかったの、『私』には―――――――――)
[ナナには届かぬ自身の声が、内にゆっくり響き染みた。]
…生きたかったわ、あの時は。
私には「何も無かった」から。
[アリシアと呼ばれていた過去を振り返る。
そこには荒れすさんだ世界が広がっている。
赤い服を着た男たちは、日を追うごとに増えてゆき。
毎日血と汗と硝煙の匂いしか知らなかった。]
…アイツが言ってた、脱出方法、知る術は無いかしら。
うまく使えば、何とかなるかも…。
[それは途中で消えていった、テレパス使いのサイキッカーが使い損ねた脱出する為の算段。
暴動を起こし、どうするつもりだったのか知り利用できれば、あるいは外に逃れられるかもしれない。
兎に角先にそれを探さなければならない。
時間に間に合わなければ――――私たちは誰かを、殺さなければならないのだから。]
─集会場─
……酷いもの、ですね。
[道中の様子に、零れ落ちたのはこんな呟き。
認証に集まっていた人数、それが8人まで減った、という事。
そして、最初の騒ぎが集会場で起きたらしき事を考えれば、それも已む無しなのか、と。
妙に冷静な一部分が分析する]
…………。
[思う事は多々、しかし、それは言葉にはならず。
集会場の広間に入り、モニターに表示されている内容を読むと、は、と短く息を吐いた]
……覚悟をしろ、と。
[8人しかいない。区画は解放されない。
その時点で、ある程度の予測はついてはいたけれど。
いざ、突きつけられた現実は、軽くはない]
みたい……では、ないですよ、エリカ。
それが、求められているんです。
[顔色を返るエリカ>>191に向けるのは、低い声。
やや俯いたその表情は、他者からは見えず]
……恐らく、時間までは構わないのではないかと。
[探し物がある、と一人、出て行くエリカ>>196。
いつもなら自然と続くであろう、気をつけて、という言葉は音にならず]
……無理はせずに。
[代わりにか、こんな言葉を投げかけていた]
……さて。
取りあえず、少し、休みますか。
……考えねばならぬ事も多いようですし。
[エリカを送り出した後、改めてモニターを見やって呟き。
宿泊用の個室が使えるならば、と、その内の一つへ*足を向ける*]
メイド エリカは、警察官 パトラッシュ を能力(襲う)の対象に選びました。
─公園─
[集会場へ、と主が判断すると承諾するように頭を垂れて。
同僚が動けるようになっているのを確認してから、移動するべく歩を進める。
同時に、無機質な声>>#0が辺りに響いた]
……………。
[表情は常の無表情。
先に街の様子を見ていたため、ほぼ確信めいた予測はあった。
人数の少なさに多少の驚きはあったものの、顔には出ない]
(…名を知らぬのは一人だけか。
随分と、顔見知りばかりが残ったものだ)
[この先に待っていること、特例措置についても非常用マニュアルで読んだ。
知った顔ばかりと言うのも面倒だな、と思えど、実行に移すことについての躊躇いはおそらく───ない。
放送の反応を窺うように周囲に視線を向ける。
一通りの反応を見てから、主達の後に続き集会場へと向かった]
……そうですね。
時間も、然程あるわけでは無さそうですし。
貴方も、今のうちに休んでおくのがよろしいですよ。
[休むと宿泊用の個室へ向かう主には同意の言葉を向けて。
ノブに対しても淡々とした口調で忠告を向けておいた。
先んじて個室の無事を確認してから、主をその一室へと案内する。
主が中へと入ったなら、自分は傍を辞して集会場の広間へと戻った]
……どうしたものかな。
[広間にあるモニターを一瞥し、それから一度外へと出て。
呟きながら、口には煙草が運ばれる。
火を付けると、紫煙が天へと立ち上って行った。
考えるのは特例措置について。
誰がサイキッカーなのか調べる術なぞ持っていない。
手当たり次第に、サイキッカーと思われる者に銃を向けなければいけない。
そして、自分も誰かに銃を向けられるかもしれない]
…こんなところで死ぬなんて、真っ平ごめんだ。
[死した者を目の前にして吐かれた言葉は、煙と共に*掻き消えた*]
―→商店街―
[主の声に、不安と恐れの混じった表情で見上げたが、言葉は出ない。
出ていく時に声をかけられても、上手く礼をとる事もできずに、足早に集会場を出た。
商店街の方へと向かって行く途中で彼女を探したが、やはり見つかる事はなく。彼の家の近辺だろうかと辺りをつけたが、そちらには向かわない。
邪魔な死体は仕方なく靴で踏みつけ先へと進む。
踏みつけたものが固く、違和に気づいてよく見ると、自分と同じズューネの残骸だった。それには少し苦い顔をしたが、それも刹那。
たどり着いたのは、ノブを案内したパーツ売りの店だった。
中に入ると、店主はカウンターに腰掛けたまま、仰向けに壁に凭れるようにして息絶えていた。
物取りにでも会ったのだろうか、額を一撃で打たれており、店内はかなり荒らされて足の踏み場もないような状態だった。]
………武器なんか与えるから…ロクな事にならないのよ。
[誰に言うわけでもなく呟いて。見開いたままの店主の目をそっと閉じて。
彼が自宅としていたはずの、更に上の階へと遠慮なく踏み入り、PCを探した。]
―商店街・パーツ屋―
あった。
[店主の趣味自作で作られただろうPCは、外側は古いが中身は最新のパーツが集められている――と以前自慢された事がある。
お借りしますと呟いて、椅子を引き腰掛け、項のあたりに備え付けられていた接続部を本体と繋ぐ。
店主が自負するだけあり、一般品にしては動作が速い。基本は脳で処理しつつ、時折キーボードも弾きながら、必要な情報を探しに深く深く、電子の海へと潜ってゆく。
慣れた操作でデコイをいくつも作り囮にし、公的機関の情報内部へと侵入する。
ばれたら処分対象物だが、そんな事は言っていられない。
調べるのは、PSI法について。執行された末路、生き残る術。だが。
ビーッとアラート音が鳴ると同時に、回線を音がするほど無理やり引き抜いた。
こちらの場所を特定されるまえに無理やり回線を落としたが、思ったより浅い箇所で全てのデコイが落とされた。]
…腐っても国って事ね。これ以上は、時間が足りない…。
[本格的に忍び込むには、数日要するだろう。そんな時間はもうない。暫く押し黙るように動かない後、次に別なものを探すべく再び潜った。]
[―――――――一番早い解決手段は、自分とナナが死ぬ事だ。]
(だめよ。)
[短い声が静止をかける、]
(そんな事、許さない。)
[『私』が強く拒絶する。死への恐れは強い。]
……わかっているわ。自分で死ぬ事は出来ない。
[自己崩壊プログラムは切り替えられているのは知っている。試す気にもならない。
それに生まれたばかりのナナを、自分の都合で殺す事はしたくなかった。]
―商店街・パーツ屋―
[いくつかの調べ物の為に長時間潜りすぎて、頭にノイズが混ざり始めた頃所定の動作で電源を落とした。]
…駄目少しやすまないと…。
[キーボードの上に伏せるようにして身体を預けた。
じっとしていると、周囲から濃い血と硝煙の匂いを強く感じる。
嗅覚は人並以下しか働かないが、そんな自分にも感じられるほど、ここは死の匂いに満ちている。
そういえば、移動する際ジョエルからも微かに硝煙の匂いがした。そちらに気を取られ、煙草の方の匂いは気づかなかったが。
銃を持つ人達。
これから打ち合わなければならない人。
…主らは誰を打つんだろうか。
頭の端を掠めた疑問に出せる答えはない。
そして、自分は?
くらりと、意識が傾く。
これ以上考えてはいけない、考えないようにと、今はとにかく休むように、目を閉じ思考は停止した。]
─住宅街・アヤメの家─
[聞こえた声から呼んだ名は、合っていて。
アヤメがふらつきながらも出迎えたのを見れば、彼女のことも心配しながら、パトラッシュの無事を確認できた安堵に、小さく良かったと呟いた。
レッグと自分も中にいるな、と問われれば、えぇ、と答え。]
パトラッシュさんも…無事で、良かった。
怪我、は…─っ…。
[怪我の有無を問おうとして、玄関に置かれたモノに気付き、言葉に詰まって青ざめるも。
目を一度閉じて、弱く微笑んで首を傾げた。]
…大丈夫、でしたか?
─住宅街・アヤメの家─
[配慮が足りなかった、とパトラッシュから謝られれば、顔を横に振って答え。
レッグも答える言を聞くと、街中で見た彼と友人の姿を思い出し、大丈夫だろうかと、彼の上着に触れていない方の手にそっと添えるように触れた。
かけられる言葉は出てこなかったから、せめてレッグが孤独を感じないようにと。]
…お茶の準備をするなら、私も一緒に。
カップを一度に4つも運ぶの、大変でしょう?
[アヤメを落ち着かせるように、お茶を頼んだパトラッシュにそう言って。
アヤメから紅茶でいいかと問われれば、私はかまいません、と微笑んで共に台所へと向かった。]
─住宅街・アヤメの家─
あ、本当。これ買うと結構高いんですよ?
味の違いとか、良く解らないけど…香りが良いって聞いたことがあって。
[アヤメの負担にならぬよう、出来る限り普段通りに振舞って。
二人で紅茶を準備し、パトラッシュとレッグの元に戻って。
各々の手元に紅茶が渡って少しして、パトラッシュから出てきた言葉に。]
………嘘じゃ、ないんですよね。
[上司に電話をした際に、マニュアルには軽く目を通していた。
そこには確かに非常事態時の対処についても書かれてはいたが、あの時は誤作動だろうからと、大して気に留めていなかった。
けれど。現状では、その事実が重くのしかかって。]
─住宅街・アヤメの家─
[殺し合う必要がある。覚悟しなければならないと。
それはつまり、此処にいる誰かに銃を向けなければならないかもしれないということで。]
……そんなこと、できるわけない…
[微かに震えながら小さく漏れた呟きは、誰かの耳に届いただろうか。
静かな部屋の中響いていた、かちゃかちゃとカップとスプーンが当たる音が途切れた刹那、アヤメが急に立ち上がってどうしたのかと驚いたが、駆け込んだ先を見て、あぁ…と。
かくいう自分も、これから先に待つ事実を受け止め切れなくて今にも倒れそうなのを堪えていたから。
けれど、自分よりもアヤメの方が心配で、立ち上がり閉められた戸に近付いて声をかけた]
…─…アヤメさん。
[名を呼んで、けれど何をしてあげられるのかわからなくて。
只彼女が落ち着いて出てこられるようになるのを待った。]
─住宅街・アヤメの家─
[アヤメが落ち着いて出てこられれば、集会場へと移動するだろうか。
皆連れ立って行くというのなら、少し逡巡し顔を横に振って]
ごめんなさい…皆は、先に行って?
私…探したい人がいるの。
時間はかけないわ。
見つけたらすぐに追いかけるし…
心当たりのあるところにいなかったら、諦めるから。
…ダメ、かしら…。
[そう言って、皆の顔を見。
了承を得られれば、礼を言って一人*行くだろう。*]
[内から溢れる紅い色。
知覚した華の意識は数秒で染められた。
其処へアリシアの問い掛けが伝う。]
……はぁ?
生きたいか、って?
生きたいに決まってるじゃない。
どんな手段を使ってでも、生き抜く心算よ。
[囁く声は高圧的に。
そして、まるでアリシアを嘲笑うようにも聴こえるかもしれない。]
ねぇ。
[そしてアリシアへ呼び掛ける]
死にたい、なんて思ってないよね?
まさか、ね?
……貴女も生きたい。
どんなことをしても。 そうでしょう?
[くす、と笑いが混じる]
ねぇ、あなたの周りには、誰か、居るの?
[愉悦]
居るのなら、それは大事な、人?
[唇に残る吐瀉物を舌先で舐め取った]
……大事な人なら。
あなたの「生きたい」っていう覚悟。
本当かどうか、見てみたいなぁ。
生贄、でしょう?
[都合のいい解釈で、アリシアを追い詰めるように
紡ぐ言の葉は、まるで凶器の*ように*]
私の言葉の意味。
聡明な貴女になら、解るわよ、ね?
[名の無い女は何処までも高圧的に]
あなたに、「任せる」、わ。
あなたの言う、覚悟。
見せて貰えるかしら?
[意識の囁きは其処で一度、*途切れた*]
そう…。
[ずいぶん鮮やかな印象になった人に、少し瞬くが、それも一瞬。
嘲られ侮られるのは慣れているため、それに調子を変える事はない。ただ静かに見据える。]
聞いておきたかっただけよ。私は貴女を知らないから。
覚悟も、貴女の大切な人も。
[ただサイキッカーという立場と、生きたいという意志だけは同じ方向を向いている。
棘を向けられても、涼やかに花を見た。]
[高圧的な声を、ただじっと聞いていたが。]
……ナナ、一つだけ言っておくわ。
貴女が誰に棘を向けても、私は止められはしない。
けれど、ぼっちゃま……マイルズ様に手を出したら、私はあなたを許さない。
あの方だけは、絶対に。
[その時だけは涼やかな色は消え、冷たい殺気を隠さなかった。]
あの方は、私の証。私が生きる事と同じ意味だから。
それだけは覚えておいて頂戴。
[通信が切られる前に、短くそう告げ警告した。
もう一人、死なれたくない人はいる。けれど、それは―――*目を閉じ秘めたまま。*]
中
なお今回は相談なしのGJ出ようが襲撃被りがでようがOKOK突っ走れ!
てな具合でお送りしております。
パショーン。
[そんな対峙をしていた為、ナナに話そうとしていた事柄は伝え忘れてしまっていた。]
でもあの調子なら大丈夫かしら。マニュアルを読めば気づくでしょうし。
私たちがここから出るためには、「市民が対応できない」という所まで状況をもっていき、外部からの介入を待たないといけない。
おそらく、脱出するチャンスはその時だけ。
そしてそれはつまり、自分たち以外の者を出来る限り殺さなければということ…。
[もしマイルズ以外を殺しきってまで介入がないなら…という事は今は考えないようにした。]
もう少しあの人達が強かったら、暴動に紛れて逃げられたかもしれないけど…。
市民と相打つようじゃ期待できなかったかしら。
[調べた彼らの計画は、彼ら死んでしまった今現在は、もう使えないものだった。]
ほんと、役に立たない人達だわ……
[冷たい言葉と同時に、ほぅと小さなため息が*零れた。*]
中
ん?あれ、wiki見誤ったか?
変に無駄予備知識は埋め込まれてるから変な事まで覚えてるのかも…うわぁ…。
何かあれだったらごめんなさい…。
―集会場・広間―
[目の前にはモニターが一台]
……んー。
[漢字の多い文面は、元より苦手なのと割れた右レンズの所為もあって読み辛い。
エリカの言葉を聞いて、漸く大体の意味を把握した程だ]
ころしあい、かぁ。
[その彼女も何処かに行くと言い、他の青年2人もそれぞれ別の方へと消えて、ここには1人きり。
休んだ方がいいという忠告も耳には入っていたが、未だその場から動く気はなかった]
ようするに、『サイキッカー』をころせれば、いいんだよね。
『ギム』だし。
[首を傾けながら、また独り言。
壁に残る新しい血の跡が、眼鏡の端に映る]
でも、だれなんだろ。
見た目にとくちょうとか、あるのかなぁ。
[反対側に首を傾げる]
……カルくんは、どうだったんだろう。
[放送で名前の上がらなかった、後輩の名。
それに気付いたときには、眉を下げこそしたものの、特別取り乱したりはしなかった]
[向かいのソファーに腰掛けると、鈍い音をたてて軋んだ。
布が破れて綿がはみ出したり、部分が欠けてはいたけれど、ソファーとしての機能は保たれている]
……あ、そうだ。
[今更ながら携帯端末を取り出して、『さきにいってる』短いメールを後輩に向けて送信した。
本当は一度戻るつもりでいたのだけど、放送が掛かった為にそのままこちらに来たのだった。
操作を終えれば端末をしまい、ソファーに凭れるように身を沈めて]
はらへったなー……
[緊張感のない言葉を*呟いた*]
―商店街・パーツ屋―
[目を開け顔を上げると、真っ黒のディスプレイに自分の顔が映しだされた。]
うわ…ひっどい顔…。
[髪は乱れて跳ねた所があったし、頬に少しキーボードの跡が残っていた。
髪を軽く撫でつけ整えて、ぐいと頬を擦るものの、型はまだ少しついたまま。
とりあえずの身支度を整えれば、ふとディスプレイに凭れるようにマニュアルが立てかけてあるのに気づき、それを手にした。
ぱらぱらと中を捲るが、モニターに映し出されたものとさして変わらない内容が書かれてあり、結局殺しあう事が変わらない事を知れば小さくため息をついた。
閉じる前に、最後の方にあった一文に目がとまる。
「市民が対応できない状況になった場合、外部からの介入の可能性が――」]
外部の介入…。
[具体的な事は書かれていないが、どうせ碌なものじゃない、そんな事を思った。]
…見つかって、閉じ込められて、どうにもならなくなったから暴れたのかしら。
[雷を使ったサイキッカー。あの炎の事もあるし、この惨状をみる限り、1人ではすまない数がいただろう。]
…どのみち、ずっと閉じ込められたままなんて事、ないわよね。
いつか解除される時がある、その時がサイキッカーの逃げ出すチャンス、なら…
[どうにもならない状況を作り出す為に、何をするか。
―――ぱたりとマニュアルを閉じ、元の場所に戻しておく。
何一つ好転しないだろう事柄を予想するのは、そこでやめた。]
……戻らないと。
[時間はだいぶ過ぎ、約束の刻までそう猶予は*なかった故に。*]
―住宅街・アヤメの家―
[下ろしたままにしている方の手に触れてくる柔らかい感触。
はたはたりと瞬いて司書の顔を見返し、ほんの少しだけ笑みを浮かべた]
いらなくなる?覚悟?
[兄の言葉には疑問が幾つも浮かぶが、落ち着いてからと言われればまた頷いて]
あ…んや、同じで。
紅茶も嫌いじゃない。
[どちらかといえば珈琲党なのだが、別に頼むのも微妙に気が引けて。
手伝うと席を立った司書と作家が二人台所に向かう背に言った。
配られた紅茶はとても美味しかった。
だが、一息ついた所で。気遣われながらも、変えようの無い現状の説明が兄から語られ]
…殺し合う…。
[カップを手にしたまま俯き、むっつりと黙り込んだ]
―住宅街・アヤメの家―
[震えるような小さな呟きは届いたような届かないような。
反応しないうちに家主の方が席を立った。
届いてくるのは水の音。けれど如何したのかは何となく予測がつく]
ラッシュ。
でも、それが義務、なんだよな。
[疑問系ではなく確かめるように兄へと尋ねた]
…同じなんだ。
同じなんだよな。
[小さく口の中で呟く]
『サイキッカーを排除するのは市民の義務』なんだ。
だから、カルも殺さなきゃならなかったんだ。
[自己暗示を掛けるかのように頭の中で繰り返す]
もう一人殺したのだから、同じ。
皆も同じ…。
―住宅街・アヤメの家―
反抗して、区画ごと焼き払われたりすんのも嫌だし。
とにかく移動だけでもしないとだな。
[兄にだけ届くかという小さな声でボソリと続け。
少しして洗面所から戻ってきた女性二人を見た]
アヤメさん、大丈夫?
まあ…ラッシュにルートは任せて移動しようか。
[蒼褪めた顔に気遣うような言葉を掛けながら。
外の状況を知っているだろう兄を頼るような提案をした]
―住宅街・アヤメの家―
…まあ、いいんじゃないか?
ここにいる面子以外で残ってるのって、先輩とマイルズとあの家の二人だけなんだろ。
[別行動したいというのにも反対はしなかった。
最初に提案した司書をじっと見た後、肩を竦める]
区画外には逃げようもないんだし。
時間になっても集会所に来なかったら、それはもう何されても文句言えないだろうし。
何かあったら…同じように居なかった奴を疑えばいいんだから。
[この状況下で疑うこと。
それはそのまま相手に銃を向けることにも繋がるだろう]
そういう嘘言う人じゃないしな、ナターシャさん。
[できるだけ空気が軽くなるように締め括ろうとした]
―住宅街―
あっ。俺、先輩の家に鞄も置きっぱなしだ。
それだけ取ってくる。
[集会場へは兄と一緒に行くことになるだろうか。
寄り道していると端末に着信が入った]
こっちも今から向かう、っと。
[短い平仮名メールからは相手の心情も知りようがない。
こちらも事務的な内容のメールを入れると玄関を出た。
無人の室内では働きもののロボットが青いランプを光らせながら掃除を*続けていた*]
中
そういやメモのアンカーどこまで入れていいのか良く分かってない子でごめんなさ。
そんな大した事してないから、読み飛ばしていいよと思って記載してないんだけど…よっぽど動かした時はつけるけど。
むーん。どのくらいがいいのか模索中。
─回想 住宅街・アヤメの家─
[出てきたアヤメから謝罪されれば、軽く頭を横に振り。
一緒に行こうか、との提案は心遣いが嬉しかった、が。]
…できれば、一人で行きたいんです。
もしも遅れて、疑われるようなことになったら…
私は自業自得だから良いけど、アヤメさんまで巻き込むことになってしまうもの。
…大丈夫、もう…危険は、ないでしょう?
だって、することは…決まっているんだもの。
[だから、と眉を寄せながら微笑んで。
あの放送で名を聞いたのは、皆知っている人だった。
マイルズの家の執事とその同僚はほとんど初対面ではあったが、無差別に殺しにくるような人間ではないだろうと、そう信じていたから。
それに。この後のことを思えば、一人で動いて命を落とすことになっても構わないかとも、思ったのも事実で。]
─回想 住宅街・アヤメの家─
…ありがとう。
えぇ、嘘は言わない…約束するわ。
[レッグから反対されなかったことは、正直心を軽くしてくれて。
弱く微笑み、頷きをみせて。
パトラッシュはどのような反応をみせたろうか、反対されても、ごめんなさい…と謝って。]
ちゃんと指定の時間には集会場に行きます。
もしも戻らなかったら…その時は、私を。
[彼らの人となりを知っている自分には、その言葉の続きはどうしても出せなくて。
後ろを振り向かず、銃の入った袋を抱えたまま駆け出した。]
─アヤメの家→住宅街─
[走って目指した先は、集会場とは真逆の方向。
自分の知る彼女なら、恐らくそちらに向かっているだろうと思ったから。]
はぁ…はぁ……っ…
[息を切らしながら、それでもただ前だけを見据え、走った。
周囲に横たわる人々を見ないようにして。
見てしまったら、きっともう自分は動けなくなってしまうから。]
つい、た…
[目前には、この区画と彼女の住んでいた区画を隔てる境目のシャッター。
周囲を見回せば、シャッターに縋るようにして死んでいる、何人もの骸があった]
─住宅街─
[既に事切れている彼らの顔を、一人一人確認して。
何人目だったろうか、顔をみるなり其の場に力なくしゃがみこんだ。]
…………リディ…。
[其処には、集会場前で会った同僚の、変わり果てた姿があった。
みれば、男性が彼女を護るように覆いかぶさっていて。
その顔は、いつか彼女がみせてくれたグラフィックと同じ其れだった。]
…一緒、だったのね。
─住宅街─
また、明日って…言ったのに。
[既に冷たい彼女の手を取り、一人呟く。
もう一方の手は、最期を共にした男性のそれとしっかりと繋がれていて。]
─…ブーケ、くれるって言ったのに、ね。
[ぽつりぽつりと零れる言葉は、彼女に対してむけたもの。]
…結婚前に一度、あわせてくれるって言ってたわよね。
ずっと、一緒に…リディを、守って…って、お願いするって、言ってたの…覚えてる…?
お願い。リディを…これからも、ずっと、守って…あげて。
ごめん、遅くなって…約束─…守った、からね。
[語尾と視界は既に、涙にかき消されて。
彼女の手を握ったまま、暫く泣き続けた。]
─住宅街─
[どれだけそうしていたろうか。
集合時間が近いことを告げるアラームに我に返って、ゆっくりと立ち上がる。]
…もう、こんな時間なんだ。
いかなくちゃ…レッグくんたちと、約束…したもの。
[同僚とその恋人を、このままにしておくことを申し訳なく思うものの、もう時間がなくて。
また戻ってこれるようなら、改めて弔いにこようと自分に言い聞かせ。
そうして来た道を戻り、集会場へと*向かった。*]
警察官 パトラッシュは、学生 レッグ を能力(守る)の対象に選びました。
―集会場・広間―
[来た道と同じ道を戻り集会場へ入ると、そこに何人か人影があっただろうか。
人に会えばごく軽く礼をとり。モニターのある広間に入ると、椅子に腰掛けぐったりしているようなノブに気づく。
ノブさん?
[どうかしたのかと尋ねれば、空腹を訴えてきた。]
おなか…うーん、私は手持ちは何も…。
ここ、何か食べられるものあったかしら。
[探してきますねと断りをいれて、一旦広間をでて集会場内を歩いた。]
―回想・アヤメ宅―
ありがとう。
[アヤメから紅茶を受け取り、3人に話す。自分の話に返されるそれぞれの反応。
ナターシャ>>221>>222の言葉に頷き]
ああ、馬鹿げている話ではある……
でも、現実だ、避けて通れないな…。
[返す言葉は冷たいものだったかもしれない、けれども現実逃避してなんとかなるものでもない。
アヤメが席を立ち、ナターシャが心配してそれに続くのは黙って見送ることしかできなかった]
―回想・アヤメ宅―
[レッグの確かめるような言葉>>231には小さく頷いてから、やや間を空けて]
ああ、義務。果たすべき義務だ。
俺達はそうしなければならない。
[それは自分に言い聞かせるようでもあったかもしれない。
小さく呟く言葉は聞こえずわずかに耳を動かすだけに。
続いた言葉>>232は聞き取れて、視線を一度洗面所の方へ]
あまりゆっくりしていてはその可能性も高い、ここまできたら全員殺した方が早いだろうからな…。
そうならないうちに解決できるといいが…、従わない者から問答無用で処分される可能性すらある。
[混じり気の無い、自分の正直な感想、レッグにだけはと思いそれを伝えて。
アヤメたちが戻れば、レッグの提案に]
ああ、案内はかまわないが。
―回想・アヤメ宅―
[続けられたナターシャの希望に]
俺にそれをとめる権利はないが、くれぐれも気をつけるんだぞ。
一人でいくというのなら俺はとめない、責任をもてないほどナターシャが子供とも思ってないからな。
[ナターシャの様子にははっきりとした意志が見えたので本人の希望に任せることにした。
ナターシャが出て行くのを見送り、続けてレッグが一旦ノブの家へと向かい出て行った]
俺達もあまり遅れるわけにはいかない。
アヤメ歩けるか?
[部屋に残ったアヤメの様子はどうだったか、
その足元にかけより、気遣うように見上げてから]
いくぞ。
[アヤメを先導するように引き連れて外へ、
レッグと合流すると集会場へと向かった]
─集会場・個室─
[最低限の設備の整った個室。そこで一人になると、は、と息を吐き。
ちら、と視線を向けたのは、室内に備え付けられた鏡]
……本当に。
覚悟がいりますか、ね。
[映りこむ自分の顔を見て、呟く。
極限状態で何かを排除しなければならない時、異端の者にはその矛先が向かいやすいもの。
かつて、母が区画閉鎖で命を落とした時も、「亜人だから」という理由で銃口を向けられたらしい。詳しい記録は、残ってはいないのだが]
…………。
[露草色の下。
今は隠した赤紫と、左の肩の下にある、羽の塊のような片翼。
有翼種だった母から受け継いだもの。
それを厭うつもりはないのだが]
まあ……その時はその時、ですか。
―アヤメ宅→集会場―
[集会場へ向かう道の途中、二人の反応はどうだったか。アサルトライフルは途中で捨ててきた。
集会場に近づくにつれてその様子はひどさを増していた。
集会場近くの死体のいくつかは転がされた形跡が見られ、誰かが動かしたのだろうか]
二人ともとりあえず中へ、中は…まだましなほうだ。
[途中、転がったままになっている自分の後輩の遺体に視線を一瞬向けてから、中に入り広間に行く。
そこのモニターには、再度現実を叩きつけられる内容が映し出されていた。
ソファーにはノブが座っていて、エリカ、マイルズ、ジョエルの三人のことを聞けば]
俺も少し確認することがある。
ノブ、アヤメのことを頼むぞ。
[他の3人にはそう告げてから、ノブにアヤメのことを任せて自分は医務室に向かった]
─集会場・個室─
[撃たれる可能性は、今は考えても詮無い事。
それよりは自身がどうすべきか、それを考えなくては、とそちらに意識を向ける]
……まったく、ねぇ。
手掛かりも感知する術も何にも無しで、というのが。
そもそも、無理難題なんですよ。
[はあ、と大げさなため息をつく。
考えても答えが出なければ、最後は感覚に任せるか。
そんな考えがふと、過ぎりもする]
……少し、気を紛らせますか。
[しばらくあれこれと考えていたものの、それは一時放棄して。
鞄の中から、バーチャルコンソールの端末を取り出す。
知り合いの音楽機器開発者からテストを頼まれていたそれは、プログラムを走らせる事で、さまざまな鍵盤楽器をいつでもどこでも演奏できる、という触れ込みの物で。
テスト中だったピアノのプログラムをドライブさせ、空間に現れた電子の鍵盤に指を落とし。
しばし、無心に音色を織り成した]
/*
これがやりたくてこの設定、なのは否定しませんっ!
[しなさい]
さて、とー。
現在、PC視点で投票できるのは、一箇所、ですかね。
一体、どうなりますか。
あ、ちなみにデフォはレッグでした。
奏者 マイルズは、研究生 ノブ を投票先に選びました。
―集会場・医務室―
[そこには争った形跡は多少は見られるが自己修復機能が働いたのか、突き刺さっていた机はなくなっており医務室としての機能は果たせそうな状態になっていた]
どこまで意味があるかはわからないがな……
[その部屋を使うまでもなくなる可能性は高かったが使えるにこしたことはない]
8人の中にか…何人いるかすらもわからない。
自分以外…まさかな……。
中
ノブ ビーム銃 WT-53
マイルズ 自動拳銃とマガジンカートリッジ LAN内蔵型
ジョエル リボルバー 44マグナム弾 自動拳銃
アヤメ 不明
ナターシャ 光線銃 エネルギーパック
パトラッシュ 旧式リボルバー
レッグ レーザー
エリカ マグナム銃
綺麗に分かれたなー。
執事 ジョエルは、小説家 アヤメ を投票先に選びました。
―集会場・台所→広間―
[食料を探し中をあるくと台所を見つけ、棚を見ると固形の食料が置いてあった。
他にないかと探していれば、どこからか聞いた旋律が流れて首を巡らせた。
主は広間には居なかった、なら個室のどこかからか。
後で呼びに伺わないとと思いながらも、まずは棚をみたが、固形食糧のほかには、ボトルに密閉された水が置いてあるだけだった。]
あまり良いものはないかしら…足りない分は…商店街、かぁ。
[緊急時なので行動の制限は取り払われているとはいえ、人の家に乗り込んで取ってくるような無作法はやりたくない。
水も手にし、一旦広間へと戻ると人が増えていた。
広間に入る足が一瞬止まるものの、一同に軽く礼をとってまずはノブに食料を渡した。]
─集会場周辺─
[出入り口からは隠れるような位置。
紫煙が天へと昇って行く]
………こんな時でもピアノ、か。
[耳に届く聞き慣れた音。
どんな思いで奏でているのかは分からないが、それを聞き翠が細まる。
煙草を持つ手の下、隠れた口許が軽く歪んだ]
―集会場・医務室―
[突如聞こえてきた旋律に]
マイルズさんか…?
音楽は心を落ち着ける…か……
[それがどのような意図のあったものか、自分には知る術はないが今はそれが皆によい方に作用すればと思った]
―集会場・広間→個室―
[名を呼ばれたのは8人、そのうち知らない名が一つあった。
それが彼女かしらと、あまり具合のよくない美女をほんの少し見た。
どこかで会ったことがあるような気がしたが、上手くは思い出せなかった。
彼女らに言葉を口にすることはなく、無言でその場を辞し、今度は音がするほうへと足を向け扉の前に立った。]
ぼっちゃま、おられますか?
[音の邪魔にならないよう控えめに扉を叩く。]
(へぇ…。)
[もう一人のサイキッカー。彼女はこんな顔だったんだ、とは内心で。
やはり何処かで見覚えはあったものの、思い出せなかった。]
─集会場・個室─
[旋律を紡ぎだしたのは、何よりも自身が落ち着きたかったから。
それが他者にどのような影響を与えるかまで、意識するには至らずに。
ただ、無心に電子の鍵盤で音を刻んでいたのだが]
……ん。
エリカ、ですか?
ええ、おりますよ。
[控えめなノックと呼びかけ。
一つ、高い音の余韻を残して一度手が止まった]
─集会場・広間─
[カプセルが無いために煙草の匂いを消すことは出来ず。
硝煙とは異なる匂いを纏ったまま広間へと向かった。
中に入ると自分達が来た時よりは人数が増えていて。
見知らぬ顔に気付くと直ぐに知らぬ名の人物であると直結する]
………。
[こちらに気付く気付かぬに関わらず、増えた者達には会釈で挨拶をして。
持ったままであった食品を袋ごと、部屋の隅の棚に置いた]
―集会場・個室―
[主からの返事が返ってきたので、静かに中に入る。]
失礼します。
少し早いですが、そろそろ時間ですのでお呼びにあがりました。
……まだ、お引きになりますか?
[手元にある機器を少し見ながら尋ねた。
主が何を考えているかは、何となく分かっていたので。まだ心残りあるのであれば、その間控えているつもりだった。]
─集会場・個室─
ああ……もう、そんな時間なんですか。
[入ってきたエリカの言葉に、軽く、瞬く。
時間の感覚は、どこかに消えていた]
そんな事を言うと、刻限が来ても齧りついてますよ?
……大丈夫です。
[冗談めかした口調で言った後、静かに言って、コンソールを停止する]
……ああ、でも。
今の使用感を忘れない内に書き留めておきたいので、その間は待ってくださいね?
[言いながら取り出すのは、私用で使う通信端末]
中
…さてどーしようかなぁ…。
まぁ今日終わってからでいいかぁ先のこと考えるの…(
相方落ちるかどうかも分かんないから色々決めきれないや。
私が落ちたら何も考えなくていいんだし(
―集会場・個室―
[いつもの主の調子に、少しほっとしたように笑んだ。
張り詰めたものが少し解けるような感覚を覚え。]
大丈夫ですよ、遅れるようでしたら、無理にでもお連れしますから。
[そうこちらも軽く返した。単純な力だけなら男二人よりもずっと上だ。
頼まれればはいと頷き。主が端末を取り出し作業する様を、傍で控え見ていた。]
―集会場・広間―
[すぐに返信されたメールの通り、集会場に人が増えるまでそう長くは掛からなかった。
エリカが持って来てくれた水と固形食料は、それぞれ半分程に欠けていた]
……ほんとに、8人なんだねぇ。
[そう誰にともなく呟いた時、その場には何人が残っていたか。
別の部屋からは音が流れてきていたが、聞いているのかいないのかは分からなかった]
―集会場・広間―
[集会場に着くまでの道中では殆ど口を開かなかった。
小説家の女性もそう口数の多い方ではなさそうであり、淡々とした移動になっていたかもしれない。
集会場周辺の光景は酸鼻なもので、自然表情は強張ったものとなってゆく。兄の勧めに従って中へと入る]
…ああ、先輩。
ほら、アヤメさんも無事。
[俄かな知り合いより、付き合いの長いお隣さん同士の方がいいだろう。まだどこか蒼い顔の作家のことは先輩に任せることにした]
ナターシャさんは後から来るって。
捜したい人がいるんだってさ。
[生存者は居ないのではないかと問われれば、苦い顔で肩を竦め]
─集会場・個室─
……さすがに、それは情けないので勘弁してほしいですね。
[常のよな、軽口めいたやり取り。
状況を思えば異常、なのかも知れないが、今はそれは考えずに。
手早く、コンソールの使用感や調整すべき、と思った点についての指摘を書き連ねる。
出来たメールは、宛先指定だけをして、保存。今は、外へは届けられないから。
そちらが済むと、もう一つ。
短い謝罪を一言だけ記したメールを作り、やはり宛先を指定しておく]
……送らずに済めば、いいんですけどね。
[小さな声で呟いて。
宛先──『Edgar=Acorde』と記されたそれをもう一度見てから、端末を鞄に放り込んだ]
さて。では、そろそろ参りますか。
―集会場・医務室→広間―
[しばらくの間、その旋律を聞いていたが、その音が聞こえなくなると、広間へと戻った。
先ほどまでいなかった人物に気づき]
ジョエルか……
[鼻をつく煙草の匂いにはとがめることはなく。
今は先ほど会うときに肩にかけていたアサルトライフルはなかった。
部屋の隅に置かれた袋に一度視線をめぐらせてから]
レッグ少し話がある。
[いいか?と視線で問うように]
―集会所・広間―
マイルズか…。
[耳に届く旋律に、壁際に寄りかかって眼を閉じた。
何を思っているのかは瞼の下に隠される]
…だね。
[そのままの姿勢で、先輩の呟きに相槌のような声を出す。
無口な性質ではないのに沈黙が多いのは、何かを悼んでいるようにも見えたかもしれない]
ん。何?
[戻ってきた兄に名を呼ばれるとゆっくり眼を開いた。
いつもより虹彩は縦に鋭く切れ、独特の雰囲気を醸し出す。
部屋の中には人影が増えていた。棚の近くにいる執事に軽い会釈をしながら兄の方へと近寄った]
─集会場・広間─
[名を呟かれると視線を走らせ。
翠が人物を捉えれば会釈を向ける。
その一連の流れの中でアサルトライフルが無い事に気付くと、頭の中で情報の整理をした]
(……あれ以外にも持っている可能性はあるか)
[自身とて支給された物以外の武器を持っている。
他が同じことをしていないと言う考えは捨て置いた]
─集会場・個室─
もう駄々をこねて引きずられるようなお年じゃありませんしね。
[実際にマイルズにそんな手段を取った事はないが、こちらも同じような感じに返す。
ほんの少しでも、先のことを忘れていたかった。
メールの内容と宛先を見ることはなかったが、呟きに宛は旦那様かと予想でき。
マイルズが移動しようとするとその後ろにつき従った。]
……ご無事で返りましょうね。
[それだけを呟いて。]
研究生 ノブは、奏者 マイルズ を投票先に選びました。
―集会場・広間―
少しだけ、兄弟水入らずの会話だ。
最後になるかもしれないしな。
[近寄ってくるレッグにかける様子は軽口を叩くように、
ジョエルの視線を受けたがその考えまでは読むこともできず]
少し席はずすぞ。
[レッグの同意が得られればそのまま広間から離れて空き部屋の個室へと向かうだろう]
/*
デフォルト投票はノブでした。
今回の投票は基本「PC視点」なんだよね。
今のままだと、絡み損なってるジョエルかエリカ。でもってズューネって部分でエリカを選ぶと思うんだよね。
とりあえずそっちにしとくかな。
必要になればナターシャさんだって撃つんだけど。
ラッシュは…罪悪感が変な作用すれば撃てるんじゃないかに。
学生 レッグは、メイド エリカ を投票先に選びました。
中
ころんころん。
襲撃先が守護臭いですサー。
投票は…4択なのは確定として選ぶならやっぱりここだろうか…。
そして相方(赤)が生き残ると明日のマイルズかジョエルの命が恐ろしいですwwwww
マイルズ殺されたら………どうしよう(
ジョエルならまだ何とかなる(ぁ
─集会場・個室→広間─
重ねて言うなら、「ぼっちゃま」という年でもそろそろないんですけどねぇ。
[そう、主張したのは二十歳の年までだったか。
それ以降は、妙な達観もあって止めていたのだが]
…………。
[付き従うエリカのもらした呟き。
それには、僅かに目を伏せるだけで何も言わず。
広間に入ると、場にいる面々に軽く、会釈をした]
―集会場・広間→個室―
縁起でもない言い方するなよなー。
[軽口めいた言い方に合わせて答える。
けれど眼は笑っておらず、雰囲気はあまりほぐれなかった]
ん、OK。
[作家と先輩に向けて、いってきますとでも言うように片手を軽く振ると、空き部屋まで移動し始めた。
その間も、銃のある位置を癖になってしまったかのように手が撫でていた]
中
あら、いつまででも私にとって、ぼっちゃまはぽっちゃまですから。
とわざと打とうとして辞めた。
ネタ禁止…ネタ禁止…。発見されにくいし><
/*
一番怪しいのは自分だと自負出来るわけだが。
さて誰に投票をするか。
初回で銃を突き付けてもおかしくないのは、面識の少ない人。
アヤメ、ノブ、ナターシャ辺りかな。
他に疑う理由があればそこに行けるが……現状は少ないなぁ。
バファリン考えるならアヤメかな、とも思うんだけど。
毎度宵っ張り大丈夫だろうか。
─集会場・個室→広間─
あら、いつまででも私にとって、ぼっちゃまはぼっちゃまですよ。
[それには笑顔でそう告げて。
告げた言葉に返事がないのは、仕方ない事に思えた。
お守りいたしますと、今は告げられないのが心苦しい。
すぐ後に広間に入ると、同じように軽く頭を下げて、出ようとするパトラッシュとレッグは目で追い見送るのみ。]
─集会場・広間─
[広間を出て行くパトラッシュとレッグには目礼を返し。
入れ替わるように入って来た主には軽く腰を折り頭を垂れた。
顔を上げると、視線は一度同僚へ。
それも直ぐに主へと戻るのだが]
少しは落ち着かれましたか。
[旋律を奏でていたことを含み、主へと訊ねた]
―集会場・広間―
……そっか。
[ナターシャのことを聞けば、やや首を傾げる。
けれど何気なく問うたことには苦い顔をされたから、それ以上は口を噤んだ。
そのまま暫くは黙り込み、人の出入りの度に扉を見る以外は特に動こうとはしなかった]
中
しゅう げき に まようー
わんこが守護だったらもんにょりだしなぁ…。
そして守護ならレッグが護衛される可能性が高いという話。
うーん…(ごろごろ
ぼっちゃまは、ぼっちゃまですから…。
[表で口にした台詞をもう一度、ナナには掬い取られないほどの掠れた声で呟いた。]
―集会場・広間→個室―
[マイルズとエリカの二人とすれ違えば挨拶をし、広間にいる人たちに]
ちょっといってくる。
[とそう言い残して空き部屋へと入っていった。
いすに座るとホルスターからリボルバーを抜き机の上に、分解して整備を始めながら]
なぁ、レッグ、今の俺達警察はこんな武器の扱いも覚えさせられる。
まるで軍隊のようにな、こういう事態を想定してのことなんだろうな。
[そこそこ慣れた手つきで、時折前足が止まるのは手順を思い出しながらだろうか]
レッグ、この中で、お前は誰だと思う?
[尋ねるのは直球の質問]
─広間─
[入れ違うように出て行くパトラッシュとレッグは、軽く、視線で追うに止め。
エリカから返された言葉に、はあ、と大げさに息を吐く]
……結局、そこに落ち着くんですね。
[ぼやくような呟きを落とし。
ジョエルの問いには、ええ、と頷いた]
こんな時に何をしているのかと、言われてしまいそうですが。
大分、頭は冷えましたよ。
─集会場・広間─
[ジョエルと目が合うものの、どんな顔をすればよいのやら。
何を口にする事もなく、彼が主に話しかけるのを控え見ていた。
近づくと微かに煙草の香りがして、少し目を伏せる。]
[煙草は、苦手だ。その香りは昔の事を思い出させる。
アリシアである事を思い出す前はそうでもなかったが、今は少し陰を寄せる香りだった。]
中
赤で中発言しないから独り言が酷いw
私の発言は切っといてくださいな…
独り言でも言わないと狼なんてやってられませんからー!(
─集会場・広間─
そうですか。
それはようございました。
[紡ぐ声は常の淡々としたもの。
感情も籠らぬ無機質な声のまま、更に続ける]
…マイルズ様。
貴方は誰かのために死することを是と思われますか?
[唐突な問い。
無表情のまま問うそれは、相手にどんな印象を与えるか。
窺うように翠が主を見詰める]
─広間─
[ええ、と主には明る気に告げた。
その調子だと、主が老齢になっても同じように言っていそうだった。
同僚が主にかけた問いは唐突で。
意図を知ろうとゆっくり交互に二人を見た。]
―集会所・個室―
旧型の銃の整備まで身に付けてるのか。
凄いもんだな。
[分解された銃をまじまじと覗くのは、まだ学生とはいえ職業病のようなものなのだろうか]
想定してるっつか。
無人でもここまで動くシステムが用意されてることといい。
…俺らが知らないだけで、過去にも在ったってことじゃねーの。
[慣れた手付きを見ていたが、直球の質問に暫し沈黙]
……分かんねーよ。
ナターシャさんとか、アヤメさんとか。無差別殺人者なんかには見えないし。
[自分が聞いたことのある「サイキッカー」とはそういうものだ]
でも、じゃあ撃たないのかって言われたら。
…問答無用で処分される気は無い。
─集会場・広間─
……は?
[無表情のまま、投げかけられた、問いかけ。
数度瞬いた後、窺うような翠を、見返す]
……状況にも、よるのでしょうけれど。
私個人の考えでよいならば……『否』、であると。
他者のために成すべきは、自らの死ではなく、生であるべき、と私は思いますので。
[ジョエルの意図はわからない、けれど。
それは常より思う事だから、そう、答える]
……皆が皆、そうではないかも知れませんが。
少なくとも私は……自分のために誰かに死なれて、それで喜べる方ではないですよ。
─集会場・広間─
[主を見詰めていた翠は返答を聞くと瞼の下に隠れる]
……そうですか。
[変化に気付くか気付かないか、微々たる程度に口端が持ち上がった]
妙なことをお訊ねして申し訳ありません。
お忘れ下さい。
[再び翠が現れた頃には、常の無表情がそこにはあった]
―集会所・個室―
だから。強いて選ぶなら…。
[息を吸って、吐く]
伯母さんを殺した奴もズューネになってるはずなんだ。
あの後捕まって裁かれたけど、相手の本国ではそうやって処分されるんだって。そう、聞いた。
[視線は組み立てられてゆく銃にだけ注いだまま]
……見かけても差別はしないようにしてきた、つもりだ。
プロテクトの話も教わったし、ずっと社会に貢献してきたズューネの話だって知ってる。
でもこうなると。どうにも…。
[語尾は窄んでゆく。
感情も絡んでいるがため、理論的に割り切ろうとしてもそうは行かないのが事実だ]
人のために死するを当たり前と考えているようなら殺してやろうと思ったが。
まぁ良い、護らずとも良いと言うことは分かった。
俺の主は旦那ではなく、コイツだからな。
―集会場・個室―
[覗き込まれれば、見やすいようにして整備をしてみせるだろうか]
そうだな、こうなることも想定されていたのだろうな。
過去にも……表では揉み消されたりな…。
[人の記憶を操ることすら可能な技術がある今のことだから、それも不思議なことではないと思った。
暫しの沈黙の間、整備中の金属音が響く。
沈黙の後に発されたレッグの言葉には]
俺もここにいる者達が無差別殺人者には見えない、けれどもいるといま言われて俺達は隔離された区画の中にいる。
サイキッカーを探せと、そのサイキッカーが残り何名いるのかすらもわからないままでな。
─集会場・広間─
………。
[主の言葉を聞き目を伏せた。
もし状況が許されるのならば、盾にならなければならない立場の身には少し身に痛い言葉ではある。
同僚の声に気づき顔を上げると、僅かな笑み。それはすぐに消えてしまったが。
二人の言葉に口を出す事は出来ず。視線を広間の時計に移すと。]
……もうそろそろ、ですね。
[そう告げた。新たな死体が増えるまで、あと少し。]
―集会場・個室―
[分解した銃を清掃し、組み立て弾をこめなおしていく。
その間に続けられる、レッグの話>>279に静かに頷いてから]
エリカさんか……。
確かにズューネの者は過去の犯罪者、なにかしらのことをした罪で捕まっている。疑うのもしかたのないことだろうな。
レッグがそう思うのなら、相手を疑わしいと思ったら迷わず撃て、それが相手が誰だろうとな。
例え、俺であってもだ。
[弾を込め終えたリボルバーを一度、横壁に向けて構えてから、腰のホルスターにしまう]
それくらいの気構えじゃないと生き残れないぞ。
迷いはあるだろうが、俺はできればレッグに生きていてほしい、そう思っているからな。
[四足で立つと部屋の入り口の方へと向かい]
レッグは俺を撃てるか?
─集会場・広間─
[僅かな表情の変化には、気づくには至らず。
その後に返された言葉に、僅かに目を細める]
……本当に、いきなりですね。
[間を置いて、零れ落ちたのは、そんな呟き。
何故、この状況下でそんな問いを投げてきたのか。
元より、主従という立場を盾に守れと強要するつもりなどはない。
それは、エリカに対しても同じ事。
父が彼らに望んだ事は知らず、そして、死に対してはある種の諦観も抱いているが故に]
─集会場・広間─
[エリカの言葉に、ふ、と視線を時計に移す]
……ああ。
もう、そんな時間、でしたか。
[呟いて、確かめるのは支給された自動拳銃。
ここからどうなるのか。
考えても詮無いと思いつつ、意識はつい、そちらへと飛んだ]
─集会場・広間─
……我々にも立場と言うものがありますから。
[複数にしたのは同僚も含まれると言う意味を込めて。
本当の意図は表に出さぬまま、視線は主から呟きを落とした同僚へと向く]
そうですね。
本当に、面倒な事態になったものです。
[変わらぬ口調に恐怖はあるのか無いのか。
翠だけは、何かを見極めるようとするかのように広間に居る者達へと向けられた]
―集会場・広間―
……8人か。
[暫く後に、もう一度確かめるように口にする]
あのショップのおっさんも、ねこかってたばあちゃんも、うちのまえ通学路にしてた子たちも、
……それにカルくんも。
みんな、いないんだってさ。
[彼の死因を知る筈のアヤメは、如何な反応をしただろうか。
視線はそちらには向かず、モニターばかりを見つめていた。
構わず続けるその口調はただ、彼らを悼むにしてはあまりに淡々としていた]
―集会場・個室―
[語られる言葉からは温かい何かが感じられて。
黙ったまま兄の話を聞いていたが]
う…撃てるさ。
[台詞とは裏腹に動揺した声で言う。
言いながらもまだ銃を抜けない。それが答えだったが]
……カルロスだって、撃てたんだからな。
ラッシュが、お前が怪しいと思ったら、撃つ。
[唾を飲み込み、縦長の虹彩で四足姿勢の兄を睨む。
言い聞かせるような宣言は、極限状態であればそれを実行することも可能かもしれないと思わせるのには足りるだろうか]
誰であっても。
/*
保護属性取っ払いてーんだが、取っ払えてるのか謎過ぎる。
裏では「護らねーぜこんちくしょー」だが、表では「護るかもよ?」な動きになってないか、これ。
で、誰にしよう投票。
今はバファリン的な意味合いでアヤメ。
撃つ理由?
無いのがコイツだ(ぉ
─住宅街→集会場─
[区画の境目から集会場まで辿り着いたのは、定刻間際で。
周囲を見回すが、集会場の外に生きているものの姿はなく、ゆっくりと中へと入っていった。
誰かが居るなら、弱く微笑んで頭をさげる。
頬を濡らしていた涙の筋は拭ったものの、赤く腫れた瞳をみれば泣き腫らしたと気付かれるだろう。]
…─もうすぐ、時間…か…。
─集会場・広間─
[同僚がこちらを見れば、視線を合わせ、『何故?』というような表情をみせた。
だが今それについて問う暇はない。必要なくなってしまう可能性もある。
生きていられれば――後で真意を尋ねようと、頭の隅に残しながら。
主の後ろでこっそりと、裾の奥太腿につけてあったマグナムを取り出した。
弾はあの時確認したっきりだったが中は見ない。細く硬い両の手で握りこみ下に降ろし、少しだけ前に進み控えた。]
―集会場・個室―
[レッグの返答には満足そうに頷き]
その言葉を聴けて安心した。
話は、それだけだ。
[一度懐に前足をやり、それは中に忍ばせた小型の機械を確かめるための動作だったが、向こうにはどう映ったか]
できれば、そういう事態にならないことを祈りたいがな。
[こちらを睨むレッグの様子はまだどこか躊躇や迷いが見られて、それでも逆にそれでよかったのだと思った]
さて広間に戻るか。そろそろ…時間だ。
[レッグにそう告げて、自分は個室を後にして広間へと向かった]
─集会場・広間─
[立場、という言葉には、そうですか、とだけ呟く。
隠されたその意図は、当然知る由もない]
……本当に。
面倒な事です。
[こちらも、声音には恐怖感らしきものはない。
ゆっくりと、見回す広間。
誰が。誰に。
思考は緩やかに、巡る]
─集会場・入り口─
[集会場の中には入ったものの、奥に進むことはせず。
ただ腕の中にある袋を抱きかかえて立ち尽くしたまま、顔を伏せる。
この場にきても、まだ、中にあるものを出すことができなくて。]
警察官 パトラッシュは、司書 ナターシャ を投票先に選びました。
(ズューネだから、撃れる可能性はある。)
[自分が罪人である事は、この身を与えられてから叩き込まれた事。]
(…撃たれたくない。)
[まだ死ぬわけにはいかない。
一人ナナが残れば、彼女は主を狙うかもしれない。
あの時の狂気含んだ声は、最悪の事態を想起させる。]
(………。)
[硬く強張る表情と心に、偽りはない。]
―集会場・広間―
あの中にさ、『サイキッカー』っていたのかな。
[特に潜めもしない声は何処まで届いたか。
室内では他の話し声もしていたが、こちらの耳には殆ど入ってはいなかった]
……。
[独り言とも、傍の者に話しかけていたともつかぬまま、話はそこで途切れる。
端末を取り出して、表示される時間を眺めた]
もうすぐだね。
─集会場・広間─
[時間が迫る中、自分の銃にはまだ手を伸ばさず。
翠が見定めるような動きを続ける]
[視線の合った同僚の表情に気付くも、それに答えることは無く。
ふいと逸らされた翠はまた別の人物へと向いた]
一人、足りませんかね。
[広間に居る者、席を外した者の数を数え口にする。
その一人が集会場の入口まで来ていることにはまだ気付かぬ態]
―集会場・個室→広間―
…ああ。
[懐に手をやる動作は少しの疑念を心に残す。
尋ねかけて、やめた。
武器が別にあるかもしれないと、そんな警戒を残しながら一拍遅れで後に続く]
……俺も、そうならないといいとは、思う。
[小さな呟きは、少し距離が開いた後では届いたかどうか]
─集会場・広間─
面倒…か。
[主や同僚の言葉を、自分も小さく唱えた。
面倒、厄介、そんな単語がよぎる。
だからといって、どうにもならないが。
表情には微か影。それを隠す事は、出来ない。
それでもじっと、時が来るまで腕は指一つ動かない。]
―集会場・広間―
[広間に向かう途中、後ろから聞こえた声はかすかに途切れ途切れに聞こえて、耳がぴくりと動く。
そこからは二人沈黙のまま広間に着き]
ナターシャは…まだきてないのか?
[広間にいる人たちをぐるりと見回してそう尋ねた]
『まもなく一斉射撃の時間となります。
市民の皆さんは集会場広間に集まり、義務を果たしてください』
ただ短い事実だけを伝える無機質な放送が流れた
─集会所・入り口─
……ずっと此処に立ってても、ダメ、よね。
[今からすることは、出来る限り後に回したくて。
それでも、時間は刻々と近付いている。
どうしてこんなことになったんだろう、そう過ぎればじわりと涙が浮かんできて]
…あぁ、もう。一度泣いちゃうとダメね。
[ごし、と乱雑に涙を擦って、中へと足を進めた。]
[]
─集会場・広間─
[聞こえてきた無機質な放送に、ひとつ、息を吐く]
……やれ、やれ。
[零れた言葉は、嘆息のような、ぼやきのような。
広間に入ってきてお辞儀をするナターシャには、軽く、会釈を返して。
自身の武器に、ゆっくりと手を伸ばした]
―集会場・広間―
ん、あれ。
そういえば。
[執事とパトラッシュの言葉に、やや身を起こす。
首が動き、視線は広間を巡って、示された人物が足りないことを確認した。
片眼が割れたままの視界では少し時間がかかったけれど]
あとからくるって、いってたよね。
─集会場・広間─
[ようやく現れたナターシャに気付けば、この状況でも礼を欠かさぬように会釈を返し]
………遅いお着きで。
[低く呟いた言葉は相手に届いただろうか]
─集会場・広間─
ナターシャさん?
[確か配給の時会った女性の方だったようなと思っていたら
丁度彼女がやってきたので微かに頭を下げた。]
―集会場・広間―
[聞こえた機械音声の放送にため息をひとつ]
そうせかしてもらいたくないものだ。
[ナターシャがくればそちらに視線をやり、お辞儀をする様子に]
遅かったな、時間ぎりぎりだ。
[そう告げてから、腰のホルスターに前足を伸ばして、
整備済みのそれを握り、ゆっくりと引き抜いた]
─集会場・広間─
[広間に足を踏み入れたと同時に、あの無機質な声が集合を促すのが聞こえ。
これから成さねばならぬことを思い強張りながらも、中に居た人たちにもう一度頭を下げた]
…遅くなりました。
[頭を上げても顔は伏せたまま、胸に抱いた袋から中身を取り出せぬままで。]
執事 ジョエルは、司書 ナターシャ を投票先に選びました。
執事 ジョエルは、研究生 ノブ を投票先に選びました。
―集会場・広間―
おかえり、ナタさん。
[挨拶の言葉を口にして、端末を閉じた。
それをしまう代わりに、懐から取り出すのは小さな銃器。
住宅街で一度使ったきりのそれに、じっと視線を落とした]
―集会場・広間―
[誰が誰を撃つのか。
強張った顔の視線はメイドを見る時には睨むようなほど]
……。
[唇を引き締めて、刻一刻と近づく時間を数える]
─集会場・広間─
[マイルズの家の執事…ジョエルから、遅いおつきで、と言われれば弱く微笑んで]
…友達を、探してたの。
約束、してたこと…守りたくて。
でも、遅くなってごめんなさい。
[パトラッシュからも声をかけられれば、そちらにも頭を下げて。
エリカから名を呼ばれれば、そちらにもお待たせしてごめんなさい、と。]
/*
外した時に理由つけやすいのはノブ。
次点で遅れて来たナターシャ。
アヤメは多分怯えきってる状態になる……のか?
読み込み忘れた(コラ
基本的に撃つ理由が無いんだよな、コイツ。
生き残りが念頭だから。
─集会場・広間─
[一度目を閉じ、先の騒動では掴むだけに終わった自動拳銃を取り出す。
目を開き、黒光りするそれを見つめてから、視線を上げた]
…………。
[如何なる結果が出るのか、今は考える事はせず。
ただ、手の中の冷たい重さに、意識を向けた]
─集会場・広間─
[ナターシャを見た後は、やや視線を落とし周囲を確認する。
誰を撃つのか、誰が撃つのか。
それは見定めなければならない。
レッグの視線は感じたが、それに対し反応する事はない。
ズューネに対し他の人が投げる視線と同じ種類のそれだったので、彼が自分をどう思っているかは容易く知る事ができたが。]
─集会場・広間─
ただいま、ノブくん。
[ノブからお帰りと言われれば、弱い笑みのままそう返して。
こんな状況でも変わらない彼の口調が、けれど自分には少し救いのような気がした。
ずっと腕に抱いていた袋から、小さな凶器を取り出し。
袋を足元に置いて、そっと銃を両手で包むように持ったが、その手は震えているのが他人の目には明らかだったろう。]
─集会場・広間─
……そうでしたか。
[理由を述べるナターシャには短く言葉を返すのみ]
[時間ギリギリまで利き手は身体の横に。
間際まで周囲の様子を観察する]
司書 ナターシャは、警察官 パトラッシュ を投票先に選びました。
司書 ナターシャは、執事 ジョエル を投票先に選びました。
/*
外そうが外すまいが理由は必要か。
PC視点で、になってたのでこのまま行ってみよう。
死ぬかな、死ぬかな。
[生きたいのか死にたいのかどっちだ]
/*
誰を撃てばいい、のか…
・・・・・・絶対撃ちたくないのは、レッグくんとアヤメさんとパトラッシュさんなん、だけど…
―集会場・広間―
そうか……
[その結果はどうだったのか、約束はなんであったかはわらないがきっと大切な友人だったのだろうなと思ったりしながら]
ナターシャ、下手に狙いをはずす方がかえって相手を苦しめることもあるぞ。
[素人相手に、言っていることは無茶なことだったかもしれない。
手にしたリボルバーを構えて向ける先は……]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新