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カチューシャは ユーリーに投票を委任しています。
イヴァンは レイスに投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
カチューシャ は イライダ に投票した。
キリル は イヴァン に投票した。
ロラン は イヴァン に投票した。
レイス は イヴァン に投票した。
イヴァン は ユーリー に投票した。(ランダム投票)
ミハイル は イヴァン に投票した。
イライダ は ミハイル に投票した。
ユーリー は イライダ に投票した。
イヴァン に 4人が投票した。
ミハイル に 1人が投票した。
イライダ に 2人が投票した。
ユーリー に 1人が投票した。
イヴァン は村人達の手により処刑された。
ユーリー は、 キリル を占った。
次の日の朝、 イライダ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、 カチューシャ、 キリル、 ロラン、 レイス、 ミハイル、 ユーリー の 6 名。
キリルは、 ユーリー を投票先に選びました。
……
[とても信じていない目をミハイルに向けた。
まるっきり疑ってかかっていた]
普段引き際間違えなんてしないくせに?
……いーえ、ぜんぜん信じられないから。
ロランだって心配するわよ。
彼は私が送っていくから安心しなさい。
[すごく真面目に言い切る]
あなたが襲われたら私だっていやよ。
黙って送られてなさいな。
キリルは、 ユーリー を能力(襲う)の対象に選びました。
/*
こうなるだろうと思ってる。
こうなりますよね……そういうことですよね、きっと!
ミハイルさんに撃ち殺されるとかならんかどうか。
/*
んー。反省会をすると。
多分、昨日吊られフラグがあったのがイヴァンとキリル。
イライダは死亡フラグの方だと思ったけど、どうなのかなあ。
ユーリーはイヴァン吊りを阻止したくて、多分、フラグ合戦的な対立軸では結構綱引きしてる感があったなあ。
キリルのアレを見落としたのはかなり致命的なミス。
これはPLレベルで。
あれを生かした展開にしてたら、もうちょっとイヴァン自身も、キリルも、レイスも華やかな見せ場になっていたはず。
現にイヴァンは無理矢理吊り引き寄せたお陰でかなり情けないダメな奴になってるし。
あそこでキリルに狼だったら逃げようっていって逃避行的な何かに持っていけたかなあと。んで、キリルとイヴァンの純粋なフラグ合戦には出来ていた気がする。
/*
キリルメモ>
いや、こっちがキリルの台詞の要を見落としてたから、キリルの動きは鈍くなって当然というか、むしろ臨機応変にあわせてくれてありがとうという。
[ミハイルとイライダの会話を追い、
小さく笑み向けて2人を見上げた]
じゃあ、俺とミハイルでイライダを送ってさ。
その後、俺がミハイル送ってから帰る、
って事で、どう。
[赤い月が影を落とす。
烏色の瞳を上げて、ふたりを見上げた]
/*
んー。
ロランを追い返した形になったのはまずかったかなあ。
あれもメモ読み取りミス。
不在動かしご自由に発言は、前のメモにかかってたんだよねえ。あれは酷かった。
ごめんロラン。
ロラン的には吊りに来たかったのかなあ。
正直ロラン狼だろな感じなのだけど、あそこではちょくせつぐさーじゃなくて、一度村にもどって広めるのがやりたいんじゃないかと読んでたんだけど、時間的に無茶だった。
結論として、今回の村では動き方と読み方がすごく悪かった気がしている。いやまだ終わってないけど。
[幾ら疑っているからと言って、恋人が目の前で殺されたら、妹が如何思うか。
そんな簡単な事を考える間も無かった。]
――……ッ!
[少し年下とは言え、僕よりも背は高い。体格も良い。
そんな彼に敵った理由は、不意をついたから。ただその一点だけに過ぎないのだろう。
駆け寄る。イヴァンの背中に手を伸ばす。服を掴んで引き倒す。馬乗りになる。もう片手には鋏。
誰かが何か言っていたかも知れないけれど、聞こえはしなかった。]
イヴァ………っ、兄貴!!
[ボクに出来たのは、悲鳴のように二人を呼ぶことだけだった。
全てはスローモーションのように目に映っていたのに。
優しい兄貴が大好きな恋人へと駆け寄る。
手にした鋏がギラリと鈍く光る。馬乗りになる。
音を、耳が拒絶した。見開いた目に赤が映る。
ぐさりと刺し貫かれ、引き抜かれてまた刺し貫かれ───…
地上に血の赤が広がり、天に赤く月が輝く。
ボクの目も視界も、すべて赤く染まった]
[地上の赤が天上の紅が、ボクの瞳を朱に染める。
甘く、ひどく甘く恋人の血が香った。
その体温を奪い、その命を奪う甘美な赤が流れ──…]
─────、兄貴…!!
[弾かれたように兄へと駆け寄り、
その手の凶器を引っ手繰ろうと腕を伸ばす]
イ ヴァ…、
[呆然と恋人を見下ろした。
先に笑み浮かべていた瞳は、今はもう虚ろに見開かれたまま。
言葉紡いでいた唇も、虚しく最後の息を失っている]
[何度目かに鋏を振り上げた時、横から伸びた手に鋏を奪われた。それで動きは止まった。
けれども思考はすぐには止まらない。
守らなければ。彼は人狼だから。殺さないと。]
…… 邪魔を、ッ…… ?
[凶器を取り上げた相手を睨みつける。
けれど、そこにいたのは妹だった。敵意は一瞬にして消えていく。
気がつけば倒れたイヴァンも、僕の身体も、地面も、家の壁も、もしかしたら妹も、飛び散った血が赤に染めていた。
そうして漸く、我に返った。]
[ミハイルの言葉に、目を見開く。
烏色に、その顔を真ん中に写しこんで]
俺、…
[こんなだけど、と見下ろす足。
泊まりに行けば迷惑かけるよ、と添える。
それからイライダを2人で送ることになる。
他愛ない会話。きっとそれは楽しいひとときで]
[イヴァンの流した血が、べとりと手についた。
その命零す赤が、袖を、服を汚す。
兄も、地面も、家の壁も辺り一面が血の赤に染まっている]
イヴァン───…
[息絶えた恋人に額を寄せる。
まだ暖かな頬に一度口付け、そして彼の血を舌に舐めた。
ぴちゃりと、ボクの頬にも髪先にも血の色がつく。
───恋人の血の赤が、身を浸していく]
[恋人の血は酷く甘美な味だった。
全て喰らいつくしたいと思う。その顔も胸も喉も腕も心臓も。
強烈な飢え。
────ぐらり。強い、眩暈のような酔いが襲った]
[叫んだ、自覚はなかった。
だた舌に感じる、血の味が現実の全てだった。
兄が何を思い、何を案じて凶行に及んだか。
そんなことを考え思いやる余裕もなかった。
ボクは恋人を殺した鋏と小袋を手に、夜道を駆け出す。
背後から何か声が掛かろうと追われようと、知ったことではなかった]
/*
ち ま み れ…☆
この格好でイライダねえさんを頂いて、殺人鬼かYOみたいな格好でうろつこうかと思います。一見してやばいひととかだといいかと思って。。。
[2人でイライダを送る。
彼女がひとりで家にいるのを確認して、後にする]
イライダ、は襲い易そうだから、
[小さな囁き。
ひとりで家にいる彼女は、きっと、容易く牙爪にかけられる]
ロラン、ロラン───…
… ロラン ……!
[悲しいのだか狂おしいのだか飢えているのだか。
響かぬ声を、遠吠えのように叫ぶ。
森の向こうから、高い遠吠えが尾を引いて応えるのを聞いた]
[自室の机にはマクシームの為のグラスが置かれている。
減る事のない其れを眺めながら男は葡萄酒を飲み干した]
――…、
[イライダの作った紅茶のクッキーも食べ終えて
片付けをしようと立ち上がった拍子に眩暈を感じよろめく。
咄嗟に机についた手の先が冷たいものに触れて顔を上げる]
あ、
[漏れた声は驚いたような響き。
透明な水晶が黒く澱むのが見えた]
まさか……
[澱みの奥に映る人影はイヴァンが恋文をしたためた相手。
男の顔が苦く歪んだ]
冗談、だろ。
[震える声で紡いで水晶を掴む。
触れている間、それが消える事はなかった]
イヴァ、……
[幼馴染に伝えるか否か。
考えたところでキリルの家の前に彼の影があった事を思い出す。
カチューシャもまた、其処に送り届けた。
きつく柳眉を寄せて男は家を出る]
ひと、りなら───…
…食べたい。食べる。───欲しい。
[舐め取った恋人の血は、強烈な飢餓を齎した。
同胞の囁きに、朱い目をイライダの家へと向ける。
彼女が慰めをくれたことなど、もやは頭には、ない]
[ミハイルの言葉に、、少しばかり困ったようにわらう。
イライダの家、彼女が扉を締めるまで目を離さない]
おやすみなさい。
…よい、夢を。
[イライダへと、できる限り穏やかな笑みをおき。
扉が閉まると、ミハイルを振り返った]
…じゃあ、お邪魔、しようかな…
[おずおずと、遠慮がちに前髪の隙間から見上げ。
彼の家に共に行く事になる]
ッ、キリ…… !
[弾かれたように駆け出す妹の名を呼ぼうとし。
そちらに向けて伸ばした僕の手は、真っ赤に染まっていた。
目を瞠る。まるで、今気が付いたかのように。]
/*
占いにはにやにやしておこう。
にやにや!
イヴァンに疑って殺して貰おうかと思った日もありました。
だがイヴァンは本当にいい恋人だった。
好きになりすぎたね……昨日のお手紙泣かす。
これは絶対に読む。
/*
そして明日吊られて、最後をロランに丸投げしようと思う。
二度目のような気がする、中身的に。
当たったらここも、にやにやしておくw
[遠く、叫び声が夜空に響く。
赤く染まる月は欠け始めていた。
夜に出歩くのは危険だ。
分かっていても足は止まらない。
頭痛を感じながらも駆けてゆけば
カチューシャは別れた時と同じ場所に居ただろうか。
先ずは彼女へと歩み寄る]
……、カチューシャ。
今日は、帰った方が……
[言い掛けて彼女の視線の先を追えば
ただならぬ空気の中に三つの人影が見えた]
[カチューシャは未だ其処に居ただろうか。
目は見開いたまま、ぎこちなく首を動かして、周りを見る。一点で止まった。
倒れた身体。イヴァン。同じ集落に住む旧知の仲。妹の恋人。
2人の関係は傍から見ていてもどかしい程で、でもそれは彼が妹を大事にしているから。
それを知っていたから、だから僕は、余計な事はせずに見守ろうと思った。彼になら任せられると思った。そうして2人で、幸せでいてくれれば良い。
そう、思っていた。]
…ん。
[ミハイルの家に招かれる。
扉が開くのに、少し顔を緊張を浮かべる]
散らかるだけものがあるなら良いじゃない…
[なにもないよりは。
珍しげに当たりを見渡す。
銃の部品でもあればまじまじと見つめるが*]
[如何して彼を殺してしまったのだろう。
彼が人狼だから。妹を食べようとしたから。
本当にそうだったのか。あの時は確信していた“事実”が、表面から剥がれ落ちていく。
倒れたイヴァンには狼の耳も尾も無い。ただの人間にしか見えない。]
……あ……
[頭を抱える。
よく聞こえなかった会話は、本当はただの恋人同士の話だったのではないか。
そう言えば元気がないと、喧嘩をしたのかも知れないと。仲直りをしていたのかも知れない。
そう、人狼だなんて、そう思い込んだ事に、何も根拠など無かったのだ。]
[悪夢だと思った。
夢であって欲しいと願った。
動かぬイヴァンの姿を遠目に見据える。
レイスとキリル。
どちらが彼に何をしたかまでは分からなかった。
月光を弾く液体がイヴァンから広がっている。
血を流す幼馴染に駆け寄りたい衝動。
一縷の望みに賭けたいと思う。
思うが足は動かない。
理性が衝動を抑えていた。
カチューシャが此処に居る。
それが男を引き止める最大の要素]
[キリルが走り去るが見える。
カチューシャが何を言っても
男は追いかけることをよしとしない]
――…ッ
[眉間に深く皺が刻まれる]
カチューシャ、済まない。
[次はやらないでほしいと彼女は言って
男は善処すると答えた。
けれどそれは叶わず、
断りをいれると同時に彼女の身体はふわりと浮く。
この場に置いてはおけないと男は思い
カチューシャを抱き上げて駆け出す]
[幼馴染たる同胞への呼びかけは、常ならざる響きを帯びる。
返る問いにこたえる、間が少し開いた]
───…イヴァンが、兄貴に殺された。
[ぐ。と、手の中の血のついた鋏を握り締める]
[向かう先はミハイルの家。
悪夢を振り払うかのように必死に夜道を駆け抜けて
男は膝裏に回した方の腕で扉を叩く]
――…ミハイルッ!
居るか ? 居るなら開けてくれ…!
イヴァンが……、……ッ
[あがる息。
引き攣る喉。
祈るような思いでミハイルの声を待つ**]
[聞こえる囁きに、笑み返す。
くすくす、と息漏れてしまうを抑えられない]
ん、ひとりだよ。
きっと、彼女は―柔らかクて、美味しい…
[赤い月が昇り草木の影を落とす。
ゆらり揺れるのは、獣の、意識―――]
[それ以上の詳細を今、語ることはしない。
案ずる気配乗れば、ただ短く、]
…大丈夫。
それよりも…──我慢出来ないんだ。
[飢えを仲間に訴える]
…そう。なら、簡単だ。
今夜はイライダを喰らおう。
[期待に喉が鳴る。
きゅ。と、胃が鳴いて喉が渇く。
思考は向かう先、獲物の住処へと向けられた]
ユーリーは、 キリル を投票先に選びました。
[鋏と香袋は、落とさぬように懐へと仕舞う。
血の匂いを纏い、イライダの家を目指し駆けた]
窓を破ろうか……、いや。
呼び鈴押せば、案外簡単かな…?
物音に気付いて、逃げ出されちゃ敵わない。
[朱い瞳を眇めて、短い思案を置く。
どう?というように同胞に目を向け、同意返るなら呼び鈴を押す。
伸ばす指先、それは既に恋人の血に染まって赤い]
/*
今日からコミット進行だったと思うので動く。
明るくなってからイヴァンところ行こう。
葡萄酒の樽は必要なくなったからおいとくとして
カチューシャにデザートワイン、と
妹に手紙、は……まあ、墓で書けばいいか。
[素っ気ない声に、言葉を失う。
続ける言葉を少しだけ悩む様子の後、
おずおずと言葉をつむぐ]
…キリルのしたいように、して、いいよ。
[イヴァンが死ぬと言うこと。
彼女の詞から、きっとその場を見たのだろうと思う]
/*
赤襲撃…誰がやるんだ…。
キリルがやるのかな。
俺起きちゃうとロラン動けなくなるとか…思いつつ。
ロラン赤じゃなかったらどうしようwwwwwwwww
カチューシャ?まさかぁ… はは…
[一番だいじだと思う相手が目の前で死ぬという、
そんな心情を悟る事はできない。
また、そんな相手を大事な肉親が手に掛けるなどと言う事にいたっては、想像すらできない。
囁き届く相手を想う。
想像出来ない苦しみを、悲しみを想う。
だけどもそれは、本能に上書きされて。
その事実を悲しいとすら、思う事は出来ない]
ロラン、
[同胞の声に、幼馴染の気遣いを感じた気がした。
だから名前を呼んで、少しの間口を閉ざすけれども]
…ありがと。
でもしたいことなんて…───ない。
[いや、ひとつだけある。この飢えを満たすことだ]
[ロランが見渡しながら言う>>23のには「ははっ」と笑って。]
まぁ、細々したもんはいろいろと、な…。
[銃や罠の為の部品やら材料が、無造作に木箱あたりに突っ込んである。
壁にはロープや、網…。
一応の気遣いとして、流石に刃物は入ってすぐに目につく場所には置いていなかった。]
お前の寝床は、こっちだ…。
[入ってすぐの広間から、ローズウッドの扉を開いて案内する。
ベッドが二つ並んで置いてある、両親の寝室だった部屋。
不要な物は捨てたり、使ってくれそうな人に渡してしまったから、その部屋には散らかるほどの物は置いていない。
部屋にロランを通したなら、何か必要なことがあれば手伝い。
自身もベッドに横たわっただろう。]
[分かっている。
この事実、この感情に囚われ足を止めたなら、
恐らくはもう、二度と走ることは出来なくなってしまうだろう。
獲物を狩れない狼は、死ぬ。
本能がそう知るから、揺らぐ感情は飢餓の下に覆い隠されていく]
キリル。
―――キりる、
[本能が理性塗込める中、ギリギリに保つロランか
相方の名前を呼ぶ。
呼べる知性が有る間、何度も。
そっとミハイルの家を抜け出す。
自身を心配してくれるひと。
裏切る行為に1度だけ目を瞑った]
キリる、
…俺が、
[開け放つ窓。
身を投げるように飛び出せば、
既にK銀の狼はロランの体を受け止めるべく待っていた]
ロラン、
…────、ん。
[以前なら笑みひとつでも浮かべただろう、
名を呼ぶ声には、ただ一度呼び返して頷くだけ。
けれど短い応えには、拒絶する気配もまた、ないもの]
………イヴァンを食べて。
大事と一緒になることは、叶ったの。
[理性が勝ったのは雲が赤い月を隠すから。
問うか迷った言葉を、静かに紡いだ]
[沈黙に、言葉は返さない。
予想はしていた。
彼女が彼女の大事な恋人を失うことを。
彼女が彼女の大事な肉親を失うことを。
彼女が彼女の大事な幼馴染を失うことを。
想像と現実は違う。
思考を巡らせる間も、ロランを背に載せたK銀の狼は
夜の村を駆け抜け。
イライダの眠る家が見えていた]
[ひやりと硬い鋏を顔に寄せれば、金属と血の匂いがする。
ぺろりと舌で、こびり付いた血を舐めた]
……、
[ひやりとした金属が、手の内で暖かくなる。
それが人の温もりのようで、少しだけ目を閉ざした]
ロラン。
[黒銀の狼の姿見えれば、鋏は再び仕舞われる。
懐には獣避けの香袋もあったから、
匂いに敏感な狼たちは気付きもしようか。
それに頓着する風もなく、獲物の家に目を向ける]
呼び鈴を鳴らすよ。
[先の会話には触れず、狩りの話を向けた]
[扉が開いてミハイルが姿を現す。
男は彼を見て安堵の色を浮かべた]
ん、足を怪我したらしいんだが、
[思わず答えてから一度左右に首を振り]
イヴァン…!
イヴァンがやられた。
レイスかキリルか――…わからないけど、
二人が居て、イヴァンが倒れてて……
血溜まりが――…っ
[呼吸が乱れ上手く言葉が紡げない。
途切れ途切れの説明でどれだけ伝わるかは謎だった]
[ミハイルに促され家の中へと入り
カチューシャを示された椅子へと座らせる]
――…イヴァンが殺された。
[搾り出すような声で其れを伝える。
糸が切れたかのように男の腰が椅子へと落ちた。
深い呼吸を繰り返し考えるような間]
ミハイル、占い師の話を覚えているかい。
――…黙っていて済まない。
僕が、その占い師で――…
人狼を、……みつけた。
みつけてしまったんだ。
[柳眉を寄せて、ミハイルへと視線をあわせる]
――…キリルが、人狼、なんだ。
[微か震える声でそれを伝える。
キリルと近しいカチューシャは如何思うだろう。
彼女の顔を見られず、ミハイルへと花色を向けたまま
前日にイヴァンを視て人間だと知ったことも告げたのだった**]
[飢えを満たすためにやってきている。
ミハイルを送ろうと、軽口交わした彼女の家の前。
玄関の灯りは消えていたから、空を見上げる。
直ぐ上野窓が開いていた。
狼の跳躍ならば、届く高さ]
…キリ、ル
[遠慮がちに呟く声。
彼女の姿を待つ。
掴んだたてがみの下、K銀の毛並みが波打った]
…ん、
[淡々とした顔は、月に照らされれば冷たいものと見えようか。
普段表情豊かと評された顔に、今は一切の感情が浮かんではいない。
ロランの視線を追い、上を見遣った。
窓が開いているのを認めたが]
うん。
[頷き返るのに、呼び鈴へを伸ばす。
月明かりの所為だけでなく、
その姿は、腕も指先も既に赤く斑に染まっていた]
─ イライダの家 ─
[既に夜更け、空には紅い月が輝いている。
狼たちが少し、こちらを気にする風をみせた。
懐に仕舞った香袋の所為とは気付かず、軽く首を傾げる。
香袋の発する匂いは、今は感覚を邪魔しない。
或いはそれは、既に身に纏った血の匂いの所為かも知れなかった。
既にこの身は、恋人の流した血を浴びている]
…イライダ?
[やはり赤く染まった指先で呼び鈴を鳴らした。
既に血は乾いてしまい、肌は軽く引き攣れている。
だから辺りにべたりと血のつくことはないにせよ、
どこかその痕跡くらいは残ろうか]
[彼女にかけるべき言葉を持っていない。
それどころか、考えた事など言えもしない。
見上げれば、僅かに欠けた紅月は真天に。
だからロランは黙って彼女の狩りの場を見る。
昨日彼女がしたように、腕の一本も貰えれば。
イライダの柔らかそうな身体は、
何処を取っても美味しそうだと思うから**]
[彼女が扉を開く。
遮る物がなくなれば、すぐに動いた。
昨夜のように、同胞に問うことはない。
自らの衝動の赴くままに彼女へと飛び掛り、即座に喉笛を食い破る。
柔らかな肉が簡単に食い千切れて、勢い良く血が飛沫いた。
イライダの白い肌が、みるみるうちに赤く染められていく。
乱暴に其処へと口を宛がい、血を飲んだ。
柔らかな胸、温かな肉に獣そのものの仕草で喰らいつく。
濃厚な血の匂いが、辺り一面に立ち込めた]
[飢えを満たそうと、がつがつとイライダの肉へと喰らいつく。
腕をと請われれば、目顔で頷いた。
───足りない、足りない。
内なる声に応えるように、浅ましいほどイライダの肉を食む。
骨を砕き、内臓を咀嚼した。
顔を上げたのは、ただ、物理的な限界が来たからだ。
狼どもへと促せば、彼らもまたイライダへと飛び掛るだろう]
────…ン…
[ひとまず、飢えの収まったことに満足の息をつく。
甘く酔いしれて満たされたというよりは、
飢えを必死に満たしたという方が正しそうだった。
綺麗な女性であった彼女はもう、無残な物体と成り果てている]
ロランは…、満足をした?
[ぺろりと舌で、唇を舐めた。
彼が今夜はミハエルの家に泊まっているものとは知らず、
彼の家に変えるのだろうと思っているから案ずることは何もないが]
ああ、奥に引き込めば良かったかな。
……関係ないか。今更だしね。
[玄関先で食い荒らしてしまったことを、少し気にする]
ボクは…、…。朝までは森へ行く。
ここにもそのうち、誰か来るだろ?
家にはまだ、兄貴がいる。
カチューシャは分からないけど……
…───ボクは、あの場から逃げてきてしまったから。
[戻れるかは分からない。と、首を振る。
同胞が何を言おうと、ロランの家に行く選択肢もまたないだろう]
…ロラン。やくそく、忘れないで。
[別れぎわに囁いた。
どうなるか分からないと、冷静な頭の片隅で考えている。
”見破るもの”
その網にかかったとは、未だ知ることはなかったけれども*]
[翌朝、イライダの家に訊ね来るのは誰であろう。
呼び鈴鳴らそうとするひとは、気付くだろう。
施錠されているはずの玄関扉が開かれていることに。
扉を開けば、そこには凄惨な光景が広がっている。
一撃で喉笛食い破られたらしきに、
その後は食い荒らされて、遺体はひどく無残な有様だ。
獣らの足跡に、狼の毛もあちらこちらに落ちている。
一見獣らの所業、けれど何故扉が開いているか。
人の仕業であろう、否。
───人狼の仕業に、違い*なかった*]
[キリルが血に赤く染まる。
血を流し横たわるイヴァンへと触れるのを視界に写し。
レイスがあとずさるのが見えた。
袋を抱きしめたまま、震えていれば。
先ほど別れたばかりの人の声>>19がして、はじかれたように振り向いた]
ゆ、ユーリー、さん……
イヴァンさんが……
[震える声ではまともに言葉にならない。
叫びをあげて駆け出すキリル>>12に、咄嗟に追いかけようとして。
けれど、ユーリーに引き止められた]
キリルが……っ、ユーリーさん、離して……っ
[血に染まったキリルが夜の闇に消えて行く。
けれど、追いかける事は許されなくて。
レイス>>26がその場で呆然としているのが見えても声をかけることもできないまま]
――っ
[ふわり、と浮く体に、とっさに目の前にあるものに縋る。
ユーリーの腕の中、彼の胸元を小さくつかみ]
え、な―― っ……
[問う声は言葉にならず。
かけるユーリーの腕の中、ただ落ちないようにしがみつく事しか出来なかった]
[瞳を閉じていたからどこに向かっていたのかは知らず。
ミハイルの名を呼び、扉をたたく動作>>29でようやく気づいた。
ユーリーの悲痛な声>>33に、目の前で挙われたことを思いだして、血の気がひく。
ミハイルの目の前でユーリーに抱えられていた事も、椅子に座らされた事も、きちんと把握できていない。
ミハイルへと説明するユーリーに、起こったことを告げようとしても震えて声にはならず]
……え……、キリル、が……
[ユーリーの告白>>34に反応しなかったから、ミハイルには事前にそれを知っていた事を気づかれたかもしれない。
人狼を見つけたという人を呆然と見つめた]
――そ、んな……
[キリルが人狼なのだと。
告げる言葉が耳に届く。
カタカタと体が震えた。
ポケットの中の小さな髪飾りがもたらした疑問への回答がこんな形で突きつけられて。
椅子の上、小さくなって震えるだけだった**]
投票を委任します。
カチューシャは、 ユーリー に投票を委任しました。
カチューシャが「時間を進める」を選択しました。
[ミハイルの家から出て彼の家に帰らなければならない。
理性が残り動けたのは、恋人失くした彼女を想う気持ちが強いからかもしれない。
甘い匂いに酔い、それでも本能に任せず。
柔らかい腕の部分を貰い、骨が見える迄啜った]
…美味し…
[それでも、飢えを満たしていく感覚には、恍惚]
[最後にはまた、手を合わせてご馳走様、と言葉を添えた。
美味しかったです、と。
綺麗な大人の女性は、昨日のマクシームとはまた違って
美味だったのは間違いなく]
森に?
…朝まで?
危ないよ。
[心配気な言葉を紡ぐが、彼女がそう言うのだから
きっと、不味い状況なのだろうと思う。
少しだけ思案して]
俺の家にいて良いよ。
血も落として貰っていい。
俺、今日はミハイルの所に居るんだ
[鍵は開け放たれているから]
[ごちそうさま。と、ロランが囁くのを聞いた。
自分はどうだろう。
あの胸掻き毟るような飢餓は確かに満たされたけれど。
言えず、口の中の味わいをもう一度確かめるように目を伏せる。
甘く柔らかな味がした。イライダの味がした]
……ん。
それじゃ…、借りる、かも…。
[案ずる声に、少し考えて曖昧に頷く。
自宅へはやっぱり、戻りたくなかった。
兄がいる。────そして、彼の亡骸がいる]
ミハイルのところ…?なら、早く戻った方が、
[怪しまれないか。
そう朱の瞳を向けて、ふと過ぎる猟銃を構えるミハイルの姿]
―自宅前―
[辺りから人影が消えていた。
取り残されたのは僕と、動かないイヴァン。2つだけ。
彼をこのままにしてはいけないという思いも在るのだが、如何して良いのか、ぐちゃぐちゃになった頭では分からない。遺体をシーツで覆うという簡単な事すら思いつかないまま、ふらりと立ち上がった。
おぼつかない足が歩む先は、開かれたままの扉の中。
身に纏う未だ乾ききらない赤が滴り、僕の辿る道筋を忠実になぞる。
僕が足を進める度、僕らの家が赤で汚れて行く。]
[凶器こそ無いけれど、イヴァンの遺体には勿論食い千切られた痕も爪で引き裂かれた痕も無い。辺りに飛び散るのは血だけで、肉片も転がってはいない。
マクシームの時とは明らかに違うのが分かるだろう。
ただひたすら同じ物で突いた、単調な傷しかない、人為的な遺体。
良く知る筈の家を迷路のように彷徨った挙句に、僕は一つの部屋の扉を開いた。
かつては家族の憩いの場だった、今は薬を作り、保管する為に使っている部屋。]
― ミハイルの家 ―
[ユーリーとミハイルの会話を震えながら聞いている。
この目で見たことを思い出して、ぎゅっと自分の腕をつかんだ。
イヴァンの話で、目撃したことを問われたら震える声て話すけれど、そうでなければただ震えるだけだった**]
―自宅―
[古い棚には薬草の瓶。
引き出しの中には調合済みの薬。
埃のない床も綺麗に片付いた作業台の上も赤色に汚しながら、僕は棚の奥に手を伸ばす。手前の瓶が倒れたが、気にはしなかった。
隠していた鍵を掴み取って、もう一つの引き出しの前に立った。
この中に何が入っているかは、妹にすら話した事はない。
両親が死んで、この引き出しを封印した後、開けたのはただ一度きり。親友とも言える男を亡くした後だ。
差し込んだ鍵を回した。かちりと音がする。]
[両親が死んだ後、人を救う薬を作り始めた――と言えば立派に聞こえるが、それは結果的にそうなっただけに過ぎない。
僕はもっと矮小でつまらない人間だ。]
……あった。
[息を吐いた。
引き出しの中にはラベルの無い瓶が一つ、転がっている。
あの時買った本で必死に調べていた製造法は、傷薬でも病気の薬でもなくて、
僕を殺す為の薬だった。]
― 昨夜:広場で ―
――…わかったわ。
[ロランの提案に、ミハイルが乗る。
しばらく沈黙をはさんで、ため息交じりにそんな風に答えた]
そこで譲歩しましょう。でも倒れたりするようなことがあったら、明日もっとけなしてあげるから、覚悟しておくことね。
ロランくんが泊まるのは良い案だと思うの。
[にっこり笑顔でそのへんは援護射撃も出した。
そんな風に自宅に送ってもらって、おやすみと別れてすぐ、鍵をかけた]
ほんと心配性ね。しっかり鍵かけるから大丈夫よ。
[言葉の通り、かちゃりと鍵をかける音は相手に届いただろう。
そうして、家の片付けをして]
─自宅─
イヴァン、が…。
[ぎり、と歯を食い縛る。
昨晩マクシームが死に、今夜はイヴァンが…。
キリルとレイス、どちらがというのは分からないらしいが。
続いて紡がれた言葉に、驚いた。]
うら、ないし…? お前が?
それで、…キリルが人狼?
[次いで、イヴァンは人間だったと聞けば、「なぜ黙っていた」と言いそうになって、言葉を呑み込む。
ロランが「一番ころしたいはず」と言ったことを思い出したから。
あの時に納得したはずだ、発揮する前に殺されては意味がないと。]
― 自宅 ―
[呼び鈴の音、名を呼ぶ声。
微睡み始めた意識が、揺すぶられ、目を開く]
キリル…?
[昼は幸せそうに、褒められたと語った少女。
ずっと心配をしていたから、扉へと向かうのに躊躇いもなかった。
いつでもいらっしゃいと言ったのは本心からだったから]
どうしたの、こんな夜更けに…?
[玄関先、鍵へと手を伸ばす。
ドアの向こう、のぞき窓から見えた彼女は、薄暗く、それでも普段と違うことはわかった。
一瞬止まった手は、それと気づかれぬよう、鍵を回して――]
[危険だと思ったのに、扉を開けたのは、彼女の為でもなかった。
だから、そっと、呟いた。
喉はもう、ないから、言葉にもならなかったけれど。
彼女がそれを見ているかも、認識できるわけもなかったけれど。]
ごめんね――…
[つくったつもりの笑みは、痛みに消えてしまったのかもしれない。
それ以上、思い出せることも、ない]
[死を選ぼうとしたのは二度。
引き出しを開いたのは一度。
けれど瓶の封が解かれた事は一度も無い。
いつも妹の事を思い出して、寸での所で止まった。
しかし今度は違う。
彼女の最愛の人を手に掛けた僕は憎まれて、きっともう必要とされないに違いない。
そう思ったから、微かに震える手を瓶の蓋にかけた。]
……。
[けれど今度も、毒薬の封が開かれる事は無かった。]
[頭を過ったのは、やっぱり妹の事だった。
旅人が死んで、でも集落は未だ平穏だった頃の、少し不謹慎な会話。
首に伸ばされる手と、向けられた言葉は――]
……そうだ。
[掠れた声で呟く。
手から滑り落ちた瓶は床に落ち、重い音を立てた。]
[きっと、幼馴染の言葉を聞けば立ち止まっていた。
けれど声は遠くもう聞えなかったから、
ボクは一人きりで夜の道に立ち止まる。
紅い月はもう沈み始めている。
思案して、ロランの言葉に甘えることにした]
─ 夜 ─
[恋人の血とイライダの血と。
ふたつの赤に染まって、暗闇の中を歩く。
家に帰る気にはなれずに、迷う。
…あそこには未だ、イヴァンがいるはずだったから。
森へと向けかけた足を止めたのは、幼馴染の家の傍らだった]
おおーい。誰も…いない…?
[そうっと覗き込んでみる。
鍵のかかっていない扉は、ごく軽く開いた。
人の気配のない家屋に、こそりと足を踏み入れた。
歩む。既に血は乾いていたから、侵入が床を汚しはしない。
けれど血の匂いは、きっと微かに残り続ける]
[暫く後。僕は家を後にした。
家中を赤に染めたまま、僅かに罅の入った瓶は床に転がしたまま。
漸く乾き始めたイヴァンの血を纏ったまま、宛もなくふらふらと歩く様は異様だったに違いない。
何処かで狼が哭いた気がする。けれど気にも止めなかった。
今僕が探すのは、ただ一人の姿。**]
…ロラン、少し借りるね。
[今いないということは、彼もどこかに泊まったのだろう。
ならば今暫く、ここに人が来ることはないだろう。
だから今ここにいない幼馴染に、断りを入れて家を借りた。
そうして手早く水を浴び、身に纏う血を洗い流す。
幾ら浴びても、ずっと、血の匂いが取れない気がした]
[身に纏う服も、少しだけ洗った。
けれども洗いきれるわけがないから、息を落として諦める。
夕刻に洗った衣服>>2:368にも、マクシームの血がついていた。
服は未だに、家に干してあるだろう。
本当は兄の目に付かぬうちに、仕舞ってしまうつもりだった。
あの血がきちんと落ちていればいい。
カチューシャの目に触れなければいいとまで思ってから、
唇の端が微かに、わらうように歪んだ]
………。
[寝台は使わない。
目を閉じれば、嫌なものを見てしまいそうだった。
部屋の片隅に蹲る。紅い月が沈みつつある。
懐にある、鋏と香袋を胸の上からじっと押さえ続ける。
夜明け前、人目に触れぬうちに思い立って移動した。
やっぱり、自分の家には帰らなかった]
/*
おおおあ、兄貴と入れ違ったか!
もしや兄貴殺してくれるんだろうか、そうなんだろうか。
2連続キリングとかすみませんすぎるなww
─ 早朝 ─
[向かった先は、恋人の家。
翌朝訪ねるといった約束が、頭の隅にあったのかも知れない。
今となってはひどく虚しい約束だ。
途中、畑を通った。”あの人”を咄嗟に隠した畑。
……まさか掘り返されると、あの時は思いもしはしなかった。
白みゆく空、どこか色彩を失った青色の空気の中に、
鮮やかな黄色の花が揺れている。
その花を摘む人は、もう、ここにはいない]
―― ミハイルの家 ――
[現場近くに居て一部始終をみていたであろう彼女。
カチューシャがキリルに駆け寄ろうとした事を思えば疑問が過ぎる。
傍らで震える彼女をちらと見た。
問うのは酷な気がしたが、男は重い口を開く]
カチューシャ
何があったか、教えてくれるかい?
イヴァンを手に掛けたのは――…
[何かを手にし逃げたキリル。
そのキリルに駆け寄ろうとしたカチューシャ。
動かないレイス。
キリルがイヴァンを害するとは考え難いことだが
彼女の正体を考えれば可能性はある。
けれどそれなら、レイスはキリルを追いかける、はず。
大事な妹を案じて動くだろう彼が動かない理由]
レイス、だったのかな……
ロランは、 レイス を能力(襲う)の対象に選びました。
─ 早朝:イヴァンの作業小屋 ─
[家に向かおうとして、その前に一度作業小屋に回る。
最近彼を見かけるのは、家よりここの方が多かった。
当たり前だ。これから彼の仕事は忙しくなる。
手伝いに来よう、差し入れもしようと思っていた。
カチューシャに料理を習い、サンドイッチのコツも聞くはずだった。
美味しいと、幸せだと笑う彼の顔がまた見たかった。
────また、あの声が聞きたかった]
…イヴァン。
[作業小屋には花の香りが漂っている。
摘んだ花は、洗って広げて乾燥する。
そうしてやがて、花はやわらかな紅の色をあらわすのだ。
裡に秘めた、その色を]
『───黄色なのに紅の色なんて、面白い。
見た目と違う…隠れているけどそこにある、なんて。
素直じゃないな。ちょっと人の心みたいだね。』
[花を弄りながら、そんな会話をしたことがあった。
あの時はまだ、大好きな彼に思い伝えることも出来ていなくて、
呟いたあとに慌てて誤魔化したりなどしたものだけれど]
[問えばカチューシャは震える声で答えをくれる。
男はきつく柳眉を寄せて薄いくちびるを結んだ。
現れたロランの問いかけには答えられない。
一度彼へ視線を向ければ
元々白い顔から更に血の気が失われてみえた。
ゆる、と左右に首を振り、息を吐き出す]
―昨夜―
[蒼白な顔で、くちびるを噛む。
見つかった。
いっそここで狼を呼んで襲わせようかとも思ったが、
この人数では負けるかもしれない。
震える肩をきゅっと掴み、低く唸る]
……、
[キリルに伝えるべきかを悩む。
バレたと知れば、彼女は自棄になるのではと思うから。
自棄になって、失うのではないかと思うから。
―だが、]
[ミハイルの家に居るのは
家主であるミハイルとロラン、カチューシャ、ユーリー。
レイスたちの家でみたレイスとキリル、そしてイヴァン。
足りない一人の存在に気付けば、はっとして]
ミハイル
イライダは……、
[此処に来ていないだろうか。
そんな淡い期待を裡に問うような眼差しを向けた]
…キリル。
ユーリーが見破る者で…君が人狼だと言ってる。
[やはり、告げた。
その悩みは彼女を案じてではなく、
自分の我儘のせいだと思い直したから]
なんで…ユーリー。
なんでそんな事言うの。
[頭を横に振る様子に、烏色に泪を浮べる。
カチューシャに問うのには、口挟む心算は無く
ただ、白い顔に呆然を刻んで花色を見詰める]
…嫌だ。
[呟く。
手の甲で1度ぐいと目元擦り、鼻を啜った]
……え。ユーリー、が…?
[ロランの声に、暗闇で目を上げた。
彼の家の片隅に、一人蹲っていた頃の時間の話だ。
少しの間、沈黙が落ちる]
────本物だ。襲わなくちゃ。
[淡と響く声には感情が響かない。
ただ、獣が冷静に獲物を定める響きだけがある]
ユーリーはきっと、ボクを殺そうと言い出すね。
彼を誰が信じるだろう。
……彼を信じさせちゃ駄目。
嘘つきは……殺さ、ないと。
[兄に刺された恋人の姿を思い出してしまう。
思わず目を瞑り、額を膝の上につけた]
[ロランの言葉に男は眸を一度伏せた。
親しき者が人狼と言われればそうなるのも当然か。
ロランへと視線を戻し]
――…済まない。
けれど、嘘だったとは言えないし
訂正することも出来ない。
[ロランやカチューシャなら
キリルを説得し止める事が出来るだろうか。
二人を見遣り、それからミハイルを見詰める]
止める、手立ては……
[思い悩むように言葉を途切れさせた]
そう…、だ、ね。
[淡々とした声に、揺らぐ声を返す。
今現在のキリルが痛ましいから。
そして―ユーリーがカチューシャを見る視線が柔らかいから。
つきりと痛むのは目の奥と、胸の奥]
…、うん…おそわなくちゃ、だ…
今は人が多くて無理だけ、ど
[苦しげに掠れた声を出した]
[揺れる声に、淡々と揺れぬ声が返る。
昨日とは逆のように、幼馴染の心中も今は慮ることも出来ず]
…今夜はもうじき、月が隠れる。
だから次の夜、襲うよ。
ロランは無理しないで。
ふたりともばれてしまったら、大変でしょう?
[ただ、苦しげな声には案じる色を滲ませた。
同胞に向ける声だけは、少し柔らかな響きを帯びる]
……ん…
[案じる声に、不安気な気配で曖昧に頷く。
色々が渦巻いてしまい、上手い手も考えられず
誤魔化す言葉もまな浮かばない]
…俺の心配は大丈夫。
キリルの事を…考えないと。
カチューシャとミハイルとが、聞いた。
そっちも…信じるようなら、
[くぐもった声はまた、揺れた]
カチューシャとミハイルが?そう…。
ふたりとも、信じてしまうのかな。
それに兄貴までが信じたら、他にいないね。
[ふと思う。兄貴と交わした冗談を。
信じるなら、兄は自分を殺すだろうか]
……。マクシームと最後に一緒にいたのは、ミハイルだよ。
彼の言うことを、何故ユーリーは信じてしまったの。
二人が繋がっているから。
二人ともが笑っているからじゃない?
…なんて、ね。
必要なら怯えてみせようかと、考えてはいたのだけど。
[尋ねの響きに男はロランを見遣る。
思い悩むように眉を寄せ]
もう村に犠牲者が出ないなら――…
人狼がいなくなるなら
[マクシームとイヴァンの姿が頭を過ぎる。
幼馴染の仇である存在は同時に共に過ごした村の仲間で
複雑な思いに、息が詰まるようだった]
お伽噺は終わる。
[それは事件の収束を意味する言葉]
止める手立てが処刑しかないなら、僕が彼女を止める。
けれど、ロランやカチューシャになら彼女を説得できるかもしれない。
そのために二人を危険に晒したくはない、が――…
二人は、如何したい ?
[キリルの幼馴染である二人に問う]
…ミハイルとユーリー2人を敵に回すと、
夜でないと勝てないかな…
[唸る。
レイスは分からない。
彼がイヴァンを殺した心中を知らない。
赤い月はその身を隠して、ひとになってくる]
カチューシャはどうかな…
ユーリーを凄く信じている感じ、する。
[ユーリーは信じたい。
キリルの髪飾りのこともある。
――それでも、どこかで、まだキリルがそうでなければ良いのにと願う]
――キリルを、止める……?
[ロランとユーリーのやり取りに、小さく呟き。
強張った手で、ポケットの中の小さな髪飾りに触れた。
俯いて、ぎゅっと眉を寄せて考える]
[問うもののゆるゆる首を振るい]
すぐに結論はでないだろう。
[考えてみて、と言い添えて視線を外す。
外はまだ暗い頃合か。
様々な事が頭を過ぎりやりきれなさに胸が痛む。
深く息を吐き出して、再び其々に視線を送り]
――それに暗いうちに動くのは危険だ。
何にせよ、……夜が明けて明るくなってからだな。
済まないが今日は此処で休ませてくれるかい。
[気が昂ぶり眠れそうにないが
心労が重なる彼女らの事を思えば少しでも休んで欲しい。
ミハイルに朝までおいてもらえるよう頼み
男は椅子から動かず思案げな様子で朝を待つ**]
説得って、どうするの。
食べないで、って…言うの。
[苦しげに顔をゆがめ、肩をきゅっと手で握る。
頭を横に勢い良く振りユーリーを睨む烏色に、力がこめられない。
頭を横に振る速度は次第に遅くなり、止まってしまった]
[レイスがイヴァンを殺したと言う。
非現実的な、だがとても近い、ただの殺人。
目をギュッと閉じて、車椅子の上で肩に力が入る]
マクシームが死んだのに、イヴァンが死んだのに。
キリルを殺さないで、って言うのは、変な事なのかな。
[ポツリと落とす。
責める風でも怒る風でもなく、ただポツリと]
死にたくないから殺す、とは。
ちょっと、違うよね。
…ユーリーが。
人を襲わないように説得を出来るか持ちかけてる。
[暗に、出来るものか聞く態。
飢えを満たせと本能が叫ぶのを、耐える事が出来るのかと]
それをいうなら――…
キリルだけでなく
レイスも殺さなくてはならないって事になるよ。
[ロランの言葉に苦い表情を浮かべた]
イヴァンを殺したのはレイスだから、ね。
[レイスの正体は知らない。
ロランの言葉にひっかかりを覚えぽつりと呟く]
説得……?ん。
外に獲物を狩るなら出来るのかも、ね。
[問う風に一度目を上げて、首を傾げた。
そうしてゆるりと、再び自らの膝に額を埋める]
……ロランは出来るの。
[問い返す。それがこたえだった]
諦めない。
[ユーリーの言葉に、硬い言葉を返す。
引っ掛かりを覚えられた事には気付かない。
気付く筈がない]
…――諦めない。
考える、よ。
[車椅子がギシリ音をたてる]
[ロランとユーリーの会話をぼんやりと聞いている。
キリルが何を思って、行動したのか。
どうして――
そんな思考も、今朝から負荷のかかった体には断えられるものではなくて。
兄の死と、レイスの凶行と、キリルの正体と。
手にした髪飾りの汚れと、死んだイヴァンの姿。
――ふ、と耐え切れないと感じた心が。
一時の逃避を選び]
外に…どれ位行けば、人がいるのかな。
[ヒトを食べずにいられるか。
少し前までは出来ていたことなのに
それがとても、遠く、感じる。]
…分からない。
[短い応えで首を振る。
都合良く旅人がいるかも分からず]
────…飢えて死ぬって、苦しいだろうな…。
[ぽつと零した]
─ イヴァンの作業小屋:早朝 ─
[昨夜から笑っていない。泣いてもいない。
兄に比べて豊かと言われた感情は、どこに置いてきてしまったか。
広げられた、黄色い花に歩み寄る。
脇にある花籠に目を留めた。彼が使っていたものだろう。
手を伸ばして触れようとして、
屈んだ懐から、ぽとりと香袋が零れ落ちた]
知っていたの…?
[まさか。と、思う。
でも彼は何故、この匂いが酷く嫌いだったらと添えたのか。
気付かれてしまっていたのだろうか。
あの夜、酔って広場から送られる途中に血の誘惑に負けかけた。
彼の唇が頬に寄せられて、咄嗟にその誘惑を退けた。
またいつ、彼を牙にかけたくなるか分からなかった。
だから怯える。怖くて、夜には扉を開けなかった。
それが彼を傷つけるにしろ、自分から彼を遠ざけておきたかった。
彼をもう一度見て、次は襲わない自信はなかったから。
───彼の血肉は、どれほどに甘いだろう。
血のような紅い月は、この身の本能を目覚めさせる]
一緒、に……
[じわりと視界が滲んだ。
きっとそんなことは出来なかった。
それは自分には、御伽噺のような夢だったけど]
……────いきたかった。
[それは叶わない夢]
[都会に暮らしていた彼。
どんなところだったと聞いても、詳しくは教えてくれない。
困ったように笑う様子に、それ以上を聞かなかった。
実は本当に過去を聞きたかったわけじゃない。
話をしていたかったのだ。その声を聞いていたかった。
自分を見て目を細める彼の様子が擽ったくて、
その声を聞くと胸がドキドキした。
どうしようかと随分悩んだ、あの頃も今思えば幸せだった。
知らず、頬をぽろぽろと涙が伝う]
…イライダ姉さん、マクシームお兄さん、
[ここにいない、ここに在る人たちの名前を呼んだ。
自らの指を、そっと唇へと寄せる。
もう片方の腕で自らの身体を抱きしめる。
その命喰らったから、彼らはきっとここにいる。
一緒にいるのだと思っている、それなのに]
[諦めないと告げるロランに
少しだけ困ったような表情を浮かべ曖昧に頷く]
――…。
[村の為の最善は理解していた。
けれど村を担う事になるのは若い彼らの世代。
何も言わず思案に耽ろうとすれば
傍らで動く気配がし顔をそちらに向ける]
……ッ、カチューシャ!
[崩れ落ちるカチューシャの身体に手を伸ばし抱きとめれば
ミハイルに頼み、彼女を何処かに寝かせようとしただろう**]
[ユーリーの困ったような表情に、きゅと寄せた眉を見せる。
烏色の奥には、迷わぬ色がゆらり揺らめいた。
カチューシャが倒れるのに直ぐに気付く。
それでもロランの手は、彼女を抱きとめる事は出来ず。
苦々しい顔を少しだけ浮かべてから、
ユーリーの手を見て、ほっと安堵らしき息を吐いた]
ミハイル、とめてくれてありがとう。
俺、キリルをさがしてくるよ。
[それから何か話すか相談するかしたか。
ロランがミハイルの家を出ようとするとき、
空の色はもう変わって居て――
人狼が人を襲う、そんな伝承の時間はとっくに過ぎて居た*]
飢えるのは嫌だし、
[緩く首を傾ぐ]
外の誰かを襲えば、許すって言われるかな?
きっと無理だね。
……。…口約束、とか。すぐバレるけれどね。
[は。と、短い息を吐き出した]
キリルが「時間を進める」を選択しました。
― ミハイルの家・朝 ―
[ふわり、と意識が戻る。
気絶し、そのまま眠りへと移行した体は、寝台の上に運ばれていた。
見知らぬ部屋のなか、ゆっくりと体を起こす。
ベッドの傍に人気はなく。
水差しとメモが置かれているだけだった。
メモには体を案じる言葉と、辛いなら無理しないようにというような趣旨の事が書かれている。
気を失った後の会話は知るはずもなく、またどんな結論がでたのかもメモに書かれていることもなくて。
水差しから水を一杯貰って気持ちを落ち着ける]
キリルに、あわなくちゃ……
[大切な幼馴染。
人狼だというユーリーの言葉は、信じてはいるけれど。
だからといって幼馴染が大切で失くなるか、といえば否だ。
怪我した足は治療される事もなく、ただ乾いた瘡蓋をさらしている。
瘡蓋が引きつる痛みはあれど昨日ほどではなくて。
家の中に誰か居れば声をかけ、そうでなくとも、「お邪魔しました」と言い置いて、村の中へと出て行く]
――そして今――
キリル、何処に居るの。
[一度家を見たけれどその姿はなかったから。
家には帰っていないだろう、では、と思案するも、
歩きまわるには不便な体、囁きを投げた]
[感情の波過ぎ去れば、冷静な思考がまた戻ってくる。
ユーリーに見破られたと、ロランはいった。
ならば慎重に…より一層慎重に振舞わねばならない。
ユーリーの言葉を信じさせないように。
そして、その言葉既に聞いていたと悟らせぬよう。
ロランを───…幼馴染を、同胞を巻き込まぬよう]
─ イヴァンの作業小屋 ─
[それからどれほどの時を過ごしただろう。
のろのろと、香袋を手に取り上げる。
少しの間じっと見つめて、それから大切にメモを中に仕舞った。
それを、彼の命奪った鋏と一緒に懐にしっかり収める。
顔を拭って立ち上がった。
既に涙は消えていたけれど、鏡など見てもいない。
寝てもいなかったから、どのみち酷い顔に違いなかった。
外の畑へと歩み出る。
陽の光降り注ぐ中、黄色の花が風に揺れている。
その景色を、黙ってじっと見つめて*いた*]
カチューシャ。
無理しちゃだめだよ。
[彼女は昨晩意識を失った筈。
キィと高い音を立てて寄り、
少しだけ厳しそうな表情を浮かべて声をかけた]
……、ん。
[再び響く囁きに、少しだけ目を伏せる。
風がさあっと、主のない花々を揺らしていった]
イヴァンのところ。イヴァンの……畑に。
[短く告げる。
感情を抑えるように、ゆっくりと香袋の上に拳を当てた**]
[道を歩いていれば、高い車椅子の音が聞こえる。
視線を向ければ厳しい表情をしたロランがいて]
……ロラン……
わかってる、けど……
キリルに会わないと――
[注意されて俯き胸元で手を握り締めた。
キリルがいまどこにいるのかなんて分からないけれど。
そう広くはない村だから探せば見つかるはず]
…カチューシャは、キリルに会って、
どうしようか、選んだの?
[胸元で握りしめる手をじっと見て。
視線を彼女へとゆっくり移して、首を傾けた]
[俯いたままふるふると首を振った]
まだ、選べない……
だってキリルから何も聞いてない、もの。
――何も知らないまま、人狼だからって、
それだけで、終らせたくない……
[握り締めた手の中には小さな花飾り。
お茶をしたときに、化粧を教えてくれるといったイライダがキリルに渡したもの。
イライダの死もまだ知らないままだった]
そか。
[眉を困った風に下げて口元柔らかく微笑むと
少し、泣きそうな顔に見えるかもしれないけれど、
俯いた彼女に見られる事は無かった。
すぐに表情戻し、俯く]
…人狼だとしたら、
カチューシャを食べるかもしれないし、
マクシームを食べたかもしれないよ?
[それでも少し唸る具合で、低く続けた]
ユーリーは、 ロラン を能力(占う)の対象に選びました。
[落とした視線が見つめるのは、地面と、二人の足元だけ。
ロランの表情には気づかないまま。
低い声音で続けられた言葉にきつく手を握り締めた]
う、ん……
そう、なのかもしれない、けど……
[でも、あの時。
キリルは泣いて抱きしめてくれた。
兄を食べたのかもしれない。
――否、レイスが見つけた髪飾りが、食べたのだろうと伝えてくる]
ロラン、は……どうするか、決めたの……?
[決断するのは怖い。
昨日ユーリーに頼ってしまったほどに。
ロランは決めることができたのだろうかと、ふと気になった]
俺は、キリルを殺さないよ。
殺させない。
[カチューシャの問いに、ゆっくりと答える。
そっと、手を伸ばす。彼女が避けなければその腕に触れようと]
………俺は、カチューシャもキリルも大事。
[眉の外側を下げて、目を少し細めて幼馴染を見上げる]
ロラン……
[ロランの返事に、視線を上げた。
その表情に、痛みを覚えて情けなく眉が下がる。
伸ばされる手を避ける事はなく、触れる手のあたたかさを感じた]
あたしだって、ロランもキリルも大事だよ……
[目頭が熱い。
滲んだ涙を散らすように、瞬きを繰り返した]
[カチューシャの腕を、そっと撫ぜる。
そのまま手は彼女の頬へとあがり、
泪が零れるなら指で掬い拭おうと]
…あ、ごめん。
マクシームと比べさせる言い方だったかもしれない。
[自分の言葉に反省をして睫毛を伏せ、謝った。
大事。ギシリ、と、車椅子が音を立てた]
――ごめん。
レイスが「時間を進める」を選択しました。
レイスは、 キリル を投票先に選びました。
[ギシリ]
[車椅子の、椅子部分から音がする。
足の先に力が入る。
満ちてから、僅かに感覚が戻ってきている気がする。
少しずつ、少しずつ]
─ →イライダの家─
[あの後何処をどう回ったかは、自分でも良く覚えていない。
確かなのは、その何処にも探し人の姿は無かったという事だけ。
気付けば空は白み始めていた。
広場を抜け、ある家の前で立ち止まる。幼い頃から知る女性が、今は一人で暮らしている家。
妹の様子がおかしい事を教えてくれた彼女。此処かも知れないと呆とした頭で考える。
今の姿を見られたら如何思われるか、などとは考えず。
呼び鈴を鳴らそうと触れる直前で、]
……?
[ほんの僅かについた、赤い色に気がついた。]
/*
ミハイルどうするかな。
生きてる限り人を食べたい衝動と戦わせてまで生かすか。
ここで終わりにしてやりたいと思うか。
まだ帰れぬのだ(つд⊂)
0時までに追い付けるのか、おで(`ω´;)
ログもとびとびしか読めてないお。
まとまんねぇ…。
[散らしきれなくてこぼれた涙を拭われる。
頬を撫でるような動きに、変わらぬ優しさを感じた]
……ううん、あやまること、ないから。
[小さく首を振った。
車椅子に座るロランは、すこし目線を下げるだけで目が合う]
ロランは、キリルを殺したくないんだね……
あたしもキリルには生きていてほしい、けれど……
[緩く瞳を伏せた。
続く思考は上手く言葉にならず。
ただ、悲しげな表情が浮かぶ]
[指先に濡れる感触。
首を振る様子に、少し首を傾けて見上げる。
烏色に、彼女の顔が真っ直ぐに映り込んだ]
けれど、…
…他の人が殺されるくらいなら、殺す、かな。
人類の敵?
[謝ったばかりだというのに。
重ねた問いは、少し意地悪なものだった]
[空が白み始める頃――。
男はミハイルの家を出てイヴァンの元へゆく。
途中家に立ち寄るのは彼を包むための敷布を用意する為。
赤黒く変色した地面の上に仰向けのままのイヴァンがいた。
彼の身体には鋏を突き立てられた後が幾つもある。
マクシームの時とは明らかに違う傷痕。
男は屈むと幼馴染の目許に手を宛がい、下ろす]
イヴァン、
[肌の冷たさが命失われた事を如実に語る。
あの時、直ぐに駆け寄っていれば間に合ったのだろうか。
男には分からない。
けれど悔恨の念に苛まれるようにその顔が歪む]
……イヴァ。
[潤みを帯びた目許が、薄っすらと赤くなっていた]
姉さん?
[薄く開いた扉を開くまで、漂う異臭に気がつかなかったのは、きっとずっと同じ臭いを纏っていたからだろう。
飛び込んできた光景には、流石に目を瞠る。]
…… イライダ姉さ ん。
[昔淡い想いを抱いた美しいひとは見る影もない。
引き裂かれた喉。中身の無い空洞。周囲に落ちた肉片、内臓の欠片。それに加えて獣毛と足跡。
呼ぶ声に返る声はない。ある筈も無かった。]
……ロランも、意地悪だ……
[問われて言葉に詰まる。
殺したくはないし、生きていてほしい――でも、けれど、とついてしまうのだ]
人類の敵なんて思わない……キリルは、キリルだよ……
でも、あたしはユーリーさん信じるって決めたから……あの人が、そうするなら、止めない。
[卑怯な答えだとは分かっている。
決断する事から逃げているのだ]
…俺が意地悪なのは、いつも。
[言葉に詰まる様子に、少しだけ肩を竦める。
続くカチューシャの言葉に、少し目の端を和らげ]
――ユーリー、か。
[大事]
[ひとつの言葉を、胸の内側に思い出す。
降ろした手、自分の逆の手を掴んで力を籠める。
肘の傷が、少しだけ痛んだ]
カチューシャは、ユーリーを信じてついて行く、って、
選んだんだね。
こんな事になるなら――…
昨日のうちに皆に言ってしまえばよかった。
そうすればキミがこんな風に殺されることも……ッ
[くしゃりと泣きそうに歪む顔。
イヴァンの顔を映しこむ眸が濡れて濃さを増す]
済まない。
[幼馴染を助けられなかった事を
幼馴染の大事な恋人を、止める覚悟を決めようとしている事を
彼に悪いと思い、謝りの言葉を口にした]
……いつもはもうちょっと優しい、よ。
[いつもだと悪ぶるのには小さく抗議しておいた。
伏せた瞳をあげれば、手を掴むロランの姿が見える]
――うん。
そういうこと、になるんだと思う……
[こくりと素直に頷いた。
ユーリーを信じる根拠は何もない。
ただ、信じたいだけだった]
ユーリーが「時間を進める」を選択しました。
そっか。
じゃあカチューシャも…
[肘を掴む手に更に力が籠り、眉を寄せ。
それでも口元は笑み向けようと、してみた]
…もっと意地悪な事、言ってあげようか。
[誤魔化すように、軽めの口調で首を傾ける]
ロランは、 ユーリー を投票先に選びました。
え、なに……?
[名前を呼ばれて首をかしげる。
ロランの様子に軽く瞬き、どうかしたのかと顔を覗き込んだ]
――ロラン?
[軽い口調で告げられることに瞳を瞬かせ。
問いかけるように名前を呼んだ]
もっと意地悪な事って――
─イライダの家─
[見開いた目はゆるゆると戻り、眉を寄せる。
玄関に足を踏み入れる。傍に落ちた獣の毛がふわりと揺れた。
血溜まりを踏む。とっくに濡れているから同じ事だった。
横たわったイライダの、顔の傍に膝をついた。]
…… ごめん。
[手を伸ばす。冷え切った頬に触れ、瞼に触れて閉じさせる。
イヴァンの時と違って、今は少しだけ落ち着いていたから、それ位の事は出来た。]
…ううん。
一番大事、を、見着けたんだなぁ、と思って。
[目を細めて口を横に引っ張り、にこりと笑みを作った。
柳眉が少しひくと震えてしまったのは止められなかったが。
呼ばわれる名前に、ん、と頷いて]
…さっきの、続き。
比較するのは、ユーリーとキリルだったんだな、って。
[そういう事だよね?と告げる意地悪]
だとしたら、俺はキリルを見着けても
カチューシャと会わせられない、よ。
[それでも、顔は少し泣きそうにくしゃと崩れた]
[目許を手の甲でぐいと乱暴に拭う。
少しだけ感じる水の感触。
大きく息を吐き出して幼馴染たちを見遣る]
イヴァ
如何してレイスはキミを殺した ?
[疑問を口にして]
キリルを二度も恐がらせるなんて
しない、よな ?
[一度目を後悔していた事を知っていた。
大事に思っていることも知っていた。
だからこそレイスがイヴァンを害した事が腑に落ちない]
……流石のメーフィエも怒るだろうな。
[悲しい。その感情は確かに在るようで、薄い紗を隔てた様に、何処か他人事の様だった。
守れと言われた訳ではない。けれど、死なせてしまった。
悲しく無い訳が無いのに、何処か麻痺してしまっている。]
姉さん、僕、
人を殺してしまったかも知れない。
[もう動かないひとに、罪の告白を落とした。
昔は大人びた彼女に、些細な相談事を持ちかけたりもしていた。
生きて聞いていたら、彼女は如何しただろうか。しょうがないわね、なんて言って笑ってくれただろうか。]
―― 回想 ――
[ようやくちゃんと顔を見ることが出来たキリル。
自分から一歩下がったキリル。
不安になって、捕まえておきたくて]
[背後の不穏に気がついたのは、全てが遅くなったあと。
背中から引き倒されかけ、とっさにバランスとって、倒れる方向は背後の襲撃者がキリルに向かうには自分が邪魔になる方向へ]
くそっ
キリル逃げ………っ!!
[抵抗しようとして馬乗りになられて、襲撃者の姿を見た。
決死の抵抗がひるむ。彼女の兄だった。
なぜ。緊張感は(一方的に)あったが、いい関係を築けていたと思ってた。ここで殴ったらキリルに見られてしまう]
[その判断を後悔するのは鈍色が体に付き立てられてから。
最後に見ていたのはキリルの顔。
せめて目を閉じさせてあげたくて。でも出来なくて]
……そんな訳無いか。
[そんな事は分かっている。
息を落として、立ち上がった。]
ごめん。
[立ち去る間際にもう一度呟く。
もうすぐいくから。
口にはしないけれど、僕はその心算でいた。]
え、……え?
いちばん、だいじって……
[ロランの不器用な笑みを見つめ、僅かに首を傾げるけれど。
彼の言葉で気づいた事に、表情のわけを問う言葉は吹っ飛んで、知らず頬が熱くなった。]
べ、べつに、比較したわけじゃ……
[ない、と小さく告げる。
無意識の天秤で秤られたことは否定しきれるものでもなく。
意地悪な言葉にすこし沈黙した]
……ロラン……
[泣きそうな顔をする幼馴染に、唇をかみ締め]
それでも――あたし、キリルに会いたい、よ。
――…きょうだいだから
レイスも人狼かもしれない、って
一瞬そんな風に思ってしまったんだ。
けど、きょうだいだから
必ずしも同じってわけじゃないよな。
[少なくとも自分とオリガは違っていた]
レイスがイヴァンを殺した理由――…
キリルの事を知らなかったから
イヴァンを人狼と思ったから
――…妹を守ろうとした、と考えたら
[それならば納得いくような気がした]
[家の外に出る。念の為振り返るけれど、何かいる気配は無かった。
行っていない場所は、未だ幾つか在る。]
……あ。
[その中の一つ。昨日尋ねようと思ったけれど、断念した場所。
今まで浮かばなかったのはきっと無意識に避けていたのだろう。
今も少しだけ躊躇ったが、向かう事にした。
途中で誰かがいても、声が掛からなければきっと気づけない。]
[虫の声が聞こえる。
気付かぬうちに、空の色は変わっていて。
随分と長い時間を、幼馴染の顔を見詰めてから
ふ、と、表情を和らげた]
………――嘘だよ。
俺の我が儘で、君とカチューシャが会えないなんて
そんな事あるわけないじゃないか。
[くるりと、車椅子の車輪を操り、背を向けた。
キィ、と、高い音が鳴る]
…居そうな所に、行ってみようか。
…また、月が昇る。
欠け始めた月が…
[鼓動に合わせ、紅くなりそうになる目を伏せる。
低く、囁きを向けて]
…カチューシャを、連れて行くよ。
話しがしたいらしい。
[信じ難い事が次々と語られ、寝起きに加えて寝不足の頭が悲鳴を上げそうになる。
処理しきれない情報に、もしかしたら引き攣った笑いを浮かべていたかもしれない。
ユーリーの取り乱した様を見て、疑う余地は自分には無く。]
…分かった。
[と短く。
花色をじっと見据えて子どもを落ち着かせるように頭に手を乗せた。]
…ロラン。
[両親の寝室の方から、ロランの困惑した声>>58が聞こえた。
無理もない。
ずっと一緒に過ごしてきた幼馴染が、人狼だと聞かされたのだから。
「嫌だ」と呟く声>>63に胸が圧し潰されそうだ。
ユーリーと同じく、見たままを語ったカチューシャ>>67の肩をぽんと叩く。
不甲斐ないことに、掛ける言葉は見つからなかった。
ユーリー、ロラン、カチューシャ。
それぞれがキリルを止める手立てについて語るのを、窓際に立ち赤い月を睨みつけながら聞いていた。
自分の腹は、既に決まっていたから。
背を向けていたので、カチューシャが崩れ落ちるのには気付かなかった。
ユーリーが声を上げた>>86のを聞いて振り返ると、顔色の悪いカチューシャがぐったりとしていて。
ロランに貸していた部屋へと、抱きかかえて運んだ。]
――…シーマ、イヴァ。
[幼馴染に呼びかける]
僕はカーチャを守りたい。
[幼馴染の大事な妹。
そして、妹の大事な幼馴染。
それだけではないが、それを明確な形にはしないまま]
僕が殺されてやれば
彼女はしあわせになれるのかな。
幼馴染がかけることなく――…
わらっていきていけるんだろうか。
[キリルならばカチューシャを殺さないと信じたかった。
けれどもし、そうでなかったら――。
人狼は彼女の家族を奪っていった。
拭いきれぬ不安が裡に広がってゆく]
…おいッ!!ロラン!!
[キリルを探しに行く、というロランの名が口から突いて出たものの…、続きを紡ぐことが出来ず、小さく舌打ちをするに留まった。
陽が昇ってきたようで、空が白み始めたのを機に、ユーリーもこの家を出た。
そうして、気を失ったカチューシャと、自分だけが残された。]
───…ん。
[目を眇めて天を仰ぐ。
未だ見えない月は、確実にまた近づきつつある]
カチューシャが、話を…?
……、そう。分かった。
[一度、目を閉ざした]
―― 回想/生前 ――
[獣避けの香守りに、その紙を入れたのは別に気づいていたからじゃない]
[ユーリーが、彼に言ったことと同じ事を言えば彼女に通じるだろうと言ったから。好きだ、大切だってことは合うたびに何度も言っている]
[それ以外に全てを捧げるものを少し仕込んでおきたかった。
面と向かって疑うようにいうのは気分が害されるだろうから、気づけば気づいたときだとそれだけのこと]
[彼女には兄も大切な友人もいて。
自分にも畑と家族がいて。
……確かに本気だったけど、実現しないだろうとは思ってた]
[どれだけ時間がたったのか。
ロランと目をあわすことができなくて。
軽く瞳を伏せていた]
――ロラン……
[表情が和らげば声も柔らかく響くのか、そっと視線をあげて顔を見た。
車椅子に乗った人が背を向ける前に、その表情を見留めて小さく吐息を零す]
……二人が、大事なのも変わらないんだよ。
[ぽつり、と。
変わらぬ心を伝えて。
うん、と一つ頷いて、車椅子の隣に並ぶ]
いるとしたら……
――イヴァンさんのところ、かなあ……
[死を実感させるものではなく、思い出をたどれる場所。
イヴァンの家のほうへと視線を向けた]
─ イヴァンの畑 ─
ねえ…、イヴァン。
人と狼は、どう違っているのだと思う?
生き物を殺して生きるのは、どちらも同じものなのに。
……言い訳なのかな。
[花に向けて囁きかける。
風に揺れる花の茎を、片手で摘んでその花を見つめた]
ミハイルが「時間を進める」を選択しました。
―イヴァンの家―
[随分と歩いた筈だ。それでも不思議と疲れは感じなかった。
昨夜の血はもう乾いてしまって、触れれば肌からはぱらぱらと落ちる。
服に染み込んだものはそうはいかなかったけれど。
目指したのはそれを流した彼の家で、]
……キリル。
[黄色い花の向こう側に、一晩振りに妹の姿を見る。
出した声は風に消されそうな程、酷く掠れていた。]
/*
猟銃きたああああ!!!
多分今、兄貴からとユーリーからとミハイルからの殺意を頂いている。よね?よね???すげえ嬉しいwwww
[さわさわと畑の花が揺れる]
[紅がこぼれかけている黄色い花が揺れる]
『何も変わらないね』
[さわさわと風が言葉を紡ぐが、その意味は花が食べてしまった]
[微かな足音を、耳に聞いた。
人よりも鋭くなった聴覚は、兄の声を確かに捉える。
振り返る。兄の顔色は、蒼褪めて見えた]
…兄貴、
[それへ、感情浮かべぬ瞳が見つめ返す。
黄色い花々が、場違いなほど穏やかに風に揺れていた]
ロランは、 カチューシャ を能力(襲う)の対象に選びました。
ロランは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
[畑を隔てた向こう側。それ以上、近寄る事はしなかった。
感情の無い目。今まで見た事もないそれに、拒絶された様な気がした。]
……憎いか。
[僅かに眉が寄って、それでも問うた。]
[兄の姿を認めた後。キイ。と、高く車椅子の音が響く。
未だ姿見えぬ方へと、目を向けた。
ほどなくして幼馴染が名を呼ぶ声を聞く]
ロラン?
[首を傾げて幼馴染の名を呼んだ。
ここにいると、何故知れたろう。
カチューシャの姿を続いて認めれば、納得もする。
彼もまた、昨夜の悲劇を聞いたのだろう]
― イヴァンの作業小屋 ―
[イヴァンの畑と作業小屋のあるほうへと歩く間。
ロランとの間には沈黙が横たわっていた。
言葉をかわすことのない時間は今迄だっていっぱいあったけれど。
なぜかすこし、それが気になった]
――キリル。
[畑の近くでロランがキリルに問いかける。
彼女の返事が聞こえれば、その姿に痛みをこらえるように眉を寄せた。
レイスの姿も見えれば、小さく息を飲み足を止める。
――昨夜の姿は、怖かったのだ]
[幼馴染二人に別れを告げて男は小屋を出る。
目元の赤みは先ほどよりは薄くなっているだろう。
男は家の貯蔵庫から甘い金色の液体に満たされた瓶を取り
妹の部屋から拝借したリボンを瓶の口に結んで
それをマクシームとカチューシャの家の玄関先に置く。
飲み口の良い、甘く優しい葡萄酒は
何時か彼女に約束したもの。
本当は彼女の誕生日に贈ろうと思っていたが――]
…………。
[足を止めた兄に、こちらから歩み寄ることはしない。
強いて表情を消した瞳の奥、兄の言葉に感情がゆらりと揺れた]
───…誰を憎むの。
兄貴を?自分を? …… …それとも人狼を?
[表情消した声は、ごく微かに揺らぎを帯びた]
[カチューシャと共にきた畑、レイスの後ろ姿が見えた。
少しだけ考えた後、何時もなら誰かが居ればその距離を測り、
自分から割り込むような真似はしないのだけれど、
ロランは車椅子の車輪を重い土の上転がして、
キリルの傍へと進んだ。
止められなければ、すぐ脇にまで。]
…ん、
[会話の邪魔をする気は無かった。
レイスとのものも、カチューシャとのものも]
ミハイルは、 キリル を投票先に選びました。
…でも憎い。憎いかな。
ボクは──…あの時、兄貴を止めれなかった。
イヴァンを追い返すことも、出来なかった。
……。兄貴はここに、どうして来たの。
[護身用にと母から譲り受けた銀のナイフを腰に帯びる。
キリルやロラン、カチューシャたちの姿を捜し
彷徨い歩き、その途中、イライダの死を知った。
人狼に襲われた痕跡を確認して男は瞑目する]
――…人の血の味を知った獣は
再び、人を襲う。
力ずくで止めるしかないのか。
[ミハイルとの会話を思い出し苦く紡いだ]
[背後の音と気配はちらと振り返だけ。すぐに前を向いた。
無感情だった声が、僅かに揺れたのが分かる。]
人狼、……人狼か。
[彼女が人狼だとは直接訊いていない。
けれど、昨夜垣間見た目の色だとか、家の中を彷徨いた時に見かけた洗濯物だとか。
何となく、そんな気はしていた。
それならそれで都合が良い、とも。]
人狼の事では無いよ。
[首を横に振った。]
…────、え。
[差し出された髪飾りに、思わず目を丸くした。
幾ら探しても見つからなかった髪飾り。
それがどうして、カチューシャの手にあるのか]
それ……、うん。
なくしたと、思っていたの。
[何の気もなく、幼馴染の内心知らずに頷いた]
[渡される髪飾り。嗚呼、彼女は、と思う。
ユーリーへの信だけではなく…
――あれを拾って、悩んだのだろうと。
言葉は発しなかった。
ただ、じっと、幼馴染たちを、その兄を、見詰める。
車椅子が、ギシリと、軋む]
憎いか。……そうか。
[もう一度呟いた。今度は問い掛けでなく。
先に上げたうちのどれが憎いのか、確認はしなかった。
何をしに、という問い掛けに、妹の顔を正面から見る。]
仇を伐ちたいなら、
[足を踏み出す事は出来ない。間には花があるから。
代わりに妹に向けて、手を述べた。]
殺すといい。
………。それじゃ、兄貴を?
[首を横に振られるのに、胸元を押さえる。
そこにあるのは、匂い袋と昨夜の鋏。
鋏についた血は落としていない。
───未だその血を、落とせてはいない]
兄貴の、ことを?
[僅かに顔を歪めそうになって、視線をついと逸らした]
[はっと、述べられた言葉にレイスを見る。
目を見開き、喉が鳴った]
……何、言って……
[レイスは彼女の兄だ。
何を言い出すのだ、と、口の中で思わず声を転がす]
[キリルの傍に近づく幼馴染たちを止める様な事はしなかった。
カチューシャの手に在るものには覚えがあって、僅かに目を開いたけれど、それだけだ。]
[ゆる、と首を振る。
再び外をゆけば猟銃を肩にかけ歩くミハイルを見つけた]
ミハイル…!
[呼びかけて、駆け寄る]
イライダが、人狼に殺された。
[イヴァンに続くイライダの訃報。
心が麻痺してしまいそうなほどの悲劇が続く]
――…カチューシャたちが心配だ。
[ぽつと呟けばミハイルも同意してくれただろうか。
彼女らをさがし、漸く、彼女たちの居る其の場所をみつける]
―イライダの自宅へと―
[もう、全て知らされているだろうか。
だとしたら自宅へはいないかもしれないが。
いつも出掛けているのを知っていたから、墓地の方を先に回ってきたが、そこにはイライダの姿は無かった。
誰かとすれ違うこともなく、イライダの自宅の前まで来て、扉が開いているのに気付いた。]
おい、不用心だな。昼だからっ…て…
[荒らされたような室内。嗅ぎ慣れた血の臭い。
横たわる、イライダ。
一目見て分かる。これは獣の仕業だと。
けれど、昨晩彼女が施錠するのは確かにこの目で、耳で確認した。]
なぁ…イライダ。
これが、俺の答えなんだ。
地獄へ堕ちたらよ、二度とお前とは会えないだろうから…。
今謝っておく。
…すまない。 俺、殺すわ。 ―――キリルを。
ロランは、 レイス を能力(襲う)の対象に選びました。
ロランは、 キリル を投票先に選びました。
ロランは、おまかせ を能力(襲う)の対象に選びました。
ロランは、 レイス を投票先に選びました。
マクシーム兄さん、の……?
止めるって何を、
[未だユーリーの告げた言葉は聞いていない。
聞いていないということに、なっている。
だから分からないという風に、カチューシャを見た。
その表情に、眉を顰める]
ロランは、 レイス を能力(襲う)の対象に選びました。
…ロランのせいじゃない。ごめんね。
[小さな声に一度瞑目する。
共に生き延びようと言った、約束は叶えられないのかも知れなかった]
――…。
[止める、とミハイルは言う。
男はそれを止められない。
否、何処かで覚悟していた事だったから]
邪魔はしない。
僕も、――…止めたいと思うから
手伝うよ。
[ミハイルの腕は確かなのを知っている。
手伝う余地はないかもしれないと思いつつも
腰のナイフにそと手を宛がい]
…ね、ロラン。
[幼馴染の口調で言う。
今の緊迫とは関係のない様子で]
庭に植えた、あの白い花。
きっともうじき咲くから……見てね。
本当に、良い香りがするから。
…もう会えなくなるみたいなこと、
言わないでくれる…?
[ちょっと憮然とした声。
だけれども、彼女の想いを無駄にしたくはなかったから、
頷く気配を、伝える]
…ばか。言っておかないと、忘れるでしょ?
ただ、それだけ。
[憮然とした気配に、これも気配だけで笑み返す。
もとより死を選ぶつもりなどない。全力で抗うつもりだ]
『ありがとう』
[花畑はゆれる]
[愛する人の足元で花たちが歌う]
『キリル、キリル、どんな君でも大好きだよ』
『どうか全て心のままに』
[ふわり、寄り添うように香が立ち上る]
『ユーリ、ごめん』『ごめん』
…ユーリーが?
[ぽつ。と、カチューシャの唇がユーリーの占いの結果を告げた。
それを険しく見返して、眉を顰める。
幼馴染へ向ける声は、ひどく尖った]
…そんな出鱈目、信じるの…?
[ざわりと血が騒ぐ。
…まだ紅い月は、その姿を見せてはくれない]
…そか。 急ぐぞ。
[「手伝う」
その言葉に、ユーリーの肩を軽く叩いた。
彼の手を汚させるつもりは無い。
だが、止められていたら少しは揺らいだかもしれなかったから。
じっと前を前を見据え、主を喪った、イヴァンの自宅へと向かった。]
どうして信じるの?
カチューシャは、ユーリーよりボクが信じられない?
……髪飾りだって。
あの時、カチューシャの傍に行ったでしょう。
多分その時に落としてしまったんだ。
それだけのことで、ボクを疑うの?
…あの時、マクシーム兄さんと
最後まで一緒にいたのはリトヴィノフさんだよ。
彼がいつの間にか襲われていたって言ったんだ。
それを誰か確かめたと思う?
誰も一人も、確かめてなんていないじゃない。
───あの人が犯人かも知れないじゃない。
それ、は。
[問い掛け。何と返せば良いのか分からない。
守る為だなんてもう、言い訳にしか過ぎなかった。
あの日僕が拾った髪留めは、妹のものだとカチューシャは言う。
それが本当なら、彼は違ったのだろう。奥歯を噛み締めた。]
…… 間違えたんだ。
莫迦な間違いをした。
[妹から僅かに視線を外して、それだけを言った。]
[ふと、目を眇めて空を見る。
雲が薄くかかるそこに、赤は見えず。
星がチラホラと、隙間から見えるだけ]
…――、
[キリルが言葉を紡ぐのを、横で聞く。
車輪を握る手に、力を籠めた]
[必死に言葉紡ぐ様子は、
人狼の焦りに見えるか人の混乱と見えるだろうか。
周囲を狂おしく見渡す。
同意を求めるように、視線が辺りを彷徨った]
…カチューシャ、ロラン。…兄貴、
[花の香を幽かに纏わせたそよ風が、キリルを背後から抱きしめるみたいにひらひら花びら舞い散らせて、それでも風はすぅと吹き抜けるだけ]
……間違い?それで?
それで兄貴はイヴァンを殺したの。
───…イヴァンを殺してしまったの。
[服越しに硬い鋏を押さえる。
お守りのように、鋏と香袋を服越しに握った]
[キリルの言葉に、そっと手を伸ばし
答えの代わりに彼女の腕に触れた。
ふと、他の気配を感じて、視線を巡らせた]
…?
[遠くで、狼の遠吠えがする]
ロランが「時間を進める」を選択しました。
[肩に触れる手にふっと表情を緩める。
昔はもっと大きく感じられたミハイルの手。
積み重ねたものの違いはあれど大きさだけであれば
もうさしてかわらぬものとなっていた。
促す声に頷き、向かった先で
状況を直ぐに把握することは出来ない。
キリルとレイス、カチューシャ、ロラン。
キリルとカチューシャの距離の近さに
男は思わず柳眉を寄せる]
兄貴の…、ばか。ばか。
[堪えきれずに、同じ言葉を二度繰り返す。
泣き出しそうな兄の顔に、やはり同じ涙声が返った。
手が伸ばされるのに、躊躇うように足を踏み出す。
幼馴染らとの距離が、少し開いた]
……ん。ロラン。
ボク、逃げてみせるから───…
[こくと頷く。離れる前に、一度触れていた手を握り返した。
見えぬ物陰、猟銃のあるのを未だ知らない]
―イヴァンの畑―
[猟銃を握る手が強ばる。
引き金に掛けた指が今にも攣りそうだ。
多くの獲物に猟銃を向けたことはあっても、
当たり前のことだが、人…キリルに向けることになるなんて思ってもみなかった。
けれど、決心は揺るがない。
近くカチューシャがいるが、この距離なら撃ち誤ることもない筈だ。
呼吸が浅くなるのを、意識して深い呼吸へと。]
嗚呼。
本当に、莫迦だ。
[こちらに来るキリルを見詰める。
僅かに浮かべた心算の笑みは、相変わらず下手で伝わりにくいのだろう。
他の気配が近づいている事には、気付けなかった。]
[兄へと向けて、駆け出した。
泣きそうな顔へと向けて、手を振り翳す。
平手打ちしようとする仕草は、物陰からはいかに映ろうか]
……兄貴のばか…っ!
[ボクは、叫んで右の手を思い切って振り降ろした*]
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