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消防士 ダーヴィッドは政治家 ヘルムートに投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
植物学者 ライヒアルト は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
令嬢 ブリジット は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
シスター ナターリエ は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
盲目 ベアトリーチェ は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
写眞家 アーベル は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
消防士 ダーヴィッド は 令嬢 ブリジット に投票した。(ランダム投票)
政治家 ヘルムート は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
星詠み ノーラ は 消防士 ダーヴィッド に投票した。
令嬢 ブリジット に 1人が投票した。
消防士 ダーヴィッド に 7人が投票した。
消防士 ダーヴィッド は村人達の手により処刑された。
星詠み ノーラ は、写眞家 アーベル を占った。
令嬢 ブリジット は、星詠み ノーラ を守っている。
今日は犠牲者がいないようだ。何かの介入か、それとも……?
現在の生存者は、植物学者 ライヒアルト、令嬢 ブリジット、シスター ナターリエ、盲目 ベアトリーチェ、写眞家 アーベル、政治家 ヘルムート、星詠み ノーラ の 7 名。
星詠み ノーラは、ランダム を能力(占う)の対象に選びました。
[響く、爆発音。足場は揺れる。
ただ、意識体はぴくりとも動かず。
ただ、はらはらしたように、みなの動きを見ていた]
シスター ナターリエは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
/*
ダーヴィッドさんはお疲れさまでした。
これはGJなのか、意図的襲撃無しか……。
アーベルさんが、なむい……(墓下からぎゅむった。
/*
ダーヴィッド、お疲れ様でした。
アーベルは、もうきっとここまできたら生存endですねえ。
頑張れ。めっちゃ頑張れ。
ヘルムートさんと、ダーヴィッドさんは?
[爆発の音が響く。ヘリのドアは開いたまま、城が、揺れていた]
まだ、こないの?
[眩暈と咳。振り払うように、ヘリの中、パソコンを探す]
ぐ。
[ヘリに乗り込んで一息ついた途端、こみ上げた吐き気。必死で堪える。
また右手が変色して動かなくなった。
隣に座るライヒアルトも具合が悪そうで、でもなにもできずに。]
[アーベルが手を退いたのには、
不思議そうな顔をしただろう。
彼は上がってこれるだろうか。]
……ベアトリーチェ、パソコンは、此処だわ。
[その手を取って、導く。]
――まだね。…来ないわ。
まだ、…まだ待てる。まだ…――
[石に、なった あの 感覚。
見据えるは扉。]
[階下から何度も響いて来る爆発音。30分のタイムリミットだと聞いていた。
天井が揺れて、埃が落ちて来る。一階や二階に残っていた石像は、粉々になってしまったかもしれない。
ノロノロと、石像と化した相手に回していた腕を下ろした。]
お前は、
笑って。
[微苦笑と共に、首を横に振った。]
石像の前髪が乱れていてもなおしてやる事は出来ない。
[たどり着いたヘリの中。
ナターリエを座らせた直後に感じたのは、一際強い、眩暈。
それは、痛みをも伴って]
……ちっ……。
[とっさ、手で額と目を押さえる。
刹那、闇に落ちる、視界。
それに阻まれ、ナターリエの様子には気づくにいたらず]
……まだ…………いろ、なくせないんだが、な。
[掠れた呟きが零れる]
―→ヘリ内―
来るわ。
…ヘルムートはきっと、来るわ。
っ、…
[ずしん、と足が――今度は左足だ。
両足首の変色。感覚が麻痺していく。]
…ナターリエ、貴方も――大丈夫。
[下腹部を撫ぜていた姿を思い出す。]
/*
>>+8 カフェオレはもらった
>>+9 なんかお約束だと思ったんで、眉を寄せておいた。
とりあえず、ホント、好き勝手やってまして、
えーっと墓こわいな、うん。
植物学者 ライヒアルトが「時間を進める」を選択しました。
[シャツ一枚の胸を抑え、]
私は、
私の進むべき、道を行く。
皆が待っている方へ。
お前も、一緒に来てくれ。
魂だけで良い。
魂なら、ヘリの重量も関係無いだろう。
[それだけを言い残し、石像には背を向けた。彼が急ぐ先はヘリポート。]
─ 実験室→ヘリポート ─
[ちくり
と、咽喉に違和感。
手を当てて、咳き込むように小さく息をする。]
……、…?
[手にあったのは――いばらのとげだった。]
[伸ばしかけた手はまたジーンズのポケットへ]
[右の手]
[掴んで]
[反動をつけて]
───。
[乗り込む]
[僅かに後ろを振り返り]
>>6
……貴方には逆らえないですね。
[そして、前髪の乱れを直した。]
/*
でもゲルダはぺしをしてはいけない。
アーベル、貴方も…
[彼のベアトリーチェを見る瞳。
少しだけ違和感を覚えてはいた。
すいと顔を向けて 彼を―――視]
―――はや く …
[ 視界に空にあるはずの星空が広がった。 ]
/*
無茶はすんな。
墓は起きてからゆっくりみりゃあいいさ。
[ゲルダに便乗していっぱつぺちんとでこ叩いておいた。]
令嬢 ブリジットが「時間を進める」を選択しました。
/*
ダーヴィッドお疲れ様でございます。
でも、ヘルムートさんはあげないでございます!!
そして、アーベルはドンマイ……。
[ブリジットに手を導かれて、たどり着く。カードキーを取り出すと、パソコンの電源ボタンを探し、立ち上げた]
後は、入れるだけなの。
どこ、かな。
[指で探る。カードのサイズと溝のサイズを確かめて、ようやく見つけた。
ヘリの外から聞こえてくる風の音。そして、城の崩れる音]
はや、く。
崩れてるの。
[石像になってしまった人たちの、ことを思い出し、ぎゅっと目を閉じた]
[数度の深呼吸。
呼びかける声と、背を摩る感触が、気を鎮めてくれて。
痛みが鎮まるまで待って、手を、離す]
…………は。
[お世辞にも、いいとは言えない、視界。
それでも、完全に失われているわけではないのは救い]
……ああ。
そう、だな。
[顔を上げて、ナターリエを見る。
上手く見えないけれど、いろは見えた。
それに安堵するも。
右の天鵞絨が、酷く色褪せている事には、自分では気づけない]
車椅子は不要だったか。
アーベル。
[ヘリに乗り込むアーベルの後ろから姿を現した、ヘルムートの顔色も以前より悪くなっている。左脇腹が固まりつつある事で、動作によっては、真っすぐだった背が微妙に左右不均衡に揺れるのが目に付く。
空いている座席に身を沈めながら、]
遅くなって、すまない。
[走って来た所為で、荒い息を吐きながら、声を掛けてくれた皆に礼を言った。]
/*
地上のみんなも疲れてきてるころ、だよね。
みんな、頑張れっ…!
応援しかできないけど、さ。
がーんーばーれー!
[手をぶんぶんふった]
/*
あれ?
LW、アーベル?
ナターリエだと思ってたとか。
ああ、でも赤っぽいなとは思ってたんだ。
それは、死なないはずだ。
───。
[ブリジットの言葉]
[目を丸くして]
[右の手を彼女へと伸ばす]
[あまり彼女に負担をかけるつもりはなかったけれど]
[左手は依然ポケットの中]
/*
おー。道理で死なないはずですね。
びっくりしましたが、たしかにそれっぽい台詞ありましたねえ。
まあ、でもそれならそれで。
【RP】
そしてヘリが出発すると同時に
城がどんどん崩壊するのを一同は見るだろう。
やがて、それも遠くに流れ、ヘリは一夜をかけて、ある島に到着する。
明け方の空に生える白いドーム型の研究所。
横にあるのは湖か。
●業務連絡●
研究所はマップなどは設けません。
ドーム内の実験所にいるゼルギウスを探して決着つけましょう、みたいな。
正直、どうなるんだろうね!な状態ですが、最後まで楽しんでいきましょう。
[ノーラの叫び]
───大丈夫だよ。
[首を傾げて]
[わらう]
[わらう]
[後ろからかけられる声]
議員───ダーヴィッドは。
[知っている]
[けれど]
[本当は]
/*
あら、そっちだったんだ。
そこはないと思ってました。早期の死亡フラグで。
あ、ちょっともしかしたらこのままOFFになるかもです。
[ヘルムートもやってきたと判る。持っていたカードを、パソコンへと挿そうとして、聞こえたノーラの声]
ノーラさん?
[びく、と震えた指。そのままカードは中へと吸い込まれた]
盲目 ベアトリーチェは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
[色褪せた天鵞絨に気づいて瞳を揺らし、そっとライヒアルトの右目にくちづけようと顔を近づけ。
ヘルムートがヘリにたどり着いたのが先か、ノーラが叫んだのが先か。
慌ててライヒアルトから離れる。唇は触れたか。]
[吸い込まれるカード。
叫んだ時はすでに遅かったのだろう。
ヘリは動きだしてしまったのならベアトリーチェの傍に寄って彼女の体を守るように抱きしめた。]
[アーベルの笑う顔が見えて、僅かに睨んだ。]
―― 屋上 ――
[振動が続く中、ヘリコプターはなかなか発進しない。
がたりと、ひときわ揺れが大きくなった瞬間]
[つきりと、こめかみの奥が痛んだ。くらりと眩暈がする。
それは、ここ最近随分となじみになって。
それでも、死とともに切り離されていた感覚]
[目を閉じると、まるで吸い込まれるように。
刹那。言葉が、知性が。
頭の中から消えていく感覚がよみがえる]
(―― ああ。今。
長い間、ありがとうございました。
大切に出来ず、厭ってばかりで、すみませんでした)
[あの世に産声を上げた瞬間から、ずっと閉じ込められていた檻。いや、ずっと共にあった相棒が、完全に崩れたのが分かった]
[開放されてあんなにも喜んでいたのに。
男らしくなく、華奢なそれをずっと厭っていたのに。
それなのに、なぜか、もうない筈の心臓が痛んだ]
……――ノーラ?
[まるで威嚇するようなノーラ。
アーベルは、笑っている。
――ヘリは空へ。
空へ、飛び立つ。白い鳥の風切羽が
視界を横切っていった。
古城は――爆音と炎に包まれ。]
どうしたの? ノーラさん。何が、駄目なの?
[浮かび上がるヘリ。ノーラに抱きしめられると、判らないままその手を握り返した。
アーベルを睨む目には気づかない]
……どう、した?
[揺れる瞳に、困ったように問う。
視界から、異変が起きているのは察していたが。
響く、ノーラの声、ヘルムートの声。
戸惑うところに、掠めた唇。
触れられたのはわかっても、それ以上は確りとは感じ取れなくて。
また、苦笑が浮かんだ]
[怒られた]
[まるで犬のように]
[肩をすくめて]
[ごめんなさい]
───何。
[ノーラがこちらを睨んでいるのが見えた]
[大丈夫だって言ってるのに]
そんな怖い顔して、どうしたの。
[首を]
[緩やかにかしげる]
[ヘリは動き出しどこかへと向かうのだろう。
密室で数も不利ならば彼は何もしないのだろうかと思った。
解らない、ただ、伝えるべき事は伝える。
そこで迷っては、もういけないから。]
皆…気を付けて。
[少女を抱きしめたまま、言う。]
―― アーベルは…ピューリトゥーイ…。
[赤い星がそうだと告げていた。
大丈夫、その意味に気づけてはなくて]
……気を付けて。
[もう一度、伝えた。
傾げる首、彼は――何と答えるのだろう。]
…どうして、…
したかったから。
[ライヒアルトにはそれだけ答え。
飛び立つヘリ、歪な笑い声、崩れ行くお城。
わけもわからずライヒアルトに*身を寄せた*]
―― 屋上 ――
[ヘリは、ばたばたと大きな音を立てて。
崩れ落ちる古城から、ゆっくり舞い上がっていく。
それは、まるで大きな鉄の鳥]
[星の世界を、力強く、飛ぶ。
先にまっているかもしれない、大きな希望に向かって]
[幸か不幸か、その風は今の自分には影響を与えない。
屋上があったところに、立っている]
[背筋をぴんと伸ばして、眼鏡をかけて。
見上げる。そっと、下から手を振った。
―― まるで、遠足の見送りみたいに]
行ってらっしゃい。
[別に、肉体にしばられている訳ではない。
今でも、意識を伸ばせばそっと彼女たちに触れられる。
でも、今だけは]
[自分を構成していた確かな1つがあった場所で。
もう少しだけ、弔っていようと思った**]
[浮上する感覚。
異眸と化した天鵞絨を転じれば、映るのは焔と煙]
……したかったから、ってな。
[返された言葉に呆れつつ。
身を寄せられたなら、護るよに、腕の内へと。
自身の不安もあったが、何より]
……なに?
[ノーラの告げた言葉が。
反射的に、そうさせていた]
[アーベルの言葉に、ノーラがアーベルに向けて言ったのだと知る。
その後に続く、視た結果]
アーベルさんが?
そうなの?
でも。
[大丈夫だといったアーベルの声]
ノーラさん、大丈夫、だよ。
ね。だから、安心して。私、ここにいるから。
[ノーラの背中を緩やかに撫でた]
[ぴしり。と音が近くで聞こえた。
びしびし、と遠くでも音が聞こえてきた。
視すぎた罰か、赤星との反発かは解らない。]
―――、く…
[痛みと同時に右目を手で覆い隠す。]
ッ…――
[足が本当に石のように重い。違う、もう、右足は動かない。
視界に違和感を感じた。ダーヴィッドの時は涙が石に変わっていたけれど、今回は―――瞳そのものが。
痛みからか思わず身を捩る。]
/*
みんな振りすぎよ!
そして未だレベル2なリーチェ。
いや、促し貰ってないんだけどね。
-10あっただけで。
病気のダイスが低すぎる件
[刹那。]
――ッ は…、… ――!?
[城が崩れる。遠ざかる。
焼けて、 しまう。
左胸に手を当て、身体を折る。
いばらの痛みは、痛み無くした身を
知らず苛む。
――放射状に広がる土気色。
――石化病だけではなく
――歪な共鳴《ガードシーカー》の代償]
───俺が?
[ノーラの言葉]
[こちらが目を丸くする]
[ノーラの腕の中にいた少女の問いかけ]
[こちらを睨んでいたブリジット]
[自分の手をとったままこちらを見ていた]
[ライヒアルト]
[女が出来たら随分腑抜けたツラになったと思う]
[その腕の中の女]
[名前を把握していない気がした]
[ヘルムートはどんな顔をしていたか]
[溜息、一つ]
政治家 ヘルムートは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
政治家 ヘルムートが「時間を進める」を選択しました。
[眩暈]
───ッ。
[つながったままだったブリジットの手]
[少しだけ、強く握った]
[今になって数値を見る気はない]
心配しなくたって、どうせ───
[右腕もすっかり重い]
もう、動けないよ。
[ブリジットの手を、ゆっくりほどく]
[右の眼も痛い]
[きっとこちらも結晶化が始まっている]
シスター ナターリエが「時間を進める」を選択しました。
[それぞれの症状が進んでいると、声で気づく。ノーラの右足が硬いと、触れて]
ノーラさん、足が……。
[病気。治るのだろうか。
同じように、動けなくなったアーベルは、回復剤で動けるようになったのだと思いなおす]
早く、着けばいいのに。
ノーラさん、せめて着くまでは、休んでて。ゆっくり眠ってないでしょ?
――みんなも。
たどり着いたら、私が起こしてあげる。
[自分が一番元気だからと]
[飛び立つ翼、崩れてゆく城。
意識が共に崩れる自らの身体の方に引き寄せられたのは、やはり生に未練があったからだろうか。
先ほどの衝撃も冷め切ってはおらず、小さく震えて]
…もう戻ることはない、ね。
[いばらに囚われるかのように。飛び立った翼に意識を向けるのには、今少しの時間が*必要だった*]
アーベルさん…もう動けないの?
又、酷くなったの?
[見えない。けど、声色から、疲労が見えただろうか]
……さっきより、酷いの? だって、さっきはまだ、動けてたもの。
[回復薬を打つ前を思い出す。あの時より、酷い気がした]
[少女が変わりに足を撫ぜてくれれば、空に輝く癒しの星。
両足は感覚はないけれど膝ほどでそれが止まった。]
…ありがとう。
[優しくて、強くて、いとおしい。]
――――…
[程無く女は浅い眠りに落ちる。
少女が起こしてくれるまで、ずっと。]
───そう。
[小さく、応える]
[右の視界にまた虹がかかる]
[痛み]
[いたい]
[ベアトリーチェの言葉に返事もできないまま]
[そのまま、その場所にしゃがみこんだ*]
―― 回想 絆が生まれた訳 ――
[目を閉じる。ゆっくりとした、音楽が聞こえた]
[低音が、ずっと静かに流れて。
どこか不安な音色を湛えたそれは、徐々に音が大きくなる。
けれど、曲調は激しくなることなどなく]
(ああ、これは)
[凍りついた眠りの中でずっと頭の中に響いていた、音]
[そのときは、それが何なのか知ることはなかった]
[伝染病メドューサが、脳に到達して外側からゆっくりゆっくり染みこんでいく、音。
冷たい冷たい眠りの中で、本能をつかさどる中枢は、脳みその一番真ん中で、ただ眠ったように動いていた]
[一見それは止まっているようで。でも確かに生きていた]
[ソレは、知る。本来なら病を止める、冷たい眠り。けれど、病がその中枢の近くを蝕んだがゆえに、目に見えないほどゆっくりと、でも確かに動いていることを]
[ソレは、対策を取る。
齧り落とされた、神経のつながり。
灰色のベールに覆われゆく細胞。
代替回路のつながりを、探す]
[ソレが選んだのは、誰もがきっと持っていて。
でも長い進化の末にか、これからの進化の種にか。
普段は使われないで眠っていた箇所。
生まれて直後の刈り込み作業で、いつも剪定される枝]
[ソレが起きたのは、数億、数兆、数京の偶然の重なり]
[虫食いの穴の迂回路に選ばれたのは、脳波だけで他人に意思を伝えるための、神によって普段は封じられていた箇所]
[その回路の特性。
そこに「他者へと感染を広げ、成長・増殖する」というメドューサの病という未知なる生命の本能が、実験と称して投与された新種の薬物を触媒に、融合し、進化を遂げた]
[一代しか子孫を残さない突然変異]
[宿主の想いに乗って飛び出したそれは、分裂・増殖し、自分たちの孵化を待つ。彼女たちの脳に、新たな回路を呼び起こさせて]
[どちらか片方の感染者が全身をメドューサに蝕まれれば。
それは、新たなるミュータントが孵化するトリガー。
もう片方の感染者の全身にも、メドューサが回る]
[もし、彼女たちのメドューサが完全に治癒するなら。
所詮メドューサの亜種であるその新たなるミュータントも活動をやめることだろう]
[もしかしたら、彼女たちの脳に、開かれた回路は残るかもしれないけれど。いや、もしかしたら。思い出だけ残して、封じられた回路は再び閉じてしまうかもしれないけれど]
―― 回想 絆 終了 ――
/*
うわ、しまった。
設定の最初の部分が独り言になってる……!
うわーん、全部落としなおしは見苦しいので、
独り言になってる部分だけ落としなおす……orz
―― 回想 絆が生まれた訳 ――
[目を閉じる。ゆっくりとした、音楽が聞こえた]
[低音が、ずっと静かに流れて。
どこか不安な音色を湛えたそれは、徐々に音が大きくなる。
けれど、曲調は激しくなることなどなく]
(ああ、これは)
[凍りついた眠りの中でずっと頭の中に響いていた、音]
[そのときは、それが何なのか知ることはなかった]
[伝染病メドューサが、脳に到達して外側からゆっくりゆっくり染みこんでいく、音。
冷たい冷たい眠りの中で、本能をつかさどる中枢は、脳みその一番真ん中で、ただ眠ったように動いていた]
[一見それは止まっているようで。でも確かに生きていた]
[ソレは、知る。本来なら病を止める、冷たい眠り。けれど、病がその中枢の近くを蝕んだがゆえに、目に見えないほどゆっくりと、でも確かに動いていることを]
[寝息が聞こえるまで、ノーラの足と背を交互に撫でて。
アーベルの声は短く、様子がおかしいと首を傾げ]
アーベルさん?
[座り込んだ気配に、どうしようかと焦燥感が募る]
はやく、早く着かないかな。
[ヘリは飛ぶ。外の景色は少女には見えない。けれど]
風、強いのね。泣いてる、みたい。
[プロペラの音に混じっては越えてくる風の鳴く声]
[ノーラの寝息が聞こえてくると、起こさないように腕の中から抜け出す。
ヘリの中を探ると、用意された食料に気づいた。においでまだ新しいものだと知る。ゲルダが用意していたものだとは知らずに]
誰かが、積み込んでいたのかな。
少し、食べよう、っと。
[手に当たったものを、封を開けて口に入れる。*素朴な味がした*]
[浅い眠りの淵で――夢を見た。
遠くで城が崩れる音も聞こえない。]
(―――…ノーラ
どうか、あなただけでも…―――)
[何度も見た夢。
数多の星が流れ月が謳う闇夜の中、ヘリは飛ぶ。]
――と、さ ……おかあ、さ――…
[呟く寝言、瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。
彼女が目覚めるのは―――もう少し先のこと。**]
[彼女が発病した後に、両親は発病した事により、自分が彼らに伝染させたと嘆き悲しんだ。それなのに自分だけ選ばれた。
厳しかった両親は――それを喜んでくれた。
私の家族の形は歪んでいた。抱きしめてくれたり、手を繋いだり、そんなありきたりの風景はなくて
「私」を見てくれていないのだと毎日思っていた。]
(私はここよ。)
[必要なのは「星詠み」だけ。]
(私は―――)
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
[アーベルを告発するノーラの叫び。恐慌を起こしかけるのを、愛しい人の腕に護るように抱かれて一瞬で落ち着く。
子宮が病んでいるからか、この体は触れ合う以上を求めてはいない。メデューサが治っても、恐らくそれは変わらない。
止まっているのが、錆び付いているのが怖くて一度ライヒアルトに求めた。叶わなかったけど。
でも、今は心が求めている。愛する人とひとつに結ばれる事を。心だけなら結ばれていると、錯覚かもしれないけど思うけど。
眠っててと、優しいベアトリーチェの声。]
ありがとう。
[言って、左の肩にライヒアルトの頭が乗るように誘導する。]
寝顔が見えなくて残念だけど、眠って。
[ライヒアルトの黒髪を左手で撫でる。与えられるぬくもりはすべて与えたくて。そうして自分も目を閉じる。起きられるなら途中でベアトリーチェと変わるつもりで。]
[もしライヒアルトが眠れなかったり途中で起きてる時間が重なれば、他の人を起こさないように小さい声でとりとめもないことを話すだろう。]
以前、あたし髪が長かったんだ。あなたがそういうのが好きなら、また伸ばしてもいい。黒髪ほど手触りは良くないけど。
それと、あなたがジャケットのポケットに入れてたピン、あたしのポケットに入ってる。ごめんなさい。返して欲しいならポケット探って取り返して。ワンピースの左のポケット。
[理由を問われれば嫉妬と答える。]
[ほぼ一昼夜。
起きていたのが誰かに起こされたのか。明け始める空の中、白いドームの建物が見える。ドームの屋根が真ん中からパカッと開きヘリは飲み込まれるようにそこのヘリポートへ向けて下降を始める。
ヘリポートはドームの最上階にあり、中へ続く扉がひとつ見えた。]
[ヘリから降りてまたライヒアルトと手を繋ぎ、全員の顔を─アーベルを含め、見る。]
みんな、気をつけて。
[全員で一緒に動くにしろ、別れて探索するにしろ、ライヒアルトと離れずに*移動するつもり*]
/*
[くろねこは あさからどなべで ひっくりかえった]
……なんつーか。
毎度絶妙に時間が合うのが、すげえというかなんというか。
……本当に。
時間の猶予はない、な。
[悪化していくそれぞれの症状に、小さく呟く。
右目の視力消失。
それ以外にも、影響は少なからず出ているのは感じられていた。
もっとも、それを理由に立ち止まる気はなかった。
直接聞きに行く、と。
そう、宣したから]
……肝心な時に動けないのは、情けないから、な。
[休息を促す少女の声>>38。強い、と思う。
そしてもう一つの、眠りを促す、声>>46]
……ああ。そうする。
お前も、ちゃんと休め、よ。
[寝顔、という言葉には苦笑するものの、素直に目を閉じた]
[それでも眠りは時折り破られ、交わされるのは、取り留めない言葉>>47]
……短いのも悪くないが、長い方が好みかも知れん。
[呟いて、手を触れる。
金の髪。色が見える内に、覚えておきたい。働くのは、そんな無意識]
……ピン、って……あれか?
[瞬き、ひとつ。
ロッカールームの扉を開けるために壊した古びた薔薇の飾りピンは、形見の品]
……いや、いい。そのまま持ってろ、落ち着いたら、直すから。
……でも、なんで持ってたんだ?
[ふと感じた疑問に返されるのは、『嫉妬』という言葉。
ため息が零れた]
……まったく。
死んだ者に張り合うなど、意味なかろうが。
[浅い眠りと覚醒の交差の後、たどり着いた先。
笑うよに揺れた、銀の髪。
それへと画面越しに叩きつけた言葉を思い返す]
……確かめん、とな。
[『他の目的』。
それが何を意味するのか。
自らのなした事が一端でもここに繋がるというならば、それは知らねばならぬ事だから、と。
零れた呟きに込められるのは、揺るがぬ決意。
それを支えてくれる温もりを離す意思は*欠片もなく*]
…… ―――ましには、なるのよきっと
[アーベルへ鎮痛剤を押し付けた。
効くだろうか。
気休めだ。分かっている。
血塗れの右手は服を汚してしまう。
ベアトリーチェの言葉には小さく頷き
項垂れて俯いた。
――夜を越える。
眠れたかどうかは覚えていない。
片手で握りしめていたのは
自身の断ってしまったバンドとかれのかけら。]
[飛び立ってから、どれだけの時間が過ぎたのか。
聞こえる寝息。うめく声も聞こえただろうか。
助手席に腰掛けて、顔を覆う両手。
いつまでも、聞こえてくる、城の崩れる音。もう、離れているのに]
あ…。
[襲ってくる虚無感。共に来ることが出来なかった寂しさ、絶望にも似て。
生きていて欲しかった。もう、いなくなってしまった人。
顔を覆っていた両手で頭をへおいて、あの温かさを思い出す]
[夜が白み、ヘリが降下を始める。眠り浅くうとうとしていた少女は、助手席から出てくると、糸の先、ノーラの*肩を叩いた*]
[――小さく咳のように詰まる息。
胸元から拡がる土気色。
まるで育ついばらのように伸びてくる。
恐らくクスリの副作用。
はたり
あるはずのない場所に
白い花びらが落ちた。
隣には動けぬ青年。
ピューリトゥーイ。
かれが。
わからない。]
/*
おはようございます。
相変わらずの超低速でログ確認しながら、
いるんだか、いないんだか……です。
オトフリートさんは、どんまいですよ(撫で回した
【RP】
研究所につきその玄関を開くと、放送。
「よくきたね。
全員で私のところにおいで、といいたいけど。
この研究所もいろいろと不備が多くてね。」
そう目を凝らすと、研究所のあらゆるところに石像があるだろう。
ただ、今までと違うのは、その背中にぽっかり穴が空いている。
「ところで、ピューリトゥーイはまだいるかい?
私がほしいのは、それだから。
ピューリトゥーイと一緒にくるといい」
そして、放送はプツリと切れた。
●業務連絡●
再度連絡ですが、研究所マップは設けておりません。
ただ、結構広い研究室で、きっとゼルギウスのところにたどり着けるまで半日はかかるでしょう。
[魂だけでも来い。
そう言う人を見守らなければならないと思った。
殺人者でも構わない。
それはきっと、本当にその人らしからぬ言葉だったろう。
今、死して、その間際を見ている。
あの時はわからなかったまぶしかった画面。
金糸の高貴な人があんな顔をしたのだと……。]
/*
ということで、RP上ではヘムヘムに命令されたのでそっちで。
でも、大事なことは言っておく。
カルメンは僕の嫁
ヘムルートは僕の婿
それは譲らない。二兎追って一兎も得ずでもそれは譲らない。
違う方向でどっちも大好きだ。うるさいな。好きだからしょうがないんだ。
/*
ヘルムートよりヘムルートのほうがかわいいよ(おい
そして、ゲルダが相関図を作ってくれるって信じてる。ああ、信じてるったら信じてる。
/*
とにかく、今は時間がないけど、大事なことだからもう一度。
カルメンは僕の嫁
ヘルムートは僕の婿
大事なことだからね。オトにもユリにも渡さない。ああ、エゴで構わないさ。
[ピューリトゥーイの影響はとれないようです。]
というかこの単語打ちにくいんだよ、莫迦野郎。
/*
エーリッヒ、ダーヴィッド、ゲルダおはよう。
うん、エーリッヒありがとう……。強く生きる。
うん、う、うう……&
そしてダーヴィッドの欲張り把握。
豪華面子の三角関係だなあ。
[ぽんぽんと肩を叩かれた。
――が、よくこうやって起こしてくれた―――]
…ん
[浅いつもりが思ったよりも深かったらしく僅かに寝ぼけた声。
視界にはぼんやりとこちらの方を見ている少女の姿。]
――…
[嗚呼。現実が見えた。]
/*
あ。宣戦布告された。
あー、うん。取らない、取らない。
表じゃ言わないけど、自己紹介の時、唯一呼び捨てたのがカルメンなんだよね。それに対して、名前じゃなくて「先生」って呼ばれたらもう絶対恋愛にはならないな。
誰か別の、庇護者と重ねられてるのも流石に分かるし。
何より、先生×教え子は、中の人が実は見るのもだめな地雷中の地雷なので。教え子と重ね合わせた瞬間に実はドロップアウト。
恋愛じゃない意味での「フラグ」はガンガン立てたけど。
/*
……ダーヴィッドさんwww朝っぱらから噴いた。
恋愛ラインって、カルメン、ダーヴィット周辺で何角関係か分からないことになってて、ハインリヒ周辺も微妙に多角になってるよね……。
鉄板は、ライヒ―ナタリ、ライン?
ライヒが微妙に他にもライン出してた気がするけど。
/*
オトフリートさんは、泣かない泣かない(よしよし
僕の胸で良かったら、貸すよ、貸すよ(なでた
……相関図描こうと思ったけど、それ以前に細かいラインが把握できてないことに気がついた。描けやしない。
/*
ちょ、もう…!
エピまで我慢と思って、
必死でおさえてるの、に!!
みんな、おはようだよ!! ノシ
吹いちゃったじゃないか……このー。
ゲルダとヴィヴィの強い絆を感じました。
そして欲張りサンも把握。
エーリィとせんせのアツい抱擁も把握しました(嘘
[いばらのない場所でも咲く白い花に新緑を広めただろう。
石化の進行する右目は見られない方がいいと思い、長い黒髪を顔前に垂らした。
ブリジットの握る千切れた――千切ったバンドが見えた。]
……
[自分も足でどう動くか悩む。少女がずっと私の身体を支えるのは辛いものがあるだろう。何か長い杖のような物があるといいが――。そこで気がつく。導かれるように手に取った腰のレイピア。これを杖代わりにすればなんとかなるかもしれない。]
/*
当初の予定が、赤狙いで、八方美人で、
恋愛する気なかった――しても裏切る?だったからね。
ま、僕が何かしたって、大抵は当て馬にしかならないのさ。
今回は泥沼の中心にいない!やったぜ(何
/*
おはようございます。
朝からなんて笑い健康法。他に誰もいなくてよかった。
恋愛ライン。カルメンさんのところがどっちなのだろう?と思っていた以外は普通にエーリッヒさんとノーラさん、ライヒアルトさんとナターリエさんを見てました。
兄と重ねてた二人なので、こっそり応援。
/*
かけらで思い出したけれど、
ヘルムートに利き腕割られたのはすごく嬉しかったと言っておく。
護りたいと願った手が凶器として断ち切られたってところが
こう、自分的に 嬉しかったというな。
/*
んー。恋愛フラグかー。
やっぱり、どうしてもオトフリートが恋愛で幸せになる道程が見えない。片思いは結構してるのだけれども。
今回で言うと、ゲルダには矢印がなくもないかな。
あー、でも、どんなに想っても、病気で、今一番死神に恋しているのであんまり自覚はないかもしれない。
多分、失恋してから自分の恋心に気がつくとか、日常茶飯事だと思うし。絶対、両者とも隠れ両思いなのに互いにそれを気づかず、相手の女性が他の男性と結婚してしまったりとかした経験が一度はあるはず。
/*
あら、オトフリートさんとは入れ違っちゃった。
いってらっしゃいませ。
ウヴァイさんは夜はいらっしゃれないのですか。お忙しそうです。
中発言はどこまでしていいものか。
村によって違うのでバランスが分かりません、先生。
/*
しかし、ハインリヒもエーリッヒもイレーネにも。
もしかして通じてない?
いや、オトフリート×カルメンはどっちも恋愛感情じゃないでしょうと、さんざんっぱらロールで強調されてる気がする。
カルメンは、孤児院の先生と重ねてるし、私はカルメンを気にする理由を「教え子だから」って断言しているし。
墓下のやり取りだって、実は色々なフラグの解消宣言だよね、あれ。うん。
そういえば、オトフリートはそもそも薔薇右用にキャラデザインしたのだけれども、この直前に入った村で「薔薇右やりたい欲求」が昇華されてしまったので大幅に動き方が変わったとかは内緒なんだ。まあ、ガチ村だったからまたそのうちRP村で狙うだろうけども。
さて、くだらないこと語ってないで、行こう。
/*
今回ブリスたんがどうも狼希望弾かれ組に見えたから、狼希望多いのかなーと思ってたのだけど、
アーベルはそうでもないのかなー。
/*
>>+67 オトフリートさん
や。役職希望弾かれたので、性格形成的問題が。
いってらっしゃいですよ。
>>+68 イレーネさん
お兄さん設定拾いに行きたくて行きたくて、
結局拾えたのが墓下だった……。
>>+69 カルメンさん
中発言自重しない子ですみません。
僕の場合は、PLとPCは別でございますよ。
PL的には、ダーヴィッドさんの言葉を借りますけど。
>>+73 ツヴァイさん
あ、PC的にも人に触れるのは好きです(撫でられた
>>+74>>+75 ゲルダさん
リーチェさんの片思い先が、後半になるまで分からなかった人。
狼希望は多かったんじゃないかな……あははは。
―― … こわい。
[しぬよりも]
[感じなくなって]
[自分でなくなってしまうことのほうが]
[ずっとずっと]
[――こわい。]
[『ゼルギウスを信じるな。』
踊らされている。彼はこちらを観察している。]
…どうするべき、…かしら。
[わからない。けれど手伝えると返れば行くべきかとも思う。
返る頷き。アーベルは、と彼の言葉も待っただろう。]
…そぅ。
[寧ろ、内の痛みを気にしてしまったのは握るバンドが見えてしまったから。
遅すぎるほどの足取り、がり、がり、と地面を削るような音を立てながら施設の方へと歩みを進めていくだろう。]
― 回想 ―
[やがて医師の卵であった青年の魂は、
幾つかの死した魂と同じように、
空を渡る機械へと引き寄せられた。
幸運をと願う声。
逃げてと乞う声。
青年は声を上げなかった。
ただ緑の眸で回る翼を見詰めた。]
嗚呼、最後の一人は、アーベルさんだったんですね。
[爆音の中でも、星詠みの女性の声は確かに耳に届いて。
困った風に呟き、見やるヘリの中の風景。
アーベルの様子に、なんとも云えない表情を作る。]
……また、貴女は無茶をする。
貴女が、此方にくるまで、
僕はどれほど心配すればいいのかな。
[足を、片目を蝕まれた女性の傍らに佇んだ。
崩れ行く城の中で、自分だった物が壊れる感覚が分った。
そのことに何の感慨もない……といえば嘘になる。
けれど]
父さん、母さん、か。
[何も出来ないけれど、此処に居て見守ることを選ぶ。
やがて眠りに落ちた、彼の人の寝言に、母親似の緑を細めた。]
嗚呼、ノーラさんは、母さんに少し似てるんだ。
[心臓を患っていたのに、夫にそれを言えずに居た人。
父が甘えられる人でなかったのもあったかもしれないけれど。
いつも、少し淋しそうに微笑んでいた。
流れる一筋の涙に、指先を伸ばすも触れることはなく。
母親似のその顔に、母親と同じ淋しげな微笑を刻んで。
自分の背にはない、羽の音。
羽でありながら、自由に行き先を決めれぬ機械の裡。
結局、甘えをきいてあげることが出来ない女性。
せめて、そのささやかな眠りを護るように。
静かにその傍に寄り添った。]
― 回想/了 ―
[鈍い振動と共に城が崩れる去る。
中に残っていた全てを埋め尽くして。
捕らわれていた感覚が戻ったのはそれから]
出来ることはしないと。
そう、したいから。
[命失っても意識残した人々と共に、最後まで見届けようと。
輝く生を宿している人々へ*意識を向けた*]
――進むしか、…道は、なくてよ。
[行けるというなら、行くしかない。
此処まできたのだ、
ゼルギウスに啖呵を切った
ライヒアルトとナターリエは、
裡に矜持を秘めたヘルムートは
生きると決めたノーラと、ベアトリーチェは
――、――]
[引き摺る音を追うように、
それぞれ扉へ向かうだろう。]
/*
昨日は色々ございまして来れないでスマンですた
遅ればせながら、ゲルダーヴお疲れ様です(混ぜんな
あとこれは言っておかねばなるまい。
相関図? ナニソレオイシイノ?
………………うわぁぁん(涙ッシュ
/*
相関図。分かる範囲で。
カルメン←→ダーヴ←→ヘルムー
↑ ↑
オトフ ユリアン←→イレーネ
↑
?
ライヒ←→ナタリ
ツヴァイ←→ブリジ←?アーベル
↑
?
リーチェ
ノーラ←→エーリッヒ→ALL
誤認とかあるかもしれないですけどね……。
ライン読むのも役職読むのも苦手です。
―研究所―
[ノーラを手伝いながら、ヘリを降りる。風が、心地よかった。朝だと、わかる]
気持ちいい風が吹くのね。
水の、匂いもする。
[上空から見たら、湖が見えただろう。白い、ドームの屋根も]
アーベルさん、動ける、かな。
[アーベルの体のことを気にしながら、振り返る]
[研究所のドアの中、広い、空間。音が反響しそうな、匂い。ノーラの声に頷く]
どこに、いるのかな。
ゼルギウス……って人。
[耳を澄ます。外からの音以外は、特に聞こえなかった]
[ノーラの驚いた声に首を傾げる]
どうしたの? 何か、あったの?
[歩き出し、杖の先が当たる。その先に、石像が一つ。
手で触れれば、その背には穴が開いていて]
あ、な? なんで、こんな。
―ヘリの近く→扉へ―
――アーベル。 行くのよ。
[鉱石の眸は――何を浮かべたろう。]
…おいては いかないわ
[――もう、たくさん おいてきてしまったから
これ以上は。このまま、石になってしまうのは。
彼の眼には映っているのか。
欠損した指先が見えても手を取って
ヘルムートに、手伝ってくれるよう頼み、
研究所へと向かう。]
…この穴、一体 …――。
[彼らもまた実験されてしまったのだろうかと
そんな嫌な予感が過る。]
おいでなさい…
[腕に感じる重み。そっと左手で抱き寄せる。
まだ動く腕で少女を守るように。]
/*
ふむ、結構、私とカルメンに矢印見えるんですねえ。カルメンと同じく、びっくりです。
カルメンから私は言わずもがな、私からカルメンもないんですけどねぇ。
お互い、地雷踏みあってましたし。カルメンにはプロローグ、自己紹介直後、まだ恋が始まる前の段階で完膚なきまでに、これ以上ないほど鮮やかにフラれてますしね。
/*
鳩だがゲルダの大福は取り上げておいた。
そしてツバイが鎮痛剤くれなかったことを微かに根に持っているのだった。欲しくてたくさん痛がってみたのに。
―― 古城跡地 ――
[どのくらい、意識は崩れた古城にたたずんでいたのだろう]
[一瞬にも、永遠にも思えた。
自分という魂は、肉体を完全に離れているのに。
肉体は完全に死んでしまっていたのに。
体が半分なくなったような喪失感が、ある]
[最後に残された、あるかないかの21gは考える。
目を閉じ、星を見て、ただぼうっと立っていた]
[けれど。またたきすれば、ベアトリーチェの。
あの人たちの意識に追いつける。
そっと、風のように、彼女たちの髪に触れた]
[孤島にそびえる、死のドーム]
[乱立する、石像]
[背面の穴]
[最後のピューリトゥーリ]
[徐々に、意識は薄れるけれど。
それでも願うことは変わらない。どうか、治りますように。
どうか、幸せに]
[はるか昔に、残してきた人たちを思わないのは何故だろう。
それこそ、会いに行くのが怖いのか]
[夜空に輝く星の中で、今でもそこに在って、明るく輝いている星は、あるだろうか。残念ながら、まだ見つけることが出来ない]
/*
>>+100 >>+102
分裂しちゃえば良かったですのに。
[無責任に言ってみた]
>>+101 エーリッヒ
いや、だって聞いてくださいよ。
[お茶を片手に涙目で語りだした]
素敵な美人さんに、「愛称で呼び合いましょう」って言われてときめいたんですよ。なんで、ちょっと調子に乗って相手の愛称を呼び捨ててみてですね、「私の愛称はオットーです。でも、あなたならオトフでもかまいませんよ」って気取ってみたら、次に会った瞬間に「せんせ」と呼ばれたんですよ。
素敵な美人さんを、ようやっと食事に誘ってみたんですよ。あんまりいい顔はされなかったんで、「失敗したかな?」って思った次の瞬間、美人さんは、そこの赤毛の闘牛士さんにお姫様抱っこされて、こっちを振り向きもせず嬉々として彼とのデートに向かってるんですよ。
……さすがに、ここからホセにはなれないです。
鮮やかなふられっぷりに、思わず画面を二度見しました。
ここまで綺麗に交わされることはあまりないんで、感動しましたね。
/*
[同じくオトフリートに大福差し出したくなったとか。]
おじさんもよければ胸貸すぞ…。
[そういやオトフリートもゲルダも名前知らないままだったなとか。]
/*
エーリッヒ、ハインリヒ、ありがとうございます。
[とりあえず、食べかけではない大福をもらうことにした]
うう。
胸をお借りできるのはありがたいですが、ここで男性の胸を借りるのは何か負けな気がするのでお気持ちだけいただきます。どうもありがとう。
/*
[大人しく正座して待つのです。]
お名前はいちいち聞くのめんどいから周りの会話から把握した事にしたよー。
全員知らない同士設定だと、いちいち名乗るのが面倒なのです。
名札ついてる設定でも良かったよね。
/*
>>+101
ん?そうなの か?実は其処が一番わかってない。
お前さんが赤だとわかったなら違った動きはしてたさ多分。
中盤は男ばっかりいなくなるからハラハラはしていたな。
というか、症状上がりすぎて全滅しないかの方が心配だった。
赤いお前さんはそれはそれで見たかったが…
[苦笑には、小さく肩を竦めて]
>>+102
な。3つくらい必要だったよな。
>>+105
無駄だ、諦めろ。
>>+110
[せめてもう一つ大福を差し入れた。]
せんせいはゲルダとの遣り取りとか好きだったんだがね。見てて。
俺が聞いててもさっぱりわからないことを、
ゲルダがすごく理解している辺りとか。
―研究所―
[聞こえてきた放送>>#1に、苛立たしげな舌打ち一つ]
あくまで、人を……サンプル扱いか。
[命を玩ぶ。
だが、それは、ある意味では自身にも当てはまる事。
新たないろを生み出すために、踏みにじった生命は決して少なくはない。
故に、それ以上は言わず、息を吐くに止める。
ナターリエにその様を案じられたなら、大丈夫だ、と笑んだ]
……っと。
先に、伝えておくべき、か。
[ブリジットがヘルムートに助力を求める声。
ふと、一連の騒動で失念していた事を思い出す]
……議員殿。
今の内に、お話ししておきたい事が。
[扉へ向かいながら、声をかける。
ゼルギウスとの通信で得た情報。
『他の目的』の事。
そして、それに自身の研究の一端が用いられているであろう事を。
彼に、そして先を目指す者たち皆に、*伝えるため*]
[城が、石が、人が、崩れる、崩れていく。
崩壊していく城を石となった己の傍で見届けていた。
遺された石達は城が崩れ落ちる最後の時まで、
咲く白の花びら達に護られるのだろう。
―――本来ならば。
崩れ去る石躯と共に意識も消え行くべきなのかもしれない。
けれど…、]
―――…エル。…すまんな。
ここで、お別れだ…。
[探していたもの、見つからなかったもの。
パスケース、そこに遺された二人の紺青の男の写真。
もう1人のハインリヒ…鏡合わせの2(ツヴァイ)。
ミヒャエル…、置いていく…。]
[城から連れ出される1人だけの名が刻まれた首輪。
…かけらと共に、それが少しでも彼女の生きる支えになるのなら。
そんな願いと、それが彼女にとって枷にならないかという不安。]
―――――………
[紺青の男の意識は 城から消えた。**]
[死後に開けられた穴なのかどうか解らない。
がり、と地面に触れる足からは嫌な音がする。]
…?
[皆は来ているかと振り返ると頼まれて渡したタイピン。]
―――。
[そのまま、広間らしきフロアをぐるりと見回した。]
誰か…
誰かいないの!
[声がドーム状の天井のせいかこだました。]
【RP】
その時、ふと、物影からおずおずと、
子供らしき人影が現れる。
二人
ただ、人間ではない。
一人は黄金の髪、一人は白銀の髪
まるで、一輪の薔薇をそれぞれあしらったような頭をして、目はそれぞれエメラルドグリーン。
顔つきは、人間のようであり、でも、猫のようでもあり。
何より、長い長い尻尾……。
まるで妖精(エルフ)のような…。
そして、彼らはこっちをじいっと見ながら、またすっと物影に消えていく…。
【RP】
また、あるものの前には、白い白い馬…。
だけど、火のように赤い目をして、何より、その背中から翼が生えている。
いななきはするけど、音はせず、
なのに、耳の奥に振動だけは伝わってくるだろう。
そして、それも、またしばらくたつと、消える。
!!
[不意に現れた小さな人影にベアトリーチェを守るように
ずず、と音を立てて少しだけ前に出るだろう。]
―――…
[金と銀の星。瞳の色は鮮やかな緑。
ブリジットの瞳の色を思い出す。]
貴方達…ここの人?
[問いは届く前に、ふっと消えた。
長い尾が――揺れるのが見えた。]
―――… Pegasus
[白き羽を持つ馬がどこからともなく現れ思わず呟く。
だけど、赤い、赤い瞳が恐怖を呼ぶ。]
〜〜ッ!!
[鼓膜に伝わる振動に瞳を細めた。]
【RP】
そして、探索を続ければ、
もっと奇怪な、物語や御伽噺にしか出てこないような物体が、現われてはすっと消えていく。
そのうち、誰かがみつけるかもしれない。
それらの物体が、石造の傍に現れることを。
まるで、石像がそれらの住処であるように……。
─ ヘリの中の出来事 ─
ダーヴィッドは、来ない。
アーベル。
[私がこの手で最後の命を奪った。自然に石化病でダーヴィッドが死を迎えるのをギリギリまで待つ、もしくは置いて行くと言う選択が、ヘルムートには無かった。複数ある理由それらは、どれも酷く利己的だ。
だが、敢えて。この手で──殺して、奪ってしまいたかった。
ふと、思う。
宣言した上で、動かない像を作る行為は、平凡な写真を撮る事と似ているか。
像は、切り取られ、静止し、永遠となる。]
わざわざ前髪を整えて、カメラを待つ
人間を撮るようなそんな写真は、記念写真は、
アーベルは、撮らないか?
[奥の座席へ身を運びながら>>16言った。横を通る時、ベアトリーチェには、ダーヴィッドを連れて来られなくてすまない、とも。]
ここは、――…一体、何を研究しているの。
[人ではないもの。
動物ではないもの。]
[投与された薬。]
……人は
[ずっと抱いていた 疑問。
長い眠り、目覚めても治らない伝染病。]
人はまだ――残されているの?
[ぽつりと不安を呟く。]
─ ヘリの中の出来事 ─
[扉が閉まり自動操縦で動き出すヘリ。
ノーラがアーベルをピューリトゥーイだと言う声>>14。
緊張感がヘリ内に走る。
『心配しなくたって、どうせ───
もう、動けないよ。』
告発を受けたアーベルに、ヘルムートにどのような視線を向けただろう。アーベルがピューリトゥーイで有った事には、今は何も言わない。ブリジットの反対側。
ヘリが研究所へ向かう時間、アーベルの隣席で過ごす。
窓の外を飛ぶ、鳥を見付ける事は出来ず。
蓄積している疲労を感じる理由は複数ある。石化が進んだ所為で、全身の循環が悪くなっているのが分かる。脇腹から後腰が重い。腎臓に来ているのなら、二つある分、多少長持ちするだろうか。眠ろうとして、断片的な記憶がフラッシュバックする中、身体を切り刻まれる夢を見る。
ベアトリーチェが起き出して食料を見付けた時>>44、]
それは、ゲルダが用意してくれたものだよ。
頼んで先に積み込んで貰った。
[片目を開け、そう言った。
話すべき事があるはずのヘリの中、あまり口を開かずに*過ごした*。]
写眞家 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
―ヘリ―
───そう。
[来ない]
[ヘルムートの伝える結果]
[わかっていたけれど]
[目を伏せた]
[新たなもうひとつの問い掛け]
[記念写真]
[答えようとして]
[ノーラの叫びで掻き消えてしまった]
ごめんね、ブリス。
[微かに呟く]
[何のための謝罪か]
[わからないけれど]
薬はいらない。
[苦笑]
痛みを、忘れたらダメなんだ。
[わらう]
痛い間は、生きてる時間だから。
[目を細めた]
[薬を拒否する理由]
[それだけが理由でもないけれど]
だから、ブリスが使いなよ。
[拒否する言葉]
[───ピューリトゥーイ]
[聞こえた]
[呼ばれた]
[声を出すことはなかったけれど]
[何のために欲するのか]
[細切れの意識]
[思い出したかのように]
[壊れた音盤のように]
───撮ったことあるよ、記念写真。
[ヘルムートの問い掛け]
俺が一番最初に撮った、写真だ。
[答える虚ろな声]
[ヘリを降りる時、ノーラとブリジットの依頼に、自身のこめかみに当てていた手を下ろして頷いた。
アーベルに、]
足はまだ動くのか?
[動かないのなら車椅子に。動くのならば何も言わず、壊れ掛けた人形のような青年の身体を*支える*。]
[招く言葉]
[誘う手]
───行くよ、呼んでるらしいから。
[ぎしぎしと]
[ほとんど動けないに等しいからだ]
[指の欠けた左手]
[よく前が見えないけれど]
[聴覚がどうにか生きているから]
[ゆっくりゆっくり]
[研究所をすすむ]
[ヘルムートの声]
[苦笑]
───楽をしたら、駄目な気がする。
[痛みを忘れたら]
どうにか、ね。
[歩けなくとも歩くと言う]
[痛みがあれば]
[ひどくゆっくりとした動きだったろう]
[背中に大きく穴の開いた石像]
[それは、まるで身のうちに掬った昆虫が、背中から羽化した様]
[ニンフのような、双子]
[勇者を乗せ、勇者を忘れた羽馬]
[ベアトリーチェの傍らで、心配そうに彼女を見下ろした]
[あるものは下半身が魚、あるものは人と思えば白鳥へ
まだ石との関連性には気づかないまま広いフロアを進む。
扉はいくつかあったけれどそこにゼルギウスは居ず
居たのは背が空洞の石像だけだった。]
……
[フロアに左右へ弧を描くような2本の上り階段。
2本の階段の間には扉がひとつ。
こちらへおいでと呼んでいる気がした。]
――…2階。
あの、扉の向こう…
[道を示して、導くように上を指さす。]
/*
医大生 エーリッヒ は 人間 のようだ。
研究員 ハインリヒ は 人間 のようだ。←たぶん狂人
令嬢 ブリジット は 人間 のようだ。←守護者
消防士 ダーヴィッド は 【人狼】 のようだ。
シスター ナターリエ は 人間 のようだ。
写眞家 アーベル は 【人狼】 のようだ。
あなたは 盲目 ベアトリーチェ と運命の絆を結んでいます。
すごいわね…なんだか。
占い師新鮮すぎではらはらなのよ。
賢者じゃなくて よかったわ。
[身体が重い]
[石のよう]
[否]
[これは石だ]
嗚呼、…
[皆この恐怖と闘って]
[生きていたのかと]
[死を待っていたのかと]
[想う]
/*
オトーフおばん。
あれは八方美人ゆえ致し方なし。
かな〜し〜みの〜 むこ〜うへと〜♪
うん、ただでさえ中身は墓下逝くとログ読めなくなるというのに、フラグ構築なんて…
―研究所―
[ヘリから降りて、金の短髪が風に撫でられるのを感じ、目を閉じる。聞こえたライヒアルトの舌打ちに目を開けて心配そうに見上げる。
サンプル扱い、その言葉に吐く息に万感の思いがこめられているのが分かる。
繋がれた手を強く握る事しかできなくて不甲斐ない。大丈夫と返される言葉に、安心はできなかったけどうんと声を出して頷いて。]
/*
行ってらっしゃい。
墓下でしたら、ログはいるその場所のだけ読めばいいんですよ、きっと。
そして、エーリッヒは八方美人って最初から書いてあったんですねえ。そういう性格設定って、設定するのは楽ですけど実際にそう動けていたのがすごいなあと。見習いたいところです。
[ライヒアルトが話す事を、傍で支えて聞きながら、いろんな事を考える。
ゼルギウスの事、石化病の事、いつか髪を伸ばす未来まで。
ライヒアルトに知られれば、またつっこみをもらうだろう。けど、これから対峙するものがどれだけつらくても逃げ出さずに戦えるように。]
●業務連絡●
ゼルギウス登場予告時間:22時以降な感じです。反応は即帰ってくるとは限りません。頑張るつもりではあるけれど…。
よろしくお願いします。
―研究所―
[何処から照らされているのか分からない灯り。
幻想生物が現われて消える。
――まるで、不思議の国。
そのくせ、無機質で奇妙に歪んだ
白に満ちた場所だった。
足を引き摺る音。
時折交わす会話。
それだけが静寂を破る。
石像に空いた孔で眠る羽の生えた猫は
互い違いの眼で闖入者たちを、見ていた。
白と黒。
濃い影が落ちる。]
─研究所/扉へと進む前>>74─
……ああ。
それについては、先に聞いてる。
中身の解析を手伝ったからな。
[示されるサファイアのピンを見つつ、一つ、頷く。
それがもたらされた詳細の説明は、任せる事になるだろうが。
解析に関連する事は、可能な限り補足などもして。
結晶多形が描くペルセウスの話は、他の者にも伝わるか]
[続けて話した事。自身の研究の一端>>6:129。
一介の『園芸家』の領域を大きく越えた、研究の話]
……ま。
冷静に考えれば、異常ではある。
道楽のような色彩交配研究への出資……その条件の一端に、精神感応や共鳴に関する研究を進める事があった訳だしな。
あの頃は、先へ進む事にばかり意識をとられて全く気にせんかったが……こんな形で、向き合う事になるとは。
さすがに、考えもできんかった。
[呆れを帯びたため息が零れる。
それから、くぐった扉の向こう。
見えた石像に、未だいろを失わぬ一方の天鵞絨が険しさを帯びた]
[迫る音は終わりを報せる。
崩れ行く景色よりも前に
さって行く人と音と、一片の灯りと。
蒼は無感情に瞬いた。
身に降り注ぐのは断罪の石碑と、
底なし沼のように広がり飲み込んでいく闇。]
そう、ね
[呟く頃には、不思議と心に波風は無い。
其れは何処か優しい夕闇の海原に似ていた。]
─研究所─
[誰か、と呼ぶ声が響く。
答えるように現れた小さな影>>#3]
……な。
[黄金と白銀。
薔薇を思わす二色の髪。
それらは容易に、結局手の届かなかったものを思い起こさせ]
……『天上の主』たちを創り出した、とでも言うつもりかっ……。
[零れ落ちたのは、苛立ちを帯びた、言葉]
ありがとう。
[だから口と心はたゆたうままに音色を吐いた。
きっと全ては此の為の"温もり"だったのだろう。
そう、言い聞かせるようにそっと微笑んだ。]
そして、
[降り積もる石碑]
ごめんなさい … ――。
[重みに耐え切れず崩れる足場
そのまま魂は、溶けるように消えて行く
不意に過ぎるのは、赤い、赤い、*掌*]
/*
と、と。
お墓のみなさま、こんばんわ!
一応、カルメンはお先にRP終了。
崩壊したお城と共に。
あとは地上を目一杯応援しつつ。
まったり見守ります。
知ってるわ
……知ってたの
もう、来ないこと
思い出さないように
していた、だけ
――そうしないと、
たえられなかった
―― 彼岸 ――
[場所の感覚はもう、徐々に薄れていって。
それを感じたのは、どこか遠くか、ほんの近くか]
[目を閉じて、彼女の最後の想いの残滓を探す。
脳裏に残るのは、彼女の澄んだ蒼い2つの瞳。
こちらを信頼して見上げてくる、笑顔]
―― 行ってらっしゃい
[多分、自分ももうすぐ向かうのだろう。
神の御許に、彼女が一足先に向かったのだと信じた]
また、いつか。
どこかで素敵に輝いている幸せなあなたと会えますように。
[祈る思いは小さな赤い鳥になって、くるくるとどこかへ飛び去った]
/*
ん、まあ。気持ちは分かる。
私も、ゲルダともう少しやりとりしたいので。
ゲルダがあっさり逝ったら泣くかもしれない。
/*
あ、ごめん!w
いや、その
あんまり負担掛けちゃあれかな、とか
研究所へはキャラ的についていけないし、とか
ごめ!
[資料を手にし、父の名を見ながら黙していたが
ぽつりと]
……知ってたわ……
[じわじわと染み出すように
少しずつ沈めた記憶を浮かび上がらせる
もういない。もうむかえにはこない。もういみは]
……知ってたの……
[それでもなお、理由があるなら
進む以外に道は在りえなかった。]
[ライヒアルトと一緒に扉をくぐる。
虚ろな穴の空いた石像。]
ゼルギウスの言っていた、不備の結果。
[推測を口にする。
その次は展開される不思議。最初は、城にいた生物みたいなキメラかと思った。だとすれば、金と銀の子供は人間を元に造られたのだろう。
怒りに囚われかけてライヒアルトの手を強く握った時、その姿が消えた。]
……ホログラフ……。
[現実感のなさにそうかと。]
/*
ユリアンお帰りー。
>>ダーヴィッド
つ―― 回想 ――
>>カルメン
いえいえー。
恋愛感情なくても、カルメンが大切な人なのは事実なので。
カルメン色っぽいよ、カルメン
ヘルムートがいやらしい目でガン見してるのは笑ったけども。
……、……
[ず、がり、がりり、と石を引きずる音が響く。
レイピアを片手に自由のきかない足を必死で動かす。
階段を登る足取りは重く、遅いもの。]
ベアトリーチェ…
[腰に下がる小さな楯が輝く。]
私は、家族というものが…
[エーリッヒを視て、ハインリヒを視て、ブリジットを視て
皆が抱く家族の姿、兄弟の姿がそこにはあった。]
…よく、…解らないの。
[「私」を求めてくれなかった、あの家族しか知らないから。]
/*
今、箱戻り。
ってぇ!はや い よ。がぁん>カルメン
ちょ……とまったぁああ!!
[IFで引き上げておいた。]
[目を伏せる様子>>102に、かける言葉は見つからない。
城で目の当たりにした、いばらの舞。
真白の乱舞。
それをもたらしたのは、過去に縛された自身の妄執で。
そして、それがどこへと至るのかは、見えぬが故に]
……ホログラフ?
[手を、強く握る感触>>105。
意識は現へと引き戻され、天鵞絨は傍らを見やる]
確かに……そういえそうな、現実味のなさではある……な。
/*
ちなみに、ダーヴィッドとしては、オトフリートはかなりライバルでした。ええ
わー、もってかれるー、と思ってました。うん。
ホログラフなら襲って来ないから安心だ。
[明るい調子で楽天的な事を言ってから、ふっと真顔になって明後日の方を見つつ。]
ゼルギウスって、メルヘン大好きなロマンチストなのかな。なんかイメージと違う。
/*
>>+158
う……(男らしくなかった)
もう、今、敗北感でいっぱいじゃないか。くっそう。
オトとは墓であんなにめっちゃやりとりしてるのに!
(ええ嫉妬してます)
ものすご心配です(きっぱり)
[視界を過ぎり、消える幻想生物。
こちらに近寄るでなく、ただ、消えるその動きには、言語化できない違和感が付きまとう]
……それはそうだが。
警戒はした方がいいだろ。
[楽天的な様子に突っ込みを入れて。
真顔で続けられた言葉に、一つ、瞬く]
……さて、どうだか。
個人的には、あまり趣味はよくない、と思っているが。
どこか、神経を逆撫でされるような感覚があってな。
[もしかすると、ある種の同属嫌悪。かも知れないが、自覚はない]
/*
>>+161
ダーヴィッドの口説き方ははっきりいって反則だと背後も思っていたりするようなことです。こう外堀を埋めるというか、返事がひとつしかできないような、みたいな。
教え子と先生なんて、美味しいですよ。
うん。
−研究所−
[転ぶなと]
[少女の弱い声がした]
───努力するよ。
[告げる]
[カメラは自分に引っ掛けたまま]
[もう撮るのはきっと難しいだろうけれど]
[それでも手放せなかった]
[たとえそれがもう意味のないものであったとしても]
[幻想種]
[行き交う不思議なものたち]
[それよりも気になる石像の空洞]
[何故なのか]
[背中にぽかりと]
[ぜルギウス]
[何を求めているのだろう]
[彼は]
[メデューサに]
[ピューリトゥーイに]
[幻想種達に]
───何、なんだろう。
[呟く]
/*
>>+162
…う
で、でも、確かにいきなりのツヴァイ死亡フラグ掻っ攫いは半分呆然としてた。
いや、あの日は生き残りたかったんで、よかったんだけど。
っていうか、正直LW張るつもりだったんで、なんとかノーラをもうちょっと遅くにしたかったんだけどなぁ。しょうがない。
>>+163
……というか、みなさん、赤ログは見なくてもいいよ(何
[間近に現れて消える幻獣に、ホログラフと思ってもぎくりとした。]
気をつける。本物が紛れてるかもしれないし。…キメラの、実験もされていたようだし。
[突っ込みにそう返す。]
あたしのイメージだと、目的の為なら手段を選ばない冷血非情なおとこ。
[疲れに足を止め、誤魔化すようにみんなに向かって話しかける。]
あのさ。ゼルギウスはピューリトゥーイが必要だと言った。もし、
[言いづらくて口ごもる。けど、頑張って続けた。]
もし。…………あたし達の治療をする代わりに、ピューリトゥーイを。 置いて去れって言われたら どうする。
[アーベルの方を見ずに、ぎゅっと目を閉じて。]
/*
ああ、でも、まあ。
私の方は誤解される要素はあったかな。
相関図にしてみると、
オトフリート⇒死の女神
↓
ゲルダ
こんな感じで、死の女神のイメージはカルメンにかぶせていた部分があったから。なんていうかね、彼女の攻撃衝動にベクトルを与えるために、
「私を殺してください」
って言った瞬間に、死の女神の誘惑に堕ちそうになった、みたいな感じで。
まあ、オトフリートは救いようがないロマンチストだから。
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
[ナターリエを見たのは、彼女の身体――内部を心配したから
そして我慢せずに寄り添う2人を見たかったから。]
[屋上で見た時、星空は2人を祝福していた。]
……
[人に甘える事を、頼る事を知っていたら
違う未来があったのだろうか、と――]
…だめね。
[思考を止める言葉。
ふるりと顔を一度横に振ると黒い髪がぱさりと揺れた。]
/*
>>+167
[拗ねた]
>>+168
教え子せんせの大本命かと思ってた。
いやあ、間男ですまない、と。あと赤ログもあったし。
オトフリートの勢いがとにかくすごいなーっと。
カルメンの内的事情なものはほぼ全部オトフリートがカバーしてるしね!
最後は文法が武器なのに。それを捨ててガンガンいくんで、すごいなーと見とれてました。うん。
───いいね、そういうの。
[ナターリエの提案]
[嗤う]
やっぱり───アンタ殺せば、よかったかな。
[微かに唇を釣り上げた]
[嗤う]
[冷たい指先に残る記憶]
[ゲルダの首の輪を引きちぎった記憶]
[でも]
[今更だ]
[きっと]
[どうせ自分に未来は無いも等しいのだから]
───好きに差し出せばいい。
[嗤う]
[アーベルの言葉に目を開ける。]
あたしは、あなたが嫌いよ。
[冷たい目でアーベルを見る。]
ゼルギウスも、だいっ嫌い。だから。あなた達が喜ぶ事に手を貸すのは、いや。
[そう言って微笑を浮かべる。言葉の意味は、他の人に通じただろうか。
そう言った後は黙り、他の人の答えを待つ。]
[気をつける、という言葉>>113。
ああ、と一つ頷いて]
……その可能性。
低くは、ない……のか。
[続けて投げかけられた問いかけ。
しばし、目を伏せて、思案を巡らせる]
……仮にそう、言われたとしても。
ただ、言いなりになるのは御免だな。
[呟きが零れたのは、二人のやり取りの後]
……ま、問題は、その場合の具体策が全く見えていない、という事ではあるが。
>>+170
薬障害は後からの付加だったんだけど、うん。
でも、オトはすごいなーっと思ってました。
いや、本当、えすかなんたら状態ですまない。
(カルメンの筋を今読んだ)
[足元で時折支えてくれる少女の強さと優しさを感じる。
私達を守ると言ってくれた優しい男の顔が脳裏を過る。]
そう。
生きると決めたの。
1人でも多くの人と…――
[だから、その為にアーベルを置けと言われたら]
未来へ繋がる道を歩くわ。
[わたしは、彼を――切捨てる。
言いきった後、ナターリエを一度見ただろう。
それが私の結論だと。]
…ただ、…
[ぽつりと続ける。神妙な様子で静かな口調で。]
別に───喜んでるわけじゃないけどね。
[ゆっくりゆっくり]
[息を吐き出すように]
[喉が震えた]
[嗤う声]
喜ばせたくないなら殺せばいい───ほら、殺してみなよ。
[ブリジットの手を離して]
[既に漸死の数字を示す首輪]
[ゆっくりゆっくり]
[殆ど石に等しい手で]
[ナターリエの手をとって、自分の首輪へと]
ね、ライヒ。あなたはゼルギウスを信じられるの。「約束通り石化病は治しましたよ。でも、その後に殺さない約束はしていません。」とか平気で言いそうだと思わない。
[天鵞絨の、両の目を覗き込む。見えないとわかってる方も。]
なんとか、出し抜く方法は。
[ない頭をひねっている時にノーラの決意が聞こえ、神妙に頷く、否定するつもりはなく、続く答えを待つ。]
/*
>>+170
いえいえ、
赤なせいもあって、自分、今回はちょっといやらしいヒールに回っていたので、
(こう、正統派ヒールじゃなくて、ちょっとこうズル賢い系の)
落ち込ませる系の責め方?で申し訳なく…
これはノーラに対してもそうだったんで、ノーラゴメンね、みたいな。
いや、なんで、こう、まぁ、うん、丸く丸く。
先生のことは実は独り言でめっちゃほめてますよええ。
やめなさい。
[手を伸ばすアーベルの動きを止めるように強い口調で言う。]
……死にたかったのなら貴方は
ヘリコプターに乗らなければ良かった。
言ったはずよ。
生きたい者は屋上へ行けと。
死に急ぐなんて馬鹿げてるわ。
ナターリエの話はあくまでも仮の話よ。
私は――
―……ゼルギウスの言いなりになるために
アーベルを連れてきたのではないわ…
[眉を寄せる。
『みんなで、でるんだ』
もはやかなわない願い。
不意にアーベルが離れた。]
っ、
[カメラを渡され眼を丸くするが、続いた行動に驚きの声が漏れた]
やめなさい、何してるの…!
【RP】
その時、白い羽根をつけた白猫が、彼らの前を通り過ぎていく。
猫が向かう先には厳かな扉。
猫は開かないそこに飛び込み、吸い込まれていく。
やがて、そのうち、古今東西、いろいろな、幻といわれる物体や、想像でしかありえないモノたちが、ぞろぞろと湧き出てきて、同じ扉に飛び込んだ。
そして、めまぐるしい大乱舞のあと、またそこはシーンと静かになった。
……人の研究を横取りした上で好き勝手やるような輩を、信用できる訳なかろうが。
[引っかかり続けているのは、結局そこらしい]
……お前もお前で、自棄になるなっ!
[アーベルの動き。
異眸と化した天鵞絨が険しさを帯び、動きを押し止めようと手を伸ばす]
―― 研究所 ――
[研究所を歩んでいく、仲間の姿を見た]
[アーベルの挑発に、アーベルに断ち切られたゲルダを思う]
………シグナスさん?
[彼女の魂は、今どこにいるんだろう。
爆発に、怯えていた姿を思い出す。
古城の跡で、消えたカルメンの魂]
ゲルダさん―――
[彼女の魂も、古城で消えてしまったのだろうか。
胸が、少し痛む]
[研究所で未来を探す彼らは、どんな道を選ぶだろう。
どの選択でも、彼女が傷つかないといいと思う]
[もう、彼女の表情を見ることは出来るから。
知ることは、できるから。
だから、そっと名前を呟いて、彼女の魂を探す]
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
[アーベルに手を取られる。導かれ、首輪に触れる。さっきまで笑っていたのが、一転無表情に。]
そう、やっぱり楽になりたいんだ。
[つ、と首輪に差し入れた指を、アーベルの首に滑らせる。軋む首輪。]
植物学者 ライヒアルトが「時間を進める」を取り消しました。
植物学者 ライヒアルトが「時間を進める」を選択しました。
死にたいともいってないし───生きたいともいってない。
[薬を必要としない理由もまた同じ]
[ただ在るがままに]
[流れという定めのままに]
[生き、そして死ぬために]
[天に与えられた運命という名の時間まで過ごす]
自棄に見える?
[これ以上ない『贅沢な死』への渇望]
生憎と、痛くて苦しいほうが俺は楽しいけどね───
[目の前を駆け抜けていく白]
[鉱石の眸に見えぬはずの者たちが映る]
[消えていく幻たち]
[その部屋に入れば、やがて、声が聞こえてくるだろう…]
やぁ、はるばるごくろうさま、たった7人しかこれなかったんだね。
で、
ピューリトゥーイは無事かい?
……ん?なんだ、一体しかいないのか。
まぁ、いいか、ここまでこれないような弱いピューリトゥーイには用はないよ。
[声は若い男の声に聞こえる。]
やめなさい…!
[幾多の声。咎める手。
視界に飛び込む白い猫。
それに重なるように
後ろから
横から
駈けていく幻想の生き物。
それは清流か濁流か。]
――――ッ…!?
[立ち竦みカメラを落とさぬよう強く抱える。
きこえる(きこえないはずの)
こえなきこえ。
静寂の騒音。
それがやむまで
呆然と扉を見つめていた。]
/*
によによ。ありがとう。
言葉が武器なのに、それを捨てたのではなく。
捨てるための武器を選んだような気が、どちらかといえばする。
各種失語症になることを予定してたから、言葉を多用し、言葉に依存する「国語教師」にして。まあ、台詞がひたすら多くなったのは注意力の低下を補うためだけども。
相貌失認(顔が認識できなくなる)を予定していたから、割とプロや初日は「妙に心情には敏感」というちょっとチーターになってみた。まあ、中身の空気読めなさがにじみ出たけど。
ついでに、注意力の欠如や遂行機能障害による攻撃性の増加と人格の変化を予定してたから、温厚で誰にでも優しいという、一見聖人ぽいキャラ(実際は駄目ロマンチスト)を作ったのだけれども、これは上手くいかなかった。
なんで、最後まで完璧超人みたいで落ち着かない。
もっと駄目人間を!
駄目人間を、演じられるようになりたいです!
やめなさい。
…行きましょう。
[アーベルの言葉、眉を寄せて聞いていたが
周囲に現れた猫に、他の全てが―――扉に。]
…な、に?
[ベアトリーチェは見えないけれど何か感じるのだろうかと
視線を下して様子を伺っただろう。]
この先…―― 何が。
[扉まで辿り着くのは誰が先か。
その扉の先には―――]
/*
52年か。
おおすごい。ランダム神すごい。
なんか微妙にリアルでいい数字だと思う。
個人的には数百年が萌えるけど。
でもリアリティないもんね。
[そこに見えるのは、
椅子に腰掛けた白衣の銀髪青年と
周りに群がる幻想生物たち……]
[見れば彼がゼルギウスだとわかるだろう。]
……俺には、そう見える。
[自棄に見えるか、という問いかけ。
吐き捨てるよに、答えた]
もっとも、今の俺は、生き意地がはっているからな。
そう、見えやすいだけなのかも知れんが。
[ただ、いろをもとめ邁進していた頃であれば、あるいは。
温もりを得る前であれば。
違う見方をしたかも知れないが]
……っ……。
[不意に、目の前を過ぎる、白。
幻想の乱舞。
それらが扉に消えた後、天鵞絨を瞬いた]
大丈夫、そう簡単には切れないから。
[みんなにはそう言う。]
自棄と言うより、虚無に見える。あたしもそれに囚われた時があった。
[するりと首輪から指を抜いて、アーベルの服の襟首をつかむ。]
ゼルギウスと会うまでは殺せない。全部終わるまでに考えて。目覚めてからあなたが関わった人で、あなたが生きる事を望む人がいなかったか。それでも殺して欲しいなら、あたしが。
[襟首から手を離す。
突然のめまぐるしさにそちらに向かった。]
ご、五十二年だって!?
そうすると、僕は七十ニさいでございますか?
[放送の声に驚く。
ポイントが違うと誰かに怒られた気がした]
[自棄]
[虚無]
[くだらない]
[ただ一つのあるべき死を望むだけだったはずなのに]
───めんどくさい宿題だな。
[呟く]
[生きる]
[考えることすら]
それで───『ピューリトゥーイ』に何の用。
[52年]
[思ったよりも短い年月]
[声に問いかける]
[瞳はすでに見えないけれど]
[ナターリエの声には
それでも不安げな眼を向けた。
そうだ、そんな風には作っていないと謂った。
幻想の奔流過ぎ去りしあと
アーベルに歩み寄ると
いつかのように手を振り上げ――止められなければ平手打が飛ぶ。]
私……宣言してましたわよね。
[――打てようと、打てなくとも、
睨むのは変わらない。
いばらの葉色の眼。
カメラを手渡そうとした後、銀の男が待つ部屋へ]
/*
>>+173
あ、いやいや、マジであの日は吊られたくなかったんで、ありがとうなんだ。気にしないでくれ>ツヴァイ
52年か。
―ゼルギウスの下―
[扉向こうは、
なお現実味の薄い世界だった。
銀の男。幻想生物。白。]
ゼルギウス…。
[52年。
告げられた年月に目眩がする。]
[ナターリエがアーベルに向ける言葉。
ふ、と掠めたのは、笑み。
歩みは、銀の男の待つ部屋へと。
踏み込んだ先、投げられた言葉、三日月の笑み。
は、と一つ息を吐いた]
……呼びつけておいて、何の用、と来るか。
[52年。
長いと取るか、短いと取るか。
いずれにせよ──残してきたものたちは、既にない、と。
それだけは、確たる事実として、認識できた]
あ、そうそう、
ピューリトゥーイの君。
君はもうここからは出られないから、よろしくね。
まずは、測らなくちゃ……
君がどれだけメデューサウィルスと同化したか。
ね。
愉しいな、君からは何が生まれるんだろう。
まずは、数値が50越えるのを楽しみに待ってよう。
[銀髪は笑う]
―― 古城跡 ――
[彼女の魂を探して。見つけたのは小さなリス。
白い三尾がゆれて、こちらを見上げる]
[その小さな瞳が、彼女のものと同じだと思った]
………ゲルダさん
[膝をつき、そっと両手を伸ばす。
まるで、宝物を包み込むように。
リスは逃げるだろうか、手の中に入ってきてくれるだろうか]
すみません
[眉尻が情けなく下がった。小さなかすれ声で謝罪を紡ぐ。
何への謝罪かは、もう自分でも分からなかったけれど]
[アーベルから離した手。不安げにライヒアルトに差し出す。彼の笑みにほっとして手をつなぎ、歩き。
扉をくぐり抜け、ゼルギウスを見つけて睨む。]
少ないって言うなら、ヘリ二台くらい用意しておけばいいのに。
[ムスッとふくれ。52年と聞いてライヒアルトを見る。
父母はすでにこの世の人ではなかった。兄弟はいない。友達も疎遠になり、修道院にはもう帰れないと思っていたから残して来たものはないけど、ライヒアルトは。]
───っ。
[僅かばかりの視界が揺れる]
[緑が滲んで見えて]
[苦笑]
[返されかけたカメラ]
持ってて。
[自分の手ではもう支えるのは難しくて]
[ゆっくりゆっくり、瞬く]
―ゼルギウス部屋―
[「たった7人」。
目覚められた人は一握りでしかなく、目覚めて最初に見たのは赤い無数の星達。思い出して、奥歯を噛む。]
貴方が…ゼルギウス。
[奥に見える銀の髪の男。幻想生物の群。
ぐ、と拳に力が籠った。]
……
[52年。長いようで短い眠り。
52年たっても――病は、――。]
50?
―― 生まれる…?
[アーベルを見る。首の数値の事だろうかと。
まだそこまでは達していなかった。]
…何が、…
[ゼルギウスを見て、周囲の生物を見て]
まさ、か ―――
大丈夫です、70を越えててもイレーネは綺麗でございます。
って、そんなこと話してる場合ではないでした。
ゼルギウスが何をしたいのかを見なくてはいけませんです。
[帰ることが出来ないと宣告されるアーベル。
その宣告した者の意図とは一体、なんなのだろうか?
もはや自分には関係ないとはいえ見逃すことなどできる訳が無かった]
───生まれる?
[頭をよぎる]
[背に洞のあいた石像]
[指先が、冷たいと感じた]
[とっくに石に等しいはずの指先]
[数値]
[もう自分では、見えない]
―ゼルギウスの下―
なん ですって…?
[ざり、と一歩踏み出した。
ここから出られない?
何が、生まれる?
50を越えるまで待つ?
――ゼルギウスを信じるな。
過るのは名も知らぬ老人の――]
孔の空いた石像は……
――まさか、皆“私たちと同じ”…?
[胸元で手を握りしめた。
白いいばらの花は娘の裡より咲く]
もう一度訊くわ。
―――ゼルギウス。御前は何者なの。
[男は話を続ける。
実はメデューサウィルス感染者から、ある日、ナニカが生まれた。
いや、それまでも、今僕の周りにいるような幻想生物が生まれる症例はあったんだけど、その症例ははじめてだった。
メデューサがその肉体を自分に取り込んで、生命体として小さなヒヨコが石像から生まれたんだから。]
[これは奇跡だった。
そのヒヨコが親鳥になって、卵を産む。
そして、その卵たちが……ワクチンにつながった。
メデューサの環境でも細胞が石にならない。]
[そう今、メデューサは完治する病になったんだ。]
[アーベルの数値があがっていくのを満足そうに見ている。]
そして、今、もう、外にはメデューサ病を持つものはいなくなった。
そう、君たちは最後のメデューサなんだ。
[ナターリエの視線>>141。
ふ、と笑って、握る手に力を込めた。
両親は健在だったが、研究に没頭した時点で縁を切られていた。
弟がいたから、後は任せて。
自身の帰りを待つものは、いない。
強いて言うなら──紫、青、蒼、茜、夜蒼、紫黒の花たちだが。
自ら生み出した原種は、既に失われているだろう]
……同化?
ウィルス……と?
[笑う銀髪が告げる、言葉>>#13。
天鵞絨は、瞬いて。
続けられる話。いろの険しさが、増した]
[ゼルギウスの話を聞きながら、不機嫌絶頂な顔。]
メデューサを治すって、そういう意味なの。背中に穴を開けて死ぬんじゃ、治ったって言わない。
[リスに触れられた所が、微かに震える]
[泣きそうな顔で、微笑んだ。
抵抗されないなら、そのまま掌の中におさめて持ち上げようとする]
ゲルダさん。
最後、見に行きませんか。一緒に。
[研究所に残してきた意識の一部は、ゼルギウスの非道な言葉を聴いていて。もしかしたら、知らずにいる方が幸せかもしれない]
[迷う。逡巡の色を残したまま、誘いの言葉をかけた]
……いなくなった。
ならば、何故、俺たちは。
[取り残されたのか、と。
問う前に、返された、答え>>#16]
……あくまで。
人を、サンプルとして、使う気か、貴様……!
>>146
・・・・・・・僕かい?
僕は、メデューサ育成プログラム……
[そして、その姿が、青年から少女へと、それからまた少年、老人、貴婦人、などかわりはじめる……]
コンニチハ…僕はメデューサ育成プログラム……。
ゼルギウス
───ッ!
[みしり]
[それは体のうちから聞こえた音だ]
[ゆっくりゆっくり]
[緩やかに]
[花が萎れてゆくように]
[膝をつく]
[蹲る]
[左の眼]
[深い色の青灰簾石]
[右の眼]
[淡い色の青灰簾石]
[世界は真っ暗で]
[息が───詰まって]
[まるで胎児のように]
[ワクチン。
完治するのに。
では、では何故彼らは死んだのか。
エーリッヒは、リディは、オトフリートは、ゲルダは、イレーネは、ダーヴィッドは、皆は
―――アルドルフは]
駄目…!
[跳ね上がっていく数値。
止められない。
想起するのはあのどんどんと冷たくなる紺青の]
厭、とまりなさい!
45…、だめ、――よ。
アーベル…ッ、…ぁ、…
[既に50を超えてしまったと聞けるだろうか。]
治療法が見つかったのなら
どうして…どうして―――
[苛立ち、憤りが募るほど手が白む。]
私達はモルモットではない。
今…こうして、生きている。
生きようとしているのよ…。
●業務連絡●
●ゼルギウスコンピュータ●
研究室内に、ゼルギウスメインコンピュータがあります。
それをぶち壊すと、ゼルギウスコンピューターは破壊されます。
●最後のピューリトゥーイ●
最後のピューリトゥーイ・アーベルと対決しましょう。
倒すのか、説得するのか、
それとも?
※アーベルさんは自由にピューリトゥーイを演じてくださって構いません。
[もたれかかるナターリエの肩に腕を回す。
支える。
同時、自身も支えを求める]
……最初から、ない、という事、だろうな。
[育成プログラム、と名乗ったものに向くのは苛立ち。
周囲の叫びから、アーベルの悪化を察したなら、それは更に高まって]
[肩に乗る、リス。脚の動きが、少しくすぐったい。
そっと人差し指でその背中と頭、そしてふんわり揺れる尾を撫でた]
ありがとう、ございます。
[小さく、喉で笑う。
そうして、肩に小さく素敵な魂乗せた意識は、研究所へ]
[俗世間からぽつんと取り残され、ただひたすら孤独にある、人工の意識の元へと向かった]
トビーたちに、ワクチンは間に合ったでしょうか。
[貧しい区画。なかなか良質な首輪が手に入らない環境。
進む病。想像は、悪い方に向かって声が少し落ち込む。
けれど、不治と思われるものの、特効薬は出来たのだから――]
育成…―――?
[『―――信じるな。』老人の言葉が、蘇る。]
ふざけ、ないで。
[エーリッヒは命を救おうと、病を治そうとしていた。
最後まで諦めないで、命をかけて――彼は、彼は。]
【RP】
そして、ゼルギウスは語り続ける。
なんで?どうして完治するのに薬を投与しなかったか?不思議かな?
メデューサウィルスは感情に左右される。
そのメデューサをうまく育てる薬を、開発するのが僕の仕事だったのさ。
ピューリトゥーイはその中で一番うまい育成剤だった。
メデューサは負の感情が大好きでね。
それを食うと、より同調同化するんだ。
[アーベルの変化はその声に反応するかのように。]
>アーベルさん:OKです。でも弱点をひとつ作っておくといいかな。と。
>他のみなさん:倒す際、説得する際にアイテムが必要な場合、捏造していただいても構いません。
[現界の様子を何も言わず、じぃと見ていたが]
アレから52年。そして育成プログラム……ね。
まさかとは思っていたけれど、実際に聞くとなると
────反吐が出る糞ったれな話だな。
[ぎりりと奥歯が鳴るほどに強く歯を噛み締める。]
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
イキテルイキテルイキテル
ケタケタケタケタ
ソウ、僕ダッテ生きていた、ケタケタケタ
[やがて、暴走するように、ゼルギウスが笑いはじめる。]
/*
あくまで聡明なキャラを演じようとする私(中身的な意味)であった。
そして、アベぽんのハイパー進化ターイムの予感!!
wktkwktk
[少しだけ顔を赤くするイレーネを見てニヤニヤとした表情を一瞬見せる。
しかし、ゼルギウスの言葉で表情はあっという間に真剣なものへと変わった。
自分達は最後のメデューサ。
そして既に治療方法が見つかっていた。
ならば、ここで死んでいる者達は無駄死にとなるのではないか?
事実を認識できるに連れて怒りがこみ上げてくる。
自分はいい、迂闊さゆえに死んだだけだから。
だけど、イレーネは違った。
メデューサだったからこそ殺された……。
そう思った時、怒りは頂点に達して自然と手は握り拳を作っていた。
叩きつけることが出来る壁すらないのが初めて憎らしい、心の底からそう思った]
ぁ───っ。
[みしみしと]
[音は続く]
[蹲ったその背中]
[シャツに覆われた背中]
[まるで蕾が開くように]
[石の華が咲くかのように]
[みしりと確かな音を立てて]
[ゆっくりと剥離し]
[捲れ]
[布を裂き]
[その間も数値はただ]
[まるで時計の針が進むかのように]
[上がり続けた]
サァ、ピューリトゥーイを倒したら、
ワクチンをアゲルヨ
きくヨ
だって、一人、キイテタでしょ?
ウソじゃなよ…
[ケタケタケタ]
……なんだ?
[唐突に、笑い出す、銀。
天鵞絨を数度、瞬いた]
……まさか、とは思うが、こいつ。
暴走してるんじゃ……。
[過ぎった可能性は、信憑性を帯びているよに思えた。
そこに聞こえた、ナターリエの言葉]
……ああ。
俺も、やっぱりこいつは好かん。
思いっきり、ぶん殴るか……!
令嬢 ブリジットは、写眞家 アーベル を能力(守る)の対象に選びました。
[86まで上がった数値]
[男の背に咲くのは大輪の石の華]
ぁ、め───
[だめだ]
[やがてその数値が100へと更に上がれば]
[首の輪は自然と落ちるだろう]
[白い花]
[くちなしの花に似た]
[石の華]
───はな、れ
[離れて]
[最後まで、声にならない]
うん、イカれてる。
[ライヒアルトに頷いて手を離す。]
ゼルギウスは任せる。あたしは余力を残しておくから。
[変質していくアーベルから目を離さず、息を吸う。]
みんな、彼を説得して。あたしは彼の事、知らない。一番関わりが薄い。だから説得は任せる。
ダメだった時は、あたしが、"アーベル"を、殺す。
[初めてアーベルの名を呼んで、そう宣言した。どうしてもアーベルを殺したい人や、アーベルが殺されたい人がいるなら任せるけど。]
……ッ、――
[「負けないで。」ダーヴィッドに言った言葉を彼にかける事はなかったけれど、それでも祈ってはいたのだ。]
――アーベルッ!!
[あれは まるで華だ。]
…いけない、…
ベアトリーチェ…これを。
[傍の少女に腰に帯びた光沢を持つ楯を手渡そうと
そして女は赤を揺らしながら背筋を正し、腰に手を。]
[最後に確認出来たアーベルの首輪の数値は、45→51の上昇。数値の上がる速度は、すぐに目で追う事が出来なくなり、]
──アーベルッ!
[研究所に入ってからずっと支えていたアーベルの身体から、温もりが消えていく。震えた手が滑り、離れてしまう。踞る、青年の身体。彼の背中が裂け──。]
──アーベルッ!
[その瞬間、名前を呼ぶ以外に、何も出来ない。]
[アーベルの背、開く華。
天鵞絨を細めて、それを見つめ]
……いずれにしろ、唯々諾々と従うつもりはないからな。
暴走したプログラムであれば、それこそ、何をやらかすか、わからん。
[任せる、という言葉。
一つ、頷いた。
アーベルも止めなければならないが、『ゼルギウス』をこのまま稼動させておくのも危険なのは想定できる]
……無理、するなよ。
[離れた手。
一度、取り直して、引き寄せて。
唇に触れてから、再度、離した]
『───』
[髪の長い人のような姿]
[大きさは赤ん坊ほどの]
[髪に黒百合]
[背に白い羽]
[歳のころはちょうどブリジットと同じくらい]
[だが、歳の頃だけではない]
[大まかな顔立ちは転がる男だったものに似ていた]
[青灰簾石の───鉱石の眸]
―回想・ヘリの中―
[食料を探し当てて食べていると、ヘルムートの声が聞こえた。ゲルダが、そう聞いて、手の中の食料を大事そうに、包んで]
―同・研究所―
[>>75ノーラの声が、響く。間をおいて、>>#5鳴き声が耳に響いた]
何の、声? 馬みたい。
[振動だけで、少女にはその音がせずとも理解できた。
ノーラが前に立つのが判る。貴方達、と話しかける声に、誰かいるのだろうかと気配を探る]
誰?
誰か、いるの?
[判らなかった。何も、いない気がした。何かがノーラたちには見えてるのだろうと思っても、鳴き声のほかに音もなく、気配も感じられない。
ただ、ノーラの示す方へと、歩いていく。
階段を上る。杖は左手でついて、右手はノーラを支えるために。
名を呼ばれ、その後の言葉に微笑んで]
私も、自分の家族以外は良く知らないの。
でも、温かかった。パパも、ママも、弟も、大好きだった。
目が見えない私のために、色々してくれたの。ママも、パパも、厳しかったけど、でも、優しかった。
だからね。
この病気になって、ここに来ることが決まったとき、ほんとは嫌だったんだ。
だって、みんなと別れるのは、辛かったんだもの。
でも、ママも同じ病気だって知って、でもママはここには入れなくて、生き残る可能性があるのに、行かないのは、ただのわがままだと、思った。
ママの分まで、生きなくっちゃって。
家族って、知るものじゃなくって、なるものでもなくって、気づいたらきっと家族なのよ。
支え合って、大好きで。みんながみんなを思い合うなら、それはもう家族だわ。
[ナターリエの言葉に、びくりと肩を動かす。その後のアーベルの声。嗤う、声。
殺してみなよ、という声に振り向く]
やめて。
[言葉を続けようとして、ノーラの言葉に頷くだけに留める。同じことを、言おうと思ったから。
上へと急ぐ。
部屋らしきところに入ると、声が聞こえてきた。
そして、つげられる数字]
52、年……。
―回想・了―
[そのあまりの年月に、ノーラを握る手に、力が篭った。
告げられる真実、数値の上がって行くアーベルの体]
アーベルさん!?
[みしり、と音が響いた。そして、何かが転がる音]
何? アーベルさんは……どうなったの?。
[ノーラから楯を渡される。受け取って、両手でもった]
[ライヒアルトに引き寄せられ、触れた唇。
離れるのが怖くて追いかけかけてやめる。]
ライヒも、気をつけて。
[そうしているうちに首輪は千切れ、アーベルは倒れ、生まれ出る悪夢。]
おんなの、ひと
[不思議そうにつぶやく。]
盲目 ベアトリーチェが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を取り消しました。
[神経の図太さには自身があったし、
事実、いろんな人にそう言われてきた……。
だけど、そんな自分でも目の前の光景は呆気に取られた。
人がその肉体を破り、別の形へと変貌する。
そんなことが出切る訳がない、そう思っていたから]
ベアトリーチェ…
[家族。
もう、居ない。
もう――家族は、…]
わたしは
[我儘は、甘えだ。
甘える事も頼る事も、わからない。
わからなかった。]
家族が欲しい。
[何が起きているのか、見えない。けれど]
……何か、いる。
アーベルさんみたいだけど、違う。
[そしてアーベルの気配はすでに感じられずに]
生きてて、ほしかったのに。
どうして。
[見えない。けれど感じる]
[離し難いに変わりはないけれど、今は。
気をつけて、という言葉に頷く。
音の方へと転じた視界が捉えたのは、石より生まれし幻想。
その様に、『プログラム』を名乗ったものの笑い声は、高く、響くか]
……どこで、笑ってんのか、が問題か……。
[低く呟く。
そこにいる銀はホログラフだろうから。
本体を探さなくては、と研究室を見回した]
『───お は よう』
[小さな姿は唇をゆっくりと動かす]
[直接脳裏に響く言葉]
[すう、と動く]
[僅かに残る蒼の航跡]
[かつてアーベルと呼ばれた石に]
[口づけて]
[航跡は残る]
[そこにいるそれぞれを見る]
写眞家 アーベルが「時間を進める」を取り消しました。
[湧き上がった怒りも強かったけれど。
その姿に覚えたのは、やはり恐怖]
アーベル、さ…。
[人だったものが死によってではなく人でなくなる瞬間。
両手で口元を押さえて、悲鳴を殺す]
[52年]
[経った年月に眩暈がする。きっと、もう。
自分が眠りについた時に年老いていた両親はいない。
もしかしたら、妹も。
自分を冷凍睡眠に放り込んだ院長も、同僚も、いない]
[保菌者。
自分たちが、実験動物のように使われて]
[ゼルギウスを見る。
ただ、彼も、きっと。そう、きっと。
物理的に変質させられてしまった魂に違いなかった]
―― ゲルダさん
[自分は、いい。治らなくて当たり前だった。
治ることなんて、多分、全然望んでいなかった。
きっと、自分だけが無為に死んだのなら、この皮肉な茶番に感謝して高笑いをしていただろう]
植物学者 ライヒアルトは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
……ずるい。
[石て化したアーベルを見下ろして言う。
妖精に視線を移す。頭の中に直接聞こえる声。]
おはよう、そしてさよなら。
[メイスを握り、妖精に向けて振り下ろす。リーチは大丈夫なはず。]
[でも、彼女は違う。
エーリッヒも、カルメンも、自分を手にかけたあの男性も、違う。本来の計画通りならば、助かった。選ばれた人しか助からない、酷くエゴイスティックな計画でも、助かるはずの命だった]
[運命。そんなことを、考える。
けれど、そんなものでくくりたくはなかった。
唇を、かみ締める]
………………っ!
[目の前で、最初に声をかけてくれた青年が、変化した]
[それは、もしかしたら新しい生命の誕生。
でも、ただひたすら悲しかった]
[祈る。ただ、祈る]
令嬢 ブリジットは、シスター ナターリエ を能力(守る)の対象に選びました。
星詠み ノーラが「時間を進める」を選択しました。
[ゼルギウスのケタケタと言う笑い声が、室内に響き続けている。
ホログラムは、様々な形に姿を変え続け、ゼルギウスに実体が無い事を示し続けている。ゼルギウスのホログラムと向き合うような形で、壁面には、無数のモニタが埋め込まれている。このモニタで、自分達は監視されていたのだろうか?
冷たい汗が背筋を流れ続け、心臓が脈打つ音が聞こえる。
滑り落ちたアーベルの石像にのばしかけた腕は重く、身体はまるで悪夢に囚われる時のように重い。
──嗚呼、悪夢のようだ。
タマゴ型のあのカプセルで、自分達が眠っていたのは、52年。
52年と言う歳月は、短くも無いが、長過ぎる程の長さでは無い。
平和な世界が続いていたのであれば、あれほど国家予算を注ぎ込み、国民に大々的に公開されていたプロジェクトが中止、研究施設が破棄、世間から忘れ去られる事は無いのでは無いか。]
おは、よう ……
──アーベル?
[その妖精のような生き物に言葉は通じるのだろうかと。]
/*
しかし、なんというか。
もしかしなくても。
赤の時のLW率100%じゃないんか、アーベルって。
オルゴール、三演、白雪、竜神ときて、今回。
他では、赤はやっとらん……はず。
…………これが、石化病──メドゥーサの真実。
そんなまさか……
[眼下のセカイ。変態し少年の姿となったアーベルと、彼と対峙する面々を見下ろしポツリと呟く。
その顔は呆然としているか。]
[聞こえてくる声。違う、けれど同じ響き]
もう、あのアーベルさんじゃ、ないの?
[ノーラの手が、優しく髪を撫でて]
そんな。じゃあ。じゃあ、……。
[本当にもういないのだろうか、と、惑う。
ナターリエの別れの言葉が聞こえた]
だ、め。
どうして、どうして、殺す必要があるの?
だって、倒したってもらえるか判らないのに。
逆に、別の人が又投与されるかもしれないのに。
ゼルギウスさんは、保菌者がほしいんでしょう?
なら、アーベルさんを殺されて、殺した私たちを元に戻すなんてこと。
/*
52年で、しかもそれ以前に薬が出来てるとなると……。
親族も生きてるだろうから、
コールドスリープの人たちが眠りっぱなしってのが……。
その辺り考えちゃうのは、僕の悪い癖なのでしょう。
[石の身体から羽化するように人間では無くなった妖精を、
同じように人間の姿を捨てたリスはエメラルドの瞳をくりくりさせて見つめた。]
ですけど、こんなことの為にです??
僕はいいです、だけどイレーネや皆は、こんな事の為に……!!
答えろ、ゼルギウス!!
[多くの人が死んだ、生きている人も心に痛みをおった。
そして実験体となった彼もきっと苦しんでいるに違いない]
くそ、答えろですっ!!
[返事が来るわけもなかった。
それでも、叫び続けた。
それしか出来ることがなかったから]
[直接、意識に響く声は、響く笑い声と重なって眩暈を呼び起こすよな心地。
それを振り払うよに、首を振る]
……どこに、あるっ……。
[壁の無数のモニタ。
これを統括するものがある。
必ずあるはず。
端末の形をしているかどうかはわからない。
否、自律式のプログラムであるなら、端末は不要なのか。
そんな事を考えながら、壁際へと、駆けた]
するわけない。
[ノーラの言葉。けれど、声の響きは似ていて]
ピューリトゥーイは、ただの薬だわ。
薬によって、姿が変わっただけって、ことだってあるかもしれない。
だって。
[そこにいるのに]
一緒だもの。
[体の内側、どこかがピシリと音を立て、狙いはわずかに逸れたが、当たる前に妖精は消えた。]
は、
[聞こえたベアトリーチェの声。]
あれは、アーベルじゃない。アーベルは生きる事を放棄した。もの言わぬ石になって。
[ヘルムートの声]
[響く声は少女の声]
『いいえ───私は』
[瞬く]
[蒼い航跡]
『───カイン』
[もしかしたら]
[石になった男の古い写眞集を見たことがあれば]
[記憶にあるかもしれない]
[妖精と思しきそれ]
[被写体の少女に似ていた]
[息を吐いて座り込んだ。]
あれがアーベルだと思うなら。説得でもキスでもして元に戻して。
[メイスにもたれて呼吸を整える。どこが痛いかわからないくらい痛む体。どうせ動けそうにない。ポケットに鎮痛剤があるけど、水を持っていない。]
……ち。
[見つからない。
苛立ち。
変幻する『ゼルギウス』の、嘲るような笑いはそれをかき立てる]
……根性、悪いんだよっ……。
[吐き捨てるよに言って、壁を殴りつけた。
鈍い、痛み。
衝撃が、身体の奥へと通るよな、心地。
天鵞絨を、渦中へと一度向け。
それから、再度、動き出した]
[少女の背に白い翼。
――あの、屋上で見た空を横切った
――白い風切羽のように見える。
きしり、きしり。
耳奥と左胸、いたくはない。きしんでいる。
いばらがないのに、白い花が落ちる。
《内側からいばらが咲いている》]
[死んでいった人たちのことを思う。殺されてしまった人のことを思う。
死にたい人などいなかったように、思う。
どうして彼は、ここに来たのだろう]
アーベルさん。
私、アーベルさんの、撮った写真、一度でいいから、見たかったの。
見る事は叶わないけど。
ずっと、撮ってたよね、写真。
動けなくなるまで。
どうして、撮ってたのかな。何のために?
もっと、たくさん撮りたいって。一枚でも多く、撮りたいって。
[屋上で、彼に手を引かれて風の音を聞いた。久しぶりの風はとても心地よくて、長くそこに留まりたかったけれど]
……っ!
[風の音。
不意に感じたのは、不安。
振り返り、目に映ったものは]
……何やって……!
[間に合うか、否か。
考える暇などなく、駆け出した]
[カインとなのるそれは、女性らしさを感じられた。]
…ッ
[風が走る―――。
ブリジットが動くのが見えても
重い足の自分は走る事もままならなくて]
え…?
[白い花が見えた。]
[風が、吹いた。ナターリエへと向く音に、持っていた楯で防ごうと、転がるように駆ける]
だ、め。
殺させない。
どうして、殺すの?
あなたに、誰かを殺す必要はないのに。
[此処に来るまでに見て来た、幻想世界住人のような生物達。
くらい、暗い展示室に並べられた背中に空洞のある石像達。
この研究所は、死者が向かうと言う、星の彼方、宇宙の虚無を思わせる場所だった。
目の前の妖精は。
剥製のように飾られ、墓標の側に揺れる彼等と、──同じ成り立ち。]
── カイン ?
誰 だ。
アーベルの、何 。
[顔立ちはアーベルと似ている。
彼の近親者の姿なのだろうか、程度しか推察が出来ないが。
兄弟、と言うベアトリーチェの声が耳に届く。
目を凝らしても妖精の動きを追おうとすると、頭痛が酷くなり目眩がした。
無風の室内に、カインが移動した場所から、風が流れる。最初に裏階段を抜けて、屋上のヘリポートに上がった時のような風。]
[座り込んでいたから、妖精─カインが放った風は肩を容易に切り裂いた。服が裂け、露出した肩は血にまみれる。]
理解、……してるはずもない。あたしはアーベルを知らない。でも、生きたいようには見えなかった。
[妖精を睨み、立ち上がる。再度攻撃が来るなら、避けなければ命に関わる。
駆け寄ってきたブリジットとライヒアルトに笑みを向ける。]
血はちょっとすごいけど、たいした事、ないから。だって、痛くないし。
[体の内側に比べれば。]
『アーベルは───求めていた』
[幻影は続ける]
『見失ってしまったものを』
[白い羽ばたきはゆっくりとアーベルの周りを旋回する]
『なくしてしまった翼を』
[少女の問いかけに]
『アーベルにとって写真は呼吸なの』
『撮るということで”探し続けた”』
『見えなくなってしまった風を』
[生を進む人たちの後ろを、ただ見守るようにつけていた。
同じように彼らを見守る魂も、傍にあっただろうか。
緑の眸の視界。時折、神話の世界の生き物が映った。]
―――…。
[ちらり――それらを見て、感慨に耽る。
背にぽかりと穴が開いた石像。
思考に浮かぶ考えは、あまり良いものではない。
でも、当たらずとも遠からずだった故に、
真相を聞いても、あまり揺るがなかった心裡。]
その翼は、自由に飛べますか?
[ポツリ――アーベルから生まれた、
幻想世界の少女に落ちる言の葉。
その姿はどこかでみた誰かに似て。
でも、それよりも、その背に生える真白な翼を見つめる。
――自分は、自由に飛べる翼が欲しいと願ったけれど、
少女のそれは、イカロスの翼と変わりないと。]
[ベアトリーチェと、こちらを心配げに見るノーラにも、笑み。]
大丈夫、死なないから。だって、一緒に帰るんだから。それより、固まってたら一網打尽にされかねないよ。
令嬢 ブリジットは、盲目 ベアトリーチェ を能力(守る)の対象に選びました。
[目の前、散った、いろ。
交差したのは、過去。
風にさらわれるよに、そらへ消えた──]
……ばか、やろっ!
問題が、違うだろうがっ!
[たいした事ない、という言葉に>>210。
口をつくのは、怒鳴るよな、声]
視える事が…
見る事が全てじゃない。
[周囲を旋回するカインに言葉を投げる。
自分はナターリエの方へと歩く事も出来ない。
少しだけ離れた場所。]
例え見えなくても…
風は感じる事が出来る。
揺れる稲穂の写真を見て
空に舞う鳥の写真を見て
風を感じる事は出来るわ。
[ライヒアルトの怒鳴るような声に、笑みは苦笑になる。]
ごめんなさい。でも、あたしが悪いのかな。
[転がるベアトリーチェ。傍にブリジットが行ったからほっとした。]
[恐怖――恐れ。ないわけではない。
それよりも、己を突き動かす
ぎりぎりで立たせるたった一つ。
己に課した責。
いばらは咲く。――いばらは咲く。]
なくした 風…
[“――― なら、 風が 見えるかな”
あの時、彼は何と謂ったのだったか。]
ごめんです、イレーネ。
そうでした、僕も約束が一杯ありました。
ピアノも弾かないとですし、秘密箱も作らないとでした……。
[添えられた手の暖かさ。
それが命の尊さ、そして自らの間違いを教えてくれた]
でも、ゼルギウスは許せない、です。
僕達はもう奴に手は届きませんです……。
だから、せめて祈るです。
そうすれば、きっと残った人達がやってくれるです。
[冷静さを取り戻した。
叫んでも届かないのは当然。
だったらせめて祈りつづけよう……]
●業務連絡●
村立て遅くなってすみません。
でもほとんどお任せ状態になります。
で、さすがにきつい!であれば、これよりメモ打ち合わせ解禁します。
本当に村立ての無茶ぶり、みなさんありがとうございます。
……ああ。
どうやら、ほっとくのは多大な間違いらしいからな。
[感じた眩暈を振り払うよに、頭を振って。
それから、ブリジットの言葉>>213に、頷く。
鎮静剤は未だ、ジャケットのポケットの内に、ある。
忘れかけていたけれど]
……どっちもどっち、だ。
まったく。
[向けられた苦笑に、零れるのは、嘆息>>216]
……とにかく、少し、下がるぞ。
[嫌だといわれても、抱えて連れて行く気ではあるが]
もう、僕らは開放されて良い筈だ。
[石化病という病から。
その病に付属するように、傷つけあうことから。
微かに歌が聞こえた。歌声の先を見やる。
瑠璃色の眸の人に視線を向ける。
傍にユリアンの姿もあっただろう。
そのことに微笑む。
嗚呼、こんな風に傷つき、それでも想い合えたことが、
――これから先、何か良い意味で咲く種になれば良い
そう、思う。]
[風の流れた方向から血の匂い。
妖精の風が、ナターリエを切り裂いたらしい。
ナターリエの生きる事を放棄した、と言う言葉は違うなと思った。
昨日、ヘリの中で鎮静剤を巡るブリジットとアーベルのやり取りを聞いていたから。だが、ヘルムートも、一番最初にアーベルが薬を拒んだ時に同じ事を考えた。
アーベルから聞いた言葉はとても少ない。
彼は無口だった、と改めて思う。]
風を?
[楯を杖代わりに身体を起こす]
なくした翼って、何?
でも。
[なくしたものは戻ってこない]
じゃあアーベルさんは、いつまで探すつもりだったの?
もう、探すことは、やめてしまったの?
写真に風は写らない。風は、心に映るものだから。
風が吹くと、判る。
その風が運ぶものが。
でも、アーベルさんが探してた風は、そういうものじゃないんだよね、たぶん。
/*
楽しそうだ、なー。
昇天フラグ探しか。
うむ。私がLWはありえないキャラ作りではあるけど、ここで変化するなら何にしただろう。とりあえず、説得は不可能なことは間違いない。
死の女神
ワーム
どっちかだな。醜くなりたい気がするので、ワームだろうと思う。死の女神だと、無敵スイッチが入りそう。死の女神だと、何だろう。ジゼルから、ミルタになるかなあ。んー、やっぱりイマイチしっくりこないのでワームだねえ。綺麗なのは性に合わない
[傷ついた右肩より、服が裂けて見える腕の変色の方が痛々しいかもしれない。]
あたしを聞き分けがない子供と思ってる。
[ライヒアルトが眩暈でふらついたから、下がると言うのに素直に頷いた。そうすれば、彼も休めるはずで。]
[問いかけのような、アーベルの、いや、カインの呟き]
[それに答えようとする、ベアトリーチェ]
[目を閉じ、はらはらと見ている]
[祈りは、やめない。
神さまは、いったいどんな未来を示そうとしているんだろう]
[少しの間、考え込むような沈黙の後、]
──ライヒアルト。
ナターリエと一緒に、部屋の奥にある機械類を調べてくれないか。ゼルギウスがプログラムなら、何処かに稼働を止められる場所ある。
此の手の施設に一番詳しいのは、
この中だとライヒアルトだ。
[此処までの道のり、書類を見る時、あの施設で実験器具を扱う時、少し視界が悪そうに見えたから、]
ナターリエに手伝ってもらえ。
[風が舞い上がり白い花がひらひらと舞う。]
……
[アーベルから生まれたカイン。
このまま殺して、――ゼルギウスは?]
やっぱり…
私、殴るわ。
[探そうとカインから離れるように足を引く。
がり、がりり、と石を引きずるような音がする。]
鳥……。
そうね。鳥は、風に乗って飛ぶのだって、教えてもらったの。なら、風が見えてもおかしくない。
でも。
[思い出す。風が吹いた日。いつも。どこでも。吹くと風の気持ちが流れ込んできていた]
風が見えても、飛べないの。私は、人だから。
鳥じゃ、ないから。
アーベルさんは、鳥になりたかったの、かな。
『───』
[少女は目をつぶり]
[歌声に耳をすませる]
『そう───探していた』
『荒野の中に安息の地を』
[蒼い航跡]
[ペルセウスを描く]
『ゼルギウス───お前の負けね』
[それは風の囁き]
[《――鳥になったら 風が見えるかな》
屋上の強い風。横切った白い鳥。
響いて消えた、テノールの歌声。]
…――貴方 鳥に なりたかったの アーベル
…――そうして、“永久にやすらう場所”を…
[悲しげに眉を寄せた。
いばらの葉色の眸が揺れる]
……ああ。
同い年とは思えんくらい、子供だと思ってるが。
[さらり、返しつつ。
目に映る、変色した腕に、天鵞絨を細めた。
そこに聞こえた、ヘルムートの、声]
……確かに、この中では俺が一番そちらに明るいでしょうしね。
[不本意だけど、と苦笑して。
先ほどから探していたそれを求め、再度、奥の機器の方へと向かった]
『鳥ではないわ』
『文字通り───望んだのは風化』
『薬に頼らず』
『あるがままの時と』
『死を受け入れて』
[白い羽は羽ばたき]
『咲いて───朽ちる』
[黒百合にぽつぽつと混じる白]
[22%は、(Lv3.) アーベルを支えて歩いた所為だけではなく。腰から背に掛けて腎臓のあるあたりから、石膏の粉が落ちたような匂い。手足は無事だったが、徐々に動きが鈍くなっているのが理解出来た。
風が巻き上がる。
ベアトリーチェが巻き込まれては行けないと、走ろうとしながら、]
ベアトリーチェ。
[ふと気付く。風は自在でも、妖精自身はアーベルの周囲からそれほど離れられない事に。此処に来るまでのフロアに有った石像と幻想生物達のよう。]
[ゆっくり指差した先]
[そこには]
[きっと銀の原本が眠る]
『───行きなさい、生きるを望む人たち』
『時間は、多くは残されていない』
[少女の声は告げる]
『そして───征くといい』
『茨の鳥籠の如きこの世界を』
[ゆっくりと薄れる少女の姿]
『強く、強く───羽ばたく鳥のように』
…あるがままの―――死。
[がり、と地面を削る足から白い粉が生まれて風に運ばれていく。]
[鳥に――風に、なりたい。]
[頭に咲いた黒百合が白く、白く。]
[聞こえた声。風が吹く]
あるがままの死でも、この病気は、残酷だわ。
でも、アーベルさんは、そうしたかったのね。
[ヘルムートに名を呼ばれ、大丈夫、と首を振って]
風に、なりたかったの?
[壁際に寄って、一つ一つ、機器を辿る。
右の光が失われている分、視野は狭い]
……あの性格だと、まず、普通に『わかる』ようにはしないはず。
何か……違う形の、目印があると思うんだが。
[零れる呟き。
届く、妖精の声>>234に振り返る。
霞む視界は、その示す位置を捉えきれない]
……どこ……だ?
[問いは自然、傍らのナターリエへ]
…―― アーベル。
[鳥になりたい。
風になりたい。]
[人では叶わぬ願い]
[この病でなら]
[嗚呼、叶うのだろうかと]
…、…
["残酷ね"
少女の言葉に、かける言葉が見つからなくて]
[子供と言われて頬をふくらませかけ。]
ライヒならいいか。せいぜい甘えさせて。
[笑って。奥の機器へついて行った。
問われるまま、妖精の指差す先を示した。]
ここよ。
もしそうなら。私と一緒なの。
今は違うけれど。
風は、自由だもの。
色んな世界を、見てみたかったから、風になれたら、視られるのかなと思ってた。
[幼いころの、夢。理由は違うのだろうけれど。
生き
征きなさいと、声が聞こえた ]
行き
行かなきゃ。生きるために。
[白い花を巻き込んだ風は、盲目の少女へ向けて流れる事は無い様子。ヘルムートは、見開いた両眼をカインに向ける。]
──消えるのは、待て。
アーベルは、
ピューリトゥーイを投与された彼は、
死んでも。
囚われてたまま なのか?
[記念写真が最初の写真だと虚ろな声で言ったアーベル。彼は、ファインダーに切り取られた時間の中に。石像の中に。永遠に?]
[ダーヴィッドの言葉と、
アーベルから生まれた妖精の言葉が耳に届く。
もう随分と前のことになるけれど――
ふっと思い出す。
アーベルと会話した時のことを]
僕は、アーベルさんの写真が好きでした。
いっとう好きだったのは、空渡る鳥の…――。
[彼の想いを知れば、
彼の写真に共感を覚えた理由も自ずと知れる。
――自分も、鳥に、風になりたかった一人だったから。]
―――…。
[歪む表情。
やはり、憎むべきはアーベルではなくて……。]
『なりたかったんじゃないわ───探していただけ』
[指差した先へ風は流れていく]
[道標を作るかのように]
『───ありがとう、やさしいひと』
[白い花と茨]
[その茨と花を]
[風は求める]
[少女を壊さぬように]
[編み上げる茨の冠]
[これがあればもう]
[風は十分だった]
[薄れていく――消えていく、姿に
いばらの葉色した眼を哀しげに細める。]
……―― …
[うまく、声が出なかった。
いきなさい。
花びらが、はたり はたりとおちた。]
『アーベルはもう───大丈夫よ』
『私が連れていく』
[ヘルムートにこたえる声]
[茨の冠を己の頭上へと戴き]
『アーベルにとって───死は解放』
『この世の痛みと柵から解き放たれること』
『荒野の先にある安息の地』
……まったく。
[甘えさせて、という言葉。
返したのは大げさなため息、一つ。
示された先には、一角獣のエンブレムが刻まれていた。
癒しの象徴。
細められる天鵞絨]
……どこまでも、いい趣味だな。
[呟きながら、エンブレムの周辺を辿る。
指先はやがて、隠された端末を開くスイッチを探し当てる。
開いた端末、小さなモニター。
高速で流れていくのは、記号の如き文字の、羅列]
[瞳を開けば新緑の欠片、まだ見える。
足もちゃんと地面についている。]
アーベル…――
[連れて行くという声。
その主の姿は消えゆくままに。]
[頬を擽る風に髪を耳にかけて]
風が吹く時…
貴方を思い出すわ。
[黒百合の少女から眼を離せないで。
巻き上がる風に亜麻色は揺れ、いばらの冠が編みあがる。
蒼い風は
金の少女の髪を、
誇り高き者の黄金を、
星を詠む者の黒髪を、
天鵞絨の眸の青年の髪を
寄り添う女性の金色を
石と化した写真家の頬を撫で
行く先を指し示す]
[ ――黒百合の少女は頚を横に振る。
それを確かめた、ブリジットは
ふ、っ と
風に髪を揺らし 花びらが舞い散るように
その場に斃れこむと
白い花を胸元に咲かせて
*眼を閉じた*]
……お前が、何のために作られたのかは、知らんが。
[語りかけながら、端末に触れる。
プログラム的な操作は、石と化した少女の方が得意だろうに、と思いながら]
……とめさせてもらう。
先へ、進むために。
……とまった時間を、進めるために……。
[手を動かしてゆく。
知る限りを駆使しての、強制終了操作。
いくつかの抵抗を抜けて。
要求されたパスワードに、しばし、思い悩み。
打ち込む単語は、思いつきの導いたもの。
『Rosa multiflora』]
『旅立つ者に───清浄なる茨の王《ピューリトゥーイ》の祝福を』
[ひとつ][ふたつ]
[ほんのりと輝いて消えていく][幻想種達]
『失われた片方の翼』
[緩やかになった上昇気流に乗って]
『今は、安息の場所へ飛び立つための───翼であり風』
[───わらって]
『ありがとう』
[風は消える*]
写眞家 アーベルが「時間を進める」を選択しました。
[連れて行く、という声。寂しいと思った]
アーベルさんのこと、忘れない。
カ、インさんのことも。
[足はノーラのほうへ。たどり着くと、その身体を支えた]
[風が示す道筋を見た。]
カインが
アーベルを、
連れて行けるのなら、良い。
[随分と重くなった足は、示された道へと一歩進む。
──吹き抜ける風に、黄金の髪が乱れた。]
[不意にカインを見つめ、口の中でだけ、言った。
アーベルとカインの事も忘れないから、と。
カインが消えればライヒアルトの手を見てにこにこしている。]
[ “ありがとう”
そう聞こえたのは、 きっと
幻聴でも、 まぼろしでも なかった。
いばらは咲く。――咲いて、舞い散る。
身体が重い。
重いけれど、でも。
――薄く開いた霞がかった眼に 滲んだのは涙]
[研究所最深部に眠るのは、接続ケーブルの茨に囚われたひとつの石像。
静かに点滅する計器類は、一つ二つ消灯して、
そして訪れるは永遠の静寂。]
[胸に白い花を咲かせて倒れたブリジットの身体を抱え上げる。
ベアトリーチェとノーラが、寄り添いながら前に進む姿を横目に、随分と遅くなった足取りで、ライヒアルト達が居る方へと──。]
令嬢 ブリジットは、写眞家 アーベル を投票先に選びました。
[打ち込んだのは、野茨を示す、学名。
直後、感じたのは、風の流れ]
……ん。
[いろを失わぬ天鵞絨は、消えゆくものたちを捉える。
じゃあな、と。
小さな呟きを、心の奥に、落とした]
『私が"薬"のせいで死んだから』
[鎮痛薬と渡された薬]
[白い粉末]
[どんどん薬を飲むペースが上がって]
[痩せ細って]
[病気の進行も止まらなくて]
[モデルが出来なくなって]
[廃人と同じになって]
[そんな自分をさらすのが嫌で]
[飛び降りて石になった]
[薬に対する猜疑心の理由]
[横たわる石像]
『助けてあげられなくて───ごめんね』
[そこにある魂にそっと手を伸ばす]
[小さな白い羽]
『でも』
『私を忘れないでいてくれてありがとう』
[再度、向き直るのはモニター。
パスワードは、受け入れられていた。
終了の是非を問う、表示。
選ぶのは──終わりを、ねむりを、導く選択肢。
流れてゆく文字の連なり──それは、やがて、消えて。
銀なるものは。
その動きを、止めた]
……止まった。か。
[空白を経て、零れたのは、小さな呟き]
笑ってるのね。よかった。
よかった、のかな。
[涙がこぼれる。又いなくなってしまったと、思い]
ノーラさん、もう少しで、きっと治るから。
エーリッヒさんも、笑ってるかな。
私も…あんな風に 笑えるかしら。
[かしら?
自問自答。
違う。
そう、前を向いて歩いて
風を感じて走って]
…違うわ。
笑うの。
笑いたいから、…笑うの。
[身体が浮いた感覚があった。
ぼんやりと、眼を開く。呼びかける声があった。]
……―― 、 ―ッ…、…
[頷き返そうとして咳き込み押さえる手のひらに
花びらと棘が落ちた。それがおさまれば、
手を握り締め小さく頷いて]
…… ――大事 ないの よ
[はたり、と 落ちる。
落ちる、落ちる 落ちる涙。
深く俯けば亜麻色の髪に隠れて見えないだろう。
眼を閉じて、流れるに任せる。
声を殺して、
しずかに。
静かに。]
[カインと名乗ったアーベルだったものが、風に運ばれ消えていく。
その顔に浮かぶは笑み。]
…………それが君の選択か。
[『死は解放』……そうカインは確かに言った。
死は安寧……それはきっと彼にとって真実なのだろう。
だがしかし、それを見ていた彼女の表情は晴れない。]
……本当にそれが正解なのかな?
…えぇ。
[ベアトリーチェの零れ落ちる涙を
そっと掌で拭ってあげようと手を伸ばす。]
きっと、良かったのよ。
[静かに諭すような声色で]
エーリッヒは…
[遅い足取りが、ライヒアルト達の居る場所に辿り着く間に、ゼルギウスの声が小さくなり、各フロアの様子や、ノイズだけが走っていたモニタ画面(あの古城にカメラがあったのだろうか?)が暗闇にかえる。
点滅していた僅かな機械類のランプもオフになり、瞬く星座のような幻想生物達も、姿を消す。]
[間に合わなかった命を思う。
ノーラの方を視た。糸の先、揺らめく、色]
ノー、ラさ……。
[症状が進んで見せたもの。
喉の炎症は進んで、目に。
その過程で見る、初めての、]
ノーラさんは、やっぱり、綺麗な人なの。
[一瞬の奇蹟。色は又、元に戻り、少女の視界を闇に返した]
終わった、ね。
[ライヒアルトの手に左手を重ねて微笑む。
どの顔も疲労の色が見て取れた。
眩暈がして顔を伏せる。]
少しだけ、……休ませて、ね。
うん。エーリッヒさんも、先生も、イレーネさんやダーヴィッドさんや、みんな。――ツヴァイさんも。
笑ってると、いいな。
[支える重さを感じながら、ゆっくりと、笑みを作る。目には、涙]
[え、と声にならない声が出る。
盲目の少女に訪れた一瞬の奇蹟。]
……ベアトリーチェ。
[ふ、と笑う笑顔は――もう見えないのだけれど
優しく彼女を見つめながら]
今度、星座を教えてあげるわ。
…暗闇ほど輝く綺麗な光の話を―――。**
……ん。
そうだな。
[重ねられる手。
小さく、頷いた。
休ませて、という言葉には、一つ瞬いてから、頷く]
……ああ。
起きたら、いう事がいくつかあるから……な。
[アーベルはカインは、やがて此方に来るのだろうか。
死は安寧――本当に?
その疑問はリディと同じく、心裡に積もる。]
ノーラさん、ベアトリーチェさん……。
[名を呼ばれて、そちらに緑を向けた。]
貴女たちは、精一杯生きてください。
[ライヒアルトによって、眠りにつく施設。
それは――彼女たちに生への道が開かれたということ。]
ええ。それまで、出来るなら、傍で…――。
[星詠みの人が零した言葉通り
――彼女たちの傍で微笑んだ。]
[腕の中、押し殺した声と僅かな震え。
故に、少女の髪に触れない指が。赤毛の男の前髪を何度も直した事を、指先が思い出す。]
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