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教師 オトフリートが「時間を進める」を選択しました。
[心底可笑しそうに笑われて、さっと眼差しが冷える]
面白さで動く貴女は。
きっと、温かさで動く事なんて――できないの、ね。
そんな人にアーベルは絶対、消させない。
アーベルには、私より確かなみらいを持ってる。
だから。
[アーベルが消えるくらいなら――]
空はね。
知っているの。
知っていたの。
でも。
翼を失って地に落ちた鳥は、もう飛べない。
翼を与えられても、落ちるのが怖いから。
だから、鳥籠の中だけで暮らすの。
見ていることすら、辛いから。
想い続ける強さは、もう無いよ。
――選択肢も、ね。
[握り締める端末はお守りのよう。
鈴が、場違いな程に軽やかな音をつくる。]
……ああ、もしかしたら。
これすら、まやかしで、
まがいものなのかも、知れないね。
[沈む影を見送ることすらない。
深く深く、己の思考に捉われて。
揺らぐ水面を見つめている。]
ランプ屋 イレーネが「時間を進める」を選択しました。
ランプ屋 イレーネが「時間を進める」を取り消しました。
[沈み込む影には最後まで敵視を投げたまま]
落ちても、翼はまた与えられたのに――?
落ちても、生きているのに――?
雛は落ちる事を知らないから、飛べるのかな。
落ちる事を知ったらもう、雛から大人になれないのかな。
眺めるだけでも想いは続く、よ。
辛いと思ってるなら、想いは続いてる、よ。
もう飛べなくても、夢の中でも飛べるなら。
飛ぶ夢を思い込みでも見れるなら。
それは幸せだよ。
[まやかしだとか、まがいものだとか。
言葉の意味は分かっただろうか。
まやかしでも、まがいものでも。
感じる事ができるなら幸せときっと彼女は言うだろう。
夢を思い込みでも見れるなら幸せ、と言うのだから]
/*
明日連戦しないためのプラン。
一日中オトフリートで居る(笑)。
違和感を覚えるのはナタくらいだと思うし。
頑張ってすっとぼけないと(何
*/
そうだね、いきている。
なんで、いきているんだろうね。
[笑みがつくられる。
おかしいわけではなく――それは、自嘲のようだった。]
雛には未来があるもの。
だから、また、飛べる。
落ちることを知っても、未来を信じられるから。
[ふっと、表情が失せる。]
しあわせだよ。
――しあわせだった。
[それでも、ブリジットにとって、夢を夢と知ってしまえば、それは崩れさるものだった。知りたくなどなかった。]
さっき、いきなきゃ何もないって、ブリジットは言った、よ。
だったら別に――いきてる理由なんてどうでも良く、ないの?
いきてる中に何かがある事が幸せだから、
“いきなきゃ何もない”って言ったんじゃないの?
いきてても何もないから嫌なら、死んじゃえば良いのに。
死んだ後の世界が何もないとは、決まってないもの。
でも、それをしないブリジットは。
何かを夢見てるように見える、よ。
[不思議そうに、心底不思議そうに首を傾げた]
羽根をなくしたらみらいがなくなるなら。
羽根のない生き物はどうしたら良いのかな。
羽根のないみらいだって、沢山あるんじゃないのかな。
[答えたのは、それだけ。]
わたしの道は、ひとつだから。
わたしは、「約束」を守るよ。
[交わされる会話は、ちぐはぐで、場違いで。それでも、少女には、大切な意味があった。
自らに言い聞かせるように紡いで、口を閉ざした。
無機質な足音が、遠くから響く。
「遊戯」の一つの終わりを知って、
*敗者の未来を奪うために。*]
――どうして、知ってるの?
[不思議は続く、何処までも]
死んだ後の世界に逝った人は、冷たいけど。
それは、外から見たものだもの。
どうして、知ってるの?
本当に――冷たいの?
[答えは返ってきただろうか、こなかっただろうか。
どちらにせよ、何処か納得のいかない表情で]
どうして、道しか歩けないと――言うんだろう。
ブリジットも、オトフリートも。
わかんない。
[話の区切りがつけば、アーベルの後に着いてその場を*後にした*]
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